(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-16
(45)【発行日】2022-09-28
(54)【発明の名称】コンバータ方式
(51)【国際特許分類】
H02J 3/36 20060101AFI20220920BHJP
H02M 7/48 20070101ALI20220920BHJP
H02J 1/00 20060101ALI20220920BHJP
【FI】
H02J3/36
H02M7/48 R
H02J1/00 301B
(21)【出願番号】P 2020519133
(86)(22)【出願日】2018-10-05
(86)【国際出願番号】 EP2018077154
(87)【国際公開番号】W WO2019068874
(87)【国際公開日】2019-04-11
【審査請求日】2021-09-24
(31)【優先権主張番号】201741035540
(32)【優先日】2017-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 7, CH-5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【氏名又は名称】黒川 俊久
(72)【発明者】
【氏名】ムクヘドカル,ラドニア・アナント
(72)【発明者】
【氏名】オハイディン,ジャロイド・ショーン
(72)【発明者】
【氏名】クマール,アミット
【審査官】高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】特開平4-71326(JP,A)
【文献】特開2017-11992(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104065287(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0015066(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 1/00-5/00
H02M 7/42-7/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンバータ方式(30、130)は、複数の極(60、62、64)および複数のコンバータ(32)を備え、前記複数の極(60、62、64)は、少なくとも1つの正極(60、60a、60b)、少なくとも1つの負極(62)および中性極(64)を含み、前記複数のコンバータ(32)は、少なくとも1つの第1のコンバータ(32a)および少なくとも1つの第2のコンバータ(32b)を含み、前記第1のコンバータ(32a)または各第1のコンバータ(32a)は、前記中性極(64)および前記正極(60、60a、60b)または前記それぞれの正極(60、60a、60b)に接続され、前記第1のコンバータ(32a)または各第1のコンバータ(32a)は、前記中性極(64)および前記対応する正極(60、60a、60b)にわたるコンバータ電圧を制御するように動作可能であり、前記第2のコンバータ(32b)または各第2のコンバータ(32b)は、前記中性極(64)および前記負極(62)または前記それぞれの負極(62)に接続され、前記第2のコンバータ(32b)または各第2のコンバータ(32b)は、前記中性極(64)および前記対応する負極(62)にわたるコンバータ電圧を制御するように動作可能であり、前記コンバータ方式(30、130)は、前記正および負極(60、60a、60b、62)の電力または電流レベルの間に不均衡があるとき、および前記中性極(64)が非ゼロ電位(V
n)にあるときに電圧制御モードを実行するようにプログラムされたコントローラ(36)を含み、前記コントローラ(36)は、前記対応する正または負極(60、60a、60b、62)の極対地電圧が前記対応する正または負極(60、60a、60b、62)の定格電圧以下になるように、各コンバータ(32a、32b)を動作させ、前記対応するコンバータ電圧を制御する電圧制御モードを実行するようにプログラムされる、コンバータ方式(30、130)。
【請求項2】
前記コントローラ(36)は、前記対応する正または負極(60、60a、60b、62)の前記極対地電圧が前記対応する正または負極(60、60a、60b、62)の前記定格電圧以下になるように、各コンバータ(32a、32b)を動作させ、前記正および負極(60、60a、60b、62)の前記電力または電流レベルの間の前記不均衡の変化に応じてリアルタイムで前記対応するコンバータ電圧を更新する前記電圧制御モードを実行するようにプログラムされる、請求項1に記載のコンバータ方式(30、130)。
【請求項3】
前記コントローラ(36)は、
前記対応する正または負極(60、60a、60b、62)の前記極対地電圧が前記対応する正または負極(60、60a、60b、62)の前記定格電圧以下になるように、および/または
前記中性極(64)の電流が前記中性極(64)の導体の定格電流以下になるように、
前記コンバータ(32a、32b、34)の少なくとも1つを動作させて前記対応するコンバータ電圧を低下させ、任意選択で前記対応する正または負極(60、60a、60b、62)の電流を増加させる前記電圧制御モードを実行するようにプログラムされる、請求項1に記載のコンバータ方式(30、130)。
【請求項4】
第1のコンバータ(32a)の数は、第2のコンバータ(32b)の数と等しく、前記コントローラ(36)は、
前記正極(60)の電力もしくは電流レベルと前記負極(62)の電力もしくは電流レベルとの間、または
前記正極(60)の電力もしくは電流レベルの合計と前記負極(62)の電力もしくは電流レベルの合計との間
に不均衡があるときに前記電圧制御モードを実行するようにプログラムされる、請求項1に記載のコンバータ方式(30)。
【請求項5】
前記第1のコンバータ(32a)の数は、前記第2のコンバータ(32b)の数と等しくなく、前記コントローラ(36)は、
前記正極(60a、60b)の電力もしくは電流レベルの合計と前記負極(62)の電力もしくは電流レベルとの間、
前記正極(60a、60b)の電力もしくは電流レベルと前記負極(62)の電力もしくは電流レベルの合計との間、または
前記正極(60a、60b)の電力もしくは電流レベルの合計と前記負極(62)の電力もしくは電流レベルの合計との間
に不均衡があるときに前記電圧制御モードを実行するようにプログラムされる、請求項1に記載のコンバータ方式(30、130)。
【請求項6】
前記コントローラ(36)は、前記正および負極(60、62)の少なくとも1つの電力または電流レベルの変化中、および前記正および負極(60、62)の前記少なくとも1つの電力または電流レベルの前記変化中に前記正および負極(60、62)の前記電力または電流レベルの間に不均衡があるときに前記コンバータ(32a、32b)の少なくとも1つを動作させ、前記対応するコンバータ電圧を変化させる前記電圧制御モードを実行するようにプログラムされる、請求項1に記載のコンバータ方式(30、130)。
【請求項7】
前記コントローラ(36)は、前記対応する正または負極(60、60a、60b、62)の前記極対地電圧が前記対応する正または負極(60、60a、60b、62)の前記定格電圧以下になるように、前記中性極(64)の前記非ゼロ電位(V
n)を基準値として前記電圧制御モードで使用して前記コンバータ(32a、32b、34)の少なくとも1つを動作させ、前記対応するコンバータ電圧を制御するようにプログラムされる、請求項1に記載のコンバータ方式(30、130)。
