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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-13
(45)【発行日】2022-09-22
(54)【発明の名称】光学系、レンズユニット、及び撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/04 20060101AFI20220914BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20220914BHJP
【FI】
G02B13/04 D
G02B13/18
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018193163
(22)【出願日】2018-10-12
(65)【公開番号】P2020060722
(43)【公開日】2020-04-16
【審査請求日】2021-06-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109221
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 充広
(72)【発明者】
【氏名】泉 亮太郎
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-079229(JP,A)
【文献】特開2017-219793(JP,A)
【文献】特開2007-017528(JP,A)
【文献】特開2012-047909(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0307857(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0196225(US,A1)
【文献】特開2007-212777(JP,A)
【文献】特開2009-025800(JP,A)
【文献】特開2009-204699(JP,A)
【文献】特開2011-002817(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光軸上に固定された7枚のレンズから実質的になる光学系であって、
物体側から順に、前群と、絞りと、後群とから構成され、
前記前群は、物体側から順に、少なくとも、負の屈折力を有する第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズとを有し、
前記第2レンズの物体側面は凹面であり、
前記後群は、最も物体側に正レンズ及び負レンズからなる接合レンズを有し、
以下の条件式(1)、(6)及び(9)を満たすことを特徴とする光学系。
Nd1>1.900 … (1)
ここで、
Nd1:前記第1レンズのd線に対する屈折率
1.50<f3/f<3.00 … (6)
ここで、
f3:前記第3レンズの焦点距離
f:全系の焦点距離
νdp-νdn>30 … (9)
ここで、
νdp:前記接合レンズにおける前記正レンズのd線に対するアッベ数
νdn:前記接合レンズにおける前記負レンズのd線に対するアッベ数
【請求項2】
以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光学系。
(L2S1+L2S2)/(L2S1-L2S2)<0 … (2)
ここで、
L2S1:前記第2レンズの物体側面の曲率半径
L2S2:前記第2レンズの像側面の曲率半径
【請求項3】
以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項1及び2のいずれか一項に記載の光学系。
0.10<ff/fr<1.0 … (3)
ここで、
ff:前記前群の合成焦点距離
fr:前記後群の合成焦点距離
【請求項4】
以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の光学系。
-3.00<f1/f<-1.00 … (4)
ここで、
f1:前記第1レンズの焦点距離
f:全系の焦点距離
【請求項5】
以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の光学系。
-10.0<f2/f<-1.00 … (5)
ここで、
f2:前記第2レンズの焦点距離
f:全系の焦点距離
【請求項6】
以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の光学系。
νd1>20 … (7)
ここで、
νd1:前記第1レンズのd線に対するアッベ数
【請求項7】
以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の光学系。
νd2>48 … (8)
ここで、
νd2:前記第2レンズのd線に対するアッベ数
【請求項8】
前記第1レンズは両側面に球面を有するガラスレンズであることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項9】
前記第3レンズは少なくとも一面以上の非球面を有することを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項10】
最も像側のレンズ、及び最も像側から物体側に向かって2番目に位置するレンズの少なくとも一方のレンズは、少なくとも一面以上の非球面を有することを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の光学系と、
前記光学系を保持する鏡胴と、
を備えることを特徴とするレンズユニット。
【請求項12】
請求項1~10のいずれか一項に記載の光学系と、
前記光学系から得られる像を検出する撮像素子と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、車載カメラ、携帯端末カメラ、監視カメラ等の撮像装置に用いられる光学系並びに当該光学系を備えるレンズユニット及び撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車載カメラ、携帯端末カメラ、監視カメラ等の撮像装置に用いられる小型の撮像レンズが知られている(例えば、特許文献1~4参照)。このような撮像装置に用いられるCCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサー又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型イメージセンサー等の撮像素子は、高画素化及び小型化が図られている。これに伴って、これらの撮像素子を備えた撮像機器本体も小型化が進み、これに搭載される撮像レンズにも明るく良好な光学性能に加え、小型化及び軽量化が求められている。
【0003】
特許文献1の光学系は、7枚構成のレンズでありながら明るいFナンバーを有し、全長の小型化が実現されている。しかしながら、特許文献1の光学系は、第1レンズの屈折率が低く、また非球面を有していることから、高コストになってしまっている。
【0004】
特許文献2の光学系は、全長が25mm程度であり、小型の光学系となっている。しかしながら、特許文献2の光学系は、Fナンバーが2.0~2.5程度と暗く、全画角も80°程度と狭い。そのため、近年の要望である明るく広画角な光学系を実現することができていない。
【0005】
特許文献3の光学系は、Fナンバーが2.5程度と暗く、全長も大きい。そのため、近年の要望である明るく小型な光学系を実現することができていない。
【0006】
特許文献4の光学系は、全長が短く、小型の光学系となっている。しかしながら、特許文献4の光学系は、Fナンバーが3.2程度と暗く、全画角も65°程度と狭い。そのため、近年の要望である明るく広画角な光学系を実現することができていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2016-133599号公報
【文献】特開2015-025951号公報
【文献】特開2014-199462号公報
【文献】特開2000-019391号公報
【発明の概要】
【0008】
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、広画角で小型であり、かつ良好な光学性能を確保できる光学系を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、上記光学系を組み込んだレンズユニット及び撮像装置を提供することを目的とする。
【0010】
上記目的を達成するため光学系は、光軸上に固定された7枚のレンズから実質的になる光学系であって、物体側から順に、前群と、絞りと、後群とから構成され、前群は、物体側から順に、少なくとも、負の屈折力を有する第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズとを有し、第2レンズの物体側面は凹面であり、以下の条件式を満たす。
Nd1>1.900 … (1)
ここで、値Nd1は第1レンズのd線に対する屈折率である。
【0011】
上記光学系によれば、光軸上に固定された合計7枚のレンズから構成される光学系が物体側から順に前群、絞り、及び後群で構成され、絞りを前群と後群との間に挟むような構成となることにより、CCDやCMOSといった撮像素子に必要なテレセントリック性を確保すると同時に、前玉径を小径化することができ、テレセントリック性と光学系の小型化とを両立させることができる。
【0012】
前群が物体側から順に負の屈折力を有する第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズとを有し、レトロフォーカス型のレンズ構成となることで、入射瞳位置を物体側に位置させることができるため、前玉径を小径化しつつ広角化を実現させることができる。また、負レンズを2枚配置することで、負レンズ1枚の場合に比べて、負のパワーを分割することができるため、各レンズで発生するコマ収差や非点収差、像面湾曲や歪曲収差を小さくすることができる。また、負のパワーを分割することで、1枚のレンズを鏡胴に組み込んだ場合に比べて、各レンズを鏡胴に組み込んだ際の偏芯誤差に対する収差変動を小さくすることができるため、量産性を向上させることができる。さらに、負の屈折力を有する第1レンズ及び負の屈折力を有する第2レンズの像側に正の屈折力を有する第3レンズを配置することで、非点収差を補正し、良好な光学性能を確保することができる。
