(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-16
(45)【発行日】2022-09-28
(54)【発明の名称】歯科用根管治療器具
(51)【国際特許分類】
A61C 5/42 20170101AFI20220920BHJP
【FI】
A61C5/42
(21)【出願番号】P 2019151994
(22)【出願日】2019-08-22
【審査請求日】2021-09-07
(73)【特許権者】
【識別番号】390003229
【氏名又は名称】マニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000718
【氏名又は名称】特許業務法人中川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松谷 和彦
(72)【発明者】
【氏名】関 政啓
【審査官】岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/205411(WO,A2)
【文献】国際公開第2010/098385(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0119990(US,A1)
【文献】特開2001-170077(JP,A)
【文献】特開2001-187068(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフト部と、シャフト部と連続した作業部を有する歯科用根管治療器具であって、
作業部はシャフト部から先端部にかけて細くなるテーパ状に形成されており、
前記作業部のシャフト部近傍の横断面は、対向した一対の長辺と、対向した一対の短辺と、長い対角線上に形成された鋭角のエッジと、短い対角線上に形成された鈍角のエッジと、を有する平行四辺形であり、
前記作業部の先端部近傍の横断面は、前記シャフト部近傍の横断面を構成する対向した一対の長辺から連続した一対の辺と、前記シャフト部近傍の横断面を構成する対向した一対の短辺から連続した一対の辺と、長い対角線上に前記鋭角のエッジから連続し且つシャフト部近傍から先端部近傍にかけて長さが増大する平面又は曲面からなるランドと、短い対角線上に前記鈍角のエッジに連続した鈍角のエッジと、を有する形状である
ことを特徴とする歯科用根管治療器具。
【請求項2】
前記ランドの長さが作業部のシャフト近傍から先端部近傍にかけて増大しているのに伴って、前記長い対角線と前記シャフト部近傍の横断面を構成する長辺とのなす角、又は該長辺から連続した辺とのなす角が作業部のシャフト近傍から先端部近傍にかけて大きくなることを特徴とする請求項1に記載した歯科用根管治療器具。
【請求項3】
前記ランドの長さが作業部のシャフト近傍から先端部近傍にかけて増大しているのに伴って、前記短い対角線と前記シャフト部近傍の横断面を構成する長辺とのなす角、又は該長辺から連続した辺とのなす角が作業部のシャフト近傍から先端部近傍にかけて大きくなることを特徴とする請求項1に記載した歯科用根管治療器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科治療に際し根管を成形する際に用いる螺旋状の切刃を有する根管治療器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
歯の根管は先端部分が極めて細く、且つ全体が微妙に屈曲した形状を有している。そして、この形状は個人差が大きい。根管を治療する際には屈曲した根管壁を切削してテーパ状に成形することが行われる。このような根管の成形はファイル、リーマと呼ばれる螺旋状の切刃を有する根管治療器具を使用して行われる。
【0003】
即ち、医師が選択したファイル或いはリーマを指先でつまんで回転操作し、或いは押し引き操作することで、根管の成形を行っている。最近では、選択された根管治療器具をハンドピースと呼ばれる回転駆動器具のチャックによって保持し、この状態で回転させながら根管の治療を行うことも多くなっている。
【0004】
根管治療器具は、ハンドルと、該ハンドルに固定された切削部材とを有して構成されている。ハンドルは医師が把持して操作するか、或いはハンドピースに保持して操作するか、に対応させて最適な形状を有している。また、切削部材はハンドルに固定されるシャフト部と、該シャフト部と連続した作業部とを有しており、作業部はテーパ状に形成されている。
【0005】
根管治療器具には、根管壁に対する良好な切削性能、切削屑の良好な排除性能、根管に対する柔軟な追従性能、などが要求される。また、根管を治療する際に、根管治療器具の先端部分が根管の先端部分に食い込んで操作が困難になるようなことや、破断するようなことがないという性能も要求される。このような要求に対応するために、特許文献1、2に記載された根管治療器具が提案されている。
【0006】
