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  • 特許-銅含有マスターバッチ及びその製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-13
(45)【発行日】2022-09-22
(54)【発明の名称】銅含有マスターバッチ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C08J 3/22 20060101AFI20220914BHJP
   C08K 3/08 20060101ALI20220914BHJP
   C08K 5/098 20060101ALI20220914BHJP
   C08L 77/00 20060101ALI20220914BHJP
【FI】
C08J3/22 CFG
C08K3/08
C08K5/098
C08L77/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018002606
(22)【出願日】2018-01-11
(65)【公開番号】P2019119836
(43)【公開日】2019-07-22
【審査請求日】2020-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000003768
【氏名又は名称】東洋製罐グループホールディングス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000229874
【氏名又は名称】TOMATEC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075177
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 尚純
(74)【代理人】
【識別番号】100113217
【弁理士】
【氏名又は名称】奥貫 佐知子
(72)【発明者】
【氏名】小坂 泰啓
(72)【発明者】
【氏名】大橋 和彰
(72)【発明者】
【氏名】小金井 章子
(72)【発明者】
【氏名】生田目 大輔
(72)【発明者】
【氏名】下村 洋司
【審査官】芦原 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/107719(WO,A1)
【文献】国際公開第2006/080319(WO,A1)
【文献】国際公開第2008/069034(WO,A1)
【文献】特開平10-183207(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0218390(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08J 3/00-3/28
C08L
C08K
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリアミド樹脂中に1価銅化合物を含有して成る、金属銅超微粒子形成に用いることを特徴とするマスターバッチ。
【請求項2】
前記1価銅化合物が、脂肪酸銅である請求項1記載のマスターバッチ。
【請求項3】
前記1価銅化合物が、0.1~5重量%の量で含有されている請求項1又は2に記載のマスターバッチ。
【請求項4】
請求項1~の何れかに記載のマスターバッチの製造方法であって、ポリアミド樹脂と2価銅化合物を、該2価銅化合物が1価銅化合物に還元される温度で混練することを特徴とするマスターバッチの製造方法。
【請求項5】
前記ポリアミド樹脂と2価銅化合物の混練温度が、ポリアミド樹脂の融点以上、熱分析装置を用いて毎分10℃の昇温速度で昇温させることにより得られた加熱減量曲線(TG曲線)において、銅化合物に5%の重量減少が生じる温度未満の温度である請求項記載のマスターバッチの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、銅含有マスターバッチ及びその製造方法に関するものであり、より詳細には、熱可塑性樹脂中に銅超微粒子を形成可能な一価銅化合物を含有するマスターバッチ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属超微粒子は、優れた抗菌性能や吸着性能を有することから、樹脂等に含有させてシートや繊維等の形状に成形して使用することが望まれているが、金属超微粒子は表面滑性が高いことから、樹脂が分解されてしまい、成形性が著しく阻害されてしまうという問題がある。更に、ハンドリング性の点から分散液が必要であり、樹脂に配合するには十分満足するものではなかった。
このような問題を解決するために、本発明者等は、金属超微粒子表面に有機酸成分を存在させることにより、金属表面と樹脂との直接接触を低減させ、樹脂の分解を有効に抑制して、樹脂の分子量の低下等を低減することができ、成形性を阻害することがない、吸着性金属超微粒子を提案した(特許文献1)。
