(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-16
(45)【発行日】2022-09-28
(54)【発明の名称】タッチパネル式ディスプレイ搭載型テーブル
(51)【国際特許分類】
G09B 19/00 20060101AFI20220920BHJP
A63F 13/2145 20140101ALI20220920BHJP
A63F 13/80 20140101ALI20220920BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20220920BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20220920BHJP
G16H 80/00 20180101ALI20220920BHJP
【FI】
G09B19/00 G
A63F13/2145
A63F13/80 D
G06F3/0481
G06F3/16 620
G16H80/00
(21)【出願番号】P 2018048696
(22)【出願日】2018-03-16
【審査請求日】2021-03-16
(31)【優先権主張番号】P 2017075548
(32)【優先日】2017-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 「元気はつらつ トレパチ!テーブル」紹介コーナーを豊丸産業株式会社ホームページに公開(http://be-selfish.jp/table/index.html)(掲載日:平成29年9月16日)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 小規模住宅型有料老人ホームほたるにて、「元気はつらつ トレパチ!テーブル」を設置(導入日:平成29年9月18日)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 豊丸産業株式会社の同社営業所にて、「元気はつらつ トレパチ!テーブル」の正式販売開始(販売開始日:平成29年10月1日)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 CareTEX2018にて、「元気はつらつ トレパチ!テーブル」を展示(展示日:平成30年3月14日~16日)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 高齢者住宅フェスタ2017にて、「元気はつらつ トレパチ!テーブル」を展示(展示日:平成29年12月5日~6日)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 名古屋栄三越にて、「元気はつらつ トレパチ!テーブル」を販売(販売日:平成30年1月3日~5日)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 五日市記念病院にて、「元気はつらつ トレパチ!テーブル」を展示(展示日:平成29年12月18日)
(73)【特許権者】
【識別番号】000241234
【氏名又は名称】豊丸産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【氏名又は名称】山本 尚
(72)【発明者】
【氏名】永野 光容
(72)【発明者】
【氏名】平田 省二
(72)【発明者】
【氏名】美濃島 覚
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-137385(JP,A)
【文献】特開2012-138030(JP,A)
【文献】特開2016-189035(JP,A)
【文献】国際公開第2005/045720(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00 - 9/56
G09B 17/00 - 19/26
A63F 13/00 - 13/98
G06F 3/048- 3/04895
G06F 3/16
G06Q 50/22
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を含む画面を表示し且つユーザのタッチ操作が行われる対話面を有する対話型表示部と、
音声を出力する音声出力部と、
前記対話面が上方を向く姿勢で前記対話型表示部を支持する筐体と、
前記対話型表示部を制御することで、前記対話面に前記画面を表示させ且つ前記対話面に対する前記タッチ操作を検出し、且つ、前記音声出力部に前記音声を出力させる制御部と、
記憶部とを備え、
前記記憶部は、前記制御部に所定のコンテンツを実行させるアプリケーションを記憶し、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記アプリケーションに基づいて、前記コンテンツに定められた前記画面であるコンテンツ画面を、前記対話面に表示させ、
前記コンテンツ画面は、前記対話面のうちで、予め第一のユーザに割り当てられた領域である第一ユーザ用領域と、予め第二のユーザに割り当てられた領域である第二ユーザ用領域とを含み、
前記第一ユーザ用領域は、前記コンテンツに定められた所定の質問を出力する前記タッチ操作を受け付けるための質問出力部と、前記質問に対する回答の評価を入力する前記タッチ操作を受け付けるための評価入力部とを含み、
前記制御部は、
前記質問出力部への前記タッチ操作に基づいて、前記質問を
前記第二ユーザ用領域に画像表示する処理、及び前記質問を前記音声出力部から音声出力する処理の少なくとも一つを実行する質問出力手段と、
前記評価入力部への前記タッチ操作に基づいて、前記質問出力手段によって出力された前記質問に対する前記回答の評価を、前記記憶部に記憶させる評価記録手段と
を有
し、
前記第一ユーザ用領域は、前記対話面の半分未満の面積を占め、
前記第二ユーザ用領域は、前記対話面の半分以上の面積を占める
ことを特徴とするタッチパネル式ディスプレイ搭載型テーブル。
【請求項2】
前記第一ユーザ用領域は、前記対話面において、前記対話面に沿った所定方向の一方側に偏って配置され、
前記第二ユーザ用領域は、前記対話面において、前記一方側とは反対側である他方側に偏って配置される
ことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル式ディスプレイ搭載型テーブル。
【請求項3】
前記記憶部は、予め登録された前記第一のユーザを識別する第一ユーザ情報と、予め登録された前記第二のユーザを識別する第二ユーザ情報とを記憶し、
前記評価記録手段は、前記回答の評価を前記第一ユーザ情報及び前記第二ユーザ情報と対応付けて前記記憶部に記憶させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチパネル式ディスプレイ搭載型テーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネル式ディスプレイ搭載型テーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タッチパネル式ディスプレイを搭載したテーブルが知られている。例えば、特許文献1に記載のテーブルでは、上面がタッチパネル機能を兼ねている。タッチパネルはコンピュータにより制御され、さまざまなアプリケーションを実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば医療現場や福祉現場などにおいて、検査者と被検者とが通常のテーブルで対座しながら、検査者が対話形式で被検者の各種検査を行う場合がある。しかしながら、検査時に特有の固い雰囲気によって、被検者が緊張してしまい正確な検査結果を得ることができない場合があった。ここで、上記のようなタッチパネル式ディスプレイ搭載型テーブルでは、装置上方を向くタッチパネル式ディスプレイにおいて、各種のインタラティブなコンテンツを提供でき、且つ複数ユーザがそのコンテンツを同時に閲覧及び操作できる。このようなタッチパネル式ディスプレイ搭載型テーブルの特性を活かして、被検者の緊張感を抑制しつつ、検査者が被検者を正確に検査できることが望まれていた。
【0005】
本発明は、被検者の緊張感を抑制しつつ、検査者が被検者を正確に検査できるタッチパネル式ディスプレイ搭載型テーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るタッチパネル式ディスプレイ搭載型テーブルは、情報を含む画面を表示し且つユーザのタッチ操作が行われる対話面を有する対話型表示部と、音声を出力する音声出力部と、前記対話面が上方を向く姿勢で前記対話型表示部を支持する筐体と、前記対話型表示部を制御することで、前記対話面に前記画面を表示させ且つ前記対話面に対する前記タッチ操作を検出し、且つ、前記音声出力部に前記音声を出力させる制御部と、記憶部とを備え、前記記憶部は、前記制御部に所定のコンテンツを実行させるアプリケーションを記憶し、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記アプリケーションに基づいて、前記コンテンツに定められた前記画面であるコンテンツ画面を、前記対話面に表示させ、前記コンテンツ画面は、前記対話面のうちで、予め第一のユーザに割り当てられた領域である第一ユーザ用領域と、予め第二のユーザに割り当てられた領域である第二ユーザ用領域とを含み、前記第一ユーザ用領域は、前記コンテンツに定められた所定の質問を出力する前記タッチ操作を受け付けるための質問出力部と、前記質問に対する回答の評価を入力する前記タッチ操作を受け付けるための評価入力部とを含み、前記制御部は、前記質問出力部への前記タッチ操作に基づいて、前記質問を前記第二ユーザ用領域に画像表示する処理、及び前記質問を前記音声出力部から音声出力する処理の少なくとも一つを実行する質問出力手段と、前記評価入力部への前記タッチ操作に基づいて、前記質問出力手段によって出力された前記質問に対する前記回答の評価を、前記記憶部に記憶させる評価記録手段とを有し、前記第一ユーザ用領域は、前記対話面の半分未満の面積を占め、前記第二ユーザ用領域は、前記対話面の半分以上の面積を占めることを特徴とする。
【0007】
本態様のタッチパネル式ディスプレイ搭載型テーブルによれば、上方を向く姿勢で支持された対話型表示部の対話面において、第一のユーザ及び第二のユーザは同一のコンテンツを閲覧及び操作可能である。そして、第一のユーザが第一ユーザ用領域を用いて、第二のユーザに対する質問を出力でき、且つその質問に対する評価を入力して保存できる。第二のユーザにとって検査がゲーム感覚で進められるため、第二のユーザの緊張感を抑制しつつ、第一のユーザが第二のユーザを正確に検査できる。
【0008】
前記第一ユーザ用領域は、前記対話面において、前記対話面に沿った所定方向の一方側に偏って配置され、前記第二ユーザ用領域は、前記対話面において、前記一方側とは反対側である他方側に偏って配置されてもよい。この場合、第一ユーザ用領域と第二ユーザ用領域とが対話面において互いに反対側に偏って配置される。従って、検査者と被検者とは、対話型表示部を挟んで向かい合いながら検査を実行できる。
