(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-16
(45)【発行日】2022-09-28
(54)【発明の名称】照明デバイスグループ化情報に基づく照明デバイスを制御する際に発生する問題の診断
(51)【国際特許分類】
H05B 47/19 20200101AFI20220920BHJP
H05B 47/20 20200101ALI20220920BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20220920BHJP
H05B 47/18 20200101ALI20220920BHJP
【FI】
H05B47/19
H05B47/20
H05B47/105
H05B47/18
(21)【出願番号】P 2021556401
(86)(22)【出願日】2020-03-06
(86)【国際出願番号】 EP2020055983
(87)【国際公開番号】W WO2020187603
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-09-17
(32)【優先日】2019-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】スクイラーチェ ジョルジ ガブリエル
(72)【発明者】
【氏名】ブユクサラチ セルダール
(72)【発明者】
【氏名】マヒーエルセ レムコ
(72)【発明者】
【氏名】ヴォルチェー ルドルフ ヤン
【審査官】坂口 達紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-166151(JP,A)
【文献】特開2015-018636(JP,A)
【文献】特開2008-123745(JP,A)
【文献】特開2016-178043(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 39/00-39/10
45/00-45/58
47/00-47/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも4つの照明デバイスを含む、複数の照明デバイスを制御する、及び、前記複数の照明デバイスをグループに分けるための制御システムであって、当該制御システムは、
少なくとも1つの入力インターフェースと、
少なくとも1つの出力インターフェースと、
前記複数の照明デバイスの各々からパワーオン/オフ
挙動を識別する情報を受信するために前記少なくとも1つの入力インターフェースを使用する、
前記受信した情報に基づいて前記複数の照明デバイスを少なくとも2つの照明デバイスのグループに分け、前記グループの各々は、同様のパワーオン/オフ
挙動を有する照明デバイスのみを含む、
ユーザコマンドに応答して前記複数の照明デバイスのうちの照明デバイスを制御するために前記少なくとも1つの出力インターフェースを使用する、
前記照明デバイスを制御する際に問題が発生したかどうかを判断する、
前記グループのうちの1つのグループを識別し、前記1つのグループは、前記照明デバイスを含む、
前記識別されたグループ内の少なくとも1つの他の照明デバイスのパワーオン/オフ状態を決定する、
前記決定されたパワーオン/オフ状態に基づいて診断情報を決定し、前記診断情報は、前記問題の可能性のある原因を示す、及び
ユーザに前記診断情報を提供するために前記少なくとも1つの出力インターフェースを使用する、
ように構成される、少なくとも1つのプロセッサと、
を含む、制御システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちの1つ以上のさらなる照明デバイスのさらなるパワーオン/オフ状態を決定し、前記1つ以上のさらなる照明デバイスは、前記グループのうちのさらなるグループの一部である、及び、1つ以上の前記さらなるパワーオン/オフ状態にさらに基づいて前記診断情報を決定するように構成される、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記さらなるパワーオン/オフ状態が決定される前記1つ以上のさらなる照明デバイスは、前記グループの各々から少なくとも1つの照明デバイスを含む、請求項2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサは、音声出力を用いて前記診断情報を提供するように構成される、請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記パワーオン/オフ
挙動を識別する前記情報の少なくとも一部に対する1つ以上の要求を、前記複数の照明デバイスのうちの1つ以上に送信するために前記少なくとも1つの出力インターフェースを使用するように構成される、請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサは、当該制御システムのスタートアップ時に前記複数の照明デバイスのうちの前記1つ以上に前記1つ以上の要求を送信するために前記少なくとも1つの出力インターフェースを使用するように構成される、請求項5に記載の制御システム。
【請求項7】
前記複数の照明デバイスのうちの1つから受信した前記パワーオン/オフ
挙動を識別する情報は、当該照明デバイスがいつ最後にオフしたかを示すタイムスタンプを含む、請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項8】
前記複数の照明デバイスのうちの1つから受信した前記パワーオン/オフ
挙動を識別する情報は、どのくらい当該照明デバイスがオンされていたかを示す持続時間を含む、請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
同様のパワーオン/オフ
挙動を示す照明デバイスについての潜在的な新しいグループを決定する、
当該照明デバイスが同様のパワーオン/オフ
挙動を示すたびに前記新しいグループに関連するカウンタを増加する、及び
前記カウンタが最小値に達する場合に当該照明デバイスを前記新しいグループに割り当てる、
ことにより前記複数の照明デバイスを前記照明デバイスのグループに分けるように構成される、請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記識別されたグループ内のすべての照明デバイスのパワーオン/オフ状態を決定することにより前記識別されたグループ内の少なくとも1つの他の照明デバイスのパワーオン/オフ状態を決定するように構成される、請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項11】
少なくとも4つの照明デバイスを含む、複数の照明デバイスを制御する、及び、前記複数の照明デバイスをグループに分ける方法であって、当該方法は、
前記複数の照明デバイスの各々からパワーオン/オフ
挙動を識別する情報を受信することと、
前記受信した情報に基づいて前記複数の照明デバイスを少なくとも2つの照明デバイスの照明デバイスのグループに分けることであって、前記グループの各々は、同様のパワーオン/オフ
挙動を有する照明デバイスのみを含む、ことと、
ユーザコマンドに応答して前記複数の照明デバイスのうちの照明デバイスを制御することと、
前記照明デバイスを制御する際に問題が発生したかどうかを判断することと、
前記グループのうちの1つのグループを識別することであって、前記1つのグループは、前記照明デバイスを含む、ことと、
前記識別されたグループ内の少なくとも1つの他の照明デバイスのパワーオン/オフ状態を決定することと、
前記決定されたパワーオン/オフ状態に基づいて診断情報を決定することであって、前記診断情報は、前記問題の可能性のある原因を示す、ことと、
ユーザに前記診断情報を提供することと、
を含む、方法。
【請求項12】
