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特許7142768バッテリ冷却要素、バッテリモジュールユニット、及びバッテリモジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-15
(45)【発行日】2022-09-27
(54)【発明の名称】バッテリ冷却要素、バッテリモジュールユニット、及びバッテリモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/6568 20140101AFI20220916BHJP
   F28D 1/06 20060101ALI20220916BHJP
   F28F 21/06 20060101ALI20220916BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20220916BHJP
   H01M 10/625 20140101ALI20220916BHJP
   H01M 10/6557 20140101ALI20220916BHJP
   H01M 10/651 20140101ALI20220916BHJP
   H01M 10/647 20140101ALI20220916BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20220916BHJP
   H01M 50/262 20210101ALI20220916BHJP
【FI】
H01M10/6568
F28D1/06 Z
F28F21/06
H01M10/613
H01M10/625
H01M10/6557
H01M10/651
H01M10/647
H01M50/249
H01M50/262 S
【請求項の数】 30
(21)【出願番号】P 2021510671
(86)(22)【出願日】2019-08-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-16
(86)【国際出願番号】 EP2019072788
(87)【国際公開番号】W WO2020043697
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-02-26
(31)【優先権主張番号】102018214829.5
(32)【優先日】2018-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102018129908.7
(32)【優先日】2018-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】598001467
【氏名又は名称】カウテックス テクストロン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ゲオルク・エンキルヒ
(72)【発明者】
【氏名】フェリクス・ハース
(72)【発明者】
【氏名】モーリッツ・リッペルハイデ
【審査官】辻丸 詔
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第102015217780(DE,A1)
【文献】特開2014-107038(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102011075820(DE,A1)
【文献】独国特許出願公開第102012217367(DE,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0270586(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0176108(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102017208754(DE,A1)
【文献】特開2020-068066(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/52-10/667
F28D 1/06,21/06
H01M 50/249
H01M 50/262
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリモジュール(30)であって、ハウジング(49)と、前記ハウジング(49)内に配置された少なくとも2つのバッテリセル(39)と、前記ハウジング(49)内に配置された少なくとも1つのバッテリ冷却要素(100)と、を有し、
前記バッテリ冷却要素(100)は、
バッテリセル(39)に少なくとも部分的に当接するための、及び/又は少なくとも2つのバッテリセル(39)を有するバッテリモジュール(30)に少なくとも部分的に当接するための外表面(10)と、前記外表面(10)によって少なくとも部分的に包囲される、冷却媒体(12)を収容するための内部空間(11)と、
前記内部空間(11)と接続された冷却媒体流入部(13)及び前記内部空間(11)と接続された冷却媒体流出部(14)と、を有し、
前記外表面(10)は、前記冷却媒体(12)の流体圧によって成形可能な、熱伝達性のフレキシブルに形成されたフォイル(28)から少なくとも部分的に形成されている、バッテリモジュール(30)において、少なくとも2つのバッテリ冷却要素(100)が前記ハウジング(49)内に配置され、前記少なくとも2つのバッテリ冷却要素(100)は、前記ハウジング(49)の下面(50)に対して垂直に向けて配置されており、
前記外表面(10)は、くさび形状を形成することを特徴とする、バッテリモジュール(30)。
【請求項2】
前記フォイル(28)は、多層複合体から形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリモジュール(30)。
【請求項3】
前記多層複合体は、プラスチック材料及び金属材料を有することを特徴とする、請求項2に記載のバッテリモジュール(30)。
【請求項4】
前記プラスチック材料は、ポリエチレン、ポリイソブチレン、ポリビニルブチラール、エチレンビニルアセテート、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、予備延伸されたポリプロピレン、ポリビニルアセテート5、エチレンビニルアセテート、及び/又はウレタン系熱可塑性エラストマであることを特徴とする、請求項3に記載のバッテリモジュール(30)。
【請求項5】
前記内部空間(11)に支持要素(15)が配置されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載のバッテリモジュール(30)。
【請求項6】
前記支持要素(15)は、メアンダ状の形態を有することを特徴とする、請求項5に記載のバッテリモジュール(30)。
【請求項7】
前記支持要素(15)は、主ウェブ(16)と、前記主ウェブ(15)に対して90°の角度に向けられた少なくとも2つの副ウェブ(16)と、を有することを特徴とする、請求項5に記載のバッテリモジュール(30)。
【請求項8】
前記支持要素(15)は、少なくとも部分的に弾性に形成されていることを特徴とする、請求項5~7のいずれか1項に記載のバッテリモジュール(30)。
【請求項9】
前記フォイル(28)は、前記フォイル(28)が前記内部空間(11)でメアンダ状の流路(19)を形成するように成形されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載のバッテリモジュール(30)。
【請求項10】
前記冷却媒体流入部(13)は、流入部接続管(20)を有し、前記冷却媒体流出部(14)は、流出部接続管(21)を有し、前記流入部接続管(20)及び前記流出部接続管(21)は、前記外表面(10)をなすフォイルと溶接されていることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載のバッテリモジュール(30)。
【請求項11】
バッテリモジュールユニット(200)であって、
上面(32)と下面(33)とを有するハウジング(31)と、
求項1~10のいずれか1項に記載の少なくとも1つのバッテリモジュール(30)と、を備える、バッテリモジュールユニット(200)。
【請求項12】
前記ハウジング(31)内に少なくとも2つのバッテリ冷却要素(100)が配置され、前記少なくとも2つのバッテリ冷却要素(100)は、前記ハウジング(31)の前記下面(33)に対して垂直に向けて配置されていることを特徴とする、請求項11に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項13】
前記少なくとも2つのバッテリセル(39)及び/又は前記少なくとも1つのバッテリモジュール(30)を前記下面(33)の向きに対して平行に延在する水平方向に締め付けて保持するために用いられる締付要素(34)が設けられていることを特徴とする、請求項11又は12に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項14】
前記締付要素(34)は、フレーム状に形成され、かつ前記少なくとも2つのバッテリセル(39)及び/又は前記少なくとも1つのバッテリモジュール(30)を把持することを特徴とする、請求項13に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項15】
前記締付要素(34)の向かい合う2つの横方向面(37、38)は、垂直に延びるZ軸に対してα>0°の角度で傾けて配置されていることを特徴とする、請求項13又は14に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項16】
