(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-20
(45)【発行日】2022-09-29
(54)【発明の名称】ガイドレール
(51)【国際特許分類】
B01D 21/18 20060101AFI20220921BHJP
【FI】
B01D21/18 A
B01D21/18 G
(21)【出願番号】P 2021030284
(22)【出願日】2021-02-26
(62)【分割の表示】P 2020000151の分割
【原出願日】2016-03-18
【審査請求日】2021-02-26
(73)【特許権者】
【識別番号】508165490
【氏名又は名称】アクアインテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107102
【氏名又は名称】吉延 彰広
(74)【代理人】
【識別番号】100164242
【氏名又は名称】倉澤 直人
(74)【代理人】
【識別番号】100172498
【氏名又は名称】八木 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】大塚 修史
【審査官】富永 正史
(56)【参考文献】
【文献】実開平03-105901(JP,U)
【文献】特開平08-108010(JP,A)
【文献】特開2010-247064(JP,A)
【文献】特開2014-171968(JP,A)
【文献】特開平11-033311(JP,A)
【文献】特開平06-228901(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 21/00-21/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
沈殿池に沈殿した汚泥をかき寄せるかき寄せ部材が摺接する取り外し可能な複数のガイド板が該かき寄せ部材の移動方向に間隔をあけて連ねられたガイドレールであって、
前記ガイド板の、前記移動方向における両端部それぞれに配置され、該ガイド板の、前記移動方向と水平面内で直交する直交方向の両側それぞれの外側から、該ガイド板の該直交方向への移動を規制する着脱可能な規制部材と、
前記規制部材によって規制された前記両端部の間に配置され、
前記ガイド板の、前記移動方向における中央部分を前記沈殿池
の池底部に固定する
アンカボルトとを備えていることを特徴とするガイドレール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、沈殿池に沈殿した汚泥をかき寄せるかき寄せ部材のガイドレールに関する。
【背景技術】
【0002】
沈殿池の池底部に沈殿した汚泥を汚泥ピットにかき寄せる汚泥かき寄せ装置として、いわゆるレシプロ式のものや、いわゆるチェーンフライト式のものなどが知られている。
【0003】
レシプロ式の汚泥かき寄せ装置では、スクレーパやシュー等からなるかき寄せ部材を、汚泥ピットに近づく方向(一方側)と、汚泥ピットから遠ざかる方向(他方側)とに往復移動させる。これにより、沈殿池の池底部に沈殿した汚泥は、汚泥ピットに向けて段階的にかき寄せられていく。
【0004】
また、チェーンフライト式の汚泥かき寄せ装置では、駆動輪や従動輪といった回転輪に一部が巻き掛けられた無端チェーンにかき寄せ部材としてのフライト板を取り付け、無端チェーンを走行させることでフライト板を循環移動させる。無端チェーンが沈殿池の池底部を他方側から一方側に向けて走行するときには、無端チェーンに取り付けられたフライト板が他方側から一方側に向けて移動し、これによって池底部に沈殿した汚泥が汚泥ピットに向けてかき寄せられる。以下、スクレーパが往復移動する方向やフライト板が移動する方向を、移動方向と称することがある。
【0005】
かき寄せ部材は、池底部に固定されたガイドレールに摺接しながら移動する。例えば、レシプロ式の汚泥かき寄せ装置では、かき寄せ部材が往復移動すると、スクレーパとガイドレールとの間に設けられたシューがガイドレールに摺接する。また、チェーンフライト式の汚泥かき寄せ装置では、かき寄せ部材としてのフライト板がガイドレールに摺接する構成が一般的である。
【0006】
ガイドレールは、複数の長尺状のガイド板を長手方向に連ねて配置することで移動方向に沿って延在したものである。すなわち、複数のガイド板は、その長手方向を移動方向に一致させた姿勢で配置される。以下、移動方向と水平面内で直交する方向を、単に直交方向と称することがある。なお、直交方向は、配置されたガイド板の長手方向と水平面内で直交する方向になる。
【0007】
ガイド板は、耐摩耗性や材料コスト等を考慮して一般的に合成樹脂で構成されており、熱膨張によって伸びることで長手方向に波打ち状に変形してしまう場合がある。ガイド板が波打ち状に変形してしまうと、シューやフライト板の一部分のみがガイド板と摺接してしまい、シューやフライト板の他の部分はガイド板から浮き上がってしまうことがある。また、シュー等の一部分のみがガイド板と摺接していると、その一部分が集中的に摩耗する偏摩耗が生じることがある。このため、ガイド板の波打ち状の変形を防止しようと試みたガイドレールが提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2等参照)。
