(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-13
(45)【発行日】2022-09-22
(54)【発明の名称】記録ノート
(51)【国際特許分類】
B42D 15/00 20060101AFI20220914BHJP
B42F 21/02 20060101ALI20220914BHJP
【FI】
B42D15/00 301C
B42F21/02 B
(21)【出願番号】P 2022014323
(22)【出願日】2022-02-01
【審査請求日】2022-04-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522044766
【氏名又は名称】池田 洋
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 洋
【審査官】稲荷 宗良
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-028765(JP,A)
【文献】特開2014-076633(JP,A)
【文献】特開2003-006302(JP,A)
【文献】HALU,今年はアナログ式でもこまめに!,HALUの映画鑑賞ライフのBlog,日本,2019年01月11日,[ログページの使い方]下部の画像,令和4年6月7日検索、URL:https://ameblo.jp/halu7100/entry-12432329969.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物に関する内容を記録する複数の記録ページを有する記録ノートであって、
前記記録ページは、
前記対象物を紹介する紹介内容を記述可能な紹介記述欄と、
前記対象物に対するユーザーの感想を記述可能な感想記述欄と、
前記対象物に対する前記ユーザーの評価を記述可能な評価記述欄と、を備え、
前記評価記述欄は、
前記対象物を評価する評価基準が予め印刷された複数の評価項目部と、
各前記評価項目部のそれぞれに対応して設けられ、当該評価基準に対応する得点を記述可能な評価点記述部と、
複数の前記記録ページの前記評価記述欄の前記得点に基づいて、前記記録ページに内容が記述された前記対象物のランキング評価を記述可能なランキング表を備えた整理ページと、を備え
、
複数の前記記録ページ及び前記整理ページは、一端が綴られて冊子を成し、
前記記録ページは、前記一端とは反対側の開口端辺に、前記評価記述欄に記述された前記得点又は複数の前記得点を合計した合計点を記述可能な得点タブを有し、
複数の前記記録ページのうち、1ページ目の前記記録ページ、及び1ページ目の裏面となる2ページ目の前記記録ページの前記得点タブは、前記開口端辺の上端に設けられ、iを2以上の整数として(2i-1)ページ目及び(2i)ページ目の前記記録ページの前記得点タブの上端は、(2i-3)ページ目及び(2i―2)ページ目の前記記録ページの前記得点タブの下端に一致するように配置され、前記得点タブが前記開口端辺の下端に配置される前記記録ページの次の前記記録ページでは、再び、前記得点タブが前記開口端辺の上端に配置される、記録ノート。
【請求項2】
前記得点タブは、数値を記述可能な複数の得点記入部を有する、
請求項1に記載の記録ノート。
【請求項3】
対象物に関する内容を記録する複数の記録ページを有する記録ノートであって、
前記記録ページは、
前記対象物を紹介する紹介内容を記述可能な紹介記述欄と、
前記対象物に対するユーザーの感想を記述可能な感想記述欄と、
前記対象物に対する前記ユーザーの評価を記述可能な評価記述欄と、を備え、
前記評価記述欄は、
前記対象物を評価する評価基準が予め印刷された複数の評価項目部と、
各前記評価項目部のそれぞれに対応して設けられ、当該評価基準に対応する得点を記述可能な評価点記述部と、
複数の前記記録ページの前記評価記述欄の前記得点に基づいて、前記記録ページに内容が記述された前記対象物のランキング評価を記述可能なランキング表を備えた整理ページと、を備え、
複数の前記記録ページ及び前記整理ページは、一端が綴られて冊子を成し、
前記記録ページは、前記一端とは反対側の開口端辺に、前記評価記述欄に記述された前記得点又は複数の前記得点を合計した合計点を表示する得点タブを有し、
前記得点タブには、複数の仮得点が予め印刷された得点選択欄が前記開口端辺に沿って上端から下端に亘って設けられている、記録ノート。
【請求項4】
前記評価記述欄は、各前記評価基準に対する前記得点の合計点を記述可能な合計記述部を備える、
請求項1
