(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-16
(45)【発行日】2022-09-28
(54)【発明の名称】整形外科用器具摘出システム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/92 20060101AFI20220920BHJP
【FI】
A61B17/92
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018171309
(22)【出願日】2018-09-13
【審査請求日】2021-09-03
(32)【優先日】2017-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516312682
【氏名又は名称】デピュイ・アイルランド・アンリミテッド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】DEPUY IRELAND UNLIMITED COMPANY
【住所又は居所原語表記】Loughbeg Industrial Estate, Ringaskiddy, County Cork, Ireland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】リンゼイ・エル・ギルソン
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・エム・ウォルカット
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・イー・ウォゴマン
(72)【発明者】
【氏名】ダレン・エル・デッフェンボー
【審査官】石川 薫
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0209277(US,A1)
【文献】特開2014-180559(JP,A)
【文献】特開平11-128243(JP,A)
【文献】米国特許第06783004(US,B1)
【文献】米国特許第05464406(US,A)
【文献】米国特許第04834081(US,A)
【文献】実開昭48-078497(JP,U)
【文献】実開昭62-042967(JP,U)
【文献】登録実用新案第3089536(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/92
B25B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用器具摘出システムであって、
第1の端部と第2の端部との間に延在する第1の本体を有する第1の摘出ツールであって、前記第1の摘出ツールは、(i)前記第1の端部上に形成され、大腿骨トライアルシステムのステムコンポーネント、及び脛骨トライアルシステムのステムコンポーネントの螺刻端部に選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第1の複数のねじ山と、(ii)前記第2の端部上に形成され、大腿骨髄内アダプタのステムスタビライザに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第2の複数のねじ山と、(iii)前記第1の端部と前記第2の端部との間にある前記本体を貫通して延在する第1の孔と、を有する、第1の摘出ツールと、
第1の直径を有する第1の端部と、前記第1の直径よりも大きい第2の直径を有する第2の端部との間に延在する第2の本体を有する第2の摘出ツールであって、前記第2の摘出ツールは、(i)前記第1の端部上に形成され、脛骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第1の複数のねじ山と、(ii)前記第2の端部上に形成され、大腿骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第2の複数のねじ山と、(iii)前記第1の端部と前記第2の端部との間にある前記第2の本体を貫通して延在する第2の孔と、を有する、第2の摘出ツールと、を備え、
前記第1の摘出ツールの前記第1の本体は、前記第2の摘出ツールに梃子の作用を提供して摘出を補助するために、前記第1の摘出ツールを前記第2の摘出ツールに結合させるように、前記第2の摘出ツールの前記第2の孔を貫通して延在するようにサイズ決定されており、
前記第2の摘出ツールの前記第2の本体は、前記第1の摘出ツールに梃子の作用を提供して摘出を補助するために、前記第2の摘出ツールを前記第1の摘出ツールに結合させるように、前記第1の摘出ツールの前記第1の孔を貫通して延在するようにサイズ決定されている、外科用器具摘出システム。
【請求項2】
前記第1の摘出ツールの前記第1の複数のねじ山が、大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントの雄ねじ山、及び脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントの雄ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雌ねじ山であり、
前記第1の摘出ツールの前記第2の複数のねじ山が、前記ステムスタビライザの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雄ねじ山である、請求項1に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項3】
前記大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントに結合し、
前記脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、前記脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントに結合する、請求項2に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項4】
前記大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、大腿骨ステムトライアルであり、
前記脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、脛骨ステムトライアルである、請求項3に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項5】
前記第2の摘出ツールの前記第1の複数のねじ山が、脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された、雄ねじ山であり、
前記第2の摘出ツールの前記第2の複数のねじ山が、大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雄ねじ山である、請求項1に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項6】
前記第2の摘出ツールの前記第1の複数のねじ山が、第1のねじ山径を有し、前記第2の摘出ツールの前記第2の複数のねじ山が、第2のねじ山径を有し、前記第2のねじ山径が、前記第1のねじ山径よりも大きい、請求項5に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項7】
前記第2の摘出ツールの前記第1の端部が、前記第2の本体から前記第1の直径まで先細になる先細端部である、請求項6に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項8】
前記先細端部が、前記大腿骨髄内アダプタから前記ステムスタビライザを取り除くため、前記ステムスタビライザの側面を貫通して延在する孔の中に受容されるようにサイズ決定及び成形されている、請求項7に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項9】
脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、前記脛骨トライアルシステムの表面脛骨トライアルに結合し、
前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、前記大腿骨トライアルシステムの表面大腿骨トライアルに結合する、請求項5に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項10】
脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、固定ベアリングアダプタトライアル、固定ベアリングステムアダプタトライアル、回転プラットフォームステムアダプタトライアル、又は脛骨オフセットアダプタトライアルのうちの少なくとも1つであり、
前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、ボスアダプタトライアル、又は大腿骨オフセットアダプタトライアルのうちの少なくとも1つである、請求項9に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項11】
