(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-12
(45)【発行日】2022-09-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20220913BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20220913BHJP
G16Y 10/45 20200101ALI20220913BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q50/10
G16Y10/45
(21)【出願番号】P 2020176590
(22)【出願日】2020-10-21
(62)【分割の表示】P 2015201817の分割
【原出願日】2015-10-13
【審査請求日】2020-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】特許業務法人南青山国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】加東 貞夫
(72)【発明者】
【氏名】菅原 一夢
(72)【発明者】
【氏名】志村 良太郎
(72)【発明者】
【氏名】村中 巧
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-077251(JP,A)
【文献】特開2012-105095(JP,A)
【文献】特開2009-116424(JP,A)
【文献】特表2008-539500(JP,A)
【文献】特開2014-071703(JP,A)
【文献】特開2015-149596(JP,A)
【文献】特開2002-183566(JP,A)
【文献】国際公開第2013/073048(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16Y 10/45
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサービス施設の位置情報
、ジャンル情報
、空席情報を含むサービス施設情報を記憶する記憶手段と、
複数のユーザ端末と通信可能な通信手段と、
前記複数のユーザ端末に対する所定の操作が実行された場合に当該複数のユーザ端末から送信される現在位置情報を受信することで当該複数のユーザ端末が同一位置に存在することを検出し、
前記同一位置に存在する前記複数のユーザ端末の数をユーザの人数として特定し、
前記複数のユーザ端末の各ユーザの、少なくとも前記ジャンル情報を基にした前記サービス施設に関する嗜好情報と、前記位置情報と前記複数のユーザ端末の位置との距離と、前
記空席情報とに基づいて、前記複数のサービス施設から、前記
距離が所定距離範囲内
であり、前記特定されたユーザに共通する嗜好情報に合致し、当該ユーザの人数で利用可能な少なくとも1つの第1のサービス施設を抽出し、
前記抽出された第1のサービス施設の端末へ、前記特定されたユーザの人数での前記第1のサービス施設の利用予約を要求する予約要求を送信するように前記通信手段を制御することが可能な制御手段と
を具備する
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、
前記抽出された第1のサービス施設の前記サービス施設情報を前記複数のユーザ端末へ送信し、当該サービス施設情報を受信した複数のユーザ端末におけるユーザ操作に基づいて、前記第1のサービス施設の利用に対する前記複数のユーザ端末の各ユーザの賛否を示す賛否情報を受信し、
前記複数のユーザ端末のうち所定割合以上のユーザ端末から前記利用に対する賛成を示す賛否情報が受信された場合に、前記第1のサービス施設の端末へ前記予約要求を送信する
情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、前記複数のユーザ端末のうち所定割合以上のユーザ端末から前記賛成を示す賛否情報が受信されなかった場合に、前記嗜好情報と前記距離とに基づいて、前記第1のサービス施設とは異なる第2のサービス施設を抽出し、当該第2のサービス施設の前記サービス施設情報を前記複数のユーザ端末へ送信し当該第2のサービス施設の利用に対する前記賛否情報を受信するように前記通信手段を制御する
情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、前記複数のユーザ端末の位置から第1の距離範囲内に前記位置情報を有する複数のサービス施設から前記第1のサービス施設を抽出し、前記複数のユーザ端末の位置から前記第1の距離範囲よりも広い第2の距離範囲内に前記位置情報を有する複数のサービス施設から前記第2のサービス施設を抽出する
情報処理装置。
【請求項5】
請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記嗜好情報は、前記ジャンル情報に関する前記各ユーザ毎の順位情報を有し、
前記制御手段は、前記各ユーザの最上位の順位に属するジャンル情報を用いて前記第1のサービス施設を抽出し、前記各ユーザの前記最上位よりも下位に属するジャンル情報を用いて前記第2のサービス施設を抽出する
情報処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、前記複数のユーザ端末の数が所定数以上である場合には、当該複数のユーザ端末を複数のグループに分割して当該各グループにおいて共通する嗜好情報を検出し、当該検出されたグループ毎の嗜好情報を基に前記第1のサービス施設を抽出する
