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特許7143104半導体光源を含んだ自動車両用の灯火モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-16
(45)【発行日】2022-09-28
(54)【発明の名称】半導体光源を含んだ自動車両用の灯火モジュール
(51)【国際特許分類】
   F21S 41/19 20180101AFI20220920BHJP
   F21S 41/16 20180101ALI20220920BHJP
   F21S 41/141 20180101ALI20220920BHJP
   F21S 45/47 20180101ALI20220920BHJP
   F21S 41/00 20180101ALI20220920BHJP
   F21S 41/20 20180101ALI20220920BHJP
   F21S 41/32 20180101ALI20220920BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20220920BHJP
   F21V 29/503 20150101ALI20220920BHJP
   F21V 29/74 20150101ALI20220920BHJP
   F21W 102/10 20180101ALN20220920BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220920BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20220920BHJP
【FI】
F21S41/19
F21S41/16
F21S41/141
F21S45/47
F21S41/00
F21S41/20
F21S41/32
F21V19/00 100
F21V29/503
F21V29/74
F21W102:10
F21Y115:10
F21Y115:30
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018073929
(22)【出願日】2018-04-06
(65)【公開番号】P2018181847
(43)【公開日】2018-11-15
【審査請求日】2021-02-26
(31)【優先権主張番号】1753057
(32)【優先日】2017-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】391011607
【氏名又は名称】ヴァレオ ビジョン
【氏名又は名称原語表記】VALEO VISION
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100106655
【弁理士】
【氏名又は名称】森 秀行
(72)【発明者】
【氏名】フランソワ、ベッレザイ
(72)【発明者】
【氏名】ブノワ、デランド
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-098064(JP,A)
【文献】特開2017-062886(JP,A)
【文献】特開2017-062885(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0145821(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 41/19
F21S 41/16
F21S 41/141
F21S 45/47
F21S 41/00
F21S 41/20
F21S 41/32
F21V 19/00
F21V 29/503
F21V 29/74
F21W 102/10
F21Y 115/10
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
-少なくとも1つの半導体光源(14)と、
-前記光源(14)に対して位置合わせされる光学部品(16)と、
-前記少なくとも1つの光源(14)および前記光学部品(16)が固定される基準面(12,24)と、
を備えた、自動車両用の、特に照明および/または合図のための灯火モジュール(10)において、
前記少なくとも1つの光源(14)は、前記基準面(12,24)上に固定されたマウント(26)によって支持されており、
前記マウント(26)は、前記基準面(12)上への当該マウント(26)の固定用の要素(48,50)を通すための、少なくとも1つの固定用穴(74)を含み、前記固定用の要素(48,50)は、前記基準面(12,24)に対する前記マウント(26)の位置の調節を可能とするための半径方向の遊びを伴って前記固定用穴(74)を通って軸線方向に延びるねじ棒(48)を含んでいることを特徴とする灯火モジュール(10)。
