(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-13
(45)【発行日】2022-09-22
(54)【発明の名称】メタマテリアルアンテナ
(51)【国際特許分類】
H01Q 3/44 20060101AFI20220914BHJP
H01Q 9/16 20060101ALI20220914BHJP
【FI】
H01Q3/44
H01Q9/16
(21)【出願番号】P 2019106350
(22)【出願日】2019-06-06
【審査請求日】2021-05-31
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 https://www.ieice.org/ken/paper/20180823I15J/ 2018年7月23日 発表原稿投稿日 〔刊行物等〕 https://www.ieice.org/ken/paper/20180823I15J/ 2018年8月16日 予稿WEB公開日 〔刊行物等〕 https://www.ieice.org/ken/paper/20180823I15J/ 2018年8月23日 発表講演日
(73)【特許権者】
【識別番号】503361400
【氏名又は名称】国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】特許業務法人南青山国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】平原 大地
(72)【発明者】
【氏名】奥野 秀一
(72)【発明者】
【氏名】道下 尚文
【審査官】佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-200031(JP,A)
【文献】特開2017-098662(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 3/00- 11/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体基板と、
前記誘電体基板の第1の面に、所定の間隔を有するように分割して形成された第1及び第2の放射器線路を有するアンテナ放射部と、
前記誘電体基板の第1の面及び/又は第2の面側に、前記第1及び第2の放射器線路と重なる第1の領域を有するように配置された第1のキャパシタ線路と、
前記アンテナ放射部を左手系伝送線路とするキャパシタ及びインダクタを有し、
前記キャパシタは前記第1のキャパシタ線路を含んで構成され、妨害波に対して除去帯域を有するように設定されたLCネットワーク部と
を具備するメタマテリアルアンテナ。
【請求項2】
前記LCネットワーク部は、前記妨害波に対して除去帯域を有するように前記第1の領域の面積を調整してなる面積調整部を有する
請求項
1に記載のメタマテリアルアンテナ。
【請求項3】
前記誘電体基板の第2の面側に、前記アンテナ放射部とは重ならないように配置された接地導体と、
前記アンテナ放射部の両端部と前記接地導体との間でキャパシタンスを持たせる第2のキャパシタ線路と
を有する請求項
1又は2に記載のメタマテリアルアンテナ。
【請求項4】
誘電体基板と、
前記誘電体基板の第1の面に、所定の間隔を有するように分割して形成された第1及び第2の放射器線路を有するアンテナ放射部と、
前記誘電体基板の
第1の面及び/又は第2の面側に、前記第1及び第2の放射器線路と重なる第1の領域を有するように配置された第1のキャパシタ線路と
を具備し、
所望のキャパシタを有するように、前記第1の領域における重なりを調整した
メタマテリアルアンテナ。
【請求項5】
前記誘電体基板の第2の面側に、前記アンテナ放射部とは重ならないように配置された接地導体と、
前記アンテナ放射部の両端部と前記接地導体との間でキャパシタンスを持たせる第2のキャパシタ線路と
を具備する
請求項4に記載のメタマテリアルアンテナ。
【請求項6】
所望のキャパシタを有するように、前記第1の領域における前記第1及び第2の放射器線路の導体の除去又は追加、及び/又は前記第1の領域における前記第1のキャパシタ線路の導体の除去又は追加をして前記第1の領域の面積を調整した
請求項4又は5に記載のメタマテリアルアンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば衛星に搭載されるメタマテリアルアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、先進レーダ衛星(ALOS-4)に、L帯合成開口レーダ「PALSAR-3」と、高性能型衛星搭載AISである「SPAISE3」とを搭載し、これらを協調観測することで海洋監視をするシステムを開発している(非特許文献1参照)。
【0003】
