(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-16
(45)【発行日】2022-09-28
(54)【発明の名称】ABS圧力制御弁アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B60T 8/36 20060101AFI20220920BHJP
【FI】
B60T8/36
(21)【出願番号】P 2021542261
(86)(22)【出願日】2019-09-23
(86)【国際出願番号】 EP2019075502
(87)【国際公開番号】W WO2020069896
(87)【国際公開日】2020-04-09
【審査請求日】2021-04-30
(31)【優先権主張番号】102018124179.8
(32)【優先日】2018-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】597007363
【氏名又は名称】クノル-ブレムゼ ジステーメ フューア ヌッツファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Knorr-Bremse Systeme fuer Nutzfahrzeuge GmbH
【住所又は居所原語表記】Moosacher Strasse 80, D-80809 Muenchen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】フリートベアト レーター
(72)【発明者】
【氏名】カイ ヴェアナー
(72)【発明者】
【氏名】ゲアハート ヴィーダー
(72)【発明者】
【氏名】レーネ ヨンクマン
(72)【発明者】
【氏名】アレキサンダー クルムレイ
(72)【発明者】
【氏名】ライナー メークレ
【審査官】山本 健晴
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0132475(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第00352522(EP,A1)
【文献】欧州特許出願公開第00147585(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 8/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキスリップコントロール機能を有する車両の圧力媒体作動式の制動機構における流体圧を制御するためのABS圧力制御弁アセンブ
リであって、前記ブレーキスリップコントロール機能によって、前記車両の個々のホイール(3a,3b;4a,4b)のロック傾向時に制動圧が圧力媒体作動式のブレーキアクチュエータ(6a~6d)においてアダプティブに適応され、少なくとも、
a) 少なくとも2つのハウジング部分、つまり、第1のハウジング部分(19)および第2のハウジング部分(20)を有するハウジング(18)と、
b) ばね要素(16a,16b)によって荷重が加えられるダイヤフラム(21,22)を有する2つのダイヤフラム弁(14a,14b)、つまり、流入側ダイヤフラム(21)を備える流入側ダイヤフラム弁(14a)および流出側ダイヤフラム(22)を備える流出側ダイヤフラム弁(14b)と、
c) 電子制御装置(10)の電気制御信号を入力するための電気信号入力接続部(23)と、
d) 前記電子制御装置(10)によって制御可能な、それぞれ制御圧を用いて前記ダイヤフラム弁(14a,14b)をパイロット制御するための電磁弁(15a,15b)、つまり、第1のパイロット制御圧によって前記流入側ダイヤフラム弁(14a)をパイロット制御する保持電磁弁(15a)および第2のパイロット制御圧によって前記流出側ダイヤフラム弁(14b)をパイロット制御する流出側電磁弁(15b)と、
e) 減圧部に接続されている放圧接続部(24)と、
f) 少なくとも1つの圧力媒体作動式のブレーキアクチュエータ(6a~6d)を接続するための圧力出力接続部(25)と、
g) 制動圧を発生させる装置(9)を接続するための圧力入力接続部(26)と、
h)
前記第1のハウジング部分(19)と前記第2のハウジング部分(20)との間に配置されている中間プレート(28)と
を含み、
i) 第1および第2のばね要素(16a,16b)は、一方で前記中間プレート(28)に支持されていて、他方で前記ダイヤフラム(21,22)に支持されており、
j) 前記流入側ダイヤフラム(21)は、第1の閉鎖位置において、少なくとも1つの第1のばね要素(16a)を用いて第1のダイヤフラム弁座(29)に密に押し当てられていて、前記流出側ダイヤフラム(22)は、第2の閉鎖位置において、少なくとも1つの前記第2のばね要素(16b)を用いて第2のダイヤフラム弁座(30)に密に押し当てられており、
k) 前記流入側ダイヤフラム(21)は、第1の離反位置において、第1のダイヤフラム弁座(29)から離反させられており、これによって、前記圧力入力接続部(26)は前記圧力出力接続部(25)に接続されており、前記流出側ダイヤフラム(22)は、第2の離反位置において、前記第2のダイヤフラム弁座(30)から離反させられており、これによって、前記圧力出力接続部(25)は前記放圧接続部(24)に接続されており、
l) 前記第1のハウジング部分(19)と前記中間プレート(28)との間に前記流入側ダイヤフラム(21)の外縁部がクランプされており、
m) 前記第1のハウジング部分(19)に前記第1のダイヤフラム弁座(29)が形成されている、
ABS圧力制御弁アセンブ
リにおいて、
n) 前記第2のハウジング部分(20)と前記中間プレート(28)との間に前記流出側ダイヤフラム(22)の外縁部がクランプされており、
o) 前記第2のハウジング部分(20)に前記第2のダイヤフラム弁座(30)が形成されており、
p) 前記中間プレート(28)に、前記流入側ダイヤフラム(21)によって画定され、前記保持電磁弁(15a)が前記第1のパイロット制御圧を入力する流入側制御室(31)の少なくとも一部が形成されており、
q) 前記中間プレート(28)に、前記流出側ダイヤフラム(22)によって画定され、前記流出側電磁弁(15b)が前記第2のパイロット制御圧を入力する流出側制御室(32)の少なくとも一部が形成されており、
r) 前記中間プレート(28)に、前記保持電磁弁(15a)を前記流入側制御室(31)に接続する第1の制御通路(33)の少なくとも一部が形成されており、
s) 前記中間プレート(28)に、前記流出側電磁弁(15b)を前記流出側制御室(32)に接続する第2の制御通路(34)の少なくとも一部が形成されており、
t) 前記第1の閉鎖位置から前記第1の離反位置への前記流入側ダイヤフラム(21)の第1の運動と、前記第2の閉鎖位置から前記第2の離反位置への前記流出側ダイヤフラム(22)の第2の運動とが、互いに逆方向にかつ
、それぞれ、前記第1のダイヤフラム弁座(29)または前記第2のダイヤフラム弁座(30)から前記中間プレート(28)
に向かう方向に向けられている
ことを特徴とする、ABS圧力制御弁アセンブ
リ。
【請求項2】
a)
