(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-16
(45)【発行日】2022-09-28
(54)【発明の名称】改善された入口サイレンサバッフルのためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
F02C 7/045 20060101AFI20220920BHJP
【FI】
F02C7/045
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017247142
(22)【出願日】2017-12-25
【審査請求日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】201710009888.9
(32)【優先日】2017-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】ジャンフア・ワン
(72)【発明者】
【氏名】ナビーン・ガッタダハリ・パルメシュワル
(72)【発明者】
【氏名】バレリー・イヴァノビッチ・ポニヤービン
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドリー・アーロン・キッペル
(72)【発明者】
【氏名】フア・チャン
【審査官】吉田 昌弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0073432(US,A1)
【文献】米国特許第02759554(US,A)
【文献】米国特許第02916101(US,A)
【文献】実開昭60-066811(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02C 7/045
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体流路に沿って流体導管(27)に取り付けるように構成されたサイレンサバッフル(28)を備え
るシステム(10)であって、前記サイレンサバッフル(28)
が、
前記流体導管(27)の対向する側部間に延在する支持構造体(54)の周りで互いに横方向(19)に結合するように構成された第1
及び第2のバッフル部分(68
,70)を有する第1のバッフルセクション(36)
を含む、システム(10)。
【請求項2】
前記第1
及び第2のバッフル部分(68
,70)が、前記支持構造体(54)の長手方向軸(57)に対して横断する方向に互いに結合するように構成されている、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項3】
前記支持構造体(54)が支持ロッド(56)を備える、請求項2に記載のシステム(10)。
【請求項4】
前記第1のバッフル部分(68)が、前記支持ロッド(56)の第1の側面を受け入れるように構成された1
又は複数の第1の湾曲凹部(118)を備え、前記第2のバッフル部分(
70)が、前記支持ロッド(56)の第2の側面を受け入れるように構成された1
又は複数の第2の湾曲凹部(118)を備える、請求項3に記載のシステム(10)。
【請求項5】
前記第1のバッフル
部分(
68)が、
前記支持構造体(54)の長手方向軸(57)に対して概ね横断する平面内に各々延在する1
又は複数の第1のクランププレート(116)を備え、前記第2のバッフル
部分(
70)が、
前記支持構造体(54)の長手方向軸(57)に対して概ね横断する平面内に各々延在する1
又は複数の第2のクランププレート(116)を備え、前記
1又は複数の第1のクランププレート(116)
及び前記
1又は複数の第2のクランププレート(116)
が、前記支持構造体(54)の周りにクランプするように構成され
ている、請求項1
乃至請求項4のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項6】
前記第1
及び第2のバッフル
部分(
68,70)が、嵌合継手(88)を介して互いに結合されている、請求項1
乃至請求項5のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項7】
前記嵌合継手(88)が、雌型継手(92)内に配置された雄型継手(90)の1
又は複数の対、嵌合するスナップフィット継手、
又はそれらの組み合わせを含む、請求項
6に記載のシステム(10)。
【請求項8】
前記第1のバッフルセクション(36)が、内部チャンバ(71)の周りに配置されたバッフルシェルと、前記内部チャンバ(71)内に配置された吸音材料とを含み、前記第1のバッフル部分(68)
が、前記内部チャンバ(71)の第1のチャンバ部分(73)を有する第1のバッフルシェル部分(67)を含み、前記第2のバッフル部分(
70)
が、前記内部チャンバ(71)の第2のチャンバ部分(75)を有する第2のバッフルシェル部分(69)を含む、請求項1
乃至請求項7のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項9】
前記第1
及び第2のバッフル部分(
68,70)を有する前記第1のバッフルセクション(36)が、前記サイレンサバッフル(28)の前縁セクション(40)を含む、請求項1
乃至請求項8のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項10】
前記サイレンサバッフル(28)が、第1の嵌合するインターロック構造(38)を介して前記第1のバッフルセクション(36)に結合された第2のバッフルセクション(36)と、第2の嵌合するインターロック構造(38)を介して前記第2のバッフルセクション(36)に結合された第3のバッフルセクション(36)とを含む、請求項1
乃至請求項9のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項11】
前記第1のバッフルセクション(36)が、前記サイレンサバッフル(28)の前縁セクション(40)を含み、前記第2のバッフルセクション(36)が、前記サイレンサバッフル(28)の中間セクション(44)を含み、前記第3のバッフルセクション(36)が、前記サイレンサバッフル(28)の後縁セクション(42)を含む、請求項
10に記載のシステム(10)。
【請求項12】
前記第1のバッフルセクション(36)が、第1の嵌合継手(88)と互いに結合された前記第1
及び第2のバッフル部分(68
,70)を有し、前記第2のバッフルセクション(36)が、第2の嵌合継手(88)と互いに結合された第3
及び第4のバッフル部分を有し、前記第3のバッフルセクション(36)が、第3の嵌合継手(88)と互いに結合された第5
及び第6のバッフル部分を有する、請求項
11に記載のシステム(10)。
【請求項13】
前記サイレンサバッフル(28)が、前記流体導管(27)の内側に配置された1以上のレールガイド(58)を備えており、前記サイレンサバッフル(28)
が前記
1以上のガイドレール(58)に沿って配置されている、請求項1
乃至請求項12のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項14】
流体導管(27)の対向する側部間に延在する支持構造体(54)の周りでサイレンサバッフル(28)の第1のバッフルセクション(36)の第1
及び第2のバッフル部分(68
,70)を横方向(19)に互いに結合するステップと
第1の嵌合するインターロック構造(38)を介して前記第1のバッフルセクション(36)を第2のバッフルセクション(36)と互いに結合するステップと、
第2の嵌合するインターロック構造(38)を介して前記第2のバッフルセクション(36)を第3のバッフルセクション(36)と互いに結合するステップと
を含む、方法。
【請求項15】
前記第2の嵌合するインターロック構造(38)を介して前記第2のバッフルセクション(36)
及び前記第3のバッフルセクション(36)を互いに結合した後に、前記流体導管(27)内に前記第2のバッフルセクション(36)
及び前記第3のバッフルセクション(36)を挿入するステップと、
続いて、嵌合継手(88)を介して前記第1のバッフル部分(68)
及び前記第2のバッフル部分(
70)を前記支持構造体(54)の周りで横方向(19)に結合すると同時に、前記第1の嵌合するインターロック構造(38)を介して前記第1のバッフルセクション(36)
及び前記第2のバッフルセクション(36)を結合するステップと
を含む、請求項