【請求項8】
前記コントローラ(36)は、前記中性極(64)の1つまたは複数の動作パラメータを取得もしくは決定し、前記中性極(64)の前記取得もしくは決定された動作パラメータまたは各取得もしくは決定された動作パラメータを使用して前記中性極(64)の前記非ゼロ電位(V
n)を決定するようにプログラムされる、請求項1に記載のコンバータ方式(30、130)。
【請求項9】
前記コントローラ(36)は、前記中性極(64)の動作パラメータの少なくとも1つの変化に応じてリアルタイムで前記中性極(64)の前記決定された非ゼロ電位(V
n)を更新するようにプログラムされる、請求項8に記載のコンバータ方式(30、130)。
【請求項10】
前記コントローラ(36)は、前記中性極(64)の電流を取得または決定し、前記中性極(64)の前記取得または決定された電流を使用して前記中性極(64)の前記非ゼロ電位(V
n)を決定するようにプログラムされる、請求項8に記載のコンバータ方式(30、130)。
【請求項11】
前記中性極(64)に接続された導体をさらに含み、前記コントローラ(36)は、前記導体の抵抗またはインピーダンスを取得または決定し、前記導体の前記取得または決定された抵抗またはインピーダンスを使用して前記中性極(64)の前記非ゼロ電位(V
n)を決定するようにプログラムされる、請求項8に記載のコンバータ方式(30、130)。
【請求項12】
前記コントローラ(36)は、前記導体の動作パラメータの少なくとも1つの変化に応じてリアルタイムで前記導体の前記取得または決定された抵抗またはインピーダンスを更新するようにプログラムされる、請求項11に記載のコンバータ方式(30、130)。
【請求項13】
前記導体の電気的特性を測定して前記導体の前記抵抗またはインピーダンスを取得するように構成された測定装置をさらに含み、前記コントローラ(36)は、前記導体の前記取得された抵抗またはインピーダンスを使用して前記導体の前記抵抗またはインピーダンスを決定する手順を更新するようにプログラムされる、請求項11に記載のコンバータ方式(30、130)。
【請求項14】
前記コントローラ(36)は、前記導体の最大抵抗またはインピーダンスを取得または決定し、前記導体の前記取得または決定された最大抵抗またはインピーダンスを使用して前記中性極(64)の前記非ゼロ電位(V
n)を決定するようにプログラムされる、請求項11に記載のコンバータ方式(30、130)。
【請求項15】
コンバータ方式(30、130)を動作させる方法であって、前記コンバータ方式(30、130)は、複数の極(60、62、64)および複数のコンバータ(32)を備え、前記複数の極(60、62、64)は、少なくとも1つの正極(60)、少なくとも1つの負極(62)および中性極(64)を含み、前記複数のコンバータ(32)は、少なくとも1つの第1のコンバータ(32a)および少なくとも1つの第2のコンバータ(32b)を含み、前記第1のコンバータ(32a)または各第1のコンバータ(32a)は、前記中性極(64)および前記正極(60)または前記それぞれの正極(60)に接続され、前記第2のコンバータ(32b)または各第2のコンバータ(32b)は、前記中性極(64)および前記負極(62)または前記それぞれの負極(62)に接続され、前記方法は、
前記第1のコンバータ(32a)または各第1のコンバータ(32a)を動作させ、前記中性極(64)および前記対応する正極(60、60a、60b)にわたるコンバータ電圧を制御するステップと、
前記第2のコンバータ(32b)または各第2のコンバータ(32b)を動作させ、前記中性極(64)および前記対応する負極(62)にわたるコンバータ電圧を制御するステップと、
前記正および負極(60、60a、60b、62)の電力または電流レベルの間に不均衡があるとき、および前記中性極(64)が非ゼロ電位(V
n)にあるとき、前記対応する正または負極(60、60a、60b、62)の極対地電圧が前記対応する正または負極(60、60a、60b、62)の定格電圧以下になるように、各コンバータ(32a、32b)を動作させ、前記対応するコンバータ電圧を制御する電圧制御モードを実行するステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコンバータを備えるコンバータ方式に関し、特に、中性極と接地との間に高インピーダンス導体を有する、好ましくは高電圧直流電力伝送および配電に使用するためのコンバータ方式に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のコンバータを備えるコンバータ方式を動作させることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際出願第2015/148977号パンフレット
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、複数の極および複数のコンバータを備えるコンバータ方式が提供され、複数の極は、少なくとも1つの正極、少なくとも1つの負極および中性極を含み、複数のコンバータは、少なくとも1つの第1のコンバータおよび少なくとも1つの第2のコンバータを含み、第1のコンバータまたは各第1のコンバータは、中性極および正極またはそれぞれの正極に接続され、第1のコンバータまたは各第1のコンバータは、中性極および対応する正極にわたるコンバータ電圧を制御するように動作可能であり、第2のコンバータまたは各第2のコンバータは、中性極および負極またはそれぞれの負極に接続され、第2のコンバータまたは各第2のコンバータは、中性極および対応する負極にわたるコンバータ電圧を制御するように動作可能であり、コンバータ方式は、正および負極の電力または電流レベルの間に不均衡があるとき、および中性極が非ゼロ電位にあるときに電圧制御モードを実行するようにプログラムされたコントローラを含み、コントローラは、対応する正または負極の極対地電圧が対応する正または負極の定格電圧以下になるように、各コンバータを動作させ、対応するコンバータ電圧を制御する電圧制御モードを実行するようにプログラムされる。
【0005】
本発明のコンバータ方式は、限定はしないが、バイポーラ電力伝送方式で使用するためのバイポーラコンバータ配置を含んでもよい。代替的または追加的に、本発明のコンバータ方式は、限定はしないが、並列に接続された複数の第1のコンバータおよび/または並列に接続された複数の第2のコンバータを備える多端子コンバータ配置を含んでもよい。
【0006】
正および負極の各々の定格電圧は、接続されたまたは関連する電力伝送機器の定格電圧によって定義され得る。
【0007】
使用中、第1および第2のコンバータの各々は、正および負極の電力または電流レベルが均衡であり、中性極がゼロ電位にある均衡動作条件下での電力伝送を容易にするために、中性極および対応する正または負極にわたるそれぞれのコンバータ電圧を制御するように動作する。第1および第2のコンバータによって提供されるコンバータ電圧は、典型的には、電力伝送全体を通じてコンバータ電圧の一定レベルの維持を含むユーザ要件によって定義される。
【0008】
