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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-14
(45)【発行日】2022-09-26
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20220915BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018210774
(22)【出願日】2018-11-08
(65)【公開番号】P2020074982
(43)【公開日】2020-05-21
【審査請求日】2021-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100202223
【弁理士】
【氏名又は名称】軸見 可奈子
(72)【発明者】
【氏名】市原 卓人
【審査官】武田 知晋
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-085685(JP,A)
【文献】特開2005-065826(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の図柄列が変動したのち停止したときに有効ライン上に並んだ図柄の組合せが当りの組合せであることによって、当否判定の結果が当りであることを報知する遊技機において、
前記複数の図柄列のうち1つの図柄列のみが変動中で、残り全ての図柄列において、前記有効ライン上に、前記当りの組合せを構成する図柄が停止しており、変動中の前記1つの図柄列が特定図柄で停止した場合に前記当りの組合せとなるリーチ状態で、前記1つの図柄列が、遊技者が図柄を識別可能な速度で進み、その後停止する際に、前記1つの図柄列において前記特定図柄が前記有効ラインを超えた後に、前記特定図柄が前記有効ラインに向かって戻るように前記1つの図柄列が逆向きに進む逆走演出と、
前記有効ラインからの前記特定図柄のズレ具合を示唆するズレ示唆演出と、を備え、
前記ズレ示唆演出は、前記特定図柄が視認できない状態においても実行される遊技機。
【請求項2】
前記逆走演出は、前記1つの図柄列において前記特定図柄が前記有効ラインを超えてから予め定められた許容値以内のズレで仮停止したときに実行可能となり、
前記ズレ示唆演出は、前記1つの図柄列における前記特定図柄の前記有効ラインからのズレが前記許容値を超えた際に終了する請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機として、1つの図柄列を残して他の図柄列が同じ図柄で停止したリーチ状態になってから、最後の図柄列が停止するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-334335号公報(段落[0263],[0264]、図56
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の遊技機においては、リーチ状態になってから最後の図柄列が停止するまでの演出の趣向性を向上することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の遊技機は、複数の図柄列が変動したのち停止したときに有効ライン上に並んだ図柄の組合せが当りの組合せであることによって、当否判定の結果が当りであることを報知する遊技機において、前記複数の図柄列のうち1つの図柄列のみが変動中で、残り全ての図柄列において、前記有効ライン上に、前記当りの組合せを構成する図柄が停止しており、変動中の前記1つの図柄列が特定図柄で停止した場合に前記当りの組合せとなるリーチ状態で、前記1つの図柄列が、遊技者が図柄を識別可能な速度で進み、その後停止する際に、前記1つの図柄列において前記特定図柄が前記有効ラインを超えた後に、前記特定図柄が前記有効ラインに向かって戻るように前記1つの図柄列が逆向きに進む逆走演出と、前記有効ラインからの前記特定図柄のズレ具合を示唆するズレ示唆演出と、を備え、前記ズレ示唆演出は、前記特定図柄が視認できない状態においても実行される遊技機である。
【発明の効果】
【0006】
本開示に係る遊技機によれば、リーチ状態になってから最後の図柄列が停止するまでの演出の趣向性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図
図2】遊技板の正面図
図3】逆走演出を説明するための概要図
図4】逆走演出を説明するための概要図
図5】逆走演出を説明するための概要図
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1から図5には、本実施形態のパチンコ遊技機10(以下、「遊技機10」という)が示されている。図1に示すように、遊技機10は、前面枠10Zを前面に備え、その前面枠10Zに形成されたガラス窓10Wを通して、図2に示す遊技板11の前面に形成された遊技領域R1が視認可能になっている。
