(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-12
(45)【発行日】2022-09-21
(54)【発明の名称】ライダー装置及びライダー装置を動作させる方法
(51)【国際特許分類】
G01S 17/08 20060101AFI20220913BHJP
G01S 7/487 20060101ALI20220913BHJP
【FI】
G01S17/08
G01S7/487
(21)【出願番号】P 2018158265
(22)【出願日】2018-08-27
【審査請求日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】10-2017-0117227
(32)【優先日】2017-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】金 ▲てい▼ 祐
(72)【発明者】
【氏名】大塚 達宏
(72)【発明者】
【氏名】尹 熙 善
(72)【発明者】
【氏名】黄 仁 吾
【審査官】梶田 真也
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-056018(JP,A)
【文献】特開平07-098381(JP,A)
【文献】特開平04-158293(JP,A)
【文献】特開2005-274413(JP,A)
【文献】特開2015-078953(JP,A)
【文献】特開2014-059301(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0045816(US,A1)
【文献】米国特許第09952323(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/48 - 7/51
G01S 17/00 - 17/95
G01C 3/00 - 3/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を対象体に向けて照射する光源と、
互いに異なる方向に入射される複数の光を検出する光検出部と、
前記照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、前記複数の光のうち前記対象体から反射された光を識別する光識別部と、
前記識別された光を利用し、前記対象体までの距離を決定するプロセッサと、を含み、
前記光検出部は、
前記複数の光を個別的に検出する複数の光検出要素を含み、
前記光識別部は、
前記複数の前記光検出要素にそれぞれ対応して設けられ、それぞれの前記光検出要素が検出した光の飛行時間を測定する複数のタイムカウンタと、
前記照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、前記測定された複数の光の飛行時間のうち、前記対象体から反射された光の飛行時間を選択する選択部と、を含み、
前記プロセッサは、
前記対象体から反射された光の飛行時間に基づき、前記対象体までの距離を決定する、ライダー装置。
【請求項2】
光を対象体に向けて照射する光源と、
互いに異なる方向に入射される複数の光を検出する光検出部と、
前記照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、前記複数の光のうち前記対象体から反射された光を識別する光識別部と、
前記識別された光を利用し、前記対象体までの距離を決定するプロセッサと、を含み、
前記光検出部は、
前記複数の光を個別的に検出する複数の光検出要素を含み、
前記光識別部は、
前記複数の前記光検出要素にそれぞれ対応して設けられ、それぞれの前記光検出要素が検出した光の飛行時間及び強度を測定する複数のアナログデジタル変換器と、
前記照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、前記測定された複数の光の飛行時間及び強度のうち、前記対象体から反射された光の飛行時間及び強度を選択する選択部と、を含み、
前記プロセッサは、
前記対象体から反射された光の飛行時間及び強度に基づき、前記対象体に係わる情報獲得のためのデータ処理を行う、ライダー装置。
【請求項3】
前記光検出部は、
前記複数の光を個別的に検出する複数の光検出要素を含み、
前記光識別部は、
前記複数の光検出要素のうち、前記照射された光の照射角度に対応する光検出要素を決定し、前記決定された光検出要素によって検出された光を、前記対象体から反射された光であると識別することを特徴とする請求項1
または2に記載のライダー装置。
【請求項4】
前記複数の光検出要素それぞれに対応するように、前記光源によって照射される光の照射角度値があらかじめ設定されることを特徴とする請求項
3に記載のライダー装置。
【請求項5】
前記複数の光検出要素それぞれは、
アバランシェフォトダイオードまたはシングルフォトンアバランシェダイオードのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項
3または
4に記載のライダー装置。
【請求項6】
前記複数のタイムカウンタそれぞれは、時間デジタル変換器であり、
前記選択部は、マルチプレクサであることを特徴とする請求項
1に記載のライダー装置。
【請求項7】
前記光検出部は、
前記複数の光を集光するレンズと、
前記集光された複数の光を個別的に検出して電流を出力する複数の光検出要素と、
前記複数の光検出要素から出力された電流を電圧に変換する複数の電流・電圧変換回路と、
前記複数の電流・電圧変換回路それぞれで変換された電圧を増幅する複数の増幅器と、
前記複数の
増幅器それぞれによって増幅された電圧の信号からピークを検出する複数のピーク検出器と、を含むことを特徴とする請求項1
または2に記載のライダー装置。
【請求項8】
ライダー装置を動作させる方法において、
光を対象体に向けて照射する段階と、
