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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-12
(45)【発行日】2022-09-21
(54)【発明の名称】雄コネクタ、およびコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/64 20060101AFI20220913BHJP
   H01R 13/631 20060101ALI20220913BHJP
   H01R 31/08 20060101ALI20220913BHJP
【FI】
H01R13/64
H01R13/631
H01R31/08 Q
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019046706
(22)【出願日】2019-03-14
(65)【公開番号】P2020149869
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-06-25
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野崎 新史
(72)【発明者】
【氏名】大森 康雄
(72)【発明者】
【氏名】水谷 嘉宏
(72)【発明者】
【氏名】西井 寛子
【審査官】松永 謙一
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-097105(JP,A)
【文献】特開2010-257912(JP,A)
【文献】特開2017-117553(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/64
H01R 13/631
H01R 31/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
雌コネクタが備える複数の雌端子と接続する複数の雄端子を備える雄コネクタであって、
雌コネクタが内部に嵌め合わされるフード部と、前記フード部内に配されるとともに前記雌コネクタと係わり合う係合部を有する可動部材と、を有し、
前記可動部材は、板状をなす本体部と、前記本体部の周縁から前方に延びる筒状の周壁部と、を備え、前記本体部には、解除部材挿通孔が前後方向に貫通して設けられており、
記複数の雄端子または前記複数の雌端子に設けられ前記複数の雄端子または前記複数の雌端子を短絡させる短絡端子に接触して短絡を解除させる解除部材が前記解除部材挿通孔に挿通され、前後方向に移動可能に前記本体部に装着されている、雄コネクタ。
【請求項2】
前記複数の雄端子と接触して前記複数の雄端子を短絡させる前記短絡端子を有する、請求項1に記載の雄コネクタ。
【請求項3】
前記可動部材は、前記フード部内に配された前記雄端子の位置決めをするムービングプレートである、請求項1または請求項2に記載の雄コネクタ。
【請求項4】
前記雄コネクタには、前記可動部材と対向する領域に、前記解除部材が挿通される雄側挿通孔が貫通されており、
前記可動部材の前記本体部には、前記雄側挿通孔に対応する位置に、前記解除部材が挿通される前記解除部材挿通孔が貫通されており、
前記雄側挿通孔の孔縁部には傾斜面を有する雄側ガイド凹部が設けられており、前記解除部材挿通孔の孔縁部には前記傾斜面に対応する形状を有して前記雄側ガイド凹部に嵌る雄側ガイド凸部が設けられている、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の雄コネクタ。
【請求項5】
請求項1から請求項のいずれか1項に記載の雄コネクタと、前記雄コネクタに嵌め合わされる雌コネクタと、を備えたコネクタ。
【請求項6】
前記雌コネクタは、前記複数の雌端子と接触して前記複数の雌端子を短絡させる前記短絡端子を有する、請求項に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記雌コネクタには、前記可動部材と対向する領域に、前記解除部材が挿通される雌側挿通孔が貫通されており、
前記可動部材には、前記雌側挿通孔に対応する位置に、前記解除部材が挿通される解除部材挿通孔が貫通されており、
前記雌側挿通孔の孔縁部には傾斜面を有する雌側ガイド凹部が設けられており、前記解除部材挿通孔の孔縁部には前記傾斜面に対応する形状を有して前記雌側ガイド凹部に嵌る雌側ガイド凸部が設けられている、請求項または請求項に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、雄コネクタ、およびコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2011-49043号公報には、例えばエアバッグ用の回路に用いられるコネクタが開示されている。このコネクタは、雄端子を有する雄コネクタと、雌端子を有する雌コネクタとを備える。雌コネクタは複数の雌端子を有する。隣り合う雌端子同士は、雌コネクタに配された短絡端子によって電気的に短絡される。
