IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャープ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-電子機器 図1
  • 特許-電子機器 図2
  • 特許-電子機器 図3
  • 特許-電子機器 図4
  • 特許-電子機器 図5
  • 特許-電子機器 図6
  • 特許-電子機器 図7
  • 特許-電子機器 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-15
(45)【発行日】2022-09-27
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/63 20180101AFI20220916BHJP
   F24F 6/00 20060101ALI20220916BHJP
   F24F 11/56 20180101ALI20220916BHJP
   F24F 11/70 20180101ALI20220916BHJP
   F24F 140/00 20180101ALN20220916BHJP
   F24F 120/20 20180101ALN20220916BHJP
   F24F 120/14 20180101ALN20220916BHJP
   F24F 120/10 20180101ALN20220916BHJP
【FI】
F24F11/63
F24F6/00 A
F24F11/56
F24F11/70
F24F140:00
F24F120:20
F24F120:14
F24F120:10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019556534
(86)(22)【出願日】2018-02-16
(86)【国際出願番号】 JP2018005479
(87)【国際公開番号】W WO2019106853
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2020-09-17
(31)【優先権主張番号】P 2017228065
(32)【優先日】2017-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】藤井 勝司
【審査官】村山 美保
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-170002(JP,A)
【文献】特開2013-053755(JP,A)
【文献】特開2015-203504(JP,A)
【文献】特開2014-173799(JP,A)
【文献】特開2010-249385(JP,A)
【文献】特開2015-187510(JP,A)
【文献】特開2004-044988(JP,A)
【文献】特開2013-021586(JP,A)
【文献】中国実用新案第203757953(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/00-11/89
F24F 6/00
F24F 7/00
F24F 120/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器であって、
前記電子機器に対して所定の操作が行われたことを検知する検知部と、
前記検知部の検知結果に基づいて、前記電子機器の設置された室内に人が居るか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて前記電子機器を制御する運転制御部と、
水を収容する水タンクと
を備え、
前記検知部は、前記水タンク内の水位を検知する水位検知部を含み、
前記判定部は、第1判定部と、第2判定部とを含み、
前記第1判定部は、規定時間ごとに、前記水位検知部の検知結果に基づいて、前記電子機器の設置された室内に人が居るか否かを判定し、前記判定の結果に応じて、前記室内に人が居ることを示す第1情報、又は前記室内に人が居ないことを示す第2情報を出力し、
前記第2判定部は、規定判定時間内に前記第1情報が出力された回数と、前記第2情報が出力された回数とを計数し、前記計数の結果に応じて、前記室内の状態が、前記室内に人が居ない第1状態、前記室内に人が居て人の動作が少ない第2状態、又は前記室内に人が居て人の動作が多い第3状態のうちのいずれであるかを判定し、
前記運転制御部は、前記室内の状態が前記第1状態であるか、前記第2状態であるか、前記第3状態であるかに応じて、前記電子機器が有する制御対象を制御する、電子機器。
【請求項2】
人の動きを検知する人感センサーをさらに備え、
前記判定部は、前記検知部の検知結果と前記人感センサーの検知結果とに基づいて、前記室内に人が居るか否かを判定する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記検知部は、ユーザーの操作を受け付ける操作部を含み、
前記操作部が前記ユーザーの操作を受け付けた場合に、前記判定部は、前記所定の操作が行われたと判定する、請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記水位検知部が、所定閾値未満の水位から前記所定閾値以上の水位への変化を検知した場合に、前記判定部は、前記所定の操作が行われたと判定する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
イオンを発生するイオン発生ユニットをさらに備え、
前記検知部は、前記電子機器の本体に対する前記イオン発生ユニットの着脱を検知する第1着脱検知部を含み、
前記第1着脱検知部が、前記イオン発生ユニットが取り外されたことを検知した場合、又は、前記イオン発生ユニットが取り付けられたことを検知した場合に、前記判定部は、前記所定の操作が行われたと判定する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記電子機器の外壁を構成する板状部材をさらに備え、
