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特許7140414ミシン作業情報を利用した生産管理方法および生産管理用電子装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-12
(45)【発行日】2022-09-21
(54)【発明の名称】ミシン作業情報を利用した生産管理方法および生産管理用電子装置
(51)【国際特許分類】
   D05B 81/00 20060101AFI20220913BHJP
   G06Q 50/04 20120101ALI20220913BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20220913BHJP
【FI】
D05B81/00
G06Q50/04
G05B19/418 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020549050
(86)(22)【出願日】2019-12-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-24
(86)【国際出願番号】 KR2019017661
(87)【国際公開番号】W WO2021107251
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2020-09-09
(31)【優先権主張番号】10-2019-0153765
(32)【優先日】2019-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520349528
【氏名又は名称】アリ インフォテック インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 渉
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】イ ドンフン
【審査官】大古 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-162659(JP,A)
【文献】特開2006-341070(JP,A)
【文献】特開2009-373(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
D05B 81/00
G06Q 50/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縫製作業時に繰り返し動作が発生するミシンの少なくとも一部分に付着された一つのセンサ部により感知された前記繰り返し動作に対するセンシングデータを獲得する段階;
前記センシングデータに基づいて作業情報を生成する段階;
前記縫製作業に関連した生産情報要請信号が受信されると前記作業情報に基づいて確認された生産情報を表示する段階;および
前記縫製作業に対する品質情報要請信号が受信されると前記作業情報に基づいて確認された品質情報を表示する段階;を含み、
前記センシングデータを獲得する段階は、
前記ミシンのニードルバー、天秤、移送部およびプーリーのうちいずれか一つに付着された前記センサ部により獲得された前記繰り返し動作に対するセンシングデータを受信する段階であり、
前記作業情報を生成する段階は、
前記センシングデータに基づいて前記ミシンの針がアップポジションで停止した針上停止合算データを生成する段階;
前記センシングデータに基づいて前記針が停止したすべての停止合算データを生成する段階;および
前記センシングデータに基づいて順序データを生成する段階;を含むことを特徴とする、生産管理方法。
【請求項2】
前記生産情報を表示する段階は、
前記順序データの分析を通じて繰り返しパターンを導き出す段階;および
前記繰り返しパターン、前記ミシンの配置情報および前記縫製作業に含まれた複数の工程に対する工程情報と前記繰り返しパターンの比較結果を利用して、前記ミシンが作業中である作業工程を確認する段階;を含むことを特徴とする、請求項に記載の生産管理方法。
【請求項3】
前記生産情報を表示する段階は、
前記繰り返しパターンを利用して前記ミシンでの作業数量を確認する段階;を含むことを特徴とする、請求項に記載の生産管理方法。
【請求項4】
前記生産情報を表示する段階は、
前記作業数量、前記ミシンの稼動時間および平均裁縫時間を利用して前記ミシンが配置された前記作業工程の生産情報を確認する段階;を含むことを特徴とする、請求項に記載の生産管理方法。
【請求項5】
前記生産情報を表示する段階は、
前記作業工程の生産情報を工程別に集合した後、平均値を算出して前記縫製作業全体に対する生産情報を確認する段階;を含むことを特徴とする、請求項に記載の生産管理方法。
【請求項6】
前記品質情報を表示する段階は、
前記ミシンでの裁縫ステッチ数と既保存された目標ステッチ数を比較して前記裁縫ステッチ数の均一性を確認する段階;および
前記均一性に基づいて不良率を確認する段階;を含むことを特徴とする、請求項に記載の生産管理方法。
【請求項7】
前記品質情報を表示する段階は、
前記作業情報に基づいて前記ミシンの準備時間、前記ミシンの停止時間および回数、前記裁縫ステッチ数の均一性、裁縫ステッチ幅および裁縫品質を含む比較対象データを生成する段階;
既保存されたレファレンスデータを呼び出す段階;および
前記比較対象データと前記レファレンスデータを比較して一致率に基づいて作業者能力値を確認する段階;を含むことを特徴とする、請求項に記載の生産管理方法。
【請求項8】
縫製作業時に繰り返し動作が発生するミシンの少なくとも一部分に付着された一つのセンサ部により感知された前記繰り返し動作に対するセンシングデータを獲得する通信部;
