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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-14
(45)【発行日】2022-09-26
(54)【発明の名称】平行二線ユニット
(51)【国際特許分類】
   H01F 38/14 20060101AFI20220915BHJP
   H02J 50/05 20160101ALI20220915BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20220915BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20220915BHJP
   B60M 7/00 20060101ALN20220915BHJP
   B60L 53/00 20190101ALN20220915BHJP
【FI】
H01F38/14
H02J50/05
H02J7/00 P
H02J7/00 301D
H02J50/10
B60M7/00 X
B60L53/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018214713
(22)【出願日】2018-11-15
(65)【公開番号】P2020087970
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000000262
【氏名又は名称】株式会社ダイヘン
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】田中 順一
(72)【発明者】
【氏名】築山 大輔
(72)【発明者】
【氏名】井戸垣 拓実
【審査官】古河 雅輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-168179(JP,A)
【文献】特開2014-230474(JP,A)
【文献】特表平08-501436(JP,A)
【文献】特開2009-247183(JP,A)
【文献】特開2011-213243(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00-13/00
B60L 15/00-58/40
B60M 1/00- 7/00
H01F 5/00- 5/06
H01F 38/14
H01F 38/18
H02J 50/00-50/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源装置からの電力を非接触で受電側に供給する平行二線ユニットであって、
折り曲げ可能な一対の導電体で構成された平行二線路と、
一対の前記導電体の間隔を規制する複数のガイドプレートと、
を備え
各々の前記ガイドプレートは、第1面と、該第1面とは反対側の第2面と、を有し、
隣り合う前記ガイドプレートの間には、折り曲げ可能な曲げ部が設けられており、
複数の前記ガイドプレートは、前記第1面同士が対向し且つ前記第2面同士が対向するように折り曲げて、積み重ねることができる、平行二線ユニット。
【請求項2】
各々の前記ガイドプレートには前記平行二線路を収容するキャビティが形成されている、請求項1に記載の平行二線ユニット。
【請求項3】
前記曲げ部を覆う絶縁カバーをさらに備え、
前記第1面は、前記曲げ部に沿って形成されたカバー座を有し、
前記絶縁カバーは、前記カバー座に固定された状態で前記曲げ部の幅を規制する、請求項1又は2に記載の平行二線ユニット。
【請求項4】
前記導電体の各々は、扁平な平編み銅線で構成されている、請求項1乃至のいずれか一項に記載の平行二線ユニット。
【請求項5】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の平行二線ユニットと、該平行二線ユニットのインピーダンスを低下させるキャパシタユニットと、を備えた、送電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平行二線ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
二本の導電体を平行に敷設した平行二線路に高周波電力を供給し、受電側のコイルを平行二線路と磁気的に結合させる非接触給電システムが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-184561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような非接触給電システムにおいて、平行二線路を構成する一対の導電体の間隔がばらつくと受電効率が低下してしまう。そこで、本発明は、受電効率に優れた平行二線ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る平行二線ユニットは、電源装置からの電力を非接触で受電側に供給する。平行二線ユニットは、折り曲げ可能な一対の導電体で構成された平行二線路と、一対の前記導電体の間隔を規制する複数のガイドプレートと、を備えている。