から請求項3のいずれか1項に記載の記録ノート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物の評価を書きこむ記録ノートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、対象物の評価を書きこむ記録ノートが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
非特許文献1の記録ノートは、読書の感想を記載する読書ノートである。この読書ノートは、1ページにつき1つの書籍の感想を記載することが可能となる。各ページには、それぞれ、書籍のタイトル等の書籍情報を記載する記載欄、本に対する感想や読者が気に入った部分の内容を記載する記載欄、読者がその書籍に対してどの程度気に入ったかを示す評価欄が設けられている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】”読書ノートの書き方”、[online]、株式会社 小学館、[令和4年1月5日検索]、インターネット(URL: https://shogakukan.tameshiyo.me/9784092313255?page=7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複数の対象物の評価を記録した記録ノートの記載に基づいて、ユーザーがこれらの対象物の順位付け(ランキング)を行う場合がある。上記非特許文献1に記載の読書ノートでは、評価欄として「お気に入り度」が設けられているため、お気に入り度の点数により、書籍のランキングを行うことができる。
しかしながら、対象物のランキングを行う場合、各対象物を複数の観点で評価し、それらの観点の総合した評価点によりランキングを行うことが妥当である。例えば、上記非特許文献1に記載の読書ノートでは、1つの書籍に対してユーザー(読者)がどの程度気に入っているかを示すお気に入り度を記入することができる。しかしながら、その書籍に対して、どのような観点で気に入っているかが不明であり、このようなお気に入り度に基づいたランキングでは、信頼性も低下する。つまり、非特許文献1に記載のような読書ノートでは、読者がどのような観点で書籍に対する評価を行ったかが定まらないことが多い。例えば、ある書籍に関しては日常生活に役に立つとの観点で評価を行い、他の書籍に関してはストーリーの面白さとの観点で評価を行う場合があり、評価の基準が定まっていない。このため、上記のようなお気に入り度に基づいた評価を用いて複数の書籍をランキングする場合、評価の基準が定まっていないことから信用性が低下する。よって、信用性の高いランキングを行う場合、読者は、別途ランキングのために改めて書籍を読み直し、何に基づくランキングを行うか(例えば総合的な評価か、ストーリーの面白さか、読みやすいか等)を設定し、再度書籍を読みなおしたり、改めて内容を思い出したりしながら、設定した評価基準のもとで書籍を再評価する必要がある。
【0005】
本発明は、信頼性の高いランキングを容易に実施可能な記録ノートを提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の記録ノートは、対象物に関する内容を記録する複数の記録ページを有する記録ノートであって、前記記録ページは、前記対象物を紹介する紹介内容を記述可能な紹介記述欄と、前記対象物に対するユーザーの感想を記述可能な感想記述欄と、前記対象物に対する前記ユーザーの評価を記述可能な評価記述欄と、を備え、前記評価記述欄は、前記対象物を評価する評価基準が記載された複数の評価項目部と、各前記評価項目部のそれぞれに対応して設けられ、当該評価基準に対応する得点を記述可能な評価点記述部と、を備える。
【0007】
本態様の記録ノートにおいて、前記評価記述欄は、各前記評価基準に対する前記得点の合計点を記述可能な合計記述部を備えることが好ましい。
【0008】
本態様の記録ノートにおいて、複数の前記記録ページの前記評価記述欄の前記得点に基づいて、前記記録ページに内容が記述された前記対象物のランキング評価を記述可能なランキング表を備えた整理ページを、さらに備えることが好ましい。
【0009】
本態様の記録ノートにおいて、複数の前記記録ページは、一端が綴られて冊子を成し、前記記録ページは、前記一端とは反対側の他端に、前記評価記述欄に記述された前記得点又は複数の前記得点を合計した合計点を記述可能な得点タブを有することが好ましい。
【0010】
本態様の記録ノートにおいて、前記得点タブは、数値を記述可能な複数の得点記入部を有することが好ましい。
