(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-12
(45)【発行日】2022-09-21
(54)【発明の名称】アームレストおよびアームレスト付きシート
(51)【国際特許分類】
B60N 2/75 20180101AFI20220913BHJP
A47C 7/62 20060101ALI20220913BHJP
A47C 7/54 20060101ALI20220913BHJP
【FI】
B60N2/75
A47C7/62 Z
A47C7/54 Z
(21)【出願番号】P 2021504947
(86)(22)【出願日】2020-03-03
(86)【国際出願番号】 JP2020008851
(87)【国際公開番号】W WO2020184278
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-09-03
(31)【優先権主張番号】P 2019044040
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000219602
【氏名又は名称】住友理工株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000219668
【氏名又は名称】東海化成工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 悟司
(72)【発明者】
【氏名】林 佳歩
(72)【発明者】
【氏名】大嶋 英揮
(72)【発明者】
【氏名】奥村 剛正
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 孝彦
(72)【発明者】
【氏名】金 俊
(72)【発明者】
【氏名】牧野 啓二
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-045641(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/75
A47C 7/62
A47C 7/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被固定部材に設けられた被固定部材側コネクタと嵌合可能なアーム側コネクタが少なくとも1本の電線の端末に設けられたアーム側ワイヤハーネスと、
前記アーム側ワイヤハーネスの前記電線が収容される収容部と、前記被固定部材側に配される部材側壁部とを有し、前記部材側壁部と前記被固定部材とを対向させた状態で前記被固定部材に固定されるアーム本体と、を備え、
前記部材側壁部には、前記被固定部材側コネクタが挿通可能なコネクタ挿通孔が収容部と連通して形成されており、
前記収容部には、前記アーム側コネクタと前記被固定部材側コネクタとが収容可能とされており、
前記アーム本体には、前記収容部と連通する作業開口部が設けられているアームレスト。
【請求項2】
前記アーム本体には、前記作業開口部を閉塞するカバー部材が装着可能とされている請求項1に記載のアームレスト。
【請求項3】
前記収容部には、前記被固定部材側コネクタと前記アーム側コネクタとを嵌合させるための嵌合ストロークに対応する長さの前記電線が収容可能とされている請求項1または請求項2に記載のアームレスト。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアームレストと、
前記被固定部材とを備え、
前記被固定部材は、シートであり、
前記被固定部材側コネクタは、前記シートに設けられた保持部に固定されており、
前記アーム本体が前記被固定部材に固定された状態では、前記被固定部材側コネクタは、前記保持部に固定された状態で前記コネクタ挿通孔から前記収容部内に挿入されているアームレスト付きシート。
【請求項5】
前記保持部は、前記被固定部材側コネクタから引き出される前記電線の側部を覆うように前記電線を前記シート側から前記アームレスト側に向かって配索する電線配置部を有しており、
前記アーム本体が前記被固定部材に取り付けられた状態では、前記コネクタ挿通孔には、前記電線配置部が挿通されている請求項4に記載のアームレスト付きシート。
【請求項6】
前記保持部は、前記被固定部材側コネクタの嵌合方向が前記部材側壁部と平行となるように前記被固定部材側コネクタが取り付けられるコネクタ取付部を有している請求項4および請求項5に記載のアームレスト付きシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書によって開示される技術は、ワイヤハーネスを備えるアームレストおよびアームレスト付きシートに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両に取り付けられるアームレストとして、特開2016-107686号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。このアームレストは、車両のコンソールに取り付けられている。アームレストは箱状の収容体を有しており、収容体の内部には接続コードが配されている。接続コードの端部に設けられた接続端子は、USBソケット等のソケットに接続されている。また、アームレストは、コンソールに取り付けられているので、ソケット等へ電気を供給するワイヤハーネスは、車体からコンソールの内部を経て、アームレストの内部へと配索されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、アームレストが、シートの側部などコンソールとは異なる被固定部材に取り付けられる場合、取り付け工程の一例として、被固定部材に設けられた部材側ワイヤハーネスの部材側コネクタと、アームレストに設けられたアーム側ワイヤハーネスのアームレスト側コネクタとを接続し、その後に、被固定部材にアームレストを取り付ける方法が考えられる。