この態様によれば、平行二線路が折り曲げ可能であるため、柔軟なレイアウトの構築が可能である。ガイドプレートを備えているため、折り曲げ可能な平行二線路であっても、導電体の間隔がばらつくおそれがない。受電効率に優れた平行二線ユニットを提供することができる。
【0006】
上記態様において、各々のガイドプレートには平行二線路を収容するキャビティが形成されていてもよい。
この態様によれば、キャビティ内に平行二線路を収容するスペースを確保できるため、二枚のガイドプレートの間にスペーサを挿入してスペースを確保するよりも部品点数を減らすことができる。
【0007】
上記態様において、隣り合う前記ガイドプレートの間には、折り曲げ可能な曲げ部が設けられていてもよい。
この態様によれば、第1面同士が対向し且つ第2面同士が対向するように折り曲げて、複数のガイドプレートを積み重ねることができるため、コンパクトに持ち運ぶことができる。
【0008】
上記態様において、曲げ部を覆う絶縁カバーをさらに備え、ガイドプレートの第1面が、曲げ部に沿って形成されたカバー座を有していてもよい。
この態様によれば、絶縁カバーとカバー座との幅の差分に応じて曲げ部の幅が決まるため、絶縁カバーによって曲げ部の幅を規制することができる。
【0009】
上記態様において、導電体の各々は、扁平な平編み銅線で構成されていてもよい。
この態様によれば、廉価で入手しやすい平編み銅線を用いて平行二線路の導電体を構成できる。
【0010】
上記態様において、平行二線ユニットのインピーダンスを低下させるキャパシタユニットと組み合わせてもよい。
この態様によれば、上記した優れた効果を奏する送電装置を構成することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、受電効率に優れた平行二線ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る非接触給電システムの一例を示す概略図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る非接触給電システムの一例を示す回路図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る送電装置の一例を示す斜視図である。
図4図4は、図3に示された平行二線ユニットを一部分解して示す平面図である。
図5図5は、図4に示されたガイドプレートを示す斜視図である。
図6図6は、図5に示されたガイドプレートの変形例を示す図である。
図7図7は、蛇腹状に折り畳まれた状態の平行二線ユニットの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。本発明の一実施形態に係る平行二線ユニット10は、折り曲げ可能な平行二線路11と、平行二線路11に取り付けられた複数のガイドプレート12と、を備えていることが特徴の一つである(図4参照)。
【0014】
平行二線路11が折り曲げ可能であるため(図7参照)、持ち運びやすい。平行二線ユニット10について、柔軟なレイアウトの構築が可能である(図3参照)。ガイドプレート12を備えているため(図5参照)、平行二線路11を折り曲げても導電体11L,11Rの間隔D(図1参照)がばらつくおそれがない。そのため、非接触給電システム(図2参照)の受電効率に優れている。しかも、平行二線ユニット10は、カバー座17(図6参照)に絶縁カバー14を固定して簡単に組み立てることができる。以下、図1から図7を参照して各構成について詳しく説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る非接触給電システム1の一例を示す概略図であり、図2は、本発明の一実施形態に係る非接触給電システム1の一例を示す回路図である。図1及び図2に示すように、非接触給電システム(ワイヤレス給電システム)1は、送電側の送電装置2と、受電側の受電装置3と、を備えている。送電装置2は、高周波電力を発生させる電源装置4と、電源装置4で発生した高周波電力を受電装置3に供給する平行二線ユニット10と、を備えている。
【0016】
電源装置4は、例えば、直流電源装置と、インバータ回路と、インピーダンス整合器と、を含み、商用電源を直流電源装置によって直流電力に変換したのち、インバータ回路とインピーダンス整合器とによって所定の高周波電力に変換して平行二線ユニット10に出力する。なお、電源装置4の構成は特に限定されるものではなく、所定の高周波電力を平行二線ユニット10に出力するものであれば、種々の装置を用いることができる。
【0017】
受電装置3は、例えば無人搬送車(Automated Guided Vehicle)や電気自動車であり、平行二線ユニット10に磁気的に結合されるコイル5と、コイル5に電気的に接続された蓄電デバイス等の負荷6と、を備えている。受電装置3は、コイル5に供給された高周波電力を直流電力に変換する整流平滑回路等をさらに備えていてもよい。整流平滑回路から供給される直流電力によってモータ等の負荷6を直に駆動するように構成し、蓄電デバイスを省略してもよい。
【0018】