前記センシングデータに基づいて作業情報を生成し、前記作業情報に基づいて生産情報および品質情報を確認する制御部;および
前記生産情報および品質情報を表示する表示部;を含み、
前記通信部は、
前記ミシンのニードルバー、天秤、移送部およびプーリーのうちいずれか一つに付着された前記センサ部により獲得された前記繰り返し動作に対するセンシングデータを受信し、
前記制御部は、
前記センシングデータに基づいて前記ミシンの針がアップポジションで停止した針上停止合算データ、前記針が停止したすべての停止合算データおよび順序データを含む作業情報を生成することを特徴とする生産管理用電子装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記順序データの分析を通じて繰り返しパターンを導き出し、前記繰り返しパターン、前記ミシンの配置情報および前記縫製作業に含まれた複数の工程に対する工程情報と前記繰り返しパターンの比較結果を利用して、前記ミシンが作業中である作業工程を確認することを特徴とする、請求項に記載の生産管理用電子装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記繰り返しパターンを利用して前記ミシンでの作業数量を確認することを特徴とする、請求項に記載の生産管理用電子装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記作業数量、前記ミシンの稼動時間および平均裁縫時間を利用して前記ミシンが配置された前記作業工程の生産情報を確認することを特徴とする、請求項10に記載の生産管理用電子装置。
【請求項12】
前記制御部は、
前記作業工程の生産情報を工程別に集合した後、平均値を算出して前記縫製作業全体に対する生産情報を確認することを特徴とする、請求項11に記載の生産管理用電子装置。
【請求項13】
前記制御部は、
前記ミシンでの裁縫ステッチ数を確認するし、既保存された目標ステッチ数を確認するし、前記裁縫ステッチ数と前記目標ステッチ数を比較して確認された前記裁縫ステッチ数の均一性に基づいて不良率を確認することを特徴とする、請求項に記載の生産管理用電子装置。
【請求項14】
前記制御部は、
前記作業情報に基づいて前記ミシンの準備時間、前記ミシンの停止時間および回数、前記裁縫ステッチ数の均一性、裁縫ステッチ幅および裁縫品質を含む比較対象データを生成し、既保存されたレファレンスデータと前記比較対象データを比較して一致率に基づいて作業者能力値を確認することを特徴とする、請求項13に記載の生産管理用電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はミシン作業情報を利用した生産管理方法および生産管理用電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に衣類の製造工場の場合、数多くのミシンが工程に沿って配列され、それぞれのミシンが作業者に割り当てられて作業者によって衣類の製造作業が行われる。このような衣類の製造工場では、各ミシンによって遂行される作業を管理し、生産量、作業量および不良率などと関係する生産管理を遂行する必要がある。
【0003】
このような生産管理を効率的に遂行するために、工場内の生産情報を自動で収集して分析する生産管理自動化を遂行するスマート工程を導入している。しかし、ミシンなどの縫製機械を主に使う製造工場では、縫製作業の複雑で難解な作業特性、大規模の人中心の製造現場の特性などにより、スマート工程を実際に現場に導入しても生産管理自動化の結果が満足できない問題点が持続的に発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の問題点を解決するための本発明の実施例は、ニードルバー、天秤、移送部およびプーリーのように縫製作業時に繰り返し動作を遂行するミシンの構成要素に一つのセンサを付着し、センサで獲得されたセンシングデータの分析を通じて生産管理を遂行できる、ミシン作業情報を利用した生産管理方法および電子装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例に係る生産管理方法は、縫製作業時に繰り返し動作が発生するミシンの少なくとも一部分に付着された一つのセンサ部により感知された前記繰り返し動作に対するセンシングデータを獲得する段階、前記センシングデータに基づいて作業情報を生成する段階、前記縫製作業に関連した生産情報要請信号が受信されると前記作業情報に基づいて確認された生産情報を表示する段階および前記縫製作業に対する品質情報要請信号が受信されると前記作業情報に基づいて確認された品質情報を表示する段階を含むことを特徴とする。
【0006】
また、センシングデータを獲得する段階は、前記ミシンのニードルバー、天秤、移送部およびプーリーのうちいずれか一つに付着された前記センサ部により獲得された前記繰り返し動作に対するセンシングデータを受信する段階であることを特徴とする。
【0007】
また、作業情報を生成する段階は、前記センシングデータに基づいて前記ミシンの針がアップポジションで停止した針上停止合算データを生成する段階、前記センシングデータに基づいて前記針が停止したすべての停止合算データを生成する段階および前記センシングデータに基づいて順序データを生成する段階を含むことを特徴とする。
【0008】
また、生産情報を表示する段階は、前記順序データの分析を通じて繰り返しパターンを導き出す段階および前記繰り返しパターン、前記ミシンの配置情報および前記縫製作業に含まれた複数の工程に対する工程情報と前記繰り返しパターンの比較結果を利用して、前記ミシンが作業中である作業工程を確認する段階を含むことを特徴とする。
【0009】
また、生産情報を表示する段階は、前記繰り返しパターンを利用して前記ミシンでの作業数量を確認する段階を含むことを特徴とする。
