(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-20
(45)【発行日】2022-09-29
(54)【発明の名称】生活見守り装置
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20220921BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20220921BHJP
H04M 11/04 20060101ALI20220921BHJP
H04L 51/00 20220101ALI20220921BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B21/02
H04M11/04
H04L51/00
(21)【出願番号】P 2018080129
(22)【出願日】2018-04-18
【審査請求日】2021-03-19
(73)【特許権者】
【識別番号】592127965
【氏名又は名称】NKE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】竹末 祐二
(72)【発明者】
【氏名】井上 隆登
(72)【発明者】
【氏名】八津川 雅光
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-181828(JP,A)
【文献】特開2016-153734(JP,A)
【文献】特開2010-092361(JP,A)
【文献】特開2013-222257(JP,A)
【文献】特開2003-058963(JP,A)
【文献】特開2004-295232(JP,A)
【文献】特開2017-168098(JP,A)
【文献】国際公開第2014/132340(WO,A1)
【文献】特開2012-208740(JP,A)
【文献】特開2014-199982(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B19/00-31/00
H03J9/00-9/06
H04M3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
H04Q9/00-9/16
H04L51/00-51/58
67/00-67/75
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ部と、
前記センサ部で測定したセンサデータに関する情報を記憶する記憶部と、
前記情報からイベントの発生及び電子メールの送受信を制御する制御部と、
をケースに備え、
前記制御部は、前記情報の一部又は全部の送信要求を受けた場合に、要求された情報を電子メールで送信し、
前記センサデータから算出された熱中症指数レベルを表示する熱中症指数LEDを前記ケースに備え
、
前記記憶部は、前記熱中症指数レベルを日時に関連付けて記憶し、
前記制御部は、前記熱中症指数レベルを色の違いによるグラフ化して前記電子メールで送信する
生活見守り装置。
【請求項2】
前記熱中症指数LEDは、前記熱中症指数レベルを表示するための色の異なる4つのLEDを有する
請求項1に記載の生活見守り装置。
【請求項3】
前記ケースに、警報ブザーと、当該警報ブザーを解除する警報解除ボタンとを備え、
前記制御部は、前記センサデータから算出された熱中症指数レベルが設定値以上になると、前記警報ブザーを鳴らすと共に熱中症イベントの発生を知らせるメールを送信し、前記警報解除ボタンが操作されると、前記警報ブザーが解除されたイベントを知らせるメールを送信する
請求項1又は2に記載の生活見守り装置。
【請求項4】
緊急ボタンを有するリモコンと、前記ケースに設けられ且つ前記リモコンからの信号を受信する無線受信部とを備え、
前記制御部は、前記緊急ボタンの操作を前記無線受信部で受信すると、メールを送信する
請求項
1~3の何れか1項に記載の生活見守り装置。
【請求項5】
センサ部と、
前記センサ部で測定したセンサデータに関する情報を記憶する記憶部と、
前記情報からイベントの発生及び電子メールの送受信を制御する制御部と、
をケースに備え、
前記制御部は、前記情報の一部又は全部の送信要求を受けた場合に、要求された情報を電子メールで送信し、
前記ケースに、警報ブザーと、当該警報ブザーを解除する警報解除ボタンとを備え、
前記制御部は、前記センサデータから算出された熱中症指数レベルが設定値以上になると、前記警報ブザーを鳴らすと共に熱中症イベントの発生を知らせるメールを送信し、前記警報解除ボタンが操作されると、
前記警報ブザーが解除されたイベントを知らせるメールを送信する
生活見守り装置。
【請求項6】
緊急ボタンを有するリモコンと、前記ケースに設けられ且つ前記リモコンからの信号を受信する無線受信部とを備え、
前記制御部は、前記緊急ボタンの操作を前記無線受信部で受信すると、メールを送信する
請求項5に記載の生活見守り装置。
【請求項7】
前記センサデータから算出された熱中症指数レベルを表示する熱中症指数LEDを前記ケースに備え、
前記熱中症指数LEDは、前記熱中症指数レベルを表示するための色の異なる4つのLEDを有する
請求項