【請求項2】
前記基準面(12,24)に対する前記マウント(26)の位置を調節するための手段と、前記マウント(26)を当該調節された位置で前記基準面(12,24)上に固定するための手段(48,50)とを含んでいることを特徴とする請求項1記載の灯火モジュール(10)。
【請求項3】
前記光源(14)は、前記マウント(26)における相補的な凹部(72)内に受け入れられて位置合わせされるハウジング(52)を含んでいることを特徴とする請求項1または2記載の灯火モジュール(10)。
【請求項4】
前記マウント(26)が2つの固定用穴(74)を含んでいること、および、前記凹部(72)が前記2つの固定用穴(74)同士の間に形成されていることを特徴とする請求項3記載の灯火モジュール(10)。
【請求項5】
前記マウント(26)は、前記凹部(72)の形成された中央本体(66)と、この中央本体(66)からそれぞれ延びた向かい合う2つの側方羽板(65)とを含み、それらの側方羽板(65)がそれぞれ固定用穴(74)を含んでいることを特徴とする請求項記載の灯火モジュール(10)。
【請求項6】
前記ハウジング(52)は、前記マウント(26)における前記凹部(72)内への軸線方向の挿入によって、特に半径方向に遊びを伴うことなく、締め付けられるように取り付けられていることを特徴とする請求項記載の灯火モジュール(10)。
【請求項7】
前記ハウジング(52)は、前記ねじ棒(48)の軸線に平行な軸線に沿った挿入によって、その凹部(30)内に取り付けられていることを特徴とする請求項記載の灯火モジュール(10)。
【請求項8】
前記マウント(26)は、前記基準面(12,24)に対して当該マウント(26)を位置合わせすることを可能とする取扱い操作要素によって把持されるべき手段(76)を含んでいることを特徴とする請求項1記載の灯火モジュール(10)。
【請求項9】
前記光源(14)が、そのハウジング(52)の中心軸線に対して半径方向に偏位された接続端子(58)を含んでいること、および、前記マウント(26)が、当該マウント(26)の好ましい位置合わせの向きを定めるように前記基準面(12,24)の相補的な手段(34)と相互作用するポカよけ手段(70)を含んでいることを特徴とする請求項記載の灯火モジュール(10)。
【請求項10】
前記光源(14)がレーザー光源であること、および、当該灯火モジュール(10)が、前記マウント(26)と前記基準面(12,24)との間へ垂直方向に介在される拡散スクリーン(80)を含んでいることを特徴とする請求項1記載の灯火モジュール(10)。
【請求項11】
前記半導体光源(14)は、特にレーザー光源、少なくとも1つのレーザーダイオード、および少なくとも1つの発光ダイオードを含む群に属していることを特徴とする請求項1記載の灯火モジュール(10)。
【請求項12】
前記基準面(12,24)は、放熱器またはヒートシンクに属していることを特徴とする請求項1記載の灯火モジュール(10)。
【請求項13】
前記光源(14)は、前記マウント(26)に対して直接的に位置合わせされると共に、前記マウント(26)と前記光学部品(12)とに共通の前記基準面(12,24)に対して位置合わせされた前記光学部品(16)に対して間接的に位置合わせされていることを特徴とする請求項1記載の灯火モジュール(10)。
【請求項14】
-少なくとも1つの半導体光源(14)と、
-前記光源(14)に対して位置合わせされる光学部品(16)と、
-前記少なくとも1つの光源(14)および前記光学部品(16)が固定される基準面(12,24)と、
を備えた、自動車両用の、特に照明および/または合図のための灯火モジュール(10)において、
前記少なくとも1つの光源(14)は、前記基準面(12,24)上に固定されたマウント(26)によって支持されており、
前記光源(14)は、前記マウント(26)における相補的な凹部(72)内に受け入れられて位置合わせされるハウジング(52)を含み、
前記ハウジング(52)は、前記マウント(26)における前記凹部(72)内への軸線方向の挿入によって、特に半径方向に遊びを伴うことなく、締め付けられるように取り付けられており、
前記光源(14)が、前記ハウジング(52)の中心軸線に対して半径方向に偏位された接続端子(58)を含んでいること、および、前記マウント(26)が、当該マウント(26)の好ましい位置合わせの向きを定めるように前記基準面(12,24)の相補的な手段(34)と相互作用するポカよけ手段(70)を含んでいることを特徴とする灯火モジュール(10)。
【請求項15】
-少なくとも1つの半導体光源(14)と、
-前記光源(14)に対して位置合わせされる光学部品(16)と、
