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特許7143430車両カメラシステムをモニタリングする装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-16
(45)【発行日】2022-09-28
(54)【発明の名称】車両カメラシステムをモニタリングする装置および方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 17/00 20060101AFI20220920BHJP
   B60Q 1/00 20060101ALI20220920BHJP
   B60Q 1/38 20060101ALI20220920BHJP
   B60R 1/00 20220101ALI20220920BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20220920BHJP
【FI】
H04N17/00 L
B60Q1/00 G
B60Q1/38 B
B60R1/00
H04N5/232 930
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020545511
(86)(22)【出願日】2019-01-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 EP2019052384
(87)【国際公開番号】W WO2019166178
(87)【国際公開日】2019-09-06
【審査請求日】2020-08-31
(31)【優先権主張番号】18159439.1
(32)【優先日】2018-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】597007363
【氏名又は名称】クノル-ブレムゼ ジステーメ フューア ヌッツファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Knorr-Bremse Systeme fuer Nutzfahrzeuge GmbH
【住所又は居所原語表記】Moosacher Strasse 80, D-80809 Muenchen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】レヴェンテ バログ
(72)【発明者】
【氏名】フーバ ネーメト
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクトル ティハニー
(72)【発明者】
【氏名】アダム セルロシ
(72)【発明者】
【氏名】チャバ オポツェジキ
【審査官】大濱 宏之
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-134657(JP,A)
【文献】特開2007-251555(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 17/00
B60Q 1/00
B60Q 1/38
B60R 1/00
H04N 5/232
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両カメラシステム(10)をモニタリングする装置(100)であって、
前記車両カメラシステム(10)は、車両(40)の側方の視野(60)の画像を取り込む少なくとも1つのカメラ(50)と、取り込んだ画像を前記車両(40)のドライバに対して視覚化するディスプレイユニット(70)とを有する、前記装置(100)において、
前記装置(100)は、前記ディスプレイユニット(70)を制御してグラフィカルインジケータ(115)を表示するように構成された制御ユニット(110)を有し、
表示される前記グラフィカルインジケータ(115)は、既定動作で順次に変化し、これにより、順次に変化する前記グラフィカルインジケータ(115)の、既定動作からの偏差に基づいて、前記車両カメラシステム(10)の誤動作を前記ドライバが視覚的に検出できるようにし、
前記車両は、光制御システム(220)によって制御されて周期的に変化する光を生成する光源(210)を前記視野(60)に有する、装置(100)において、
前記制御ユニット(110)は、前記光制御システム(220)によって制御される前記光源(210)の変化に基づき、既定動作として、前記グラフィカルインジケータ(115)を順次に変化させるように構成されており、
前記制御ユニット(110)は、同じ周波数ではあるが、前記光源(210)の変化と比べてあらかじめ定めた時間遅延で前記グラフィカルインジケータ(115)を周期的に変化させるように構成されており、前記時間遅延は、0と、前記光源(210)の前記順次の変化の1周期との間で調整可能である、ことを特徴とする、車両カメラシステム(10)をモニタリングする装置(100)。
【請求項2】
前記グラフィカルインジケータ(115)は、以下の複数の特性、すなわち、グラフィック要素の輝度、形状、形態、色、インジケータ要素の動きのうちの少なくとも1つを変化させることにより、あらかじめ定めた特性にしたがって変化する、ことを特徴とする、請求項1記載の装置(100)。
【請求項3】
前記車両カメラシステム(10)はさらに、少なくとも1つの前記カメラ(50)の取り込んだ前記画像を処理し、処理した前記画像を前記ディスプレイユニット(70)に表示する処理ユニット(80)を有する、前記装置において、