【0009】
図1に示すように、前面枠10Zのうちガラス窓10Wより下方には、上皿26と下皿27が上下2段にして設けられ、下皿27の右側には、操作ハンドル28が備えられている。操作ハンドル28を回動操作すると、上皿26に収容された遊技球が遊技領域R1(図2参照)に向けて弾き出される。また、上皿26の上方には、演出に用いられ、遊技者が押圧可能な演出用操作部29が備えられている。
【0010】
図2に示すように、遊技領域R1は遊技板11の前面から突出したガイドレール12に包囲されている。遊技領域R1の中央には、表示開口11Hが貫通形成されており、その表示開口11Hに遊技板11の裏面側から表示装置13の表示画面13Gが対向している。遊技板11の前面中央には、表示画面13Gを囲むように表示装飾枠23が取り付けられている。表示装飾枠23は、遊技板11の前面から突出していて、遊技領域R1を流下する遊技球を表示装飾枠23の内側に進入させないように構成されている。
【0011】
表示装飾枠23の右側には、始動ゲート18が設けられている。始動ゲート18は、遊技球が潜って通過可能な門形構造をなしている。始動ゲート18を遊技球が通過すると、普通図柄の当否判定が行われる。
【0012】
表示装飾枠23の下方中央には、第1の始動入賞口14Aと第2の始動入賞口14Bとが上下2段に並べて配置され、その右方に大入賞口15が設けられている。始動入賞口14A,14Bの左方や大入賞口15の右方には、一般入賞口20が複数配されている。一般入賞口20は、所謂、ポケット構造をなし、遊技球が1つずつ入ることが可能な大きさで上方に開口している。この一般入賞口20に遊技球が入球(入賞)すると、例えば、1個の入球につき10個の賞球が上皿26に払い出される。
【0013】
第1の始動入賞口14Aは、ポケット構造をなして遊技球が1つずつ入球可能な大きさで上方に開口している。第2の始動入賞口14Bは、遊技球が1つずつ入球可能な大きさで前方に開口し、回動扉14Tによって開閉される。回動扉14Tは、通常は、閉状態となっていて、上述した普通図柄の当否判定が当りになると、開状態となる。第1と第2の始動入賞口14A,14Bに遊技球が入球(入賞)すると、例えば、1個の入球につき4個の賞球が上皿26に払い出されると共に、特別図柄の当否判定が行われる。その当否判定の結果は、表示画面13Gにおいて、変動表示されたのち停止表示される特別図柄32の組合せによって報知される。そして、特別図柄の当否判定が当りになると、通常の遊技状態から大当り遊技状態へ移行し、大当り遊技が実行される。
【0014】
大入賞口15は、横長矩形状をなし、通常の遊技状態では、可動扉15Tにて閉塞されている。そして、遊技状態が大当り遊技状態となって大当り遊技が実行されると、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒される。すると、大入賞口15が前方に開放し、可動扉15Tを案内にして大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能となる。大入賞口15に遊技球が入賞すると、例えば、1個の入賞につき15個の遊技球が上皿26に払い出される。なお、各入賞口14A,14B,15,20の何れにも入賞しなかった遊技級は、遊技領域R1の下端部に配されたアウト口16から排出される。
【0015】
なお、表示画面13Gにおいて変動表示又は「大当り遊技」の最中に始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞した場合、その入賞に起因した当否判定権利、即ち、変動表示は、最大で4回分まで保留記憶され、停止表示又は「大当り遊技」が終了すると、その保留記憶に基づいて再び変動表示が行われる。
【0016】
次に、表示画面13Gで当否判定結果を表示する際の演出について詳説する。図1に示すように、表示画面13Gには、上、中、下に3本並んだ図柄列31A,31B,31Cが表示されている。以下、図柄列31A,31B,31Cを区別して説明する場合には、「上段図柄列31A」、「中段図柄列31B」、「下段図柄列31C」という。
【0017】
各図柄列31A,31B,31Cは、例えば、車に「0」~「9」の数字がそれぞれ付された特別図柄32群からなる。各特別図柄32群は、上段図柄列31Aでは、右に進むにつれて数字が小さくなる、所謂、降順に並べられ、中段図柄列31B及び下段図柄列31Cでは、右に進むにつれて数字が大きくなる、所謂、昇順に並べられている。
【0018】