5又は6に記載の生活見守り装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生活見守り装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生活見守り装置として、例えば、「人感センサと、人感センサの反応の計数と解析結果をサーバーまたはパソコンやスマホなどのクライアントに情報を送信する機能を持つ処理装置で構成する生活見守り装置にあって、前記生活見守り装置を見守り対象者宅の一日の多くの時間滞在する場所で人感センサ感知エリアが就寝エリアを含まない箇所に1台設置し、前記処理装置は人感センサを人の動きを追跡できる時間間隔でスキャンニングし、前記人感センサの反応がある場合は人感センサ反応数を加算し、人感センサ反応数を数分から数十分程度の定周期で蓄積し、睡眠の開始、睡眠の終了、生活反応が長時間ない等の事象を判定する周期時間において、前記夫々の事象毎に設定された時間間隔の蓄積された人感センサ反応数の累計と、前記夫々の事象毎に設定された閾値と比較し、睡眠の開始、睡眠の終了、睡眠時間、生活反応が長時間ない等の事象を決定することを特徴とする生活見守り装置」が提案されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の生活見守り装置は、設定された情報(例えば、睡眠時間)を設定されたタイミング(例えば、毎日定時刻)で繰り返しメールで送信するだけで、特定の日時(例えば、数か月前)の情報を要求することはできず、使い勝手の悪い面があった。
本発明が解決しようとする課題は、使い勝手の良い生活見守り装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る生活見守り装置は、センサ部と、前記センサ部で測定したセンサデータに関する情報を記憶する記憶部と、前記情報からイベントの発生及び電子メールの送受信を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記情報の一部又は全部の送信要求を受けた場合に、要求された情報を電子メールで送信することを特徴とする。
以下、電子メール(Eメール)を単に「メール」と称する場合もある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、要求された情報を電子メールで送信するため、使い勝手が良い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態に係る生活見守り装置を示す図であり、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は背面図である。
【
図2】本実施形態に係る生活見守り装置の全体構成を示すブロック図である。
【
図4】主制御部の処理を示すフローチャートである。
【
図5】2017年8月29日(木)のセンサデータに関する情報をグラフ化したものである。
【
図6】温湿度イベント制御部の処理を示すフローチャートである。
【
図7】熱中症イベント制御部の処理を示すフローチャートである。
【
図8】警報ブザー解除イベント制御部の処理を示すフローチャートである。
【
図9】定期通知イベント制御部の処理を示すフローチャートである。
【
図10】緊急ボタンイベント制御部の処理を示すフローチャートである。
【
図11】無反応イベント制御部の処理を示すフローチャートである。
【
図12】メール送信制御部の処理を示すフローチャートである。
【
図14】コマンドメール制御部の処理を示すフローチャートである。
【
図15】情報記憶制御部の処理を示すフローチャートである。
【
図16】変形例に係るメール送信制御部の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<概要>
本発明の一態様に係る生活見守り装置は、センサ部と、前記センサ部で測定したセンサデータに関する情報を記憶する記憶部と、前記情報からイベントの発生及び電子メールの送受信を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記情報の一部又は全部の送信要求を受けた場合に、要求された情報を電子メールで送信する。これにより、要求された情報(例えば、数か月前の情報)を電子メールで送信できるため、使い勝手が良い。
【0009】
本明細書において、センサデータに関する情報とは、センサ部で測定した生データ(温度、湿度等)の他、生データより算出したデータ(WBGT、熱中症指数レベル等)等を含む意味であり、例えば、温度、湿度、人感センサ、音センサ、WBGT、熱中症指数レベル等の情報をいう。なお、WBGT(Wet Bulb Globe Temperature)は、湿球黒球温度のことで、暑さ指数を示す。
【0010】
ここで、前記情報の一部又は全部の送信要求を受けた場合とは、例えば、後述する表10のコマンド名に対応するデータ内容に示す、センサデータに関する情報(温度、湿度、人感センサ、音センサ、WBGT、熱中症指数レベル等)の送信要求を受けた場合をいう。
【0011】
別態様に係る生活見守り装置において、前記記憶部は、前記情報を日時に関連付けて記憶する。これにより、管理者が所望する日時の情報を電子メールで取得することができる。
本明細書において「日時」には、日、時だけでなく、年、月や分、秒を含んでいてもよい。
【0012】
別態様に係る生活見守り装置において、前記情報をグラフ化して前記電子メールで送信する。これにより、管理者が所望する日時の熱中症指数レベル、人感、音の頻度等の情報を、色の違い等により一目で把握することができる。
【0013】
別態様に係る生活見守り装置において、前記イベントは、温湿度イベント、熱中症イベント、警報ブザー解除イベント、定期通知イベント、緊急ボタンイベント及び無反応イベントからなる群から選ばれた少なくとも一つであり、前記イベントの種類に応じて、イベント発生を知らせる電子メールの内容を設定できる。これにより、電子メールの送信内容を任意に設定可能であり、イベントの内容を容易に把握することができる。