外科用器具摘出システムであって、
表面大腿骨トライアル、中間トライアルコンポーネント、ステムコンポーネントを有する大腿骨トライアルシステムと、
表面脛骨トライアル、中間トライアルコンポーネント、及びステムコンポーネントを有する脛骨トライアルシステムと、
ステムスタビライザを有する大腿骨髄内アダプタと、
第1の端部と第2の端部との間に延在する第1の本体を有する第1の摘出ツールであって、前記第1の摘出ツールは、(i)前記第1の端部上に形成され、大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネント、及び脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントの螺刻端部に選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された、第1の複数のねじ山と、(ii)前記第2の端部上に形成され、前記大腿骨髄内アダプタの前記ステムスタビライザに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第2の複数のねじ山と、(iii)前記第1の端部と前記第2の端部との間にある前記本体を貫通して延在する第1の孔と、を有する、第1の摘出ツールと、
第1の直径を有する第1の端部と、前記第1の直径よりも大きい第2の直径を有する第2の端部との間に延在する第2の本体を有する第2の摘出ツールであって、前記第2の摘出ツールは、(i)前記第1の端部上に形成され、脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された、第1の複数のねじ山と、(ii)前記第2の端部上に形成され、大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された、第2の複数のねじ山と、(iii)前記第1の端部と前記第2の端部との間にある前記第2の本体を貫通して延在する第2の孔と、を有する、第2の摘出ツールと、を備え、
前記第1の摘出ツールの前記第1の本体が、前記第2の摘出ツールに梃子の作用を提供して摘出を補助するために、前記第1の摘出ツールを前記第2の摘出ツールに結合させるように、前記第2の摘出ツールの前記第2の孔を貫通して延在するようにサイズ決定されており、
前記第2の摘出ツールの前記第2の本体が、前記第1の摘出ツールに梃子の作用を提供して摘出を補助するために、前記第2の摘出ツールを前記第1の摘出ツールに結合させるように、前記第1の摘出ツールの前記孔を貫通して延在するようにサイズ決定されている、外科用器具摘出システム。
【請求項12】
前記第1の摘出ツールの前記第1の複数のねじ山が、大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントの雄ねじ山、及び脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントの雄ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された、雌ねじ山であり、
前記第1の摘出ツールの前記第2の複数のねじ山が、前記ステムスタビライザの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された、雄ねじ山である、請求項11に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項13】
前記大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントに結合し、
前記脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、前記脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントに結合する、請求項12に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項14】
前記大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、大腿骨ステムトライアルであり、
前記脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、脛骨ステムトライアルである、請求項13に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項15】
前記第2の摘出ツールの前記第1の複数のねじ山が、前記脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された、雄ねじ山であり、
前記第2の摘出ツールの前記第2の複数のねじ山が、前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された、雄ねじ山である、請求項11に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項16】
前記第2の摘出ツールの前記第1の複数のねじ山が、第1のねじ山径を有し、前記第2の摘出ツールの前記第2の複数のねじ山が、第2のねじ山径を有し、前記第2のねじ山径が、前記第1のねじ山径よりも大きい、請求項15に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項17】
前記第2の摘出ツールの前記第1の端部が、前記第2の本体から前記第1の直径まで先細になる先細端部である、請求項16に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項18】
前記先細端部は、前記大腿骨髄内アダプタから前記ステムスタビライザを取り除くため、前記ステムスタビライザの側面を貫通して延在する孔の中に受容されるようにサイズ決定及び成形されている、請求項17に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項19】
脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、前記脛骨トライアルシステムの表面脛骨トライアルに結合し、
前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、前記大腿骨トライアルシステムの表面大腿骨トライアルに結合する、請求項15に記載の外科用器具摘出システム。
【請求項20】
脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、固定ベアリングアダプタトライアル、固定ベアリングステムアダプタトライアル、回転プラットフォームステムアダプタトライアル、又は脛骨オフセットアダプタトライアルのうちの少なくとも1つであり、
前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、ボスアダプタトライアル、又は大腿骨オフセットアダプタトライアルのうちの少なくとも1つである、請求項19に記載の外科用器具摘出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、整形外科用器具システムに関し、より詳細には、患者の骨から脛骨又は大腿骨の外科用器具を摘出するために使用される器具に関する。
【背景技術】
【0002】
関節形成術は、病変した生体関節及び/又は損傷した生体関節を人工関節に置換する、周知の外科的処置である。例えば、全膝関節形成術の外科的処置では、患者の生体膝関節を人工膝関節又は膝プロテーゼに部分的又は全体的に置換する。通常の膝プロテーゼは、脛骨トレイ、大腿骨コンポーネント、及び脛骨トレイと大腿骨コンポーネントとの間に配置されるポリマーインサート又はベアリングを含む。脛骨トレイは、一般に、遠位に延在するステムを有するプレートを含み、大腿骨コンポーネントは、一般に、一対の離間配置された顆状要素を含み、これはポリマーベアリングの対応する表面と関節接合する表面を含む。脛骨トレイのステムは、患者の脛骨の外科的に準備された髄管に埋め込まれるように構成され、大腿骨コンポーネントは、患者の大腿骨の外科的に準備された遠位端に結合されるように構成される。
【0003】
ときには、膝再置換手術を患者に行うことが必要とされる場合がある。このような膝再置換手術では、以前埋め込まれた膝プロテーゼが外科的に取り除かれ、置換用膝プロテーゼが埋め込まれる。一部の膝再置換手術では、例えば、脛骨トレイ、大腿骨コンポーネント、及びポリマーベアリングを含む、以前埋め込まれた膝プロテーゼのコンポーネントの全てが、外科的に取り除かれる場合がある。他の膝再置換手術では、以前埋め込まれた膝プロテーゼの一部のみが取り除かれ、置換され得る。
【0004】
