▶ エルジー エレクトロニクス インコーポレイティドの特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-15
(45)【発行日】2022-09-27
(54)【発明の名称】洗濯機及び洗濯機の組立方法
(51)【国際特許分類】
D06F 39/08 20060101AFI20220916BHJP
【ＦＩ】
D06F39/08 301B
【請求項の数】
14
(21)【出願番号】P 2020572395
(86)(22)【出願日】2019-06-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-11
(86)【国際出願番号】 KR2019007666
(87)【国際公開番号】W WO2020004907
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2021-02-19
(31)【優先権主張番号】10-2018-0074392
(32)【優先日】2018-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0074386
(32)【優先日】2018-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0074385
(32)【優先日】2018-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0072391
(32)【優先日】2019-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】ＬＧ ＥＬＥＣＴＲＯＮＩＣＳ ＩＮＣ．
【住所又は居所原語表記】１２８， Ｙｅｏｕｉ－ｄａｅｒｏ， Ｙｅｏｎｇｄｅｕｎｇｐｏ－ｇｕ， ０７３３６ Ｓｅｏｕｌ，Ｒｅｐｕｂｌｉｃ ｏｆ Ｋｏｒｅａ
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】チェ，ジェヒュン
(72)【発明者】
【氏名】カン，ヨワン
(72)【発明者】
【氏名】キム，サンフン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン，ホサン
(72)【発明者】
【氏名】リュ，フワンチャン
(72)【発明者】
【氏名】リ，ヒュンジェ
【審査官】沖田 孝裕
(56)【参考文献】
【文献】特開２０１１－１３９８１５（ＪＰ，Ａ）
【文献】欧州特許出願公開第０２７１９８１４（ＥＰ，Ａ１）
【文献】国際公開第２０１６／１３６１５４（ＷＯ，Ａ１）
【文献】特開２０１２－０７０８１０（ＪＰ，Ａ）
【文献】特表２０１４－５１０６０７（ＪＰ，Ａ）
【文献】特表２０１０－５２３１９５（ＪＰ，Ａ）
(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)
Ｄ０６Ｆ ３９／０８
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯機であって、前面に形成された洗濯物投入口を有するケーシング；
前記ケーシング内に配置され、その前面に形成された開口部を有するタブ；
前記タブ内に回転可能に備えられたドラム；
前記洗濯物投入口と前記開口部とを連結する通路を形成するガスケットボディを備えるガスケット；
前記ガスケットボディの内周面に備えられ、前記ドラム内に水を噴霧する複数のノズル；
前記タブから排出された水を汲み出すように構成されたポンプ；
前記ポンプにより汲み出した水を前記複数のノズルに供給するための分配管；
前記タブの前面に配置され、前記ガスケットボディの外周面から少なくとも部分的に離間された部分を有する第１バランサ；を備えてなり、
前記分配管は、
前記ポンプにより汲み出した水を流入させる流入ポートと、
前記ガスケットボディの外周面上に配置されて、前記流入ポートを介して流入する水を案内する移送管路と、
前記移送管路から前記ガスケットボディに向かって突出し、前記複数のノズルに水を供給する複数の吐出ポートと、を備え、
前記移送管路の少なくとも一部は、前記ガスケットボディの前記外周面と前記第１バランサとの間の空間に配置されることを特徴とする、洗濯機。
【請求項2】
前記ガスケットボディが、前記ケーシングの幅方向に、両側に第１領域及び第２領域に分かれるとき、前記複数のノズルは、前記第１領域内に配置される第１上部ノズル、及び前記第１領域内の前記第１上部ノズルの下に配置される第１下部ノズルを備え、前記複数の吐出ポートは、前記第１上部ノズルに水を供給するための第１上部吐出ポート、及び前記第１下部ノズルに水を供給するための第１下部吐出ポート、を備えることを特徴とする、請求項１に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記移送管路は、前記移送管路の上端部を形成し、前記第１上部吐出から突出する第１上部ポート区間を備え、前記第１バランサは、前記第１上部ポート区間に対応する位置に備えられ、前記ガスケットボディの外周面から離間された位置制限部を備え、
前記第１上部ポート区間は、前記位置制限部と前記ガスケットボディの外周面との間の空間に配置され、前記位置制限部により前記第１上部吐出が前記ガスケットから分離されることを防止することを特徴とする、請求項２に記載の洗濯機。
【請求項4】
前記ガスケットは、前記ガスケットボディの外周面から突出され、前記複数のノズルと各々連通する複数のポート挿入管を備え、前記複数のポート挿入管は、
前記第１領域に配置され、前記第１上部ノズルと連通する第１上部ポート挿入管と、
前記第１領域内の前記第１上部ポート挿入管の下に配置され、第１下部ノズルと連通する第１下部ポート挿入管と、を備え、
前記第１上部吐出ポート及び前記第１下部吐出ポートは、前記第１上部ポート挿入管及び前記第１下部ポート挿入管に各々挿入されることを特徴とする、請求項３に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記第１上部ポート区間は、前記ガスケットボディに向かって、その上に配置される前記第１上部吐出ポートを有するポート面と、
前記第１バランサに向かう支持面と、を備えることを特徴とする、請求項４に記載の洗濯機。
【請求項6】
前記支持面は、前記位置制限部に接するようにするか、前記支持面は、前記第１上部吐出ポートが前記第１上部ポート挿入管に挿入される長さより短い間隔で前記位置制限部から離間されるようにすることを特徴とする、請求項５に記載の洗濯機。
【請求項7】
前記第１上部ポート挿入管及び前記第１上部吐出ポートは、前記ガスケットボディの中心を通る水平線より高く配置され、前記位置制限部は、前記支持面に対向する内部面を備え、
前記位置制限部の前記内部面及び前記支持面は、上部側から下部側に向かう垂直線から遠くなる方向に傾くことを特徴とする、請求項５に記載の洗濯機。
【請求項8】
前記移送管路は、その上に配置された前記第１下部吐出ポートを有する第１下部ポート区間を備え、前記第１バランサは、前記第１領域の外部に配置されて、前記第１上部ポート区間の上から前記第１下部ポート区間の下に拡張され、
前記第１下部ポート区間と前記第１バランサとの間の区間は、前記第１上部ポート区間と前記第１バランサとの間の区間より大きいことを特徴とする、請求項３に記載の洗濯機。
【請求項9】
前記第１バランサは、前記ガスケットボディの上部側に配置され、前記位置制限部は、前記第１バランサの下端部を形成し、前記位置制限部と前記ガスケットボディの外周面との間の組立空間（ＡＳ）を定義し、
前記組立空間は、前記位置制限部と前記ガスケットボディの外周面との間の区間により開放されることを特徴とする、請求項３に記載の洗濯機。
【請求項10】
前記位置制限部は、前記第１上部吐出ポートの下に拡張されることを特徴とする、請求項９に記載の洗濯機。
【請求項11】
前記タブの前面に配置され、前記ガスケットボディの下に配置される第２バランサを更に備え、前記第１バランサは、前記ガスケットボディの上に配置され、
前記分配管は、前記ポンプにより汲み出した水を前記第１上部及び下部ノズルに供給するための第１分配管を備え、
前記第１分配管は、
前記ポンプにより汲み出した水を流入させるための第１流入ポートと、
前記第１領域の外周面に配置されて、前記第１流入ポートを介して流入する水を案内する第１移送管路と、
第１上部吐出ポート及び第１下部吐出ポートと、を備え、
前記第１バランサ及び前記第２バランサは、上下方向に互いに離間され、
前記第２バランサの上端部は、前記第１流入ポート及び前記第１下部吐出ポートの下に配置されることを特徴とする、請求項９に記載の洗濯機。
【請求項12】
前記第１上部及び下部吐出ポートは、前記移送管路から前記ガスケットボディに向かって突出され、前記流入ポートは、前記第１下部吐出ポートの下に配置されて、前記移送管路から前記ガスケットボディに対向する方向に突出されることを特徴とする、請求項２に記載の洗濯機。
【請求項13】
前記タブの前面に配置され、前記ガスケットボディの外周面から少なくとも部分的に離間された部分を有する第２バランサを更に備え、前記ガスケットボディが、前記ケーシングの幅方向に、両側に第１領域及び第２領域に分かれるとき、前記第１バランサは、前記第１領域の外部に配置され、
前記第２バランサは、前記第２領域の外部に配置され、
前記移送管路は、
前記第１領域の外周面に配置され、水を前記流入ポートに沿って前記第１領域内に配置されたノズルに流入させる第１管路部と、
前記第２領域の外周面に配置され、水を前記流入ポートに沿って前記第２領域内に配置されたノズルに流入させる第２管路部と、を備え、
前記第１管路部及び前記第２管路部は、その上に前記流入ポートを有する区間で互いに連結され、前記第１管路部の上端部と前記第２管路部の上端部とは、互いに分離されることを特徴とする、請求項１に記載の洗濯機。
【請求項14】
前記ガスケットボディの上部側に形成されて、前記タブに空気を供給する供給ダクトを更に備え、前記第１バランサの上端部及び前記第２バランサの上端部は、互いに離間され、
前記供給ダクトは、前記第１バランサの上端部と前記第２バランサの上端部との間の空間に配置され、前記供給ダクトは、前記第１管路部の上端部と前記第２管路部の上端部との間の空間に配置されることを特徴とする、請求項１３に記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯機に関し、より詳細には、タブから排出されて循環管に沿って循環された水をドラム内に噴射するノズルを備えた洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、洗濯機は、水と洗剤との化学的分解作用と、水と洗濯物との間の摩擦等、物理的作用などを利用して、衣服、寝具等（以下、「洗濯物」と略称する。）に付いた汚染物質を分離し出す装置を通称するものである。このような洗濯機は、水が溜められるタブと、前記タブ内に回転可能に備えられて洗濯物を収容するドラムとを備える。
【0003】
公開特許公報１０－２０１１－００４０１８０号（以下、「従来技術」という。）は、タブから排出された水を循環ポンプを用いて循環させ、このように循環された水を噴射ノズルを介してドラム内に噴射する洗濯機を開示している。上記の洗濯機は、分配器が循環ポンプに結合されて洗濯水を分配させ、分配器に第１、２の噴射流路が結合されて、第１、２の噴射流路が洗濯水を第１、２の噴射ノズルに各々案内する構造である。また、噴射ノズルは、ガスケットを貫通するコネクタによりガスケットに固定され、噴射流路と連結される。
【0004】
従来技術は、２つの噴射ノズルを備える洗濯機を開示しているが、噴射方向が制限的であって、洗濯物を均等に濡らすことができなかった。特に、最近には、前記ドラムに投入された洗濯物の流動に多様性を付与するために、前記ドラムの回転を制御する新しい技術が開発されているにもかかわらず、従来のような構造では、画期的な性能向上を期待できないという限界がある。
【0005】
また、従来技術は、コネクタをガスケットに貫通させて噴射ノズルをガスケットに結合しなければならず、前記循環ポンプと連結された噴射流路が噴射ノズルと対応する数の分だけ必要であり、複数の噴射流路とコネクタを各々結合しなければならないので、構造が複雑であり、組み立てる過程のため、製品の製造工程が複雑であった。
【0006】
様々な方向にドラム内に循環水を噴射するために、複数のノズルを備えることができる。この場合、前記複数のノズルに循環水を案内する分配管を設ける構造を考えることができる。
【0007】
このような構造において、前記分配管は、前記循環ポンプにより圧送された水を前記ノズルに供給するものであるから、前記ノズルに循環水を吐出する吐出ポートでの水流の噴出圧や前記タブの振動により加えられる外力などの影響で、前記ガスケットから分離される可能性があるという問題がある。
【0008】
また、乾燥機能が追加された洗濯機においてタブ内に熱風を供給する給気ダクトと前記循環水供給管が干渉されるという問題がある。
【0009】
また、従来の洗濯機は、タブにガスケットを組立て、ガスケットにクランプを締め付けてガスケットをタブに固定した後、タブにバランサを締め付ける順序で組み立てられたが、循環水供給管が備えられることにより、従来の組立方法と差別化された組立方法が必要となった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、第１に、循環水を複数のノズルに案内する分配管が水流の噴出圧力によりガスケットから分離されることを防止した洗濯機を提供することである。