図柄列31A,31B,31Cは、通常は、停止表示され、中央に一つずつ特別図柄32が並び、その両隣の特別図柄32の一部分が表示されている状態になっている。なお、中央に3つの特別図柄32が並ぶ直線状の領域を、適宜、「有効ライン」という。そして、始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞したときに、これらの図柄列31A,31B,31Cが右から左へ向かってスクロール表示(変動表示)され、所定時間後に、例えば、上、下、中の順で停止表示される。
【0019】
また、各図柄列31A,31B,31Cは、スクロール表示後に停止表示されたときには、例えば僅かに前後動して完全に静止していない状態、つまり、停止表示が確定しない仮停止状態になっていて、その後、前後動を止めて完全に静止させることで停止表示が確定する。そして、図柄列31A,31B,31Cの停止表示が確定(以下、適宜、「確定停止表示」という)したときに、中央に並んだ(有効ライン上に並んだ)特別図柄32の組合せが、予め設定された当りの組合せであるか否かによって前述した当否判定の結果を遊技者に報知する。
【0020】
本実施形態では、有効ライン上の特別図柄32群の組合せが、例えば、同一(所謂、「ゾロ目」)であることを以て、当否判定の結果が「大当り」であることを報知し、ゾロ目の組合せでないことを以て、当否判定の結果が「外れ」であることを報知するようになっている。なお、図2には、確定停止表示された有効ライン上の特別図柄32群の数字が全て「7」となって、当否判定の結果が「大当り」であることを報知した例が示されている。また、各図柄列31A,31B,31Cのうち、2つの図柄列(例えば上段図柄列31Aと下段図柄列31C)において、先に、同一の数字の特別図柄32が有効ライン上に停止表示された状態で、残り1つの図柄列(例えば中段図柄列31B)がスクロール表示されている状態を「リーチ」という。
【0021】
ここで、本実施形態の遊技機10では、特別図柄32の演出の一部として、リーチになった後に、「逆走演出」が行われることがある。具体的には、まず、図3(A)に示すように、上段図柄列31Aと下段図柄列31Cとにおいて、同一の数字(例えば「7」)が有効ライン上で仮停止して「リーチ」となり、その後、中段図柄列31Bのスクロールの速度が落ちて、遊技者が特別図柄32を識別可能な速さになる(図3(B)参照)。そして、この速度で、中段図柄列31Bにおいて、「7」(当りの組合せになるための図柄。以下、適宜「特定図柄」という)が有効ラインを通り過ぎると、図3(C)に示すように、パラメータゲージ33と、「+5以内にとまればチャンス」という、特定図柄(7)が有効ラインを超えてから許容値である5つ進むまでに中段図柄列31Bが止まれば、当りになる可能性がまだあるということを示唆する第1メッセージ34とが表示される。パラメータゲージ33は許容値分の5つのマス33Aを有していて、有効ライン上の特別図柄32が-特定図柄(7)から1つずれる度に1つずつ点灯(色が変化)していく(図4(A)参照)。
【0022】
そして、図4(B)に示すように、例えば、有効ライン上の特別図柄32が特定図柄(7)から4つずれた「1」になったところで中段図柄列31Bが仮停止する。すると、図4(C)に示すように、特別図柄32の車の向きが逆になると共に、演出用操作部29を模したマークと「連打で戻せ」という文字とからなり、演出用操作部29を連打することを示唆する第2メッセージ35が表示される。なお、このときの特別図柄32の組合せを「擬似外れ」という。
【0023】
第2メッセージ35に従い、演出用操作部29が連打されると、図5(A)に示すように、中段図柄列31Bが逆向きに(左から右へ向かって)進み、特定図柄(7)が有効ラインに向けて戻る。また、中段図柄列31Bの特別図柄32が1つ戻るにつれて、パラメータゲージ33のマス33Aが1つずつ消灯(色が戻る)していく(図5(B)参照)。そして、図5(C)に示すように、特定図柄(7)が有効ラインまで戻ったところで中段図柄列31Bが仮停止したのち、全ての図柄列31A,31B,31Cが確定表示されることで、判定結果が「大当り」であることが報知される。なお、図5(C)においては、パラメータゲージ33の全てのマス33Aが消灯するとともに「大当り」という文字が表示されている。
【0024】
上述した一連の流れにおいて、中段図柄列31Bにおいて、特定図柄(7)が有効ラインを超えてから仮停止するまでは「超過演出」であり、中段図柄列31Bが逆向きに進み始めてから、その後、全ての図柄列31A,31B,31Cが確定表示されるまでが、「逆走演出」である。なお、第1メッセージ34が表示され、特定図柄(7)が有効ラインを超えてから6以上進んでしまうと、パラメータゲージ33と第1メッセージ34とが消えて、「逆走演出」が行われずに、全ての図柄列31A,31B,31Cが外れの状態で確定表示される。
【0025】