前記流入側ダイヤフラム(21)が前記第1の閉鎖位置にあるとき、前記流入側ダイヤフラム(21)の、前記流入側制御室(31)とは反対側の第1の面(36)の第1の部分(35)に、前記圧力入力接続部(26)に存在している圧力によって荷重が加えられていて、前記第1の面(36)の第2の部分(37)に、前記圧力出力接続部(25)に存在している圧力によって荷重が加えられており、
b)
前記流出側ダイヤフラム(22)が前記第2の閉鎖位置にあるとき、前記流出側ダイヤフラム(22)の、前記流出側制御室(32)とは反対側の第2の面(39)の第1の部分(38)に
、前記圧力出力接続部(25)に存在している圧力によって荷重が加えられており、前記第2の面(39)の第2の部分(40)に
、前記放圧接続部(24)に存在している圧力によって荷重が加えられている、
請求項1記載のABS圧力制御弁アセンブリ。
【請求項3】
a) 前記流入側ダイヤフラム(21)の前記第1の離反位置において、前記圧力入力接続部(26)は前記圧力出力接続部(25)に接続されていて、前記流入側ダイヤフラム(21)の前記第1の閉鎖位置において、この接続が中断されており、
b) 前記流出側ダイヤフラム(22)の前記第2の離反位置において、前記圧力出力接続部(25)は前記放圧接続部(24)に接続されていて、前記流出側ダイヤフラム(22)の前記第2の閉鎖位置において、この接続が中断されている、請求項1
または2記載のABS圧力制御弁アセンブリ。
【請求項4】
前記流入側ダイヤフラム(21)と前記流出側ダイヤフラム(22)とは、互いに同軸に配置されている、請求項1から
3までのいずれか1項記載のABS圧力制御弁アセンブリ。
【請求項5】
a) 前記保持電磁弁(15a)は、第1の3ポート2位置電磁弁によって形成され、前記第1の3ポート2位置電磁弁の第1の接続部(43)は前記圧力入力接続部(26)に接続されていて、前記第1の3ポート2位置電磁弁の第2の接続部(44)は前記第1の制御通路(33)に接続されていて、前記第1の3ポート2位置電磁弁の第3の接続部(45)は前記放圧接続部(24)に接続されており、
b) 前記流出側電磁弁(15b)は、第2の3ポート2位置電磁弁によって形成され、前記第2の3ポート2位置電磁弁の第1の接続部(46)は前記圧力入力接続部(26)に接続されていて、前記第2の3ポート2位置電磁弁の第2の接続部(47)は前記第2の制御通路(34)に接続されていて、前記第2の3ポート2位置電磁弁の第3の接続部(48)は前記放圧接続部(24)に接続されている、
請求項1から
4までのいずれか1項記載のABS圧力制御弁アセンブリ。
【請求項6】
前記
電気信号入力接続部
(23)に存在している制御信号をベースにして、前記保持電磁弁(15a)が前記流入側ダイヤフラム弁(14a)と協働しかつ前記流出側電磁弁(15b)が前記流出側ダイヤフラム弁(14b)と協働して、
a) 「増圧」状態を表しかつ前記
電気信号入力接続部
(23)に存在している信号に基づいて、前記保持電磁弁(15a)がその第2の接続部(44)をその第3の接続部(45)に接続しかつその第1の接続部(43)を遮断し、かつ前記流出側電磁弁(15b)がその第1の接続部(46)をその第2の接続部(47)に接続しかつその第3の接続部(48)を遮断し、
b) 「保圧」状態を表しかつ前記
電気信号入力接続部(23)に存在している信号に基づいて、前記保持電磁弁(15a)がその第1の接続部(43)をその第2の接続部(44)に接続しかつその第3の接続部(45)を遮断し、かつ前記流出側電磁弁(15b)がその第1の接続部(46)をその第2の接続部(47)に接続しかつその第3の接続部(48)を遮断し、
c) 「減圧」状態を表しかつ前記
電気信号入力接続部(23)に存在している信号に基づいて、前記保持電磁弁(15a)がその第1の接続部(43)をその第2の接続部(44)に接続しかつその第3の接続部(45)を遮断し、かつ前記流出側電磁弁(15b)がその第2の接続部(47)をその第3の接続部(48)に接続しかつその第1の接続部(46)を遮断する
ようになっている、請求項
5記載のABS圧力制御弁アセンブリ。
【請求項7】
前記第1のハウジング部分(19)と前記中間プレート(28)との間および前記第2のハウジング部分(20)と前記中間プレート(28)との間に、それぞれシール部材が配置されている、請求項1から
6までのいずれか1項記載のABS圧力制御弁アセンブリ。
【請求項8】
構成ユニットとして、前記保持電磁弁(15a)および前記流出側電磁弁(15b)を含むかまたは組み込んでいる弁ブロック(56)が設けられている、請求項1から
7までのいずれか1項記載のABS圧力制御弁アセンブリ。
【請求項9】
請求項1から
8までのいずれか1項記載の少なくとも1つのABS圧力制御弁アセンブ
リを含む、ブレーキスリップコントロール機能を有する車両の圧力媒体作動式の制動機構、特にブレーキスリップコントロール機能を有する電気空気圧式の制動機構。
【請求項10】
制動圧を発生させる装置が、空気圧式のフットブレーキ弁(9)または電気空気圧式の圧力調整モジュールによって形成される、請求項
9記載の制動機構。
【請求項11】
電子制御装置(10)が、ABS制御装置によって形成されるかまたはABSルーティンを実行する制御装置によって形成される、請求項
9または
10記載の制動機構。
【請求項12】
請求項1から
8までのいずれか1項記載のABS圧力制御弁アセンブリを製造するための方法であって、少なくとも以下の連続するステップ、つまり、
a) 第1のハウジング部分(19)と、第2のハウジング部分(20)と、中間プレート(28)と、第1および第2のばね要素(16a,16b)と、保持電磁弁(15a)および流出側電磁弁(15b)を含むかまたは組み込んでいる弁ブロック(56)とを製造するステップと、
b) 前記第2のハウジング部分(20)を緊締装置内に緊締して、前記第2のばね要素(16b)を含めて流出側ダイヤフラム(22)と、前記弁ブロック(56)とを前記第2のハウジング部分(20)に位置決めするステップと、
c) 前記中間プレート(28)を前記第2のハウジング部分(20)に位置決めするステップと、
d) 前記第1のばね要素(16a)を含めて流入側ダイヤフラム(21)を前記中間プレート(28)に位置決めするステップと、
e) 前記第1のハウジング部分(19)を前記中間プレート(28)に位置決めするステップと、
f) 前記第1のハウジング部分(19)と前記第2のハウジング部分(20)とを緊締するステップと
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項13】
請求項1から
8までのいずれか1項記載のABS圧力制御弁アセンブリを製造するための方法であって、少なくとも以下の連続するステップ、つまり、
a) 第1のハウジング部分(19)と、第2のハウジング部分(20)と、中間プレート(28)と、第1および第2のばね要素(16a,16b)と、保持電磁弁(15a)と流出側電磁弁(15b)とを含むかまたは組み込んでいる弁ブロック(56)とを製造するステップと、
b) 前記第1のハウジング部分(19)を緊締装置内に緊締して、前記第1のばね要素(16a)を含めて流入側ダイヤフラム(21)と、前記弁ブロック(56)とを前記第1のハウジング部分(19)に位置決めするステップと、
c) 前記中間プレート(28)を前記第1のハウジング部分(19)に位置決めするステップと、
d) 前記第2のばね要素(16b)を含めて流出側ダイヤフラム(22)を前記中間プレート(28)に位置決めするステップと、
