(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-16
(45)【発行日】2022-09-28
(54)【発明の名称】移動可能な家具部分をガイドするためのアセンブリ
(51)【国際特許分類】
E05D 15/06 20060101AFI20220920BHJP
E05D 15/58 20060101ALI20220920BHJP
E06B 3/50 20060101ALI20220920BHJP
【FI】
E05D15/06 125Z
E05D15/06 124Z
E05D15/58 A
E06B3/50
(21)【出願番号】P 2021525864
(86)(22)【出願日】2019-11-05
(86)【国際出願番号】 AT2019060363
(87)【国際公開番号】W WO2020097641
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2021-07-09
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(73)【特許権者】
【識別番号】597140501
【氏名又は名称】ユリウス ブルーム ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Julius Blum GmbH
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 1, 6973 Hoechst, Austria
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ ゲッツ
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第5078461(US,A)
【文献】米国特許第4729612(US,A)
【文献】米国特許第4976502(US,A)
【文献】国際公開第2018/129568(WO,A1)
【文献】特開平07-293158(JP,A)
【文献】特開2010-150841(JP,A)
【文献】特開2013-108214(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05D 15/06
E05D 15/26
E05D 15/58
E05F 11/04
E05F 11/48
E06B 3/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定の家具部分(3)に対して相対的に移動可能な家具部分(2)
をガイドするためのアセンブリ(1)であって、
少なくとも1つのガイドレール(4,17)と、前記少なくとも1つのガイドレール(4,17)に移動可能に支承され
た少なくとも1つのガイド装置(5,18)と、一方では前記固定の家具部分(3)に取付け可能であり、他方では前記少なくとも1つのガイド装置(5,18)に接続可能である少なくとも1つの第1のケーブル(6,19)とを含んでおり、前記固定の家具部分(3)に前記少なくとも1つの第1のケーブル(6,19)を取り付けるために、少なくとも1つの取付け装置(7,20)が設けられている、アセンブリにおいて、
前記少なくとも1つの取付け装置(7,20)が、支承装置(8)を有しており、該支承装置(8)は、前記少なくとも1つの第1のケーブル(6,19)が少なくとも過負荷事例において、前記固定の家具部分(3)に対して相対的に制限されて移動可能に支承されるように、構成されていることを特徴とする、アセンブリ(1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの取付け装置(7,20)が、前記少なくとも1つの第1のケーブル(6,19)に作用する力を受容するための少なくとも1つの弾性的な手段(9)を含んでいる、請求項1記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの取付け装置(7,20)が、少なくとも1つの基体(10)を含んでおり、前記少なくとも1つの弾性的な手段(9)が、前記少なくとも1つの基体(10)および前記支承装置(8)に結合されている、請求項2記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの弾性的な手段(9)が、ばねとして、好適には圧縮ばねとして形成されている、請求項2または3記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第1のケーブル(6,19)が、部分的に前記ばね内に配置されている、請求項4記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記支承装置(8)が、前記少なくとも1つの第1のケーブル(6,19)を固定するための少なくとも1つの装置