【0009】
前記記憶部は、予め登録された前記第一のユーザを識別する第一ユーザ情報と、予め登録された前記第二のユーザを識別する第二ユーザ情報とを記憶し、前記評価記録手段は、前記回答の評価を前記第一ユーザ情報及び前記第二ユーザ情報と対応付けて前記記憶部に記憶させてもよい。この場合、検査結果が第一ユーザ情報及び第二ユーザ情報と対応付けて保存されるため、その検査結果に基づいて検査者及び被検者を特定できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】テーブル1の左前上方から視た斜視図である。
【
図5】対話型表示部5を取り除いたテーブル1の平面図である。
【
図6】対話型表示部5及び天板22を取り除いたテーブル1の左前上方から視た斜視図である。
【
図7】天板22を取り除いたテーブル1の平面図である。
【
図8】テーブル1の左前下方から視た斜視図である。
【
図9】変形例に係るテーブル100の左前上方から視た斜視図である。
【
図10】変形例に係るテーブル100の左前下方から視た斜視図である。
【
図11】変形例に係るテーブル100の第一面251Aの拡大斜視図である。
【
図12】変形例に係るテーブル200の左前上方から視た斜視図である。
【
図14】周縁カバー210の部分拡大図及び断面図である。
【
図15】プラグ保持具15の右前上方から視た斜視図である。
【
図17】プラグ保持具15の使用態様を示す、第一面251Aの拡大斜視図である。
【
図20】第一例のアプリ実行処理のフローチャートである。
【
図21】第一例のアプリ実行処理に基づく画面制御の具体例である。
【
図22】第二例のアプリ実行処理のフローチャートである。
【
図23】第二例のアプリ実行処理に基づく画面制御の具体例である。
【
図24】第二例のアプリ実行処理に基づく画面制御の具体例である。
【
図25】第三例のアプリ実行処理のフローチャートである。
【
図26】第三例のアプリ実行処理に基づく画面制御の具体例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態であるテーブル1について、図面を参照して説明する。以下の説明では、
図1の上側、下側、右下側、左上側、左下側、及び右上側を、夫々、テーブル1の上側、下側、前側、後側、左側、及び右側とする。
【0012】
図1を参照して、テーブル1の概略構造を説明する。テーブル1は、対話型表示部5等が設けられた筐体部2と、筐体部2を支持する複数の脚部3とを備える。対話型表示部5は、公知のタッチパネル式ディスプレイと同様に、ディスプレイ51(
図7参照)及びタッチパネル52を有する。筐体部2の内部には、ディスプレイ51が配置される。筐体部2の上面側には、タッチパネル52が配置される。テーブル1では、例えばテーブル1に対して着席する人間が、ディスプレイ51に表示される情報を目視し、且つタッチパネル52を介してタッチ操作を行うことができる。
【0013】
図1~
図4、
図6を参照して、筐体部2の詳細構造を説明する。筐体部2は、全体として、前後方向及び左右方向に延び、且つ上下方向に厚みを有する箱状である。筐体部2は、上下方向に対向する底板21及び天板22と、前後方向に対向する前板23及び後板24と、左右方向に対向する左板25及び右板26とを有する。前板23、後板24、左板25、及び右板26は、底板21及び天板22を連結する複数の側板である。
【0014】
図1に示すように、底板21は、前後方向及び左右方向に延びる矩形板状である。天板22は、底板21の上側に配置された、前後方向及び左右方向に延びる矩形板状である。底板21及び天板22の長手方向及び短手方向は、夫々、前後方向及び左右方向である。天板22の前後方向長さは、底板21の前後方向長さよりも若干大きい。天板22の左右方向長さは、底板21の左右方向長さよりも大きい。そのため天板22は、底板21よりも左右方向の両側に延びる。
【0015】
天板22には、天板22を上下方向に貫通する開口窓22Aが設けられる。開口窓22Aは、タッチパネル52に対応する矩形状である。開口窓22Aの長手方向及び短手方向は、夫々、前後方向及び左右方向である。天板22の上面のうち、開口窓22Aの周囲を覆う矩形枠状の領域は、テーブル面22Bである。
【0016】
天板22の上面全体を覆うように、表面カバー8が設けられる。表面カバー8は、保護層81、カバーガラス82、及び飛散防止層83の3層から成る薄板状である(
図14参照)。カバーガラス82は、飛散防止層83の上面に、透明粘着剤によって積層されている。保護層81は、カバーガラス82の上面に、透明粘着剤によって積層されている。透明粘着剤は、例えばアクリル系透明粘着剤である。
【0017】
カバーガラス82は、表面カバー8の主体をなす強化ガラスであり、例えば4mm厚である。保護層81及び飛散防止層83は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)で形成されたフィルム状である。保護層81は、防汚・防指紋の加工が施された、カバーガラス82の表面を覆うコート層であり、例えば125μm厚である。飛散防止層83は、カバーガラス82の底面を覆い、カバーガラス82の破損に伴う飛散を防止するためのコート層であり、例えば100μm厚である。飛散防止層83は、透明粘着剤によって、テーブル面22Bと、開口窓22A内に配置されるタッチパネル52とに接着される。
【0018】
図1及び
図4に示すように、前板23及び後板24は、互いに等しい形状及び大きさであって、左右方向及び上下方向に延びる矩形板状である。前板23及び後板24の長手方向及び短手方向は、夫々、左右方向及び上下方向である。前板23及び後板24は、夫々、底板21の前端辺及び後端辺に沿って、底板21から天板22まで垂直に延びる。
【0019】
前板23の右端部近傍には、前板23を前後方向に貫通する円形状の開口23Aが設けられる。後板24の左端部近傍には、後板24を前後方向に貫通する円形状の開口24Aが設けられる。後板24の右端部近傍には、外部機器と接続するための第三インターフェイス75が設けられる。本実施形態の第三インターフェイス75は、複数の異なる規格のユニバーサル・シリアル・バスの接続部(所謂、ポート)を有し、例えば三つのUSB2.0のポート及び三つのUSB3.0のポートを有する。なお第三インターフェイス75は、図示略のカバーで開閉可能である。
【0020】
図2及び
図3に示すように、左板25及び右板26は、左右対称に設けられた、互いに等しい形状及び大きさの板状部材である。
図2及び
図6に示すように、左板25は、連結板251及び保護板252を有する。連結板251は、前後方向及び上下方向に延びる矩形板状である。連結板251の長手方向及び短手方向は、夫々、前後方向及び上下方向である。連結板251の前後方向の両端部は、夫々、前板23及び後板24に連結される。連結板251は、底板21の左端辺に沿って、底板21から天板22まで垂直に延びる。連結板251は、開口窓22A(
図1参照)の若干左側を通って前後方向に延びる。
【0021】
支持板27は、連結板251の上端辺に沿って、連結板251から左方向に延びる。支持板27は、前後方向及び左右方向に延びる矩形板状である。支持板27の長手方向及び短手方向は、夫々、前後方向及び左右方向である。支持板27の左端辺は、天板22の左端辺よりも若干右側にある(
図4参照)。支持板27には、凹部27Aが設けられる。凹部27Aは、支持板27の左面から若干右側に凹む部位であって、支持板27の前後方向中央を跨いで前後方向に延びる。本実施形態の凹部27Aは、少なくとも開口窓22Aよりも前後方向の両側に延びる。
【0022】
保護板252は、連結板251の一部を左側から覆う板状部材であり、垂直面253、傾斜面254、及び一対の閉塞面255(
図4及び
図8参照)を有する。垂直面253は、凹部27Aに前後方向に亘って嵌め込まれ、且つ凹部27Aから下方向に若干突出するように垂直に延びる、前後方向に長い矩形の板状部である。傾斜面254は、垂直面253の下端から右下方向に延びる、前後方向に長い矩形状の板状部である。傾斜面254の下端は、底板21の左面に接続される。換言すると傾斜面254は、天板22の左端辺から底板21の左端辺まで延び、且つ底板21の左端辺に向かうに連れて、筐体部2の内側に向かって傾斜する。傾斜面254の全体は、上下方向に沿って視た場合、開口窓22Aと左右方向に並ぶ。
【0023】
一対の閉塞面255は、保護板252の前後方向の両端部において、傾斜面254から上方に延びる略三角形状の板状部である。一対の閉塞面255は、支持板27と連結板251とに接触することで、保護板252の前後方向の両端部を塞ぐ。
【0024】
図2に示すように、連結板251のうち、保護板252よりも前側にある部位は第一面251Aであり、保護板252よりも後側にある部位は第二面251Bである。第一面251Aには、電源スイッチ71及びプラグ受部72が設けられる。電源スイッチ71は、テーブル1の電源をオン/オフに切り替えるためのスイッチである。プラグ受部72は、外部電源に接続可能なマグネットコード4の磁石型プラグ4A(
図11参照)と、磁石の吸引力によって接続する接続器である。プラグ受部72は、例えば電気ポットやホットプレート等の電気製品に使用される、公知の磁石型プラグが接続されるプラグ受部と同様の構造である。
【0025】
図3及び
図6に示すように、右板26は、左板25と同様の構造であり、連結板261及び保護板262を有する。連結板261の前後方向の両端部は、夫々、前板23及び後板24に連結される。連結板261は、底板21の右端辺に沿って、底板21から天板22まで垂直に延びる。連結板261は、開口窓22A(
図1参照)の若干右側を通って前後方向に延びる。
【0026】
支持板28は、支持板27と同様の構造であり、連結板261の上端辺に沿って、連結板261から右方向に延びる。支持板28の右端辺は、天板22の右端辺よりも若干左側にある(
図4参照)。支持板28には、凹部28Aが設けられる。凹部28Aは、支持板28の右面から若干左側に凹む部位であって、支持板28の前後方向中央を跨いで前後方向に延びる。本実施形態の凹部28Aは、凹部27Aと左右対称に、少なくとも開口窓22Aよりも前後方向の両側に延びる。
【0027】
保護板262は、連結板261の一部を右側から覆う板状部材である。保護板262は、保護板252と同様の構造であり、垂直面263、傾斜面264、及び一対の閉塞面265(
図4参照)を有する。垂直面263は、凹部28Aに前後方向に亘って嵌め込まれ、且つ凹部28Aから下方向に若干突出するように垂直に延びる。傾斜面264は、垂直面263の下端から左下方向に延びる。傾斜面264の下端は、底板21の右面に接続される。換言すると傾斜面264は、天板22の右端辺から底板21の右端辺まで延び、且つ底板21の右端辺に向かうに連れて、筐体部2の内側に向かって傾斜する。傾斜面264の全体は、上下方向に沿って視た場合、開口窓22Aと左右方向に並ぶ。一対の閉塞面265は、保護板262の前後方向の両端部を塞ぐ略三角形状の板状部である。