当該方法は、前記複数の照明デバイスのうちの1つ以上のさらなる照明デバイスのさらなるパワーオン/オフ状態を決定することを含み、前記診断情報は、1つ以上の前記さらなるパワーオン/オフ状態にさらに基づいて決定される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記さらなるパワーオン/オフ状態が決定される前記さらなる照明デバイスは、前記グループの各々から少なくとも1つの照明デバイスを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記診断情報は、音声出力を用いて提供される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1つのソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又は少なくとも1つのソフトウェアコード部分を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記ソフトウェアコード部分は、コンピュータシステム上で実行されると、請求項11乃至14のいずれか一項に記載の方法が実行されることを可能にするように構成される、コンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又はコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の照明デバイスを制御する及び前記複数の照明デバイスをグループに分けるための制御システムに関する。
【0002】
本発明はさらに、複数の照明デバイスを制御する及び前記複数の照明デバイスをグループに分ける方法に関する。
【0003】
本発明はまた、コンピュータシステムがこのような方法を実行することを可能にするコンピュータプログラムプロダクトに関する。
【背景技術】
【0004】
Philips Hueシステム等のコネクテッドライティングシステム(cnnected lighting system)は、ユーザが、例えば、モバイルデバイス又はワイヤレスライトスイッチ(wireless light switch)を使用して、照明デバイスを遠隔制御することを可能にする。典型的には、モバイルデバイス又はワイヤレスライトスイッチの1つのボタンが、複数の照明デバイスに関連付けられることができる。Philips Hueシステムでは、ユーザは、新しい照明デバイスを検索する、新しい照明デバイスのタイプを確認する、新しい照明デバイスを手動で制御する、新しい照明デバイスを空間領域、例えば、部屋に関連付ける、並びに、照明制御デバイス及びシーンを空間領域に関連付けることができる。
【0005】
US 2014/0340190 A1は、ユーザが、遠隔制御装置上の単一のボタン押下で同一の壁スイッチに有線接続されているランプをオン及びオフすることを可能にするために同一の壁スイッチに有線接続されているランプに同じ識別情報を付与するワイヤレス制御システムを開示している。ワイヤレス制御システムは、ランプにより計測されるオンしてからの経過時間に基づいてどのランプが同一の壁スイッチに有線接続されているかを決定する。
【0006】
US 2014/0340190 A1のワイヤレス制御システムの不利な点は、遠隔制御装置の「オン」ボタンが押下される場合にランプがオンしない場合、ユーザは、なぜランプがオンしないのか分からないことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の第1の目的は、制御問題(control problem)が発生する場合に診断情報を提供することができる、複数の照明デバイスを制御するための制御システムを提供することである。
【0008】
本発明の第2の目的は、制御問題が発生する場合に診断情報を提供する、複数のデバイスを制御する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様において、複数の照明デバイスを制御する、及び、前記複数の照明デバイスをグループに分ける(partition)ための制御システムは、少なくとも1つの入力インターフェースと、少なくとも1つの出力インターフェースと、前記複数の照明デバイスの各々からパワーオン/オフに関連する挙動(power on/off-related behavior)を識別する情報を受信するために前記少なくとも1つの入力インターフェースを使用する、及び、前記受信した情報に基づいて前記複数の照明デバイスを照明デバイスのグループに分け、前記グループの各々は、同様のパワーオン/オフに関連する挙動を有する照明デバイスのみを含む、ように構成される、少なくとも1つのプロセッサとを含む。
【0010】
前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、ユーザコマンドに応答して前記複数の照明デバイスのうちの照明デバイスを制御するために前記少なくとも1つの出力インターフェースを使用する、前記照明デバイスを制御する際に問題が発生したことを判断する、前記グループのうちの1つのグループを識別し、前記1つのグループは、前記照明デバイスを含む、前記識別されたグループ内の少なくとも1つの他の照明デバイスのパワーオン/オフ状態(power on/off state)を決定する、前記決定されたパワーオン/オフ状態に基づいて診断情報を決定し、前記診断情報は、前記問題の可能性のある原因(likely cause)を示す、及び、ユーザに前記診断情報を提供するために前記少なくとも1つの出力インターフェースを使用する、ように構成される。
【0011】
照明デバイスのパワーオン/オフに関連する挙動に基づいて照明デバイスをグループに分けることにより、照明デバイスを制御する際に発生した問題が、すべての照明デバイスに影響を及ぼす停電が原因であるか、壁スイッチ若しくは電源タップがオフされていることが原因であるか、又はそれ以外が原因であるかを判断することができる。この情報を診断情報としてユーザに提供することにより、ユーザは、より早く問題を解決することができ得る。例えば、当該制御システムは、(ライト)ブリッジであってもよい。
【0012】
前記少なくとも1つのプロセッサは、音声出力を用いて前記診断情報を提供するように構成されてもよい。これは、ディスプレイを持たないデバイス、例えば、(ライト)ブリッジ又はワイヤレスライトスイッチが、診断情報をユーザに提供することを可能にする。
【0013】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記識別されたグループ内のすべての照明デバイスのパワーオン/オフ状態を決定することにより前記識別されたグループ内の少なくとも1つの他の照明デバイスのパワーオン/オフ状態を決定するように構成されてもよい。到達不可能である(unreachable)照明デバイスのグループ内の1つの他の照明デバイスが到達不可能であると判断することは、問題が停電に起因する又は壁スイッチ若しくは電源ストリップがオフされていることに起因する可能性が高いと判断するのに十分であることが多いが、到達不可能な照明デバイスのグループ内のすべての照明デバイスの到達可能性(reachability)を判断することによって、この判断の信頼性はさらに向上する。この場合、複数の照明デバイスが到達不可能である場合、これらはパワーオフされていると考えられる。
【0014】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちの1つ以上のさらなる照明デバイスのさらなるパワーオン/オフ状態を決定し、前記1つ以上のさらなる照明デバイスは、前記グループのうちのさらなるグループの一部である、及び、1つ以上の前記さらなるパワーオン/オフ状態にさらに基づいて前記診断情報を決定するように構成されてもよい。これは、問題が停電に起因する可能性が高いのか、又はその代わりに、壁スイッチ若しくは電源タップがオフされていることに起因する可能性が高いのかを判断することを可能にする。
【0015】
前記1つ以上のさらなる照明デバイスは、前記グループの各々から少なくとも1つの照明デバイスを含んでもよい。他のグループ内の1つの照明デバイスが到達不可能であると判断することは、問題が停電に起因する可能性が高いと判断するのに十分であることが多いが、各グループから少なくとも1つの照明デバイスの到達可能性を判断することによって、この判断の信頼性はさらに向上する。これは、停電が家全体に影響を及ぼしているのか、1つの電気グループ/ヒューズ又は漏電遮断器に接続されている照明デバイスのみに影響を及ぼしているのかを判断するために使用されてもよい。
【0016】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記パワーオン/オフに関連する挙動を識別する前記情報の少なくとも一部に対する1つ以上の要求を、前記複数の照明デバイスのうちの1つ以上に送信するために前記少なくとも1つの出力インターフェースを使用するように構成されてもよい。特定の照明デバイスは、シャットダウン時にシャットダウンしていることを示す情報(すなわち、ラストブレスメッセージ(last-breath message))を送信することができるが、すべての照明デバイスがこれを行うことができるわけではなく、又は、これらの照明デバイスがこの情報を送信する際に制御システムが到達可能ではない可能性がある。それゆえ、制御システムに定期的に照明デバイスをポーリングさせることは有益である。
