IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 北京小米移動軟件有限公司の特許一覧

特許7142720データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体
<>
  • 特許-データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体 図1
  • 特許-データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体 図2
  • 特許-データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体 図3
  • 特許-データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体 図4
  • 特許-データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体 図5
  • 特許-データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体 図6
  • 特許-データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体 図7
  • 特許-データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体 図8
  • 特許-データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体 図9
  • 特許-データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体 図10
  • 特許-データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-15
(45)【発行日】2022-09-27
(54)【発明の名称】データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/08 20090101AFI20220916BHJP
   H04W 72/12 20090101ALI20220916BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W72/12 150
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020563468
(86)(22)【出願日】2018-05-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-16
(86)【国際出願番号】 CN2018086385
(87)【国際公開番号】W WO2019213917
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2020-12-08
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】牟 勤
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 明
【審査官】米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】LG Electronics,Data transmission during random access procedure in MTC,3GPP TSG RAN WG1 #92b R1-1804516,2018年04月07日
【文献】Ericsson,TB sizes and UL grant for Msg3,3GPP TSG RAN WG2 #101b R2-1805178,2018年04月06日
【文献】Samsung,Early data transmission for eMTC,3GPP TSG RAN WG1 #92b R1-1804325,2018年04月07日
【文献】Xiaomi Communications,Discussion on remaining issues of EDT for NB-IoT,3GPP TSG RAN WG1 #93 R1-1807137,2018年05月11日
【文献】Huawei, HiSilicon,Feature lead summary of EDT in eMTC,3GPP TSG RAN WG1 #92b R1-1805287,2018年04月19日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器に適用可能である、データを送信する方法であって、
ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように要求することを示すターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを該基地局に送ることと、
該ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルに基づいて該基地局によって送られ、繰り返し数標識情報を搬送するターゲット・ランダム・アクセス応答を受信することであって、前記繰り返し数標識情報が、現在のチャネルの品質に基づいて決定された送信繰り返し数のセットから選択される第3の送信繰り返し数を示す、
受信することと、
ターゲット送信ブロック・サイズ、第3の送信ブロック・サイズ、および該第3の送信繰り返し数に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定することであって、該第3の送信繰り返し数は、該第3の送信ブロック・サイズに対応する、
決定することと、
ターゲット送信繰り返し数に従って、該ランダム・アクセス手順中に該基地局に該ターゲット・アップリンク・データを送信することであって、
該ターゲット送信繰り返し数が、該ランダム・アクセス手順中に該ユーザ機器が該基地局に該ターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、
ターゲット送信ブロック・サイズが、該ランダム・アクセス手順中に該ユーザ機器が該基地局に該ターゲット・アップリンク・データを送信するためのものである、
送信することと
を含む方法。
【請求項2】
送信繰り返し数のセットが、通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数のうちの少なくとも1つを含み、上位層シグナリングを通じて前記ユーザ機器に前記基地局によって送られる、
請求項に記載の方法。
【請求項3】
該送信繰り返し数のセットには、該送信繰り返し数の各々に対応する送信ブロック・サイズを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
該送信繰り返し数のセットを受信した後、該送信繰り返し数のセットをローカルに記憶すること、
をさらに含む請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲット送信ブロック・サイズ、前記第3の送信ブロック・サイズ、および前記第3の送信繰り返し数に基づいて、前記ターゲット送信繰り返し数を決定することが、
前記第3の送信ブロック・サイズに対する前記ターゲット送信ブロック・サイズの相対的関係に基づいて、前記第3の送信繰り返し数に対する前記ターゲット送信繰り返し数の第1の相対的関係を決定することと、
該第1の相対的関係および前記第3の送信繰り返し数に基づいて前記ターゲット送信繰り返し数を決定することと
を含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記ターゲット送信ブロック・サイズ、前記第3の送信ブロック・サイズ、および前記第3の送信繰り返し数に基づいて、前記ターゲット送信繰り返し数を決定することが、
前記第3の送信ブロック・サイズに対する前記ターゲット送信ブロック・サイズの相対的関係に基づいて、前記第3の送信繰り返し数に対する基準送信繰り返し数の第2の相対的関係を決定することと、
該第2の相対的関係および前記第3の送信繰り返し数に基づいて該基準送信繰り返し数を決定することと、
該基準送信繰り返し数に基づいて前記ターゲット送信繰り返し数を決定することと
を含む、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記基準送信繰り返し数に基づいて前記ターゲット送信繰り返し数を決定することが、
前記基準送信繰り返し数に基づいて、前記ターゲット送信繰り返し数を決定することであって、前記ターゲット送信繰り返し数が、値のターゲット・セットの中の前記基準送信繰り返し数からの最小差を有する値である、決定すること
を含み、
該値のターゲット・セットが少なくとも1つの値を含み、該少なくとも1つの値の各々が、第1のあらかじめ設定された値の整数倍または第2のあらかじめ設定された値の整数乗である、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記基準送信繰り返し数に基づいて前記ターゲット送信繰り返し数を決定することが、
前記基準送信繰り返し数に基づいて、前記ターゲット送信繰り返し数を決定することであって、前記ターゲット送信繰り返し数が、前記基準送信繰り返し数からの最小差を有する通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数のうちの1つである、決定すること
を含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記繰り返し数標識情報が、前記ターゲット・ランダム・アクセス応答のためのアップリンク・スケジューリング・グラント内で搬送される、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
基地局に適用可能である、データを送信する方法であって、
ユーザ機器によって送られたターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを受信することであって、該ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルが、ランダム・アクセス手順中に該ユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように要求することを示す、受信することと、
現在のチャネルの品質に基づいて決定された送信繰り返し数のセットから第3の送信繰り返し数を選択することと
第3の送信繰り返し数を示すための繰り返し数標識情報を生成することと、
該ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルに基づいて、該ユーザ機器にターゲット・ランダム・アクセス応答を送ることであって、
該ターゲット・ランダム・アクセス応答が、該ユーザ機器がターゲット送信ブロック・サイズ、第3の送信ブロック・サイズ、および該第3の送信繰り返し数に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定するための繰り返し数標識情報を搬送し、
該第3の送信繰り返し数は、該第3の送信ブロック・サイズに対応し、
該ターゲット送信繰り返し数が、該ランダム・アクセス手順中に該ユーザ機器が該基地局に該ターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、
該ターゲット送信ブロック・サイズが、該ランダム・アクセス手順中に該ユーザ機器が該基地局に該ターゲット・アップリンク・データを送信するためのものである、
送ることと、
該ランダム・アクセス手順中に、該ターゲット送信繰り返し数に従って該ユーザ機器によって送信された該ターゲット・アップリンク・データを受信することと
を含む方法。
【請求項11】
送信繰り返し数のセットが、通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数のうちの少なくとも1つを含み、上位層シグナリングを通じて前記ユーザ機器に前記基地局によって送られる、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
該送信繰り返し数のセットには、該送信繰り返し数の各々に対応する送信ブロック・サイズを含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
該ユーザ機器によって送られたターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを受信した後、該送信繰り返し数のセットから該第3の送信繰り返し数を選択する、
請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記繰り返し数標識情報が、前記ターゲット・ランダム・アクセス応答のためのアップリンク・スケジューリング・グラント内で搬送される、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
ユーザ機器であって、
プロセッサと、
該プロセッサによって実行可能である命令を記憶するためのメモリと
を備え、
該プロセッサが、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、
ユーザ機器。
【請求項16】
基地局であって、