【0011】
第２に、タブ前面に備えられるバランサを用いて、別の追加構造物なしに前記分配管が前記ガスケットから分離されることを防止した洗濯機を提供することである。
【0012】
第３に、前記ガスケットに備えられて熱風を供給する給気ダクトと前記分配管及びバランサの干渉を防止する洗濯機を提供することである。
【0013】
第４に、前記ガスケット、前記分配管、及び前記バランサが互いに干渉されずに、使用により分離されない洗濯機の組立方法を提供することである。
【0014】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を達成するために、本発明の実施形態に係る洗濯機は、ドラム内に水を噴射する複数のノズルを備えるガスケットと、ポンプにより圧送された水を前記複数のノズルに供給する分配管と、タブの前方面に配置される第１のバランサとを備える。
【0016】
前記ガスケットは、ケーシングに形成された洗濯物投入口とタブに形成された開口部とを連結する通路を形成するガスケットボディを備える。
前記洗濯物投入口は、ケーシングの前方面に形成される。
前記洗濯物投入口は、ケーシングの前方面に形成される。
【0017】
前記タブは、前記ケーシング内に配置され、前記開口部は、前記タブの前方面に形成される。
【0018】
前記複数のノズルは、前記ガスケットボディの内周面に備えられる。
【0019】
前記第１のバランサは、少なくとも一部分が前記ガスケットボディの外周面から離間される。
【0020】
前記分配管は、前記ポンプにより圧送された水が流入する流入ポートと、前記流入ポートを介して流入した水を案内する移送管路と、前記複数のノズルに水を供給する複数の吐出ポートとを備える。
【0021】
前記移送管路は、前記ガスケットボディの外周面に配置され、前記複数の吐出ポートは、前記移送管路から前記ガスケットボディ側に突出される。
【0022】
前記移送管路は、少なくとも一部分が前記ガスケットボディの外周面と前記第１のバランサの離間された間に配置される。
【0023】
前記複数のノズルは、前記ガスケットボディを左右に配分した第１、２の領域のうち、前記第１の領域に上下に配置される第１の上部ノズル及び第１の下部ノズルを備えることができる。
【0024】
前記複数のノズルは、前記第２の領域に上下に配置される第２の上部ノズル及び第２の下部ノズルを備えることができる。
【0025】
前記複数の吐出ポートは、前記第１の上部ノズルに水を供給する第１の上部吐出ポートと、前記第１の下部ノズルに水を供給する第１の下部吐出ポートとを備えることができる。
【0026】
前記複数の吐出ポートは、前記第２の上部ノズルに水を供給する第２の上部吐出ポートと、前記第２の下部ノズルに水を供給する第２の下部吐出ポートとを備えることができる。
【0027】
前記第１のバランサは、前記ガスケットボディの外周面から離間された位置制限部を備えることができる。
【0028】
前記移送管路は、前記移送管路の上端をなす第１の上部ポート区間を備えることができる。前記第１の上部ポート区間は、前記ガスケットボディの外周面と前記位置制限部が離間された間に配置されることができる。
【0029】
前記第１の上部吐出ポートは、前記第１の上部ポート区間から突出されることができる。
【0030】
前記ガスケットは、前記ガスケットボディの外周面から突出され、前記複数のノズルと各々連通される複数のポート挿入管を備えることができる。
【0031】
前記複数のポート挿入管は、前記第１の領域に上下に配置され、各々第１の上下部ノズルと連通される第１の上下部ポート挿入管を備えることができる。前記複数のポート挿入管は、前記第２の領域に上下に配置され、各々第２の上下部ノズルと連通される第２の上下部ポート挿入管を備えることができる。
【0032】
前記第１の上下部吐出ポートは、各々前記第１の上下部ポート挿入管に挿入されることができる。前記第２の上下部吐出ポートは、各々前記第２の上下部ポート挿入管に挿入されることができる。
【0033】
前記第１の上部ポート区間は、前記ガスケットボディ側に位置し、前記第１の上部吐出ポートが配置されるポート面と、前記ポート面と反対側に位置する支持面とを備えることができる。
【0034】
前記支持面は、前記位置制限部に接触されることができる。前記支持面は、前記第１の上部吐出ポートが前記第１の上部ポート挿入管に挿入された長さより短い間隔で前記位置制限部から離間されることができる。
【0035】
前記第１の上部ポート挿入管及び前記第１の上部吐出ポートは、前記ガスケットの中心を通る水平線より上側に位置することができる。
【0036】
前記位置制限部は、前記支持面に対向する内側面を備えることができる。前記位置制限部の内側面と前記支持面は、上側から下側へ行くほど、前記ガスケットボディの中心を通る垂直線から遠くなる方向に傾斜することができる。
【0037】
前記移送管路は、前記第１の下部吐出ポートが配置される第１の下部ポート区間と、前記第１の下部ポート区間から前記第１の上部ポート区間まで延びた案内区間とを備えることができる。
【0038】
前記案内区間は、上側部が前記ガスケットボディの外周面に沿って弧形状で形成されることができる。前記上部ポート区間は、前記案内区間の上側部で前記ガスケットボディの外周面から遠くなる方向に折り曲げられることができる。
【0039】
前記第１のバランサは、前記第１の領域の外側に配置されることができる。前記第１のバランサは、前記第１の上部ポート区間より上側から前記第１の下部ポート区間より下側まで延びることができる。前記第１の下部ポート区間と前記第１のバランサとの間の間隔は、前記第１の上部ポート区間と前記第１のバランサとの間の間隔より大きいことができる。前記第１のバランサは、前記第１の上部ポート区間と接触し、前記第１の下部ポート区間と離間されることができる。
【0040】
前記第１の上下部吐出ポートは、前記移送管路から前記ガスケットボディ側に突出されることができる。前記第２の上下部吐出ポートは、前記移送管路から前記ガスケットボディ側に突出されることができる。前記流入ポートは、前記第１、２の下部吐出ポートより下側で前記移送管路から前記ガスケットボディの反対側に突出されることができる。
【0041】
前記第１の上下部吐出ポートは、互いに平行な方向に突出されることができる。前記第１の上下部ポート挿入管は、互いに平行な方向に突出されることができる。前記第１の上下部吐出ポートと前記第１の上下部ポート挿入管とは、互いに並んだ方向に突出されることができる。
【0042】
前記第２の上下部吐出ポートは、互いに平行な方向に突出されることができる。前記第２の上下部ポート挿入管は、互いに平行な方向に突出されることができる。前記第２の上下部吐出ポートと前記第２の上下部ポート挿入管とは、互いに並んだ方向に突出されることができる。
【0043】
前記タブの前方面に配置され、少なくとも一部分が前記ガスケットボディの外周面から離間される第２のバランサをさらに備えることができる。前記第１のバランサは、前記ガスケットボディを左右に配分した第１、２の領域のうち、第１の領域の外側に配置され、前記第２のバランサは、前記ガスケット前記第２の領域の外側に配置されることができる。
【0044】
前記移送管路は、前記第１の領域の外周面に配置され、前記流入ポートを介して流入した水を前記第１の領域に配置されたノズルに案内する第１の管路部と、前記第２の領域の外周面に配置され、前記流入ポートを介して流入した水を前記第２の領域に配置されたノズルに案内する第２の管路部とを備えることができる。
【0045】
前記第１の管路部及び前記第２の管路部は、前記流入ポートが配置された区間で互いに連結されることができる。前記第１の管路部の上端部及び前記第２の管路部の上端部は、互いに分離されることができる。
【0046】
前記洗濯機は、前記ガスケットボディの上側部に形成され、空気を前記タブ内に供給する給気ダクトをさらに備えることができる。
【0047】
前記第１のバランサの上端部及び前記第２のバランサの上端部は、互いに離間されることができる。前記給気ダクトは、前記第１のバランサの上端部及び前記第２のバランサの上端部が互いに離間された間に位置することができる。
【0048】
前記給気ダクトは、前記第１、２の管路部の上端部が互いに分離された間に位置することができる。
【0049】
または、前記第１のバランサは、前記ガスケットボディの上側に配置されることもできる。前記位置制限部は、前記第１のバランサの下端をなすことができる。前記位置制限部は、前記ガスケットボディの外周面と離間された間に組立空間を規定できる。前記組立空間は、前記位置制限部と前記ガスケットボディの外周面との間の間隔により開放されることができる。前記位置制限部は、前記上部吐出ポートよりさらに下側まで延びることができる。
【0050】
前記洗濯機は、前記タブの前方面及び前記ガスケットボディの下側に配置される第２のバランサをさらに備えることができる。前記分配管は、前記ポンプから圧送された水を前記第１の上下部ノズルに供給する第１の分配管を備えることができる。前記分配管は、前記ポンプから圧送された水を前記第２の上下部ノズルに供給する第２の分配管を備えることができる。
【0051】
前記第１の分配管は、前記ポンプにより圧送された水が流入する第１の流入ポートと、前記第１の領域の外周面に配置され、前記第１の流入ポートを介して流入した水を案内する第１の移送管路と、前記第１の上下部吐出ポートとを備えることができる。
【0052】
前記第２の分配管は、前記ポンプにより圧送された水が流入する第２の流入ポートと、前記第２の領域の外周面に配置され、前記第２の流入ポートを介して流入した水を案内する第２の移送管路と、前記第２の上下部吐出ポートとを備えることができる。
【0053】
前記第１、２のバランサは、前記ガスケットボディの左右両側で上下方向に離間されることができる。前記第２のバランサの上端部は、前記第１の流入ポート及び第１の下部吐出ポートより下側に位置することができる。
【0054】
本発明の実施形態に係る洗濯機の組立方法は、タブの前方面に複数のノズルを備えるガスケットを組み立てるステップと、前記タブに組み立てられた前記ガスケットを環形のクランプで固定させるステップと、前記タブに組み立てられた前記ガスケットに、前記タブから排出された水を前記複数のノズルに供給する分配管を組み立てるステップと、前記分配管の組立後、前記タブの前方面に所定の重量を有するバランサを締め付けるステップとを含む。
【0055】
前記分配管を組み立てるステップは、前記分配管の移送管路が前記ガスケットボディの外周面に配置されるように組み立てることができる。前記分配管を組み立てるステップは、前記ガスケットボディの外周面から突出され、前記複数のノズルと各々連通される複数のポート挿入管に、前記分配管に備えられた複数の吐出ポートを各々挿入して組み立てることができる。
【0056】
前記バランサを締め付けるステップは、前記バランサを前記ガスケットボディの外周面と前記移送管路の外側で前記タブの前方面に締め付けることができる。前記バランサを締め付けるステップは、前記バランサと前記移送管路の吐出ポートが備えられた部分との間の間隔が、前記吐出ポートが前記ポート挿入管に挿入された長さより短いように前記バランサを前記タブの前方面に締め付けることができる。
【0057】
前記分配管を組み立てるステップは、前記ガスケットを前記タブに前記クランプで固定させた後、前記分配管を前記ガスケットに組み立てることができる。
【0058】
または、前記クランプで固定させるステップは。前記分配管を前記ガスケットに組み立てた後、前記ガスケットを前記タブにクランプで固定させることができる。
【0059】
その他の実施形態等の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0060】
本発明の洗濯機によれば、次のような効果が１つあるいはそれ以上ある。
【0061】
第１に、分配管の移送管路がガスケットボディの外周面とバランサの離間された間に配置されて、前記ガスケット、分配管、及びバランサの干渉を回避でき、分配管が水流の噴出圧力によりガスケットから分離されることを防止できるという長所がある。
【0062】
第２に、上部吐出ポートが配置される移送管路の上部ポート区間がバランサの位置制限部と接触したり、上部吐出ポートがガスケットの上部ポート挿入管に挿入された長さより短い間隔で位置制限部から離間されて、別の追加構造物なしに前記分配管が前記ガスケットから分離されることを防止できるという長所もある。
【0063】
第３に、タブの前方面に配置される第１、２のバランサは、ガスケットを中心に左右に配置され、第１、２のバランサの上端部が互いに離間されて、ガスケットの上側部に形成された給気ダクトとバランサとの干渉を防止できるという長所もある。また、移送管路の左側部と右側部をなす第１、２の管路部の上端部が互いに分離されて、前記給気ダクトと前記分配管との干渉を防止できるという長所もある。
【0064】
第４に、分配管を組み立てた後、バランサを移送管路の外側でタブの前方面に締め付けて、前記ガスケット、前記分配管、及び前記バランサが互いに干渉されずに、使用により分離されないという長所もある。