情報処理装置。
【請求項7】
請求項2乃至5のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、前記第1のサービス施設を抽出した場合に、前記賛否情報の受信の有無に関わらず、当該第1のサービス施設の端末へ、前記特定されたユーザの人数での前記第1のサービス施設の利用仮予約を要求する仮予約要求を送信するように前記通信手段を制御する
情報処理装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、前記第1のサービス施設の位置情報と前記複数のユーザ端末の位置との間の距離を基に、前記予約要求の送信時から前記複数のユーザが前記第1のサービス施設に到着するまでの所要時間を示す到着時間情報を、前記第1のサービス施設の端末へ前記予約要求とともにまたは前記予約要求に続いて送信するように前記通信手段を制御する
情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置の記憶部により、複数のサービス施設の位置情報
、ジャンル情報
、空席情報を含むサービス施設情報を記憶し、
前記情報処理装置の通信部及び制御部により、複数のユーザ端末に対する所定の操作が実行された場合に当該複数のユーザ端末から送信される現在位置情報を受信することで当該複数のユーザ端末が同一位置に存在することを検出し、
前記制御部により、前記同一位置に存在する前記複数のユーザ端末の数をユーザの人数として特定し、前記同一位置に存在することが検出された複数のユーザ端末の各ユーザの、少なくとも前記ジャンル情報を基にした前記サービス施設に関する嗜好情報と、前記位置情報と前記複数のユーザ端末の位置との距離と、前
記空席情報とに基づいて、前記複数のサービス施設から、前記
距離が所定距離範囲内
であり、前記特定されたユーザに共通する嗜好情報に合致し、当該ユーザの人数で利用可能な少なくとも1つの第1のサービス施設を抽出し、
前記通信部により、前記抽出された第1のサービス施設の端末へ、前記特定されたユーザの人数での前記第1のサービス施設の利用予約を要求する予約要求を送信する
情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
複数のサービス施設の位置情報
、ジャンル情報
、空席情報を含むサービス施設情報を記憶するステップと、
複数のユーザ端末に対する所定の操作が実行された場合に当該複数のユーザ端末から送信される現在位置情報を受信することで当該複数のユーザ端末が同一位置に存在することを検出するステップと、
前記同一位置に存在する前記複数のユーザ端末の数をユーザの人数として特定するステップと、
前記同一位置に存在することが検出された複数のユーザ端末の各ユーザの、少なくとも前記ジャンル情報を基にした前記サービス施設に関する嗜好情報と、前記位置情報と前記複数のユーザ端末の位置との距離と、前
記空席情報とに基づいて、前記複数のサービス施設から、前記
距離が所定距離範囲内
であり、前記特定されたユーザに共通する嗜好情報に合致し、当該ユーザの人数で利用可能な少なくとも1つの第1のサービス施設を抽出するステップと、
前記抽出された第1のサービス施設の端末へ、前記特定されたユーザの人数での前記第1のサービス施設の利用予約を要求する予約要求を送信するステップと
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店や娯楽施設等のサービス施設に関する情報を提供可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば飲食店情報提供サイト上におけるユーザの嗜好情報や閲覧履歴等を基に、ユーザに飲食店を推薦するシステムが存在する。
【0003】
しかし、複数人のユーザがグループで飲食店を利用する場合には、当該グループに属する各ユーザの飲食店に対する嗜好は異なることが想定される。したがって、例えば、グループ内の各々のユーザに推薦された飲食店の中から、利用する飲食店を相談によって決めることになるが、グループ内の全員の嗜好を考慮すると、決めるのに時間がかかってしまう。
【0004】
このような問題に関連して、下記特許文献1には、予め取得した各々のユーザ嗜好情報ごとに、複数のユーザ嗜好情報に共通して含まれる属性を抽出し、抽出した属性のうち少なくとも1つを含むコンテンツ属性情報に対応するコンテンツ(楽曲)を検索して、複数ユーザの嗜好を同時に満足するコンテンツを提供するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術を、複数人のユーザからなるグループに飲食店を推薦することに提供する場合、そのグループの全員の嗜好に合致する飲食店が検索されて推薦されたとしても、その推薦された飲食店をそのグループが実際に利用(予約)可能な状態であるかは不明である。