【0014】
<実施形態>
以下に実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
1.全体構成
主に、
図2を用いて説明する。
生活見守り装置100は、センサ部102、記憶部104、制御部105を備える。ここではさらにパネル部101、通信部103、無線受信部106、タイマ107、USBの挿込口108、LANケーブルの挿込口109を備える。
生活見守り装置100は、センサ部102で取得したセンサデータに関する情報が閾値から外れた場合等にイベントを発生させ、外部装置(例えば、PC端末200)に電子メール(イベントメール)を送信する。
以下、各部について説明する。
【0015】
2.各部構成
主に、
図1及び
図2を用いて説明する。
図1に示す生活見守り装置100の外径寸法及び質量は特に限定はないが、ここでは幅122mm×奥行122mm×高さ42mm、質量は約270gである。
【0016】
(1)パネル部
パネル部101は、生活見守り装置100に関する操作を受け付ける。例えば、見守り機能を発揮したり、解除するための操作ボタンや操作スイッチ等を備える。パネル部101は、電源ボタン11、警報解除ボタン12、音量スイッチ13、状態LED14、熱中症指数LED15、リセットボタン16を備える。
生活見守り装置100の上面には、電源ボタン11及び警報解除ボタン12が設けられ、生活見守り装置100の正面には、状態LED14及び熱中症指数LED15が設けられ、生活見守り装置100の背面には、リセットボタン16が設けられている。
【0017】
電源ボタン11は、長押しすることにより電源の入/切の切り替えを行うことができる。
警報解除ボタン12は、警報ブザーが鳴っているときに押すことで、ブザーを解除できる。
音量スイッチ13は、警報ブザーの音量を、ここでは切/小/大の3段階に切替えて調整できる。
【0018】
状態LED14は、生活見守り装置100の状態で表示する。ここでは、下記の表1に示すように、発光色が緑色と赤色の2種類で利用されている。
【0019】
【0020】
熱中症指数LED15は、熱中症指数レベルを表示する。ここでは、複数個(例えば4個)のLEDを利用し、各熱中症指数レベルに対応するLEDが点灯する。例えば、「緑」はLv.1(平常)、「黄」はLv.2(注意)、「橙」はLv.3(警戒)、「赤」はLv.4(危険)の4段階で表示する。
【0021】
リセットボタン16は、初期化モードのリセットを行う際に使用する。正常稼働中にリセットボタン16を長押しすることでリセット準備中に移行し、その後にリセット動作を操作する。初期化モードには、ネットワーク情報のみの初期化(以下、「ネットワークリセット」という。)と、全ての設定(ネットワーク設定含む)の初期化(工場出荷時に戻す)(以下、「初期リセット」という。)の2通りがある。
【0022】
(2)センサ部
センサ部102は、温湿度センサ21、人感センサ22、音センサ23を備える。
温湿度センサ21は、生活見守り装置100の周辺の温度と湿度を測定する。
人感センサ22は、生活見守り装置100の周辺の人の動きを感知する。
音センサ23は、生活見守り装置100の周辺の音を感知する。音センサ23は、マイク穴24の奥に設けられている。
【0023】
(3)通信部
生活見守り装置100は、LANを利用して外部装置(例えば、PC端末200)と通信可能に接続され、インターネットと接続される。
【0024】
(4)記憶部
記憶部104は、ROM41、RAM42、メモリ(例えば、HDD43)等を含み、各種のプログラム、センサデータに関する情報(例えば、温度、湿度、人感センサ、音センサ、WBGT、熱中症指数レベル等)、設定項目(装置やネットワーク等)の設定内容等を記憶する。なお、記憶部104に記憶されるプログラムとしては、複数種のイベントを実行するためのもの等がある。
HDD43は、例えば、センサデータに関して集計された情報を日単位で最大400日分記憶する。
【0025】
(5)制御部
制御部105は、CPUを有し、マルチタスク処理を行う。制御部105は、主制御部50、温湿度イベント制御部51、熱中症イベント制御部52、警報ブザー解除イベント制御部53、定期通知イベント制御部54、緊急ボタンイベント制御部55、無反応イベント制御部56、メール送信制御部57、コマンドメール制御部58、情報記憶制御部59を備える。
【0026】
主制御部50は、生活見守り装置100全体の制御を行う。具体的には、各制御部51~59で使用する設定内容を管理する。主制御部50は、例えば、PC端末200からの設定内容(例えば、ネットワーク設定、各種イベント設定、コマンドメール設定等)の入力、変更や、状態LED14の点灯状態等を制御する。
なお、PC端末200からの設定は、生活見守り装置100を起動し、PC端末200から生活見守り装置100用サーチをダウンロードし、IPアドレスを取得し設定画面に接続する等により行われる。ネットワーク設定は、有線LAN設定もしくは無線LAN設定により行われる。
【0027】
主制御部50は、例えば、表2のイベントメールテーブルT1に示すように、イベント毎にメール送信設定を制御する。
【0028】
【0029】
温湿度イベント制御部51は、生活見守り装置100周辺の温度・湿度を記憶部104から取得し、温湿度イベント発生の有無や、温湿度イベント発生のメール送信指示等を制御する。
【0030】
熱中症イベント制御部52は、WBGTや温度等の情報を記憶部104から取得し、熱中症イベント発生の有無や、熱中症イベント発生のメール送信指示等を制御する。