さらに、取り込んだ前記画像が表示されている間に、前記処理ユニット(80)により、前記ディスプレイユニット(70)に前記グラフィカルインジケータ(115)が重ねられるように前記制御ユニット(110)が構成されている、ことを特徴とする、請求項1または2記載の装置(100)。
【請求項4】
光を既定動作で変化させるように設定された、前記視野(60)内の光源(210)を有し、
前記制御ユニット(110)は、前記カメラ(50)の取り込んだ画像を処理し、前記グラフィカルインジケータ(115b)として、変化する前記光源(210)を前記ディスプレイユニット(70)に表示するように構成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置(100)。
【請求項5】
前記制御ユニット(110)は、前記ディスプレイユニット(70)において、表示される前記光源(210)の近傍に前記グラフィカルインジケータ(115)を表示するように構成されている、ことを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の装置(100)。
【請求項6】
光制御ユニット(220)と、前記光制御ユニット(220)によって制御される光源(210)とを有し、前記光制御ユニット(220)が、既定の速度で前記光源(210)の前記光を周期的に変化させるように構成されている、前記装置(100)において、
前記制御ユニット(110)はさらに、以下の複数の機能、すなわち、
(i)取り込んだ前記画像において、前記光源(210)の変化速度を特定する機能と、
(ii)特定した前記変化速度について、既定の前記変化速度からの偏差を検出する機能と、
(iii)前記偏差が検出される場合に警報を発する機能と、
が可能になるように構成されている、ことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の装置(100)。
【請求項7】
少なくとも1つのカメラ(50)と、少なくとも1つの前記カメラ(50)によって取り込んだ画像を表示するディスプレイユニット(70)とを有する車両カメラシステム(10)において、
前記車両カメラシステム(10)の誤動作を前記車両のドライバが視覚的に検出できるようにする、請求項1から6までのいずれか1項記載の装置(100)を有する、ことを特徴とする、車両カメラシステム(10)。
【請求項8】
前記光制御ユニット(220)は、環境条件に依存して前記光源(210)の輝度を変化させるように構成されている、ことを特徴とする、請求項6を引用する請求項7記載の車両カメラシステム(10)。
【請求項9】
前記光制御ユニット(220)は、前記車両の方向指示器制御システムである、ことを特徴とする、請求項6を引用する請求項7または8記載の車両カメラシステム(10)。
【請求項10】
車両通信バスを備えた車両において、
請求項6を引用する請求項7から9までのいずれか1項記載の車両カメラシステム(10)と、
以下の複数のコンポーネント、すなわち、前記制御ユニット(110)、前記カメラ(50)、前記ディスプレイユニット(70)、前記光制御ユニット(220)、および前記カメラ(50)の取り込んだ画像を処理する処理ユニット(80)のうちの少なくともいくつかを接続する車両通信バス(90)とを有する、ことを特徴とする、車両通信バスを備えた車両。
【請求項11】
少なくとも1つのカメラ(50)と、ディスプレイユニット(70)と、処理ユニット(80)とを有する車両カメラシステム(10)をモニタリングする装置(100)において実行される方法であって、前記車両カメラシステム(10)は、車両の側方の視野(60)の画像を前記ディスプレイユニット(70)に視覚化するように構成されており、前記装置(100)は、前記ディスプレイユニット(70)を制御してグラフィカルインジケータ(115)を表示するように構成された制御ユニット(110)を有し、前記車両は、光制御システム(220)によって制御されて周期的に変化する光を生成する光源(210)を前記視野(60)に有する、方法において、
既定動作で変化するグラフィカルインジケータ(115)または画像を生成または取り込むステップ(S110)と、
変化するグラフィカルインジケータ(115a)または取り込んだ前記画像(115b)を前記ディスプレイユニット(70)に表示し、これにより、前記グラフィカルインジケータ(115a)または取り込んだ前記画像に表示される変化の、既定動作からの偏差に基づいて、前記車両カメラシステム(10)の誤動作を前記車両のドライバが検出できるようにするステップ(S120)とを有し、
前記制御ユニット(110)は、前記光制御システム(220)によって制御される前記光源(210)の変化に基づき、既定動作として、前記グラフィカルインジケータ(115)を順次に変化させるように構成されており、
前記制御ユニット(110)は、同じ周波数ではあるが、前記光源(210)の変化と比べてあらかじめ定めた時間遅延で前記グラフィカルインジケータ(115)を周期的に変化させるように構成されており、前記時間遅延は、0と、前記光源(210)の前記順次の変化の1周期との間で調整可能である、ことを特徴とする、方法。
【請求項12】
プロセッサ上で実行される場合に、請求項11の方法を実施するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両カメラシステムをモニタリングする装置および方法と、カメラモニタシステムと、特にこのようなカメラモニタシステムのための故障検出方法とに関する。