【0028】
図3に示すように、連結板261のうち、保護板262よりも前側にある部位は第一面261Aであり、保護板262よりも後側にある部位は第二面261Bである。第二面261Bには、外部ネットワークに接続するための第一インターフェイス73と、外部機器に信号を出力するための第二インターフェイス74が設けられる。本実施形態の第一インターフェイス73は、ローカル・エリア・ネットワークに接続するためのケーブルが接続されるLANポートである。本実施形態の第二インターフェイス74は、高精細度マルチメディアインターフェースでデジタル信号を伝送するためのケーブルが接続されるHDMI(登録商標)ポートである。なお第一インターフェイス73及び第二インターフェイス74は、図示略のカバーで開閉可能である。
【0029】
図5~
図7を参照して、筐体部2の内部構造を説明する。筐体部2の内部には、底板21、天板22、前板23、後板24、及び連結板251,261によって囲まれた内部空間が形成される。筐体部2の内部空間には、仕切板41,42が設けられる。仕切板41,42の各々は、底板21から天板22まで垂直に延び、且つ連結板251,261の間を左右方向に延びる。仕切板41は、開口窓22A(
図1参照)の若干前側を通って前後方向に延びる。仕切板42は、開口窓22Aの若干後側を通って前後方向に延びる。
【0030】
図5及び
図6に示すように、筐体部2の内部空間は、仕切板41,42によって、三つの収容空間10~12に仕切られる。収容空間10は、開口窓22Aを介して、天板22の上側に露出する。底板21には、収容空間10を底板21の下側に露出させる複数の開口部21Aが設けられる。本実施形態では、三つの開口部21Aが収容空間10の右半分の領域に設けられ、四つの開口部21Aが収容空間10の左半分の領域に設けられる。収容空間10の四隅には、四つの支持部20が設けられる。各支持部20は、底板21の上面に設けられ、且つ対応する隅部の形状に沿ったL字状の部材である。各支持部20は、左右方向に延びる板状の弾性体20Aと、前後方向に延びる板状の弾性体20Bとを有する。
【0031】
収容空間11は、収容空間10の前側に設けられ、且つ天板22によって上側から被覆される。底板21の右前部分には、収容空間11を底板21の下側に露出させる円形の開口部21B(
図8参照)が設けられる。仕切板41の右側部分には、仕切板41を前後方向に貫通する円形の通気孔41Aが設けられる。仕切板41の左側部分の下端部には、仕切板41を前後方向に貫通するスリット状の配線孔41Bが設けられる。収容空間11は、通気孔41A及び配線孔41Bを介して、収容空間10と連通する。
【0032】
収容空間12は、収容空間10の後側に設けられ、且つ天板22によって上側から被覆される。底板21の左後部分には、収容空間12を底板21の下側に露出させる円形の開口部21C(
図8参照)が設けられる。仕切板42の左側部分には、仕切板42を前後方向に貫通する円形の通気孔42Aが設けられる。仕切板42の右側部分の下端部には、仕切板42を前後方向に貫通するスリット状の配線孔42Bが設けられる。収容空間12は、通気孔42A及び配線孔42Bを介して、収容空間10と連通する。
【0033】
図7に示すように、対話型表示部5(
図1参照)は、公知のタッチパネル式ディスプレイと同様に、ディスプレイ51の表示面51Aに、タッチパネル52が積層される。本実施形態のディスプレイ51は、矩形状の大型(例えば42インチ)の表示面51Aを有する液晶ディスプレイである。タッチパネル52におけるタッチ操作の検出方式は、複数点(例えば10点)の同時タッチを検出可能な方式が好適である。本実施形態のタッチパネル52は、ガラス基板上に電極パターン層及びカバー層が設けられ、公知の投影型静電容量方式でタッチ操作が検出される。
【0034】
ディスプレイ51は、表示面51Aが上側を向く状態で、収容空間10に配置される。このとき表示面51Aの長手方向及び短手方向は、夫々、前後方向及び左右方向である。ディスプレイ51の四隅は、夫々対応する弾性体20Aの上側に載置される。これによりディスプレイ51は、底板21から若干上側に離れた位置で、四つの弾性体20Aによって下方から支持される。更にディスプレイ51の左右両面には、夫々、固定板53が固定される。左面の固定板53は、左側の二つの弾性体20Bに右側から接触する。右面の固定板53は、右側の二つの弾性体20Bに左側から接触する。これによりディスプレイ51は、二つの固定板53を介して、四つの弾性体20Bによって位置決めされる。
【0035】
上記のようにディスプレイ51が収容空間10に配置された状態で、タッチパネル52は開口窓22Aに隙間なく嵌め込まれる。このときタッチパネル52の上面は、テーブル面22Bと略面一である。
【0036】
図6及び
図7に示すように、収容空間11には、電源基板61、スピーカ62、及びファン63が配置される。電源基板61は、配線孔41Bの前側に設けられ、且つプラグ受部72とケーブル(図示略)で接続される。外部電源から供給される電力は、プラグ受部72を介して電源基板61に送電される。スピーカ62は、開口23Aの後側に設けられ、開口23Aを介して筐体部2の外部に音声を出力する。ファン63は、開口部21B(
図8参照)の上側に設けられ、筐体部2の内部で温められた空気を、開口部21Bを介して筐体部2の外部に排出する。
【0037】
収容空間12には、主制御基板64、アンプ基板65、スピーカ66、及びファン67が配置される。主制御基板64は、対話型表示部5の制御等を司る電子回路基板であり、配線孔42Bの後側に設けられる。アンプ基板65は、スピーカ62,66に出力する音声信号を増幅する電子回路基板であり、主制御基板64の右側に設けられる。スピーカ66は、開口24A(
図4参照)の前側に設けられ、開口24Aを介して筐体部2の外部に音声を出力する。ファン67は、開口部21C(
図8参照)の上側に設けられ、筐体部2の内部で温められた空気を、開口部21Cを介して筐体部2の外部に排出する。
【0038】
電源基板61、ファン63、及び電源スイッチ71は、図示略の配線によって主制御基板64に接続される。詳細には、電源基板61、ファン63、及び電源スイッチ71に夫々接続される複数の配線は、配線孔41Bを介して収容空間11から収容空間10に引き出され、ディスプレイ51の下側を通って後方向へ延び、更に配線孔42Bを介して収容空間10から収容空間12に引き出されて、主制御基板64に接続される。同様にスピーカ62は、図示略の配線によって、配線孔41B,42Bを介してアンプ基板65に接続される。
【0039】
更に電源基板61は、図示略の配線によって対話型表示部5に接続される。詳細には、電源基板61に接続される配線は、配線孔41Bを介して収容空間11から収容空間10に引き出され、対話型表示部5に接続される。対話型表示部5は、図示略の配線によって主制御基板64に接続される。詳細には、対話型表示部5に接続される配線は、ディスプレイ51の下側を通って後方向へ延び、配線孔42Bを介して収容空間10から収容空間12に引き出されて、主制御基板64に接続される。
【0040】
アンプ基板65、ファン67、第一インターフェイス73、及び第二インターフェイス74、及び第三インターフェイス75は、収容空間12内において、図示略の配線によって主制御基板64に接続される。同様にスピーカ66は、収容空間12内において、図示略の配線によってアンプ基板65に接続される。
【0041】
以上により、電源基板61は、主制御基板64及び対話型表示部5に電源を供給できる。主制御基板64は、電源基板61から電源の供給を受けて、各種動作を制御できる。例えば主制御基板64は、対話型表示部5の情報表示及びタッチ操作、アンプ基板65を介したスピーカ62,66の音声出力、各種インターフェイスを介した外部機器及び外部ネットワークとの接続等を制御できる。
【0042】
図8に示すように、底板21の下面には、二つの矩形状の板状カバー29をネジによって着脱可能である。左側の板状カバー29は、収容空間10の左半分の領域に設けられた四つの開口部21Aを下側から覆う。右側の板状カバー29は、収容空間10の右半分の領域に設けられた三つの開口部21Aを下側から覆う。例えば対話型表示部5のメンテナンスや各種配線の引き回し等の作業時に、ユーザは二つの矩形状の板状カバー29を取り外すことで、複数の開口部21Aを介して容易に作業できる。
【0043】
図1~
図4、
図6、
図8を参照して、複数の脚部3の詳細構造を説明する。
図1~
図4に示すように、複数の脚部3は、筐体部2の前後方向の両端部から下方に延び、筐体部2を下方から支持する複数の柱状体である。本実施形態では、四つの脚部3が筐体部2の四隅から下方に延びる。各脚部3は、柱状部31及び連結部32を有する。柱状部31は、上下方向に延びる円柱状である。連結部32は、柱状部31の上端部に設けられた連結用の金具であり、上下方向と直交する方向に突出する突出部32Aを有する。
【0044】
図6及び
図8に示すように、天板22は、前板23、後板24、連結板251,261、仕切板41,42、支持板27,28の各々の上側に配置される。仕切板41,42は、筐体部2の内部空間において、開口窓22A(
図1参照)の近傍で、天板22を下方から支持する。
【0045】
図2に示すように、左前側の脚部3では、連結部32は第一面251Aの左側に配置され、支持板27を介して天板22の下面にネジ止めで固定される。更に左前側の脚部3では、突出部32Aが右側に突出して、底板21の下面にネジ止めで固定される。なお電源スイッチ71及びプラグ受部72は、前後方向において、保護板252と左前側の連結部32との間にある。同様に左後側の脚部3では、連結部32は第二面251Bの左側に配置され、支持板27を介して天板22の下面に固定され、且つ突出部32Aが底板21の下面に固定される。
【0046】
図3に示すように、右後側の脚部3では、連結部32は第二面261Bの右側に配置され、支持板27を介して天板22の下面にネジ止めで固定される。更に右後側の脚部3では、突出部32Aが左側に突出して、底板21の下面にネジ止めで固定される。なお第一インターフェイス73及び第二インターフェイス74は、前後方向において、保護板262と右後側の連結部32との間にある。同様に右前側の脚部3では、連結部32は第一面261Aの右側に配置され、支持板27を介して天板22の下面に固定され、且つ突出部32Aが底板21の下面に固定される。
【0047】
以上説明したように、本実施形態のテーブル1によれば、筐体部2は、底板21と、底板21の上側に配置された天板22と、底板21及び天板22を連結する複数の側板(前板23、後板24、左板25、及び右板26)とを有し、内部に収容空間10~12が形成された箱状である。筐体部2は、底板21及び天板22が対向する上下方向と直交する前後方向と、上下方向及び前後方向と直交する左右方向とに延びる。複数の脚部3は、筐体部2を下方から支持する。対話型表示部5は、収容空間10に配置され、情報を表示し且つユーザのタッチ操作が行われる対話面(表示面51A及びタッチパネル52)を有する。開口窓22Aは、天板22に形成された開口であって、対話面の略全体を天板22の上側に露出させる。