【0003】
雄コネクタは、雌コネクタが内側に嵌め合わされる嵌合凹部を有する。嵌合凹部内には、雄端子の雄タブと、短絡解除バーと、が配されている。短絡解除バーは、短絡端子と接触して短絡端子を変形させることにより隣り合う雌端子同士の短絡状態を解除する。雄コネクタの嵌合凹部内に雌コネクタを嵌め合わせると、雄端子と雌端子とが電気的に接続されるとともに、隣り合う雌端子同士の短絡状態が解除される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-49043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のコネクタとは異なって、雄コネクタに短絡端子が配設されることにより、複数の雄端子同士を短絡端子によって短絡させることが考えられる。この場合、雌コネクタに、短絡端子と係わり合って雄端子同士の短絡状態を解除するための解除部材を設けることが考えられる。
【0006】
しかし、雌コネクタは、雄コネクタが有するような嵌合凹部を備えていないので、雌コネクタに解除部材を保護する構造を設けることは困難であった。
【0007】
本開示は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、雄コネクタおよび雌コネクタのいずれに短絡端子が配された場合でも、短絡状態を解除可能な雄コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、雌コネクタが備える複数の雌端子と接続する複数の雄端子を備える雄コネクタであって、雌コネクタが内部に嵌め合わされるフード部と、前記フード部内に配されるとともに前記雌コネクタと係わり合う係合部を有する可動部材と、を有し、前記可動部材は、前記複数の雄端子または前記複数の雌端子に設けられ前記複数の雄端子または前記複数の雌端子を短絡させる短絡端子に接触して短絡を解除させる解除部材を有する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、雄コネクタおよび雌コネクタのいずれに短絡端子が配された場合でも、短絡状態を解除可能な解除部材を雄コネクタに配設できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態1にかかるコネクタについて、雄コネクタと雌コネクタが離間した状態を示す斜視図である。
図2図2は、雄コネクタと雌コネクタとが離間した状態を示す断面図である。
図3図3は、短絡端子を示す斜視図である。
図4図4は、ムービングプレートを示す一部拡大断面図である。
図5図5は、解除部材を示す斜視図である。
図6図6は、雄コネクタと雌コネクタとを嵌め合わせる工程を示す一部拡大断面図である。
図7図7は、雄コネクタと雌コネクタとを嵌め合わせる工程を示す一部拡大断面図である。
図8図8は、雄コネクタと雌コネクタとを嵌め合わせる工程を示す一部拡大断面図である。
図9図9は、雄コネクタと雌コネクタとが嵌め合わされた状態を示す一部拡大断面図である。
図10図10は、実施形態2にかかるコネクタについて、雄コネクタと雌コネクタとが離間した状態を示す断面図である。
図11図11は、雄コネクタと雌コネクタとを嵌め合わせる工程を示す一部拡大断面図である。
図12図12は、雄コネクタと雌コネクタとを嵌め合わせる工程を示す一部拡大断面図である。
図13図13は、雄コネクタと雌コネクタとを嵌め合わせる工程を示す一部拡大断面図である。
図14図14は、雄コネクタと雌コネクタとが嵌め合わされた状態を示す一部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様が列挙されて説明される。
【0012】
(1)本開示は、雌コネクタが備える複数の雌端子と接続する複数の雄端子を備える雄コネクタであって、雌コネクタが内部に嵌め合わされるフード部と、前記フード部内に配されるとともに前記雌コネクタと係わり合う係合部を有する可動部材と、を有し、前記可動部材は、前記複数の雄端子または前記複数の雌端子に設けられ前記複数の雄端子または前記複数の雌端子を短絡させる短絡端子に接触して短絡を解除させる解除部材を有する。
【0013】
上記の構成によれば、フード部によって解除部材を保護することができる。これにより、雄コネクタおよび雌コネクタのいずれに短絡端子が配された場合でも、短絡状態を解除する解除部材を雄コネクタに配設できる。。
【0014】
(2)雄コネクタは、前記複数の雄端子と接触して前記複数の雄端子を短絡させる前記短絡端子を有する。このように雄コネクタに短絡端子が配されて複数の雄端子同士が短絡された場合でも、複数の雄端子の短絡状態を解除する解除部材を雄コネクタに配設できる。
【0015】
(3)前記可動部材は、前記フード部内に配された前記雄端子の位置決めをするムービングプレートであることが好ましい。