【0017】
前記少なくとも1つのプロセッサは、当該制御システムのスタートアップ(startup)時に前記複数の照明デバイスのうちの前記1つ以上に前記1つ以上の要求を送信するために前記少なくとも1つの出力インターフェースを使用するように構成されてもよい。制御システムがパワーオフされる場合、照明デバイスの一部又はすべてもパワーオフされてもよい。スタートアップ時に照明デバイスをポーリングすることにより、直ちに照明デバイスのパーティショニング(partitioning)を改善することが可能であり得る。
【0018】
前記複数の照明デバイスのうちの1つから受信した前記パワーオン/オフに関連する挙動を識別する情報は、当該照明デバイスがいつ最後にオフしたかを示すタイムスタンプ、及び/又は、どのくらい当該照明デバイスがオンされていたかを示す持続時間を含んでもよい。前者は、タイマが経過時間を測定するために使用される必要がないという利点がある。後者は、照明デバイスがパワーオフされている際に不揮発性メモリがタイムスタンプを格納するために使用される必要がないという利点がある。両方が使用される場合、照明デバイスがいつパワーオフされたかを正確に判断することを可能にし得、このことが、ユーザに提供される診断情報に含められてもよい。
【0019】
前記少なくとも1つのプロセッサは、同様のパワーオン/オフに関連する挙動を示す照明デバイスについての潜在的な新しいグループ(potential new group)を決定する、当該照明デバイスが同様のパワーオン/オフに関連する挙動を示すたびに前記新しいグループに関連するカウンタを増加する、及び、前記カウンタが最小値に達する場合に当該照明デバイスを前記新しいグループに割り当てることにより前記複数の照明デバイスを前記照明デバイスのグループに分けるように構成されてもよい。このようにして、より多くの情報が利用可能になるにつれ、パーティショニングが向上する。
【0020】
本発明の第2の態様において、複数の照明デバイスを制御する、及び、前記複数の照明デバイスをグループに分ける方法は、前記複数の照明デバイスの各々からパワーオン/オフに関連する挙動を識別する情報を受信することと、前記受信した情報に基づいて前記複数の照明デバイスを照明デバイスのグループに分けることであって、前記グループの各々は、同様のパワーオン/オフに関連する挙動を有する照明デバイスのみを含む、こととを含む。
【0021】
当該方法はさらに、ユーザコマンドに応答して前記複数の照明デバイスのうちの照明デバイスを制御することと、前記照明デバイスを制御する際に問題が発生したことを判断することと、前記グループのうちの1つのグループを識別することであって、前記1つのグループは、前記照明デバイスを含む、ことと、前記識別されたグループ内の複数の照明デバイスのパワーオン/オフ状態を決定することと、前記決定されたパワーオン/オフ状態に基づいて診断情報を決定することであって、前記診断情報は、前記問題の可能性のある原因を示す、ことと、ユーザに前記診断情報を提供することとを含む。前記方法は、プログラマブルデバイスで実行されるソフトウェアによって実行されてもよい。このソフトウェアは、コンピュータプログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0022】
前記診断情報は、例えば、音声出力を用いて提供されてもよい。当該方法はさらに、前記複数の照明デバイスのうちの1つ以上のさらなる照明デバイスのさらなるパワーオン/オフ状態を決定することを含み、前記診断情報は、1つ以上の前記さらなるパワーオン/オフ状態にさらに基づいて決定されてもよい。
【0023】
さらに、本明細書で説明される方法を実践するためのコンピュータプログラム、並びに、そのコンピュータプログラムを記憶している非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、例えば、既存のデバイスによってダウンロードされるか、又は、既存のデバイスにアップロードされてもよく、あるいは、これらのシステムの製造時に記憶されてもよい。
【0024】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、少なくともソフトウェアコード部分を記憶し、ソフトウェアコード部分は、コンピュータによって実行又は処理されると、複数の照明デバイスを制御する、及び、前記複数の照明デバイスをグループに分けるための実行可能オペレーションを実行するように構成される。
【0025】
実行可能オペレーションは、前記複数の照明デバイスの各々からパワーオン/オフに関連する挙動を識別する情報を受信することと、前記受信した情報に基づいて前記複数の照明デバイスを照明デバイスのグループに分けることであって、前記グループの各々は、同様のパワーオン/オフに関連する挙動を有する照明デバイスのみを含む、こととを含む。
【0026】
実行可能オペレーションはさらに、ユーザコマンドに応答して前記複数の照明デバイスのうちの照明デバイスを制御することと、前記照明デバイスを制御する際に問題が発生したことを判断することと、前記グループのうちの1つのグループを識別することであって、前記1つのグループは、前記照明デバイスを含む、ことと、前記識別されたグループ内の複数の照明デバイスのパワーオン/オフ状態を決定することと、前記決定されたパワーオン/オフ状態に基づいて診断情報を決定することであって、前記診断情報は、前記問題の可能性のある原因を示す、ことと、ユーザに前記診断情報を提供することとを含む。
【0027】
当業者には理解されるように、本発明の諸態様は、デバイス、方法、又はコンピュータプログラムプロダクトとして具現化されてもよい。したがって、本発明の諸態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、あるいは、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形態を取ってもよく、それらは全て、本明細書では「回路」、「モジュール」、又は「システム」と総称されてもよい。本開示で説明される機能は、コンピュータのプロセッサ/マイクロプロセッサによって実行される、アルゴリズムとして実装されてもよい。更には、本発明の諸態様は、1つ以上のコンピュータ可読媒体として具現化されている、コンピュータプログラムプロダクトの形態を取ってもよく、1つ以上のコンピュータ可読媒体は、その上に具現化されている、例えば記憶されている、コンピュータ可読プログラムコードを有する。
【0028】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが、利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定するものではないが、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体の、システム、装置、若しくはデバイス、あるいは、上述の任意の好適な組み合わせであってもよい。より具体的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、限定するものではないが、1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory;RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory;ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory;EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(portable compact disc read-only memory;CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上述の任意の好適な組み合わせを挙げることができる。本発明の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを含むか、又は記憶することが可能な、任意の有形媒体であってもよい。