プロセッサと、
該プロセッサによって実行可能である命令を記憶するためのメモリと
を備え、
該プロセッサが、請求項10から14のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ワイヤレス通信技術の分野に関し、より詳細には、データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信技術の発展とともに、モノのインターネットは、人々の日常生活でますます一般的になっている。いわゆるモノのインターネットは、その名前が示唆するように、モノをモノに接続する通信ネットワークである。具体的には、2つのタイプのモノのインターネット技術すなわちナローバンド・モノのインターネット(NB-IoT)およびマシン・タイプ通信(MTC)は、適用例において非常に有望である。
【0003】
送信遅延を減少させるために、NB-IoTとMTCの両方は、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器(UE)がアップリンク・データを送信することができる早期データ送信(EDT)技術とともに導入されることがある。
【0004】
一般的には、NB-IoTまたはMTCにおける一部のアップリンク・データに対して、UEは、モノのインターネットのカバレッジ能力を保証するように基地局にアップリンク・データを繰り返し送信するように構成される。したがって、どのようにしてUEが基地局にアップリンク・データを繰り返し送信するかは、EDT技術において解決されるべき差し迫った問題になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、EDT技術における、どのようにしてユーザ機器が基地局にアップリンク・データを繰り返し送信するかという問題を解決することができる、データを送信するための方法、装置、およびシステム、ならびに記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施形態の第1の態様によれば、データを送信する方法は、
ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように要求することを示すために、ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを基地局に送ることと、
ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルに基づいて基地局によって送られ、繰り返し数標識情報を搬送するターゲット・ランダム・アクセス応答を受信することと、
ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信することと
を含み、
ターゲット送信繰り返し数は、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、ターゲット送信繰り返し数は、繰り返し数標識情報およびターゲット送信ブロック・サイズに基づいて決定され、ターゲット送信ブロック・サイズは、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するためのものである。
【0007】
一実施形態では、対応関係の少なくとも1つのセットがユーザ機器内に記憶され、対応関係の少なくとも1つのセットの各々は、送信ブロック・サイズと送信繰り返し数との間の少なくとも1つの対応関係を含み、ターゲット送信繰り返し数に従ってランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信する前に、方法は、
繰り返し数標識情報に基づいて、対応関係の少なくとも1つのセットから対応関係のターゲット・セットを決定することと、
ターゲット送信ブロック・サイズに対応する送信繰り返し数を取得するために、ターゲット送信ブロック・サイズに基づいて対応関係のターゲット・セットを問い合わせることと、
ターゲット送信ブロック・サイズに対応する送信繰り返し数をターゲット送信繰り返し数として決定することと
をさらに含む。
【0008】
一実施形態では、対応関係の少なくとも1つのセットは、上位層シグナリングを通じてユーザ機器に基地局によって送られる。
【0009】
一実施形態では、対応関係のセットは、
互いに対応する、第1の送信ブロック・サイズと第1の送信繰り返し数との間の第1の対応関係と、互いに対応する、第2の送信ブロック・サイズと数標識情報との間の第2の対応関係とを含み、数標識情報は、第1の送信繰り返し数に対する、第2の送信ブロック・サイズに対応する第2の送信繰り返し数の相対的関係を示す。
【0010】
一実施形態では、繰り返し数標識情報は、第3の送信ブロック・サイズに対応する第3の送信繰り返し数を示し、ターゲット送信繰り返し数に従ってランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信する前に、方法は、
ターゲット送信ブロック・サイズ、第3の送信ブロック・サイズ、および第3の送信繰り返し数に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定すること
をさらに含む。
【0011】
一実施形態では、第3の送信繰り返し数は送信繰り返し数のセットに含まれ、送信繰り返し数のセットは、通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数のうちの少なくとも1つを含み、上位層シグナリングを通じてユーザ機器に基地局によって送られる。
【0012】
一実施形態では、ターゲット送信ブロック・サイズ、第3の送信ブロック・サイズ、および第3の送信繰り返し数に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定することは、
第3の送信ブロック・サイズに対するターゲット送信ブロック・サイズの相対的関係に基づいて、第3の送信繰り返し数に対するターゲット送信繰り返し数の第1の相対的関係を決定することと、
第1の相対的関係および第3の送信繰り返し数に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定することと
を含む。
【0013】
一実施形態では、ターゲット送信ブロック・サイズ、第3の送信ブロック・サイズ、および第3の送信繰り返し数に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定することは、
第3の送信ブロック・サイズに対するターゲット送信ブロック・サイズの相対的関係に基づいて、第3の送信繰り返し数に対する基準送信繰り返し数の第2の相対的関係を決定することと、
第2の相対的関係および第3の送信繰り返し数に基づいて、基準送信繰り返し数を決定することと、
基準送信繰り返し数に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定することと
を含む。
【0014】
一実施形態では、基準送信繰り返し数に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定することは、
基準送信繰り返し数に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定することであって、このターゲット送信繰り返し数は、値のターゲット・セットの中の、基準送信繰り返し数からの最小差を有する値であり、この値のターゲット・セットは少なくとも1つの値を含み、少なくとも1つの値の各々は、第1のあらかじめ設定された値の整数倍または第2のあらかじめ設定された値の整数乗である、決定すること
を含む。
【0015】
一実施形態では、基準送信繰り返し数に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定することは、
基準送信繰り返し数に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定することであって、ターゲット送信繰り返し数は、基準送信繰り返し数からの最小差を有する通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数のうちの1つである、決定すること
を含む。
【0016】
一実施形態では、繰り返し数標識情報は、ターゲット・ランダム・アクセス応答のためのアップリンク・スケジューリング・グラント内で搬送される。
【0017】
本開示の実施形態の第2の態様によれば、データを送信する方法は、
ユーザ機器によって送られたターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを受信することであって、このターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルは、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように要求することを示す、受信することと、
ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルに基づいて、ユーザ機器にターゲット・ランダム・アクセス応答を送ることであって、ターゲット・ランダム・アクセス応答は、ユーザ機器が繰り返し数標識情報およびターゲット送信ブロック・サイズに基づいてターゲット送信繰り返し数を決定するための繰り返し数標識情報を搬送し、ターゲット送信繰り返し数は、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、ターゲット送信ブロック・サイズは、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するためのものである、送ることと、
ランダム・アクセス手順中に、ターゲット送信繰り返し数に従ってユーザ機器によって送信されたターゲット・アップリンク・データを受信することと
を含む。
【0018】
一実施形態では、繰り返し数標識情報は、ユーザ機器内に記憶される対応関係の少なくとも1つのセットからの対応関係のターゲット・セットを決定するようにユーザ機器に指示するように構成され、対応関係のターゲット・セットは、ユーザ機器が、ターゲット送信ブロック・サイズに対応する送信繰り返し数を取得してターゲット送信繰り返し数として決定するためにターゲット送信ブロック・サイズに基づいて問い合わせるためのものであり、
対応関係の少なくとも1つのセットの各々は、送信ブロック・サイズと送信繰り返し数との間の少なくとも1つの対応関係を含む。
【0019】
一実施形態では、対応関係の少なくとも1つのセットは、上位層シグナリングを通じてユーザ機器に基地局によって送られる。
【0020】
一実施形態では、対応関係のセットは、互いに対応する、第1の送信ブロック・サイズと第1の送信繰り返し数との間の第1の対応関係と、互いに対応する、第2の送信ブロック・サイズと数標識情報との間の第2の対応関係とを含み、数標識情報は、第1の送信繰り返し数に対する、第2の送信ブロック・サイズに対応する第2の送信繰り返し数の相対的関係を示す。
【0021】
一実施形態では、繰り返し数標識情報は、第3の送信ブロック・サイズに対応する第3の送信繰り返し数を示し、第3の送信繰り返し数および第3の送信ブロック・サイズは、ターゲット送信ブロック・サイズと組み合わせて、ユーザ機器がターゲット送信繰り返し数を決定するためのものである。
【0022】
一実施形態では、第3の送信繰り返し数は、送信繰り返し数のセットに含まれ、この送信繰り返し数のセットは、通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数のうちの少なくとも1つを含み、上位層シグナリングを通じてユーザ機器に基地局によって送られる。
【0023】
一実施形態では、繰り返し数標識情報は、ターゲット・ランダム・アクセス応答のためのアップリンク・スケジューリング・グラント内で搬送される。
【0024】
本開示の実施形態の第3の態様によれば、データを送信するための装置は、
ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように要求することを示すために、基地局にターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを送るように構成された第1の送出モジュールと、
ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルに基づいて基地局によって送られ、繰り返し数標識情報を搬送するターゲット・ランダム・アクセス応答を受信するように構成された受信モジュールと、
ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように構成された第2の送出モジュールと
を含み、
ターゲット送信繰り返し数は、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、ターゲット送信繰り返し数は、繰り返し数標識情報およびターゲット送信ブロック・サイズに基づいて決定され、ターゲット送信ブロック・サイズは、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するためのものである。
【0025】
一実施形態では、対応関係の少なくとも1つのセットはユーザ機器内に記憶され、対応関係の少なくとも1つのセットの各々は、送信ブロック・サイズと送信繰り返し数との間の少なくとも1つの対応関係を含み、装置は、