【0008】
特許文献1および特許文献2に記載されたガイドレールは、複数のガイド板が長手方向に間隔をあけて連ねられている。これによりガイド板とガイド板との間に隙間が生じるため、この隙間によって熱膨張によるガイド板の伸びを吸収し、ガイド板の波打ち状の変形を抑えようとするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】実公平08-10351号公報
【文献】特許第3107981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、ガイト板は取り換える必要が生じる場合がある。
【0011】
本発明は、ガイト板を取り換えやすくする工夫がなされたガイドレールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を解決する本発明のガイドレールは、
沈殿池に沈殿した汚泥をかき寄せるかき寄せ部材が摺接する取り外し可能な複数のガイド板が該かき寄せ部材の移動方向に間隔をあけて連ねられたガイドレールであって、
前記ガイド板の、前記移動方向における両端部それぞれに配置され、該ガイド板の、前記移動方向と水平面内で直交する直交方向の両側それぞれの外側から、該ガイド板の該直交方向への移動を規制する着脱可能な規制部材と、
前記規制部材によって規制された前記両端部の間に配置され、前記ガイド板の、前記移動方向における中央部分を前記沈殿池の池底部に固定するアンカボルトとを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ガイト板を取り換えやすくする工夫がなされたガイドレールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態であるガイドレールが設置された沈殿池を上方から見た 平面図である。
【
図2】(a)は、
図1に示す池底部に配置されたガイドレールを拡大して示す図で あり、(b)は、(a)の円で囲んだC部を拡大して示す図であり、(c)は、(b )のD-D線断面図であり、(d)は、(c)の円で囲んだE部を拡大して示す図で ある。
【
図3】ガイド板を取り換える様子を側方から見た図である。
【
図4】(a)は、
図1において円で囲んだA部を拡大して示す図であり、(b)は 、
図1のB-B線断面図である。
【
図5】かき寄せ部材が往復移動し、そのシューが、ガイドレールのガイド板上を摺 接する様子を概念的に示す図である。
【
図6】
図1~
図5に示すガイドレールの変形例について、
図2(b)に対応した状 態を示す図である。
【
図7】特許文献1および特許文献2に記載されたガイドレールにおいて、ガイド板 の端部に荷重が集中しやすい状況を概念的に説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本実施形態では、沈殿池の池底部を往復移動するかき寄せ部材を備えたレシプロ式の汚泥かき寄せ装置に、本発明のガイドレールを適用した態様を例に挙げて説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態であるガイドレール10が設置された沈殿池8を上方から見た平面図である。
図1では、沈殿池8の長手方向(図では左右方向)の中央部分を省略して示している。
【0018】
図1に示す沈殿池8は、上流壁8aと、下流壁8cと、一対の側壁8dによって囲まれた、平面視で略長方形状をした池である。この沈殿池8は、不図示の導水渠から汚水や雨水といった下水を受け入れ、受け入れた下水に含まれる汚泥を池底部8fに沈殿させ、
図1では右側から排水する。
【0019】
沈殿池8には、本実施形態のガイドレール10、汚泥かき寄せ装置20および汚泥ピット81が設けられている。本実施形態では、沈殿池8の池底部8fに長手方向に延在した3つのガイドレール10が設けられ、汚泥ピット81は、沈殿池8における
図1では左側部分に設けられている。以下、
図1における左側(汚泥ピット81に近づく方向)を一方側と称し、
図1における右側(汚泥ピット81から遠ざかる方向)を他方側と称することがある。なお、沈殿池8の池底部8fは、一方側に向かうに従って沈殿池8の水深が増加するように少しだけ傾斜した傾斜面になっている。また、汚泥ピット81にかき寄せられた汚泥は、図示しない汚泥ポンプによって沈殿池8の外部に排出される。
【0020】
汚泥かき寄せ装置20は、複数のかき寄せ部材3と、複数のかき寄せ部材3を連結した連結部材4と、かき寄せ部材3を往復移動させる駆動ロッド5と、駆動ロッド5に駆動力を付与する不図示の駆動機構と、かき寄せ部材3を駆動ロッド5や連結部材4に固定する固定機構7とを備えている。
