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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-16
(45)【発行日】2022-09-28
(54)【発明の名称】バーチャル環境における感情表現
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/00 20220101AFI20220920BHJP
   G06Q 10/10 20120101ALI20220920BHJP
   H04N 7/15 20060101ALI20220920BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20220920BHJP
【FI】
H04L67/00
G06Q10/10
H04N7/15 170
H04N21/431
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019511657
(86)(22)【出願日】2017-09-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-01-16
(86)【国際出願番号】 US2017052469
(87)【国際公開番号】W WO2018102007
(87)【国際公開日】2018-06-07
【審査請求日】2019-11-05
(31)【優先権主張番号】62/429,648
(32)【優先日】2016-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/708,977
(32)【優先日】2017-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グリーソン,ティム
(72)【発明者】
【氏名】ロス,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ヤマモト,ダーウィン
(72)【発明者】
【氏名】マクギリブレイ,イアン
【審査官】白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/153497(US,A1)
【文献】特開平06-274596(JP,A)
【文献】特表2012-528404(JP,A)
【文献】特表2017-537412(JP,A)
【文献】特開2016-066253(JP,A)
【文献】特開平09-101767(JP,A)
【文献】宗森 純 JUN MUNEMORI,より豊かで安心・安全な社会を実現するためのコラボレーション技術とネットワークサービス Special Issue on Collaboration Technologies and Network Services that Enrich and Secure Our Society,情報処理学会論文誌 論文誌ジャーナル Vol.54 No.1 [CD-ROM] IPSJ Journal,日本,一般社団法人情報処理学会,第54巻
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00
G06Q 10/10
H04N 7/15
H04N 21/431
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーチャルミーティングのタイプを規定することと、
規定された前記タイプに基づいて、複数の予め規定されたミーティングタイプのうちの1つを選択することと、
選択された前記予め規定されたミーティングタイプに関連付けられる複数の表現記号から少なくとも1つの表現記号を選択することと、
前記バーチャルミーティングの各参加者が前記バーチャルミーティング中に前記少なくとも1つの表現記号を使用することが可能であるように、選択された前記少なくとも1つの表現記号を格納することと、
前記バーチャルミーティングのバーチャル環境において前記表現記号を提示することと、
前記バーチャルミーティングのバーチャル環境において、前記参加者が前記表現記号をアクティベートしたときからある期間に亘って、前記表現記号の外観の動的な様相を徐々に変更することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記バーチャルミーティングの招待者へ前記バーチャルミーティングへのミーティング招待状を送信することと、前記バーチャルミーティングの参加者に表現データを配信することとをさらに含み、前記表現データは前記少なくとも1つの表現記号を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記バーチャルミーティングの各参加者を前記バーチャルミーティングのバーチャル環境におけるそれぞれのアバターに関連付けることをさらに含み、
前記バーチャル環境において前記表現記号を提示することは、前記アバターと関連して前記バーチャル環境において前記表現記号を提示することを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記バーチャルミーティングのバーチャル環境において、前記バーチャルミーティングのオーガナイザにのみ前記表現記号を見えるようにすることをさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記バーチャルミーティングのバーチャル環境において、前記バーチャル環境において現在プレゼンテーションを行っている前記バーチャルミーティングの参加者にのみ前記表現記号を見えるようにすることをさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記表現記号の外観の動的な様相を変更することは、前記表現記号の、明るさ、サイズ、色、コントラスト、および、鮮明さの中の少なくとも1つを減少させることを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記表現記号を選択することは、各々が異なる程度の感情を表現する、前記表現記号のバージョンを選択することを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記参加者によって行われる繰り返される入力に基づいて、前記バーチャルミーティングのバーチャル環境において、提示のために前記バージョンのうちの1つを選択することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記参加者は、前記バーチャルミーティング中に前記表現記号とインタラクションするためにハンドヘルドデバイスを使用し、前記デバイスは入力を行うためのホイールを有しており、前記方法はさらに、前記バーチャルミーティングのバーチャル環境において回転型制御部を提示することを含み、前記参加者は前記ホイールを使用して前記回転型制御部を制御する、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