【0031】
警報ブザー解除イベント制御部53は、警報ブザー解除イベント発生の有無や、警報ブザー解除イベント発生のメール送信指示等を制御する。
定期通知イベント制御部54は、定期通知イベント発生の有無や、定期通知イベント発生のメール送信指示等を制御する。
緊急ボタンイベント制御部55は、緊急ボタンイベント発生の有無や、緊急ボタンイベント発生のメール送信指示等を制御する。
無反応イベント制御部56は、無反応イベント発生の有無や、無反応イベント発生のメール送信指示等を制御する。
メール送信制御部57は、各イベント発生のメール送信等を制御する。
コマンドメール制御部58は、コマンドメールやコマンド返信メールの設定や、コマンド返信メールの送信指示等を制御する。
情報記憶制御部59は、センサデータに関する情報を日時と関連付けて記憶部104に記憶する。
【0032】
(6)無線受信部
無線受信部106は、装置外部の無線送信モジュール(例えば、リモコン61)からの信号を受信する。リモコン61には緊急ボタン、通信確認ボタンが設けられている。緊急時に緊急ボタンを押下することで、生活見守り装置100側にON信号が送信され、無線受信部106はその信号を受信する。
【0033】
(7)タイマ
タイマ107は現在の時刻を計測し、各制御部50~59の要求にしたがって現在の時刻(年月日、時分秒を含む)を出力する。
【0034】
(8)USBの挿込口
USBの挿込口108は、生活見守り装置100の背面に設けられ、ACアダプタの挿込口として利用される。
【0035】
(9)LANケーブルの挿込口
LANケーブルの挿込口109は、生活見守り装置100の背面に設けられ、ルータ300と生活見守り装置100とをケーブルで接続する際のLANケーブルの挿込口として利用される。
【0036】
3.ルータ(アクセスポイント)
ルータ300は、例えば、有線LANと無線LANそれぞれにMACアドレスを有する生活見守り装置100にIPアドレスを割り当てて接続設定を行うことが可能である。
また、ルータ300はIPアドレスを自動的に割り当てるDHCP機能を有し、アクセスポイントがDHCP割付設定されている場合、有線LAN接続の設定はLANケーブルで接続するだけで詳細設定は不要である。
一方、無線LAN接続の設定は、利用可能なアクセスポイントをスキャンして接続したいアクセスポイントを選択し、パスワードを入力するだけで接続が可能である。
なお、有線LAN接続もしくは無線LAN接続において、IPアドレス、DNSサーバ共に固定アドレスの設定も可能である。
【0037】
4.PC端末
PC端末200としては、例えば、パソコン、タブレット、スマートフォン等があげられる。PC端末200は1台に限らず、複数台使用することもできる。
PC端末200は、LAN内のルータ300により生活見守り装置100と通信可能に接続されている。生活見守り装置100の各種設定は、PC端末200の設定画面にて行うことができる。ここでは、PC端末200の設定画面自体が生活見守り装置100のモニタ表示画面として機能するので、温度、湿度、熱中症指数レベル、時間、ユニット状態を表示することもできる。
また、上記設定画面からは記憶部104に記憶されている情報の過去データをPC端末200にダウンロードすることもできるので、必要時に簡単に過去データを確認することができる。
PC端末200に表示される設定画面には、ネットワーク設定(有線LAN設定、無線LAN設定)、メール送受信設定、イベント設定、コマンドメール設定、システム設定がある。メニューから各画面にアクセスし所望の設定を完了する。LAN内のPC端末200の設定画面で各種設定や、モニタリング、データダウンロード等ができるため、情報漏洩の可能性が低く安全である。
【0038】
5.イベント
イベントとは、メール送信や、警報ブザーを鳴らす等のアクションを起こす条件の種類をいう。イベントが発生した場合、イベント発生メールが指定されたメールアドレス宛に送信される。
なお、メールの送信に失敗した場合、送信されなかったメールは電源を切らない限り記憶部104に保存され、メール送信が可能になると、今まで送信されなかったメールはまとめて送信される。
【0039】
(5-1)イベントのライフサイクル
イベントは基本的に待機中、イベント発生、イベント発生中、イベント抑制、イベント終了の5つの状態を持っている。イベント発生状態になることでメール送信、警報ブザーを鳴らす等のアクションが起こる。
各状態への遷移は、
図3のようになる。図中の番号の意味は、表3に示すようになる。番号のない矢印は、その状態の処理が終わると次の状態に遷移する。
【0040】
【0041】
6.イベント設定
(6-1)温湿度イベント設定
PC端末200の設定画面にて、下記の(項目1)~(項目10)を必要に応じて設定する。(項目2)~(項目7)は、イベント発生条件の設定である。なお、この設定は記憶部104に記憶される。
(項目1)本イベント自体の有効/無効の選択
(項目2)温度○℃以上
(項目3)温度○℃以下
(項目4)湿度○%以上
(項目5)湿度○%以下
(項目6)温度○℃以上かつ湿度○%以上
(項目7)温度○℃以下かつ湿度○%以下
(項目8)イベント抑制機能の有効/無効の選択
(項目9)本イベントの発生抑制時間
(項目10)メール本文の設定
【0042】
例えば、表4に示すように、本イベント自体を有効(項目1)、本イベントの発生条件を温度30℃以上かつ湿度65%以上(項目6)、イベント抑制機能を有効(項目8)、本イベントの発生抑制時間を2時間(項目9)に設定することができる。
【0043】
【0044】