【0016】
上記の構成によれば、可動部材とムービングプレートとを1つの部材で兼ねることができるので、解除部材をムービングプレートとに配設する場合に比べて部品点数を減少させられる。
【0017】
(4)前記解除部材は、前記雄コネクタと前記雌コネクタとが嵌め合わされる嵌合方向に沿って移動可能な状態で前記可動部材に配されていることが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、解除部材の移動量を調整することにより、解除部材と短絡端子とが接触するタイミングを容易に調整することができる。
【0019】
(5)前記雄コネクタには、前記可動部材と対向する領域に、前記解除部材が挿通される雄側挿通孔が貫通されており、前記可動部材には、前記雄側挿通孔に対応する位置に、前記解除部材が挿通される解除部材挿通孔が貫通されており、前記雄側挿通孔の孔縁部には傾斜面を有する雄側ガイド凹部が設けられており、前記解除部材挿通孔の孔縁部には前記傾斜面に対応する形状を有して前記雄側ガイド凹部に嵌る雄側ガイド凸部が設けられていることが好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、雄側ガイド凹部に雄側ガイド凸部が嵌ることにより、雄側挿通孔と解除部材挿通孔とが整合するようになっている。これにより、解除部材は、解除部材挿通孔、および雄側挿通孔内をスムーズに移動できる。
【0021】
(6)本開示にかかるコネクタは、上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の雄コネクタと、前記雄コネクタに嵌め合わされる雌コネクタと、を備える。
【0022】
上記の構成によれば、短絡端子が配された雄コネクタを備えたコネクタを得ることができる。
【0023】
(7)雌コネクタは、前記複数の雌端子と接触して前記複数の雌端子を短絡させる前記短絡端子を有する。このように雌コネクタに短絡端子が配されて複数の雌端子同士が短絡された場合でも、複数の雌端子の短絡状態を解除する解除部材を雄コネクタに配設できる。
【0024】
(8)前記雌コネクタには、前記可動部材と対向する領域に、前記解除部材が挿通される雌側挿通孔が貫通されており、前記可動部材には、前記雌側挿通孔に対応する位置に、前記解除部材が挿通される解除部材挿通孔が貫通されており、前記雌側挿通孔の孔縁部には傾斜面を有する雌側ガイド凹部が設けられており、前記解除部材挿通孔の孔縁部には前記傾斜面に対応する形状を有して前記雌側ガイド凹部に嵌る雌側ガイド凸部が設けられていることが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、雌側ガイド凹部に雌側ガイド凸部が嵌ることにより、雌側挿通孔と解除部材挿通孔とが整合するようになっている。これにより、解除部材は、解除部材挿通孔、および雌側挿通孔内をスムーズに移動できる。
【0026】
[本開示の実施形態の詳細]
以下に、本開示の実施形態が説明される。本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0027】
<実施形態1>
本開示の実施形態1が図1から図9を参照しつつ説明される。本実施形態にかかるコネクタ10は、例えば自動車に搭載されて、エアバッグ用コネクタとして使用される。図1に示されるように、コネクタ10は、雄コネクタ11と、雄コネクタ11に嵌め合わされる雌コネクタ12と、を備える。
【0028】
以下の記載は、Z方向を上方とし、Y方向を前方とし、X方向を左方として説明される。複数の同一部材については、一部の部材にのみ符号を付して、他の部材については符号を省略する場合がある。
【0029】
[雌コネクタ12]
雌コネクタ12が説明される(図1参照)。雌コネクタ12は絶縁性の合成樹脂を含む材料が射出成型されて形成されている。雌コネクタ12はブロック状をなしている。雌コネクタ12には複数(本実施形態では24個)の雌キャビティ13が上下方向および左右方向に並んで形成されている。雌キャビティ13内には雌端子14が配されている。なお、本明細書に添付した図面においては、最下段の雌キャビティ13と異なる雌キャビティ13に配された雌端子14は省略されている。
【0030】
雌端子14は、後述する雄タブ15が挿入されることにより雄端子16と電気的に接続される接続筒部25を有する(図2参照)。雌端子14のうち接続筒部25と反対側の端部(前端部)は電線17と電気的に接続されている。
【0031】
図1に示されるように、雌コネクタ12の後面には、雌コネクタ12の外形状よりもやや小さな雌ストッパ18が、雌コネクタ12の後面をほぼ覆うように組み付けられている。雌コネクタ12の後部には、右下隅部に配された左右方向に並ぶ2つの雌キャビティ13の上方の位置に雌側凹部19が形成されている。雌ストッパ18には、雌側凹部19に対応する位置に、前後方向に貫通する雌側挿通孔20が形成されている。雌側挿通孔20の孔縁部には、後方に拡開する傾斜面を有する雌側ガイド凹部21が形成されている。