繰り返し数標識情報に基づいて対応関係の少なくとも1つのセットから対応関係のターゲット・セットを決定するように構成されたセット決定サブモジュールと、
ターゲット送信ブロック・サイズに対応する送信繰り返し数を取得するためにターゲット送信ブロック・サイズに基づいて対応関係のターゲット・セットを問い合わせるように構成された問い合わせサブモジュールと、
ターゲット送信ブロック・サイズに対応する送信繰り返し数をターゲット送信繰り返し数として決定するように構成された第1の数決定サブモジュールと
を含む第1の数決定モジュールをさらに含む。
【0026】
一実施形態では、対応関係の少なくとも1つのセットは、上位層シグナリングを通じてユーザ機器に基地局によって送られる。
【0027】
一実施形態では、対応関係のセットは、
互いに対応する、第1の送信ブロック・サイズと第1の送信繰り返し数との間の第1の対応関係と、互いに対応する、第2の送信ブロック・サイズと数標識情報との間の第2の対応関係とを含み、数標識情報は、第1の送信繰り返し数に対する、第2の送信ブロック・サイズに対応する第2の送信繰り返し数の相対的関係を示す。
【0028】
一実施形態では、繰り返し数標識情報は、第3の送信ブロック・サイズに対応する第3の送信繰り返し数を示し、装置は、ターゲット送信ブロック・サイズ、第3の送信ブロック・サイズ、および第3の送信繰り返し数に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定するように構成された第2の数決定モジュールをさらに含む。
【0029】
一実施形態では、第3の送信繰り返し数は送信繰り返し数のセットに含まれ、送信繰り返し数のセットは、通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数のうちの少なくとも1つを含み、上位層シグナリングを通じてユーザ機器に基地局によって送られる。
【0030】
一実施形態では、第2の数決定モジュールは、
第3の送信ブロック・サイズに対するターゲット送信ブロック・サイズの相対的関係に基づいて第3の送信繰り返し数に対するターゲット送信繰り返し数の第1の相対的関係を決定するように構成された第1の関係決定サブモジュールと、
第1の相対的関係および第3の送信繰り返し数に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定するように構成された第2の数決定サブモジュールと
を含む。
【0031】
一実施形態では、第2の数決定モジュールは、
第3の送信ブロック・サイズに対する基準送信繰り返し数の相対的関係に基づいて第3の送信繰り返し数に対するターゲット送信ブロック・サイズの第2の相対的関係を決定するように構成された第2の関係決定サブモジュールと、
第2の相対的関係および第3の送信繰り返し数に基づいて基準送信繰り返し数を決定するように構成された第3の数決定サブモジュールと、
基準送信繰り返し数に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定するように構成された第4の数決定サブモジュールと
を含む。
【0032】
一実施形態では、第4の数決定サブモジュールは、基準送信繰り返し数に基づいて、値のターゲット・セットの中の、基準送信繰り返し数からの最小差を有する値である、ターゲット送信繰り返し数を決定するようにさらに構成され、値のターゲット・セットは少なくとも1つの値を含み、少なくとも1つの値の各々は、第1のあらかじめ設定された値の整数倍または第2のあらかじめ設定された値の整数乗である。
【0033】
一実施形態では、第4の数決定サブモジュールは、基準送信繰り返し数に基づいて、基準送信繰り返し数からの最小差を有する通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数のうちの1つであるターゲット送信繰り返し数を決定するようにさらに構成される。
【0034】
一実施形態では、繰り返し数標識情報は、ターゲット・ランダム・アクセス応答のためのアップリンク・スケジューリング・グラント内で搬送される。
【0035】
本開示の実施形態の第4の態様によれば、データを送信するための装置は、
ユーザ機器によって送られたターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを受信するように構成された第1の受信モジュールであって、このターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルは、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように要求することを示す、第1の受信モジュールと、
ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルに基づいて、ユーザ機器にターゲット・ランダム・アクセス応答を送るように構成された送出モジュールであって、ターゲット・ランダム・アクセス応答は、ユーザ機器が繰り返し数標識情報およびターゲット送信ブロック・サイズに基づいてターゲット送信繰り返し数を決定するための繰り返し数標識情報を搬送し、ターゲット送信繰り返し数は、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、ターゲット送信ブロック・サイズは、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するためのものである、送出モジュールと、
ランダム・アクセス手順中に、ターゲット送信繰り返し数に従ってユーザ機器によって送信されたターゲット・アップリンク・データを受信するように構成された第2の受信モジュールと
を含む。
【0036】
一実施形態では、繰り返し数標識情報は、ユーザ機器内に記憶される対応関係の少なくとも1つのセットからの対応関係のターゲット・セットを決定するようにユーザ機器に指示するように構成され、対応関係のターゲット・セットは、ユーザ機器が、ターゲット送信ブロック・サイズに対応する送信繰り返し数を取得してターゲット送信繰り返し数として決定するためにターゲット送信ブロック・サイズに基づいて問い合わせるためのものであり、
対応関係の少なくとも1つのセットの各々は、送信ブロック・サイズと送信繰り返し数との間の少なくとも1つの対応関係を含む。
【0037】
一実施形態では、対応関係の少なくとも1つのセットは、上位層シグナリングを通じてユーザ機器に基地局によって送られる。
【0038】
一実施形態では、対応関係のセットは、
互いに対応する、第1の送信ブロック・サイズと第1の送信繰り返し数との間の第1の対応関係と、互いに対応する、第2の送信ブロック・サイズと数標識情報との間の第2の対応関係とを含み、数標識情報は、第1の送信繰り返し数に対する、第2の送信ブロック・サイズに対応する第2の送信繰り返し数の相対的関係を示す。
【0039】
一実施形態では、繰り返し数標識情報は、第3の送信ブロック・サイズに対応する第3の送信繰り返し数を示し、第3の送信繰り返し数および第3の送信ブロック・サイズは、ターゲット送信ブロック・サイズと組み合わせて、ユーザ機器がターゲット送信繰り返し数を決定するためのものである。
【0040】
一実施形態では、第3の送信繰り返し数は送信繰り返し数のセットに含まれ、送信繰り返し数のセットは、通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数のうちの少なくとも1つを含み、上位層シグナリングを通じてユーザ機器に基地局によって送られる。
【0041】
一実施形態では、繰り返し数標識情報は、ターゲット・ランダム・アクセス応答のためのアップリンク・スケジューリング・グラント内で搬送される。
【0042】
本開示の実施形態の第5の態様によれば、ユーザ機器は、
プロセッサと、
このプロセッサによって実行可能である命令を記憶するためのメモリと
を含み、
プロセッサは、
ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように要求することを示すために、基地局にターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを送り、
ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルに基づいて基地局によって送られ、繰り返し数標識情報を搬送するターゲット・ランダム・アクセス応答を受信し、
ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信する
ように構成され、
ターゲット送信繰り返し数は、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、ターゲット送信繰り返し数は、繰り返し数標識情報およびターゲット送信ブロック・サイズに基づいて決定され、ターゲット送信ブロック・サイズは、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するためのものである。
【0043】
本開示の実施形態の第6の態様によれば、基地局は、
プロセッサと、
このプロセッサによって実行可能である命令を記憶するためのメモリと
を含み、
プロセッサは、
ユーザ機器によって送られたターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを受信し、このターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルは、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように要求することを示し、
ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルに基づいて、ユーザ機器にターゲット・ランダム・アクセス応答を送り、このターゲット・ランダム・アクセス応答は、ユーザ機器が繰り返し数標識情報およびターゲット送信ブロック・サイズに基づいてターゲット送信繰り返し数を決定するための繰り返し数標識情報を搬送し、ターゲット送信繰り返し数は、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、ターゲット送信ブロック・サイズは、ランダム・アクセス手順中にユーザ機器が基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するためのものであり、
ランダム・アクセス手順中に、ターゲット送信繰り返し数に従ってユーザ機器によって送信されたターゲット・アップリンク・データを受信する
ように構成される。
【0044】
本開示の実施形態の第7の態様によれば、データを送信するためのシステムは、上記の第3の態様において説明されたデータを送信するための任意の装置と、上記の第4の態様において説明されたデータを送信するための任意の装置とを含む。
【0045】
本開示の実施形態の第8の態様によれば、コンピュータ・プログラムが記憶されコンピュータ可読記憶媒体が提供され、記憶されたコンピュータ・プログラムが処理構成要素によって実行されるとき、上記の第1の態様において説明された、データを送信する任意の方法が実施可能である、または、
記憶されたコンピュータ・プログラムが処理構成要素によって実行されるとき、上記の第2の態様において説明された、データを送信する任意の方法が実施可能である。
【0046】
本開示の実施形態により提供される技術的解決策は、少なくとも以下の有益な効果を取得し得る。
【0047】
基地局によって送られるターゲット・ランダム・アクセス応答内で搬送され繰り返し数標識情報を受信し、ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信することによって、ターゲット送信繰り返し数が繰り返し数標識情報およびターゲット送信ブロック・サイズに基づいて決定される場合、EDT技術におけるユーザ機器は、基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信し、それによって、EDT技術ではどのようにしてユーザ機器が基地局にアップリンク・データを繰り返し送信するかという問題を解決することができる。
【0048】
上記の概略的な説明および以下の詳細な説明は、例示および説明にすぎず、本開示を制限することを意図したものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本開示に一致する実施形態を示し、さらには、説明とともに、本開示の原理を説明する役割を果たす。
図1】一例による実装環境を示す概略図である。
図2】一例による、データを送信する方法を示すフローチャートである。
図3】一例による、データを送信する方法を示すフローチャートである。
図4】一例による、データを送信する方法を示すフローチャートである。
図5】一例による、データを送信するための装置を示すブロック図である。
図6】一例による、データを送信するための装置を示すブロック図である。
図7】一例による、データを送信するための装置を示すブロック図である。
図8】一例による、データを送信するための装置を示すブロック図である。
図9】一例による、データを送信するためのデバイスを示すブロック図である。
図10】一例による、データを送信するためのデバイスを示すブロック図である。
図11】一例による、データを送信するためのシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本開示の目的、技術的解決策、および利点をより明らかにするために、本開示の実施形態は、以下で添付の図面を参照しながら詳細にさらに説明される。