バーチャルミーティングを管理するバーチャルミーティングモジュールと、
前記バーチャルミーティングをスケジューリングするミーティングスケジューラモジュールと、
前記バーチャルミーティングのためのバーチャル環境と参加者のためのアバターとを規定し、前記バーチャルミーティングのバーチャル環境において複数の表現記号の中から表現記号を選択するミーティング作成器モジュールとを含み、前記ミーティング作成器モジュールは、前記バーチャルミーティングのタイプに基づいて、前記複数の表現記号の中から前記表現記号を選択し、
前記バーチャルミーティングを制御するミーティングサービスモジュールをさらに含み、前記ミーティングサービスモジュールは前記バーチャルミーティング中に参加者の入力を受信し、前記入力に基づいて前記表現記号のうち少なくとも1つを提示するように構成され、
前記ミーティングサービスモジュールは、前記バーチャルミーティングのバーチャル環境において、前記参加者の入力の受信からある期間に亘って、前記表現記号の外観の動的な様相を徐々に変更する、システム。
【請求項11】
前記表現記号のうちの1つを選択することによって、前記バーチャルミーティング中に前記バーチャル環境において表現を行なうために参加者が使用する表現コントローラをさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記表現コントローラは、前記参加者によって動作されるハンドヘルドデバイス上のホイールを使用して制御される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記ミーティングサービスモジュールは、前記参加者の入力の受信からある期間に亘って、前記表現記号の、明るさ、サイズ、色、コントラスト、および、鮮明さの中の少なくとも1つを減少させることによって、前記表現記号の外観の動的な様相を変更する、請求項10~12のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
請求項1~9のいずれか1項に記載の方法をプロセッサに実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、「バーチャル環境における感情表現(EMOTION EXPRESSION IN VIRTUAL ENVIRONMENT)」という名称を有する2016年12月2日に出願された米国仮特許出願番号第62/429,648号への優先権を主張する、「バーチャル環境における感情表現(EMOTION EXPRESSION IN VIRTUAL ENVIRONMENT)」という名称を有する2017年9月19日に出願された米国特許出願番号第15/708,977号の継続出願であって、その優先権を主張しており、その開示は全文、本願明細書において参照により援用される。
【0002】
この出願はさらに、2016年12月2日に出願された米国仮特許出願番号第62/429,648号の優先権を主張しており、その開示は全文、本願明細書において参照により援用される。
【0003】
技術分野
この文書は一般にバーチャル環境における感情表現に関する。
【背景技術】
【0004】
背景
現実世界のミーティングでは、話者または観察者は、他の参加者の顔の表情およびボディーランゲージを見ることによって、雰囲気を読むことが可能であり得る。しかしながら、これには制限があり得、しばしば直接的なフィードバックではなく推論に依存する。さらに、たとえば教授が何百人もの学生に講義を行う場合といったより大きなセッションにおいては、意味のある態様で非常に多くの表情または身体表現を解釈することは非実際的または不可能であり得る。他方、バーチャルミーティングでは、参加者は時にアバターによって表わされ、上記を行う能力は完全に消滅する。ユーザは感情を示すために話さなければならず、これはミーティングの流れを中断し得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】バーチャル環境におけるミーティングの例を示す図である。
図2】ハンドヘルドデバイスを使用して表現の中から選択する例を示す図である。
図3】バーチャルミーティングに使用され得るシステムの例を示す図である。
図4】方法の例を示す図である。
図5】方法の例を示す図である。
図6】方法の例を示す図である。
図7】方法の例を示す図である。
図8】方法の例を示す図である。
図9】本明細書に記載の技術を実現するために用いられ得るコンピュータデバイスおよびモバイルコンピュータデバイスの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
さまざまな図面における同様の参照符号は同様の要素を示す。
詳細な説明
この文書は、参加者が簡便にミーティングのオーガナイザおよび/または他の参加者に感情を表わすことを可能にするバーチャル環境において行われるミーティングの例を記載する。いくつかの実現例では、ミーティング参加者を表わすアバターは、その参加者によって選択される表現記号を含むように拡張され得る。たとえば、参加者はミーティングのために提供される表現記号のセットの中から選択することができる。
【0007】