-前記少なくとも1つの光源(14)および前記光学部品(16)が固定される基準面(12,24)と、
を備えた、自動車両用の、特に照明および/または合図のための灯火モジュール(10)において、
前記少なくとも1つの光源(14)は、前記基準面(12,24)上に固定されたマウント(26)によって支持されており、
前記光源(14)がレーザー光源であること、および、当該灯火モジュール(10)が、前記マウント(26)と前記基準面(12,24)との間へ垂直方向に介在される拡散スクリーン(80)を含んでいることを特徴とする灯火モジュール(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に自動車両用の、照明および/または灯火合図の分野で用いられる灯火モジュールに関する。
【0002】
本発明は、より特定的には、光学部品と関連付けられた少なくとも1つの半導体光源を含み、特に少なくとも1つの半導体光源からの放射を受けるために、光学部品が当該光源に対して精確に位置合わせされる灯火モジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
本発明は、より特定的には、上述した型式の灯火モジュールであって、光源と、光学部品(例えば、光反射器、光コリメータ、または光学レンズ等)とが、互いに対して間接的に位置合わせされるものに関し、その間接的な位置合わせは、例えば灯火モジュールに付属する放熱器に属した共通基準面上に、それぞれが精確に位置合わせされて固定されることによるものである。
【0004】
そのような精確な位置合わせは、1つないし複数の半導体光源の場合、より特定的にはレーザー光源と呼ばれるものの場合には特に重要である。
【0005】
光源は、3軸において小さな寸法公差、特に1ミリメートル未満、或いは自らの放射の放出光円錐が非常に小さな光源の場合には0.5mm未満の寸法公差でさえ位置合わせされねばならない。
【0006】
レーザー光源の取扱い操作、位置合わせ、および固定は、当該光源の設計および形状、特にその接続端子の相対的な脆弱性の観点から、特に困難なものとなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、関連した光学部品に対する半導体光源の相対位置の精確な調節を可能とし、特に灯火モジュールを大量生産する状況において実施することのできる解決策を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、
- 少なくとも1つの半導体光源と、
- 光源に対して位置合わせされる光学部品と、
- 少なくとも1つの光源および光学部品が固定される基準面と、
を備えた灯火モジュールにおいて、
少なくとも1つの光源は、基準面上に固定されたマウントによって支持されている、ことを特徴とする灯火モジュールを提案するものである。
【0009】
当該灯火モジュールのその他の特徴によれば、
- そのモジュールは、基準面に対するマウントの位置を調節するための手段と、マウントを当該調節された位置で基準面上に固定するための手段とを含んでおり、
- マウントは、基準面上への当該ウントの固定用の要素を通すための、少なくとも1つの固定用穴を含んでおり、
- 固定用の要素は、固定用穴を半径方向の遊びを伴って軸線方向に通って伸びるねじ棒を含んでおり、
- 光源は、マウントにおける相補的な凹部内に受け入れられて位置合わせされるハウジングを含んでおり、
- マウントが2つの固定用穴を含んでいて、凹部が2つの固定用穴同士の間に形成されており、
- マウントは、凹部の形成された中央本体と、この本体からそれぞれ延びた向かい合う2つの側方羽板とを含み、それらの側方羽板がそれぞれ固定用穴を含んでおり、
- ハウジングは、マウントにおける凹部内への軸線方向の挿入によって、特に半径方向に遊びを伴うことなく、締め付けられるように取り付けられており、
- ハウジングは、ねじ棒の軸線に平行な軸線に沿った挿入によって、その凹部内に取り付けられており、
- マウントは、基準面に対して当該マウントを位置合わせすることを可能とする取扱い操作要素によって把持されるべき手段を含んでおり、
- 光源が、そのハウジングの中心軸線に対して半径方向に偏位された接続端子を含んでいて、マウントが、当該マウントの好ましい位置合わせの向きを定めるように基準面の相補的な手段と相互作用するポカよけ(うっかりミスの防止)手段を含んでおり、
- 光源がレーザー光源であって、当該灯火モジュールが、マウントと基準面との間へ垂直方向に介在される拡散スクリーンを含んでおり、
- 半導体光源は、特にレーザー光源、少なくとも1つのレーザーダイオード、および少なくとも1つの発光ダイオードを含む群に属しており、