【0010】
また、生産情報を表示する段階は、前記作業数量、前記ミシンの稼動時間および平均裁縫時間を利用して前記ミシンが配置された前記作業工程の生産情報を確認する段階を含むことを特徴とする。
【0011】
また、生産情報を表示する段階は、前記作業工程の生産情報を工程別に集合した後、平均値を算出して前記縫製作業全体に対する生産情報を確認する段階を含むことを特徴とする。
【0012】
また、品質情報を表示する段階は、前記ミシンでの裁縫ステッチ数と既保存された目標ステッチ数を比較して前記裁縫ステッチ数の均一性を確認する段階および前記均一性に基づいて不良率を確認する段階を含むことを特徴とする。
【0013】
また、品質情報を表示する段階は、前記作業情報に基づいて前記ミシンの準備時間、前記ミシンの停止時間および回数、前記裁縫ステッチ数の均一性、裁縫ステッチ幅および裁縫品質を含む比較対象データを生成する段階、既保存されたレファレンスデータを呼び出す段階および前記比較対象データと前記レファレンスデータを比較して一致率に基づいて作業者能力値を確認する段階を含むことを特徴とする。
【0014】
併せて、本発明の実施例に係る生産管理用電子装置は、縫製作業時に繰り返し動作が発生するミシンの少なくとも一部分に付着された一つのセンサ部により感知された前記繰り返し動作に対するセンシングデータを獲得する通信部、前記センシングデータに基づいて作業情報を生成し、前記作業情報に基づいて生産情報および品質情報を確認する制御部および前記生産情報および品質情報を表示する表示部を含むことを特徴とする。
【0015】
また、通信部は、前記ミシンのニードルバー、天秤、移送部およびプーリーのうちいずれか一つに付着された前記センサ部により獲得された前記繰り返し動作に対するセンシングデータを受信することを特徴とする。
【0016】
また、制御部は、前記センシングデータに基づいて前記ミシンの針がアップポジションで停止した針上停止合算データ、前記針が停止したすべての停止合算データおよび順序データを含む作業情報を生成することを特徴とする。
【0017】
また、制御部は、前記順序データの分析を通じて繰り返しパターンを導き出し、前記繰り返しパターン、前記ミシンの配置情報および前記縫製作業に含まれた複数の工程に対する工程情報と前記繰り返しパターンの比較結果を利用して、前記ミシンが作業中である作業工程を確認することを特徴とする。
【0018】
また、制御部は、前記繰り返しパターンを利用して前記ミシンでの作業数量を確認することを特徴とする。
【0019】
また、制御部は、前記作業数量、前記ミシンの稼動時間および平均裁縫時間を利用して前記ミシンが配置された前記作業工程の生産情報を確認することを特徴とする。
【0020】
また、制御部は、前記作業工程の生産情報を工程別に集合した後、平均値を算出して前記縫製作業全体に対する生産情報を確認することを特徴とする。
【0021】
また、制御部は、前記ミシンでの裁縫ステッチ数を確認するし、既保存された目標ステッチ数を確認するし、前記裁縫ステッチ数と前記目標ステッチ数を比較して確認された前記裁縫ステッチ数の均一性に基づいて不良率を確認することを特徴とする。
【0022】
また、制御部は、前記作業情報に基づいて前記ミシンの準備時間、前記ミシンの停止時間および回数、前記裁縫ステッチ数の均一性、裁縫ステッチ幅および裁縫品質を含む比較対象データを生成し、既保存されたレファレンスデータと前記比較対象データを比較して一致率に基づいて作業者能力値を確認することを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
前述した通り、本発明に係るミシン作業情報を利用した生産管理方法および電子装置は、ニードルバー、天秤、移送部およびプーリーのように縫製作業時に繰り返し動作を遂行するミシンの構成要素に一つのセンサを付着し、センサで獲得されたセンシングデータの分析を通じてより正確な生産管理を遂行できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施例に係る生産管理のための生産管理システムを示した図面である。
図2】本発明の実施例に係るミシンを示した図面である。
図3図2に図示されたミシンのニードルバーにセンサが付着された姿を示した図面である。
図4図2に図示されたミシンのプーリーにセンサが付着された姿を示した図面である。
図5】本発明の実施例に係る生産管理用電子装置を示した図面である。
図6】本発明の実施例に係る時間に対するニードルバーの位置情報の変化とその解釈方法を説明するための図面である。
図7】本発明の実施例に係る生産管理方法を説明するためのフローチャートである。
図8】本発明の実施例に係る針上停止合算データを説明するための図面である。
図9】本発明の実施例に係るすべての停止合算データを説明するための図面である。
図10】本発明の実施例に係る順序データを説明するための図面である。
図11】本発明の実施例に係るミシンの作業情報を説明するための図面である。
図12】本発明の実施例に係るミシン動作による合算データを説明するための図面(その1)である。
図13】本発明の実施例に係るミシン動作による合算データを説明するための図面(その2)である。
図14】本発明の実施例に係るミシン動作による順序データを説明するための図面である。
図15】本発明の実施例に係る工程による生産情報を示した図面である。
図16】本発明の実施例に係る工場生産情報を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る好ましい実施形態を、添付された図面を参照して詳細に説明する。添付された図面と共に以下に開示される詳細な説明は本発明の例示的な実施形態を説明しようとするものであって、本発明が実施され得る唯一の実施形態を示そうとするものではない。図面で本発明を明確に説明するために、説明と関わらない部分は省略され得、明細書全体を通じて同一または類似する構成要素については同じ参照符号を使うことができる。