【0002】
調整可能な角度で、しかも高解像度で車両の側方が見えるようにするカメラシステムにより、車両のミラーを置き換えることがより一層、一般的になっている。このような移り変わりは、特にカメラシステムのハイビジョン品質によって可能になり、また車両の周りの関心対象のエリアをドライバが確認できるようにする複数の付加的な機能が提供されることによって促進されている。例えば、慣用のミラーと比較すると、カメラディスプレイシステムにより、ズームまたはオーバレイまたはミラー空気抵抗の低減のような付加的な機能が実現可能である。
【0003】
図7には、カメラ50と、ディスプレイ70と、処理ユニット80とを有する慣用の車両カメラの実施例が描画されている。カメラ50は、車両40に取り付けられ、しかもそのカメラ視野60によって関心対象エリア(例えば車両40の側方)がカバーされる位置に取り付けられる。処理ユニット80は、カメラ50の取り込んだ画像を処理し、ディスプレイ70を制御し、車両40の側方の取り込んだ順次の画像を描画して、ドライバに対して車両40の周囲環境を視覚化するように構成されている。
【0004】
公知の車両カメラシステムの例は、例えば、米国特許出願公開第2017/0174261号明細書に開示されており、この明細書では、他の複数の車両の想定される車線変更の意思を判断するために、これらの車両の方向指示器を検出する方法が開示されている。欧州特許出願公開第3139340号明細書には、関連する画像部分のコントラストを変化させることに基づいて、検出されるオブジェクトを指示する別のカメラディスプレイシステムが開示されている。米国特許出願公開第2009/0102858号明細書には、カメラベースの車両ディスプレイシステムが開示されており、ここでは、表示される画像エリアを明るくすることよる視覚的なスポットライトによって関心対象エリアが強調表示される。
【0005】
このようなカメラシステムにより、従来、使用されているミラーを越える多く利点が得られ、また新たな機能が可能になる。慣用のミラーは破損するかまたは表面が汚染されることがあるのに対し、新たに使用されるカメラディスプレイシステムは、過酷な天候条件の影響を受けにくい。しかしながらこのようなカメラシステムについては、正しい動作を保証すること重要である。不幸なことに、ただ1つのコンポーネントの誤動作が、システム全体を不能にしてしまうことがある。例えば、処理ユニット80がエラーまたは任意の種類の誤動作を示す場合、ディスプレイ70により、カメラ視野60のフリーズした画像が描画されてしまうことがある。車両40が停車している場合、ドライバは、これが、停車している結果なのかまたはカメラシステムが誤動作している否かを推定できない。特に、ドライバの視野の外にありかつどのミラーシステムも利用できないエリアについて、視覚的な視界が得られるようにする監視またはモニタリングシステムにも同じことが当てはまる。さらに、車両が高速で移動している場合、ドライバが経験し得るのは、ドライバがディスプレイを確認している短時間内に、誤動作していることを判定するのが困難であることである。
【0006】
したがって、短時間でカメラシステムの誤動作をドライバが容易に認識できるようにするシステムが求められている。
【0007】
上記の複数の問題のうち少なくともいくつかは、請求項1の装置または請求項9のシステムまたは請求項13記載の方法によって克服可能である。従属請求項は、独立請求項の主題の別の有利な実現に関する。
【0008】
本発明は、車両カメラシステムをモニタリングする装置に関する。このカメラシステムは、車両の側方の視野の画像を取り込む少なくとも1つのカメラと、取り込んだ画像を車両のドライバに対して視覚化するディスプレイユニットとを有する。この装置は、ディスプレイユニットを制御してグラフィカルインジケータを表示するように適合、即ち構成された制御ユニットを有する。表示されるグラフィカルインジケータは、既定動作で順次に変化し、これにより、順次に変化するグラフィカルインジケータの、既定動作からの偏差に基づいて、車両カメラシステムの誤動作をドライバが視覚的に検出できるようにする。グラフィカルインジケータにおける変化は、取り込まれる画像から独立していてよく、これにより、車両が停車している場合であっても、グラフィカルインジケータは、システムが正しく動作しているかぎりは変化するはずである。しかしながらグラフィカルインジケータが遅延している場合には、またはフリーズ状態にある場合であっても、システムが正しく動作していないことをドライバは即時に推測することができる。
【0009】
選択的には、グラフィカルインジケータは、以下の複数の特性、すなわち、グラフィック要素の輝度、形状または形態、色、インジケータ要素の動きのうちの少なくとも1つを変化させることにより、あらかじめ定めた特性にしたがって変化する。例えば、グラフィカルインジケータは、5秒より短い、3秒もしくは1秒よりも短い、または短時間内に一瞥でドライバによって容易に認識される別の任意の周期で変化するように構成されることが可能である。
【0010】