e) 前記第2のハウジング部分(20)を前記中間プレート(28)に位置決めするステップと、
f) 前記第1のハウジング部分(19)と前記第2のハウジング部分(20)とを緊締するステップと
を含むことを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部に記載された、ブレーキスリップコントロール機能を有する車両の圧力媒体作動式の制動機構における流体圧を制御するためのABS圧力制御弁アセンブリであって、ブレーキスリップコントロール機能によって、車両の個々のホイールのロック傾向時に制動圧が圧力媒体作動式のブレーキアクチュエータにおいてアダプティブに適応される、ABS圧力制御弁アセンブリと、請求項11記載の、このような少なくとも1つのABS圧力制御弁アセンブリを含む、ブレーキスリップコントロール機能を有する車両の圧力媒体作動式の制動機構と、請求項14および請求項15記載の、このようなABS圧力制御弁アセンブリを製造するための方法とに関する。
【0002】
ABS(Antiblockiersystem(アンチロックブレーキシステム))は、ホイールのロックを阻止し、タイヤと走路との間に、対応可能であるよりも大きな力接続が要求される場合に、つまり、ドライバによって過剰制動がなされる場合に機能する。過剰制動時にABS制動機構の中央の電子制御装置は、回転数センサ信号から、1つまたは複数のホイールのブレーキロック傾向を認識し、これに基づいて、対応配置されたブレーキシリンダに作用するABS圧力制御弁アセンブリの制御を計算する。このとき、制動圧は、ABS圧力制御弁アセンブリを用いて、減圧、保圧、または増圧によって、ホイール特性ひいてはタイヤと走路との間の摩擦特性に従って、最適なスリップに調節される。
【0003】
冒頭に述べた形式のABS圧力制御弁アセンブリは、欧州特許第2303653号明細書に基づいて公知である。この公知のABS圧力制御弁アセンブリでは、両ダイヤフラム弁は互い平行にかつ同一平面に配置されている。
【0004】
本発明の根底にある課題は、冒頭に述べた形式のABS圧力制御弁アセンブリを改良して、よりコンパクトな構成を有するABS圧力制御弁アセンブリを提供することである。同時に、このようなABS圧力制御弁アセンブリを製造するための相応の方法を提供することが望まれている。最後にまた、このような少なくとも1つのABS圧力制御弁アセンブリを含む、ブレーキスリップコントロール機能を有する車両の圧力媒体作動式の制動機構を提供することも望まれている。
【0005】
この課題は、本発明によれば、請求項1、請求項11、請求項14および請求項15の特徴によって解決される。
【0006】
発明の開示
本発明は、ブレーキスリップコントロール機能を有する車両の圧力媒体作動式の制動機構における流体圧を制御するためのABS圧力制御弁アセンブリであって、ブレーキスリップコントロール機能によって、車両の個々のホイールのロック傾向時に制動圧が圧力媒体作動式のブレーキアクチュエータにおいてアダプティブに適応され、少なくとも、
a) 少なくとも2つのハウジング部分、つまり、第1のハウジング部分および第2のハウジング部分を有するハウジングと、
b) ばね要素によって荷重が加えられるダイヤフラムを有する2つのダイヤフラム弁、つまり、流入側ダイヤフラムを備える流入側ダイヤフラム弁および流出側ダイヤフラムを備える流出側ダイヤフラム弁と、
c) 電子制御装置の電気制御信号を入力するための電気信号入力接続部と、
d) 電子制御装置によって制御可能な、それぞれ制御圧を用いてダイヤフラム弁をパイロット制御するための電磁弁、つまり、第1のパイロット制御圧によって流入側ダイヤフラム弁をパイロット制御する保持電磁弁および第2のパイロット制御圧によって流出側ダイヤフラム弁をパイロット制御する流出側電磁弁と、
e) 減圧部に接続されている放圧接続部と、
f) 少なくとも1つの圧力媒体作動式のブレーキアクチュエータを接続するための圧力出力接続部と、
g) 制動圧を発生させる装置を接続するための圧力入力接続部と、
h) 両ハウジング部分の間に配置されている中間プレートと
を含み、
i) ばね要素は、一方で中間プレートに支持されていて、他方でダイヤフラムに支持されており、
j) 流入側ダイヤフラムは、第1の閉鎖位置において、少なくとも1つの第1のばね要素を用いて第1のダイヤフラム弁座に密に押し当てられていて、流出側ダイヤフラムは、第2の閉鎖位置において、少なくとも1つの第2のばね要素を用いて第2のダイヤフラム弁座に密に押し当てられており、
k) 流入側ダイヤフラムは、第1の離反位置において、第1のダイヤフラム弁座から離反させられており、これによって、圧力入力接続部は圧力出力接続部に接続されており、流出側ダイヤフラムは、第2の離反位置において、第2のダイヤフラム弁座から離反させられており、これによって、圧力出力接続部は放圧接続部に接続されており、
l) 第1のハウジング部分と中間プレートとの間に流入側ダイヤフラムの外縁部がクランプされており、
m) 第1のハウジング部分に第1のダイヤフラム弁座が形成されている、
ABS圧力制御弁アセンブリから出発する。
【0007】
この場合、本発明は、
n) 第2のハウジング部分と中間プレートとの間に流出側ダイヤフラムの外縁部がクランプされており、
o) 第2のハウジング部分に第2のダイヤフラム弁座が形成されており、
p) 中間プレートに、流入側ダイヤフラムによって画定され、保持電磁弁が第1のパイロット制御圧を入力する流入側制御室の少なくとも一部が形成されており、
q) 中間プレートに、流出側ダイヤフラムによって画定され、流出側電磁弁が第2のパイロット制御圧を入力する流出側制御室の少なくとも一部が形成されており、
r) 中間プレートに、保持電磁弁を流入側制御室に接続する第1の制御通路の少なくとも一部が形成されており、
s) 中間プレートに、流出側電磁弁を流出側制御室に接続する第2の制御通路の少なくとも一部が形成されており、
t) 第1の閉鎖位置から第1の離反位置への流入側ダイヤフラムの第1の運動と、第2の閉鎖位置から第2の離反位置への流出側ダイヤフラムの第2の運動とが、互いに逆方向にかつ中間プレートの方向に向けられている
という思想に基づいている。
【0008】
特に、流入側ダイヤフラムと流出側ダイヤフラムとは、互いに同軸に配置されている。
【0009】
これによって、サンドイッチ構造形態が実現される。なぜならば、中間プレートが特に直接、第1のハウジング部分と第2のハウジング部分との間に配置されているからである。特に中間プレートは、第1のハウジング部分と第2のハウジング部分との間にクランプされている。さらに、制御圧は、中間プレートによって案内され、作業流体は、圧力入力接続部に入力された圧力または圧力出力接続部に入力された圧力の形態で両ダイヤフラムのそばで通過案内される。
【0010】
これによって、ABS圧力制御弁アセンブリは、特に流入側ダイヤフラムと流出側ダイヤフラムとが互いに同軸に配置されている場合でも、比較的薄く構成することができる。中間プレートによって、ダイヤフラムが挿入される開口を覆う2つのカバーを省くことができる。この配置形態によって、一方の側から、特に上からのABS圧力制御弁アセンブリの組立て可能性が可能になり、このことは、特に自動化された組立てのために適している。
【0011】