膝再置換手術中、整形外科の執刀医は、典型的には、膝プロテーゼを受容する患者の骨を準備するために、例えば、切断ブロック、外科用リーマ、ドリルガイド、人工装具トライアル、及び他の外科用器具等の様々な異なる整形外科用手術器具を使用する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、外科用器具摘出システムは、第1の端部と第2の端部との間に延在する第1の本体を有する第1の摘出ツールを含む。第1の摘出ツールは、第1の端部上に形成され、大腿骨トライアルシステムのステムコンポーネント、及び脛骨トライアルシステムのステムコンポーネントの螺刻端部に選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第1の複数のねじ山を有する。第1の摘出ツールは、第2の端部上に形成され、大腿骨髄内アダプタのステムスタビライザに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第2の複数のねじ山を有する。第1の摘出ツールは、第1の端部と第2の端部との間にある本体を貫通して延在する第1の孔を有する。第2の摘出ツールは、第1の直径を有する第1の端部と、第1の直径よりも大きい第2の直径を有する第2の端部との間に延在する第2の本体を有する。第2の摘出ツールは、第1の端部上に形成され、脛骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第1の複数のねじ山を有する。第2の摘出ツールは、第2の端部上に形成され、大腿骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第2の複数のねじ山を有する。第2の摘出ツールは、第1の端部と第2の端部との間にある第2の本体を貫通して延在する第2の孔を有する。第1の摘出ツールの第1の本体は、第2の摘出ツールに梃子の作用を提供して摘出を補助するために、第1の摘出ツールを第2の摘出ツールに結合させるように、第2の摘出ツールの第2の孔を貫通して延在するようにサイズ決定されている。第2の摘出ツールの第2の本体は、第1の摘出ツールに梃子の作用を提供して摘出を補助するために、第2の摘出ツールを第1の摘出ツールに結合させるように、第1の摘出ツールの孔を貫通して延在するようにサイズ決定されている。
【0006】
いくつかの実施形態では、第1の摘出ツールの第1の複数のねじ山は、大腿骨トライアルシステムのステムコンポーネントの雄ねじ山、及び脛骨トライアルシステムのステムコンポーネントの雄ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雌ねじ山とすることができる。いくつかの実施形態では、第1の摘出ツールの第2の複数のねじ山は、ステムスタビライザの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雄ねじ山とすることができる。いくつかの実施形態では、大腿骨トライアルシステムのステムコンポーネントが、大腿骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントに結合することができる。いくつかの実施形態では、脛骨トライアルシステムのステムコンポーネントが、脛骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントに結合することができる。いくつかの実施形態では、大腿骨トライアルシステムのステムコンポーネントは、大腿骨ステムトライアルとすることができる。いくつかの実施形態では、脛骨トライアルシステムのステムコンポーネントは、脛骨ステムトライアルとすることができる。
【0007】
いくつかの実施形態では、第2の摘出ツールの第1の複数のねじ山は、脛骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雄ねじ山とすることができる。いくつかの実施形態では、第2の摘出ツールの第2の複数のねじ山は、大腿骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雄ねじ山とすることができる。いくつかの実施形態では、第2の摘出ツールの第1の複数のねじ山が、第1のねじ山径を有し、第2の摘出ツールの第2の複数のねじ山が、第2のねじ山径を有することができる。第2のねじ山径は、第1のねじ山径よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、第2の摘出ツールの第1の端部は、第2の本体から第1の直径まで先細になる先細端部とすることができる。いくつかの実施形態では、先細端部は、大腿骨髄内アダプタからステムスタビライザを取り除くため、ステムスタビライザの側面を貫通して延在する孔の中に受容されるようにサイズ決定及び成形されることができる。いくつかの実施形態では、脛骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントが、脛骨トライアルシステムの表面脛骨トライアルに結合することができる。いくつかの実施形態では、大腿骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントが、大腿骨トライアルシステムの表面大腿骨トライアルに結合することができる。いくつかの実施形態では、脛骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントは、固定ベアリングアダプタトライアル、固定ベアリングステムアダプタトライアル、回転プラットフォームステムアダプタトライアル、又は脛骨オフセットアダプタトライアルのうちの少なくとも1つとすることができる。いくつかの実施形態では、大腿骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントは、ボスアダプタトライアル、又は大腿骨オフセットアダプタトライアルのうちの少なくとも1つとすることができる。
【0008】
本開示の別の態様によれば、大腿骨トライアルシステムが、表面大腿骨トライアル、中間トライアルコンポーネント、ステムコンポーネントを有する。脛骨トライアルシステムが、表面脛骨トライアル、中間トライアルコンポーネント、及びステムコンポーネントを有する。大腿骨髄内アダプタが、ステムスタビライザを有する。第1の摘出ツールが、第1の端部と第2の端部との間に延在する本体を有する。第1の摘出ツールは、第1の端部上に形成され、大腿骨トライアルシステムのステムコンポーネント、及び脛骨トライアルシステムのステムコンポーネントの螺刻端部に選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第1の複数のねじ山を有する。第1の摘出ツールは、第2の端部上に形成され、大腿骨髄内アダプタのステムスタビライザに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第2の複数のねじ山を有する。第1の摘出ツールが、第1の端部と第2の端部との間にある本体を貫通して延在する第1の孔を有する。第2の摘出ツールが、第1の直径を有する第1の端部と、第1の直径よりも大きい第2の直径を有する第2の端部との間に延在する第2の本体を有する。第2の摘出ツールが、第1の端部上に形成され、脛骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第1の複数のねじ山を有する。第2の摘出ツールが、第2の端部上に形成され、大腿骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第2の複数のねじ山を有する。第2の摘出ツールが、第1の端部と第2の端部との間にある第2の本体を貫通して延在する第2の孔を有する。第1の摘出ツールの第1の本体が、第2の摘出ツールに梃子の作用を提供して摘出を補助するために、第1の摘出ツールを第2の摘出ツールに結合させるように、第2の摘出ツールの第2の孔を貫通して延在するようにサイズ決定されている。第2の摘出ツールの第2の本体が、第1の摘出ツールに梃子の作用を提供して摘出を補助するために、第2の摘出ツールを第1の摘出ツールに結合させるように、第1の摘出ツールの孔を貫通して延在するようにサイズ決定されている。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1の摘出ツールの第1の複数のねじ山は、大腿骨トライアルシステムのステムコンポーネントの雄ねじ山、及び脛骨トライアルシステムのステムコンポーネントの雄ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雌ねじ山とすることができる。いくつかの実施形態では、第1の摘出ツールの第2の複数のねじ山は、ステムスタビライザの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雄ねじ山とすることができる。いくつかの実施形態では、大腿骨トライアルシステムのステムコンポーネントは、大腿骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントに結合することができる。いくつかの実施形態では、脛骨トライアルシステムのステムコンポーネントは、脛骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントに結合することができる。いくつかの実施形態では、大腿骨トライアルシステムのステムコンポーネントは、大腿骨ステムトライアルとすることができる。いくつかの実施形態では、脛骨トライアルシステムのステムコンポーネントは、脛骨ステムトライアルとすることができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、第2の摘出ツールの第1の複数のねじ山は、脛骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雄ねじ山とすることができる。