【0051】
例示的な実施形態は、図面において表現されるその例とともに、ここで詳細に説明される。以下の説明が図面に関係するとき、異なる図面における同じ数字は、別段に示されない限り、同じまたは類似した要素を指す。以下の例示的な実施形態において説明される実装形態は、本開示に一致するすべての実装形態を表すとは限らない。むしろ、以下の例示的な実施形態において説明される実装形態は、添付の請求の範囲において詳述される本開示のいくつかの態様に一致する装置および方法の例にすぎない。
【0052】
NB-IoTおよびMTCは、2つのタイプのモノのインターネット技術として、低い電量消費量と広いエリアをもつ通信サービスに重点を置く。
【0053】
カバレッジ能力を高めるために、UEが基地局に何らかのアップリンク・データを繰り返し送信するように構成される送信繰り返し機構が、NB-IoTとMTCの両方で導入されている。いくつかの実施形態では、最大減衰量(MCL)は通常、カバレッジ能力を特徴づけるために適用され、NB-IoTの場合は最大164db、MTCの場合は155.7dbである。
【0054】
さらに、送信遅延を減少させるために、NB-IoTとMTCの両方が、EDT技術とともに導入されることがあり、UEは、ランダム・アクセス手順中にアップリンク・データを送信することができる。
【0055】
しかしながら、現在、どのようにしてEDT技術において送信繰り返し機構を導入するか、すなわち、どのようにしてEDT技術においてUEにアップリンク・データを基地局に繰り返し送信させるかは、解決されるべき差し迫った問題になっている。
【0056】
本開示の実施形態は、EDT技術における、どのようにしてUEが基地局にアップリンク・データを繰り返し送信するかという問題を解決するために、データを送信する方法を提供する。データを送信する方法では、基地局は、ターゲット・ランダム・アクセス応答を通じてUEに繰り返し数標識情報を送ってよく、UEは、繰り返し数標識情報およびターゲット送信ブロック・サイズ(TBS、トランスポート・ブロック・サイズとして知られる)に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定してよい。いくつかの実施形態では、ターゲット送信繰り返し数は、UEが基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、このターゲット・アップリンク・データはランダム・アクセス手順中にUEによって送信され、UEは、ターゲットTBS内で基地局にターゲット・アップリンク・データを送信する。次いで、UEは、EDT技術においてUEがアップリンク・データを繰り返し送信することを実現するように、ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信することがある。
【0057】
本開示の実施形態による、データを送信する方法の実装環境は、以下のように説明される。
【0058】
図1は、本開示の例による、データを送信する方法の実装環境を示す概略図である。図1に示されるように、実装環境に含まれる基地局10とUE20があることがある。UE20は、基地局10によってサービスされるセル内のUEのいずれか1つである。基地局10およびUE20は、NB-IoT通信プロトコルまたはMTC通信プロトコルに基づいてデータ送信を実行し得る。
【0059】
図2は、一例による、データを送信する方法を示すフローチャートである。図2に示されるように、データを送信する方法は、図1に示されるUE20に適用可能であり、以下のステップを含む。
【0060】
ステップ201では、UEが、基地局にターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを送る。
【0061】
ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルは、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように要求することを示す。言い換えれば、ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルは、UEが、EDT技術を利用して基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように構成されることを示す。
【0062】
ステップ202では、UEが、ターゲット・ランダム・アクセス応答を受信し、このターゲット・ランダム・アクセス応答は、ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルに基づいて基地局によって送られ、繰り返し数標識情報を搬送する。
【0063】
ステップ203では、UEが、ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信する。
【0064】
いくつかの実施形態では、ターゲット送信繰り返し数は、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、ターゲット送信繰り返し数は、繰り返し数標識情報およびターゲットTBSに基づいて、UEによって決定される。ターゲットTBSは、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するためのものである。
【0065】
前述の説明から、本開示の実施形態によって提供されるデータを送信する方法によれば、基地局によって送られるターゲット・ランダム・アクセス応答内で搬送される繰り返し数標識情報を受信し、ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信することによって、ターゲット送信繰り返し数が繰り返し数標識情報およびターゲットTBSに基づいて決定される場合、EDT技術におけるUEは、基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信し、それによって、EDT技術における、どのようにしてUEが基地局にアップリンク・データを繰り返し送信するかという問題を解決することができる。
【0066】
図3は、一例による、データを送信する方法を示すフローチャートである。図3に示されるように、データを送信する方法は、図1に示される基地局10に適用可能であり、以下のステップを含む。
【0067】
ステップ301では、基地局が、UEによって送られたターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを受信する。
【0068】
ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルは、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように要求することを示す。言い換えれば、ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルは、UEが、EDT技術を利用して基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように構成されることを示す。
【0069】
ステップ302では、基地局が、ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルに基づいて、UEにターゲット・ランダム・アクセス応答を送る。ターゲット・ランダム・アクセス応答は、繰り返し数標識情報を搬送する。
【0070】
いくつかの実施形態では、繰り返し数標識情報は、UEが繰り返し数標識情報およびターゲットTBSに基づいてターゲット送信繰り返し数決定するために使用される。ターゲット送信繰り返し数は、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示す。ターゲットTBSは、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するためのものである。
【0071】
ステップ303では、基地局が、ランダム・アクセス手順中にターゲット・アップリンク・データを受信する。ターゲット・アップリンク・データは、ターゲット送信繰り返し数に従ってUEによって送信される。
【0072】
前述の説明から、本開示の実施形態によって提供されるデータを送信する方法によれば、ターゲット・ランダム・アクセス応答内で搬送される繰り返し数標識情報をUEに送ることによって、UEは、ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信することができ、ターゲット送信繰り返し数が、UEによって繰り返し数標識情報およびターゲットTBSに基づいて決定され、したがって、EDT技術におけるUEが、基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信し、それによって、EDT技術における、いかにしてUEが基地局にアップリンク・データを繰り返し送信するかという問題を解決することができる。
【0073】
図4は、一例による、データを送信する方法を示すフローチャートである。図4に示されるように、データを送信する方法は、図1に示される実装環境に適用可能であり、以下のステップを含む。
【0074】
ステップ401では、基地局は、現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能な最大データ・パケットのサイズをブロードキャストする。
【0075】
EDT技術では、現在のネットワークのカバレッジ能力に従って、基地局は、現在のEDTによってサポートされる最大データ・パケットのサイズ、すなわち、現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能な最大データ・パケットの前述のサイズとして、通信プロトコルによってサポートされる最大EDTデータ・パケットのセットから1つの要素を選択し得る。最大EDTデータ・パケットのセットは、通信プロトコルによってサポートされる少なくとも1つの最大データ・パケットのサイズを含む。次いで、基地局は、ブロードキャストによって基地局によってサービスされるセル内のUEに現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能な最大データ・パケットのサイズを送り得る。いくつかの実施形態では、現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能な最大データ・パケットのサイズは、UEが現在ランダム・アクセス手順中に基地局に送ることが可能であるデータの最大量のサイズを意味する。上述の通信プロトコルは、NB-IoT通信プロトコルであってもよいし、MTC通信プロトコルであってもよい。
【0076】
実際の実装形態では、基地局によって選択される最大データ・パケットのサイズは、現在のネットワークのカバレッジ・キャパシティと正に相関し得る、すなわち、現在のネットワークのカバレッジ・キャパシティが強力であるほど、基地局によって選択される最大データ・パケットのサイズは大きくすることができる。一般的には、通信プロトコルによってサポートされる最大データ・パケットのサイズとしては、1000ビット、936ビット、808ビット、680ビット、584ビット、504ビット、408ビット、328ビットなどがあり得る。
【0077】
現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能な最大データ・パケットのサイズをブロードキャストする以外に、基地局は、ターゲット・アップリンク・リソースの時間周波数位置をブロードキャストすることがある。ターゲット・アップリンク・リソースは、ランダム・アクセス・チャネル上で搬送され、ランダム・アクセス手順中にアップリンク・データを送信するように要求するためにランダム・アクセス・プリアンブルを搬送することができる。
【0078】
ランダム・アクセス・プリアンブルは、一般に、ランダム・アクセス手順のメッセージ1として呼ばれることもあることに留意されたい。NB-IoT通信プロトコルでは、ランダム・アクセス・チャネルは、通常、NB-IoT物理ランダム・アクセス・チャネル(NPRACH)と呼ばれることがある。
【0079】
ステップ402では、UEによって送信されることになるデータ・パケットのサイズが、現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能な最大データ・パケットのサイズよりも大きくないとき、UEが、基地局にターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを送る。
【0080】
基地局によってブロードキャストされる、現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能な最大データ・パケットのサイズを受信した後、UEは、それ自体によって送信されることになるデータ・パケットのサイズが、現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能な最大データ・パケットのサイズよりも大きいかどうかを決定することができる。
【0081】