【0048】
主制御基板64は、収容空間12に配置され且つ対話型表示部5に接続され、少なくとも対話型表示部5を制御する。電源基板61は、収容空間11に配置され、且つ対話型表示部5及び主制御基板64に接続され、対話型表示部5及び主制御基板64に電源を供給する。プラグ受部72は、複数の側板の一つである左板25に設けられ、且つ電源基板61に接続され、外部電源に接続可能なマグネットコード4の磁石型プラグ4Aが磁石の吸引力によって接続される。
【0049】
これによれば、例えばユーザがテーブル1の周りを移動する際にマグネットコード4に足を引っ掛けた場合、その衝撃で磁石型プラグはプラグ受部72から容易に外れる。従って、例えばユーザがマグネットコード4に足を引っ掛けた場合でも、ユーザの転倒やコードの断線などを生じるおそれが抑制されるため、テーブル1の安全性を向上できる。
【0050】
複数の側板は、前後方向に延び且つ左右方向に対向する左板25及び右板26と、左右方向に延び且つ前後方向に対向する前板23及び後板24とを含む。左板25は、上下方向と交差する方向に延びる傾斜面254を含む。傾斜面254は、天板22の左端辺から底板21の左端辺まで延び、且つ底板21の左端辺に向かうに連れて、筐体部2の内側に向かって傾斜する。傾斜面254の少なくとも一部は、上下方向に沿って視た場合、開口窓22Aの少なくとも一部と左右方向に並ぶ。本実施形態では、傾斜面254の全部が、上下方向に沿って視た場合、開口窓22Aと左右方向に並ぶ。
【0051】
ユーザは対話型表示部5を使用する場合、開口窓22Aと左右方向に並ぶ位置で、テーブル1に着座する。仮に傾斜面254がテーブル1に設けられていない場合、ユーザが左板25側からテーブル1に着座すると、ユーザの胸部又は腹部が天板22の左端部に接触して、ユーザに痛み又は怪我をもたらすおそれがある。本実施形態によれば、ユーザが左板25側からテーブル1に着座した場合、ユーザの胸部又は腹部は傾斜面254に対向するため、ユーザの胸部又は腹部が天板22の左端部に接触しにくい。従って、テーブル1の安全性を更に向上できる。
【0052】
同様に、右板26の傾斜面264は、天板22の右端辺から底板21の右端辺まで延び、且つ底板21の右端辺に向かうに連れて、筐体部2の内側に向かって傾斜する。傾斜面264の少なくとも一部は、上下方向に沿って視た場合、開口窓22Aの少なくとも一部と左右方向に並ぶ。これによれば、ユーザが右板26側からテーブル1に着座した場合、ユーザの胸部又は腹部は傾斜面264に対向するため、上記と同様にテーブル1の安全性を更に向上できる。
【0053】
前後方向は、筐体部2の長手方向である。左右方向は、筐体部2の短手方向である。底板21は、前後方向と左右方向とに延びる矩形状である。天板22は、前後方向と左右方向とに延びる矩形状であり、且つ底板21よりも左右方向の両側に延びる。傾斜面254は、天板22の前後方向に延びる左端辺から、底板21の前後方向に延びる左端辺まで延びる。同様に、傾斜面264は、天板22の前後方向に延びる右端辺から、底板21の前後方向に延びる右端辺まで延びる。
【0054】
これによれば、傾斜面254,264は、筐体部2の長手方向の側面に設けられる。筐体部2の長手方向の側面は、筐体部2の短手方向の側面よりも、ユーザが着座しやすい。筐体部2の複数の側面のうち、ユーザが着座しやすい長手方向の側面に傾斜面254,264を設けることで、テーブル1の利便性を向上できる。
【0055】
主制御基板64及び電源基板61は、上下方向に沿って視た場合、対話型表示部5に対して前後方向の両側に配置される。このように主制御基板64及び電源基板61を対話型表示部5に対して長手方向の両側に配置することで、主制御基板64の上側及び電源基板61の上側にテーブル面22Bを形成できる。即ち、開口窓22Aの長手方向の両側にテーブル面22Bを形成できるので、テーブル面22Bの前後方向長さを大きくできる。その結果、ユーザが着座しやすい長手方向の側面の長手方向長さを拡大でき、テーブル1の利便性を更に向上できる。
【0056】
本発明は、上記実施形態に限定されず、各種変形が可能である。例えば対話型表示部5は、他の構造又は検知手法を有するタッチパネル式ディスプレイでもよい。筐体部2の形状は上記実施形態に限定されず、例えば筐体部2の長手方向及び短手方向が、夫々、左右方向及び前後方向でもよい。筐体部2に設けられる電子部品(例えば、対話型表示部5、電源基板61、主制御基板64、プラグ受部72、各種インターフェイス等)の位置、数量、形状等は、上記実施形態に限定されずに変更可能である。
【0057】
傾斜面254,264のうち、少なくとも一つが設けられればよい。傾斜面254の少なくとも一部が、上下方向に沿って視た場合、開口窓22Aの少なくとも一部と左右方向に並べばよい(傾斜面264も同様)。複数の傾斜面254が、左板25において長手方向に並んで設けられてもよい(傾斜面264も同様)。傾斜面254又は傾斜面256と同様の傾斜面が、前板23及び後板24の少なくとも一つに設けられてもよい。この場合、傾斜面の少なくとも一部が、上下方向に沿って視た場合、開口窓22Aの少なくとも一部と前後方向に並べばよい。
【0058】
図9~
図11を参照して、変形例のテーブル100を説明する。以下の説明では、テーブル1と同一構成には同一符号を付して説明を省略し、テーブル1と異なる点のみを説明する。
図9及び
図10に示すように、テーブル100は、四つの脚部3(
図1参照)に代えて、二つの脚部130を有する。二つの脚部130は、筐体部2の前後方向の両端部から下方に延び、筐体部2を下方から支持する。各脚部130は、筐体部2の左右方向の中央部から下方に延び、筐体部2を下方から支持する柱状体である。
【0059】
各脚部130は、柱状部131、支持板132、及び連結部133を有する。柱状部131は、上下方向に延びる直方体状である。柱状部131は、外筒、中筒、内筒が同軸に配置された三重筒構造であり、内蔵されたアクチュエータ(図示外)によって中筒及び内筒を上下動させることで高さ調整が可能である。支持板132は、柱状部131の下端部に設けられた、左右方向に延びる矩形状の板状部材である。柱状部131の下端部は、支持板132の左右方向中央部に連結される。支持板132は、テーブル100の設置面に配置され、柱状部131の下側でテーブル100を支持する。
【0060】
連結部133は、柱状部131の上端部に設けられた連結用の金具である。連結部133は、底板21の下面に設けられた連結機構140に固定される。連結機構140は、底板21の左右方向中央部において、底板21の下面の前後方向に亘って延びるレール状の金具である。ユーザは、連結部133の前後方向の固定位置を、連結機構140に沿って調整可能である。連結機構140の下側には、先述のアクチュエータの駆動制御を行うコントローラ141が設けられる。コントローラ141は、ユーザが各脚部130の昇降操作を行うための操作ユニット(図示外)に接続されている。
【0061】
図11に示すように、変形例のテーブル100の第一面251Aには、インターフェイス部70が設けられる。インターフェイス部70は、第一面251Aにおいて右方向に凹み、側面視で前後方向に長い矩形状の凹部である。インターフェイス部70の内側には、電源スイッチ71及びプラグ受部72に加えて、コンセント部76が設けられる。コンセント部76は、電源基板61(
図6参照)と接続する。コンセント部76は、コントローラ141に電源を供給する電源ケーブルの差込プラグ(図示外)を着脱可能である。
【0062】
マグネットコード4の磁石型プラグ4Aがプラグ受部72に接続され、且つコントローラ141の電源ケーブルの差込プラグがコンセント部76に接続された場合、電源基板61はコントローラ141にも電力供給する。ユーザは操作ユニット(図示外)を操作することで、コントローラ141に各脚部130を昇降させることが可能である。これによれば、ユーザは筐体部2の高さ位置を自由に変更でき、テーブル100の利便性が高まる。このように変形例のテーブル100は、筐体部2を支持する複数の脚部の数量、形状、構造等は適宜変更可能であることや、筐体部2の昇降機能を有してもよいことを例示した。
【0063】
図12~
図14を参照して、変形例のテーブル200を説明する。以下の説明では、テーブル1と同一構成には同一符号を付して説明を省略し、テーブル1と異なる点のみを説明する。
図13では、理解を容易にするために、天板22と部品展開された周縁カバー210とを示す。
図14(A)は、天板22の左前角部を斜め上方から視た斜視図であり、且つ角部カバー240及びシーリング材84を仮想線で示す。
図14(B)は、
図14(A)のA-A線における矢視方向断面図である。
【0064】
図12及び
図13に示すように、テーブル200は、周縁カバー210を備える。周縁カバー210は、表面カバー8を有する天板22の周縁部に設けられた樹脂製部材であり、二つの短手カバー220と、二つの長手カバー230と、四つの角部カバー240とを有する。
【0065】
表面カバー8の周縁部には、表面カバー8の全周に亘ってシーリング材84が設けられる。シーリング材84は、防水性、作業性、及びメンテナンス性に優れたものが好適である。発明者は、テープ状のガスケット、ペースト状のシーリング材、塗布用マスキング液等をサンプルとして、シーリング材84としての適性を実験した。その結果、テープ状のガスケットが、防水性、作業性、及びメンテナンス性に優れており、シーリング材84として好適であった。
【0066】
図13及び
図14に示すように、各短手カバー220は、左右方向に直線状に延びる板状部材であり、且つ天板22とは反対側に向かって円弧状に突出した形状を有する。各短手カバー220の左右方向長さは、天板22の左右方向長さよりも若干小さい。各短手カバー220は、天板22と対向する面に、左右方向に延びる溝部221が形成されている。溝部221は、天板22の前端部又は後端部に対応した形状で凹む。溝部221の上下方向の略中央部には、溝部221の外側に向けて突出し、且つ左右方向に延びるレール状の係合突起222が設けられる。
【0067】
各長手カバー230は、各短手カバー220と同様の構造を有する。各長手カバー230は、前後方向に直線状に延びる板状部材であり、且つ天板22とは反対側に向かって円弧状に突出した形状を有する。各長手カバー230の前後方向長さは、各短手カバー220の左右方向長さよりも大きく、且つ天板22の前後方向長さよりも若干小さい。各長手カバー230の溝部231は、天板22の左端部又は右端部に対応した形状で凹む。溝部231の上下方向の略中央部には、溝部231の外側に向けて突出し、且つ前後方向に延びるレール状の係合突起232が設けられる。
【0068】