本発明のコンバータ方式にコントローラを含めることは、正および負極の電力または電流レベルが不均衡であり、中性極が非ゼロ電位にある不均衡動作条件下での電力伝送を容易にすることをコンバータ方式に可能にさせることによって、コンバータ方式の信頼性および可用性を改善する。これは、不均衡動作条件により少なくとも1つの正または負極の定格電圧を超えるリスクが生じるものの、コントローラは、不均衡動作条件の間に電圧制御モードを自動的に実行し、正および負極の定格電圧を超えないようにすることができる。場合によっては、コンバータ方式からコントローラを省略すると、不均衡動作条件下でのコンバータ方式の動作が少なくとも1つの正または負極の定格電圧を超えるリスクにより許可され得ないため、均衡動作条件に回復するまでコンバータ方式をシャットダウンする必要があるか、またはより高い電力レベルで動作する極の電力をより低い電力レベルで動作する極の電力と同じになるように低下させる必要があり、したがってコンバータ方式の全体的な電力能力に悪影響を及ぼすことになる。
【0009】
加えて、電圧制御モードの性能により、コンバータ方式は、不均衡動作条件下でのコンバータ方式が均衡動作条件中にも使用されたコンバータ電圧を採用し続ける最適化されていないシナリオと比較して、不均衡動作条件から生じるコンバータ方式の動作損失を最適化する効果を有するコンバータ電圧を採用することが可能になる。
【0010】
正および負極の電力または電流レベルの間の不均衡の変化は、例えば、1つまたは複数の動作パラメータの変化またはコンバータ方式の構成の変化の結果として生じ得る。以前の不均衡動作条件下において電圧制御モードで使用されたコンバータ電圧は、新しい不均衡動作条件下でのコンバータ方式の最適以下の性能(損失の増加、電圧ストレスの増加および寿命の短縮など)をもたらし得る可能性がある。コンバータ方式の構成の変化は、(中性極のインピーダンスを変化させる)中性極に関連する使用中の導体の数の変化および/または並列接続されたコンバータの数の変化の結果として生じ得る。
【0011】
本発明の実施形態では、コントローラは、対応する正または負極の極対地電圧が対応する正または負極の定格電圧以下になるように、各コンバータを動作させ、正および負極の電力または電流レベルの間の不均衡の変化に応じてリアルタイムで対応するコンバータ電圧を更新する電圧制御モードを実行するようにプログラムされてもよい。
【0012】
上記の様式でコントローラをプログラムすると、コントローラは、各コンバータを動作させて対応するコンバータ電圧を動的に制御し、コンバータ方式の不均衡動作条件が変化しているときでも、対応する正または負極の極対地電圧を対応する正または負極の定格電圧以下のレベルに維持することが可能になる。
【0013】
本発明のさらなる実施形態では、コントローラは、対応する正または負極の極対地電圧が対応する正または負極の定格電圧以下になるように、コンバータの少なくとも1つを動作させて対応するコンバータ電圧を低下させ、対応する正または負極の電流を増加させる電圧制御モードを実行するようにプログラムされてもよい。これにより、対応する正または負極を介して必要な電力を供給するコンバータ方式の機能は、対応するコンバータ電圧の低下の影響を受けないようになる。
【0014】
電圧制御モードは、第1のコンバータの数および第2のコンバータの数に応じて異なり得る。第1のコンバータの数は、1つから多数の範囲であり、第2のコンバータの数は、1つから多数の範囲であることが認識されよう。
【0015】
本発明の実施形態では、第1のコンバータの数は、第2のコンバータの数と等しくてもよい。そのような実施形態では、コントローラは、
単一の正極および単一の負極がある場合、正極の電力もしくは電流レベルと負極の電力もしくは電流レベルとの間、または
複数の正極および複数の負極がある場合、正極の電力もしくは電流レベルの合計と負極の電力もしくは電流レベルの合計との間
に不均衡があるときに電圧制御モードを実行するようにプログラムされてもよい。
【0016】
上記の不均衡動作条件は、例えば、コンバータ方式のテスト/コミッショニングおよび/またはメンテナンス中、一定期間異なる電力レベルで正および負極を動作させる必要があるときに生じ得る。上記の不均衡動作条件は、例えば、関連する冷却システムの停止、または部分的な停止などによる関連する機器のディレーティングにより、第1および第2のコンバータの少なくとも1つの電力能力が低下するときにも生じ得る。
【0017】
本発明の他の実施形態では、第1のコンバータの数は、第2のコンバータの数と等しくなくてもよい。そのような実施形態では、コントローラは、
複数の正極および単一の負極がある場合、正極の電力もしくは電流レベルの合計と負極の電力もしくは電流レベルとの間、
単一の正極および複数の負極がある場合、正極の電力もしくは電流レベルと負極の電力もしくは電流レベルの合計との間、または
複数の正極および複数の負極がある場合、正極の電力もしくは電流レベルの合計と負極の電力もしくは電流レベルの合計との間
に不均衡があるときに電圧制御モードを実行するようにプログラムされてもよい。
【0018】
上記の不均衡動作条件は、故障またはメンテナンスのために1つまたは複数の極が使用不可能なときに生じ得る。上記の不均衡動作条件は、コンバータ方式の要件が第1のコンバータと第2のコンバータとの間で異なる電力需要を含むときにも生じ得る。
【0019】
コントローラは、正および負極の少なくとも1つの電力または電流レベルの変化中、および正および負極の少なくとも1つの電力または電流レベルの変化中に正および負極の電力または電流レベルの間に不均衡があるときにコンバータの少なくとも1つを動作させ、対応するコンバータ電圧を変化させる電圧制御モードを実行するようにプログラムされてもよい。
【0020】
上記の不均衡動作条件は、正および負極の少なくとも1つが電力または電流レベルの変化を受け、一時的な不均衡が正および負極の電力または電流レベルの間に発生するときに生じ得る。正および負極の少なくとも1つの電力もしくは電流レベルの変化は、対応するコンバータが非遮断にされた後の正および負極の少なくとも1つの電力もしくは電流レベルの増加、または対応するコンバータが遮断される前の正および負極の少なくとも1つの電力もしくは電流レベルの低下の形をとり得る。
【0021】
したがって、本発明のコンバータ方式は、電圧制御モードを実行し、広範囲の不均衡動作条件にわたる電力伝送を容易にすることができる。
【0022】
本発明の好ましい実施形態では、コントローラは、対応する正または負極の極対地電圧が対応する正または負極の定格電圧以下になるように、中性極の非ゼロ電位を基準値として電圧制御モードで使用してコンバータの少なくとも1つを動作させ、対応するコンバータ電圧を制御するようにプログラムされてもよい。
【0023】
この様式でコントローラをプログラムすると、電圧制御モードでコンバータ電圧を制御して対応する正または負極の定格電圧を超えるリスクを回避する信頼性のある手段が提供される。
【0024】
コントローラは、中性極の1つまたは複数の動作パラメータを取得もしくは決定し、中性極の取得もしくは決定された動作パラメータまたは各取得もしくは決定された動作パラメータを使用して中性極の非ゼロ電位を決定するようにプログラムされてもよい。例えば、所与の動作パラメータは、中性極の所与の動作パラメータを直接測定するように構成される測定装置から受け取ることができ、または中性極の所与の動作パラメータは、コンバータ方式の動作パラメータに基づいてコントローラによって計算、予測もしくはモデル化することができる。中性極の非ゼロ電位の決定は、計算、予測またはモデル化によって実施することができる。中性極の動作パラメータは、使用中の並列接続された導体の数、導体の温度、および導体を通って流れる電流に依存する、中性極に関連する導体のインピーダンスに関連し得る。中性極に関連する導体のインピーダンスは、定期的に更新されるルックアップテーブルから選択するか、またはリアルタイムで計算することができる。