UEによって送信されることになるデータ・パケットのサイズが、現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能な最大データ・パケットのサイズよりも大きいとき、それは、UEが、ランダム・アクセス手順中にそれ自体によって送信されることになるデータ・パケットを送信することが可能でないことを意味する。この場合、UEは、従来のランダム・アクセスを実行し、ランダム・アクセスが成功した後、UEによって送信されることになるデータ・パケットを基地局に送信する。
【0082】
UEによって送信されることになるデータ・パケットのサイズが、現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能な最大データ・パケットのサイズよりも大きくないとき、それは、UEが、ランダム・アクセス手順中にそれ自体によって送信されることになるデータ・パケットを送信することが可能であることを意味する。この場合、UEは、基地局によってブロードキャストされるその時間周波数位置に基づいてターゲット・アップリンク・リソースを決定し、ターゲット・アップリンク・リソースを通じて基地局にターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを送ることがある。ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルは、ランダム・アクセス手順中にターゲット・アップリンク・データを送信するために基地局に適用するように構成される。言い換えれば、ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルは、UEが、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように要求することを示す。いわゆるターゲット・アップリンク・データは、ここでは、上記で説明されたように、UEによって送信されることになるデータ・パケットである。
【0083】
ステップ403では、基地局は、UEによって送られるターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを受信した後、ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルに基づいて、UEにターゲット・ランダム・アクセス応答を送る。ターゲット・ランダム・アクセス応答は、繰り返し数標識情報を搬送する。
【0084】
ターゲット・アップリンク・リソース上でターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを受信した後、基地局は、UEがランダム・アクセス手順中にターゲット・アップリンク・データを送信するように構成されると決定することがある。この場合、基地局は、UEにターゲット・ランダム・アクセス応答(RAR)を送ることがある。ターゲット・ランダム・アクセス応答は、繰り返し数標識情報を搬送することがある。本開示の1つまたは複数の実施形態では、ターゲット・ランダム・アクセス応答は、アップリンク・リソース標識情報も搬送することがある。ランダム・アクセス応答は、一般に、ランダム・アクセス手順のメッセージ2とも呼ばれることがあることに留意されたい。
【0085】
アップリンク・リソース標識情報は、単一のターゲット・アップリンク・データ・パケットを送信するために基地局によってUEに割り当てられるアップリンク・リソースのサイズを示すことがある。アップリンク・リソースのサイズは、リソース・ユニット(RU)の数によって特徴づけられ得る。本開示の1つまたは複数の実施形態では、アップリンク・リソース標識情報は、ターゲット・ランダム・アクセス応答のためのアップリンク・スケジューリング・グラント(ULグラント)内で搬送されることがある。1つまたは複数の実施形態では、アップリンク・リソース標識情報は、アップリンク・スケジューリング・グラントの変調符号化方式フィールド内の3ビットを占有することがある。
【0086】
表1は、本開示の一実施形態による、現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能な最大データ・パケットのサイズが1000ビットであるときの、アップリンク・リソース標識情報とRUの数との間の例示的な対応関係を示す。
【表1】
【0087】
表1に示されるように、現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能な最大データ・パケットのサイズが1000ビットである環境下で、アップリンク・リソース標識情報が「011」であるとき、単一のターゲット・アップリンク・データ・パケットを送信するために基地局によってUEに割り当てられるアップリンク・リソースは3RUであることが示される。
【0088】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、前述の繰り返し数標識情報も、ターゲット・ランダム・アクセス応答のためのアップリンク・スケジューリング・グラント内で搬送されることがある。繰り返し数標識情報に基づいて、UEは、UEがランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を決定することがあり、これは、以下のステップで説明される。
【0089】
ステップ404では、UEが、基地局によって送られたターゲット・ランダム・アクセス応答を受信した後、ターゲットTBSを決定する。
【0090】
具体的には、ターゲットTBSは、UEがランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するためのものである。
【0091】
基地局によって送られたターゲット・ランダム・アクセス応答を受信した後、UEは、基地局はランダム・アクセス手順中にUEがターゲット・アップリンク・データを送信することを可能にすると決定する。この場合、UEは、それ自体によって送信されることになるデータ・パケットのサイズ、すなわち、ターゲット・アップリンク・データのサイズに基づいて、ターゲットTBSを決定し得る。1つまたは複数の実施形態では、ターゲットTBSは、UEに利用可能なTBSの中で、UEによって送信されることになるデータ・パケットのサイズよりも大きいが、これからの最小差を有する。たとえば、現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能な最大パケットのサイズが1000ビットである場合、UEに利用可能なTBSは全部で4つある。328ビット、536ビット、776ビット、および1000ビットである。UEによって送信されることになるデータ・パケットのサイズが500ビットである場合、UEは、536ビットをターゲットTBSとして決定し得る。
【0092】
1つまたは複数の実施形態では、UEは、基地局によってブロードキャストされ現在のランダム・アクセス手順中に送信されることが可能である最大データ・パケットのサイズ、すなわち、現在のEDTによってサポートされる最大データ・パケットのサイズに基づいて、その利用可能なTBSを決定することがある。表2は、本開示の一実施形態による、最大データ・パケットのサイズとUEに利用可能なTBSとの間の対応関係の表である。
【表2】
【0093】
ターゲットTBSを決定した後、UEは、アップリンク・リソース標識情報によって示されるRUの数に基づいて、およびターゲットTBSに基づいて、ターゲット・アップリンク・データのための変調符号化方式を決定し得る。通常、異なる変調符号化方式の下で、各RUが搬送することが可能であるデータの量は、他とは異なる。たとえば、アップリンク・リソース標識情報によって示されるRUの数が4である、すなわち、単一のターゲット・アップリンク・データ・パケットを送信するために基地局によってUEに割り当てられるアップリンク・リソースが4つのRUであるとき、UEは、UEが、1つのRUによって搬送されるデータの平均量が82ビットであり得る、ターゲットTBSが328ビットであると決定する場合、4つのRUおよび328ビットに基づいて、ある変調符号化方式を選択してもよいし、UEが、1つのRUによって搬送されるデータの平均量が250ビットであり得る、ターゲットTBSが1000ビットであると決定する場合、4つのRUおよび1000ビットに基づいて、別の変調符号化方式を選択してもよい。
【0094】
1つまたは複数の実施形態では、ターゲット・アップリンク・データのための変調符号化方式は、4相位相変調(QPSK)、16直交振幅変調(16QAM)、64直交振幅変調(64QAM)などであってよく、これらは、本開示の実施形態では具体的に限定されない。
【0095】
ステップ405では、UEが、繰り返し数標識情報およびターゲットTBSに基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定する。
【0096】
ターゲット送信繰り返し数は、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示す。
【0097】
一般に、同一のチャネル状態および割り当てられる同一のリソースの量の下で、ターゲット送信繰り返し数は、ターゲットTBSによって影響され、これと正に相関する、すなわち、ターゲットTBSが大きいほど、ターゲット送信繰り返し数も大きい。その理由は、より大きいターゲットTBSは、UEが基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するより大きいビット・レートを必要とし、より大きいビット・レートの場合、UEは、基地局がターゲット・アップリンク・データを正しく受信することができることを保証するために、より多くの回数、ターゲット・アップリンク・データを基地局に繰り返し送信しなければならないからである。さらに、ターゲット送信繰り返し数は、現在のチャネルの品質によっても影響され、これと負に相関する、すなわち、現在のチャネルの品質が優れているほど、ターゲット送信繰り返し数は小さい。その理由は、現在のチャネルの品質が優れているほど、UEがターゲット・アップリンク・データを基地局に繰り返し送信する回数は、基地局がターゲット・アップリンク・データを正しく受信することができることを保証するのに十分なほど小さいからである。
【0098】
上記に鑑みて、ターゲット送信繰り返し数は、ターゲットTBSだけでなく現在のチャネルの品質によっても影響され、UEにターゲット・ランダム・アクセス応答を送るとき、基地局は、UEによって送信されることになるデータ・パケットのサイズを前もって知ることはできない、すなわち、基地局は、UEによって選択されるターゲットTBSを前もって知ることはできない。その結果、UEは、ターゲットTBSのみに基づいてターゲット送信繰り返し数を決定することはできず、基地局は、繰り返し数標識情報を通じて直接的にターゲット送信繰り返し数を示すことはできない。したがって、本開示のいくつかの実施形態では、UEは、繰り返し数標識情報およびターゲットTBSに基づいてターゲット送信繰り返し数を決定するように構成される。1つまたは複数の実施形態では、繰り返し数標識情報は、現在のチャネルの品質に基づいて基地局によって生成されることがある。
【0099】
本開示のいくつかの実施形態によれば、UEが繰り返し数標識情報およびターゲットTBSに基づいてターゲット送信繰り返し数を決定するための2つの例示的な手段が提供される。
【0100】
第1の手段では、UEが、繰り返し数標識情報に基づいて、UEが記憶する対応関係の少なくとも1つのセットから対応関係のターゲット・セットを決定し、次いで、ターゲットTBSに対応する送信繰り返し数を取得してターゲット送信繰り返し数として決定するために、ターゲットTBSに基づいて対応関係のターゲット・セットを問い合わせる。
【0101】
このようにして、基地局は、上位層シグナリングを通じて前もってUEに対応関係の少なくとも1つのセットを送り得る。特に、対応関係の少なくとも1つのセットの各々は、少なくとも1つの対応関係を含んでよく、この対応関係は、TBSと送信繰り返し数との間のものである。
【0102】
表3は、上位層シグナリングを通じて基地局からUEに送られる対応関係の4つの例示的なセットを示す。
【表3】
【0103】
表3によれば、対応関係のセット1は、4つの対応関係、すなわち、TBS1-rep_11と、TBS2-rep_21と、TBS3-rep_31と、TBS4-rep_41とを含む。具体的には、TBS-rep_11は、TBS1と送信繰り返し数rep_11との間の対応関係であり、他の対応関係は同じルールに従っており、本開示の実施形態では、ここで繰り返されない。
【0104】
実際の実装形態では、基地局によってUEに送られる対応関係のセットは、第1の対応関係と第2の対応関係とを含んでよい。具体的には、第1の対応関係は、互いに対応する、第1のTBSと第1の送信繰り返し数とを含み、第2の対応関係は、互いに対応する、第2のTBSと数標識情報とを含む。数標識情報は、第1の送信繰り返し数に対する、第2のTBSに対応する第2の送信繰り返し数の相対的関係を示す。1つまたは複数の実施形態では、第1の送信繰り返し数に対する第2の送信繰り返し数の相対的関係は、第2の送信繰り返し数と第1の送信繰り返し数との差を指す。
【0105】
たとえば、上記で表に示される対応関係のセット1に含まれる4つの対応関係の場合、TBS1-rep_11は第1の対応関係であってよく、TBS2-rep_21、TBS3-rep_31、およびTBS4-rep_41は第2の対応関係であってよい。第1の対応関係では、rep_11は、TBS1に対応する送信繰り返し数であり、絶対値である。しかしながら、第2の対応関係では、rep_21、rep_31、およびrep_41はそれぞれ、数標識情報として、TBS2に対応する送信繰り返し数とrep_11との差、TBS3に対応する送信繰り返し数とrep_11との差、およびTBS4に対応する送信繰り返し数とrep_11との差を示す。
