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特許7143115保護ユニットの動作を試験する装置および方法、ならびにそのような試験装置を備える保護ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-16
(45)【発行日】2022-09-28
(54)【発明の名称】保護ユニットの動作を試験する装置および方法、ならびにそのような試験装置を備える保護ユニット
(51)【国際特許分類】
   H02H 3/05 20060101AFI20220920BHJP
【FI】
H02H3/05 L
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018092317
(22)【出願日】2018-05-11
(65)【公開番号】P2019009977
(43)【公開日】2019-01-17
【審査請求日】2021-03-16
(31)【優先権主張番号】1755699
(32)【優先日】2017-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】594083128
【氏名又は名称】シュネーデル、エレクトリック、インダストリーズ、エスアーエス
【氏名又は名称原語表記】SCHNEIDER ELECTRIC INDUSTRIES SAS
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100124372
【弁理士】
【氏名又は名称】山ノ井 傑
(72)【発明者】
【氏名】ピエール、ブランシャール
(72)【発明者】
【氏名】イジー、ステパネク
(72)【発明者】
【氏名】ブリュノ、ボルデ
【審査官】山本 香奈絵
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-041497(JP,A)
【文献】特開平08-306297(JP,A)
【文献】特開2008-153221(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0355273(US,A1)
【文献】特開2007-220381(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02H 3/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気回路の保護ユニット(2)の動作を試験する装置(1)であって、前記保護ユニット(2)は、
一次電流(Ip)が流れ一次回路を形成する少なくとも1つの電流導体(31)の周りに配置された磁気回路(30)から成る変流器(3)であって、前記磁気回路(30)に巻回された第1の二次巻線(32)を備える変流器(3)と、
前記第1の二次巻線(32)に接続され、低域フィルタ(44)を含み、前記一次電流(42)を表す信号をフィルタリングしてフィルタリング後に送出し、前記一次電流(41)の測定値を送出するように構成された測定回路(4)と、
前記測定回路(4)にリンクされ、トリップ閾値(55)を選択する手段を含むトリップ回路(5)とを備え、
前記試験装置(1)は、
前記磁気回路(30)に巻回された第2の二次巻線(33)と、
前記選択されたトリップ閾値(Sd)を取得するように前記トリップ回路(5)にリンクされ、周波数のプロファイルに従って前記第2の二次巻線(33)においてパルス列(65)を生成するように構成されており、その結果、前記低域フィルタ(44)を通過した後の前記パルス列(65)の前記測定値が、前記選択されたトリップ閾値(Sd)よりも低くなる、生成器(6)と、
前記測定回路(4)および前記生成器(6)に接続され、前記一次電流(42)を表す前記信号中の前記パルス列(65)の存在を特定するように構成された処理回路(7)とを備え、
前記パルス列(65)は、前記選択されたトリップ閾値(Sd)のそれぞれに固有の周波数を有するパルス(66)から成り、
所与のトリップ閾値(Sd)に対応する前記パルス(66)の前記周波数は、より高いトリップ閾値(Sd)に対応する前記パルスの前記周波数よりも高い、
ことを特徴とする試験装置。
【請求項2】
前記パルス(66)の前記周波数は、30mAに等しいトリップ閾値(Sd)の場合に300Hzよりも高いことを特徴とする、請求項1に記載の試験装置。
【請求項3】
前記パルス(66)の前記周波数は、1Aよりも高いトリップ閾値(Sd)の場合に100Hzよりも低いことを特徴とする、請求項2に記載の試験装置。
【請求項4】
前記パルス列(65)は一連のパルス(66)を含み、前記一連のパルス(66)の前記周波数およびデューティサイクルは、前記処理回路(7)により特定できるパターンを形成していることを特徴とする、請求項1に記載の試験装置。
【請求項5】