14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される主題は、ガスタービンエンジン用の空気ダクト内のノイズを抑制するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンエンジンなどの発電機器は、燃焼プロセスを支援するために大量の吸気の供給を使用することができる。タービンの適切な性能を維持するために、空気が圧縮機で圧縮される前に、吸気をフィルタ処理して不要な塵、水分および他の汚染物質を除去する。吸気ハウジングおよび大きな空気ダクトを通って移動する大量の空気は、ガスタービン圧縮機ブレードによって生成される重要な音響エネルギーのための導管として作用し、これは過剰なノイズの原因となる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
最初に特許請求する主題の範囲に相応する特定の実施形態を以下に要約する。これらの実施形態は特許請求する主題の範囲を限定しようとするものではなく、むしろ、これらの実施形態は特許請求する主題の可能性がある形式の概要を提供しようとするものにすぎない。実際、特許請求する主題は、以下に記載する実施形態に類似してもよく、あるいは異なってもよい様々な形態を含むことができる。
【0005】
第1の実施形態では、システムは、流体流路に沿って流体導管に取り付けられたサイレンサバッフルを含み、サイレンサバッフルは複数のバッフルセクションを含み、複数のバッフルセクションの少なくとも2つのバッフルセクションは、嵌合するインターロック構造を介して互いに結合する。システムは、複数のバッフルセクションの少なくとも1つのバッフルセクションを含み、これらのバッフルセクションは、嵌合継手を介して互いに結合する第1および第2のバッフル部分を有する。
【0006】
第2の実施形態では、システムは、流体流路に沿って流体導管に取り付けられたサイレンサバッフルを含み、サイレンサバッフルは、流体導管の対向する側部間に延在する支持構造体の周りで互いに結合する第1および第2のバッフル部分を含む。
【0007】
第3の実施形態では、システムは、流体流路に沿って流体導管に取り付けられたサイレンサバッフルを含み、サイレンサバッフルは、内部チャンバの周りに互いに結合する第1および第2のバッフル部分と、内部チャンバに配置された吸音材料とを含む。
【0008】
本主題のこれらの、ならびに他の特徴、態様および利点は、添付の図面を参照しつつ以下の詳細な説明を読めば、よりよく理解されよう。添付の図面では、図面の全体にわたって、類似する符号は類似する部分を表す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】吸気ハウジングの空気ダクト内に配置された複数のモジュール化されたバッフルセクションを有するサイレンサバッフルを備えた発電システムの一実施形態の概略図である。
【
図2】
図1の組み立てられたサイレンサバッフルの一実施形態の概略側面図である。
【
図3】
図1~
図2の線3-3に沿った流体導管の側部に配置された複数のガイドレールを有するパネルの一実施形態の断面図である。
【
図4】組み立て前の
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフルの後縁セクションの一実施形態の断面図である。
【
図5】組み立て後の
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフルの後縁セクションの実施形態の断面図である。
【
図6】組み立て前の
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフルの中間セクションの一実施形態の断面図である。
【
図7】組み立て後の
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフルの中間セクションの一実施形態の断面図である。
【
図8】後縁セクションと中間セクションが互いに結合される前の
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフルの後縁セクションおよび中間セクションの一実施形態の断面図である。
【
図9】後縁セクションと中間セクションが互いに結合された後の
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフルの後縁セクションおよび中間セクションの一実施形態の断面図である。
【
図10】前縁セクションの第1および第2のバッフル部分が
図9の組み立てられた中間セクションおよび後縁セクションに結合される前の、
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフルの前縁セクションの一実施形態の断面図である。
【
図11】前縁セクションの第1のバッフル部分が支持構造体の周りで
図9の組み立てられた中間セクションおよび後縁セクションに結合された後の、
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフルの前縁セクションの一実施形態の断面図である。
【
図12】前縁セクションの第2のバッフル部分が支持構造体の周りで
図9の組み立てられた中間セクションおよび後縁セクションに結合された後の、
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフルの前縁セクションの一実施形態の断面図である。
【
図13】複数の雄型および雌型継手を示す、
図2の線13-13に沿ったサイレンサバッフルの前縁セクションの第1のバッフル部分の一実施形態の断面図である。
【
図14】複数の雄型および雌型継手を示す、
図2の線14-14に沿ったサイレンサバッフルの後縁セクションの第1のバッフル部分の一実施形態の断面図である。
【
図15】バッフル部分を互いに結合するために使用される雄型および雌型継手の一実施形態の部分断面図である。
【
図16】
図1のバッフルセクションの間に利用されるダブテールロックの一実施形態を示すバッフルセクションの部分斜視図である。
【
図17】
図16の線17-17に沿ったダブテールロックの一実施形態の部分断面図である。
【
図18】
図16の線18-18に沿ったダブテールロックの一実施形態の部分断面図である。
【
図19】サイレンサバッフルのバッフルセクションの外面の一実施形態の拡大図である。
【
図20】本明細書に開示された実施形態によるサイレンサバッフルを形成する方法を示す図である。
【
図21】本明細書に開示された実施形態によるサイレンサバッフルを取り付ける方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下で、特許請求する本主題の1つまたは複数の具体的な実施形態を説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を提供するために、実際の実装のすべての特徴が本明細書に記載されていなくてもよい。任意のエンジニアリングまたは設計プロジェクトにおけるような、任意のこのような実際の実装の開発においては、例えば、システム関連およびビジネス関連の制約の遵守のような開発者の特定の目標を達成するために、別の実装によって異なる可能性がある多くの実装の詳細が決定される必要があることを理解されたい。さらに、このような開発作業は複雑で時間がかかるかもしれないが、にもかかわらず、この開示の利益を得る当業者にとっては、設計、製作、および製造の日常的な仕事であることが理解されるべきである。
【0011】
特許請求する本主題の様々な実施形態の要素を導入する場合に、単数の表現および「前記」は1つまたは複数の要素があることを意味するものである。「備える」、「含む」、および「有する」という用語は、包括的なものであって、列挙された要素以外の付加的な要素があり得ることを意味するものである。
【0012】