特許文献1に記載された発明はファイル又はリーマなどの根管治療器具に関するものであり、押し操作の際には切削性を発揮することなく、引き操作の際にのみ切削性を発揮し得るようにしたものである。この根管治療器具は、作業部の横断面の形状が、長辺が短辺の1.5倍以上の長さを有する平行四辺形で、作業部の長手方向に近接した2つのエッジのうち鋭角のエッジをシャフト部側に配置して構成されている。
【0007】
特許文献1に記載された根管治療器具では、作業部の横断面が平行四辺形として形成されているため、柔軟性を有しており屈曲した根管に対する良好な追従性を発揮することができる。また、医師が引き操作したときに切削性を発揮するため、切削屑の根管からの排出を容易に行うことが可能である。
【0008】
また、特許文献2に記載された発明はファイル又はリーマなどの根管治療器具に関するものであり、作業部に於ける元部の柔軟性を向上させたものである。この根管治療器具は、作業部の横断面の形状が平行四辺形で、且つシャフト部側の元部の横断面に於ける長辺の長さ/短辺の長さが先端部の横断面に於ける長辺の長さ/短辺の長さより大きく、元部側の捩じれ角が先端部の捩じれ角よりも大きく形成されている。
【0009】
特許文献2に記載された根管治療器具では、平行四辺形の横断面に於ける長辺/短辺の長さを作業部の元部と先端部とで変化させたことによって、元部側の柔軟性を高めることができる。このため、操作性を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特許第4214285号公報(特願平11-358917号)
【文献】特許第4214286号公報(特願2000-000481号)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記特許文献1、特許文献2に記載された根管治療器具では、夫々鋭利な角度を有するエッジが円周上に存在するため、切削性能に優れるという特徴を有する。しかし、切削性能に優れるため、根管の先端部分では根管壁に対する切削性能が優先して発揮されてしまい意図した治療経路から逸脱してしまうという虞や、根管壁に食い込んで操作が困難になるという虞がある。
【0012】
本発明の目的は、特許文献1、2の特徴を備えた上で、根管の先端部分に対して確実に追従することができ、且つ根管壁に対する食い込みを防ぐことができる歯科用根管治療器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために本発明に係る代表的な歯科用根管治療器具は、シャフト部と、シャフト部と連続した作業部を有する歯科用根管治療器具であって、作業部はシャフト部から先端部にかけて細くなるテーパ状に形成されており、前記作業部のシャフト部近傍の横断面は、対向した一対の長辺と、対向した一対の短辺と、長い対角線上に形成された鋭角のエッジと、短い対角線上に形成された鈍角のエッジと、を有する平行四辺形であり、前記作業部の先端部近傍の横断面は、前記シャフト部近傍の横断面を構成する対向した一対の長辺から連続した一対の辺と、前記シャフト部近傍の横断面を構成する対向した一対の短辺から連続した一対の辺と、長い対角線上に前記鋭角のエッジから連続し且つシャフト部近傍から先端部近傍にかけて長さが増大する平面又は曲面からなるランドと、短い対角線上に前記鈍角のエッジに連続した鈍角のエッジと、を有する形状であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る歯科用根管治療器具(以下単に「根管治療器具」という)では、先端部分に曲がりのある根管であっても確実に追従することができ、且つ根管壁に対する食い込みを防ぐことができる。
【0015】
即ち、平行四辺形に於ける長い対角線上に作業部のシャフト部近傍から先端部近傍にかけて長さが増大するランドが形成されているため、作業部の先端部近傍に於ける長い対角線上のエッジはランドと辺とによって形成される。このため、根管治療を行う際にはランドが根管壁に対向することとなり、根管治療器具を回転させ、或いは作業部の長手方向に往復移動させるような操作を行っても食い込むことがない。また、長い対角線と辺とのなす角(すくい角)はシャフト部近傍に於けるすくい角と同様に良好な切削性能を発揮するすくい角とすることができる。従って、良好な切削性能を保持すると共に根管壁に対する引っ掛かりを低減することができ、根管の先端部分の曲がりに対して確実に追従することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】第1実施例に係る根管治療器具の側面図である。
【
図2】第1実施例に係る作業部の横断面の形状を説明する拡大図である。
【
図3】作業部の構造を説明するための拡大斜視図である・
【
図4】横断面の形状の変化とランドの変化を模式的に説明する図である。
【
図5】第2実施例に係る作業部の横断面の形状を説明する拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る根管治療器具について説明する。本発明に係る根管治療器具は、シャフト部と、このシャフト部に連続したテーパ状の作業部を有しており、歯科治療に際しては対象となる根管をテーパ状に成形するためのものである。特に、根管の初期成形や先端部分の成形に際し、根管の曲がりに対し確実に追従することを可能とし、且つ根管壁への食い込みを防ぐことを可能としたものである。