【0029】
コンピュータ可読信号媒体としては、例えばベースバンド内又は搬送波の一部として、その内部に具現化されているコンピュータ可読プログラムコードを有する、伝搬データ信号を挙げることができる。そのような伝搬信号は、限定するものではないが、電磁気、光学、又はこれらの任意の好適な組み合わせを含めた、様々な形態のうちのいずれを取ってもよい。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを、通信、伝搬、又は伝送することが可能な、任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。
【0030】
コンピュータ可読媒体上に具現化されているプログラムコードは、限定するものではないが、無線、有線、光ファイバ、ケーブル、RF等、又は上述の任意の好適な組み合わせを含めた、任意の適切な媒体を使用して送信されてもよい。本発明の諸態様に関する動作を実施するためのコンピュータプログラムコードは、Java(商標)、Smalltalk(登録商標)、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語、及び、「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語を含めた、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込まれてもよい。このプログラムコードは、スタンドアロン型ソフトウェアパッケージとして、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行されてもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(local area network;LAN)若しくは広域ネットワーク(wide area network;WAN)を含めた任意のタイプのネットワークを通じて、ユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は、この接続は、外部コンピュータに対して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)実施されてもよい。
【0031】
本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラムプロダクトの、フローチャート図及び/又はブロック図を参照して、本発明の諸態様が以下で説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びに、フローチャート図及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装されることができる点が理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを作り出すために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置の、プロセッサ、特にマイクロプロセッサ又は中央処理ユニット(central processing unit;CPU)に提供されてもよく、それにより、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスのプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するための手段を作り出す。
【0032】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスに、特定の方式で機能するように指示することが可能な、コンピュータ可読媒体内に記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読媒体内に記憶されている命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施する命令を含む、プロダクトを作り出す。
【0033】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ実施プロセスを作り出すために、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上にロードされて、それらのコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するためのプロセスを提供する。
【0034】
図におけるフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるデバイス、方法、及びコンピュータプログラムプロダクトの可能な実装の、アーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図内の各ブロックは、指定されている論理関数を実施するための1つ以上の実行可能命令を含む、コードのモジュール、セグメント、又は部分を表してもよい。また、一部の代替的実装形態では、ブロック内に記されている機能は、それらの図に記されている順序と異なる順序で行われてもよい点にも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、又は、それらのブロックは、関与している機能性に応じて、逆の順序で実行される場合があってもよい。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びに、それらブロック図及び/又はフローチャート図内のブロックの組み合わせは、指定されている機能若しくは行為を実行する専用ハードウェアベースのシステム、又は、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実施されることができる点にも留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下の図面から明らかであり、例として、それらの図面を参照して更に解明されるであろう。
【
図1】制御システムの一実施形態のブロック図である。
【
図6】方法の第3の実施形態のパフォーマンスの一例を示す。
【
図7】方法の第4の実施形態のパフォーマンスの一例を示す。
【
図8】本発明の方法を実行するための例示的なデータ処理システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図面中の対応する要素は、同じ参照番号によって示される。
【0037】
図1は、複数の照明デバイスを制御するための制御システムの一実施形態、ブリッジ1を示している。複数の照明デバイスは、照明デバイス13~16を含む。照明システム11は、ブリッジ1及び照明デバイス13~16を含む。
【0038】
ブリッジ1は、例えば、Ethernetを介して、ワイヤレスLANアクセスポイント18に接続される。ワイヤレスLANアクセスポイント18は、例えば、ケーブル、ADSL、又はFTTC(fiber-to-the-curb)を介して、インターネット(バックボーン)21に接続される。ブリッジ1は、例えば、Zigbee(登録商標)技術を用いて、ライトデバイス13~16と通信する。ブリッジ1は、例えば、Philips Hueブリッジであってもよい。照明デバイス13~16は、例えば、Philips Hueライトであってもよい。
【0039】
照明デバイス13~16は、ブリッジ1を介して、インターネットサーバ23によって又はモバイルデバイス19によって制御されることができる。モバイルデバイス19は、例えば、Hueアプリを実行してもよい。インターネットサーバ23は、インターネット(バックボーン)21に接続され、例えば、Hueサーバであってもよい。
【0040】
ブリッジ1は、レシーバ3、トランスミッタ4、プロセッサ5、メモリ7、及びスピーカ9を含む。プロセッサ5は、照明デバイス13~16の各々からパワーオン/オフに関連する挙動を識別する情報を受信するためにレシーバ3を使用する、及び、受信した情報に基づいて照明デバイス13~16を照明デバイスのグループに分けるように構成される。グループの各々は、同様のパワーオン/オフに関連する挙動を有する照明デバイスのみを含む。
【0041】