【0005】
しかしながら、上記の方法によると、被固定部材とアームレストとの間に被固定部材側コネクタとアームレスト側コネクタとを嵌合させるための作業スペースを十分に確保することができない場合には、アームレストを取り付ける取付作業性が低下してしまう。
【0006】
本明細書では、アームレストを取り付ける取付作業性を向上させる技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書によって開示される技術は、被固定部材に設けられた被固定部材側コネクタと嵌合可能なアーム側コネクタが少なくとも1本の電線の端末に設けられたアーム側ワイヤハーネスと、前記アーム側ワイヤハーネスの前記電線が収容される収容部と、前記被固定部材側に配される部材側壁部とを有し、前記部材側壁部と前記被固定部材とを対向させた状態で前記被固定部材に固定されるアーム本体と、を備え、前記部材側壁部には、前記被固定部材側コネクタが挿通可能なコネクタ挿通孔が収容部と連通して形成されており、前記収容部には、前記アーム側コネクタと前記被固定部材側コネクタとが収容可能とされており、前記アーム本体には、前記収容部と連通する作業開口部が設けられているアームレストである。
【0008】
このような構成のアームレストによると、部材側壁部を対向させるように被固定部材にアーム本体を取り付ける際に、コネクタ挿通孔から被固定部材側コネクタを収容部内に引き込んで、被固定部材側コネクタとアーム側コネクタとを嵌合させる嵌合作業を作業開口部から実施することができる。
【0009】
また、被固定部材側コネクタとアーム側コネクタとの嵌合後には、収容部内に両コネクタを収容することができるから、被固定部材やアーム本体に対して両コネクタを収容する収容作業を容易にすることができる。これにより、アームレストを被固定部材に取り付ける取付作業性を向上させることができる。
【0010】
本明細書によって開示されるアームレストは、以下の構成としてもよい。
前記アーム本体には、前記作業開口部を閉塞するカバー部材が装着可能とされている構成としてもよい。
【0011】
このような構成によると、被固定部材側コネクタとアーム側コネクタとの嵌合作業後に作業開口部を閉塞することができる。これにより、作業開口部を開放したままのものに比べて、アーム本体内に配索されるアーム側ワイヤハーネスを保護することができると共に、アーム本体の強度が低下することを抑制することができる。
【0012】
前記収容部には、前記被固定部材側コネクタと前記アーム側コネクタとを嵌合させるための嵌合ストロークに対応する長さの前記電線が収容可能とされている構成としてもよい。
被固定部材側コネクタと前記アーム側コネクタとを嵌合させるためには、それぞれのワイヤハーネスにおいて、嵌合ストロークに対応する長さの電線が必要となるものの、両コネクタの嵌合後には、嵌合ストロークの長さに相当する電線を余長として後処理を行わなければならなくなってしまう。
【0013】
ところが、このような構成によると、被固定部材側コネクタとコネクタとの嵌合作業に必要な嵌合ストロークの長さに相当する電線の余長を電線配索路内に収容することができる。これにより、被固定部材側ワイヤハーネスおよびアーム側ワイヤハーネスにおける電線の余長を容易に処理することができる。ひいては、アームレストを被固定部材に取り付ける取付作業性を向上させることができる。
【0014】
また、本明細書によって開示される技術は、前記アームレストと、前記被固定部材とを備えたアームレスト付きシートであって、前記被固定部材は、シートであり、前記被固定部材側コネクタは、前記シートに設けられた保持部に固定されており、前記アーム本体が前記被固定部材に固定された状態では、前記被固定部材側コネクタは、前記保持部に固定された状態で前記コネクタ挿通孔から前記収容部内に挿入されている構成としてもよい。
【0015】
このような構成によると、アーム本体がシートに取り付けられると、保持部に固定された被固定部材側コネクタが収容部内に配置された状態となるから、被固定部材側コネクタに対してコネクタを嵌合させ易くなり、嵌合作業を作業開口部からさらに容易に実施することができる。これにより、アームレストをシートに取り付ける取付作業性をさらに向上させることができる。
【0016】
前記保持部は、前記被固定部材側コネクタから引き出される前記電線の側部を覆うように前記電線を前記シート側から前記アームレスト側に向かって配索する電線配置部を有しており、前記アーム本体が前記被固定部材に取り付けられた状態では、前記コネクタ挿通孔には、前記電線配置部が挿通されている構成としてもよい。