【0003】
上記のような金属超微粒子を樹脂中に含有させる際に、金属超微粒子を高濃度で含有するマスターバッチを予め作成し、これを樹脂に配合することが一般的であり、これにより金属超微粒子の樹脂中での分散性を向上し、成形品の加工を容易にすることが可能になる。しかしながら、金属超微粒子はマスターバッチに含有された状態でも吸着性能及び抗菌性能等を発揮してしまうことから、マスターバッチを樹脂に配合して成形した成形物の吸着性能等が低下してしまうおそれがある。
このような問題を解決するために、本発明者等は、ポリオレフィン樹脂中に銀、銅、金等の有機酸金属塩を配合して成るマスターバッチを提案した(特許文献2)。このマスターバッチを樹脂に配合し、有機酸金属塩が熱分解可能な温度で加熱混練することにより、金属超微粒子が樹脂中で均一分散して成る樹脂成形体を形成可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第4448551号公報
【文献】特許第4948556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、有機酸金属塩を含有するマスターバッチにおいては、脂肪酸銀等の有機酸金属塩であれば、マスターバッチをポリオレフィンに配合して加熱混練することにより容易に、銀超微粒子が分散したポリオレフィン樹脂組成物を得ることができたが、脂肪酸銅等の有機酸銅をポリオレフィンに配合して成るマスターバッチでは、工業的に銅超微粒子を含有する樹脂成形体を成形することができなかった。すなわち、300℃付近で、ポリオレフィン中で脂肪酸銅を加熱混練した場合には、樹脂の劣化が激しく、著しく成形性が低下して、金属銅を得られたとしても工業的に樹脂成形品を成形することができない。
その一方、融点がポリオレフィンに比して高いポリアミド樹脂に脂肪酸銅を配合して、樹脂の劣化を生じない温度で長時間混練することにより金属銅へ還元できたとしても、凝集してしまい、樹脂中で銅超微粒子を成形することはできない。
【0006】
従って本発明の目的は、熱可塑性樹脂に配合して、加熱混練した場合に、熱可塑性樹脂中に銅超微粒子を均一に分散可能なマスターバッチ及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、ポリアミド樹脂中に1価銅化合物を含有して成る、金属銅超微粒子形成に用いることを特徴とするマスターバッチが提供される。
本発明のマスターバッチにおいては、
.前記1価銅化合物が、脂肪酸銅であること、
.前記1価銅化合物が、0.1~5重量%の量で含有されていること、
が好適である。
【0008】
本発明によればまた、上記マスターバッチの製造方法であって、ポリアミド樹脂と2価銅化合物を、該2価銅化合物が1価銅化合物に還元される温度で混練することを特徴とするマスターバッチの製造方法が提供される。
本発明のマスターバッチの製造方法においては、前ポリアミド樹脂と2価銅化合物の混練温度が、ポリアミド樹脂の融点以上、且つ熱分析装置を用いて毎分10℃の昇温速度で昇温させることにより得られた加熱減量曲線(TG曲線)において、銅化合物に5%の重量減少が生じる温度未満の温度であること、が好適である。
【発明の効果】
【0009】
本発明者等は、2価の銅化合物から直接、金属銅の超微粒子を形成することは難しいが、熱可塑性樹脂中に銅超微粒子を形成可能なマスターバッチにおいては、熱可塑性樹脂中に1価銅化合物を含有するマスターバッチとすることにより、樹脂の熱劣化などを生じることなく1価銅化合物が還元され、効率よく熱可塑性樹脂中に銅超微粒子を形成できることを見出した。
本発明のマスターバッチにおいては、樹脂に配合して加熱条件下で成形加工することにより成形物中に銅超微粒子が生成されると共に均一に分散され、吸着性能や抗菌性能が発揮される。
また本発明のマスターバッチ中に含有される1価銅化合物は、それ自体は吸着性能等を発現しないため、マスターバッチの状態で保存しても性能の低下がなく、吸着性能等の発現を制御することが可能となる。
更に本発明のマスターバッチの製造方法においては、工業的に入手容易な2価銅化合物を用いて、1価銅化合物を含有するマスターバッチを効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ステアリン酸銅の加熱減量曲線である。
図2】実施例における紫外-可視分光光度計の吸収スペクトルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(1価銅化合物)
本発明のマスターバッチにおいて、マスターバッチ中に含有される1価銅化合物は、熱可塑性樹脂中で2価銅化合物を還元することにより得られるものであることが好適である。これにより、高濃度の1価銅化合物を熱可塑性樹脂中で凝集することなく均一に分散させることが可能になる。尚、亜酸化銅等の1価銅化合物を熱可塑性樹脂中に直接配合してマスターバッチとすることも可能であるが、亜酸化銅等の1価銅化合物は酸化されやすく取扱い性に劣ると共に、熱可塑樹脂中で均一に分散させることが難しいことから、上述した2価銅化合物を熱可塑性樹脂中で還元して分散させて成るマスターバッチであることが工業的にも好適である。