【0021】
不図示の駆動機構は、地上に配置されたモータ、モータの回転駆動力を往復動作に変換する変換機、変換機の出力軸に一端が固定された往復ロッドおよび三角形状リンク等を備えており、不図示の三角形状リンクと
図1に示す駆動ロッド5とが、連結板51によって連結される。不図示のモータが回転し三角形状リンクが揺動すると、この三角形状リンクに連結された駆動ロッド5が、池底部8fに固定されたガイドレール10に沿って一方側と他方側との間で往復移動する。駆動ロッド5には、複数のかき寄せ部材3が固定されている。駆動ロッド5が往復移動することで、各かき寄せ部材3は、ガイドレール10に沿って一方側と他方側との間で往復移動する。かき寄せ部材3は、沈殿池8の長手方向に往復移動するものであり、以下、長手方向を移動方向とも称することがある。また、長手方向に水平面内で直交する方向を直交方向と称することがある。ここでいう直交方向とは、沈殿池8の池幅方向に相当するものである。すなわち、それぞれのガイドレール10は、移動方向に延在したものであり、3つのガイドレール10は、直交方向に間隔をあけて配置されている。
【0022】
図2(a)は、
図1に示す池底部8fに配置されたガイドレール10を拡大して示す図である。
【0023】
図2(a)に示すように、ガイドレール10は、複数の長尺状のガイド板11を有し、これら複数のガイド板11が、その長手方向に間隔をあけて連ねられている。なお、池底部8fに配置されたガイド板11の長手方向は移動方向と一致し、池底部8fに配置されたガイド板11の直交方向は、幅方向に相当する。
【0024】
ガイド板11は、例えば、厚さが5mm程度の超高分子量ポリエチレン製のものであり、長手方向の長さが1500mm程度、直交方向の長さが125mm程度に設定されている。複数のガイド板11それぞれは、アンカボルト12によって池底部8fに固定されており、隣り合うガイド板11を跨ぐ位置における直交方向の両側には、それぞれ規制部材13が設けられている。アンカボルト12には、打ち込むことで先端部分が拡がる、打ち込み式のプラスチック系アンカ等を用いることができる。アンカボルト12は、ガイド板11を長手方向に三等分した場合に、その中央に位置する部分に打ち込まれている。これにより、ガイド板11を池底部8fに固定しつつ、ガイド板11の長手方向の伸びを許容することできる。なお、本実施形態では、複数(図では4つ)のアンカボルト12によってガイド板11を固定しているが、1つのアンカボルト12によってガイド板11を固定する態様としてもよく、また、アンカボルト12によって固定する箇所は、ガイド板11の長手方向における真ん中に近ければ近いほど好ましい。
【0025】
図2(b)は、同図(a)の円で囲んだC部を拡大して示す図であり、同図(c)は、同図(b)のD-D線断面図であり、同図(d)は、同図(c)の円で囲んだE部を拡大して示す図である。
【0026】
図2(b)では、長手方向に間隔をあけて連ねられたガイド板11の端部どうしが対向する部分を拡大して示している。この
図2(b)を用いた説明では、便宜的に、一方側(左側)のガイド板11を一方側ガイド板11Aと称することがあり、他方側(右側)のガイド板11を他方側ガイド板11Bと称することがある。
【0027】
図2(b)に示すように、一方側ガイド板11Aの他方側の端部と、他方側ガイド板11Bの一方側の端部には、長手方向に対して斜めに形成された傾斜部111が設けられている。これら対向する傾斜部111,111は、同じ方向(図では一方側に向かうに従い下方)に傾斜したものであり、これら傾斜部111,111の間に、長手方向に対して斜めに延在した隙間Cが形成されている。これら傾斜部111,111の、長手方向に対して傾斜する傾斜角度αは、本実施形態では、共に45度に設定されている。この傾斜角度αを15度未満とすると先端部分が欠けやすくなる等、加工が困難になる場合があり、60度を超える角度にすると、詳しくは後述する、荷重を分散させる効果が低減する場合がある。このため、傾斜角度αは、15度以上60度以下の範囲で調整することが好ましい。なお、本実施形態では、一方側ガイド板11Aの傾斜部111の傾斜角度αと、他方側ガイド板11Bの傾斜部111の傾斜角度αとを同一に設定しているが、これらの傾斜角度αを異ならせてもよい。ただし、傾斜角度αを同一とする態様を採用すれば、長尺状の板材を長手方向に対して斜めにカットするだけでよいので、ガイド板11の製造の点を考慮すると好ましい。
【0028】
隙間Cは、ガイド板11の長手方向の伸びを吸収する空間であり、ガイド板11が熱膨張によって伸びた場合でも、隙間Cによりガイド板11が長手方向に波打ち状に変形してしまうことを防ぐことができる。なお、
図2(a)に示すように、最も一方側に配置されたガイド板11の一方側の端部と、最も他方側に配置されたガイド板11の他方側の端部は、長手方向と直交する方向に延在した形状に形成されているが、これは調整代等を考慮したものであり、これら端部に傾斜部を設けてもよい。