【0026】
本発明の一実施例で、「または」、「少なくとも一つ」等の表現は共に羅列された単語のうち一つを示したり、または二つ以上の組み合わせを示したりし得る。例えば、「AまたはB」、「AおよびBのうち少なくとも一つ」はAまたはBのうち、一つのみを含んでもよく、AとBをすべて含んでもよい。
【0027】
図1は、本発明の実施例に係る生産管理のための生産管理システムを示した図面である。図2は、本発明の実施例に係るミシンを示した図面である。図3は、図2に図示されたミシンのニードルバーにセンサが付着された姿を示した図面である。図4は、図2に図示されたミシンのプーリーにセンサが付着された姿を示した図面である。
【0028】
図1図4を参照すると、本発明に係る生産管理システム100は衣類の製造工場などの縫製工場に配置された複数のミシン200および電子装置500を含む。併せて、複数のミシン200は縫製工場で一つの製品を生産するために経るべき複数の工程ごとに複数個が設置され得る。
【0029】
複数のミシン200a、200b、200cはそれぞれセンサ部210a、210b、210cを含むことができる。本発明の実施例では複数のミシン200a、200b、200cはミシン200に、複数のセンサ部210a、210b、210cはセンサ部210に記載することにする。センサ部210は加速度センサ、磁石センサ、光センサ、振動センサ、赤外線センサなどのミシン200で発生する繰り返し動作を感知できるセンサを含むことができる。併せて、センサ部210は縫製作業時に繰り返し動作が発生するミシン200の一部分に付着され得、繰り返し動作が発生する部分はミシン200のニードルバー220、プーリー230、天秤240および移送部250であり得る。
【0030】
図3を例にして説明すると、ミシン200のニードルバー220には磁石310aと磁石センサ310bが付着されてセンサ部210が具現され得る。より具体的には、ニードルバー220は針が付着される構成であって、磁石310aはニードルバー220の終端に固定付着される。ニードルバー220はミシン200により上下運動を遂行し、ニードルバー220に付着された針はニードルバー220の上下運動によって上下に動きながら裁縫を遂行する。ニードルバー220は他端が中空の形態で構成されてその中に磁石310aが挿入されて固定付着され得る。磁石310aと対(pair)をなす磁石センサ310bはミシン200の胴体に付着されるものの、ミシン200でニードルバー220が設置される空間の上部に付着され得る。磁石センサ310bはニードルバー220が上下運動をするたびにニードルバー220の他端に固定付着された磁石310aを感知することができる。磁石310aの磁力の強度の変化を利用して磁石310aが付着されたニードルバー220の上下運動を感知することができる。磁石センサ310bは感知された上下運動に対するセンシングデータを電子装置500に伝送する。
【0031】
図4を例にして説明すると、ミシン200の側面に設置されたプーリー230に赤外線センサが付着されてセンサ部210が具現され得る。プーリー230はミシン200に備えられたモータ(図示されず)の回転力が伝達されてニードルバー220を動くようにする構成である。より具体的には、センサ部210が赤外線センサで具現された場合、針上(needle up)状態で停止状態であるときに発光と受光が可能な発光部と受光部を含むことができ、受光が反射するように反射版を具備することができる。これを通じて、針の停止位置を確認することができる。センサ部210は繰り返し回転するプーリー230の回転運動を感知できるようにミシン200の上部に配置されるものの、プーリー230の動作を妨害しない位置に配置され得る。このように、センサ部210はミシン200の上部に配置されて固定されるために磁石をさらに具備することができる。センサ部210はプーリー230の回転運動を感知してこれに対するセンシングデータを電子装置500に伝送する。併せて、図4でセンサ部210はミシン200の上部に配置されたものを例にして説明しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、プーリー230の動作を妨害しない位置であればミシン200が位置したテーブルの上面にセンサ部210が配置され得、この場合センサ部210はプーリー230の回転動作を感知できる位置に配置されることが好ましい。
【0032】
電子装置500はミシン200に備えられたセンサ部210から受信したセンシングデータを利用してミシン200の作業情報、生産情報および品質情報を確認する装置であって、コンピュータ、タブレットPC、スマートフォンなどの電子装置であり得る。電子装置500の動作は下記の図5および図6を利用してより具体的に説明することにする。
【0033】
図5は、本発明の実施例に係る生産管理用電子装置を示した図面である。図6は、本発明の実施例に係る時間に対するニードルバーの位置情報の変化とその解釈方法を説明するための図面である。
【0034】
図5および図6を参照すると、本発明に係る電子装置500は通信部510、入力部520、表示部530、メモリ540および制御部550を含む。
【0035】
通信部510はミシン200に付着されたセンサ部210との通信を遂行する。このために、通信部510はWi-Fi(wireless fidelity)、ブルートゥース(bluetooth)(登録商標)、BLE(bluetooth low energy)、NFC(near field communication)等の近距離無線通信を遂行することができ、センサ部210とRS-232等の有線通信を遂行することができる。また、通信部510はセンサ部210と直接連結されてセンサ部210から直接信号を受信することもできる。