【0025】
中性極の非ゼロ電位の変化は、例えば、中性極の1つまたは複数の動作パラメータの変化の結果として生じ得る。コントローラは、中性極の動作パラメータの少なくとも1つの変化に応じてリアルタイムで中性極の決定された非ゼロ電位を更新するようにプログラムすることができる。これにより、電圧制御モードでコンバータ電圧の所望の制御を確実に達成するために、基準値が中性極の実際の非ゼロ電位を正確に反映するようになり、したがってコントローラがコンバータを動作させ、中性極の動作パラメータの少なくとも1つの変化に応じて電圧制御モードでコンバータ電圧を動的に制御することを可能にする。
【0026】
コントローラは、中性極の電流を取得または決定し、中性極の取得または決定された電流を使用して中性極の非ゼロ電位を決定するようにプログラムすることができる。
【0027】
コンバータ方式は、中性極に接続された導体をさらに含んでもよく、導体は、接地電位に接続されてもよい。より具体的には、コンバータ方式は、中性極に接続された少なくとも1つの導体を含むことができ、導体または各導体は、例えば、専用の金属帰路または電極線の形態である。さらに、コンバータ方式は、中性極に接続され、並列に接続された複数の導体を含むことができ、コンバータ方式は、使用中の1つまたは複数の導体で動作可能である。
【0028】
コンバータ方式が中性極に接続された導体を含むとき、コントローラは、導体の抵抗またはインピーダンスを取得または決定し、導体の取得または決定された抵抗またはインピーダンスを使用して中性極の非ゼロ電位を決定するようにプログラムされてもよい。
【0029】
導体の抵抗またはインピーダンスの変化は、例えば、導体の1つまたは複数の動作パラメータの変化の結果として生じ得る。コントローラは、導体の動作パラメータの少なくとも1つの変化に応じてリアルタイムで導体の取得または決定された抵抗またはインピーダンスを更新するようにプログラムすることができる。これにより、電圧制御モードでコンバータ電圧の所望の制御を確実に達成するために、基準値が中性極の実際の非ゼロ電位を正確に反映するようになり、したがってコントローラが導体の動作パラメータの少なくとも1つの変化に応じて電圧制御モードでコンバータ電圧を動的に制御することを可能にする。
【0030】
コンバータ方式は、導体の電気的特性を測定して導体の抵抗またはインピーダンスを取得するように構成された測定装置をさらに含んでもよい。コントローラは、導体の取得された抵抗またはインピーダンスを使用して導体の抵抗またはインピーダンスを決定する手順を更新するようにプログラムされてもよい。これにより、コントローラには、導体の取得または決定された抵抗またはインピーダンスに基づいて中性極の非ゼロ電位を正確に決定するインテリジェントな学習メカニズムが提供される。
【0031】
コントローラは、導体の最大抵抗またはインピーダンスを取得または決定し、導体の取得または決定された最大抵抗またはインピーダンスを使用して中性極の非ゼロ電位を決定するようにプログラムされてもよい。
【0032】
導体の最大抵抗またはインピーダンスを使用すると、電圧制御モードで使用するための中性極の非ゼロ電位の決定を単純化し、導体の実際の抵抗またはインピーダンスを使用すると、コンバータ方式のより最適な電力伝送性能が可能になるが、電圧制御モードで使用するための中性極の非ゼロ電位をより複雑に決定する必要がある。
【0033】
本発明の第2の態様によれば、コンバータ方式を動作させる方法が提供され、コンバータ方式は、複数の極および複数のコンバータを備え、複数の極は、少なくとも1つの正極、少なくとも1つの負極および中性極を含み、複数のコンバータは、少なくとも1つの第1のコンバータおよび少なくとも1つの第2のコンバータを含み、第1のコンバータまたは各第1のコンバータは、中性極および正極またはそれぞれの正極に接続され、第2のコンバータまたは各第2のコンバータは、中性極および負極またはそれぞれの負極に接続され、方法は、
第1のコンバータまたは各第1のコンバータを動作させ、中性極および対応する正極にわたるコンバータ電圧を制御するステップと、
第2のコンバータまたは各第2のコンバータを動作させ、中性極および対応する負極にわたるコンバータ電圧を制御するステップと、
正および負極の電力または電流レベルの間に不均衡があるとき、および中性極が非ゼロ電位にあるとき、対応する正または負極の極対地電圧が対応する正または負極の定格電圧以下になるように、各コンバータを動作させ、対応するコンバータ電圧を制御する電圧制御モードを実行するステップと
を含む。
【0034】
本発明の第1の態様およびその実施形態のコンバータ方式の利点は、本発明の第2の態様およびその実施形態の方法に準用する。
【0035】
本発明の方法は、対応する正または負極の極対地電圧が対応する正または負極の定格電圧以下になるように、各コンバータを動作させ、正および負極の電力または電流レベルの間の不均衡の変化に応じてリアルタイムで対応するコンバータ電圧を更新する電圧制御モードを実行するステップを含んでもよい。
【0036】
本発明の方法は、
対応する正または負極の極対地電圧が対応する正または負極の定格電圧以下になるように、および/または
中性極の電流が中性極の導体の定格電流以下になるように、
コンバータの少なくとも1つを動作させて対応するコンバータ電圧を低下させ、任意選択で対応する正または負極の電流を増加させる電圧制御モードを実行するステップを含んでもよい。
【0037】
対応する正または負極の電流の増加は、対応するコンバータまたは各対応するコンバータからの電力の所望のレベルを維持するためである。
【0038】
本発明の方法の実施形態では、第1のコンバータの数は、第2のコンバータの数と等しくてもよい。そのような実施形態では、本発明の方法は、
単一の正極および単一の負極がある場合、正極の電力もしくは電流レベルと負極の電力もしくは電流レベルとの間、または
複数の正極および複数の負極がある場合、正極の電力もしくは電流レベルの合計と負極の電力もしくは電流レベルの合計との間
に不均衡があるときに電圧制御モードを実行するステップを含んでもよい。
【0039】
本発明の方法の他の実施形態では、第1のコンバータの数は、第2のコンバータの数と等しくなくてもよい。そのような実施形態では、本発明の方法は、
複数の正極および単一の負極がある場合、正極の電力もしくは電流レベルの合計と負極の電力もしくは電流レベルとの間、
単一の正極および複数の負極がある場合、正極の電力もしくは電流レベルと負極の電力もしくは電流レベルの合計との間、または
複数の正極および複数の負極がある場合、正極の電力もしくは電流レベルの合計と負極の電力もしくは電流レベルの合計との間
に不均衡があるときに電圧制御モードを実行するステップを含んでもよい。
【0040】
本発明の方法は、正および負極の少なくとも1つの電力または電流レベルの変化中、および正および負極の少なくとも1つの電力または電流レベルの変化中に正および負極の電力または電流レベルの間に不均衡があるときにコンバータの少なくとも1つを動作させ、対応するコンバータ電圧を変化させる電圧制御モードを実行するステップを含んでもよい。
【0041】
本発明の方法は、対応する正または負極の極対地電圧が対応する正または負極の定格電圧以下になるように、中性極の非ゼロ電位を基準値として電圧制御モードで使用してコンバータの少なくとも1つを動作させ、対応するコンバータ電圧を制御するステップを含んでもよい。