本発明に係るABS圧力制御弁アセンブリの構造は、さらに、短縮された圧力媒体案内を可能にし、特に作業流は、まったく変向されないかまたは僅かしか変向されない。特に、ABS圧力制御弁アセンブリの種々様々な部分における材料の節約が可能になる。
【0012】
従属請求項に記載された手段によって、請求項1に記載された発明の好適な発展形態および改良形態が可能である。
【0013】
特に、
a) 流入側ダイヤフラムの、流入側制御室とは反対側の第1の面の第1の部分に、圧力入力接続部に存在している圧力によって荷重が加えられていて、この第1の面の第2の部分に、圧力出力接続部に存在している圧力によって荷重が加えられており、
b) 流出側ダイヤフラムの、流出側制御室とは反対側の第2の面の第1の部分に、放圧接続部に存在している圧力によって荷重が加えられていて、この第2の面の第2の部分に、圧力出力接続部に存在している圧力によって荷重が加えられている
ことが提案されていてよい。
【0014】
1つの発展形態によれば、
a) 第1の面の第1の部分は、第1の面の第2の部分よりも大きく、
b) 第2の面の第1の部分は、第2の面の第2の部分よりも大きい
ことが提案されていてよい。
【0015】
好ましくは、
a) 流入側ダイヤフラムの、流入側制御室に向けられていて第1のダイヤフラム弁座と協働する第1の制御面が、第1の面の第1の部分と第2の部分との総和よりも大きく、
b) 流出側ダイヤフラムの、流出側制御室に向けられていて第2のダイヤフラム弁座と協働する第2の制御面が、第2の面の第1の部分と第2の部分との総和よりも大きい
ことが提案されていてよい。
【0016】
1つの発展形態による手段によれば、
a) 流入側ダイヤフラムの第1の離反位置において、圧力入力接続部は圧力出力接続部に接続されていて、流入側ダイヤフラムの第1の閉鎖位置において、この接続が中断されており、
b) 流出側ダイヤフラムの第2の離反位置において、圧力出力接続部は放圧接続部に接続されていて、流出側ダイヤフラムの第2の閉鎖位置において、この接続が中断されている
ことが提案されていてよい。
【0017】
好ましくは、
a) 保持電磁弁は、第1の3ポート2位置電磁弁によって形成され、第1の3ポート2位置電磁弁の第1の接続部は圧力入力接続部に接続されていて、第1の3ポート2位置電磁弁の第2の接続部は第1の制御通路に接続されていて、第1の3ポート2位置電磁弁の第3の接続部は放圧接続部に接続されており、
b) 流出側電磁弁は、第2の3ポート2位置電磁弁によって形成され、第2の3ポート2位置電磁弁の第1の接続部は圧力入力接続部に接続されていて、第2の3ポート2位置電磁弁の第2の接続部は第2の制御通路に接続されていて、第2の3ポート2位置電磁弁の第3の接続部は放圧接続部に接続されている
ことが提案されていてもよい。
【0018】
第1の3ポート2位置電磁弁(保持電磁弁)は、無通電時にその第2の接続部をその第3の接続部に接続しかつ第1の接続部を遮断するように形成されていてよい。さらに、第1の3ポート2位置電磁弁(保持電磁弁)は、給電時にその第1の接続部を第2の接続部に接続しかつ第3の接続部を遮断するように形成されていてよい。
【0019】
さらに、第2の3ポート2位置電磁弁(流出側電磁弁)は、無通電時にその第1の接続部をその第2の接続部に接続しかつ第3の接続部を遮断するように形成されていてよい。さらに、第2の3ポート2位置電磁弁(流出側電磁弁)は、給電時にその第2の接続部を第3の接続部に接続しかつ第1の接続部を遮断するように形成されていてよい。
【0020】
特に、信号入力接続部に存在している制御信号をベースにして、保持電磁弁が流入側ダイヤフラム弁と協働しかつ流出側電磁弁が流出側ダイヤフラムと協働して、
a) 「増圧」状態を表しかつ信号入力接続部に存在している信号に基づいて、保持電磁弁がその第2の接続部をその第3の接続部に接続しかつその第1の接続部を遮断し、かつ流出側電磁弁がその第1の接続部をその第2の接続部に接続しかつその第3の接続部を遮断し、
b) 「保圧」状態を表しかつ信号入力接続部に存在している信号に基づいて、保持電磁弁がその第1の接続部をその第2の接続部に接続しかつその第3の接続部を遮断し、かつ流出側電磁弁がその第1の接続部をその第2の接続部に接続しかつその第3の接続部を遮断し、
c) 「減圧」状態を表しかつ信号入力接続部に存在している信号に基づいて、保持電磁弁がその第1の接続部をその第2の接続部に接続しかつその第3の接続部を遮断し、かつ流出側電磁弁がその第2の接続部をその第3の接続部に接続しかつその第1の接続部を遮断する
ようになっていてよい。
【0021】
特に、「増圧」状態、「保圧」状態および「減圧」状態は、電磁弁のパルス状の活性(給電)/不活性(電流遮断)によって交互に惹起することができる。
【0022】
1つの発展形態によれば、第1のハウジング部分と中間プレートとの間および第2のハウジング部分と中間プレートとの間に、それぞれシール部材が配置されていてよく、このように構成されていると、制御室と流路とを互いにかつ大気に対してシールすることができる。
【0023】
特に、構成ユニットとして、保持電磁弁および流出側電磁弁を含む弁ブロックが設けられていてもよい。この弁ブロックは、特に第1のハウジング部分と第2のハウジング部分との間に緊締されていてよい。
【0024】
特に、第1のハウジング部分と第2のハウジング部分とを、中間プレートおよび弁ブロックを介在させて一緒に緊締する緊締手段が設けられていてもよい。
【0025】
本発明はまた、上述した少なくとも1つのABS圧力制御弁アセンブリを含む、ブレーキスリップコントロール機能を有する車両の圧力媒体作動式の制動機構、特にブレーキスリップコントロール機能を有する電気空気圧式の制動機構にも関する。
【0026】
制動圧を発生させる装置が、空気圧式のフットブレーキ弁または電気空気圧式の圧力調整モジュールによって形成されてよい。
【0027】
ゆえに、フットブレーキ弁の場合には、相応の空気圧通路内に作用する制御圧が作業圧を形成し、ABS圧力制御弁アセンブリによって、フットブレーキ弁の特定の操作によって予め設定された目標レベルに増加させられる(増圧)か、特定のレベルに保持される(保圧)か、または目標レベルを下回る特定のレベルに減少させられる(減圧)。
【0028】
EBS制動機構の圧力調整モジュールの場合には、ABS圧力制御弁アセンブリは圧力調整モジュールとブレーキアクチュエータとの間に介装されている。圧力調整モジュールの出力圧は、圧力調整モジュールにおける電気信号に関連して、閉ループ制御される作業圧を形成する。ABS制御ルーティンは、例えば圧力調整モジュールの局所的な電子制御装置において実行されていてよい。
【0029】
特に、電子制御装置は、ABS制御装置によって形成することができるかまたはABSルーティンを実行する制御装置によって形成することができる。
【0030】
本発明は、第1の態様による上述したABS圧力制御弁アセンブリを製造するための方法であって、少なくとも以下の連続するステップ、つまり、
a) 第1のハウジング部分と、第2のハウジング部分と、中間プレートと、第1および第2のばね要素と、保持電磁弁および流出側電磁弁を含むかまたは組み込んでいる弁ブロックとを製造するステップと、
b) 第2のハウジング部分を緊締装置内に緊締して、第2のばね要素を含めて流出側ダイヤフラムと、弁ブロックとを第2のハウジング部分に位置決めするステップと、