前記検知部は、前記電子機器の本体に対する前記板状部材の着脱を検知する第2着脱検知部を含み、
前記第2着脱検知部が、前記板状部材が取り外されたことを検知した場合、又は、前記板状部材が取り付けられたことを検知した場合に、前記判定部は、前記所定の操作が行われたと判定する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記電子機器を操作するための赤外線を送信するリモコンをさらに備え、
前記検知部は、前記リモコンから前記赤外線を受信する赤外線受信部を含み、
前記赤外線受信部が前記赤外線を受信した場合に、前記判定部は、前記所定の操作が行われたと判定する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載された温風機は、人体を検知する人感センサーを備える。そして、温風機は、人感センサーの検知信号から、人の存否を判定して温風機を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-36843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、人感センサーの有無に関係なく、室内に人が居ることを検知することの可能な電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一局面によれば、電子機器は、検知部と、判定部とを備える。検知部は、前記電子機器に対して所定の操作が行われたことを検知する。判定部は、前記検知部の検知結果に基づいて、前記電子機器の設置された室内に人が居るか否かを判定する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、人感センサーの有無に関係なく、室内に人が居ることを検知することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態1に係る電子機器を示す図である。
図2】実施形態1に係る電子機器の実行する処理を示すフローチャートである。
図3】本発明の実施形態2に係る電子機器を示す図である。
図4】実施形態2に係る電子機器の実行する処理を示すフローチャートである。
図5】本発明の実施形態3に係る空気清浄機を示す図である。
図6】実施形態3に係る空気清浄機の実行する処理を示すフローチャートである。
図7】実施形態3に係る空気清浄機の判定ルーチンの一部を示すフローチャートである。
図8】実施形態3に係る空気清浄機の判定ルーチンの他の一部を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0009】
(実施形態1)
図1及び図2を参照して、本発明の実施形態1に係る電子機器1を説明する。まず、図1を参照して、電子機器1を説明する。電子機器1は、建造物の室内に設置される。電子機器1は、例えば、家電機器である。家電機器は、例えば、空気清浄機、エアコン、加湿機、暖房器具、扇風機、又は照明器具である。
【0010】
図1は、電子機器1を示す図である。図1に示すように、電子機器1は、検知部3と、記憶部5と、制御部7とを備える。制御部7は、判定部9と、運転制御部11とを含む。
【0011】
検知部3は、電子機器1に対して所定の操作が行われたことを検知する。検知部3は、例えば、センサーである。検知部3は、検知部3の検知結果を示す信号値(以下、「第1信号値FV」と記載する。)を制御部7に出力する。第1信号値FVは、電子機器1に対して所定の操作が行われたか否かを示す。第1信号値FVは、アナログ信号として出力されてもよいし、デジタル信号として出力されてもよい。
【0012】
記憶部5は、記憶装置を含み、データ及びコンピュータープログラムを記憶する。記憶部5は、半導体メモリーのような主記憶装置と、半導体メモリー及び/又はハードディスクドライブのような補助記憶装置とを含む。記憶部5は、リムーバブルメディアを含んでいてもよい。
【0013】
制御部7は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。制御部7のプロセッサーは、記憶部5の記憶装置が記憶しているコンピュータープログラムを実行して、判定部9及び運転制御部11として機能する。
【0014】
判定部9は、検知部3の検知結果に基づいて、電子機器1の設置された室内に人が居るか否かを判定する。従って、実施形態1によれば、人感センサーの有無に関係なく、室内に人が居ることを検知することが可能である。
【0015】
具体的には、検知部3が、電子機器1に対して所定の操作が行われたことを検知した場合は、判定部9は、室内に人が居ると判定する。一方、検知部3が、電子機器1に対して所定の操作が行われたことを検知していない場合は、判定部9は、室内に人が居ないと判定する。
【0016】
運転制御部11は、判定部9の判定結果に基づいて電子機器1を制御する。従って、運転制御部11は、室内の人の存否に応じて電子機器1を運転できる。
【0017】
次に、図1及び図2を参照して、電子機器1の実行する処理を説明する。図2は、電子機器1の実行する処理を示すフローチャートである。図2に示すように、電子機器1の実行する処理は、ステップS1~ステップS7を含む。
【0018】
図1及び図2に示すように、ステップS1において、電子機器1の判定部9は、検知部3から、検知部3の検知結果を示す第1信号値FVを取得する。
【0019】
ステップS3において、判定部9は、第1信号値FVに基づいて、室内に人が居るか否かを判定する。
【0020】
具体的には、検知部3の第1信号値FVが、電子機器1に対して所定の操作が行われたことを示している場合は、判定部9は、室内に人が居ると判定して(ステップS3でYes)、処理をステップS5に進める。
【0021】