【0011】
本態様の記録ノートにおいて、前記得点タブは、複数の仮得点が記述され、複数の前記仮得点から、各前記評価基準に対する前記得点の合計得点、または、各前記評価基準に対する前記得点のいずれか1つを選択する旨を記述可能な得点選択部を有する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第一実施形態に係る読書ノートの一例を示す図。
【
図2】第一実施形態の読書ノートを構成する記録ページの一例を示す図。
【
図3】第一実施形態の読書ノートを構成する整理ページの一例を示す図
【
図4】第二実施形態の読書ノートを構成する記録ページの一例を示す図。
【
図5】第三実施形態の読書ノートを構成する記録ページの一例を示す図。
【
図6】第四実施形態の読書ノートを構成する記録ページの一例を示す図。
【
図8】変形例1に係る読書ノートの全体概要を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第一実施形態]
以下、第一実施形態について説明する。
図1は、第一実施形態に係る読書ノートの一例を示す図である。
読書ノート10は、本開示の記録ノートであり、対象物として書籍を対象とし、ユーザーが読んだ書籍に関する情報を記録するノートである。
図2は、読書ノート10を構成する記録ページ20の一例を示す図であり、
図3は、読書ノート10を構成する整理ページ30の一例を示す図である。
この読書ノート10は、表紙101及び裏表紙102と、これらの表紙101及び裏表紙102の間に挟まれる複数の記録ページ20と、整理ページ30とを含んで構成されている。なお、表紙101と記録ページ20との間に、例えば読書ノート10の使用方法、企業(製品等)や学校などの広告を記載したページ等、他のページが設けられていてもよい。
各ページ20,30は、例えば矩形状に形成される面状部材である。面状部材としては、例えば紙面により構成されていてもよく、フィルム等により構成されていてもよい。また、各ページ20,30は、矩形の一端辺が綴られることで製本されて冊子を成している。製本の手法としては特に限定されない。例えば、紙面の裏表に、左右方向に並ぶ2ページ分(裏を入れると4ページ分)の記録ページ20又は整理ページ30を印刷し、中央部で折り込み、その折り込み部分を接合することで綴る構成としてもよい。または、裏表のそれぞれに1ページ分の記録ページ20又は整理ページ30を印刷し、各紙面の一端を接着等して綴る構成としてもよい。さらに、
図1に示す例では、各ページ20,30が一端で接合されて綴られる構成としているが、単一のページ20,30をバインダー等により綴じ、各ページ20,30が着脱自在となる構成としてもよい。
【0014】
記録ページ20は、読書ノート10の大部分を構成するページであり、読書ノート10には、多数の記録ページ20が綴じられている。各記録ページ20は、対象物である書籍に関する情報をユーザーが記述するページである。この記録ページ20には、例えば、1ページにつき、1つの書籍の情報を記述してもよく、複数冊の書籍(例えば、上巻及び下巻、1巻目から3巻目等)の情報を記述してもよい。
記録ページ20は、
図2に示すように、紹介記述欄21、感想記述欄22、及び評価記述欄23を含む。
【0015】
紹介記述欄21は、書籍を紹介する情報を記述する記入欄である。例えば
図2に示す例では、タイトル欄211,著者欄212、出版社欄213、ジャンル欄214、カバー欄215、及び内容欄216等が含まれる。
タイトル欄211は、書籍名を記載する記述欄として設けられている。
著者欄212は、その書籍の著者名を記載する記述欄として設けられている。
出版社欄213は、その書籍の出版社を記載する記述欄として設けられている。
ジャンル欄214は、その書籍が属するジャンルを記述する欄であり、例えば、小説、論文、漫画等といった書籍の属性を記載する記述欄として設けられている。
カバー欄215は、書籍の表紙画像に対する記述欄として設けられている。カバー欄215には、ユーザーが書籍の表示画像の縮小写真を貼付してもよく、イメージ画像を描画してもよい。
内容欄216は、その書籍の内容を簡易に記載する記述欄として設けられている。
なお、紹介記述欄21としては、例えば書籍の発行日等のその他の情報の記述欄が含まれていてもよく、タイトル欄211、著者欄212、出版社欄213、ジャンル欄214、カバー欄215、及び内容欄216のいずれかが設けられていない構成としてもよい。