c) 中間プレートを第2のハウジング部分に位置決めするステップと、
d) 第1のばね要素を含めて流入側ダイヤフラムを中間プレートに位置決めするステップと、
e) 第1のハウジング部分を中間プレートに位置決めするステップと、
f) 第1のハウジング部分と第2のハウジング部分とを緊締するステップと
を含むことを特徴とする、方法にも関する。
【0031】
本発明は、また、上述したABS圧力制御弁アセンブリを製造するための方法であって、少なくとも以下の連続するステップ、つまり、
a) 第1のハウジング部分と、第2のハウジング部分と、中間プレートと、第1および第2のばね要素と、保持電磁弁および流出側電磁弁を含むかまたは組み込んでいる弁ブロックとを製造するステップと、
b) 第1のハウジング部分を緊締装置内に緊締して、第1のばね要素を含めて流入側ダイヤフラムと、弁ブロックとを第1のハウジング部分に位置決めするステップと、
c) 中間プレートを第1のハウジング部分に位置決めするステップと、
d) 第2のばね要素を含めて流出側ダイヤフラムを中間プレートに位置決めするステップと、
e) 第2のハウジング部分を中間プレートに位置決めするステップと、
f) 第1のハウジング部分と第2のハウジング部分とを緊締するステップと
を含むことを特徴とする、方法にも関する。
【0032】
したがって、両方の場合において、ABS圧力制御弁アセンブリは、どちらのハウジング部分から始めるかに応じて、「下から上に向かって」徐々に組み立てられる。
【0033】
本発明を改善する更なる手段については、以下において、本発明の好適な実施例の記載と一緒に図面を参照しながら詳説する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】好適な実施形態による4つのABS圧力制御弁アセンブリを備えた、ブレーキスリップコントロールされる常用ブレーキ装置の好適な実施形態としての、ブレーキスリップコントロールされる電気空気圧式の常用ブレーキ装置を示す原理図である。
【
図2】「増圧」状態における好適な実施形態によるABS圧力制御弁アセンブリを示す横断面図であって、横断面の一部が、保持電磁弁の切換状態が見える第1の平面において示されている横断面図である。
【
図3】「増圧」状態における、
図2のABS圧力制御弁アセンブリを示す横断面図であって、横断面の一部が、流出側電磁弁の切換状態が見える第2の平面において示されている横断面図である。
【
図4】「保圧」状態における、
図2のABS圧力制御弁アセンブリを示す横断面図であって、横断面の一部が、保持電磁弁の切換状態が見える第1の平面において示されている横断面図である。
【
図5】「保圧」状態における、
図1のABS圧力制御弁アセンブリを示す横断面図であって、横断面の一部が、流出側電磁弁の切換状態が見える第2の平面において示されている横断面図である。
【
図6】「減圧」状態における、
図1のABS圧力制御弁アセンブリを示す横断面図であって、横断面の一部が、保持電磁弁の切換状態が見える第1の平面において示されている横断面図である。
【
図7】「減圧」状態における、
図1のABS圧力制御弁アセンブリを示す横断面図であって、横断面の一部が、流出側電磁弁の切換状態が見える第2の平面において示されている横断面図である。
【0035】
実施例の記載
図1に示されているように、ブレーキスリップコントロールされる、ここでは例えば電気空気圧式の常用ブレーキ装置を備えた車両は、フロントアクスル1およびリヤアクスル2を有している。フロントアクスル1にはホイール3a,3bが配置されており、リヤアクスル2は、例えばそれぞれツインタイヤを備えたホイール4a,4bを有している。これらのホイール3a,3b,4a,4bを制動するために働く電気空気圧式の常用ブレーキ装置は、ここでは4S/4K設備(4つのセンサ、4つの通路)の形式に従って形成されている。つまり、ここでは全部で4つの回転数センサ5a~5dと4つのABS圧力制御弁アセンブリ7a~7dが使用されている。ABS圧力制御弁アセンブリ7a~7dは、それぞれ対応配置された空気圧的なブレーキシリンダ6a~6dを制御するために働く。分岐する空気圧的な制動圧管路8を介して、すべての圧力制御弁アセンブリ7a~7dはフットブレーキ弁9に接続されている。圧力制御弁アセンブリ7a~7dは、主として、組み込まれた2つのダイヤフラム弁14a,14bと、これらのダイヤフラム弁14a,14bを制御する、ばね荷重が加えられている2つの電磁弁15a,15bとから成っている。ダイヤフラム弁14a,14b、つまり、流入側ダイヤフラム弁14aおよび流出側ダイヤフラム弁14bには、それぞればね要素16a,16bによって閉鎖方向に荷重が加えられており、流入側ダイヤフラム弁14aおよび流出側ダイヤフラム弁14bは、それぞれ対応配置された電磁弁15a,15b、つまり、保持電磁弁15aおよび流出側電磁弁15bを介してパイロット制御される。
【0036】
ドライバは、フットブレーキ弁9の操作時に制動圧を生ぜしめ、この制動圧は、空気圧的な制動圧管路8を介して、ABS圧力制御弁アセンブリ7a~7dを通過して、ホイール3a,3bおよびホイール4a,4bに対応配置されたブレーキシリンダ6a~6dにさらに導かれる。
【0037】
ABS圧力制御弁アセンブリ7a~7dは、
図2~
図7に示された組み込まれた電磁弁15a,15bを介して制御可能であり、そのために、中央の電子制御ユニット10に、信号線路17を介して電気接続されている。入力側において電子制御ユニット10は、ホイール速度を検出する4つの回転数センサ5a~5dに接続されている。ホイール3a,3b;4a,4bのロック時に、ABS制御に相応して電子制御ユニット10の指示に従って、ドライバによってフットブレーキ弁9を介して入力された制動圧に、相応の圧力制御弁アセンブリ7a~7dを介して、ロックが解消されるまで影響が及ぼされる。本実施例のABS制動機構は、さらに、ASR機能を含んでおり、このASR機能は、ASR電磁弁12および切換弁13のような、エンジントルクを低減するためのASRユニット11を含んでいる。
【0038】
ABS制御の枠内において使用されるABS圧力制御弁アセンブリ7a~7dは、ここでは1通路圧力制御弁アセンブリの形式に従って構成されており、ABS圧力制御弁アセンブリ7aは、他のABS圧力制御弁アセンブリ7b~7dのための例であり、
図2~
図7において単独で図示されている。他のABS圧力制御弁アセンブリ7b~7dは、同様な形式で構成されている。したがって、以下の記載は、これらのABS圧力制御弁アセンブリ7b~7dに対しても通用する。
【0039】
図2に示された横断面の、保持電磁弁15aに該当する部分は、保持電磁弁15aが見える第1の平面において示されている。これに対して、
図3には
図2に示された横断面の、流出側電磁弁15bに該当する部分が、流出側電磁弁15bが見える第2の平面において示されており、第1の平面と第2の平面とは、互いに平行であり、かつ図平面に関してずらされている。
図2~
図7においてABS圧力制御弁アセンブリ7aは、さらに、右側が組立て位置において下にかつ左側が組立て位置において上に配置されている状態において示されている。これについては、後でさらに記載される、ABS圧力制御弁アセンブリ7aを製造するための方法に関連して述べる。