【0065】
本発明の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は、請求の範囲の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の一実施形態に係る洗濯機を示した斜視図である。
【図3】本発明の第１実施形態に係る洗濯機の一部分を示したものである。
【図18】本発明の第２実施形態に係る洗濯機の一部分を示したものである。
【図21】本発明の第３実施形態に係る洗濯機の一部分を示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0067】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付される図面とともに詳細に後述されている実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかしながら、本発明は、以下において開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で実現されることができ、単に本実施形態は、本発明の開示が完全なようにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇により定義されるだけである。明細書全体にわたって同一参照符号は、同一構成要素を称する。
【0068】
以下、本発明の実施形態によって洗濯機を説明するための図面を参考して本発明について説明する。
【0069】
本発明の実施形態に係る洗濯機は、図１及び図２に示すように、外観を形成するケーシング１０と、洗濯水が貯留されるタブ３０と、前記タブ内に回転可能なように設けられて洗濯物が投入されるドラム４０とを備える。また、前記ドラムを回転させるモータ５０（以下、「駆動部」ともいう。）を備えることができる。
【0070】
ケーシング１０の前方面には、洗濯物投入口１２が形成された前方パネル１１が配置され、前記前方パネル１１には、前記洗濯物投入口１２を開閉するドア２０が配置され、洗剤が投入されるディスペンサ１４が設けられ得る。
【0071】
また、ケーシング１０の内部には、給水バルブ１５、給水管１６、給水ホース１７が設けられて、給水の際、給水バルブ１５、給水管１６を通過した洗濯水は、ディスペンサ１４で洗剤と混合された後、給水ホース１７を介してタブ３０に供給されることができる。
【0072】
一方、給水バルブ１５に直水供給管１８が連結されて、直水供給管１８を介して洗濯水が洗剤と混合されずにタブ３０内に直接供給されることができる。
【0073】
また、ポンプ７０と分配管８０とが設けられ、前記ポンプ７０とタブ３０とは、排出ホース７２に連結され、前記分配管８０と前記ポンプ７０とは、直結されるか、循環管８６に連結されることができる。したがって、ポンプ７０が作動されれば、タブ３０内に貯留された洗濯水が分配管８０を介してドラム４０内部に噴射されて循環されることができる。前記ポンプ７０は、排水管７４と連結されて、前記排水管７４を介して洗濯水を外部に排出することができる。
【0074】
上記のように、本発明の実施形態に係る洗濯機のポンプ７０は、洗濯水を外部に排出させる排水ポンプと洗濯水を循環させる循環ポンプとしての機能を果たすが、これとは異なり、排水ポンプ及び循環ポンプが別に設けられることができ、排水ポンプと循環ポンプとが別に設けられる場合には、排水ポンプに前記排水管７４が連結され、循環ポンプに前記循環管８６が連結されることが当たり前である。
【0075】
一方、前記タブ３０は、単一のタブ体で形成されることができ、第１、２のタブ体３０ａ、３０ｂが互いに締め付けられて形成されることもできるところ、本発明の実施形態においては、第１、２のタブ体３０ａ、３０ｂが締め付けられてタブ３０を形成することを例に挙げて説明する。以下では、前記第１のタブ体３０ａを単純に「タブ３０」と称して説明する。
【0076】
タブ３０は、ケーシング１０内に配置され、前記タブ３０の前方には、前方パネル１１に形成された洗濯物投入口１２に対応するように開口部３２（図４参照）が形成される。
【0077】
タブ３０内には、洗濯物が収容されるドラム４０が回転可能に備えられることができる。ドラム４０は、洗濯物を収容し、洗濯物が投入される入口が前面に位置するように配置され、略水平な回転中心線を中心に回転される。ただし、ここでの「水平」は、数学的に厳密な意味として使用された用語ではない。すなわち、実施形態のように、回転中心線が水平に対して所定の角度で傾いた場合も垂直よりは水平に近接するので、実質的に水平であるということができる。タブ３０内の水がドラム４０内に流入し得るように、ドラム４０には、複数の通孔が形成され得る。
【0078】
ドラム４０の内側面には、複数のリフタが備えられ得る。複数のリフタは、ドラム４０の中心に対して一定の角度で配置されることができる。ドラム４０の回転の際、洗濯物がリフタにより持ち上げられてから落下することを繰り返す。
【0079】
ドラム４０を回転させるための駆動部５０がさらに備えられ得るし、駆動部により回転される駆動軸がタブ３０の後面部を通過してドラム４０と結合されることができる。
【0080】
望ましくは、駆動部５０は、直結式洗濯モータを備えて構成され、前記洗濯モータは、タブ３０の後方に固定されたステータと、前記ステータとの間に作用する磁気力により回転されるロータとを備えることができる。駆動軸は、ロータと一体に回転されることができる。
【0081】
図３及び図４に示すように、本発明の一実施形態に係る洗濯機は、ケーシング１０とタブ３０とを連結するガスケット６０と、ドラム４０内に水を噴射するノズル６６、６７（図６参照。）と、タブ３０から排出された水を圧送するポンプ７０と、ポンプ７０により圧送された水を前記ノズル６６、６７に案内する分配管８０とを備える。また、タブ３０の前方面３１に配置されるバランサ９０と、ポンプ７０から圧送された水を分配管８０に案内する循環管８６とを備えることができる。
【0082】
図５～図９及び図１５に示すように、ガスケット６０は、ケーシング１０の洗濯物投入口１２とタブ３０の開口部３２とを連結する通路６０Ｐを形成するガスケットボディ６１、６２を備える。ガスケット６０ボディ６１、６２の中心方向に向かう内側周面を内周面６２といい、これと反対側の外側周面を外周面６１ということができる。
【0083】
ガスケットボディの内周面６２は、前記洗濯物投入口１２と前記開口部３２とを連結する通路６０Ｐを形成する。ガスケットボディの外周面６１は、バランサ９０の内側周面と対向することができる。ガスケットボディの外周面６１は、分配管８０と対向することができる。
【0084】
ガスケット６０は、ゴムのような柔軟性の材質で形成され、略円筒形（以下、管状ともいう。）からなる。例えば、ガスケット６０は、ＥＰＤＭ（Ｅｔｈｙｌｅｎｅ Ｐｒｏｐｙｌｅｎｅ Ｄｉｅｎｅ Ｍｏｎｏｍｅｒ）、ＴＰＥ（Ｔｈｅｒｍｏ Ｐｌａｓｔｉｃ Ｅｌａｓｔｏｍｅｒ）などの材質からなることができるが、これに限定されるべきものではない。
【0085】
前記洗濯物投入口１２を形成する前方パネル１１の投入口枠と前記開口部３２を形成するタブ３０の枠との間にガスケット６０が配置されて、前記タブ３０に貯留された洗濯水がタブ３０から漏れることが防止される。
【0086】
これをより詳細に説明すれば、ガスケット６０の前方の縁が前方パネル１１の前記投入口１２枠に連結され、ガスケット６０の後方の縁がタブ３０の前記開口部３２枠に連結されて、ガスケット６０の前後方の縁を連結するガスケットボディ６１、６２は、洗濯物投入通路６０Ｐを形成し、タブと前方パネルとの間が密封され、ドア２０が閉まる場合、ドア２０とガスケット６０との先端部が密着されて、ドア２０とガスケット６０との間が密封されるので、洗濯水の漏れが防止される。
【0087】
ガスケット６０は、前端部と後端部とが各々環形からなり、前記前端部から前記後端部に延びる管状の形態である。ガスケット６０の前記前端部は、ケーシング１０に固定され、前記後端部は、タブ３０の入口周りに固定される。ガスケット６０は、柔軟なまたは弾力性を有する材質からなることができる。ガスケット６０は、天然ゴムまたは合成樹脂からなることができる。
【0088】
ガスケット６０は、ケーシング１０の投入口１２周りに結合されるケーシング結合部６８ａと、タブ３０の入口周り３３に結合されるタブ結合部６８ｂと、ケーシング結合部６８ａとタブ結合部６８ｂとの間で延びるガスケットボディ６１、６２とを備えることができる。
【0089】
ケーシング結合部６８ａとタブ結合部６８ｂとは、各々環形からなり、ガスケットボディ６１、６２は、ケーシング結合部６８ａと連結される環形の前端部からタブ結合部６８ｂと連結される環形の後端部を有し、前記前端部から前記後端部に延びる管状の形態からなることができる。
【0090】
前方パネル１１は、投入口１２の周りが外側に巻かれており、このように巻かれた部分により形成された凹んだ部分内にケーシング結合部６８ａが挟まれ得る。
【0091】
ケーシング結合部６８ａには、針金が巻かれる環形の溝が形成され得る。溝に沿って針金が巻かれた後、針金の両端が結束されることにより、ケーシング結合部６８ａが投入口１２周りに強固に固定される。
【0092】
タブ３０は、タブ３０の開口部３２を形成する入口周り３３が前方面３１から突出されて外側に巻かれており、このように巻かれた部分により形成された凹んだ部分内にタブ結合部６８ｂが挟まれる。タブ結合部６８ｂには、クランプ１００（図１６及び図１７参照）が巻かれる環形の溝が形成され得る。溝に沿ってクランプ１００が巻かれた後、針金の両端が結束されることにより、タブ結合部６８ｂがタブ３０の入口周りに強固に結合される。
【0093】
一方、ケーシング結合部６８ａは、前方パネル１１に固定されるが、タブ結合部６８ｂは、タブ３０の動きによって変位される。したがって、ガスケットボディ６１、６２は、タブ結合部６８ａの変位に対応して変形がなされ得るべきである。このような変形が円滑になされ得るように、ガスケット６０は、ケーシング結合部６８ａとタブ結合部６８ｂとの間の区間（または、ガスケットボディ６１、６２）に、タブ３０が偏心により移動される方向（または、半径方向）に移動されることにより折り畳まれる折り畳み部６１ｂ（以下、「内径部」ともいう。）が形成され得る。
【0094】
ガスケットボディ６１、６２は、ケーシング１０（または、ケーシング結合部６８ａ）からタブ３０（または、タブ結合部６８ｂ）に向かって（または、後方に向かって）延びる管状のリム部６１ａと、リム部６１ａから外側に折り曲げられた後、前記ケーシング１０に向かって延びる内径部６１ｂと、前記内径部６１ｂから外側に折り曲げられた後、前記タブ３０方向に延び、リム部６１ａ及び内径部６１ｂより直径が大きい外径部６１ｃとを備えることができる。
【0095】
ガスケット６０は、ガスケットボディ６１、６２の前端から外側に折り曲げられてドア２０が閉まった状態で、投入口１２の外側でドア２０の背面と密着される外側ドア密着部６８３を備えることができる。ケーシング結合部６８ａは、外側ドア密着部６８３の外側端から延びた部分に前述した溝が形成され得る。
【0096】
ガスケット６０は、ガスケットボディ６１、６２の前端から内側に折り曲げられてドア２０が閉まった状態で、投入口１２の内側でドア２０の背面（望ましくは、ウィンドウ２２）と密着される内側ドア密着部６８１をさらに備えることができる。
【0097】
一方、ドラム４０は、回転過程で振動（すなわち、ドラム４０の回転中心線（図２参照）が移動）するようになり、それにより、タブ３０の中心線（略ドラム４０の回転中心線と同一である。）も移動し、このときの移動方向（以下、「偏心方向」という。）は、半径方向成分を有する。
【0098】
内径部６１ｂと外径部６１ｃとの前方側は、タブ３０が偏心方向に移動するとき、折り畳まれるか、拡げられる。タブ３０の中心が偏心方向に移動されるとき、内径部６１ｂの一部分が折り畳まれれば、その部分で内径部６１ｂと外径部６１ｃとの間が狭くなり、逆に、内径部６１ｂが拡げられる他部分では、内径部６１ｂと外径部６１ｃとの間が広がる。
【0099】
図８及び図９に示すように、ガスケット６０は、後述する移送管路８１、８２の少なくとも一部分が配置される収容部６１０を備える。ガスケットボディ６１、６２は、ケーシング側に位置する前方部と、タブ側に位置する後方部とに区分される。収容部６１０は、ガスケットボディの後方部に形成されることができる。
【0100】
収容部６１０は、ガスケットボディ６１、６２の前方部の後方側端部から内側に延びた境界面６１２を備える。境界面６１２は、前記ガスケットボディの前方部の後方側端部で折り曲げられて内側に延びる。境界面６１２は、ガスケットボディ６１、６２を前方部と後方部とに区分する境界上に位置する。
【0101】
収容部６１０は、境界面６１２から後方側に延びた対向面６１１を備える。対向面６１１は、境界面６１２の内側端部で折り曲げられて後方側に延び、移送管路８１、８２の内側面と対向する。
【0102】
対向面６１１は、ガスケットボディ６１、６２の後方部からガスケットボディ６１、６２の円周方向に延びる。境界面６１２は、対向面６１１から半径外側方向に延びる。境界面６１２は、ガスケットボディ６１、６２の前方部と連結される。
