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特許7140889下水道管渠点検方法、下水道管渠点検システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-12
(45)【発行日】2022-09-21
(54)【発明の名称】下水道管渠点検方法、下水道管渠点検システム
(51)【国際特許分類】
   E03F 7/00 20060101AFI20220913BHJP
   G01N 21/954 20060101ALI20220913BHJP
【FI】
E03F7/00
G01N21/954 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021100979
(22)【出願日】2021-06-17
【審査請求日】2021-06-17
(73)【特許権者】
【識別番号】592090555
【氏名又は名称】パシフィックコンサルタンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121706
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128705
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147773
【弁理士】
【氏名又は名称】義村 宗洋
(72)【発明者】
【氏名】山中 明彦
【審査官】高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-235880(JP,A)
【文献】特開平10-221257(JP,A)
【文献】特開2009-237498(JP,A)
【文献】実開平03-037412(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03F 7/00
G01N 21/954
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下水道管渠を点検するための下水道管渠点検方法であって、
前記下水道管渠内の映像を連続的に取得しながら、前記下水道管渠の上流側のマンホールから糸を取り付けた水面上に浮く浮きを流し、配置したい位置に到達したときに前記浮きを止める浮き配置ステップと、
前記映像内の前記下水道管渠の映像に基づいて劣化を判断し、前記浮きに取り付けた糸の長さに基づいて前記劣化の位置を判断する劣化判断ステップと、
を実行する下水道管渠点検方法。
【請求項2】
下水道管渠を点検するための下水道管渠点検方法であって、
前記下水道管渠内の映像を連続的に取得しながら、前記下水道管渠の上流側のマンホールから糸を取り付けた水面上に浮く浮きを流す浮き移動ステップと、
前記映像内の前記下水道管渠の映像に基づいて劣化を判断し、前記浮きに取り付けた糸の長さに基づいて前記劣化の位置を判断する劣化判断ステップと、
を実行する下水道管渠点検方法。
【請求項3】
請求項1または2記載の下水道管渠点検方法であって、
前記浮きは、発光部を備えている
ことを特徴とする下水道管渠点検方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の下水道管渠点検方法であって、
前記糸は、送り出した糸の長さを計測する機能を有する糸巻装置に巻かれている
ことを特徴とする下水道管渠点検方法。
【請求項5】
請求項1~3のいずれかに記載の下水道管渠点検方法であって、
前記糸は、あらかじめ定めた長さごとに、送り出した糸の長さを認識できる印が付されている
ことを特徴とする下水道管渠点検方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載下水道管渠点検方法であって、
連続的に取得する前記映像は、浮きを流す上流側のマンホールで取得した映像である
ことを特徴とする下水道管渠点検方法。
【請求項7】
請求項3~5のいずれかに記載の下水道管渠点検方法であって、
前記浮きは、映像取得部も備えており、
連続的に取得する前記映像は、前記映像取得部で取得した映像である
ことを特徴とする下水道管渠点検方法。
【請求項8】
下水道管渠を点検するための下水道管渠点検システムであって、
発光部と連続的に映像を取得する映像取得部とを有する水面上に浮く浮きと、
前記浮きに一端が取り付けられた糸と、
前記糸の他端側が巻かれ、送り出した糸の長さを計測する機能を有する糸巻装置と、
前記映像を、取得したときの送り出した糸の長さと関連付けて記録する記録装置と
を備える下水道管渠点検システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は下水道管渠を点検するための下水道管渠点検方法および下水道管渠点検システムに関する。
【背景技術】
【0002】
下水道管渠などの地中に埋設された管渠を点検する従来技術として、特許文献1~4,非特許文献1,2などが知られている。特許文献1~4に示された技術では、管渠内に自走式の装置を侵入させるなど、複雑な構造の装置を用いることで、管渠内を点検、修理している。一方、非特許文献1,2に示された技術では、マンホール内から撮影した映像に基づいて管渠内の状態を点検している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平8-220002号公報
【文献】特開2003-302219号公報
【文献】特開2007-113240号公報
【文献】特表2015-519570号公報
【非特許文献】
【0004】
【文献】静岡県富士市上下水道部、“官民連携によるストックマネジメント導入への取組み”,平成29年6月,[令和3年4月2日検索]、インターネット<https://www.mlit.go.jp/common/001194078.pdf>.