【0040】
ABS圧力制御弁アセンブリ7aは、ここでは例えば2つのハウジング部分、つまり、第1のハウジング部分19および第2のハウジング部分20を有しているハウジング18、ばね要素16a,16bによって荷重が加えられているダイヤフラムを有している2つのダイヤフラム弁、つまり、流入側ダイヤフラム21を備えた流入側ダイヤフラム弁14aおよび流出側ダイヤフラム22を備えた流出側ダイヤフラム弁14b、電子制御装置10の、該当する電気信号線路17内において案内される電気制御信号を入力するための電気信号入力接続部23、それぞれ1つの制御圧を用いてダイヤフラム弁14a,14bをパイロット制御するための、電子制御装置10によって制御可能な電磁弁、つまり、流入側ダイヤフラム弁14aを第1のパイロット制御圧によってパイロット制御する保持電磁弁15a(
図2)、および流出側ダイヤフラム弁14bを第2のパイロット制御圧によってパイロット制御する流出側電磁弁15b(
図3)、大気に接続されている放圧接続部24、ブレーキシリンダ6aを接続するための圧力出力接続部25、フットブレーキ弁9から延ばされた制動圧管路8を接続するための圧力入力接続部26、および両ハウジング部分19,20の間に配置されている中間プレート28を含んでいる。ばね要素16a,16bは、一方で中間プレート28にかつ他方でダイヤフラム21,22に支持されている。特に、流入側ダイヤフラム21と流出側ダイヤフラム22とは互いに同軸に配置されている。
【0041】
流入側ダイヤフラム21は、第1の閉鎖位置において第1のばね要素16aを用いて第1のダイヤフラム弁座29に密に押し当てられ、流出側ダイヤフラム22は、第2の閉鎖位置において第2のばね要素16bを用いて第2のダイヤフラム弁座30に密に押し当てられる。これに対して、流入側ダイヤフラム21は、第1の離反位置において第1のダイヤフラム弁座29から離反させられ、これによって、圧力入力接続部26は、圧力出力接続部25に接続されている(接続される)。第1のダイヤフラム弁座29は、第1のハウジング部分19に形成されている。流出側ダイヤフラム22は、第2の離反位置において第2のダイヤフラム弁座30から離反させられており、これによって、圧力出力接続部25は、放圧接続部24に接続されている(接続される)。
【0042】
流入側ダイヤフラム21の外縁部が、第1のハウジング部分19と中間プレート28との間においてクランプされており、これに対して、流出側ダイヤフラム22の外縁部は、第2のハウジング部分20と中間プレート28との間においてクランプされていて、第2のハウジング部分20には第2のダイヤフラム弁座30が形成されている。
【0043】
中間プレート28には流入側制御室31が形成されており、この流入側制御室31は、流入側ダイヤフラム21によって画定されていて、流入側制御室31内には、保持電磁弁15aが第1のパイロット制御圧を入力する(
図2)。さらに、中間プレート28には流出側制御室32が形成されており、この流出側制御室32は、流出側ダイヤフラム22によって画定されていて、流出側制御室32内には、流出側電磁弁15bが第2のパイロット制御圧を入力する(
図3)。
【0044】
中間プレート28には、さらに、第1の制御通路33の、保持電磁弁15aを流入側制御室31に接続している一部(
図2)と、第2の制御通路34の、流出側電磁弁15bを流出側制御室32に接続している一部(
図3)とが形成されている。
【0045】
図2および
図3から容易に分かるように、第1の閉鎖位置から第1の離反位置への流入側ダイヤフラム21の第1の運動と、第2の閉鎖位置から第2の離反位置への流出側ダイヤフラム22の第2の運動とは、互いに逆方向に、かつ中間プレート28の方向においてそれぞれ両ハウジング部分19,20から離反する方向に向けられている。
【0046】
特に流入側ダイヤフラム21の、流入側制御室31とは反対側の第1の面36の第1の部分35には、圧力入力接続部26に存在している圧力によって荷重が加えられ、この第1の面36の第2の部分37には、圧力出力接続部25に存在している圧力によって荷重が加えられている。
【0047】
さらに、例えば、流出側ダイヤフラム22の、流出側制御室32とは反対側の第2の面39の第1の部分38には、放圧接続部24に存在している圧力によって荷重が加えられ、この第2の面39の第2の部分40には、圧力出力接続部25に存在している圧力によって荷重が加えられている。
【0048】
好ましくは、第1の面36の第1の部分35は、第1の面の第2の部分37よりも大きく、第2の面39の第1の部分38は、第2の面39の第2の部分40よりも大きい。
【0049】
好ましくは、流入側ダイヤフラム21の、流入側制御室31に向けられた、第1のダイヤフラム弁座29と協働する第1の制御面41が、第1の面36の第1の部分35と第2の部分37との総和よりも大きいこと、および流出側ダイヤフラム22の、流出側制御室32に向けられた、第2のダイヤフラム弁座30と協働する第2の制御面42が、第2の面39の第1の部分38と第2の部分40との総和よりも大きいことも提案されている。
【0050】
特に
図2および
図3における矢印から分かるように、流入側ダイヤフラム21の第1の離反位置において圧力入力接続部26は、圧力出力接続部25に接続され、流出側ダイヤフラム22の第1の閉鎖位置においてこの接続は中断される。
【0051】
特に
図6および
図7における矢印から分かるように、流出側ダイヤフラム22の第2の離反位置において、圧力出力接続部25は、放圧接続部24に接続され、第2の閉鎖位置においてこの接続は中断される。
【0052】
好ましくは、保持電磁弁15aが第1の3ポート2位置電磁弁によって形成されることが提案されており、このとき、第1の3ポート2位置電磁弁である保持電磁弁15aの第1の接続部43は圧力入力接続部26に、保持電磁弁15aの第2の接続部44は第1の制御通路33に、かつ保持電磁弁15aの第3の接続部45は放圧接続部24に接続されている(
図2)。特に第1の3ポート2位置電磁弁(保持電磁弁)15aは無通電時に、その第2の接続部44をその第3の接続部45に接続し、第1の接続部43を遮断するように、さらに、給電時にその第1の接続部43をその第2の接続部44に接続し、第3の接続部45を遮断するように形成されている。
【0053】
流出側電磁弁15bもまた、好ましくは第2の3ポート2位置電磁弁によって形成され、このとき、第2の3ポート2位置電磁弁である流出側電磁弁15bの第1の接続部46は圧力入力接続部26に、流出側電磁弁15bの第2の接続部47は第2の制御通路34に、かつ流出側電磁弁15bの第3の接続部48は放圧接続部24に接続されている(
図3)。さらに、第2の3ポート2位置電磁弁15b(流出側電磁弁)は、好ましくは、無通電時に、その第1の接続部46をその第2の接続部47に接続し、第3の接続部48を遮断するように、さらに、給電時にその第2の接続部47を第3の接続部48に接続し、第1の接続部46を遮断するように形成されている。
【0054】
特に
図2に示されているように、第1のハウジング部分19に第1の通路49が形成されており、この第1の通路49は、圧力出力接続部25を第1の室50に接続していて、この第1の室50は、流入側ダイヤフラム21の第1の面36の第2の部分37によって画定される。第1の室50は第1の環状室51によって取り囲まれており、この第1の環状室51は、圧力入力接続部26に接続されていて、流入側ダイヤフラム21の第1の面36の第1の部分35によって画定される。