【0012】
このような2価銅化合物としては、ミリスチン酸,ステアリン酸,オレイン酸,パルミチン酸,n-デカン酸,パラトイル酸,コハク酸,マロン酸,酒石酸,リンゴ酸,グルタル酸,アジピン酸、酢酸等の脂肪族カルボン酸、フタル酸,マレイン酸,イソフタル酸,テレフタル酸,安息香酸、ナフテン酸等の芳香族カルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式カルボン酸等の有機酸の銅塩を挙げることができる。
本発明においては、特にミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸等に代表される、炭素数3~30である高級脂肪酸の銅塩であることが特に好ましい。また、炭素数の多いものを使用することにより、有機酸成分自体も吸着性能を発揮して吸着性能をより向上することが可能となる。
用いる2価銅化合物は特に限定を受けないが、平均粒径は、1~100μm、特に20~50μmの範囲にあるものが、マスターバッチを配合して得られた樹脂組成物から成る成形物に、良好な抗菌性能や吸着性能を付与可能な銅超微粒子を容易に形成できることから好適に使用可能である。
【0013】
(熱可塑性樹脂)
本発明のマスターバッチにおいて、1価銅化合物を含有する熱可塑性樹脂としては、2価銅化合物が1価銅化合物に還元される温度での溶融成形や紡糸等が可能な熱可塑性樹脂であれば従来公知の熱可塑性樹脂を制限なく使用できる。
好適には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタエート等のポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン13、キシリレン基含有ポリアミド樹脂等のポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等を例示することができる。これらの熱可塑性樹脂は、アミド基、カルボニル基、水酸基等の、2価銅化合物の1価銅化合物への還元に有効に使用可能な官能基を有しており、効率よく1価銅化合物をマスターバッチ中に生成することが可能である。
1価銅化合物が還元される温度は、銅化合物の種類によって異なり一概に規定できないが、工業的に好適に使用可能な上記高級脂肪酸の銅塩では250~300℃の範囲にあることから、上記高級脂肪酸の銅塩には、熱可塑性樹脂としては特にポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂を好適に用いることができる。
【0014】
(マスターバッチ)
本発明のマスターバッチは、これに限定されるものではないが、上述した1価銅化合物を0.1~5重量%、特に0.5~4重量%の量で含有することが好ましい。上記範囲よりも少ない場合には、マスターバッチを配合して成形された成形品に銅超微粒子が有する抗菌性能や吸着性能等の優れた性能を充分に付与することができないおそれがあり、その一方上記範囲よりも多い場合には1価銅化合物の凝集が生じるおそれがあると共に、経済性にも劣る。
本発明のマスターバッチは、1価銅化合物が熱可塑性樹脂中で分散されていることから、分光光度計で測定した吸光度が400~500nmの範囲にピークがあり、2価銅化合物としてステアリン酸銅を用いた場合には、マスターバッチは黄褐色を呈すると共に、500nmにピークが発現している。
【0015】
(マスターバッチの製造方法)
本発明のマスターバッチは、熱可塑性樹脂100重量部当たり2価銅化合物を0.1~20重量部、特に1~10重量部の量で配合し、これを熱可塑性樹脂の融点以上の温度且つ2価銅化合物が1価銅化合物に還元される温度で加熱混合することにより、調製することができる。
尚、2価銅化合物から還元された1価銅化合物は、過加熱により更に還元されて金属銅になってしまうため、1価銅化合物が還元されない温度、すなわち1価銅化合物が還元し始める温度未満で加熱することが必要であり、本発明においては、1価銅化合物が還元し始める温度を、用いる2価銅化合物が5%の重量減少を生じる温度と定義する。
このため本発明においては、前記熱可塑性樹脂と2価銅化合物の加熱温度を、熱可塑性樹脂の融点以上、且つ用いる2価銅化合物が5%の重量減少を生じる温度未満とすることが望ましい。
2価銅化合物の5%重量減少を生じる温度は、用いる2価銅化合物の質量を測定し、熱分析装置を用いて不活性雰囲気下で毎分10℃の昇温速度で昇温した際の重量変化を測定することにより得られた加熱減量曲線(TG曲線)において、5%の重量減少が生じる温度未満の温度とすることが望ましい。すなわち5%の重量減少が生じる温度では、2価銅化合物から生成した1価銅化合物の金属銅への熱分解が開始されている。尚、図1は、後述する実施例で用いたステアリン酸銅のTG曲線であり、図中、矢印Aで表す部分が2価銅化合物の5%重量減少が生じる温度であり、ステアリン酸銅の場合は、約267℃である。