互いに異なる方向に入射される複数の光を検出する段階と、
前記照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、前記複数の光のうち前記対象体から反射された光を識別する段階と、
前記識別された光を利用し、前記対象体までの距離を決定する段階と、を含み、
前記識別する段階は、
前記複数の光それぞれの飛行時間を測定する段階と、
前記照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、前記測定された複数の光の飛行時間のうち、前記対象体から反射された光の飛行時間を選択する段階と、を含み、
前記決定する段階は、
前記対象体から反射された光の飛行時間に基づき、前記対象体までの距離を決定
し、
前記測定する段階は、
複数の時間デジタル変換器を介して、前記複数の光それぞれの飛行時間を測定し、
前記選択する段階は、
マルチプレクサを介して、前記照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、前記測定された複数の光の飛行時間のうち、前記対象体から反射された光の飛行時間を選択する、方法。
【請求項9】
ライダー装置を動作させる方法において、
光を対象体に向けて照射する段階と、
互いに異なる方向に入射される複数の光を検出する段階と、
前記照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、前記複数の光のうち前記対象体から反射された光を識別する段階と、
前記識別された光を利用し、前記対象体までの距離を決定する段階と、を含み、
前記識別する段階は、
前記複数の光それぞれの飛行時間を測定する段階と、
前記照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、前記測定された複数の光の飛行時間のうち、前記対象体から反射された光の飛行時間を選択する段階と、を含み、
前記識別する段階は、
複数のアナログデジタル変換器を介して、前記複数の光それぞれの飛行時間及び強度を測定する段階と、
マルチプレクサを介して、前記照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、前記測定された複数の光の飛行時間及び強度のうち前記対象体から反射された光の飛行時間及び強度を選択する段階と、を含み、
前記決定する段階は、
前記対象体から反射された光の飛行時間及び強度に基づき、前記対象体に係わる情報獲得のためのデータ処理を行う、方法。
【請求項10】
前記検出する段階は、
複数の光検出要素によって前記複数の光を個別的に検出し、
前記識別する段階は、
前記複数の光検出要素のうち、前記照射された光の照射角度に対応する光検出要素を決定し、前記決定された光検出要素によって検出された光を、前記対象体から反射された光であると識別することを特徴とする請求項
8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記複数の光検出要素それぞれに対応するように、前記照射された光の照射角度値があらかじめ設定されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記複数の光検出要素それぞれは、
アバランシェフォトダイオードまたはシングルフォトンアバランシェダイオードのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記検出する段階は、
前記複数の光を集光する段階と、
前記集光された複数の光を個別的に検出して電流を出力する段階と、
前記出力された電流を電圧に変換する段階と、
前記変換された電圧を増幅する段階と、
前記増幅された電圧の信号からピークを検出する段階と、を含むことを特徴とする請求項
8または9に記載の方法。
【請求項14】
請求項
8ないし13のうちいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライダー装置、及びライダー装置を動作させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、事物の距離情報を撮影する三次元(3D:3-dimensional)カメラまたはライダー(LIDAR:light detection and ranging)の技術が研究中にあるが、これらのなかには、光の往復時間測定法(TOF:time of flight)でもって、撮像装置と被写体との距離を測定する機能を有する。
【0003】
往復時間測定法は、基本的に、特定波長の光、例えば、赤外線波長から光通信波長までの発光ダイオード(LED(light emitting diode))またはレーザダイオード(LD(laser diode))を利用して被写体に投射し、被写体から反射された同波長の光をフォトダイオード(PD)またはカメラで測定または撮影し、深さ映像を抽出するプロセッシングを経ることになる。そのような光処理過程、すなわち、光投射、被写体反射、光変調、撮影、プロセッシングの一連の過程に係わる多様な往復時間測定法が紹介されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、ライダー装置、及びライダー装置を動作させる方法を提供するところにある。本実施形態がなそうとする技術的課題は、上述のような技術的課題に限定されるものではなく、以下の実施形態から他の技術的課題が類推されもする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面によれば、ライダー装置は、光を対象体に向けて照射する光源と、互いに異なる方向に入射される複数の光を検出する光検出部と、照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、複数の光のうち対象体から反射された光を識別する光識別部と、識別された光を利用し、対象体までの距離を決定するプロセッサと、を含んでもよい。