【0007】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、複数人からなるグループの嗜好に合致し、かつ、当該グループで利用可能なサービス施設を推薦することが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報処理装置は、記憶手段と、通信手段と、制御手段とを有する。上記記憶手段は、複数のサービス施設の位置情報及びジャンル情報を含むサービス施設情報を記憶する。上記通信手段は、所定位置に存在することが検出された複数のユーザ端末と通信可能である。上記制御手段は、上記複数のユーザ端末の各ユーザの、少なくとも上記ジャンル情報を基にした上記サービス施設に関する嗜好情報と、上記位置情報と上記所定位置との距離とに基づいて、上記複数のサービス施設から、上記複数のユーザ端末の数に応じた人数で利用可能な少なくとも1つの第1のサービス施設を抽出する。また上記制御手段は、上記抽出された第1のサービス施設の上記サービス施設情報を上記複数のユーザ端末へ送信し、当該サービス施設情報を受信した複数のユーザ端末におけるユーザ操作に基づいて、上記第1のサービス施設の利用に対する上記複数のユーザ端末の各ユーザの賛否を示す賛否情報を受信するように上記通信手段を制御する。さらに制御手段は、上記複数のユーザ端末のうち所定割合以上のユーザ端末から上記利用に対する賛成を示す賛否情報が受信された場合に、上記第1のサービス施設の端末へ、上記複数のユーザ端末の数に応じた人数での上記第1のサービス施設の利用予約を要求する予約要求を送信するように上記通信手段を制御する。
【0009】
これにより情報処理装置は、複数ユーザからなるグループの嗜好に合致し、かつ、当該グループで利用可能なサービス施設を推薦することができ、さらに当該サービス施設の利用にグループの所定割合が賛成の場合には当該サービス施設の利用予約を行うことができる。上記所定割合とは例えば過半数、3分の2等である。
【0010】
上記制御手段は、上記複数のユーザ端末のうち所定割合以上のユーザ端末から上記賛成を示す賛否情報が受信されなかった場合に、上記嗜好情報と上記距離とに基づいて、上記第1のサービス施設とは異なる第2のサービス施設を抽出し、当該第2のサービス施設の上記サービス施設情報を上記複数のユーザ端末へ送信し当該第2のサービス施設の利用に対する上記賛否情報を受信するように上記通信手段を制御してもよい。
【0011】
これにより情報処理装置は、最初に抽出されたサービス施設の利用についてグループのユーザから賛同が得られなかった場合には、異なるサービス施設を推薦することができる。
【0012】
上記制御手段は、上記所定位置から第1の距離範囲内に上記位置情報を有する複数のサービス施設から上記第1のサービス施設を抽出し、上記所定位置から上記第1の距離範囲よりも広い第2の距離範囲内に上記位置情報を有する複数のサービス施設から上記第2のサービス施設を抽出してもよい。
【0013】
これにより情報処理装置は、最初に抽出されたサービス施設の利用についてグループのユーザから賛同が得られなかった場合には、検索エリアを広げて異なるサービス施設を抽出することで、賛同が得られる可能性を高めることができる。
【0014】
上記嗜好情報は、上記ジャンル情報に関する上記ユーザ毎の順位情報を有してもよい。この場合上記制御手段は、上記各ユーザの最上位の順位に属するジャンル情報を用いて上記第1のサービス施設を抽出し、上記各ユーザの上記最上位よりも下位に属するジャンル情報を用いて上記第2のサービス施設を抽出してもよい。
【0015】
これにより情報処理装置は、最初に抽出されたサービス施設の利用についてグループのユーザから賛同が得られなかった場合には、ユーザの嗜好に合致しながらも異なるジャンルのサービス施設を抽出することで、賛同が得られる可能性を高めることができる。
【0016】
上記制御部は、上記複数のユーザ端末の数が所定数以上である場合には、当該複数のユーザ端末を複数のグループに分割して当該各グループにおいて共通する嗜好情報を検出し、当該検出されたグループ毎の嗜好情報を基に上記第1のサービス施設を抽出してもよい。
【0017】
これにより情報処理装置は、ユーザの人数が多い場合には、少人数毎に共通嗜好を検出し、当該共通嗜好に基づいてサービス施設を抽出することで、大人数の嗜好情報に基づいて一度にサービス施設を抽出する場合に比べて全員の嗜好に合致するサービス施設が抽出される確率を高めることができる。
【0018】
上記制御部は、上記第1のサービス施設を抽出した場合に、上記賛否情報の受信の有無に関わらず、当該第1のサービス施設の端末へ、上記複数のユーザ端末の数に応じた人数での上記第1のサービス施設の利用仮予約を要求する仮予約要求を送信するように上記通信手段を制御してもよい。
【0019】
これにより情報処理装置は、第1のサービス施設の抽出時点で当該第1のサービス施設を仮予約することで、賛否情報に基づいて正式な予約要求を送信するまでの間に第1のサービス施設の空席が埋まり予約が取れなくなってしまうのを防ぐことができる。
【0020】
上記制御部は、上記第1のサービス施設の位置情報と上記所定位置との間の距離を基に、上記予約要求の送信時から上記複数のユーザが上記第1のサービス施設に到着するまでの所要時間を示す到着時間情報を上記予約要求とともにまたは上記予約要求に続いて送信するように上記通信手段を制御してもよい。
【0021】
これにより情報処理装置は、複数のユーザが来店する時間を第1のサービス施設に把握させ、サービス提供のための準備等を行わせることができる。
【0022】