【0017】
このような構成によると、例えば、振動等によってコネクタ挿通孔の縁部におけるエッジが被固定部材側コネクタの電線を損傷させることを防ぐことができる。
【0018】
前記保持部は、前記被固定部材側コネクタの嵌合方向が前記部材側壁部と平行となるように前記被固定部材側コネクタが取り付けられるコネクタ取付部を有している構成としてもよい。
【0019】
このような構成によると、被固定部材側コネクタとアーム側コネクタとが嵌合すると、両コネクタが部材側壁部と平行に配置されることになるから、例えば、両コネクタの嵌合方向が部材側壁部と交差するように被固定部材側コネクタが配置される場合に比べて、アーム本体の収容部における取り付け方向の厚みが厚くなることを抑制することができる。ひいては、アームレストにおける取り付け方向の厚みが厚くなることを抑制することができる。
【発明の効果】
【0020】
本明細書によって開示される技術によれば、アームレストを取り付ける取付作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図2】シートフレームに取り付けられたアームレストが肘掛位置に配置された状態を示す斜視図
【
図3】シートフレームに取り付けられたアームレストが肘掛位置に配置された状態を示す正面図
【
図7】シートフレームに取り付けられたアームレストが跳上位置に配置された状態を示す側面図
【
図8】シートフレームに取り付けられたアームレストが跳上位置に配置された状態を示す断面図であって、
図4の断面に相当する断面図
【
図9】アームレストの外側カバーを外した状態を示す要部拡大斜視図
【
図10】アームレストの外側カバーを外した状態を示す要部拡大側面図
【
図12】シート側コネクタにアーム側コネクタを嵌合させる前の状態を示す要部拡大側面図
【発明を実施するための形態】
【0022】
<実施形態>
本明細書に開示された技術における一実施形態について
図1から
図19を参照して説明する。
本実施形態は、車両に搭載されるアームレスト付きシート10であって、車両のシート(「被固定部材」の一例)80の左側部に設けられたシートフレーム(「被固定部材」の一例)90にアームレスト20が装着されたものを例示している。なお、以下の説明において、前後方向とは、F側を前側、B側を後側、L側を左側、R側を右側とし、U側を上側、D側を下側として説明する。
【0023】
シート80は、
図1および
図7に示すように、搭乗者が着座可能な座部81と、座部81の後端部から上方に向かって延びる背部82と、背部82の上端部に取り付けられるヘッドレスト83と、シート側ワイヤハーネス70とを備えて構成されている。
【0024】
背部82は、左右方向の両側内部に金属製のシートフレーム90を有している。シートフレーム90は、
図1から
図3に示すように、上下方向に長い形態をなしており、シートフレーム90の外面90Aにブラケット(「被固定部材」の一例)91を有している。
【0025】
ブラケット91は、金属製であって、
図3、
図13から
図15に示すように、アームレスト20と左右方向に対向するように取り付けられる被取付板92と、ブラケット91をシートフレーム90に固定する複数の脚部93とを備えて構成されている。
【0026】
被取付板92は、斜め上前方と斜め下後方との間の距離が長い略楕円形の板状に形成されており、シートフレーム90の外面90Aと略平行に配置されている。被取付板92の中央には、ブラケット91とアームレスト20とを固定するための支持ボルトBが挿通されるボルト挿通孔92Aが板厚方向に貫通して形成されている。
【0027】
被取付板92の外周縁には、シートフレーム90側に向かって湾曲したフレーム縁部92Bが形成されている。
フレーム縁部92Bには、周方向に間隔を空けた状態で複数の脚部93が形成されており、それぞれの脚部93は、フレーム縁部92Bからシートフレーム90の外面90Aに向かって延びている。
【0028】
脚部93の延出端は、シートフレーム90の外面90Aに沿うように屈曲されており、この屈曲された部分が、例えば、溶接、ボルト締結など公知の方法によって固定されることによってブラケット91がシートフレーム90に固定されている。本実施形態では、3つの脚部93がシートフレーム90に溶接によって固定されることによりブラケット91がシートフレーム90に固定されている。
【0029】
また、被取付板92およびフレーム縁部92Bには、フレーム縁部92Bの後端下部から前方に向かって略矩形に切欠いた形態の切欠孔94が形成されている。切欠孔94は、フレーム縁部92Bおよび被取付板92に対して板厚方向に貫通して形成されている。
【0030】
アームレスト20は、
図1から
図6に示すように、前後方向(一方向)に長く、かつ左右方向にやや厚みのある箱形状に形成されている。アームレスト20の後端部は、後方に向かって張り出すように丸みを帯びた形態とされており、アームレスト20の前端部は、後端部に比べてやや先細りとなっている。また、アームレスト20は、布、レザー等などの被覆部材によって覆われると共に被覆部材内に発泡樹脂材などが充填されてもよい。本実施形態においては、アームレスト20の構成を分かりやすくするために、被覆部材および発泡樹脂材は図示省略している。