【0042】
本発明の方法は、中性極の1つまたは複数の動作パラメータを取得もしくは決定するステップと、中性極の取得もしくは決定された動作パラメータまたは各取得もしくは決定された動作パラメータを使用して中性極の非ゼロ電位を決定するステップとを含んでもよい。
【0043】
本発明の方法は、中性極の動作パラメータの少なくとも1つの変化に応じてリアルタイムで中性極の決定された非ゼロ電位を更新するステップを含んでもよい。
【0044】
本発明の方法は、中性極の電流を取得または決定するステップと、中性極の取得または決定された電流を使用して中性極の非ゼロ電位を決定するステップとを含んでもよい。
【0045】
コンバータ方式が中性極に接続された導体をさらに含むとき、本発明の方法は、導体の抵抗またはインピーダンスを取得または決定するステップと、導体の取得または決定された抵抗またはインピーダンスを使用して中性極の非ゼロ電位を決定するステップとを含んでもよい。
【0046】
本発明の方法は、導体の動作パラメータの少なくとも1つの変化に応じてリアルタイムで導体の取得または決定された抵抗またはインピーダンスを更新するステップを含んでもよい。
【0047】
コンバータ方式が導体の電気的特性を測定して導体の抵抗またはインピーダンスを取得するように構成された測定装置をさらに含むとき、本発明の方法は、導体の取得された抵抗またはインピーダンスを使用して導体の抵抗またはインピーダンスを決定する手順を更新するステップを含んでもよい。
【0048】
本発明の方法は、導体の最大抵抗またはインピーダンスを取得または決定するステップと、導体の取得または決定された最大抵抗またはインピーダンスを使用して中性極の非ゼロ電位を決定するステップとを含んでもよい。
【0049】
この特許明細書における「第1の」および「第2の」などの用語の使用は、同様の特徴(例えば、第1および第2のコンバータ)を区別することのみを意図しており、別段の指定がない限り、ある特徴の別の特徴に対する相対的な重要性を示すことを意図していないことが認識されよう。
【0050】
次に、本発明の好ましい実施形態を、非限定的な例として、添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】本発明の第1の実施形態によるコンバータ方式を概略的に示す図である。
【
図2】
図1のコンバータ方式の例示的なコンバータを概略的に示す図である。
【
図3】本発明の電圧制御モードが実施されないときの不均衡動作条件下での
図1のコンバータ方式の例示的な動作を示す図である。
【
図4】本発明の電圧制御モードが実施されるときの不均衡動作条件下での
図1のコンバータ方式の例示的な動作を示す図である。
【
図5】
図1のコンバータ方式の不均衡動作条件の例を示す図である。
【
図6】本発明の電圧制御モードが実施されないときの
図5の不均衡動作条件下での
図1のコンバータ方式の例示的な動作を示す図である。
【
図7】本発明の電圧制御モードが実施されるときの
図5の不均衡動作条件下での
図1のコンバータ方式の例示的な動作を示す図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態によるコンバータ方式を概略的に示す図である。
【
図9】本発明の電圧制御モードが実施されないときの不均衡動作条件下での
図8のコンバータ方式の例示的な動作を示す図である。
【
図10】本発明の電圧制御モードが実施されるときの不均衡動作条件下での
図8のコンバータ方式の例示的な動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明の第1の実施形態によるバイポーラコンバータ方式が
図1に示されており、全体として参照番号30で示されている。好ましくは、バイポーラコンバータ方式は、高電圧直流伝送で使用するためのものである。
【0053】
バイポーラコンバータ方式30は、複数の極と、複数の第1および第2のコンバータ32と、複数の第3のコンバータ34と、コントローラ36とを備える。明確にするために、図では、各第1のコンバータはまた32aとラベル付けされ、各第2のコンバータはまた32bとラベル付けされている。
【0054】
簡単にするために、
図1のバイポーラコンバータ方式のコントローラ36は、単一の制御ユニット38としてのその実装に関して例示的に説明される。コントローラ36の構成は、バイポーラコンバータ方式30の特定の要件に応じて異なり得る。例えば、コントローラ36は、複数のコンバータ32、34を制御するためのグローバル制御ユニット、バイポーラコンバータ方式30を制御するための少なくとも1つのローカル制御ユニット、少なくとも1つのコンバータ32、34を制御するための少なくとも1つのローカル制御ユニット、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。グローバル制御ユニットは、各コンバータ32、34から離れて位置し得、電気通信リンクを介して各コンバータ32、34と通信するように構成することができる。ローカル制御ユニットまたは各ローカル制御ユニットは、少なくとも1つのコンバータ32、34の近くに位置し得る。グローバル制御ユニットは、電気通信リンクを介して少なくとも1つのローカル制御ユニットと通信するように構成することができる。複数のローカル制御ユニットの場合、各ローカル制御ユニットは、電気通信リンクを介して少なくとも1つの他のローカル制御ユニットと通信するように構成され得る。
【0055】
バイポーラコンバータ方式30は、第1および第2の端部の間に延びる第1のDC電力伝送線40と、第1および第2の端部の間に延びる第2のDC電力伝送線42とを含む。
【0056】
各コンバータ32、34は、第1のDC端子44と、第2のDC端子46とを含む。加えて、
図1に示す各コンバータ32、34は、複数のAC端子48を含み、その各々は、使用中、それぞれの多相ACネットワーク50のそれぞれの相に接続される。より具体的には、
図1に示す各コンバータ32、34は、複数のコンバータリム52を含むAC/DC電圧源コンバータ32、34を定義し、その各々は、
図2に示すように配置される。他の実施形態では、各電圧源コンバータ32、34は、線整流コンバータによって置き換えられてもよいと想定される。
【0057】
各コンバータリム52は、第1および第2のDC端子44、46の間に延び、第1のDC端子44とAC端子48との間に延びる第1のリム部分54と、第2のDC端子46とAC端子48との間に延びる第2のリム部分56とを含む。
【0058】
各リム部分54、56は、複数の直列接続されたスイッチング素子58を含み、その各々は、サイリスタの形態である。本発明の他の実施形態では、各リム部分の複数の直列接続されたスイッチング素子は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などの1つまたは複数の他のタイプの半導体スイッチによって置き換えられてもよいと想定される。
【0059】
各コンバータ32、34のトポロジーは、本発明の動作を例示するのを助けるために単に選択されており、各コンバータ32、34は、異なるトポロジーを有する別のコンバータによって置き換えられてもよいことが認識されよう。例えば、各コンバータ32、34は、モジュール式マルチレベルコンバータ(MMC)または代替アームコンバータ(AAC)などのチェーンリンクコンバータとして構成されてもよい。
【0060】
複数の極は、正DC極60と、負DC極62と、中性極64とを含む。
【0061】