【0106】
上位層シグナリングを通じて基地局によって送られる対応関係の少なくとも1つのセットの場合、UEは、それを受信したとき、それをローカルに記憶してよい。
【0107】
UEによって送られるターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを受信した後、基地局は、現在のチャネルの品質に基づいて繰り返し数標識情報を生成し、それを、ターゲット・ランダム・アクセス応答を通じてUEに送ることがある。繰り返し数標識情報は、対応関係の少なくとも1つのセットにおける、対応関係の1つのセット、すなわち、対応関係のターゲット・セットを示すことがある。
【0108】
ターゲット・ランダム・アクセス応答を受信した後、UEは、ターゲット・ランダム・アクセス応答から繰り返し数標識情報を抽出することがある。次いで、UEは、繰り返し数標識情報に基づいて対応関係のターゲット・セットを決定し、ターゲットTBSに対応する送信繰り返し数を取得するためにターゲットTBSに基づいて対応関係のターゲット・セットを問い合わせ、送信繰り返し数をターゲット送信繰り返し数として決定することがある。
【0109】
たとえば、ターゲット・ランダム・アクセス応答を通じて基地局によって送られる繰り返し数標識情報によって示される対応関係のターゲット・セットは、表2に示される対応関係のセット1であり、UEは、TBS1がターゲットTBSであると決定している。したがって、UEは、TBS1に対応する送信繰り返し数すなわちrep_11を取得するためにTBS1に基づいて対応関係のセット1を問い合わせ、次いで、rep_11をターゲット送信繰り返し数として決定し得る。
【0110】
第2の手段では、繰り返し数標識情報は、第3の送信繰り返し数を示し得る。具体的には、第3の送信繰り返し数は第3のTBSに対応し、UEは、ターゲットTBS、第3のTBS、および第3の送信繰り返し数に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定し得る。
【0111】
このようにして、基地局は、現在のチャネルの品質に基づいて送信繰り返し数のセットを決定し得る。送信繰り返し数のセットは、通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数のうちの少なくとも1つを含み、少なくとも1つの送信繰り返し数の各々に対応するTBSも含んでよい。次いで、基地局は、上位層シグナリングを通じてUEに送信繰り返し数のセットを送る。送信繰り返し数のセットの場合、UEは、それを受信するとローカルに記憶してよい。
【0112】
UEによって送られるターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを受信した後、基地局は、送信繰り返し数のセットから送信繰り返し数、すなわち、第3の送信繰り返し数を選択することがある。1つまたは複数の実施形態では、基地局によって選択される送信繰り返し数は、送信繰り返し数のセットにおいて最小送信繰り返し数または最大送信繰り返し数であってよい。
【0113】
次いで、基地局は選択された送信繰り返し数、すなわち、第3の送信繰り返し数を示すための繰り返し数標識情報、を生成し、ターゲット・ランダム・アクセス応答を通じてUEに繰り返し数標識情報を送ることがある。
【0114】
ターゲット・ランダム・アクセス応答を受信した後、UEは、ターゲット・ランダム・アクセス応答から繰り返し数標識情報を抽出し、次いで、ターゲットTBS、第3のTBS、および第3の送信繰り返し数に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定することがある。
【0115】
本開示の実施形態によれば、UEがターゲットTBS、第3のTBS、および第3の送信繰り返し数に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定するための2つの可能な実装形態が提供される。
【0116】
第1の可能な実装形態では、UEは、第3のTBSに対するターゲットTBSの相対的関係に基づいて第3の送信繰り返し数に対するターゲット送信繰り返し数の第1の相対的関係を決定し得る。次いで、UEは、第1の相対的関係および第3の送信繰り返し数に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定し得る。
【0117】
1つまたは複数の実施形態では、第3のTBSに対するターゲットTBSの相対的関係は、第3のTBSに対するターゲットTBSの比例関係であってよく、第1の相対的関係は、第3の送信繰り返し数に対するターゲット送信繰り返し数の比例関係であってよい。
【0118】
この実装形態では、ターゲット送信繰り返し数は、式rep_x*(TBS_y/TBS_x)と関連づけられる。特定の実施形態では、UEは、第1の式すなわち
rep_y=ceil[rep_x*(TBS_y/TBS_x)]
に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を計算することがあり、上式で、rep_yはターゲット送信繰り返し数、ceilはシーリング演算子(ceiling operator)、rep_xは第3の送信繰り返し数、TBS_yはターゲットTBS、TBS_xは第3のTBSである。
【0119】
第2の可能な実装形態では、UEは、第3のTBSに対するターゲットTBSの相対的関係に基づいて第3の送信繰り返し数に対する基準送信繰り返し数の第2の相対的関係を決定し得る。次いで、UEは、第2の相対的関係および第3の送信繰り返し数に基づいて、基準送信繰り返し数を決定し、基準送信繰り返し数に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定し得る。
【0120】
1つまたは複数の実施形態では、第3のTBSに対するターゲットTBSの相対的関係は、第3のTBSに対するターゲットTBSの比例関係であってよく、第2の相対的関係は、第3の送信繰り返し数に対する基準送信繰り返し数の比例関係であってよい。
【0121】
この実装形態では、基準送信繰り返し数は、式rep_x*(TBS_y/TBS_x)と関連づけられる。特定の実施形態では、UEは、第2の式すなわち
rep_z=ceil[rep_x*(TBS_y/TBS_x)]
に基づいて、基準送信繰り返し数を計算することがあり、上式で、rep_zは基準送信繰り返し数、ceilはシーリング演算子、rep_xは第3の送信繰り返し数、TBS_yはターゲットTBS、TBS_xは第3のTBSである。
【0122】
本開示の実施形態によれば、UEが基準送信繰り返し数に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定するための2つの可能な実装形態が提供される。
【0123】
第1の可能な実装形態では、UEは、基準送信繰り返し数に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定する。任意選択の実施形態では、最小差は、正の値または絶対値であるように構成され得る。たとえば、最小差が正の値であることが構成されるとき、ターゲット送信繰り返し数は、値のターゲット・セットの中の、基準送信繰り返し数よりも大きく、基準送信繰り返し数からの最小差値を有する値である。ターゲット送信繰り返し数は、値のターゲット・セットの中の、基準送信繰り返し数からの最小差を有する値である。値のターゲット・セットは少なくとも1つの値を含み、値のターゲット・セットに含まれる各値は、第1のあらかじめ設定された値の整数倍または第2のあらかじめ設定された値の整数乗である。
【0124】
1つまたは複数の実施形態では、第1のあらかじめ設定された値と第2のあらかじめ設定された値は、同一であってもよいし、異なってもよい。本開示の1つまたは複数の実施形態では、第1のあらかじめ設定された値と第2のあらかじめ設定された値の両方が2であることがある。
【0125】
第2の可能な実装形態では、UEは、基準送信繰り返し数に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定する。ターゲット送信繰り返し数は、基準送信繰り返し数からの最小差を有する、通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数の1つである。任意選択の実施形態では、最小差は、正の値または絶対値であるように構成され得る。たとえば、最小差が正の値であることが構成されるとき、ターゲット送信繰り返し数は、基準送信繰り返し数よりも大きく、基準送信繰り返し数から最小差値を有する、通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数の1つである。
【0126】
ステップ406では、UEが、ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信する。
【0127】
EDT技術では、UEは、ランダム・アクセス手順のメッセージ3を通じて基地局にターゲット・アップリンク・データを送信し得る。
【0128】
UEは、アップリンク・リソース標識情報およびターゲットTBSによって示されるRUの数に基づいてそれ自体によって決定される変調符号化方式に従ってターゲット・アップリンク・データを変調および符号化し、次いで、変調および符号化されたターゲット・アップリンク・データを基地局に繰り返し送信することがある。特に、UEが変調および符号化されたターゲット・アップリンク・データを基地局に繰り返し送信するように構成される回数が、ターゲット送信繰り返し数によって示される。
【0129】
ステップ407では、ランダム・アクセス手順中に、基地局が、ターゲット送信繰り返し数に従ってUEによって送信されたターゲット・アップリンク・データを受信する。
【0130】
ステップ407の場合、基地局は、UEによって選択されたターゲットTBSを前もって知ることはできないので、基地局は、ターゲット・アップリンク・データが正しく受信されることが可能であるTBS、すなわち、ターゲットTBSを取得するまで、利用可能なTBSをもつターゲット・アップリンク・データを搬送するアップリンク・リソースを順次テストすることがある。
【0131】
基地局は、ターゲットTBSおよび繰り返し数標識情報に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定し、ターゲット送信繰り返し数に従って、UEによって送信されたターゲット・アップリンク・データを受信することがある。
【0132】
本開示は、UEに適用可能である、データを送信するための方法であって、
ランダム・アクセス手順中にUEがターゲット・アップリンク・データを基地局に送信するように要求することを示すために、基地局にターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを送ることと、
基地局からターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルと関連づけられたターゲット・ランダム・アクセス応答を受信することであって、ターゲット・ランダム・アクセス応答は、繰り返し数標識情報を搬送し、繰り返し数標識情報は、第3のTBSに対応する第3の送信繰り返し数を示す、受信することと、
ターゲットTBS、第3のTBS、および第3の送信繰り返し数に基づいて基準送信繰り返し数を決定することであって、この基準送信繰り返し数は、式rep_x*(TBS_y/TBS_x)と関連づけられ、は第3の送信繰り返し数、はターゲットTBS、は第3のTBSであり、ターゲットTBSは、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するためのものである、決定することと、
基準送信繰り返し数に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定することであって、このターゲット送信繰り返し数は、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、ターゲット送信繰り返し数は、値のターゲット・セットの中の、基準送信繰り返し数よりも大きく、基準送信繰り返し数からの最小差値を有する値である、決定することと、
ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信することと
を含む方法も提供する。
【0133】
一実施形態では、値のターゲット・セットは少なくとも1つの値を含み、値のターゲット・セットに含まれる各値は、第1のあらかじめ設定された値の整数倍または第2のあらかじめ設定された値の整数乗である。
【0134】
本開示は、基地局に適用可能である、データを送信するための方法であって、
ユーザ機器からターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを受信することであって、このターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルは、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように要求することを示す、受信することと、
ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルと関連づけられたターゲット・ランダム・アクセス応答をUEに送ることであって、