本発明の他の形態に係る情報処理装置は、記憶手段と、通信手段と、制御手段とを有する。上記記憶手段は、複数のサービス施設の位置情報及びジャンル情報を含むサービス施設情報を記憶する。上記通信手段は、所定位置に存在することが検出された複数のユーザ端末と通信可能である。上記制御手段は、上記複数のユーザ端末の各ユーザの、少なくとも上記ジャンル情報を基にした上記サービス施設に関する嗜好情報と、上記位置情報と上記所定位置との距離とに基づいて、上記複数のサービス施設から、上記複数のユーザ端末の数に応じた人数で利用可能な少なくとも1つのサービス施設を抽出する。さらに上記制御手段は、上記抽出されたサービス施設の端末へ、上記複数のユーザ端末の数に応じた人数での上記第1のサービス施設の利用予約を要求する予約要求を送信するように上記通信手段を制御することが可能である。
【0023】
本発明の他の実施形態に係る情報処理方法は、
複数のサービス施設の位置情報及びジャンル情報を含むサービス施設情報を記憶し、
所定位置に存在することが検出された複数のユーザ端末の各ユーザの、少なくとも上記ジャンル情報を基にした上記サービス施設に関する嗜好情報と、上記位置情報と上記所定位置との距離とに基づいて、上記複数のサービス施設から、上記複数のユーザ端末の数に応じた人数で利用可能な少なくとも1つの第1のサービス施設を抽出し、
上記抽出された第1のサービス施設の上記サービス施設情報を上記複数のユーザ端末へ送信し、
上記サービス施設情報を受信した複数のユーザ端末におけるユーザ操作に基づいて、上記第1のサービス施設の利用に対する上記複数のユーザ端末の各ユーザの賛否を示す賛否情報を受信し、
上記複数のユーザ端末のうち所定割合以上のユーザ端末から上記利用に対する賛成を示す賛否情報が受信された場合に、上記第1のサービス施設の端末へ、上記複数のユーザ端末の数に応じた人数での上記第1のサービス施設の利用予約を要求する予約要求を送信する
ことを含む。
【0024】
本発明の他の実施形態に係るプログラムは、情報処理装置に、
複数のサービス施設の位置情報及びジャンル情報を含むサービス施設情報を記憶するステップと、
所定位置に存在することが検出された複数のユーザ端末の各ユーザの、少なくとも上記ジャンル情報を基にした上記サービス施設に関する嗜好情報と、上記位置情報と上記所定位置との距離とに基づいて、上記複数のサービス施設から、上記複数のユーザ端末の数に応じた人数で利用可能な少なくとも1つの第1のサービス施設を抽出するステップと、
上記抽出された第1のサービス施設の上記サービス施設情報を上記複数のユーザ端末へ送信するステップと、
上記サービス施設情報を受信した複数のユーザ端末におけるユーザ操作に基づいて、上記第1のサービス施設の利用に対する上記複数のユーザ端末の各ユーザの賛否を示す賛否情報を受信するステップと、
上記複数のユーザ端末のうち所定割合以上のユーザ端末から上記利用に対する賛成を示す賛否情報が受信された場合に、上記第1のサービス施設の端末へ、上記複数のユーザ端末の数に応じた人数での上記第1のサービス施設の利用予約を要求する予約要求を送信するステップと
を実行させる。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように、本発明によれば、複数人からなるグループの嗜好に合致し、かつ、当該グループで利用可能なサービス施設を推薦することができる。しかし、当該効果は本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供システムの構成を示した図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバのハードウェア構成を示した図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバが有するデータベースの構成を示した図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバによる、飲食店決定処理の流れを示したフローチャートである。
【
図5】本発明の一実施形態においてユーザ端末上に表示される、賛否情報の入力が可能な飲食店情報表示画面の例を示した図である。
【
図6】本発明の一実施形態においてユーザ端末上に表示される予約完了通知画面の例を示した図である。
【
図7】本発明の他の実施形態においてユーザ端末上に表示される飲食店選択画面の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照しながら、本発明を飲食店情報提供システムに適用した場合の実施形態を説明する。
【0028】
[システムの構成]
図1は、本実施形態に係る飲食店情報提供システムの構成を示した図である。
【0029】
同図に示すように、このシステムは、インターネット50上の飲食店情報提供サーバ100と、複数のユーザ端末200とを含む。
【0030】
飲食店情報提供サーバ100は、飲食店に関する情報を掲載したポータルサイトを運営するウェブサーバである。飲食店情報提供サーバ100は、複数のユーザ端末200とインターネット50を介して接続されている。
【0031】
飲食店情報提供サーバ100は、上記ポータルサイトにおいて、ユーザ端末200のユーザ向けに飲食店情報の検索システムを提供する。具体的には、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザ端末200からの検索要求に基づいて飲食店情報を検索し、検索結果を掲載したWebページを生成してユーザ端末200へ送信する。
【0032】
ユーザ端末200(200A,200B,200C...)は、ユーザにより使用される端末であり、例えばスマートフォンやタブレットPC(Personal Computer)等のポータブルデバイスである。ユーザ端末200は、飲食店情報提供サーバ100へアクセスし、上記Webページを受信してブラウザ等により画面に表示する。