図1は、バーチャル環境100におけるミーティングの例を示す。たとえば、これは、予め規定されたアジェンダに従った従業員またはビジネス関係者のビジネスミーティングであり得る。各ミーティング参加者はそれぞれのアバター102によって表わされ得る。いくつかの実現例では、アバター102は胴体102Aおよび頭部102Bを含む。たとえば、頭部102Bには、参加者によって選択された写真または画像といったその参加者の表示104が適用され得る。現在、3つのアバター102がバーチャル環境100において見えている。たとえば、この例において示されるようなバーチャル環境100は、第4の参加者(見えていない)の視点から観察される視界であり得る。すなわち、ミーティングにおける各参加者は、バーチャル環境100を観察する際、他の参加者のアバター102の視界を見ることができる。
【0008】
バーチャル環境100は、ミーティングの一部として音声情報および/または視覚情報の交換を提供し得る。たとえば、参加者の各々は、ミーティングへの参加を容易にするコンピュータまたは他のデバイスに接続された物理的なマイクロフォンに向かって話すことができ、当該音声情報は、他の参加者の1人以上と共有され得る。視覚情報の交換は、参加者が互いの1つ以上のアバター102を見ることが可能であることを含み得る。たとえば、参加者は、身体のジェスチャまたは他の動きを、それぞれのアバター102の対応する動きをトリガし得る信号へ変換するトラッキングコントローラを使用し得る。視覚情報の交換は、上記に加えてまたは上記の代わりに、バーチャル環境100における1つ以上のドキュメント106の共有を含み得る。たとえば、参加者のうちの1人があるドキュメント(たとえばウェブサイト)を選択し、当該ドキュメントをバーチャル環境100内に表示させ得る。
【0009】
1つ以上の表現記号108がバーチャル環境100に提示され得る。ここで、各表現記号はアバター102のうちの対応するものに関連付けられる。たとえば、表現記号108は、それぞれのアバター102の頭部102Bの上でとどまり得る。表現記号108は、それぞれの参加者に代わって、ある感情、感傷、見解、精神状態またはその他の個人的な表現を伝達する。表現記号108Aは「親指を上に向けた(thumbs-up)」記号を含む。これによって、たとえば、この参加者は、共有されている発言またはコンテンツのようなミーティングに関するものに賛成していることを示し得る。対応する「親指を下に向けた(thumbs-down)」記号(図示せず)は、反対のメッセージを伝達し得る。表現記号108Bはクエスチョンマークを含む。たとえば、これは、この参加者が質問をすることを望んでいることか、または、共有されているものに対する信用の不足を表現していることを示し得る。表現記号108Cはチェックマーク記号を含む。たとえば、これは、当該参加者が、何らかのタスクについて準備ができていることを示し得るか、または、今のところさらに付け加えることは何もないことを示し得る。
【0010】
表現記号108は、それぞれの参加者によって生成される入力に基づいて示される。表現記号108は、音声情報または視覚情報の共有を不必要に妨げないようにバーチャル環境100において無音で提示され得る。表現記号108は、たとえば、生成されると、ミーティングオーガナイザのみ、現在プレゼンテーションを行っている参加者にのみ、1人以上の選択された参加者にのみ、またはすべての参加者に、見え得る。いくつかの実現例では、各参加者は、そこから選択すべき利用可能な表現記号の予め規定されたコレクションを有し得、自発的に入力を行い得るか、または、他の参加者またはミーティングオーガナイザによって促された際に、入力を行い得る。たとえば、これにより、各参加者が質問に答えること、質問をすること、または、同意についての自身の一般的な意向もしくは状態を示すことが可能になり得る。
【0011】
如何なるタイプの記号、テキストまたは他の視覚表現も表現記号108に使用され得る。たとえば、記号は、本質的に二次元のバーチャルな物体(すなわち平坦な物体)として現れ得るか、または、三次元のバーチャルな物体(たとえば、表現記号108Aは三次元の手としてモデリングされ得る)として現れ得る。いくつかの実現例では、表現記号はアバター102と離れていない。たとえば、アバターは、特定の感情の表現を示すよう、異なる色、異なる明るさ、異なるサイズもしくは大きさ、周囲を取り囲むオーラもしくは輝き、異なるコントラスト、および/または、異なる明るさにより拡張され得る。
【0012】
表現記号108の1つ以上はその外観に対して動的な様相(aspect)を有し得る。いくつかの実現例では、最初に提示される際、すなわち、参加者が特定の感情を表わすために入力をする際に、記号108は特定の外観を有する。記号108の外観は、参加者の入力の後、当該表現が現在のコンテキストに関連または適用可能でないかもしれないことを示すよう、ある期間に亘って徐々に変化され得る。たとえば、記号108は、最初はバーチャル環境100において完全な不透明度で提示され得、その後、その不透明度は、記号が本質的にもはや見えなくなるまで、ある期間(たとえば数秒)に亘って減少され得る。同時性の欠如を示すための他のアプローチが使用され得る。当該他のアプローチは、明るさ、サイズ、色、コントラストおよび/または鮮明さを減少させることを含むがこれらに限定されない。
【0013】
参加者は、表現記号108のうちのいずれかまたはすべてを使用して表現される感情の程度を変動させることが可能であり得る。いくつかの実現例では、参加者は、顕著なバージョン、デフォルトバージョンあるいは繊細なバージョンといった記号108の異なるバージョンの間で選択することができる。たとえば、ユーザは、表現記号108の顕著なバージョンを選択するよう、同じ感情の入力を繰り返し行い得る。
【0014】
図2は、ハンドヘルドデバイス202を使用して表現200の中から選択する例を示す。いくつかの実現例では、表現200は、参加者がバーチャル環境から他のコンテンツを閲覧しているスクリーンのようなスクリーン204上に提示される。たとえば、参加者は、スクリーン204上のバーチャル会議室(図示せず)の大きな表示を見ることができ、バーチャル会議室の画像の上には表現200が重畳されている。スクリーン204は、たとえばデスクトップもしくはラップトップコンピュータのディスプレイ、スマートフォンもしくはタブレットデバイスのスクリーン、または、バーチャルリアリティ(VR)ヘッドセットのディスプレイであり得る。
【0015】