プロセッサ5はさらに、ユーザコマンドに応答して照明デバイス13~16のうちの1つ以上を制御するためにトランスミッタ4を使用する、照明デバイスを制御する際に問題が発生したことを判断する、前記照明デバイスを含むグループを識別する、識別されたグループ内の少なくとも1つの他の照明デバイスのパワーオン/オフ状態を決定する、決定されたパワーオン/オフ状態に基づいて診断情報を決定する、及び、ユーザに診断情報を提供するように構成される。
【0042】
診断情報は、問題の可能性のある原因を示す。
図1の実施形態では、プロセッサ5は、音声出力を用いて診断情報を提供するためにスピーカ9を使用するように構成される。代替的な実施形態では、診断情報は(また)、ユーザコマンドが送信されたデバイス、例えば、ワイヤレスライトスイッチ、モバイルデバイス又はインターネットサーバに送信され、このデバイスでレンダリングされる。例えば、モバイルデバイス上のアプリが、例えば、停電があったこと、又は、オフされている壁スイッチ若しくは電源タップの背後(behind)にあるライトデバイスをユーザが制御することを試みていることを示す、音声出力及び/又はアプリ内メッセージ(in-app message)を提供してもよい。
【0043】
図1の実施形態では、照明デバイス13~16は、オフしていることをZigbee
(登録商標)を介して報告し、オフした際のリアルタイムクロックタイムスタンプを格納し、及び/又は、どのくらいの間オンであったかのカウンタを格納する。この場合、ブリッジ1は、壁スイッチ又は電源タップだけがダウンしたのか、全体の電力がダウンしたのかを判断する。照明デバイス13~16がオフしていることを報告する場合、ブリッジ1は、起こっている(ongoing)停電を検出し、例えば、サービス品質の統計を決定するために、クラウドを介してこれらを報告することができる。
【0044】
しかしながら、これは、ブリッジ1への電力も切断されている場合、機能しない可能性がある。この場合、ブリッジ1は、スタートアップ時、すなわち、ブートした後にしか停電を報告できない可能性がある。さらに、ブリッジ1は、この場合、照明デバイス13~16からのすべての送信を受信することができなかった可能性があり、照明デバイス13~16から格納されたタイムスタンプ又はカウンタを得る必要があってもよい。これは、照明デバイス13~16がオフしていることを報告する場合だけでなく、照明デバイス13~16がオンしていることを報告する場合にも有用であり得る。なぜなら、ブリッジ1は、照明デバイス13~16よりもブートに時間がかかる可能性があるからである。
【0045】
図1に示されるブリッジ1の実施形態では、ブリッジ1は1つのプロセッサ5を含む。代替的な実施形態では、ブリッジ1は複数のプロセッサを含む。ブリッジ1のプロセッサ5は、例えばARMベースの、汎用プロセッサ、又は特定用途向けプロセッサであってよい。ブリッジ1のプロセッサ5は、例えば、Unix
(登録商標)ベースのオペレーティングシステムを実行してもよい。メモリ7は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。メモリ7は、例えば、1つ以上のハードディスク及び/又はソリッドステートメモリを含んでもよい。メモリ7は、例えば、コネクテッドデバイスのテーブル(table of connected devices)を記憶するために使用されてもよい。
【0046】
レシーバ3及びトランスミッタ4は、例えば、ワイヤレスLANアクセスポイント18と通信するためにEthernet等の1つ以上の有線又は無線通信技術を使用してもよい。代替的な実施形態では、単一のレシーバ及び単一のトランスミッタの代わりに、複数のレシーバ及び/又は複数のトランスミッタが使用される。
図1に示される実施形態では、別個のレシーバ及び別個のトランスミッタが使用されている。代替的な実施形態では、レシーバ3及びトランスミッタ4は、トランシーバにまとめられる。ブリッジ1は、電源コネクタ等のネットワークデバイスに典型的な他の構成要素を含んでもよい。本発明は、1つ以上のプロセッサで実行されるコンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。
【0047】
図1の実施形態では、制御システムは、ブリッジである。代替的な実施形態では、システムは、異なるタイプの制御システム、例えば、制御する役割を持つ照明デバイスであってもよい。
図1の実施形態では、システムは、1つのデバイスのみからなる。代替的な実施形態では、制御システムは、複数のデバイスを含む。
【0048】
複数の照明デバイスを制御する、及び、複数の照明デバイスをグループに分ける方法の第1の実施形態が、
図2に示されている。ステップ101は、複数の照明デバイスの各々からパワーオン/オフに関連する挙動を識別する情報を受信することを含む。ステップ103は、受信した情報に基づいて複数の照明デバイスを照明デバイスのグループに分けることを含む。グループの各々は、同様のパワーオン/オフに関連する挙動を有する照明デバイスのみを含む。
【0049】
ステップ105は、ユーザコマンドに応答して複数の照明デバイスのうちの照明デバイスを制御することを含む。ステップ107は、前記照明デバイスを制御する際に問題が発生したことを判断することを含む。ステップ109は、グループのうちの1つのグループを識別することを含む。この1つのグループは、前記照明デバイスを含む。ステップ111は、識別されたグループ内の少なくとも1つの他の照明デバイス、例えば、すべての照明デバイスのパワーオン/オフ状態を決定することを含む。
図2の実施形態では、ステップ111はさらに、複数の照明デバイスのうちの1つ以上のさらなる照明デバイス、例えば、各グループから少なくとも1つの照明デバイスのさらなるパワーオン/オフ状態を決定することを含む。
【0050】
ステップ113は、1つ以上のパワーオン/オフ状態及び1つ以上のさらなるパワーオン/オフ状態に基づいて診断情報を決定することを含む。診断情報は、問題の可能性のある原因を示す。ステップ115は、ユーザに診断情報を提供することを含む。
【0051】
複数の照明デバイスを制御する、及び、複数の照明デバイスをグループに分ける方法の第2の実施形態が、
図3に示されている。
図3の実施形態では、2つのプロセスが、並行して実行される。第1のプロセスでは、ステップ131が最初に実行される。ステップ131は、複数の照明デバイスの各々からパワーオン/オフに関連する挙動を識別する情報を受信することを含む。
図3の実施形態では、照明デバイスは、オフしていることをZigbee
(登録商標)を介して報告する。照明デバイスは、電圧を監視し、電圧降下がある場合、最後に利用可能な時点(last available moment)を利用して、「シャットダウンしている(Shutting Down)」ことを述べるZigbee
(登録商標)メッセージを送る。これらのZigbee
(登録商標)メッセージは、ステップ131で受信される。照明デバイスから受信したパワーオン/オフに関連する挙動を識別する情報は、当該照明デバイスがいつ最後にオフしたかを示すタイムスタンプを含む。
【0052】
ステップ133は、受信した情報に基づいて複数の照明デバイスを照明デバイスのグループに分けることを含む。グループの各々は、同様のパワーオン/オフに関連する挙動を有する照明デバイスのみを含む。
図3の実施形態では、ステップ133は、3つのサブステップ141~145を含む。
【0053】
ステップ141は、同様のパワーオン/オフに関連する挙動を示す照明デバイスについての潜在的な新しいグループを決定することを含む。ステップ143は、当該照明デバイスが同様のパワーオン/オフに関連する挙動を示すたびに前記新しいグループに関連するカウンタを増加することを含む。ステップ145は、カウンタが最小値に達する場合に当該照明デバイスを前記新しいグループに割り当てることを含む。照明デバイスが新しいグループに割り当てられる前の時では、すべての照明デバイスはデフォルトグループの一部である。ステップ131は、次のZigbee
(登録商標)メッセージを受信するためにステップ133の後に繰り返される。第2のプロセスでは、
図2のステップ105~115が実行される。
【0054】
複数の照明デバイスを制御する、及び、複数の照明デバイスをグループに分ける方法の第3の実施形態が、
図4に示されている。
図4の実施形態では、照明デバイスは、以下のうちの1つ以上を行う。
【0055】