【0103】
収容部６１０は、収容部６１０の前方側に隣接した部分より内側に入り込むように形成される。収容部６１０は、前記ガスケット６０の外周面６１の一部が内側に陥没されて形成されることができ、前記ガスケット６０の外周面６１の一部が外側に突出（または、隆起）されて、その一側に形成されることもできる。
【0104】
前述したように、ドラム４０の回転過程でタブ３０が振動するようになり、タブ３０の振動によって柔軟な材質のガスケット６０は、折り畳まれるか、拡げられることができ、これにより振動することもできる。ケーシング１０とタブ３０とは、ガスケットより相対的に剛体とみなすことができるので、ガスケット６０は、ケーシング側またはタブ側で形状が変わらない。収容部６１０は、移送管路８１、８２が定着するように形成されたものであるため、ガスケットの外周面６１でケーシング１０と隣接したり、タブ３０と隣接するように形成されることができる。さらに、移送管路８１、８２は、ドラム４０内に水を噴射するノズル６６、６７にポンプ７０から圧送された水を案内する構成であるので、本発明の実施形態では、タブ３０に近いように移送管路８１、８２を配置することができる。したがって、収容部６１０は、外径部６１ｃに形成されることができる。
【0105】
図６及び図７に示すように、ノズル６６、６７は、ガスケットボディ６１、６２の内周面６２上に複数個が備えられ得る。ノズル６６、６７は、上部ノズル６６ａ、６７ａと、上部ノズル６６ａ、６７ａより下側に備えられる下部ノズル６６ｂ、６７ｂとを備えることができる。上部ノズル６６ａ、６７ａは、ガスケット６０の中心より上側に配置されることができ、下部ノズル６６ｂ、６７ｂは、ガスケット６０の中心より下側に配置されることができる。
【0106】
複数のノズル６６、６７は、前記ガスケットボディ６１、６２を左右に配分した第１、２の領域のうち、前記第１の領域に配置される第１のノズル６６と、前記第２の領域に配置される第２のノズル６７とを備えることができる。第１のノズル６６は、ガスケットボディの内周面６２の左側に配置され、第２のノズル６７は、ガスケットボディの内周面６２の右側に配置されることができる。
【0107】
第１のノズル６６及び第２のノズル６７は、各々複数個が備えられ得る。本発明の実施形態では、第１のノズル６６及び第２のノズル６７は、各々２つずつ備えられているが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0108】
第１のノズル６６は、前記第１の領域に上下に配置される第１の上部ノズル６６ａ及び第１の下部ノズル６６ｂを備えることができる。第１の下部ノズル６６ｂは、ガスケット６０の中心より下側に配置され、第１の上部ノズル６６ａは、前記第１の下部ノズル６６ｂより上側に配置されることができる。前記第１の上部ノズル６６ａは、前記ガスケット６０の中心より上側に配置されることができる。
【0109】
第２のノズル６７は、前記第２の領域に上下に配置される第２の上部ノズル６７ａ及び第２の下部ノズル６７ｂを備えることができる。第２の下部ノズル６７ｂは、ガスケット６０の中心より下側に配置され、第２の上部ノズル６７ａは、前記第２の下部ノズル６７ｂより上側に配置されることができる。前記第２の上部ノズル６７ａは、前記ガスケット６０の中心より上側に配置されることができる。
【0110】
第１、２の下部ノズル６６ｂ、６７ｂは、ドラム４０内に循環水を噴射するが、上向きに噴射することができる。第１、２の上部ノズル６６ａ、６７ａは、ドラム４０内に循環水を噴射するが、下向きに噴射することができる。前記循環水とは、タブ３０から排出されてポンプ７０により圧送され、分配管８０に案内され、ノズル６６、６７を介してドラム４０内に噴射される水を意味する。
【0111】
ガスケット６０には、ドラム４０内に水を噴射する直水ノズルが備えられ得るし、給水部を介して供給された水を直水ノズルに案内する直水供給管１８が備えられ得る。直水ノズルは、渦流ノズルまたは噴霧ノズル一でありうるが、必ずしもこれに限定されるべきものではない。直水ノズルは、前方から眺めるとき、垂直線ＯＶ上に配置されることができる。ウィンドウ２２は、直水ノズルよりさらにドラム４０に向かって突出されており、直水ノズルを介して噴射された水流がウィンドウ２２に触れることができ、この場合、ウィンドウ２２が洗浄されるという効果がある。
【0112】
図５及び図６に示すように、ガスケット６０は、ノズル６６、６７と連通されるポート挿入管６３、６４を備える。ポート挿入管６３、６４は、ガスケットボディの外周面６１から突出されて形成されることができる。後述する吐出ポート８３、８４がポート挿入管６３、６４に挿入され、ポート挿入管６３、６４は、ガスケットボディの外周面６１から突出形成されて、分配管８０からノズル６６、６７に供給される水がポート挿入管６３、６４と吐出ポート８３、８４との間に漏水されることを防止できる。
【0113】
前記ポート挿入管６３、６４は、前述したノズル６６、６７と同様に、複数個が備えられ得るし、ノズル６６、６７と同じ数で備えられることができる。複数のポート挿入管６３、６４は、ガスケットボディ６１、６２を左右に配分した第１、２の領域のうち、前記第１の領域に配置される第１のポート挿入管６３と、前記第２の領域に配置される第２のポート挿入管６４とを備えることができる。
【0114】
第１のポート挿入管６３は、第１のノズル６６と連通され、第２のポート挿入管６４は、第２のノズル６７と連通されることができる。第１のポート挿入管６３は、ガスケットボディの外周面６１の左側に配置され、第２のポート挿入管６４は、ガスケットボディの外周面６１の右側に配置されることができる。
【0115】
第１のポート挿入管６３は、第１の領域に上下に配置される第１の上部ポート挿入管６３ａ及び第１の下部ポート挿入管６３ｂを備えることができる。第１の下部ポート挿入管６３ｂは、ガスケット６０の中心より下側に配置され、第１の上部ポート挿入管６３ａは、前記第１の下部ポート挿入管６３ｂより上側に配置されることができる。前記第１の上部ポート挿入管６３ａは、前記ガスケット６０の中心より上側に配置されることができる。
【0116】
第１の下部ポート挿入管６３ｂは、第１の下部ノズル６６ｂと連通され、第１の上部ポート挿入管６３ａは、第１の上部ノズル６６ａと連通される。第１の上部ポート挿入管６３ａと第１の下部ポート挿入管６３ｂとは、互いに並んだ方向に突出されることができる。
【0117】
第２のポート挿入管６４は、第２の領域に上下に配置される第２の上部ポート挿入管６４ａ及び第２の下部ポート挿入管６４ｂを備えることができる。第２の下部ポート挿入管６４ｂは、ガスケット６０の中心より下側に配置され、第２の上部ポート挿入管６４ａは、前記第２の下部ポート挿入管６４ｂより上側に配置されることができる。前記第２の上部ポート挿入管６４ａは、前記ガスケット６０の中心より上側に配置されることができる。
【0118】
第２の下部ポート挿入管６４ｂは、第２の下部ノズル６７ｂと連通され、第２の上部ポート挿入管６４ａは、第２の上部ノズル６７ａと連通される。第２の上部ポート挿入管６４ａと第２の下部ポート挿入管６４ｂとは、互いに並んだ方向に突出されることができる。
【0119】
第１、２のノズル６６、６７の上部ノズル６６ａ、６７ａ及び第１、２のポート挿入管６３、６４の上部ポート挿入管６３ａ、６４ａは、ガスケット６０の中心を通る水平線より上側に位置することができる。第１、２のノズル６６、６７の下部ノズル６６ｂ、６７ｂ及び第１、２のポート挿入管６３、６４の下部ポート挿入管６３ｂ、６４ｂは、ガスケット６０の中心を通る水平線より下側に位置することができる。
【0120】
ドラム４０に収容された洗濯物に円滑に水を噴射し、ドラム４０のいずれの位置にある洗濯物にも均等に水を噴射するために、下部ノズル６６ｂ、６７ｂ及び下部ポート挿入管６３ｂ、６４ｂとガスケット６０の中心を通る水平線との間の距離は、上部ノズル６６ａ、６７ａ及び上部ポート挿入管６３ａ、６４ａと前記水平線との間の距離より近いことができる。
【0121】
ドラム４０に収容された洗濯物は、重力によりドラム４０内部の下側に積まれ、下部ノズル６６ｂ、６７ｂは、ドラム４０に収容された洗濯物に円滑に水を噴射するために、ガスケット６０の最低点から相当高さ離間されて配置されなければならない。例えば、下部ノズル６６ｂ、６７ｂ、ガスケット６０の中心、及びガスケット６０の最低点がなす角度は、４５度以上であることができる。また、下部ポート挿入管６３ｂ、６４ｂは、ガスケット６０の中心及びガスケット６０の最低点がなす角度は、４５度以上であることができる。
【0122】
ドラム４０に収容された洗濯物に均等に水を噴射するために、上部ノズル６６ａ、６７ａは、下部ノズル６６ｂ、６７ｂと相当距離離間されて配置されなければならない。例えば、上部ノズル６６ａ、６７ａ及びガスケット６０の中心を通る直線とガスケット６０の中心を通る水平線とがなす角度は、３０度以上であることができる。また、上部ポート挿入管６３ａ、６４ａ及びガスケット６０の中心を通る直線とガスケット６０の中心を通る水平線とがなす角度は、３０度以上であることができる。
【0123】
【0124】
突出部６５は、第１の上下部ポート挿入管６３ａ、６３ｂ及び第２の上下部ポート挿入管６４ａ、６４ｂに対応する部位に内側に向かって突出される第１ないし第４の突出部６５ａ、６５ｂ、６５ｃ、６５ｄを備えることができる。第１ないし第４の突出部６５ａ、６５ｂ、６５ｃ、６５ｄには、各々第１の上下部ノズル６６ａ、６６ｂ及び第２の上下部ノズル６７ａ、６７ｂが形成され得る。
【0125】
図６～図１０に示すように、分配管８０は、ポンプ７０から圧送された水を案内する移送管路８１、８２と、移送管路８１、８２からガスケットボディ６１、６２側に突出され、ポート挿入管６３、６４と結合される吐出ポート８３、８４とを備える。また、分配管８０は、ポンプ７０から吐出された水が流入する流入ポート８５を備えることができ、移送管路８２は、流入ポート８５を介して流入した水を吐出ポート８３、８４に案内することができる。
【0126】
分配管８０は、吐出ポート８３、８４がポート挿入管６３、６４に挿入されてガスケット６０に結合されることができる。分配管８０の移送管路８１、８２は、ガスケットボディの外周面６１に配置される。移送管路８１、８２は、ガスケット６０の収容部６１０に少なくとも一部が位置し、ガスケットボディの外周面６１及びバランサ９０の間に配置されることができる。これにより、分配管８０は、別の空間を確保する必要なしに設けられることができる。
【0127】
分配管８０は、ガスケット６０より硬質または硬直性の合成樹脂からなることができる。分配管８０は、洗濯機の作動過程で発生する振動にもかかわらず、一定の形態を維持するものであって、特に、タブ３０の振動に対応して変形がなされる柔軟性のガスケット６０と比較するとき、分配管８０は、相対的に剛体に近いとみなすことができる。
【0128】
また、後述する循環管８６は、タブ３０の振動に対応して変形される柔軟なものであることができ、この場合、分配管８０は、循環管８６より硬質または硬直性の合成樹脂からなることができる。
【0129】
本発明の第１実施形態に係る洗濯機の分配管８０は、概略的に上側部８８が開口されたリング形状で形成されることができる。すなわち、分配管８０は、ポンプ７０からポンピングされた水が流入する流入ポート８５と、前記流入した水をドラム４０内部に噴射されるように吐出する１つ以上の吐出ポート８３、８４と、前記流入ポート８５と吐出ポート８３、８４とを連結する移送管路８１、８２とを備え、移送管路８１、８２の左側管路部８１の一端と右側管路部８２の一端とは、流入ポート８５が備えられた地点で互いに連結されており、左側管路部８１の他端と前記右側管路部８２の他端とは、互いに分離されることができる。
【0130】
移送管路８１、８２の下側部に流入ポート８５が下側方向に突出形成されることができ、分配管８０の左右側に各々吐出ポート８３、８４が内側方向（または、ガスケット側）に突出形成されることができる。前記流入ポート８５とポンプ７０に形成された循環ポート７８との間に循環管８６が配置されて、タブ内の洗濯水が前記循環管８６を介して前記流入ポート８５に流入することができる。
【0131】
複数の吐出ポート８３、８４は、ガスケット６０の上部ポート挿入管６３ａ、６４ａと結合する上部吐出ポート８３ａ、８４ａと、ガスケット６０の下部ポート挿入管６３ｂ、６４ｂと結合する下部吐出ポート８３ｂ、８４ｂとを備えることができる。上部吐出ポート８３ａ、８４ａと下部吐出ポート８３ｂ、８４ｂとは、移送管路８１、８２からガスケットボディ６１、６２側に突出されるが、互いに並んで（または、平行な方向ともいう。）突出されることができる。上部吐出ポート８３ａ、８４ａと下部吐出ポート８３ｂ、８４ｂとは、ガスケットの中心を通る水平線と並んで突出されることができる。
【0132】
吐出ポート８３、８４は、移送管路８１、８２の内側面（ガスケットの外周面６１に向かう面）からガスケット６０の中心方向に向かって突出され、ポート挿入管６３、６４と挿入される。吐出ポート８３、８４は、移送管路８１、８２に沿って流動する循環水をノズル６６、６７に案内してドラム４０内に噴射されるようにすることができる。
【0133】