【0029】
規制部材13は、例えば、厚さ2mm程度の金属製の金具によって構成されており、この規制部材13が、隣り合う、一方側ガイド板11Aと他方側ガイド板11Bを跨いで配置され、ネジによって池底部8fに固定されている。また、この規制部材13は、一方側ガイド板11Aおよび他方側ガイド板11Bの、直交方向両側にそれぞれ配置されている。
図2(c)では、詳しくは後述するシュー32を二点鎖線で示しており、規制部材13が直交方向両側に配置されることで、シュー32がガイド板11に摺接する領域が確保されている。このように、本実施形態の規制部材13によれば、シュー32が摺接する領域を確保しつつ、少ない部品点数でガイド板11の端部の浮き上がりを効率的に規制することができる。
【0030】
図2(d)に示すように、規制部材13は、池底部8fに載置される本体部131と、この本体部131から斜め上方に延在した側方規制部132と、この側方規制部132の上端部から水平方向に延在した上方規制部133とを有している。上方規制部133は、ガイド板11を上方から覆う部分であり、ガイド板11の端部の浮き上がりを規制する部分である。側方規制部132は、ガイド板11の側方に位置し、ガイド板11の水平面内の動きを規制するものである。本実施形態では、上方規制部133がガイド板11の上面に接する構成の規制部材13を用い、側方規制部132がガイド板11の側面から僅かに離れた状態に規制部材13を取り付けている。なお、上方規制部133と、ガイド板11の上面との間に隙間が生じる構成の規制部材13を用いてもよいし、側方規制部132がガイド板11の側面に接触する状態に規制部材13を取り付けてもよい。
【0031】
ここで、
図2(a)に示すアンカボルト12によって、ガイド板11の水平面内の動きも規制する態様を採用すれば、側方規制部132によってガイド板11の水平面内の動きを規制する必要はなくなり、側方規制部132を省略することもできる。一方、1つのアンカボルト12で固定するとともに、側方規制部132がガイド板11の側面から離れた状態に規制部材13を取り付けることで、ガイド板11の水平面内の動きを許容する態様を採用してもよい。この態様によれば、ガイド板11の伸びが大きく、万一、ガイド板11の端部どうしが接触した場合であっても、ガイド板11が水平面内に動き、波打ち状の変形を防止することができる。
【0032】
図3は、ガイド板11を取り換える様子を側方から見た図である。
【0033】
破損等が生じ、ガイド板11を取り換える場合には、
図3(a)に示すように、まずアンカボルト12を取り外す。なお、頭部を切除することでガイド板11の固定が解放されるアンカボルトを用いている場合には、その頭部を切除すればよい。
【0034】
続いて、ガイド板11の長手方向における中央部分を持ち上げ、
図4(b)に示すように、ガイド板11の中央部分が上方に凸となるように湾曲させる。本実施形態のガイド板11は、厚さが5mm程度の超高分子量ポリエチレン製のものであるため、容易に湾曲させることができる。
【0035】
次に、湾曲させたガイド板11の、一方側の端部111部分と他方側の端部111部分を、順番に規制部材13から抜き出す。これにより、
図3(c)に示すように、ガイド板11を取り外すことができる。
【0036】
新しいガイド板11を取付ける場合には、ガイド板の長手方向における中央部分が上方に凸となるように湾曲させた状態で、一方側の端部111部分と他方側の端部111部分を、今度は、順番に規制部材13に挿入する。これにより、池底部8fにガイド板11が載置された状態になり、長手方向の位置を調整した後、アンカボルト12を打ち込んでガイド板11を池底部8fに固定する。なお、頭部を切除するタイプのアンカボルトを用いる場合には、頭部が切除された状態で池底部8fに残っている箇所とは違う箇所にアンカボルト12を打ち込めばよい。
【0037】
本実施形態では、ガイド板11の両端部分を規制部材13によって押さえ、アンカボルト12を打ち込むことでガイド板11を池底部8fに固定する態様を採用しているため、ガイド板11の取り換え作業を容易に行うことができる。なお、剛性が高いガイド板11を用いる場合には、規制部材13も取り外して、ガイド板11を交換すればよい。
【0038】
図1に示すように、各かき寄せ部材3は、長手方向に均等あるいは略均等の間隔で配置されている。かき寄せ部材3それぞれは、直交方向に延在したスクレーパ31(
図4参照)を備えたものである。かき寄せ部材3の往復移動のストロークは、かき寄せ部材3が配置された長手方向の間隔以上の距離に設定されている。沈殿池8に沈殿した汚泥は、かき寄せ部材3の往復移動により汚泥ピット81側に1ストロークづつ段階的にかき寄せられ、汚泥ピット81に送り込まれる。
【0039】