前記処理回路(7)により特定できる前記パターンは、前記選択されたトリップ閾値(Sd)のそれぞれに固有であることを特徴とする、請求項4に記載の試験装置。
【請求項6】
前記パルス(66)はDC成分を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の試験装置。
【請求項7】
前記処理回路(7)は、前記一次電流(42)を表す前記信号中の前記DC成分の存在を特定するためのモジュールを含むことを特徴とする、請求項6に記載の試験装置。
【請求項8】
前記第2の二次巻線(33)において生成された前記パルス列(65)は、一定振幅のパルス(66)から成ることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の試験装置。
【請求項9】
前記生成器(6)が前記第2の二次巻線(33)においてパルス列(65)を生成するときに、前記一次電流(42)を表す前記信号中の前記パルス列(65)が特定されない場合に、前記処理回路(7)は警告信号(71)を送信することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の試験装置。
【請求項10】
電気回路の保護ユニット(2)であって、
一次電流(Ip)が流れ一次回路を形成する少なくとも1つの電流導体(31)の周りに配置された磁気回路(30)から成る変流器(3)であって、前記磁気回路(30)に巻回された第1の二次巻線(32)を備える変流器(3)と、
前記第1の二次巻線(32)に接続され、低域フィルタ(44)を含み、前記一次電流(42)を表す信号をフィルタリングしてフィルタリング後に送出し、前記一次電流(41)の測定値を送出するように構成された測定回路(4)と、
前記少なくとも1つの電流導体(31)において前記電流の流れを確立または中断する電流スイッチ(9)と、
前記電流スイッチ(9)の開放を作動する作動装置(8)と、
前記測定回路(4)にリンクされ、トリップ閾値(Sd)を選択する手段を含み、前記作動装置(8)を始動させるように構成されたトリップ回路(5)とを備え、
請求項1から9のいずれか一項に記載の試験装置(1)を含むことを特徴とする、保護ユニット。
【請求項11】
請求項1から9のいずれか一項に記載の試験装置を含む保護ユニットを試験する方法において、
一次電流(41)の測定値を取得し(110)、
選択されたトリップ閾値(Sd)の値を取得し(120)、
前記選択されたトリップ閾値(Sd)に関連付けられた最低電流閾値(Smini)を決定し(130)、
前記一次電流(41)の前記測定値を前記最低電流閾値(Smini)と比較し(140)、前記一次電流(41)の前記測定値が前記最低閾値(Smini)よりも低い場合には、
前記選択されたトリップ閾値に固有のパルス列を生成し(150)、
前記一次電流(42)を表す信号を取得し(160)、
前記一次電流(42)を表す前記信号中の前記パルス列(65)の存在またはDC成分(Uc)の存在を特定し(170)、
前記一次電流(42)を表す前記信号中の前記パルス列(65)が特定されない場合に警告信号(71)を警告出力部に送信する(180)、
ことを含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、断続器、継電器、または差動回路遮断器のような電気回路(electrical network)を保護する保護ユニットの動作を試験する試験装置に関する。本発明はまた、そのような試験装置を含む電気回路を保護する保護ユニットに関する。本発明はまた、保護ユニットを試験する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気保護ユニットは、製品および人を電気的障害から保護するための電気設備において広範に使用されている。とりわけ、これらの保護ユニットの一機能は、障害が検出されるとすぐに、電気回路の残り部分から故障部分を隔離するように、電気回路の故障部分への電力の供給を中断することである。検出される障害は、短絡、過負荷、対地絶縁障害または差動障害とすることができる。これらの保護ユニットは、一般に、同ユニットが適正に動作していることを検査する試験手段を所有する。電気回路の開放は、しばしば肯定的な試験結果の結果となる。しかし、電気回路のうち保護ユニットの下流にある部分に存在する電気負荷への電力の供給を中断することは必ずしも望ましくなく、これらの負荷は、場合によっては、例えば、起動時の設定を要求する安全部材または機械である。したがって、保護ユニットを、その動作を阻害せず、供給される負荷への電力の供給を中断させずに試験する際の1つの困難性がある。
【0003】
対地絶縁障害をシミュレートする試験装置を説明する文献として、国際公開第2009/120323A1号が知られている。試験中、電気回路を開放しないようにトリップ出力が抑制される。そのような装置の一欠点は、電気回路の監視が、試験の時間にわたって作動しなくなることである。また、試験は定期的に行われ、保護を定期的に無効にする。