特許請求する主題の実施形態は、ガスタービンエンジンを含む発電システムを含み、システムは、流体(例えば、空気、再循環排気ガスなど)を圧縮機に流すための導管(例えば、吸気もしくは排気ハウジングおよびダクト)を含む。1つまたは複数のサイレンサバッフル(例えば、1,2,3,4,5,6,7,8,9または10)の平行なバッフルが、ハウジングまたはダクト(例えば、吸気口または排気口)に配置されてもよい。各サイレンサバッフルは、互いにほぼ直線状に整列した複数のバッフルセクションを含む。バッフルセクションは、嵌合するインターロック構造などの固定可能な結合部を介して互いに結合される。嵌合するインターロック構造は、結合されたときに隣接するバッフルセクションを互いに固定する雌型継手部分および雄型継手部分を含むことができる。雄型および雌型継手部分は、バッフルセクションの構成において鏡像関係にあるので、両者を互いに結合(例えば、ロック)することができる。バッフルセクションを、1つの射出成形型によって製造することができる。例えば、嵌合するインターロック構造は、嵌合レール部分、嵌合ダブテール継手、嵌合フックおよびスロット継手、嵌合ラッチ、嵌合するスナップフィット結合、またはこれらの任意の組み合わせを含むことができる。2つ以上のバッフルセクションが組み立てられて、サイレンサバッフルを形成する。サイレンサバッフルのバッフルセクションは、組み立てられて、吸気ハウジングおよび/または空気ダクト内に取り付けられると、複数の行および列を形成することができる。バッフルセクションを、発電システムの吸気部(例えば、吸気部、排気ガス再循環、など)、排気システム、または任意の他の適切な流路(例えば、適切な温度を有するガス流路)内で使用することができる。
【0013】
各バッフルセクションを、第1のバッフル部分と第2のバッフル部分とを雄雌嵌合する継手を介して互いに結合することによって形成することができる。理解され得るように、雄型および雌型継手は、ダブテール継手の形態であってもよい。各バッフル部分は、内部チャンバを有することができる。吸音インサートを内部チャンバに挿入して、ノイズを吸収することができる。吸音インサートは、雄雌嵌合する継手の構造用リブまたは支持体、および他の内部機構に適合する開口部を有することができる。1つまたは複数のバッフルセクション(例えば、前縁バッフルセクション)を、支持構造体(例えば、ロッドまたはパイプ)の周りに形成することができる。ロッドは、溶接のような適切な方法によってダクトパネルに固定されてもよい。各バッフルセクション(例えば、前縁バッフルセクション、後縁バッフルセクション、および中間セクション)を形成するために、嵌合継手を互いに結合することによってバッフルセクションを形成することができる。後縁バッフルセクションおよび中間セクションは、嵌合するインターロック機構を介して互いに結合されて、組み立てられた中間セクションおよび後縁セクションを形成することができる。組み立てられた中間セクションおよび後縁セクションを、1つまたは複数のレールガイドを介してダクトに取り付けることができる。次いで、前縁バッフルセクションの第1のバッフル部分を組み立てられた中間セクションおよび後縁セクションに結合することによって、前縁バッフルセクションを形成することができる。第1のバッフル部分を、支持構造体(例えば、ロッドまたはパイプ)の周りに取り付けることもできる。次いで、前縁バッフルセクションの第2のバッフル部分を、組み立てられた中間セクションおよび後縁セクションに結合することができる。また、第2のバッフル部分を、完全に組み立てられたサイレンサバッフルを形成するために、支持構造体(例えば、ロッドまたはパイプ)の周りに、および前縁バッフルセクションの第1のバッフル部分に取り付けるけることができる。
【0014】
サイレンサバッフルの外周部は、前縁バッフルセクションから後縁バッフルセクションまで徐々に湾曲し(例えば、テーパが付けられ)、より空力的な形状(例えば、翼形形状のバッフル)を形成する。サイレンサバッフルの外側バッフルシェル(例えば、外壁または表面)はまた、1つまたは複数のパターンを含むことができる。パターンは、凹部および/または突出部(例えば、ディンプル)を含むことができ、バッフルシェル内に配置された音響材料(例えば、吸音材料)によってノイズが吸収されることを可能にする。
【0015】
ここで図面を参照すると、
図1は、本明細書に開示するモジュール化されたサイレンサバッフルセクション36を使用する吸気ダクトまたは流体導管27(例えば、空気ダクト)を有する吸気ハウジング26内に配置された複数のバッフルセクション36を含むサイレンサバッフル28を有する発電システム10の一実施形態の概略図である。以下の説明では、軸方向もしくは軸方向軸13、半径方向もしくは半径方向軸15、円周方向もしくは円周方向軸17、および/または横方向19を含む様々な方向を参照することができる。発電システム10は、圧縮された酸化剤(例えば、空気24)と燃料18との混合気を受け取り、燃焼させるための圧縮機14および1つもしくは複数の燃焼器16を有するガスタービンエンジン12と、空気燃料混合気の燃焼によって生成される高温ガスによって駆動される1つまたは複数のタービン20と、を含む。
【0016】
高温燃焼ガスはタービン20を駆動し、タービン20は次に圧縮機14および1つもしくは複数の他の負荷22を駆動する。例えば、図示された実施形態では、ガスタービンエンジン12は、発電機などの様々な負荷22に結合されてもよい。タービン20を駆動した後、高温ガスは排気スタック30を通って出て、大気に排出される。ガスタービンエンジン12は、吸気ガス24(例えば、周囲空気などの酸化剤)を吸気ハウジング26および空気ダクト27を通して空気圧縮機14に吸入する。図示された実施形態は空気24を示しているが、吸気ガス24は、空気、酸素、酸素富化空気、酸素還元空気、排気再循環ガス(EGR)、またはこれらの任意の組み合わせを含むことができる。それにもかかわらず、以下の議論では、非限定的な例として空気を参照する。吸気24が発電システム10に入ると、吸気24は、まずガスタービンエンジン12に結合された吸気ハウジング26を(例えば、軸方向13に)通過する。吸気ハウジング26は、吸気通路の周りに延びるダクト27を含み、ダクト27は、対向する側壁部分またはパネル80、例えば上部パネル82および底部パネル84を含む。サイレンサバッフル28は、以下に詳細に説明するように、上部パネル82および底部パネル84に固定される。吸気ハウジング26の内部には、以下に詳細に説明するように、サイレンサバッフル28のアレイが利用される。サイレンサバッフル28はまた、通気システム32またはガスタービンエンジン12の他の領域で利用することもでき、ガスの温度は、非金属材料(例えば、プラスチック、複合材料など)で作られたサイレンサバッフル28を利用するのに十分低い。他の実施形態では、サイレンサバッフル28を、金属材料、または金属/非金属複合材料で作ることができる。一例では、通気システム32は、サイレンサバッフル28を使用できるように、通気システム32を通って排気されるガスの温度を低下させるためのファン34を含むことができる。
【0017】
図2は、
図1の組み立てられたサイレンサバッフル28の一実施形態の概略側面図である。サイレンサバッフル28は、複数のバッフルセクション36を含み、これらは、嵌合するインターロック構造38を介して隣接するバッフルセクション36に結合される。嵌合するインターロック構造38は、嵌合レール部分、嵌合ダブテール継手、嵌合フックおよびスロット継手、嵌合ラッチ、嵌合するスナップフィット結合、またはこれらの任意の組み合わせを含むことができる。バッフルセクション36は、前縁セクション40と、後縁セクション42と、前縁セクション40と後縁セクション42との間に配置された中間セクション44とを含むことができる。バッフルセクション36の各々の数は、ダクト27、上部パネル82、および/または底部パネル84の寸法(例えば、長さ、幅など)に部分的に基づいて変化してもよい。バッフルセクション36の一部の外縁は、嵌合するインターロック機構を利用できないことが理解されよう(列50bの半径方向の最も外側の縁を参照)。
【0018】
吸気24は、吸気ハウジング26の上流部分またはチャンバ46から下流部分またはチャンバ48に流れる。吸気24が吸気ハウジング26を通って流れるにつれて、空気流はサイレンサバッフル28のより空気力学的な形状によって改善される。バッフルセクション36は、サイレンサバッフル28の前縁29と後縁31との間に輪郭を付けられた外面を含み、それによってサイレンサバッフル28の翼形形状の外周部(
図13参照)を形成することができる。以下で詳細に説明するように、バッフルセクション36は、列50内に配置され(例えば、半径方向15に重ねて積み重ねられ)、嵌合するインターロック構造38(例えば、嵌合レール部分、嵌合ダブテール継手、嵌合フックおよびスロット継手、嵌合ラッチ、嵌合するスナップフィット結合、またはこれらの任意の組み合わせ)を介して行52内で互いに結合され(例えば、軸方向13にインターロックされ)てもよい。嵌合するインターロック構造38は、バッフルセクション36を軸方向13および/または半径方向15に制限することができる。列50(例えば、50a、50bなど)および行52は、格子状に方向付けられてもよく、互い違いに配列されてもよく、または他の適切な構成で配置されてもよい。
【0019】