前記締付要素(34)の前記横方向面(37、38)と、前記少なくとも1つのバッテリモジュールのバッテリモジュール(30)及び/又は前記少なくとも2つのバッテリセルのバッテリセル(39)との間に、くさび形状を有する外表面(10)を有するバッテリ冷却要素(100)がそれぞれ配置されていることを特徴とする、請求項15に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項17】
前記少なくとも1つのバッテリ冷却要素(100)の少なくとも1つが前記ハウジング(31)の前記下面(33)に対して水平に向けて配置されていることを特徴とする、請求項1116のいずれか1項に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項18】
前記ハウジング(31)は、プラスチック材料から形成されていることを特徴とする、請求項1117のいずれか1項に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項19】
前記バッテリ冷却要素(100)は、前記ハウジング(31)に組み込まれていることを特徴とする、請求項1118のいずれか1項に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項20】
前記バッテリ冷却要素(100)の外周面の一部分が前記ハウジング(31)の前記下面(33)によって形成されていることを特徴とする、請求項19に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項21】
前記バッテリ冷却要素(100)の前記フォイル(28)は、前記ハウジング(31)に取り付けられていることを特徴とする、請求項19又は20に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項22】
前記ハウジングは、担持要素(45)を有し、前記担持要素(45)に前記バッテリ冷却要素(100)の前記フォイル(28)が取り付けられていることを特徴とする、請求項19に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項23】
バッテリモジュールユニット(200)であって、
上面(32)と下面(33)とを有するハウジング(31)と、
求項1~10のいずれか一項に記載の少なくとも1つのバッテリモジュール(30)と、
少なくとも1つのバッテリモジュール(30)を前記下面(33)の向きに対して平行に延在する水平方向に締め付けて保持するために用いられる締付要素(34)と、を有する、バッテリモジュールユニット(200)。
【請求項24】
前記締付要素(34)は、フレーム状に形成され、かつ前記少なくとも1つのバッテリモジュール(30)を把持することを特徴とする、請求項23に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項25】
前記締付要素(34)の向かい合う2つの横方向面(37、38)は、垂直に延びるZ軸に対してα>0°の角度で傾けて配置されていることを特徴とする、請求項23又は24に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項26】
前記締付要素(34)の前記横方向面(37、38)と、前記少なくとも1つのバッテリモジュールのバッテリモジュール(30)及び/又は前記少なくとも2つのバッテリセルのバッテリセル(39)との間に、くさび形状を有する外表面(10)を有するバッテリ冷却要素(100)がそれぞれ配置されていることを特徴とする、請求項25に記載のバッテリモジュールユニット(200)。
【請求項27】
前記バッテリモジュール(30)は、前記少なくとも2つのバッテリセル(39)を前記下面(50)の向きに対して平行に延在する水平方向に締め付けて保持するために用いられる締付要素(51)を有することを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載のバッテリモジュール(30)。
【請求項28】
前記締付要素(51)は、フレーム状に形成され、かつ前記少なくとも2つのバッテリセル(39)を把持することを特徴とする、請求項27に記載のバッテリモジュール(30)。
【請求項29】
前記締付要素(51)の向かい合う2つの横方向面(52、53)は、垂直に延びるZ軸に対してβ>0°の角度で傾けて配置されていることを特徴とする、請求項27又は28に記載のバッテリモジュール(30)。
【請求項30】
前記締付要素(51)の前記横方向面(52、53)と、前記少なくとも2つのバッテリセル(39)のバッテリセル(39)との間に、くさび形状を有するバッテリ冷却要素(100)がそれぞれ配置されていることを特徴とする、請求項29に記載のバッテリモジュール(30)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリモジュール及び/又はバッテリモジュールユニットに配置され得るバッテリ冷却要素に関する。さらに、本発明は、バッテリモジュールユニット及びバッテリモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば自動車において用いられ得るバッテリモジュールユニットは、通常、ハウジングを有し、ハウジング内に1つ以上のバッテリモジュール、あるいはバッテリモジュールに一体化され得る2つ以上のバッテリセルが配置されている。バッテリモジュールは、動作中に熱を生成するので、通常、熱交換器としてバッテリモジュールの熱を受け取り、かつハウジングから運び出す1つ以上のバッテリ冷却要素もハウジング内に配置されている。バッテリ冷却要素は、大抵の場合、ハウジングの下面に配置され、それに伴い担持機能も担い得るので、バッテリ冷却要素は、大抵の場合、剛性に形成されている。十分な熱伝達を確保するために、多くの場合、バッテリ冷却要素とバッテリモジュールとの間に熱伝導ペースト又は熱伝導フォイルが設けられる。バッテリ冷却要素を剛性に形成することによって、バッテリ冷却要素が高重量を有する。この重量がハウジングによって受けられなければならず、それによりハウジングも剛性の材料から形成され、ハウジングも高重量を有する。それに伴いバッテリモジュールユニット全体が不都合にも高重量を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の課題は、軽減された重量を特徴とするバッテリ冷却要素、バッテリモジュールユニット、及びバッテリモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題は、本発明により独立請求項の特徴によって解決される。本発明の好適な実施形態及び有利な発展形態は、従属請求項に記載されている。
【0005】
本発明によるバッテリ冷却要素は、バッテリモジュールユニットの、バッテリセル、又は少なくとも2つのバッテリセルを有するバッテリモジュールに少なくとも部分的に当接するための外表面と、外表面によって少なくとも部分的に包囲される、冷却媒体を収容するための内部空間と、内部空間と接続された冷却媒体流入部及び内部空間と接続された冷却媒体流出部と、を有し、外表面は、冷却媒体の流体圧によって成形可能な(Formbar)、熱伝導性でフレキシブルに形成されたフォイルから少なくとも部分的に形成されている。
【0006】
本発明によれば、バッテリ冷却要素は、その外表面がもはや剛性に形成されなくなり、バッテリ冷却要素を、冷却されるべきバッテリモジュール又は冷却されるべきバッテリセルに少なくとも部分的に当接させるために用いられるバッテリ冷却要素の外表面が少なくとも部分的に可撓性を有し、それに伴い成形性(Formbarkeit)を有することが企図されている。その際、外表面は、熱伝導性でフレキシブルに形成されたフォイルから少なくとも部分的に形成されている。フレキシブルに形成されたフォイルは、バッテリ冷却要素の内部空間に配置された、例えば水などの冷却流体である冷却媒体によって変形され得る。フォイルは、バッテリ冷却要素の外表面の一方の、又は両方の長手方向表面に形成されていてもよい。さらに、フォイルは、バッテリ冷却要素の外表面の横方向面にも形成され得る。バッテリ冷却要素の外表面が、バッテリ冷却要素を、冷却されるべきバッテリセル、及び/又は冷却されるべきバッテリモジュールに当接させるために用いられる相応のフォイルによって、特に外表面の長手方向表面に形成されていることが好ましい。冷却媒体は、冷却媒体流入部を介してバッテリ冷却要素の内部空間に流入し、内部空間を貫流し、かつ内部空間から冷却媒体流出部を介して再び流出することができる。内部空間を貫流する場合の冷却媒体の流体圧に依存して、フォイルを冷却されるべきバッテリモジュールの方向に変形させ、特に外方へ湾曲させることができ、それによりフォイルと、それに伴いバッテリ冷却要素の外表面とがバッテリモジュールの外表面若しくはバッテリセルの外表面に当接し、それによってバッテリ冷却要素とバッテリモジュール若しくはバッテリセルとの間に面接触(flaechiger Kontakt)が形成され得る。それに伴い、冷却媒体の流体圧を調整することによって、バッテリモジュールからバッテリ冷却要素への熱伝達の実効性も調整することができる。これに加えて、バッテリ冷却要素の外表面をフレキシブルに形成することによって、公差があったとしても補償することができる。これに加えてフォイルが熱伝導材料から形成されていることによって、熱伝導ペーストを用いる必要なく、バッテリモジュール若しくはバッテリセルとバッテリ冷却要素との間の良好な伝熱を達成することができる。これに加えて、フォイルは、他の材料と比べて肉厚が薄いことを特徴とし、それによってフォイルは、熱抵抗が小さい。これに加えて、このように形成されたバッテリ冷却要素は、外表面をもはや剛性に形成しないことによって、従来のバッテリ冷却要素に比べて格段に軽減された重量を有する。これに加えて、バッテリ冷却要素のフラットな構造形式が可能であり、それによりバッテリ冷却要素を特に省スペース的に形成することができる。少なくとも部分的にとは、フォイルによってフレキシブルに形成されたバッテリ冷却要素の外表面がバッテリ冷却要素の範囲全体にわたって延在しなければならないわけではなく、この特別に形成された外表面がバッテリ冷却要素の外周面の一部分領域のみを形成してもよいことを意味する。その場合、フォイルは、好ましくはバッテリ冷却要素の外周面の一部分領域のみにも延在する。しかし外表面と、それに伴い外表面を形成するフォイルもバッテリ冷却要素の外周面全体にわたって延在することも可能である。