- 光学部品は、特に反射器、コリメータ、およびレンズを含む群に属しており、
- 基準面は、放熱器またはヒートシンクに属しており、
- 光源は、マウントに対して直接的に位置合わせされると共に、マウントと光学部品とに共通の基準面に対して位置合わせされた光学部品に対して間接的に位置合わせされている。
【0010】
本発明のその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明を読み取ることより明らかとなるであろう。その理解のためには、添付図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】灯火モジュールの例示実施形態に属したヒートシンク放熱器であって、その上面が本発明における意味の範囲内での基準面を形成する放熱器の斜視図
図2】灯火モジュールに属したレーザー光源を、図1の放熱器上に当該レーザー光源を位置合わせして固定するための本発明によるマウントとの関連において示す斜視図。
図3】レーザー光源と、その位置合わせ用マウントとの部分組立体が、図1の放熱器上に位置合わせして固定される前の、この部分組立体を示す斜視図。
図4】放熱器上の調節された位置にあって、固定ねじによって放熱器上へ固定される前の、マウントと、そのレーザー光源とを示す斜視図。
図5】調節されて固定された位置にあるマウントを伴った放熱器を、この場合は光反射器によって形成された光学部品と共に示す斜視図。
図6】光反射器が放熱器上に位置合わせされて固定されてしまった後の、本発明による灯火モジュールの実施形態を示す斜視図。
図7】マウントを放熱器上に固定するための各ねじの軸線を通る垂直な横方向平面で切った、灯火モジュールの断面図。
図8図7の灯火モジュールの軸線方向端面図。
図9】そのレーザー光源を備え付けたマウントによって形成される部分組立体を示す斜視図。
図10】そのレーザー光源を備え付けたマウントによって形成される部分組立体を示す、異なる角度に沿って見た斜視図。
図11】そのレーザー光源を備え付けたマウントの縦方向正面図。
図12】マウントの斜視底面図。
図13図11に示す部分組立体の底面図。
図14】マウントを設置して固定する前の、放熱器上の所定位置にある拡散スクリーンを示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
これ以降の明細書において、同一の構造や同様の機能を有する要素同士は、同じ参照符号によって示されることとなる。
【0013】
これ以降の明細書において、各図で「L,V,T」三面体によって表示される縦、垂直、および横の各向きは、非限定的なやり方で採用されることとなる。縦方向と横方向に広がる水平面もまた定義される。
【0014】
図6は、特に放熱器12、レーザー光源14、および光反射器16を含む、照明モジュール灯火モジュール10に属した幾つかの要素や部品を示している。
【0015】
レーザー型の半導体光源14は、特に放出の主軸線Aに沿って光放射を発することができる。
【0016】
放熱器12(図1に示す)は、そのヒートシンク機能と並んで、この場合には光源14と光反射器16との相対的な位置合わせおよび固定のための保持体の機能を果たす、複雑な形状の成型によって形成された部品である。
【0017】
各図に示す実施形態において、放熱器12は、図7に示す中央垂直縦方向平面PVMに関して対称な全体的設計を有している。
【0018】
放熱器12は、光源14および収集器16がそれに対して精確に位置合わせされる外被ないし外面によって境界を定められている。それは特に、一方の部品の他方の部品に対する精確な相対位置を定めるためである。
【0019】
かくして、その後部において放熱器12は、光収集器16を位置合わせして固定するために、4つの位置合わせ固定用穴18を含んでいる。それらの穴18は各々、放熱器12の外面の平坦部分20と関連付けられている。それぞれの穴18は、光収集器16の相補的な要素20を受け入れることができる。
【0020】
その前部縦方向部分において放熱器12は、本発明によるマウント26によってレーザー光源14を固定するための連結板を形成する部分24を含んでいる。
【0021】
連結板24は、平坦な上面28によって境界を定められている。その上面28は、この場合は水平であって、長さが横方向軸線Tに沿って伸びる矩形の全体輪郭を有している。
【0022】
連結板24はその中央に、この場合には円形の断面と垂直方向の全体的な向きの軸線とを有した、段付円筒状凹部30を含んでいる。
【0023】
凹部30は、環状基部32によって垂直下方の境界を定められている。
【0024】
段付凹部30は、垂直方向通路34の形態にて(この場合、縦方向に前方へ向かって)半径方向に開いている。その垂直方向通路34は、向かい合う2つの垂直な縦方向の側面によって境界を定められている。