駆動ロッド5は、直交方向中央部に配置され、長手方向に延在している。また、連結部材4は、直交方向両端部それぞれに1つずつ配置されている。駆動ロッド5および連結部材4は、中空四角柱形状のステンレス製のものである。また、連結部材4それぞれは、複数のかき寄せ部材3が配置された長手方向の全長にわたって延在し、固定機構7によって、複数のかき寄せ部材3それぞれが固定されている。これにより、連結部材4それぞれは、複数のかき寄せ部材3全てを連結している。さらに、駆動ロッド5と連結部材4は、複数の連結バー41,42で連結されている。これにより、不図示の駆動機構から駆動ロッド5に伝達される駆動力が、効率的に連結部材4にも伝達され、駆動ロッド5が往復移動することで、2つの連結部材4も往復移動する。
【0040】
図4(a)は、
図1において円で囲んだA部を拡大して示す図であり、同図(b)は、
図1のB-B線断面図である。
【0041】
図4(a)および同図(b)に示すように、かき寄せ部材3は、スクレーパ31と、このスクレーパ31とガイドレール10との間に載置されたシュー32とを有している。スクレーパ31は、曲げ加工したステンレス製の板で構成されており、一方側に面し、池底部8fに沈殿した汚泥を一方側(
図1に示す汚泥ピット81側)にかき寄せるかき寄せ面311と、かき寄せ面311の上端部分から他方側に向けて下方に傾斜した傾斜面312とを備えたものである。
【0042】
シュー32は、一方側部分に立ち上がった固定壁321と、この固定壁321の下端部分から他方側に延在しガイド板11上に載置される摺接部322と、この摺接部322の他方側の端部から一方側の斜め上方に向けて突出した受部323とを有している。本実施形態のシュー32は、いわゆるステンレス鋳物である。
図4(b)に示すように、摺接部322は、スクレーパ31が載置される部分である。この摺接部322は、かき寄せ部材3が往復移動する際にその下面がガイド板11と摺接し、ガイド板11との摩耗を低減する機能も有するものである。なお、摺接部322には、上方に突出した第2受部322aが形成されており、この第2受部322aと受部323に、摺接部322に載置されたスクレーパ31が係止する。
【0043】
かき寄せ部材3が一方側に移動する際には、シュー32に載置されたスクレーパ31のかき寄せ面311が汚泥を一方側にかき寄せる。一方、傾斜面312は、他方側に向かってスクレーパ31が先細になるように、池底部8f側に傾斜している。かき寄せ部材3が他方側に移動する際には、その傾斜面312を汚泥が乗り越えることで、かき寄せ面311でかき寄せられた位置に汚泥の大部分を留まらせることができる。
【0044】
駆動ロッド5にかき寄せ部材3を固定する固定機構7は、一対のアングル71,71と、押圧部材72とを有している。なお、連結部材4にかき寄せ部材3を固定する固定機構7は、駆動ロッド5にかき寄せ部材3を固定する固定機構7と同様の構成であるため説明を省略する。
【0045】
一対のアングル71それぞれは、ステンレス製のL形金具であり、上下方向に延在した姿勢で駆動ロッド5における直交方向両側部分それぞれに溶接されている。押圧部材72は、ボルト721と、3つのナット722と、キャップ723とを有し、駆動ロッド5の直交方向両側にそれぞれ設けられている。ボルト721は、ナット722が取り付けられた状態で、アングル71とシュー32の固定壁321とに挿通され、ナット722により固定されている。また、ボルト721の他方側の端部には、キャップ723が取り付けられ、このキャップ723は、かき寄せ面311に当接し、一方側から他方側に向けてかき寄せ面311を押圧している。これにより、かき寄せ部材3が、固定機構7によって駆動ロッド5に固定されている。
【0046】
図5は、かき寄せ部材3(
図4参照)が往復移動し、そのシュー32が、ガイドレール10のガイド板11上を摺接する様子を概念的に示す図である。この
図5を用いた説明でも、便宜的に、一方側(左側)のガイド板11を一方側ガイド板11Aと称することがあり、他方側(右側)のガイド板11を他方側ガイド板11Bと称することがある。また、
図5では、かき寄せ部材3が一方側に移動し、シュー32の一方側の端部32aが隙間Cに差し掛かった状態を二点鎖線で示し、シュー32の一方側の端部32aが隙間Cを通過した状態を実線で示し、シュー32の他方側の端部32bも隙間Cを通過した状態を一点鎖線で示している。なお、かき寄せ部材3が他方側に移動する場合には、一点鎖線で示すシュー32は、その他方側の端部32bが隙間Cに差し掛かった状態になり、実線で示すよシュー32は、他方側の端部32bが隙間Cを通過した状態になり、二点鎖線で示すシュー32は、一方側の端部32aも隙間Cを通過した状態になる。
【0047】
図5に示すように、シュー32が、二点鎖線で示す状態から、隙間Cを通過し、一点鎖線で示す状態に移動するまで、シュー32の、一方側の端部32aも他方側の端部32bも、一方側ガイド板11Aと他方側ガイド板11Bの双方の傾斜部111に対して斜めに交わり、かつ、その交わった箇所が長手方向に移っていく。これにより傾斜部111にかかる荷重が長手方向に分散されやすく、また、シュー32の一方側の端部32aとの接触による接触荷重も生じにくい。この結果、ガイド板11の端部の摩耗を抑えることができる。