いくつかの実施形態では、第2の摘出ツールの第2の複数のねじ山は、大腿骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雄ねじ山とすることができる。いくつかの実施形態では、第2の摘出ツールの第1の複数のねじ山は、第1のねじ山径を有し、第2の摘出ツールの第2の複数のねじ山は、第2のねじ山径を有することができる。第2のねじ山径は、第1のねじ山径よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、第2の摘出ツールの第1の端部は、第2の本体から第1の直径まで先細になる先細端部とすることができる。いくつかの実施形態では、先細端部は、大腿骨髄内アダプタからステムスタビライザを取り除くため、ステムスタビライザの側面を貫通して延在する孔の中に受容されるようにサイズ決定及び成形されることができる。いくつかの実施形態では、脛骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントは、脛骨トライアルシステムの表面脛骨トライアルに結合することができる。いくつかの実施形態では、大腿骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントは、大腿骨トライアルシステムの表面大腿骨トライアルに結合することができる。いくつかの実施形態では、脛骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントは、固定ベアリングアダプタトライアル、固定ベアリングステムアダプタトライアル、回転プラットフォームステムアダプタトライアル、又は脛骨オフセットアダプタトライアルのうちの少なくとも1つとすることができる。いくつかの実施形態では、大腿骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントは、ボスアダプタトライアル、又は大腿骨オフセットアダプタトライアルのうちの少なくとも1つとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
詳細な説明では、特に次の図面を参照する。
【
図1】脛骨表面トライアル、中間トライアルコンポーネント、及びステムコンポーネントを有する整形外科用プロテーゼトライアルシステムの分解組立図である。
【
図2】大腿骨表面トライアル、中間トライアルコンポーネント、及びステムコンポーネントを有する別の整形外科用プロテーゼトライアルシステムの分解組立図である。
【
図3】切断ブロック、オフセットアダプタ、ステムスタビライザ、及びステムコンポーネントを有する大腿骨外科用システムの分解組立図である。
【
図5】線5-5に沿って切り取られた、
図4に示す外科用器具摘出システムの複合アダプタ摘出ツールの断面図である。
【
図6】線6-6に沿って切り取られた、
図4に示す外科用器具摘出システムのマルチ器具トライアル摘出ツールの断面図である。
【
図7】ステムコンポーネントを摘出するために骨に挿入された、
図4に示すマルチ器具トライアル摘出ツールの斜視図である。
【
図8】骨から摘出されたステムコンポーネントを示す、
図7と同様の斜視図である。
【
図9】
図4に示すマルチ器具摘出ツールに取り付けられた、
図4に示す複合アダプタトライアル摘出ツールの斜視図である。
【
図10】
図4に示す複合アダプタトライアル摘出ツールに取り付けられた、
図4に示すマルチ器具摘出ツールの斜視図である。
【
図11】
図4に示す複合アダプタトライアル摘出ツールに取り付けられた、
図4に示したマルチ器具摘出ツールの斜視図である。
【
図12】
図9に示す線12-12に沿って切り取られたステムスタビライザに結合されたマルチ器具摘出ツールの断面図である。
【
図13】
図10に示す線13-13に沿って切り取られた中間脛骨トライアルコンポーネントに結合された複合アダプタ摘出ツールの断面図である。
【
図14】
図11に示す線14-14に沿って切り取られた中間大腿骨トライアルコンポーネントに結合された複合アダプタトライアル摘出ツールの断面図である。
【
図15】
図3に示したステムスタビライザに結合された、
図4に示す複合アダプタ摘出ツールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の概念には様々な改変及び代替的形態が考えられるが、その特定の例示的な実施形態を図面に例として示し、本明細書において詳細に述べる。しかしながら、本開示の概念を開示される特定の形態に限定することを何ら意図するものではなく、その逆に、本発明は、添付の「特許請求の範囲」において定義される発明の趣旨及び範囲に包含される全ての改変、等価物、並びに代替物を網羅することを意図するものであることを理解されたい。
【0013】
解剖学的基準を表す、前、後、内側、外側、上、下などの用語は、本明細書全体を通じて、本明細書において述べられる整形外科用インプラント及び整形外科用器具に関して、並びに患者の生体解剖学的構造に関して使用されてよい。これらの用語は、解剖学の研究及び整形外科学の分野のいずれにおいても広く理解された意味を有するものである。本明細書及び特許請求の範囲におけるこれらの解剖学的基準を表す用語の使用は、特に断らない限り、それらの十分に理解されている意味と一貫性を有するものとする。
【0014】
プロテーゼ膝関節及び膝関節構成要素、並びに膝関節を埋め込んで再建する方法を包含する、本開示の例示的な実施形態を下記で説明及び例示する。また、以下で論じられる好ましい実施形態が本質的に例示的なものであり、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく構成が変更され得ることは、当業者には明白であろう。しかしながら、明確さ及び正確さの目的のために、下記で説明する例示的な実施形態は、本発明の範囲に含まれるのに必須ではないことを当業者が認識するはずである任意の工程、方法、及び特徴を含むことができる。
【0015】
図1~3を参照すると、頸骨トライアルシステム10、大腿骨トライアルシステム12、及び大腿骨外科用システム150は、各種の互換性のあるコンポーネントを含むことができる。各システム10、12、150は、骨、すなわち頸骨又は大腿骨の表面上に、それぞれ直接配置される表面トライアルコンポーネント14を含む。中間トライアルコンポーネント16は、表面トライアルコンポーネント14に直接結合されることができる。さらに、ステムトライアルコンポーネント18は、中間トライアルコンポーネント16に結合するように構成されている。コンポーネント14,16、18の各々は、螺刻コネクタを利用して結合されている。螺刻コネクタの直径は、互換性のあるコンポーネントだけが互いに結合されるように、コンポーネントの種類に応じて変わり得る。
【0016】
頸骨プロテーゼ及び/又は大腿骨プロテーゼのトライアルを実行している間、トライアルコンポーネント16、18のうちの少なくともいくつかが、それぞれの骨の内部で意図せずに分解し得ることが多い。そのときは、執刀医は、処置を続ける前にこれらのコンポーネントを摘出する必要がある。コンポーネントの各々が、異なる大きさのコネクタを含むため、複数のツールが、コンポーネントを摘出するために処置の間中ずっと必要であり得る。さらに、執刀医は、コンポーネントを摘出するために必要なトルクを加えることができないため、執刀医は、コンポーネント摘出の困難に直面し得る。
【0017】
図1を参照すると、頸骨トライアルシステム10は、脛骨表面トライアル20を含む。典型的な実施形態では、脛骨表面トライアル20は、固定ベアリング脛骨トレイトライアルである。いくつかの実施形態では、脛骨表面トライアル20は、他の任意の脛骨表面トライアルコンポーネント、例えば回転プラットフォーム脛骨トレイトライアルを含むことができる。脛骨表面トライアル20は、患者の近位の脛骨の外科的に準備された端部(図示せず)の上に配置されるように構成されている脛骨トレイ22を含む。脛骨トレイ22は、プラットフォーム24、及びそのプラットフォーム24から延在するステムポスト26を含む。ステムポスト26は、いくつかの異なる中間コンポーネント16のうちの1つを受容するように構成されている。ステムポスト26は、5ミリメートルの直径30を有する雄ねじ山28を含む。いくつかの実施形態では、雄ねじ山28は、異なった直径30を有する。インサート(図示せず)が、脛骨トレイ22に固定可能である。このインサートは、脛骨トレイ22にスナップ嵌合することができる。かかる方法によって、インサートは、脛骨トレイ22対して固定される(すなわち、インサートは、前方/後方又は内側/外側の方向に回転又は移動できない)。しかし、他の実施形態では、インサートは、脛骨トレイ22に対して回転することが可能な様式で固定されることができる。インサートは、大腿骨コンポーネントの対応する関節表面と関節接合するように構成された外側及び内側の関節表面を含む。
【0018】