デバイス202は、コンピュータシステムと通信することができ、これによりバーチャル環境とインタラクションすることができる任意のプロセッサベースのデバイスであり得る。たとえば、デバイスは、専用のコントローラ、VRヘッドセット、スマートフォン、タブレットもしくは他のコンピューティングデバイスであるか、または、これらの部分であり得る。デバイス202は、参加者の手または他の身体部分の動きを登録するトラッキングコントローラとして機能し得、アバターがそれに従って制御され得る。別の例として、デバイス202は、バーチャルミーティングのための表現コントローラとして機能し得、バーチャル環境の音声および/または映像に反応する方法として、参加者が予め規定された表現から簡便に選択を行うことを可能にする。
【0016】
表現200は、参加者が選択を行うための複数の表現記号200A~200Hを含み得る。いくつかの実現例では、表現200は、回転動作またはスピン動作により参加者がそれらの中から選択し得るように、コンパスポイント208または他の回転型制御部(rotary control)上に配置される。たとえば、デバイス202は、選択をするよう、または、表現200の中から選択をすることにマッピングされる別の入力をするよう親指または別の指を使用して制御され得るホイール210を有し得る。現在選択されている表現は、好適な態様で示され得る。ここで、たとえば表現記号200Aは、選択されたものであるとして強調される。参加者がホイール210を回転させると、表現のうちの別のものが代わりに強調され得る。
【0017】
感情、感傷、見解、精神状態または他の個人的な表現の如何なる形態も、表現200によって伝達され得る。ここで、たとえば、表現200は以下のものを含んでいる。
【0018】
表現記号200Aは笑顔を含んでいる。たとえば、これは、参加者がバーチャル環境において発言または共有されていることに同意していることを示し得る。
【0019】
表現記号200Bは中立的な顔を含んでいる。たとえば、これは、参加者が発言または共有されていることに対して満足でも不満足でもないことを示し得る。
【0020】
表現記号200Cは不満足な顔を含んでいる。たとえば、これは、参加者が発言または共有されていることに反対していることを示し得る。
【0021】
表現記号200Dはクエスチョンマークを含んでいる。たとえば、これは、参加者が、質問をすることを望んでいるか、または、発言または共有されているものに対する信用の欠如を表現していることを示し得る。
【0022】
表現記号200Eはチェックマークを含んでいる。たとえば、これは、参加者が何らかのタスクについて準備ができていること、または、今のところさらに付け加えることは何もないことを示し得る。
【0023】
表現記号200Fは「親指を上に向けた」記号を含んでいる。たとえば、これは、この参加者が、共有されている発言またはコンテンツのようなミーティングに関するものに賛成していることを示し得る。
【0024】
表現記号200Gは「やり直し」または「繰り返し」記号を含んでいる。たとえば、これは、参加者が現在の話者がちょうど言ったことを繰り返すことを望んでいることを示し得る。
【0025】
表現記号200Hはクロックダイアルを含んでいる。たとえば、これは、参加者が、時間を使い果たしつつあることか、または、プレゼンテーションを終えるように現在の話者に促していることを示し得る。
【0026】
いくつかの実現例では、表現200のいずれか1つの強調によって、その記号がバーチャル環境において(たとえば図1における表現記号108にいずれかとして)提示される。他の実現例では、表現の提示をトリガするためには、ホイール210または別の制御部でのクリックのように、参加者による付加的な入力が必要である。
【0027】
図3は、バーチャルミーティングに使用され得るシステム300の例を示す。システム300は、サーバ、コンピュータまたはポータブル電子デバイスのようなコンピュータシステム302を含んでいる。システム302は、バーチャル環境においてミーティングを作成し、その間に共有される音声コンテンツおよび視覚コンテンツを制御するために用いられ得る。コンピュータシステム302は、インターネットまたはプライベートネットワークのような1つ以上のネットワーク304に接続される。さらにネットワーク304には、コンピュータ、スマートフォンまたはタブレットデバイスのような1つ以上の他のコンピュータシステム306が接続される。たとえば、バーチャルミーティングは、ネットワークにおいてサーバとして作用するコンピュータシステム302によってスケジューリング、作成および制御され得、ミーティング参加者は、そのサーバのクライアントとして作用するコンピュータシステム306の1つ以上を使用して、共有される音声情報および視覚情報を受信し、自身の音声情報または視覚情報を与え得る。
【0028】
コンピュータシステム302は、バーチャルミーティングをスケジューリングし、作成し、実行することに関する全体的な管理ツールであり得るバーチャルミーティングモジュール308を含んでいる。たとえば、モジュール308は、ユーザが上記の局面のうちのいずれかまたはすべてを制御し得るユーザインターフェイスを提供し得る。コンピュータシステム302はミーティングスケジューラモジュール310を含み得る。モジュール310は、ミーティングに必要とされる参加者またはリソースの可用性をチェックし、ミーティング要求を送信し、それらのステータスをトラッキングすることにより、バーチャルミーティングのスケジューリングを容易にし得る。モジュール310は、コンピュータシステム302に格納され得る参加者/リソースデータ312を利用し得る。
【0029】
コンピュータシステム302は、バーチャル環境および参加者のためのアバターを規定し、表現記号の可用性を制御するために使用され得るミーティング作成器モジュール314を含み得る。モジュール314は環境データ316を使用し得る。たとえば、データ316は、1つ以上のバーチャル環境の外観を規定し、および/または、ドキュメントの共有が提供されるかどうかなどといった、当該バーチャル環境がどのような特徴を含むべきかを規定し得る。モジュール314はアバターデータ318を使用し得る。たとえば、データ318は、参加者を表わすために、異なる身体の姿勢を表わす能力を含む1つ以上のアバターを規定し得る。モジュール314は表現データ320を使用し得る。たとえば、データ320は、参加者が選択する表現記号を規定し得、次いで、選択された表現記号の対応する画像または視覚化されたものがバーチャル環境において生成され得る。