【0048】
さらに、本実施形態では、一方側ガイド板11Aと他方側ガイド板11Bの双方の傾斜部111が同じ方向に傾斜し、これら傾斜部111どうしが、直交方向に重なる態様を採用している。これにより、シュー32が隙間Cを通過する間、シュー32が、一方側ガイド板11Aと他方側ガイド板11Bの両方の上に位置しやすくなる。この結果、傾斜部111にかかる荷重の集中をより効率的に回避することができる。
【0049】
また、シュー32が往復し他方側に移動する場合も、同じく、傾斜部111にかかる荷重が長手方向に分散されやすく、また、シュー32の他方側の端部32bとの接触による接触荷重も生じにくくなる。
【0050】
以上、説明したように、本実施形態のガイドレール10によれば、ガイド板11の伸びによる波打ち状の変形を防止しつつ、ガイド板11の端部の摩耗を抑えることができる。
【0051】
次に、
図1~
図5に示すガイドレール10の変形例について説明する。以下に説明する変形例においては、
図1~
図5に示す実施形態との相違点を中心に説明し、
図1~
図5に示す実施形態における構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号を付して説明し、重複する説明は省略することがある。
【0052】
図6は、
図1~
図5に示すガイドレール10の変形例について、
図2(b)に対応した状態を示す図である。
【0053】
図6(a)は第1変形例を示しており、第1変形例のガイドレール10では、ガイド板11のそれぞれの端部に傾斜方向が異なる2つの傾斜部を設けている。具体的には、ガイド板11のそれぞれの端部には、直交方向の両側から直交方向の中央に向かうに従い他方側に斜めに形成された傾斜部111a、111bを有している。これにより、一方側ガイド板11Aの他方側の端部は、三角形に突出した形状に形成され、他方側ガイド板11Bの一方側の端部は、三角形に切り欠かれた形状に形成されている。この第1変形例のように、ガイド板11のそれぞれの端部に複数の傾斜部111を形成する態様も採用することができる。
【0054】
図6(b)は第2変形例を示しており、第2変形例のガイドレール10では、ガイド板11のそれぞれの端部に複数の傾斜部111を形成し、ガイド板11のそれぞれの端部を、直交方向にジグザグに形成している。これにより、一方側ガイド板11Aと他方側ガイド板11Bとの間には、ジグザグの隙間Cが生じている。
【0055】
図6(c)は第3変形例を示しており、この
図6(c)では、シュー32を概念的に示している。上記実施形態および本変形例では、ガイド板11の直交方向の長さを、シュー32の直交方向の長さに比べて、かなり余裕をもって長く設定している。本変形例のガイド板11では、シュー32が摺接する部分に傾斜部111を形成し、規制部材13によって規制される部分には、直交方向に延在する直交部112を形成している。この変形例によれば、規制部材13によるガイド板11の規制をより安定させることができる。なお、一点鎖線で示すように、シュー32の一方側の端部32aや他方側の端部32bを円弧状に形成してもよいし、二点鎖線で示すように、長手方向に対して斜めであって、傾斜部111と交わる方向に形成してもよい。
【0056】
本発明は上述の実施の形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことが出来る。例えば、本実施形態では、レシプロ式の汚泥かき寄せ装置に、本発明のガイドレールを適用した態様を例に挙げて説明したが、本発明のガイドレールは、チェーンフライト式の汚泥かき寄せ装置に適用してもよく、この場合には、フライト板がガイドレールに摺接することになる。なお、以上説明した各変形例の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を実施形態や他の変形例に適用してもよい。
【0057】
また、これまでに説明した第1のガイドレールは、沈殿池に沈殿した汚泥をかき寄せるかき寄せ部材が摺接する複数のガイド板が長手方向に間隔をあけて連ねられ、
前記複数のガイド板それぞれは、前記長手方向に対して斜めに形成された傾斜部が該長手方向の端部に設けられたものであることを特徴としてもよい。
【0058】
上記特許文献1および上記特許文献2に記載されたガイドレールでは、ガイド板とガイド板との間に隙間を有しているため、シューやフライト板が移動して隙間を通過する際等に、ガイド板の長手方向における端部に荷重が集中しやすくなり、また、この端部にシュー等が接触する場合もあり、ガイド板の長手方向における端部が摩耗しやすいという問題がある。以下、ガイド板の長手方向における端部を、ガイド板の端部と称する場合がある。
【0059】
図7は、特許文献1および特許文献2に記載されたガイドレール90において、ガイド板91,92の端部91b,92aに荷重が集中しやすい状況を概念的に説明する図である。