そして、ステップS5において、運転制御部11は、電子機器1に対して第1運転制御を実行する。第1運転制御は、室内の人の存在に応じて電子機器1の運転状態を変更する制御を示す。例えば、電子機器1の運転状態を変更する制御は、ステップS3の肯定判定時に電子機器1が停止しているときに、電子機器1の運転を開始する制御である。例えば、電子機器1の運転状態を変更する制御は、電子機器1の動作を、ステップS3の肯定判定時の電子機器1の動作よりも活発な動作に変更する制御である。
【0022】
一方、検知部3の第1信号値FVが、電子機器1に対して所定の操作が行われていないことを示している場合は、判定部9は、室内に人が居ないと判定して(ステップS3でNo)、処理をステップS7に進める。
【0023】
そして、ステップS7において、運転制御部11は、電子機器1に対して第2運転制御を実行する。第2運転制御は、室内の人の不在に応じて電子機器1の運転状態を変更する制御を示す。例えば、電子機器1の運転状態を変更する制御は、ステップS3の否定判定時に電子機器1が運転されているときに、電子機器1を停止する制御である。例えば、電子機器1の運転状態を変更する制御は、電子機器1の動作を、ステップS3の否定判定時の電子機器1の動作よりも鈍重な動作に変更する制御である。
【0024】
(実施形態2)
図3及び図4を参照して、本発明の実施形態2に係る電子機器1Aを説明する。実施形態2に係る電子機器1Aが、人感センサー21を備えている点で、実施形態2は実施形態1と主に異なる。以下、実施形態2が実施形態1と異なる点を主に説明する。
【0025】
まず、図3を参照して、電子機器1Aを説明する。電子機器1Aは、実施形態1と同様に、例えば、家電機器である。
【0026】
図3は、電子機器1Aを示す図である。図3に示すように、電子機器1Aは、実施形態1に係る電子機器1の構成に加えて、人感センサー21をさらに備える。
【0027】
人感センサー21は、室内の人の動きを検知する。実施形態2では、人感センサー21は、焦電式センサーを含む。そして、人感センサー21は、人体が動くことで生じる熱(赤外線量)の変化をとらえて、人感センサー21の検知結果を示す信号値(以下、「第2信号値SV」と記載する。)を制御部7に出力する。第2信号値SVは、室内に人が居るか否かを示す。第2信号値SVは、アナログ信号として出力されてもよいし、デジタル信号として出力されてもよい。
【0028】
判定部9は、検知部3の検知結果と人感センサー21の検知結果とに基づいて、室内に人が居るか否かを判定する。つまり、判定部9は、互いに異なる検知方式を採用する複数の検知ユニット(実施形態2では検知部3及び人感センサー21)の検知結果に基づいて、室内に人が居るか否かを判定する。従って、実施形態2によれば、人感センサー21又は検知部3だけを備える場合と比較して、室内に人が居るか否かを精度良く判定できる。換言すれば、人の存否の誤判定を抑制できる。例えば、実際に室内に人が居る場合に、人が室内にいないと判定されることを抑制できる。
【0029】
具体的には、人感センサー21が室内に人の居ることを検知していない場合でも、検知部3が、電子機器1Aに対して所定の操作が行われたことを検知した場合は、判定部9は、室内に人が居ると判定する。例えば、人が、室内において人感センサー21の検知範囲外の領域に位置する場合でも、検知部3が、電子機器1Aに対して所定の操作が行われたことを検知する限りにおいては、判定部9は、室内に人が居ると判定する。つまり、検知部3が人感センサー21の検知性能を補うことによって、人の存否の誤判定を抑制できる。
【0030】
一方、検知部3が電子機器1Aに対する所定の操作を検知していない場合でも、人感センサー21が室内に人の居ることを検知した場合は、判定部9は、室内に人が居ると判定する。つまり、人感センサー21が検知部3の検知性能を補うことによって、人の存否の誤判定を抑制できる。
【0031】
また、人感センサー21が室内に人の居ることを検知しておらず、かつ、検知部3が電子機器1Aに対する所定の操作を検知していない場合は、判定部9は、室内に人が居ないと判定する。
【0032】
なお、人感センサー21が室内に人の居ることを検知し、かつ、検知部3が電子機器1Aに対する所定の操作を検知した場合は、判定部9は、室内に人が居ると判定する。
【0033】
運転制御部11は、判定部9の判定結果に基づいて電子機器1Aを制御する。従って、運転制御部11は、室内の人の存否に応じて電子機器1Aを運転できる。
【0034】
次に、図3及び図4を参照して、電子機器1Aの実行する処理を説明する。図4は、電子機器1Aの実行する処理を示すフローチャートである。図4に示すように、電子機器1Aの実行する処理は、ステップS21~ステップS31を含む。
【0035】
図3及び図4に示すように、ステップS21において、電子機器1の判定部9は、人感センサー21から、人感センサー21の検知結果を示す第2信号値SVを取得する。
【0036】
ステップS23において、判定部9は、第2信号値SVに基づいて、室内に人が居るか否かを判定する。
【0037】
具体的には、人感センサー21の第2信号値SVが、室内に人の居ることを示している場合は、判定部9は、室内に人が居ると判定して(ステップS23でYes)、処理をステップS29に進める。
【0038】
一方、人感センサー21の第2信号値SVが、室内に人の居ないことを示している場合は、判定部9は、室内に人が居ないと判定して(ステップS23でNo)、処理をステップS25に進める。
【0039】
ステップS25において、判定部9は、検知部3から、検知部3の検知結果を示す第1信号値FVを取得する。
【0040】
ステップS27において、判定部9は、第1信号値FVに基づいて、室内に人が居るか否かを判定する。
【0041】
具体的には、検知部3の第1信号値FVが、電子機器1に対して所定の操作が行われたことを示している場合は、判定部9は、室内に人が居ると判定して(ステップS27でYes)、処理をステップS29に進める。
【0042】
一方、検知部3の第1信号値FVが、電子機器1に対して所定の操作が行われていないことを示している場合は、判定部9は、室内に人が居ないと判定して(ステップS27でNo)、処理をステップS31に進める。
【0043】