【0007】
フォイルが多層複合体から形成されていることが好ましい。多層複合体から形成することによって、フォイルの安定性を高めることができる。フォイルの材料に依存して、フォイルは、例えば高められた引張強度及び/又は引裂強度を有することができ、それによりフォイルに比較的大きい力が作用した場合でもフォイルの損傷を回避することができる。これに加えて、多層複合体によって、フォイルの特定の特性をより的確に調整することができる。多層複合体から形成した場合、例えばフォイルの溶接性が改善され得る。
【0008】
多層複合体において、異なった材料を互いに組み合わせることができる。例えば、多層複合体は、それぞれフォイル層の形で形成されているプラスチック材料と金属材料とを有することができる。特に金属材料によって、フォイルの電磁両立性(EMC)を改善することができる。電磁両立性とは、ある要素の、不都合な電気的効果若しくは電磁的効果によって他の要素を妨害しない、又は他の要素によって妨害されない能力を意味する。例えば、多層複合体は、真ん中のフォイル層が金属材料から形成され、真ん中のフォイル層を覆う2つの外側層がプラスチック材料から形成されるように形成されている。
【0009】
金属材料として、例えばアルミニウム材料又は銅材料を使用することができる。例えば、金属材料は、蒸着によって設けられ得る。
【0010】
プラスチック材料は、例えばポリエチレン、特に耐引裂き性に改変されたポリエチレン、ポリイソブチレン、ポリビニルブチラール、エチレンビニルアセテート、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、予備延伸されたポリプロピレン、ポリビニルアセテート 5、エチレンビニルアセテート、及び/又はウレタン系熱可塑性エラストマであり得る。
【0011】
しかしさらに、多層複合体が複数の異なったプラスチック材料から形成され、金属材料を有さないことも可能である。
【0012】
バッテリ冷却要素の安定性をさらに高めるために、バッテリ冷却要素の内部空間に支持要素が配置され得る。支持要素は、バッテリ冷却要素の外表面のための、それに伴いフォイルのための機械的な支えを提供することができる。支持要素は、圧力負荷を受けてさらに伝えるために用いることができる。支持要素は、好ましくは、1つ以上の流路を形成するように成形され、冷却媒体は、1つの流路を通って又は複数の流路を通ってバッテリ冷却要素の内部空間を貫流することができる。冷却媒体が多くの熱を受け取ることができ、それに伴い可能な限り大量の熱をバッテリモジュールから運び去ることができるようにするために、1つの流路又は複数の流路は、冷却媒体流入部から冷却媒体流出部への冷却媒体の流れ経路が可能な限り長くなるように形成され得る。それによってバッテリモジュールの冷却を特に効果的に行うことができる。支持要素は、バッテリ冷却要素の外表面を支持するために、例えば骨組みのように(geruestartig)形成され得る。支持要素が剛性の材料、特に剛性のプラスチック材料から形成されていることが好ましい。しかし、支持要素が金属材料から形成されていることも可能である。
【0013】
例えば、支持要素は、メアンダ状の形態を有することができる。メアンダ形状によって、バッテリ冷却要素の内部空間での冷却媒体の案内を改善することができ、それにより内部空間を貫流する場合の冷却媒体の冷却能力の利用を特に効果的に行うことができる。メアンダ状の形態では、支持要素は、好ましくは複数の相前後して配置されるU字形に形成された流路を有し、流路は、好ましくは互いに平行に延びる。
【0014】
さらに、支持要素が主ウェブと、主ウェブに対して90°の角度に向けられた少なくとも2つの副ウェブとを有することが可能である。この種の実施形態でも、冷却媒体のための少なくとも2つの流路が形成される。副ウェブの数に依存して、同様に互いに平行に延びる3つ以上の流路を形成することもできる。
【0015】
支持要素は、部分的に又は完全に弾性に形成されていてもよい。支持要素を弾性に形成することによって、フォイルが外方へ湾曲した場合も支持要素がフォイルに密封当接することが達成され得る。その場合、支持要素は、内部空間方向を指すフォイルの内側に密封当接することができる。密封当接することによって、支持要素は、冷却媒体がフォイルと支持要素との間の隙間を通って流れ、それに伴い流路の本来の経路から外れることを阻止する溢流シール(Ueberstroemdichtung)を形成することができる。
【0016】
さらに、支持要素を設けず、フォイルの安定性が、バッテリ冷却要素の内部空間を貫流する場合の冷却媒体の流体圧だけで確保されることも可能である。例えば、フォイルは、バッテリ冷却要素の内部空間で、フォイルがメアンダ状の流路を形成するように成形され得る。そのために、内部空間の方向を指すフォイルの内側に、例えば内部空間内に突出する壁を形成することができ、壁は、フォイルと一体に形成され、それに伴いフォイルと同じ材料から形成されている。壁は、フォイルの内側に対して直角に向けられるウェブを形成することができる。これらの壁は、冷却媒体のためのバッテリ冷却要素の内部空間にメアンダ状の流路を形成することができる。
【0017】
バッテリ冷却要素と、それに伴いバッテリ冷却要素の外表面とは、好ましくは矩形に形成されている。しかし、バッテリ冷却要素の外表面がくさび形状を有することにより、バッテリ冷却要素がくさび形に形成されていることも可能である。この種のくさび形のバッテリ冷却要素は、例えばバッテリモジュールユニットの縁部に配置することができ、それによりくさび形に形成されたこれらのバッテリ冷却要素を介して公差補償、及びそれと同時に一列に配置されたバッテリモジュールの締付けを行うことができる。
【0018】
冷却媒体流入部は、流入部接続管を有し、冷却媒体流出部は、流出部接続管を有することができる。流入部接続管及び流出部接続管の良好かつ確実な一体化を得ることができるようにするために、流入部接続管及び流出部接続管は、外表面をなすフォイルと溶接され得る。溶接接合によって、流入部接続管若しくは流出部接続管と、バッテリ冷却要素の外表面若しくはフォイルとの間に液密の接続を達成することができる。
【0019】
本発明による課題の解決は、さらに、上面と下面とを有するハウジング、少なくとも1つのバッテリ冷却要素、少なくとも2つのバッテリセル、及び/又は少なくとも2つのバッテリセルを有する少なくとも1つのバッテリモジュールを有するバッテリモジュールユニットによって行われ、バッテリ冷却要素は、上記のように形成かつ発展形成されている。
【0020】
この種のバッテリモジュールユニットは、上記のようなバッテリ冷却要素にもとづいて、バッテリセル若しくはバッテリモジュールからの特に良好な熱排出と、それに伴いバッテリセル若しくはバッテリモジュールの特に良好な冷却とを有し、それと同時に、バッテリ冷却要素の軽減された重量にもとづいて、バッテリモジュールユニットの重量も低減することができる。
【0021】
ハウジング内に少なくとも2つのバッテリ冷却要素が配置され、少なくとも2つのバッテリ冷却要素が、ハウジングの下面に対して垂直に向けて配置され得ることが好ましい。それによりバッテリ冷却要素は、好ましくはハウジングの下面に直立して配置されるか、又は好ましくはハウジングの下面に対して垂下して配置されている。バッテリ冷却要素の直立又は垂下する配置によって、1つ以上のバッテリモジュール又はバッテリセルからバッテリ冷却要素に向かって水平に向いた熱伝達を行うことができ、その場合、熱伝達をハウジングの下面の延在方向に対して平行に行うことができる。
【0022】
ハウジング内に2つ以上のバッテリセルが配置されている場合、好ましくはそれぞれ2つの隣り合わせに配置されたバッテリセル間にバッテリ冷却要素が配置されている。バッテリセルは、好ましくは一列に並べて配置されている。列の端に配置された2つのバッテリセルは、好ましくはハウジングに直接には当接せず、ハウジングと列の端に配置されたバッテリセルとの間にそれぞれ同様にバッテリ冷却要素が配置されていることが好ましい。2つ以上のバッテリセルがバッテリモジュールに一体化されてもよく、その場合、バッテリモジュールにおいても、バッテリモジュールに配置されたバッテリセル間に好ましくは相応のバッテリ冷却要素がそれぞれ配置されている。バッテリモジュール間には、好ましくは同様にバッテリ冷却要素がそれぞれ配置されている。バッテリモジュールとハウジングとの間に、好ましくは同様にバッテリ冷却要素が配置されている。
【0023】