図7では、図の左右方向が、ガイド板91,92の長手方向、およびシュー93の移動方向に相当し、左側が不図示の汚泥ピットに近づく方向(一方側)になり、右側が汚泥ピットから遠ざかる方向(他方側)になり、紙面と直交する方向が直交方向になる。さらに、
図7では、一方側のガイド板91と他方側のガイド板92とが長手方向に間隔をあけて連ねられた部分を側方から見て、これらガイド板91,92に対し、シュー93が、一方側と他方側とに往復移動する様子を段階的に示している。
【0060】
図7(a)では、太い矢印で示すようにシュー93が汚泥ピットに向けて他方側から一方側に移動し、直交方向に見て、その一方側下端部93aが、他方側のガイド板92における一方側端部92aに一致した状態を一点鎖線で示している。この状態からシュー93がさらに一方側に移動すると、シュー93は他方側のガイド板92から一方側に向けて隙間C上に突出していき、隙間C上に位置する部分が徐々に増えていく。やがて実線で示すように、シュー93の一方側下端部93aが一方側のガイド板91における他方側端部91bに接触する。シュー93が、一点鎖線に示す状態から実線で示す状態に移動するまでは、シュー93が隙間C上に突出していき、他方側のガイド板92における一方側の端部92aに荷重が集中しやすい。また、シュー93の一方側下端部93aが、一方側のガイド板91における他方側端部91bに接触すると、この接触した部分に衝撃荷重が生じてしまう。
【0061】
図7(b)では、太い矢印で示すようにシュー93がさらに一方側に移動し、その他方側下端部93bが、他方側のガイド板92における一方側端部92aからわずかに離れた状態を一点鎖線で示している。この状態からシュー93がさらに一方側に移動すると、シュー93は一方側のガイド板91における他方側端部91bに荷重をかけながら、実線で示す、シュー93全体が一方側のガイド板91上に乗り上げる位置まで移動する。このように、シュー93が、一点鎖線で示す状態から実線で示す状態に移動するまでは、一方側のガイド板91における他方側端部91bに荷重が集中しやすい。
【0062】
図7(c)では、一方側に移動したシュー93が太い矢印で示すように一方側から他方側に移動し、直交方向に見て、その一方側端部93bが、一方側のガイド板91における他方側端部91bに一致した状態を一点鎖線で示している。この状態からシュー93がさらに他方側に移動して他方側下端部93bが隙間Cを通過し、実線で示すように、他方側のガイド板92における一方側端部92aに接触するまでは、シュー93が隙間C上に突出していき、一方側のガイド板91における他方側端部91bに荷重が集中しやすい。また、シュー93の他方側下端部93bが、他方側のガイド板92における一方側端部92aに接触すると、この接触した部分に衝撃荷重が生じてしまう。
【0063】
図7(d)では、太い矢印で示すようにシュー93がさらに他方側に移動し、その一方側下端部93aが、一方側のガイド板91における他方側端部91bからわずかに離れた状態を一点鎖線で示している。この状態からシュー93がさらに他方側に移動して一方側下端部93aが隙間Cを通過し、実線で示すように、シュー93全体が他方側のガイド板92上に乗り上げるまでは、他方側のガイド板92における一方側の端部92aに荷重が集中しやすい。
【0064】
これらのように、特許文献1および特許文献2に記載されたガイドレールをレシプロ式の汚泥かき寄せ装置に採用した場合には、シューが往復移動する際に、ガイド板の端部に荷重が集中し、この端部が摩耗しやすい。また、特許文献1および特許文献2に記載されたガイドレールをチェーンフライト式の汚泥かき寄せ装置に採用した場合には、シューに代わるフライト板がガイド板上を他方側から一方側に向けて移動することで
図7(a)および同図(b)に示す状態が連続する。このため、レシプロ式と同じく、ガイド板の端部に荷重が集中し、この端部が摩耗しやすい。
【0065】
一方、上記第1のガイドレールによれば、ガイド板の伸びによる波打ち状の変形を防止しつつ、ガイド板の端部の摩耗を抑える工夫がなされている。
【0066】
また、これまでに説明した第2のガイドレールは、沈殿池に沈殿した汚泥をかき寄せるかき寄せ部材が摺接する複数のガイド板が長手方向に間隔をあけて連ねられ、
前記複数のガイド板それぞれは、前記長手方向に対して斜めに形成された傾斜部が該長手方向の端部に設けられたものであり、
前記ガイド板の、前記長手方向と水平面内で直交する直交方向の両側それぞれの外側から、該ガイド板の該直交方向への移動を規制する着脱可能な規制部材を備えることを特徴とする。
【0067】
ここで、前記かき寄せ部材は、前記沈殿池の池底部において、一方側(汚泥ピットに近づく方向)と、他方側(汚泥ピットから遠ざかる方向)とに往復移動するものであってもよいし、他方側から一方側に向けて移動するものであってもよい。また、前記ガイド板は、レシプロ式の汚泥かき寄せ装置におけるシューが摺接するものであってもよいし、チェーンフライト式の汚泥かき寄せ装置におけるフライト板が摺接するものであってもよい。さらに、前記ガイド板は、合成樹脂製のものであり、前記シューや前記フライト板が金属製のものであってもよい。また、前記傾斜部は、前記長手方向に対して、15度以上60度以下の角度で傾斜したものであってもよい。