【0004】
文献米国特許出願公開第2010073002A1号は、接地障害保護ユニット用の恒久的な試験装置について説明している。この装置では、差動電流が連続的に生成され、測定回路により検出される。この解決策は、対人保護用の動作閾値が、例えば30mAなどの低いユニットに適しているが、保護装置が、例えば5Aなどの高いトリップ閾値を有する場合には、実装するのが困難となる。具体的に、試験電流それ自体もまた高くなり、ユニットを加熱させる。欧州特許出願公開第1936771A1号から試験装置が知られており、この装置は、エネルギー消費を最小化するために、パルス化され、トリップ閾値および遅延を変化させる。したがって、そのような試験装置は、ユニットにより提案されたトリップ閾値の全てについては試験を行わない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開第2009/120323号パンフレット
【文献】米国特許出願公開第2010073002号明細書
【文献】欧州特許出願公開第1936771号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明は、選択されたトリップ閾値にかかわらずに、電気回路を開放させず、保護機能を中断させずに、保護ユニットが適正に動作しているかどうかを試験することを可能にすることによって、これらの欠点を克服することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このことを達成するために、本発明は、電気回路の保護ユニットの動作を試験する装置について説明し、前記保護ユニットは、
一次電流が流れ一次回路を形成する少なくとも1つの電流導体の周りに配置された磁気回路から成る変流器であって、磁気回路に巻回された第1の二次巻線を備える変流器と、
第1の二次巻線に接続され、低域フィルタを含み、一次電流を表す信号をフィルタリングしてフィルタリング後に送出し、一次電流の測定値を送出するように構成された測定回路と、
測定回路にリンクされ、トリップ閾値を選択する手段を含むトリップ回路と、
を備え、
試験装置は、
磁気回路に巻回された第2の二次巻線と、
選択されたトリップ閾値を取得するようにトリップ回路にリンクされ、周波数のプロファイルに従って第2の二次巻線においてパルス列(pulse train)を生成するように構成されており、その結果、低域フィルタを通過した後のパルス列の測定値が、選択されたトリップ閾値よりも小さくなる、生成器と、
測定値回路および生成器に接続され、一次電流を表す信号中のパルス列の存在を特定するように構成された処理回路と、
を備える。
【0008】
パルス列は、選択されたトリップ閾値のそれぞれに固有の周波数を有するパルスから成ることが有利である。
【0009】
所与のトリップ閾値に対応するパルスの周波数は、より高いトリップ閾値に対応するパルスの周波数よりも高いことが好ましい。
【0010】
好適な一実施形態では、パルスの周波数は、30mAに等しいトリップ閾値の場合に300Hzよりも高く、1Aよりも高いトリップ閾値の場合に100Hzよりも低い。
【0011】
特定の一実施形態では、パルス列は一連のパルスを含み、一連のパルスの周波数およびデューティサイクルは、処理回路により特定できるパターンを形成している。
【0012】
処理回路により特定できるパターンは、選択されたトリップ閾値のそれぞれに固有であることが有利である。
【0013】
本発明の発展の一様式によれば、パルスはDC成分を含む。
【0014】
処理回路は、一次電流を表す信号中のDC成分の存在を特定するためのモジュールを含むことが有利である。
【0015】
第2の二次巻線において生成されたパルス列は、一定振幅のパルスから成ることが有利である。
【0016】
生成器が第2の二次巻線においてパルス列を生成するときに、一次電流を表す信号中のパルス列が特定されない場合に、処理回路は警告信号を送信することが好ましい。
【0017】
本発明はまた、電気回路の保護ユニットに関係し、保護ユニットは、
一次電流が流れ一次回路を形成する少なくとも1つの電流導体の周りに配置された磁気回路から成る変流器であって、磁気回路に巻回された第1の二次巻線を備える変流器と、
第1の二次巻線に接続され、低域フィルタを含み、一次電流を表す信号をフィルタリングしてフィルタリング後に送出し、一次電流の測定値を送出するように構成された測定回路と、
少なくとも1つの電流導体中の電流の流れを確立(establish)または中断(interrupt)する電流スイッチと、
電流スイッチの開放を作動(actuate)するための作動装置と、
測定回路にリンクされ、トリップ閾値を選択する手段を含み、作動装置を始動させるように構成されたトリップ回路とを備え、