吐出ポート８３、８４の直径は、ポート挿入管６３、６４の内側直径より少し大きく形成されて、吐出ポート８３、８４がポート挿入管６３、６４に圧入され得る。循環水が吐出ポート８３、８４からノズル６６、６７に向かって流動するとき、反作用により移送管路８１、８２の吐出ポート８３、８４が位置した区間にガスケット６０と反対方向に力が作用できる。前記反作用力により分配管８０がガスケット６０から脱去されることを防止するために、前述したように、ポート挿入管６３、６４は、ガスケット６０の外周面６１から外側方向に突出形成されることができ、吐出ポート８３、８４の直径は、ポート挿入管６３、６４の内側直径より少し大きく形成されることができる。
【0134】
吐出ポート８３、８４は、移送管路８１、８２の左側管路部８１からガスケット６０の中心を通る垂直線ＯＶに向かう方向に突出される第１の吐出ポート８３と、移送管路８１、８２の右側管路部８２からガスケットの中心を通る垂直線ＯＶに向かう方向に突出される第２の吐出ポート８４とを備える。第１の吐出ポート８３は、第１のポート挿入管６３に挿入されて循環水を第１のノズル６６に案内し、第２の吐出ポート８４は、第２のポート挿入管６４に挿入されて循環水を第２のノズル６７に案内する。
【0135】
第１の吐出ポート８３は、第１の下部ポート挿入管６３ｂに挿入される第１の下部吐出ポート８３ｂと、第１の下部吐出ポート８３ｂより上側に形成され、第１の上部ポート挿入管６３ａに挿入される第１の上部吐出ポート８３ａとを備えることができる。第２の吐出ポート８４は、第２の下部ポート挿入管６４ｂに挿入される第２の下部吐出ポート８４ｂと、第２の下部吐出ポート８４ｂより上側に形成され、第２の上部ポート挿入管６４ａに挿入される第２の上部吐出ポート８４ａとを備えることができる。
【0136】
流入ポート８５は、複数の吐出ポート８３、８４のうち、いずれのものよりも下側で移送管路８１、８２と連結される。流入ポート８５は、下部吐出ポート８３ｂ、８４ｂより下側で移送管路８１、８２と連結される。
【0137】
本発明の第１実施形態に係る洗濯機の移送管路８１、８２は、ガスケットボディ６１、６２の外周面６１に配置される。移送管路８１、８２は、流入ポートを介して流入した水を複数の吐出ポート８３、８４に案内する。
【0138】
移送管路８１、８２は、流入ポート８５を基準に移送管路８１、８２の左側部を形成する第１の管路部８１と、右側部を形成する第２の管路部８２とを備える。第１の管路部８１と第２の管路部８２とは、下側で互いに連結され、第１、２の管路部が互いに連結された地点から流入ポート８５が下側に突出され得る。
【0139】
移送管路８１、８２は、流入ポート８５から流入した水を左右両側に分枝させて上側に案内することができる。移送管路８１、８２は、流入ポート８５から流入した循環水を分枝させて、第１の部分流（第１の管路部８１に沿って流れる水）と第２の部分流（第２の管路部８２に沿って流れる水）とを形成させる。第１の部分流は、第１のノズル６６を介してドラム４０内に噴射されることができ、第２の部分流は、第２のノズル６７を介してドラム４０内に噴射されることができる。
【0140】
移送管路８１、８２は、少なくとも一部分がガスケットボディ６１、６２とバランサ９０との間に配置されることができる。移送管路８１、８２は、内側面がガスケットボディの外周面６１と対向し、外側面がバランサ９０と対向するように配置されることができる。
【0141】
図１０に示すように、移送管路８１、８２は、全体的に中心角の大きさが１８０度以上である、上側が開口８８された弧形状で形成されることができ、左右対称形で形成されることができる。移送管路８２は、左側に配置される第１の管路部８１と右側に配置される第２の管路部８２とを備えることができ、第１の管路部８１と第２の管路部８２とは、ガスケット６０の中心を通る垂直線ＯＶを基準に左右対称形で形成されることができる。
【0142】
移送管路８１、８２は、吐出ポート８３、８４（以下、８３ともいう）が配置されるポート区間８１ａ、８１ｂ、８２ａ、８２ｂと、それ以外の区間である案内区間８１ｃ～８１ｆ、８２ｃ～８２ｆとに区分されることができる。
【0143】
吐出ポート８３、８４は、ポート区間８１ａ、８１ｂ、８２ａ、８２ｂからガスケットボディ６１、６２側方向に突出される。移送管路８１、８２は、ガスケットボディの外周面６１と対向する内側面を備え、移送管路８１、８２の内側面のうち、ポート区間８１ａ、８１ｂ、８２ａ、８２ｂの内側面には、吐出ポート８３、８４が配置される。以下、ポート区間８１ａ、８１ｂ、８２ａ、８２ｂの内側面をポート面８１ａ１、８１ｂ１、８２ａ１、８２ｂ１ともいう。
【0144】
ポート区間８１ａ、８１ｂ、８２ａ、８２ｂは、吐出ポート８３、８４が突出されるポート面８１ａ１、８１ｂ１、８２ａ、８２ｂを備える。吐出ポート８３、８４は、ポート区間８１ａ、８１ｂ、８２ａ、８２ｂのポート面８１ａ１、８１ｂ１、８２ａ、８２ｂからガスケットボディ６１、６２側方向に突出される。前記ポート区間８１ａ、８１ｂ、８２ａ、８２ｂのポート面８１ａ１、８１ｂ１、８２ａ、８２ｂ、すなわち、後述する上部ポート区間８１ａ、８２ａのポート面８１ａ１、８２ａ１と下部ポート区間８１ｂ、８２ｂのポート面８１ｂ１、８２ｂ１とは、互いに平行に形成されることができる。
【0145】
ポート区間８１ａ、８１ｂ、８２ａ、８２ｄは、上部ポート区間８１ａ、８２ａ、下部ポート区間８１ｂ、８２ｂを備えることができる。案内区間８１ｃ～８１ｆ、８２ｃ～８２ｆは、下部案内区間８１ｆ、折り曲げ区間８１ｅ、中間案内区間８１ｄ、及び上部案内区間８１ｃを備えることができる。
【0146】
以下、移送管路８１、８２の形状を上側から下側に説明する。
【0147】
移送管路８１、８２（以下、８１ともいう）は、上部吐出ポート８３ａ、８４ａ（以下、８３ａともいう）が配置される上部ポート区間８１ａ、８２ａ（以下、８１ａともいう）と、上部ポート区間８１ａの下側に弧形状で延長形成された上部案内区間８１ｃ、８２ｃ（以下、８１ｃともいう）と、上部案内区間８１ｃの下側に、下側へ行くほど、ガスケット６０の外周面６１から遠くなる中間案内区間８１ｄ、８２ｄ（以下、８１ｄともいう）と、中間案内区間８１ｄの下側に配置される下部ポート区間８１ｂ、８２ｂ（以下、８１ｂともいう）と、下部ポート区間８１ｂの下側から下側へ行くほど、ガスケット６０の中心を通る垂直線ＯＶに近くなるように折り畳まれた折り曲げ区間８１ｅ、８２ｅ（以下、８１ｅともいう）と、折り曲げ区間８１ｅの下側から弧形状で延長形成された下部案内区間８１ｆ、８２ｆ（以下、８１ｆともいう）とを備える。
【0148】
以下、移送管路８１、８２の形状を下側から上側に説明する。
【0149】
移送管路８１、８２は、弧形状の下部案内区間８１ｆ、８２ｆを備える。流入ポート８５は、下部案内区間８１ｆ、８２ｆから下側に突出され、第１の管路部８１の下部案内区間８１ｆと第２の管路部８２の下部案内区間８２ｆとは、流入ポート８５が配置される区間で互いに連結される。第１の管路部８１の下部案内区間８１ｆは、ガスケットボディ６１、６２の第１の領域の外周面に沿って弧形状で延び、第２の管路部８２の下部案内区間８２ｆは、ガスケットボディ６１、６２の第２の領域の外周面に沿って弧形状で延びる。流入ポート８５を介して流入した水は、左右両側に分枝されて、前記第１、２の管路部８２の下部案内区間８１ｆ、８２ｆにより上側に案内される。
【0150】
移送管路８１、８２は、下部案内区間８１ｆ、８２ｆの上端部でガスケットボディ６１、６２から遠くなる方向に折り曲げられた折り曲げ区間８１ｅ、８２ｅを備える。下部案内区間８１ｆ、８２ｆの上端部及び折り曲げ区間８１ｅ、８２ｅの下部案内区間８１ｆ、８２ｆ側の一端部は、ガスケットボディの外周面６１と接触され、下部案内区間８１ｆ、８２ｆの他端部は、ガスケットボディの外周面６１から離間されることができる。または、下部案内区間８１ｆ、８２ｆの他端部とガスケットボディの外周面６１との間の離間距離は、折り曲げ区間８１ｅ、８２ｅの一端部とガスケットボディの外周面６１との間の離間距離より遠いことができる。
【0151】
移送管路８１、８２は、ガスケットボディの外周面６１から離間された下部ポート区間８１ｂ、８２ｂを備える。前述した第１、２の部分は、前記下部ポート区間８１ｂ、８２ｂを意味する。下部ポート区間８１ｂ、８２ｂは、折り曲げ区間８１ｅ、８２ｅから上側に延び、ガスケットボディの外周面６１から離間される。下部吐出ポート８３ｂ、８４ｂは、下部ポート区間８１ｂ、８２ｂから突出される。したがって、移送管路８１、８２とガスケットボディの外周面６１との間に下部吐出ポート８３ｂ、８４ｂと下部ポート挿入管６３ｂ、６４ｂとの結合空間が設けられる。
【0152】
移送管路８１、８２は、少なくとも一部分がガスケットボディの外周面６１から離間された上部ポート区間８１ａ、８２ａを備えることができる。上部ポート８３ａ、８４ａは、上部ポート区間８１ａ、８２ａから突出される。
【0153】
前述したように、下部ポート挿入管６３ｂ、６４ｂとガスケット中心を通る水平線との間の距離は、上部ポート挿入管６３ａ、６４ａとガスケット中心を通る水平線との間の距離より近い。したがって、下部ポート挿入管６３ｂ、６４ｂとガスケットボディ６１、６２の中心を通る垂直線ＯＶとの間の距離は、上部ポート挿入管６３ａ、６４ａと前記垂直線ＯＶとの間の距離より近い。これと対応して、下部ポート区間８１ｂ、８２ｂと前記垂直線ＯＶとの間の距離は、上部ポート区間８１ａ、８２ａと前記垂直線ＯＶとの間の距離より遠い。
【0154】
移送管路８１、８２は、下部ポート区間８１ｂ、８２ｂと上部ポート区間８１ａ、８２ａとの間に中間案内区間８１ｄ、８２ｄ及び上部案内区間８１ｃ、８２ｃを備える。中間案内区間８１ｄ、８２ｄは、下部ポート区間８１ｂ、８２ｂから上側に延びる。中間案内区間８１ｄ、８２ｄは、下部ポート区間８１ｂ、８２ｂからガスケットボディ６１、６２の中心に該当する高さまで延びることができ、ガスケットボディ６１、６２の中心を通る垂直線ＯＶと平行に延びることができる。
【0155】
上部案内区間８１ｃ、８２ｃは、中間案内区間８１ｄ、８２ｄの上端部から弧形状で延びることができる。上部案内区間８１ｃ、８２ｃは、中間案内区間８１ｄ、８２ｄの上端部からガスケットボディの外周面６１に沿って弧形状で延びることができる。
【0156】
上部ポート区間８１ａ、８２ａは、上部案内区間８１ｃ、８２ｃの上端部でガスケットボディ６１、６２から遠くなる方向に折り曲げられることができる。したがって、上部ポート区間８１ａ、８２ａは、下端部がガスケットボディの外周面６１、６２と接触しても、少なくとも一部分がガスケットボディの外周面６１から離間されることができる。
【0157】
上部ポート区間８１ａ、８２ａは、移送管路の左右両側の上端をなし、第１の管路部の上部ポート区間８１ａ及び第２の管路部の上部ポート区間８２ａは、互いに分離されることができる。したがって、吐出ポート８３、８４の直径がポート挿入管６３、６４の内側直径より大きく形成されるとしても、上部吐出ポート８３ａ、８４ａが上部ポート挿入管６３ａ、８４ａから脱去されることもできる。本発明の実施形態に係る洗濯機は、バランサ９０を移送管路８１、８２の外側に配置して分配管８０の脱去を防止する。これについての詳細な説明は後述する。
【0158】
前述したように、移送管路８１、８２は、左側に配置される第１の管路部８１と右側に配置される第２の管路部８２とを備えることができ、第１の管路部８１をなす上部ポート区間８１ａ、上部案内区間８１ｃ、中間案内区間８１ｄ、下部ポート区間８１ｂ、折り曲げ区間８１ｅ、及び下部案内区間８１ｆを各々第１の上部ポート区間８１ａ、第１の上部案内区間８１ｃ、第１の中間案内区間８１ｄ、第１の下部ポート区間８１ｂ、第１の折り曲げ区間８１ｅ、及び第１の下部案内区間８１ｆと称することができる。また、第２の管路部８２をなす上部ポート区間８２ａ、上部案内区間８２ｃ、中間案内区間８２ｄ、下部ポート区間８２ｂ、折り曲げ区間８２ｅ、及び下部案内区間８２ｆを各々第２の上部ポート区間８２ａ、第２の上部案内区間８２ｃ、第２の中間案内区間８２ｄ、第２の下部ポート区間８２ｂ、第２の折り曲げ区間８２ｅ、及び第２の下部案内区間８２ｆと称することができる。
【0159】
前述したポート挿入管６３、６４、突出部６５、ノズル６６、６７、及び吐出ポート８３、８４は、その個数及び位置の変更が可能である。また、突出部６５及びノズル６６、６７が省略され、吐出ポート８３、８４からドラム４０内部に水が噴射されるように構成されることもできる。また、ノズル６６、６７は、ガスケット６０と別に形成されて、ガスケット６０に結合されるか、ガスケット６０と離間されるように配置されることもできる。
【0160】
図３～図４に示すように、循環管８６の一端は、分配管８０の下部から突出された流入ポート８５と連結され、他端は、ポンプ７０の循環ポート７８と連結される。ポンプ７０の循環ポート７８が流入ポート８５と一直線上で向かい合う位置に備えられた場合、循環管８６は、一直線のパイプ形状でありうる。ただし、それ以外の場合には、循環管８６が柔軟な材質のホースで形成されるか、折り曲げられて形成されることができる。
【0161】
循環管８６は、柔軟であるものの、形状が維持される材質からなることができ、本発明の実施形態では、ＥＰＤＭ（ｅｔｈｙｌｅｎｅ ｐｒｏｐｙｌｅｎｅ ｄｉｅｎｅ ｍｏｎｏｍｅｒ ｒｕｂｂｅｒ）からなることができる。循環管８６は、ベローズ構造を含むことができる。
【0162】