ハウジング内に1つ以上のバッテリモジュール又は2つ以上のバッテリセルが配置されている場合、バッテリモジュール若しくはバッテリセルは、好ましくはハウジング内で自己担持して(selbsttragend)配置され得、それによりハウジング自身が担持機能を担う必要がない。このことを達成するために、例えば、バッテリモジュールユニットが締付要素を有し、この締付要素によって少なくとも2つのバッテリセル及び/又は少なくとも1つのバッテリモジュールが下面の向きに対して平行に延在する水平方向に締め付けて保持され得ることが企図されていてもよい。締付要素は、好ましくはハウジング内に配置され、ハウジングによって包囲されている。締付要素は、バッテリモジュール若しくはバッテリセルの、及びさらにバッテリ冷却要素の力を受けることができ、それによりこれらの力はハウジングには伝達されない。バッテリモジュールユニットのバッテリモジュール若しくはバッテリセル、及びバッテリ冷却要素がパッケージ(Paket)の形式に一体化されていてもよく、パッケージとして締付要素で水平方向に締め付けて保持され得る。それに伴い、締付要素は、バッテリモジュール若しくはバッテリセル、及びバッテリ冷却要素の重量を受けることができる。それに伴い、締付要素は、バッテリモジュール若しくはバッテリセル、及びバッテリ冷却要素のための担持要素を形成することができる。締付要素は、パッケージの形式で配置されたバッテリモジュール若しくはバッテリセル、及びバッテリ冷却要素を相互に押し付けることができ、それによりハウジング内にバッテリモジュール若しくはバッテリセル、及び/又はバッテリ冷却要素のための付加的な取付け要素を必要とすることなしに、これらを相互に締め付けて保持することができる。水平方向に締め付けることによって、締付要素による重量受けがハウジングの下面の延在方向に対して垂直方向に行われる。締付要素は、ハウジング内のバッテリモジュール若しくはバッテリセル、及びバッテリ冷却要素の正確な位置での配置と正確な位置での保持とを可能にすることができ、それによりバッテリモジュール若しくはバッテリセル、及び/又はバッテリ冷却要素の互いの不都合な位置ずれを回避することができる。これに加えて、締付要素による水平方向の締付けによって製造公差を補償することができる。これに加えて、水平方向の締付けによって、バッテリモジュールユニットの全剛性を高めることができる。
【0024】
締付要素は、好ましくはフレーム状に形成されていて、少なくとも2つのバッテリセル及び/又は少なくとも1つのバッテリモジュールを把持することができる。その場合、締付要素は、バッテリセル若しくはバッテリモジュールと一緒に、バッテリセル若しくはバッテリモジュールとともにパッケージの形式で配置されているバッテリ冷却要素も把持する。締付要素は、フレーム状の形態によって、バッテリセル若しくはバッテリモジュール、及びバッテリ冷却要素の周りを取り囲んで配置され得る。
【0025】
締付要素による水平方向の締付けの作用を高める、若しくは改善できるようにするために、締付要素の向かい合う2つの横方向面が垂直に延びるZ軸に対してα>0°の角度で傾けて配置され得る。締付要素の2つの横方向面の傾いた配置によって、バッテリモジュール若しくはバッテリセル、及びバッテリ冷却要素の位置を確実に維持することができ、それによりバッテリモジュール若しくはバッテリセル、及びバッテリ冷却要素の意図しない位置ずれ又は傾倒を阻止することができる。これに加えて、それによって公差を補償することができる。2つの横方向面は、好ましくは同じ角度αで傾けて配置されている。好ましくは、横方向面は、これらの横方向面がハウジングの下面の方向に互いに向かって延びるように配置され、それにより2つの横方向面間の空間がハウジングの下面の方向に先細りになるように傾けられている。角度αは、例えば2°~45°、好ましくは5°~30°であり得る。
【0026】
締付要素の向かい合う横方向面が互いに傾けて配置されている場合、締付要素の横方向面と、少なくとも1つのバッテリモジュールの1つのバッテリモジュール及び/又は少なくとも2つのバッテリセルの1つのバッテリセルとの間に、くさび形状を有する外表面を有するバッテリ冷却要素がそれぞれ配置され得る。バッテリ冷却要素のくさび形状は、バッテリ冷却要素が当接するそれぞれの横方向面の傾いた配置と協働することができる。くさび形状によって、締付要素からバッテリ冷却要素を介してバッテリモジュール若しくはバッテリセルへの押圧力の伝達を改善することができる。
【0027】
バッテリモジュールユニットにおける個々の要素の位置決めをさらに改善できるようにするために、バッテリ冷却要素に垂直に作用する力がバッテリ冷却要素に加えられることがさらに企図され得る。垂直に作用する力は、好ましくは、締付要素の押圧力に対して垂直に作用する。垂直に作用する力は、例えば引き要素又は押し要素によってバッテリ冷却要素にかけることができる。垂直に作用する力をかけるために、例えば、バッテリ冷却要素及びハウジング、並びに/又は締付要素に取り付けられる引き要素を設けることができる。特にバッテリ冷却要素のくさび形状と締付要素の横方向面の傾いた配置とを組み合わせたときの垂直に作用する力が有利であり得る。
【0028】
さらに、少なくとも1つのバッテリ冷却要素の少なくとも1つがハウジングの下面に対して水平に向けて配置されていることが企図され得る。それに伴い、この実施形態では、ハウジングの下面とバッテリモジュール若しくはバッテリセルとの間には1つ以上のバッテリ冷却要素も配置される。
【0029】
バッテリモジュールユニットの重量をさらに軽減できるようにするために、ハウジングはプラスチック材料から形成され得る。特に、締付要素が設けられている場合、ハウジングは、もはや担持機能を有する必要がなく、それによりその場合、ハウジングを非常に軽量の材料、特に非常に軽量のプラスチック材料から形成することができる。プラスチック材料として、例えばポリエチレン又はポリアミドを使用することができる。
【0030】
さらに、バッテリ冷却要素がハウジングに組み込まれていることが可能である。したがって、バッテリ冷却要素は、すでにバッテリモジュールユニットのハウジングの一部分として形成され得る。好ましくは、バッテリ冷却要素がハウジングの下面に形成され、それによりバッテリ冷却要素はその長手方向表面が水平に、それに伴いハウジングの下面と平行に延在する。その場合、バッテリモジュール及び/又はバッテリセルをバッテリ冷却要素上に配置することができ、それによりバッテリモジュール及び/又はバッテリセルを下から、すなわちその下面でバッテリ冷却要素によって冷却することができる。
【0031】
バッテリ冷却要素の外周面の一部分がハウジングの下面によって形成されていることが好ましく、それによって必要な部品の数を低減することができる。
【0032】
バッテリ冷却要素のフォイルは、好ましくはハウジングに取り付けられ得る。ハウジングへのフォイルの取付けは、例えば材料接続的に、例えば溶接、接着、及び/又は射出包囲(umspritzen)によって形成することができる。ハウジングにフォイルを取り付けるための載置面を設けるために、ハウジングの内側にウェブを設けることができ、ウェブは、好ましくは内側に取り囲んで形成されている。ハウジングの内部空間内に突出するウェブにフォイルを取り付けることができる。
【0033】
さらに、ハウジングが担持要素を有し、担持要素にバッテリ冷却要素のフォイルが取り付けられることが可能であり得る。担持要素は、ハウジングと一体に形成され得るか、又は担持要素は、ハウジングとは別個の部材として形成され得る。担持要素は、バッテリ冷却要素の1つ以上の流路を形成できるように成形され得る。
【0034】
これに加えて、本発明による課題の解決は、ハウジングと、ハウジング内に配置された少なくとも2つのバッテリセルと、ハウジング内に配置された少なくとも1つのバッテリ冷却要素とを有するバッテリモジュールによって行われ、バッテリ冷却要素は、上記のように形成かつ発展形成されている。
【0035】
この種のバッテリモジュールは、上記のようなバッテリ冷却要素にもとづいて、バッテリセルからの特に良好な熱排出と、それに伴いバッテリセルの特に良好な冷却とを有し、それと同時に、バッテリ冷却要素の軽減された重量にもとづいてバッテリモジュールの重量も低減することができる。
【0036】
それぞれハウジングの下面に対して垂直に向けて配置され得る少なくとも2つのバッテリ冷却要素がハウジング内に配置されていることが好ましい。それに伴いバッテリ冷却要素は、好ましくはハウジングの下面に直立して(senkrecht stehend)配置されているか、又は好ましくはハウジングの下面に対して垂下して(senkrecht haengend)配置されている。バッテリ冷却要素の直立又は垂下した配置によって、バッテリセルからバッテリ冷却要素への水平に向いた熱伝達を行うことができ、その場合、熱伝達をハウジングの下面の延在方向に対して平行に行うことができる。
【0037】
ハウジング内に2つ以上のバッテリセルが配置されている場合、好ましくはそれぞれ2つの隣り合わせに配置されたバッテリセル間にバッテリ冷却要素が配置されている。バッテリセルは、好ましくは一列に並べて配置されている。列の端に配置された2つのバッテリセルは、好ましくはハウジングに直接には当接せず、ハウジングと列の端に配置されたバッテリセルとの間にそれぞれ同様にバッテリ冷却要素が配置されていることが好ましい。
【0038】
ハウジング内に2つ以上のバッテリセルが配置されている場合、バッテリセルは、好ましくはハウジング内で自己担持して配置され得、それによりハウジング自身が担持機能を担う必要がない。このことを達成するために、例えば、バッテリモジュールが締付要素を有し、この締付要素によって少なくとも2つのバッテリセル及び少なくとも1つのバッテリ冷却要素が下面の向きに対して平行に延在する水平方向に締め付けて保持され得ることが企図されていてもよい。締付要素は、好ましくはハウジング内に配置され、ハウジングによって包囲されている。締付要素は、バッテリセル及びさらにバッテリ冷却要素の力を受けることができ、それによりこれらの力はハウジングには伝達されない。バッテリモジュールユニットのバッテリセル及びバッテリ冷却要素がパッケージの形式に一体化されていてもよく、パッケージとして締付要素で水平方向に締め付けて保持され得る。それに伴い、締付要素は、バッテリセル及びバッテリ冷却要素の重量を受けることができる。それに伴い、締付要素は、バッテリセル及びバッテリ冷却要素のための担持要素を形成することができる。締付要素は、パッケージの形式で配置されたバッテリセル及びバッテリ冷却要素を相互に押し付けることができ、それによりハウジング内にバッテリセル、及び/又はバッテリ冷却要素のための付加的な取付け要素を必要とすることなしに、これらを相互に締め付けて保持することができる。水平方向に締め付けることによって、締付要素による重量受けがハウジングの下面の延在方向に対して垂直方向に行われる。締付要素は、ハウジング内のバッテリセル及びバッテリ冷却要素の正確な位置での配置と正確な位置での保持とを可能にすることができ、それによりバッテリセル及び/又はバッテリ冷却要素の互いの不都合な位置ずれを回避することができる。これに加えて、締付要素による水平方向の締付けによって製造公差を補償することができる。これに加えて、水平方向の締付けによって、バッテリモジュールの全剛性を高めることができる。