【0032】
図1に示されるように、雌コネクタ12の左右両側部には、それぞれ、左右方向の外方に突出する被係合部22が形成されている。被係合部22は断面形状がトラック形状をなしている。トラック形状とは、平行な2本の直線の両端部が円弧の一部で連結された形状である。
【0033】
[雄コネクタ11]
次に、雄コネクタ11が説明される(図2参照)。雄コネクタ11は絶縁性の合成樹脂を含む材料が射出成型されることによって形成されている。雄コネクタ11の前半領域は、前方に開口するフード部23となっている。フード部23の内形状は、雌コネクタ12の外形状よりもやや大きく形成されている。フード部23の内部に、雌コネクタ12が嵌り込むようになっている。本実施形態においては、前後方向が、雄コネクタ11と雌コネクタ12とが嵌り合う嵌合方向の一例とされる。
【0034】
雄コネクタ11には、複数(本実施形態では24個)の雄キャビティ24が上下方向、および左右方向に並んで形成されている。雄キャビティ24内には雄端子16が配されている。なお、本明細書に添付した図面においては、最下段の雄キャビティ24と異なる雄キャビティ24に配された雄端子16は省略されている。
【0035】
雄端子16は前方に延びる雄タブ15を有する。雄タブ15は、雌端子14に設けられた接続筒部25内に挿入されるようになっている。雄端子16のうち雄タブ15と反対側の端部(後端部)は電線17と電気的に接続されている。
【0036】
雄コネクタ11には、フード部23の開口方向(前方)と反対側の位置に後壁26が設けられている。後壁26には、後壁26の前面をほぼ覆う雄ストッパ27が組み付けられている。後壁26の前面には、右下隅部に配された左右方向に並ぶ2つの雄キャビティ24の上方の位置に、左右方向に隣り合う2つの雄端子16を短絡させる短絡端子28が配される雄側凹部29が形成されている。
【0037】
短絡端子28は、雄ストッパ27に後方から突き当たることにより、前止まり状態で雄側凹部29内に保持されている。雄ストッパ27には、雄側凹部29に対応する位置に、前後方向に貫通する雄側挿通孔30が形成されている。雄側挿通孔30の孔縁部には、前方に拡開する傾斜面を有する雄側ガイド凹部31が形成されている。
【0038】
図3に示されるように、短絡端子28は、金属板材が所定の形状にプレス加工されることにより形成される。金属板材としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等、任意の金属を適宜に選択できる。短絡端子28の表面には、スズ、ニッケル等のメッキ層が形成されていてもよい。
【0039】
短絡端子28は、上方から見て左右方向に延びたほぼ長方形状をなす基板32と、基板32の後端縁のうち左右両端部寄りの位置から下方に屈曲するとともに前方に折り返された2つの接触片33と、を有する。接触片33は、側方から見て下方に谷形状に屈曲している。接触片33の下端部が雄端子16と弾性的に接触することにより、接触片33を介して、左右方向に隣り合う雄端子16同士が電気的に接続されるようになっている。このように短絡端子28は左右方向に隣り合う雄端子16に接触するように設けられている。接触片33の先端部は斜め前上方に延びている。これにより、後述する絶縁部48の上に、接触片33が乗りあがりやすくなっている。
【0040】
図1に示されるように、雄コネクタ11の左右両側壁には、左右方向について外方に突出する軸部34が形成されている。軸部34には、軸部34を中心として回転可能なレバー35が取り付けられている。レバー35は、一対の側板36を有する。
【0041】
各側板36には、左右方向の内面に、カム溝37が形成されている。カム溝37は前後方向に延びて形成されている。カム溝37の前端部は側板36の前縁部において開口している。カム溝37の後端部は軸部34の近傍の位置まで延びている。カム溝37の前端部と軸部34との距離は、カム溝37の後端部と軸部34との距離よりも大きい。
【0042】
[ムービングプレート38]
図2に示されるように、ムービングプレート38(可動部材の一例)は絶縁性の合成樹脂を含む材料が射出成型されて形成される。ムービングプレート38はフード部23内に配置され、各雄端子16を上下方向、および左右方向において位置決めする。ムービングプレート38は、フード部23内で前後方向へ移動できるようになっている。ムービングプレート38は、板状をなすほぼ長方形状の本体部39と、本体部39の周縁から前方へ延びるほぼ角筒状の周壁部40とを備える。雄コネクタ11と雌コネクタ12とが嵌め合わされる状態において、周壁部40の外周面がフード部23の内周面に摺接して前後方向に移動するようになっている。
【0043】