複数の中間トライアルコンポーネント16は、脛骨表面トライアル20に互換的に結合される。例示的な実施形態では、複数の中間トライアルコンポーネント16は、固定ベアリングアダプタトライアル32、固定ベアリングステムアダプタトライアル34、脛骨オフセットアダプタトライアル36、及び回転プラットフォームステムアダプタトライアル38を含む。他の実施形態では、中間トライアルコンポーネント16は、他のトライアルコンポーネントとすることができる。中間トライアルコンポーネント16は、ステムポスト26に結合するように構成されている。各中間トライアルコンポーネント16は、近位端部42及び遠位端部44を有する本体40を含む。孔46が、近位端部42に形成され、長手方向軸48に沿って延在する。孔46は、5ミリメートルの直径52を有する雌ねじ山50を含む。雌ねじ山50は、脛骨トライアルシステム10のステムポスト26に螺合するように構成されている。いくつかの実施形態では、雌ねじ山50は、異なる直径52を有することができる。
【0019】
孔54が、長手方向軸56に沿って、固定ベアリングステムアダプタトライアル34、脛骨オフセットアダプタトライアル36、及び回転プラットフォームステムアダプタトライアル38の各々の遠位端部44に画定されている。孔54は、8ミリメートルの直径60を有する雌ねじ山58を含む。いくつかの実施形態では、雌ねじ山58は、異なった直径60を有することができる。孔46の長手方向軸48、及び孔54の長手方向軸56は、固定ベアリングステムアダプタトライアル34、及び回転プラットフォームステムアダプタトライアル38において同一直線上に延在する。孔46の長手方向軸48、及び孔54の長手方向軸56は、脛骨オフセットアダプタトライアル36において、オフセットされ、かつ平行に延在する。
【0020】
脛骨ステムトライアル62が、固定ベアリングステムアダプタトライアル34、及び脛骨オフセットアダプタトライアル36のうちの1つに互換的に結合する。脛骨ステムトライアル62は、固定ベアリングステムアダプタトライアル34、脛骨オフセットアダプタトライアル36、又は回転プラットフォームステムアダプタトライアル38のうちの1つの孔54の雌ねじ山58に結合するように構成されている。脛骨ステムトライアル62は、螺刻ポスト66を有する近位端部64を含む。螺刻ポスト66は、8ミリメートルの直径70を有する雄ねじ山68を含む。いくつかの実施形態では、雄ねじ山68は、異なった直径70を有することができる。脛骨ステムトライアル62の雄ねじ山68は、中間トライアルコンポーネント16のうちの1つの雌ねじ山58に螺合するように構成されている。
【0021】
図2を参照すると、大腿骨トライアルシステム12は、大腿骨表面トライアル90を含む。いくつかの実施形態では、大腿骨表面トライアル90は、他の任意の大腿骨表面コンポーネント、例えば大腿骨カットスルートライアルを含むことができる。大腿骨表面トライアル90は、外側顆94から離間された内側顆92を含む。内側顆92及び外側顆94は、脛骨トライアルコンポーネントのベアリング表面(図示せず)の上で結合するように、サイズ決定及び成形されている。顆間切痕96が、内側顆92と外側顆94との間に配置されている。通路(図示せず)が、顆間切痕96の中に通じており、大腿骨表面トライアル90を貫通して延在している。ステムトライアルボルト98が、ステムトライアルボルト98の螺刻シャフト100が、大腿骨表面トライアル90から延在するように、その通路内に配置されている。螺刻シャフト100は、8ミリメートルの直径104を有する雄ねじ山102を含む。他の実施形態では、雄ねじ山102は、異なった直径104を有することができる。
【0022】
中間トライアルコンポーネント16は、大腿骨表面トライアル90に互換的に結合するように構成されている。例示的な実施形態では、中間トライアルコンポーネント16は、ボスアダプタトライアル106、及び大腿骨オフセットアダプタトライアル108を含む。他の実施形態では、中間トライアルコンポーネント16は、他の中間トライアルコンポーネントとすることができる。中間トライアルコンポーネント16は、近位端部110及び遠位端部112を含む。孔109が、長手方向軸111に沿って近位端部110に画定されている。孔109は、8ミリメートルの直径116を有する雌ねじ山114を含む。いくつかの実施形態では、雌ねじ山114は、異なった直径116を有することができる。雌ねじ山114は、大腿骨表面トライアル90の螺刻シャフト100の雄ねじ山102に螺合するように構成されている。孔118が、長手方向軸119に沿って各中間トライアルコンポーネント16の遠位端部112に画定されている。孔118は、8ミリメートルの直径122を有する雌ねじ山120を含む。いくつかの実施形態では、雌ねじ山120は、異なった直径122を有する。ボスアダプタトライアル106では、長手方向軸111は、長手方向軸119に対して同一直線上に延在する。大腿骨オフセットアダプタトライアル108では、長手方向軸111は、長手方向軸119からオフセットされ、かつそれと平行に延在する。
【0023】
大腿骨ステムトライアル124が、中間トライアルコンポーネント16のうちの1つに互換的に結合する。いくつかの実施形態では、大腿骨ステムトライアル124は、脛骨ステムトライアル62と同じとすることができることを理解されたい。大腿骨ステムトライアル124は、8ミリメートルの直径130を有する雄ねじ山128を有する螺刻ポスト126を含む。いくつかの実施形態では、雄ねじ山128は、異なった直径130を有する。雄ねじ山128は、中間トライアルコンポーネント16の雌ねじ山120に螺合するように構成されている。
【0024】
図3を参照すると、大腿骨外科用システム150が、患者の大腿骨の外科的に準備された表面の上で使用するように構成されたベース切断ブロック152を含む。骨髄内アダプタ154が、ベース切断ブロック152に固定されるように構成されている。例示的な実施形態では、骨髄内アダプタは、「骨髄内整形外科用器具」であり、これは、整形外科処置の間、患者の大腿骨の髄管内に少なくとも部分的に配置されるように構成された外科用ツールである。骨髄内アダプタ154は、ステムトライアル18に取り付けられるように構成されたガイド156及びステムスタビライザ158を含む。ステムトライアルを有さずにガイド156及びステムスタビライザ158を含むアセンブリは、骨髄内整形外科用器具とすることができることを理解されたい。同様に、ステムスタビライザ158及びステムトライアル18を含むアセンブリは、骨髄内整形外科用器具とすることができることを理解されたい。
【0025】
螺刻ポスト160が、骨髄内アダプタ154から延在している。螺刻ポスト160は、12ミリメートルの直径164を有する雄ねじ山162を含む。いくつかの実施形態では、雄ねじ山162は、異なった直径164を有することができる。ステムスタビライザ158は、螺刻ポスト160に結合するように構成されている。ステムスタビライザ158は、近位端部170及び遠位端部172を含む。孔174が、近位端部170に画定されている。この孔174は、12ミリメートルの直径178を有する雌ねじ山176を有する。いくつかの実施形態では、雌ねじ山176は、異なった直径178を有することができる。雌ねじ山176は、螺刻ポスト160の雄ねじ山162に結合するように構成されている。孔180が、ステムスタビライザ158の遠位端部172に画定されている。孔180は、8ミリメートルの直径184を有する雌ねじ山182を含む。いくつかの実施形態では、雌ねじ山182は、異なった直径184を有する。
【0026】
ステムスタビライザ158は、外側側壁166を含む。開口部161が、その外側側壁166に画定され、その外側側壁166に形成されている反対側の開口部(図示せず)と位置合わせされている。直径165を有する孔168からの開口部。
【0027】
大腿骨ステムトライアル186が、ステムスタビライザ158の遠位端部172に結合するように構成されている。いくつかの実施形態では、大腿骨ステムトライアル186は、大腿骨ステムトライアル124及び/又は脛骨ステムトライアル62と同じであってもよいことを理解されたい。大腿骨ステムトライアル186は、螺刻ポスト188を含む。螺刻ポスト188は、8ミリメートルの直径192を有する雄ねじ山190を含む。いくつかの実施形態では、雄ねじ山190は、異なった直径192を有する。雄ねじ山190は、ステムスタビライザ158の雌ねじ山182に螺合するように構成されている。
【0028】
図4を参照すると、外科用器具摘出システム210が、中間トライアルコンポーネント16及びステムトライアルコンポーネント18を摘出するために提供されている。この外科用器具摘出システム210は、複合アダプタトライアル摘出ツール212及びマルチ器具摘出ツール214を含む。複合アダプタトライアル摘出ツール212及びマルチ器具摘出ツール214は、金属で形成されてもよい。いくつかの実施形態では、複合アダプタトライアル摘出ツール212及びマルチ器具摘出ツール214は、任意の好適な外科用グレード材料で形成されてもよい。摘出ツール212は、長手方向軸222に沿って第1の端部218と第2の端部220との間に延在する本体216を有する。中央本体213が、第1の端部218と第2の端部220との間に配置されている。一対の開口部240及び242が、中央本体213内に形成されている。円筒状側壁246が、開口部240と242との間にある中央本体213を貫通して延在している。開口部240及び242、並びに円筒状側壁246は、協働して中央本体213内に孔244を形成している。孔244は、直径250を有する。
【0029】