【0036】
入力部520は電子装置500の管理者の入力に対応して入力データを発生させる。入力部520は少なくとも一つの入力手段を含む。このために、入力部520はキーボード、マウス、キーパッド、ドームスイッチ、タッチパネル、タッチキーおよびボタンなどを含むことができる。
【0037】
表示部530は電子装置500の動作による出力データを出力する。このために、表示部530は液晶ディスプレイ(LCD;liquid crystal display)、発光ダイオード(LED;light emitting diode)ディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED;organic LED)ディスプレイ、マイクロ電子機械システム(MEMS;micro electro mechanical systems)ディスプレイおよび電子ペーパー(electronic paper)ディスプレイを含むことができる。表示部530は入力部520と結合されてタッチスクリーン(touch screen)で具現され得る。
【0038】
メモリ540は電子装置500の動作プログラムを保存する。メモリ540は縫製工場に配置されたミシン200の配置位置を保存し、縫製工場で生産する製品に対する全体の工程情報を保存する。メモリ540は、各工程毎に適合なSPI(stitches per inch)を保存する。この時、SPIは1インチ当たりのステッチ数を表す数値であって、メモリ540は工程での製品に対する裁縫長さとSPIを利用して算出された工程別に適合な目標ステッチ数を保存することができる。また、メモリ540は作業のための準備時間、停止時間および回数、裁縫ステッチ数の均一性、裁縫ステッチ幅および裁縫品質などに対するレファレンスデータを保存することができる。
【0039】
メモリ540はセンサ部210で受信したセンシングデータを分析してミシン200で発生する準備時間、裁縫時間、裁縫ステッチ数、停止時間、待機時間、停止回数および停止位置情報を含むミシンの動作状態を確認するためのアルゴリズムを保存することができる。メモリ540は確認されたミシンの動作状態に基づいて針上停止合算データ、すべての停止合算データおよび順序データを含む作業情報を確認するためのアルゴリズムを保存することができる。また、メモリ540は作業情報に基づいてミシン200の生産情報、品質情報を確認するためのアルゴリズムを保存することができる。
【0040】
制御部550は、縫製作業を遂行する縫製工場に配置されたミシン200の少なくとも一部分に付着されたセンサ部210により感知されたセンシングデータを受信する。制御部550は受信したセンシングデータに基づいてミシン200で発生する繰り返し動作を基盤とするミシンの動作状態を確認する。より具体的には、制御部550はセンサ部210から図6(a)のようなセンシングデータを受信する。この時、図6(a)のようなセンシングデータはセンサ部210がニードルバー220に付着された場合、センサ部210により獲得された針の動きに対するセンシングデータであり得る。図6(a)でx軸は時間、y軸は針の位置として設定され、制御部550は針の位置、例えば針のアップポジション信号601と針のダウンポジション信号602により準備時間、裁縫時間、裁縫ステッチ数、停止時間、待機時間、停止回数および停止位置情報を確認することができる。
【0041】
制御部550は確認されたアップポジション信号601とダウンポジション信号602に基づいて図6(b)のような作業情報を確認することができる。この時、作業情報は針上停止合算データ(UP STOP)、針下停止合算データ(DN STOP)、裁縫ステッチ数(sewing stitches)を含むことができ、針上停止合算データ(UP STOP)と針下停止合算データ(DN STOP)を結合したすべての停止合算データおよび順序データを含むことができる。この時、制御部550は針の動きが臨界値、例えば2秒以上存在しない時に針の位置を確認して針上停止合算データ(UP STOP)および針下停止合算データ(DN STOP)を確認する。併せて、本発明の実施例ではアップポジション信号601とダウンポジション信号602の二つの信号を利用して針上と針下の有無を確認すると記載しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、アップポジション信号601とダウンポジション信号602のうちいずれか一つの信号のみを利用して針上と針下の有無を確認してもよい。
【0042】
制御部550は作業情報に基づいて縫製作業に関連した生産情報を確認して表示部530に表示する。この時、生産情報はミシン200の稼動時間、ミシン200の稼動率、平均裁縫時間、作業数量、製品に対する平均裁縫ステッチ数およびラインバランシングなどを含むことができ、表示部530に表示される生産情報は工程別生産情報と工場生産情報であり得る。
【0043】
より具体的には、制御部550は作業情報、ミシン200の配置情報、製品の工程情報を利用して、ミシン200が遂行する作業がどのような工程に含まれるかを確認する。制御部550はミシン200の配置情報に基づいて生産製品が何であるかを確認することができる。制御部550は作業情報のうち順序データを分析して繰り返しパターンを導き出し、導き出された繰り返しパターン、ミシン200の配置情報、縫製作業に含まれた複数の工程に対する工程情報と繰り返しパターンを比較してミシン200が作業する作業工程がどのような工程であるかを確認することができる。
【0044】