また、紹介記述欄21を構成するタイトル欄211、著者欄212、出版社欄213、ジャンル欄214、カバー欄215、及び内容欄216の配置位置は、
図2に示す態様に限定されるものはなく、例えば、これらの配置位置がそれぞれ入れ替わっていてもよい。
【0016】
感想記述欄22は、書籍に対するユーザーの感想等を記述する記入欄であり、例えば
図2に示すように、動機欄221、感銘欄222、感想欄223、及びフリー記述欄224等が含まれる。
動機欄221は、ユーザーがその書籍を読むきっかけを記載する記述欄として設けられている。
感銘欄222は、ユーザーがその書籍において感銘を受けた箇所を記載する記述欄として設けられている。
感想欄223は、ユーザーの書籍に対する感想を記載する記述欄として設けられている。
フリー記述欄224は、ユーザーが自由に記載する記述欄として設けられている。
なお、感想記述欄22としては、その他の情報の記述欄が含まれていてもよく、動機欄221、感銘欄222、感想欄223、及びフリー記述欄224のいずれかが設けられていない構成としてもよい。
また、感想記述欄22を構成する動機欄221、感銘欄222、感想欄223、及びフリー記述欄224の配置位置は
図2に示す態様に限定されるものはない。例えば、これらの配置位置がそれぞれ入れ替わっていてもよい。さらに、紹介記述欄21を構成するタイトル欄211、著者欄212、出版社欄213、ジャンル欄214、カバー欄215、内容欄216、及び、感想記述欄22を構成する動機欄221、感銘欄222、感想欄223、フリー記述欄224の配置位置が、それぞれ入れ替わっていてもよい。例えば、紹介記述欄21を構成するタイトル欄211、カバー欄215、内容欄216を記録ページ20の上方に配置し、これらの下方に感想記述欄22の各欄を設け、感想記述欄22の下方に紹介記述欄21の著者欄212,出版社欄213、ジャンル欄214を設け、その下方に評価記述欄23を設けるページ構成等としてもよい。
【0017】
評価記述欄23は、
図2に示すように、複数の評価項目部231と、各評価項目部231に対応する評価点記述部232と、合計記述部233とを備える。
評価項目部231には、書籍を評価するための評価基準が予め印刷されており、複数の評価項目部231には、それぞれ異なる評価基準が印刷されている。例えば、
図2に示す例では、書籍のおもしろさ、おすすめ度、役立ち度、読みやすさ、熱中度、満足度、との6項目の評価項目部231が設けられている。なお、1冊の読書ノート10に綴じられる各記録ページ20において、評価記述欄23に記載の評価基準は同一である。
また、予め評価基準が印刷された複数の評価項目部231に加えて、評価基準が印刷されていない自由評価項目部(図示略)をさらに設けてもよい。自由評価項目部には、評価基準が印刷されておらず、ユーザーが自身の観点で評価基準を記載することができる。例えば、ノウハウ本についての「効果測定」、カバーデザイン等の「インパクト」、漫画や挿絵における「画力」等、ユーザーにより適宜設定された評価基準を記載することができる。
【0018】
評価点記述部232は、対応する評価項目部231に記載の評価基準に対する得点(評価点)を記載する欄である。また、上述のように自由評価項目部231を設ける場合では、当該自由評価項目部231に対応して評価点記述部232をさらに設けてもよい。
例えば、
図2に示す例では、各評価基準に対して0点から10点の得点を付与することが可能となっており、評価点記述部232には、得点圏欄232Aと得点記載欄232Bとが設けられている。本例では、10点~9点、8点~7点、6点~5点、4点~3点、及び2点~0点の5つの得点圏欄232Aが設けられており、5つの得点圏欄232Aの左方に得点記載欄232Bが設けられている。この場合、ユーザーは、評価基準に対応する得点圏欄232Aを選択し、選択した得点圏欄232Aに対応する得点を得点記載欄232Bに記述することが可能となる。
なお、本実施形態では、評価点記述部232が、5つの得点圏欄232Aを備える例を示すが、例えば0点~10点の各得点に対応した11個の得点圏欄232Aを設ける等、より多くの得点圏欄232Aを設けてもよい。或いは、10点~7点、6点~3点、2点~0点の3つの得点圏欄232Aを設ける等、より少ない得点圏欄232Aとしてもよい。或いは、複数の得点圏欄232Aが設けられず、例えば、評価基準に対する得点を記述する単一の枠を設け、当該枠内に得点を記述可能な構成としてもよく、1点ごとの得点圏欄232Aが設けられる構成としてもよい。
また、本例では、各評価基準に対して、10点~0点の得点を付与する例であるが、付与する得点の範囲は特に限定されず、例えば、100点~0点の得点を付与するものであってもよい。