直径224を有する第1のシャフト215が、中央本体213と第1の端部218との間に延在している。第1のシャフト215は、コンポーネントが第1の端部218に対応することを示すための印を受容するように構成されることができる平坦表面226を含む。例えば、平坦表面226は、第1の端部218が脛骨トライアルシステム10の中間トライアルコンポーネント16に対応することを示す印を含むことができる。いくつかの実施形態では、平坦表面226は、部品番号又は他の同様な部品インジケータを含むことができる。また、平坦表面226は、摘出ツール212が、例えばテーブルの上に置かれたときに、転がるのを防止することもできる。円錐台状部分232が、第1のシャフト215から延在し、第1のシャフト215から第1の端部218まで長手方向軸222に向かって先細りしている。螺刻ポスト268が、第1の端部218から延在している。螺刻ポスト268は、円錐台状部分232から延在する円筒部分から延在している。螺刻ポスト268は、固定ベアリングアダプタトライアル32、固定ベアリングステムアダプタトライアル34、脛骨オフセットアダプタトライアル36、及び回転プラットフォームステムアダプタトライアル38に選択的に結合するように構成されている。螺刻ポスト268は、直径224より小さい直径230を有する。
【0030】
直径219を有する第2のシャフト217が、中央本体213と第2の端部220との間に延在している。直径219は、第1のシャフト215の直径224と等しい。第2のシャフト217は、コンポーネントが第2の端部220に対応することを示すための印を受容するように構成されることができる平坦表面221を含む。例えば、平坦表面221は、第2の端部220が大腿骨トライアルシステム12の中間トライアルコンポーネント16に対応することを示す印を含むことができる。いくつかの実施形態では、平坦表面221は、部品番号又は他の同様な部品インジケータを含んでもよい。また、平坦表面221は、摘出ツール212が、例えばテーブルの上に置かれたときに、転がるのを防止することもできる。螺刻ポスト234は、第2の端部220から延在している。その螺刻ポスト234は、ボスアダプタトライアル106及び大腿骨オフセットアダプタトライアル108に選択的に結合するように構成されている。螺刻ポスト234は、第2のシャフト217の直径219より小さい直径236を有する。第2のシャフト217は、フランジ238において、螺刻ポスト234に階段状に下りている。ボスアダプタトライアル106及び/又は大腿骨オフセットアダプタトライアル108が、それぞれ、螺刻ポスト234に完全に固定されている場合、フランジ238は、螺刻ポスト234の回りの円周に延在し、ボスアダプタトライアル106及び/又は大腿骨オフセットアダプタトライアル108と係合する表面を形成する。
【0031】
上記の記載のように、外科用器具摘出システム210はまた、摘出ツール214も含む。摘出ツール214は、長手方向軸276に沿って第1の端部272と第2の端部274との間に延在する本体270を有する。中央本体271が、第1の端部272と第2の端部274との間に配置されている。一対の開口部290及び292が、中央本体271内に形成されている。円筒状側壁296が、開口部290と292との間の中央本体271を貫通して延在している。開口部290及び292、並びに円筒状側壁296は、中央本体271内に協働して孔294を形成する。孔294は、直径300を有する。
【0032】
直径278を有する第1のシャフト273が、中央本体271と第1の端部272との間に延在している。第1のシャフト273は、コンポーネントが第1の端部272に対応することを示すための印を受容するように構成されることができる平坦表面280を含む。例えば、平坦表面280は、第1の端部272がステムコンポーネント18に対応することを示す印を含むことができる。いくつかの実施形態では、平坦表面280は、部品番号又は他の同様な部品インジケータを含んでもよい。また、平坦表面280は、摘出ツール214が、例えばテーブルの上に置かれたときに、転がるのを防止することもできる。孔282が、第1の端部272内に画定され、脛骨ステムトライアル62、大腿骨ステムトライアル124、及び大腿骨ステムトライアル186に選択的に結合するように構成されている。外側端部表面284が、孔282の回りに延在している。外側端部表面284は、脛骨ステムトライアル62、大腿骨ステムトライアル124、及び/又は大腿骨ステムトライアル186が、それぞれ、第1の端部272に完全に固定されているとき、脛骨ステムトライアル62、大腿骨ステムトライアル124、及び/又は大腿骨ステムトライアル186と係合する。
【0033】
直径277を有する第2のシャフト275が、中央本体271と第2の端部274との間に延在している。直径277は、直径278と等しい。第2のシャフト275は、コンポーネントが第2の端部274に対応することを示すための印を受容するように構成されることができる平坦表面279を含む。例えば、平坦表面279は、第2の端部274がステムスタビライザ158に対応することを示す印を含むことができる。いくつかの実施形態では、平坦表面279は、部品番号又は他の同様な部品インジケータを含んでもよい。また、平坦表面279は、摘出ツール214が、例えばテーブルの上に置かれたときに、転がるのを防止する。螺刻ポスト286が、第2のシャフト275から延在し、ステムスタビライザ158に結合するように構成されている。螺刻ポスト286は、直径278より大きい直径288を有する。
【0034】
摘出ツール214の孔294の直径300は、第1のシャフト215の直径224、及び摘出ツール212の第2のシャフト217の直径219より大きい。したがって、摘出ツール212の第1のシャフト215及び第2のシャフト217は、摘出ツール214にトルクを提供するように、摘出ツール214の孔294内に受容されることができる。摘出ツール212の孔244の直径250は、摘出ツール214の第1のシャフト273の直径278より大きいが、摘出ツール214の螺刻ポスト286の直径288より小さい。したがって、摘出ツール214の第1のシャフト273は、摘出ツール212にトルクを提供するように、摘出ツール212の孔244内に受容されることができる。
【0035】
図5を参照すると、摘出ツール212の螺刻ポスト268は、5ミリメートルの直径230を有する雄ねじ山320を含む。いくつかの実施形態では、雄ねじ山320は、異なった直径230を有する。雄ねじ山320は、脛骨中間トライアルコンポーネント16、例えば、固定ベアリングアダプタトライアル32、固定ベアリングステムアダプタトライアル34、脛骨オフセットアダプタトライアル36、及び回転プラットフォームステムアダプタトライアル38の雌ねじ山50に接続するように、サイズ決定及び成形されている。摘出ツール212の螺刻ポスト234は、直径236を有する雄ねじ山322を含む。いくつかの実施形態では、直径236は、8ミリメートルであるが、雄ねじ山322は、異なった直径236を有することができる。雄ねじ山322は、大腿骨中間コンポーネント16、例えば、ボスアダプタトライアル106、及び大腿骨オフセットアダプタトライアル108の雌ねじ山114に結合するように、サイズ決定及び成形されている。
【0036】
図6を参照すると、摘出ツール214の孔282は、8ミリメートルの直径326を有する雌ねじ山324を含む。いくつかの実施形態では、雌ねじ山324は、異なった直径326を有する。雌ねじ山324は、脛骨ステムトライアル62の螺刻ポスト66、大腿骨ステムトライアル124の螺刻ポスト126、及び大腿骨ステムトライアル186の螺刻ポスト188に螺合するように、サイズ決定及び成形されている。螺刻ポスト286は、直径288を有する雄ねじ山328を含む。いくつかの実施形態では、直径288は、12ミリメートルであるが、雄ねじ山328は、異なった直径288を有することができる。雄ねじ山328は、ステムスタビライザ158の雌ねじ山176に接続するように、サイズ決定及び成形されている。
【0037】
図7を参照すると、関節置換術の間、脛骨ステムトライアル62が、脛骨332の空洞330の内部で意図せずに分解し得る。脛骨ステムトライアルを取り除くため、執刀医又は他の使用者が、雌ねじ山324が脛骨ステムトライアル62の螺刻ポスト66に螺合するように、摘出ツール214の第1のシャフト273を空洞330の中に前進させる。次いで、執刀医は、
図8に示すように、摘出ツール214に梃子の作用を適用し、骨332から脛骨ステムトライアル62を取り除く。同様な仕方で、摘出ツール214の第1のシャフト273を利用して、大腿骨ステムトライアル124及び/又は大腿骨ステムトライアル186のうちの任意の1つを骨から摘出することが可能であることが理解されよう。
【0038】
図9を参照すると、関節置換術の間、ステムスタビライザ158は、大腿骨336の空洞334の内部で意図せずに分解し得る。ステムスタビライザ158だけが、大腿骨336の内部に示されているが、大腿骨ステムトライアル186もまた、ステムスタビライザ158に結合されていることが理解されよう。したがって、以下に説明される摘出工程は、ステムスタビライザ158に結合された大腿骨ステムトライアル186を伴うステムスタビライザ158の摘出を含むことができる。ステムスタビライザ158を取り除くため、執刀医又は他の使用者は、摘出ツール214の第2のシャフト275を空洞334の中に前進させ、ステムスタビライザ158を取り出す。摘出ツール212が、骨336からステムスタビライザ158を取り除くため、梃子の作用、例えばトルクを提供することができるように、(