を含んでおり、好適には前記固定するための少なくとも1つの装置
が、切込み部(12)を含んでいる、請求項1から5までのいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記支承装置(8)が、少なくとも1つのスライダ(13)を含んでおり、好適には該スライダ(13)に、前記少なくとも1つの第1のケーブル(6,19)が取付け可能である、請求項1から6までのいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つの取付け装置(7,20)が、前記少なくとも1つのスライダ(13)をガイドするための、好適には溝形の、少なくとも1つのガイド部(14)を有している、請求項7記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの取付け装置(7,20)が、前記固定の家具部分(3)に、かつ/または前記少なくとも1つのガイドレール(4,17)に、好適には前記少なくとも1つのガイドレール(4,17)の端部(16,21)に、前記少なくとも1つの取付け装置(7,20)を結合するための接続部(15)を含んでいる、請求項1から8までのいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記アセンブリ(1)が、少なくとも1つの別のガイドレール(4,17)と、該ガイドレール(4,17)に移動可能に支承された少なくとも1つの別のガイド装置(5,18)と、一方では前記固定の家具部分(3)に取付け可能であり、他方では前記少なくとも1つの別のガイド装置(5,18)に接続可能である少なくとも1つの別のケーブル(6,19)と、前記少なくとも1つの別のケーブル(6,19)を前記固定の家具部分(3)に取り付けるための少なくとも1つの別の取付け装置(7,20)とを含んでおり、該少なくとも1つの別の取付け装置(7,20)が、支承装置(8)を有しており、該支承装置(8)は、前記少なくとも1つの別のケーブル(6,19)が少なくとも過負荷事例において、前記固定の家具部分(3)に対して相対的に制限されて移動可能に支承されるように、構成されている、請求項1から9までのいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記第1のケーブル(6,19)と、前記少なくとも1つの別のケーブル(6,19)とが、前記それぞれのガイドレール(4,17)の端部(16,21)の領域において前記固定の家具部分(3)にそれぞれ取付け可能であり、前記それぞれのガイドレールの前記端部(16,21)が、前記ガイドレール(4,17)の長手方向(L)で互いに離間している、請求項10記載のアセンブリ。
【請求項12】
少なくとも1つの支持体(22)が設けられており、該支持体(22)に、前記移動可能な家具部分(2)が支持可能であり、前記支持体(22)は、配設された前記ガイド装置(5,18)を介して、配設された前記ガイドレール(4,17)に移動可能に支承されている、請求項10または11記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記アセンブリが、配設された前記ガイド装置(5,18)の運動を同期させるための少なくとも1つの同期装置(23)を含んでいる、請求項10から12までのいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記移動可能な家具部分(2)は、少なくとも1つの家具扉である、請求項1から13までのいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記ガイドレール(4,17)は、前記固定の家具部分(3)に取り付けられる、請求項1から14までのいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記ガイド装置(5,18)は、前記移動可能な家具部分(2)に接続可能である、請求項1から15までのいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項17】
少なくとも1つの移動可能な家具部分(2)、
固定の家具部分(3)および前記固定の家具部分(3)に対して相対的に前記移動可能な家具部分(2)をガイドするための請求項1から13までのいずれか1項記載の少なくとも1つのアセンブリ(1)を備えた、家具(100)。
【請求項18】
前記家具(100)が、前記少なくとも1つの移動可能な家具部分(2)を少なくとも部分的に収容するために、好適には竪穴形の、少なくとも1つの中空室(101)を含んでいる、請求項
17記載の家具。
【請求項19】