周壁部40の左右両側面には、それぞれ、上下方向の中央付近に、前後方向に延びて周壁部40の前端縁に開口する導入溝41が形成されている。導入溝41は被係合部22を受け入れ可能に形成されている。周壁部40の左右両側面には、係合部42が導入溝41を跨ぐようにして外方に突出して形成されている。係合部42は、前方から見るとほぼ門形をなし、その内側に被係合部22を挿入可能としている。係合部42は、係合部42の内側に被係合部22が入り込んだ状態で、レバー35のカム溝37の内部に嵌り込むようになっている。
【0044】
係合部42の内側に被係合部22が入り込んだ状態においては、係合部42と被係合部22とは相互に係わり合っている。係合部42および被係合部22の一方に対して、他方に接触する方向の力が加えられた場合には、係合部42と被係合部22とは互いに接触するようになっている。係合部42および被係合部22の一方に対して、他方に接触する方向の力が加えられない場合には、係合部42と被係合部22とは互いに接触していてもよいし、離間していてもよい。このように係合部42と被係合部22とが係わり合うことにより、レバー35の回転に伴い、雌コネクタ12とムービングプレート38が一体となって前後方向に移動するようになっている。
【0045】
本体部39には、各雄端子16の雄タブ15が挿通される位置決め孔43が整列して貫通されている。本体部39には、雄ストッパ27に形成された雄側挿通孔30、および雌ストッパ18に形成された雌側挿通孔20に対応する位置に、解除部材挿通孔44が前後方向に貫通されている。
【0046】
図4に示されるように、本体部39の後面には、解除部材挿通孔44の孔縁部に、後方に突出する雄側ガイド凸部45が形成されている。雄側ガイド凸部45の外面には、後方に向かうに従って先細り形状をなす傾斜面が形成されている。雄側ガイド凸部45の外形状は、雄ストッパ27に形成された雄側ガイド凹部31の内形状と実質的に同じに形成されている。実質的に同じとは、同じ場合を含むとともに、同じでない場合であっても実質的に同じと認定できる場合も含む。雄側ガイド凸部45は雄側ガイド凹部31の内部に嵌り込むようになっている。
【0047】
本体部39の前面には、解除部材挿通孔44の孔縁部に、前方に突出する雌側ガイド凸部46が形成されている。雌側ガイド凸部46の外面には、前方に向かうに従って先細り形状をなす傾斜面が形成されている。雌側ガイド凸部46の外形状は、雌ストッパ18に形成された雌側ガイド凹部21の内形状と実質的に同じに形成されている。実質的に同じとは、同じ場合を含むとともに、同じでない場合であっても実質的に同じと認定できる場合も含む。雌側ガイド凸部46は雌側ガイド凹部21の内部に嵌り込むようになっている。
【0048】
[解除部材47]
図2に示されるように、本体部39の解除部材挿通孔44には、解除部材47が前後方向に移動可能に挿通されている。解除部材47は、絶縁性の合成樹脂を含む材料が射出成型されて形成される。解除部材47は、上下方向について扁平な形状をなすとともに、前後方向に延びた形状をなしている。
【0049】
図5に示されるように、解除部材47の左右両側部は、短絡端子28の接触片33と接触する絶縁部48とされる。絶縁部48は、接触片33と接触して接触片33を雄端子16と離間する方向に変形させる。更に絶縁部48は、接触片33と雄端子16との間に挿入されることにより、接触片33と雄端子16との短絡状態を解除するようになっている。絶縁部48の上面のうち、前端縁および後端縁には傾斜面が形成されており、接触片33が絶縁部48の上面に乗りあがりやすくなっている。
【0050】
解除部材47の上面には、左右方向について中央付近に、上方に突出するとともに前後方向に延びるレール部49が形成されている。レール部49が本体部39の解除部材挿通孔44の内面に摺接することにより、解除部材47が前後方向に移動可能にガイドされる。レール部49の前後方向の両端部寄りの位置には、左右方向に貫通する撓み空間50が形成されている。レール部49のうち、撓み空間50の上方の部分は、下方に撓み変形可能な撓み部51とされる。撓み部51の上面には上方に突出する係止爪52が形成されている。
【0051】
本体部39の解除部材挿通孔44に、解除部材47を前方又は後方から挿入する。すると、解除部材挿通孔44の孔縁部に係止爪52が接触することにより、撓み部51が下方に撓み変形する。
【0052】
更に解除部材47を解除部材挿通孔44に挿入すると、撓み部51が復帰変形する。すると、係止爪52が解除部材挿通孔44の孔縁部に接触することにより、解除部材47は、前後方向に移動可能な状態で解除部材挿通孔44内に配置される。解除部材47の前後方向の移動距離は、2つの係止爪52の前後方向についての間隔となっている。
【0053】
[雄コネクタ11と雌コネクタ12との嵌め合わせ工程]
続いて、雄コネクタ11と雌コネクタ12との嵌め合わせ工程の一例が説明される。雄コネクタ11と雌コネクタ12との嵌め合わせ工程は以下の記載に限定されない。
【0054】
図2には、雄コネクタ11と雌コネクタ12とが前後方向について離間している状態が示される。雄コネクタ11に配された短絡端子28の接触片33は、雄端子16の上壁に上方から接触している。これにより、左右方向に隣り合う雄端子16同士が電気的に接続され、短絡されている。