制御部550は作業情報に基づいてミシン200が作業工程での繰り返しパターン遂行回数を確認してミシン200での作業数量を算出することができる。制御部550は同じ作業工程に配置された複数のミシンに対するそれぞれの作業情報を利用してそれぞれのミシン別の作業時間を算出することができる。この時、制御部550は算出された作業数量とそれぞれのミシンの準備時間、裁縫時間、停止時間および待機時間を利用してミシン別作業時間を算出することができる。
【0045】
制御部550は前記のように、ミシン200の作業工程、ミシン別作業時間などを利用して、同じ作業工程に配置されたミシンに対する作業数量、ミシンの稼動時間および平均裁縫時間などを確認して工程別生産情報を確認することができる。この時、ミシンの稼動時間はミシンが動作し始めた時点から動作が終了した時点までを意味し得る。また、制御部550は工程別生産情報を集合した後、平均値を算出して縫製工場で生産する製品に対する全体工程それぞれに生産情報を確認することができる。
【0046】
制御部550は作業情報に基づいて縫製作業に関連した品質情報を確認して表示部530に表示する。この時、品質情報は製品の不良率および作業者の能力値を含むことができる。より具体的には、制御部550は作業情報に基づいて作業工程を確認し、作業工程でミシン200が遂行した裁縫ステッチ数に対する平均ステッチ数を確認する。制御部550は確認された作業工程に対応する工程での目標ステッチ数をメモリ540で確認し、確認された目標ステッチ数と平均ステッチ数を比較する。制御部550は平均ステッチ数と目標ステッチ数の比較結果、平均ステッチ数の均一性を利用して不良率を確認する。また、制御部550はミシン200の稼動最低速度、平均速度および最高速度を確認し、既保存された基準速度と比較して比較結果を利用して不良率を確認することができる。例えば、ミシン200の平均速度が既保存された基準速度より臨界値以上速いか遅い場合、制御部550は裁縫品質が平均以下であると確認することができる。併せて、制御部550は作業情報に基づいて確認された準備時間、停止時間および回数、裁縫ステッチ数の均一性、裁縫ステッチ幅および裁縫品質などを利用して作業者の能力値を確認することができる。
【0047】
併せて、制御部550は縫製工場で生産する製品情報、例えば、製品の品目、デザインなどを外部サーバー(図示されず)に伝送することができる。また、制御部550は該当製品を生産する時に各工程で獲得されたセンシングデータ、ミシンの動作状態、作業情報、生産情報および品質情報を外部サーバーに伝送することができる。これを通じて、制御部550は新しい製品に対する生産を開始しようとする時、外部サーバーに保存された情報のビッグデータ分析またはAI分析を通じて、製品の生産時に必要な工程、ミシンの動作などに対する情報を導き出すことができる。
【0048】
図7は、本発明の実施例に係る生産管理方法を説明するためのフローチャートである。
【0049】
図7を参照すると、701段階で制御部550は入力部520から生産管理開始信号の受信の有無を確認する。701段階の確認結果、生産管理開始信号が受信されると制御部550は703段階を遂行し、生産管理開始信号が受信されないと生産管理開始信号の受信を待機する。
【0050】
703段階で制御部550は、縫製工場に備えられたミシン200に付着されたセンサ部210で獲得されたセンシングデータを確認し、705段階を遂行する。705段階で制御部550はセンシングデータに基づいて作業情報を確認する。より具体的には、制御部550はミシン200で縫製作業時に発生する繰り返し動作に対するセンシングデータを受信する。この時、センシングデータはニードルバー220、プーリー230、天秤240および移送部250のうちいずれか一つに付着されたセンサ部210で獲得されたセンシングデータであり得る。制御部550はセンシングデータからミシン200で発生する準備時間、裁縫時間、裁縫ステッチ数、停止時間、待機時間、停止回数および停止位置情報を含むミシンの動作状態を確認する。そして制御部550は確認されたミシンの動作状態に基づいて針上停止合算データ、すべての停止合算データおよび順序データを含む作業情報を確認する。
【0051】
引き続き、707段階で制御部550は、入力部520から生産情報に対する要請信号が受信されると制御部550は709段階を遂行する。709段階で制御部550は要請信号に対応する生産情報を表示部530に表示し、711段階を遂行する。707段階で生産情報に対する要請信号が受信されないと制御部550は711段階を遂行する。
【0052】
より具体的には、制御部550は作業情報、ミシン200の配置情報、製品の工程情報を利用して、ミシン200が遂行する作業がどのような工程に含まれるかを確認する。制御部550はミシン200の配置情報に基づいて生産製品が何であるかを確認することができる。制御部550は作業情報のうち順序データを分析して繰り返しパターンを導き出し、導き出された繰り返しパターン、ミシン200の配置情報、縫製作業に含まれた複数の工程に対する工程情報と繰り返しパターンを比較してミシン200が作業する作業工程がどのような工程であるかを確認することができる。
【0053】
制御部550はミシン200が作業情報に基づいて作業工程で繰り返しパターン遂行回数を確認してミシン200での作業数量を算出することができる。制御部550は同じ作業工程に配置された複数のミシンに対するそれぞれの作業情報を利用して、それぞれのミシン別作業時間を算出することができる。この時、制御部550は算出された作業数量とそれぞれのミシンの準備時間、裁縫時間、停止時間および待機時間を利用してミシン別作業時間を算出することができる。
【0054】
制御部550は前記のように、ミシン200の作業工程、ミシン別作業時間などを利用して、同じ作業工程に配置されたミシンに対する作業数量、ミシン稼動時間および平均裁縫時間などを確認して工程別生産情報を確認することができる。これを通じて、制御部550は入力部520から受信される工程に対する生産情報を抽出して表示することができる。併せて、制御部550は工程別生産情報を集合した後、平均値を算出して縫製工場で生産する製品に対する全体工程の生産情報を確認することができる。