【0013】
また、第2レンズの物体側を凹形状にすることにより、第2レンズの後側主点位置をより物体側に位置させることができるため、全長を短縮化させることができる。さらに軸上光束のマージナル光線に対する面の法線のなす角度を小さくすることができるため、特に球面収差の発生を抑えることができ、良好な光学性能を確保することができる。
【0014】
また、第1レンズは条件式(1)を満たすものとなっている。前玉径の小径化を図ろうとすると、入射瞳位置をできるだけ物体側に寄せる必要があり、そのため第1レンズのパワーを強くする必要がある。一方で、パワーを強める際に曲率半径を小さくしてパワーを強めてしまうと、特に高像高での歪曲収差や像面湾曲が大きくなってしまい、良好な光学性能を確保することが困難となってしまう。そのため、第1レンズの屈折率が1.9より大きい高屈折率の硝材を使用することで、曲率半径を小さくしすぎずにパワーを確保することができ、小径化及び良好な光学性能を確保することができる。
【0015】
本発明の具体的な側面では、光学系は以下の条件式を満たす。
(L2S1+L2S2)/(L2S1-L2S2)<0 … (2)
ここで、値L2S1は第2レンズの物体側面の曲率半径であり、値L2S2は第2レンズの像側面の曲率半径である。曲率半径の符号に関しては、曲率中心が光学面より像側に存在する場合を正とし、物体側に存在する場合を負とする。
【0016】
第2レンズが条件式(2)を満たすことにより、第2レンズの後側主点位置をより物体側に位置させることができるため、全長を短縮化させることができる。また、球面収差が補正不足になることを防ぐことができ、良好な光学性能を確保することができる。
【0017】
本発明の別の側面では、光学系は以下の条件式を満たす。
0.10<ff/fr<1.0 … (3)
ここで、値ffは前群の合成焦点距離であり、値frは後群の合成焦点距離である。
【0018】
条件式(3)は前群の合成焦点距離と後群の合成焦点距離との比である。条件式(3)の値ff/frが下限を上回ることで、後群の合成焦点距離に対する前群の合成焦点距離を小さくしすぎることがない。そのため、全光学系で構成される像側主点位置をより物体側に置くことがなく、バックフォーカスを確保しやすくなる。これにより、最も像側のレンズ以降に、光学フィルター等の光学素子を挿入する空間を確保することができる。また、最も像側のレンズ面上にゴミが付着した際の、ゴミの画像への映り込みを目立ちにくくすることができる。一方、条件式(3)の値ff/frが上限を下回ることで、後群の合成焦点距離に対する前群の合成焦点距離を大きくしすぎることがない。そのため、全光学系で構成される像側主点位置をより像側に置くことがなく全長を短縮化させることができる。
【0019】
本発明のさらに別の側面では、光学系は以下の条件式を満たす。
-3.00<f1/f<-1.00 … (4)
ここで、値f1は第1レンズの焦点距離であり、値fは全系の焦点距離である。
【0020】
条件式(4)は全系の焦点距離に対する第1レンズの焦点距離の比である。第1レンズは各像高の光線が最も高い位置を通過するレンズであり、高像高での像面湾曲や歪曲収差に与える影響が大きい。条件式(4)の値f1/fが下限を上回ることで、第1レンズのパワーが弱くなりすぎることがなく、光学系の大型化を防ぐことができる。一方、条件式(4)の値f1/fが上限を下回ることで、第1レンズのパワーが強くなりすぎることがないため、特に高像高で発生する像面湾曲や歪曲収差を小さく抑えることができ、良好な光学性能を確保することができる。また、第1レンズのパワーを強くしすぎることがないため、第1レンズを鏡胴に組み込んだ際の偏芯誤差に対する収差変動を小さく抑えることができ、量産性を向上させることができる。
【0021】
本発明のさらに別の側面では、光学系は以下の条件式を満たす。
-10.0<f2/f<-1.00 … (5)
ここで、値f2は第2レンズの焦点距離であり、値fは全系の焦点距離である。
【0022】
条件式(5)は全系の焦点距離に対する第2レンズの焦点距離の比である。第2レンズは、第1レンズに次いで、特に高像高の光線が光軸に対し高い位置を通過するレンズであり、第2レンズがこれらの光線に与える影響が大きくなる。条件式(5)の値f2/fが下限を上回ることで、第2レンズのパワーが弱くなりすぎることがなく、光学系の大型化を防ぐことができる。一方、条件式(5)の値f2/fが上限を下回ることで、第2レンズの焦点距離が短くなりすぎない。そのため、第2レンズのパワーが強くなりすぎることによって発生する高像高での像面湾曲や歪曲収差を抑えることができる。また、第2レンズの焦点距離が短くなりすぎることがないため、第2レンズを鏡胴へ組み込んだ際の偏芯誤差に対する収差変動を抑えることができる。以上により、条件式(5)を満たすことで、光学系の小型化及び良好な光学性能を確保することができる。
【0023】
本発明のさらに別の側面では、光学系は以下の条件式を満たす。
1.50<f3/f<3.00 … (6)
ここで、値f3は第3レンズの焦点距離であり、値fは全系の焦点距離である。
【0024】
条件式(6)は全系の焦点距離に対する第3レンズの焦点距離の比である。第3レンズは絞り付近に位置し各像高で太い光束が通過するレンズであり、第3レンズがこれらの光線に与える影響は大きい。条件式(6)の値f3/fが下限を上回ることで、第3レンズのパワーが強くなりすぎることがなく、第3レンズで発生する球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。また、第3レンズのパワーが強くなりすぎることがないため、第3レンズを鏡胴に組み込んだ際の偏芯誤差に対する収差変動を小さく抑えることができ、量産性を向上させることができる。一方、条件式(6)の値f3/fが上限を下回ることで、第3レンズのパワーが弱くなりすぎることがなく、全長の大型化を防ぐことができる。
【0025】
本発明のさらに別の側面では、光学系は以下の条件式を満たす。
νd1>20 … (7)
ここで、νd1は第1レンズのd線に対するアッベ数である。
【0026】
第1レンズは特に高像高の光線が光軸に対し高い位置を通過するレンズであり、これらの光線に与える影響が大きく、特に色収差に関しては倍率色収差に対する影響が大きい。第1レンズのアッベ数が条件式(7)の下限を上回るように設定することで、高像高での倍率色収差を小さく抑えることができ、良好な光学性能を確保することができる。
【0027】
本発明のさらに別の側面では、光学系は以下の条件式を満たす。
νd2>48 … (8)
ここで、値νd2は第2レンズのd線に対するアッベ数である。
【0028】
光学系を小型化しようとして第1レンズの屈折率を1.9より大きくすると、現実的にはアッベ数が小さな硝材を使用せざるを得ない。また、第1レンズのパワーを強くすると、第1レンズで発生する色収差は大きくなってしまう。そのため、第2レンズとして条件式(8)を満たすようなアッベ数の大きな硝材を使用することで、第1レンズから第2レンズまでで発生する色収差を小さくすることができ、良好な光学性能を確保することができる。
【0029】
本発明のさらに別の側面では、後群は最も物体側に接合レンズを有する。この場合、絞り直後に正レンズと負レンズとを有する接合レンズを配置することにより、軸上色収差を良好に補正することができる。また、後群を構成するレンズを単レンズ2枚ではなく接合レンズとすることで、鏡胴への組み込み時に発生する偏芯誤差に対する収差変動を抑えることができるため、量産性を確保することができる。
【0030】
本発明のさらに別の側面では、光学系は以下の条件式を満たす。
νdp-νdn>30 … (9)
ここで、値νdpは接合レンズにおける正レンズのd線に対するアッベ数であり、値νdnは接合レンズにおける負レンズのd線に対するアッベ数である。
【0031】
後群において、接合レンズは絞りの直後に位置し、各像高で太い光束が通過するレンズであり、これらのレンズによる軸上色収差に対する影響が大きい。条件式(9)の値νdp-νdnが下限を上回ることで、正のパワーを持ったレンズで発生する軸上色収差を、負のパワーを持ったレンズで逆方向に発生させることができる。これにより、正レンズと負レンズとを有する接合レンズにより軸上色収差を打ち消すことができる。以上により、条件式(9)を満たすことで、軸上色収差を抑えることができる。
【0032】
本発明のさらに別の側面では、第1レンズは両側面に球面を有するガラスレンズである。最も物体側に配置される第1レンズは、高像高の光線が光軸に対し高い位置を通過する。そのため、第1レンズの径は大きくなりやすく、径の大きな第1レンズに非球面を用いると、非球面を用いない場合に比べてコストが高くなってしまう。また、車載レンズや監視レンズで使用される光学系は、第1レンズが外界に対してむき出しの状態で使用されるため、レンズ面が傷つきやすく、光学性能を劣化させる可能性が高い。第1レンズ面への傷を防ぐために、ガラスレンズのように傷つきにくい材料を使用することで、耐環境性を高めながらも低コスト化を実現することができる。
【0033】
本発明のさらに別の側面では、第3レンズは少なくとも一面以上の非球面を有する。第3レンズは絞り付近に位置し各像高で太い光束が通過するレンズであり、第3レンズがこれらの光線に与える影響は大きい。特に、第3レンズでは球面収差やコマ収差、非点収差の発生が大きくなるため、第3レンズが少なくとも一面以上の非球面を有することでこれらの収差を補正することができ、良好な光学性能を確保することができる。
【0034】
本発明のさらに別の側面では、最も像側のレンズ、及び最も像側から物体側に向かって2番目に位置するレンズの少なくとも一方のレンズは、少なくとも一面以上の非球面を有する。最も像側のレンズ、又は最も像側から物体側に向かって2番目に位置するレンズは高像高の光線が通過するレンズであり、これらの光線に与える影響が大きくなる。特に、これらのレンズでは、像面湾曲や歪曲収差の発生が大きくなるため、これらのレンズの少なくとも一方が少なくとも一面以上の非球面を有することで、像面湾曲や歪曲収差を補正することができ、良好な光学性能を確保することができる。
【0035】
上記目的を達成するため、本発明に係るレンズユニットは、上述の光学系と、光学系を保持する鏡胴と、を備える。
【0036】
上記レンズユニットでは、上述した光学系を備えており、小型化、及び良好な光学性能の確保を実現できる。
【0037】
上記目的を達成するため、本発明に係る撮像装置は、上述の光学系と、光学系から得られる像を検出する撮像素子と、を備える。
【0038】