【0055】
図6には、雌コネクタ12が後方に移動して、雌コネクタ12とムービングプレート38とが接触している状態が示される。詳細には図示されないが、雌コネクタ12の被係合部22はムービングプレート38の係合部42の内側に嵌り込んでいる。
【0056】
雌コネクタ12の雌側凹部19の内壁と、解除部材47の前端部とは離間している。雄コネクタ11の雄ストッパ27と、解除部材47の後端部とは離間している。雄タブ15の先端は雌コネクタ12と離間している。短絡端子28の接触片33は雄端子16の上壁と接触している。
【0057】
図7には、レバー35が軸部34を中心に回動されることにより、雌コネクタ12およびムービングプレート38が後方にやや移動した状態が示される。雌コネクタ12の雌側凹部19の内壁に、解除部材47の前端部が接触している。解除部材47の後端部は、雄ストッパ27の内側に入り込んでいる。解除部材47の後端部は、短絡端子28の接触片33と離間している。短絡端子28の接触片33は雄端子16の上壁に接触している。雄端子16に設けられた雄タブ15の先端は、雌端子14の接続筒部25の内部にわずかに入っている。
【0058】
図8には、レバー35が更に回転されて、雌コネクタ12およびムービングプレート38がフード部23の後方に更に移動した状態が示される。雌コネクタ12の雌側凹部19の内壁に、解除部材47の前端部が接触している。これにより、雌コネクタ12およびムービングプレート38が後方に移動することに伴って、解除部材47が雌コネクタ12に押されて後方に移動する。解除部材47のうち雄コネクタ11側の端部は、雄ストッパ27を貫通して、短絡端子28の接触片33に前方から接触する。雄タブ15は接続筒部25の内部に挿入されている。これにより、雄端子16と雌端子14とが電気的に接続される。短絡端子28の接触片33は雄端子16の上壁に接触しており、隣り合う雄端子16同士は、まだ電気的に短絡されている。
【0059】
図9には、レバー35が更に回転されて、雄コネクタ11と雌コネクタ12とが完全に嵌め合わされた状態が示される。解除部材47の後端部は、短絡端子28の接触片33と接触して接触片33を上方に撓み変形させている。これにより接触片33は雄端子16と離間している。この結果、左右方向に隣り合う雄端子16同士は電気的に接続されていない状態になっている。
【0060】
更に、解除部材47の絶縁部48は、接触片33と雄端子16との間に介在している。これにより、接触片33と雄端子16とが電気的に絶縁されている。この結果、左右方向に隣り合う雄端子16同士は電気的に絶縁される。
【0061】
上記したように、雄タブ15が接続筒部25内に挿入されることで雄端子16と雌端子14とは電気的に接続されているので、左右方向に隣り合う雄端子16同士が確実に絶縁された状態で、雄端子16と雌端子14とが電気的に接続されている。
【0062】
[本実施形態の作用効果]
続いて、本実施形態の作用効果が説明される。本実施形態にかかる雄コネクタ11は、雌コネクタ12が備える複数の雌端子14と接続する複数の雄端子16を備える雄コネクタ11であって、雌コネクタ12が内部に嵌め合わされるフード部23と、フード部23内に配されるとともに雌コネクタ12と係わり合う係合部42を有するムービングプレート38と、を有し、ムービングプレート38は、複数の雄端子16に設けられ複数の雄端子16を短絡させる短絡端子28に接触して短絡を解除させる解除部材47を有する。
【0063】
上記の構成によれば、フード部23によって解除部材47を保護できる。これにより雄コネクタ11および雌コネクタ12のいずれに短絡端子28が配された場合でも、短絡状態を解除する解除部材47を雄コネクタ11に配設できる。
【0064】
本実施形態によれば、雄コネクタ11は、複数の雄端子16と接触して複数の雄端子16を短絡させる短絡端子28を有する。このように雄コネクタ11に短絡端子28が配されて複数の雄端子16同士が短絡された場合でも、複数の雄端子16の短絡状態を解除する解除部材47を雄コネクタ11に配設できる。
【0065】
本実施形態によれば、フード部23内に配された雄端子16の位置決めをするムービングプレート38に解除部材47が配設されている。これにより、解除部材47をムービングプレート38と別に配設する場合に比べて、部品点数を減少させられる。
【0066】
本実施形態によれば、解除部材47は、雄コネクタ11と雌コネクタ12とが嵌め合わされる嵌合方向に沿って移動可能な状態でムービングプレート38に配されている。
【0067】
上記の構成によれば、解除部材47の移動量を調整することにより、解除部材47と短絡端子28とが接触するタイミングを容易に調整できる。
【0068】