【文献】山中明彦、「包括的民間委託による下水道管渠の維持管理」,建設機械施工 Vol.73,No.3,March 2021.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1~4に示された従来技術は、コストが高くなりやすく、車両が入れないような路地の下に配置された管渠の点検は難しい。したがって、膨大な設備の点検に適用することは難しい。一方で、非特許文献1,2に示された技術は、地上部において点検用マンホール内に立ち入らずに簡易な装置のみで実施できるので膨大な設備の点検に適用しやすい。しかし、劣化の位置あるいは劣化の程度を点検用マンホール内に立ち入らずに正確に測定することが難しい。本発明は、非特許文献1,2に示された技術に基づきながら、劣化の位置あるいは劣化の程度の正確な情報を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の下水道管渠点検方法は、点検用マンホール内に立ち入らずに下水道管渠を点検するため方法である。下水道管渠点検方法は、浮き配置ステップまたは浮き移動ステップ、および、劣化判断ステップを実行する。浮き配置ステップは、下水道管渠内の映像を連続的に取得しながら、下水道管渠の上流側のマンホールから糸を取り付けた浮きを流し、配置したい位置に到達したときに浮きを止める。浮き移動ステップは、下水道管渠内の映像を連続的に取得しながら、下水道管渠の上流側のマンホールから糸を取り付けた浮きを流す。劣化判断ステップは、映像内の下水道管渠の映像に基づいて劣化を判断し、浮きに取り付けた糸の長さに基づいて劣化の位置を判断する。
【0007】
本発明の下水道管渠点検システムは、浮き、糸、糸巻装置、記録装置を備える。浮きは、発光部と連続的に映像を取得する映像取得部とを有する。糸は、浮きに一端が取り付けられている。糸巻装置は、糸の他端側が巻かれ、送り出した糸の長さを計測する機能を有する。記録装置は、映像を、取得したときの送り出した糸の長さと関連付けて記録する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の下水道管渠点検方法によれば、浮きの位置が劣化している位置に存在するときの糸の長さに基づいて劣化の位置を判断できるので、点検用マンホール内に立ち入らずに簡易な装置のみで劣化の位置を正確に測定できる。本発明の下水道管渠点検システムによれば、映像内の下水道管渠の映像に基づいて劣化を判断する際に、浮きに取り付けた糸の長さに基づいて劣化の位置が分かる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】下水道管渠点検方法の第1の処理フローを示す図。
図2】下水道管渠点検方法の第2の処理フローを示す図。
図3】管口カメラから下水道管渠内の映像を取得する場合の縦断面図。
図4】糸を取り付けた浮きを下水道管渠内に配置したとき、もしくは流しているときの縦断面図。
図5】糸に取り付けられた浮きの構成を示す図。
図6】発光部を備えた浮き部の構成を示す図。
図7】発光部と映像取得部を備えた浮き部の構成を示す図。
図8】発光部を備えた浮き部の例を示す平面図。
図9】発光部を備えた浮き部の例を示す側面図。
図10】管口から40mの位置に浮きを配置したときの下水道管渠内の映像の例を示す図。
図11】下水道管渠点検システムの機能構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【実施例1】
【0011】
図1に下水道管渠点検方法の第1の処理フローを、図2に下水道管渠点検方法の第2の処理フローを示す。図3に管口カメラから下水道管渠内の映像を取得する場合の縦断面図、図4に糸を取り付けた浮きを下水道管渠内に配置したとき、もしくは流しているときの縦断面図を示す。図5に糸に取り付けられた浮きの構成を示す。図6に発光部を備えた浮き部の構成を示す。図7に発光部と映像取得部を備えた浮き部の構成を示す。また、図8は発光部を備えた浮き部の例を示す平面図、図9は発光部を備えた浮き部の例を示す側面図である。図10は、管口から40mの位置に浮きを配置したときの下水道管渠内の映像の例を示す図である。(A)は管口付近から取得した映像である。(B)は(A)の映像を少し拡大した映像、(C)は(B)の映像をさらに拡大した映像である。
【0012】
下水道管渠点検方法は、点検用マンホール内に立ち入らずに下水道管渠930を点検するため方法である。下水道管渠点検方法の第1の処理フローは、映像取得ステップ(S200)、浮き配置ステップ(S100)、劣化判断ステップ(S300)を実行する。下水道管渠点検方法の第2の処理フローは、映像取得ステップ(S200)、浮き移動ステップ(S110)、劣化判断ステップ(S300)を実行する。
【0013】