各角部カバー240は、天板22の角部に対応した形状を有する板状部材であり、第一面241と一対の第二面242とを有する。第一面241は、上下方向と直交する方向に円弧状に湾曲して延びる。一対の第二面242は、第一面241の上下方向の両端部に対向配置され、平面視で略扇状である。第一面241と一対の第二面242とに囲まれた領域は、収容部243である。収容部243は、天板22の角部と、短手カバー220の一端部と、及び長手カバー230の一端部とを収容可能な空間である。
【0069】
本実施形態では、天板22の四つの側面の各々に、天板22の内側に凹む係合溝22Cが設けられる。各係合溝22Cは、天板22の対応する側面の上下方向の略中央部において、対応する側面の長手方向に延びる。各係合溝22Cの断面形状は、係合突起222,232の突出形状に対応する。
【0070】
二つの短手カバー220は、天板22の前端部及び後端部に取り付けられる。具体的には、係合突起222が天板22の前面の係合溝22Cに対して左側又は右側からスライド挿入されるように、前側の短手カバー220は天板22の前端部に装着される。このとき、前側の短手カバー220の上突起223と、溝部221に配置された天板22の表面カバー8との間で、シーリング材84を上下両側から固定する。同様の手法で、後側の短手カバー220は天板22の後端部に装着される。
【0071】
二つの長手カバー230は、天板22の左端部及び右端部に取り付けられる。具体的には、係合突起232が天板22の左面の係合溝22Cに対して前側又は後側からスライド挿入されるように、左側の長手カバー230は天板22の左端部に装着される。このとき、左側の長手カバー230の上突起233と、溝部231に配置された天板22の表面カバー8との間で、シーリング材84を上下両側から固定する。同様の手法で、右側の長手カバー230は天板22の右端部に装着される。
【0072】
図14に示すように、二つの短手カバー220及び二つの長手カバー230が天板22に装着された後、四つの角部カバー240が以下のように天板22に装着される。天板22の角部が収容部243に収容されるように、各角部カバー240は対応する天板22の角部に被せられる。このとき、対応する天板22の角部の近傍にある短手カバー220の一端部及び長手カバー230の一端部が、収容部243が収容される。各角部カバー240の上突起244と、収容部243に配置された天板22の表面カバー8との間で、シーリング材84を上下両側から固定する。その後、複数のネジ205が、下側の第二面242に設けられた複数のネジ穴(図示略)に挿入される。各角部カバー240は、複数のネジ205によって天板22の下面に固定される。
【0073】
変形例のテーブル200で例示したように、筐体部2の構造や形状は適宜変更可能である。テーブル200によれば、天板22の周縁部は、丸みを帯びた周縁カバー210で被覆される。そのため、テーブル200に着座したユーザが天板22の周縁部に直接接触するおそれがなく、テーブル200の安全性を向上できる。またシーリング材84は、周縁カバー210と表面カバー8との間において、天板22の全周に亘って配置される。これにより、例えば天板22上で液体がこぼれた場合、その液体が周縁カバー210と表面カバー8との間に流入することが防止される。
【0074】
なお、上述したテーブル1,100,200の少なくとも一つにおいて、マグネットコード4の磁石型プラグ4Aがプラグ受部72から外れることを防止する部材を用いてもよい。この一例として、
図15~
図17を参照してプラグ保持具15を説明する。以下の説明では、
図15の上側、下側、左下側、右上側、左上側、及び右下側を、夫々、プラグ保持具15の上側、下側、前側、後側、左側、及び右側とする。本例のプラグ保持具15は、テーブル100(
図9~
図11参照)に使用可能に構成されている。
【0075】
図15に示すように、プラグ保持具15は、板状本体150、摘み部153、及び可動板154を含む。板状本体150は、二つの板状部材である前板151及び後板152が、互いに前後方向に重ねて接合される。板状本体150は、プラグ保持具15の主体をなす直方体状であり、且つ正面視で左右方向に長い矩形状である。板状本体150の上下方向長さは、インターフェイス部70(
図11参照)の上下方向長さに等しい。板状本体150の前後方向長さ(即ち、厚み)は、インターフェイス部70における凹部の左右方向長さ(即ち、凹部の深さ)と同程度である。
【0076】
板状本体150の正面視中央の若干上側には、板状本体150を前後方向に貫通する装着口150Aが形成される。前板151及び後板152は、装着口150Aを上下左右方向から取り囲む周壁を有する。装着口150Aは、正面視で左右方向に長い矩形状である。装着口150Aの正面視形状は、磁石型プラグ4A(
図11参照)の縦断面に対応する形状を有し、且つ磁石型プラグ4Aの縦断面よりも僅かに大きい。磁石型プラグ4Aは、装着口150A内に挿脱可能である。
【0077】
摘み部153は、前板151の前面における装着口150Aの下側に設けられる。摘み部153は、基部153Aと突出部153Bとを含む。基部153Aは、前板151の前面に沿って左右方向に延びる。突出部153Bは、基部153Aの上部に沿って左右方向に延び、且つ基部153Aから前方に突出する。即ち摘み部153は、側面視で略Lの字型をなす板状部材である。
【0078】
板状本体150の下端面には、板状本体150の左端部近傍から右端部近傍まで延びるスリット(図示外)が形成されている。このスリットは、板状本体150内に連通している。可動板154は、このスリット内に配置された、正面視で左右方向に長い薄厚の平板である。前板151における基部153Aの後方には、連結用開口(図示外)が設けられる。基部153Aの背面には、この連結用開口の内側に配置される板状の連結突起(図示外)が設けられる。基部153Aの連結突起は、可動板154の前面に連結されている。可動板154は、基部153Aの連結突起が連結用開口内で移動できる範囲で、基部153Aと連動して上下動できる。
【0079】
図16に示すように、板状本体150の背面側には、左右一対のバネ配置部155が形成されている。左右一対のバネ配置部155は、背面視で、板状本体150における装着口150Aの右下側及び左下側にある。各バネ配置部155は、前板151の後面と後板152の側壁とで囲まれた、板状本体150の後面から前方に凹む部位である。各バネ配置部155は、先述のスリットと上下方向に連通している。
【0080】
左右一対のバネ配置部155には、左右一対のバネユニット160が配置される。各バネユニット160は、頭部161、軸部162、コイルバネ163、及びバネ保持部材164を含む。可動板154の上端部の後部は、階段状に下方に凹む段差面154Aを含む。頭部161は、水平方向に延びる皿状であり、段差面154A上に載置される。軸部162は、頭部161の平面視中央から上方に延びる軸体である。バネ保持部材164は、頭部161の上方に設けられる。バネ保持部材164は、前板151の後面から後方に延び、且つ軸部162の外周側を取り囲む筒状である。コイルバネ163は、頭部161とバネ保持部材164との間で、軸部162の外周面に巻回される。コイルバネ163は、頭部161とバネ保持部材164とによって上下両側から圧縮保持される。
【0081】
図16(A)に示すように、プラグ保持具15に外力が加えられていない状態では、コイルバネ163の弾性力によって頭部161が下方に付勢されることで、可動板154が下方に移動する。これに伴って、基部153Aの連結突起が連結用開口内の下端部に達するまで、摘み部153も下方に移動する。これによりプラグ保持具15は、可動板154の下部が板状本体150から下方に突出した進出状態に保持される。
【0082】
図16(B)に示すように、例えばユーザが摘み部153を押し上げた場合、可動板154はコイルバネ163の弾性力に抗って上方に移動する。このとき頭部161は、コイルバネ163をバネ保持部材164に対して圧縮付勢しながら上方に移動する。頭部161によって押し上げられる軸部162は、バネ保持部材164によって上方に案内される。これによりプラグ保持具15は、可動板154の全体が板状本体150の内部に配置された退避状態になる。
【0083】
図17に示すように、ユーザはプラグ保持具15を使用する場合、インターフェイス部70内にプラグ保持具15を装着する。具体的には、ユーザは摘み部153を指で押し上げてプラグ保持具15を退避状態に保持しながら、インターフェイス部70内にプラグ保持具15を嵌め込む。更にユーザは、プラグ受部72(
図11参照)が装着口150Aと対向するように、インターフェイス部70内でプラグ保持具15を位置決めする。その後、ユーザが摘み部153から指を離すと、コイルバネ163の弾性力によって可動板154が下方に付勢される。板状本体150から突出する可動板154によって、プラグ保持具15はインターフェイス部70内で確実に固定される。
【0084】
次にユーザは、マグネットコード4の磁石型プラグ4Aを、装着口150Aに挿入することで、プラグ受部72に接続する。装着口150A内でプラグ受部72と接続する磁石型プラグ4Aは、装着口150Aを取り囲む板状本体150の周壁によって、磁石型プラグ4Aの着脱方向と直交する方向から支持される。これにより磁石型プラグ4Aは、プラグ保持具15を使用しない場合と比べて、プラグ受部72から外れ難い。
【0085】
次に、テーブル1の動作制御を説明する。以下では、テーブル1の動作制御のうち、対話型表示部5の画像表示及びタッチ操作に関する制御(以下、対話型制御処理という。)を説明する。先述の主制御基板64(
図6参照)は、公知のCPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ等を備えたコントローラである。本実施形態では、対話型制御処理を実行するための制御プログラムが、主制御基板64のROMに記憶されている。対話型制御処理において各種コンテンツを提供するための複数のアプリケーションのプログラムが、主制御基板64のフラッシュメモリに記憶されている。主制御基板64のCPUは、電源スイッチ71(
図2参照)がONされると、これらのプログラムに基づいて対話型制御処理を実行する。
【0086】
図18に示すように、対話型制御処理が開始されると、初期画面が対話型表示部5の対話面(詳細には、ディスプレイ51)に表示される(S1)。表示された初期画面において、画面回転を指示するタッチ操作が検出されると、回転指示ありと判断される(S3:YES)。この場合、対話型表示部5の対話面において表示中の初期画面を回転させることで、初期画面の表示向きを切り替える画面回転処理が実行される(S5)。
【0087】
表示された初期画面において、アプリケーションの選択実行を指示するタッチ操作が検出されると、アプリ指示ありと判断される(S3:NO、S7:YES)。この場合、指示されたアプリケーションに応じたアプリ実行処理(S9)が実行されるが、詳細は後述する。なお、表示された初期画面において、その他の指示を行うタッチ操作が検出されると(S7:NO、S11:YES)、そのタッチ操作に応じたその他の処理が実行される(S13)。表示された初期画面において、タッチ操作による指示がない場合(S11:NO)、処理はS3に戻る。S5,S9,S13の何れかの実行後も、処理はS3に戻る。