前記移動可能な家具部分(2)は、少なくとも1つの家具扉である、請求項17または18記載の家具(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固定の家具部分に対して相対的に移動可能な家具部分、特に少なくとも1つの家具扉をガイドするためのアセンブリであって、特に固定の家具部分に取り付けるべき少なくとも1つのガイドレールと、少なくとも1つのガイドレールに移動可能に支承され、特に移動可能な家具部分に接続可能な少なくとも1つのガイド装置と、一方では固定の家具部分に取付け可能であり、他方では少なくとも1つのガイド装置に接続可能である少なくとも1つの第1のケーブルとを含んでおり、少なくとも1つの第1のケーブルを固定された家具部分に取り付けるために、少なくとも1つの取付け装置が設けられている、移動可能な家具部分をガイドするためのアセンブリに関する。
【0002】
さらに本発明は、少なくとも1つの移動可能な家具部分、特に少なくとも1つの家具扉と、固定の家具部分と、少なくとも1つのこのようなアセンブリとを備えた家具に関する。
【0003】
固定の家具部分に対して相対的に移動可能な家具部分をガイドするためのアセンブリは、先行技術から知られている。
【0004】
出願人が出願した国際公開第2018/129568号は、固定の家具部分に対して相対的に移動可能な家具部分、特に少なくとも1つの家具扉をガイドするためのアセンブリを開示しており、1つの実施例において、移動可能な家具部分をガイドするために2つのこのようなアセンブリが設けられている。これらのアセンブリは、移動可能な家具部分を、固定の家具部分に配置されたガイドレールに沿って移動させることを可能にする。
【0005】
移動可能な家具部分が移動工程の途中で、たとえば障害物への移動可能な家具部分の衝突により不意に止まった場合、2つのアセンブリの少なくとも1つの第1のケーブルに、固定の家具部分と少なくとも1つの第1のケーブルとの結合点において、強く負荷が加えられる。この場合に過負荷事例が生じる。このような過負荷は、少なくとも1つの第1のケーブルの破断もしくは固定の家具部分と少なくとも1つの第1のケーブルとの結合の解除をもたらしてしまう。
【0006】
本発明の課題は、先行技術の欠点を克服し、先行技術に対して改善された取付け装置を提供することである。別の課題は、少なくとも1つのこのようなアセンブリを備えた家具を提供することである。
【0007】
これらの課題は、独立請求項1および独立請求項14に記載の特徴により解決される。
【0008】
つまり、アセンブリに関して、少なくとも1つの取付け装置が、支承装置を有しており、支承装置は、少なくとも1つの第1のケーブルが、少なくとも過負荷事例において、固定の家具部分に対して相対的に制限されて移動可能に支承されるように構成されている。
【0009】
これにより、少なくとも1つの第1のケーブルが、過負荷事例において破断せず、もしくは固定の家具部分と少なくとも1つの第1のケーブルとの結合が解除されないことが確実にされている。その代わりに、発生した過負荷は、固定の家具部分に対する少なくとも1つの第1のケーブルの相対的な運動により補償される。
【0010】
本発明の別の有利な構成は、従属請求項において定義されている。
【0011】
本発明の1つの好適な実施形態によれば、少なくとも1つの取付け装置が、少なくとも1つの第1のケーブルに作用する力を受容するための少なくとも1つの弾性的な手段を含んでいることが規定されている。
【0012】
これにより、過負荷をより良好に補償することができる。さらに、少なくとも1つの弾性的な手段により、移動可能な家具部分の端部位置への移動可能な家具部分の緩衝された制動が行われる。
【0013】
さらに、少なくとも1つの取付け装置が、少なくとも1つの基体を含んでおり、少なくとも1つの弾性的な手段が、少なくとも1つの基体および支承装置に結合されていると有利であることが判った。
【0014】
これにより、少なくとも1つの弾性的な手段のための適切な作用点が提供される。
【0015】
本発明の1つの別の態様によれば、少なくとも1つの弾性的な手段が、ばねとして、好適には圧縮ばねとして形成されている。
【0016】
少なくとも1つの第1のケーブルが、部分的にばね内に配置されていることが規定されていてもよい。
【0017】
このことは、アセンブリの省スペースの構造形式を促進する。
【0018】
好適には、支承装置が、少なくとも1つの第1のケーブルを固定するための少なくとも1つの装置を含んでおり、好適には固定するための少なくとも1つの装置が、切込み部を含んでいる。
【0019】
支承措置が、少なくとも1つのスライダを含んでおり、好適にはこのスライダに、少なくとも1つの第1のケーブルが取付け可能であることも規定されていてよい。
【0020】
本発明の1つの別の態様によれば、少なくとも1つの取付け装置が、少なくとも1つのスライダをガイドするための、好適には溝形の、少なくとも1つのガイド部を有している。