- 当該照明デバイスがオフした時点(moment)に関するリアルタイムクロックタイムスタンプを格納する。照明デバイスは、シャットダウン前の最後の時点の間にZigbee(登録商標)メッセージを送信するのに十分なエネルギを持たない場合、該照明デバイスは、不揮発性メモリ(NVM:Non-Volatile Memory)にリアルタイムクロック(RTC:Real Time Clock)の値を保存することにより該照明デバイスがオフした時点を格納することができる。この目的のために、SHUTDOWNMOMENT(シャットダウン時点)と呼ばれる属性が使用されてもよい。斯くして、照明デバイスから受信したパワーオン/オフに関連する挙動を識別する情報は、当該照明デバイスがいつ最後にオフしたかを示すタイムスタンプを含む。異なる照明デバイスのRTCは、互いに同期されてもよく、又は、無線信号(radio signal)若しくはインターネットクロックと同期されてもよい。
【0056】
- どのくらいの間当該照明デバイスがオンであったかを表す(タイム)カウンタを格納する。照明デバイスがNVMにタイムスタンプを格納するのに十分なエネルギを持たない場合、該照明デバイスは、該照明デバイスがオンであった期間を追跡することができる。この目的のために、ONTIME(オン時間)と呼ばれる属性が使用されてもよい。斯くして、照明デバイスから受信したパワーオン/オフに関連する挙動を識別する情報は、どのくらい当該照明デバイスがオンされていたかを示す持続時間を含む。
【0057】
図4の実施形態でも、2つのプロセスが、並行して実行される。第1のプロセスでは、ステップ151が最初に実行される。ステップ151は、例えば、定期的な間隔で、本方法を実行する制御システムのスタートアップ時に、等、パワーオン/オフに関連する挙動を識別する情報の少なくとも一部に対する1つ以上の要求を照明デバイスのうちの1つ以上に送信することを含む。ステップ153は、1つ以上の照明デバイスからパワーオン/オフに関連する挙動を識別する情報を受信することを含む。
【0058】
ステップ155は、受信した情報に基づいて複数の照明デバイスを照明デバイスのグループに分けることを含む。グループの各々は、同様のパワーオン/オフに関連する挙動を有する照明デバイスのみを含む。
図4の実施形態では、ステップ155は、
図3のステップ133と同じ3つのサブステップ141~145を含む。ステップ151は、例えば、ポーリングタイマがゼロに達した後等、その後ステップ155の後に繰り返される。第2のプロセスでは、
図2のステップ105~115が実行される。
【0059】
図5は、グループ化情報(grouping information)の例を示す。照明デバイス13~16、すなわち、ランプL1~L4は、壁スイッチ又は電源タップの背後で動作し、上述したSHUTDOWNMOMENT属性又はONTIME属性を用いてグループに分けられる。このグループ化は、診断情報を決定するために使用される。さらに、ブリッジは、複数の又はすべてのグループの照明デバイスがシャットダウンするのを観察する場合、ブリッジは、すべての照明デバイスがシャットダウンするのを観察する必要はなく、これに基づいて停電を宣言することができる。壁スイッチ又は電源タップがオフされていることと停電とを区別するために複数のグループが識別される必要がある。
【0060】
時点51において、L1は、時点t2において最後にシャットダウンしていて、L2は、時点t1において最後にシャットダウンしていて、L3は、時点t3において最後にシャットダウンしていて、L4は、時点t4において最後にシャットダウンしている。t1はt2から200ms以内であり、それゆえ、L1及びL2は、潜在的に同じグループ、新しい候補グループ1になり、1のカウンタを持つ。t3はt4から200ms以内であり、それゆえ、L3及びL4は、潜在的に同じグループ、新しい候補グループ2になり、1のカウンタを持つ。
【0061】
時点53において、L1は、時点t6において最後にシャットダウンしていて、L2は、時点t5において最後にシャットダウンしていて、L3は、時点t3において最後にシャットダウンしていて、L4は、時点t4において最後にシャットダウンしている。t5はt6から200ms以内であり、それゆえ、L1及びL2のグループカウンタは、2に増加される。
【0062】
これは、時点55まで数回続く。時点55において、L1は、時点taにおいて最後にシャットダウンしていて、L2は、時点tbにおいて最後にシャットダウンしていて、L3は、時点tcにおいて最後にシャットダウンしていて、L4は、時点tdにおいて最後にシャットダウンしている。ここで、L1及びL2のグループカウンタはNであり、L3及びL4のグループカウンタはMである。N及びMは、確定的グループ(definitive group)を形成するのに必要な最小値を超えているので、グループ1及び2は、確定的グループとみなされる。すなわち、ランプL1及びL2はグループ1に割り当てられ、ランプL3及びL4はグループ2に割り当てられる。
【0063】
ここで、ランプL1及びL3が同時にパワーオフされる場合、これは、停電によるものと仮定される。ランプL1及びL2が同時にパワーオフされるが、L3及びL4のどちらもパワーオンされていると判断される、少なくとも、L3及びL4の一方がパワーオフされていると判断される場合、これは、L1及びL2が接続されている壁スイッチ又は電源タップがオフされていることによるものと仮定される。
【0064】
ランプL3及びL4が同時にパワーオフされるが、L1及びL2のどちらもパワーオンされていると判断される、少なくとも、L1及びL2の一方がパワーオフされていると判断される場合、これは、L3及びL4が接続されている壁スイッチ又は電源タップがオフされていることによるものと仮定される。各グループから少なくとも1つのランプが、ある時刻にパワーオンされていると判断される場合、ランプを制御する問題は、壁スイッチ若しくは電源タップがオフされていること又は停電とは異なる原因を有すると仮定される。
【0065】
制御システムが、ランプのうちの一つを制御する問題に遭遇する場合、問題が診断され、この時、診断情報が、例えば、制御システム内のスピーカを介して、同じ空間エリア内の別のデバイスを介して、又はインターネットサーバを介してユーザに提供される。また、制御システムは、停電を検出するとすぐに、例えば、イベントをクラウドに送信することにより、停電を報告してもよい。これは、サービス品質(Quality of Service)の統計を決定するために使用されることができる。
【0066】
ランプがある壁スイッチ又は電源タップから別の壁スイッチ又は電源タップに移動される場合、それらが互いに200ms以内にシャットダウンしないことが検出されると、それらのグループカウンタはゼロにリセットされる。これらのランプのうちの1つが他のランプから200ms以内にシャットダウンし、この他のランプがまだグループに入っていない場合、新しい候補グループが作成される。これらのランプのうちの1つが他のランプから200ms以内にシャットダウンし、この他のランプがすでにグループに入っている場合、このランプのグループカウンタは1に増加され、この他のランプのグループはこのランプに関連付けられる。しかしながら、このランプは、カウンタが最小値に達した場合にのみ、この他のランプのグループの一部であるとみなされる。
【0067】
図6は、
図4の第3の実施形態のパフォーマンスの一例を示す。ランプL1は、時点202(t
2)でシャットダウンし、時点206でリスタートする。ランプL2は、時点201でシャットダウンし、時点205でリスタートする。ランプL3は、時点204(t
3)でシャットダウンし、時点208でリスタートする。ブリッジ1は、時点203でシャットダウンし、時点207でリスタートする。リスタート時に、ブリッジ1は、ランプL1~L3をポーリングして、それらのSHUTDOWNMOMENT及び/又はONTIME属性の値を取得する。
【0068】
ブリッジ1は、要求221をランプL1に送信し、リターンとして(in return)SHUTDOWNMOMENT及び/又はONTIME値を有する応答222を受信する。その後、ブリッジ1は、要求223をランプL2に送信し、リターンとしてSHUTDOWNMOMENT及び/又はONTIME値を有する応答224を受信する。さらに、ブリッジ1は、要求225をランプL3に送信し、リターンとしてSHUTDOWNMOMENT及び/又はONTIME値を有する応答226を受信する。
【0069】