また、該光検出部は、複数の光を個別的に検出する複数の光検出要素を含み、該光識別部は、複数の光検出要素のうち、照射された光の照射角度に対応する光検出要素を決定し、決定された光検出要素によって検出された光を、対象体から反射された光と識別することができる。
【0006】
また、複数の光検出要素それぞれに対応するように、光源によって照射される光の照射角度値があらかじめ設定されていてもよい。
【0007】
また、該光検出要素は、アバランシェフォトダイオード(avalanche photo diode)またはシングルフォトンアバランシェダイオード(single photon avalanche diode)のうち少なくとも一つを含んでもよい。
【0008】
また、該光識別部は、複数の光それぞれの飛行時間を測定する複数のタイムカウンタと、照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、測定された複数の光の飛行時間のうち、対象体から反射された光の飛行時間を選択する選択部と、を含んでもよく、該プロセッサは、対象体から反射された光の飛行時間に基づき、対象体までの距離を決定することができる。
【0009】
また、該複数のタイムカウンタそれぞれは、時間デジタル変換器(TDC(time to digital converter))であり、該選択部は、マルチプレクサ(multiplexer)でもある。
【0010】
また、該光識別部は、複数の光それぞれの飛行時間及び強度を測定する複数のアナログデジタル変換器(ADC(analog to digital converter))と、照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、測定された複数の光の飛行時間及び強度のうち対象体から反射された光の飛行時間及び強度を選択する選択部と、を含んでもよく、該プロセッサは、対象体から反射された光の飛行時間及び強度に基づき、対象体に係わる情報獲得のためのデータ処理を行うことができる。
【0011】
また、該光検出部は、複数の光を集光するレンズと、集光された複数の光を個別的に検出して電流を出力する複数の光検出要素と、複数の光検出要素から出力された電流を電圧に変換する複数の電流・電圧変換回路と、複数の電流・電圧変換回路それぞれで変換された電圧を増幅する複数の増幅器と、複数の電流・電圧変換回路それぞれによって増幅された電圧の信号からピークを検出する複数のピーク検出器と、を含んでもよい。
【0012】
他の側面により、ライダー装置の動作方法は、光を対象体に向けて照射する段階と、互いに異なる方向に入射される複数の光を検出する段階と、照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、複数の光のうち対象体から反射された光を識別する段階と、識別された光を利用し、対象体までの距離を決定する段階と、を含んでもよい。
【0013】
さらに他の側面により、ライダー装置を動作させる方法をコンピュータに実行させるためのプログラムと、該プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体が提供される。
【発明の効果】
【0014】
本実施形態によれば、ライダー装置は、複数の光検出要素で検出された光のうち、距離を測定しようとする対象体から反射された光を識別して処理することができ、クロストーク(crosstalk)現象を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】ライダー装置が動作する実施形態を示す図面である。
【
図2】一実施形態によるライダー装置を示す図面である。
【
図3】一実施形態による光の照射角度と、複数の検出要素との対応関係を示す図面である。
【
図4】光検出部及び光識別部の一実施形態を示す図面である。
【
図5】光識別部の具体的な実施形態を示す図面である。
【
図6】光検出部及び光識別部の他の実施形態を示す図面である。
【
図7】一実施形態により、ライダー装置を動作させる方法について説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付された図面を参照しながら、ただ例示のための実施形態について詳細に説明する。下記実施形態は、技術的内容を具体化させるためのものであるのみ、権利範囲を制限したり限定したりするものではないということは言うまでもない。詳細な説明、及び実施形態から、当該技術分野の当業者が容易に類推することができるところは、権利範囲に属するに解釈される。
【0017】
本明細書で使用される「構成される」または「含む」というような用語は、明細書上に記載された多くの構成要素、または多くの段階を必ずしもいずれも含むと解釈されるものではなく、そのうち一部の構成要素、または一部の段階は、含まれず、または追加される構成要素または段階をさらに含んでもよいと解釈されなければならない。また、明細書に記載された「…部」、「モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によって具現される。
【0018】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」というような序数を含む用語は、多様な構成要素についての説明に使用されるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されるものではない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。
【0019】
図1は、ライダー(LiDAR:light detection and ranging)装置が動作する実施形態を示す図面である。