衛星に数種類のミッションアンテナを搭載し、それぞれ性能確保に必要なアンテナ開口長を確保する場合、従来は各アンテナで専用の展開構造を有し、電磁的干渉や熱干渉など影響ない範囲でシステム設計が行われている。設計費用を抑え実績を活用するためにも各アンテナ素子はなるべくシンプルにする傾向があり、その場合にアンテナ後段の受信回路などへのフィルタ構成で対応し、異なる用途のアンテナ同士は十分な距離を確保して搭載される。このため、衛星システム全体での潜在的能力は最大限に発揮されていない場合が多い。例えば、このような衛星システムでは、L帯SARアンテナパネルと「SPAISE3」展開アンテナがそれぞれ専用展開構造を有し、アンテナ開口長をなるべく確保したい場合にアンテナ展開範囲がそれぞれ限定的となっている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】http://www.jaxa.jp/projects/sat/alos4/index_j.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの課題の背景に、アンテナ素子単体としては電磁的干渉耐性とアンテナの小型化とアンテナの高利率化の並立が求められている。すなわち、半波長以下の素子サイズで受信周波数において十分なアンテナ効率を確保し、干渉周波数へは例えば20dB近い抑制能力がアンテナ素子単体で得られることが望ましい。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、アンテナ素子単体で電磁的干渉耐性の確保とアンテナの小型化とアンテナ効率の確保を並立させるための設計調整と作製後の補修作業を容易にすることができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明では、メタマテリアルアンテナを採用し、そのメタマテリアルアンテナが、アンテナ放射部と、前記アンテナ放射部を左手系伝送線路とするキャパシタ及びインダクタを有し、妨害波に対して除去帯域を有するように設定されたLCネットワーク部とを具備するものである。
【0008】
本発明では、メタマテリアルアンテナにおける多様な周波特性を応用し、アンテナ放射部を左手系伝送線路とするキャパシタ及びインダクタを有するLCネットワーク部によって妨害波に対して除去帯域を有するように設定することで、アンテナ素子単体での電磁的干渉耐性の確保、アンテナの小型化、アンテナ効率の確保を並立させる設計調整と作製後の補修作業を容易とすることができる。除去帯域の設計においては、例えばバンドギャップ形成やカットオフ周波数の設置によるものである。
【0009】
本発明に係るメタマテリアルアンテナは、誘電体基板を有し、前記アンテナ放射部は、前記誘電体基板の第1の面に、所定の間隔を有するように分割して形成された第1及び第2の放射器線路を有し、前記キャパシタは、前記誘電体基板の第2の面側に、前記第1及び第2の放射器線路と重なる第1の領域を有するように配置された第1のキャパシタ線路を有する。例えば、前記LCネットワーク部は、前記妨害波に対して除去帯域を有するように前記第1の領域の面積を調整してなる面積調整部を有する。
【0010】
アンテナ素子単体で電磁的干渉耐性とアンテナの小型化とアンテナの高利率化を並立させることを、設計や試作段階で実現しようとするには作業負荷が大きく、しかも現状では各アンテナでの開発コストが展開構造物に殆ど費やされている。本発明では、複雑な構造となるメタマテリアルアンテナにあって、妨害波に対して除去帯域を有するように調整することを容易となり、例えば高度な設計・試作作業を柔軟かつ容易に行うことができる。
【0011】
本発明では、前記誘電体基板の第2の面側に、前記アンテナ放射部とは重ならないように配置された接地導体と、前記アンテナ放射部の両端部と前記接地導体との間でキャパシタンスを持たせる第2のキャパシタ線路とを有する。これにより、インピーダンス特性の調整が容易になり、放射パターンの変更も可能となる。
【0012】
本発明のメタマテリアルアンテナは、誘電体基板と、前記誘電体基板の第1の面に、所定の間隔を有するように分割して形成された第1及び第2の放射器線路を有するアンテナ放射部と、前記誘電体基板の第2の面側に、前記第1及び第2の放射器線路と重なる第1の領域を有するように配置された第1のキャパシタ線路とを具備する。これにより、LCネットワークの調整が容易となり、アンテナ素子単体での電磁的干渉耐性の確保、アンテナの小型化、アンテナ効率の確保を並立させる設計調整と作製後の補修作業を容易とすることができる。
【0013】
本発明のメタマテリアルアンテナは、誘電体基板と、前記誘電体基板の第1の面に形成されたアンテナ放射部と、前記誘電体基板の第2の面側に、前記アンテナ放射部とは重ならないように配置された接地導体と、前記アンテナ放射部の両端部と前記接地導体との間でキャパシタンスを持たせる第2のキャパシタ線路とを具備する。これにより、LCネットワークの設計自由度を向上し、アンテナ放射端によるインピーダンス特性の調整を可能とすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、アンテナ素子単体で電磁的干渉耐性の確保とアンテナの小型化とアンテナ効率の確保を並立させる設計調整と作製後の補修作業において、さらに自由度を付加し、アンテナの放射パターンの変更も可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係るメタマテリアルアンテナの構成を示す分解斜視図である。