【0039】
締付要素は、好ましくはフレーム状に形成されていて、少なくとも2つのバッテリセル及び少なくとも1つのバッテリモジュールを把持することができる。その場合、締付要素は、バッテリセルと一緒に、バッテリセルとともにパッケージの形式で配置されているバッテリ冷却要素も把持する。締付要素は、フレーム状の形態によって、バッテリセル及びバッテリ冷却要素の周りを取り囲んで配置され得る。
【0040】
締付要素による水平方向の締付けの作用を高める、若しくは改善できるようにするために、締付要素の向かい合う2つの横方向面が垂直に延びるZ軸に対してβ>0°の角度で傾けて配置され得る。締付要素の2つの横方向面の傾いた配置によって、バッテリセル及びバッテリ冷却要素の位置を確実に維持することができ、それによりバッテリセル及びバッテリ冷却要素の意図しない位置ずれ又は傾倒を阻止することができる。これに加えて、それによって公差を補償することができる。2つの横方向面は、好ましくは同じ角度βで傾けて配置されている。好ましくは、横方向面は、これらの横方向面がハウジングの下面の方向に互いに向かって延びるように配置され、それにより2つの横方向面間の空間がハウジングの下面の方向に先細りになるように傾けられている。角度βは、例えば2°~45°、好ましくは5°~30°であり得る。
【0041】
締付要素の向かい合う横方向面が互いに傾けて配置されている場合、締付要素の横方向面と少なくとも2つのバッテリセルの1つのバッテリセルとの間にくさび形状を有する外表面を有するバッテリ冷却要素がそれぞれ配置され得る。バッテリ冷却要素のくさび形状は、バッテリ冷却要素が当接するそれぞれの横方向面の傾けた配置と協働することができる。くさび形状によって、締付要素からバッテリ冷却要素を介してバッテリセルへの押圧力の伝達を改善することができる。
【0042】
バッテリモジュールにおける個々の要素の位置決めをさらに改善できるようにするために、バッテリ冷却要素に垂直に作用する力がバッテリ冷却要素に加えられることがさらに企図され得る。垂直に作用する力は、好ましくは、締付要素の押圧力に対して垂直に作用する。垂直に作用する力は、例えば引き要素又は押し要素によってバッテリ冷却要素にかけることができる。垂直に作用する力をかけるために、例えば、バッテリ冷却要素及びハウジング、並びに/又は締付要素に取り付けられる引き要素を設けることができる。特にバッテリ冷却要素のくさび形状と締付要素の横方向面の傾いた配置とを組み合わせたときの垂直に作用する力が有利であり得る。
【0043】
バッテリモジュールの重量をさらに軽減できるようにするために、ハウジングは、プラスチック材料から形成され得る。特に、締付要素が設けられている場合、ハウジングは、もはや担持機能を有する必要がなく、それによりその場合、ハウジングを非常に軽量の材料、特に非常に軽量のプラスチック材料から形成することができる。プラスチック材料として、例えばポリエチレン又はポリアミドを使用することができる。
【0044】
バッテリモジュールは、上記のように形成かつ発展形成されたバッテリモジュールユニット内に配置され得る。それに伴い、バッテリモジュールユニットは、1つ以上の上記のようなバッテリモジュールを有することができる。
さらに、本発明による課題の解決は、上面と下面とを有するハウジング、少なくとも2つのバッテリセル、及び/又は少なくとも2つのバッテリセルを有する少なくとも1つのバッテリモジュール、並びに少なくとも2つのバッテリセル及び/又は少なくとも1つのバッテリモジュールを下面の向きに対して平行に延在する水平方向に締め付けて保持するために用いられる締付要素を有するバッテリモジュールユニットにより行われる。
【0045】
ハウジング内に1つ以上のバッテリモジュール又は2つ以上のバッテリセルが配置されている場合、バッテリモジュール若しくはバッテリセルは、好ましくはハウジング内で自己担持して配置され得、それによりハウジング自身が担持機能を担う必要がない。このことを達成するために、バッテリモジュールユニットが締付要素を有し、この締付要素によって少なくとも2つのバッテリセル及び/又は少なくとも1つのバッテリモジュールが下面の向きに対して平行に延在する水平方向に締め付けて保持され得る。締付要素は、好ましくはハウジング内に配置され、ハウジングによって包囲されている。締付要素は、バッテリモジュール若しくはバッテリセルの、及びさらにバッテリ冷却要素の力を、これらが設けられている場合に受けることができ、それによりこれらの力はハウジングには伝達されない。バッテリモジュールユニットのバッテリモジュール若しくはバッテリセル、及び場合によってはバッテリ冷却要素がパッケージの形式に一体化されていてもよく、パッケージとして締付要素で水平方向に締め付けて保持され得る。それに伴い、締付要素は、バッテリモジュール若しくはバッテリセル、設けられている場合にはバッテリ冷却要素の重量を受けることができる。それに伴い、締付要素は、バッテリモジュール若しくはバッテリセル、及び場合によっては設けられているバッテリ冷却要素のための担持要素を形成することができる。締付要素は、パッケージの形で配置されたバッテリモジュール若しくはバッテリセル、及び場合によっては設けられているバッテリ冷却要素を相互に押し付けることができ、それによりハウジング内にバッテリモジュール若しくはバッテリセル、及び/又はバッテリ冷却要素のための付加的な取付け要素を必要とすることなしに、これらを相互に締め付けて保持することができる。水平方向に締め付けることによって、締付要素による重量受けがハウジングの下面の延在方向に対して垂直に行われる。締付要素は、ハウジング内のバッテリモジュール若しくはバッテリセル、及び場合によっては設けられているバッテリ冷却要素の正確な位置での配置と正確な位置での保持とを可能にすることができ、それによりバッテリモジュール若しくはバッテリセル、及び/又はバッテリ冷却要素の互いの不都合な位置ずれを回避することができる。これに加えて、締付要素による水平方向の締付けによって製造公差を補償することができる。これに加えて、水平方向の締付けによって、バッテリモジュールユニットの全剛性を高めることができる。締付要素を設けることによって、ハウジングは、もはや担持機能を有する必要がなく、それによりその場合、ハウジングを非常に軽量の材料、特に非常に軽量のプラスチック材料から形成することができる。
【0046】
締付要素は、好ましくはフレーム状に形成されていて、少なくとも2つのバッテリセル及び/又は少なくとも1つのバッテリモジュールを把持することができる。その場合、締付要素は、バッテリセル若しくはバッテリモジュールと一緒に、存在する場合には、バッテリセル若しくはバッテリモジュールとともにパッケージの形で配置され得るバッテリ冷却要素も把持する。締付要素は、フレーム状の形態によって、バッテリセル若しくはバッテリモジュール、及び場合によっては設けられているバッテリ冷却要素の周りを取り囲んで配置され得る。
【0047】
締付要素による水平方向の締付けの作用を高める、若しくは改善できるようにするために、締付要素の向かい合う2つの横方向面が垂直に延びるZ軸に対してα>0°の角度で傾けて配置され得る。締付要素の2つの横方向面の傾いた配置によって、バッテリモジュール若しくはバッテリセル、及び場合によっては存在するバッテリ冷却要素の位置を確実に維持することができ、それによりバッテリモジュール若しくはバッテリセル、及び場合によっては設けられているバッテリ冷却要素の意図しない位置ずれ又は傾倒を阻止することができる。これに加えて、それによって公差を補償することができる。2つの横方向面は、好ましくは同じ角度αで傾けて配置されている。好ましくは、横方向面は、これらの横方向面がハウジングの下面の方向に互いに向かって延びるように配置され、それにより2つの横方向面間の空間がハウジングの下面の方向に先細りになるように傾けられている。角度αは、例えば2°~45°、好ましくは5°~30°であり得る。
【0048】
締付要素の向かい合う横方向面が互いに傾けて配置されている場合、締付要素の横方向面と、少なくとも1つのバッテリモジュールの1つのバッテリモジュール及び/又は少なくとも2つのバッテリセルの1つのバッテリセルとの間に、くさび形状を有する外表面を有するバッテリ冷却要素がそれぞれ配置され得る。バッテリ冷却要素のくさび形状は、バッテリ冷却要素が当接するそれぞれの横方向面の傾いた配置と協働することができる。くさび形状によって、締付要素からバッテリ冷却要素を介してバッテリモジュール若しくはバッテリセルへの押圧力の伝達を改善することができる。
【0049】
バッテリ冷却要素は、上記のように形成かつ発展形成され得る。
【0050】
バッテリモジュールユニットにおける個々の要素の位置決めをさらに改善できるようにするために、バッテリ冷却要素に垂直に作用する力がバッテリ冷却要素に加えられることがさらに企図され得る。垂直に作用する力は、好ましくは、締付要素の押圧力に対して垂直に作用する。垂直に作用する力は、例えば引き要素又は押し要素によってバッテリ冷却要素にかけることができる。垂直に作用する力をかけるために、例えば、バッテリ冷却要素及びハウジング、並びに/又は締付要素に取り付けられる引き要素を設けることができる。特にバッテリ冷却要素のくさび形状と締付要素の横方向面の傾いた配置とを組み合わせたときの垂直に作用する力が有利であり得る。
【0051】