【0018】
作業部は、シャフト部側から先端部にかけて細くなるテーパ状に形成されている。作業部のテーパはISOでは2/100と規格化されている。しかし、必ずしも前記テーパに限定するものではなく、治療部位に対応させて最適なテーパに適宜設定されることが好ましい。また、作業部の太さは該作業部の先端部位で0.06mm~1.40mmの範囲に設定されており、この範囲内に於ける異なる寸法を有するもの複数種類が規格化されている。また、作業部は螺旋状に形成されており、根管を治療する際には隣接するエッジの間に隙間が形成されるため、この隙間を介して切削屑を排出することが可能である。
【0019】
本発明に係る根管治療器具は、治療に際し医師が把持して操作するか、ハンドピースに取り付けて操作するか、を限定するものではない。このため、根管治療器具は操作手法に対応させて、シャフト部が医師が把持し得るように合成樹脂製のハンドルに一体成形され、或いはハンドピースのチャックに把持し得るように金属製のシャンクに一体化されている。
【0020】
本発明に係る根管治療器具は、作業部に於けるシャフト部近傍の横断面は対向した一対の長辺と、対向した一対の短辺と、長い対角線上に形成された鋭いエッジと、短い対角線上に形成された鈍角のエッジとを有する平行四辺形として形成されている。また、作業部の先端部近傍の横断面は、前記一対の長辺から連続した一対の辺と、前記一対の短辺から連続した一対の辺と、長い対角線上には前記鋭角のエッジから連続し且つシャフト部側から先端部側にかけて長さが増大するランドと、短い対角線上に前記鈍角のエッジから連続した鈍角のエッジと、を有する形状に形成されている。
【0021】
作業部の横断面に於ける長い対角線上には、作業部のシャフト部近傍では平行四辺形を構成する長辺と短辺が直接交差することで鋭角のエッジが形成されており、先端部近傍では長辺から連続した辺と短辺から連続した辺の間に平面又は曲面からなるランドが形成されている。このように、ランドはシャフト部近傍では形成されず、先端部近傍で形成されている。そして、ランドはシャフト部近傍から先端部近傍にかけて長さが増大している。
【0022】
従って、作業部の先端部近傍では、エッジは長辺と連続した辺とランドとが交差することによって構成されることとなる。そして、長辺と連続した辺とランドとのなす角は、シャフト部近傍の長い対角線上に形成されたエッジに於ける長辺と短辺とのなす角と比較して大きい。このため、根管を治療する際に先端部近傍では根管壁に対して大きい角度を有するエッジが接触することで、食い込みを防ぐことが可能となる。この結果、根管の曲がりなどに対して柔軟に追従することが可能となり、意図した経路での治療を施すことが可能となる。
【0023】
また、従来の根管治療器具と比較して、作業部の先端部近傍の断面積が大きくなり、治療中に生じる虞のある破断を防ぐことも可能となり、且つ所謂腰が強くなって治療の際に医師に対する良好な反力を伝えることが可能となる。
【0024】
本発明に於いて、作業部の先端部近傍とは、該作業部の尖端から0.5mm~1.0mmの範囲であることが好ましい。しかし、必ずしもこの範囲である必要はなく、0.5mm~1.5mm、或いは0.5mm~2.0mmであっても良い。また、シャフト部近傍とは、良好な切削性能を発揮する作業部と、該作業部とシャフト部の間に形成され作業部からシャフト部に移行する移行部との境界部分の近傍である。しかし、必ずしもこの境界部分である必要はなく、実際の根管治療を行う際に必要な尖端からの長さを指定しても良い。
【0025】
先端部近傍に形成されたランドの長さを限定するものではなく、目的の根管治療器具のサイズに対応させて適宜設定することが好ましい。またランドは平面であって良く、曲面であっても良い。ランドを平面とするか、曲面とするかは、根管治療器具を製作する際の製造方法に対応させて適宜設定することが好ましい。
【0026】
例えば、根管治療器具を製造するための中間材に於ける作業部に対応する部分を、予め設定されたテーパを有する円錐状に形成しておき、この円錐部分を研削して目的の作業部を形成するような場合、ランドは曲面又は平面となる。
【0027】
また、根管治療器具の材質を限定するものではなく、オーステナイト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、形状記憶機能を有するチタン合金などを選択的に利用することが可能である。そして、選択した材質に対し最も適した加工方法によって加工することで、目的の根管治療器具を製造することが好ましい。
【0028】
次に根管治療器具の第1実施例について
図1~
図4により説明する。第1実施例に係る根管治療器具は、ハンドピースに取り付けられて回転駆動されるように構成されている。このため、根管治療器具は、シャフト部Aと、該シャフト部Aに連続した作業部Bと、シャフト部Aが固定されハンドピースのチャックに把持されるシャンク部Cと、を有して構成されている。
【0029】