このターゲット・ランダム・アクセス応答は繰り返し数標識情報を搬送し、繰り返し数標識情報は、第3のTBSに対応する第3の送信繰り返し数を示し、
第3のTBSおよび第3の送信繰り返し数は、ターゲットTBSと組み合わせて、UEが基準送信繰り返し数を決定するためのものであり、ターゲットTBSは、ランダム・アクセス手順中にUEがターゲット・アップリンク・データを基地局に送信するためのものであり、
基準送信繰り返し数は、式rep_x*(TBS_y/TBS_x)と関連づけられ、は第3の送信繰り返し数、はターゲットTBS、は第3のTBSであり、
基準送信繰り返し数は、UEがターゲット送信繰り返し数を決定するためのものであり、このターゲット送信繰り返し数は、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、ターゲット送信繰り返し数は、値のターゲット・セットの中の、基準送信繰り返し数よりも大きく、基準送信繰り返し数からの最小差値を有する値である、
送ることと、
ランダム・アクセス手順中に、ターゲット送信繰り返し数に従ってユーザ機器によって送信されたターゲット・アップリンク・データを受信することと
を含む方法をさらに提供する。
【0135】
一実施形態では、値のターゲット・セットは少なくとも1つの値を含み、値のターゲット・セットに含まれる各値は、第1のあらかじめ設定された値の整数倍または第2のあらかじめ設定された値の整数乗である。
【0136】
前述の説明から、本開示の実施形態によって提供されるデータを送信する方法によれば、基地局によって送られるターゲット・ランダム・アクセス応答内で搬送される繰り返し数標識情報を受信し、ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信することによって、ターゲット送信繰り返し数が繰り返し数標識情報およびターゲットTBSに基づいて決定される場合、EDT技術におけるUEは、基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信し、それによって、EDT技術における、どのようにしてUEが基地局にアップリンク・データを繰り返し送信するかという問題を解決することができる。
【0137】
図5は、一例による、データを送信するための装置500を示すブロック図である。データを送信するための装置500は、図1に示されるUE20内に設置されてよい。図5を参照すると、データを送信するための装置500は、第1の送出モジュール501と、受信モジュール502と、第2の送出モジュール503とを含む。
【0138】
第1の送出モジュール501は、ランダム・アクセス手順中にUEがターゲット・アップリンク・データを基地局に送信するように要求することを示すために、基地局にターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを送るように構成される。
【0139】
受信モジュール502は、ターゲット・ランダム・アクセス応答を受信するように構成される。このターゲット・ランダム・アクセス応答は、ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルに基づいて基地局によって送られ、繰り返し数標識情報を搬送する。
【0140】
第2の送出モジュール503は、ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように構成される。
【0141】
いくつかの実施形態では、ターゲット送信繰り返し数は、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、ターゲット送信繰り返し数は、繰り返し数標識情報およびターゲットTBSに基づいて決定される。ターゲットTBSは、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するためのものである。
【0142】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、繰り返し数標識情報は、ターゲット・ランダム・アクセス応答のためのアップリンク・スケジューリング・グラント内で搬送される。
【0143】
図6に示されるように、本開示の一実施形態によれば、データを送信するための別の装置600が提供される。データを送信するための装置500によって含まれるモジュールに加えて、データを送信するための装置600は、第1の数決定モジュール504を含む。
【0144】
図7に示されるように、本開示の一実施形態によれば、データを送信するための別の装置700が提供される。データを送信するための装置500によって含まれるモジュールに加えて、データを送信するための装置700は、第2の数決定モジュール505を含む。
【0145】
ここで、データを送信するための装置500によって含まれるモジュールに基づいて、本開示の実施形態による、データを送信するための装置は、第1の数決定モジュール504と、第2の数決定モジュール505とを同時に含んでよい。
【0146】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、対応関係の少なくとも1つのセットは、UE内に記憶される。対応関係の少なくとも1つのセットの各々は、TBSと送信繰り返し数との間の少なくとも1つの対応関係を含む。第1の数決定モジュール504は、
繰り返し数標識情報に基づいて、対応関係の少なくとも1つのセットから対応関係のターゲット・セットを決定するように構成されたセット決定サブモジュールと、
ターゲットTBSに対応する送信繰り返し数を取得するためにターゲットTBSに基づいて対応関係のターゲット・セットを問い合わせるように構成された問い合わせサブモジュールと、
ターゲットTBSに対応する送信繰り返し数をターゲット送信繰り返し数として決定するように構成される第1の数決定サブモジュールと
を含む。
【0147】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、対応関係の少なくとも1つのセットは、上位層シグナリングを通じてUEに基地局によって送られる。
【0148】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、対応関係のセットは、互いに対応する、第1のTBSと第1の送信繰り返し数との間の第1の対応関係と、互いに対応する、第2のTBSと数標識情報との間の第2の対応関係とを含む。数標識情報は、第1の送信繰り返し数に対する、第2のTBSに対応する第2の送信繰り返し数の相対的関係を示す。
【0149】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、繰り返し数標識情報は、第3のTBSに対応する第3の送信繰り返し数を示す。第2の数決定モジュール505は、ターゲットTBS、第3のTBS、および第3の送信繰り返し数に基づいて、ターゲット送信繰り返し数を決定するように構成される。
【0150】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、第3の送信繰り返し数は、送信繰り返し数のセットに含まれる。送信繰り返し数のセットは、通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数のうちの少なくとも1つを含み、上位層シグナリングを通じて基地局によってUEに送られる。
【0151】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、第2の数決定モジュール505は、
ターゲットTBSと第3のTBSとの間の相対的関係に基づいて第3の送信繰り返し数に対するターゲット送信繰り返し数の第1の相対的関係を決定するように構成された第1の関係決定サブモジュールであって、第1の相対的関係は、第3の送信繰り返し数に対するターゲット送信繰り返し数の相対的関係である、第1の関係決定サブモジュールと、
第1の相対的関係および第3の送信繰り返し数に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定するように構成された第2の数決定サブモジュールと
を含む。
【0152】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、第2の数決定モジュール505は、
第3のTBSに対するターゲットTBSの相対的関係に基づいて第3の送信繰り返し数に対する基準送信繰り返し数の第2の相対的関係を決定するように構成された第2の関係決定サブモジュールと、
第2の相対的関係および第3の送信繰り返し数に基づいて基準送信繰り返し数を決定するように構成された第3の数決定サブモジュールと、
基準送信繰り返し数に基づいてターゲット送信繰り返し数を決定するように構成された第4の数決定サブモジュールと
を含む。
【0153】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、第4の数決定サブモジュールは、具体的には、基準送信繰り返し数に基づいて、値のターゲット・セットの中の、基準送信繰り返し数からの最小差を有する値であるターゲット送信繰り返し数を決定するように構成される。値のターゲット・セットは少なくとも1つの値を含み、少なくとも1つの値の各々は、第1のあらかじめ設定された値の整数倍または第2のあらかじめ設定された値の整数乗である。
【0154】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、第4の数決定サブモジュールは、具体的には、基準送信繰り返し数に基づいて、基準送信繰り返し数からの最小差を有する、通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数の1つであるターゲット送信繰り返し数を決定するように構成される。
【0155】
前述の説明から、本開示の実施形態によって提供されるデータを送信するための装置によれば、基地局によって送られるターゲット・ランダム・アクセス応答内で搬送される繰り返し数標識情報を受信し、ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信することによって、ターゲット送信繰り返し数が繰り返し数標識情報およびターゲットTBSに基づいて決定される場合、EDT技術におけるUEは、基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信し、それによって、EDT技術における、どのようにしてUEが基地局にアップリンク・データを繰り返し送信するかという問題を解決することができる。
【0156】
上記の実施形態における装置に関して、各モジュールがその動作を実行する具体的な様式は、関連方法の実施形態において詳細に説明されており、本明細書では繰り返されない。
【0157】
図8は、一例による、データを送信するための装置800を示すブロック図である。データを送信するための装置800は、図1に示される基地局10内に設置されてよい。図8を参照すると、データを送信するための装置800は、第1の受信モジュール701と、送出モジュール702と、第2の受信モジュール703とを含む。
【0158】
第1の受信モジュール701は、UEによって送られたターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルを受信するように構成される。ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルは、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するように要求することを示す。
【0159】
送出モジュール702は、ターゲット・ランダム・アクセス・プリアンブルに基づいてUEにターゲット・ランダム・アクセス応答を送るように構成される。このターゲット・ランダム・アクセス応答は、UEが繰り返し数標識情報およびターゲットTBSに基づいてターゲット送信繰り返し数を決定するための繰り返し数標識情報を搬送する。ターゲット送信繰り返し数は、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信するように構成される回数を示し、ターゲットTBSは、ランダム・アクセス手順中にUEが基地局にターゲット・アップリンク・データを送信するためのものである。
【0160】
第2の受信モジュール703は、ランダム・アクセス手順中に、ターゲット送信繰り返し数に従ってUEによって送信されたターゲット・アップリンク・データを受信するように構成される。
【0161】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、繰り返し数標識情報は、UE内に記憶される対応関係の少なくとも1つのセットから対応関係のターゲット・セットを決定するようにUEに指示するように構成される。対応関係のターゲット・セットは、UEがターゲットTBSに基づいて、ターゲットTBSに対応する送信繰り返し数を取得してターゲット送信繰り返し数として決定するために問い合わせるためのものである。
【0162】
1つまたは複数の実施形態では、対応関係の少なくとも1つのセットの各々は、TBSと送信繰り返し数との間の少なくとも1つの対応関係を含む。
【0163】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、対応関係の少なくとも1つのセットは、上位層シグナリングを通じてUEに基地局によって送られる。