合計記述部233は、各評価基準に対する得点を合計した合計点を記述する欄である。
【0019】
評価記述欄23は、さらに、各評価項目部231に対応して、得点の根拠を記載可能な根拠記述欄を備えてもよい。根拠記載欄としては、例えば、評価項目部231及び当該評価項目部231に対応する評価点記述部232の右方に設けられていてもよく、評価項目部231及び評価点記述部232の下方(他の評価項目部231及び評価点記述部232との間)に設けられていてもよい。或いは、
図2の例では、得点記載欄232Bの右方に得点圏欄232Aが設けられているが、得点圏欄232Aに替えて根拠記述欄を設けてもよい。
【0020】
また、記録ページ20としては、上記の紹介記述欄21、感想記述欄22、及び評価記述欄23に加え、さらに他の要素を記述可能な記述欄を設けてもよい。
例えば、
図2に示す記録ページ20では、ユーザーが何冊目に読んだ本であるかを示す記録番号記述欄24がさらに設けられている。
また、記録ページ20には、書籍の情報を記録した記入日時、書籍の読み始め日時、読み終わり日時等を記録する日時記録欄25が設けられている。
さらに、
図2には図示を省略するが、記録ページ20のページ数を示すページ番号が設けられていてもよい。
或いは、
図2には図示を省略するが、広告欄を設ける構成としてもよい。この場合、読書ノート10を販売する事業主(ノート販売者)が販売する他の商品の広告を掲載してもよく、他事業者がノート販売者に広告料を支払うことで、他事業者の販売する商品の広告を掲載してもよい。
【0021】
整理ページ30は、
図3に示すように、記録ページ20の評価記述欄23に記述された得点に基づいて、ユーザーによる評価が高い書籍をランク付けするランキング表31が設けられている。
ランキング表31は、例えば、
図3に示すように、順位列311、タイトル列312、点数列313、ページ列314を表形式で記述するものである。ユーザーは、読書ノート10の所定数のページ(例えば全ページ)の記録ページ20で、書籍の記録を行った後、各記録ページ20の評価記述欄23に記述した合計点、又は所定の評価項目に対する得点に基づいて、書籍のランキングを行うことができる。
【0022】
[読書ノート10の使用例]
上記のような読書ノート10では、ユーザーは、以下のような使い方ができる。
すなわち、ユーザーは、読書後に、読んだ書籍の各情報を記録ページ20に記述する。ここで、各記録ページ20の評価記述欄23において、ユーザーは、評価項目部231に記載の複数の評価基準に基づいて、読んだ書籍の評価を行う。したがって、例えば、その書籍を気に入ったか否かなどといった漠然とした評価ではなく、複数の評価基準に基づいた詳細な評価を行うことができる。また、各記録ページ20において、評価記述欄23の評価項目部231は、同一の評価基準が予め記載されているので、ユーザーは、各書籍に対して、同一の評価基準に基づいた評価を行うことができる。
また、評価記述欄23として、自由評価項目部及びこれに対応する評価点記述欄23を加える場合、ユーザーが、各記録ページ20の自由評価項目部に対して同一の評価基準を記述する場合、上記と同様、全ての書籍に対して同一の評価基準に基づいた評価を行うことができる。
自由評価項目部に対して、ユーザーがその書籍に特有の、或いはその書籍のジャンルに特有の評価基準を記載してもよく、この場合、予め設定された評価基準の得点に対して、ユーザー独自の評価基準に基づいた得点を、加点要素として加えることができる。この場合、加点要素の基準は、書籍や書籍のジャンルによって変化する場合があるものの、予め設定された所定数(
図2の例では6項目)の評価基準は、全ての書籍において、共通となる。よって、ただ1つの漠然とした評価基準に基づく評価を行う場合に比べて、適正な評価を行うことができる。また、予め設定された評価基準のみならず、ユーザー独自の観点の評価基準を加えることで、各々のユーザーに特有の評価を行うことができる。
そして、ユーザーが複数の書籍を読んで、所定数(例えば全ページ)の記録ページ20が埋められると、ユーザーは、これらの書籍のランキングを行うことが可能となる。
これには、ユーザーは、記述した記録ページ20の評価記述欄23を確認し、例えば、合計記述部233に記述された合計点が最も高い順に、書籍のタイトルを抽出して、ランキング表31のタイトル列312に記述する。また、これらの書籍に対する合計点を点数列313に、その書籍の情報が記述された記録ページ20の記録番号記述欄24をページ列314に記述する。