前記保護ユニットは、上述したような試験装置を含む。
【0018】
本発明はまた、上述したような試験装置を含む保護ユニットを試験する方法に関係し、試験方法は、
一次電流の測定値を取得するステップと、
選択されたトリップ閾値の値を取得するステップと、
選択されたトリップ閾値に関連付けられた最低電流閾値を決定するステップと、
一次電流の測定値を最低電流閾値と比較するステップであり、一次電流の測定値が最低閾値よりも低い場合には、
選択されたトリップ閾値に固有のパルス列を生成するステップと、
一次電流を表す信号を取得するステップと、
一次電流を表す信号中のパルス列の存在またはDC成分の存在を特定するステップと、
一次電流を表す信号中のパルス列が特定されない場合に警告信号を警告出力部に送信するステップと、
を含む。
【0019】
非限定的な例として与えられ、添付図面に示される、本発明の特定の実施形態の以下の説明において、他の利点および特徴が、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の好適な一実施形態による電気保護ユニットの電流測定系統の試験装置を示すブロック図である。
図2】電流センサの二次巻線において一定振幅のパルス列を生成するための回路の図である。
図3】電気保護ユニットの電流測定回路により行われる低域フィルタリング動作の周波数応答曲線を例示する図である。
図4A】好適な一実施形態による試験装置により生成された単一周波数のパルス列を示す図である。
図4B】好適な一実施形態による試験装置により生成された単一周波数のパルス列を示す図である。
図4C】一変形実施形態による試験装置により生成された固有のパターンの例を含むパルス列を示す図である。
図5図4Cに示した試験信号の適用中における測定信号のRMS値の計算結果の変形を示す図である。
図6】本発明の試験装置を含む保護ユニットを概略的に示す図である。
図7】本発明による試験装置を含む保護ユニットを試験するための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明の好適な一実施形態による電気保護ユニット2の電流測定系統の試験装置1をブロック図の形で示している。保護ユニット2は、一次電流Ipが流れる少なくとも1つの電流導体31の周りに配置された磁気回路30から成る変流器3を含む。よって、少なくとも1つの電流導体31は、変流器3の一次回路を形成する。単相電気設備における短絡保護の場合、導体31が1つだけある。単相電気設備における差動保護の場合、導体31が2つあり、中性を伴うかまたは伴わない三相電気設備における差動保護の場合、導体31が3つまたは4つある。導体31の数は、本発明の動作に影響しない。これは、変流器3が1つ以上の電流導体31を流れる電流のベクトル和の影響を感知するためである。電流導体31が2つ以上存在する場合、一次電流Ipは差動電流に相当する。変流器3は、磁気回路30に巻回された第1の二次巻線32を備える。一次電流Ipは、一次電流Ipと同様の信号を第1の二次巻線32において誘導する磁界を変流器3の磁気回路30に発生させる。この巻線は、電流Ipに比例し、電流Ipと同じ周波数から成る電気信号を送出する。比例係数は、第1の二次巻線32の巻数により除算された、一般には1に等しい一次導体31の巻数に等しい。電流Ipの主要周波数は、一般に50Hzまたは60Hzである、電気回路の周波数に対応する。第1の二次巻線32には、測定回路4が接続される。測定回路4は、第1の二次巻線32により送出された信号を低域フィルタリングして、一次電流Ipに含まれる高周波調波を除去するためのフィルタ44を含む。図3は、フィルタ44の周波数応答曲線を例示している。カットオフ周波数は、60Hzと120Hzの間であることが好ましい。第1の二次巻線32により送出された信号をサンプリングする前にも、低域フィルタリングが必要とされる。低域フィルタ44は、2次フィルタであることが好ましい。フィルタ44からの出力として送出された信号のサンプリングは、一次電流を表す信号42を送出するために、フィルタが接続された回路45により行われる。信号42は、第1の二次巻線32により送出された信号の、高周波をフィルタ除去した後のデジタル化に相当する。測定回路4はまた、回路45により送出されたサンプルを使用することによって、回路46を用いて一次電流Ipの測定41を行う。一次電流Ipの測定値41はまた、一次電流IpのRMS値であることが好ましい。前記測定値は、一次電流Ipのピーク値または平均値であってもよい。一次電流Ipの測定値41は、トリップ回路5に送出される。トリップ回路5は、例えば、非限定的な列挙である、5mA、30mA、100mA、1A、5A、10Aまたは100Aなど、複数の可能な閾値Sdからトリップ閾値Sdを選択する手段55を含む。選択手段55は、非限定的な列挙である、ボタン、スイッチ、そうでなければ画面上のドロップダウンメニューであってもよい。一次電流の測定値41が、選択された閾値Sdよりも高いとき、トリップ回路5は、電流Ipの流れを中断するようにトリップ指令52を作動装置に送信する。