【0031】
アームレスト20の前端部および後端部には、
図2および
図3に示すように、電子ソケットSがそれぞれ組み付けられている。それぞれの電子ソケットSは、例えば、携帯機器などを接続するためのUSB(Universal Serial Bus)プラグが差し込まれるUSBポートとされている。なお、本実施形態のアームレスト20には、電子ソケットSが前端部および後端部にそれぞれ設けられている。しかしながら、電子ソケットSは、例えば、アームレストの側部に設けられていてもよい。
【0032】
また、アームレスト20は、
図2から
図6に示すように、左右方向にやや厚みのあるアーム本体30と、シート80側とは反対側の左方からアーム本体30に取り付けられるカバー部材50と、アーム本体30内に配索されるアーム側ワイヤハーネス22とを備えて構成されている。
【0033】
アーム本体30は、合成樹脂製であって、
図4に示すように、前後方向に長い形態をなしており、後方に開口するフード状の筒部31Aを有する第1アーム部31と、第1アーム部31の筒部31A内に一部が収容される第2アーム部40とを組み合わせることによって構成されるようになっている。
【0034】
第1アーム部31の筒部31Aは、前方に向かうほど上下方向にやや先細りとなっている。また、筒部31Aにおいて右側に位置する壁部からは、
図6および
図9に示すように、後方に向かって外側壁部(「部材側壁部」の一例)31Bが延びており、外側壁部31Bの後端部は、後方に向かって丸みを帯びるように張り出した形態とされている。
【0035】
外側壁部31Bは、
図5、
図6および
図11に示すように、アーム本体30がブラケット91に対して固定されると、ブラケット91の被取付板92と左右方向に対向して面接触するようになっている。
【0036】
一方、第2アーム部40は、
図4および
図9に示すように、前後方向略中央部よりも前側の部分が第1アーム部31の筒部31A内に収容されており、筒部31Aより後方に突出した部分は、
図9および
図10に示すように、第1アーム部31の外側壁部31Bよりもやや小さい形態で後方に向かって丸みを帯びるように張り出す露出部42とされている。
【0037】
第2アーム部40において筒部31Aと露出部42との境界部分には、仕切壁33が形成されており、露出部42において仕切壁33に連なる位置には、左側から支持ボルトBが組み付けられるボルト装着部34が形成されている。
【0038】
ボルト装着部34は、外形が側面視略円形状に形成されており、ボルト装着部34の内側は、
図9および
図10に示すように、右側に向かって凹状に凹んだ形態とされている。ボルト装着部34に組み付けられた支持ボルトBは、シートフレーム90のブラケット91におけるボルト挿通孔92Aに挿通可能とされており、ボルト挿通孔92Aに挿通された支持ボルトBが、被取付板92の右側に配置された図示しない2つのナットに締め込まれることによって、アーム本体30がブラケット91に回動可能に固定されている。
【0039】
アーム本体30は、ブラケット91に対して支持ボルトBを支点に回動可能とされており、ブラケット91に設けられたガイドピン91Aがアーム本体30に設けられた図示しないガイド溝の範囲内を移動することよって、アーム本体30が、
図1および
図2に示すように略水平となった肘掛位置と、アーム本体30が、
図7に示すようにシートフレーム90に沿って配された跳上位置との間を回動変位するようになっている。
【0040】
つまり、アームレスト20は、使用時にはアーム本体30が肘掛位置に配置し、不使用時には、アーム本体30が跳上位置に配置されるようになっている。
【0041】
ボルト装着部34の右側端部および仕切壁33に連なる露出部42の壁部は、
図9および
図10に示すように、後方に向かって丸みを帯びるように張り出す板状の内側壁部36とされている。内側壁部36は、
図5および
図6示すように、第1アーム部31の外側壁部31Bと左右方向に対向するように外側壁部31Bよりも左方の内側に配置されている。
【0042】
また、第2アーム部40における露出部42には、シートフレーム90とは反対側である左方からカバー部材50が取り付けられるようになっている。
【0043】
カバー部材50は、
図5および
図6に示すように、第2アーム部40の左方に配置されるカバー本体51と、カバー本体51の外周縁のうち筒部31A側を除く外周縁に設けられた周壁53とを備えて構成されている。
【0044】
カバー本体51は、
図16に示すように、平板状に形成されており、周壁53は、第2アーム部40の外形に沿った形態とされている。
【0045】
カバー部材50は、
図1、
図2、
図4から
図6に示すように、露出部42に取り付けられると、露出部42における左側および後側半分の外周壁を構成し、外側壁部31Bと共に第2アーム部40の露出部42を覆うようになっている。
【0046】
また、第2アーム部40内には、アーム側ワイヤハーネス22における電線26を配索するための図示しない電線配索路が前後方向に延びて形成されている。
【0047】
電線配索路の前端部は、アームレスト20の前端部に配された電子ソケットSの位置まで延びており、電線配索路の後端部は、アームレスト20の後端部に配された電子ソケットSの位置まで延びている。