【0021】
これにより、少なくとも過負荷事例における、固定の家具部分に対して相対的な少なくとも1つの第1のケーブルの制限された運動の実施が容易にされる。
【0022】
好適には、少なくとも1つの取付け装置が、固定の家具部分に、かつ/または少なくとも1つのガイドレールに、好適には少なくとも1つのガイドレールの端部に、少なくとも1つの取付け装置を結合するための接続部を含んでいることが規定されていてよい。
【0023】
アセンブリが、少なくとも1つの別のガイドレールと、このガイドレールに移動可能に支承された少なくとも1つの別のガイド装置と、一方では固定の家具部分に取付け可能であり、他方では少なくとも1つの別のガイド装置に接続可能である少なくとも1つの別のケーブルと、少なくとも1つの別のケーブルを固定の家具部分に取り付けるための少なくとも1つの別の取付け装置とを含んでおり、少なくとも1つの別の取付け装置が、支承装置を有しており、支承装置は、少なくとも1つの別のケーブルが少なくとも過負荷事例において、固定の家具部分に対して相対的に制限されて移動可能に支承されるように、構成されていると特に有利であることが判った。
【0024】
これにより、固定の家具部分における移動可能な家具部分の改善された支承が得られる。
【0025】
本発明の1つの別の態様によれば、第1のケーブルと、少なくとも1つの別のケーブルとが、それぞれのガイドレールの端部の領域において固定の家具部分にそれぞれ取付け可能であり、それぞれのガイドレールの端部が、ガイドレールの長手方向で互いに離間している。
【0026】
これにより、過負荷事例において発生する過負荷が、2つのアセンブリに分配され、したがってそれぞれのアセンブリへの個別の負荷が減じられる。
【0027】
本発明の別の1つの実施例によれば、少なくとも1つの支持体が設けられており、支持体に、移動可能な家具部分が取付け可能であり、支持体が、配設されたガイド装置を介して、配設されたガイドレールに移動可能に支承されている。
【0028】
アセンブリが、配設されたガイド装置の運動を同期するための少なくとも1つの同期装置を含んでいることが規定されていてもよい。
【0029】
これにより、移動可能な家具部分への不均一な負荷によるガイド装置の引っかかりに抗して作用する。
【0030】
好適には、家具が、少なくとも1つの移動可能な家具部分を少なくとも部分的に収容するために、好適には竪穴形の、中空室を含んでいることが規定されていてよい。
【0031】
本発明の別の詳細および利点を、図面に関連した図の説明により以下に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明に係るアセンブリを備えた家具を正面側から見た斜視図である。
【
図2a】移動可能な家具部分と固定の家具部分とを備えた本発明に係るアセンブリの概略図である。
【
図2b】過負荷事例における、移動可能な家具部分と固定の家具部分とを備えた本発明に係るアセンブリを示す概略図である。
【
図3】移動可能な家具部分と固定の家具部分とを備えた本発明に係るアセンブリの別の実施例を示す概略図である。
【
図4】移動可能な家具部分と固定の家具部分とを備えた本発明に係るアセンブリの別の実施例を示す概略図である。
【
図6】本発明に係るアセンブリの分解斜視図である。
【
図8】過負荷事例における本発明に係るアセンブリを示す側面図である。
【0033】
図1は、家具100を正面-側面側から見た斜視図を示している。この家具100は、2つの移動可能な家具部分2を有しており、これらの家具部分2は、それぞれ2つの家具フロント面24を含んでいる。さらに、家具外枠として形成された固定の家具部分3と、この固定の家具部分3に配置された、移動可能な家具部分2を収容するための中空室101とが確認可能である。移動可能な家具部分2は、一方では走行キャリッジ25とレールシステム26とにより折畳み可能であり、他方では見えていない本発明に係るアセンブリ1により少なくとも部分的に中空室101内へと移動可能である。
【0034】
図2aは、2つの本発明に係るアセンブリ1と、移動可能な家具部分2と、固定の家具部分3とを含む具体的な発明の1つの実施例を概略的な側面図で示している。
【0035】
アセンブリ1のケーブル6,19は、一方では接続装置27によりガイド装置5,18に接続されており、他方では取付け装置7,20によりガイドレール4,17を介して固定の家具部分3に取り付けられている。
【0036】
1つの取付け装置7,20は、ガイドレール4の端部16に配置されており、第2の取付け装置7,20は、ガイドレール17の端部21に配置されている。ガイドレール4,17の端部160,210には、取付け装置は配置されていない。
【0037】
さらに、同期装置23が確認可能であり、同期装置23は、ガイド装置5,18の運動を同期する。