ステップS31において、運転制御部11は、電子機器1に対して第2運転制御を実行する。ステップS31の第2運転制御は、図2のステップS7の第2運転制御と同様である。
【0044】
一方、ステップS23の肯定判定の後、又は、ステップS27の肯定判定の後、ステップS29において、運転制御部11は、電子機器1に対して第1運転制御を実行する。ステップS29の第1運転制御は、図2のステップS5の第1運転制御と同様である。
【0045】
なお、ステップS21とステップS25との順番は特に限定されない。例えば、ステップS25及びステップS27の後に、ステップS21及びステップS23を実行してもよい。
【0046】
(実施形態3)
図5図8を参照して、本発明の実施形態3に係る空気清浄機1Bを説明する。実施形態3に係る電子機器が空気清浄機1Bである点で、実施形態3は実施形態2と主に異なる。以下、実施形態3が実施形態2と異なる点を主に説明する。
【0047】
図5は、空気清浄機1Bを示す図である。空気清浄機1Bは、「電子機器」の一例に相当する。空気清浄機1Bは、建造物の室内に設置され、空気中の塵を集塵する。図5に示すように、空気清浄機1Bは、実施形態2に係る電子機器1Aの構成に加えて、ファン51と、フィルター53と、表示部55と、センサー部57とをさらに備える。
【0048】
ファン51は、空気清浄機1Bの設置された室内の空気を、空気清浄機1B内部に取り込み、フィルター53を通過させる。その結果、フィルター53は、空気中の塵を集塵する。フィルター53は、例えば、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルターである。表示部55は、空気清浄機1Bの運転状態のような各種情報を表示する。
【0049】
センサー部57は、室内の状態を検知する。実施形態3では、センサー部57は、塵埃センサー及び臭気センサーのうちの少なくとも1つを含む。塵埃センサーは、室内の塵埃量を検知する。臭気センサーは、室内の臭気を検知する。塵埃センサー及び臭気センサーの少なくとも一方の感度が「高」に設定されると、空気清浄機1Bは、塵埃及び臭気を素早く検知して除去する。
【0050】
空気清浄機1Bは、加湿器31と、イオン発生ユニット33と、板状部材35と、リモコン37とをさらに備える。加湿器31は、室内を加湿するための水を収容する水タンク31aを含む。検知部3は、空気清浄機1Bに対して所定の操作が行われたことを検知する。具体的には、検知部3は、操作部40と、水位検知部41と、第1着脱検知部43と、第2着脱検知部45と、赤外線受信部47とを含む。
【0051】
操作部40は、ユーザーの操作を検知して、ユーザーの操作を受け付ける。操作部40がユーザーの操作を受け付けた場合に、判定部9は、空気清浄機1Bに対して第1所定操作が行われたと判定する。
【0052】
第1所定操作が行われたと判定されたことは、室内に人が居ると判定されたことに相当する。実施形態3によれば、操作部40がユーザーの操作を検知することにより、人が室内に居ることを容易に判定できる。第1所定操作は、「所定操作」の一例に相当する。
【0053】
具体的には、操作部40は、操作部40の検知結果を示す信号値(以下、「操作信号値SG1」と記載する。)を制御部7に出力する。操作部40は、例えば、単数又は複数のキー(不図示)を含む。従って、キーが押下されると、操作部40は、ユーザーの操作を受け付けたことを示す操作信号値SG1を制御部7に出力する。一方、キーが押下されていないと、操作部40は、ユーザーの操作を受け付けていないことを示す操作信号値SG1を制御部7に出力する。
【0054】
加湿器31は、水タンク31aに収容された水を気化し、空気に水分を含ませて室内を加湿する。水位検知部41は、水タンク31a内の水位を検知する。水位検知部41が、所定閾値未満の水位から所定閾値以上の水位への変化を検知した場合に、判定部9は、空気清浄機1Bに対して第2所定操作が行われたと判定する。
【0055】
第2所定操作が行われたと判定されたことは、室内に人が居ると判定されたことに相当する。なぜなら、所定閾値未満の水位から所定閾値以上の水位への変化は、ユーザーである人が水タンク31aに水を補給したことを示すからである。実施形態3によれば、水位検知部41が水タンク31aの水位を検知することにより、人が室内に居ることを容易に判定できる。第2所定操作は、「所定操作」の一例に相当する。
【0056】
具体的には、水位検知部41は、水位検知部41の検知結果を示す信号値(以下、「水位信号値SG2」と記載する。)を制御部7に出力する。例えば、水位検知部41は、フロート(不図示)と、フロート内部に設置された磁石(不図示)と、磁気センサー(不図示)とを含む。フロートは水タンク31aに配置される。磁気センサーは、例えば、ホール素子を含む。
【0057】
水タンク31aの水位が所定閾値以上であると、磁気センサーがフロート内部の磁石を検知する。その結果、水位検知部41は、水位が所定閾値以上であることを示す水位信号値SG2を制御部7に出力する。水位が所定閾値以上であることは、水タンク31aに水が「有ること」を示す。
【0058】
一方、水タンク31aの水位が所定閾値未満であると、フロート内部の磁石が磁気センサーから離れるため、磁気センサーはフロート内部の磁石を検知しない。その結果、水位検知部41は、水位が所定閾値未満であることを示す水位信号値SG2を制御部7に出力する。水位が所定閾値未満であることは、水タンク31aに水が「無いこと」を示す。
【0059】
イオン発生ユニット33は、イオンを発生して、室内の空気中に放出する。イオン発生ユニット33は、空気清浄機1Bの本体BDに対して着脱自在である。第1着脱検知部43は、空気清浄機1Bの本体BDに対するイオン発生ユニット33の着脱を検知する。第1着脱検知部43が、イオン発生ユニット33が本体BDから取り外されたことを検知した場合、又は、イオン発生ユニット33が本体BDに取り付けられたことを検知した場合に、判定部9は、空気清浄機1Bに対して第3所定操作が行われたと判定する。
【0060】