【0055】
また特に
図2に示されているように、中間プレート28には第2の通路52が形成されており、この第2の通路52は、圧力出力接続部25を第2の環状室53に接続していて、この第2の環状室53は、流出側ダイヤフラム22の第2の面39の第1の部分38によって画定される。第2の環状室53によって取り囲まれている第2の室54が、放圧接続部24に接続されていて、流出側ダイヤフラム22の第2の面39の第2の部分40によって画定される。
【0056】
圧力入力接続部26と圧力出力接続部25とは、例えば互いに平行にまたは同軸に、しかしながら、特に互いに離反する方向に向くように第1のハウジング部分19に形成されている。放圧接続部24は、例えば第2のハウジング部分20に形成されている。圧力入力接続部26の中心軸線と圧力出力接続部25の中心軸線とは、放圧接続部24の中心軸線に対してほぼ垂直に方向付けられていてよい。
【0057】
第1のハウジング部分19と中間プレート28との間および第2のハウジング部分20と中間プレート28との間には、それぞれ好ましくはシール部材55が配置されており、これによって、制御室31,32および制御通路33,34を互いにかつ大気に対してシールすることができる。
【0058】
特にまた弁ブロック56が構成ユニットとして設けられており、この弁ブロック56は、保持電磁弁15a、流出側電磁弁15b、およびまた追加的に電気信号入力接続部23を含んでいるもしくは組み込んでいる。弁ブロック56は、例えば中間プレート28の直ぐそばに配置されていて、中間プレート28のように、第1のハウジング部分19と第2のハウジング部分20との間において緊締されている。特に、ここでは図示されていない緊締手段が設けられており、これらの緊締手段は、第1のハウジング部分19と第2のハウジング部分20とを、中間プレート28および弁ブロック56を介在させて、一緒に緊締している。緊締手段としては、例えばここでは図示されていないねじ結合装置、クランプ、またはスナップフックを使用することができる。
【0059】
以下においては、ABS圧力制御弁アセンブリ7aの機能形式について記載する。ドライバによるフットブレーキ弁9の操作によって導入される常用ブレーキイング動作から始まり、これによって、制動圧管路8内にかつまた圧力入力接続部26においても、操作に相応する制動圧が生ぜしめられる。このとき、常用ブレーキイング動作時には、まずABS制御側からの作用は不要であるということから出発しているので、この出発状態において保持電磁弁15aおよび流出側電磁弁15bは、例えば無通電状態である。電気信号入力接続部23において入力された信号は、このとき、例えば「0」信号であり、つまり、アクティブな信号ではない、もしくは給電を意味しない。特に信号線路17および信号入力接続部23を介して、保持電磁弁15aと流出側電磁弁15bとには、互いに別個にかつ互いに無関係に独立して給電および電流遮断を行うことができる。
【0060】
図2および
図3から分かるように、次いで、無通電時の保持電磁弁15aが、流入側制御室31に接続されているその第2の接続部44を、放圧接続部24に接続されているその第3の接続部45に接続し、かつ圧力入力接続部26に接続されているその第1の接続部43を遮断する。これによって、流入側制御室31は空気抜きされ、その結果圧力入力接続部26に入力されていてフットブレーキ弁9によって出力制御された制動圧は、第1の面36の第1の部分35に作用して、矢印によって示されているように、流入側ダイヤフラム21を第1のダイヤフラム弁座29から第1の離反位置に離反することができ、これによって、制動圧は、
図2における矢印によって象徴的に示された流路が示すように、流入側ダイヤフラム弁14aを通して貫通制御される。上において既に記載された、流入側ダイヤフラム21における面35,36,37,41の大きさの関係が、この機能形式を可能にする。流入側ダイヤフラム弁14aから制動圧は、圧力出力接続部25に達し、次いで、対応配置されたブレーキシリンダ6a内に達する。
【0061】
図3に示されているように無通電時の流出側電磁弁15bは、圧力入力接続部26に接続されたその第1の接続部46を、流出側制御室32に接続されたその第2の接続部47に接続していて、かつその第3の接続部48を遮断している。これによって、流出側制御室32内には、比較的高い制動圧が存在し、この制動圧は、このとき、流出側ダイヤフラム22の第2の制御面42に向かって作用し、これによって、流出側ダイヤフラム22を第2のダイヤフラム弁座30に密に押し当てられる。第2の面39の、第2の制御面42とは反対側の第1の部分38は、第2の通路52および第2の環状室53を介して、同様に圧力出力接続部25に接続されており、これによって、第2の面39の第1の部分38にも同様に制動圧が作用する。しかしながら、第2の面39の第1の部分38は、第2の制御面42よりも小さい。さらに、第2の室54を介して第2の面39の第2の部分40に作用する大気圧も、制動圧に抗して作用することができないので、流出側ダイヤフラム22は、結果として第2のダイヤフラム弁座30の方向における力を発生させる。このとき、流出側ダイヤフラム弁はその第2の閉鎖位置にあるので、圧縮空気は放圧接続部に達することができない。
【0062】
いまや常用ブレーキイング動作の経過においてABS制御が、ブレーキシリンダ6aにおけるホイール回転数の監視によって、相応のホイールにおける実際ブレーキスリップが、最適なブレーキスリップに関連して許容偏差に達したことを検出すると、ABS制御は電子制御ユニット10において、「保圧」状態を表す信号が電気信号入力接続部23に入力されることを指示する。この状態は、
図4および
図5に示されている。
【0063】
信号は、保持電磁弁15aが給電され、それに従って圧力入力接続部26に接続されたその第1の接続部43を、流入側制御室31に接続されたその第2の接続部44に接続し、かつその第3の接続部45を遮断するために働く。これによって、流入側制御室31は、第1の制御通路33を介して制動圧下にもたらされ、これによって、流入側ダイヤフラム21は第1のダイヤフラム弁座29に密に押し当てられ、これによって、圧力入力接続部26と圧力出力接続部25との間の接続が中断される。その結果最後に作用する制動圧は、ブレーキシリンダ6a内に「閉じ込められ」、さらに高めることができない。流入側ダイヤフラム21の第1の制御面41は、第1の面36の第1の部分35と第2の部分37との総和よりも大きいので、同様に制動圧に由来する反力もまた、流入側ダイヤフラム21が第1のダイヤフラム弁座29から離反することを可能にすることができない。
【0064】
信号は引き続き、流出側電磁弁15bが無通電のままであり、圧力入力接続部26に接続されたその第1の接続部43を、第2の制御通路34を介して流出側制御室32に接続されたその第2の接続部47に接続し、かつその第3の接続部48を遮断することを維持する。このとき、制動圧は、流出側制御室32内に入力され、かつ流出側ダイヤフラム22の第2の制御面42に向かって制御され、これにより、流出側ダイヤフラム22は、第2のダイヤフラム弁座30に密に押し当てられる。これに対して、反力は、流出側ダイヤフラム22における面38,40,42の大きさの関係に基づいて変化することができない。