バッフルセクション36の少なくとも1つは、支持構造体54の周りに取り付けられてもよいことが理解されよう。いくつかの実施形態では、支持構造体54は、上部パネル82および底部パネル84に取り付けられる(例えば、ねじ込み、ボルト締め、溶接で)ロッド56であってもよい。ロッド56は、パネル82,84を拘束して、パネル82,84の負荷を低減するための荷重支持要素として機能することができる。ロッド56は、円形、正方形、長方形、または任意の他の適切な形状であってもよい。ロッド56は、ロッド支持通路51を通って配置され、列50(例えば、バッフルセクション36)を安定させる。ロッド56が前縁セクション40を貫通して配置されているように示されているが、バッフルセクション36(例えば、後縁セクション42、中間セクション44など)のいずれもが、ロッド56を介してパネル82,84に固定されてもよいことが理解されよう。さらに、ロッド56は、1つおきのバッフルセクション36に配置されてもよく、各第3のバッフルセクション36に配置されてもよく、またはバッフルセクション36をパネル82,84に固定するための任意の他の適切な方法で配置されてもよい。バッフルセクション36は、以下に詳細に説明するように、ロッド56に結合する第1のバッフル部分68および第2のバッフル部分70(
図4~11参照)を含むことができる。バッフルセクション36の少なくとも1つを、1つまたは複数のクランプ51を介して流体導管(例えば、ダクト27)に結合することができる。クランプ51は、バッフルセクション36をパネル82,84に固定することができる。
図3を参照して説明したように、バッフルセクション36の最上行52および最下行52を、1つまたは複数のレールガイド58を介してパネル82および84に取り付けることができる。
【0020】
図3は、流体導管(例えば、ダクト27)の内側に配置された複数のレールガイド58を有するパネル80の一実施形態の断面図である。レールガイド58は、流体導管(例えば、ダクト27)の第1の側面(例えば、上部パネル82)上に配置された第1のレールガイドおよび/または流体導管(例えば、ダクト27)の第2の側面(例えば、底部パネル84)上に配置された第2のレールガイドを含むことができる。レールガイド58は、サイレンサバッフル28が流体導管内に整列するのを助けることができるため、サイレンサバッフルは互いに実質的に平行のままであることができる。レールガイド58は開放端60を有することができ、パネル80は、
図1の線3-3に沿った吸気ハウジング26の上部パネル82または底部パネル84側に沿って配置される。図示された実施形態では、各レールガイド58は、外縁またはリム62を有する。各レールガイド58は、周囲の外縁62の間に一定の幅64を有する。言い換えると、開放端における幅64は、閉鎖端66における幅64と実質的に同じである。レールガイド58は、開放端60を含み、バッフルセクション36(例えば、個々のバッフルセクション36、予め組み立てられたバッフルセクション36)をレールガイド58の方向19に摺動させることができる。さらに詳細に後述するように、1つまたは複数のロッド56を1つまたは複数のバッフルセクション36に挿入することによって、バッフルセクション36(および各々のサイレンサバッフル28全体)の列50をさらに安定させることができる。図示された実施形態では、後縁セクション42と中間セクション44とを最初に互いに結合し、次にパネル82,84に固定することができる。前縁セクション40は、ロッド56の周りに取り付けられ、組み立てられた後縁セクション42および中間セクション44に結合され得る。サイレンサバッフル28の組立体は、
図4~
図12を参照してさらに理解することができる。
【0021】
図4~
図12は、第1のバッフル部分68と第2のバッフル部分70とをそれぞれ有するバッフルセクション36(例えば、前縁セクション40、後縁セクション42、および中間セクション44)を示している。各セクションのバッフルセクション36(前縁セクション40、後縁セクション42、および中間セクション44)は、そのセクションのための他のバッフルセクション36に対して同じまたは異なる長さを有し得ることが理解されよう。バッフル部分68,70は、内部チャンバ71を含む。第1のバッフル部分68および第2のバッフル部分70は、それぞれ第1の内部チャンバまたはチャンバ部分73および第2の内部チャンバまたはチャンバ部分75を含む。第1および第2のバッフル部分68,70は、サイレンサバッフル28の前縁29と後縁31との間の距離33の少なくとも一部分に延びる第1の側壁76および第2の側壁78を含む。第1および第2のバッフル部分68,70は、第1および第2の側壁76,78によって画定された第1および第2のバッフルシェル部分67,69をそれぞれ含む。側壁76,78の軸方向13の長さは、サイレンサバッフル28の長さに基づいて変化してもよい。各バッフルセクション36の第1のバッフル部分68の第1の内部チャンバ73および第2のバッフル部分70の第2の内部チャンバ75には、音響減衰材料で作られた1つまたは複数の吸音インサート72が配置される。音響減衰材料は、吸音材料として機能することができる。音響減衰材料は、ミネラルウッド、玄武岩ウール、ガラス繊維、メラミン発泡体、ポリウレタン発泡体、または他の適切な材料を含むことができる。吸音インサート72は、適切な形状およびサイズに切断され、ノイズ減衰要素として機能することができる。各吸音インサート72は、1つまたは複数の開口部74を有してもよい。開口部74を用いて、バッフルセクション36の第1のバッフル部分68および/または第2のバッフル部分70に取り付けられた一対の嵌合継手88(例えば、雄型継手90および雌型継手92)上に吸音インサート72を揺動させることができる。嵌合継手88は、スナップフィット継手、嵌合ラッチ、スロット継手の嵌合フック、嵌合する締まり嵌め継手、嵌合する雄雌ねじ付きファスナ、嵌合するねじなしファスナ、嵌合する工具不要のファスナ(例えば、工具なしで結合および結合解除する)、嵌合クランプ、嵌合ストラップなどを含むことができる。
【0022】
図4は、組み立て前の
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフル28の後縁セクション42の一実施形態の断面図である。後縁セクション42は、第1のバッフル部分68と第2のバッフル部分70とを含む。第1のバッフル部分68は、互いに対向して向けられた第1の外面94と第1の内面96とを含む。同様に、第2のバッフル部分70は、互いに対向する第2の外面98および第2の内面100を有する。第1のバッフル部分68および第2のバッフル部分70を同じ射出成形によって製造することができることが理解されよう。外面94,98は、一般に、互いに反対を向いており、サイレンサバッフル28が組み立てられたとき、流体ダクト27内の流体の流れにさらされる。第1のバッフル部分68と第2のバッフル部分70とが嵌合継手88を介して互いに結合されたとき、内面96,100は、一般に、互いに向き合っている。
【0023】
第1のバッフル部分68と第2のバッフル部分70とが互いに結合される前に、第1のインサート102は、第1のインサート102を方向19に第1のチャンバ部分73内に揺動させることによって、第1のバッフル部分68の第1のチャンバ部分73に挿入される。第2のインサート104は、第2のインサート104を方向19と反対の方向21に第2のチャンバ部分75内に揺動させることによって、第2のバッフル部分70の第2のチャンバ部分75に挿入される。開口部74を用いて、第1のインサート102を嵌合継手88の上に揺動させる。開口部74は、嵌合継手88を収容するのに適した形状を有することができる。図示された実施形態では、開口部74は、嵌合継手88に適合するように円筒形である。嵌合継手88の数は、バッフルセクション36が組み立てられたバッフル28内のどこに配置されるか、バッフルセクション36のタイプ(例えば、前縁セクション40、後縁セクション42、または中間セクション44)、または他の要因に依存して変化してもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、種々の嵌合継手88が、バッフルセクション36の内面96,100に沿って交互に配置されてもよい。例えば、各バッフルセクション36の各バッフル部分68,70は、複数の雄型継手90および/または雌型継手92(例えば、雄型および雌型継手90,92の交互の分布またはシーケンス)を含むことができ、これにより、外周部(例えば、周辺継手)または中央領域(例えば、中央継手)に沿って複数の嵌合継手88を画定する。例えば、第1のバッフル部分68は、第1のバッフル部分68の第1の内面96に沿って第1の雌型継手92に隣接する第1の雄型継手90を含むことができる。第2のバッフル部分70上の嵌合継手88の位置は、第1のバッフル部分68上の嵌合継手88の位置によって部分的に決定されてもよい。例えば、第2のバッフル部分70上の第2の雌型継手92は、第1のバッフル部分68と交差して配置され、バッフル部分68,70が互いに結合されたときに第1のバッフル部分68上に配置された第1の雄型継手90を受け入れることができる。第2の雄型継手90は、第2のバッフル部分70上の第1のバッフル部分68と交差して配置され、バッフル部分68,70が互いに結合されたときに第1のバッフル部分68上に配置された第1の雌型継手92を受け入れることができる。嵌合継手88が互いに結合されると、