【0164】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、対応関係のセットは、互いに対応する、第1のTBSと第1の送信繰り返し数との間の第1の対応関係と、互いに対応する、第2のTBSと数標識情報との間の第2の対応関係とを含む。数標識情報は、第1の送信繰り返し数に対する、第2のTBSに対応する第2の送信繰り返し数の相対的関係を示す。
【0165】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、繰り返し数標識情報は、第3の送信繰り返し数を示す。第3の送信繰り返し数は、第3のTBSに対応する。第3の送信繰り返し数および第3のTBSは、ターゲットTBSと組み合わせて、UEがターゲット送信繰り返し数を決定するためのものである。
【0166】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、第3の送信繰り返し数は、送信繰り返し数のセットに含まれる。送信繰り返し数のセットは、通信プロトコルによってサポートされる送信繰り返し数のうちの少なくとも1つを含み、上位層シグナリングを通じて基地局によってUEに送られる。
【0167】
本開示の1つまたは複数の実施形態では、繰り返し数標識情報は、ターゲット・ランダム・アクセス応答のためのアップリンク・スケジューリング・グラント内で搬送される。
【0168】
前述の説明から、本開示の実施形態によって提供されるデータを送信する装置によれば、ターゲット・ランダム・アクセス応答内で搬送される繰り返し数標識情報をUEに送ることによって、UEは、ターゲット送信繰り返し数に従って、ランダム・アクセス手順中に基地局にターゲット・アップリンク・データを送信することができ、ターゲット送信繰り返し数が、UEによって繰り返し数標識情報およびターゲットTBSに基づいて決定され、したがって、EDT技術におけるUEが、基地局にターゲット・アップリンク・データを繰り返し送信し、それによって、EDT技術における、いかにしてUEが基地局にアップリンク・データを繰り返し送信するかという問題を解決することができる。
【0169】
上記の実施形態における装置に関して、各モジュールがその動作を実行する具体的な様式は、関連方法の実施形態において詳細に説明されており、本明細書では繰り返されない。
【0170】
図9は、一例による、データを送信するためのデバイス900を示すブロック図である。たとえば、デバイス900は、インテリジェント積算電力計、シェア自転車、インテリジェントTV、インテリジェント・エア・コン、インテリジェント温度コレクタ、またはインテリジェント湿度コレクト・コンポーネントなどの、NB-IoTまたはMTCに基づいてモノのインターネット通信をサポートする端末であってよい。
【0171】
図9に示されるように、デバイス900は、以下の構成要素、すなわち、処理構成要素802、メモリ804、電力供給構成要素806、マルチメディア構成要素808、オーディオ構成要素810、入力/出力(I/O)インタフェース812、センサ構成要素814、および通信構成要素816のうちの1つまたは複数を含んでよい。
【0172】
処理構成要素802は、一般に、表示、通話、データ通信、カメラ動作、および記録動作と関連づけられた動作などの、デバイス900の全体的な動作を制御する。処理要素802は、上記の方法実施形態においてUE20によって動作されるステップのすべてまたは一部を完了するために命令を実行する1つまたは複数のプロセッサ820を含んでよい。さらに、処理構成要素802は、処理構成要素802と他の構成要素との間の相互作用を容易にするために1つまたは複数のモジュールを含んでよい。たとえば、処理構成要素802は、マルチメディア構成要素808と処理構成要素802との間の相互作用を容易にするためにマルチメディア・モジュールを含んでよい。
【0173】
メモリ804は、デバイス900の動作をサポートするために、さまざまなタイプのデータを記憶するように構成される。そのようなデータの例としては、デバイス900上で動作される任意の適用例または方法のための命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、写真、ビデオなどがある。メモリ804は、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、ディスク、または光ディスクなどの、任意のタイプの揮発性記憶デバイスまたは不揮発性記憶デバイスまたはそれらの組み合わせによって実施されてよい。
【0174】
電力供給構成要素806は、デバイス900のさまざまな構成要素に電力を提供する。電力供給構成要素806は、電力管理システムと、1つまたは複数の電源と、デバイス900のために電力を生成、管理、および配電することと関連づけられた他の構成要素とを含んでよい。
【0175】
マルチメディア構成要素808は、デバイス900とユーザとの間の出力インタフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施形態では、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)と、タッチ・パネル(TP)とを含んでよい。スクリーンがTPを含む場合、スクリーンは、ユーザから入力信号を受信するためにタッチ・スクリーンとして実施され得る。TPは、TP上でのタッチ、スワイプ、およびジェスチャを感知するために1つまたは複数のタッチ・センサを含んでよい。タッチ・センサは、タッチまたはスワイプの境界を感知するだけでなく、タッチまたはスワイプと関連づけられた持続時間および圧力も感知し得る。いくつかの実施形態では、マルチメディア構成要素808は、前部カメラおよび/または後部カメラを含む。前部カメラおよび/または後部カメラは、デバイス900が撮影モードまたはビデオ・モードなどの動作モードであるとき、外部マルチメディア・データを受信し得る。各前部カメラおよび各後部カメラは、固定された光学レンズ・システムであってもよいし、焦点距離および光学的ズーム能力を有してもよい。
【0176】
オーディオ構成要素810は、オーディオ信号を出力および/または入力するように構成される。たとえば、オーディオ構成要素810は、デバイス900がコール・モード、記録モード、および音声認識モードなどの動作モードであるとき外部オーディオ信号を受信するように構成されたマイクロホン(MIC)を含む。受信されたオーディオ信号は、メモリ804内にさらに記憶されてもよいし、通信構成要素816を介して送信されてもよい。いくつかの実施形態では、オーディオ構成要素810は、オーディオ信号を出力するためのスピーカも含む。
【0177】
I/Oインタフェース812は、処理構成要素802と周辺インタフェース・モジュールとの間のインタフェースを提供する。上記の周辺インタフェース・モジュールは、キーボード、クリック・ホイール、ボタンなどであってよい。これらのボタンは、限定するものではないが、ホーム・ボタン、ボリューム・ボタン、スタート・ボタン、およびロック・ボタンを含んでよい。
【0178】
センサ構成要素814は、さまざまな態様におけるステータス評価をデバイス900に提供するために、1つまたは複数のセンサを含む。たとえば、センサ構成要素814は、デバイス900のディスプレイおよびキーパッドなどのデバイス900の開閉状態および構成要素の相対的位置決めを検出することがあり、センサ構成要素814は、デバイス900またはデバイス900の構成要素の位置の変化、デバイス900とのユーザ接触の存在または不在、デバイス900の方向または加速/減速、およびデバイス900の温度変化も検出することがある。センサ構成要素814は、物理的接触なしに隣接物体の存在を検出するように構成された近接センサを含むことがある。センサ構成要素814は、イメージング適用例において使用される、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)画像センサまたは電荷結合素子(CCD)画像センサなどの光学センサをさらに含むことがある。いくつかの実施形態では、センサ構成要素814は、加速度センサ、ジャイロ・センサ、磁気センサ、圧力センサ、または温度センサも含むことがある。
【0179】
通信構成要素816は、デバイス900と他のデバイスとの間のワイヤード通信またはワイヤレス通信を容易にするように構成される。デバイス900は、WiFi、2Gもしくは3G、またはそれらの組み合わせなどの通信規格に基づいて、ワイヤレス・ネットワークにアクセスすることがある。一例では、通信構成要素816は、ブロードキャスト・チャネルを介して外部ブロードキャスト管理システムからブロードキャスト信号またはブロードキャスト関連情報を受信する。例示的な一実施形態では、通信構成要素816は、近距離通信を容易にするために短距離通信(NFC)モジュールも含む。たとえば、NFCモジュールは、無線周波数認識(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT)技術、および他の技術に基づいて、実施されてよい。
【0180】
例示的な一実施形態では、デバイス900は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または上記の方法実施形態においてUE20によって動作される技術的プロセスを実行するための他の電子構成要素によって実施されてよい。
【0181】
例示的な一実施形態では、命令を含むメモリ804などの、命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体も提供される。上記の命令は、上記の方法実施形態においてUE20によって動作される技術プロセスを実施するために、デバイス900のプロセッサ820によって実行されることがある。たとえば、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピー・ディスク、光学式データ記憶デバイスなどであってよい。
【0182】
図10は、一例による、データを送信するためのデバイス1000を示すブロック図である。たとえば、データを送信するためのデバイス1000は、基地局であってよい。図10に示されるように、データを送信するためのデバイス1000は、プロセッサ901と、受信機902と、送信機903と、メモリ904とを含んでよい。受信機902、送信機903、およびメモリ904は、バスを通じてプロセッサ901に別々に接続される。
【0183】
1つまたは複数の実施形態では、プロセッサ901は、1つまたは複数の処理コアを含み、本開示の実施形態によって提供されるデータを送信する方法により基地局によって動作される方法を実行するためにソフトウェア・プログラムおよびモジュールを実行する。メモリ904は、ソフトウェア・プログラムおよびモジュールを記憶し得る。具体的には、メモリ904は、オペレーティング・システム9041および少なくとも1つの機能を果たすアプリケーション・モジュール9042を記憶し得る。受信機902は、別のデバイスによって送信された通信データを受信し、送信機903は、別のデバイスに通信データを送信する。
【0184】
図11は、一例による、データを送信するためのシステム1100を示すブロック図である。図11に示されるように、データを送信するためのシステム1100は、基地局1001と、UE1002とを含む。
【0185】
基地局1001は、図4に示される実施形態による、基地局によって動作される、データを送信する方法を実行するように構成される。
【0186】
UE1002は、図4に示される実施形態による、UEによって動作される、データを送信する方法を実行するように構成される。
【0187】
一例によれば、コンピュータ可読記憶媒体も提供される。このコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ・プログラムが記憶される不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であり、記憶されたコンピュータ・プログラムが処理構成要素によって実行されるとき、本開示の前述の実施形態によって提供される、データを送信する方法が実施可能である。
【0188】
一例によれば、コンピュータ・プログラム製品も提供される。このコンピュータ・プログラム製品は命令を記憶し、コンピュータ上で実行されるとき、本開示の実施形態によって提供される、データを送信する方法をコンピュータに実行させる。
【0189】
一例によれば、チップも提供される。このチップは、プログラマブル論理回路および/またはプログラム命令を含み、実行されるとき、本開示の実施形態によって提供される、データを送信する方法を実行することができる。
【0190】
本開示の他の実装形態は、本明細書を参照することによって本開示を実施した後、当業者には容易に明らかであろう。本出願は、その一般的な原理による本開示の任意の変形形態、使用、または改変を包含し、本開示に開示されていない、当技術分野における一般的な常識または従来の技術的手段を含むことを意図したものである。本明細書およびその中における実施形態は例示にすぎず、本開示の範囲および趣旨は、添付の請求の範囲によって示されるべきである。
【0191】
本開示は、図面に示される上記で説明された正確な構造に限定されず、さまざまな修正および変更が、その範囲から逸脱することなく本開示に加えられ得ることを理解されたい。本開示の範囲は、添付の請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11