上記撮像装置では、上述した光学系を備えており、小型化、及び良好な光学性能の確保を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明の一実施形態の撮像光学系を備えるレンズユニット及び撮像装置を説明する図である。
図2】(A)は、実施例1の撮像光学系等の断面図であり、(B)~(D)は、収差図である。
図3】(A)は、実施例2の撮像光学系等の断面図であり、(B)~(D)は、収差図である。
図4】(A)は、実施例3の撮像光学系等の断面図であり、(B)~(D)は、収差図である。
図5】(A)は、実施例4の撮像光学系等の断面図であり、(B)~(D)は、収差図である。
図6】(A)は、実施例5の撮像光学系等の断面図であり、(B)~(D)は、収差図である。
図7】(A)は、実施例6の撮像光学系等の断面図であり、(B)~(D)は、収差図である。
図8】(A)は、実施例7の撮像光学系等の断面図であり、(B)~(D)は、収差図である。
図9】(A)は、実施例8の撮像光学系等の断面図であり、(B)~(D)は、収差図である。
図10】(A)は、実施例9の撮像光学系等の断面図であり、(B)~(D)は、収差図である。
図11】(A)は、実施例10の撮像光学系等の断面図であり、(B)~(D)は、収差図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1は、本発明の一実施形態である撮像装置100を説明する断面図である。撮像装置100は、画像信号を形成するカメラモジュール30と、カメラモジュール30を動作させることにより撮像装置100としての機能を発揮させる処理部60とを備える。
【0041】
カメラモジュール30は、撮像光学系(光学系)10を内蔵するレンズユニット40と、撮像光学系10によって形成された被写体像を画像信号に変換するセンサー部50とを備える。
【0042】
レンズユニット40は、撮像光学系10と、撮像光学系10を支持する鏡胴41とを備える。撮像光学系10は、第1~第7レンズL1~L7で構成されている。鏡胴41は、樹脂、金属、樹脂にグラスファイバーを混合したもの等で形成され、レンズ等を内部に収納し保持している。鏡胴41を金属や、樹脂にグラスファイバーを混合したもので形成する場合、樹脂よりも熱膨張しにくく、撮像光学系10を安定して固定することができる。鏡胴41は、物体側からの光を入射させる開口OPを有する。
【0043】
撮像光学系10の全画角は、140°以上である。また、撮像光学系10のFナンバーは、1.6以下である。撮像光学系10を構成する第1~第7レンズL1~L7は、それらのフランジ部若しくは外周部において鏡胴41の内面側に直接的又は間接的に保持されており、光軸AX方向及び光軸AXに垂直な方向に関しての位置決めがなされている。鏡胴41は、絞り(開口絞り)STやフィルターF1,F2といったレンズL1~L7以外の光学要素も支持している。
【0044】
センサー部50は、撮像光学系10によって形成された被写体像を光電変換する固体撮像素子(撮像素子)51と、この固体撮像素子51を支持する基板52と、基板52を介して固体撮像素子51を保持するセンサーホルダー53とを備える。固体撮像素子51は、例えばCMOS型のイメージセンサーである。基板52は、固体撮像素子51を動作させるための配線、周辺回路等を備える。センサーホルダー53は、樹脂その他の材料で形成され、固体撮像素子51を光軸AXに対して位置決めする。レンズユニット40の鏡胴41はセンサーホルダー53に嵌合するように位置決めされた状態で固定されている。
【0045】
固体撮像素子(撮像素子)51は、撮像面Iとしての光電変換部51aを有し、その周辺には、不図示の信号処理回路が形成されている。光電変換部51aには、画素つまり光電変換素子が2次元的に配置されている。なお、固体撮像素子51は、上述のCMOS型のイメージセンサーに限るものでなく、CCD等の他の撮像素子を組み込んだものであってもよい。
【0046】
レンズユニット40を構成するレンズ間、又はレンズユニット40とセンサー部50との間には、フィルター等を配置することができる。図1の例では、フィルターF1,F2は、撮像光学系10の第7レンズL7と固体撮像素子51との間に配置されている。フィルターF1,F2は、光学的ローパスフィルター、IRカットフィルター、固体撮像素子51のシールガラス等を想定した平行平板である。フィルターF1,F2は、別体のフィルター部材として配置することもできるが、別体として配置せず、撮像光学系10を構成するいずれかのレンズ面にその機能を付与することができる。例えば、赤外カットフィルターの場合、赤外カットコートを1枚又は複数枚のレンズの表面上に施してもよい。
【0047】
処理部60は、素子駆動部61と、入力部62と、記憶部63と、表示部64と、制御部68とを備える。素子駆動部61は、固体撮像素子51に付随する回路等に制御信号を出力することで固体撮像素子51を動作させる。素子駆動部61は、制御部68から固体撮像素子51を駆動するための電圧やクロック信号の供給を受けたり、固体撮像素子51の出力信号に対応するYUVその他のデジタル画素信号を外部回路に出力したりすることもできる。入力部62は、ユーザーの操作を受け付ける部分であり、記憶部63は、撮像装置100の動作に必要な情報、カメラモジュール30によって取得した画像データ等を保管する部分であり、表示部64は、ユーザーに提示すべき情報、撮影した画像等を表示する部分である。制御部68は、素子駆動部61、入力部62、記憶部63等の動作を統括的に制御しており、例えばカメラモジュール30によって得た画像データに対して種々の画像処理を行うことができる。撮像装置100を例えば車載カメラとして用いる場合、適切な画像処理を施してドライバーに対し画像を表示する。
【0048】
なお、詳細な説明を省略するが、処理部60の具体的な機能は、本撮像装置100が組み込まれる機器の用途に応じて適宜調整される。撮像装置100は、車載カメラ、監視カメラ等の各種用途の装置に搭載可能である。
【0049】
以下、図1を参照して、第1実施形態の撮像光学系10等について説明する。なお、図1で例示した撮像光学系10は、後述する実施例1の撮像光学系10Aと略同一の構成となっている。
【0050】
撮像光学系10は、光軸AX上に固定された7枚のレンズから実質的になる光学系であって、物体側から順に、前群Gr1と、絞り(開口絞り)STと、後群Gr2とから構成される。撮像光学系10のうち前群Gr1は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL1と、負の屈折力を有する第2レンズL2と、正の屈折力を有する第3レンズL3とを少なくとも有している。第2レンズL2の物体側面は凹面となっている。図1の例では、前群Gr1は、第1レンズL1と、第2レンズL2と、第3レンズL3と、第4レンズL4とで構成されている。また、後群Gr2は、第5レンズL5と、第6レンズL6と、第7レンズL7とで構成されている。
【0051】
上記撮像光学系10において、光軸AX上に固定された合計7枚のレンズから構成される光学系が物体側から順に前群Gr1、絞り(開口絞り)ST、及び後群Gr2で構成され、絞り(開口絞り)STを前群Gr1と後群Gr2との間に挟むような構成となることにより、CCDやCMOSといった撮像素子に必要なテレセントリック性を確保すると同時に、前玉径を小径化することができ、テレセントリック性と光学系の小型化とを両立させることができる。
【0052】
前群Gr1が物体側から順に負の屈折力を有する第1レンズL1と、負の屈折力を有する第2レンズL2とを有し、レトロフォーカス型のレンズ構成となることで、入射瞳位置を物体側に位置させることができるため、前玉径を小径化しつつ広角化を実現させることができる。また、負レンズを2枚配置することで、負レンズ1枚の場合に比べて、負のパワーを分割することができるため、各レンズL1,L2で発生するコマ収差や非点収差、像面湾曲や歪曲収差を小さくすることができる。また、負のパワーを分割することで、1枚のレンズを鏡胴41に組み込んだ場合に比べて、各レンズL1,L2を鏡胴41に組み込んだ際の偏芯誤差に対する収差変動を小さくすることができるため、量産性を向上させることができる。さらに、負の屈折力を有する第1レンズL1及び負の屈折力を有する第2レンズL2の像側に正の屈折力を有する第3レンズL3を配置することで、非点収差を補正し、良好な光学性能を確保することができる。
【0053】
また、第2レンズL2の物体側を凹形状にすることにより、第2レンズL2の後側主点位置をより物体側に位置させることができるため、全長を短縮化させることができる。さらに軸上光束のマージナル光線に対する面の法線のなす角度を小さくすることができるため、特に球面収差の発生を抑えることができ、良好な光学性能を確保することができる。
【0054】
後群Gr2は最も物体側に接合レンズCSを有している。絞り(開口絞り)ST直後に正レンズと負レンズとを有する接合レンズCSを配置することにより、軸上色収差を良好に補正することができる。また、後群Gr2を構成するレンズを単レンズ2枚ではなく接合レンズCSとすることで、鏡胴41への組み込み時に発生する偏芯誤差に対する収差変動を抑えることができるため、量産性を確保することができる。
【0055】
第1レンズL1は両側面に球面を有するガラスレンズとなっている。最も物体側に配置される第1レンズL1は、高像高の光線が光軸AXに対し高い位置を通過する。そのため、第1レンズL1の径は大きくなりやすく、径の大きな第1レンズL1に非球面を用いると、非球面を用いない場合に比べてコストが高くなってしまう。また、車載レンズや監視レンズで使用される光学系は、第1レンズL1が外界に対してむき出しの状態で使用されるため、レンズ面が傷つきやすく、光学性能を劣化させる可能性が高い。第1レンズL1面への傷を防ぐために、ガラスレンズのように傷つきにくい材料を使用することで、耐環境性を高めながらも低コスト化を実現することができる。
【0056】
第3レンズL3は少なくとも一面以上の非球面を有している。第3レンズL3は絞り(開口絞り)ST付近に位置し各像高で太い光束が通過するレンズであり、第3レンズL3がこれらの光線に与える影響は大きい。特に、第3レンズL3では球面収差やコマ収差、非点収差の発生が大きくなるため、第3レンズL3が少なくとも一面以上の非球面を有することでこれらの収差を補正することができ、良好な光学性能を確保することができる。
【0057】