図１１～図１３に示すように、ポンプ７０は、ポンプ７０は、排出ホース７２を介して排出された水を排水管７４に圧送する機能と、循環管８６に圧送する機能とを選択的に行うことができる。ポンプ７０は、タブ３０の下側に配置されることができる。ポンプ７０は、タブ３０から排出された水を圧送できる。前述したように、ポンプ７０により圧送され、循環管８６に沿って分配管７０に案内されてドラム４０内部に噴射される水を循環水という。
【0163】
ポンプ７０は、ポンプハウジング７１、第１のポンプモータ７３、第１のインペラ７１５、第２のポンプモータ７５、及び第２のインペラ７１７を備えることができる。ポンプ７０は、ポンプハウジング７１から突出され、タブ３０から排出された水が吐出される循環ポート７８と排水ポート７６とを備えることができる。
【0164】
ポンプハウジング７１には、ポンプ流入ポート７１１が形成され得る。ポンプハウジング７１には、第１のインペラ７１５が収容される第１のチャンバ７１４と、第２のインペラ７１７が収容される第２のチャンバ７１６とが形成され得る。第１のインペラ７１５は、第１のポンプモータ７３により回転され、第２のインペラ７１７は、第２のポンプモータ７５により回転される。
【0165】
第１のチャンバ７１６と循環ポート７８とは、第１のインペラ７１５の回転方向に巻かれたボリュート（ｖｏｌｕｔｅ）形態の流路をなし、第２のチャンバ７１６と排水ポート７６とは、第２のインペラ７１７の回転方向に巻かれたボリュート形態の流路をなす。ここで、各インペラ７１５、７１７の回転方向は、制御が可能なものであって、予め決められたことである。ポンプ流入ポート７１１は、排出ホース７４と連結され、第１のチャンバ７１４と第２のチャンバ７１６とは、ポンプ流入ポート７１１と連通される。排出ホース７４を介してタブ３０から排出された水がポンプ流入ポート７１１を介して第１のチャンバ７１４と第２のチャンバ７１６とに供給される。
【0166】
第１のチャンバ７１４は、循環ポート７８と連通され、第２のチャンバ７１６は、排水ポート７６と連通される。したがって、第１のポンプモータ７３が作動されて、第１のインペラ７１５が回転されれば、第１のチャンバ７１４内の水が循環ポート７８を介して排出される。そして、第２のポンプモータ７５が作動されるときには、第２のインペラ７１７が回転されて、第２のチャンバ７１６内の水が排水ポート７６を介して排出される。循環ポート７８は、循環管８６と連結され、排水ポート７６は、排水管７４と連結される。
【0167】
図３～図４に示すように、本発明の一実施形態に係る洗濯機は、タブ３０の前方面３１に配置されるバランサ９０を備える。バランサ９０は、タブ３０の前方面３１に締め付けられることができる。バランサ９０は、タブ３０の振動を低減するためのものであって、所定の重量を有する重量体である。バランサ９０は、タブ３０の前方面３１の周りに沿って配置される１つまたは２つ以上のバランサ９０を備えることができる。
【0168】
本発明の第１実施形態に係る洗濯機のバランサ９０は、タブ３０の前方面３１に左右両側に各々配置される第１のバランサ９１と第２のバランサ９２とを備えることができる。第１のバランサ９１は、ガスケット６０の左側に配置されることができ、第２のバランサ９２は、ガスケットの右側に配置されることができる。
【0169】
第１のバランサ９１は、ガスケットボディ６１、６２を左右に配分した第１、２の領域のうち、第１の領域の外側に配置されることができる。第２のバランサ９２は、前記第２の領域の外側に配置されることができる。
【0170】
第１のバランサ９１と第２のバランサ９２とは、上側及び下側で互いに離間されることができる。第１、２のバランサ９１、９２は、互いにガスケット６０の中心を通る垂直線ＯＶを基準に左右対称の形状でありうるし、前記垂直線ＯＶを基準に左右対称の位置に配置されることができる。
【0171】
【0172】
バランサ９０は、少なくとも一部分がガスケットボディの外周面６１から離間される。ガスケットボディ６１、６２の外周面６１とバランサ９０の離間された間に移送管路８１、８２の少なくとも一部分が配置される。第１のバランサ８１及び第２のバランサ８２は、各々少なくとも一部分がガスケットボディの外周面６１から離間される。第１の領域の外周面６１と第１のバランサ９１の離間された間に第１の管路部８１の少なくとも一部分が配置され、第２の領域の外周面６１と第２のバランサ９２の離間された間に第２の管路部８２の少なくとも一部分が配置される。
【0173】
第１のバランサ９１と第２のバランサ９２とは、互いに左右対称になることができるので、以下、第１のバランサ９１、分配管８０、及びガスケット６０の左側部について説明し、第２のバランサ９２、分配管８０、及びガスケット６０の右側部についての説明は、一部省略する。
【0174】
第１のバランサ９１とガスケットボディの外周面６１の離間された間に、移送管路８１の上部ポート区間８１ａ、上部案内区間８１ｃ、中間案内区間８１ｄ、及び下部ポート区間８１ｂが配置される。折り曲げ区間８１ｅも第１のバランサ９１とガスケットボディの外周面６１の離間された間に配置されることができる。下部案内区間８１ｆは、一部分（上側部）が第１のバランサ９１とガスケットボディの外周面６０の離間された間に配置されることができる。
【0175】
したがって、第１のバランサ９１は、第１の領域の外側に配置され、第１の上部ポート区間８１ａより上側から第１の下部ポート区間８１ｂより下側まで延びることができる。第２のバランサ９２は、第２の領域の外側に配置され、第２の上部ポート区間８２ａより上側から第２の下部ポート区間８２ｂより下側まで延びることができる。
【0176】
バランサ９０は、上部吐出ポート８３ａ、８４ａが上部ポート挿入管６３ａ、６４ａから脱去されることを防止する位置制限部９０ｐを備えることができる。第１のバランサ９１の位置制限部を第１の位置制限部９１ｐといい、第２のバランサ９２の位置制限部を第２の位置制限部９２ｐという。第１の位置制限部９１ｐは、第１の上部ポート区間８１ａと対応する位置に備えられることができる。第１の位置制限部９１ｐは、ガスケットボディの外周面６１から離間されることができる。第１の位置制限部９１ｐは、ガスケットボディの外周面６１から外側方向に離間されることができる。
【0177】
移送管路８１の第１の上部ポート区間８１ａは、ガスケットボディの外周面６１と第１の位置制限部９１ｐが離間された間に配置されることができる。第１の位置制限部９１ｐとガスケットボディの外周面６１との間の間隔または第１の位置制限部９１ｐと第１の上部ポート区間８１ａとの間の間隔を調節して、第１の上部吐出ポート８３ａが第１の上部ポート挿入管６３ａから脱去されることを防止できる。
【0178】
移送管路８１、８２は、ガスケットボディの外周面６１と対向する内側面と、前記内側面の反対側である外側面を備える。バランサ９０は、ガスケットボディの外周面６１に対向する内側面を備える。移送管路８１、８２は、少なくとも一部分の外側面がバランサ９０の内側面と対向する。
【0179】
上部ポート区間８１ａ、８２ａは、上部吐出ポート８３ａ、８４ａが配置されるポート面８１ａ１、８２ａ１と反対側に位置する支持面８１ａ２、８２ａ２を備えることができる。すなわち、移送管路８１、８２は、ガスケットボディ６１、６２側の内側面と、バランサ９０側の外側面とを備え、支持面８１ａ２、８２ａ２は、上部ポート区間８１ａ、８２ａの外側面を意味する。
【0180】
以下、第１の上部ポート区間８１ａのポート面８１ａ１及び支持面８１ａ２を各々第１の上部ポート面８１ａ１及び第１の支持面８１ａ２といい、第２の上部ポート区間８２ａのポート面８２ａ１及び支持面８２ａ２を各々第２の上部ポート面８２ａ１及び第２の支持面８２ａ２という。
【0181】
第１のバランサ９１は、第１の位置制限部９１ｐが第１の支持面８１ａ２と接触することができる。または、第１のバランサ９１は、第１の位置制限部９１ｐと第１の支持面８１ａ２との間の間隔が、第１の上部吐出ポート８３ａが第１の上部ポート挿入管６３ａに挿入された長さＬより短く配置されることができる。
【0182】
第１の支持面８１ａ２は、第１の位置制限部９１ｐに接触されることができる。または、第１の支持面８１ａ２は、第１の位置制限部９１ｐから離間され、離間された間隔は、第１の上部吐出ポート８３ａが第１の上部ポート挿入管６３ａに挿入された長さＬより短いことができる。
【0183】
第２のバランサ９２は、第２の位置制限部９２ｐが第２の支持面８２ａ２と接触することができる。または、第２のバランサ９２は、第２の位置制限部９２ｐと第２の支持面８２ａ２との間の間隔が、第２の上部吐出ポート８４ａが第２の上部ポート挿入管６４ａに挿入された長さＬより短く配置されることができる。
【0184】
第２の支持面８２ａ２は、第２の位置制限部９２ｐに接触されることができる。または、第２の支持面８２ａ２は、第２の位置制限部９２ｐから離間され、離間された間隔は、第２の上部吐出ポート８４ａが第２の上部ポート挿入管６４ａに挿入された長さＬより短いことができる。
【0185】
したがって、上部吐出ポート８３ａ、８４ａが上部ポート挿入管６３ａ、６４ａから脱去されるという問題を防止できる。
【0186】
バランサ９０は、ガスケットボディ６１、６２の外側に配置され、バランサ９０の内側面は、凹んで形成されて、ガスケットボディの外周面６１のうち一部を囲むことができる。第１のバランサ９１は、第１の領域の一部を囲み、第２のバランサ９２は、第２の領域の一部を囲むことができる。第１、２の位置制限部９１ｐ、９２ｐは、各々第１、２の上部吐出ポート８３ａ、８４ａと対応する位置に備えられ、第１、２の上部吐出ポート８３ａ、８４ａは、ガスケットボディ６１、６２の中心より高く配置される。したがって、第１、２の位置制限部９１ｐ、９２ｐの内側面は、上側から下側へ行くほど、ガスケットボディ６１、６２の中心を通る垂直線ＯＶから遠くなる方向に傾斜することができる。
【0187】
第１の上部ポート区間８１ａの外側面である第１の支持面８１ａ２と第１の位置制限部９１ｐの内側面とは互いに対向し、第２の上部ポート区間８２ａの外側面である第２の支持面８２ａ２と第２の位置制限部９２ｐの内側面とは互いに対向する。したがって、前記第１、２の支持面８１ａ２、８２ａ２は、上側から下側へ行くほど、前記垂直線ＯＶから遠くなる方向に傾斜することができる。
【0188】
一方、第１の位置制限部９１ｐは、内側面に第１の上部ポート区間８１ａ、８２ａまたはガスケットボディ６１、６２側に突出された突起を備えることができる。第１の位置制限部９１ｐの前記突起が前記第１の上部ポート区間８１ａの外側面である第１の支持面８１ａ２に接触することができる。また、第２の位置制限部９２ｐも内側面に第２の上部ポート区間８２ａまたはガスケットボディ６１、６２側に突出された突起を備えることができ、第２の位置制限部９２ｐの前記突起が第２の支持面８２ａ２に接触することができる。
【0189】
第１の上部ポート区間８１ａの第１の支持面８１ａ２と前記第１の支持面８１ａ２に対向する第１のバランサ９１の第１の位置制限部９１ｐの内側面とが同じ方向に傾斜し、第２の支持面８２ａ２と第２の位置制限部９２ｐの内側面とが同じ方向に傾斜する。したがって、バランサ９０は、分配管８０を安定的に支持し、分配管８０がガスケット６０から脱去されることを防止できる。
【0190】
一方、バランサ９０は、洗濯機の使用時、分配管８０の脱去を防止する長所があるが、洗濯機の修理が必要な場合、分配管８０をガスケット６０から分離するのに困難をもたらすことができる。
【0191】
下部吐出ポート８３ｂ、８４ｂは、上部吐出ポート８３ａ、８４ａより下側に位置し、位置制限部９１ｐ、９２ｐにより第１、２の管路部８１、８２の上端が互いに遠くなる方向に広がることが防止され、下部ポート区間８１ｂ、８２ｂがバランサ９０により支持されなくても、下部吐出ポート８３ｂ、８４ｂが下部ポート挿入管６３ｂ、６４ｂから脱去される可能性は極めて低い。したがって、バランサ９０は、内側面が下部ポート区間８１ｂ、８２ｂの外側面と離間されるように配置されることができる。
【0192】
下部ポート区間８１ｂ、８２ｂとバランサ９０との間の間隔は、上部ポート区間８１ａ、８２ａとバランサ９０との間の間隔より大きいことができる。すなわち、第１の下部ポート区間８１ｂの外側面と第１のバランサ９１の内側面との間の間隔は、第１の支持面８１ａ２と第１の位置制限部９１ｐとの間の間隔より大きいことができ、第２の下部ポート区間８２ｂの外側面と第２のバランサ９２の内側面との間の間隔は、第２の支持面８２ａ２と第２の位置制限部９２ｐとの間の間隔より大きいことができる。
【0193】
また、ガスケット６０は、柔軟な材質で形成されて、下部ポート区間８３ｂ、８４ｂとバランサ９０との間の間隔が、下部吐出ポート８３ｂ、８４ｂが下部ポート挿入管６３ｂ、８４ｂに挿入された長さより少し小さくても、人為的に下部吐出ポート８３ｂ、８４ｂを下部ポート挿入管６３ｂ、６４ｂから分離することができる。
【0194】
したがって、洗濯機の修理時、バランサ９０をタブ３０から分離しなかったまま、下部吐出ポート８３ｂ、８４ｂを下部ポート挿入管６３ｂ、６４ｂから分離した後、容易に上部吐出ポート８３ａ、８４ａを上部ポート挿入管６３ａ、６４ａから分離することができる。
【0195】
【0196】