【0025】
連結板24は、段付凹部30の両側に対称的に、カウンターボア(端ぐり)の形態の2つの空所36を含んでいる。それぞれの空所36は、水平基部38によって境界を定められている。
【0026】
各空所36の略中央に、連結板24は、円錐台状の全体形状の固定用パッド40を含んでいる。その固定用パッド40は、水平な環状の上方支持面42によって境界を定められている。これらの2つの面42は、連結板24の水平な上面28と同一平面上にある。
【0027】
各固定用パッド40は、この場合は固定用ねじ50に属するねじ棒48を(ねじ込みを通じて)受け入れることのできる中心孔44を含んでいる。
【0028】
光源14はこの場合、特に図7図9図10図11、および図13に詳細に示すレーザー光源である。
【0029】
レーザー光源14は、この場合は円形断面の円筒状の全体形状を有した、ハウジング52を含んでいる。そのハウジング52は、上向きで環状の半径方向段部56の境界を定める下方カラー54を含んでいる。
【0030】
ハウジング52は、円板の全体形状にある平坦な下方水平面56によって境界を定められている。
【0031】
レーザー光源14は、その電力供給用の2つの接続端子58を含んでいる。それらの端子はそれぞれ、給電線60によって延長されている。
【0032】
各接続端子58は、下方面56から垂直下方へ伸びている。
【0033】
図13に精確に示すように、2つの接続端子58は、ハウジング52の全体的な中心軸線Aに対して半径方向に偏心するよう偏位されている。その軸線は実質的に、光源14の放出の主軸線に対応している。
【0034】
それぞれの接続端子58は、光源14が放熱器12に対して位置合わせされたとき、軸線Aに対して横方向および縦方向前方へ偏位されている。
【0035】
本発明によれば、レーザー光源14のハウジング52は、そのレーザー光源14のハウジング52が取り付けられて固定されたマウント26によって、放熱器12上に取り付けられ、位置合わせされて、固定される。マウント26それ自体は、連結板24の上面28上に位置合わせされて固定される。
【0036】
マウント26はこの場合、水平な向きで、両端部の丸められた矩形状の全体輪郭をした薄板の全体形状になっている。
【0037】
マウント26は、平坦で水平な下面62と平坦で水平な上面64とによって垂直方向に境界を定められている。
【0038】
その中央部においてマウント26は、全体的に上面64に対して余分な厚みで形成された中央本体66を含んでいる。
【0039】
マウント26はかくして、2つの横向きの側方羽板65によって延長された中央本体66の形態をとっている。それぞれの側方羽板65は、薄板の形態にある。
【0040】
中央本体66は、平坦な水平基部68によって垂直下方の境界を定められている。その水平基部68は、下面62の平面に対して垂直上方に偏位されている。
【0041】
マウント26の前側縦方向縁部63の近傍において、中央本体66は、垂直下方へ伸びる割出し用突起70を含んでいる。その割出し用突起70は、放熱器12の連結板24に対するマウント26の全体的な向きのポカよけ(うっかりミスの防止)をするための手段を形成するように、連結板24の通路34内に受け入れられることができる。
【0042】
中央本体66は、円筒形の中央凹部72を含んでいる。その中央凹部72は、円形の輪郭で、垂直軸線の向きが上面64の平面と直交している。
【0043】
中央凹部72は、レーザー光源14の本体52が内部に受け入れられて取り付けられる凹部である。
【0044】
レーザー光源14は、そのハウジング52によって、マウント26に対する3軸に沿った所与の固定位置を占める。
【0045】
この目的のために、本体52は、中央凹部72内へ圧入され、および/または接着剤接合によって固定されてよい。
【0046】
マウント26に対するハウジング52の垂直方向位置は、半径方向段部56によって規定される。その段部56は、中央本体66の基部68に向かい合う部分と上向きに軸線方向に当接する。
【0047】
ハウジング52がマウント26に組み付けられて接合されるとき、そのハウジング52を取り付けるための方法は、マウント26に対するハウジング52の軸線回りにおける所与の角度方向を保証することにもある。それは、図13に示すように、各接続端子58が上述したように(特に、割出し用突起70に面する縦方向の前方へ)偏心させられ向きを合わされるようなものである。
【0048】
その両側の横方向端部それぞれの近傍において、マウント26は、円筒形の固定用貫通穴74を含んでいる。
【0049】
各固定用穴74は、関連した固定用ねじ50のねじ棒48によって、軸線方向に貫通されることができる。
【0050】