さらに、本発明による課題は、ハウジングと、ハウジング内に配置された少なくとも2つのバッテリセルと、少なくとも2つのバッテリセルを下面の向きに対して平行に延在する水平方向に締め付けて保持するために用いられる締付要素と、を有するバッテリモジュールによって解決される。
【0052】
ハウジング内に2つ以上のバッテリセルが配置されている場合、バッテリセルは、好ましくはハウジング内で自己担持して配置され得、それによりハウジング自身が担持機能を担う必要がない。このことを達成するために、例えば、バッテリモジュールが締付要素を有し、この締付要素によって少なくとも2つのバッテリセルが下面の向きに対して平行に延在する水平方向に締め付けて保持され得る。締付要素は、好ましくはハウジング内に配置され、ハウジングによって包囲されている。締付要素は、バッテリセルの、及びさらに場合によっては設けられているバッテリ冷却要素の力を受けることができ、それによりこの場合、これらの力は、ハウジングには伝達されない。バッテリモジュールユニットのバッテリセル、及び場合によっては設けられているバッテリ冷却要素がパッケージの形式に一体化されていてもよく、パッケージとして締付要素で水平方向に締め付けて保持され得る。それに伴い、締付要素は、バッテリセル、及び場合によっては設けられているバッテリ冷却要素の重量を受けることができる。それに伴い、締付要素は、バッテリセル、及び場合によっては設けられているバッテリ冷却要素のための担持要素を形成することができる。締付要素は、パッケージの形で配置されたバッテリセル、及び場合によっては設けられているバッテリ冷却要素を相互に押し付けることができ、それによりハウジング内にバッテリセル及び/又はバッテリ冷却要素のための付加的な取付け要素を必要とすることなしに、これらを相互に締め付けて保持することができる。水平方向に締め付けることによって、締付要素による重量受けがハウジングの下面の延在方向に対して垂直に行われる。締付要素は、ハウジング内のバッテリセル、及び場合によっては設けられているバッテリ冷却要素の正確な位置での配置と正確な位置での保持とを可能にすることができ、それによりバッテリセル及び/又はバッテリ冷却要素の互いの不都合な位置ずれを回避することができる。これに加えて、締付要素による水平方向の締付けによって製造公差を補償することができる。これに加えて、水平方向の締付けによって、バッテリモジュールの全剛性を高めることができる。
【0053】
締付要素は、好ましくはフレーム状に形成されていて、少なくとも2つのバッテリセルを把持することができる。その場合、締付要素は、バッテリセルと一緒に、バッテリセルとともにパッケージの形で配置され得る、場合によっては設けられている冷却要素も把持する。締付要素は、フレーム状の形態によって、バッテリセル及び場合によっては設けられているバッテリ冷却要素の周りを取り囲んで配置され得る。
【0054】
締付要素による水平方向の締付けの作用を高める、若しくは改善できるようにするために、締付要素の向かい合う2つの横方向面が垂直に延びるZ軸に対してβ>0°の角度で傾けて配置され得る。締付要素の2つの横方向面の傾いた配置によってバッテリセル及び場合によっては設けられているバッテリ冷却要素の位置を確実に維持することができ、それによりバッテリセル及び場合によっては設けられているバッテリ冷却要素の意図しない位置ずれ又は傾倒を阻止することができる。これに加えて、それによって公差を補償することができる。2つの横方向面は、好ましくは同じ角度βで傾けて配置されている。好ましくは、横方向面は、これらの横方向面がハウジングの下面の方向に互いに向かって延びるように配置され、それにより2つの横方向面間の空間がハウジングの下面の方向に先細りになるように傾けられている。角度βは、例えば2°~45°、好ましくは5°~30°であり得る。
【0055】
締付要素の向かい合う横方向面が互いに傾けて配置されている場合、締付要素の横方向面と少なくとも2つのバッテリセルの1つのバッテリセルとの間にくさび形状を有する外表面を有するバッテリ冷却要素がそれぞれ配置され得る。バッテリ冷却要素のくさび形状は、バッテリ冷却要素が当接するそれぞれの横方向面の傾けた配置と協働することができる。くさび形状によって、締付要素からバッテリ冷却要素を介してバッテリセルへの押圧力の伝達を改善することができる。
【0056】
バッテリ冷却要素は、上記のように形成かつ発展形成され得る。
【0057】
バッテリモジュールにおける個々の要素の位置決めをさらに改善できるようにするために、バッテリ冷却要素に垂直に作用する力がバッテリ冷却要素に加えられることがさらに企図され得る。垂直に作用する力は、好ましくは、締付要素の押圧力に対して垂直に作用する。垂直に作用する力は、例えば引き要素又は押し要素によってバッテリ冷却要素にかけることができる。垂直に作用する力をかけるために、例えば、バッテリ冷却要素及びハウジング、並びに/又は締付要素に取り付けられる引き要素を設けることができる。特にバッテリ冷却要素のくさび形状と締付要素の横方向面の傾いた配置とを組み合わせたときの垂直に作用する力が有利であり得る。
【0058】
以下、添付の図面を参照しながら好ましい実施形態に基づいて本発明をより詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1】本発明によるバッテリ冷却要素の横方向の模式的断面図である。
図2a】本発明による別のバッテリ冷却要素の長手方向の模式的断面図である。
図2b図2aに示されたバッテリ冷却要素の横方向の模式的断面図である。
図3a】本発明による別のバッテリ冷却要素の長手方向の模式的断面図である。
図3b図3aに示されたバッテリ冷却要素の横方向の模式的断面図である。
図4】別のバッテリ冷却要素の横方向の模式的断面図である。
図5】本発明による外表面として形成されたフォイルの模式的断面図である。
図6】本発明によるバッテリモジュールユニットの模式的分解図である。
図7】組み立てた状態の図6に示されたバッテリモジュールユニットの模式図である。
図8】本発明によるバッテリモジュールユニットの模式的断面図である。
図9】本発明によるバッテリモジュールの模式的断面図である。
図10】本発明による別のバッテリモジュールユニットの模式的断面図である。
図11】バッテリ冷却要素がバッテリモジュールユニットのハウジングに組み込まれた別のバッテリモジュールユニットの模式図である。
図12】バッテリ冷却要素がバッテリモジュールユニットのハウジングに組み込まれた別のバッテリモジュールユニットの模式図である。
図13図12に示されたバッテリモジュールユニットを上から見た模式図である。
図14】バッテリ冷却要素がバッテリモジュールユニットのハウジングに組み込まれた別のバッテリモジュールユニットの模式的断面図である。
図15】バッテリ冷却要素がバッテリモジュールユニットのハウジングに組み込まれた別のバッテリモジュールユニットの模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
図1は、バッテリ冷却要素100の横方向面に沿う断面で見たバッテリ冷却要素100の模式図を示す。
【0061】
バッテリ冷却要素100は、図5図15に示されるようなバッテリモジュールユニット200のバッテリモジュール30に当接するため、及び/又は例えば図9に示されるようなバッテリモジュールユニット200のバッテリセル39に当接するための外表面10を有する。
【0062】
外表面10は、バッテリ冷却要素100の内部空間11を包囲若しくは画定し、内部空間11を、例えば図2a及び図3aに矢印で示唆されるように冷却媒体12が貫流する。その際、冷却媒体12は、冷却媒体12が内部空間11に流れ込む冷却媒体流入部13から、冷却媒体11が冷却されるべきバッテリモジュール30又は冷却されるべきバッテリセル39から熱を受け取った場合に冷却媒体が再び流出される冷却媒体流出部14へ流れる。
【0063】
バッテリ冷却要素100の外表面10は、少なくとも部分的に若しくは区分的に熱伝導性でフレキシブルに形成されたフォイル28から形成され、フォイル28は、内部空間11を通って流れる冷却媒体12の流体圧によって変形され得る。例えば流体圧が上昇した場合、図1に破線で例示的に示唆されるように、外表面10若しくはフォイル28が外方へ湾曲する。外表面10若しくはフォイル28が外方へ湾曲することによって、隣に配置された冷却されるべきバッテリモジュール30若しくはバッテリセル39への外表面10の確実かつ面状の当接を確保することができ、その際、公差若しくは起伏を補償することができる。
【0064】
例えば図1図4に示される実施形態で示されるように、外表面10を形成するフォイル28は、フォイル28の端部18a、18bを用いて例示的に示されるように、内部空間11の周りを取り囲んで溶接される。端部18a、18bではフォイル28の2つのフォイル区分が積み重なるように配置され、溶接接合によって材料接続的に互いに接されている。
【0065】
バッテリ冷却要素100の安定性を高めるために、図1に示される実施形態では、バッテリ冷却要素100の内部空間11に支持要素15が配置されている。バッテリ冷却要素100の外表面10若しくはフォイル28とは異なり、支持要素15は剛性の形態を有する。外表面10は、特に外表面10が流体圧によって外方へ湾曲されていない場合に、少なくとも部分的に支持要素15に当接し得る。
【0066】
図1に示される実施形態では、支持要素15は、1つの主ウェブ16と、いずれも主ウェブ16に対して90°の角度に向けられた3つの副ウェブ17と、を有する。主ウェブ16は、バッテリ冷却要素100の垂直方向に延在し、これに対して副ウェブ17は、バッテリ冷却要素100の水平方向に延在する。副ウェブ17は、互いに平行に、かつ離間して配置されている。副ウェブ17は、主ウェブ16と一緒に複数の流路19と形成し、冷却媒体12は、これらの流路19を通って内部空間11を貫流する。図1に示される実施形態では4つの流路19が形成されている。
【0067】