第1のコンバータ32aの第1のDC端子44は、正DC極60に接続され、第2のコンバータ32bの第1のDC端子44は、負DC極62に接続され、第1および第2のコンバータ32a、32bの第2のDC端子46は、中性極64に接続される。
【0062】
第1のDC電力伝送線40の第1の端部は、正DC極60に動作可能に接続され、第1のDC電力伝送線40の第2の端部は、複数の第3のコンバータ34の一方の第1のDC端子44に動作可能に接続される。第2のDC電力伝送線42の第1の端部は、負DC極62に動作可能に接続され、第2のDC電力伝送線42の第2の端部は、複数の第3のコンバータ34の他方の第1のDC端子44に動作可能に接続される。
【0063】
中性極64は、高インピーダンス電流帰路66の第1の端部に動作可能に接続され、電流帰路66の第2の端部は、複数の第3のコンバータ34の第2のDC端子46に接続される。電流帰路66は、その第2の端部で接地されているように
図1に示されているが、他の実施形態では、その第1の端部で接地されてもよい。電流帰路66は、単一の導体または複数の並列接続された導体を含むことができ、導体または各導体は、電極線または専用の金属帰路の形態である。電流帰路66が複数の並列接続された導体を含むとき、バイポーラコンバータ方式30は、使用中の1つまたは複数の導体で動作可能である。
【0064】
コントローラ36は、各コンバータ32、34を動作させ、第1および第2のコンバータ32a、32bと第3のコンバータ34との間の電力伝送を容易にするようにプログラムされる。より具体的には、コントローラ36は、第1のコンバータ32aが正DCおよび中性極60、64にわたるコンバータ電圧を制御することができ、第2のコンバータ32bが負DCおよび中性極62、64にわたるコンバータ電圧を制御することができるように、各コンバータ32を動作させ、対応するDC端子44、46にわたるそれぞれのコンバータ電圧を制御するようにプログラムされる。また、コントローラ36は、各コンバータ32、34を選択的に動作させ、遮断状態と非遮断状態を切り替えてコンバータ32a、34aの間のDC電力の流れ、およびコンバータ32b、34bの間のDC電力の流れを制御するようにプログラムされる。
【0065】
使用中、第1および第2のコンバータ32a、32bの各々は、正および負DC極60、62の電力および電流レベルが均衡であり、中性極64がゼロ電位Vnにある均衡動作条件下での電力伝送を容易にするために、中性極64および対応する正または負DC極60、62にわたるそれぞれのコンバータ電圧を制御するように動作する。一方、コンバータ電圧は、電力伝送全体を通じて等しく一定レベルに維持され、正および負DC極60、62の極対地電圧がそれぞれ正および負DC極60、62の定格電圧を超えないようにするように定義される。例示のために、正および負DC極60、62の定格電圧は800kVに設定されているが、正および負DC極60、62の各定格電圧は、800kV以外の異なる値を有し得ることが理解されるであろう。
【0066】
図3は、バイポーラコンバータ方式30の不均衡動作条件の例を示している。
図3では、正DC極60は1650MWの最大電力レベルで動作しており、800kVのオペレータ定義のコンバータ電圧が正DCおよび中性極60、64にわたって適用され、第2のDC極62は150MWの最小電力レベルで動作しており、800kVのオペレータ定義のコンバータ電圧が負DCおよび中性極62、64にわたって適用される。2.0625kAの電流が第1のDC電力伝送線40を通って流れ、一方0.1974kAの電流が第2のDC電力伝送線42を通って流れる。正および負DC極60、62の間の電力および電流レベルの不均衡の結果、1.865kAの電流が29.5Ωの最大抵抗を有する電流帰路66を通って流れ、したがって中性極が-55kVの非ゼロ電位V
nで動作する。
【0067】
中性極64の-55kVの非ゼロ電位Vnの存在は、正および負DC極60、62の極対地電圧がそれぞれ745kVおよび-855kVに変更されることを意味する。負DC極62の極対地電圧が-855kVに増加することは、負DC極62の定格電圧を超えることを意味する。
【0068】
同様に、正DC極60が150MWの最小電力レベルで動作しており、800kVのコンバータ電圧が正DCおよび中性極60、64にわたって適用され、第2のDC極62が1650MWの最大電力レベルで動作しており、800kVのコンバータ電圧が負DCおよび中性極62、64にわたって適用される場合、正および負DC極60、62の極対地電圧がそれぞれ855kVおよび-745kVに変更され、正DC極60の定格電圧を超えることになる。
【0069】
上記の不均衡動作条件中に正および負DC極60、62の定格電圧を超えないようにするために、コントローラ36は、
図4を参照して以下に説明する電圧制御モードで動作する。
【0070】
正および負DC極60、62の間の電力および電流レベルの不均衡に基づいて、電流帰路66を流れる電流を計算、予測またはモデル化することができる。電流帰路66の構成(すなわち、1つまたは複数の導体が使用中であるかどうか)に基づいて、電流帰路66の抵抗を測定、計算、予測またはモデル化することができる。次に、中性極64の非ゼロ電位Vnは、電流帰路66を流れる決定された電流および電流帰路66の決定された抵抗から計算することができる。
【0071】
正および負DC極60、62の電力および電流レベルの間の不均衡は次いで、正および負DC極60、62の電力レベルの間の電力差ΔPを比較することによって、またはそれぞれ第1および第2のDC電力伝送線40、42を通って流れる電流である、正および負DC極60、62を流れる電流の絶対値の間の電流差ΔIを比較することによって評価される。
【0072】
電力差ΔPまたは電流差ΔIが所定の閾値以上である場合、次に第1のコンバータ32aが動作し、正DCおよび中性極60、64にわたるコンバータ電圧をオペレータ定義のコンバータ電圧(例えば、800kV)になるように制御し、一方で第2のコンバータ32bが動作し、負DCおよび中性極62、64にわたるコンバータ電圧を(i)オペレータ定義のコンバータ電圧、および(ii)極対地電圧制限Vdc_limitと中性極64の非ゼロ電位Vnとの間の差の低い方になるように制御する。この場合、極対地電圧制限Vdc_limitは、負DC極62の定格電圧によって定義される。
【0073】
電力差ΔPまたは電流差ΔIが所定の閾値よりも低い場合、次に第1のコンバータ32aが動作し、正DCおよび中性極60、64にわたるコンバータ電圧を(i)オペレータ定義のコンバータ電圧(例えば、800kV)、および(ii)極対地電圧制限Vdc_limitと中性極64の非ゼロ電位Vnとの間の差の低い方になるように制御し、一方で第2のコンバータ32bが動作し、負DCおよび中性極62、64にわたるコンバータ電圧をオペレータ定義のコンバータ電圧になるように制御する。この場合、極対地電圧制限Vdc_limitは、正DC極60の定格電圧によって定義される。
【0074】
電流帰路66における電流の方向を使用して、対応するコンバータ電圧を(i)オペレータ定義のコンバータ電圧、および(ii)極対地電圧制限Vdc_limitと中性極64の非ゼロ電位Vnとの間の差の低い方になるように制御するためにどのコンバータ32a、32bを動作させるべきかを識別することができることが理解されるであろう。より具体的には、第2のコンバータ32bは、電流が電流帰路66の第1の端部に向かって流れている場合にこの様式で制御され、第1のコンバータ32aは、電流が電流帰路66の第2の端部に向かって流れている場合にこの様式で制御される。