また加熱時間は、30~600秒、特に300秒加熱することが望ましい。実際には押出機の設定温度以外にスクリューによる剪断発熱、或いは滞留時間等による影響を受けるため、滞留時間、加熱時間、スクリュー回転数等の加工条件を調整して、1価銅化合物を効率よく生成することが重要である。
【0016】
熱可塑性樹脂と2価銅化合物の混合は、これに限定されるものではないが、例えばタンブラーブレンダー、ヘンシェルミキサー又はスーパーミキサーのような混合機で予め均一に混合後、単軸押出機や多軸押出機で溶融混練造粒する方法や、ニーダーやバンバリーミキサー等で溶融混練した後に押出機を用いて造粒する方法等が挙げられる。
マスターバッチは、その用途に応じて、それ自体公知の各種配合剤、例えば、充填剤、可塑剤、レベリング剤、増粘剤、減粘剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を公知の処方に従って配合してもよい。
【0017】
(成形品)
本発明のマスターバッチを熱可塑性樹脂に配合し、加熱混合されて成る成形品中には、1~100μmの範囲の平均粒径を有する銅超微粒子が生成されると共に均一分散され、優れた吸着性能及び抗菌性能を発揮することが可能になる。
すなわち、本発明のマスターバッチを熱可塑性樹脂に配合し、加熱混合することにより、マスターバッチに含有されていた1価銅化合物が熱可塑性樹脂中で還元されて金属銅の超微粒子に生成される。尚、マスターバッチを配合する熱可塑性樹脂は、マスターバッチに使用された熱可塑性樹脂と同種のものを用いることが好適である。
銅超微粒子が生成されるための、成形品の成形温度は、1価銅化合物が金属銅に還元される温度であると共に、使用する熱可塑性樹脂の融点以上且つ熱劣化が生じない範囲の温度である。具体的には熱可塑性樹脂の成形加工温度の範囲で1価銅化合物が還元されるように、熱可塑性樹脂及び銅化合物を選択することが重要である。
加熱時間は、30~600秒、特に300秒間加熱することが望ましい。また成形品への成形においても、前述したマスターバッチの調製と同様に、押出機の設定温度以外にスクリューによる剪断発熱、或いは滞留時間等を考慮して、銅超微粒子を効率よく生成・分散させることが重要である。
例えば、熱可塑性樹脂としてポリアミド樹脂を使用し、2価銅化合物として脂肪酸銅を使用して成るマスターバッチをポリアミド樹脂に配合した場合には、250~270℃で成形加工することが好ましい。
【0018】
本発明のマスターバッチを熱可塑性樹脂に配合し、成形して成る成形品は、銅超微粒子が熱可塑性樹脂中で均一に分散されていることから、分光光度計で測定した吸光度が550~600nmの範囲にピークがあり、2価銅化合物としてステアリン酸銅を用いた場合には、成形品は金属銅の赤色を呈すると共に、580nmにピークが発現している。
【実施例
【0019】
(実施例1)
6-ナイロン(宇部興産社製 1013B)にステアリン酸銅を重量で4%配合し、押出成形機の設定温度250℃、Q(吐出量)/N(スクリュー回転数)=4/100=0.04の成形条件で2軸押出機((株)テクノベル製)を用いて、押し出してマスターバッチを作製した。
【0020】
(比較例1~2)
樹脂の種類・配合量・成形温度を表1のように変更した以外は実施例1と同様にしてマスターバッチを作成した。
尚、表1中、「PE J5019」は宇部丸善ポリエチレン社製ポリエチレン、「PP WMG03」は日本ポリプロ社製ポリプロピレンである。
【0021】
(吸収スペクトルの確認)
実施例1、比較例1,2で作製したマスターバッチをそれぞれ表1に記載した温度でホットプレスして平らな成形体として、紫外-可視分光光度計(日本分光製)を用いて吸収スペクトルを測定した。測定結果を図2に示す。比較例の様にオレフィン樹脂を用いた場合670nm付近に吸収が見られるが、実施例1では500nm付近に1価の化合物由来のピークが見られる。
【0022】
(繊維の抗菌活性値)
実施例1、比較例1で作製した各マスターバッチを260℃で2軸押出機にて混連し、ノズル径600μmから押出し、エアーエジェクターにて延伸させて繊維を作製した。作製した繊維について、黄色ぶどう球菌に対する抗菌活性値をJIS L1902に準じて確認した。結果を表1に示す。実施例1のナイロン繊維では抗菌活性値が2以上で効果を確認できたが、比較例1のポリエチレン繊維では効果が確認できなかった。
【0023】
【表1】
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明のマスターバッチは、成形品に効率よく銅超微粒子を均一分散することができるため、抗菌性能や吸着性能が要求される包装材や繊維製品等の成形品の成形に好適に使用することができる。
図1
図2