【0088】
図19を参照して、対話型制御処理(
図18参照)に基づく画面制御を具体的に説明する。
図19(A)に示すように、本実施形態の初期画面300は、複数のアプリボタン301、解説表示部302、開始ボタン303、二つの画面回転ボタン304等を含む。各アプリボタン301は、主制御基板64のフラッシュメモリに記憶されている複数のアプリケーションに夫々対応し、ユーザが任意のアプリケーションを選択するタッチ操作を受け付けるための画像である。解説表示部302は、アプリボタン301で選択されたアプリケーションの解説を表示する領域である。開始ボタン303は、アプリボタン301で選択されたアプリケーションの実行を指示するタッチ操作を受け付けるための画像である。
【0089】
各画面回転ボタン304は、初期画面300を回転させるタッチ操作を受け付けるための画像である。本実施形態の画面回転ボタン304は、初期画面300において、初期画面300の向く方向とは反対側に偏って配置される。具体的には、S1において初期画面300は、左向きの態様(即ち、表示情報の下側がテーブル1の左側を向く態様)で表示される(
図19(A)参照)。表示情報は、画面中に表されるキャラクタ、数字、装飾画像、アイコンなどの情報である。このとき、二つの画面回転ボタン304は、初期画面300の右前部及び右後部(
図19(A)の右上部及び左上部)に表示される。
【0090】
図19(A)に示す状態では、テーブル1の左側に位置するユーザは、初期画面300の表示内容を容易に認識できる。一方、テーブル1の右側に位置するユーザは、初期画面300の表示内容が上下反対に見えるため、初期画面300の表示内容を認識困難である。しかしながら、テーブル1の右側に位置するユーザは、二つの画面回転ボタン304の近傍に位置するため、各画面回転ボタン304をタッチ操作しやすい。
【0091】
本実施形態では、画面回転ボタン304がタッチ操作されると、
図19(B)に示すように、対話型表示部5の対話面中央を中心として、初期画面300が180度回転される(S3)。これにより、初期画面300は右向きの態様(即ち、表示情報の下側がテーブル1の右側を向く態様)で表示されるため、テーブル1の右側に位置するユーザが初期画面300の表示内容を容易に認識できる。なおS3では、初期画面300の回転に代えて、初期画面300が左右方向に反転してもよい。
【0092】
ところで、ユーザが複数のアプリボタン301の何れかをタッチ操作してアプリケーションを選択すると、そのアプリボタン301は他のアプリボタン301と区別して拡大表示される。また、ユーザは解説表示部302を参照することで、選択されたアプリケーションの解説を読むことができる。ユーザが開始ボタン303をタッチ操作すると、選択されたアプリケーションが実行される(S7:YES、S9)。以下では、複数のアプリケーションのうちで、3つのアプリケーションのアプリ実行処理を例示して説明する。
【0093】
図20及び
図21を参照して、第一例のアプリ実行処理を説明する。例えば初期画面300において「早押し」のコンテンツを提供するアプリケーションが選択実行された場合、以下のようなアプリ実行処理が実行される。
図20に示すように、第一例のアプリ実行処理では、ユーザがアプリケーションの実行時に提供されるコンテンツに参加するか否かを選択するための参加設定画面が、対話型表示部5の対話面に表示される(S21)。ユーザは参加設定画面において、コンテンツに参加するか否かを設定するタッチ操作(参加設定操作)を実行できる。
【0094】
次いで、参加設定画面において参加設定操作が終了したかが判断される(S23)。参加設定操作が終了していない場合(S23:NO)、処理はS23に戻る。参加設定操作が終了した場合(S23:YES)、参加設定操作で「参加」を設定したユーザ(即ち、参加者)を対象として、選択されたアプリケーションが実行される(S25)。これによりコンテンツが参加者に提供されて、参加者はそのコンテンツを楽しむことができる。次いで、アプリ終了であるかが判断される(S27)。アプリケーション終了を指示するタッチ操作が行われた場合、アプリ終了であると判断されて(S27:YES)、処理は対話型制御処理(
図18参照)に戻る。アプリ終了でない場合(S27:NO)、処理はS25に戻る。
【0095】
図21を参照して、第一例のアプリ実行処理(
図20参照)に基づく画面制御を具体的に説明する。第一例で実行される「早押し」のアプリケーションは、最大四名までの複数人でプレイ可能なゲームである。S21では、
図21(A)に示す参加設定画面310が表示される。本実施形態の参加設定画面310には、最大同時プレイ人数に対応する4つのユーザ用領域5A~5Dが予め定められている。各ユーザ用領域5A~5Dは、対話型表示部5の対話面のうちで、予め各ユーザに割り当てられた領域である。従って参加者は、各ユーザ用領域5A~5Dの何れかを使用して、コンテンツを閲覧及び操作することができる。
【0096】
各ユーザ用領域5A~5Dは、対話面中央を通る左右方向及び前後方向の仮想線(
図21の二点鎖線参照)で仕切られた四つの同一矩形状である。各ユーザ用領域5A~5Dの表示向きは、テーブル1に着座するユーザのうち、各ユーザ用領域を使用するユーザ(対象ユーザ)に向かうように設定される。換言すると、各ユーザ用領域5A~5Dでは、その表示情報の下側が対象ユーザに向かう姿勢で、各ユーザ用領域に表示される。
【0097】
本例においてユーザ用領域5A,5Bは、参加設定画面310の左部で前後方向に並ぶ。ユーザ用領域5A,5Bでは、その表示情報が左向きの態様(即ち、表示情報の下側がテーブル1の左側を向く態様)で表示される。従って、ユーザ用領域5Aの対象ユーザは、テーブル1の後部における左側に着座して、テーブル1の左側からユーザ用領域5Aを閲覧及び操作する。ユーザ用領域5Bの対象ユーザは、テーブル1の前部における左側に着座して、テーブル1の左側からユーザ用領域5Bを閲覧及び操作する。
【0098】
また、ユーザ用領域5C,5Dは、参加設定画面310の右部で前後方向に並ぶ。ユーザ用領域5C,5Dでは、その表示情報が右向きの態様(即ち、表示情報の下側がテーブル1の右側を向く態様)で表示される。従って、ユーザ用領域5Cの対象ユーザは、テーブル1の後部における右側に着座して、テーブル1の右側からユーザ用領域5Cを閲覧及び操作する。ユーザ用領域5Dの対象ユーザは、テーブル1の前部における右側に着座して、テーブル1の右側からユーザ用領域5Dを閲覧及び操作する。
【0099】
各ユーザ用領域5A~5Dには、選択ボタン311が設けられる。選択ボタン311は、ユーザがコンテンツに参加するか否かを選択するタッチ操作を受け付けるための画像である。なおユーザは各選択ボタン311に基づいて、対応するユーザ用領域5A~5Dの位置を把握できる。従って各選択ボタン311は、対応するユーザ用領域5A~5Dを示唆する画像としても機能する。
【0100】
参加設定画面310の中央部には、開始ボタン312が設けられている。開始ボタン312は、ユーザの参加設定が終了したことを指示するタッチ操作を受け付けるための画像である。各ユーザはコンテンツに参加したい場合、任意のユーザ用領域5A~5Dにおいて、選択ボタン311をタッチ操作することで「参加決定」を選択する。全てのユーザが参加設定を行った後、何れかのユーザが開始ボタン312をタッチ操作すると、「早押し」のコンテンツが提供される(S23:YES、S25)。
【0101】
図21(A)の例では、ユーザ用領域5A,5Dの選択ボタン311で「参加決定」が設定されている。この状態で開始ボタン312がタッチ操作されると、
図21(B)のゲーム画面320で例示するように、ユーザ用領域5A,5Dの参加者を対象として、「早押し」のコンテンツが提供される(S25)。ゲーム画面320では、「早押し」のプレイ画面321がユーザ用領域5A,5Dに表示されて、例えば二名の参加者が各ユーザ用領域5A,5Dにおいてゲームを楽しむことができる。一方、参加者不在のユーザ用領域5B,5Cには、未使用であることを示す未使用画像322が表示される。
【0102】
図22~
図24を参照して、第二例のアプリ実行処理を説明する。例えば初期画面300において「リバーシ」のコンテンツを提供するアプリケーションが選択実行された場合、以下のようなアプリ実行処理が実行される。
図22に示すように、第二例のアプリ実行処理では、S21と同様に参加設定画面が表示される(S31)。次いで、S23と同様に、参加設定操作が終了したかが判断される(S33)。参加設定操作が終了していない場合(S33:NO)、処理はS33に戻る。
【0103】
参加設定操作が終了した場合(S33:YES)、参加者情報設定指示ありかが判断される(S35)。参加者情報設定指示は、参加者を識別するためのユーザ情報(参加者情報)を設定する指示である。参加者情報を設定するタッチ操作があった場合、参加者情報設定指示ありと判断されて(S35:YES)、提供されるコンテンツに参加者情報が設定される(S37)。S37の実行後、又は参加者情報設定指示がない場合(S35:NO)、S25と同様に参加者を対象としてアプリケーションが実行され、コンテンツが参加者に提供される(S39)。その後、S27と同様に、アプリ終了であるかが判断されて(S41)。アプリ終了である場合(S41:YES)、処理は対話型制御処理(
図18参照)に戻る。アプリ終了でない場合(S41:NO)、処理はS39に戻る。
【0104】
図23を参照して、第二例のアプリ実行処理(
図22参照)に基づく画面制御を具体的に説明する。第二例で実行される「リバーシ」のアプリケーションは、最大四名までの複数人でプレイ可能なゲームである。S31では、
図22(A)に示す参加設定画面410が表示される。本実施形態の参加設定画面410には、参加設定画面310(
図21参照)と同様に、最大同時プレイ人数に対応する4つのユーザ用領域5A~5Dが予め定められている。
【0105】
各ユーザ用領域5A~5Dには、選択ボタン411及び決定ボタン412が表示される。選択ボタン411は、ユーザが「参加する」又は「参加しない」を選択するタッチ操作を受け付けるための画像である。ユーザは各選択ボタン411に基づいて、先述の選択ボタン311と同様に、対応するユーザ用領域5A~5Dを示唆する画像としても機能する。決定ボタン412は、選択ボタン411で選択された参加の要否を確定するタッチ操作を受け付けるための画像である。各ユーザはコンテンツに参加したい場合、任意のユーザ用領域5A~5Dにおいて、選択ボタン411のタッチ操作で「参加する」を選択して、決定ボタン412のタッチ操作でコンテンツへの参加申請を行う。
【0106】