【0075】
図4は、バイポーラコンバータ方式30の上記の不均衡動作条件の間の電圧制御モードの性能を示している。
図4では、正DC極60は1650MWの最大電力レベルで動作しており、800kVのオペレータ定義のコンバータ電圧が正DCおよび中性極60、64にわたって適用され、第2のDC極62は150MWの最小電力レベルで動作しており、-745kVのコントローラ定義のコンバータ電圧が負DCおよび中性極62、64にわたって適用される。ここでのコントローラ定義のコンバータ電圧は、-800kVの負DC極62の定格電圧と55kVの中性極64の非ゼロ電位V
nとの間の差である。2.0625kAの電流が第1のDC電力伝送線40を通って流れ、一方0.2013kAの増加した電流が第2のDC電力伝送線42を通って流れる。正および負DC極60、62の極対地電圧は、それぞれ745kVおよび-799.9kVである。
【0076】
したがって、バイポーラコンバータ方式30の不均衡動作条件の間の電圧制御モードの性能は、正および負DC極60、62の極対地電圧を超えるリスクを回避し、それにより不均衡動作条件下での電力伝送を容易にすることをバイポーラコンバータ方式30に可能にさせることによって、バイポーラコンバータ方式30の信頼性および可用性を改善する。
【0077】
加えて、電圧制御モードの性能により、バイポーラコンバータ方式30は、不均衡動作条件下でのバイポーラコンバータ方式30が均衡動作条件中にも使用されたコンバータ電圧を採用し続けるシナリオと比較して、不均衡動作条件から生じるバイポーラコンバータ方式30の動作損失を低減する効果を有するコンバータ電圧を採用することが可能になる。
【0078】
任意選択で、コントローラ36は、電流帰路66の抵抗を定期的に更新し、電流帰路66の温度および電流帰路66を通って流れる電流などの電流帰路66の動作パラメータの変化を考慮に入れるようにプログラムされてもよい。これは、電流帰路66の両端における電圧の差を、電流帰路66を通って流れる電流で除算することによって行うことができる。これにより、中性極64の実際の非ゼロ電位Vnを正確に反映する非ゼロ電位基準値に基づいて電圧制御モードを実装することが可能になる。
【0079】
さらに任意選択で、コントローラ36は、電流帰路66の取得された抵抗を使用して抵抗計算式またはルックアップテーブルを更新するようにプログラムされてもよく、それによりコントローラ36は、中性極64の非ゼロ電位Vnをより正確に決定するインテリジェントな学習メカニズムを備えるようになる。
【0080】
さらにまた任意選択で、電圧制御モードのコントローラ36は、周囲温度に対する電流帰路66の最大抵抗を使用するように、および事前計算されたルックアップテーブルまたは式としてソフトウェアを使用してモデル化することができる電流帰路66の所与の導体構成に対してプログラムすることができる。これは、電圧制御モードで基準値として使用するための中性極64の非ゼロ電位Vnの決定を単純化するという利点を有する。
【0081】
図5は、バイポーラコンバータ方式30の不均衡動作条件の別の例を示している。
図5では、正DC極60は1650MWの最大電力レベルで動作しており、800kVのオペレータ定義のコンバータ電圧が正DCおよび中性極60、64にわたって適用され、第2のコンバータ32b、したがって負DC極62は、最初に遮断される。第2のコンバータ32b、したがって負DC極62が非遮断にされた後、負DC極62の電力レベルは、毎分60MWのランプレートで1650MWにランプアップされる前に150MWに瞬時に上げられて3300MWの所望の双極電力レベルを達成し、バイポーラコンバータ方式30を均衡動作条件に回復する。しかしながら、バイポーラコンバータ方式30が均衡動作条件に回復する前に、負DC極62の電力レベルが150MWから1650MWにランプアップする間の正および負DC極60、62の電力レベルの間の不均衡は、
図6に示すように、800kVの負DC極62の定格電圧を超える負DC極62の極対地電圧をもたらす。
【0082】
上記の不均衡動作条件中に正および負DC極60、62の定格電圧を超えないようにするために、コントローラ36は、
図7を参照して以下に説明する電圧制御モードで動作する。
【0083】
この場合も、正および負DC極60、62の間の電力および電流レベルの不均衡に基づいて、電流帰路66を流れる電流を計算、予測またはモデル化することができる。電流帰路66の構成(すなわち、1つまたは複数の導体が使用中であるかどうか)に基づいて、電流帰路66の抵抗を測定、計算、予測またはモデル化することができる。次に、中性極64の非ゼロ電位Vnは、電流帰路66を流れる決定された電流および電流帰路66の決定された抵抗から計算することができる。
【0084】
第1のコンバータ32aが動作し、正DCおよび中性極60、64にわたるコンバータ電圧をオペレータ定義のコンバータ電圧(例えば、800kV)になるように制御する。一方、第2のコンバータ32bが動作し、負DCおよび中性極62、64にわたるコンバータ電圧を(i)オペレータ定義のコンバータ電圧、および(ii)極対地電圧制限Vdc_limitと中性極64の非ゼロ電位Vnとの間の差の低い方になるように制御する。この場合、極対地電圧制限Vdc_limitは、負DC極62の定格電圧によって定義される。
【0085】
図7は、バイポーラコンバータ方式30の上記の不均衡動作条件の間の電圧制御モードの性能を示している。
図7では、負DC極62の極対中性の大きさ(すなわち、負および中性DC極62、64にわたるコンバータ電圧)は、負DC極62の電力レベルが150MWから1650MWにランプアップする間に745kVから800kVに変化するように制御され、一方で負DC極62の極対地電圧の大きさは、800kVの一定レベルに留まる。言い換えると、電圧制御モードのコントローラ36は、第2のコンバータ32bを動作させて負DC極62の電力レベルのランプアップ中にそのコンバータ電圧を動的に変化させ、負DC極62の極対地電圧を負DC極62の定格電圧以下に維持する。これは、負DC極62の電力レベルのランプアップ中におけるバイポーラコンバータ方式30の電力伝送性能の最適化を可能にするだけでなく、均衡動作条件へのバイポーラコンバータ方式30の漸進的な回復を可能にする。
【0086】
説明された電圧制御モードは、負DC極62が1650MWの最大電力レベルで動作し、800kVのオペレータ定義のコンバータ電圧が負DCおよび中性極62、64にわたって適用される不均衡動作条件に準用し、第1のコンバータ32a、したがって正DC極60は最初に遮断され、次に正DC極60の電力レベルを1650MWにランプアップする前に非遮断にされる。
【0087】
本発明の他の実施形態では、第1のコンバータ32aは、複数の並列接続された第1のコンバータによって置き換えられてもよく、一方で正DC極60は、複数の正DC極によって置き換えられてもよく、第1のコンバータの各々は、複数の正DC極のそれぞれ1つに接続され、および/または第2のコンバータ32bは、複数の並列接続された第2のコンバータによって置き換えられてもよく、一方で負DC極62は、複数の負DC極によって置き換えられてもよく、第2のコンバータの各々は、複数の負DC極のそれぞれ1つに接続されると想定される。任意選択で、各第3のコンバータ34は、複数の並列接続された第3のコンバータによって置き換えられてもよい。そのような実施形態では、コントローラは、正極の電力または電流レベルの合計と負極の電力または電流レベルの合計との間に不均衡があるとき、電圧制御モードを実行するようにプログラムされてもよい。