最も像側のレンズ(具体的には、第7レンズL7)、及び最も像側から物体側に向かって2番目に位置するレンズ(具体的には、第6レンズL6)の少なくとも一方のレンズは、少なくとも一面以上の非球面を有している。最も像側のレンズ(第7レンズL7)、又は最も像側から物体側に向かって2番目に位置するレンズ(第6レンズL6)は高像高の光線が通過するレンズであり、これらの光線に与える影響が大きくなる。特に、これらのレンズL6,L7では、像面湾曲や歪曲収差の発生が大きくなるため、これらのレンズL6,L7の少なくとも一方が少なくとも一面以上の非球面を有することで、像面湾曲や歪曲収差を補正することができ、良好な光学性能を確保することができる。
【0058】
撮像光学系10は、以下の条件式を満たす。
Nd1>1.900 … (1)
ここで、値Nd1は第1レンズL1のd線に対する屈折率である。
【0059】
第1レンズL1は条件式(1)を満たすものとなっている。前玉径の小径化を図ろうとすると、入射瞳位置をできるだけ物体側に寄せる必要があり、そのため第1レンズL1のパワーを強くする必要がある。一方で、パワーを強める際に曲率半径を小さくしてパワーを強めてしまうと、特に高像高での歪曲収差や像面湾曲が大きくなってしまい、良好な光学性能を確保することが困難となってしまう。そのため、第1レンズL1が屈折率を1.9より大きい高屈折率の硝材を使用することで、曲率半径を小さくしすぎずにパワーを確保することができ、小径化及び良好な光学性能を確保することができる。
【0060】
撮像光学系10は、以下の条件式を満たす。
(L2S1+L2S2)/(L2S1-L2S2)<0 … (2)
ここで、値L2S1は第2レンズL2の物体側面の曲率半径であり、値L2S2は第2レンズL2の像側面の曲率半径である。曲率半径の符号に関しては、曲率中心が光学面より像側に存在する場合を正とし、物体側に存在する場合を負とする。
【0061】
第2レンズL2が条件式(2)を満たすことにより、第2レンズL2の後側主点位置をより物体側に位置させることができるため、全長を短縮化させることができる。また、球面収差が補正不足になることを防ぐことができ、良好な光学性能を確保することができる。
【0062】
撮像光学系10は、以下の条件式を満たす。
0.10<ff/fr<1.0 … (3)
ここで、値ffは前群Gr1の合成焦点距離であり、値frは後群Gr2の合成焦点距離である。
【0063】
条件式(3)は前群Gr1の合成焦点距離と後群Gr2の合成焦点距離との比である。条件式(3)の値ff/frが下限を上回ることで、後群Gr2の合成焦点距離に対する前群Gr1の合成焦点距離を小さくしすぎることがない。そのため、全光学系で構成される像側主点位置をより物体側に置くことがなく、バックフォーカスを確保しやすくなる。これにより、最も像側のレンズ以降に、光学フィルター等の光学素子を挿入する空間を確保することができる。また、最も像側のレンズ面上にゴミが付着した際の、ゴミの画像への映り込みを目立ちにくくすることができる。一方、条件式(3)の値ff/frが上限を下回ることで、後群Gr2の合成焦点距離に対する前群Gr1の合成焦点距離を大きくしすぎることがない。そのため、全光学系で構成される像側主点位置をより像側に置くことがなく全長を短縮化させることができる。
【0064】
撮像光学系10は、以下の条件式を満たす。
-3.00<f1/f<-1.00 … (4)
ここで、値f1は第1レンズL1の焦点距離であり、値fは全系の焦点距離である。
【0065】
条件式(4)は全系の焦点距離に対する第1レンズL1の焦点距離の比である。第1レンズL1は各像高の光線が最も高い位置を通過するレンズであり、高像高での像面湾曲や歪曲収差に与える影響が大きい。条件式(4)の値f1/fが下限を上回ることで、第1レンズL1のパワーが弱くなりすぎることがなく、光学系の大型化を防ぐことができる。一方、条件式(4)の値f1/fが上限を下回ることで、第1レンズL1のパワーが強くなりすぎることがないため、特に高像高で発生する像面湾曲や歪曲収差を小さく抑えることができ、良好な光学性能を確保することができる。また、第1レンズL1のパワーを強くしすぎることがないため、第1レンズL1を鏡胴41に組み込んだ際の偏芯誤差に対する収差変動を小さく抑えることができ、量産性を向上させることができる。
【0066】
撮像光学系10は、以下の条件式を満たす。
-10.0<f2/f<-1.00 … (5)
ここで、値f2は第2レンズL2の焦点距離であり、値fは全系の焦点距離である。
【0067】
条件式(5)は全系の焦点距離に対する第2レンズL2の焦点距離の比である。第2レンズL2は、第1レンズL1に次いで、特に高像高の光線が光軸AXに対し高い位置を通過するレンズであり、第2レンズL2がこれらの光線に与える影響が大きくなる。条件式(5)の値f2/fが下限を上回ることで、第2レンズL2のパワーが弱くなりすぎることがなく、光学系の大型化を防ぐことができる。一方、条件式(5)の値f2/fが上限を下回ることで、第2レンズL2の焦点距離が短くなりすぎない。そのため、第2レンズL2のパワーが強くなりすぎることによって発生する高像高での像面湾曲や歪曲収差を抑えることができる。また、第2レンズL2の焦点距離が短くなりすぎることがないため、第2レンズL2を鏡胴41へ組み込んだ際の偏芯誤差に対する収差変動を抑えることができる。以上により、条件式(5)を満たすことで、光学系の小型化及び良好な光学性能を確保することができる。
【0068】
撮像光学系10は、以下の条件式を満たす。
1.50<f3/f<3.00 … (6)
ここで、値f3は第3レンズL3の焦点距離であり、値fは全系の焦点距離である。
【0069】
条件式(6)は全系の焦点距離に対する第3レンズL3の焦点距離の比である。第3レンズL3は絞り(開口絞り)ST付近に位置し各像高で太い光束が通過するレンズであり、第3レンズL3がこれらの光線に与える影響は大きい。条件式(6)の値f3/fが下限を上回ることで、第3レンズL3のパワーが強くなりすぎることがなく、第3レンズL3で発生する球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。また、第3レンズL3のパワーが強くなりすぎることがないため、第3レンズL3を鏡胴41に組み込んだ際の偏芯誤差に対する収差変動を小さく抑えることができ、量産性を向上させることができる。一方、条件式(6)の値f3/fが上限を下回ることで、第3レンズL3のパワーが弱くなりすぎることがなく、全長の大型化を防ぐことができる。
【0070】
撮像光学系10は、以下の条件式を満たす。
νd1>20 … (7)
ここで、νd1は第1レンズL1のd線に対するアッベ数である。
【0071】
第1レンズL1は特に高像高の光線が光軸AXに対し高い位置を通過するレンズであり、これらの光線に与える影響が大きく、特に色収差に関しては倍率色収差に対する影響が大きい。第1レンズL1のアッベ数が条件式(7)の下限を上回るように設定することで、高像高での倍率色収差を小さく抑えることができ、良好な光学性能を確保することができる。
【0072】
撮像光学系10は、以下の条件式を満たす。
νd2>48 … (8)
ここで、値νd2は第2レンズL2のd線に対するアッベ数である。
【0073】
光学系を小型化しようとして第1レンズL1の屈折率を1.9より大きくすると、現実的にはアッベ数が小さな硝材を使用せざるを得ない。また、第1レンズL1のパワーを強くすると、第1レンズL1で発生する色収差は大きくなってしまう。そのため、第2レンズL2として条件式(8)を満たすようなアッベ数の大きな硝材を使用することで、第1レンズL1から第2レンズL2までで発生する色収差を小さくすることができ、良好な光学性能を確保することができる。
【0074】
撮像光学系10は、以下の条件式を満たす。
νdp-νdn>30 … (9)
ここで、値νdpは接合レンズCSにおける正レンズのd線に対するアッベ数であり、値νdnは接合レンズCSにおける負レンズのd線に対するアッベ数である。
【0075】
後群Gr2において、接合レンズCSは絞り(開口絞り)STの直後に位置し、各像高で太い光束が通過するレンズであり、これらのレンズによる軸上色収差に対する影響が大きい。条件式(9)の値νdp-νdnが下限を上回ることで、正のパワーを持ったレンズで発生する軸上色収差を、負のパワーを持ったレンズで逆方向に発生させることができる。これにより、正レンズと負レンズとを有する接合レンズCSにより軸上色収差を打ち消すことができる。以上により、条件式(9)を満たすことで、軸上色収差を抑えることができる。
【0076】
なお、撮像光学系10は、実質的にパワーを持たないその他の光学素子(例えばレンズ、フィルター部材等)をさらに有するものであってもよい。
【0077】
以上説明した撮像光学系10は、上述のようなレンズ構成を有することにより、小型でありながら、良好な光学性能を有する。
【0078】
〔実施例〕
以下、本発明の撮像光学系等の実施例を示す。各実施例に使用する記号は下記の通りである。
f :全系の焦点距離
Fno:Fナンバー
2ω :最大全画角
ENTP:入射瞳位置(第1面から入射瞳位置までの距離)
EXTP:射出瞳位置(撮像面から射出瞳位置までの距離)
R :曲率半径
D :軸上面間隔
Nd :レンズ材料のd線に対する屈折率
νd :レンズ材料のアッベ数
ED :有効径
各実施例において、各面番号の後に「*」が記載されている面が非球面形状を有する面であり、非球面の形状は、面の頂点を原点とし、光軸方向にX軸をとり、光軸と垂直方向の高さをhとして以下の「数1」で表す。
【数1】
ただし、
Ai:i次の非球面係数
R :曲率半径
K :円錐定数
【0079】
(実施例1)
実施例1の撮像光学系の全体諸元を以下に示す。
f=4.26(mm)
Fno=1.60
2ω=160.12(°)
ENTP=5.58(mm)
EXTP=-18.01(mm)
【0080】
実施例1の撮像光学系のレンズ面のデータを以下の表1に示す。なお、以下の表1等において、面番号を「Surf. N」で表し、開口絞りを「ST」で表し、無限大を「INF」で表している。
〔表1〕
Surf. N R(mm) D(mm) Nd νd ED(mm)
1 33.628 1.000 1.9037 31.31 16.064
2 6.215 5.845 10.586
3 -7.989 0.700 1.5935 67.00 9.077
4 19.250 1.456 9.177
5* 31.148 3.200 1.8208 42.71 9.601
6* -13.664 1.319 9.867
7 14.978 3.200 1.5935 67.00 9.338