時点201(t1)と202(t2)及び時点205と206は互いに近いので、ランプL1及びL2は、同じ壁スイッチ又は電源タップに接続されていると疑われ(suspect)、これら2つのランプのカウンタが増加される。時点201と202は互いに近いので、L1及びL2から得られるSHUTDOWNMOMENT値は互いに近くなる。時点205と206は互いに近いので、L1及びL2から得られるONTIME値は互いに近くなる。
【0070】
その後、ランプL1は、時点210(t6)で再びシャットダウンし、時点212でリスタートする。ランプL2は、時点209(t5)で再びシャットダウンし、時点211でリスタートする。
【0071】
ポーリングタイマがゼロに達した後、ブリッジ1は、ランプL1~L3をポーリングして、それらのSHUTDOWNMOMENT及び/又はONTIME属性の値を再び取得する。ブリッジ1は、要求231をランプL1に送信し、リターンとしてSHUTDOWNMOMENT及び/又はONTIME値を有する応答232を受信する。その後、ブリッジ1は、要求233をランプL2に送信し、リターンとしてSHUTDOWNMOMENT及び/又はONTIME値を有する応答234を受信する。さらに、ブリッジ1は、要求235をランプL3に送信し、リターンとしてSHUTDOWNMOMENT及び/又はONTIME値を有する応答236を受信する。
【0072】
SHUTDOWNMOMENT値がL3から取得される場合、この値は、ブリッジ1がリスタートした後も変化していないため、この情報に基づいてL3のカウンタは増加されない。ONTIME値がL3から取得される場合、この値は、ブリッジ1がリスタートした後に変化しているが、値が減少するのではなく増加しているため、この値からパワーオン/オフ挙動は判断されることができず、この値に基づいてL3のカウンタは増加されない。
【0073】
時点209(t5)と210(t6)及び時点211と212は互いに近いので、ランプL1及びL2は、同じ壁スイッチ又は電源タップに接続されていると再び疑われ、これら2つのランプのカウンタが増加される。この例では、ブリッジ1が最後の応答を受信した後、ブリッジ1は、L1及びL2のカウンタが最小値に達したと判断し、L1及びL2を同じグループ、グループ1に割り当てる。
【0074】
その後、ランプL1は、時点214で再びシャットダウンし、時点216でリスタートする。ランプL2は、時点213でシャットダウンし、時点215でリスタートする。ランプL1及びL2がパワーオフされている間に、インターネットサーバ23は、例えばランプL2にその調光レベルを50%に変更するように命令する、高レベルコマンドメッセージ241をブリッジ1に送信する。インターネットサーバ23は、例えば、スマートスピーカ、例えば、Google Home及びAmazon Echoデバイスからコマンドを受信するHueサーバであってもよい。
【0075】
その後、ブリッジ1は、低レベルコマンドメッセージ242をランプL2に送信することを試みるが、L2はパワーオフされているため、L2はこのコマンドメッセージを受信しない。ブリッジ1は、メッセージ242に対する応答を受信しないと判断した後、ランプL2に問題があるようであると判断する。その後、ブリッジ1は、ランプL1に(SHUTDOWNMOMENT及び/又はONTIME値に対する)要求243を送信することを試みるが、L1はパワーオフされているため、L1はこの要求を受信しない。この場合、ブリッジ1は、問題は壁スイッチ若しくは電源タップがオフされている又は停電である可能性が高いことを知る。
【0076】
その後、ブリッジ1は、ランプL3に(SHUTDOWNMOMENT及び/又はONTIME値に対する)要求244を送信する。このとき、ブリッジ1は応答を受信する。L1及びL2は同じグループ(グループ1)に割り当てられているので、この場合、ブリッジ1は、壁スイッチ又は電源タップがオフされていることが問題である可能性が高いと判断し、これを診断情報としてインターネットサーバ23に伝える。インターネットサーバ23は、例えば、スマートスピーカの音声出力を用いて、この情報をユーザに出力してもよい。代替的に、ブリッジ1自身が、例えば、ブリッジ1に組み込まれたスピーカを用いて、この情報をユーザに出力してもよい。ランプL3がさらなるランプ、例えば、ランプL4と同じグループの一部である場合、このさらなるランプに要求が送信される必要はない。
【0077】
図7は、複数の照明デバイスを制御する、及び、複数の照明デバイスをグループに分ける方法の第4の実施形態のパフォーマンスの一例を示す。この第4の実施形態は、
図6が例示的なパフォーマンスを示している第3の実施形態の変形例である。
【0078】
第4の実施形態では、ランプは、シャットダウンしている場合にシャットダウンメッセージ、すなわち、ラストブレスメッセージを送信する。このシャットダウンメッセージは、SHUTDOWNMOMENT属性の値を含む。時点201において、ランプL2は、ブリッジ1にシャットダウンメッセージ251を送信する。時点202において、ランプL1は、ブリッジ1にシャットダウンメッセージ252を送信する。時点203において、ランプL3は、ブリッジ1にシャットダウンメッセージ254を送信することを試みるが、この時点でブリッジ1はすでにパワーオフされているので、ブリッジ1は、このシャットダウンメッセージを受信しない。
【0079】
時点209において、ランプL2は、ブリッジ1にシャットダウンメッセージ261を送信する。時点210において、ランプL1は、ブリッジ1にシャットダウンメッセージ262を送信する。時点213において、ランプL2は、ブリッジ1にシャットダウンメッセージ271を送信する。時点214において、ランプL1は、ブリッジ1にシャットダウンメッセージ272を送信する。
【0080】
図7の第4の実施形態では、ブリッジ1はさらに、該ブリッジ1がブートし、ランプからすべての応答を受信した後、メッセージ256をインターネットサーバ23に送信する。メッセージ256は、少なくともランプのシャットダウン時点201、202及び204を識別する。ブリッジ1がランプからONTIME属性の値を受信する場合、メッセージ256はさらに、ランプのリスタート時点205、206及び208又はシャットダウンの持続時間を識別してもよい。シャットダウンの持続時間は、リスタート時点とシャットダウン時点との間の差を決定することにより計算されてもよい。リスタート時点は、ONTIME属性の値と、照明デバイスの応答の送信又は受信の時間とを用いて決定されてもよい。インターネットサーバ23は、受信した情報を使用して、サービス品質(Quality of Service)の統計を決定してもよい。
【0081】
図7の実施形態では、ブリッジ1は、壁スイッチ又は電源タップがオフされている場合にメッセージ256をインターネットサーバ23に送信する。代替的な実施形態では、ブリッジ1は、停電が検出される場合にのみこのタイプのメッセージを送信する。
【0082】
図6及び7の例では、2つのシナリオが描かれている。シナリオ1では、ランプのうちの1つ以上がパワーオフされるが、ブリッジ1はパワーオンされたままである。これは、ランプL1及びL2がそれぞれ時点202及び201でパワーオフされる場合に起こる。例では、これは、ブリッジ1がL1及びL2とは異なる壁スイッチ又は電源タップに接続されていることに起因する。代替的に、これは、ブリッジ1がUPSの背後にあることに起因する、又は、停電がブリッジ1に影響を及ぼさないほど短かったことに起因する可能性もある。
【0083】
シナリオ2では、ブリッジ1は、ランプのうちの1つ以上と同時にパワーオフされる。これは、ブリッジ1及びランプL3がそれぞれ時点203及び204でシャットダウンする場合に起こる。ブリッジ1がブートしている場合、ランプからのリスタート(パワーオン)メッセージがブリッジ1によって受信されることができると仮定されることはできない。なぜなら、典型的には、ブリッジがブートするには、ランプがブートするよりもはるかに長い時間がかかるからである。ブリッジ1がブートを終了した場合、ブリッジ1は、SHUTDOWNMOMENT属性及び/又はONTIME属性の現在の値をポーリングすることができる。これらの属性のいずれかの値が1秒以内であれば、ブリッジ1は停電を宣言してもよい。
【0084】