【0023】
これにより、複数の評価基準のそれぞれに対して付与された得点の合計点に基づいた書籍の評価ランキングをランキング表31に表すことができる。このようなランキング表は、ユーザーがこれまで読んだ書籍において、どのような本が自分にとって高評価であるかを、予め設定された評価基準に基づいて判断することができる。
例えば、非特許文献1で示したような従来の読書ノートでは、書籍に対する「お気に入り度」といった、単一の、かつ漠然とした評価基準で書籍の評価を行っていた。この場合、曖昧な評価に基づいたランキングとなり、信頼性が低いランキングとなる。具体例を挙げると、「熱中度」や「満足度」が高い書籍は、ユーザーの印象に残りやすく、例えば「おもしろさ」「おすすめ度」「役立ち度」「読みやすさ」といったその他の評価基準に対する得点が低くてもお気に入り度が高くなりやすい。このため、例えば、「おもしろさ」「おすすめ度」「役立ち度」「読みやすさ」の得点がより高い書籍のランキングであっても低いランクとなる可能性もあり、ランキングの信頼性が低下する。
対象物のランキングを行う場合には、対象物のどのような評価基準に基づいてランキングを行うかを設定することが妥当であり、従来の読書ノートでは、その評価基準が曖昧になりがちであった。
【0024】
これに対し、本実施形態では、各評価基準に対する得点を合計した合計点による総合的な評価ランキングを行うことができ、対象物である書籍の適正なランキングを行うことができる。
なお、上記の使用例では、合計点に基づいた総合的な評価のランキングを行う例であるが、所定の評価基準に基づいたランキングを行ってもよい。例えば、ユーザーが、「役立ち度」のランキングを行いたい場合は、「役立ち度」に対する得点の高い順に書籍のタイトルを抽出すればよい。ランキングを行う際の評価基準は2つ以上であってもよく、例えば、「役立ち度」と「読みやすさ」との評価基準を用いる場合、「役立ち度」の得点と「読みやすさ」の得点とを足し合わせた一部合計点を用いればよい。読書ノート10においてランキングを行う際の評価基準が予め決まっている場合は、例えばフリー記述欄224に一部合計点を記述するようにしてもよい。
【0025】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態の読書ノート10は、対象物である書籍に関する内容を記録する複数の記録ページ20を有するノートであり、各記録ページ20には、書籍を紹介する紹介内容を記述可能な紹介記述欄21と、書籍に対するユーザーの感想を記述可能な感想記述欄22と、書籍に対するユーザーの評価を記述可能な評価記述欄23と、を備える。そして、この評価記述欄23は、書籍を評価する評価基準が予め記載された複数の評価項目部231と、各評価項目部231のそれぞれに対応して設けられ、評価項目部231に記載の評価基準に対応する得点をユーザーが記述可能な評価点記述部232と、を備える。
【0026】
このため、ユーザーは、書籍に対して、各評価項目部の評価基準に基づいた評価を行い、各評価基準に対する得点を記録ページ20に記載することができる。この場合、例えば、1冊の書籍に対して、お気に入り度といった漠然とした単一の評価基準で書籍を評価する場合に比べて、詳細な評価基準に基づいた評価を行うことができるので、後で書籍の評価を確認してランク付けを行う際に、容易に、かつ適正な評価を行うことができる。
【0027】
本実施形態では、評価記述欄23は、各評価基準に対する得点の合計点を記述可能な合計記述部233を備える。
このため、合計点により書籍の総合的な評価を点数化することができ、複数の書籍の総合的な評価ランキングを適正、かつ容易に行うことができる。
【0028】
本実施形態の読書ノート10は、整理ページ30をさらに備えており、この整理ページ30には、複数の記録ページ20の評価記述欄の前記得点に基づいて、記録ページ20に内容が記述された書籍のランキング評価を記述可能なランキング表31が設けられている。
これにより、書籍のランキングを行う場合に、別途ランキング表をユーザーが作成する必要がなく、容易に書籍のランキングを行うことができる。
【0029】
[第二実施形態]
次に、第二実施形態について説明する。
上記第一実施形態では、整理ページ30で各書籍の得点を確認する際に、ユーザーは、各記録ページ20を開いて、その得点を確認する必要がある。これに対して、第二実施形態では、各記録ページ20の得点をより確認しやすくする構成とした点で、上記第一実施形態と相違する。
なお、以降の説明において、既に説明した事項については同符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