車両カメラシステムは、少なくとも1つのカメラの取り込んだ画像を処理し、処理した画像をディスプレイユニットに表示する処理ユニットを有していてよい。さらに、取り込んだ画像が表示されている間に、処理ユニットにより、ディスプレイユニットにグラフィカルインジケータが重ねさせるように制御ユニットが構成されていてよい。特に、制御ユニットは、処理ユニットの一部分またはモジュールであってもそうでなくてもよい。したがって処理ユニットは、別体のユニットであってもそうでなくともよい。
【0011】
選択的には、上記の装置は、光を既定動作で変化させるように設定された、カメラの視野内の光源を有し、制御ユニットは、カメラの取り込んだ画像を処理し、グラフィカルインジケータとして、変化する光源をディスプレイユニットに表示するように構成されている。この場合に制御ユニットは、処理ユニットであってよい。光源は、相応に取り付けられるべきであり、例えばカメラのガラスまたはレンズに配置されている1つ以上のLEDを含んでいてよく、またその光、色などが変化する。
【0012】
別の複数の実施形態によれば、車両は、カメラの視野内に任意の種類の光源を含んでいてよく、この光源は、光制御システムによって制御されて周期的に変化する光を生成する。したがって制御ユニットは、光制御システムによって制御される光源の変化に基づき、既定動作として、グラフィカルインジケータを順次に変化させるように構成されていてよい。光源は、方向指示器、または複数の方向指示器のうちの1つに電気接続されている光であってよい。
【0013】
選択的には、制御ユニットは、(光源制御ユニットによって制御されて)同じ周波数ではあるが、光源の変化と比べてあらかじめ定めた時間遅延でグラフィカルインジケータを周期的に変化させるように構成されており、遅延時間は、0と、光源の順次の変化の1周期との間で調整可能である。例えば、光源およびグラフィカルインジケータは、交互または同時に点滅してよい。さらに2つの周期信号間の任意の位相シフトも可能である。
【0014】
選択的には、制御ユニットは、ディスプレイユニットにおいて、表示される光源の近傍に(例えば、少なくとも部分的に取り囲むかまたは互いに隣接して)グラフィカルインジケータを表示するように構成されている。
【0015】
光制御システムは、既定の速度で光源の光を周期的に変化させるように構成されていてよい。この場合に制御ユニットは、以下の複数の機能、すなわち、(i)取り込んだ画像において、光源の変化速度を特定する機能と、(ii)特定した変化速度について、既定の変化速度からの偏差を検出する機能と、(iii)偏差が検出される場合に警報を発する機能と、が可能になるように構成可能である。
【0016】
本発明の複数の実施形態はまた、少なくとも1つのカメラと、少なくとも1つのカメラによって取り込んだ画像を表示するディスプレイユニットと、車両カメラシステムの誤動作を車両のドライバが視覚的に検出できるようにする上述の装置と、を有する車両カメラシステムに関する。
【0017】
選択的には、車両カメラシステムは、光制御ユニットと、光制御ユニットによって制御される光源とを有し、この光制御ユニットは、環境条件に依存して光源の輝度を変化させるように構成されている。
【0018】
光制御ユニットは、車両の方向指示インジケータ制御システムであってよく、光源は、車両の複数の方向指示器のうちの少なくとも1つであってよい。
【0019】
本発明の複数の実施形態はまた、上で規定した車両カメラシステムを有する車両に関し、制御ユニット、カメラ、ディスプレイユニットおよび光制御システムは、車両通信バスに接続可能である。
【0020】
本発明の複数の実施形態はまた、少なくとも1つのカメラと、ディスプレイユニットと、処理ユニットとを有する車両カメラシステムをモニタリングする方法に関し、この車両カメラシステムは、車両の側方の画像をディスプレイユニットに視覚化するように構成されている。この方法には、既定動作で変化するグラフィカルインジケータまたは画像を生成または取り込むステップと、順次に変化するグラフィカルインジケータまたは取り込んだ画像をディスプレイユニットに表示し、これにより、グラフィカルインジケータまたは画像に表示される変化の、既定動作から偏差に基づいて車両カメラシステムの誤動作を、車両のドライバが検出できるようにするステップとを有する。
【0021】
この方法はまた、ソフトウェアまたはコンピュータプログラム製品として実現可能であり、ステップの順序は、所望の効果を得るために重要でなくてよい。本発明の複数の実施形態は、特に、任意の種類の車両制御ユニット(ECU)において、またはECUにおけるソフトウェアまたはソフトウェアモジュールによって実現可能である。したがって実施形態はまた、コンピュータプログラムがプロセッサ上で実行される場合に、この方法を実施するプログラムコードを有するコンピュータプログラムにも関する。
【0022】
本発明の範囲内において、グラフィカルインジケータは、広義に解釈すべきである。特に、光源の描画もグラフィカルインジケータであってよい。別体の光源(例えばLEDまたは任意の別の付加的な光源)は、方向指示器と同じ制御信号に基づいて制御可能であってよい。これらは、同じ周波数を有していてよいが、これらは同期されていても同期されていなくてもよい。
【0023】
本発明により、車両カメラシステムの表示を制御するように構成されている制御ユニットを実現することによって、上記の問題のうちの少なくともいくつかが解決され、ここではこの車両カメラシステムにより、あらかじめ定めた仕方で変化するグラフィカルインジケータが表示され、これにより、システムがフリーズまたは誤動作しているか否かが、ディスプレイを一瞬の間、一瞥するドライバによって直ちに認識される。なお、システムがフリーズまたは誤動作している場合は、グラフィカルインジケータが予想されるようには変化しない。