【0048】
アーム側ワイヤハーネス22は、
図4から
図6、
図8から
図11に示すように、シート側コネクタ74と嵌合可能なアーム側コネクタ24と、アーム側コネクタ24と電子ソケットSとを接続する複数の電線26とを備えて構成されている。
【0049】
複数の電線26は、電線配索路を通してアームレスト20の前端部および後端部に配された電子ソケットSに接続されている。
【0050】
アーム側コネクタ24は、シート側コネクタ74の嵌合部73内に嵌合可能とされており、アーム側コネクタ24とシート側コネクタ74の嵌合部73とが嵌合されると、例えば、シート側ワイヤハーネス70からアーム側ワイヤハーネス22に電力が供給され、電子ソケットSに対して電力が供給されるようになっている。
【0051】
さて、被取付板92におけるボルト挿通孔92Aの斜め下後方の位置には、
図13から
図15に示すように、保持部材(「保持部」の一例)60によって保持されたシート側ワイヤハーネス70が固定されている。
【0052】
シート側ワイヤハーネス70は、シート80の内側から引き出された電線72と、電線72の端末に設けられたフード状の嵌合部73を有するシート側コネクタ(「被固定部材側コネクタ」の一例)74とを備えて構成されている。
【0053】
保持部材60は、合成樹脂製であって、
図5および
図6に示すように、ブラケット91とは別体に形成されている。保持部材60は、
図5、
図6、
図13から
図15に示すように、ブラケット91に固定される固定部(「電線配置部」の一例)62と、固定部62からアームレスト側に向かってシート側ワイヤハーネス70の電線72を配索する第1電線配置部(「電線配置部」の一例)64と、固定部62からシートフレーム90側に向かってシート側ワイヤハーネス70の電線72を配索する第2電線配置部(「電線配置部」の一例)65と、シート側ワイヤハーネス70のシート側コネクタ74が取り付けられるコネクタ取付部66とを有している。
【0054】
固定部62は、
図17から
図19に示すように、略矩形板状の固定板62Aを有しており、固定板62Aは、ブラケット91の被取付板92に沿って配置される。固定板62Aにおけるブラケット91側の右面には、位置決めピン61と取付部68とが並んで形成されている。
【0055】
位置決めピン61は、略円柱状をなしており、被取付板92に設けられた図示しない位置決め孔に嵌合可能とされている。取付部68は、固定板62Aの右面から右方に向かって突出する柱部68Aと、柱部68Aの突出端部から左方に向かうほど側方に向けて拡がるように片持ち状に延びる一対の弾性片68Bとを有しており、被取付板92に設けられた図示しない取付孔に挿入可能とされている。位置決めピン61が位置決め孔に嵌合されると共に、柱部68Aと一対の弾性片68Bとが取付孔に挿入されて、被取付板92が固定部62と一対の弾性片68Bとに挟持されることにより、保持部材60がブラケット91に対して位置決めされた状態で固定されるようになっている。
【0056】
第1電線配置部64は、
図17から
図19に示すように、固定板62Aの前端縁に設けられた第1延出板64Aを有している。第1延出板64Aは、略矩形の平板状に形成されており、固定板62Aの前端縁から左方に向かって延出されている。
【0057】
第2電線配置部65は、固定板62Aの後端縁に設けられた第2延出板65Aを有している。第2延出板65Aは、略矩形の平板状に形成されており、固定板62Aの後端縁から右方に向かって延出されている。
【0058】
コネクタ取付部66は、
図6および
図11に示すように、第1電線配置部64の第1延出板64Aの延出端部から前方に向かって延びる取付板66Aを有しており、取付板66Aには、シート側コネクタ74を固定するロック部66Bが形成されている。コネクタ取付部66のロック部66Bにシート側コネクタ74が取り付けられると、シート側コネクタ74の嵌合方向が被取付板92の板面と平行となるように前方に向かって臨んで配置されるようになっている。
【0059】
また、保持部材60は、第1電線配置部64、固定部62および第2電線配置部65に共通して設けられた一対の保護壁60Aを有している。
【0060】
一対の保護壁60Aは、第1電線配置部64の第1延出板64Aおよび第2電線配置部65の第2延出板65Aの両側の側縁から後方に向かって延出すると共に、固定部62の固定板62A両側の側縁から左方に延出された形態とされている。したがって、第1延出板64A、固定板62Aおよび第2延出板65Aと、一対の保護壁60Aとによって囲まれた部分は、凹状をなしており、この凹状の部分には、
図13から
図15に示すように、シート側コネクタ74から引き出された電線72を他の部材から保護しつつシートフレーム90まで配索することができるようになっている。
【0061】
また、第2電線配置部65における一対の保護壁60Aの後端部には第2電線配置部65に配索される電線が浮き上がることを防ぐ複数の抑え片60Bが設けられている。本実施形態は、一対の保護壁60Aのそれぞれに1つの抑え片60Bが左右方向にずれて設けられている。抑え片60Bは、略矩形板状をなしており、保護壁60Aの後端部から他方の保護壁に向かって突出した形態とされている。