【0065】
いまや、ブレーキシリンダ6aにおける保圧にもかかわらず、引き続き、最適なブレーキスリップよりも大きな実際ブレーキスリップが該当するホイールにおいて存在しているということが想定される。このとき、ABS制御は電子制御ユニット10において、「減圧」状態を表す信号が電気信号入力接続部23内に入力されることを指示する。この状態は
図6および
図7に示されている。
【0066】
この信号は、保持電磁弁15aが給電され、これにより、圧力入力接続部26に接続されたその第1の接続部43を、第1の制御通路33を介して流入側制御室31に接続されたその第2の接続部44に接続し、かつその第3の接続部45を遮断することを発生させる。これによって、制動圧が流入側制御室において存在し、第1の制御面41に作用し、これにより、流入側ダイヤフラム21は第1のダイヤフラム弁座29に密に押し当てられる。このことは、圧力出力接続部25への、ひいては、ブレーキシリンダ6a内への制動圧の供給を中断する。
【0067】
他方で、信号に基づいて流出側電磁弁15bも給電され、この流出側電磁弁15bは、これにより、第2の制御通路34を介して流出側制御室32に接続されたその第2の接続部47を、放圧接続部24に接続されたその第3の接続部48に接続し、かつその第1の接続部46を遮断する。このとき、流出側制御室32は空気抜きされ、これによって、流出側ダイヤフラム22が第2のダイヤフラム弁座30から離反し、圧力出力接続部25と放圧接続部24との間の流れ接続が形成されることが生ぜしめられ、これによって、ブレーキシリンダ6aは空気抜きされる。第2のダイヤフラム弁座30からの流出側ダイヤフラム22の離反は、なお圧力出力接続部25において作用する(なお高い)制動圧によってサポートされ、この制動圧は、第2の通路52および第2の環状室53を介して、流出側ダイヤフラム22の第2の面39の第1の部分38に作用する。
【0068】
上に記載された「増圧」状態、「保圧」状態、および「減圧」状態は、特に電磁弁15a,15bのパルス状の活性(給電)/不活性(電流遮断)によって交互に惹起され、これは実際ブレーキスリップが、最適なブレーキスリップに相当するまで続く。
【0069】
上に記載されたABS圧力制御弁アセンブリ7aは、
図1に示された電気空気圧式のブレーキ装置における使用に制限されるものではないことは明らかである。むしろこのようなABS圧力制御弁アセンブリ7aは、電気式に制動圧制御されるブレーキシステム(EBS)においても使用することができる。このとき、ABS圧力制御弁アセンブリ7aは、EBSの圧力調整モジュールとブレーキシリンダとの間に配置されており、圧力調整モジュールの出力圧力は作業圧を形成しており、この作業圧は、圧力調整モジュールにおける電気信号に関連して閉ループ制御される。ABS制御ルーティンは、例えば圧力調整モジュールの局部的な電子制御装置において実行されていてよい。
【0070】
さらに、ABS圧力制御弁アセンブリは、液圧式または電気液圧式の常用ブレーキ装置の構成部分であってもよい。
【0071】
以下においては、第1の態様による、上に記載されたABS圧力制御弁アセンブリ7aを製造するための方法について記載する。この方法は、少なくとも以下の連続するステップ、つまり、
a) 第1のハウジング部分19と、第2のハウジング部分20と、中間プレート28と、第1および第2のばね要素16a,16bと、保持電磁弁15aおよび流出側電磁弁15bを含むかまたは組み込んでいる弁ブロック56とを製造するステップと、
b) 第2のハウジング部分20を緊締装置内に緊締して、第2のばね要素16bを含めて流出側ダイヤフラム22と、弁ブロック56とを第2のハウジング部分20に位置決めするステップと、
c) 中間プレート28を第2のハウジング部分20に位置決めするステップと、
d) 第1のばね要素16aを含めて流入側ダイヤフラム21を中間プレート28に位置決めするステップと、
e) 第1のハウジング部分19を中間プレート28に位置決めするステップと、
f) 第1のハウジング部分19と第2のハウジング部分20とを緊締するステップと
によって特徴付けられている。
【0072】
このようにすると、
図2~
図7に示された状況に関連して、ABS圧力制御弁アセンブリ7aの組立て時に、緊締された第2のハウジング部分20は下に、第1のハウジング部分19は上に位置している。
【0073】
代替的に、第2の態様による方法は、少なくとも以下の連続するステップ、つまり、
a) 第1のハウジング部分19と、第2のハウジング部分20と、中間プレート28と、第1および第2のばね要素16a,16bと、保持電磁弁15aと流出側電磁弁15bとを含むかまたは組み込んでいる弁ブロック56とを製造するステップと、
b) 第1のハウジング部分19を緊締装置内に緊締して、第1のばね要素16aを含めて流入側ダイヤフラム21と、弁ブロック56とを第1のハウジング部分19に位置決めするステップと、
c)中間プレート28を第1のハウジング部分19に位置決めするステップと、
d) 第2のばね要素16bを含めて流出側ダイヤフラム22を中間プレート28に位置決めするステップと、
e) 第2のハウジング部分20を中間プレート28に位置決めするステップと、
f) 第1のハウジング部分19と第2のハウジング部分20とを緊締するステップと
によって特徴付けられていてよい。
【0074】
このようにすると、
図2~
図7に示された状況に関連して、ABS圧力制御弁アセンブリ7aの組立て時に、緊締された第1のハウジング部分19は下に、第2のハウジング部分20は上に位置している。
【0075】
したがって、これらの両方の場合において、ABS圧力制御弁アセンブリ7aは、どちらのハウジング部分19または20から始めるかに応じて、「下から上に向かって」徐々に組み立てられる。
【符号の説明】
【0076】
1 フロントアクスル
2 リヤアクスル
3a/b ホイール
4a/b ホイール
5a~d 回転数センサ
6a~d ブレーキシリンダ
7a~d 圧力制御弁アセンブリ
8 制動圧管路
9 フットブレーキ弁
10 制御ユニット
11 ASRユニット
12 ASR電磁弁
13 切換弁
14a 流入側ダイヤフラム弁
14b 流出側ダイヤフラム弁
15a 保持電磁弁
15b 流出側電磁弁
16a 第1のばね要素
16b 第2のばね要素
17 信号線路
18 ハウジング
19 第1のハウジング部分
20 第2のハウジング部分
21 流入側ダイヤフラム
22 流出側ダイヤフラム
23 信号入力接続部
24 放圧接続部
25 圧力出力接続部
26 圧力入力接続部
28 中間プレート
29 第1のダイヤフラム弁座
30 第2のダイヤフラム弁座
31 流入側制御室
32 流出側制御室
33 第1の制御通路
34 第2の制御通路
35 第1の部分 第1の面
36 第1の面
37 第2の部分 第1の面
38 第1の部分 第2の面
39 第2の面
40 第2の部分 第2の面
41 第1の制御面
42 第2の制御面
43 第1の接続部
44 第2の接続部
45 第3の接続部
46 第1の接続部
47 第2の接続部
48 第3の接続部
49 第1の通路
50 第1の室
51 第1の環状室
52 第2の通路
53 第2の環状室
54 第2の室
55 シール部材
56 弁ブロック