第3所定操作が行われたと判定されたことは、室内に人が居ると判定されたことに相当する。実施形態3によれば、イオン発生ユニット33の着脱を検知することにより、人が室内に居ることを容易に判定できる。第3所定操作は、「所定操作」の一例に相当する。
【0061】
具体的には、第1着脱検知部43は、第1着脱検知部43の検知結果を示す信号値(以下、「第1着脱信号値SG1A」と記載する。)を制御部7に出力する。例えば、第1着脱検知部43は、第1端子部(不図示)と第2端子部(不図示)とを含む。
【0062】
イオン発生ユニット33が本体BDに取り付けられると、本体BDから第1端子部を介してイオン発生ユニット33に電源電圧が供給される。イオン発生ユニット33に電源電圧が供給されると、第2端子部は、イオン発生ユニット33が本体BDに接続されていることを示す第1着脱信号値SG1A(例えば、電源電圧のレベルと同じレベルの電圧)を制御部7に出力する。
【0063】
一方、イオン発生ユニット33が本体BDから取り外されると、イオン発生ユニット33に電源電圧が供給されない。イオン発生ユニット33に電源電圧が供給されていないと、第2端子部は、イオン発生ユニット33が本体BDに接続されていないことを示す第1着脱信号値SG1A(例えば、ゼロレベルの電圧)を制御部7に出力する。
【0064】
板状部材35は、空気清浄機1Bの外壁を構成する。板状部材35は、空気清浄機1Bの本体BDに対して着脱自在である。板状部材35は、例えば、空気清浄機1Bの背面に配置されるパネルである。第2着脱検知部45は、空気清浄機1Bに対する板状部材35の着脱を検知する。第2着脱検知部45が、板状部材35が本体BDから取り外されたことを検知した場合、又は、板状部材35が本体BDに取り付けられたことを検知した場合に、判定部9は、空気清浄機1Bに対して第4所定操作が行われたと判定する。
【0065】
第4所定操作が行われたと判定されたことは、室内に人が居ると判定されたことに相当する。実施形態3によれば、板状部材35の着脱を検知することにより、人が室内に居ることを容易に判定できる。第4所定操作は、「所定操作」の一例に相当する。
【0066】
具体的には、第2着脱検知部45は、第2着脱検知部45の検知結果を示す信号値(以下、「第2着脱信号値SG2A」と記載する。)を制御部7に出力する。例えば、第2着脱検知部45は、板状部材35に設置された磁石(不図示)と、磁気センサー(不図示)とを含む。磁気センサーは、例えば、ホール素子を含む。
【0067】
板状部材35が本体BDに取り付けられると、磁気センサーが板状部材35の磁石を検知する。その結果、第2着脱検知部45は、板状部材35が本体BDに取り付けられたことを示す第2着脱信号値SG2Aを制御部7に出力する。
【0068】
一方、板状部材35が本体BDから取り外されると、板状部材35の磁石が磁気センサーから離れるため、磁気センサーが板状部材35の磁石を検知しない。その結果、第2着脱検知部45は、板状部材35が本体BDから取り外されたことを示す第2着脱信号値SG2Aを制御部7に出力する。
【0069】
リモコン37は、空気清浄機1Bを操作するための赤外線を赤外線受信部47に送信する。赤外線受信部47は、リモコン37からの赤外線を受信する。赤外線受信部47がリモコン37から赤外線を受信した場合に、判定部9は、第5所定操作が行われたと判定する。
【0070】
第5所定操作が行われたと判定されたことは、室内に人が居ると判定されたことに相当する。なぜなら、リモコン37から赤外線を受信したことは、ユーザーである人が室内でリモコン37を操作したことを示すからである。実施形態3によれば、リモコン37からの赤外線を受信することにより、人が室内に居ることを容易に判定できる。第5所定操作は、「所定操作」の一例に相当する。
【0071】
具体的には、赤外線受信部47は、赤外線受信部47の検知結果を示す信号値(以下、「赤外線信号値SG3」と記載する。)を制御部7に出力する。例えば、赤外線受信部47は、赤外線受光素子(不図示)を含む。
【0072】
リモコン37が赤外線を送信すると、赤外線受光素子が赤外線を検知する。その結果、赤外線受信部47は、リモコン37から赤外線を受信したことを示す赤外線信号値SG3を制御部7に出力する。
【0073】
一方、リモコン37が赤外線を送信していないと、赤外線受光素子が赤外線を検知しない。その結果、赤外線受信部47は、リモコン37から赤外線を受信していないことを示す赤外線信号値SG3を制御部7に出力する。
【0074】
なお、空気清浄機1Bの設置された室内に、リモコン37を含む複数のリモコンが存在する場合、赤外線受信部47は、全てのリモコンから赤外線を受信してもよい。この場合、判定部9は、所定の赤外線(以下、「所定の赤外線PIR」と記載する。)を受信した場合に限り、第5所定操作が行われたと判定する。例えば、複数のリモコンのうちのリモコン37が所定の赤外線PIRを送信する。
【0075】
具体的には、判定部9は、赤外線受信部47によって受信された赤外線に含まれる所定コードに基づいて、受信された赤外線が所定の赤外線PIRか否かを判定する。所定コードは、例えば、メーカーコード又は機種コードである。そして、判定部9は、人が居るか否かの判定において、所定の赤外線PIRだけを有効な赤外線として処理し、所定の赤外線PIRと異なる赤外線を無効な赤外線として処理する。
【0076】
すなわち、判定部9は、受信された赤外線が所定の赤外線PIRであると判定した場合は、第5所定操作が行われたと判定する。つまり、判定部9は、所定の赤外線PIRの受信によって、室内に人が居ると判定する。一方、判定部9は、受信された赤外線が所定の赤外線PIRと異なる赤外線であると判定した場合は、第5所定操作は行われていないと判定する。つまり、判定部9は、所定の赤外線PIRと異なる赤外線の受信によっては、室内に人が居ると判定しない。
【0077】