映像取得ステップ(S200)では、下水道管渠930のマンホール910内から下水道管渠930の映像を取得する。図3は、管口カメラ200から下水道管渠930内の映像を取得する様子を示している。作業者は、地上から管口カメラ200をマンホール910内に挿入し、映像を取得する。管口カメラ200としては、非特許文献1に示されている管口簡易カメラまたは管口TVカメラを用いればよい。また、得られた映像は、非特許文献1に示されているタブレット端末などに格納すればよい。取得した映像から、下水道管渠930内に劣化がないことが判断できるのであれば、点検作業は映像取得ステップ(S200)で終了とすればよい。
【0014】
映像取得ステップ(S200)で劣化を確認した場合、映像取得ステップ(S200)で取得した映像では下水道管渠930の奥の状態が判断できない場合、のように映像取得ステップ(S200)では劣化がないと判断できないときは、浮き配置ステップ(S100)または浮き移動ステップ(S110)に進む。浮き配置ステップ(S100)は、下水道管渠930内の映像を連続的に取得しながら、下水道管渠930の上流側のマンホール910から糸100を取り付けた浮き110を流し、配置したい位置に到達したときに浮き110を止める。浮き移動ステップ(S110)は、下水道管渠930内の映像を連続的に取得しながら、下水道管渠930の上流側のマンホール910から糸100を取り付けた浮き110を流す。「映像を連続的に取得」とは、動画のように1秒間に数十枚の画像を取得することだけでなく、1秒に1回の静止した映像を取得するような場合も含んでいる。映像を取得する間隔は、浮き110のスピードを考慮して決めればよい。映像の取得は、管口カメラ200で行えばよいが、下水道管渠930が長い場合などは、後述する浮き110に備えられた映像取得部116で取得してもよい。浮き110は、管渠内水面950上に浮く構造であり、管渠内水面950上を流れる。浮き110が流れるスピードは、水流よりも速くはできないが、糸100を繰り出すスピードを制御することで、ゆっくり流すことは可能である。
【0015】
浮き配置ステップ(S100)と浮き移動ステップ(S110)の違いは、浮き110を止めるか止めないかの違いである。浮き110を止めれば、糸100の長さを計測する時間を確保できる。浮き110を流すスピードがゆっくりであれば止める必要はない。また、糸100を、送り出した糸100の長さを計測する機能を有する糸巻装置210に巻いている場合など、瞬時に糸100の長さを計測できるときは止める必要はない。糸巻装置210には、釣り用のリールを利用してもよいし、数十m計測可能な巻尺を利用してもよい。例えば、糸巻装置210に一度ボタンを押すと計測した長さの表示を維持し、もう一度ボタンを押すと計測中の長さをリアルタイムで表示する機能を持たせれば、糸の長さを計測するために浮き110を止める必要はない。浮き配置ステップ(S100)を選択するか、浮き移動ステップ(S110)を選択するかは、浮き110が流れるスピードと糸100の長さの計測に必要な時間、距離測定に求められる精度などを総合的に考慮して決めればよい。なお、管口920から浮き110までの距離が分かるように、浮き110が管口920の位置に存在する時の糸100の長さを初期値として記録しておけばよい。なお、糸100には、送り出した糸の長さを認識できる印(マーカなど)を付けてもよいし、一定の距離ごとに色を変更するなど、作業者に距離が分かりやすくなる工夫を施してもよい。
【0016】
浮き110は、浮き部111、固定部112、接続部113で構成すればよい(図5参照)。固定部112および接続部113は釣り用の浮きと同様の形状とすればよい。浮き110は、糸100に固定されるが、釣り用の浮きと同様に位置を人手で変更してもよい。ただし、糸100のどの位置に浮き110を取り付けたかは、管口920から浮き110までの距離の測定に影響を与えるので、あらかじめ定めた位置に取り付けるのが望ましい。
【0017】
また、浮き部111内に発光部114と電池115を備えてもよい(図6参照)。図6の場合は、浮き部111は半透明とし、発光部114の光を拡散させる材料を用いればよい。例えば、半透明な乳白色の材質を用いればよい。発光部114にはLED(発光ダイオード)などを利用すればよい。また、電池115などの重い物の反対側に発光部114を配置することで、発光部114が上になるように配置すればよい。浮き部111が発光部114を備えれば、下水道管渠930内を明るくできるので、映像を取得しやすくなり、後述の劣化判断ステップ(S300)でも劣化を判断しやすくなる。
【0018】
さらに、浮き部111内に映像取得部116を備えてもよい(図7参照)。図7の浮き部111の場合は、少なくとも映像取得部116が配置されている部分は無色透明である。その他の部分は乳白色などの光を散乱する材質とすればよい。映像取得部116としては、小型のCCDカメラなどを利用すればよい。また、映像取得部116の制御、取得した映像の送受信は無線により行ってもよいし、糸100に通信用の心線を添わせてもよい。なお、映像取得部116で映像を取得する際も、管口カメラ200でも映像を取得すればよい。