【0020】
ライダー装置100は、前方対象体に係わる距離情報などの三次元情報をリアルタイムで獲得するセンサにも活用される。例えば、ライダー装置100は、無人自動車、自律走行車、ロボット、及びドローンなどにも適用される。
【0021】
ライダー装置100は、対象体OBに向けて光L1を照射することができる。次に、照射された光L1は、対象体OBから反射され、ライダー装置100は、対象体OBから反射された光L1を検出することができる。このとき、ライダー装置100は、対象体OBから反射された光L1だけではなく、外部から入射される光L2及びL3も検出する。言い換えれば、ライダー装置100は、互いに異なる方向に入射される複数の光L1,L2及びL3を検出することになる。つまり、ライダー装置100は互いに異なる複数の方向から入射される光L1、L2及びL3を検出することになる。例えば、外部から入射される光L2及びL3は、外部の他のライダー装置から入射される光の可能性もある。また、外部から入射される光L2及びL3は、その他の外乱光の可能性もある。従って、ライダー装置100は、距離を測定しようとする対象体OBから反射された光L1だけではなく、意図していない光L2及び光L3を共に検出して、クロストーク(crosstalk)現象が発生することがある。
【0022】
ライダー装置100は、光L1の照射角度に係わる情報に基づき、検出された複数の光L1,L2及びL3のうち対象体OBから反射された光L1を識別することができる。具体的には、ライダー装置100は、互いに異なる方向に入射される複数の光L1,L2,L3を個別的に検出する複数の光検出要素を含んでもよい。ライダー装置100は、複数の光検出要素のうち、光L1の照射角度に対応する光検出要素を決定することができ、決定された光検出要素によって検出された光を、対象体OBから反射された光L1と識別することができる。次に、ライダー装置100は、識別された光L1を利用し、対象体OBまでの距離を計算することができる。
【0023】
従って、ライダー装置100は、共に検出された光のうち対象体OBから反射された光を識別して処理することができ、クロストーク現象を防止することができる。
【0024】
図2は、一実施形態によるライダー装置を示す図面である。
【0025】
ライダー装置100は、光源110、光検出部120、光識別部130及びプロセッサ140を含んでもよい。
図2に図示されたライダー装置100は、本実施形態と係わる構成要素だけが図示されている。従って、
図1に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がさらに含まれてもよいということは、本実施形態と係わる技術分野で当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0026】
光源110は、対象体OBに向けて光を照射することができる。例えば、光源110は、赤外線領域の光を放出することができる。赤外線領域の光を使用すれば、太陽光を含めた可視光線領域の自然光と混合することを防止することができる。しかし、必ずしも赤外線領域に限定されるものではなく、多様な波長領域の光を放出することができる。そのような場合、混合された自然光の情報を除去するための補正が要求される。例えば、光源110は、レーザ光源でもあるが、特定例示に限定されるものではない。光源110は、側面発光レーザ(edge emitting laser)、垂直キャビティ表面光放出レーザ(VCSEL:vertical-cavity surface emitting laser)、分布帰還型レーザ(distributed feedback laser)のうちいずれか一つでもある。例えば、光源110は、レーザダイオード(laser diode)でもある。一実施形態により、光源110は、ライダー装置100の1つのハードウェアとして構成される必要はない。
【0027】
また、光源110は、対象体OBの位置、形状の分析に使用する光を照射することができる。光源110は、所定波長の光を生成及び照射し、例えば、対象体の位置、形状分析に適する波長帯域の光、例えば、赤外線帯域波長の光を生成及び照射するレーザダイオード(LD(laser diode))、発光ダイオード(LED(light emitting diode))、スーパールミネセントダイオード(SLD(super luminescent diode))などの光源を含んでもよい。光源110は、複数の互いに異なる波長帯域の光を生成して照射することもできる。光源110は、パルス光または連続光を生成して照射することができる。
【0028】
一実施形態により、光源110は、プロセッサ140の制御下、対象体OBに向けて光を照射することができる。具体的には、プロセッサ140は、光の照射方向または照射角度を設定することができ、光源110が設定された照射角度または方向により、光を照射するように制御することができる。
【0029】
光検出部120は、一実施形態により、レンズ121、及び複数の光検出要素122を含んでもよい。
【0030】
レンズ121は、互いに異なる方向に入射される複数の光を集光することができる。例えば、レンズ121は、凸状レンズでもある。
【0031】
複数の光検出要素122は、レンズ121によって集光される複数の光を個別的に検出することができる。具体的には、互いに異なる方向に入射される複数の光は、レンズ121によって互いに異なる位置に集光され、複数の光検出要素122は、個別的に互いに異なる位置に集光された複数の光を検出することができる。一実施形態により、複数の光検出要素122は、レンズ121の長手方向と平行に配列され、1×nまたはn×n(ただし、nは、自然数である)の形態の二次元アレイ構造を有することができる。
【0032】