判定部9は、操作部40の検知結果と、水位検知部41の検知結果と、第1着脱検知部43の検知結果と、第2着脱検知部45の検知結果と、赤外線受信部47の検知結果と、人感センサー21の検知結果とに基づいて、室内の人の存否と室内の状態とを判定する。つまり、判定部9は、互いに異なる検知方式を採用する複数の検知ユニット(実施形態3では、操作部40、水位検知部41、第1着脱検知部43、第2着脱検知部45、赤外線受信部47、及び人感センサー21)の検知結果に基づいて、室内の人の存否と室内の状態とを判定する。
【0078】
従って、実施形態3に係る空気清浄機1Bによれば、人感センサー21又は検知部3だけを備える空気清浄機と比較して、室内の人の存否と室内の状態とを精度良く判定できる。室内の状態は、人の存否及び人の状態によって示される。人の状態は、人の動作の度合によって示される。人の動作の度合は、例えば、「人の動きが少ないこと」又は「人の動きが多いこと」である。
【0079】
具体的には、人感センサー21が室内に人の居ることを検知していない場合でも、操作部40、水位検知部41、第1着脱検知部43、第2着脱検知部45、及び赤外線受信部47のうちのいずれかが、空気清浄機1Bに対して所定の操作が行われたことを検知した場合は、判定部9は、室内に人が居ると判定する。例えば、人が、室内において人感センサー21の検知範囲外の領域に位置する場合でも、操作部40、水位検知部41、第1着脱検知部43、第2着脱検知部45、及び赤外線受信部47のうちのいずれかが、電子機器1Aに対して所定の操作が行われたことを検知する限りにおいては、判定部9は、室内に人が居ると判定する。つまり、操作部40、水位検知部41、第1着脱検知部43、第2着脱検知部45、及び赤外線受信部47が人感センサー21の検知性能を補うことによって、人の存否の誤判定を抑制できる。
【0080】
一方、操作部40、水位検知部41、第1着脱検知部43、第2着脱検知部45、及び赤外線受信部47が電子機器1Aに対する所定の操作を検知していない場合でも、人感センサー21が室内に人の居ることを検知した場合は、判定部9は、室内に人が居ると判定する。つまり、人感センサー21が操作部40、水位検知部41、第1着脱検知部43、第2着脱検知部45、及び赤外線受信部47の検知性能を補うことによって、人の存否の誤判定を抑制できる。
【0081】
なお、検知部3の検知結果を示す第1信号値FV(操作信号値SG1、水位信号値SG2、第1着脱信号値SG1A、第2着脱信号値SG2A、及び赤外線信号値SG3)は、アナログ信号として出力されてもよいし、デジタル信号として出力されてもよい。
【0082】
次に、図5及び図6を参照して、空気清浄機1Bの実行する処理を説明する。図6は、空気清浄機1Bの実行する処理を示すフローチャートである。図6に示すように、空気清浄機1Bの実行する処理は、ステップS41~ステップS47を含む。
【0083】
図5及び図6に示すように、ステップS41において、判定部9は、人感センサー21の検知結果を示す第2信号値SVを一定時間間隔Taで記憶するように、記憶部5を制御する。第2信号値SVは実施形態2に係る第2信号値SVと同様である。記憶部5は、一定時間間隔Taで第2信号値SVを記憶する。
【0084】
人感センサー21からの第2信号値SVは、人検知「有」の場合は第1レベルを示し、人検知「無」の場合は第1レベルと異なる第2レベルを示す。人検知「有」は、人感センサー21が人を検知していること、すなわち、室内に人が居ることを示す。人検知「無」は、人感センサー21が人を検知していないこと、すなわち、室内に人が居ないことを示す。
【0085】
具体的には、人感センサー21は、所定時間Tbごとに熱の移動の有無を検知し、熱の移動の有無に基づいて、人検知の有無を判定する。所定時間Tbは、例えば、25ミリ秒である。人感センサー21は、例えば、「熱の移動の有り」が10回中4回以上であると人検知「有」と判定し、「熱の移動の有り」が10回中3回以下である場合に人検知「無」と判定する。人感センサー21は、人検知「有」と判定すると、人検知「有」を示す第1レベルの第2信号値SVを制御部7に出力する。一方、人感センサー21は、人検知「無」と判定すると、人検知「無」を示す第2レベルの第2信号値SVを制御部7に出力する。
【0086】
ステップS43において、判定部9は、検知部3の検知結果を示す第1信号値FVを一定時間間隔Taで記憶するように、記憶部5を制御する。記憶部5は、一定時間間隔Taで第1信号値FVを記憶する。
【0087】
第1信号値FVは、操作信号値SG1、水位信号値SG2、第1着脱信号値SG1A、第2着脱信号値SG2A、及び赤外線信号値SG3を含む。従って、記憶部5は、操作信号値SG1、水位信号値SG2、第1着脱信号値SG1A、第2着脱信号値SG2A、及び赤外線信号値SG3の各々を、一定時間間隔Taで記憶する。
【0088】
ステップS45において、判定部9は、判定ルーチンの判定結果に基づいて、空気清浄機1Bの設置された室内の状態を判定する。判定ルーチンは、記憶部5に記憶された検知部3の検知結果と、記憶部5に記憶された人感センサー21の検知結果とに基づいて、室内の人の存否を判定する処理を示す。
【0089】
具体的には、判定部9は、第1判定部9aと、第2判定部9bとを含む。第1判定部9aは、判定ルーチンにおいて、規定時間Txごとに、第1信号値FV及び第2信号値SVに基づいて、室内に人が居るか否かを判定する。そして、第1判定部9aは、室内に人が居ると判定した場合に、第1情報FNを出力する。第1情報FNは、室内に人が居ることを示す。一方、第1判定部9aは、室内に人が居ないと判定した場合に、第2情報SNを出力する。第2情報SNは、室内に人が居ないことを示す。
【0090】
第1判定部9aは、規定時間Tx(例えば1秒)ごとに、第1情報FN及び第2情報SNのうちのいずれかの情報を出力する。
【0091】
第2判定部9bは、規定判定時間Ty内に第1情報FNが出力された回数NM1を計数する。そして、第2判定部9bは、回数NM1に規定時間Txを掛けて、第1合計時間Ts1(=NM1×Tx)を算出する。第1合計時間Ts1は、規定判定時間Ty内において、室内に人が居ると判定された時間の合計を示す。規定判定時間Tyは、規定時間Txよりも長い。