【0068】
上記ガイドレールによれば、複数のガイド板が長手方向に間隔をあけて連ねられたものであるため、熱膨張によって該ガイド板が伸びても、ガイド板とガイド板との間に生じた隙間によって該ガイド板の伸びが吸収され、該ガイド板の波打ち状の変形を抑えることができる。また、前記複数のガイド板それぞれは、その長手方向に対して斜めに形成された傾斜部が該長手方向の端部に設けられたものであるため、シューやフライト板が移動して、前記ガイド板どうしの隙間を通過する際等において、該傾斜部によって荷重が長手方向に分散されやすく、また、シュー等との接触による接触荷重も生じにくい。これにより、前記ガイド板の端部の摩耗を抑えることができる。
【0069】
また、前記複数のガイド板は、隣り合う該ガイド板それぞれの前記傾斜部が、同じ方向に傾斜したものであってもよい。
【0070】
こうすることで、シューやフライト板が移動して前記ガイド板どうしの隙間を通過する間、直交方向に見て、シュー等の端部が該ガイド板上に位置しやすくなる。この結果、前記ガイド板の端部にかかる荷重の集中をより効率的に回避することができる。
【0071】
なお、隣り合う前記ガイド板の前記傾斜部どうしが、直交方向に重なるものであってもよい。
【0072】
さらに、前記規制部材は、隣り合う該ガイド板を跨いで配置され、前記ガイド板を上方から覆う上方規制部を有するものであってもよい。
【0073】
前記規制部材を備える態様を採用すれば、少ない部品点数で前記ガイド板の浮き上がりを防止することができる。
【0074】
また、前記ガイド板の側方に位置する側方規制部を有するものであってもよい。
【0075】
こうすることで、前記ガイド板の、水平面内におけるずれを抑えることができる。
【0076】
さらに、前記ガイド板を、その長手方向の中央部分で前記沈殿池に固定する固定部材を備えたものであってもよい。
【0077】
ここでいう中央部分とは、前記ガイド板を長手方向に三等分した場合に、その中央に位置する部分をいう。なお、前記固定部材によって前記ガイド板を前記沈殿池に固定する位置は、前記中央部分の中でも、長手方向における真ん中に近ければ近いほど好ましい。また、前記固定部材は、前記中央部分に複数設けてもよい。
【0078】
前記固定部材を備える態様を採用すれば、前記ガイド板の位置を固定しつつ、該ガイド板の長手方向の伸びを許容することが容易になる。
【0079】
また、これまでに説明したガイドレールは、
沈殿池に沈殿した汚泥をかき寄せるかき寄せ部材が摺接する複数のガイド板が長手方向に間隔をあけて連ねられたガイドレールであって、
前記ガイド板の、前記長手方向と水平面内で直交する直交方向の両側それぞれの外側から、該ガイド板の該直交方向への移動を規制する着脱可能な規制部材を備えたことを特徴としてもよい。
【0080】
前記規制部材は、隣り合う前記ガイド板を跨いで配置され、該ガイド板を上方から覆う上方規制部を有するものであってもよい。
【0081】
また、これまでに説明したガイドレールは、
沈殿池に沈殿した汚泥をかき寄せるかき寄せ部材が摺接する複数のガイド板が長手方向に間隔をあけて連ねられたガイドレールであって、
前記ガイド板の、前記長手方向と水平面内で直交する直交方向の両側それぞれの外側から、該ガイド板の該直交方向への移動を規制する着脱可能な規制部材を備え、
前記規制部材は、隣り合う前記ガイド板を跨いで配置され、該ガイド板を上方から覆う上方規制部を有するものであることを特徴とする。
【0082】
前記規制部材は、前記ガイド板の側方に位置する側方規制部を有するものであってもよい。
【0083】
前記ガイド板を、その長手方向の中央部分で前記沈殿池に固定する固定部材を備えたことを特徴としてもよい。
また、これまでに説明したガイドレールは、
沈殿池に沈殿した汚泥をかき寄せるかき寄せ部材が摺接する取り外し可能な複数のガイド板が該かき寄せ部材の移動方向に間隔をあけて連ねられたガイドレールであって、
前記ガイド板の、前記移動方向における両端部それぞれに配置され、該ガイド板の、前記移動方向と水平面内で直交する直交方向の両側それぞれの外側から、該ガイド板の該直交方向への移動を規制する着脱可能な規制部材と、
前記規制部材によって規制された前記両端部の間に配置され、前記ガイド板を前記沈殿池に固定する固定部材とを備えていることを特徴とする。
前記固定部材は、前記ガイド板の、前記移動方向における中央部分に配置されたものであってもよい。
【符号の説明】
【0084】
10 ガイドレール
11 ガイド板
111 傾斜部
12 アンカボルト
13 規制部材
20 汚泥かき寄せ装置
3 かき寄せ部材
31 スクレーパ
32 シュー
8 沈殿池
C 隙間