【
図2】
図1に示したメタマテリアルアンテナの上面から見た平面図である。
【
図3】
図1及び
図2に示したメタマテリアルアンテナの回路構成図である。
【
図4】
図1~
図3に示したメタマテリアルアンテナの通過帯域と除去帯域の例を示す給電点におけるアンテナ反射特性である。
【
図5】本発明の他の実施形態に係るメタマテリアルアンテナの構成を示す分解斜視図である。
【
図6】
図5に示したメタマテリアルアンテナの上面からみた平面図である。
【
図7】
図5及び
図6に示したメタマテリアルアンテナの回路構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係るメタマテリアルアンテナの構成を示す斜視図である。
図2は
図1に示したメタマテリアルアンテナの上面から見た平面図である。
図3は
図1及び
図2に示したメタマテリアルアンテナの回路構成図である。
【0018】
メタマテリアルアンテナ1は、誘電体基板10、アンテナ放射部20と、LCネットワーク部30と、接地導体40とを有する。なお、
図1において、誘電体基板10の裏面に配置されたLCネットワーク部30を構成するキャパシタ線路30aとインダクタ線路32、及び接地導体40は誘電体基板10から分解して示している。
【0019】
アンテナ放射部20は、誘電体基板10の表面に、所定の間隔dを有するように分割して形成された放射器線路21を有する。この実施形態に係るメタマテリアルアンテナ1では、6つに分割された放射器線路21を有し、中央の放射器線路21の間に給電点11が設けられている。
【0020】
誘電体基板10の裏面には、放射器線路21と平面的に見て重なる第1の領域としてのMIMキャパシタ面範囲30bを有するようにキャパシタ線路30aが形成されている。放射器線路21とこのMIMキャパシタ面範囲30bとによってMIM構造のキャパシタC
LCを構成する。なお、
図2において、点線で示した部位は誘電体基板10の裏面に配置されていることを示している。
【0021】
LCネットワーク部30は、キャパシタ線路30aと、インダクタ線路32とを有し、これによりアンテナ放射部20を左手系伝送線路とするキャパシタCLC及びインダクタLLCを構成し、妨害波に対して除去帯域を有するようにキャパシタCLC及びインダクタLLCの値が設定されている。
【0022】
本実施形態では、放射器線路21における面積を調整することでMIMキャパシタ面範囲30bを調整してなる面積調整部31を有する。面積調整部31は、典型的には、設計時にMIMキャパシタ面範囲30bに対応する放射器線路21の面積を調整して構成され、更に、例えば試作後に、誘電体基板10の表面に形成されて露出している放射器線路21の所定部分、例えば端部を除去することで、或いは場合によっては線路に相当する導体を追加することで面積を調整して構成される。
キャパシタ線路30aの所定部分を除去することで、或いは場合によっては追加することで、MIMキャパシタ面範囲30bの面積を調整してもよい。
インダクタLLCを、妨害波に対して除去帯域を有するよう調整してもよいが、キャパシタCLCを調整する方がインダクタLLCを調整する場合と比べると、試作後の調整の工作が容易である。キャパシタCLCを調整するための放射器線路21は、誘電体基板10の表面に露出しており、しかも典型的には放射器線路21の端部を除去するだけでキャパシタCLCの調整が可能だからである。
【0023】
インダクタLLCは、誘電体基板10の裏面に形成され、キャパシタ線路30aと接地導体40との間に挿入されたインダクタ線路32を有する。インダクタ線路32は、典型的には、所定のインダクタタンスを有するように連続して折り返すように構成される。
【0024】
接地導体40は、例えば、誘電体基板10の裏面に、平面的に見てアンテナ放射部20とは重ならないように形成される。
【0025】
このように構成されたメタマテリアルアンテナ1では、LCネットワーク部30のキャパシタC
LCを構成するMIMキャパシタ面範囲30bを調整することで、任意の周波数に任意の位相特性を与えることが可能である。例えば、衛星にL帯SARアンテナとAIS受信アンテナとを搭載する場合に、AIS受信アンテナを本実施形態に係るメタマテリアルアンテナ1を用い、
図4に示すように、通過帯域がAIS周波数となり、除去帯域が干渉周波数であるL帯SARとなるように設計し、試作時等には面積調整部31を調整する。これにより、アンテナ素子単体で電磁的干渉耐性の確保とアンテナの小型化とアンテナ効率の確保を並立する設計調整と試作後補修を容易にすることができる。
【0026】
図4において、横軸は周波数、縦軸は給電部における反射特性を表す。実線で示す「with CRLH」は、LCネットワーク部を付加した場合の反射特性を示し、点線で示す「w/o CRLH」は、