【0092】
第2判定部9bは、規定判定時間Ty内に第2情報SNが出力された回数NM2を計数する。そして、第2判定部9bは、回数NM2に規定時間Txを掛けて、第2合計時間Ts2(=NM2×Tx)を算出する。第2合計時間Ts2は、規定判定時間Ty内において、室内に人が居ないと判定された時間の合計を示す。
【0093】
第2判定部9bは、第1合計時間Ts1及び第2合計時間Ts2に基づいて室内の状態を判定する。
【0094】
具体的には、第2判定部9bは、室内の状態が状態Sp1か状態Sp2か状態Sp3かを判定する。状態Sp1は、室内に人が居ない状態を示す。状態Sp2は、室内に人が居て人の動作が少ない状態を示す。状態Sp3は、室内に人が居て人の動作が多い状態を示す。
【0095】
第2判定部9bは、室内の状態の判定において、規定判定時間Tyとして、第1規定判定時間Ty1と、第2規定判定時間Ty2とを使用する。第1規定判定時間Ty1は第2規定判定時間Ty2よりも短い。第1規定判定時間Ty1及び第2規定判定時間Ty2の各々は、規定時間Txよりも長い。
【0096】
また、第2判定部9bは、室内の状態の判定において、第1閾値TH1と、第2閾値TH2と、第3閾値TH3とを使用する。第1閾値TH1は第2閾値TH2よりも小さい。
【0097】
第1規定判定時間Ty1、第1閾値TH1、及び第3閾値TH3は、室内の状態が状態Sp2(「動き少ない」)のときに使用される。第2規定判定時間Ty2及び第2閾値TH2は、室内の状態が状態Sp3(「動き多い」)のときに使用される。
【0098】
具体的には、第2判定部9bは、次のようにして、室内の状態を判定する。
【0099】
すなわち、第2判定部9bは、室内の状態が状態Sp1(「人居ない」)である場合に、第1情報FNが出力されると、室内の状態が状態Sp1から状態Sp2(「動き少ない」)に移行したと判定する。
【0100】
第2判定部9bは、室内の状態が状態Sp2(「動き少ない」)である場合に、第1規定判定時間Ty1(例えば1分)内の第1合計時間Ts1が第1閾値TH1(例えば25秒)以上であると判定したときに、室内の状態が状態Sp2から状態Sp3(「動き多い」)に移行したと判定する。
【0101】
第2判定部9bは、室内の状態が状態Sp2(「動き少ない」)である場合に、第2合計時間Ts2が第3閾値TH3(例えば15分)以上であると判定したときに、室内の状態が状態Sp2から状態Sp1(「人居ない」)に移行したと判定する。
【0102】
第2判定部9bは、室内の状態が状態Sp3(「動き多い」)である場合に、第2規定判定時間Ty2(例えば5分)内の第1合計時間Ts1が第2閾値TH2(例えば30秒)未満であると判定したときに、室内の状態が状態Sp3から状態Sp2(「動き少ない」)に移行したと判定する。
【0103】
ステップS47において、運転制御部11は、室内の状態に応じて空気清浄機1Bを制御する。具体的には、運転制御部11は、室内の状態に応じて制御対象を制御する。実施形態3では、制御対象は、ファン51、表示部55、及びセンサー部57である。
【0104】
例えば、室内の状態が状態Sp1(「人居ない」)であると判定された場合、運転制御部11は、表示部4の輝度が低下するように、又は、表示部4が消灯するように、表示部4を制御する。例えば、室内の状態が状態Sp3(「動き多い」)であると判定された場合、運転制御部11は、センサー部57の感度を「高」に設定するとともに、ファン51の送風量を増加するようにファン51を制御する。例えば、室内の状態が状態Sp2(「動き少ない」)であると判定された場合、運転制御部11は、通常運転をするように空気清浄機1Bを制御する。
【0105】
次に、図5図7、及び図8を参照して、空気清浄機1Bの判定ルーチンを説明する。図7及び図8は、判定ルーチンを示すフローチャートである。図7及び図8に示すように、判定ルーチンは、ステップS61~ステップS91を含む。
【0106】
図5及び図7に示すように、ステップS61において、第1判定部9aは、タイマーを規定時間Txにセットして、タイマーをスタートする。その結果、タイマーは時間の計測を開始する。
【0107】
ステップS63において、第1判定部9aは、タイマーの計測した時間が規定時間Tx(例えば1秒)になったか否かを判定する。
【0108】
否定判定がされた場合(ステップS63でNo)は、処理はステップS63で待機する。
【0109】
一方、肯定判定がされた場合(ステップS63でYes)は、処理はステップS65に進む。
【0110】
ステップS65において、第1判定部9aは、規定時間Tx内での人感センサー21の検知結果(つまり、規定時間Tx内に記憶された複数の第2信号値SV)を記憶部5から取得する。
【0111】
ステップS67において、第1判定部9aは、規定時間Tx内での人感センサー21の検知結果に基づいて、室内に人が居るか否かを判定する。
【0112】
肯定判定がされた場合(ステップS67でYes)、処理はステップS89に進む。
【0113】
一方、否定判定がされた場合(ステップS67でNo)は、処理はステップS69に進む。
【0114】
ステップS69において、第1判定部9aは、規定時間Tx内での操作部40の検知結果(つまり、規定時間Tx内に記憶された複数の操作信号値SG1)を記憶部5から取得する。
【0115】
ステップS71において、第1判定部9aは、規定時間Tx内での操作部40の検知結果に基づいて、室内に人が居るか否かを判定する。
【0116】
肯定判定がされた場合(ステップS71でYes)、処理はステップS89に進む。
【0117】
一方、否定判定がされた場合(ステップS71でNo)は、処理はステップS73に進む。
【0118】
ステップS73において、第1判定部9aは、規定時間Tx内での水位検知部41の検知結果(つまり、規定時間Tx内に記憶された複数の水位信号値SG2)を記憶部5から取得する。
【0119】
ステップS75において、第1判定部9aは、規定時間Tx内での水位検知部41の検知結果に基づいて、室内に人が居るか否かを判定する。