【0024】
グラフィカルインジケータは、特に、車両カメラシステムの使用されるディスプレイに重なって表示されることが可能であり、これにより、カメラシステムのフリーズ状態はまた、結果的にグラフィカルインジケータのフリーズになり、これはドライバによって直ちに検出可能である。
【0025】
変化するグラフィカルインジケータの実現には多くの選択肢がある。例えば、特別な動きをするインジケータを使用可能である(例えば、円の周りまたは線に沿って移動するより明るいスポット、または言い換えると、ディスプレイに沿って特定の動きをするより暗いスポット)。
【0026】
以下では、単なる実施例としてまた添付の図面について、上記のシステムおよび/または方法のいくつかの実施例を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施形態による、車両カメラシステムをモニタリングする装置を描画する図である。
図2】描画された画像に重ねられた、順次に変化する表示の一実施形態を描画する図である。
図3】カメラディスプレイシステムのカメラの視野に光源が取り付けられたシステムアーキテクチャを描画する図である。
図4】周囲環境の取り込んだ画像と、車両の照明光源を含む順次に変化するインジケータとが組み合わせされたドライバに見えるビューを描画する図である。
図5】グラフィカルオーバレイが光源と組み合わされた一実施形態を示す図である。
図6】本発明の別の実施形態による、車両カメラシステムをモニタリングする方法のフローチャートを描画する図である。
図7】慣用の車両カメラシステムの一実施例を描画する図である。
【0028】
図1には、車両カメラシステム10をモニタリングするのに適した装置100が描画されている。車両カメラシステム10は、車両の側方の視野60の少なくとも1つの画像を取り込む少なくとも1つのカメラ50と、取り込んだ画像を車両のドライバに対して視覚化するディスプレイユニット70とを有する。この装置には、ディスプレイユニット70を制御してグラフィカルインジケータ115を表示する制御ユニット110が含まれている。グラフィカルインジケータ115は、車両カメラシステム10が正しく機能していることをドライバが視覚的に検証できるようにするために、順次に変化するように適合されている。グラフィカルインジケータ115における変化は、車両40の取り込まれる画像とは独立していてよい。
【0029】
しかしながら、変化するオブジェクトが、カメラ50の視野60内に存在することも可能であり、このオブジェクトが、その変化についての、検出された予想されない偏差に基づいて、誤動作を識別可能にするような仕方で変化する、ことも考えられ得る。
【0030】
したがって、本発明の複数の実施形態では、慣用のカメラシステム(図6を参照されたい)と、グラフィカルインジケータ115とが組み合わされ、これにより、フリーズしたことをドライバが容易に認識可能な仕方で、ディスプレイ70がフリーズしたと思われる画像が検出される。
【0031】
図2には、この組み合わせの例示的の一実施形態が描画されている。この図には、1つのユニットの部分であってよいかまたは別体の複数のユニットを表す、第1ディスプレイ要素71および第2ディスプレイ要素72が含まれている。例えば、第1ディスプレイ要素71には狭角視界が描画され、第2ディスプレイ要素72には広角視界が描画される。2つの視界は、1つのカメラまたは別々の複数のカメラによって取り込むことが可能である。第2ディスプレイ要素72には、例示的にグラフィカルインジケータ115が示されており、このグラフィカルインジケータ115は、描画されたカメラ画像の上に重ねられ、順次に更新される。グラフィカルインジケータ115の位置は、自由に選択可能である。例えば、グラフィカルインジケータ115は、グラフィカルインジケータ115によって関心対象の任意のオブジェクトが覆い隠されることを避けるために、車両の部分が表示される、ディスプレイのエリアに配置可能である。別の複数の実施形態では、グラフィカルインジケータ115は、第1ディスプレイ要素71に表示可能であり、またはグラフィカルインジケータ115を確認することによって任意のフリーズした画像を容易に検出できることを保証するために、複数のグラフィカルインジケータを描画可能である。
【0032】
カメラディスプレイ周囲モニタリングシステムは、いくつかのセルフモニタリング機能をその複数のコンポーネントに対して実行することができるが、これを用いたとしても、ディスプレイ70に最終的に描画された画像が、実際に最新であることを保証できないことがある(例えば別の理由でフリーズし得る)。任意の故障を対象として含める試みにおいて、複数の実施形態では、グラフィカルインジケータ115に基づき、ドライバによって最終的に実行される妥当性チェックが実現される。このために、ドライバのクロスチェックは、基本的な特定の複数の想定に基づいていてよい。これらの想定には、画像の明確に規定されたコンテンツ(グラフィカルインジケータ115)や、画像における光/色の変化が含まれ、これは、つねに同じ場所に位置していてよく、同じ順序でつねに変化する。これらの想定は、ドライバによる、誤動作の検出を単に容易にするためであるが、これらを実現する必要はないことを理解されたい。例えば、グラフィカルインジケータ115はまた、これがどのオブジェクトも邪魔しない位置に動的に配置することも可能であり、または環境条件に依存して、グラフィカルインジケータ115は異なっていてよい。しかしながらグラフィカルインジケータ115の形態、サイズおよび色は、ドライバが一瞥してそれを知覚するようにすべきである。