【0033】
また本実施形態では、複数のユーザ端末200のユーザがある位置に集まってグループGを形成する場合もある。同図では、ある位置に5機のユーザ端末200A~200Eの各ユーザが集まってグループG1を形成しており、また別の位置に3機のユーザ端末200F~200Hが集まってグループG2を形成している。これらグループの数及びグループに含まれるユーザ(ユーザ端末)の数は一例であり、これらに限られるものではない。
【0034】
これらのグループGのユーザは、これから各グループで飲食店を利用するために集まっている。そして、飲食店情報提供サーバ100は、各グループGのために、各グループGの複数のユーザの嗜好情報を基に、各ユーザの嗜好に合致する予約可能な飲食店を抽出して、ユーザに代わって予約処理を実行することが可能である。
【0035】
[飲食店情報提供サーバのハードウェア構成]
図2は、上記飲食店情報提供サーバ100のハードウェア構成を示した図である。同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、入出力インタフェース15、及び、これらを互いに接続するバス14を備える。
【0036】
CPU11は、必要に応じてRAM13等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながら飲食店情報提供サーバ100の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM12は、CPU11に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
【0037】
入出力インタフェース15には、表示部16、操作受付部17、記憶部18、通信部19等が接続される。
【0038】
表示部16は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic ElectroLuminescence Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。
【0039】
操作受付部17は、例えばマウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の入力装置である。操作受付部17がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部16と一体となり得る。
【0040】
記憶部18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、フラッシュメモリ(SSD;Solid State Drive)、その他の固体メモリ等の不揮発性メモリである。当該記憶部18には、上記OSや各種アプリケーション、各種データが記憶される。
【0041】
後述するが、特に本実施形態において、記憶部18は、飲食店情報データベース、ユーザ情報データベース、及び嗜好情報データベースを有している。
【0042】
通信部19は、例えばEthernet用のNIC(Network Interface Card)や無線LAN等の無線通信用の各種モジュールであり、上記ユーザ端末200との間の通信処理を担う。
【0043】
[ユーザ端末のハードウェア構成]
図示しないが、ユーザ端末200の基本的なハードウェア構成も上記飲食店情報提供サーバ100のハードウェア構成と略同様である。ただし、ユーザ端末200は、位置情報を取得するためのGPS(Global Positioning System)センサ等の位置センサを有し、当該位置センサで取得された位置情報は上記飲食店情報提供サーバ100へ送信され得る。また、ユーザ端末200の記憶部には、本実施形態における飲食店情報サービスに用いられるアプリケーションがインストールされている。またユーザ端末200間で例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を行うための無線通信部を有していてもよい。さらにユーザ端末200は、ジャイロスコープや加速度センサ等の動きセンサを有していてもよい。
【0044】
[飲食店情報提供サーバのデータベース構成]
図3は、上記飲食店情報提供サーバ100が有するデータベースの構成を示した図である。
【0045】
同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100は、記憶部18に、飲食店情報データベース31、ユーザ情報データベース32、及び嗜好情報データベース33を有している。
【0046】
飲食店情報データベース31は、飲食店毎に、その飲食店の店名や所在位置情報、その飲食店を識別するID(店舗ID)の他、その飲食店の業態・サービスのカテゴリ情報、その飲食店を紹介する内容、すなわち、店舗のPR文等の店舗の特徴を示す情報、飲食店が行うイベント情報、飲食店の業態、飲食店が立地しているエリア情報、飲食店の住所、電話番号、飲食店が提供するメニュー、営業時間、ウェブサイトURL等の情報を記憶している。
【0047】
上記エリア情報は、例えば都道府県単位のものであるが、市区町村等のより狭い範囲の単位でも情報が記憶されてもよい。上記カテゴリ情報は、例えば和食、中華、イタリアン、フレンチ、焼肉等のメインカテゴリの他、和食における焼き鳥・天ぷら等、イタリアンにおけるパスタ・ピザ等のより詳細なサブカテゴリを含んでいてもよい。