図12に示すように)摘出ツール214の雄ねじ山328は、ステムスタビライザ158の雌ねじ山176に螺合される。次いで、梃子の作用を適用する前に、執刀医は、摘出ツール214の孔294の内部に摘出ツール212の第1のシャフト215を挿入することができる。特に、第2のシャフト217もまた、摘出ツール214の孔294の中に挿入されることもできる。摘出ツール212及び214を結合することによって、摘出ツール212は、摘出ツール214に対する横棒を形成する。この横棒構成により、執刀医が、骨336からのステムスタビライザ158の除去において執刀医を補助するための梃子の作用を、摘出ツール214に適用することを可能にする。他の外科用器具を孔294の中に挿入してさらにトルクを追加するための横棒を形成することができることに留意されたい。
【0039】
図10を参照すると、関節置換術の間、固定ベアリングアダプタトライアル32が、脛骨332の空洞330の内部で意図せずに分解し得る。固定ベアリングアダプタトライアル32を取り除くため、執刀医又は他の使用者は、摘出ツール212の第1のシャフト215を空洞330の中に前進させ、固定ベアリングアダプタトライアル32を取り出す。摘出ツール212が、骨332から固定ベアリングアダプタトライアル32を取り除くため、梃子の作用、例えばトルクを提供することができるように、(
図13に示すように)雄ねじ山320は、固定ベアリングアダプタトライアル32の雌ねじ山50と係合する。次いで、梃子の作用を適用する前に、執刀医は、摘出ツール212の孔244の中に摘出ツール214の第1のシャフト273を配置し、摘出ツール212及び214を結合することができる。摘出ツール212及び214を結合することによって、摘出ツール214は、摘出ツール212に対する横棒を形成する。この横棒構成により、執刀医が、骨332からの固定ベアリングアダプタトライアル32の除去において執刀医を補助するための梃子の作用を、摘出ツール212に適用することが可能になる。同様な仕方で、摘出ツール212の第1のシャフト215を利用して、固定ベアリングステムアダプタトライアル34、脛骨オフセットアダプタトライアル36、及び回転プラットフォームステムアダプタトライアル38のうちの任意の1つを骨から摘出することが可能であることが理解されよう。
【0040】
図11を参照すると、関節置換術の間、ボスアダプタトライアル106が、大腿骨336の空洞334の内部で意図せずに分解し得る。ボスアダプタトライアル106だけが、大腿骨336の内部に示されているが、大腿骨ステムトライアル124もまた、ボスアダプタトライアル106に結合されていることが理解されよう。したがって、以下に説明される摘出過程は、ボスアダプタトライアル106に結合された大腿骨ステムトライアル124を伴うボスアダプタトライアル106の摘出を含むことができる。ボスアダプタトライアル106を取り除くため、執刀医他の使用者は、摘出ツール212の第2の端部220を空洞334の中に前進させ、ボスアダプタトライアル106を取り出す。摘出ツール214が、骨からボスアダプタトライアル106を取り除くため、梃子の作用、例えばトルクを提供することができるように、(
図14に示すように)雄ねじ山322は、ボスアダプタトライアル106の雌ねじ山114と係合する。次いで、梃子の作用を適用する前に、執刀医は、摘出ツール212の孔244の中に摘出ツール214の第1のシャフト273を前進させ、摘出ツール212及び214を結合することができる。摘出ツール212及び214を結合することによって、摘出ツール214は、摘出ツール212に対する横棒を形成する。この横棒構成により、執刀医が、骨336からのボスアダプタトライアル106の除去において執刀医を補助するための梃子の作用を、摘出ツール212に適用することが可能になる。同様な仕方で、摘出ツール212の第2の端部220を利用して、大腿骨アダプタトライアル108を骨から摘出することが可能であることが理解されよう。
【0041】
図15を参照すると、摘出ツール212の第1の端部218は、ステムスタビライザ158の側壁166に画定された孔168の中に挿入されるように、サイズ決定及び成形されている。摘出ツール212は、ステムスタビライザ158の孔168の中に挿入され、骨髄内アダプタ154からステムスタビライザ158を取り除くのを容易にする。すなわち、執刀医又は他の使用者は、摘出ツール212を把持し、ステムスタビライザ158を保持しながら、同時に、ステムスタビライザ158及び骨髄内アダプタ154を分離して骨髄内アダプタ154を回転させることができる。同様に、摘出ツール212は、執刀医によって把持され、ステムスタビライザ158を保持しながら、同時に、大腿骨ステムトライアル186及びステムスタビライザ158を分離して大腿骨ステムトライアル186を回転させることができる。
【0042】
図面及び上記の説明において本開示を詳細に例証及び説明してきたが、このような例証及び説明は、その性質上、あくまで例示的なものであって限定的なものとは見なすべきではなく、あくまで代表的な実施形態を示しかつ説明してきたにすぎず、本開示の趣旨の範囲内に含まれる全ての変更及び改変は保護されることが望ましいことが理解される。例えば、整形外科用器具が、脛骨及び大腿骨トライアルコンポーネントを摘出することに言及しながら示され、かつ説明されてきたが、整形外科用器具を使用して、例えば、股関節、肩部、又は足関節などの患者の骨の他の関節からトライアルコンポーネントを摘出又は取り除くことができることを理解されたい。
【0043】
本明細書に記載の装置及びアセンブリの様々な特性から本開示の複数の利点が生ずる。本開示の装置及びアセンブリの代替実施形態は、記載された特徴の全てを含んでいない場合もあるが、それでも依然としてこのような特徴の利点のうちの少なくともいくつかから恩恵を享受していることが留意される。当業者であれば、本発明の1つ又は2つ以上の特徴を取り入れた、「特許請求の範囲」において定義される本開示の趣旨及び範囲に包含される装置及びアセンブリを独自に実施することが容易に可能であろう。
【0044】
〔実施の態様〕
(1) 外科用器具摘出システムであって、
第1の端部と第2の端部との間に延在する第1の本体を有する第1の摘出ツールであって、前記第1の摘出ツールは、(i)前記第1の端部上に形成され、大腿骨トライアルシステムのステムコンポーネント、及び脛骨トライアルシステムのステムコンポーネントの螺刻端部に選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第1の複数のねじ山と、(ii)前記第2の端部上に形成され、大腿骨髄内アダプタのステムスタビライザに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第2の複数のねじ山と、(iii)前記第1の端部と前記第2の端部との間にある前記本体を貫通して延在する第1の孔と、を有する、第1の摘出ツールと、
第1の直径を有する第1の端部と、前記第1の直径よりも大きい第2の直径を有する第2の端部との間に延在する第2の本体を有する第2の摘出ツールであって、前記第2の摘出ツールは、(i)前記第1の端部上に形成され、脛骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第1の複数のねじ山と、(ii)前記第2の端部上に形成され、大腿骨トライアルシステムの中間トライアルコンポーネントに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第2の複数のねじ山と、(iii)前記第1の端部と前記第2の端部との間にある前記第2の本体を貫通して延在する第2の孔と、を有する、第2の摘出ツールと、を備え、
前記第1の摘出ツールの前記第1の本体は、前記第2の摘出ツールに梃子の作用を提供して摘出を補助するために、前記第1の摘出ツールを前記第2の摘出ツールに結合させるように、前記第2の摘出ツールの前記第2の孔を貫通して延在するようにサイズ決定されており、
前記第2の摘出ツールの前記第2の本体は、前記第1の摘出ツールに梃子の作用を提供して摘出を補助するために、前記第2の摘出ツールを前記第1の摘出ツールに結合させるように、前記第1の摘出ツールの前記第1の孔を貫通して延在するようにサイズ決定されている、外科用器具摘出システム。
(2) 前記第1の摘出ツールの前記第1の複数のねじ山が、大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントの雄ねじ山、及び脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントの雄ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雌ねじ山であり、
前記第1の摘出ツールの前記第2の複数のねじ山が、前記ステムスタビライザの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雄ねじ山である、実施態様1に記載の外科用器具摘出システム。
(3) 前記大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントに結合し、
前記脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、前記脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントに結合する、実施態様2に記載の外科用器具摘出システム。