8 -17.715 1.317 8.664
ST INF 3.698 7.022
10 11.817 3.835 1.7292 54.67 6.869
11 -5.354 0.010 1.5140 42.83 7.051
12 -5.354 0.600 1.8467 23.78 7.049
13 10.869 1.045 7.575
14* 8.770 3.500 1.8208 42.71 10.268
15* -82.255 0.942 10.234
16 INF 0.500 1.5168 64.20 10.078
17 INF 2.000 10.030
18 INF 0.500 1.5168 64.20 9.738
19 INF 0.329 9.689
【0081】
実施例1のレンズ面の非球面係数を以下の表2に示す。なお、これ以降(表のレンズデータを含む)において、10のべき乗数(たとえば2.5×10-02)をE(たとえば2.5E-02)を用いて表すものとする。
〔表2〕
第5面
K=0.000000E+00, A4=-2.199002E-04, A6=7.428742E-07,
A8=0.000000E+00, A10=0.000000E+00
第6面
K=0.000000E+00, A4=-3.624315E-05, A6=1.810342E-07,
A8=0.000000E+00, A10=0.000000E+00
第14面
K=0.000000E+00, A4=-3.141878E-04, A6=6.640573E-06,
A8=-7.252937E-08, A10=-1.781769E-09
第15面
K=0.000000E+00, A4=4.814776E-05, A6=1.124092E-06,
A8=1.149812E-07, A10=-5.829005E-09
【0082】
実施例1の単レンズデータを以下の表3に示す。
〔表3〕
レンズ 焦点距離(mm)
L1 -8.586
L2 -9.423
L3 11.956
L4 14.192
L5 5.556
L6 -4.125
L7 9.826
【0083】
図2(A)は、実施例1の撮像光学系10A等の断面図である。撮像光学系10Aは、前群Gr1として、負の屈折力を有し物体側に凸のメニスカスタイプの第1レンズL1と、負の屈折力を有し両凹の第2レンズL2と、正の屈折力を有し両凸の第3レンズL3と、正の屈折力を有し両凸の第4レンズL4とを備える。また、撮像光学系10Aは、後群Gr2として、正の屈折力を有し両凸の第5レンズL5と、負の屈折力を有し両凹の第6レンズL6と、正の屈折力を有し両凸の第7レンズL7とを備える。第1、第2、第4~第6レンズL1,L2,L4~L6は、光学面として球面を有している。第3及び第7レンズL3,L7は、光学面として非球面を有している。第5及び第6レンズL5,L6は、接着剤で接合された接合レンズCSとなっている。第1~第7レンズL1~L7は全てガラスで形成されている。前群Gr1と後群Gr2との間には、絞り(開口絞り)STが配置されている。第7レンズL7と固体撮像素子51との間には、適当な厚さのフィルターF1,F2が配置されている。フィルターF1,F2は、光学的ローパスフィルター、IRカットフィルター、固体撮像素子51のシールガラス等を想定した平行平板である。符号Iは、固体撮像素子51の被投影面である撮像面を示す。なお、符号F1,F2,Iについては、以降の実施例でも同様である。
【0084】
図2(B)~2(D)は、実施例1の撮像光学系10Aの収差図(球面収差、非点収差、及び歪曲収差)を示している。
【0085】
(実施例2)
実施例2の撮像光学系の全体諸元を以下に示す。
f=4.23(mm)
Fno=1.60
2ω=160.12(°)
ENTP=5.58(mm)
EXTP=-12.22(mm)
【0086】
実施例2の撮像光学系のレンズ面のデータを以下の表4に示す。
〔表4〕
Surf. N R(mm) D(mm) Nd νd ED(mm)
1 41.504 1.000 2.0010 29.13 16.077
2 6.383 5.958 10.849
3 -9.168 0.700 1.5935 67.00 9.952
4 26.752 1.312 10.347
5* 27.795 3.200 1.8344 37.28 10.936
6* -13.913 3.267 11.241
7 13.508 3.153 1.5935 67.00 9.791
8 -22.122 1.528 9.030
ST INF 2.205 6.967
10 11.439 3.271 1.7292 54.67 6.343
11 -6.469 0.010 1.5140 42.83 6.322
12 -6.469 0.600 1.8467 23.78 6.320
13 9.626 1.000 6.475
14* 8.864 2.587 1.7290 54.04 8.072
15* -100.000 1.166 8.538
16 INF 0.500 1.5168 64.20 8.849
17 INF 2.000 8.926
18 INF 0.500 1.5168 64.20 9.398
19 INF 1.044 9.476
【0087】
実施例2のレンズ面の非球面係数を以下の表5に示す。
〔表5〕
第5面
K=0.000000E+00, A4=-1.786941E-04, A6=8.611919E-07,
A8=4.848622E-09, A10=-8.337113E-10
第6面
K=0.000000E+00, A4=1.424973E-06, A6=-1.202363E-07,
A8=1.770613E-08, A10=-6.824466E-10
第14面
K=0.000000E+00, A4=-4.228411E-04, A6=6.134067E-07,
A8=1.262147E-07, A10=-3.330557E-08
第15面
K=0.000000E+00, A4=6.813965E-05, A6=-1.178138E-05,
A8=6.509771E-07, A10=-4.168367E-08
【0088】
実施例2の単レンズデータを以下の表6に示す。
〔表6〕
レンズ 焦点距離(mm)
L1 -7.645
L2 -11.422
L3 11.514
L4 14.613
L5 6.140
L6 -4.493
L7 11.282
【0089】
図3(A)は、実施例2の撮像光学系10B等の断面図である。撮像光学系10Bは、前群Gr1として、負の屈折力を有し物体側に凸のメニスカスタイプの第1レンズL1と、負の屈折力を有し両凹の第2レンズL2と、正の屈折力を有し両凸の第3レンズL3と、正の屈折力を有し両凸の第4レンズL4とを備える。また、撮像光学系10Bは、後群Gr2として、正の屈折力を有し両凸の第5レンズL5と、負の屈折力を有し両凹の第6レンズL6と、正の屈折力を有し両凸の第7レンズL7とを備える。第1、第2、第4~第6レンズL1,L2,L4~L6は、光学面として球面を有している。第3及び第7レンズL3,L7は、光学面として非球面を有している。第5及び第6レンズL5,L6は、接着剤で接合された接合レンズCSとなっている。第1~第7レンズL1~L7は全てガラスで形成されている。前群Gr1と後群Gr2との間には、絞り(開口絞り)STが配置されている。第7レンズL7と固体撮像素子51との間には、適当な厚さのフィルターF1,F2が配置されている。
【0090】
図3(B)~3(D)は、実施例2の撮像光学系10Bの収差図(球面収差、非点収差、及び歪曲収差)を示している。
【0091】
(実施例3)
実施例3の撮像光学系の全体諸元を以下に示す。
f=4.26(mm)
Fno=1.60
2ω=160.12(°)
ENTP=5.27(mm)
EXTP=-16.78(mm)
【0092】
実施例3の撮像光学系のレンズ面のデータを以下の表7に示す。
〔表7〕
Surf. N R(mm) D(mm) Nd νd ED(mm)
1 41.771 1.000 2.0010 29.13 15.441
2 6.081 5.645 10.369
3 -9.571 0.700 1.5935 67.00 9.560
4 38.439 2.466 9.835
5* 27.399 3.200 1.8208 42.71 10.747
6* -13.458 0.400 10.859
7 16.497 2.233 2.0007 25.46 10.126
8 152.333 3.042 9.407
ST INF 1.462 6.579
10 54.848 0.600 1.9459 17.98 6.538
11 5.300 0.010 1.5140 42.83 6.434
12 5.300 3.195 1.7292 54.67 6.439
13 -54.504 2.371 6.854
14* 10.808 2.916 1.7290 54.04 9.913
15* -100.000 0.958 10.118
16 INF 0.500 1.5168 64.20 10.043
17 INF 2.000 10.023
18 INF 0.500 1.5168 64.20 9.902
19 INF 1.802 9.882
【0093】
実施例3のレンズ面の非球面係数を以下の表8に示す。
〔表8〕
第5面
K=0.000000E+00, A4=-1.204193E-04, A6=5.899327E-07,
A8=-8.830066E-09, A10=0.000000E+00
第6面
K=0.000000E+00, A4=5.665255E-06, A6=-3.903500E-08,
A8=-7.165046E-09, A10=0.000000E+00
第14面
K=0.000000E+00, A4=-2.461360E-04, A6=-2.123208E-06,
A8=7.472312E-10, A10=0.000000E+00
第15面
K=0.000000E+00, A4=-1.447678E-04, A6=-5.636032E-06,
A8=6.551902E-08, A10=0.000000E+00
【0094】
実施例3の単レンズデータを以下の表9に示す。
〔表9〕
レンズ 焦点距離(mm)
L1 -7.211
L2 -12.842
L3 11.398
L4 18.337
L5 -6.159
L6 6.748
L7 13.529
【0095】