【0048】
ユーザ情報データベース32は、ユーザ端末200を所有する、上記飲食店情報提供サーバ100が提供する上記ポータルサイトを介した飲食店情報サービスの利用者(会員)であるユーザに関する情報を記憶する。具体的には、ユーザ情報データベース32は、ユーザID、パスワード、氏名、メールアドレス、電話番号、住所、年齢(層)、性別、誕生日等の情報をユーザ毎に記憶している。
【0049】
またユーザ情報データベース32は、各ユーザ端末200のユーザによる上記ポータルサイトを介した飲食店情報の閲覧履歴または予約履歴を、当該飲食店情報に含まれるカテゴリ情報やメニュー(またはコース)の価格帯情報等と対応付けて記憶していてもよい。さらに、ユーザが上記ポータルサイト上でお気に入りの飲食店やカテゴリを登録している場合には、それらのお気に入り情報もユーザ情報データベース32に記憶される。
【0050】
嗜好情報データベース33は、ユーザ端末200のユーザの、飲食店に対する嗜好情報を記憶している。当該嗜好情報は少なくともカテゴリ情報に基づくものであり、例えば、上記ユーザ情報データベース32が有する各ユーザの閲覧履歴及び予約履歴に対応付けられたカテゴリ情報や、上記お気に入り情報に含まれるカテゴリ情報を基に、ユーザ毎に生成される。
【0051】
当該嗜好情報は、上記ジャンル情報に関する上記ユーザ毎の順位情報を有してもよい。すなわち、各ユーザについて、好きな飲食店の複数のジャンルがランキング形式(例えば、1位:和食;2位:中華;3位:イタリアン等)で記憶されてもよい。
【0052】
これら各データベースは、後述する飲食店情報提供サーバ100による飲食店決定処理において、必要に応じて相互に参照されて用いられる。
【0053】
[飲食店情報提供サーバの動作]
次に、以上のように構成された飲食店情報提供サーバ100の動作について説明する。当該動作は、飲食店情報提供サーバ100のCPU11及び通信部19等のハードウェアと、記憶部18に記憶されたソフトウェアとの協働により実行される。以下の説明では、便宜上、CPU11を動作主体とする。
【0054】
図4は、飲食店情報提供サーバ100による、飲食店決定処理の流れを示したフローチャートである。
【0055】
同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100のCPU11は、上記複数のユーザ端末200から同じ位置情報を受信したか否かを判断する(ステップ41)。ここで、上記グループGとして集まった複数のユーザ端末200のユーザが、例えば、それぞれ飲食店情報サービスアプリケーションを起動した状態で、各ユーザ端末200を振る動作を行うか、各ユーザ端末200の画面タッチ等の所定の操作を行うことを契機にして、各ユーザ端末200の位置情報が飲食店情報提供サーバ100へ送信される。この際、各ユーザ端末200のユーザのユーザIDも併せて送信される。
【0056】
「同じ位置情報」とは例えばGPSセンサによる位置取得精度において同一の位置とみなされる程度の位置情報であり、例えば上記グループGの各ユーザが例えば各ユーザ端末200を互いの距離が1~2m程度となる位置において上記動作等を行った場合には各ユーザ端末200から同じ位置情報が送信される。
【0057】
上記複数のユーザ端末200から同じ位置情報を受信したと判断した場合(Yes)、CPU11は、当該位置情報の送信元である複数のユーザ端末200の各ユーザを例えば上記ユーザIDにより識別し、当該識別された各ユーザを1つのグループGとしてグルーピングする(ステップ42)。
【0058】
続いてCPU11は、上記識別した各ユーザの嗜好情報を、例えば上記ユーザIDを基に上記嗜好情報データベース33から抽出する(ステップ43)。
【0059】
続いてCPU11は、上記抽出した嗜好情報の中から、各ユーザに共通する嗜好情報(共通嗜好情報)を抽出する(ステップ44)。当該共通嗜好情報(共通ジャンル情報)が複数存在する場合には、例えば各ユーザの上位に位置するジャンル情報が優先して抽出される。
【0060】
続いてCPU11は、上記飲食店情報データベース31を参照し、上記受信した各ユーザ端末200の現在位置からの各飲食店の所在位置までの距離と、上記共通嗜好情報とを基に、上記ユーザの人数(上記ユーザ端末200の数に対応する人数)で現在利用可能な飲食店を検索する(ステップ45)。
【0061】
具体的には、CPU11は、上記距離が、例えば上記ユーザ端末200の位置から例えば徒歩10分圏内等の所定距離範囲内であり、上記共通嗜好情報に合致するジャンル情報を有し、かつ、上記ユーザの人数分の空席がある飲食店を検索する。
【0062】
続いてCPU11は、上記検索条件に合致する飲食店が複数存在する場合には、そのうち1つの飲食店を抽出する(ステップ46)。この場合、例えばユーザ端末200の現在位置から最も近い飲食店が抽出されてもよいし、現時点からの残り営業時間が最も長い飲食店が抽出されてもよいし、ランダムで1つの飲食店が抽出されてもよい。
【0063】
続いてCPU11は、抽出された1つの飲食店の端末(またはそれに対応するURL)へ、上記ユーザの人数による仮予約要求を送信する(ステップ47)。
【0064】
続いてCPU11は、上記飲食店情報データベース31を参照して、上記抽出された1つの飲食店に関する飲食店情報を上記識別した各ユーザ端末200へ送信する(ステップ48)。当該飲食店情報には、当該飲食店を利用することに対する賛否をユーザが入力するためのユーザインタフェースが含まれる。