図3は、本発明の一実施形態に係る送電装置2の一例を示す斜視図である。図3に示すように、送電装置2は、移動体である受電装置3の走行経路に沿って敷設された平行二線ユニット10を備えている。送電装置2は、平行二線ユニット10のインピーダンスを低下させるキャパシタユニット20をさらに備えていてもよい。図示した例では、複数の平行二線ユニット10が、キャパシタユニット20を介して互いに連結されている。さらに、送電装置2の終端において、平行二線ユニット10にキャパシタユニット20が連結されている。
【0019】
平行二線ユニット10が長くなるほど、平行二線ユニット10のインダクタンスが増加し、その結果インピーダンスが増加する。平行二線ユニット10のインピーダンスが増加して、受電装置3とのインピーダンス整合がとれなくなると、非接触給電システム1の電力損失の原因となる。平行二線ユニット10にキャパシタユニット20を直列接続して直列共振回路を構成すると、平行二線ユニット10に生じるインダクタンス増加に伴うインピーダンスとキャパシタユニット20に起因して生じるインピーダンスとが相殺し、非接触給電システム1の電力損失が抑制される。このような直列共振回路に関する公知技術として、例えば特開2014-236409号公報(株式会社ダイヘン)が挙げられる。
【0020】
図4は、図3に示された平行二線ユニット10を一部分解して示す斜視図である。図4に示すように、平行二線ユニット10は、折り曲げ可能な一対の導電体11L,11Rで構成された平行二線路11と、平行二線路11に取り付けられた複数のガイドプレート12と、各々のガイドプレート12を覆う保護カバー13と、隣り合うガイドプレート12の隙間を覆う絶縁カバー14と、を備えている。
【0021】
図示した例では、導電体11L,11Rの各々は、扁平な平編み銅線(flat braided wire)で構成されている。なお、一方の導電体11Lが、複数の平編み銅線を含んでいてもよい。同様に、他方の導電体11Rが、複数の平編み銅線を含んでいてもよい。絶縁及び防水を目的として、各々の平編み銅線を筒状のカバーで被覆してもよいし、複数の平編み銅線を束ねて筒状のカバーで被覆してもよい。なお、折り曲げ可能な導電体11L,11Rは、平編み銅線に限定されず、エナメル線を撚り合わせたリッツ線等を複数並べたものであってもよい。柔軟で折り曲げ可能な電線であれば、導電体11L,11Rとして種々のものを用いることができる。
【0022】
仮に、導電体11L、11Rが銅管の場合、巻回したり折り畳んだりして小さくできないため、かさばって取り回しが悪い。或いは、平行二線路11が線径の大きいゴム被覆電線の場合、厚みがあるため埋設しづらい。これに対し、本実施形態では、導電体11L,11Rが折り曲げ可能であるため、柔軟なレイアウトの構築が可能である。送電装置2の終端において、一対の導電体11L,11Rは、短絡されていてもよいし(図1参照)、絶縁されていてもよいし、キャパシタユニット20に接続されていてもよい(図3参照)。
【0023】
ガイドプレート12は、平行二線路11に複数取り付けられており、一対の導電体11L,11Rの間隔Dを規制している。隣り合うガイドプレート12の隙間において、平行二線ユニット10には、平行二線路11を折り曲げ可能な曲げ部16が設けられている。
【0024】
曲げ部16において、導電体11L,11Rは、ガイドプレート12の外部に位置し、ガイドプレート12の第1面12Aに重畳していない。換言すると、曲げ部16は、導電体11L,11Rにおいて、ガイドプレート12に支持されていない部位である。図示した例では、曲げ部16が、絶縁カバー14に覆われている。絶縁カバー14は、シリコーンゴム等の可撓性を有する材料から短冊状に形成されている。
【0025】
キャビティ15に収容された状態の平行二線路11は、ポッティングの樹脂やセメント等の充填材に封止されていてもよいし、保護カバー13に保護されていてもよい。図示した例では、矩形の平板状に形成された保護カバー13が、ガイドプレート12の第1面12Aをすべて覆っている。
【0026】
図5は、図4に示されたガイドプレート12を示す斜視図である。図5に示すように、各々のガイドプレート12は、第1面12Aと、第1面12Aとは反対側の第2面12Bと、第1及び第2面12A,12Bを繋ぐ端面12C,12D,12E,12Fと、を有した略矩形の平板状に形成されている。端面12D,12Fは、例えば、第1及び第2面12A,12Bに直交し、平行二線路11の延在方向に平行に形成されている。端面12C,12Eは、例えば、第1及び第2面12A,12B並びに端面12D,12Fに直交するように形成されている。
【0027】
第1面12Aには、平行二線路11を収容するキャビティ15が形成されている。図示した例では、平行二線路11を構成する平行な一対の導電体11L,11Rの各々を収容する二条の凹条(溝)15L,15Rとしてキャビティ15が形成されている。間隔dをあけて平行に延在する凹条15L,15Rによって、キャビティ15に収容された状態では、一対の導電体11L,11Rの間隔Dが規制される。なお、キャビティ15の形状は図示した例に限定されない。例えば凹条15L,15Rを包含する幅広のキャビティ15を形成し、キャビティ15内に導電体11L,11Rの移動を規制する突起等を設けてもよい。
【0028】