【0022】
変流器3、測定回路4およびトリップ回路5は、保護ユニットの重要な要素の一部を形成する。本発明の目的は、それらが適正に動作していることを試験装置を用いて検査することである。このことを達成するために、変流器3の第2の二次巻線33において少なくとも1つのパルス列65を生成するように生成器6が構成される。図4A図4Bおよび図4Cは、パルス列65の例を示している。よって、パルス列65と同様の信号を第1の二次巻線32において誘導する磁界が変流器3の磁気回路30に生じ、前記信号は、一次電流Ipに対応する信号に重ねられる。よって、測定回路4は、一次電流Ipに対応する信号を処理するのと同じようにしてパルス列65を処理する。残りの説明を通して、一次電流42を表す信号は、送信されるときにパルス列65と同様の信号が重ねられる、一次電流Ipと同様の信号を含むとみなされる。サンプリング回路45から生じる一次電流42を表す信号を受信するために、測定回路4に処理回路7が接続される。処理回路7はまた、生成器6により送信されるパルス列65と同様の信号61を受信するために生成器6に接続される。処理回路7は、一次電流42を表す信号中において信号61により表されるパルス列65の存在を特定する。このことを達成するために、処理回路7は、一次電流42を表す信号と、パルス列65と同様の信号61とを比較する。処理回路7が一次電流42を表す信号中のパルス列65の存在を特定するときに、前記パルス列の存在は、パルス列65と同様の信号61と同期しており、試験結果は肯定的となり、変流器3、フィルタ44およびサンプリング回路45が使用可能である。
【0023】
試験装置が電気保護ユニット2の動作を阻害しないこと、特に、試験装置の動作が保護ユニット2をトリップさせないことが重要である。しかし、選ばれたトリップ閾値Sdを保ちながら保護ユニット2の動作を試験することが有利である。よって、前記閾値は、試験中には一時的にさえも変更されず、閾値の全てを個別に試験することができる。最後に、試験装置が簡素であり廉価であることが、経済的に有利である。このことを達成するために、生成器6は、選ばれたトリップ閾値Sdにかかわらずに、一定振幅を有するパルス66から成るパルス列65を送信する。図2は、第2の二次巻線33においてパルス列65を生成するための回路の図を示している。第2の二次巻線33は、生成器6において利用可能なDC電圧供給源に対応する第1の供給Vcc基準点と、限流抵抗器Rと直列の第2の供給Vss基準点との間に接続され、第2の二次巻線33のアンペア回数およびスイッチTrを設定することを可能にする。スイッチTrは、パルス列65に対応するパターンが制御電極に加えられるトランジスタであることが好ましい。よって、スイッチTrは、パルス列65の各パルス66の時間にわたって、第2の二次巻線33を通る電流の流れを制御する。加えられる電圧Vccの振幅は、一定であり、トリップ閾値Sdから独立している。同様に、第2の二次巻線33を流れる電流は、スイッチTrが閉じていると、一定であり、トリップ閾値Sdから独立している。供給Vss基準点がゼロ供給電圧に対応するときに、このようにして生成されたパルス列65がDC成分Ucを含むことに留意されたい。後述するように試験信号を特定するための変形では、DC成分の検出を使用してもよい。パルスの振幅および第2の二次巻線33の巻数は、最高トリップ閾値Sdに関して動作を試験できるように定められる。この場合、パルス66の周波数は、電気回路の周波数に近いように選ばれる。トリップ閾値が5Aである場合、パルス66の周波数は、70Hzに等しいことが好ましい。そのようなパルス列は、図4Aに例示されている。トリップ閾値が1Aよりも高い場合、パルス66の周波数は、100Hzよりも低いことが好ましい。トリップ閾値Sdが低い値、例えば30mAに設定されているときに、パルス列65が保護ユニットをトリップさせるのを防止するために、測定回路46により測定される信号は、閾値Sdよりも低い必要がある。このことを達成するために、本発明によれば、閾値Sdが低い値に設定されているときに、パルス66の周波数が高められる。トリップ閾値が30mAに等しい場合、パルス66の周波数は、800Hz程度であることが好ましい。そのようなパルス列は、図4Bに例示されている。図3は、トリップ閾値Sdが5Aに等しい場合に使用される70Hzの周波数が垂直基準48を用いてマークされている、フィルタ44の周波数応答曲線を例示している。垂直基準49は、トリップ閾値Sdが30mAに等しい場合に使用される800Hzの周波数をマークしている。フィルタ44は、70Hzの周波数を殆ど減衰させない。