【0065】
図5は、上記飲食店情報の受信により各ユーザ端末200の表示部に表示される、賛否情報の入力が可能な飲食店情報表示画面の例を示した図である。
【0066】
同図に示すように、当該飲食店情報表示画面は、例えば飲食店名、飲食店の紹介情報、飲食店へのアクセスや席数等の基本情報、平均予算情報、紹介画像(メニュー画像)等を含む飲食店情報表示欄61を有する。当該飲食店情報61のうち例えば飲食店名部分または当該飲食店情報表示欄61全体には、例えばメニュー情報等の更なる詳細情報を掲載したページへのハイパーリンク62が設定され、ユーザがタップ等の操作を入力することで詳細情報ページへと遷移する。
【0067】
さらに、飲食店情報表示画面の例えば下部には、当該飲食店情報表示欄61に掲載された飲食店を、グループGがこれから利用する飲食店として決定することに対する賛否を入力するための賛否入力ボタン63(賛成ボタン63a及び反対ボタン63b)が設けられる。
【0068】
当該賛否入力ボタン63が例えばユーザのタップ等によって押下操作された場合、それに対応して賛成または反対を示す賛否情報が飲食店情報提供サーバ100へ送信される。
【0069】
図4に戻り、CPU11は、識別された全てのユーザ端末200から上記賛否情報を受信したか否かを判断する(ステップ49)。
【0070】
全てのユーザ端末200から賛否情報を受信したと判断した場合(Yes)、CPU11は、全賛否情報のうち、賛成を示す賛否情報が所定割合(例えば過半数、3分の2等)以上存在するか否かを判断する(ステップ50)。
【0071】
賛成を示す賛否情報が所定割合以上存在すると判断した場合(Yes)、CPU11は、上記抽出された飲食店を利用店舗として決定し、当該飲食店の端末(または対応するURL)へ、上記ユーザの人数による本予約要求を送信する(ステップ51)。
【0072】
そしてCPU11は、上記抽出された飲食店への本予約が完了した旨を通知するとともに当該飲食店へ向かうよう促すメッセージを含む予約完了情報を各ユーザ端末200へ送信する(ステップ52)。
【0073】
図6は、上記予約完了情報の受信により各ユーザ端末200の表示部に表示される予約完了通知画面の例を示した図である。ここでCPU11は、例えば当該予約完了通知画面のウインドウが閉じられた場合に、地図アプリケーションと連動して、上記予約した飲食店へのナビゲーションを開始してもよい。
【0074】
また、CPU11は、上記飲食店の端末へ本予約要求を送信したタイミングで、または上記各ユーザ端末200へ予約完了情報を送信したタイミングで、上記飲食店の端末へ、各ユーザ端末200のユーザのグループGが当該飲食店に到着するまでの所要時間を示す到着時間情報を送信してもよい。当該所要時間は、各ユーザ端末200の現在位置から上記抽出された飲食店の所在位置までの道なり距離と、人間の平均的な徒歩速度とから算出されてもよい。
【0075】
一方、上記ステップ49において、賛成を示す賛否情報が所定割合未満しか存在しないと判断した場合(No)、CPU11は、上記仮予約の取消要求を上記抽出された飲食店の端末へ送信するとともに、飲食店の検索条件を変更する。
【0076】
ここで検索条件の変更態様として、CPU11は、例えば、上記各ユーザ端末200の現在位置からの各飲食店の所在位置までの距離範囲の条件を、初回の検索時よりも広く設定(例えば徒歩15分圏内)してもよい。またCPU11は、当該距離範囲の条件の変更に代えて、またはそれに加えて、上記嗜好情報のうち、初回の検索時に共通嗜好情報として用いた、各ユーザの最上位のジャンル情報よりも下位(例えば2位)のジャンル情報について共通嗜好情報を抽出して、当該共通嗜好情報を検索条件としてもよい。当然ながら、この2回目の検索においては、初回の検索において抽出された飲食店は検索対象外とされる。
【0077】
そしてCPU11は、当該検索条件の変更によって再度飲食店を検索し(ステップ46)、上記ステップ47以降の処理を繰り返す。2回目の検索によって抽出された飲食店についてもその賛成を示す賛否情報が所定割合未満であった場合には、CPU11は、再度検索条件を変更して(距離をさらに広げる、または、嗜好情報においてより下位のジャンル情報を用いる)、賛成を示す賛否情報が所定割合以上となるまで同様の処理を繰り返す。
【0078】
なお、上記ステップ45において、上記検索条件に合致する飲食店が1つも見つからなかった場合には、CPU11は、例えば上記距離範囲をさらに広げた上で、その他の検索条件に合致する飲食店を検索してもよい。
【0079】
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態によれば、飲食店情報提供サーバ100は、複数のユーザからなるグループの嗜好に合致し、かつ、当該グループで利用可能な飲食店を推薦することができ、さらに当該飲食店の利用にグループのユーザの所定割合が賛成の場合には当該飲食店の利用予約を行うことができる。
【0080】
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
【0081】