(6-2)熱中症イベント設定
PC端末200の設定画面にて、下記の(項目1)~(項目10)を必要に応じて設定する。なお、この設定は記憶部104に記憶される。
(項目1)本イベント自体の有効/無効の選択
(項目2)本イベント発生のレベル選択
(項目3)本イベント発生時の警報ブザーON/OFFの選択
(項目4)人感センサと連動の有効/無効の選択
(項目5)人感センサの頻度
(項目6)音センサと連動の有効/無効の選択
(項目7)音センサの頻度
(項目8)イベント抑制の有効/無効の選択
(項目9)イベント抑制時間の設定
(項目10)メール本文の設定
なお、項目2の本イベント発生のレベルは、下記の表5に示すように、WBGTまたは温度から決定される。また、項目5は、○回/分以上の頻度で人感センサがONしていない場合、つまり人を感知していない場合には本イベントは発生しない。項目7は、○回/分以上の頻度で音センサがONしていない場合、つまり音を感知していない場合には本イベントは発生しない。
【0045】
【0046】
例えば、表6に示すように、本イベント自体を有効(項目1)、本イベント発生のレベルをLv.3(警戒)(項目2)、本イベント発生時の警報ブザーをON(項目3)、人感センサと連動を有効(項目4)、人感センサの頻度を3回/分(項目5)、音センサと連動を有効(項目6)、音センサの頻度を3回/分(項目7)、イベント抑制機能を有効(項目8)、本イベントの発生抑制時間を2時間(項目9)に設定することができる。
【表6】
【0047】
(6-3)警報ブザー解除イベント設定
PC端末200の設定画面にて、下記の(項目1)及び(項目2)を設定する。なお、この設定は記憶部104に記憶される。
(項目1)本イベント自体の有効/無効の選択
(項目2)メール本文の設定
【0048】
(6-4)定期通知イベント設定
PC端末200の設定画面にて、下記の(項目1)~(項目3)を設定する。なお、この設定は記憶部104に記憶される。
(項目1)本イベント自体の有効/無効の選択
(項目2)メール送信の時刻設定
(項目3)メール本文の設定
なお、項目2は、30分単位で選択設定が可能である。
【0049】
例えば、表7に示すように、本イベント自体を有効(項目1)、メール送信時刻を7時00分(項目2)に設定すると、設定した時刻に前日のセンサデータに関する情報(CSVファイル、グラフ等)を記載または添付した定期通知イベントメールが指定されたメールアドレス宛に送信される。
【0050】
【0051】
(6-5)緊急ボタンイベント設定
PC端末200の設定画面にて、下記の(項目1)及び(項目2)を設定する。なお、この設定は記憶部104に記憶される。
(項目1)本イベント自体の有効/無効の選択
(項目2)メール本文の設定
【0052】
本実施形態の生活見守り装置100は、センサデータに関する情報(温度、湿度、人感センサ、音センサ、WBGT及び熱中症指数レベル等)を適宜組み合わせて、生活見守り装置100の対象者(主に高齢者等)の日々の情報、活動状況や室内環境をデータ化し、解析することにより、対象者の行動パターンや普段の生活リズムを把握できるようにしている。万が一の急務の際には、リモコン61の緊急ボタンを押すことにより、本イベントが発生し、指定されたメールアドレス宛にメールが送信され、管理者に緊急連絡を行うことができる。また、行動パターンから著しく乖離していると判断した場合にも、管理者にメールで緊急連絡を行うこともできる。
【0053】
(6-6)無反応イベント設定
PC端末200の設定画面にて、下記の(項目1)~(項目7)を必要に応じて設定する。(項目2)~(項目5)は判定条件である。なお、この設定は記憶部104に記憶される。
(項目1)本イベント自体の有効/無効の選択
(項目2)人感センサのみ
(項目3)音センサのみ
(項目4)人感センサかつ音センサ
(項目5)人感センサまたは音センサ
(項目6)無反応時間の設定
(項目7)メール本文の設定
【0054】
例えば、表8に示すように、本イベント自体を有効(項目1)、判定条件を人感センサかつ音センサ(項目4)、無反応時間を2日(2880分)(項目6)に設定することができる。
【0055】
【0056】
7.コマンドメール設定
PC端末200の設定画面にて、コマンドメール機能を有効にすると、表10のコマンドメールテーブルT2に示すようにメールでの設定が可能となる。コマンドメール機能は有効/無効の選択をすることができる。コマンドメール機能を使用する場合、送信メール設定とは別に受信メールサーバ設定が必要である。但し、送信メールと同じアカウントを設定することも可能である。
下記の表9は、コマンドメールの設定例を示す。
【0057】
【0058】
管理者からコマンドメールを受信すると、メールに格納されているコマンド(表10参照)に従って、所望のデータ内容を記載または添付して、表10に記載のメールアドレス宛にコマンド返信メールを返信する。
【0059】
【0060】
図5は2017年8月29日(木)のセンサデータに関する情報をグラフ化したものであり、指定した日付の温度、湿度、WBGT、熱中症指数レベル、人感、音の頻度や状況を、色の違い等により一目で把握することができる。
【0061】
(7-1)返信用メールアドレス設定
返信メールは、送信メールと同じメールアドレスを設定できる。また、既存のネットワーク契約のEメールや、google(登録商標)、yahoo(登録商標)等のフリーメールも使用可能である。また、登録したEメールが正常に受信サーバへアクセス可能であるかの確認を行うために、接続テストの機能を搭載することもできる。
【0062】
8.生活見守り装置の処理