【0030】
ミーティング作成器モジュール314は、スケジューリングされている特定のミーティングのための表現記号のセットを特定し得る。いくつかの実現例では、当該セットは、実施されるミーティングのタイプに基づいて選択され得る。たとえば、会社のマネージメントチームのメンバー間のミーティングには、ミーティングオーガナイザによって表現記号の1つのセットが与えられ、新しいアイデアが出されて評価されるべきブレーンストーミングミーティングの場合、記号の別のセットが使用され得る。表現記号のそのようなセット同士は、互いに異なり得るか、または、少なくとも部分的に重なり合い得る。
【0031】
コンピュータシステム302は、1つ以上のバーチャルミーティングを制御するために使用され得るミーティングサービスモジュール322を含み得る。たとえば、モジュール322は、バーチャル環境の外観に関する情報と、参加者のそれぞれのアバターとを参加者に送信し得る。モジュール322は、バーチャル環境において共有されているものに対応する音声コンテンツおよび視覚コンテンツをすべての参加者の間に配信し得る。他の実現例では、各参加者が中央のディストリビュータを使用することなく直接的に他の参加者へ音声情報および/または視覚情報を転送することができるように、ピアツーピアネットワークのような分散型アーキテクチャが使用され得る。モジュール322は、使用される際、それぞれの参加者による表現記号の選択に対応する入力を受信し得、その入力に基づいて、関連する参加者のためにリアルタイムでバーチャル環境をアップデートする。分散環境において、表現記号を発行している参加者によって使用されるコンピュータシステム306は、当該記号に対応する情報を他の参加者に提供し得る。
【0032】
個々のミーティング参加者は、バーチャルミーティングへ出席するために、306A,306B,…といったコンピュータシステムを使用し得る。たとえば、ここで、システム306Aは、その参加者によって受信される視覚コンテンツと、その参加者によって生成される視覚コンテンツとを制御し得るミーティングサービスモジュール324を含んでいる。たとえば、モジュール324は、参加者が、他の参加者のアバターの相対的な外観および動きを含む、バーチャル環境に対応する画像を見ることができることと、参加者が生成し得る視覚出力を共有することとを容易にし得る。ここで、システム306Aは、参加者が他の参加者からの音声を聞くことができることと、当該参加者が生成し得る音声出力を共有することができることとを容易にする音声管理モジュール326を含んでいる。
【0033】
ここで、システム306Aは、参加者による動きを、アバターがそれに従って動かされ得るように検出するトラッキングコントローラ328を含んでいる。たとえば、トラッキングコントローラ328は、VRヘッドセット、データグローブ、および/または、加速度計を有するポータブルデバイスのような、物理的な動きを検出する能力を有する任意の他のデバイスを含み得る。トラッキングコントローラ328はハンドヘルドデバイス202(図2)を含み得る。
【0034】
ここで、システム306Aは、感情または他の表現がバーチャルミーティングにおいてなされるべき場合に参加者が使用する表現コントローラ330を含んでいる。いくつかの実現例では、表現コントローラ330は、参加者に利用可能な表現記号を提示しそれらから選択する方法を規定するソフトウェアを含み得る。たとえば、図2を参照して、表現コントローラ330は、ハンドヘルドデバイス202のホイール210によって制御される表現200を含み得る。
【0035】
表現コントローラ330は表現データ332を使用し得る。いくつかの実現例では、表現データは、ミーティング中に参加者に利用可能であるさまざまな表現記号の定義を含んでいる。たとえば、当該記号は、ミーティングについてのデフォルトとしてミーティングオーガナイザによって提供され得るか、参加者がまとめた表現記号の個人的なセットであり得るか、または、それら2つの組み合わせであり得る。
【0036】
図4図8は、方法の例を示す。方法は、システム300(図3)を含むがこれに限定されない本願明細書において記載される任意の実現例において実行され得る。示されるよりも多いまたは少ない動作が実行され得る。2つ以上の動作は異なる順序で実行され得る。
【0037】
図4は、表現記号のデフォルトセットをバーチャルミーティングに割り当てることに関する方法400を示す。410では、オーガナイザは、どのタイプのバーチャルミーティングが行われるかを規定する。たとえば、これは、経営管理上の決定を行うミーティング、新しいアイデアをブレーンストーミングするミーティング、または、従業員のグループのためのチームビルディングミーティングであり得る。420では、オーガナイザは、定義に基づいて、予め規定されたミーティングのタイプの中から選択を行い得る。430では、オーガナイザは、選択されたミーティングについて利用可能な表現記号中から選択を行い得る。たとえば、オーガナイザは、選択されたミーティングタイプに関連付けられる記号のデフォルトセットを採用すること、そのサブセットのみを使用すること、または、オーガナイザの好みに基づいてカスタムセットを作成することを行うように選択を行い得る。当該オーガナイザの割り当ては、各参加者がバーチャルミーティング中に上記表現のうちのいずれかまたはすべてを使用する機会を有するように、格納される。
【0038】
図5は、バーチャルミーティングをオーガナイズすることに関する方法500を示す。510では、オーガナイザはミーティング招待状を生成する。たとえば、これは、複数の意図した参加者に電子的に送信され得る。520では、ミーティングのための表現データが参加者に配信され得る。いくつかの実現例では、これは、参加者による使用のために利用可能になるべき表現記号を含む。たとえば、表現記号は、ミーティングのためのアジェンダを配信することに関連して参加者に配信され得る。
【0039】
図6は、表現記号により参加者のシステムをカスタマイズすることに関する方法600を示す。610では、参加者は、バーチャルミーティングへの受信された招待状を受け入れる。620では、参加者は表現データを受信する。たとえば、これは、この特定タイプのミーティングにおいて使用するためにオーガナイザによって選択されたデフォルト表現記号のセットであり得る。630では、参加者は、オーガナイザから受信されたもの以外の表現データを選択し得る。たとえば、参加者は、上記に加えてまたは上記の代わりに、この特定のミーティングのための表現の個人的なセットを含むように選択し得る。このように集められた表現記号の全体的なセットは、表現データ332(図3)として格納され得る。