複数の光検出要素122を構成する光検出要素は、受光素子でもある。一実施形態により、該光検出要素は、バイアス電圧が印加された状態で動作する受光素子でもある。例えば、該光検出要素は、アバランシェフォトダイオード(APD:avalanche photo diode)またはシングルフォトンアバランシェダイオード(SPAD:single photon avalanche diode)を含んでもよい。光検出部120は、アバランシェフォトダイオード及びシングルフォトンアバランシェダイオードのうちいずれかの受光素子を含むことにより、アナログフロントエンド(AFE(analog front end))、時間デジタル変換器(TDC(time to digital converter))のような具体的な異なる回路構成を有することができる。そのような具体的な回路構成は、一般的な技術でもあるので、詳細な説明は、省略する。
【0033】
光識別部130は、光源110によって照射された光の照射角度または照射方向に係わる情報に基づき、複数の光検出要素122によって検出された複数の光のうち、対象体OBから反射された光を識別することができる。
【0034】
光源110が光を照射する角度により、対象体から反射または散乱される光の方向が異なり、結果として、複数の光検出要素122内において、対象体から反射または散乱される光を検出する光検出要素が異なる。従って、複数の光検出要素122それぞれに対応するように、光源110が照射する光の角度があらかじめ設定され、光識別部130は、光の照射角度と、複数の検出要素との対応関係に係わる情報に基づき、対象体OBから反射された光を識別することができる。
【0035】
一実施形態により、光識別部130は、プロセッサ140から、光の照射角度または照射方向に係わる情報を獲得することができる。光識別部130は、複数の光検出要素122のうち、光源110によって照射された光の照射角度に対応する光検出要素を決定することができる。一実施形態により、複数の光検出要素122それぞれに対応する光の照射角度値があらかじめ設定されるが、光識別部130は、光源110によって照射される光の照射角度値に対応する光検出要素を決定することができる。例えば、光源110が、基準方向から時計方向に、30°の照射角度で光を照射する場合、光識別部130は、30°の照射角度に対応する光検出要素を、1×nアレイの形態に配列された光検出要素122のうち左側から4番目の光検出要素と決定することができる。次に、光識別部130は、決定された光検出要素で検出された光を、対象体OBから反射された光と識別することができる。
【0036】
プロセッサ140は、ライダー装置100の各構成要素の動作を制御することができる。また、ライダー装置100は、プロセッサ140で遂行する動作のためのプログラム、及びその他データが保存されるメモリを含んでもよい。
【0037】
一実施形態により、プロセッサ140は、識別された対象体OBから反射された光を利用し、対象体OBまでの距離を決定することができる。言い換えれば、プロセッサ140は、対象体OBから反射された光を利用し、ライダー装置100から対象体OBまでの距離を決定することができる。プロセッサ140は、対象体OBから反射された光の飛行時間を測定し、対象体までの距離を決定することができる。具体的には、プロセッサ140は、光源110で照射された光の照射時点と、対象体から反射された光の検出時点との時間を測定し、対象体に係わる距離を決定することができる。測定された光の飛行時間を利用し、対象体に係わる距離を決定する技術は、通常の技術であり、詳細な説明は、省略する。
【0038】
他の実施形態により、光識別部130は、識別された対象体から反射された光の飛行時間を測定することができる。具体的には、光識別部130は、ピーク検出器及びタイムカウンタを含み、対象体から反射された光に係わるピークを検出し、光の飛行時間を測定することができる。次に、プロセッサ140は、光識別部130によって測定された飛行時間を利用し、対象体に係わる距離を決定することができる。
【0039】
図3は、一実施形態による光の照射角度と、複数の検出要素との対応関係を示す図面である。
【0040】
複数の光検出要素122それぞれに対応する光源110が照射する光の角度が設定されていてもよい。
【0041】
一実施形態により、
図3について述べれば、光源110が、角度範囲(1)で光を照射する場合、複数の光検出要素122のうち光検出要素(丸1)(図中丸数字で示す。以下同様)が、対象体から反射する光を検出することができる。同様に、光源110が角度範囲(2)で光を照射する場合、複数の光検出要素122のうち光検出要素(丸2)が、対象体から反射する光を検出することができる。従って、複数の光検出要素122のうち、光検出要素(丸1)に対応する光の照射角度範囲は、(1)と設定され、複数の光検出要素122のうち光検出要素(丸2)に対応する光の照射角度範囲は、(2)と設定されていてもよい。
【0042】
従って、光識別部130は、光源110が光を照射する角度を利用し、複数の光検出要素122のうち、照射された光が対象体から反射される光を検出する光検出要素を識別することができる。
【0043】
図4は、光検出部及び光識別部の一実施形態を示す図面である。
【0044】
光検出部120は、一実施形態により、レンズ121、複数の光検出要素122、複数の電流・電圧変換回路123、複数の増幅器124、及び複数のピーク検出器125を含んでもよい。
【0045】
レンズ121は、互いに異なる方向に入射される複数の光を集光することができる。
【0046】
複数の光検出要素122は、レンズ121によって集光される複数の光を個別的に検出し、電流信号を出力することができる。
【0047】
複数の電流・電圧変換回路123は、複数の光検出要素122それぞれで出力される電流信号を電圧信号に変換することができる。
【0048】
複数の増幅器124は、複数の電流・電圧変換回路123それぞれで変換される電圧信号を増幅することができる。
【0049】