(8-1).主制御部の処理
主制御部50の処理について、
図4を用いて説明する。
まず、処理は、電源ボタン11が長押しされて生活見守り装置100の電源が入った状態となるとスタートする。
ステップ1において、生活見守り装置100のネットワーク設定等の設定がされていなければ(ステップ1において、「No」である)、ステップ2に移行し生活見守り装置100のネットワーク設定等の設定をする。
ステップ3において、ネットワークリセットされた場合には(ステップ3において、「Yes」である)、ステップS4に移行してネットワーク設定をする。
次に、ステップ5において、初期リセットされていない場合には(ステップ5において、「No」である)、ステップS6に移行して設定情報の変更があるかを判断する。
PC端末200の操作により設定変更された場合の設定情報の変更があれば(ステップ6において、「Yes」である)、ステップ7に移行して、記憶部104に記憶している設定情報を変更し、ステップ3に戻る。
【0063】
(8-2)温湿度イベント処理
温湿度イベント制御部51の温湿度イベント処理について、
図6を用いて説明する。ここでは、温湿度イベント設定が、前述の表4の場合について説明する。
まず、処理は、電源ボタン11が長押しされて生活見守り装置100の電源が入った状態となるとスタートする。
次に、ステップ11において、本イベント自体の有効/無効を示す変数(Ev)が0(有効)である場合(ステップ11において、「Yes」である)、ステップ12に移行して、温度・湿度を記憶部104から取得する。
ステップ13において、温度・湿度が閾値から外れると(温度30℃以上かつ湿度65%以上)(ステップ13において、「Yes」である)、本イベントが発生する。
ステップ14において、タイマ107から現在の時刻を取得する。
ステップ15において、本イベントの発生を知らせるメール送信を指示する。なお、指示はメール送信テーブルT3(
図13参照)への書き込みにより行われる。
次に、ステップ16において、イベントを抑制する場合(ステップ16において、「Yes」である)は、ステップ17に移行してステップ14で取得した時間から設定したイベント抑制時間(2時間)が経過したかを判断する。
設定したイベント抑制時間(2時間)経過すると(ステップ17において、「Yes」である)、ステップ11に戻る。
【0064】
(8-3)熱中症イベント処理
熱中症イベント制御部52の熱中症イベント処理について、
図7を用いて説明する。ここでは、熱中症イベント設定が、前述の表6の場合について説明する。
まず、処理は、電源ボタン11が長押しされて生活見守り装置100の電源が入った状態となるとスタートする。
次に、ステップ21において、本イベント自体の有効/無効を示す変数(Ev)が0(有効)である場合(ステップ21において、「Yes」である)、ステップ22に移行して、熱中症指数レベルを記憶部104から取得する。
次に、熱中症指数レベルが設定レベル(LEv.3)に達し(ステップ23において、「Yes」である)、人感センサ22と連動させている場合(ステップ24において、「Yes」である)、人感センサ22の頻度が設定頻度(3回/分)以上であれば(ステップ25において、「Yes」である)、ステップ26に移行する。
次に、音センサ23と連動させている場合(ステップ26において、「Yes」である)、音センサ23の頻度が設定頻度(3回/分)以上であれば(ステップ27において、「Yes」である)、本イベントが発生する、
ステップ28において、警報ブザーを鳴らす設定の場合(ステップ28において、「Yes」である)は、ステップ29に移行して警報ブザーを鳴らす。
ステップ30において、タイマ107から現在の時間を取得し、ステップ31において、本イベントの発生を知らせるメール送信を指示する。なお、指示はメール送信テーブルT3(
図13参照)への書き込みにより行われる。
次に、ステップ32において、イベントを抑制する場合は(ステップ32において、「Yes」である)、ステップ33に移行してステップ30で取得した時間から設定したイベント抑制時間(2時間)が経過したかを判断する。
設定したイベント抑制時間(2時間)経過すると(ステップ33において、「Yes」である)、経過するとステップ21に戻る。
【0065】
(8-4)警報ブザー解除イベント処理
警報ブザー解除イベント制御部53の警報ブザー解除イベント処理について、
図8を用いて説明する。
まず、処理は、熱中症イベントが発生し警報ブザーが鳴るとスタートする。
次に、ステップ41において、本イベント自体の有効/無効を示す変数(Ev)が0(有効)である場合(ステップ41において、「Yes」である)、ステップ42に移行して、警報解除ボタン12が押されると(ステップ42において、「Yes」である)、ステップS43に移行して本イベントの発生を知らせるメール送信を指示し、ステップ41に戻る。なお、指示はメール送信テーブルT3(
図13参照)への書き込みにより行われる。
【0066】
(8-5)定期通知イベント処理
定期通知イベント制御部54の定期通知イベント処理について、
図9を用いて説明する。ここでは、定期通知イベント設定が、前述の表7の場合について説明する。
まず、処理は、電源ボタン11が長押しされて生活見守り装置100の電源が入った状態となるとスタートする。
ステップ51において、本イベント自体の有効/無効を示す変数(Ev)が0(有効)である場合(ステップ51において、「Yes」である)、ステップ52に移行して、タイマ107から取得した時間がメール送信の設定時刻(7時00分)になれば(ステップ52において、「Yes」である)、ステップ53に移行して本イベントの発生を知らせるメール送信を指示し、ステップ51に戻る。なお、指示はメール送信テーブルT3(