【0040】
図7は、バーチャルミーティングに参加することに関する方法700を示す。710では、参加者はバーチャルミーティングにログオンする。たとえば、これはコンピュータシステム306(図3)のうちのいずれかを使用して行われ得る。710では、参加者はバーチャルミーティングから音声情報および/または視覚情報を受信した。たとえば、これは、参加者がバーチャル環境100(図1)を閲覧することを可能にし得る。730では、参加者は、バーチャルミーティングに関してコントローラを動作し得る。コントローラは、参加者の身体の動きに関する信号、参加者によって選択された表現記号に関する信号、または、その組み合わせを生成し得る。740では、表現信号が送信され得る。いくつかの実現例では、信号は、参加者によって選択される表現記号に関する。たとえば、表現200(図2)のうちのいずれかが選択され得る。
【0041】
図8は、バーチャルミーティングを行うことに関する方法800を示す。810では、バーチャルミーティングが開始され得る。たとえば、これはコンピュータシステム302(図3)によって行なわれ得る。820では、参加者同士の間の接続が確立され得る。たとえば、これは、参加者がバーチャルミーティングにログインすると行われ得る。830では、バーチャルミーティングの音声コンテンツおよび視覚コンテンツが配信され得る。たとえば、バーチャル環境100(図1)と1人以上の参加者によって生成される音声とが配信され得る。840では、表現信号が受信され得る。いくつかの実現例では、この信号は、バーチャル環境における提示のために参加者によって選択された表現記号を示す。たとえば、バーチャル環境における参加者のアバターは、受信された信号に対応する表現記号をさらに含むようにアップデートされ得る。表現信号は、ミーティングの残りの間、見えるままであり得、または、不透明度を減少させることに関する上記の例でのようにより短時間の間、見えるままであり得る。
【0042】
図9は、本明細書に記載の技術とともに用いられ得る汎用コンピュータデバイス900および汎用モバイルコンピュータデバイス950の例を示す。コンピューティングデバイス900は、ラップトップ、デスクトップ、タブレット、ワークステーション、携帯情報端末、テレビジョン、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム、および他の適切なコンピューティングデバイスといった、さまざまな形態のデジタルコンピュータを表わすことを意図している。コンピューティングデバイス950は、携帯情報端末、セルラー電話、スマートフォン、および他の同様のコンピューティングデバイスといった、さまざまな形態のモバイルデバイスを表わすことを意図している。ここに示すコンポーネント、それらの接続および関係、ならびにそれらの機能は例示であることが意図されているに過ぎず、本文書に記載のおよび/または請求項に記載の本発明の実現例を限定することを意図していない。
【0043】
コンピューティングデバイス900は、プロセッサ902、メモリ904、記憶装置906、メモリ904および高速拡張ポート910に接続している高速インターフェイス908、ならびに低速バス914および記憶装置906に接続している低速インターフェイス912を含む。プロセッサ902は半導体ベースのプロセッサであり得る。メモリ904は半導体ベースのメモリであり得る。コンポーネント902,904,906,908,910,および912の各々はさまざまなバスを用いて相互に接続されており、共通のマザーボード上にまたは他の態様で適宜搭載され得る。プロセッサ902は、コンピューティングデバイス900内で実行される命令を処理可能であり、この命令には、GUIのためのグラフィック情報を高速インターフェイス908に結合されているディスプレイ916などの外部入出力デバイス上に表示するためにメモリ904内または記憶装置906上に記憶されている命令が含まれる。他の実現例では、複数のプロセッサおよび/または複数のバスが、複数のメモリおよび複数種類のメモリとともに必要に応じて用いられ得る。また、複数のコンピューティングデバイス900が接続され得、各デバイスは(たとえばサーババンク、ブレードサーバのグループ、またはマルチプロセッサシステムとして)必要な動作の一部を提供する。
【0044】
メモリ904は情報をコンピューティングデバイス900内に記憶する。一実現例では、メモリ904は1つまたは複数の揮発性メモリユニットである。別の実現例では、メモリ904は1つまたは複数の不揮発性メモリユニットである。また、メモリ904は、磁気ディスクまたは光ディスクといった別の形態のコンピュータ読取可能媒体であってもよい。
【0045】
記憶装置906は、コンピューティングデバイス900に大容量記憶を提供可能である。一実現例では、記憶装置906は、フロッピー(登録商標)ディスクデバイス、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、またはテープデバイス、フラッシュメモリもしくは他の同様のソリッドステートメモリデバイス、またはストレージエリアネットワークもしくは他のコンフィギュレーションにおけるデバイスを含む多数のデバイスといった、コンピュータ読取可能媒体であってもよく、または当該コンピュータ読取可能媒体を含んでいてもよい。コンピュータプログラムプロダクトが情報媒体内に有形に具体化され得る。また、コンピュータプログラムプロダクトは、実行されると上述のような1つ以上の方法を実行する命令を含み得る。情報媒体は、メモリ904、記憶装置906、またはプロセッサ902上のメモリといった、コンピュータ読取可能媒体または機械読取可能媒体である。
【0046】