【0055】
711段階で制御部550は、入力部520から品質情報に対する要請信号が受信されると制御部550は713段階を遂行する。713段階で制御部550は要請信号に対応する品質情報を表示部530に表示し、715段階を遂行する。その反対に、要請信号が受信されないと制御部550は715段階を遂行する。より具体的には、制御部550は作業情報に基づいて作業工程を確認し、作業工程でミシン200が遂行した裁縫ステッチ数に対する平均ステッチ数を確認する。制御部550は確認された作業工程に対応する工程での目標ステッチ数をメモリ540で確認し、確認された目標ステッチ数と平均ステッチ数を比較する。制御部550は平均ステッチ数と目標ステッチ数の比較結果で平均ステッチ数の均一性を判断し、これを利用して不良率を確認する。また、制御部550はミシン200の稼動最低速度、平均速度および最高速度を確認し、既保存された基準速度と比較して比較結果を利用して不良率を確認することができる。併せて、制御部550は作業情報に基づいて準備時間、停止時間および回数、裁縫ステッチ数の均一性、裁縫ステッチ幅および裁縫品質などに対する比較対象データを生成する。制御部550は比較対象データとメモリ540に保存された準備時間、停止時間および回数、裁縫ステッチ数の均一性、裁縫ステッチ幅および裁縫品質などに対するレファレンスデータを比較する。制御部550はレファレンスデータと比較対象データの一致率を作業者の能力値を確認することができる。
【0056】
715段階で制御部550は、入力部520から生産管理を終了するための終了信号が受信されると該当プロセスを終了し、終了信号が受信されないと終了信号の受信を待機する。
【0057】
図8は、本発明の実施例に係る針上停止合算データを説明するための図面である。図9は、本発明の実施例に係るすべての停止合算データを説明するための図面である。図10は、本発明の実施例に係る順序データを説明するための図面である。図11は、本発明の実施例に係るミシンの作業情報を説明するための図面である。
【0058】
図8図11を参照すると、制御部550はセンサ部210で獲得されたセンシングデータは図8(a)のように針の動きに対応するグラフであり得る。制御部550はセンシングデータに基づいて針上停止(UP)、針下停止(DN)、裁縫時間および裁縫ステッチ数(stitches)を時間の流れに沿って確認することができる。制御部550は、図8(a)のように針の動きに対するグラフから図8(b)のように作業工程でなされた準備時間Tp、作動時間Tr、停止時間Ts、待機時間Twと作業工程でなされた総裁縫ステッチ数(39stitches)を確認することができる。そして制御部550は図8(b)のようなグラフを針上停止合算データとして生成することができる。
【0059】
制御部550は図9(a)のような針の動きに対するグラフに基づいて、図9(b)~図9(d)のようなすべての停止合算データに対するグラフを生成する。すべての停止合算データは、針上停止合算データと針下停止合算データを含んだものである。この時、図9(a)は図8(a)と同じグラフであり得る。
【0060】
制御部550は図9(a)のようなグラフに基づいて、図9(b)~図9(d)のように作業工程に含まれた細部工程を確認することができる。例えば、制御部550は図9(a)で針上後に裁縫を遂行して針下すると、これを図9(b)でのように第1細部工程として確認し、準備時間Tp、裁縫ステッチ数および待機時間Twを確認することができる。この時、準備時間Tpは針上状態、待機時間Twは針下状態であり得る。制御部550は、第1細部工程後に再び裁縫が遂行されて針下すると、これを図9(c)でのように第2細部工程として確認することができる。この時、制御部550は第1細部工程で待機時間Twとして確認された状態を第2細部工程の準備時間Tpとして確認することができ、裁縫が完了した後に針下した状態を待機時間Twとして確認することができ、第2細部工程の裁縫ステッチ数を確認することができる。引き続き、制御部550は第2細部工程後に再び裁縫を遂行して針下すると、これを図9(d)でのように第3細部工程として確認することができる。この時、制御部550は第2細部工程で待機時間Twとして確認された状態を第3細部工程の準備時間Tpとして確認することができ、裁縫が完了した後に針下した状態を待機時間Twとして確認することができ、第3細部工程の裁縫ステッチ数を確認することができる。
【0061】
制御部550は図10(a)のような針の動きに対するグラフに基づいて、図10(b)~図10(d)のような順序データに対するグラフを生成する。この時、図9(a)は図8(a)と同じグラフであり得る。制御部550は図10(a)のような針の動作に基づいて、図10(b)~図10(d)のようにそれぞれの細部工程に対応する順序データを生成することができる。例えば、制御部550は第1細部工程として確認された図9(b)で準備時間Tpを除いた裁縫ステッチ数および待機時間Twを図10(b)のように第1順序データとして生成する。制御部550は第2細部工程として確認された図9(c)で準備時間Tpを除いた裁縫ステッチ数および待機時間Twを図10(c)のように第2順序データとして生成する。最後に、制御部550は第3細部工程として確認された図9(d)で準備時間Tpを除いた裁縫ステッチ数および待機時間Twを図10(d)のように第3順序データとして生成する。
【0062】