また、第2メッセージ35が表示された後に演出用操作部29が操作されない場合、所定期間が経過すると、自動的に「逆走演出」が行われる。これにより、遊技者が第2メッセージ35に気付かなかったり、演出用操作部29を操作させるのが遅くなったりした場合であっても、中段図柄列31Bが逆向きに進み始めるので、図柄列31A,31B,31Cが擬似外れの状態で仮停止したまま放置されるようなことがなくなり、判定結果通りに特別図柄32の組合せを表示することができる。
【0026】
本実施形態の遊技機10の構成に関する説明は以上である。次に、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態の遊技機10では、各始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞して、「逆走演出」を行う条件が成立すると、まず、表示画面13Gにおいて図柄列31A,31B,31Cがスクロール表示された後、リーチ状態になる。そして、最後の図柄列(中段図柄列31B)のスクロール速度が、遊技者が特別図柄32を識別可能な速さになった状態で、特定図柄が有効ラインを通り過ぎると、パラメータゲージ33と第1メッセージ34とが表示される。
【0027】
そして、最後の図柄列(中段図柄列31B)において、特定図柄が有効ラインを超えて許容値(例えば、5つ)進むまでに仮停止すると、第2メッセージ35が表示され、演出用操作部29が操作されると、特定図柄が有効ラインに向けて戻るように、最後の図柄列(中段図柄列31B)が逆向きに進む「逆走演出」が行われ、特定図柄が有効ラインに到達したところで再び仮停止し、全ての図柄列31A,31B,31Cが確定停止する。
【0028】
ところで、従来の遊技機においては、リーチのときに最後の図柄列が特別図柄32を識別可能な速さまで減速した状態で特定図柄が有効ラインを通り過ぎると、そのまま外れになることが一般的であり、このため、最後の図柄列の特定図柄が有効ラインを通り過ぎると、遊技者が一気に興ざめしてしまっていた。
【0029】
これに対し、本実施形態の遊技機10では、最後の図柄列の特定図柄が有効ラインを通り過ぎてしまっても、「逆走演出」が行われることがあるので、遊技者が期待を捨てず、さらに先までワクワクさせることができたり、外れたと思ったけどまだチャンスがあると意表を突くことができ、リーチ状態になってから最後の図柄列が停止するまでの演出の趣向性を向上することが可能となる。
【0030】
さらに、「逆走演出」の実行前に演出用操作部29を操作させるので、遊技者自らの操作によって最後の図柄列を戻して大当りにしたという達成感を遊技者に感じさせることができる。しかも、演出用操作部29の操作を示唆する第2メッセージ35が表示されるので、遊技者をスムーズに「逆走演出」に参加させることができる。
【0031】
また、最後の図柄列の特定図柄が有効ラインを通り過ぎたところで「+5以内にとまればチャンス」という第1メッセージ34が表示されるので、まだチャンスがあることを遊技者に認識させやすくなっている。しかも、第1メッセージ34と共に、許容値分の5つのマス33Aを有し、特別図柄32が進むたびに点灯していくパラメータゲージ33が表示されるので、今ここまで進んでしまった、とか、あといくつまでは進んでも大丈夫か、といった進行状況を視覚的に認識させやすくすることができる。また、パラメータゲージ33が、図柄列31A,31B,31Cのスクロール方向と同じ方向で増減する構成なので、進行状況を視覚的により認識させやすくすることができる。
【0032】
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0033】
(1)上記実施形態では、演出用操作部29が押圧される構成であったが、例えば、回動操作されるものであってもよいし、前後左右に倒れるレバー(所謂、ジョイスティック)等であってもよい。また、演出用操作部29が方向を指定できるものである場合、最後の図柄列を移動させたい方向に演出用操作部29を操作させる構成であってもよい。
【0034】
(2)上記実施形態では、第2メッセージ35が、演出用操作部29を連打させる内容であったが、1回だけ操作させる内容であってもよい。
【0035】
(3)演出用操作部29が1回だけ操作された場合と連打された場合とで、例えば、「逆走演出」での最後の図柄列のスクロール速度を異ならせる構成であってもよい。また、連打の速さによって、最後の図柄列のスクロール速度を異ならせる構成であってもよい。
【0036】
(4)上記実施形態では、第1メッセージ34が表示されてから、外れになる場合もあったが、第1メッセージ34が表示されると必ず大当りになる構成であってもよい。この場合、第1メッセージ34が表示されたときに大当りであると遊技者に確信させることができ、高揚感を遊技者に与えることができる。
【0037】
(5)上記実施形態では、第1メッセージ34及び第2メッセージ35が、表示画面13Gに表示された文字であったが、スピーカーから出力された音声であってもよい。また、演出用操作部29を発光可能として、操作を促すように光らせる構成であってもよい。