シナリオ1では、ブリッジ1が、例えばインターネットサーバ23から、1つ以上の照明デバイスを制御するためのユーザコマンドを受信し、これらの照明デバイスのうちの少なくとも1つを制御する際に問題が発生したと判断する場合、ブリッジ1は、問題の可能性のある原因を決定し、この原因を診断情報として出力することができる。シナリオ2では、ブリッジ1は、停電中にユーザコマンドを受信することができず、例えばサービス品質の統計を決定するために、リブートした後に停電に関する情報を提供すること、及び/又は、リブートした後に照明デバイスをグループに分けるために、停電に関連して受信した情報を使用することしかできない。それゆえ、ブリッジ1をUPSの背後に配置することは有益である。
【0085】
図8は、
図2~4を参照して述べられたような方法を実行し得る、例示的なデータ処理システムを示すブロック図を示す。
【0086】
図8に示されるように、データ処理システム300は、システムバス306を介してメモリ要素304に結合される、少なくとも1つのプロセッサ302を含んでもよい。それゆえ、データ処理システムは、メモリ要素304内にプログラムコードを記憶してもよい。さらに、プロセッサ302は、システムバス306を介してメモリ要素304からアクセスされるプログラムコードを実行してもよい。一態様では、データ処理システムは、プログラムコードを記憶及び/又は実行するために好適な、コンピュータとして実装されてもよい。しかしながら、データ処理システム300は、本明細書内で述べられる機能を実行することが可能な、プロセッサ及びメモリを含む任意のシステムの形態で実装されてもよい点を理解されたい。
【0087】
メモリ要素304は、例えば、ローカルメモリ308及び1つ以上の大容量記憶デバイス310等の、1つ以上の物理メモリデバイスを含んでもよい。ローカルメモリとは、プログラムコードの実際の実行中に一般に使用される、ランダムアクセスメモリ又は他の非永続的メモリデバイスを指してもよい。大容量記憶デバイスは、ハードドライブ又は他の永続的データ記憶デバイスとして実装されてもよい。処理システム300はまた、実行中に大容量記憶デバイス310からプログラムコードが取得されなければならない回数を低減するために、少なくとも一部のプログラムコードの一時記憶を提供する、1つ以上のキャッシュメモリ(図示せず)を含んでもよい。また、処理システム300は、例えば、処理システム300がクラウドコンピューティングプラットフォームの一部である場合、別の処理システムのメモリ要素を使用することができてもよい。
【0088】
入力デバイス312及び出力デバイス314として示される、入出力(input/output: I/O)デバイスが、オプションとして、データ処理システムに結合されることができる。入力デバイスの例としては、限定するものではないが、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、(例えば、ボイス及び/又はスピーチ認識のための)マイク等を挙げることができる。出力デバイスの例としては、限定するものではないが、モニタ又はディスプレイ、スピーカ等を挙げることができる。入力デバイス及び/又は出力デバイスは、直接、又は介在I/Oコントローラを介して、データ処理システムに結合されてもよい。
【0089】
一実施形態では、入力デバイス及び出力デバイスは、(入力デバイス312及び出力デバイス314を取り囲む破線で
図8に示されるような)複合型入力/出力デバイスとして実装されてもよい。そのような複合型デバイスの一例は、「タッチスクリーンディスプレイ」又は単に「タッチスクリーン」と称される場合もある、タッチ感知ディスプレイである。そのような実施形態では、デバイスへの入力は、タッチスクリーンディスプレイ上、又はタッチスクリーンディスプレイの近くでの、例えばスタイラス又はユーザの指等の、物理的実体の移動によって提供されてもよい。
【0090】
ネットワークアダプタ316もまた、データ処理システムに結合されて、介在する私設ネットワーク又は公衆ネットワークを介して、データ処理システムが、他のシステム、コンピュータシステム、リモートネットワークデバイス、及び/又はリモート記憶デバイスに結合されることを可能にしてもよい。ネットワークアダプタは、上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークによってデータ処理システム300に送信されるデータを受信するための、データ受信機と、データ処理システム300から上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークにデータを送信するための、データ送信機とを含んでもよい。モデム、ケーブルモデム、及びEthernetカードは、データ処理システム300と共に使用されてもよい、種々のタイプのネットワークアダプタの例である。
【0091】
図8に示されるように、メモリ要素304は、アプリケーション318を記憶してもよい。様々な実施形態では、アプリケーション318は、ローカルメモリ308、1つ以上の大容量記憶デバイス310内に記憶されてもよく、あるいは、ローカルメモリ及び大容量記憶デバイスとは別個であってもよい。データ処理システム300はさらに、アプリケーション318の実行を促すことが可能な(
図8には示されない)オペレーティングシステムを実行してもよいことを理解されたい。アプリケーション318は、実行可能プログラムコードの形態で実装されており、データ処理システム300によって、例えばプロセッサ302によって、実行されることができる。アプリケーションの実行に応答して、データ処理システム300は、本明細書で述べられる1つ以上の動作又は方法ステップを実行するように構成されてもよい。
【0092】
本発明の様々な実施形態は、コンピュータシステムと共に使用するためのプログラム製品として実装されてもよく、このプログラム製品のプログラムは、(本明細書で説明される方法を含めた)実施形態の機能を定義する。一実施形態では、このプログラムは、様々な非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができ、本明細書で使用されるとき、「非一時的コンピュータ可読記憶媒体」という表現は、全てのコンピュータ可読媒体を含むが、唯一の例外は一時的な伝搬信号である。別の実施形態では、このプログラムは、様々な一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができる。例示的なコンピュータ可読記憶媒体としては、限定するものではないが、(i)情報が永続的に記憶される、書き込み不可記憶媒体(例えば、CD-ROMドライブによって読み取り可能なCD-ROMディスク、ROMチップ、又は任意のタイプの不揮発性固体半導体メモリ等の、コンピュータ内部の読み出し専用メモリデバイス)、及び(ii)変更可能な情報が記憶される、書き込み可能記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ、ディスケットドライブ若しくはハードディスクドライブ内部のフロッピーディスク、又は任意のタイプのランダムアクセス固体半導体メモリ)が挙げられる。コンピュータプログラムは、本明細書で述べられるプロセッサ302上で実行されてもよい。
【0093】
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用されるとき、用語「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、記述された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するものであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在若しくは追加を排除するものではない点が、更に理解されるであろう。
【0094】
以下の請求項における全てのミーンズプラスファンクション又はステッププラスファンクションの要素の、対応する構造、材料、行為、及び均等物は、具体的に特許請求される他の特許請求要素と組み合わせて機能を実行するための、任意の構造、材料、又は行為を含むことが意図される。本発明の実施形態の説明は、例示を目的として提示されてきたが、網羅的であるか、又は開示された形態の実装形態に限定されることを意図するものではない。本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの修正形態及び変形形態が当業者には明らかとなるであろう。実施形態は、本発明の原理及び一部の実際的応用を最良に説明し、想到される特定の用途に適するような様々な修正を有する様々な実施形態に関して、他の当業者が本発明を理解することを可能にするために、選択及び説明されるものとした。