まず、タブ３０の前方面にガスケット６０を組み立てる。タブ３０は、開口部３２を形成する入口周り３３を備える。ガスケット６０は、タブ３０の入口周り３３に沿って陥没されたタブ結合部６８ｂを備える。
【0197】
タブ結合部６８ｂは、ガスケットボディ６１、６２の後方側終端から突出された外側タブ結合部６８ｂ１及び内側タブ結合部６８ｂ２を備える。外側タブ結合部６８ｂ１は、内側タブ結合部６８ｂ２より外側から突出され、外側タブ結合部６８ｂ１と内側タブ結合部６８ｂ２との間にタブ入口周り３３が挿入される溝が形成される。
【0198】
内側タブ結合部６８ｂ２は、ガスケットボディ６１、６２の後方側終端から後方に延びた後、内側に折り曲げられる。外側タブ結合部６８ｂ１は、ガスケットボディ６１、６２の後方側終端から突出され、内側に折り曲げられた後、外側に折り曲げられる。
【0199】
タブ３０の入口周り３３は、前方面３１から突出され、外側に折り曲げられる。入口周り３３の外側に折り曲げられた部分が外側タブ結合部６８ｂ１の内側に折り曲げられた部分と噛み合う。タブ３０の前方面３１にガスケット６０を組み立てるとき、前記入口周り３３は、外側タブ結合部６８ｂ１と内側タブ結合部６８ｂ２との間に形成された溝に嵌合する。
【0200】
タブ３０の入口周り３３とガスケット６０のタブ結合部６８ｂとの結合だけでは、タブ３０の振動によりガスケット６０が脱去される危険が存在し、タブ３０に貯留された洗濯水が入口周り３３とタブ結合部６８ｂとの間の隙間に漏水される恐れがある。したがって、ガスケット６０をタブ３０にさらに強く固定させる必要がある。
【0201】
タブ３０の前方面にガスケット６０を組み立てた後、ガスケット６０を環形のクランプ１００で固定させる。外側タブ結合部６８ｂ２は、内側に折り曲げられた後、外側に折り曲げられて、外側にクランプが挿入される溝が形成される。
【0202】
クランプ１００は、両端が開放されるように形成された弧形のクランプワイヤ１０１と、クランプワイヤ１０１の両端部を弾性的に連結するばね１０３とを備える。クランプワイヤ１０１を外側タブ結合部６８ｂ１に形成された溝に位置させた後、ばね１０３をクランプワイヤ１０１の両端に締め付けて、ガスケット６０をタブ３０に固定させる。
【0203】
クランプ１００を用いてタブ３０にガスケット６０を固定させた後、タブ３０に組み立てられたガスケット６０に分配管８０を組み立てる。分配管８０は、複数の吐出ポート８３、８４をガスケットボディの外周面６１から突出された複数のポート挿入管６３、６４に挿入してガスケット６０に組み立てられることができる。分配管８０の移送管路８１、８２は、ガスケットボディの外周面６１に配置されることができる。
【0204】
吐出ポート８３、８４の直径は、ポート挿入管６３、６４の内側直径より少し大きく形成されて、吐出ポート８３、８４がポート挿入管６３、６４に圧入され得る。
【0205】
一方、前述したこととは異なり、タブ３０にガスケット６０を組み立てた後、タブ３０に組み立てられたガスケット６０に分配管８０を組み立て、分配管８０が組み立てられたガスケット６０をクランプ１００を用いてタブ３０に固定させることもできる。
【0206】
ガスケット６０をタブ３０に固定させ、分配管８０をガスケット６０に組み立てた後、タブ３０の前方面３１にバランサ９０を締め付けることができる。バランサ９０は、ガスケットボディの外周面６１の外側に配置されることができる。また、分配管８０の移送管路８１の外側に配置されることができる。すなわち、移送管路８１は、ガスケットボディの外周面６１とバランサ９１との間に配置されることができる。
【0207】
バランサ９０は、分配管８０がガスケット６０から脱去されることを防止する位置制限部９１ｐ、９２ｐを備え、位置制限部９１ｐ、９２ｐが移送管路８１、８２の上部ポート区間８１ａ、８２ａの外側面である支持面８１ａ２、８２ａ２に接触するように配置されることができる。または、バランサ９０は、前記位置制限部９１ｐ、９２ｐと移送管路８１、８２の支持面８１ａ２、８２ａ２とが離間され、離間された間隔は、第１の上部吐出ポート８３ａが第１の上部ポート挿入管６３ａに挿入された長さより短く配置されることができる。
【0208】
ガスケット６０、クランプ１００、分配管８０、及びバランサ９０のうち、バランサ９０を最後に組み立てて、タブ３０、ガスケット６０、クランプ１００、分配管８０、及びバランサ９０を容易に組み立てることができる。
【0209】
図１８～図２０に示すように、本発明の第２実施形態に係る洗濯機は、洗濯機能だけでなく、乾燥機能も提供することができる。このような洗濯機は、空気を加熱する乾燥ヒータと、ヒータにより加熱された空気をタブ３０内に供給する送風ファンとを備えることができる。洗濯が完了した後、乾燥ヒータと送風ファンとを作動して、ドラム４０内の洗濯物を乾燥させることができる。
【0210】
本発明の第３実施形態に係る洗濯機は、送風ファンにより空気をタブ３０内に供給する給気ダクト６９をさらに備えることができる。給気ダクト６９は、ガスケット６０に一体に形成されることができる。または、給気ダクト６９は、タブ３１に形成されることもできる。本実施形態において給気ダクト６９は、ガスケット６０に形成されて、タブ３０の内部と外部を連通するホールである。このような給気ダクト６９は、ガスケットボディの外周面６１に配置される分配管８０及びバランサ９１、９２と干渉される可能性があるという問題がある。以下、これらの間の干渉を減らすための配置を説明する。
【0211】
ガスケット６０には、送風ファンにより圧送された空気をタブ３０内に供給する給気ダクト６９が形成され得る。給気ダクト６９は、ガスケットボディ６１、６２の上側部に形成されることができる。ガスケット６０は、前述した実施形態におけるガスケット６０と比較して給気ダクト６９をさらに備えるという相違があるが、その他の構成等は、特別な説明がない限り、前述した実施形態において説明したことがそのまま適用され得る。
【0212】
分配管８０は、移送管路８１、８２がガスケットボディの外周面６１の少なくとも一部を囲むように配置されることができる。具体的に、ガスケットボディの外周面６１を囲む閉曲線と定義される周辺領域で、移送管路８１、８２は、一部領域に配置され、残りの一部領域には配置されないことができる。前記周辺領域で移送管路８１、８２が配置されない前記残りの一部領域が未配置領域６９０と定義されることができる。
【0213】
具体的に、分配管８０の移送管路８１、８２は、一端が流入ポート８５と連結された第１の管路部８１と、一端が流入ポート８５及び第１の管路部８１と連結される第２の管路部８２とを備え、第１の管路部８１の他端８１ａと第２の管路部８２の他端８２ａとの間は互いに離間されることができる。
【0214】
第１の管路部８１の他端８１ａと第２の管路部８２の他端８２ａとの間の空間は、離間空間８８と定義され、離間空間８８は、前記未配置領域６９０と重なるように配置される。このような分配管８０の形状は、分配管８０と給気ダクト６９の配置空間との干渉を減らすことができる。
【0215】
未配置領域６９０は、周辺領域でガスケットボディ６１、６２の中心の上側に配置されることができる。
【0216】
給気ダクト６９は、ガスケットボディ６１、６２の上側部に配置されることができる。ガスケットボディ６１、６２の上側部は、ガスケットボディ６１、６２をガスケットボディ６１、６２の中心を基準に４つの領域に配分するとき、他の領域より上部に位置する領域を意味する。または、ガスケットボディ６１、６２の上側部は、ガスケットボディ６１、６２の中心を通る垂直線ＯＶとガスケットボディ６１、６２が会う２つの地点のうち、上側に位置した地点を含む領域を意味できる。
【0217】
また、ガスケットボディ６１、６２の上側部は、未配置領域６９０と少なくとも一部が重なるように配置されることができる。
【0218】
給気ダクト６９は、第１の管路部８１の他端８１ａと第２の管路部８２の他端８２ａとの間の離間空間８８に配置されることができる。流入ポート８５は、移送管路８１、８２の下側に配置され、移送管路８１、８２は、流入ポート８５が配置された区間で第１の管路部８１及び第２の管路部８２が互いに連結され、上側で第１の管路部８１と第２の管路部８２とが分離されるので、前記第１、２の管路部８１、８２の他端８１ａ、８２ａは、第１、２の管路部８１、８２の上端部８１ａ、８２ａということができる。すなわち、給気ダクト６９は、第１、２の管路部８１、８２の上端部８１ａ、８２ａが互いに分離された間８８に位置することができる。給気ダクト６９は、第１、２の管路部８１、８２が互いに分離された間８８に配置されて、分配管８０と給気ダクト６９とが互いに干渉されない。
【0219】
バランサ９０は、タブ３０の前方面３１でガスケットボディ６１、６２の外側に配置されることができる。具体的に、バランサ９０は、ガスケットボディ６１、６２を左右に配分した第１、２の領域のうち、第１の領域の外側に配置される第１のバランサ９１と、前記第２の領域の外側に配置される第２のバランサ９２とを備えることができる。第１のバランサ９１とガスケットボディの外周面６１との間に第１の管路部８１が位置し、第２のバランサ９２とガスケットボディの外周面６１との間に第２の管路部８２が位置するので、第１、２のバランサ９１、９２は、ガスケットボディの外周面６１から離間されるように配置されることができる。
【0220】
第１のバランサ９１の上端部及び第２のバランサ９２の上端部は、互いに離間され、ガスケットボディ６１、６２の上側部の外側にはバランサ９０が配置されないことがある。前記未配置領域６９０の少なくとも一部は、バランサ９０が配置されないガスケットボディ６１、６２の上側部と重なるように配置されることができる。したがって、未配置領域６９０に配置される給気ダクト６９と第１、２のバランサ９１、９２との間に干渉を減らすことができる。
【0221】
給気ダクト６９は、第１のバランサ９１の上端部及び第２のバランサ９２の上端部が互いに離間された間に位置することができる。
【0222】
図２１～図２７に示すように、本発明の第３実施形態に係る洗濯機は、ケーシング１０とタブ３０とを連結するガスケット６０と、ドラム４０内に水を噴射するノズル６６、６７と、タブ３０から排出された水を圧送するポンプ７０と、ポンプ７０により圧送された水を前記ノズル６６、６７に案内する分配管８００とを備える。また、タブ３０の前方面３１に配置されるバランサ９０と、ポンプ７０から圧送された水を分配管８００に案内する循環管８６０とを備えることができる。
【0223】
本発明の第３実施形態に係る洗濯機は、第１実施形態に係る洗濯機と比較して、分配管８００、バランサ９０、ポンプ７０、及び循環管８６０の構造上、相違点があるが、その他の構成等は、特別な説明がない限り、第１実施形態において説明したことがそのまま適用され得る。
【0224】
図２１に示すように、本発明の第２実施形態に係る洗濯機のバランサ９０は、タブ３０の前方面３１に配置され、上下に分離された上部バランサ９３及び下部バランサ９４を備える。上部バランサ９３は、ガスケットボディ６１、６２の上側に位置し、下部バランサ９４は、ガスケットボディ６１、６２の下側に位置する。以下、上部バランサ９３及び下部バランサ９４を各々第１のバランサ９３及び第２のバランサ９４ということもある。
【0225】
第１のバランサ９３と第２のバランサ９４とは、互いに上下に離間されるように配置される。第１、２のバランサ９３、９４は、ガスケットボディ６１、６２の左右両側から上下方向に離間される。
【0226】
図２２及び図２３に示すように、本発明の第２実施形態に係る洗濯機の分配管８００は、ガスケット６０を基準に左右両側に各々配置される第１の分配管８０１と第２の分配管８０２とを備えることができる。第１の分配管８０１は、ポンプ７０から圧送された水を第１のノズル６６に供給し、第２の分配管８０２は、ポンプ７０から圧送された水を第２のノズル６７に供給することができる。
【0227】
第１実施形態と同様に、第１のノズル６６は、ガスケットボディ６１、６２を左右に配分した第１、２の領域のうち、第１の領域に上下に配置される第１の上部ノズル６６ａ及び第１の下部ノズル６６ｂを備えることができ、第２のノズル６７は、前記第２の領域に上下に配置される第２の上部ノズル６７ａ及び第２の下部ノズル６７ｂを備えることができる。
【0228】
第１、２のノズル６６、６７と同様に、第１のポート挿入管６３、第２のポート挿入管６４、第１の吐出ポート８３、及び第２の吐出ポート８４も各々第１の上下部ポート挿入管６３ａ、６３ｂ、第２の上下部ポート挿入管６４ａ、６４ｂ、第１の上下部吐出ポート８３ａ、８３ｂ、及び第２の上下部吐出ポート８４ａ、８４ｂを備えることができる。
【0229】
第１の分配管８０１と第２の分配管８０２とは、ガスケット６０の中心を通る垂直線ＯＶを基準に互いに左右対称形状で形成及び配置されることができる。または、第１の分配管８０１と第２の分配管８０２とは、形状が同一であり、ガスケット６０の中心を通る垂直線ＯＶを基準に左右対称に配置されることができる。
【0230】
第１、２の分配管８００の各々は、ポンプ７０から圧送された水を案内する第１、２の移送管路８１０、８２０と、第１、２の移送管路８１０、８２０からガスケット６０側に突出され、ポート挿入管６３、６４と結合される第１、２の吐出ポート８３０、８４０とを備える。また、第１、２の分配管８０１、８０２の各々は、ポンプ７０から吐出された水が流入する第１、２の流入ポート８５１、８５２を備えることができ、第１、２の移送管路８１０、８２０は、各々第１、２の流入ポート８５１、８５２を介して流入した水をポート挿入管６３、６４に案内することができる。