【0033】
図2の実施形態において、順次に変化するインジケータ115は、輝度可変の回転するリングを表す。インジケータ115が識別可能な速度で運動する場合、ドライバは、円運動するこのオブジェクトを容易に検証可能である。例えば、運動するリングの周波数は、一瞬の間、一瞥した場合であってもドライバが任意のフリーズ状態を検出できるように選択可能である。この周波数(秒あたりの回転数)は、例えば0.1Hz~4Hzまたは0.5Hz~2Hzであってよい。この周波数は(既定値として)プリセットされているため、ドライバはまたこの周波数からの偏差も認識し、したがって任意の減速をフリーズ状態の前兆として検出可能である。結果的にドライバは、ただ1回の視覚的な確認によってカメラシステムの誤動作を検出可能である。
【0034】
図2に示したように、グラフィカルインジケータ115は、時間に伴う変化により、監視システム10の任意の誤動作をドライバが検出できるようにする人工的なグラフィカルオブジェクトであってよい。しかしながらグラフィカルインジケータ115として、同様にドライバがカメラシステムの任意の誤動作を検出できるようにする、車両の方向指示器のような光源を取り込んだ画像を使用することも可能である。
【0035】
図3には、処理ユニット80、ディスプレイ70および(図7の慣用のシステムと同様の)カメラ50を有するカメラシステム10と、このような光源210とが組み合わせされている、本発明の一実施形態が描画されている。光源210は、カメラディスプレイシステム10のカメラ50の視野内に取り付けられており、光制御ユニット220によって制御される。
【0036】
この実施形態では、車両の通信バス90により、処理ユニット80と光源ユニット(光制御ユニット)220とが接続され、これにより、処理ユニット80は、光源210を間接的に制御できるか、または少なくとも、光源210の制御についての情報を取得することができる。さらに、処理ユニット80により、ディスプレイユニット70が制御され、これにより、カメラ50によって取り込んだ少なくとも複数の画像が描画される。
【0037】
光源210は、車両の方向指示器であってよく、または方向指示器のように制御される(方向指示器に付加的な)別の光源であってよい。本発明によれば、カメラ50および/または光源210は、光源210がカメラ50によって取り込まれる位置に取り付けられる。光源210が、レンズまたはガラスプレートに直接、取り付けられるか、それどころかカメラ50に内部に取り付けられることも同様に可能である。カメラ50が取り込んだ画像により、光源210の画像も取り込まれるのであれば、光源210の位置はどこであってもよい。
【0038】
結果的にはディスプレイ70によって光源210が表示される。ところでドライバが右左折するかまたは車線変更をしようとする場合、ドライバは、まず、このドライバが進もうとする隣接レーンに他の車両またはオブジェクトがないことが確認されることを望むと考えられる。したがってこのドライバは、ディスプレイ70を確認し、カメラ50によって取り込まれた点滅する光源210を見て、点滅する光から、このドライバは、カメラシステムが正しく動作していることを検証することができる。
【0039】
図4には、例示的な商用車のドライバが見ている、図3のシステムについてのディスプレイ70上の見え方が描画されている。この実施形態において、第2ディスプレイ要素72の左下隅の光源210の画像が、グラフィカルインジケータ115として表されている。第2ディスプレイ要素72には、ここでも車両に極めて接近したエリアの拡大視界(狭角視界)が描画されているのに対し、第1ディスプレイ要素71には、車両背後のさらに離れたオブジェクトも取り込む視界が描画されている。光源210は、狭角視界に描画されるのが有利である。というのは、光源210は、このディスプレイ要素72において拡大されて見えるからである。第1ディスプレイ要素71および第2ディスプレイ要素72が、1つの処理ユニット80によって制御される場合、処理ユニット80の誤動作を検出するために、ただ1つのグラフィカルインジケータ115で十分である。そうでなければ、(第1ディスプレイ要素71のような)別の複数のディスプレイ要素もテストするために、複数のグラフィカルインジケータ115を使用することも可能である。
【0040】
したがってこの実施形態において、処理ユニット80は、図1の制御ユニット110である。というのは、取り込んだ画像を単に表示することにより、変化する光源210が、グラフィカルインジケータ115として描画されるからである。
【0041】
図3によって説明したように、光源210は、カメラ50が光を取り込むことが可能な、車体の位置に配置される。取り込まれた画像は、処理ユニット80に転送され、処理ユニット80によって処理され、最終的にはグラフィカルインジケータ115としてドライバに表示される。光源210は、ドライバにわかるように既定動作で変化(点滅)するため、予想される変化(例えば点滅周波数)からの任意の偏差により、システムの少なくとも1つのコンポーネントの故障または誤動作をドライバは検出可能である。
【0042】