本実施形態によれば、雄コネクタ11には、ムービングプレート38と対向する領域に、解除部材47が挿通される雄側挿通孔30が貫通されており、ムービングプレート38には、雄側挿通孔30に対応する位置に、解除部材47が挿通される解除部材挿通孔44が貫通されており、雄側挿通孔30の孔縁部には傾斜面を有する雄側ガイド凹部31が設けられており、解除部材挿通孔44の孔縁部には傾斜面に対応する形状を有して雄側ガイド凹部31に嵌る雄側ガイド凸部45が設けられている。
【0069】
上記の構成によれば、雄側ガイド凹部31に雄側ガイド凸部45が嵌ることにより、雄側挿通孔30と解除部材挿通孔44とが整合するようになっている。これにより、解除部材47は、解除部材挿通孔44、および雄側挿通孔30内をスムーズに移動できる。
【0070】
本実施形態にかかるコネクタ10は、雄コネクタ11と、雄コネクタ11に嵌め合わされる雌コネクタ12とを、備える。これにより、短絡端子28が配された雄コネクタ11を備えたコネクタ10を得ることができる。
【0071】
本実施形態によれば、雌コネクタ12には、ムービングプレート38と対向する領域に、解除部材47が挿通される雌側挿通孔20が貫通されており、ムービングプレート38には、雌側挿通孔20に対応する位置に、解除部材47が挿通される解除部材挿通孔44が貫通されており、雌側挿通孔20の孔縁部には傾斜面を有する雌側ガイド凹部21が設けられており、解除部材挿通孔44の孔縁部には傾斜面に対応する形状を有して雌側ガイド凹部21に嵌る雌側ガイド凸部46が設けられている。
【0072】
上記の構成によれば、雌側ガイド凹部21に雌側ガイド凸部46が嵌ることにより、雌側挿通孔20と解除部材挿通孔44とが整合するようになっている。これにより、解除部材47は、解除部材挿通孔44、および雌側挿通孔20内をスムーズに移動できる。
【0073】
<実施形態2>
次に、本開示の実施形態2が図10から図14を参照しつつ説明される。図10に示されるように、本実施形態にかかる雄コネクタ11に設けられた雄側凹部29の内部には、短絡端子28は収容されていない。本実施形態にかかる雌コネクタ12に設けられた雌側凹部19の内部には、短絡端子28が収容されている。本実施形態にかかる短絡端子28は、接触片33が後方を向く姿勢で、雌側凹部19内に収容されている。短絡端子28が、左右方向に隣り合う雌端子14同士に接触することで、隣り合う雌端子14同士が電気的に短絡されるようになっている。このように短絡端子28は左右方向に隣り合う雌端子14に接触するように設けられている。短絡端子28は、雌ストッパ18に後方から突き当たることにより、前止まり状態で雌側凹部19内に保持されている。
【0074】
上記以外の構成については、実施形態1とほぼ同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0075】
[雄コネクタ11と雌コネクタ12との嵌め合わせ工程]
続いて、雄コネクタ11と雌コネクタ12との嵌め合わせ工程の一例が説明される。雄コネクタ11と雌コネクタ12との嵌め合わせ工程は以下の記載に限定されない。
【0076】
図10には、雄コネクタ11と雌コネクタ12とが前後方向について離間している状態が示される。雌コネクタ12に配された短絡端子28の接触片33は、雌端子14に形成された接続筒部25の上壁に上方から接触している。これにより、左右方向に隣り合う雌端子14同士が電気的に接続され、短絡されている。
【0077】
図11には、雌コネクタ12がやや後方に移動した状態が示される。雌コネクタ12とムービングプレート38の本体部39とは離間している。解除部材47の前端部は、雌ストッパ18の内部に進入している。解除部材47の前端部は短絡端子28の接触片33と離間している。雄タブ15の先端は雌コネクタ12と離間している。短絡端子28の接触片33は雌端子14の上壁と接触している。
【0078】
図12には、雌コネクタ12が後方に移動して、雌コネクタ12と本体部39とが接触している状態が示される。図には詳細に示さないが、雌コネクタ12の被係合部22はムービングプレート38の係合部42の内側に嵌り込んでいる。解除部材47の前端部は、雌ストッパ18を貫通して、短絡端子28の接触片33に接触している。これにより、雌コネクタ12およびムービングプレート38が後方に移動することに伴って、解除部材47が接触片33に押されて後方に移動するようになっている。解除部材47の後端部は、雄ストッパ27の内部に入り込んでいる。解除部材47の後端部は、雄側凹部29の内壁と離間している。短絡端子28の接触片33は雄端子16の上壁に接触している。雄端子16に設けられた雄タブ15は、雌端子14の接続筒部25と離間している。
【0079】
図13には、レバー35が更に回転されて、雌コネクタ12およびムービングプレート38が後方に更に移動した状態が示される。解除部材47の前端部は、雌ストッパ18を貫通して、短絡端子28の接触片33に接触している。雄コネクタ11の雄側凹部29の内壁に、解除部材47の後端部が接触している。これにより、雌コネクタ12およびムービングプレート38が後方に更に移動した場合でも、解除部材47が後方に移動しないようになっている。雄タブ15は接続筒部25の内部に挿入されている。これにより、雄端子16と雌端子14とが電気的に接続される。短絡端子28の接触片33は雌端子14の上壁に接触しており、隣り合う雌端子14同士は、まだ電気的に短絡されている。