図13参照)への書き込みにより行われる。
【0067】
(8-6)緊急ボタンイベント処理
緊急ボタンイベント制御部55の緊急ボタンイベント処理について、
図10を用いて説明する。
まず、処理は、電源ボタン11が長押しされて生活見守り装置100の電源が入った状態となるとスタートする。
ステップ61において、本イベント自体の有効/無効を示す変数(Ev)が0(有効)である場合(ステップ61において、「Yes」である)、ステップ62に移行して、緊急ボタンの操作を受信した場合(リモコン61の緊急ボタンが押された場合)は(ステップ62において、「Yes」である)、ステップ63に移行して本イベントの発生を知らせるメール送信を指示し、ステップ61に戻る。なお、指示はメール送信テーブルT3(
図13参照)への書き込みにより行われる。
【0068】
(8-7)無反応イベント処理
無反応イベント制御部56の無反応イベント処理について、
図11を用いて説明する。ここでは、無反応イベント設定が、前述の表8の場合について説明する。
まず、処理は、電源ボタン11が長押しされて生活見守り装置100の電源が入った状態となるとスタートする。
ステップ71において、本イベント自体の有効/無効を示す変数(Ev)が0(有効)である場合(ステップ71において「Yes」である)、ステップ72に移行して人感センサが有効であり(ステップ72において「Yes」である)、人感反応未検出であれば(ステップ73において「Yes」である)、ステップ74に移行する。
ステップ74で音センサが有効であり(ステップ74において「Yes」である)、音反応未検出であれば(ステップ75において「Yes」である)、ステップ76に移行して、タイマ107から時間(T
1)を取得する。
次に、ステップ77に移行して人感センサが有効であり(ステップ77において「Yes」である)、人感反応未検出であれば(ステップ78において「Yes」である)、ステップ79に移行する。
ステップ79で音センサが有効であり(ステップ79において「Yes」である)、音反応未検出であれば(ステップ80において「Yes」である)、ステップ81に移行して、タイマ107から時間(T
0)を取得する。
ステップ82においてT
0-T
1が設定時間(2880時間)以上であれば(ステップ82において「Yes」である)、ステップ83において本イベントの発生を知らせるメール送信を指示し、ステップ71に戻る。なお、指示はメール送信テーブルT3(
図13参照)への書き込みにより行われる。
【0069】
(8-8)メール送信処理
メール送信制御部57のメール送信処理について、
図12を用いて説明する。
まず、処理は、電源ボタン11が長押しされて生活見守り装置100の電源が入った状態となるとスタートする。
ステップ91において、メール送信テーブルT3(
図13参照)にメール送信指示がある場合(ステップ91において、「Yes」である)、ステップ92に移行して、指示されたメールを読み出し、イベントメールテーブルT1(表2参照)のメールアドレス宛にメールを送信する(ステップ93)。
ステップ94に移行して、記憶部104のメール送信テーブルT3から送信したメールを削除し、ステップ91に戻る。
【0070】
(8-9)コマンドメール処理
コマンドメール制御部58のコマンドメール処理について、
図14を用いて説明する。ここでは、コマンドメール設定が、前述の表9の場合について説明する。
まず、処理は、電源ボタン11が長押しされて生活見守り装置100の電源が入った状態となるとスタートする。
まず、ステップ101において、本機能の有効/無効を示す変数(Ev)が0(有効)である場合(ステップ101において「Yes」である)、次の状態に移行する。
ステップ102において、POP3サーバアクセス時間間隔が設定値(5分)を経過している場合(ステップ102において、「Yes」である)、次の状態に移行する。
ステップ103において、POP3サーバ(pop.example.com)にアクセスして、ユーザ認証(メールアドレス「tanaka@example.com」、メールアカウント「tanaka」、メールパスワード「MAIL_PASSWORD」の情報を使用して認証を行う)を済ませた後、POP3サーバに保存されているメールをダウンロードし、次の状態に移行する。
ステップ104において、ダウンロードしたメールを解析し、コマンドメールの書式のメールが存在する場合(コマンドメール用ユーザ名「user」、コマンドメール用パスワード「pass」を使用して判定する)(ステップ104において、「Yes」である)、次の状態に移行する。
ステップ105において、コマンドメール内に書かれている指定のコマンド(例えば、表10参照)に対応した処理を行う。例えば、コマンド名が「STATUS」の場合には、現在のセンサデータに関する情報(温度、湿度等)を取得し、コマンド名が「DailyGraph」の場合には、一日分(指定した日付)のセンサデータに関する情報をグラフ化する等してコマンドを実行する。
ステップ106において、コマンドの実行結果を記載または添付したコマンド返信メールを作成し、メール送信テーブルT3に登録する。その後、ステップ101に戻る。
【0071】
(8-10)情報記憶処理
情報記憶制御部59の情報記憶処理について、
図15を用いて説明する。
ここでは、センサデータに関する情報を、表11に示す条件で記憶する場合について説明する。
【0072】
【0073】