高速コントローラ908はコンピューティングデバイス900のための帯域幅集約的な動作を管理するのに対して、低速コントローラ912はより低い帯域幅集約的な動作を管理する。そのような機能の割当ては例示に過ぎない。一実現例では、高速コントローラ908はメモリ904、ディスプレイ916に(たとえばグラフィックスプロセッサまたはアクセラレータを介して)、およびさまざまな拡張カード(図示せず)を受付け得る高速拡張ポート910に結合される。当該実現例では、低速コントローラ912は記憶装置906および低速拡張ポート914に結合される。さまざまな通信ポート(たとえばUSB、ブルートゥース(登録商標)、イーサネット(登録商標)、無線イーサネット)を含み得る低速拡張ポートは、キーボード、ポインティングデバイス、スキャナ、またはスイッチもしくはルータといったネットワーキングデバイスなどの1つ以上の入出力デバイスに、たとえばネットワークアダプタを介して結合され得る。
【0047】
コンピューティングデバイス900は、図に示すように多数の異なる形態で実現されてもよい。たとえば、コンピューティングデバイス900は標準的なサーバ920として、またはそのようなサーバのグループ内で複数回実現されてもよい。また、コンピューティングデバイス900はラックサーバシステム924の一部として実現されてもよい。さらに、コンピューティングデバイス900はラップトップコンピュータ922などのパーソナルコンピュータにおいて実現されてもよい。あるいは、コンピューティングデバイス900からのコンポーネントは、デバイス950などのモバイルデバイス(図示せず)内の他のコンポーネントと組合されてもよい。そのようなデバイスの各々がコンピューティングデバイス900,950の1つ以上を含んでいてもよく、システム全体が、互いに通信する複数のコンピューティングデバイス900,950で構成されてもよい。
【0048】
コンピューティングデバイス950は、数あるコンポーネントの中でも特に、プロセッサ952、メモリ964、ディスプレイ954などの入出力デバイス、通信インターフェイス966、およびトランシーバ968を含む。また、デバイス950には、マイクロドライブまたは他のデバイスなどの記憶装置が提供されて付加的なストレージが提供されてもよい。コンポーネント950,952,964,954,966,および968の各々はさまざまなバスを用いて相互に接続されており、当該コンポーネントのいくつかは共通のマザーボード上にまたは他の態様で適宜搭載され得る。
【0049】
プロセッサ952は、メモリ964に記憶されている命令を含む、コンピューティングデバイス950内の命令を実行可能である。プロセッサは、別個の複数のアナログおよびデジタルプロセッサを含むチップのチップセットとして実現されてもよい。プロセッサは、たとえば、ユーザインターフェイス、デバイス950が実行するアプリケーション、およびデバイス950による無線通信の制御といった、デバイス950の他のコンポーネントの協調を提供し得る。
【0050】
プロセッサ952は、ディスプレイ954に結合された制御インターフェイス958およびディスプレイインターフェイス956を介してユーザと通信し得る。ディスプレイ954は、たとえば、TFT LCD(薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ)もしくはOLED(有機発光ダイオード)ディスプレイ、または他の適切なディスプレイ技術であり得る。ディスプレイインターフェイス956は、ディスプレイ954を駆動してグラフィックおよび他の情報をユーザに提示するための適切な回路を含み得る。制御インターフェイス958はユーザからコマンドを受信し、当該コマンドをプロセッサ952に提出するために変換し得る。さらに、外部インターフェイス962が、デバイス950と他のデバイスとの隣接通信を可能にするために、プロセッサ952と通信した状態で提供されてもよい。外部インターフェイス962は、たとえば、ある実現例では有線通信を提供し、他の実現例では無線通信を提供してもよく、また、複数のインターフェイスが用いられてもよい。
【0051】
メモリ964は情報をコンピューティングデバイス950内に記憶する。メモリ964は、1つもしくは複数のコンピュータ読取可能媒体、1つもしくは複数の揮発性メモリユニット、または1つもしくは複数の不揮発性メモリユニットの1つ以上として実現され得る。さらに、拡張メモリ974が提供され、たとえばSIMM(Single In Line Memory Module)カードインターフェイスを含み得る拡張インターフェイス972を介してデバイス950に接続されてもよい。このような拡張メモリ974はデバイス950に余分のストレージスペースを提供し得るか、またはデバイス950のためのアプリケーションもしくは他の情報をさらに記憶し得る。具体的には、拡張メモリ974は上述のプロセスを実行または補足するための命令を含み得、さらにセキュア情報を含み得る。ゆえに、たとえば、拡張メモリ974はデバイス950のためのセキュリティモジュールとして提供されてもよく、デバイス950のセキュアな使用を許可する命令でプログラムされてもよい。さらに、ハッキング不可能なようにSIMMカード上に識別情報を置くといったように、セキュアなアプリケーションが付加的な情報とともにSIMMカードを介して提供されてもよい。
【0052】
メモリは、以下に記載のように、たとえばフラッシュメモリおよび/またはNVRAMメモリを含み得る。一実現例では、コンピュータプログラムプロダクトが情報媒体内に有形に具体化される。コンピュータプログラムプロダクトは、実行されると上述のような1つ以上の方法を実行する命令を含む。情報媒体は、メモリ964、拡張メモリ974、またはプロセッサ952上のメモリといった、コンピュータ読取可能媒体または機械読取可能媒体であり、これは、たとえばトランシーバ968または外部インターフェイス962上で受信され得る。
【0053】
デバイス950は、必要に応じてデジタル信号処理回路を含み得る通信インターフェイス966を介して無線通信し得る。通信インターフェイス966は、とりわけ、GSM(登録商標)音声通話、SMS、EMS、またはMMSメッセージング、CDMA、TDMA、PDC、WCDMA(登録商標)、CDMA2000、またはGPRSといった、さまざまなモードまたはプロトコル下の通信を提供し得る。そのような通信は、たとえば無線周波数トランシーバ968を介して起こり得る。さらに、ブルートゥース、WiFi、または他のそのようなトランシーバ(図示せず)を用いるなどして、短距離通信が起こり得る。さらに、GPS(全地球測位システム)レシーバモジュール970が付加的なナビゲーション関連および位置関連の無線データをデバイス950に提供し得、当該データはデバイス950上で実行されるアプリケーションによって適宜用いられ得る。