図5には、本発明のさらに別の一実施形態が示されており、ここでは、独立したグラフィカルインジケータ115が、光源210に組み合わされている。したがって、この実施形態には、正しく機能していることを保証するために独立した2つのインジケータが示されており、すなわちここでは、図2においてグラフィカルインジケータ115として説明したグラフィカルオーバレイ115aが、図4で説明した、表示される光源115bと組み合わされている。グラフィカルオーバレイ115aは、例えば、少なくとも部分的に、描画された光源115bの周りを回るフレーム(または光源210の周りの境界ボックス)であり、描画される画像にグラフィカルに重ねることが可能である。グラフィカルオーバレイ115aが、描画される光源に対する点滅するフレーム115bとして形成される場合、ドライバは、グラフィカルオーバレイ115aを容易に認識可能である。
【0043】
複数の実施形態によれば、グラフィカルオーバレイ115aは、光源210と同じ順序または周波数で制御される。2つの周期信号間の位相をシフトして、グラフィカルオーバレイ115aと、表示される光源115bとが交互に点滅するようにすることも同様に可能である。基本的には、複数の実施形態において、オーバレイ115bと光シーケンス115aとの間で任意のタイミングのシフトを実現可能である。しかしながら、2つのインジケータ115a、115bは、一般に別々に生成されるため、ドライバによる誤動作の検出が簡単になるような仕方でこれらのインジケータを表示可能である。
【0044】
グラフィカルオーバレイ115aは、取り込まれる画像とは独立して生成されるため、制御ユニット110は、処理ユニット80における(例えばソフトウェアにおける)特別なモジュールとして実現可能である。したがって制御ユニット110は、処理ユニット80の部分またはモジュールであってもそうでなくてもよい。制御ユニット110が別体のユニットである場合、取り込んだ画像を表示する間に、処理ユニット80により、ディスプレイユニット70にグラフィカルインジケータ115aが重ねられるように制御ユニット110を構成可能である。
【0045】
グラフィカルオーバレイ115aの照明(光115bが配置されているエリアにおける輝度、コントラスト変化、境界ボックスサイズ、色の変化など)に依存して、ドライバは、クロスチェックの間、オーバレイシーケンス115aおよび光シーケンス115bに注目するように強制される。これにより、フリーズした画像だけなく、別の故障モードとして発生し得る遅延も容易に認識可能である。
【0046】
別の複数の実施形態は、カメラディスプレイシステムの冗長なモニタリングに関する。例えば、光制御ユニット220は、既定の速度で(例えばあらかじめ定めた周波数で)光源210の光を周期的に変化させるように設定可能である。制御ユニット110または処理ユニット80は、取り込まれる画像において、光源についての変化速度(若しくは周期)を特定可能である。システムが正しく動作している場合、2つの速度は一致するはずである。一致していない場合、システムの故障が発生している可能性がある。したがって制御ユニット110または処理ユニット80は、特定した変化速度と、既定の変化速度との偏差を検出するように構成可能である。このような偏差が検出される場合、警報を発することが可能である(例えばドライバが認識可能な視覚または音響信号を発することが可能である)。
【0047】
したがって別の複数の実施形態によれば、異なる2つの検証機能を実現可能である。すなわち、ドライバが(例えばフリーズした/遅延した状態による)誤動作を視覚的に検出できる視覚システムと、取り込まれる画像において変化する光源の変化速度と、既定の(プリセットした)変化速度とがシステムによって比較される内部モニタリングシステムとを実現可能である。さらに、複数の実施形態は、異なる2つの検出選択肢に、すなわち、人工的なグラフィカルインジケータ115aと、変化する光を有する取り込んだ光源115bとに依拠する。
【0048】
これらのシステムは独立したシステムであってよく、または1つのシステムに一括されていてよい。後者の場合、独立した動作を保証し、これにより、同じ原因が、両方のシステムの誤動作を示すことができないようにすべきである。
【0049】
特に、複数の実施形態は、このような目的に適している(例えば独立して変化する光を備えている)照明システムを備えた任意の車両に実現可能である。例えば、方向指示器は、
・周囲の監視が必要な場合(車線変更および/または右左折)、あらかじめ定められた照明順序で動作する、
・車体に取り付けられており、車両デザインにより、これが、カメラの視野60内に見えることを保証可能である、
・ドライバは、その操作(方向指示器を起動する)および周波数を認識している、
・カメラディスプレイシステム10に対して冗長的なシステムである、
という理由によって好適である。
【0050】
これにより、本発明の考えられ得る1つの実現は、光制御システムとして方向指示器制御システムを使用することである。
【0051】
図6には、車両カメラシステムをモニタリングする方法のフローチャートが記載されている。この方法は、以下の複数のステップ、すなわち
・既定動作で変化するグラフィカルインジケータ115を生成または取り込むステップS110と、
・変化するグラフィカルインジケータ115をディスプレイユニット70に表示し、これにより、グラフィカルインジケータ115に表示される変化の、既定動作からの偏差に基づいて、車両のドライバが、車両カメラシステム10の誤動作を検出できるようにするステップS120とを有する。
【0052】