【0030】
図4は、第二実施形態における記録ページ20Aの一例を示す図である。
本実施形態では、
図4に示すように、第一実施形態と同様の、紹介記述欄21、感想記述欄22、評価記述欄23、記録番号記述欄24、及び日時記録欄25が設けられている。そして、本実施形態の記録ページ20Aは、さらに、得点タブ26を備える。
【0031】
得点タブ26は、複数の記録ページ20Aが綴じられる一端辺20A1(
図4に示す例ではページ左側)とは反対側の開口端辺20A2(
図4に示す例ではページ右側)に設けられている。
この得点タブ26は、評価記述欄23に記載の所定の評価基準に対する得点又は合計点を記入することが可能な記述欄である。つまり、整理ページ30において、合計点に基づいたランキングを行う場合では、ユーザーは得点タブ26に合計点を記載すればよく、特定の評価基準に基づいたランキングを行う場合では、ユーザーは当該評価基準に対する点数を得点タブ26に記載すればよい。
【0032】
以上のような第二実施形態の読書ノートでは、第一実施形態と同様に、複数の記録ページ20Aは、一端(一端辺20A1)が綴られて冊子を成している。そして、各記録ページ20は、一端辺20A1とは反対側の開口端辺20A2に、評価記述欄23に記述された得点または合計点を記述可能な得点タブ26を有する。
これにより、ユーザーが、各書籍のランキングを行う場合に、各記録ページ20の全体が露出するようにページを開く必要がなく、得点タブ26の位置のみが露出するように僅かにページを開くだけで、各記録ページ20Aに記述した評価記述欄23の得点又は合計点を確認できる。したがって、ユーザーは、全ページにおける得点のみを容易に確認でき、より容易に書籍のランキングを行うことができる。
【0033】
[第三実施形態]
次に、第三実施形態について説明する。
上述した第二実施形態の得点タブ26は、1つの得点のみを記述可能なサイズに設けられる例である。これに対して、第三実施形態では、得点タブが、複数の数値を記述可能に設けられている点で第二実施形態と相違する。
図5は、第三実施形態の記録ページ20Bの一例を示す図である。
この記録ページ20Bには、
図5に示すように、開口端辺20A2に沿って長手状の得点タブ26Aが設けられている。この得点タブ26Aは、開口端辺20A2に沿った複数の得点記述欄26A1を有する。得点記述欄26A1の個数は特に限定されず、
図5に示すように、開口端辺20A2の上端から下端に亘って得点記述欄26A1が設けられていてもよい。或いは、評価項目部231として6個の評価基準が印刷されている場合、これらの6個の評価基準に対する得点と、合計点と、を記述するための7個の得点記述欄26A1のみが設けられる構成としてもよい。
【0034】
以上のような第三実施形態では、ユーザーは、記録ページ20Bの評価記述欄23において、得点及び合計点を記述した後、これらの得点及び合計点を得点記述欄26A1に記述する。ここで、第二実施形態では、得点タブ26Aに記述された1つの得点(又は合計点)のみを確認することができるが、
図5の記録ページ20Bでは、各評価基準に対する得点と合計点との双方を容易に確認することもできる。また、所定個数の評価基準の得点のみを合計した一部合計点を記載してもよい。例えば、「おもしろさ」と「役立ち度」に対する点数のみを合計した一部合計点を、予めユーザーが決めておいた位置の得点記述欄26A1に記載してもよい。
これにより、ユーザーが様々な評価基準に基づいて書籍をランキングした場合等において、これらの評価基準に対する点数を容易に確認することができる。
【0035】
[第四実施形態]
次に、第四実施形態について説明する。
上述した第二実施形態の得点タブ26は、ユーザーが数値を記入する記述欄である。これに対して、第四実施形態では、ユーザーがいずれかの数値に対して印をつけることで点数を表示する形態としてもよい。
【0036】
図6は、第四実施形態に係る記録ページ20Cの一例を示す図である。
図6に示す記録ページ20Cでは、開口端辺20A2に沿って上端から下端に亘る得点タブ26Bが設けられている。この得点タブ26Bは、最低点から最高点までの点数が予め付与された得点選択欄26B1が、開口端辺20A2に沿って配列される。例えば、
図6の例では、6個の評価基準に対応した評価項目部231が設けられ、各評価基準に対して0点から10点の得点を付与することが可能である。この場合、得点タブ26Bには、0点から60点までの61個の得点選択欄26B1が設けられる。
【0037】