図5に示すように、第1のインサート102および第2のインサート104は、バッフル部分68,70によって覆われる。
【0025】
図5は、組み立て後の
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフル28の後縁セクション42の一実施形態の断面図である。雄型継手90が雌型継手92に挿入されると、第1のバッフル部分68と第2のバッフル部分70とが互いに結合されて、後縁セクション42が形成される。嵌合するインターロック構造38は、破線106によって示され、後縁セクション42を中間セクション44に接続するために使用され得る。上述したように、嵌合するインターロック構造38は、嵌合レール部分、嵌合ダブテール継手、嵌合フックおよびスロット接合部、嵌合ラッチ、またはこれらの任意の組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、中間セクション44は、後縁セクション42が中間セクション44に結合される前に組み立てられてもよい。
【0026】
図6は、組み立て前の
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフル28の中間セクション44の一実施形態の断面図である。後縁セクション42を参照して上述したように、中間セクション44は、第1のバッフル部分68および第2のバッフル部分70を含む。第1のバッフル部分68は、互いに向きが反対の第1の外面94と第1の内面96とを含む。同様に、第2のバッフル部分70は、互いに対向する第2の外面98と第2の内面100とを含む。外面94,98は、一般に、互いに向かい合っていて、サイレンサバッフル28が組み立てられたとき、流体導管内の流体の流れにさらされる。第1のバッフル部分68と第2のバッフル部分70とが嵌合継手88を介して互いに結合されたとき、内面96,100は、一般に、互いに向き合っている。バッフルセクションの外周部に沿って縁部に最も近接して配置された嵌合継手88を、周辺嵌合継手89として説明することができる。中央領域の周辺嵌合継手89の間に配置された嵌合継手88を、中央嵌合継手91として説明することができる。
図10~
図12に示す嵌合継手88を、3つ以上の嵌合継手88を利用する実施形態において同様の方法で説明することができる。
【0027】
上述したように、第1のインサート102は、第1のインサート102を方向19に第1のチャンバ部分73内に揺動させることによって、第1のバッフル部分68内に挿入される。第2のインサート104は、第2のインサート104を方向19と反対の方向21に第2のチャンバ部分75内に揺動させることによって、第2のバッフル部分70に挿入される。開口部74を用いて、第1のインサート102を嵌合継手88の上に揺動させる。理解され得るように、バッフル部分68,70は、1,2,3,4,6,7,8,9,10,15,20,30またはそれ以上の嵌合継手88を用いて互いに結合することができる。図示された実施形態では、少なくとも3対(または複数対の行)の嵌合継手88が、中間セクション44を互いに結合するために使用される。
【0028】
嵌合継手88は、バッフルセクション36(例えば、中間セクション44)の内面96,100に沿って、雄型継手90と雌型継手92との間で交互に配置される。例えば、第1のバッフル部分68は、第1のバッフル部分68の第1の内面96に沿って第1の雌型継手92の両側に配置された雄型継手90を含むことができる。第2のバッフル部分70上の嵌合継手88の位置は、第1のバッフル部分68上の嵌合継手88の位置によって部分的に決定されてもよい。例えば、第2のバッフル部分70上の雌型継手92は、第1のバッフル部分68と交差して配置され、バッフル部分68,70が互いに結合されたときに、第1のバッフル部分68上に配置された雄型継手90を受け入れることができる。嵌合継手88が互いに結合されると、
図7に示すように、第1のインサート102および第2のインサート104は、バッフル部分68,70のバッフルシェル部分67,69によって覆われる。理解され得るように、バッフル部分68,70は、1,2,3,4,6,7,8,9,10,15,20,30またはそれ以上の嵌合継手88を用いて互いに結合することができる。
【0029】
図7は、組み立て後の
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフル28の中間セクション44の一実施形態の断面図である。
図7は、組み立て後のサイレンサバッフル28の中間セクション44の一実施形態を示している。雄型継手90が雌型継手92(例えば、嵌合継手88)に挿入されると、中間セクション44は互いに結合されて完全な中間セクション44を形成する。図示のように、雄型継手90および雌型継手92は、いずれかの内面(例えば、第1の内面96、第2の内面100)に沿って雄型継手90と雌型継手92との間で交互に配置されてもよい。嵌合するインターロック構造38は、破線106で示され、中間セクション44を別の中間セクション44、後縁セクション42、および/または前縁セクション40に接続するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、中間セクション44は、後縁セクション42が中間セクション44に結合される前に組み立てられてもよい。
【0030】
図8~
図9は、後縁セクション42と中間セクション44との組立体の一実施形態を示している。
図8は、後縁セクション42と中間セクション44が嵌合するインターロック構造38を介して互いに結合される前の
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフル28の後縁セクション42および中間セクション44の一実施形態の断面図である。上述したように、嵌合するインターロック構造38は、嵌合レール部分、嵌合ダブテール継手、嵌合フックおよびスロット継手、嵌合ラッチ、嵌合するスナップフィット結合、またはこれらの任意の組み合わせを含むことができる。一実施形態では、嵌合するインターロック構造38(例えば、ダブテール継手)は、相互にインターロックするように方向21に一緒に挿入(例えば、摺動可能に結合)されてもよい。
【0031】
図9は、後縁セクション42と中間セクション44が互いに結合された後の
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフル28の後縁セクション42および中間セクション44の一実施形態の断面図である。組み立てられたバッフルセクション42,44は、中間バッフルセクション44から後縁バッフルセクション42へと徐々に湾曲して(例えば、テーパが付けられて)形成され、より空気力学的な形状(例えば翼形形状のバッフル)を形成する。バッフルセクション36は、バッフルセクション36の外面上にパターンを有することができる。パターンは、凹部および/または突出部(例えば、ディンプル)を含むことができ、
図19を参照して以下に説明するように、バッフルシェル内に配置された音響材料(例えば、吸音材料)によってノイズが吸収されることを可能にする。
【0032】
図10~
図12は、サイレンサバッフル28の前縁セクション40の組立体の実施形態を示している。
図10は、前縁セクション40の第1および第2のバッフル部分68,70が
図9の組み立てられた中間セクション44および後縁セクション42に結合される前の、