【0088】
本発明の第2の実施形態によるバイポーラコンバータ方式が
図8に示されており、全体として参照番号130で示されている。
図8のバイポーラコンバータ方式130は、構造および構成において
図1のバイポーラコンバータ方式30と同様であり、同様の特徴は同じ参照番号を共有する。
【0089】
図8のバイポーラコンバータ方式130は、
図8のバイポーラコンバータ方式130が複数の並列接続された第1のコンバータ32aおよび複数の正DC極60a、60bを含むという点で、
図1のバイポーラコンバータ方式とは異なる。並列接続された第1のコンバータ32aの各々は、正DC極60a、60bのそれぞれ1つに接続される。各第1のコンバータ32は、それぞれの多相ACネットワーク50に接続される。
【0090】
図9は、バイポーラコンバータ方式130の不均衡動作条件の例を示している。
図9では、正DC極60a、60bの各々は1500MWの電力レベルで動作しており、800kVのオペレータ定義のコンバータ電圧が正DCおよび中性極60a、60b、64にわたって適用され、第2のDC極62は1500MWの電力レベルで動作しており、800kVのオペレータ定義のコンバータ電圧が負DCおよび中性極62、64にわたって適用される。3.75kAの電流が第1のDC電力伝送線40を通って流れ、一方1.875kAの電流が第2のDC電力伝送線42を通って流れる。正および負DC極60a、60b、62の間の電力および電流レベルの不均衡の結果、1.875kAの電流が29.5Ωの最大抵抗を有する電流帰路66を通って流れ、したがって中性極が-55kVの非ゼロ電位V
nで動作する。
【0091】
中性極64の-55kVの非ゼロ電位Vnの存在は、正DC極の極対地電圧が747.5kVに変更され、一方で負DC極62の極対地電圧が-855kVに変更されることを意味する。負DC極62の極対地電圧が-855kVに増加することは、負DC極62の定格電圧を超えることを意味する。
【0092】
上記の不均衡動作条件中に正および負DC極60a、60b、62の定格電圧を超えないようにするために、コントローラ36は、
図10を参照して以下に説明する電圧制御モードで動作する。
【0093】
正および負DC極60a、60b、62の間の電力および電流レベルの不均衡に基づいて、電流帰路66を流れる電流を計算、予測またはモデル化することができる。電流帰路66の構成(すなわち、1つまたは複数の導体が使用中であるかどうか)に基づいて、電流帰路66の抵抗を測定、計算、予測またはモデル化することができる。次に、中性極64の非ゼロ電位Vnは、電流帰路66を流れる決定された電流および電流帰路66の決定された抵抗から計算することができる。
【0094】
正および負DC極60a、60b、62の電力および電流レベルの間の不均衡は次いで、正DC極60a、60bの電力レベルの合計と負DC極62の電力レベルとの間の電力差ΔPを比較することによって、またはそれぞれ第1および第2のDC電力伝送線40、42を通って流れる電流である、正および負DC極60a、60b、62を流れる電流の絶対値の間の電流差ΔIを比較することによって評価される。
【0095】
電力差ΔPまたは電流差ΔIが所定の閾値以上である場合、次に各第1のコンバータ32aが動作し、対応する正DCおよび中性極60a、60b、64にわたるコンバータ電圧をオペレータ定義のコンバータ電圧(例えば、800kV)になるように制御し、一方で第2のコンバータ32bが動作し、負DCおよび中性極62、64にわたるコンバータ電圧を(i)オペレータ定義のコンバータ電圧、および(ii)極対地電圧制限Vdc_limitと中性極64の非ゼロ電位Vnとの間の差の低い方になるように制御する。この場合、極対地電圧制限Vdc_limitは、負DC極62の定格電圧によって定義される。
【0096】
電力差ΔPまたは電流差ΔIが所定の閾値よりも低い場合、次に各第1のコンバータ32aが動作し、対応する正DCおよび中性極60、60b、64にわたるコンバータ電圧を(i)オペレータ定義のコンバータ電圧(例えば、800kV)、および(ii)極対地電圧制限Vdc_limitと中性極64の非ゼロ電位Vnとの間の差の低い方になるように制御し、一方で第2のコンバータ32bが動作し、負DCおよび中性極62、64にわたるコンバータ電圧をオペレータ定義のコンバータ電圧になるように制御する。この場合、極対地電圧制限Vdc_limitは、正DC極60a、60bの定格電圧によって定義される。
【0097】
図10は、バイポーラコンバータ方式130の上記の不均衡動作条件の間の電圧制御モードの性能を示している。
図10では、各正DC極60a、60bは1500MWの電力レベルで動作しており、800kVのオペレータ定義のコンバータ電圧が対応する正DCおよび中性極60a、60b、64にわたって適用され、第2のDC極62は150MWの電力レベルで動作しており、-747.5kVのコントローラ定義のコンバータ電圧が負DCおよび中性極62、64にわたって適用される。このような不均衡動作条件下では、中性極64の非ゼロ電位V
nは、-52.5kVである。ここでのコントローラ定義のコンバータ電圧は、800kVの負DC極62の定格電圧と-52.5kVの中性極64の非ゼロ電位V
nとの間の差である。3.75kAの電流が第1のDC電力伝送線40を通って流れ、一方1.974kAの増加した電流が第2のDC電力伝送線42を通って流れる。正および負DC極60、62の極対地電圧は、それぞれ747.5kVおよび-800kVである。
【0098】
したがって、バイポーラコンバータ方式30の不均衡動作条件の間の電圧制御モードの性能は、正および負DC極60a、60b、62の極対地電圧を超えるリスクを回避する。
【0099】
説明された電圧制御モードは、バイポーラコンバータ方式130の他の変形例に準用する。1つのそのような変形例では、バイポーラコンバータ方式は、単一の正DC極に接続された単一の第1のコンバータを含み、かつ複数の負DC極にそれぞれ接続された複数の第2のコンバータを含む。別のそのような変形例では、バイポーラコンバータ方式は、複数の正DC極にそれぞれ接続された複数の第1のコンバータを含み、かつ複数の負DC極にそれぞれ接続された複数の第2のコンバータを含み、第1のコンバータの数は、第2のコンバータの数と等しくない。
【0100】
上記の実施形態を説明するために使用される数値の各々は、本発明の働きを例示するのを助けるために単に選択されており、別の適切な数値によって置き換えられてもよいことが認識されよう。さらに、コンバータ方式のトポロジーは、本発明の働きを例示するのを助けるために単に選択されており、他の適切なトポロジーによって置き換えられてもよいことが認識されよう。
【符号の説明】
【0101】
30 バイポーラコンバータ方式
32 コンバータ
32a 第1のコンバータ
32b 第2のコンバータ
34 第3のコンバータ
36 コントローラ
38 制御ユニット
40 第1のDC電力伝送線
42 第2のDC電力伝送線
44 第1のDC端子
46 第2のDC端子
48 AC端子
50 多相ACネットワーク
52 コンバータリム
54 第1のリム部分
56 第2のリム部分
58 スイッチング素子
60 正DC極
60a 正DC極
60b 正DC極
62 負DC極、第2のDC極
64 中性極
66 高インピーダンス電流帰路
130 バイポーラコンバータ方式
Vn ゼロ電位、非ゼロ電位