ガイドプレート12の第1面12Aには、曲げ部16に沿って第1面12Aから凹んだカバー座17が形成されている。ガイドプレート12の一側において、第1面12Aと端面12Cとが交差する稜線R1の少なくとも一部は、カバー座17によって除去されている。同様に、一側とは反対側の他側において、第1面12Aと端面12Eとが交差する稜線R2の少なくとも一部は、カバー座17によって除去されている。カバー座17の底面17Bは、第1面12Aと平行に形成されている。第1面12Aからカバー座17の底面17Bまでの深さは、第1面12Aからキャビティ15の底面15Bまでの深さよりも浅い。
【0029】
絶縁カバー14がカバー座17に固定された状態において、曲げ部の幅Wは、絶縁カバー14とカバー座17との幅の差分に応じて決まる。絶縁カバー14とカバー座17とが重畳する幅を調整すれば、曲げ部16の幅Wを所定の幅に揃えることができる。つまり、絶縁カバー14によって曲げ部16の幅Wを規制することができる。
【0030】
図示した例では、カバー座17は、絶縁カバー14の縁を位置決めする突き当て面17Sを有している。突き当て面17Sに絶縁カバー14の縁を当接させると、絶縁カバー14に設けられた雌ねじとカバー座17に形成された設けられた雌ねじとを簡便に位置合わせできる。絶縁カバー14の幅を調整して曲げ部17の幅を調整することもできるし、稜線R1,R2から突き当て面17Sまでの幅を調整して曲げ部17の幅Wを調整することもできる。
【0031】
図6は、ガイドプレート12の変形例を示す図である。図6に示すように、ガイドプレート12を構成する樹脂板に直に雌ねじを形成する代わりに、雌ねじ金具を埋設してもよい。図6に示すように、カバー座17の隅部に逃がし穴(clearance hole)18を形成してもよい。逃がし穴18は、例えば、カバー座17の四隅に重畳するように形成され、カバー座17と略同一かカバー座17よりも深く形成されている。
【0032】
カバー座17の四隅が丸いと、絶縁カバー14の四隅が鋭角であるとき、カバー座17の突き当て面17Sに確実に当接させることができないおそれがある。逃がし穴18を形成すると、絶縁カバー14の四隅が鋭角であっても、カバー座17の四隅と干渉することがないため、絶縁カバー14の縁をカバー座17の突き当て面17Sに確実に当接させることができる。加えて、逃がし穴18があれば、平行二線ユニット10を組み立て及び分解するとき、絶縁カバー14を取り外しやすくなる。
【0033】
図7は、蛇腹状に折り畳まれた状態の平行二線ユニット10の一例を示す図である。図7に示すように、蛇腹状すなわち第1面12A同士(保護カバー13同士)が対向し且つ第2面12B同士が対向するように、平行二線路11を曲げ部16において折り曲げて、複数のガイドプレート12を積み重ねることができる、曲げ部16の幅Wが狭いと、絶縁カバー14が突っ張って第2面12B同士を密着させることができないおそれがある。曲げ部16の幅Wは、少なくともカバー座17(図6参照)の底面17Bから第2面12Bまでの厚みの二倍以上に調整されている。
【0034】
以上のように構成された平行二線ユニット10及び送電装置2は、折り曲げ可能な平行二線路11を備えているため、図3に示すように、柔軟なレイアウトの構築が可能である。図7に示すように、平行二線ユニット10を折り畳んでコンパクトに持ち運ぶことができるため、移設も簡単である。このような平行二線路11は、例えば、廉価で入手しやすい平編み銅線を用いて構成できる。
【0035】
図4に示すように、平行二線路11には、複数のガイドプレート12が取り付けられているため、導電体11L,11Rの間隔Dがばらつくおそれがない。受電効率に優れた平行二線ユニットを提供することができる。各々のガイドプレート12には平行二線路11を収容するキャビティ15が形成されているため、二枚のガイドプレート12,12の間にスペーサを挿入してスペースを確保するよりも部品点数を減らすことができる。ガイドプレート12の第1面12A側は、保護カバー13に覆われており、美観に優れている。
【0036】
曲げ部16は、絶縁カバー14に保護されており、万が一触れても感電しない。絶縁カバー14とカバー座17とが重畳する幅を調整することにより、図7に示すように、曲げ部16の幅Wを所定の幅に揃えて第2面12B同士を密着させるようにガイドプレート12を積み重ねることができる。図6に示すように、カバー座17に突き当て面17Sや逃がし穴18を設けることで、絶縁カバー14とカバー座17との位置を簡単に合わせることができる。
【0037】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0038】
1…非接触給電システム、2…送電装置、3…受電装置、4…電源装置、5…コイル、6…負荷、10…平行二線ユニット、11…平行二線路、11L,11R…導電体、12…ガイドプレート、13…保護カバー、14…絶縁カバー、15…キャビティ、15B…底面、15L,15R…凹条、16…曲げ部、17…カバー座、17B…底面、17S…突き当て面、18…逃がし穴、20…キャパシタユニット、D…導電体の間隔、d…凹条の間隔、W…曲げ部の幅。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7