上述の実施形態では、飲食店情報提供サーバ100によって1つの飲食店のみが抽出され、当該1つの飲食店の利用の賛否が各ユーザ端末200のユーザの賛否入力ボタン63の押下操作によって送信された。しかし、飲食店情報提供サーバ100は、上記共通嗜好情報に合致する複数の飲食店を利用候補店舗として抽出して当該複数の飲食店に関する情報を、それらのうち1つの飲食店を選択するためのユーザインタフェースとともに各ユーザ端末200へ送信してもよい。そして、当該複数の飲食店のうち各ユーザが行きたい(行ってもよい)いずれか1つの飲食店が各ユーザの操作によって選択された場合に、飲食店情報提供サーバ100が当該選択結果を集計し、最も多くのユーザが選択した飲食店を利用店舗として決定してもよい。
【0082】
図7は、この場合の飲食店情報の受信によりユーザ端末200の表示部に表示される飲食店選択画面の例を示した図である。同図に示すように、飲食店選択画面においては、各飲食店の飲食店情報表示欄61に、飲食店選択ボタン71が設けられる。そして、ユーザが各飲食店情報表示欄61の各飲食店選択ボタン71のうちいずれか1つを押下操作した場合、その選択情報が、当該選択された飲食店の利用に対する賛成を示す賛否情報として飲食店情報提供サーバ100へ送信される。
【0083】
飲食店情報提供サーバ100のCPU11は、当該選択情報をグループ内の全てのユーザ端末200から受信すると、所定割合以上のユーザから選択された1つの飲食店を抽出する。その後の動作は上述の実施形態と同様であり、CPU11は、所定割合以上のユーザから選択される飲食店が決定するまで検索及び飲食店情報の送信を繰り返す。
【0084】
上述の実施形態では、グループ内の各ユーザの嗜好情報から共通嗜好情報が抽出され、当該共通嗜好情報を用いて飲食店が検索された。しかし、グループ内の全ユーザに共通する嗜好情報が検索に用いられなくてもよい。例えば、グループ内の全ユーザの例えば3分の2等の所定割合以上に共通する嗜好情報が検索に用いられてもよい。
【0085】
上述の実施形態では、各ユーザ端末200のユーザが各ユーザ端末200を振ったり所定の操作を行ったりしたことを契機に各ユーザ端末200の現在位置情報が飲食店情報提供サーバ100へ送信された。しかし、それ以外にも、例えば複数のユーザ端末200同士が近距離無線通信により所定の識別情報の交換に成功したことを契機に上記位置情報が送信されてもよい。
【0086】
上述の実施形態では、飲食店の飲食店情報提供サーバ100によって賛否情報の集計による飲食店の決定処理及び決定された飲食店への予約処理が実行されたが、これらの処理のうち少なくとも一部の処理は、上記グループ内の複数のユーザ端末200のうちいずれかのユーザ端末200のアプリケーションによって実行されてもよい。
【0087】
この場合、各ユーザ端末200には各ユーザの嗜好情報が記憶されていてもよい。上記グループ内の複数のユーザ端末200のうちいずれか1つがユーザ操作に基づいて処理を開始し、当該ユーザ端末200が他のユーザ端末200から、例えば近距離無線通信によって嗜好情報を収集してもよい。そしてユーザ端末200は、他のユーザ端末200から収集した嗜好情報と自身の嗜好情報とを上記飲食店情報提供サーバ100へ位置情報と共に送信して、各ユーザ端末200のユーザの嗜好情報に合致する飲食店の検索を要求する。飲食店情報提供サーバ100は、当該検索要求に基づいて上述の実施形態と同様に飲食店を抽出し、当該飲食店に関する飲食店情報を各ユーザ端末200へ送信する。そして、上記1つのユーザ端末200が、各ユーザ端末200のユーザの賛否の選択操作に基づいて、例えば近距離無線通信によって各ユーザ端末200から賛否情報を収集する。当該ユーザ端末200は、当該賛否情報の集計結果に基づいて、賛成が所定割合以上であれば当該飲食店を利用店舗として決定して飲食店への予約処理を実行し、賛成が所定割合未満であれば、飲食店情報提供サーバ100へ再検索要求を送信する。
【0088】
上述の実施形態では、グループ内の全ユーザを対象として共通嗜好情報が抽出されたが、例えばユーザ(ユーザ端末200)の数が所定数以上(多数)である場合には、飲食店情報提供サーバ100は、各ユーザ端末200を所定数ずつ複数のサブグループに分割して、当該サブグループ毎に共通する嗜好情報を検出し、当該検出されたサブグループ毎の共通嗜好情報を基に飲食店を検索してもよい。これにより、ユーザの人数が多い場合には、大人数の嗜好情報に基づいて一度に飲食店を抽出する場合に比べて全員の嗜好に合致する飲食店が抽出される確率が向上する。
【0089】
上述の実施形態では、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザ端末200から受信した賛否情報に基づいて決定された飲食店へ利用予約要求を送信したが、賛否情報を受信することなく、上記嗜好情報に基づいて抽出された飲食店へ利用予約要求(少なくとも仮利用予約要求)を送信してもよい。この場合、上記ユーザ端末200において表示される飲食店情報表示画面には、上記賛否入力ボタン63や飲食店選択ボタン71等の賛否情報送信のためのユーザインタフェースは設けられずに、単に飲食店に関する情報が閲覧可能であるのみであってもよい。
【0090】
上述の実施形態では、ユーザが飲食店を利用する場合の実施例について説明したが、例えばスポーツや音楽等のイベント施設、カラオケ、ボーリング等の娯楽施設、宿泊施設等、複数人で席や場所(部屋)を確保することで利用可能な他のサービス施設についても、本発明は同様に適用可能である。
【符号の説明】
【0091】
11…CPU
18…記憶部
19…通信部
31…飲食店情報データベース
32…ユーザ情報データベース
33…嗜好情報データベース
61…飲食店情報表示欄
63…賛否入力ボタン
71…飲食店選択ボタン
100…飲食店情報提供サーバ
200…ユーザ端末