【0062】
一方、第2アーム部40における露出部42は、アーム側ワイヤハーネス22におけるアーム側コネクタ24とアーム側コネクタ24に導入される電線26を収容する収容部44を有している。
【0063】
収容部44は、
図5および
図6に示すように、仕切壁33の下端部と内側壁部36の下端縁部とに連なる底壁46と、ボルト装着部34の外周壁と、仕切壁33と、カバー部材50の周壁53とが周方向に連なって形成されている壁と、内側壁部36とで規定される空間である。
【0064】
収容部44におけるボルト装着部34よりも下側の領域は、ボルト装着部34の位置を中心に前後方向に長い長辺部45とされている。長辺部45の前後方向略中央部における内側壁部36には、第2アーム部40の電線配索路と収容部44とを連通する電線挿通孔44Aが形成されている。電線挿通孔44Aには、グロメットGが取り付けられており、このグロメットGからアーム側ワイヤハーネス22の電線26が収容部44内に引き出されている。収容部44内に引き出された電線26の端末には、アーム側コネクタ24が接続されており、アーム側コネクタ24は、電線26と共に収容部44内に配置されている。
【0065】
露出部42におけるボルト装着部34の後方の位置には、シート側ワイヤハーネス70のシート側コネクタ74が保持部材60に取り付けられた状態で挿通されるコネクタ挿通孔47が設けられている。
【0066】
コネクタ挿通孔47は、
図5に示すように、内側壁部36と外側壁部31Bとを左右方向に連続して貫通して形成されることにより収容部44と連通した形態となっている。したがって、アーム本体30がシートフレーム90のブラケット91に固定されると、ブラケット91の被取付板92から左方に延びる保持部材60の第1電線配置部64とコネクタ取付部66とがコネクタ挿通孔47を通して収容部44内に進入する。
【0067】
収容部44内に進入したコネクタ取付部66は、
図4、
図6、
図9および
図11に示すように、内側壁部36の板面と平行となるように前方に向かって延びた状態となり、アーム本体30が肘掛位置に配置された状態では、コネクタ取付部66に取り付けられたシート側コネクタ74の嵌合部73が収容部44の長辺部45における前後方向略中央部において前方に臨んだ状態に配置されるようになっている。
【0068】
また、シート側コネクタ74が収容部44の長辺部45に配置されると、外側壁部31Bおよび内側壁部36に形成されたコネクタ挿通孔47には、
図5に示すように、シート側ワイヤハーネス70の電線72が配索された第1電線配置部64、固定部62および第2電線配置部65が挿通された状態となる。
【0069】
また、コネクタ挿通孔47は、
図4、
図8および
図10に示すように、支持ボルトBを中心に略円弧状をなしており、アーム本体30が肘掛位置と跳上位置との間を回動する際に、保持部材60の第1電線配置部64、固定部62および第2電線配置部65が内側壁部36や外側壁部31Bに干渉することを防ぐことができるようになっている。
【0070】
露出部42における収容部44の左側端部は、シートフレーム90側とは反対側(左側)に向かって開口する作業開口部48とされている。
【0071】
作業開口部48は、
図9から
図12に示すように、コネクタ挿通孔47に比べて大きく形成されている。したがって、作業開口部48は、
図5に示すように、収容部44を介してコネクタ挿通孔47と連通しており、
図9から
図12に示すように、作業開口部48を通してコネクタ挿通孔47および収容部44内を左方に向かって完全に露出させる形態とされている。
【0072】
つまり、作業者は、作業開口部48を通して保持部材60に取り付けられたシート側ワイヤハーネス70を収容部44内に引き込む作業を容易に実施することができる。また、収容部44内に引き込まれたシート側ワイヤハーネス70のシート側コネクタ74は、収容部44における長辺部45の前後方向略中央部に配置されているから、シート側コネクタ74に対してアーム側コネクタ24の嵌合ストロークを十分に確保することができ、両コネクタ24,74を容易に嵌合させることができる。
【0073】
そして、作業開口部48は、アーム側コネクタ24とシート側コネクタ74との嵌合作業後に、カバー部材50を左方から露出部42に取り付けることによって、
図5および
図6に示すように、カバー本体51によって左方から閉塞される。
【0074】
本実施形態は、以上のような構成であって、次に、アームレスト20をシート80に組み付ける手順の一例を簡単に説明すると共に、その作用および効果について説明する。
【0075】
まず、シートフレーム90におけるブラケット91の位置決めピン61および取付部68を位置決め孔および取付孔に挿入し、シート側ワイヤハーネス70が取り付けられた保持部材60をブラケット91に取り付ける。これにより、
図13から
図15に示すように、保持部材60によって保持されたシート側ワイヤハーネス70がシート80に固定される。
【0076】
次に、アーム側ワイヤハーネス22が予め取り付けられたアーム本体30を用意し、
図9から
図12に示すように、シート80に対してアーム本体30を組み付ける。
【0077】