図4(A)は、実施例3の撮像光学系10C等の断面図である。撮像光学系10Cは、前群Gr1として、負の屈折力を有し物体側に凸のメニスカスタイプの第1レンズL1と、負の屈折力を有し両凹の第2レンズL2と、正の屈折力を有し両凸の第3レンズL3と、正の屈折力を有し物体側に凸のメニスカスタイプの第4レンズL4とを備える。また、撮像光学系10Cは、後群Gr2として、負の屈折力を有し像側に凹のメニスカスタイプの第5レンズL5と、正の屈折力を有し両凸の第6レンズL6と、正の屈折力を有し両凸の第7レンズL7とを備える。第1、第2、第4~第6レンズL1,L2,L4~L6は、光学面として球面を有している。第3及び第7レンズL3,L7は、光学面として非球面を有している。第5及び第6レンズL5,L6は、接着剤で接合された接合レンズCSとなっている。第1~第7レンズL1~L7は全てガラスで形成されている。前群Gr1と後群Gr2との間には、絞り(開口絞り)STが配置されている。第7レンズL7と固体撮像素子51との間には、適当な厚さのフィルターF1,F2が配置されている。
【0096】
図4(B)~4(D)は、実施例3の撮像光学系10Cの収差図(球面収差、非点収差、及び歪曲収差)を示している。
【0097】
(実施例4)
実施例4の撮像光学系の全体諸元を以下に示す。
f=4.18(mm)
Fno=1.40
2ω=160.12(°)
ENTP=5.51(mm)
EXTP=-13.57(mm)
【0098】
実施例4の撮像光学系のレンズ面のデータを以下の表10に示す。
〔表10〕
Surf. N R(mm) D(mm) Nd νd ED(mm)
1 35.837 1.000 2.0010 29.13 16.067
2 6.336 5.979 10.792
3 -8.667 2.000 1.5935 67.00 9.709
4 18.802 0.852 10.218
5* 18.261 3.456 1.8344 37.28 10.621
6* -12.209 3.318 10.916
7 21.133 3.124 1.5935 67.00 9.607
8 -13.511 0.100 9.207
ST INF 1.151 8.434
10 11.718 3.907 1.7292 54.67 7.729
11 -6.315 0.010 1.5140 42.83 7.138
12 -6.315 0.600 1.8467 23.78 7.131
13 7.514 1.617 6.852
14* 9.415 3.368 1.6188 63.85 9.392
15* -19.770 0.500 9.747
16 INF 0.500 1.5168 64.20 9.761
17 INF 2.000 9.765
18 INF 0.500 1.5168 64.20 9.789
19 INF 1.021 9.792
【0099】
実施例4のレンズ面の非球面係数を以下の表11に示す。
〔表11〕
第5面
K=0.000000E+00, A4=-2.742399E-04, A6=3.245322E-07,
A8=-2.401812E-08, A10=0.000000E+00
第6面
K=0.000000E+00, A4=4.682038E-05, A6=-6.609909E-07,
A8=-7.091168E-09, A10=0.000000E+00
第14面
K=0.000000E+00, A4=-3.234395E-04, A6=8.046638E-06,
A8=-3.554232E-07, A10=6.583509E-09
第15面
K=0.000000E+00, A4=-9.312339E-06, A6=4.860538E-06,
A8=-4.232581E-07, A10=7.572258E-09
【0100】
実施例4の単レンズデータを以下の表12に示す。
〔表12〕
レンズ 焦点距離(mm)
L1 -7.821
L2 -9.732
L3 9.246
L4 14.370
L5 6.193
L6 -3.974
L7 10.782
【0101】
図5(A)は、実施例4の撮像光学系10D等の断面図である。撮像光学系10Dは、前群Gr1として、負の屈折力を有し物体側に凸のメニスカスタイプの第1レンズL1と、負の屈折力を有し両凹の第2レンズL2と、正の屈折力を有し両凸の第3レンズL3と、正の屈折力を有し両凸の第4レンズL4とを備える。また、撮像光学系10Dは、後群Gr2として、正の屈折力を有し両凸の第5レンズL5と、負の屈折力を有し両凹の第6レンズL6と、正の屈折力を有し両凸の第7レンズL7とを備える。第1、第2、第4~第6レンズL1,L2,L4~L6は、光学面として球面を有している。第3及び第7レンズL3,L7は、光学面として非球面を有している。第5及び第6レンズL5,L6は、接着剤で接合された接合レンズCSとなっている。第1~第7レンズL1~L7は全てガラスで形成されている。前群Gr1と後群Gr2との間には、絞り(開口絞り)STが配置されている。第7レンズL7と固体撮像素子51との間には、適当な厚さのフィルターF1,F2が配置されている。
【0102】
図5(B)~5(D)は、実施例4の撮像光学系10Dの収差図(球面収差、非点収差、及び歪曲収差)を示している。
【0103】
(実施例5)
実施例5の撮像光学系の全体諸元を以下に示す。
f=4.25(mm)
Fno=1.40
2ω=160.12(°)
ENTP=5.75(mm)
EXTP=-13.01(mm)
【0104】
実施例5の撮像光学系のレンズ面のデータを以下の表13に示す。
〔表13〕
Surf. N R(mm) D(mm) Nd νd ED(mm)
1 34.396 1.000 1.9108 35.25 16.092
2 6.225 6.015 10.615
3* -6.178 0.700 1.5454 56.11 9.193
4* 13.147 0.640 8.975
5* 14.273 3.500 1.8344 37.28 9.228
6* -11.790 3.748 9.231
7* 20.442 3.500 1.5454 56.11 8.998
8* -8.005 0.100 9.057
ST INF 0.200 8.054
10* 54.394 4.441 1.5454 56.11 8.071
11* -5.400 0.010 1.5140 42.83 8.100
12* -5.400 0.600 1.6347 23.87 8.100
13* 8.839 1.000 8.743
14* 7.778 3.500 1.5454 56.11 9.859
15* -14.598 0.500 10.007
16 INF 0.500 1.5168 64.20 9.964
17 INF 2.000 9.952
18 INF 0.500 1.5168 64.20 9.875
19 INF 2.550 9.863
【0105】
実施例5のレンズ面の非球面係数を以下の表14に示す。
〔表14〕
第3面
K=0.000000E+00, A4=5.284478E-04, A6=2.041683E-05,
A8=8.517379E-08, A10=3.305273E-09
第4面
K=0.000000E+00, A4=-2.568820E-04, A6=3.345446E-06,
A8=4.335925E-07, A10=1.233944E-08
第5面
K=0.000000E+00, A4=-1.706374E-04, A6=-5.497944E-06,
A8=1.244813E-07, A10=3.707621E-09
第6面
K=0.000000E+00, A4=4.496435E-04, A6=-2.654577E-06,
A8=-6.484345E-08, A10=4.317363E-10
第7面
K=0.000000E+00, A4=1.692634E-04, A6=-1.688595E-05,
A8=3.566107E-07, A10=-9.574704E-09
第8面
K=0.000000E+00, A4=2.284514E-04, A6=2.636614E-06,
A8=-2.201891E-08, A10=-3.091852E-09
第10面
K=0.000000E+00, A4=-4.762743E-04, A6=1.182731E-05,
A8=2.041655E-07, A10=0.000000E+00
第11面
K=0.000000E+00, A4=-9.076293E-04, A6=3.441484E-05,
A8=-3.017812E-07, A10=0.000000E+00
第12面
K=0.000000E+00, A4=-9.076293E-04, A6=3.441484E-05,
A8=-3.017812E-07, A10=0.000000E+00
第13面
K=0.000000E+00, A4=-1.544842E-03, A6=1.669399E-05,
A8=0.000000E+00, A10=0.000000E+00
第14面
K=0.000000E+00, A4=-7.634800E-04, A6=1.088918E-06,
A8=-8.488760E-08, A10=5.018218E-10
第15面
K=0.000000E+00, A4=4.866619E-04, A6=5.095342E-06,
A8=-3.567092E-07, A10=4.247918E-09
【0106】
実施例5の単レンズデータを以下の表15に示す。
〔表15〕
レンズ 焦点距離(mm)
L1 -8.488
L2 -7.609
L3 8.241
L4 11.026
L5 9.211
L6 -5.146
L7 9.848
【0107】
図6(A)は、実施例5の撮像光学系10E等の断面図である。撮像光学系10Eは、前群Gr1として、負の屈折力を有し物体側に凸のメニスカスタイプの第1レンズL1と、負の屈折力を有し両凹の第2レンズL2と、正の屈折力を有し両凸の第3レンズL3と、正の屈折力を有し両凸の第4レンズL4とを備える。また、撮像光学系10Eは、後群Gr2として、正の屈折力を有し両凸の第5レンズL5と、負の屈折力を有し両凹の第6レンズL6と、正の屈折力を有し両凸の第7レンズL7とを備える。第1レンズL1は、光学面として球面を有している。第2~第7レンズL2~L7は、光学面として非球面を有している。第5及び第6レンズL5,L6は、接着剤で接合された接合レンズCSとなっている。第1及び第3レンズL1,L3はガラスで形成されている。第2、第4~第7レンズL2,L4~L7はプラスチックで形成されている。前群Gr1と後群Gr2との間には、絞り(開口絞り)STが配置されている。第7レンズL7と固体撮像素子51との間には、適当な厚さのフィルターF1,F2が配置されている。
【0108】
図6(B)~6(D)は、実施例5の撮像光学系10Eの収差図(球面収差、非点収差、及び歪曲収差)を示している。