したがって、第2の二次巻線33を通して生成器により送信され、第1の二次巻線32により受信されるパルス列65は、殆ど減衰しない。しかし、フィルタ44は、垂直基準49により示すように800Hzの周波数を大きく減衰させる。第2の二次巻線33を通して生成器により送信されるパルス列65は、トリップ閾値Sd未満にとどまり、よって保護装置をトリップさせないように減衰する。パルス66の周波数、フィルタ44のカットオフ周波数、フィルタ44の次数、第1および第2の巻線の巻数およびインダクタンスの選択によって、測定回路46により受信される信号のレベルを規定し、よって、フィルタ44を通過した後のパルス列65の測定値がトリップ閾値Sdよりも低くなるように、周波数のプロファイルを規定することができる。より一般的に、トリップ閾値Sdが高い場合、パルス66の周波数が低くなり、トリップ閾値Sdが低い場合、パルス66の周波数が高くなる。閾値Sdに対応した周波数の段階分けは、所与のトリップ閾値Sdに対応するパルス66の周波数が、より高いトリップ閾値Sdに対応するパルスの周波数よりも高くなるようなものである。よって、選ばれたトリップ閾値Sdにかかわらずに、パルス列65を用いて変流器3および測定回路4を試験する際の困難性が克服される。この解決策は、トリップ閾値の切換えまたは第1の二次巻線32の負荷の切換えを要求しないという利点を有する。パルス列65の生成に要求されるエネルギーは、パルス66の周波数にかかわらず、また選択されたトリップ閾値Sdにかかわらず、所与のデューティサイクルに対して一定である。パルス列65は、所定の数のパルス66から成ってもよく、そうでなければ、パルス列65は、例えば、トリップ閾値Sdが30mAに等しいときに100ms、トリップ閾値Sdが100mAよりも高いか100mAに等しいときに400msなど、所定の時間にわたって送信されるパルス66から成ってもよい。試験装置は、好ましくは、作業者によりアクセス可能なプッシュボタンを用いて、または通信バスを用いて試験要請62が発動されたときに、パルス列66を送信することが好ましい。変形として、例えば、1時間毎または1日毎など周期的および自動的に生成器6により試験要請を発動してもよい。2つの連続パルス列65の間に2秒の最低間隔が要求されることが好ましい。
【0024】
生成器6は、選択されたトリップ閾値Sdの値を取得するようにリンク51によりトリップ回路5にリンクされる。よって、生成器6は、選択されたトリップ閾値Sdに対応する固有のパルス列65を生成することができる。
【0025】
変速駆動装置または電圧もしくは周波数変換器などの1つ以上の電子負荷を含む回路に電気保護ユニットを実装してもよい。そのような負荷は、生成器6により送信されるパルス66の周波数を表すと処理回路7により解釈されうる調波を回路上に生成する。変形として、生成器は、処理回路7により認識可能な特定のパターンを含むパルス列を送信してもよい。様々なパターンを無限に規定することができる。単純なパターンが図4Aおよび図4Bに示されている。より複雑なパターンの例が図4Cに例示されている。このパターンは、所与の周波数を有する1つ以上のパルス66aおよび66cと、異なる周波数を有する後続の1つ以上のパルス66bおよび66dとを含む。パターンが可変数のパルスを含んでもよいが、パルスの数は、パターンの定義の一部を形成する。つまり、800Hzの周波数の10個のパルス66から成るパルス列65を生成器6が送信し、800Hzの周波数の20個のパルスを処理回路が特定する場合、800Hzに干渉源が明らかに存在するので、試験の結果を否定的であるとみなす必要がある。固有のパターンによって、第1の二次巻線32により受信された信号に含まれるパルス列65の存在を、前記信号が多数の寄生調波を含む場合でも誤りなしに特定することが可能となる。「一次電流42を表す信号中のパルス列65の存在を特定する」という表現は、選択されたトリップ閾値Sdに対応する固有のパターンの認識、例えば、図4Cに示したように、100mAに等しいトリップ閾値Sdの場合、400Hzの周波数を有する一連の2つのパルス66a、800Hzの周波数を有する後続の4つのパルス66b、400Hzの周波数を有する後続の2つのパルス66c、および800Hzの周波数を有する最後の2つのパルス66dの認識を意味すると理解される。
【0026】
処理回路7は、例えば図4Cに示したような、生成器6により送信されたパルス列65と、図5に示したような、一次電流42を表す対応する信号との逐一の比較によって、一次電流42を表す信号上に存在するパルス列65を特定することが好ましい。第1の試験パルス66aの送信に続いて、一次電流42を表す信号に最高V1に達する立ち上がりエッジが現れる。次に、第1のパルス66aはゼロまで低下し、一次電流42を表す信号に最低V5に達する立ち下りエッジが現れる。後続のパルスにも同じことが当てはまる。よって、一次電流42を表す信号において試験パルス66の送信と同期して立ち上がりエッジまたは立ち下りエッジを検出することは、信号42上に存在するパルスが生成器6から生じており、装置外部の寄生源から生じていないことの証拠となる。