【0038】
(6)上記実施形態の特別図柄32では、全ての数字に同じ絵を使用していたが、数字ごとに異なる絵を使用してもよい。この場合、表示画面13Gの左右端部に特別図柄32が配置されたときに、付された数字が見えなくても、絵でどの数字の特別図柄32か識別することができる。
【0039】
(7)上記実施形態では、特別図柄32が、進行方向が分かりやすいもの(横から見た車)であったが、進行方向が特にないもの(正面からみた顔等)であってもよい。また、特別図柄32が数字だけで構成されていてもよい。
【0040】
(8)上記実施形態では、図柄列31A,31B,31Cが左右方向にスクロールするようになっていたが、上下方向、或いは、斜め上下方向にスクロールする構成としてもよい。また、スクロールではなく、図柄が切り替わっていく構成であってもよい。
【0041】
(9)上記実施形態では、パラメータゲージ33の増減方向(伸縮方向)が、図柄列31A,31B,31Cのスクロール方向と同じ方向であったが、異なる方向であってもよい。例えば、図柄列31A,31B,31Cが上下方向にスクロールする一方、パラメータゲージ33が左右方向に増減(伸縮する)構成であってもよい。
【0042】
(10)上記実施形態では、パラメータゲージ33が5つのマス33Aを有していたが、1本のゲージしか有さずに、その中の変色している部分が伸び縮みする構成であってもよい。また、「4/5」などと、進行状況を数字で表示してもよい。
【0043】
(11)パラメータゲージ33を表示しなくてもよい。この場合であっても、特別図柄32の数字によって、進行状況を認識することができる。
【0044】
(12)「逆走演出」が、判定結果が大当りのときのみ行われる構成であってもよいし、大当りの時にも外れのときにも行われる構成であってもよい。後者の場合、判定結果が外れのときには、逆向きに進み始めた最後の図柄列の特別図柄32が、特定図柄まで届かずに確定停止したり、特定図柄を再度通り過ぎて確定停止することが考えられる。
【0045】
(13)第2メッセージ35が表示されて、演出用操作部29が連打されても、「逆走演出」が行われずにそのまま確定表示される場合があってもよい。
【0046】
(14)第2メッセージ35が表示されない構成であってもよい。この場合、演出用操作部29の操作の有無に拘らず、「逆走演出」が自動的に実行される構成であってもよい。
【0047】
(15)また、第1メッセージ34が表示されない構成であってもよい。この場合、パラメータゲージ33のみを表示してもよいし、パラメータゲージ33も表示しなくてもよい。また、第2メッセージ35は表示されて、演出用操作部29の操作を促す構成であってもよいし、第2メッセージ35も表示されずに、「逆走演出」が自動的に実行される構成であってもよい。
【0048】
(16)上記実施形態では、パラメータゲージ33が、最後の図柄列において、特別図柄32を識別可能な速さまで減速した状態で特定図柄が有効ラインを通り過ぎてから表示されていたが、その前から表示されてもよい。例えば、リーチ状態になったときに表示されてもよいし、変動の最初から表示されてもよい。
【0049】
(17)上記実施形態では、最後の図柄列が右から左へ向かう際に、パラメータゲージ33が左から右へ向かって増加していく構成であったが、最後の図柄列の向きと合わせて右から左へ向かって増加する構成としてもよい。
【0050】
(18)上記実施形態では、許容値が5であったが、4以下であってもよいし、6以上であってもよい。また、その都度許容値が異なるように構成されていてもよい。この場合、大きい許容値が選択されるほど、「逆走演出」が行われやすくなるように構成されてもよい。
【0051】
(19)パラメータゲージ33のマス33Aの数と許容値とが一致していなくてもよい。例えば、パラメータゲージ33を8つのマス33Aから構成する一方、許容値を5としてもよいし、3~7からランダムに設定される構成としてもよい。
【0052】
(20)パラメータゲージを表示する代わりに、例えば、「4つずれている」等といった情報をスピーカから出力したり、表示したりする構成であってもよい。
【0053】
(21)上記実施形態では、特定図柄が許容値を超えて進んでしまうと、パラメータゲージ33が消滅していたが、パラメータゲージ33の表示を残したままその上に「×」印を表示する構成であってもよいし、パラメータゲージ33を縮小させる構成であってもよい。また、「失敗」、「チャンスはなくなりました」等のメッセージを表示する構成であってもよい。
【0054】
(22)上記実施形態では、当りの組合せがゾロ目であったが、これに限られるものではない。
【符号の説明】
【0055】
10 遊技機
13 表示装置
13G 表示画面
29 演出用操作部
31A,31B,31C 図柄列
32 特別図柄
33 パラメータゲージ
33A マス
34 第1メッセージ
35 第2メッセージ
図1
図2
図3
図4
図5