【0231】
分配管８００の移送管路８０１、８０２は、ガスケットボディの外周面６１に配置される。第１の移送管路８０１は、ガスケットボディを左右に配分した第１、２の領域のうち、第１の領域の外周面に配置される。第２の移送管路８０２は、前記第２の領域の外周面に配置される。第１、２の移送管路８０、８０２の各々は、ガスケットボディの外周面６１に対向する内側面と、前記内側面の反対側である外側面とを備える。
【0232】
分配管８００は、吐出ポート８３、８４がポート挿入管６３、６４に挿入されてガスケット６０に結合されることができる。第１の分配管８０１は、第１の吐出ポート８３が第１のポート挿入管６３に挿入されてガスケット６０に結合され、第２の分配管８０２は、第２の吐出ポート８４が第２のポート挿入管６４に挿入されてガスケット６０に結合されることができる。
【0233】
本発明の第２実施形態に係る洗濯機の吐出ポート８３０及び吐出ポート８３０とガスケット６０との結合関係は、本発明の第１実施形態と同様なので、これについての説明は省略する。
【0234】
第１、２の吐出ポート８３、８４は、各々第１、２の移送管路８０１、８０２の内側面から突出され、第１、２の流入ポート８５１、８５２は、移送管路８１０、８２０の外側面から突出されることができる。
【0235】
第１、２の移送管路８１０、８２０は、前述したように、互いに対称形で形成及び配置されるところ、以下、第１の移送管路８１０について説明し、第２の移送管路８２０についての説明は省略する。
【0236】
移送管路８１０は、吐出ポート８３０が配置されるポート区間８１０ａ、８１０ｂと流入ポート８５１が配置される流入区間８１０ｃと、それ以外の区間である案内区間８１０ｄ～８１０ｅとに区分されることができる。ポート区間８１０ａ、８１０ｂは、上部ポート区間８１０ａ、下部ポート区間８１０ｂを備えることができる。案内区間８１０ｄ～８１０ｅは、中間案内区間８１０ｅ及び上部案内区間８１０ｄを備えることができる。
【0237】
移送管路８１０は、上部吐出ポート８３０が配置される上部ポート区間８１０ａと、上部ポート区間８１０ａの下側に弧形状で延長形成された上部案内区間８１０ｄと、上部案内区間８１０ｄの下側に、下側へ行くほど、ガスケット６０の外周面６１から遠くなる中間案内区間８１０ｅと、中間案内区間８１０ｅの下側に配置される下部ポート区間８１０ｂと、下部ポート区間８１０ｂの下側から下側へ行くほど、ガスケット６０の中心を通る垂直線ＯＶに近くなるように折り畳まれ、流入ポート８５１が配置される流入区間８１０ｃとを備える。
【0238】
本発明の第２実施形態に係る移送管路８１０のうち、上部ポート区間８１０ａ、上部案内区間８１０ｄ、中間案内区間８１０ｅ、及び下部ポート区間８１０ｂは、本発明の第１実施形態に係る移送管路８１のうち、上部ポート区間８１ａ、上部案内区間８１ｃ、中間案内区間８１ｄ、及び下部ポート区間８１ｂと各々同一であるところ、詳細な説明は省略する。
【0239】
移送管路８１０は、下部ポート区間８１０ｂの下側に、下側へ行くほど、ガスケット６０の中心を通る垂直線ＯＶに近くなる方向に折り畳まれた流入区間８１０ｃを備えることができる。流入区間８１０ｃには、流入ポート８５１が配置され得る。
【0240】
流入区間８１０ｃは、上側へ行くほど、ガスケット６０の中心を通る垂直線ＯＶと遠くなる方向に傾斜することができる。流入区間８１０ｃの少なくとも上端部が前記ガスケットボディの外周面６１から離間され得る。
【0241】
下部ポート区間８１０ｂは、流入区間８１０ｃの上端部から上側に延びることができる。下部ポート区間８１０ｂは、ガスケットボディの外周面６１から離間されることができる。
【0242】
流入ポート８５１は、移送管路８１０の外側面のうち、流入区間８１０ｃ、すなわち、流入区間８１０ｃの外側面から外側方向に突出されることができる。流入ポート８５１は、流入区間８１０ｃの外側面と垂直な方向に突出されることができる。
【0243】
流入ポート８５１は、下部吐出ポート８３ｂより下側に配置されることができる。上下部吐出ポート８３ａ、８３ｂは、移送管路８１０からガスケットボディ６１、６２側に突出され、流入ポート８５１は、移送管路８１０からガスケットボディ６１、６２の反対側に突出されることができる。
【0244】
図２４及び図２５に示すように、本発明の第２実施形態に係る洗濯機の循環管８６０は、ポンプ７０から圧送された水を第１の分配管８０１に案内する第１の循環管８６１と、第２の分配管８０２に案内する第２の循環管８６２とを備えることができる。
【0245】
前記第１の循環管８６１と第２の循環管８６２とは、前述した第１実施形態における循環管８６とは異なり、ポンプ７０と分配管８００とを連結する柔軟な材質のホースであることができる。
【0246】
ポンプ７０は、第１実施形態とは異なり、２つの循環ポート７８０ａ、７８０ｂを備えることができ、それぞれの循環ポートは、第１、２の循環管８６１、８６２と結合されることができる。
【0247】
【0248】
第１のバランサ９３は、少なくとも一部分がガスケットボディの外周面６１から離間される。ガスケットボディ６１、６２の外周面６１と第１のバランサ９３の離間された間に第１、２の移送管路８１、８２の少なくとも一部分が配置される。
【0249】
第１のバランサ９３は、左側下端部と右側下端部とがガスケットボディの外周面６１から離間される。第１のバランサ９３の左側下端部とガスケットボディの外周面６１の離間された間に第１の移送管路の第１の上部ポート区間８１０ａが配置され、第１のバランサ９３の右側下端部とガスケットボディの外周面６１の離間された間に第２の移送管路８２０の第２の上部ポート区間８２０ａが配置される。
【0250】
第１のバランサ９３は、上部吐出ポート８３ａ、８４ａが上部ポート挿入管６３ａ、６４ａから脱去されることを防止する位置制限部９０ｐを備えることができる。位置制限部９０ｐは、第１のバランサ９３の下端をなす。第１のバランサの左側下端部を第１の位置制限部９１ｐといい、第１のバランサの右側下端部を第２の位置制限部９２ｐという。
【0251】
第１、２の位置制限部９１ｐ、９２ｐは、ガスケットボディの外周面６１から離間され、第１の位置制限部９１ｐとガスケットボディの外周面６１の離間された間に第１の上部ポート区間８１０ａが配置され、第２の位置制限部９２ｐとガスケットボディの外周面６１の離間された間に第２の上部ポート区間８２０ａが配置される。
【0252】
第１、２の移送管路８１０、８２０は、ガスケットボディの外周面６１と対向する内側面と、前記内側面の反対側である外側面を備える。第１のバランサ９３は、ガスケットボディの外周面６１に対向する内側面を備える。第１、２の移送管路８１０、８２０は、第１、２の上部ポート区間８１０ａ、８２０ａの外側面がバランサ９０の内側面と対向する。
【0253】
上部ポート区間８１０ａ、８２０ａは、上部吐出ポート８３ａ、８４ａが配置されるポート面８１０ａ１、８２０ａ１と反対側に位置する支持面８１０ａ２、８２０ａ２を備えることができる。すなわち、支持面８１０ａ２、８２０ａ２は、上部ポート区間８１０ａ、８２０ａの外側面を意味する。
【0254】
以下、第１の上部ポート区間８１０ａのポート面８１０ａ１及び支持面８１０ａ２を各々第１の上部ポート面８１０ａ１及び第１の支持面８１０ａ２といい、第２の上部ポート区間８２０ａのポート面８２０ａ１及び支持面８２０ａ２を各々第２の上部ポート面８２０ａ１及び第２の支持面８２０ａ２という。
【0255】
第１のバランサ９１は、第１の位置制限部９１ｐが第１の支持面８１０ａ２と接触することができ、第２の位置制限部９２ｐが第２の上部ポート区間の第２の支持面８２０ａ２と接触することができる。または、第１のバランサ９１は、第１の位置制限部９１ｐと第１の支持面８１０ａ２との間の間隔が、第１の上部吐出ポート８３ａが第１の上部ポート挿入管６３ａに挿入された長さより短く配置され、第２の位置制限部９２ｐと第２の支持面８２０ａ２との間の間隔が、第２の上部吐出ポート８４ａが第２の上部ポート挿入管６４ａに挿入された長さより短く配置されることができる。
【0256】
第１の支持面８１０ａ２は、第１の位置制限部９１ｐに接触されることができる。または、第１の支持面８１０ａ２は、第１の位置制限部９１ｐから離間され、離間された間隔は、第１の上部吐出ポート８３ａが第１の上部ポート挿入管６３ａに挿入された長さより短いことができる。
【0257】
第２の支持面８２０ａ２は、第２の位置制限部９２ｐに接触されることができる。または、第２の支持面８２０ａ２は、第２の位置制限部９２ｐから離間され、離間された間隔は、第２の上部吐出ポート８４ａが第２の上部ポート挿入管６４ａに挿入された長さより短いことができる。
【0258】
したがって、上部吐出ポート８３ａ、８４ａが上部ポート挿入管６３ａ、６４ａから脱去されるという問題を防止できる。
【0259】
第１のバランサ９３及び第２のバランサ９４は、各々左右対称形で形成されることができる。以下、第１の分配管８０１及び第１、２のバランサ９３、９４の左側部について説明し、第２の分配管８０２及び第１、２のバランサ９３、９４の右側部についての説明は省略する。
【0260】
位置制限部９１ｐの内側面は、上側から下側へ行くほど、ガスケットボディ６１、６２の中心を通る垂直線ＯＶから遠くなる方向に傾斜することができる。
【0261】
上部ポート区間８１０ａの外側面である支持面８１０ａ２と位置制限部９１ｐの内側面とは互いに対向する。したがって、前記支持面８１０ａ２は、上側から下側へ行くほど、前記垂直線ＯＶから遠くなる方向に傾斜することができる。
【0262】
上部ポート区間８１０ａの支持面８１ａ２と、前記支持面８１０ａ２に対向する第１のバランサ９３の位置制限部９１ｐの内側面とが同じ方向に傾斜し、第１のバランサ９３は、分配管８００を安定的に支持し、分配管８００がガスケット６０から脱去されることを防止できる。
【0263】
第１のバランサ９３の下端部である位置制限部９１ｐは、上部ポート区間８１０ａに対応する高さまで延びることができる。位置制限部９１ｐは、上部吐出ポート８３ａより下側まで延びて、上部吐出ポート８３ａが上部ポート挿入管６３ａから脱去されることを防止できる。または、上部案内区間８１０ｄの上側部に対応する高さまで延びることができる。
【0264】
下部吐出ポート８３ｂの下側に流入ポート８５１が配置されて、ポンプが作動して循環水を噴射するとき、流入区間８１０ｃは、ガスケットボディ６１、６２側に力を受ける。したがって、下部ポート区間８１０ｂがバランサ９０により支持されなくても、下部吐出ポート８３ｂが下部ポート挿入管６３ｂから脱去される可能性は極めて低い。
【0265】
第２のバランサ９４の上端部は、分配管８００より下側に位置することができる。すなわち、第２のバランサ９４の上端部は、分配管８００の最下側に位置する流入ポート８５１、流入区間８１０ｃより下側に位置する。したがって、上部案内区間８１０ｄ、中間案内区間８１０ｅ、下部ポート区間８１０ｂ、流入区間８１０ｃの外側にバランサが存在しない。
【0266】
したがって、洗濯機の修理時、バランサ９０をタブ３０から分離しなかったまま、下部吐出ポート８３ｂ、８４ｂを下部ポート挿入管６３ｂ、６４ｂから分離した後、容易に上部吐出ポート８３ａ、８４ａを上部ポート挿入管６３ａ、６４ａから分離することができる。
【0267】
位置制限部９１ｐとガスケットボディの外周面との間に離間された空間を組立空間ＡＳと定義する。すなわち、位置制限部９１ｐは、ガスケットボディの外周面６１と離間された間に組立空間ＡＳを規定できる。第１の上部ポート区間８１０ａは、組立空間ＡＳに配置される。
【0268】
移送管路８１０の上部案内区間８１０ｄは、ガスケットボディの外周面６１、６２と対応して凹んだ形態をなす曲線形で形成され、上部ポート区間８１０ａは、上部案内区間８１０ｄでガスケットボディ６１、６２から遠くなる方向に折り曲げられる。上部ポート区間８１０ａは、少なくとも一部分が組立空間ＡＳ内に位置することができる。参考までに、図２３においてＰ１は、上部案内区間８１０ｄをなす曲線を表示したものであり、Ｐ２は、上部ポート区間８１０ａが上部案内区間８１０ｄから折り曲げられた形態を表示したものである。
【0269】
上部案内区間８１０ｄは、組立空間ＡＳの外側下部に位置することができる。第１のバランサ９３の位置制限部９１ｐは、ガスケットボディ６１、６２の上側部分（すなわち、ガスケットボディの中心を基準に上側半円上に属する部分）との間に組立空間ＡＳを規定できる。このとき、組立空間ＡＳは、第１のバランサ９３の下端とガスケットボディ６１、６２との間の間隔Ｇにより開放され、このように開放された部分を上部案内区間８１０ｄが下側から通過して、上部ポート区間８１０ａが組立空間ＡＳ内に引き込まれることができる。
【0270】
一方、上部吐出ポート８３ａは、上部ポート区間から水平方向に延び、第１のバランサ９３は、上部吐出ポート８３ａより下側まで延びることができる。具体的に、第１のバランサ９３は、組立空間ＡＳを規定する位置制限部９１ｐの下端が上部吐出ポート８３ａよりさらに下側まで延びる。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