【0109】
(実施例6)
実施例6の撮像光学系の全体諸元を以下に示す。
f=4.15(mm)
Fno=1.40
2ω=157.02(°)
ENTP=5.20(mm)
EXTP=-10.62(mm)
【0110】
実施例6の撮像光学系のレンズ面のデータを以下の表16に示す。
〔表16〕
Surf. N R(mm) D(mm) Nd νd ED(mm)
1 37.909 1.000 2.0010 29.13 14.897
2 5.880 5.813 10.002
3 -7.587 0.823 1.4875 70.44 9.122
4 20.587 0.465 9.564
5* 14.660 3.404 1.8344 37.28 9.806
6* -11.013 3.038 10.000
7 18.745 2.721 1.7725 49.62 8.500
8 -14.855 0.100 7.965
ST INF 0.231 7.164
10 12.273 3.316 1.7292 54.67 6.900
11 -6.529 0.010 1.5140 42.83 6.232
12 -6.529 0.600 1.9229 20.88 6.227
13 7.477 1.586 6.000
14* 8.876 3.083 1.6935 53.20 9.186
15* -34.236 0.539 9.379
16 INF 0.500 1.5168 64.20 9.430
17 INF 2.000 9.453
18 INF 0.500 1.5168 64.20 9.591
19 INF 0.273 9.614
【0111】
実施例6のレンズ面の非球面係数を以下の表17に示す。
〔表17〕
第5面
K=0.000000E+00, A4=-4.073272E-04, A6=7.401619E-08,
A8=-3.109496E-08, A10=0.000000E+00
第6面
K=0.000000E+00, A4=1.038347E-04, A6=-2.008479E-06,
A8=6.471685E-09, A10=0.000000E+00
第14面
K=0.000000E+00, A4=-1.979797E-04, A6=9.797408E-06,
A8=-3.427181E-07, A10=2.747320E-09
第15面
K=0.000000E+00, A4=3.060283E-04, A6=2.596577E-06,
A8=-2.207356E-07, A10=-2.652594E-09
【0112】
実施例6の単レンズデータを以下の表18に示す。
〔表18〕
レンズ 焦点距離(mm)
L1 -7.062
L2 -11.264
L3 8.020
L4 11.121
L5 6.288
L6 -3.659
L7 10.782
【0113】
図7(A)は、実施例6の撮像光学系10F等の断面図である。撮像光学系10Fは、前群Gr1として、負の屈折力を有し物体側に凸のメニスカスタイプの第1レンズL1と、負の屈折力を有し両凹の第2レンズL2と、正の屈折力を有し両凸の第3レンズL3と、正の屈折力を有し両凸の第4レンズL4とを備える。また、撮像光学系10Fは、後群Gr2として、正の屈折力を有し両凸の第5レンズL5と、負の屈折力を有し両凹の第6レンズL6と、正の屈折力を有し両凸の第7レンズL7とを備える。第1、第2、第4~第6レンズL1,L2,L4~L6は、光学面として球面を有している。第3及び第7レンズL3,L7は、光学面として非球面を有している。第5及び第6レンズL5,L6は、接着剤で接合された接合レンズCSとなっている。第1~第7レンズL1~L7は全てガラスで形成されている。前群Gr1と後群Gr2との間には、絞り(開口絞り)STが配置されている。第7レンズL7と固体撮像素子51との間には、適当な厚さのフィルターF1,F2が配置されている。
【0114】
図7(B)~7(D)は、実施例6の撮像光学系10Fの収差図(球面収差、非点収差、及び歪曲収差)を示している。
【0115】
(実施例7)
実施例7の撮像光学系の全体諸元を以下に示す。
f=4.26(mm)
Fno=1.60
2ω=156.98(°)
ENTP=5.61(mm)
EXTP=-10.52(mm)
【0116】
実施例7の撮像光学系のレンズ面のデータを以下の表19に示す。
〔表19〕
Surf. N R(mm) D(mm) Nd νd ED(mm)
1 44.661 1.000 1.9037 31.31 16.104
2 5.985 5.590 10.508
3 -12.000 3.000 1.7292 54.67 9.655
4 -29.384 2.638 9.891
5* 16.294 4.300 1.8344 37.28 9.400
6* -18.563 3.218 9.320
ST INF 1.155 6.836
7 8.534 2.960 1.7292 54.67 6.674
8 -8.582 0.010 1.5140 42.83 6.667
10 -8.582 0.500 1.8467 23.78 6.666
11 12.831 2.020 6.756
12* 7.773 3.542 1.6188 63.85 8.503
13* -13.918 0.799 8.490
14 -6.693 0.500 1.8467 23.78 8.315
15 -18.816 0.200 8.807
16 INF 0.500 1.5168 64.20 8.974
17 INF 2.000 9.050
18 INF 0.500 1.5168 64.20 9.513
19 INF 0.213 9.589
【0117】
実施例7のレンズ面の非球面係数を以下の表20に示す。
〔表20〕
第5面
K=0.000000E+00, A4=-1.909471E-04, A6=-3.980050E-06,
A8=4.673582E-08, A10=-3.878081E-09
第6面
K=0.000000E+00, A4=-1.036370E-04, A6=-1.473070E-06,
A8=-9.810577E-08, A10=5.861542E-10
第12面
K=0.000000E+00, A4=-5.289006E-04, A6=9.140684E-06,
A8=-4.534722E-07, A10=0.000000E+00
第13面
K=0.000000E+00, A4=-3.096436E-04, A6=-4.022386E-06,
A8=-5.281301E-07, A10=-2.311502E-09
【0118】
実施例7の単レンズデータを以下の表21に示す。
〔表21〕
レンズ 焦点距離(mm)
L1 -7.743
L2 -30.001
L3 11.018
L4 6.330
L5 -6.010
L6 8.597
L7 -12.505
【0119】
図8(A)は、実施例7の撮像光学系10G等の断面図である。撮像光学系10Gは、前群Gr1として、負の屈折力を有し物体側に凸のメニスカスタイプの第1レンズL1と、負の屈折力を有し物体側に凹のメニスカスタイプの第2レンズL2と、正の屈折力を有し両凸の第3レンズL3とを備える。また、撮像光学系10Gは、後群Gr2として、正の屈折力を有し両凸の第4レンズL4と、負の屈折力を有し両凹の第5レンズL5と、正の屈折力を有し両凸の第6レンズL6と、負の屈折力を有し物体側に凹のメニスカスタイプの第7レンズL7とを備える。第1、第2、第4、第5、及び第7レンズL1,L2,L4,L5,L7は、光学面として球面を有している。第3及び第6レンズL3,L6は、光学面として非球面を有している。第4及び第5レンズL4,L5は、接着剤で接合された接合レンズCSとなっている。第1~第7レンズL1~L7は全てガラスで形成されている。前群Gr1と後群Gr2との間には、絞り(開口絞り)STが配置されている。第7レンズL7と固体撮像素子51との間には、適当な厚さのフィルターF1,F2が配置されている。
【0120】
図8(B)~8(D)は、実施例7の撮像光学系10Gの収差図(球面収差、非点収差、及び歪曲収差)を示している。
【0121】
(実施例8)
実施例8の撮像光学系の全体諸元を以下に示す。
f=4.26(mm)
Fno=1.60
2ω=156.98(°)
ENTP=5.59(mm)
EXTP=-10.42(mm)
【0122】
実施例8の撮像光学系のレンズ面のデータを以下の表22に示す。
〔表22〕
Surf. N R(mm) D(mm) Nd νd ED(mm)
1 41.441 1.000 1.9538 32.32 16.093
2 6.035 5.659 10.591
3 -12.000 3.000 1.7292 54.67 9.843
4 -22.812 3.036 10.216
5* 15.790 4.300 1.8344 37.28 9.579
6* -21.778 3.239 9.300
ST INF 1.023 6.918
7 8.685 2.870 1.7292 54.67 6.560
8 -8.629 0.010 1.5140 42.83 6.385
10 -8.629 0.500 1.8467 23.78 6.383
11 13.579 2.105 6.400
12* 7.749 3.442 1.5935 67.00 8.272
13* -15.505 0.899 8.312
14 -6.279 0.500 1.8467 23.78 8.153
15 -14.653 0.200 8.714
16 INF 0.500 1.5168 64.20 8.929
17 INF 2.000 9.011
18 INF 0.500 1.5168 64.20 9.510
19 INF 0.215 9.592
【0123】
実施例8のレンズ面の非球面係数を以下の表23に示す。
〔表23〕
第5面
K=0.000000E+00, A4=-1.448471E-04, A6=-2.721973E-06,
A8=2.913944E-08, A10=-2.194908E-09
第6面
K=0.000000E+00, A4=-8.032016E-05, A6=-1.434092E-06,
A8=-4.762973E-08, A10=0.000000E+00
第12面
K=0.000000E+00, A4=-5.095840E-04, A6=7.083066E-06,
A8=-4.461879E-07, A10=0.000000E+00
第13面
K=0.000000E+00, A4=-4.322996E-04, A6=-5.983958E-06,
A8=-8.425319E-07, A10=0.000000E+00