【0019】
図8図9は、図6に示した浮き部111内に発光部114を備えた具体例である。浮き部111の中心には固定部117が配置され、発光部114は固定部117に取り付けられる。固定部117の表面は、鏡面仕上げすればよい。また、輝度を調整するための輝度調整部118も備えてもよい。
【0020】
劣化判断ステップ(S300)では、映像内の下水道管渠930の映像に基づいて劣化を判断し、浮き110に取り付けた糸100の長さに基づいて劣化の位置を判断する。下水道管渠930の映像に基づく劣化(例えば、非特許文献1に記載されている「侵入水」、「目地ずれ」、「腐食」など)の判断は、人が目視により行えばよい。その際、人は、糸100の長さに基づいて位置を判断すればよい。図4に示されたように、糸100の長さに基づいて浮き110と管口920との距離を判断できる。劣化判断の結果は、非特許文献1に示されたような集計処理に利用すればよい。
【0021】
上述の下水道管渠点検方法によれば、浮きの位置が劣化している位置に存在するときの糸の長さに基づいて劣化の位置を判断できるので、点検用マンホール内に立ち入らずに簡易な装置のみで劣化の位置を正確に測定できる。下水道管渠930の長さが短いときは、浮き110には、発光部114、映像取得部116は必要なく、管口カメラ200で映像を連続的に取得すれば十分である。下水道管渠930の長さが長くなると、暗くなるため発光部114が必要になる。図10は、管口から40mの位置に浮きを配置したときの下水道管渠内の映像の例を示す図である。(A)は管口付近から取得した映像である。(A)では浮きを認識できない。(B)は(A)の映像を少し拡大した映像である。中央付近にある白い点が浮き110だが、認識しにくい。(C)は(B)の映像をさらに拡大した映像である。浮き110は認識できるが、管口カメラ200では劣化を認識することは難しくなる。このような場合は、浮き110に、発光部114と映像取得部116を備える必要がある。
【0022】
図11に本発明の下水道管渠点検システムの構成例を示す。下水道管渠点検システム10は、浮き110、糸100、糸巻装置210、記録装置300、管口カメラ200を備える。浮き110は、発光部114と連続的に映像を取得する映像取得部116とを有する。糸100は、浮き110に一端が取り付けられている。糸巻装置210は、糸100の他端側が巻かれ、送り出した糸100の長さを計測する機能を有する。記録装置300は、映像を、取得したときの送り出した糸の長さと関連付けて記録する。映像取得部116と記録装置300、および糸巻き装置210と記録装置300は、通信回線で接続されることで、映像を取得したタイミングと糸の長さを関連付けて記録できるようにすればよい。また、管口カメラ200と記録装置300とも通信回線で接続し、映像を記録装置300に記録してもよい。記録装置300には、例えば、非特許文献1に示されているタブレット端末などを用いればよい。下水道管渠点検システム10によれば、映像内の下水道管渠930の映像に基づいて劣化を判断する際に、浮き110に取り付けた糸100の長さに基づいて劣化の位置が分かる。つまり、下水道管渠点検システム10によれば、上述の下水道管渠点検方法を容易に実行できる。また、下水道管渠点検システム10を使用するのであれば、図2に示した下水道管渠点検方法の第2の処理フローを使用すればよい。
【符号の説明】
【0023】
100 糸 110 浮き
111 浮き部 112 固定部
113 接続部 114 発光部
115 電池 116 映像取得部
117 固定部 118 輝度調節部
200 管口カメラ 210 糸巻装置
300 記録装置 910 マンホール
920 管口 930 下水道管渠
950 管渠内水面

【要約】
【課題】劣化の位置あるいは劣化の程度の正確な情報を得る。
【解決手段】本発明の下水道管渠点検方法は、下水道管渠を点検するため方法である。下水道管渠点検方法は、浮き配置ステップまたは浮き移動ステップ、および、劣化判断ステップを実行する。浮き配置ステップは、下水道管渠内の映像を連続的に取得しながら、下水道管渠の上流側のマンホールから糸を取り付けた浮きを流し、配置したい位置に到達したときに浮きを止める。浮き移動ステップは、前記下水道管渠内の映像を連続的に取得しながら、下水道管渠の上流側のマンホールから糸を取り付けた浮きを流す。劣化判断ステップは、映像内の下水道管渠の映像に基づいて劣化を判断し、浮きに取り付けた糸の長さに基づいて劣化の位置を判断する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11