【0054】
また、デバイス950は、ユーザから口頭情報を受信して当該情報を使用可能なデジタル情報に変換し得る音声コーデック960を用いて可聴的に通信し得る。音声コーデック960も同様に、たとえばデバイス950のハンドセット内で、スピーカを介すなどしてユーザに可聴音を生成し得る。そのような音は音声電話からの音を含んでいてもよく、録音された音(たとえば音声メッセージ、音楽ファイル等)を含んでいてもよく、さらに、デバイス950上で実行されるアプリケーションが生成する音を含んでいてもよい。
【0055】
コンピューティングデバイス950は、図に示すように多数の異なる形態で実現されてもよい。たとえば、コンピューティングデバイス950はセルラー電話980として実現されてもよい。また、コンピューティングデバイス950は、スマートフォン982、携帯情報端末、または他の同様のモバイルデバイスの一部として実現されてもよい。
【0056】
本明細書に記載のシステムおよび技術のさまざまな実現例は、デジタル電子回路、集積回路、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組合せで実現され得る。これらのさまざまな実現例は、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行可能および/または解釈可能な1つ以上のコンピュータプログラムにおける実現例を含んでいてもよく、当該プロセッサは専用であっても汎用であってもよく、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス、および少なくとも1つの出力デバイスからデータおよび命令を受信するように、かつこれらにデータおよび命令を送信するように結合されている。
【0057】
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーションまたはコードとしても公知)はプログラマブルプロセッサのための機械命令を含んでおり、高レベル手続きおよび/もしくはオブジェクト指向プログラミング言語で、ならびに/またはアセンブリ/機械言語で実現され得る。本明細書において使用する「機械読取可能媒体」「コンピュータ読取可能媒体」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサに提供するために用いられる任意のコンピュータプログラムプロダクト、装置および/またはデバイス(たとえば磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))を指し、機械命令を機械読取可能信号として受信する機械読取可能媒体を含む。「機械読取可能信号」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサに提供するために用いられる任意の信号を指す。
【0058】
ユーザとの対話を提供するために、本明細書に記載のシステムおよび技術は、情報をユーザに表示するためのディスプレイデバイス(たとえばCRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、ユーザが入力をコンピュータに提供可能なキーボードおよびポインティングデバイス(たとえばマウスまたはトラックボール)とを有するコンピュータ上で実現され得る。他の種類のデバイスを用いてユーザとの対話を提供することもでき、たとえば、ユーザに提供されるフィードバックは任意の形態の感覚フィードバック(たとえば視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)であり得、ユーザからの入力は、音響、スピーチ、または触覚入力を含む任意の形態で受信され得る。
【0059】
本明細書に記載のシステムおよび技術は、バックエンドコンポーネントを(たとえばデータサーバとして)含むコンピューティングシステムか、ミドルウェアコンポーネントを(たとえばアプリケーションサーバとして)含むコンピューティングシステムか、フロントエンドコンポーネント(たとえば、ユーザが本願明細書に記載のシステムおよび技術の実現例と対話可能なグラフィックユーザインターフェイスもしくはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータ)を含むコンピューティングシステムか、または、そのようなバックエンド、ミドルウェア、もしくはフロントエンドコンポーネントの任意の組合せを含むコンピューティングシステムにおいて実現され得る。システムのコンポーネントは、任意の形態または媒体のデジタルデータ通信(たとえば通信ネットワーク)によって相互に接続され得る。通信ネットワークの例として、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、およびインターネットが挙げられる。
【0060】
コンピューティングシステムはクライアントおよびサーバを含み得る。クライアントおよびサーバは一般に互いにリモートであり、典型的に通信ネットワークを介して対話する。クライアントとサーバとの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行されて互いにクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって生じる。
【0061】
多数の実施形態を説明した。しかしながら、本発明の精神および範囲から逸脱することなくさまざまな変更がなされ得ることが理解されるであろう。
【0062】
また、図面に示す論理フローは、所望の結果を達成するために、示されている特定の順序、または起こる順序を必要としない。また、記載のフローとは他のステップが提供されてもよく、または当該フローからステップが除去されてもよく、記載のシステムに他のコンポーネントが追加されてもよく、または当該システムからコンポーネントが除去されてもよい。したがって、他の実施形態も添付の請求の範囲内にある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9