【0124】
実施例8の単レンズデータを以下の表24に示す。
〔表24〕
レンズ 焦点距離(mm)
L1 -7.509
L2 -39.324
L3 11.572
L4 6.382
L5 -6.168
L6 9.213
L7 -13.344
【0125】
図9(A)は、実施例8の撮像光学系10H等の断面図である。撮像光学系10Hは、前群Gr1として、負の屈折力を有し物体側に凸のメニスカスタイプの第1レンズL1と、負の屈折力を有し物体側に凹のメニスカスタイプの第2レンズL2と、正の屈折力を有し両凸の第3レンズL3とを備える。また、撮像光学系10Hは、後群Gr2として、正の屈折力を有し両凸の第4レンズL4と、負の屈折力を有し両凹の第5レンズL5と、正の屈折力を有し両凸の第6レンズL6と、負の屈折力を有し物体側に凹のメニスカスタイプの第7レンズL7とを備える。第1、第2、第4、第5、及び第7レンズL1,L2,L4,L5,L7は、光学面として球面を有している。第3及び第6レンズL3,L6は、光学面として非球面を有している。第4及び第5レンズL4,L5は、接着剤で接合された接合レンズCSとなっている。第1~第7レンズL1~L7は全てガラスで形成されている。前群Gr1と後群Gr2との間には、絞り(開口絞り)STが配置されている。第7レンズL7と固体撮像素子51との間には、適当な厚さのフィルターF1,F2が配置されている。
【0126】
図9(B)~9(D)は、実施例8の撮像光学系10Hの収差図(球面収差、非点収差、及び歪曲収差)を示している。
【0127】
(実施例9)
実施例9の撮像光学系の全体諸元を以下に示す。
f=4.25(mm)
Fno=1.60
2ω=156.98(°)
ENTP=5.52(mm)
EXTP=-10.27(mm)
【0128】
実施例9の撮像光学系のレンズ面のデータを以下の表25に示す。
〔表25〕
Surf. N R(mm) D(mm) Nd νd ED(mm)
1 60.639 1.000 1.9108 35.25 15.966
2 6.034 5.657 10.543
3 -12.000 3.000 1.7292 54.67 9.984
4 -54.400 2.540 10.659
5* 16.225 3.475 1.8344 37.28 11.240
6* -14.848 4.337 11.197
ST INF 0.950 6.953
7 12.053 0.500 1.9229 20.88 6.961
8 5.500 0.010 1.5140 42.83 6.785
10 5.500 3.314 1.7292 54.67 6.787
11 -19.001 1.119 6.796
12* 60.169 0.500 1.8467 23.78 7.042
13* 9.003 0.537 7.078
14 11.989 3.000 1.7290 54.04 7.265
15 -153.383 0.200 8.256
16 INF 0.500 1.5168 64.20 8.401
17 INF 2.000 8.491
18 INF 0.500 1.5168 64.20 9.040
19 INF 1.863 9.130
【0129】
実施例9のレンズ面の非球面係数を以下の表26に示す。
〔表26〕
第5面
K=0.000000E+00, A4=-1.863920E-04, A6=-4.839629E-07,
A8=-1.248035E-08, A10=8.634018E-11
第6面
K=0.000000E+00, A4=7.733954E-05, A6=-1.457743E-06,
A8=7.930779E-10, A10=0.000000E+00
第12面
K=0.000000E+00, A4=-8.132141E-04, A6=-1.103099E-05,
A8=-4.993345E-07, A10=0.000000E+00
第13面
K=0.000000E+00, A4=-6.921367E-04, A6=-1.399736E-05,
A8=-4.088587E-08, A10=0.000000E+00
【0130】
実施例9の単レンズデータを以下の表27に示す。
〔表27〕
レンズ 焦点距離(mm)
L1 -7.421
L2 -21.764
L3 9.789
L4 -11.379
L5 6.203
L6 -12.561
L7 15.370
【0131】
図10(A)は、実施例9の撮像光学系10I等の断面図である。撮像光学系10Iは、前群Gr1として、負の屈折力を有し物体側に凸のメニスカスタイプの第1レンズL1と、負の屈折力を有し物体側に凹のメニスカスタイプの第2レンズL2と、正の屈折力を有し両凸の第3レンズL3とを備える。また、撮像光学系10Iは、後群Gr2として、負の屈折力を有し物体側に凹のメニスカスタイプの第4レンズL4と、正の屈折力を有し両凸の第5レンズL5と、負の屈折力を有し物体側に凸のメニスカスタイプの第6レンズL6と、正の屈折力を有し両凸の第7レンズL7とを備える。第1、第2、第4、第5、及び第7レンズL1,L2,L4,L5,L7は、光学面として球面を有している。第3及び第6レンズL3,L6は、光学面として非球面を有している。第4及び第5レンズL4,L5は、接着剤で接合された接合レンズCSとなっている。第1~第7レンズL1~L7は全てガラスで形成されている。前群Gr1と後群Gr2との間には、絞り(開口絞り)STが配置されている。第7レンズL7と固体撮像素子51との間には、適当な厚さのフィルターF1,F2が配置されている。
【0132】
図10(B)~10(D)は、実施例9の撮像光学系10Iの収差図(球面収差、非点収差、及び歪曲収差)を示している。
【0133】
(実施例10)
実施例10の撮像光学系の全体諸元を以下に示す。
f=4.24(mm)
Fno=1.40
2ω=156.93(°)
ENTP=5.66(mm)
EXTP=-9.90(mm)
【0134】
実施例10の撮像光学系のレンズ面のデータを以下の表28に示す。
〔表28〕
Surf. N R(mm) D(mm) Nd νd ED(mm)
1 36.942 1.000 1.9108 35.25 16.062
2 6.260 5.633 10.663
3 -9.888 0.700 1.7292 54.67 9.362
4 24.218 1.217 9.454
5* 16.487 3.089 1.8212 24.06 10.029
6* -21.222 3.504 9.840
7 11.258 3.142 1.7725 49.62 9.500
8 -21.979 0.788 9.002
ST INF 1.000 7.833
10 -12.320 0.600 1.9459 17.98 7.638
11 17.406 0.100 7.780
12 12.552 3.110 1.7292 54.67 8.032
13 -19.210 0.500 8.260
14* 15.679 2.155 1.8208 42.71 8.793
15* -100.000 0.500 8.955
16 INF 0.500 1.5168 64.20 9.005
17 INF 2.000 9.034
18 INF 0.500 1.5168 64.20 9.207
19 INF 4.961 9.235
【0135】
実施例10のレンズ面の非球面係数を以下の表29に示す。
〔表29〕
第5面
K=0.000000E+00, A4=1.849015E-06, A6=2.256851E-06,
A8=-5.200327E-08, A10=0.000000E+00
第6面
K=0.000000E+00, A4=1.633108E-04, A6=2.660303E-06,
A8=-7.880912E-09, A10=0.000000E+00
第14面
K=0.000000E+00, A4=-1.900493E-04, A6=-7.628874E-06,
A8=-1.701984E-07, A10=0.000000E+00
第15面
K=0.000000E+00, A4=2.649389E-04, A6=-1.053917E-05,
A8=1.264550E-08, A10=0.000000E+00
【0136】
実施例10の単レンズデータを以下の表30に示す。
〔表30〕
レンズ 焦点距離(mm)
L1 -8.407
L2 -9.546
L3 11.733
L4 10.051
L5 -7.552
L6 10.860
L7 16.653
【0137】
図11(A)は、実施例10の撮像光学系10J等の断面図である。撮像光学系10Jは、前群Gr1として、負の屈折力を有し物体側に凸のメニスカスタイプの第1レンズL1と、負の屈折力を有し両凹の第2レンズL2と、正の屈折力を有し両凸の第3レンズL3と、正の屈折力を有し両凸の第4レンズL4とを備える。また、撮像光学系10Jは、後群Gr2として、負の屈折力を有し両凹の第5レンズL5と、正の屈折力を有し両凸の第6レンズL6と、正の屈折力を有し両凸の第7レンズL7とを備える。第1、第2、第4~第6レンズL1,L2,L4~L6は、光学面として球面を有している。第3及び第7レンズL3,L7は、光学面として非球面を有している。第1~第7レンズL1~L7は全てガラスで形成されている。前群Gr1と後群Gr2との間には、絞り(開口絞り)STが配置されている。第7レンズL7と固体撮像素子51との間には、適当な厚さのフィルターF1,F2が配置されている。
【0138】
図11(B)~11(D)は、実施例10の撮像光学系10Jの収差図(球面収差、非点収差、及び歪曲収差)を示している。
【0139】
以下の表31は、参考のため、各条件式(1)~(9)に対応する各実施例1~10の値をまとめたものである。
〔表31〕
【0140】
以上、実施形態に即して撮像光学系等について説明したが、本発明に係る撮像光学系は、上記実施形態又は実施例に限るものではなく様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0141】
AX…光軸、 CS…接合レンズ、 Gr1…前群、 Gr2…後群、 F1,F2…フィルター、 I…撮像面、 L1~L7…レンズ、 OP…開口、 10,10A~10J…撮像光学系、 30…カメラモジュール、 40…レンズユニット、 41…鏡胴、 50…センサー部、 51…固体撮像素子、 53…センサーホルダー、 60…処理部、 61…素子駆動部、 62…入力部、 63…記憶部、 64…表示部、 68…制御部、 100…撮像装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11