装置/車両カメラシステムに関連して上で説明した任意の機能は、この方法における付加的な方法ステップとして実現可能であることを理解されたい。
【0053】
さらにこの方法はまた、コンピュータで実現される方法であってもよい。上で説明した種々異なる方法のステップが、プログラミングされたコンピュータによって実行可能であることを当業者は容易に認識することであろう。また複数の実施形態は、機械またはコンピュータ読み出し可能でありかつ機械実行可能またはコンピュータ実行可能な、命令のプログラムを符号化する、プログラム記憶装置、例えばデジタルデータ記憶媒体が含まれることを意図しており、ここでこれらの命令は、コンピュータまたはプロセッサ上で実行される場合に、上で説明した方法の動作のうちのいくつかまたはすべて実行する。
【0054】
本発明の複数の実施形態は、以下のように要約可能である。
【0055】
一実施形態は、少なくとも1つのカメラ50、1つのディスプレイ70および処理ユニット80、110を含む車両のディスプレイシステム10に関し、車両の周囲は、ドライバに対して視覚化され、インジケーション115のあらかじめ定めた順次の変化がディスプレイ70に表示される。
【0056】
別の一実施形態は、付加的に、順次のインジケーション115が、インジケーションの輝度および/または形状および/または色の変化であるシステムに関する。
【0057】
別の一実施形態は、付加的に、順次のインジケーションが、一定の順序を有しかつドライバによって学習可能であるシステムに関する。
【0058】
別の一実施形態は、付加的に、順次のインジケーション115が、処理ユニット80、110によって制御されて、ディスプレイにグラフィカルに重ねることによって与えられるシステムに関する。
【0059】
別の一実施形態は、付加的に、順次のインジケーション115が、光源210によって与えられるシステムに関し、ここで光源210は、光制御ユニット220に接続されており、かつこの光源210の照明がカメラ50によって感知できるようにするためにカメラ50の視野60に配置されている。
【0060】
別の一実施形態は、付加的に、カメラと、ディスプレイシステムと、光制御システム220とが接続されているシステムに関する。
【0061】
別の一実施形態は、付加的に、カメラと、ディスプレイシステムと、光制御システム220との接続が、車両通信バス90によって実現されているシステムに関する。
【0062】
別の一実施形態は、付加的に、グラフィカルオーバレイ115の表示順序と、光源210の表示順序とが同じであるシステムに関する。
【0063】
別の一実施形態は、付加的に、グラフィカルオーバレイ115の表示順序が、光源210の表示順序に比べ、0と、表示順序の1周期との間の時間シフト(時差)だけ遅延されているシステムに関する。
【0064】
別の一実施形態は、付加的に、ディスプレイにおいて、光源210が見える所の近傍にグラフィカルオーバレイ115が位置するシステムに関する。
【0065】
別の一実施形態は、付加的に、光源210の照明輝度が、環境条件に適合されるシステムに関する。
【0066】
別の一実施形態は、付加的に、光制御ユニット220が、車両の方向指示器制御システムであり、光源210が、車両の少なくとも1つの方向指示器であるシステムに関する。
【0067】
別の一実施形態は、少なくとも1つのカメラ50と、1つのディスプレイ70と、処理ユニット80、110とを有するディスプレイシステムをモニタリングする方法に関しており、車両の周囲はドライバに対して視覚化され、付加的にインジケーション115のあらかじめ定めた順次の変化が、ディスプレイ70に表示される。
【0068】
別の一実施形態は、付加的に、表示のあらかじめ定めた順次の変化が光源210に適用される方法に関しており、ここでは光源210は、光制御ユニット220によって制御され、カメラ50によってこの光源の照明を感知できるようにするためにカメラ50の視野に配置されている。
【0069】
別の一実施形態は、付加的に、光源210の照明のあらかじめ定めた順次の変化が、カメラの感知に基づき、処理ユニット80、110によって評価され、またあらかじめ定めた順序と、評価した順序との間の偏差がある場合に、故障の指示を発する方法に関する。
【0070】
上記の説明および図面は単に、本開示の原理を説明している。したがって、本発明には明示的に説明されていないかまたは示されていないが、本開示の原理を実現しかつその範囲内に含まれるさまざまな装置を当業者が考え出すことができることを理解されたい。
【0071】
さらに、それぞれの実施形態は、別々の一実施例としてそれ自体で独立してはいるが、定められた特徴は、別の複数の実施形態において、異なって組み合わせることが可能であり、すなわち、一実施形態において説明した特定の特徴は、別の複数の実施形態においても実現可能であることに留意されたい。このような組み合わせは、特定の組み合わせを意図していないことが述べられていない限り、本開示によって含まれるものである。
【符号の説明】
【0072】
40 車両
50 少なくとも1つのカメラ
60 カメラの視野
70 ディスプレイユニット
71、72 ディスプレイ要素
80 処理ユニット
90 車両バス
110 制御ユニット
115、115a グラフィカルインジケータ
115b グラフィカルインジケータとして表示される光源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7