シャフト部Aと作業部Bは1本の材から連続して形成されている。シャフト部Aは軸状に形成されており、一方側に作業部Bが連続して形成され、他方側がシャンク部Cに接続されて一体化している。
【0030】
作業部Bは、シャフト部A側から先端部にかけて細くなるテーパ状に形成されており、シャフト部A近傍の横断面と、先端部近傍の横断面が異なる形状を有している。即ち、シャフト部近傍の位置に於ける断面IIaは、
図2(a)に示すように、対向した一対の長辺1aと、対向した一対の短辺2aからなる平行四辺形で、長い対角線3a上に鋭角のエッジ5aが形成され、短い対角線4a上に鈍角のエッジ6aが形成されている。
【0031】
また、作業部Bの先端部近傍の位置に於ける断面IIbは、
図2(b)に示すように、シャフト部近傍の
断面IIaを構成する一対の長辺1aから連続した一対の辺1bと、
断面IIaを構成する対向した一対の短辺2aから連続した一対の辺2bと、長い対角線3b上に鋭角のエッジ5aから連続し且つシャフト部近傍から先端部近傍にかけて長さが増大するランド7と、短い対角線4b上に鈍角のエッジ6aに連続した鈍角のエッジ6bとが形成されている。
【0032】
断面IIaの形状と断面IIbの形状は作業部Bに於けるシャフト部A側から先端部側にかけて連続的に変化している。予め断面IIaに於ける平行四辺形と、断面IIbに於ける断面形状を設定しておき、これらの形状を実現する長辺1a及び短辺2aの減少率を設定する。そして、長辺1aと連続する辺1bの寸法を断面IIbに形成するランド7の寸法を考慮して設定すると共に減少率を設定し、短辺2aから該短辺2aと連続する辺2bに至る減少率は変化させない。
【0033】
言い換えると、根管治療器具を
図2に於ける矢印方向に回転させたとき、断面IIbに於けるすくい角を形成する一対の辺1bを平行な状態に保持して、先端部側からシャフト部側にかけて、ランド7の反対側にある逃げ角を形成する辺2bに接近するように追い込むことで、断面IIaに於ける断面形状に形成している。このように一対の辺1bを平行な状態に保持しつつ形成することによって、加工や寸法管理が容易となる。
【0034】
この結果、
図4に模式的に示すように、断面IIaに於ける対向する一対の長辺1aが断面IIbに至る過程で連続的に離間してゆき、この離間部分にランド7が形成される。また、断面IIaに於ける長い対角線3aと長辺1aとのなす角度は断面IIbに於ける長い対角線3bと辺1bとのなす角度よりも小さい。このため、作業部Bの先端部側の切削性能はシャフト部側の切削性能よりも低くなる。
【0035】
尚、
図4に示す線6a~6bは、断面IIaから断面IIbに至る間の鈍角のエッジの軌跡であり、断面IIaに於けるエッジ6aの角度は断面IIbに於けるエッジ6bの角度と同じである。このように一対の辺1bを平行な状態に保持しつつ形成するとエッジ6aとエッジ6bは同じ角度となる。この場合、加工や寸法管理が容易となるため好ましいが、エッジ6aとエッジ6bとを異なる角度としても良いことは当然である。
【0036】
上記の如き断面IIaから断面IIbに至る形状の変化は、研削加工による場合には作業部Bを形成する際の研削材の追い込み量を調整することで良い。
【0037】
上記の如く形成された根管治療器具では、作業部Bの先端部側にランド7が形成されることで、根管を治療する際に根管壁に対し鋭角のエッジ(5a)による切削がない。このため、辺1bとランド7とによって構成されるエッジが根管壁に食い込むことがなく、該根管壁に対する良好な追従を実現することができる。従って、治療に際し、医師に引き込まれ感を生じさせることがなく、根管壁を突き破ることもない。
【0038】
次に第2実施例について
図5により説明する。尚、図において、前述の第1実施例と同一の部分には同一の符号をつけて説明を省略する。
【0039】
本実施例では、根管治療器具を
図5に於ける矢印方向に回転させたとき、断面Vbに於ける逃げ角を形成する一対の辺1bを平行な状態を保持して先端部側からシャフト部側にかけて、ランド7の反対側にあるすくい角を形成する辺2bに接近するように追い込むことで、断面Vaに於ける平行四辺形を形成している。
【0040】
本実施例であっても、前述の第1実施例に係る根管治療器具と同様の効果を発揮することが可能である。特に、根管治療器具を反時計方向に回転させた際にはすくい角が変化することがないが、時計方向に回転させた際にはすくい角が変化する。最近では、一定の間隔で回転方向を、反時計方向、時計方向と変化させるハンドピースが提供されているが、このようなハンドピースに適用することで効果的な治療を行うことが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明に係る根管治療器具は、歯科治療に於ける根管治療の際に利用することが可能である。
【符号の説明】
【0042】
A シャフト部
B 作業部
C シャンク部
1a 長辺
1b 長辺1aから連続した辺
2a 短辺
2b 短辺2aから連続した辺
3a、3b 長い対角線
4a、4b 短い対角線
5a 鋭角のエッジ
6a、6b 鈍角のエッジ
7 ランド