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフル28の前縁セクション40の一実施形態の断面図である。上述したように、サイレンサバッフル28の前縁セクション40(例えば、第1のバッフル部分68、第2のバッフル部分70)は、支持構造体54(例えば、ロッド56)の周りに、支持構造体54の長手方向軸57に対して横断する方向(すなわち、垂直または実質的に垂直)に結合され得る。前縁セクション40のみが支持構造体54(例えば、ロッド56)を利用するものとして示されているが、他のバッフルセクション36(例えば、後縁セクション42、中間セクション44)を、後縁セクション42および/または中間セクション44の第1および第2のバッフル部分68,70の間に配置された支持構造体54(例えば、ロッド56)の周りに組み立てることができる。後縁バッフルセクション42および中間バッフルセクション44を、
図3を参照して上述したように、前縁セクション40を取り付ける前にレールガイド58に取り付けることができる。
【0033】
支持構造体54が第1のバッフル部分68と第2のバッフル部分70との間で利用されるとき、バッフル部分68,70はクランププレート116(例えば可撓性プレート)を含むことができる。クランププレート116を、第1および第2のバッフル部分68の両方、または第1のバッフル部分68または第2のバッフル部分70のいずれかに使用することができる。第1および第2のクランププレート116は、支持構造体54の長手方向軸57に対して(例えば、半径方向15に)概ね横断する平面内に延在する。クランププレート116を、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、または他の適切な熱可塑性ポリマー材料を含むプラスチックのような可撓性材料から作製することができる。クランププレート116は、支持構造体54(例えば、ロッド56)に対する追加の構造的支持を提供する。クランププレート116は、バッフル部分68,70の第1の端部120から第2の端部124まで軸方向13に延びる湾曲凹部118を含む。理解され得るように、クランププレート116の湾曲凹部118は、支持構造体54(例えば、ロッド56)のためのクランプまたは受け入れ構造として働くことができる。クランププレート116は、ダクト27やパネル80とは独立してサイレンサバッフル28を熱的に成長させることができる。クランププレート116の材料は、ダクト27およびロッド56の材料に対するプラスチック材料のより大きな熱膨張係数に部分的に基づいてサイレンサバッフル28の熱的な成長を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、クランププレート116は弾性を有し、撓むことができ、それによっていくらかのばね力を提供することができ、あるいはクランププレート116は剛性であってもよい。
【0034】
支持構造体54(例えば、ロッド56)は、ダクト27およびパネル80(上部パネル82、底部パネル84)に構造的支持を提供することができる。支持構造体54(例えば、ロッド56)およびバッフル28は、サイレンサバッフル28がより軽い材料(例えば、プラスチック、複合材などの非金属材料)で作られていることに一部起因して、ダクト27への負荷を低減し得る。このように、より軽い材料はサイレンサバッフル28の重量を減らすことができる。
【0035】
第1のインサート102および第2のインサート104は、凹部または湾曲した開口部126を含むことができ、以下に説明するように、第1および第2のインサート102,104がそれぞれのバッフル部分68,70に取り付けられるとき、第1および第2のインサート102,104が支持構造体54(例えば、ロッド56)の周りに適合するようにすることができる。上述したように、第1のインサート102は、第1のインサート102を方向19に揺動させることによって、第1のバッフル部分68の第1のチャンバ部分73に挿入される。第2のインサート104は、第2のインサート104を方向19と反対の方向21に揺動させることによって、第2のバッフル部分70の第2のチャンバ部分75に挿入される。開口部74を用いて、第1のインサート102を嵌合継手88の上に揺動させる。バッフル部分68,70は、1,2,3,4,6,7,8,9,10,15,20,30またはそれ以上の嵌合継手88を用いて互いに結合することができる。理解され得るように、第1のバッフル部分68または第2のバッフル部分70が、支持構造体54の周りに取り付けられてもよく、またはバッフル部分68,70が支持構造体54の周りに同時に取り付けられてもよい。
【0036】
図4~
図8を参照して上述したように、第1および第2のバッフル部分68,70を、嵌合継手88を介して互いに結合することができる。数種類の嵌合継手88を、バッフルセクション36の内面96,100に沿って交互に配置することができる。例えば、第1のバッフル部分68は、第1のバッフル部分68の第1の内面96に沿って第1の雌型継手92に隣接する第1の雄型継手90を含むことができる。第2のバッフル部分70上の嵌合継手88の位置は、第1のバッフル部分68上の嵌合継手88の位置によって部分的に決定されてもよい。第2のバッフル部分70上の第2の雌型継手92は、第1のバッフル部分68と交差して配置され、バッフル部分68,70が互いに結合されたときに第1のバッフル部分68上に配置された第1の雄型継手90を受け入れることができる。第2の雄型継手90は、第2のバッフル部分70上の第1のバッフル部分68と交差して配置され、バッフル部分68,70が互いに結合されたときに第1のバッフル部分68上に配置された第1の雌型継手92を受け入れることができる。図示された実施形態では、2つの嵌合継手88のみが示されているが、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,15,20,30またはそれ以上の嵌合継手88(例えば、、雄型継手90、雌型継手92)を利用して、第1および第2のバッフル部分68,70が互いに結合されてもよい。
【0037】
図11は、前縁セクション40の第1のバッフル部分68が支持構造体54の(例えば、1つの第1の側部)の周りで部分的に
図9の組み立てられた中間セクション44および後縁セクション42に結合された後の、
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフル28の前縁セクション40の一実施形態の断面図である。図示の実施形態では、第2のバッフル部分70は、支持構造体54(例えば、ロッド)に向かって方向19に揺動される。第2のバッフル部分70は、支持構造体54(例えば、ロッド56)に、およびその周りに、また、組み立てられた中間セクション44および後縁セクション42に結合される。破線106は、第2のバッフル部分70が、嵌合するインターロック構造38を介して組み立てられた中間セクション44および後縁セクション42にインターロックされることを示している
次に、第1のバッフル部分68は、支持構造体54(例えば、ロッド56)に向かって方向21に揺動される。雄型継手90が雌型継手92に挿入されて、第1のバッフル部分68を第2のバッフル部分70に組み立てるように、嵌合継手88を互いに結合する(例えば、摺動可能に係合またはスナップフィットする)ことができる。嵌合継手88が互いに結合されると、第1のインサート102および第2のインサート104は、バッフル部分68,70のバッフルシェル部分67,69によって覆われる。さらに、第1のバッフル部分68は、嵌合するインターロック構造38を介して中間セクション44および後縁セクション42に結合される。
図4~11を参照して説明したように完全に組み立てられたサイレンサバッフル28は、
図12を参照してさらに理解することができる。
【0038】
図12は、前縁セクション40の第2のバッフル部分70が支持構造体54の周りで第1のバッフル部分68に、ならびに
図9の組み立てられた中間セクション44および後縁セクション42に結合された後の、
図1~
図2の線4-4に沿ったサイレンサバッフルの前縁セクション40の一実施形態の断面図である。理解され得るように、組み立てられたサイレンサバッフル28のいくつかは、パネル80の間のダクト27に取り付けられてもよい。上述したように、サイレンサバッフル28を、通気システム32またはガスタービンエンジン12の他の領域で利用することもでき、ガスの温度は、非金属材料(例えば、プラスチック、複合材料など)で作られたサイレンサバッフル28を利用するのに十分低い。
【0039】
図13は、複数の雄型および雌型継手90,92を示す、