【0080】
図14には、レバー35が更に回転されて、雄コネクタ11と雌コネクタ12とが完全に嵌め合わされた状態が示される。上記したように解除部材47の後端部は雄コネクタ11の雄側凹部29の内壁に接触しているので、解除部材47は後方に移動しないようになっている。レバー35が回転されることにより、雌コネクタ12およびムービングプレート38が後方に移動すると、解除部材47の前端部は、雌コネクタ12に配された短絡端子28の接触片33と接触して接触片33を上方に撓み変形させる。これにより接触片33は雌端子14と離間する。この結果、左右方向に隣り合う雌端子14同士は電気的に接続されていない状態になっている。
【0081】
更に、解除部材47の絶縁部48は、接触片33と雌端子14との間に介在している。これにより、接触片33と雌端子14とが電気的に絶縁された状態になっている。この結果、左右方向に隣り合う雌端子14同士は電気的に絶縁される。
【0082】
上記したように、雄タブ15が接続筒部25内に挿入されることで、雄端子16と雌端子14とが電気的に接続されているので、左右方向に隣り合う雌端子14同士が電気的に絶縁された状態で、雄端子16と雌端子14とが電気的に接続されている。
【0083】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態にかかる雌コネクタ12は、複数の雌端子14と接触して複数の雌端子14を短絡させる短絡端子28を有する。このように雌コネクタ12に短絡端子28が配されて複数の雌端子14同士が短絡された場合でも、複数の雌端子14の短絡状態を解除する解除部材47を雄コネクタ11に配設できる。
【0084】
また、本実施形態によれば、解除部材47の後端部は、雄コネクタ11に形成された雄側凹部29の内壁に接触することで後方への移動が規制されるようになっている。これにより、解除部材47の前端部が接触片33と接触するタイミングを、雄側凹部29の形状を調整することにより容易に調整できる。
【0085】
<他の実施形態>
本開示は上記記述および図面によって説明された実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書に開示された技術の技術的範囲に含まれる。
【0086】
(1)解除部材47が配設される可動部材は、ムービングプレート38と異なる部材であってもよい。
【0087】
(2)解除部材47はムービングプレート38に固定されていてもよい。解除部材47はムービングプレート38と一体に形成されていてもよい。
【0088】
(3)ムービングプレート38の本体部39が係合部とされて、この本体部39が雌コネクタ12と接触して係わり合う構成としてもよい。
【0089】
(4)雄コネクタ11は雄側ガイド凹部31を有していなくてもよく、ムービングプレート38は雄側ガイド凸部45を有していなくてもよい。
【0090】
(5)雌コネクタ12は雌側ガイド凹部21を有していなくてもよく、ムービングプレート38は雌側ガイド凸部46を有していなくてもよい。
【0091】
(6)雄コネクタ11の雄側凹部29内に短絡端子28が配されるとともに、雌コネクタ12の雌側凹部19内に短絡端子28が配される構成としてもよい。
【0092】
(7)1つの雄コネクタ11に複数の短絡端子28が配設される構成としてもよい。1つの雌コネクタ12に複数の短絡端子28が配設される構成としてもよい。
【0093】
(8)雄コネクタ11および雌コネクタ12は、電線17が接続される構成としたが、これに限られず、回路基板に接続されてもよく、機器に接続されてもよく、任意の部材に接続されることができる。
【符号の説明】
【0094】
10: コネクタ
11: 雄コネクタ
12: 雌コネクタ
13: 雌キャビティ
14: 雌端子
15: 雄タブ
16: 雄端子
17: 電線
18: 雌ストッパ
19: 雌側凹部
20: 雌側挿通孔
21: 雌側ガイド凹部
22: 被係合部
23: フード部
24: 雄キャビティ
25: 接続筒部
26: 後壁
27: 雄ストッパ
28: 短絡端子
29: 雄側凹部
30: 雄側挿通孔
31: 雄側ガイド凹部
32: 基板
33: 接触片
34: 軸部
35: レバー
36: 側板
37: カム溝
38: ムービングプレート
39: 本体部
40: 周壁部
41: 導入溝
42: 係合部
43: 位置決め孔
44: 解除部材挿通孔
45: 雄側ガイド凸部
46: 雌側ガイド凸部
47: 解除部材
48: 絶縁部
49: レール部
50: 撓み空間
51: 撓み部
52: 係止爪
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14