【0120】
肯定判定がされた場合(ステップS75でYes)、処理はステップS89に進む。
【0121】
一方、否定判定がされた場合(ステップS75でNo)は、処理は図8のステップS77に進む。
【0122】
図8に示すように、ステップS77において、第1判定部9aは、規定時間Tx内での第1着脱検知部43の検知結果(つまり、規定時間Tx内に記憶された複数の第1着脱信号値SG1A)を記憶部5から取得する。
【0123】
ステップS79において、第1判定部9aは、規定時間Tx内での第1着脱検知部43の検知結果に基づいて、室内に人が居るか否かを判定する。
【0124】
肯定判定がされた場合(ステップS79でYes)、処理は図7のステップS89に進む。
【0125】
一方、否定判定がされた場合(ステップS79でNo)は、処理はステップS81に進む。
【0126】
ステップS81において、第1判定部9aは、規定時間Tx内での第2着脱検知部45の検知結果(つまり、規定時間Tx内に記憶された複数の第2着脱信号値SG2A)を記憶部5から取得する。
【0127】
ステップS83において、第1判定部9aは、規定時間Tx内での第2着脱検知部45の検知結果に基づいて、室内に人が居るか否かを判定する。
【0128】
肯定判定がされた場合(ステップS83でYes)、処理は図7のステップS89に進む。
【0129】
一方、否定判定がされた場合(ステップS83でNo)は、処理はステップS85に進む。
【0130】
ステップS85において、第1判定部9aは、規定時間Tx内での赤外線受信部47の検知結果(つまり、規定時間Tx内に記憶された複数の赤外線信号値SG3)を記憶部5から取得する。
【0131】
ステップS87において、第1判定部9aは、規定時間Tx内での赤外線受信部47の検知結果に基づいて、室内に人が居るか否かを判定する。
【0132】
肯定判定がされた場合(ステップS87でYes)、処理は図7のステップS89に進む。
【0133】
一方、否定判定がされた場合(ステップS87でNo)は、処理はステップS91に進む。
【0134】
ステップS91において、第1判定部91aは、人が居ないことを示す第2情報SNを第2判定部91bに出力する。そして、処理は図7のステップS61に戻る。
【0135】
一方、図7及び図8に示すように、ステップS67、ステップS71、ステップS75、ステップS79、ステップS83、又はステップS87での肯定判定の後、ステップS89において、第1判定部91aは、人が居ることを示す第1情報FNを第2判定部91bに出力する。そして、処理はステップS61に戻る。
【0136】
なお、ステップS65とステップS69とステップS73とステップS77とステップS81とステップS85との順番は特に限定されず、任意の順番であってよい。
【0137】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記(1)~(3))。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0138】
(1)図1及び図3を参照して説明した実施形態1及び実施形態2において、検知部3は、操作部40と水位検知部41と第1着脱検知部43と第2着脱検知部45と赤外線受信部47とのうちから選択された1つ又は2以上の組合せを有していてもよい。また、電子機器1及び電子機器1Aは、加湿器31とイオン発生ユニット33と板状部材35とリモコン37とのうちから選択された1つ又は2以上の組合せを有していてもよい。
【0139】
(2)図5を参照して説明した実施形態3において、空気清浄機1Bに対して所定の操作が行われたことを検知することのできる限りにおいて、検知部3は、操作部40と水位検知部41と第1着脱検知部43と第2着脱検知部45と赤外線受信部47とのうちの少なくとも1つを有していればよい。また、空気清浄機1Bは、加湿器31とイオン発生ユニット33と板状部材35とリモコン37とのうちの少なくとも1つを有していればよい。さらに、検知部3は、操作部40と水位検知部41と第1着脱検知部43と第2着脱検知部45と赤外線受信部47とのうちから選択した2以上の組合せを有していてもよい。
【0140】
(3)図1図3、及び図5を参照して説明した実施形態1~実施形態3において、次のような第1変形例及び第2変形例を構成できる。第1変形例及び第2変形例では、電子機器1、電子機器1A、及び空気清浄機1Bを包括して「電子機器1X」と記載する。
【0141】
第1変形例では、電子機器1Xの設置された室内に、電子機器1Xを含む複数の電子機器が存在する場合、電子機器1Xは、赤外線通信によって、又は、ネットワークを介した通信によって、人の存否の判定結果を示す情報Zを、室内の他の電子機器に送信する。そして、他の電子機器は、受信した情報Zに基づいて、室内の人の存否を認識する。
【0142】
第2変形例では、電子機器1Xの設置された室内に、電子機器1Xを含む複数の電子機器が存在する場合、電子機器1Xは、ネットワークを介した通信によって、人の存否の判定結果を示す情報Zを、サーバーに送信する。そして、サーバーは、情報Zを受信して、情報Zを室内の他の電子機器に送信する。他の電子機器は、受信した情報Zに基づいて、室内の人の存否を認識する。
【0143】
なお、ネットワークは、例えば、有線又は無線LAN(Local Area Network)及びインターネットを含む。
【産業上の利用可能性】
【0144】
本発明は、電子機器を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0145】
1、1A 電子機器
1B 空気清浄機(電子機器)
3 検知部
9 判定部
21 人感センサー
31 加湿器
31a 水タンク
33 イオン発生ユニット
35 板状部材
37 リモコン
40 操作部
41 水位検知部
43 第1着脱検知部
45 第2着脱検知部
47 赤外線受信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8