複数のピーク検出器125は、複数の増幅器124それぞれで増幅される電圧信号からピークを検出することができる。一実施形態により、複数のピーク検出器125は、電気信号の上昇エッジ及び下降エッジを検出することにより、ピークを検出することができる。また、複数のピーク検出器125は、定比率波高弁別(CFD(constant fraction discriminator))方式を利用し、ピークを検出することができる。複数のピーク検出器125は、比較器をさらに含み、検出されたピークをパルス信号として出力することができる。
【0050】
光識別部130は、一実施形態により、複数のタイムカウンタ131及び選択部132を含んでもよい。
【0051】
複数のタイムカウンタ131は、複数の光検出要素122それぞれで検出される光の飛行時間を測定することができる。具体的には、複数のタイムカウンタ131それぞれは、複数のピーク検出器125それぞれで出力されるパルス信号が入力される場合、光源110による光の照射時点から、クロック信号(clock signal)が何周期生成されたかということを計算し、光の飛行時間を測定することができる。また、複数のタイムカウンタ131それぞれは、測定された光の飛行時間それぞれに係わる情報をレジスタに保存することができる。一実施形態により、複数のタイムカウンタ131それぞれは、時間デジタル変換器(TDC(time to digital converter))によっても具現される。
【0052】
選択部132は、光源110によって照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、複数のタイムカウンタ131それぞれで測定された複数の光の飛行時間のうち、光源110によって照射された光が対象体から反射された光の飛行時間を選択することができる。具体的には、前述のところのように、複数の光検出要素122それぞれに対応するように、光源110が照射することができる光の角度が設定されると共に、複数のカウンタ131それぞれに対応するように、光源110が照射することができる光の角度が設定されていてもよい。従って、選択部132は、複数のタイムカウンタ131のうち、照射された光の照射角度値に対応するタイムカウンタを決定することができ、決定されたタイムカウンタで測定された光の飛行時間を、対象体から反射された光の飛行時間と選択することができる。例えば、選択部132は、マルチプレクサ(MUX:multiplex)のような論理回路によっても具現される。
【0053】
プロセッサ140は、選択部132によって選択された光の飛行時間を利用し、対象体までの距離を決定することができる。
【0054】
図5は、光識別部の具体的な実施形態を示す図面である。
【0055】
光識別部130は、複数の時間デジタル変換器(TDC(time to digital converter))及びマルチプレクサ(MUX(multiplex))を含んでもよい。
【0056】
複数の時間デジタル変換器は、複数の光検出要素122それぞれで検出される複数の光の飛行時間を測定することができる。具体的には、該複数の時間デジタル変換器それぞれは、複数のピーク検出器125それぞれで出力されるピーク検出信号を入力され、光源110による光の照射時点からクロック信号が何周期生成されたかということを計算することができる。言い換えれば、該複数の時間デジタル変換器それぞれは、光源110による光の照射時点からピーク検出信号を入力された時点まで、クロック信号が何周期生成されたかということを計算し、複数の光検出要素122それぞれで検出される複数の光の飛行時間を測定することができる。
【0057】
マルチプレクサは、複数の時間デジタル変換器それぞれから複数の光の飛行時間を入力される。また、該マルチプレクサは、プロセッサ140から、光源110が照射した光の照射角度に係わる情報を入力される。該マルチプレクサは、光源110が照射した光の照射角度に係わる情報に基づき、検出された複数の光の飛行時間のうち、1つの光の飛行時間を選択することができる。具体的には、複数の時間デジタル変換器それぞれに対応する光の照射角度があらかじめ設定されもするので、該マルチプレクサは、複数の光の飛行時間のうち、入力された光の照射角度に対応する光の飛行時間を選択することができる。言い換えれば、該マルチプレクサは、複数の光の飛行時間のうち、光源110によって照射された光が対象体から反射された光の飛行時間を選択することができる。
【0058】
一実施形態により、該複数の時間デジタル変換器それぞれは、測定した光の飛行時間をレジスタに保存することができ、該マルチプレクサは、既設定の周期ごとに、レジスタに保存された複数の光の飛行時間のうち、入力された光の照射角度に対応する光の飛行時間を選択することができる。例えば、該マルチプレクサは、2μsごとに、入力された光の照射角度に対応する光の飛行時間を選択することができる。
【0059】
該マルチプレクサは、既選択の光の飛行時間に係わる情報をプロセッサ140に伝送することができる。次に、プロセッサ140は、選択された光の飛行時間を利用し、対象体までの距離を決定することができる。
【0060】
図6は、光検出部及び光識別部の他の実施形態を示す図面である。
【0061】
光検出部120は、一実施形態により、レンズ121、複数の光検出要素122、複数の電流・電圧変換回路123、及び複数の増幅器124を含んでもよい。
【0062】
レンズ121、複数の光検出要素122、複数の電流・電圧変換回路123、及び複数の増幅器124については、
図4で説明したので、重複内容については、説明を省略する。
【0063】
光識別部130は、一実施形態により、複数のアナログデジタル変換器(ADC(analog to digital converter))133及び選択部134を含んでもよい。
【0064】