本実施形態では、参加設定画面410の表示開始から所定時間経過すると、その時点で参加設定操作が終了したと判断される(S33:YES)。これに代えて、ユーザが予め参加者数を入力しておき、参加設定画面410においてその参加者数分の参加申請が実行された場合に、参加設定操作が終了したと判断されてもよい。あるいは、参加設定画面410に開始ボタン312(
図21参照)を設けておき、開始ボタン312がタッチ操作された場合に、参加設定操作が終了したと判断されてもよい。なお、
図23(A)の例では、ユーザ用領域5A,5B,5Cにおいて参加申請が行われている。
【0107】
次いで
図23(B)に示すように、ユーザ用領域5A~5Dのうちで参加申請が行われた領域に、情報選択部413及び決定ボタン414が表示される。情報選択部413は、主制御基板64のフラッシュメモリに登録されているユーザ情報のうちで、各参加者が自分のユーザ情報(参加者情報)を選択するタッチ操作を受け付けるための領域である。なおユーザは、例えばその他の処理(
図18のS13)において、自分のユーザ情報(名前、ハンドルネーム、パスワード、ID、写真、キャラクタ等)を、主制御基板64のフラッシュメモリに登録しておけばよい。決定ボタン412は、情報選択部413で選択されたユーザ情報を確定するタッチ操作を受け付けるための画像である。
【0108】
各参加者はコンテンツに参加者情報を設定したい場合、任意のユーザ用領域5A~5Dにおいて、情報選択部413で自分のユーザ情報を選択して、決定ボタン414のタッチ操作で参加者情報の設定申請を行う(S35:YES)。
図23(B)の例では、ユーザ用領域5A,5Bにおいて参加者情報の設定申請が行われているため、ユーザ用領域5A,5Bの参加者情報はコンテンツに設定される(S37)。これにより、ユーザ用領域5A,5Bの参加者は、コンテンツにおいて特定可能に表示される(
図24参照)。これに代えて、各ユーザは参加者情報を設定しないこともできる(S35:NO)。
図23(B)の例では、ユーザ用領域5Cにおいて参加者情報の設定申請が行われていないため、ユーザ用領域5Cの参加者は「ゲスト」として扱われている。
【0109】
全ての参加者が対応する決定ボタン414をタッチ操作すると、
図24に示すゲーム画面420で例示するように、ユーザ用領域5A,5B,5Cの参加者を対象として、「リバーシ」のコンテンツが提供される(S39)。ゲーム画面420では、ゲーム画面420の中央部において大きな面積を占めるプレイ領域5Eが表示される。ユーザ用領域5A,5Cは、プレイ領域5Eの後側で左右方向に並んで縮小表示される。ユーザ用領域5B,5Dは、プレイ領域5Eの前側で左右方向に並んで縮小表示される。
【0110】
ゲーム画面420では、ユーザ用領域5A,5B,5Cの各参加者が、プレイ領域5Eにおいてゲームを楽しむことができる。ユーザ用領域5A,5Bの夫々には、設定申請された参加者情報421が表示される。ユーザ用領域5Cには、ゲストであることを示すゲスト画像422が表示される。ユーザ用領域5Dには、参加者不在のユーザ用領域5Dには、未使用であることを示す未使用画像423が表示される。ユーザ用領域5A~5Cには、必要に応じてゲームに関する情報(例えば、「あなたの番です」)が表示され、またゲームに関するタッチ操作を受け付ける画像やアイコン(図示外)が表示される。なお、参加者情報が登録された参加者については、アプリ終了と判断された後に(S41:YES)、上記ゲームの結果が参加者情報と対応付けて主制御基板64のフラッシュメモリに保存されてもよい。
【0111】
図25及び
図26を参照して、第三例のアプリ実行処理を説明する。例えば初期画面300において「チャレンジ」のコンテンツを提供するアプリケーションが選択実行された場合、以下のようなアプリ実行処理が実行される。
【0112】
図25に示すように、第三例のアプリ実行処理では、情報設定画面が対話型表示部5の対話面に表示される(S51)。情報設定画面は、コンテンツに参加する検査者のユーザ情報(検査者情報)と被検者のユーザ情報(被検者情報)とを、タッチ操作で入力可能な画面である。情報設定画面のタッチ操作に応じて検査者情報が設定されて、主制御基板64のRAMに記憶される(S53)。また、情報設定画面のタッチ操作に応じて被検者情報が設定されて、主制御基板64のRAMに記憶される(S55)。なおS53,S55では、ユーザが検査者情報及び被検者情報を直接入力するのに代えて、主制御基板64のフラッシュメモリに予め登録されているユーザ情報から、ユーザが検査者情報及び被検者情報を選択してもよい。
【0113】
次いで、設定された検査者及び被検者を対象としてアプリケーションが実行される検査実行処理が実行される(S57)。これにより検査者は、提供されるコンテンツを用いて、被検者の検査を行うことができる。次いで、検査終了であるかが判断される(S59)。検査終了を指示するタッチ操作が行われた場合、検査終了であると判断されて(S59:YES)、検査結果が保存される(S61)。具体的には、S57の実行中に取得された検査結果が、主制御基板64のRAMに記憶されている検査者情報及び被検者情報に対応付けて、主制御基板64のフラッシュメモリに保存される。その後、処理は対話型制御処理(
図18参照)に戻る。なお検査終了でない場合(S59:NO)、処理はS57に戻る。
【0114】
図26を参照して、第三例のアプリ実行処理(
図25参照)に基づく画面制御を具体的に説明する。第三例で実行される「チャレンジ」のアプリケーションは、検査者と被検者とがテーブル1で対座しながら、検査者が対話形式で被検者の検査を行うためのアプリケーションである。検査の一例として、認知症テストに用いられるミニメンタルステート検査(MMSE)が実行される。「チャレンジ」のアプリケーションには、予めミニメンタルステート検査に用いられる複数の質問が定められている。
【0115】
図示しない情報設定画面で検査者情報及び被検者情報が設定された後(S51~S55)、
図26に示す検査用画面500が表示される(S57)。本実施形態の検査用画面500には、検査者用領域501と被検者用領域502とが予め定められている。検査者用領域501は、対話型表示部5の対話面のうちで、予め検査者に割り当てられた領域である。被検者用領域502は、対話型表示部5の対話面のうちで、予め被検者に割り当てられた領域である。検査者及び被検者の夫々は、検査者用領域501及び被検者用領域502を使用して、コンテンツを閲覧及び操作することができる。
【0116】
検査者用領域501及び被検者用領域502は、対話型表示部5の対話面の左右方向中央よりも若干左側を通る前後方向の仮想線(
図26の二点鎖線参照)で仕切られた、左右方向に並ぶ二つの矩形状である。検査者用領域501は、対話面の左右方向中央よりも左側に偏って配置され、表示情報が左向きの態様で表示される。被検者用領域502は、対話面の左右方向中央よりも右側に偏って配置され、表示情報が右向きの態様で表示される。従って、検査者はテーブル1の左側からコンテンツを閲覧及び操作し、被検者はテーブル1の右側からコンテンツを閲覧及び操作する。つまり検査者と被検者は、テーブル1を挟んで左右方向に対座しながら同一コンテンツを閲覧及び操作できる。
【0117】
本例では、検査者用領域501は対話面の半分未満の面積を占め、被検者用領域502は対話面の半分以上の面積を占める。検査者用領域501における表示情報のサイズ(例えば、フォントサイズ)は、被検者用領域502における表示情報のサイズよりも小さい。従って被検者は、検査者用領域501における表示情報や検査者の操作内容を認識しづらい。一方、検査者は、被検者用領域502における表示情報や被検者の操作内容を認識しやすい。
【0118】
検査者用領域501は、出題用領域510と評価用領域515とが設けられている。出題用領域510は、質問の出題に関するタッチ操作を受け付けるための領域であり、各種コマンドの操作ボタン511が設けられている。評価用領域515は、質問に対する被検者の回答の評価に関するタッチ操作を受け付けるための領域であり、情報表示部516と評価入力部517とが設けられている。情報表示部516は、検査者の参考のために、出題される質問やその回答の評価に関する各種情報が表示される領域である。評価入力部517は、被検者の回答の評価を入力するタッチ操作を受け付けるための領域である。本例の評価入力部517は、被検者の回答が正答である場合に検査者がチェックを記入する複数のチェックボックスである。
【0119】
被検者用領域502は、質問表示部521と回答記入部522とが設けられている。質問表示部521は、質問が画像表示される領域である。被検者が聴覚障害者である場合でも、被検者は質問表示部521を目視することで質問を認識できる。回答記入部522は、質問に対する回答をタッチ操作で入力可能な領域である。被検者が発声障害者である場合でも、被検者は回答記入部522に記入することで質問に回答できる。
【0120】
具体的には検査実行処理(S57)において、検査者が「開始」の操作ボタン511をタッチ操作すると、質問の出題が開始される。例えば「これはなんだ?」という質問がスピーカ62,66(
図6参照)から音声出力されると同時に、その質問が質問表示部521に画像表示される。被検者は、その質問に対する回答を、検査者に直接話して伝えるか、又は回答記入部522に記入して伝える。被検者の回答が正答である場合、検査者は評価入力部517にチェックを記入する。なお、評価入力部517に入力された評価結果は、出力された質問と対応付けて、主制御基板64のRAMに記憶される。その後、検査者が「次の質問へ」の操作ボタン511をタッチ操作することで、次の質問の出題及びその評価の記入が可能な状態となる。
【0121】
なお、検査者は質問の出題及び評価の記入に際して、必要に応じて情報表示部516を参照することで、検査を円滑かつ正確に実行できる。また、例えば3つの小問で構成された一つの質問があり、且つ被検者が2つ目の小問に回答困難である場合、検査者は「省略」の操作ボタン511をタッチ操作することで、2つ目の小問を飛ばして3つ目の小問を出題できる。また、例えば検査を継続するのが困難な状況が発生した場合、検査者は「終了」の操作ボタン511をタッチ操作することで、検査実行処理を強制終了できる(S59:YES)。
【0122】
検査実行処理(S57)の実行後は、主制御基板64のRAMに記憶されている各質問の評価結果に基づいて、質問別及び検査全体の検査結果(例えば、正答数、正答率、評価点など)が集計される。これらの検査結果が、S53,S55で設定された検査者情報及び被検者情報と対応付けて、主制御基板64のフラッシュメモリに検査結果情報として保存される。検査者や医療機関等は、主制御基板64のフラッシュメモリに保存されている検査結果情報を参照することで、例えば被検者の検査結果の推移等を調べて、被検者の認知能力改善に向けた判断材料にすることできる。
【0123】