このアーム本体30の組み付けでは、アーム本体30における第2アーム部40のコネクタ挿通孔47に、シート側ワイヤハーネス70が取り付けられた保持部材60を進入させるようにして第1アーム部31における外側壁部31Bをブラケット91の被取付板92に左方から接触させる。
【0078】
外側壁部31Bが被取付板92に接触すると、
図12に示すように、保持部材60のコネクタ取付部66および第1電線配置部64が露出部42の収容部44における長辺部45内に進入し、保持部材60に取り付けられたシート側コネクタ74の嵌合方向が収容部44の内側壁部36と平行となるように嵌合部73が前方に臨んだ状態に配置される。そして、外側壁部31Bと内側壁部36とに形成されたコネクタ挿通孔47には、
図5および
図9に示すように、シート側ワイヤハーネス70の電線72が配索された第1電線配置部64、固定部62および第2電線配置部65が挿通された状態となる。また、このアーム本体30の組み付け時に、ブラケット91のガイドピン91Aがアーム本体30のガイド溝に挿入される。
【0079】
次に、アーム本体30の第2アーム部40におけるボルト装着部34に対して支持ボルトBを左方から組み付け、ボルト装着部34に組み付けられた支持ボルトBをブラケット91のボルト挿通孔92Aに挿通してシートフレーム90側に配置された2つのナットに締め付ける。これにより、アーム本体30がブラケット91に固定され、アーム本体30が肘掛位置と跳上位置との間を回動変位可能となる。
【0080】
次に、
図9から
図12に示すように、アーム側ワイヤハーネス22におけるアーム側コネクタ24と、収容部44に配置されたシート側コネクタ74の嵌合部73とを嵌合させる。
【0081】
ここで、作業開口部48がコネクタ挿通孔47および収容部44を完全に露出させる大きさとなっている。したがって、収容部44の長辺部45に配されたシート側コネクタ74の嵌合部73とアーム側コネクタ24との嵌合作業を、作業開口部48を通して容易に実施することができる。
【0082】
ところで、シート側コネクタ74とアーム側コネクタ24との嵌合作業では、シート側コネクタ74に対してアーム側コネクタ24を左方から嵌合させる際に、アーム側コネクタ24を左右方向に変位させるための嵌合ストローク長に相当する長さ寸法の電線を要する。
【0083】
しかしながら、シート側コネクタ74とアーム側コネクタ24との嵌合が完了すると、嵌合ストローク長に相当する長さ寸法の電線はアーム本体30内おいて余長となってしまう。
【0084】
ところが、本実施形態によると、
図9から
図12に示すように、シート側コネクタ74が収容部44の長辺部45における前後方向略中央部に配置されているから、両コネクタ24,74の嵌合後に、シート側コネクタ74とアーム側コネクタ24との嵌合作業に必要な嵌合ストロークの長に相当する電線の余長を両コネクタ24,74と共に収容部44に収容することができる。
【0085】
つまり、本実施形態によると、アーム側ワイヤハーネス22における電線26の余長を容易に処理することができるから、アームレスト20をシート80に取り付ける取付作業性をさらに向上させることができるようになっている。
【0086】
以上のように、本実施形態のアームレスト20は、シート(被固定部材)80に設けられたシート側コネクタ(被固定部材側コネクタ)74と嵌合可能なアーム側コネクタ24が少なくとも1本の電線26の端末に設けられたアーム側ワイヤハーネス22と、アーム側ワイヤハーネス22の電線26が収容される収容部44と、シート80のシートフレーム90側に配される外側壁部(部材側壁部)31Bとを有し、外側壁部31Bとシートフレーム90とを対向させた状態でシート80に固定されるアーム本体30と、を備え、外側壁部31Bには、
図9から
図12に示すように、シート側コネクタ74が挿通可能なコネクタ挿通孔47が収容部44と連通して形成されており、収容部44には、アーム側コネクタ24とシート側コネクタ74とが収容可能とされており、アーム本体30には、収容部44と連通する作業開口部48が設けられている。
【0087】
すなわち、外側壁部31Bを対向させるようにシートフレーム90にアーム本体30を取り付ける際に、コネクタ挿通孔47からシート側コネクタ74を収容部44内に引き込んで、シート側コネクタ74とアーム側コネクタ24とを嵌合させる嵌合作業を作業開口部48から実施することができる。
また、シート側コネクタ74とアーム側コネクタ24との嵌合後には、収容部44内に両コネクタ24,74を収容することができるから、両コネクタ24,74を収容する後処理を容易にすることができる。これにより、アームレスト20をシート80に取り付ける取付作業性を向上させることができる。
【0088】
また、アーム本体30には、
図5および
図6に示すように、作業開口部48を閉塞するカバー部材50が装着可能とされているから、シート側コネクタ74とアーム側コネクタ24との嵌合作業後に作業開口部48を閉塞することができる。これにより、作業開口部48を開放したままのものに比べて、収容部44内に配置される両コネクタ24,74などを保護することができる。また、作業開口部48を閉塞することにより、アーム本体30の強度が低下することを抑制することができる。
【0089】