(4) 前記大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、大腿骨ステムトライアルであり、
前記脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、脛骨ステムトライアルである、実施態様3に記載の外科用器具摘出システム。
(5) 前記第2の摘出ツールの前記第1の複数のねじ山が、脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された、雄ねじ山であり、
前記第2の摘出ツールの前記第2の複数のねじ山が、大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された雄ねじ山である、実施態様1に記載の外科用器具摘出システム。
【0045】
(6) 前記第2の摘出ツールの前記第1の複数のねじ山が、第1のねじ山径を有し、前記第2の摘出ツールの前記第2の複数のねじ山が、第2のねじ山径を有し、前記第2のねじ山径が、前記第1のねじ山径よりも大きい、実施態様5に記載の外科用器具摘出システム。
(7) 前記第2の摘出ツールの前記第1の端部が、前記第2の本体から前記第1の直径まで先細になる先細端部である、実施態様6に記載の外科用器具摘出システム。
(8) 前記先細端部が、前記大腿骨髄内アダプタから前記ステムスタビライザを取り除くため、前記ステムスタビライザの側面を貫通して延在する孔の中に受容されるようにサイズ決定及び成形されている、実施態様7に記載の外科用器具摘出システム。
(9) 脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、前記脛骨トライアルシステムの表面脛骨トライアルに結合し、
前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、前記大腿骨トライアルシステムの表面大腿骨トライアルに結合する、実施態様5に記載の外科用器具摘出システム。
(10) 脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、固定ベアリングアダプタトライアル、固定ベアリングステムアダプタトライアル、回転プラットフォームステムアダプタトライアル、又は脛骨オフセットアダプタトライアルのうちの少なくとも1つであり、
前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、ボスアダプタトライアル、又は大腿骨オフセットアダプタトライアルのうちの少なくとも1つである、実施態様9に記載の外科用器具摘出システム。
【0046】
(11) 外科用器具摘出システムであって、
表面大腿骨トライアル、中間トライアルコンポーネント、ステムコンポーネントを有する大腿骨トライアルシステムと、
表面脛骨トライアル、中間トライアルコンポーネント、及びステムコンポーネントを有する脛骨トライアルシステムと、
ステムスタビライザを有する大腿骨髄内アダプタと、
第1の端部と第2の端部との間に延在する第1の本体を有する第1の摘出ツールであって、前記第1の摘出ツールは、(i)前記第1の端部上に形成され、大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネント、及び脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントの螺刻端部に選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された、第1の複数のねじ山と、(ii)前記第2の端部上に形成され、前記大腿骨髄内アダプタの前記ステムスタビライザに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された第2の複数のねじ山と、(iii)前記第1の端部と前記第2の端部との間にある前記本体を貫通して延在する第1の孔と、を有する、第1の摘出ツールと、
第1の直径を有する第1の端部と、前記第1の直径よりも大きい第2の直径を有する第2の端部との間に延在する第2の本体を有する第2の摘出ツールであって、前記第2の摘出ツールは、(i)前記第1の端部上に形成され、脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された、第1の複数のねじ山と、(ii)前記第2の端部上に形成され、大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントに選択的に結合するようにサイズ決定及び成形された、第2の複数のねじ山と、(iii)前記第1の端部と前記第2の端部との間にある前記第2の本体を貫通して延在する第2の孔と、を有する、第2の摘出ツールと、を備え、
前記第1の摘出ツールの前記第1の本体が、前記第2の摘出ツールに梃子の作用を提供して摘出を補助するために、前記第1の摘出ツールを前記第2の摘出ツールに結合させるように、前記第2の摘出ツールの前記第2の孔を貫通して延在するようにサイズ決定されており、
前記第2の摘出ツールの前記第2の本体が、前記第1の摘出ツールに梃子の作用を提供して摘出を補助するために、前記第2の摘出ツールを前記第1の摘出ツールに結合させるように、前記第1の摘出ツールの前記孔を貫通して延在するようにサイズ決定されている、外科用器具摘出システム。
(12) 前記第1の摘出ツールの前記第1の複数のねじ山が、大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントの雄ねじ山、及び脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントの雄ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された、雌ねじ山であり、
前記第1の摘出ツールの前記第2の複数のねじ山が、前記ステムスタビライザの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された、雄ねじ山である、実施態様11に記載の外科用器具摘出システム。
(13) 前記大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントに結合し、
前記脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、前記脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントに結合する、実施態様12に記載の外科用器具摘出システム。
(14) 前記大腿骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、大腿骨ステムトライアルであり、
前記脛骨トライアルシステムの前記ステムコンポーネントが、脛骨ステムトライアルである、実施態様13に記載の外科用器具摘出システム。
(15) 前記第2の摘出ツールの前記第1の複数のねじ山が、前記脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された、雄ねじ山であり、
前記第2の摘出ツールの前記第2の複数のねじ山が、前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントの雌ねじ山に結合するようにサイズ決定及び成形された、雄ねじ山である、実施態様11に記載の外科用器具摘出システム。
【0047】
(16) 前記第2の摘出ツールの前記第1の複数のねじ山が、第1のねじ山径を有し、前記第2の摘出ツールの前記第2の複数のねじ山が、第2のねじ山径を有し、前記第2のねじ山径が、前記第1のねじ山径よりも大きい、実施態様15に記載の外科用器具摘出システム。
(17) 前記第2の摘出ツールの前記第1の端部が、前記第2の本体から前記第1の直径まで先細になる先細端部である、実施態様16に記載の外科用器具摘出システム。
(18) 前記先細端部は、前記大腿骨髄内アダプタから前記ステムスタビライザを取り除くため、前記ステムスタビライザの側面を貫通して延在する孔の中に受容されるようにサイズ決定及び成形されている、実施態様17に記載の外科用器具摘出システム。
(19) 脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、前記脛骨トライアルシステムの表面脛骨トライアルに結合し、
前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、前記大腿骨トライアルシステムの表面大腿骨トライアルに結合する、実施態様15に記載の外科用器具摘出システム。
(20) 脛骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、固定ベアリングアダプタトライアル、固定ベアリングステムアダプタトライアル、回転プラットフォームステムアダプタトライアル、又は脛骨オフセットアダプタトライアルのうちの少なくとも1つであり、
前記大腿骨トライアルシステムの前記中間トライアルコンポーネントが、ボスアダプタトライアル、又は大腿骨オフセットアダプタトライアルのうちの少なくとも1つである、実施態様19に記載の外科用器具摘出システム。