図2の線13-13に沿ったサイレンサバッフル28の前縁セクション40の第1のバッフル部分68の一実施形態の断面図である。前縁セクション40では、可撓性プレート116の間に嵌合継手88(例えば、雄型継手90、雌型継手92)を配置することができる。任意の数の(例えば、1,2,3,4,5,6またはそれ以上の)雄型継手90および雌型継手92が、第1のバッフル部分68に沿って軸方向13に配置されてもよいことが理解されよう。第1のバッフル部分68に配置された雄型継手90および雌型継手92の数は、第2のバッフル部分70に配置された雄型継手および雌型継手の数および向きに直接相関する。例えば、第1のバッフル部分68および第2のバッフル部分70に配置された嵌合継手88は、雄型継手90が雌型継手92を横切って互いに摺動可能に係合するように相補的であってもよい。嵌合継手88(例えば、雄型継手90、雌型継手92)の数および向きは、特定のバッフルセクション36の所望の構造的支持に部分的に基づいて変化してもよい。
【0040】
図14は、複数の雄型および雌型継手90,92を示す、
図2の線14-14に沿ったサイレンサバッフル28の後縁セクション42の第1のバッフル部分68の一実施形態の断面図である。上述したように、第1のバッフル部分68に配置された雄型継手90および雌型継手92の数は、第2のバッフル部分70に配置された雄型継手および雌型継手の数および向きに直接相関する。例えば、第1のバッフル部分68および第2のバッフル部分70に配置された嵌合継手88は、雄型継手90が雌型継手92を横切って互いに摺動可能に係合(例えば、スナップフィット)するように相補的であってもよい。任意の数の(例えば、1,2,3,4,5,6またはそれ以上の)雄型継手90および雌型継手92が、第1のバッフル部分68に沿って軸方向13に配置されてもよいことが理解されよう。
【0041】
後縁セクション42において、嵌合継手88(例えば、雄型継手90、雌型継手92)は、構造支持体またはプレート130に結合されてもよい。プレート130は、可撓性プレート116が作製される材料(例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、または他の適切な熱可塑性ポリマー材料)または他の適切な材料などの、適切な材料で作られてもよい。しかしながら、プレート130は、支持構造体54を受け入れるための湾曲構造118を有さなくてもよい。支持構造体54が後縁セクション42に利用される実施形態では、可撓性プレート116を利用して支持構造体54を支持することができる。
【0042】
図15は、バッフル部分68,70を互いに結合するために使用される雄型継手90および雌型継手92の一実施形態の部分断面図である。上述のように、嵌合継手88は、スナップフィット継手、嵌合ラッチ、スロット継手の嵌合フック、嵌合する締まり嵌め継手、嵌合する雄雌ねじ付きファスナ、嵌合するねじなしファスナ、嵌合する工具不要のファスナ(例えば、工具なしで結合および結合解除する)、嵌合クランプ、嵌合ストラップなどを含むことができる。雄型継手90が雌型継手92内に挿入されると、嵌合継手88が互いに結合されて、第1および第2のバッフル部分68,70の間にインターロックされた結合を形成することができる。図示されているように、雄型継手90は、狭いネック部110上に配置された拡大ヘッド部分またはボス部分109を有する突出部分108を有する。雌型継手92は、リップまたは肩部113に通じるテーパボア112を有する凹部または開口部111を有する。部分109は肩部113にスナップ係合する。
【0043】
図16は、インターロック構造38(例えば、ダブテール継手)上に配置された一体型ロック131(例えば、スナップフィット結合)を示す、バッフルセクション36の部分斜視図である。具体的には、バッフルセクション36は、インターロック構造38の雌型インターロック部37および雄型インターロック部39を交互に有し、一体型ロック131は、各インターロック部37および39上にそれぞれ第1のロック部132および第2のロック部133(例えばスナップフィット結合部)を交互に有する。特に、図示されたバッフルセクション36の交互の雌型インターロック部37および雄型インターロック部39は、隣接するバッフルセクション36上の対応する雄型インターロック部39および雌型インターロック部37とインターロックするように構成される。同様に、図示のバッフルセクション36の雌型インターロック部37の各々に配置された第1のロック部132は、隣接するバッフルセクション36の雄型インターロック部39の各々に配置された対応する第2のロック部133と係止(例えば、スナップフィット)するように構成される。さらに、図示のバッフルセクション36の雄型インターロック部39の各々に配置された第2のロック部133は、隣接するバッフルセクション36の雌型インターロック部37の各々に配置された対応する第1のロック部132と係止(例えば、スナップフィット)するように構成される。一体型ロック131(例えば、嵌合する第1のロック部132および第2のロック部133)は、一旦結合されると、インターロック構造38(例えば、嵌合する雌型インターロック部37および雄型インターロック部39)を固定するように構成される。図示された実施形態では、インターロック部37および39は雌雄嵌合するダブテール継手であり、ロック部132および133は嵌合するスナップフィット結合部である。
【0044】
図示されているように、第1のロック部132は、対向する第1および第2のテーパ付きガイドまたは傾斜部136と138との間に配置されたスナップフィットの凹部または開口部134を有する。バッフルセクション36が第1のバッフル部分68および第2のバッフル部分70の組立体であると仮定すると、第1の傾斜部136は第1のバッフル部分68上に配置され、第2の傾斜部138は第2のバッフル部分70上に配置される。さらに、開口部134は、第1のバッフル部分68と第2のバッフル部分70との間の境界面141の両側に配置された第1の開口部139および第2の開口部140によって分割されても連続的に形成されてもよい。
【0045】
第2のロック部133は、第1のロック部132のスナップフィット開口部134にスナップフィットするように構成されたスナップフィット突出部142を有する。図示の実施形態では、スナップフィット突出部142は、第1の弾性アーム146上に配置された第1のスナップフィットタブ144と、第2の弾性アーム150上に配置された第2のスナップフィットタブ148とを有する。バッフルセクション36が第1のバッフル部分68および第2のバッフル部分70の組立体であると仮定すると、第1のスナップフィットタブ144を有する第1の弾性アーム146は第1のバッフル部分68上に配置され、第2のスナップフィットタブ148を有する第2の弾性アーム150は、第2のバッフル部分70上に配置される。
【0046】
図17は、インターロック構造38の雌型インターロック部37の第1のロック部132の詳細をさらに示すために、
図16の線17-17を通る一体型ロック131の一実施形態の部分断面図である。矢印152で示すように、雄型インターロック部39(例えば雄型ダブテール継手)が隣接するバッフルセクション36の嵌合するインターロック構造38の雌型インターロック部37(例えば、雌型ダブテール継手)と摺動係合すると、第2のロック部133も移動して第1のロック部132と係合する。したがって、スナップフィットタブ144および148は、傾斜部(例えば、第1の傾斜部136)の1つに沿って徐々に揺動し、弾性アーム146および150は、スナップフィットタブ144および148が開口部134に近づくにつれて、傾斜部から上方に撓み、その後、弾性アーム146および150は、最終的に、雌型インターロック部37および雄型インターロック部39と完全に係合すると、スナップフィットタブ144および148を開口部134(例えば、開口部139および140)に付勢する(例えば、ばね付勢する)。
【0047】
図18は、
図16の一体型ロック131の一実施形態の部分断面図であり、雄型インターロック部39上の第2のロック部133と完全に係合する雌型インターロック部37の第1のロック部132をさらに示している。第1のロック部132の詳細は、
図16の線17-17を通る
図17に示すものと同じである。
図18は、
図16の線18-18に沿った第2のロック部133の詳細を示している。図示されているように、スナップフィットタブ144および148は開口部134(例えば、開口部139および140)内に配置され、弾性アーム146および150はスナップフィットタブ144および148の位置を保持する(例えば、内向きに付勢する)。その結果、スナップフィットタブ144および148は、嵌合するインターロック構造38(例えば、雌型および雄型インターロック部37および39)の分離または解放を阻止し、このため、隣接するバッフルセクション36は反対方向154および156に移動することができない。
【0048】