各固定用穴74の内径は、ねじ棒48が半径方向の遊びを伴って関連した穴74の中へ受け入れられるように、ねじ棒48の外径よりも著しく大きくなっている。それは、以降で説明されることとなるように、水平面L,T内での連結板24に対するマウント26の位置調節を可能とするためである。
【0051】
ハウジング52の下方カラー54もまた、連結板24の凹部30内で半径方向の遊びを有している。
【0052】
最後に、各側方羽板65は、固定用穴74と中央本体66との間に、円筒形の貫通穴76を含んでいる。その穴76は、例えば電動取扱い操作ヘッド(図示せず)によって、マウント26が放熱器12に対して取扱い操作されるのを可能とするための把持穴となっている。
【0053】
任意選択的に、そして特にレーザー型の光源を用いる場合に、光学モジュール10には拡散スクリーン80(図14に詳細に示す)が備え付けられる。
【0054】
それを取り付けて固定するために、スクリーン80は、向かい合う2つの横方向方タブ82を含んでいる。それぞれのタブ82は、放熱器12の連結板24の関連した凹部36内に受け入れられる。各タブ82は、関連したパッド40によって貫通される。
【0055】
放熱器12上への光源14および光反射器16の精確な位置合わせおよび固定は、以下のようにして達成される。
【0056】
光源14とマウント26とが組み立てられて固定されてしまった後に、当該部分組立体は、放熱器12に対して、図3に示す位置におかれる。
【0057】
この位置から始めて、マウント26が、その割出し用突起70と共に、連結板24に対して所定の位置におかれる。それは、そのマウント26の下面62が、連結板24の水平な上面28に面した部分上に、水平にぴったりと当たった状態においてである。
【0058】
この組込みの際には、通路34が割出し用突起70を受け入れる。
【0059】
この接合時には、所望の固定用ねじ50を、それらのねじ棒48を固定用孔46へと入れずに、マウント26の垂直方向の締付けを伴うことなく、部分的に組み込むことが可能である。
【0060】
変形例として、各固定用ねじ50は、連結板24に対するマウント26の位置合わせを調節する段階の後で、組み込まれてねじ込まれてもよい。
【0061】
そして(例えば、把持穴76と相互作用する操縦式ロボットを用いた)マウント26の取扱い操作によって、図4に概略を示すように、放熱器12の連結板24に対してマウント26を水平面内で精確に位置合わせすることが可能となる。それは、レーザー光源14における光ビームの放出の全体的な軸線を精確に位置合わせするようにである。
【0062】
そのような精確な位置合わせは、任意の既知の手段、例えば画像化手段によって保証することができる。
【0063】
連結板24に対するマウント26の精確な位置が達成されたならば、垂直方向の締め付けによってマウント26が連結板24上で動かなくされるのを保証するように、各固定用ねじ50が完全にねじ込まれる。
【0064】
この接合の際、図5に示すように、そのマウント26によってレーザー光源14は、放熱器12に対して望まれる限りの精確さで位置合わせされる。
【0065】
それから続く段階は、レーザー光源14に対して光反射器16を精確に位置合わせして固定するよう、放熱器12上に光反射器16を位置合わせして固定することにある。
【0066】
かくして、説明してきたばかりの設計によれば、光源14用の基準面の機能を果たすマウント26に対して当該光源が直接的に位置合わせされるが、その光源は、光反射器16に対しては間接的に位置合わせされる。光反射器16それ自体は、マウント26と光反射器12とに共通の基準面である、放熱器12によって形成された基準面に対して位置合わせされるのである。
【0067】
本発明は、説明してきたばかりの実施形態に限定されるものではない。
【0068】
本発明の範囲を逸脱することなく、多くの変形が可能であり、予想され得る。
【0069】
マウント26は例えば、任意の材料(プラスチックや金属、特にアルミニウム合金、ザマック等)の成型によって製造されてよい。その材料は、特に変形の制約や熱膨張に応じて選択される。
【0070】
マウント26は、それぞれがマウント26に対して精確に位置合わせされる1つないし複数の光源を含んでいてもよい。
【0071】
光源14は円筒形以外の如何なる形状のハウジングを含んでいてもよいが、マウント26は光源のハウジングの形状と相補的な凹部を含んでいる。
【0072】
マウント26はまた、光源のハウジングの全部ないし一部との単一部品として製造されてもよい。
【0073】
マウント26はまた、光源のハウジングの周囲にオーバーモールドすることによって、当該ハウジングに接合されてもよい。
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