以上のような第四実施形態の記録ページ20Cでは、ユーザーは、評価記述欄23において得点及び合計点を記述した後、合計点、又は、予めユーザーが決めておいた所定の評価基準の得点に対応する数字の得点選択欄26B1を選択してチェック印(例えば〇印等)を記述する。よって、ユーザーは、得点タブ26Bに数字を記入する必要がなく、複数の数字のいずれかにチェック印を記載するだけでよいため、記録ページ20Cへの書籍の情報記録作業を簡便にできる。
【0038】
[変形例]
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、および各実施形態を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本発明に含まれるものである。
【0039】
(変形例1)
例えば、上記第二実施形態から第四実施形態では、記録ページ20A,20B,20Cの得点タブ26,26A,26Bは、それぞれ、開口端辺20A2に沿って、かつ、開口端辺20A2よりも内側(一端辺20A1側)に設けられているが、これに限定されない。
図7は、変形例1に係る記録ページ20Dの一例を示す図であり、
図8は、変形例1に係る読書ノート10の概略図である。
図7及び
図8に示す得点タブ26は、第二実施形態と同様、合計点又は複数の評価基準に対応する得点のいずれか1つの数値を記述可能なタブであるが、
図7に示すように、開口端辺20A2よりも外側に突出して設けられている。この場合、読書ノート10を閉じた際に、得点タブ26のみが読書ノート10の外側に突出する。
この際、各記録ページ20Dの得点タブ26の位置をずらして配置することが好ましい、例えば、
図8に示す例では、1ページ目の記録ページ20D、及び1ページ目の裏面となる2ページ目の記録ページ20Dの得点タブ26は、開口端辺20A2の上端に設けられる。3ページ目及び3ページ目の裏面となる4ページ目の記録ページ20Dの得点タブ26は、1ページ目及び2ページ目の得点タブ26の下端に、3ページ目及び4ページ目の得点タブ26の上端が一致するように、配置される。以降、同様に、(2i-1)ページ目及び(2i)ページ目の得点タブ26の上端は、(2i-3)ページ目及び(2i―2)ページ目の得点タブ26の下端に一致するように配置する。得点タブ26が開口端辺20A2の下端に配置される記録ページ20Dの次の記録ページ20Dでは、再び、得点タブ26を開口端辺20A2の上端に配置する。
これにより、
図8に示すように、読書ノート10の端部に得点タブ26が順に並び、かつ、表紙101側から見た場合には奇数ページ目の全ての得点タブ26が、裏表紙102側から見た場合には偶数ページ目の全ての得点タブ26が突出する。このため、ユーザーは、読書ノート10を開くことなく、各記録ページ20Aに記述された得点を容易に確認することが可能となる。
【0040】
なお、
図7及び
図8では、第二実施形態の得点タブ26を開口端辺20A2から外側に突出させているが、第三実施形態の得点タブ26Aや第四実施形態の得点タブ26Bを突出させる構成としてもよい。
【0041】
(変形例2)
上記各実施形態及び変形例1では、本開示の記録ノートとして、読書ノートを例示したが、これに限定されるものではない。記録ノートに記録するものとして、いかなる対象物の情報を記録するものであってもよい。例えば、対象物としては、ユーザーが視聴した映画、音楽、テレビ番組等の各種メディア情報、ユーザーが使用した化粧品等の商品、ユーザーが摂取した飲食料品、ユーザーが訪れた飲食店や公園等の施設等を挙げることができる。
【符号の説明】
【0042】
10…読書ノート、20,20A,20B,20C,20D…記録ページ、20A2…開口端辺、21…紹介記述欄、22…感想記述欄、23…評価記述欄、26,26A,26B…得点タブ、26A1…得点記述欄、26B1…得点選択欄、30…整理ページ、31…ランキング表、231…評価項目部、232…評価点記述部、233…合計記述部。
【要約】
【課題】信頼性の高いランキングを容易に実施可能な読書ノートを提供する。
【解決手段】読書ノートは、書籍に関する内容を記録する複数の記録ページ20を有し、記録ページ20は、書籍を紹介する紹介内容を記述可能な紹介記述欄21と、書籍に対する感想を記述可能な感想記述欄22と、書籍に対する評価を記述可能な評価記述欄23と、を備える。評価記述欄23は、評価基準が記載された複数の評価項目部231と、各評価項目部のそれぞれに対応し、当該評価基準に対応する得点を記述可能な評価点記述部232と、を備える。
【選択図】
図2