以上説明したように、本実施形態のテーブル1によれば、対話型表示部5は情報を含む画面を表示し且つユーザのタッチ操作が行われる対話面を有する。筐体部2は、対話面が上方を向く姿勢で対話型表示部5を支持する。主制御基板64のCPUは、対話型表示部5を制御することで、対話面に画面を表示させ、且つ対話面に対するタッチ操作を検出する。主制御基板64のフラッシュメモリは、CPUに所定のコンテンツを実行させるアプリケーションを記憶する。CPUは、フラッシュメモリに記憶されているアプリケーションに基づいて、コンテンツに定められた画面であるコンテンツ画面(例えば、参加設定画面310,410)を、対話面に表示させる(S21、S31)。コンテンツ画面は、対話面のうちで予めユーザに割り当てられた領域であるユーザ用領域5A~5Dと、ユーザ用領域5A~5Dを示唆する領域示唆画像(例えば、選択ボタン311,411)とを含む。
【0124】
これによれば、上方を向く姿勢で支持された対話型表示部5の対話面にコンテンツ画面が表示されている場合、ユーザは領域示唆画像に基づいて、ユーザがコンテンツを楽しむために使用可能なプレイ可能領域(ユーザ用領域5A~5D)を把握できる。例えば、
図21(A)の参加設定画面310では、ユーザは各選択ボタン311が配置された領域を、「早押し」のコンテンツに定められたユーザ用領域5A~5Dとして把握できる。
図23(A)の参加設定画面410では、ユーザは各選択ボタン411が配置された領域を、「リバーシ」のコンテンツに定められたユーザ用領域5A~5Dとして把握できる。即ち、テーブル1の周囲に位置するユーザは、コンテンツの閲覧及び操作を対話面上のどの位置で行えばよいかを把握しやすいため、装置上方を向く対話型表示部5を円滑に使用できる。
【0125】
アプリケーションは、複数のユーザによって同時に使用可能なコンテンツ(例えば、「早押し」や「リバーシ」)を、CPUに実行させる。コンテンツ画面は、対話面のうちで複数のユーザに割り当てられた複数のユーザ用領域5A~5Dと、複数のユーザ用領域5A~5Dを夫々示唆する複数の領域示唆画像とを含む。これによれば、対話型表示部5で提供されるコンテンツを複数のユーザが同時に使用可能である場合でも、コンテンツ画面に含まれる複数の領域示唆画像に基づいて、複数のユーザ用領域5A~5Dを把握できる。即ち複数のユーザはテーブル1の周囲から、対話型表示部5を同時に且つ円滑に使用できる。
【0126】
コンテンツ画面は、ユーザ用領域5A~5Dにおいてコンテンツへの参加申請を行うタッチ操作を受け付けるための参加受付画像(選択ボタン311,411、開始ボタン312、決定ボタン412)を含む。CPUは、参加受付画像においてタッチ操作が受け付けられた場合(S23:YES、S33:YES)、当該参加受付画像に対応するユーザ用領域5A~5Dにおいて、ユーザに対してコンテンツを提供する制御を行う(S25、S39)。これによれば、ユーザがコンテンツへの参加申請を行ったユーザ用領域5A~5Dにおいて、ユーザに対してコンテンツを提供されるので、ユーザは所望する位置でコンテンツを楽しむことができる。
【0127】
CPUは、参加受付画像(選択ボタン411、決定ボタン412)においてタッチ操作が受け付けられた場合、ユーザを識別するための識別情報を登録するタッチ操作を受け付ける(S35:YES)。CPUは、ユーザに対してコンテンツを提供する制御を行う場合、受け付けられた識別情報に基づいて、コンテンツにおいてユーザを特定可能に表示する(S37、S39)。これによれば、ユーザに提供されるコンテンツを、そのコンテンツにおいてユーザを特定可能な態様で提供できる。
【0128】
CPUは、初期画面300の向きを変更するタッチ操作を受け付けるための画面回転ボタン304を、対話面に表示させる(S1)。画面回転ボタン304においてタッチ操作が受け付けられた場合、初期画面300を対話面において反転又は回転させることによって、初期画面300の向きを変更する(S3:YES、S5)。これによれば、テーブル1の周囲にいるユーザは、初期画面300の表示内容が見やすいように、対話面に表示される初期画面300の向きを変更できる。
【0129】
また、本実施形態のテーブル1によれば、対話型表示部5は情報を含む画面を表示し且つユーザのタッチ操作が行われる対話面を有する。スピーカ62,66は音声を出力する。筐体部2は、対話面が上方を向く姿勢で対話型表示部5を支持する。主制御基板64のCPUは、対話型表示部5を制御することで、対話面に画面を表示させ、且つ対話面に対するタッチ操作を検出し、且つスピーカ62,66は音声を出力させる。主制御基板64のフラッシュメモリは、CPUに所定のコンテンツを実行させるアプリケーションを記憶する。CPUは、フラッシュメモリに記憶されているアプリケーションに基づいて、コンテンツに定められた画面である検査用画面500を、対話面に表示させる(S57)。
【0130】
検査用画面500は、対話面のうちで、予め検査者に割り当てられた領域である検査者用領域501と、予め被検者に割り当てられた領域である被検者用領域502とを含む。検査者用領域501は、コンテンツに定められた所定の質問を出力するタッチ操作を受け付けるための出題用領域510と、質問に対する回答の評価を入力するタッチ操作を受け付けるための評価用領域515とを含む。CPUは、出題用領域510へのタッチ操作に基づいて、質問を検査者用領域501に画像表示する処理、及び質問をスピーカ62,66から音声出力する処理の少なくとも一つを実行する(S57)。CPUは、評価用領域515へのタッチ操作に基づいて、出力された質問に対する回答の評価をフラッシュメモリに記憶させる(S61)。
【0131】
これによれば、上方を向く姿勢で支持された対話型表示部5の対話面において、検査者及び被検者は同一のコンテンツを閲覧及び操作可能である。そして、検査者が検査者用領域501を用いて、被検者に対する質問を出力でき、且つその質問に対する評価を入力して保存できる。被検者にとって検査がゲーム感覚で進められるため、被検者の緊張感を抑制しつつ、検査者が被検者を正確に検査できる。
【0132】
検査者用領域501は、対話面において、対話面に沿った所定方向(左右方向)の一方側(左側)に偏って配置される。被検者用領域502は、対話面において、一方側とは反対側である他方側(右側)に偏って配置される。これにより、検査者用領域501と被検者用領域502とが対話面において互いに反対側に偏って配置される。従って、検査者と被検者とは、対話型表示部5を挟んで向かい合いながら検査を実行できる。
【0133】
主制御基板64のフラッシュメモリは、予め登録された検査者を識別する検査者情報と、予め登録された被検者を識別する被検者情報とを記憶する。CPUは、回答の評価を検査者情報及び被検者情報と対応付けてフラッシュメモリに記憶させる(S57)。これにより、検査結果が検査者及び被検者と対応付けて保存されるため、その検査結果に基づいて検査者及び被検者を特定できる。
【0134】
本発明は、上記実施形態に限定されず、各種変形が可能である。例えばアプリケーションに応じて表示されるコンテンツ画面は、4つのユーザ用領域5A~5Dが設けられることに限定されず、少なくとも一つのユーザ用領域が設けられればよいため、五つ以上のユーザ用領域が設けられてもよい。各ユーザ用領域は、矩形状に限定されず、他の形状でもよい。各ユーザ用領域は、互いに同じ形状であることに限定されず、互いに異なる形状でもよい。
【0135】
上記実施形態で例示したコンテンツ画面(
図21、
図23、
図24、
図26参照)は、左向きの態様で表示されるユーザ用領域5A,5B(又は検査者用領域501)と、右向きの態様で表示されるユーザ用領域5C,5D(又は被検者用領域502)と含む場合を例示したが、これに限定されない。例えばコンテンツ画面は、前向きの態様で表示されるユーザ用領域と、後向きの態様で表示されるユーザ用領域と含んでもよい。コンテンツ画面は、左向き、右向き、前向き、及び後向きの各態様で表示される複数のユーザ用領域を含んでもよい。
【0136】
ユーザ用領域を示唆する領域示唆画像は、ユーザがコンテンツに参加するための選択ボタン311,411に限定されず、ユーザがユーザ用領域の大よその位置を把握するための指標となる画像であればよい。換言すると領域示唆画像は、テーブル1の周囲にいるユーザが、何れの位置からコンテンツの閲覧及び操作を行えば良いかを示唆する画像であればよい。例えば領域示唆画像は、ユーザ用領域を取り囲む輪郭線や、ユーザ用領域を指す矢印画像などでもよい。画面回転ボタン304は、画面中における数量、位置、形状などを変更可能である。画面回転ボタン304は、初期画面300に限定されず、他の画面に表示されてもよい。
【0137】
第三例のアプリ実行処理(
図25参照)において、出題用領域510のタッチ操作に応じて質問を出力する場合に(S59)、質問を検査者用領域501に画像表示する処理、及び質問をスピーカ62,66から音声出力する処理の少なくとも一つが実行されればよい。検査者情報及び被検者情報の設定処理(S51~S55)は、実行されなくてもよい。検査実行処理(S59)の実行後、その検査結果が対話型表示部5の対話面に表示されてもよい。
【0138】
請求項、明細書及び図面に記載される全ての要素(例えば、対話型表示部、制御部、電源部、プラグ受部等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、前記要素につけられた名称(要素名)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。従って、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「制御部」等は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。更には、上記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、何れも当業者であれば容易に考えられる事項であり、敢えて明細書等において全パターンを記載しなくても何れのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、特許請求の範囲等においてそれらを明確に除外している旨の記載がない限りは、それら全てについて本発明に係る権利範囲に含まれることは言うまでもない。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を、本実施形態に記載がなされていないことを理由に他の対話側テーブルに採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはあたらない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施形態から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。
【符号の説明】
【0139】
1 テーブル
2 筐体部
5 対話型表示部
51 ディスプレイ
51A 表示面
52 タッチパネル
62,66 スピーカ
64 主制御基板
500 検査用画面
501 検査者用領域
502 被検者用領域
510 出題用領域
515 評価用領域