図2a及び図2bに、バッテリ冷却要素100の別の実施形態が示され、このバッテリ冷却要素100は、支持要素15の形状の点でのみ図1に示される実施形態と異なる。図2a及び図2bに示される支持要素15は、メアンダ状の形態を有し、このメアンダ状の形態では、支持要素15は、相前後して配置されるU字形に形成された複数の流路19を有し、流路19は、互いに平行に延びる。図2a及び図2bに示される実施形態では、4つの流路19が互いに平行に延びるように配置されている。
【0068】
さらに、図2a及び図2bに示される実施形態では、冷却媒体流入部13に流入部接続管20が配置され、冷却媒体流出部14に流出部接続管21が配置されていることが見て取れる。流入部接続管20と流出部接続管21とは、外表面10をなすフォイル28と液密に溶接されている。
【0069】
図3a及び図3bに、バッテリ冷却要素100の別の可能な実施形態が示されている。図3a及び図3bに示される実施形態では、支持要素が内部空間11に配置されず、外表面10をなすフォイル28が、バッテリ冷却要素100のための自己支持作用(selbststuetzende Wirkung)を形成するように成形されている。そのために、外表面10をなすフォイル28のいくつかの部分が内部空間11内に突出する。外表面10を形成するフォイル28の、内部空間11の方向を指す内側22には、ここでは内部空間11内に突出する壁23が形成され、この壁23は、外表面10をなすフォイル28と一体に形成され、それに伴いフォイル28と同じ材料から形成されている。壁23は、外表面10をなすフォイル28の内側22に対して直角に向けられたウェブを形成する。これらの壁23は、バッテリ冷却要素100の内部空間11に冷却媒体12のためのメアンダ状の流路を形成することができる。内部空間11に形成されたメアンダ状の流路19を通る冷却媒体12の流れが図3aに破線で示されている。
【0070】
図4は、外表面10がくさび形状を形成するバッテリ冷却要素100の一実施形態を示す。その際、外表面10の長手方向表面24a、24bは、フォイル28若しくは外表面10の第2の端部18bから第1の端部18aへ互いに向かって延び、それによりバッテリ冷却要素100は、第2の端部18bから第1の端部18aへ先細りになる。
【0071】
図4に示される実施形態では、支持要素15が内部空間11に配置され、この支持要素15は、1つの主ウェブ16と、主ウェブ16から直角に延出する4つの副ウェブ17とを有する。主ウェブ16は、ここでは図1に示される実施形態のように内部空間11の中心に配置され、それにより外表面10をなすフォイル28の2つの長手方向表面24a、24bが変形し得るというのではなく、図4に示される実施形態では、主ウェブ16が中心を外して内部空間11の縁部に配置され、それにより長手方向表面のうちの1つ24aが主ウェブ16に直接当接する。この長手方向表面24aは、冷却媒体12の流体圧によって変形し得ない。図4に示される実施形態では、図4に破線で示唆して示されているように、向かい側の長手方向表面24bだけが冷却媒体12の流体圧によって変形可能である。長手方向表面24b及び、それに伴い外表面10を形成するフォイル28の内部空間11の方向の変形が副ウェブ17によって制限される。
【0072】
図4に示されるようなバッテリ冷却要素100は、好ましくはバッテリモジュールユニットの外側に配置され、それによりバッテリ冷却要素100は、片側だけ、厳密には長手方向表面24bでバッテリモジュール30に当接する。
【0073】
図5は、外表面10を形成するフォイル28の可能な構造の一断面図を示し、フォイル28は、ここでは多層複合体から形成されている。外表面10を形成するフォイル28は、ここでは3つの層から形成され、内側に位置する層25は、例えばアルミニウムなどの金属材料から形成され、外側に位置する2つの層26、27は、それぞれ例えばポリエチレンなどのプラスチック材料から形成されている。
【0074】
図6において、図7に組み立てた状態で示されるバッテリモジュールユニット200の分解図が示される。このバッテリモジュールユニット200は、図6及び図7に示される実施形態では並べて配置された4つのバッテリモジュール30と、5つのバッテリ冷却要素100と、を有し、バッテリモジュール30は、バッテリ冷却要素100間に配置され、それによりバッテリモジュール30は、それぞれバッテリ冷却要素100の2つの側から冷却される。図6は、例示的な一実施形態を示し、バッテリモジュールユニット200は、4つより多いか又はより少ないバッテリモジュール30と、5つより多いか又はより少ないバッテリ冷却要素100と、を有することができる。図8は、例えば、バッテリモジュールユニット200が2つのバッテリモジュール30と、3つのバッテリ冷却要素100と、を有する一実施形態を示す。
【0075】
2つのバッテリモジュール30間にそれぞれ配置されたバッテリ冷却要素100は、例えば、図1図2a、図2b、図3a、図3bに示されるような実施形態を有することができる。2つのバッテリモジュール30間に配置されたバッテリ冷却要素100は、それぞれ矩形の形態を有する。これに対して2つの外側のバッテリ冷却要素100は、これらのバッテリ冷却要素の外表面10がくさび形状を有することで、図4に示される実施形態に対応して形成されている。
【0076】
バッテリモジュール30及びバッテリ冷却要素100は、図7及び図8に示されるような上面32と下面33とを有するハウジング31内に配置される。ハウジング31は、担持機能を有しておらず、したがってプラスチック材料から形成され得る。
【0077】
バッテリ冷却要素100は、ハウジング31の下面33に対して垂直に向けられ、それによりバッテリ冷却要素100は、ハウジング31の下面33に直立するように位置決めされている。バッテリ冷却要素100の直立の配置によって、バッテリモジュール30からバッテリ冷却要素100へ水平に向いた熱伝達が行われ、それにより熱伝達をハウジング31の下面33の延在方向に対して平行に行うことができる。
【0078】
ハウジング31内には締付要素34がさらに配置されている。締付要素34は、フレーム状に形成され、パッケージとして配置されたバッテリ冷却要素100及びバッテリモジュール30を把持する。したがってバッテリ冷却要素100及びバッテリモジュール30は、締付要素34によって包囲されている。バッテリモジュール30及びバッテリ冷却要素100は、図8に矢印で示唆されるように下面33の向きに対して平行に延在する水平方向に締付要素34によって締め付けられて保持される。
【0079】
締付要素34は、向かい合う2つの長手方向面35、36と、向かい合う2つの横方向面37、38と、を有する。2つの長手方向面35、36は、互いに平行に向けられている。これに対して2つの横方向面37、38は、垂直に延びるZ軸に対してα>0°の角度で傾けて配置されている。図8の断面図に見て取れるように、ここに示される実施形態では角度αは約10°である。2つの横方向面37、38は、ここでは同じ角度αで傾けて配置されている。図8に見て取れるように、横方向面37、38は、ハウジング31の下面33の方向に互いに向かって延びるように配置されるように傾けられ、それにより2つの横方向面37、38間の空間がハウジング31の下面33の方向に先細りになる。
【0080】
横方向面37、38の1つとバッテリモジュール30との間にそれぞれ配置されたバッテリ冷却要素100は、横方向面37、38の傾きに適合させた図4に示されるようなくさび形状を有する。その際、くさび形状を有するバッテリ冷却要素100は、その長手方向表面24aで締付要素34の横方向面37、38に当接し、その長手方向表面24bでバッテリモジュール30に当接して、バッテリモジュール30を冷却する。
【0081】
図9は、例えば図6図8に示されるようなバッテリモジュール30の断面図を示す。バッテリモジュール30において、ハウジング49内で複数のバッテリセル39が相前後してハウジング49の下面50に対して直立又は垂下して配置されている。バッテリ冷却要素100の直立の配置によって、バッテリセル39からバッテリ冷却要素100への水平に向いた熱伝達を行うことができ、それにより熱伝達をハウジング49の下面50の延在方向に対して平行に行うことができる。
【0082】
隣接配置されたバッテリセル39間にはバッテリ冷却要素100がそれぞれ配置されている。したがって、バッテリ冷却要素100とバッテリセル39とは相前後して交互に配置され、2つの外側の要素は、バッテリ冷却要素100によって形成されている。外側に位置決めされた2つのバッテリ冷却要素100は、ここでも再びくさび形状を有し、バッテリセル39間に配置された他のバッテリ冷却要素100は、矩形に形成されている。
【0083】
ハウジング50は、担持機能を有しておらず、したがってプラスチック材料から形成され得る。
【0084】
ハウジング49内には締付要素51がさらに配置されている。締付要素51は、フレーム状に形成され、パッケージとして配置されたバッテリ冷却要素100及びバッテリセル39を把持する。したがってバッテリ冷却要素100及びバッテリセル39は、締付要素34によって包囲されている。バッテリセル39及びバッテリ冷却要素100は、図9に書き入れられたZ軸に対して垂直に延びる、下面50の向きに対して平行に延在する水平方向に締付要素34によって締め付けられて保持される。
【0085】
締付要素51は、2つの向かい合う、ここに図示されない長手方向面と2つの向かい合う横方向面52、53とを有し、横方向面52、53は、2つの長手方向面を介して互いに接続される。2つの長手方向面は、互いに平行に向けられている。これに対して2つの横方向面52、53は、垂直に延びるZ軸に対してβ>0°の角度で傾けて配置されている。角度βは、ここに示される実施形態では、図9の断面図に見て取れるように約10°である。2つの横方向面52、53は、ここでは同じ角度βで傾けて配置されている。横方向面52、53は、これらがハウジング49の下面50の方向に互いに向かって延びるように配置されるように傾けられ、それにより2つの横方向面52、53間の空間が、図9に見て取れるようにハウジング49の下面50の方向に先細りになる。