ところで、シート側コネクタ74とアーム側コネクタ24とを嵌合させるためには、それぞれのワイヤハーネス22,70において、嵌合ストロークに対応する長さの電線が必要となるものの、両コネクタ24,74の嵌合後には、嵌合ストロークの長さに相当する電線の余長の後処理を行わなければならなくなってしまう。
【0090】
しかしながら、アーム本体30の収容部44には、
図9から
図12に示すように、両コネクタ24,74に加えて、シート側コネクタ74とアーム側コネクタ24とを嵌合させるための嵌合ストロークに対応する長さの電線が収容可能とされているから、シート側ワイヤハーネス70およびアーム側ワイヤハーネス22における電線の余長を容易に処理することができる。これにより、アームレスト20をシート80に取り付ける取付作業性を向上させることができる。
【0091】
また、本実施形態のアームレスト付きシート10は、アームレスト20と、シート80とを備え、シート側コネクタ74は、シート80に設けられた保持部材(保持部)60に固定されており、アーム本体30がシート80に固定された状態では、シート側コネクタ74は、保持部材60に固定された状態でコネクタ挿通孔47から収容部44内に挿入されている。
【0092】
このような構成によると、アーム本体30がシート80に取り付けられると、保持部材(保持部)60に固定されたシート側コネクタ74が収容部44内に配置された状態となる。つまり、シート側コネクタ74に対してアーム側コネクタ24を嵌合させ易くなり、作業開口部48における嵌合作業をさらに容易に実施することができる。これにより、アームレスト20をシート80に取り付ける取付作業性をさらに向上させることができる。
【0093】
また、保持部材60は、
図5、
図9および
図11に示すように、シート側コネクタ74から引き出される電線72の側部を覆うように電線72をシート80側からアームレスト20側に向かって配索する第1電線配置部64、固定部62および第2電線配置部65(電線配置部)を有しており、アーム本体30がシート80に取り付けられた状態では、コネクタ挿通孔47には、第1電線配置部64、固定部62および第2電線配置部65が挿通された状態となっている。したがって、例えば、振動等によってコネクタ挿通孔の縁部におけるエッジがシート側コネクタ74の電線72を損傷させることを防ぐことができる。
【0094】
さらに、保持部材60は、
図6、
図8から
図12に示すように、シート側コネクタ74の嵌合方向が外側壁部31Bと平行となるようにシート側コネクタ74が取り付けられるコネクタ取付部66を有している。
【0095】
すなわち、シート側コネクタ74とアーム側コネクタ24とが嵌合すると、両コネクタ24,74が外側壁部31Bと平行に配置されることになるから、例えば、両コネクタの嵌合方向が外側壁部と交差するようにシート側コネクタが配置される場合に比べて、収容部44を有するアーム本体30の左右方向の厚みが厚くなることを抑制することができる。ひいては、アームレスト20における左右方向の厚みが厚くなることを抑制することができる。
【0096】
<他の実施形態>
本明細書で開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記実施形態では、車両のシート80にアームレスト20が取り付けられた構成とした。しかしながら、これに限らず、アームレストは、航空機のシート、艦船のシート、電車などのシートに取り付けられる構成にしてもよく、必要に応じて任意の部材に取り付けられる構成としてもよい。
【0097】
(2)上記実施形態では、シート80の左側部にアームレスト20が取り付けられた構成とした。しかしながら、これに限らず、アームレストは、シートの右側部や、シートの両側部に取り付けられる構成にしてもよい。
【0098】
(3)上記実施形態では、アーム本体30がシートフレーム90のブラケット91に対して回動する構成とした。しかしながら、これに限らず、アーム本体がブラケットに対して回動しないように固定される構成にしてもよい。
【0099】
(4)上記実施形態では、保持部材60を合成樹脂によって形成された構成とした。しかしながら、これに限らず、保持部材は、金属製であってもよく、ブラケットと一体に構成してもよい。
【0100】
(5)上記実施形態では、収容部44においてシート側コネクタ74が外側壁部31Bと平行となるように前方に向かって配置された構成とした。しかしながら、これに限らず、両コネクタが小型に形成されていたり、アーム本体における収容部が左右方向に大きく形成されていたりすれば、シート側コネクタが外側壁部と交差する方向に配置された構成にしてもよい。
【符号の説明】
【0101】
10:アームレスト付きシート
20:アームレスト
22:アーム側ワイヤハーネス
24:アーム側コネクタ
30:アーム本体
31B:外側壁部(「部材側壁部」の一例)
44:収容部
47:コネクタ挿通孔
48:作業開口部
50:カバー部材
60:保持部材(「保持部」の一例)
62:固定部(「電線配置部」の一例)
64:第1電線配置部(「電線配置部」の一例)
65:第2電線配置部(「電線配置部」の一例)
66:コネクタ取付部
72:電線
74:シート側コネクタ(「被固定部材側コネクタ」の一例)
80:シート(「被固定部材」の一例)