図1におけるdを設けないアンテナ放射部20のみ場合のアンテナ特性を示す。N、N
0は各共振次数を示している。
【0027】
CRLHより負の共振点を持つことでアンテナの小型化が可能となる。
【0028】
なお、AIS周波数を左手系通過帯域および右手系通過帯域とすることができ、除去帯域はバンドギャップやカットオフで設計することができ、本発明はこのような組み合わせを排除するものではない。
【0029】
本実施形態に係るメタマテリアルアンテナ1では、特に、分割して形成された放射器線路21と、キャパシタ線路30aとによるMIMキャパシタ面範囲30bによりMIM構造のキャパシタCLCを構成することで、面積調整部31を使って、設計時ならびに試作後の再加工で、左手系キャパシタンス容量を大容量に確保ならびに容易に変更可能とし、漏れ波アンテナとして応用する場合に各容量チャープ(振幅特性最適化のために徐々に寸法を変えていく方式)も自在にすることができる。
【0030】
また、これにより、本実施形態に係るメタマテリアルアンテナ1では、目的の周波数が推測されやすいアンテナ寸法や構造が迷彩化できる。例えば、表面のみ見た場合は所望周波数より数倍の高周波における無給電一次元線状アレイアンテナのように誤認識させることができる。また、誘電体基板10の裏面のLCネットワークによっては複数のターゲット周波数を調整でき、容易にアンテナ用途を推定できなくすることができる。
【0031】
また本実施形態に係るメタマテリアルアンテナ1では、裏面にあるLCネットワークパターンが太陽光等から遮蔽されるため温度上昇等の環境による特性劣化や変動を抑制できると共に、温度変化によるストレスを軽減し信頼性を向上することができる。
【0032】
また、本実施形態に係るメタマテリアルアンテナ1では、MIMキャパシタを用いることで大容量のコンダクタンスを付加しつつスルーホール等なしで構成することができる。
【0033】
図5は、本発明の他の実施形態に係るメタマテリアルアンテナの構成を示す分解斜視図、
図6は
図5に示したメタマテリアルアンテナの上面からみた平面図である。
図7は
図5及び
図6に示したメタマテリアルアンテナの回路構成図である。
【0034】
この実施形態に係るメタマテリアルアンテナ1'は、アンテナ放射部20の両端部と接地導体40との間でキャパシタンスを持たせるキャパシタ線路21eを有する点が最初に示した実施形態に係るメタマテリアルアンテナ1とは異なる。
図5及び
図6に示したキャパシタ線路21eは、アンテナ放射部20の両端の放射器線路21の端部から延在し、延在したキャパシタ線路21eが接地導体40と平面的に見て重なることでMIM構造のキャパシタC
eを構成する。このキャパシタC
eを調整することで、LCネットワーク部30と同様に任意の周波数に任意の位相特性を与えることが可能であり、加えてインピーダンス特性の調整が容易になり、放射パターンの変更も可能となる。
【0035】
キャパシタ線路21eは、
図5及び
図6に示した構成に限らず、例えば接地導体40から線路(キャパシタ線路)を延在させ、その延在させた線路がキャパシタ線路21eと平面的に見て重なることでMIM構造のキャパシタC
eを構成してもよい。
【0036】
アンテナ放射部20の両端の放射器線路21の端部から線路を延在させることなく、接地導体40から線路(キャパシタ線路)を延在させ、その延在させた線路がアンテナ放射部20の両端の放射器線路21の端部と平面的に見て重なることでMIM構造のキャパシタCeを構成してもよい。
【0037】
本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲で様々な変形や応用が可能である。
例えば、上記の実施形態では、放射器線路21は6つに分割されていたが、分割数はそれ以下でもそれ以上でも構わない。
上記の実施形態では、左手系のキャパシタやインダクタを有する構成を示したが、右手系がキャパシタやインダクタが混在していてもよい。
上記の実施形態では、衛星にL帯SARアンテナとAIS受信アンテナを搭載したシステムに本発明に係るメタマテリアルアンテナを採用した例を説明したが、他のシステムにも本発明に係るメタマテリアルアンテナを採用することは可能である。
上記の実施形態では、AISを通過帯域とし、L帯SARを除去帯域とした例を説明したが、本発明に係るメタマテリアルアンテナでは、通過帯域や除去帯域を2つ以上有するように調整してもよい。
本発明に係るメタマテリアルアンテナでは、アンテナ放射部の両端部と接地導体とを例えばスルーホールを介して導通し、いずれかの箇所での溝によりキャパシタンスを構成してもよい。
【符号の説明】
【0038】
1、1' :メタマテリアルアンテナ
10 :誘電体基板
20 :アンテナ放射部
21 :放射器線路
21e :キャパシタ線路
30 :LCネットワーク部
30a :キャパシタ線路
30b :MIMキャパシタ面範囲
31 :面積調整部
32 :インダクタ線路
40 :接地導体