まず、処理は、電源ボタン11が長押しされて生活見守り装置100の電源が入った状態となるとスタートする。
ステップ111において、センサデータに関する情報を0クリアする。
ステップ112において、所定時刻(例えば、10秒)である場合(ステップ112において、「Yes」である)、次の状態に移行しn=n+1とし(ステップ113)、温度・湿度、人感センサ、音センサの情報を取得する(ステップ114)。
ステップ115において、WBGT、熱中症指数レベルを取得する。
ステップ116において、T1=T1+T,M1=M1+M,B1=B1+B,V1=V1+V,W1=W1+W,L1=L1+Lとする。
次に、ステップ117においてn=6である場合(ステップ117において、「Yes」である)、次の状態に移行し、T1=T1/6,M1=M1/6,W1=W1/6,L1=L1/6を算出する(ステップ118)。
ステップ119において、現時刻,T1,M1,B1,V1,W1,L1を記憶し、ステップ111に戻る。
【0074】
<変形例>
以上、一実施形態に係る生活見守り装置について説明したが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例とを組み合わせたものでもよいし、変形例同士を組み合わせたものでもよい。また、実施形態や変形例に記載していない例や要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0075】
1.センサ部
実施形態のセンサ部102は、温湿度センサ21、人感センサ22、音センサ23を全て備えるが、これに限定されず、例えば、何れか1つのセンサのみでもよい。また、温湿度センサではなく、温度センサ、湿度センサを別々に設けてもよい。さらに、磁気センサ、照度センサ、離床センサ等を備えていてもよい。
【0076】
2.イベント
他のセンサを設け、センサ信号に応じたイベントを作成することも可能である。例えば、磁気センサのON/OFFによる扉または鍵の開閉、照度センサのON/OFFによる照明のON/OFF、離床センサのON/OFFによる起床の確認等のイベントを作成するようにしてもよい。
【0077】
3.制御部
実施形態では主制御部50でマルチタスク処理をしたが、例えば、温湿度イベント制御部51、熱中症イベント制御部52、警報ブザー解除イベント制御部53、定期通知イベント制御部54、緊急ボタンイベント制御部55、無反応イベント制御部56、メール送信制御部57、コマンドメール制御部58、情報記憶制御部59毎にCPUを設け、別々に制御して、センサデータに関する情報を取得してもよい。
【0078】
4.LAN
実施形態では、無線LAN接続の設定は、利用可能なアクセスポイントをスキャンして接続したいアクセスポイントを選択し、パスワードを入力して接続させたが、パスワードを入力せずにWPSにて操作することも可能である。
【0079】
5.メール送信処理
メール送信制御部57のメール送信処理は、例えば、
図16に示すようにしてもよい。
まず、処理は、電源ボタン11が長押しされて生活見守り装置100の電源が入った状態となるとスタートする。
ステップ191において、メール送信テーブルT3(
図13参照)にメール送信指示があれば(ステップ191において、「Yes」である)、ステップ192に移行して、イベントメールテーブルT1(表2参照)からメールを読み出し、イベントメールテーブルT1のメールアドレス宛にメールを送信する(ステップ193)。
ステップ194に移行して、記憶部104のメール送信テーブルT3から送信したメールを削除し、ステップ191に戻る。
次に、ステップ191において、メール送信テーブルT3にメール送信の指示がない場合(ステップ191において「No」である)、ステップ195に移行してコマンドメールがある場合(ステップ191において、「Yes」である)は、ステップ196においてコマンドメール内のコマンドを読み出し、コマンドメールテーブルT2(表10参照)に示すコマンド名に対応したデータ内容を設定された形式でそのメールアドレス宛に返信メールを送信し(ステップ197)、ステップ195に戻る。
一方、ステップ195において、コマンドメールがなければ(ステップ195において「No」である)、ステップ191に戻る。
【0080】
6.情報記憶処理
実施形態では、情報記憶制御部59がセンサデータに関する情報を記憶しているが、温湿度イベント制御部51や熱中症イベント制御部52等で取得したセンサデータに関する情報を作成し、記憶するようにしてもよい。
図15では、センサデータに関する情報を、表11に示す条件で記憶する場合の情報記憶処理について説明したが、条件は適宜変更可能であり、情報毎に個別に条件を設定することもできる。表11は一例であり、センサデータの取得回数を増減させてもよい。
【0081】
7.タイマ
タイマ107は、1個だけでなく複数個設けることもでき、現在の時刻以外に、例えば、イベント発生から次のイベント発生までの時間を計測することもできる。
【0082】
8.情報の送信要求
情報の送信要求は、電子メールでの要求に限定されず、スマートフォンのアプリ等で要求してもよい。
【0083】
9.コマンドメール
コマンドメールの存在の有無について、ユーザ名とパスワードから判断しているが、コマンドメールのタイトルから判断するようにしてもよい。この場合、コマンドメール区別用のタイトル名として、コマンドをメール本文中に記載するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0084】
100 生活見守り装置
102 センサ部
104 記憶部
105 制御部