複数のアナログデジタル変換器133は、複数の光検出要素122それぞれで検出される光の飛行時間及び光の強度を測定することができる。具体的には、複数のアナログデジタル変換器133それぞれは、複数の増幅器124それぞれで出力される電気信号の振幅を測定し、複数の光検出要素122それぞれで検出される光の強度を測定することができる。また、複数のアナログデジタル変換器133それぞれは、複数の増幅器124それぞれで出力される電気信号が入力される場合、光源110による光の照射時点からクロック信号が何周期生成されたかということを計算し、光の飛行時間を測定することができる。
【0065】
選択部134は、光源110によって照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、複数のアナログデジタル変換器133それぞれで測定された複数の光の飛行時間及び強度のうち、光源110によって照射された光が対象体から反射された光の飛行時間及び強度を選択することができる。
【0066】
プロセッサ140は、選択部134によって選択された光の飛行時間、及び光の強度を利用し、対象体に係わる情報獲得のためのデータ処理を行うことができる。
【0067】
図7は、一実施形態により、ライダー装置を動作させる方法について説明するための図面である。
【0068】
図7に図示された方法は、
図1ないし
図6のライダー装置100の各構成要素によって遂行され、重複説明については、省略する。
【0069】
段階S710において、ライダー装置100は、光を対象体に向けて照射することができる。ライダー装置100は、光源を利用し、対象体の位置、形状の分析に使用する光を照射することができる。一実施形態により、ライダー装置100は、複数の互いに異なる波長帯域の光を生成して照射することができ、また、パルス光または連続光を生成して照射することができる。
【0070】
ライダー装置100は、光の照射方向または照射角度を設定することができ、設定された照射角度または方向により、光を照射することができる。
【0071】
段階S720において、ライダー装置100は、互いに異なる方向に入射される複数の光を検出することができる。具体的には、ライダー装置100は、レンズを介して互いに異なる方向に入射される複数の光を集光することができ、複数の光検出要素を利用し、集光される複数の光を個別的に検出することができる。
【0072】
一実施形態により、ライダー装置100は、複数の電流・電圧変換回路を利用し、複数の光検出要素それぞれで出力される電流信号を電圧信号に変換することができる。また、ライダー装置100は、複数の増幅器を利用し、複数の電流・電圧変換回路それぞれで変換される電圧信号を増幅することができる。また、ライダー装置100は、複数の増幅器それぞれで増幅される電圧信号からピークを検出することができる。
【0073】
段階S730において、ライダー装置100は、段階S710で照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、段階S720で検出された複数の光のうち対象体から反射された光を識別することができる。複数の光検出要素それぞれに対応するように、光源が照射する光の角度があらかじめ設定され、ライダー装置100は、光の照射角度と、複数の検出要素との対応関係に係わる情報に基づき、対象体から反射された光を識別することができる。
【0074】
ライダー装置100は、複数の光検出要素のうち、光源によって照射された光の照射角度に対応する光検出要素を決定することができる。一実施形態により、複数の光検出要素それぞれに対応する光の照射角度値があらかじめ設定されてもいるが、ライダー装置100は、光源によって照射される光の照射角度値に対応する光検出要素を決定することができる。次に、ライダー装置100は、決定された光検出要素で検出された光を、対象体から反射された光と識別することができる。
【0075】
一実施形態により、ライダー装置100は、複数のタイムカウンタを利用し、複数の光検出要素それぞれで検出される光の飛行時間を測定することができる。具体的には、ライダー装置100は、複数のタイムカウンタそれぞれを介して、複数のピーク検出器それぞれで出力されるパルス信号が入力される場合、光源による光の照射時点からクロック信号が何周期生成されたかということを計算し、光の飛行時間を測定することができる。
【0076】
次に、ライダー装置100は、選択部を介して、光源によって照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、複数のタイムカウンタそれぞれで測定された複数の光の飛行時間のうち、光源によって照射された光が対象体から反射された光の飛行時間を選択することができる。具体的には、ライダー装置100は、複数のタイムカウンタのうち、照射された光の照射角度値に対応するタイムカウンタを決定することができ、決定されたタイムカウンタで測定された光の飛行時間を、対象体から反射された光の飛行時間として選択することができる。
【0077】
他の実施形態により、ライダー装置100は、複数のアナログデジタル変換器それぞれを利用し、複数の光検出要素それぞれで検出される光の飛行時間、及び光の強度を測定することができる。具体的には、ライダー装置100は、複数のアナログデジタル変換器を利用し、複数の増幅器それぞれで出力される電気信号の振幅を測定し、複数の光検出要素それぞれで検出される光の強度を測定することができる。また、ライダー装置100は、複数のアナログデジタル変換器それぞれを利用し、複数の増幅器それぞれで出力される電気信号が入力される場合、光源による光の照射時点からクロック信号が何周期生成されたかということを計算し、光の飛行時間を測定することができる。
【0078】
次に、ライダー装置100は、光源によって照射された光の照射角度に係わる情報に基づき、複数のアナログデジタル変換器それぞれで測定された複数の光の飛行時間及び強度のうち、光源によって照射された光が対象体から反射された光の飛行時間及び強度を選択することができる。