【0086】
横方向面52、53の1つとバッテリセル39との間にそれぞれ配置されたバッテリ冷却要素100は、横方向面52、53の傾きに適合させた図4に示されるようなくさび形状を有する。その際、くさび形状を有するバッテリ冷却要素100は、その長手方向表面24aで締付要素51の横方向面52、53に当接し、その長手方向表面24bでバッテリセル39に当接して、バッテリセル39を冷却する。
バッテリモジュールユニット200の図10に示される実施形態では、バッテリ冷却要素100は、ハウジング31の下面33に対して平行若しくは水平に配置され、それによりバッテリ冷却要素100は、ここに図示されるようなバッテリモジュール30とハウジング31の下面33との間に配置されている。図10に示されるバッテリモジュール30の代わりに、ここでは複数のバッテリモジュール30又は複数のバッテリセル39を並べて配置することができ、その場合、これらはバッテリ冷却要素100上に配置されている。
【0087】
図10に示されるバッテリ冷却要素100も、熱伝導性でフレキシブルに形成されたフォイル28から形成される外表面10を有し、それによりバッテリ冷却要素100の内部空間11は、フォイル28によって包囲されている。冷却剤流入部及び冷却剤流出部は、図10には図示されていない。
【0088】
バッテリ冷却要素100は、ここではその長手方向表面24bによりハウジング31の下面33の隣に配置されている。バッテリ冷却要素100の長手方向表面24bは、ハウジング31の下面33に対して平行に延在する。長手方向表面24aは、バッテリモジュール30の方向に向けられ、冷却媒体の流体圧に依存してバッテリモジュール30の方向に湾曲することができ、それによりバッテリモジュール30に可能な限り面状に当接し得る。
【0089】
バッテリ冷却要素100の内部空間11には支持要素15が配置されている。支持要素15は、ここに示される実施形態では、U字形に形成されたプレート要素40から形成されている。さらに、支持要素15は、プレート要素40に配置されている複数のブロック46を有する。ブロック46は、プレート要素40上に互いに離間して取り付けられている。ブロック46間には流路19が形成され得る。ブロック46は、メアンダ状の流路19が形成されるように互いに位置決めされ得る。ブロック46は、好ましくはウェブ状に形成されている。これに伴いブロック46は、内部空間11を貫流する場合の冷却媒体12のための境界壁を形成する。
【0090】
図11に示される実施形態では、バッテリ冷却要素100がハウジング31に組み込まれている。その際、バッテリ冷却要素100は、少なくとも部分的にハウジング31と一体に形成され、それによりバッテリ冷却要素100の外周面の少なくとも一部分がハウジング31によって、特にハウジング31の下面33によって形成されている。
【0091】
図11に示される実施形態では、締付要素が設けられず、ハウジング31自体が担持機能を有する。ハウジング31に、特にハウジング31の内側40に、好ましくは周りを取り囲むウェブ41が形成され、このウェブ41は、バッテリモジュール30及び/又はバッテリセル39とバッテリ冷却要素100も配置されているハウジング31の内部空間42内に突出する。
【0092】
ここに示されたバッテリモジュール30に当接し、かつ少なくとも部分的にフォイル28から形成されているバッテリ冷却要素100の外表面10は、ハウジング31と接続されている。その際、外表面10若しくはフォイル28は、ウェブ41につながれている。ウェブ41へのフォイル28のつなぎ合わせは、例えば溶接接合又は接着接合によって形成することができる。さらに、外表面10若しくはフォイル28は、ハウジング31の材料で射出包囲することによってもハウジング31につなぐことができる。
【0093】
図11に示される実施形態では、バッテリ冷却要素100の内部空間11がハウジング31の下面33によって、フォイル28によって、及びハウジング31の横方向面43、44の領域によって画定される。
【0094】
図11に示される実施形態でも、好ましくはウェブ状に形成された複数のブロック46から形成されている支持要素15が内部空間11に配置されている。ブロック46は、互いに離間して配置され、それによりブロック46の位置決めに対応して互いにメアンダ状に形成され得る流路19がブロック46間に形成されている。ブロック46は、ハウジング31の下面33に配置されている。好ましくは、ブロック46は、ハウジング31の下面33の領域において、ハウジング31の内側40に取り付けられている。
【0095】
図11には冷却媒体流入部及び冷却媒体流出部は書き入れられていない。内部空間11を冷却媒体が貫流し、冷却媒体の流体圧に依存してフォイル28がハウジング31内でバッテリモジュール30の方向若しくはバッテリセルの方向に湾曲され得る。ハウジング31にバッテリ冷却要素100の冷却媒体流入部及び冷却媒体流出部を直接組み込むことができ、それにより冷却媒体の流入及び流出のための、ハウジング31内に入れるべき付加的な配管を省略することができる。
【0096】
図12は、バッテリ冷却要素100がハウジング31に組み込まれている図11に示される実施形態と類似の一実施形態を示す。その際、ハウジング31は、バッテリ冷却要素100の外周面の一部分をともに形成する担持要素45を有する。担持要素45は、ハウジング31の内部空間42に設置されている。担持要素45は、ハウジング31とは別個の部材として、又はハウジング31と一体に形成され得る。担持要素45は、バッテリ冷却要素100が水平に、それに伴いハウジング31の下面33に対して平行に延在するように位置決めされている。フォイル28は、フォイルの端部区分で担持要素45に取り付けられている。担持要素45は、図13にも見て取れるように、これがメアンダ状の流路19を形成するように成形されている。さらに図13に見て取れるように、冷却媒体流入部13及び冷却媒体流出部14がハウジング31に組み込まれている。担持要素45は、バッテリ冷却要素100の外周面を形成するのと同時にバッテリ冷却要素100の内部空間11において支持要素15も形成する。
【0097】
図12及び図13に示される実施形態では、バッテリモジュール13及び/又はバッテリセル39がバッテリ冷却要素100上に位置決めされている。
【0098】
図14及び図15には、図11に示される実施形態と類似の実施形態が示されている。
【0099】
図14及び図15に示される実施形態では、支持要素15の一部分が少なくとも部分的に弾性に形成されている。少なくとも部分的に弾性に形成することによって溢流シールを形成することができ、この溢流シールによって、冷却媒体12がブロック46とフォイル28との間の隙間を通り、それに伴いとりわけ本来の流路19に沿って流れないことが阻止される。弾性に形成することによって、このような隙間の形成を阻止することができる。なぜなら、弾性に形成することによって、フォイル28が湾曲した場合でも支持要素15の構造物がフォイル28に密封当接したままであることを確保できるからである。
【0100】
弾性に形成することは、好ましくはブロック46の領域に企図されている。エラストマプラスチックの使用によって弾性に形成することが達成され得る。図14及び図15に見て取れるように、特に効率的に冷却媒体12の溢流(Ueberstroemen)を阻止できるようにするために、支持要素15は、その弾性形成部の領域が冷却媒体流入部13の方向に傾けて配置され、それにより弾性形成部が弓形を形成する。
【0101】
図14に示される実施形態では、弾性に形成するために、ブロック46にそれぞれ、特に溝状の切欠き47が形成され、この切欠き47にそれぞれ弾性形成された帯状体48が設置されている。帯状体48は、溝状切欠き47に材料接続的、摩擦接続的、及び/又は形状接続的に取り付けることができる。帯状体48によって支持要素15を弾性に形成することが達成され得る。帯状体48は、帯状体48がフォイル28に密封当接することで、冷却媒体12のための溢流シールを形成する。ここに示される実施形態では、帯状体48は、直線的にではなく曲げて、若しくは傾けて形成され、それによってフォイル28への帯状体48の当接面も拡大され得るが、そのことによってもまたシール性を改善することができる。
【0102】
図15は、ブロック46自体が支持要素15の弾性形成部を形成する一実施形態を示す。その際、各ブロック46が完全に弾性プラスチック材料から形成されている。しかし、ブロック46が一部だけ弾性プラスチック材料から形成されていることも可能である。図15に示される実施形態では、全ブロック46を弾性に形成することによって全ブロック46が傾いた配置にされている。それに伴い全ブロック46が溢流シールを形成する。
【符号の説明】
【0103】
100 バッテリ冷却要素
200 バッテリモジュールユニット
10 外表面
11 内部空間
12 冷却媒体
13 冷却媒体流入部
14 冷却媒体流出部
15 支持要素
16 主ウェブ
17 副ウェブ
18a 第1の端部
18b 第2の端部
19 流路
20 流入部接続管
21 流出部接続管
22 内側
23 壁
24a、24b 長手方向表面
25 内側に位置する層
26 外側に位置する層
27 外側に位置する層
28 フォイル
30 バッテリモジュール
31 ハウジング
32 上面
33 下面
34 締付要素
35 長手方向面
36 長手方向面
37 横方向面
38 横方向面
39 バッテリセル
40 プレート要素
41 ウェブ
42 内部空間
43 横方向面
44 横方向面
45 担持要素
46 ブロック
47 溝状切欠き
48 帯状体
49 ハウジング
50 下面
51 締付要素
52 横方向面
53 横方向面
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15