【0027】
一次電流42を表す信号上に存在するパルスの振幅を、これらの同じパルスの周波数に従って比較することによって、一次電流42を表す信号上に存在するパルス列65を特定する追加の手段を得ることができる。よって、400Hzの周波数を有するパルス66aは、800Hzの周波数を有するパルス66bよりもフィルタ44により減衰しにくい。図5に例示した一次電流42を表す信号では、400Hzの周波数を有するパルス66aに対応する振幅V1-V5およびV2-V6は、800Hzの周波数を有するパルス66bに対応する振幅V3-V7およびV4-V7よりも大きい。振幅の差は、400Hzおよび800Hzの周波数でのフィルタ44の減衰により規定される。
【0028】
一次電流42を表す信号中のパルス列65の存在を特定する別の可能性が、信号42に含まれる各種それぞれの周波数および振幅を特定するようにフーリエ変換などのスペクトル分解を行うことである。信号42および61の畳み込み、そうでなければ相関などの他の手段を使用してもよい。特定に要求される計算は、例えば、処理回路7のマイクロコントローラを用いて行われる。
【0029】
50%以外のデューティサイクルを有するパルス66から成るパターンを使用することによって、一次電流42を表す信号上に存在するパルス列65の特定を容易にするための追加の一可能性を得ることができる。例えば、パルスが、期間の60%にわたって振幅Vccを有し、時間の残りの40%にわたってゼロ振幅を有してもよい。
【0030】
変形として、処理回路7は、パルス66の周波数またはパルス列65に含まれるパターンの検出から独立してまたはそれに加えて、試験信号中に存在するDC成分Ucの存在を検出するためのモジュールを所有する。原則的に、変流器3は、DC電流を変化させず、高域フィルタとしてふるまう。しかし、変流器の巻線を通してDC電流パルスのエッジが送信される。この特性は、試験信号中に存在するDC成分Ucの存在を検出するために使用される。第1のパルス66aが変流器3の磁気回路30により送信されるときに、一次電流42を表す信号は、開始電位Vssおよび最大振幅V1を有する立ち上がりエッジを含む。磁気回路が任意のDC成分をフィルタ除去するので、一次電流42を表す信号上のパルスの振幅は、電位Vssに徐々に寄り、後続のパルスの振幅V2、V8、V9は、閾値Vsccを下回る。減少は、図5の曲線78により例示したように、ほぼ指数関数的な減少に従い、これは、DC成分の存在の指標となる。この減少は、パルス列65の送信を特定するために使用することができる。閾値Vsccが、V1よりも低く、最高値V2、V3またはV4のうちの1つよりも高い値に予め決定される。一次電流42を表す信号による閾値Vsccのクロスを検出することによって、処理回路7のモジュールが、一次電流42を表す信号中のDC成分の存在を特定する。前記クロスは、生成器6によるパルス列65の送信にリンクされたDC成分の存在の指標であり、よって、電気保護ユニット2の電流測定系統が適正に動作していることを証明する。
【0031】
試験装置1の処理回路7は、生成器6が第2の二次巻線33においてパルス列65を生成するときに、パルス列65が特定されない場合、または一次電流42を表す信号中のDC成分Ucが検出されない場合、警告信号71を送信するための出力部を有する。警告信号71は、電気保護ユニット2をトリップさせずに使用者に動作障害を通知することができる。このようにして、サービスの連続性が確保され、使用者は、故障したハードウェアに関する保守動作を都合の良いときに計画することができる。
【0032】
生成器6の機能および処理回路7の機能は、1つ以上のマイクロプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムを用いて行われることが好ましい。電力散逸の理由から、生成器6のトランジスタTrは、マイクロプロセッサの外部に接続された構成要素でもよい。生成器6および処理回路7はまた、他の機能を組み込んだデジタルまたはアナログ装置内に組み込まれてもよい。生成器6および処理回路7は、動作の安全性を高めるように、測定回路4およびトリップ回路5を含むユニットとは別個のアセンブリの一部を形成することが好ましい。間接的に、試験装置1は、測定回路4およびトリップ回路5が電力を適正に供給されているかどうかを検査することを可能にする。変形として、フィルタ44は、生成器6の出力部と第2の二次巻線33との間に、完全にまたは部分的に置かれてもよい。この変形は、図3に示したような周波数応答に要求される特性をフィルタ44が有していないときに使用される。よって、生成器6、変流器3および測定回路4から成る検出および試験系統の周波数応答を補正することが可能である。