【0079】
段階S740において、ライダー装置100は、段階S730で識別された光を利用し、対象体までの距離を決定することができる。言い換えれば、ライダー装置100は、対象体から反射された光を利用し、ライダー装置100から対象体OBまでの距離を決定することができる。一実施形態により、ライダー装置100は、対象体から反射された光の飛行時間を測定し、対象体までの距離を決定することができる。
【0080】
また、ライダー装置100は、選択部によって選択された光の飛行時間、または光の強度を利用し、対象体に係わる情報獲得のためのデータ処理を行うことができる。
【0081】
以上のように説明した本実施形態による装置は、プロセッサ、プログラムデータを保存して実行するメモリ、ディスクドライブのような永久保存部(permanent storage)、外部装置と通信する通信ポート、タッチパネル・キー(key)・ボタンのようなユーザインターフェース装置などを含んでもよい。ソフトウェアモジュールまたはアルゴリズムによって具現される方法は、前記プロセッサ上で実行可能な、コンピュータで読み取り可能なコードまたはプログラム命令として、コンピュータで読み取り可能な記録媒体上にも保存される。ここで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体として、マグネチック記録媒体(例えば、ROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、及び光学的判読媒体(例えば、CD-ROM(compact disc read only memory)、DVD(digital versatile disc))などがある。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークで連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式で、コンピュータで読み取り可能なコードが保存されて実行される。該媒体は、コンピュータによって読み取り可能であり、メモリに保存され、プロセッサで実行される。
【0082】
本実施形態は、機能的なブロック構成、及び多様な処理段階でも示される。そのような機能ブロックは、特定機能を実行する多様な個数のハードウェア構成または/及びソフトウェア構成によっても具現される。例えば、実施形態は、1以上のマイクロプロセッサの制御、または他の制御装置によって多様な機能を実行することができる、メモリ、プロセッシング、ロジック(logic)、ルックアップテーブル(look-up table)のような直接回路構成を採用することができる。構成要素がソフトウェアプログラミングまたはソフトウェア要素で実行されるところと類似して、本実施形態は、データ構造、プロセス、ルーチン、または他のプログラミング構成の組み合わせによって具現される多様なアルゴリズムを含み、C、C++、ジャバ(Java(登録商標))、アセンブラ(assembler)のようなプログラミング言語またはスクリプティング言語によっても具現される。機能的な側面は、1以上のプロセッサで実行されるアルゴリズムによっても具現される。また、本実施形態は、電子的な環境設定、信号処理及び/またはデータ処理などのために、従来技術を採用することができる。「メカニズム」、「要素」、「手段」、「構成」のような用語は、汎用され、機械的であって物理的な構成として限定されるものではない。前記用語は、プロセッサなどと連繋され、ソフトウェアの一連処理(routines)の意味を含んでもよい。
【0083】
本実施形態で説明する特定実行は、例示であり、いかなる方法によっても、技術的範囲を限定するのではない。明細書の簡潔さのために、従来の電子的な構成、制御システム、ソフトウェア、前記システムの他の機能的な側面の記載は、省略される。また、図面に図示された構成要素間の線の連結または連結部材は、機能的な連結及び/または物理的または回路的な連結を例示的に示したものであり、実際の装置では、代替可能であったり追加されたりする多様な機能的な連結、物理的な連結または回路の連結としても示される。
【0084】
本明細書(特に、特許請求の範囲)において、「前記」の用語、及びそれと類似した指示用語の使用は、単数及び複数のいずれにも該当する。また、範囲(range)を記載した場合、前記範囲に属する個別的な値を含むものであり(それに反する記載がなければ)、詳細な説明において、前記範囲を構成する各個別的な値を記載した通りである。最後に、方法を構成する段階について、明白に順序を記載したり、それに反する記載がなかったりするならば、前記段階は、適切な順序で実行される。必ずしも前記段階の記載順序に限定されるものではない。全ての例または例示的な用語(例えば、など)の使用は、単に技術的思想について詳細に説明するためのものであり、特許請求の範囲によって限定されない以上、前記例、または例示的な用語によって、範囲が限定されるものではない。また、当業者は、多様な修正、組み合わせ及び変更が付加された特許請求の範囲、またはその均等物の範疇内で、設計条件及びファクタによって構成されるということを理解することができるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明の、ライダー装置及びライダー装置を動作させる方法は、例えば、撮像関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0086】
100 ライダー装置
110 光源
120 光検出部
121 レンズ
122 光検出要素
123 電流・電圧変換回路
124 増幅器
125 ピーク検出器
131 タイムカウンタ
130 光識別部
132,134 選択部
133 アナログデジタル変換器(ADC)
140 プロセッサ