制御部550は図8図10の動作を通じて、センサ部210で受信したセンシングデータを利用して図11のような作業情報を生成する。この時、作業情報はミシン200が遂行する作業工程で発生する準備時間Tp、裁縫時間Tr1+Tr2+Tr3、停止時間Ts1+Ts2、待機時間Twおよび裁縫ステッチ数を含むことができる。
【0063】
図12および図13は、本発明の実施例に係るミシン動作による合算データを説明するための図面である。図14は、本発明の実施例に係るミシン動作による順序データを説明するための図面である。
【0064】
図12図14を参照すると、制御部550はミシン200での裁縫の終了が確認されるとミシン200に対する作業情報を確認する。制御部550は確認された作業情報を利用して、図12のような合算データテーブルを生成する。例えば、図11で確認された裁縫ステッチ数は総39ステッチであったので、制御部550はstitch rangeが36~48に該当するcountフィールドに1を追加する。そして、制御部550は総ステッチ数フィールドに図11で確認された裁縫ステッチ数である39を加え、総Tpフィールドに図11で確認された準備時間Tpを加える。制御部550は総Trフィールドに図11で確認された裁縫時間Tr1+Tr2+Tr3を加え、総Tsフィールドと総Twフィールドにそれぞれ図11で確認された停止時間Ts1+Ts2と待機時間Twを加える。このように制御部550はミシン200に対する作業情報を図12のような合算データテーブルに生成することができる。
【0065】
そして、制御部550は合算データテーブルを利用して平均ステッチ数、平均Tp、平均Tr、平均Ts、平均Twを算出して平均データテーブルを生成する。この時、平均ステッチ数はcount/総ステッチ数、平均Tpはcount/総Tp、平均Trはcount/総Tr、平均Tsはcount/総Ts、平均Twはcount/総Twで算出される。
【0066】
制御部550は図12で算出された平均データテーブルを、図13のようにグラフで具現することができる。図13(a)は裁縫ステッチ数と関連したグラフであり、図13(b)は作業時間に関連したグラフである。図13(a)のx軸は平均ステッチ数であり、y軸はcountである。また、図13(b)のx軸は平均ステッチ数であり、y軸は時間であり得、y軸は平均データテーブルの平均Tp、平均Tr、平均Ts、平均Twを基準としてグラフが生成される。
【0067】
制御部550はミシン200で裁縫の停止が確認されると、裁縫ステッチ数、裁縫時間、針停止位置、待機時間を利用して図14のような順序データテーブルを生成する。この時、制御部550は30秒以上針が動かない場合を裁縫が停止したものとして確認することができる。図14を参照すると、1~10番までがミシン200の作業工程であり得、1番~3番までが第1細部工程、4番~6番までが第2細部工程、7番~10番までが第3細部工程であり得る。これを通じて、制御部550はミシン200での作業が繰り返される繰り返しパターンを確認することができる。すなわち、制御部550は裁縫が停止するたびに順序データテーブルを生成するため、複数の順序データテーブルを生成した後に分析を遂行することができる。制御部550は順序データテーブルの分析を通じて、ミシン200が第1細部工程、第2細部工程、第3細部工程を繰り返し遂行することを確認することができる。
【0068】
図15は、本発明の実施例に係る工程による生産情報を示した図面である。図16は、本発明の実施例に係る工場生産情報を示した図面である。
【0069】
図15および図16を参照すると、制御部550は入力部520の入力によって、図15のように、縫製工場で生産する製品に対する全体工程のうちいずれか一つの工程に対する生産情報を表示部530に表示することができる。この時、該当工程には作業者AとBが配置されて作業を遂行し、該当工程には第1細部工程、第2細部工程および第3細部工程が含まれ得る。制御部550はそれぞれの作業者に割り当てられたミシン200に対するミシン番号、ミシンの種類、作業者の名前およびミシン200の位置を表示することができ、細部工程別に作業数量(workcount)、ミシン稼動時間(cycletime)および平均裁縫時間(working time)等を含む生産情報を確認して表示することができる。
【0070】
また、制御部550は入力部520の入力によって、図16のように、縫製工場で生産する製品に対する全体工程(Line1、Line2、…LineN)に対する生産情報を表示部530に表示することができる。制御部550は図15でのように、作業者それぞれにより確認された作業数量(workcount)、ミシン稼動時間(cycletime)および平均裁縫時間(working time)を工程別に算出して表示することができる。例えば、AとB作業者が第1工程(Line1)に配置されて勤務すると、制御部550はAとB作業者に対する生産情報の平均値を算出し、算出された平均値で図16のように第1工程(Line1)に対する生産情報を表示することができる。
【0071】
本明細書と図面に開示された本発明の実施例は、本発明の技術内容を容易に説明し本発明の理解を助けるために特定例を提示したものに過ぎず、本発明の範囲を限定しようとするものではない。したがって、本発明の範囲はここに開示された実施例以外にも、本発明の技術的思想に基づいて導き出されるすべての変更または変形された形態も本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
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図4
図5
図6
図7
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図10
図11
図12
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図14
図15
図16