【0033】
本発明はまた、上述したような試験装置1を含む電気回路の保護ユニット2に関係する。前記保護ユニット2は、図6に概略的に示すように、2つの電流導体31を流れる電流Ipを表す信号を送出する変流器3を含む。よって、説明される変流器3は、導体31を流れる電流の差を表す信号を送出する差動電流センサであり、前記信号は、上述したように測定回路4およびトリップ回路5に送出される。一次電流Ipの測定値41がトリップ閾値Sdよりも高いときに、作動装置8にリンクされたトリップ回路5は、前記作動装置を始動させるようにトリップ信号52を作動装置8に送る。作動装置8は、導体31を通る電流Ipの流れを中断するように電流スイッチ9の開放を作動させるように構成されたトリップ部材である。
【0034】
保護ユニット2には、上述したような試験装置が設けられ、生成器6が変流器3の第2の二次巻線33を通してパルス列65を送信し、一次電流42を表す信号中のパルス列の存在を処理回路7を用いて検出し特定する。生成器6が第2の二次巻線33においてパルス列65を生成するときに、パルス列65が特定されない場合、または一次電流42を表す信号中のDC成分Ucが検出されない場合、警告信号71が送信される。警告信号71は、使用者の必要に応じて、警告メッセージを管理者に送信したり、シグナリングまたはトリップ部材を始動させたりするために使用される。
【0035】
試験装置1は、定期的または連続的に1つ以上の試験パルス列65を送信することができる。パルス列65は、第1の二次巻線32を通る一次電流Ipにより生成された信号に追加される。一次電流Ipにより生成された信号がトリップ閾値Sdよりも僅かに低い場合、パルス列65により生成された追加信号を加えることによって、一次電流の測定値41が選択された閾値Sdを上回り、よってトリップ指令52を生じさせることがある。そのような不要なトリップを防止するために、本発明はまた、上述したような試験装置を含む保護ユニットを試験するための方法を含む。試験方法のフローチャートが図7に示されている。方法は、一次電流Ipの測定値41を取得するステップ110を含み、次にステップ120で、選択されたトリップ閾値Sdの値を取得するステップを含む。方法はついで、最低電流閾値Sminiが決定されるステップ130を含む。最低電流閾値Sminiは、予め決定され、トリップ閾値Sdのそれぞれと関連付けられる。例として、
トリップ閾値Sdが30mAに等しい場合、最低閾値Sminiは6mAに等しく、
閾値Sdが100mAに等しい場合、最低閾値Sminiは12mAに等しく、
閾値Sdが1Aに等しい場合、最低閾値Sminiは50mAに等しい。
【0036】
閾値Sminiはまた、トリップ閾値Sdの一部分、例えば、Smini=15%×Sdとして規定されてもよい。次に、方法は、一次電流41の測定値を最低電流閾値Sminiと比較するステップ140を含む。一次電流41の測定値がSminiよりも高い場合、このことは、少なくともSminiに等しい振幅を有する一次電流Ipが一次導体31を流れていることを意味する。そのような情報は、それ自体、測定回路4およびトリップ回路5の変流器3の適正な動作を意味する。したがって、一次電流Ipがトリップ閾値Sdよりも僅かに低いときに、動作を試験する必要がなく、それによって、上述したような不要なトリップを回避する。方法はついで、試験装置1のシグナリングの始動によりマークされうる肯定的な試験結果に対応するステップ190に移る。
【0037】
ステップ140の試験中に、一次電流41の測定値が最低電流閾値Sminiよりも低い場合、このことは、Sminiよりも小さな振幅を有する弱い一次電流Ipが、一次導体31を流れているか、一次電流Ipがゼロであるか、そうでなければ変流器3または測定回路4が故障していることを意味する。この場合、方法は、選択されたトリップ閾値Sdに固有のパルスの少なくとも1つのパルス列65が生成されるステップ150に移る。次に、ステップ160では、一次電流42を表す信号が取得される。ついで、ステップ170では、一次電流42を表す信号中のパルス列65の存在が、上述した1つ以上の方法により特定される。DC成分の特定または検出が否定的である場合、方法は、警告信号71が生成されるステップ180に移る。そうでなければ、試験の結果は肯定的となる。ステップ180および190が完了すると、方法は、新たな試験サイクルのためにステップ110に戻る。
【0038】
試験方法は、生成器6と処理回路7により共同で行われる。
【0039】
そのような試験方法は、選択されたトリップ閾値にかかわらずに、電気回路を不要に開放させずに、保護ユニットの信号に対して処理系統の全体または一部が適正に動作しているかどうかを試験することを可能にする。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7