図19は、サイレンサバッフル28の1つまたは複数のバッフルセクション36(例えば、前縁セクション40)の外面94,98の一実施形態の拡大図である。バッフルセクション36は、バッフルセクション36の外面94,98上に配置された様々なパターン158を含むことができる。パターン158はまた、吸気24が吹き抜ける凹部または開口部を提供することができる。前縁セクション40の外面94,98上に配置されたパターン158は、複数の凹部または開口部160を含む。開口部160は、1つまたは複数のバッフルセクション36の外面94,98の間の約1~100%、25~70%、40~50%、およびそれらの間のすべての百分率を覆うことができる。開口部160は、吸気24が開口部に露出することを可能にし、上述したように、バッフル部分68,70内に配置された吸音インサート72(例えば、第1のインサート102、第2のインサート104)によってノイズが吸収されるようにする。開口部160は、前縁セクション40、後縁セクション42、および/または中間セクション44などの、バッフルセクション36のいずれかまたはすべてに配置されてもよい。図示された実施形態では、開口部160は、実質的に正方形または長方形の形状を有することができる。他の実施形態では、開口部160は、卵形、円形、三角形、六角形、またはこれらの組み合わせを含む他の形状を有してもよい。
【0049】
図20は、本明細書に開示された実施形態によるサイレンサバッフル28を形成する方法180を示している。方法180は、射出成形によって相補的なバッフルセクション36を形成する(ブロック182)ことを含む。上述したように、バッフルセクション36は嵌合継手88(例えば、雄型継手90、雌型継手92)を含み、嵌合継手88(例えば、雄型継手90)の向きが相補的な嵌合継手88(例えば、雌型継手92)の位置によって部分的に決定され得る。方法180は、ノイズが吸収されるように、バッフルセクション36の外面94,98を穿孔する(ブロック184)ことを含む。また、ミシン目は、射出成形型から形成される。方法180は、バッフルセクション36がダクト27内での使用に適していることを確実にするために、バッフルセクション36を検査する(ブロック186)ことを含むことができる。方法180は、吸音インサート72をバッフル部分68,70内に配置する(ブロック188)ことを含む。上述したように、吸音インサート72は、嵌合継手88を収容するために吸音材料内に配置された開口部74を有することができる。方法180は、嵌合継手88を介してバッフル部分を互いに結合する(ブロック190)ことを含む。
【0050】
図21は、本明細書に開示された実施形態によるサイレンサバッフル28を取り付ける方法200を示している。方法200は、バッフル部分68,70を互いに結合することによって、後縁バッフルセクション42を一緒に組み立てる(ブロック202)ことを含む。方法200は、バッフル部分68,70を互いに結合することによって、中間バッフルセクション44を一緒に組み立てる(ブロック204)ことを含む。方法200は、組み合わされた後縁バッフルセクションおよび中間バッフルセクションを形成するために、嵌合するインターロック機構38(例えば、ダブテール継手)を介して後縁バッフルセクション42を中間バッフルセクション44に互いに結合する(ブロック206)ことを含む。方法200は、支持構造体をダクト27に溶接または固定することなどによって、支持構造体(例えば、ロッド56、パイプ)をダクトに結合する(ブロック208)ことを含む。方法200は、ダクトパネル80(例えば、上部パネル82、底部パネル84)内のガイド58を介してダクト27に、またはバッフルセクションの隣接する行に、組み立てられた後縁セクション42および中間セクション44を揺動させる(ブロック210)ことを含む。方法200は、前縁バッフルセクション40の第1の部分を支持構造体54の周りに、また組み立てられた後縁バッフルセクション42および中間バッフルセクション44に結合する(ブロック212)ことを含む。方法200は、前縁バッフルセクションの第2の部分を支持構造体54の周りに、また組み立てられた後縁バッフルセクション42および中間バッフルセクション44に結合して組み立てられたサイレンサバッフル28を形成する(ブロック214)ことを含む。方法200は、所望の数のサイレンサバッフルが完成するまで、本明細書に記載されているサイレンサバッフル28を形成するステップを継続する(ブロック216)ことを含む。
【0051】
特許請求された主題の技術的効果は、第1のバッフル部分68および第2のバッフル部分70を雄型および雌型嵌合継手88を介して互いに結合することによってバッフルセクションを形成することを含む。吸音インサート72は、バッフル部分68,70の内部チャンバ73,75に挿入され、ノイズを吸収することができる。1つまたは複数のバッフルセクション36(例えば、前縁バッフルセクション)を、ダクトパネル80に固定された支持構造体(例えば、ロッド)の周りに形成することができる。バッフル部分68,70は、各バッフルセクション36(例えば、前縁バッフルセクション40、後縁バッフルセクション42、および中間セクション44)を形成するために、嵌合継手88を互いに結合することによって、バッフルセクション36を形成することができる。バッフルセクション36を、嵌合するインターロック機構38を介して互いに結合することができる。少なくとも1つのバッフルセクションは、組み立てられたサイレンサバッフルの負荷を低減するために、支持構造体(例えば、ロッド)を利用することができる。
【0052】
本明細書は、特許請求する主題を開示するために実施例を用いており、最良の形態を含んでいる。また、いかなる当業者も本主題を実施することができるように実施例を用いており、任意のデバイスまたはシステムを製作し使用し、任意の組み込まれた方法を実行することを含んでいる。本主題の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到するその他の実施例を含むことができる。このような他の実施例が請求項の字義通りの文言と異ならない構造要素を有する場合、または、それらが請求項の字義通りの文言と実質的な差異がない等価な構造要素を含む場合には、このような他の実施例は特許請求の範囲内であることを意図している。
【符号の説明】
【0053】
10 発電システム、発電設備
12 ガスタービンエンジン
13 軸方向軸
14 空気圧縮機
15 半径方向軸
16 燃焼器
17 円周方向軸
18 燃料
19 横方向
20 タービン
21 方向
22 負荷
24 空気、吸気、吸気ガス
26 吸気ハウジング
27 空気ダクト、流体導管、流体ダクト
28 サイレンサバッフル
29 前縁
30 排気スタック
31 後縁
32 通気システム
33 距離
34 ファン
36 サイレンサバッフルセクション
37 雌型インターロック部
38 インターロック構造、インターロック機構
39 雄型インターロック部
40 前縁バッフルセクション
42 後縁バッフルセクション
44 中間バッフルセクション
46 チャンバ
48 チャンバ
50 列
50a 列
50b 列
51 ロッド支持通路、クランプ
52 行
54 支持構造体
56 ロッド
57 長手方向軸
58 レールガイド
60 開放端
62 外縁、リム
66 閉鎖端
67 第1のバッフルシェル部分
68 第1のバッフル部分
69 第2のバッフルシェル部分
70 第2のバッフル部分
71 内部チャンバ
72 吸音インサート
73 第1の内部チャンバ、チャンバ部分
74 開口部
75 第2の内部チャンバ、チャンバ部分
76 第1の側壁
78 第2の側壁
80 ダクトパネル
82 上部パネル
84 底部パネル
88 嵌合継手
89 周辺嵌合継手
90 雄型継手
91 中央嵌合継手
92 雌型継手
94 第1の外面
96 第1の内面
98 第2の外面
100 第2の内面
102 第1のインサート
104 第2のインサート
106 破線
108 突出部分
109 ヘッド部分、ボス部分
110 ネック部
111 開口部
112 テーパボア
113 肩部
116 クランププレート、可撓性プレート
118 湾曲凹部、湾曲構造
120 第1の端部
124 第2の端部
126 開口部
130 プレート
131 一体型ロック
132 第1のロック部
133 第2のロック部
134 スナップフィット開口部
136 第1の傾斜部
138 第2の傾斜部
139 第1の開口部
140 第2の開口部
141 境界面
142 スナップフィット突出部
144 スナップフィットタブ
146 第1の弾性アーム
148 スナップフィットタブ
150 第2の弾性アーム
152 矢印
154 反対方向
156 反対方向
158 パターン
160 開口部