【0038】
ガイドレール4,17の長手方向Lも確認可能である。
【0039】
図2bは、過負荷事例における、2つの本発明に係るアセンブリ1、移動可能な家具部分2および固定の家具部分3を含む具体的な発明の1つの実施例を概略的な側面図で示している。
【0040】
移動可能な家具部分2が衝突する障害物28が確認可能である。これにより、移動可能な家具部分2、ひいては支持体22、同期装置23および2つの本発明に係るアセンブリ1も、もはやガイドレール4,17の長手方向Lに対して垂直な位置に位置していない。これにより、ケーブル6,19は引っ張られる。
【0041】
ケーブル6,19において過負荷が発生し、この過負荷は、取付け装置7,20により補償される。取付け装置7,20が設けられていないと、ケーブル6,19の損傷が生じてしまう。
【0042】
図3は、具体的な発明の1つの別の実施例を概略的な側面図で示している。
【0043】
ガイドレール4,17の全ての端部16,160,21,210に、取付け装置7,20が配置されている。
【0044】
ケーブル6,19は、それぞれ両側で、所属する取付け装置7,20により、かつガイドレール4,17により固定の家具部分3に取り付けられている。
【0045】
ケーブル6,19は、さらに接続装置27を介してガイド装置5,18に接続されている。
【0046】
図4は、具体的な発明の1つの別の実施例を概略的な側面図を示している。
【0047】
この実施例は、
図3に示した実施例とは、ガイド装置毎に2つのケーブル6,60もしくは19,190が設けられていることにより異なっている。これらのケーブル6,60,19,190は、同様にガイドレール4,17の端部16,160,21,210において、所属の取付け装置7,20により、かつガイドレール4,17を介して、固定の家具部分3に取り付けられている。
【0048】
さらに、ケーブル6,60,19,190は、接続装置27によりそれぞれのガイド装置5,18に接続されている。
【0049】
図5は、本発明に係るアセンブリを斜視図で示している。
【0050】
ガイドレール4,17に移動可能に支承されたガイド装置5、18と、取付け装置7,20の端部と、支持体22とを確認することができる。
【0051】
さらに、少なくとも1のケーブル6,19が示されている。このケーブル6,19は、切込み部12により支承装置8において支承されている。
【0052】
図6は、本発明に係るアセンブリを分解斜視図で示している。
【0053】
この図面において、特に、取付け装置7,20の構造が明らかとなる。
【0054】
この実施例では、圧縮ばねとして形成された弾性的な手段9が、取付け装置7,20の基体10内に配置されている。基体10が、少なくとも部分的に弾性的な手段9により取り囲まれることも可能である。
【0055】
支承装置8とスライダ13とは、この実施例では1つの構成部分に纏められている。しかし、支承装置8とスライダ13との互いに別個の構成も可能である。
【0056】
この実施例では、支承装置8が、ケーブル6,19を支承するためのスリット状の切込み部12を有している。しかし切込み部12の形状は任意に形成されていてよい。
【0057】
さらに、ガイドレール4,17ならびにガイド装置5,18および支持体22が確認可能である。
【0058】
図7は、本発明に係るアセンブリ1の1つの実施例を側面図で示している。本発明をより良好に理解するために、取付け装置7,20の一部は切り取られている。
【0059】
ケーブル6,19は、接続装置27を介して、ガイドレール4,17の反対側のガイド装置に接続されている。
【0060】
さらに、ケーブル6,19は、スライダ13および支承装置8により、取付け装置7,20に結合されている。
【0061】
この実施例では、ケーブル6,19は、ばねとして形成された弾性的な手段9の内側に部分的に配置されていない。
【0062】
取付け装置7,20の基体10は、接続部15を介してガイドレール4,17に結合されている。
【0063】
さらに、見えないガイド装置5,18に結合された支持体22が確認可能である。
【0064】
図8は、過負荷事例における、本発明に係るアセンブリ1の実施例を側面図で示している。本発明をより良好に理解するために、取付け装置7,20の一部は切り取られている。
【0065】
過負荷事例において、ケーブル6,19に引張力が加えられる。この引張力は、支承装置8、ひいてはスライダ13を、ばねとして形成された弾性的な手段9の力に抗して、ガイド装置4,17の長手方向に対して平行に運動させる。
【0066】
つまり発生した過負荷は、支承装置8の運動により、かつ付加的には弾性的な手段9により補償される。
【0067】
したがって、ケーブル6,19が過負荷事例において損傷されず、固定の家具部分3とケーブル6,19との結合も解除されないことが確実にされる。