(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-20
(45)【発行日】2022-09-29
(54)【発明の名称】光モジュール
(51)【国際特許分類】
H01L 31/02 20060101AFI20220921BHJP
H05K 3/36 20060101ALI20220921BHJP
H05K 1/14 20060101ALI20220921BHJP
【FI】
H01L31/02 B
H05K3/36 Z
H05K1/14 Z
(21)【出願番号】P 2018037341
(22)【出願日】2018-03-02
【審査請求日】2021-02-04
(73)【特許権者】
【識別番号】301005371
【氏名又は名称】日本ルメンタム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青木 哲哉
(72)【発明者】
【氏名】入江 裕紀
(72)【発明者】
【氏名】石井 宏佳
(72)【発明者】
【氏名】高橋 孝市
【審査官】原 俊文
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-003108(JP,A)
【文献】特開平11-233911(JP,A)
【文献】特開2014-103138(JP,A)
【文献】特開2016-009053(JP,A)
【文献】特開2001-085733(JP,A)
【文献】特開2007-123744(JP,A)
【文献】特開平02-216896(JP,A)
【文献】特開2013-104982(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0062756(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/00-31/0392
H01L 31/08-31/20
H01S 5/00-5/50
H05K 1/14
H05K 3/36
G02B 6/42-6/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表裏面を有するリジッド基板と、
第2表裏面を有するフレキシブル基板と、
前記リジッド基板と前記フレキシブル基板を電気的に接続するコネクタと、
前記リジッド基板及び前記フレキシブル基板の少なくとも一方に電気的に接続されて光通信信号及び電気通信信号を少なくとも一方から他方に変換するための光サブアセンブリと、
を有し、
前記リジッド基板は、前記コネクタが固定される第1固定領域を、前記第1表裏面の少なくとも一方に有し、
前記フレキシブル基板は、前記コネクタが固定される第2固定領域を、前記第2表裏面の少なくとも一方に有し、
前記第1固定領域及び前記第2固定領域は、相互に交差する方向に沿って拡がり、
前記第2固定領域は、前記第1表裏面に沿った方向で、前記リジッド基板の外側にあり、
前記リジッド基板は、前記第1表裏面の周縁に第1端面を有し、
前記第2固定領域は、前記第1端面と対向し、
前記コネクタは、前記第1端面に対向し、
前記フレキシブル基板は、屈曲して、前記リジッド基板の前記第1表裏面の上方及び下方の少なくとも一方に位置する部分を有することを特徴とする光モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載の光モジュールであって、
前記コネクタは、前記第1固定領域に対向する面と、前記第2固定領域に対向する面と、を有することを特徴とする光モジュール。
【請求項3】
請求項
1に記載の光モジュールであって、
前記リジッド基板は、相互に反対の両側の少なくとも一方に、前記第1固定領域を有することを特徴とする光モジュール。
【請求項4】
請求項
3に記載の光モジュールであって、
前記フレキシブル基板は、相互に反対の両側の少なくとも一方に、前記第2固定領域を有することを特徴とする光モジュール。
【請求項5】
請求項
3に記載の光モジュールであって、
前記フレキシブル基板は、相互に反対の両側の間に、前記第2固定領域を有することを特徴とする光モジュール。
【請求項6】
請求項
3に記載の光モジュールであって、
前記フレキシブル基板は、相互に反対の両側の少なくとも一方及び前記両側の間のそれぞれに、前記第2固定領域を有することを特徴とする光モジュール。
【請求項7】
請求項
1に記載の光モジュールであって、
前記リジッド基板の前記第1固定領域は、一対の第1固定領域を含み、
前記一対の第1固定領域は、前記リジッド基板の相互に反対の両側それぞれにあり、
前記フレキシブル基板の前記第2固定領域は、一対の第2固定領域を含み、
前記一対の第2固定領域は、前記フレキシブル基板の相互に反対の両側の一方及び前記両側の間の位置にあり、
前記コネクタは、前記一対の第1固定領域それぞれ及び前記一対の第2固定領域それぞれに固定される一対のコネクタを含むことを特徴とする光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
光通信に用いられている光モジュールは、小型化、高機能化及び高密度化が進んでいる。動作・制御のために複数の集積回路チップが用いられ、それらは光モジュール内のプリント基板(PCB)に搭載されている。また、複数チャネルに対応するため、1枚のPCBでは足りず、複数のPCBを用いることが知られている(特許文献1及び2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-244146号公報
【文献】特開2014-67835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び2には、二段重ねのPCBが開示されている。上下のPCBの接続は、特許文献1ではフレキシブルプリント基板(FPC)が使用され、特許文献2ではコネクタが使用される。しかし、PCBに占めるFPCとの接続面積又はコネクタの搭載面積が大きいため、小型化の要求に応えられていなかった。
【0005】
本発明は、小型化の要求に応えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明に係る光モジュールは、第1表裏面を有するリジッド基板と、第2表裏面を有するフレキシブル基板と、前記リジッド基板と前記フレキシブル基板を電気的に接続するコネクタと、前記リジッド基板及び前記フレキシブル基板の少なくとも一方に電気的に接続されて光通信信号及び電気通信信号を少なくとも一方から他方に変換するための光サブアセンブリと、を有し、前記リジッド基板は、前記コネクタが固定される第1固定領域を、前記第1表裏面の少なくとも一方に有し、前記フレキシブル基板は、前記コネクタが固定される第2固定領域を、前記第2表裏面の少なくとも一方に有し、前記第1固定領域及び前記第2固定領域は、相互に交差する方向に沿って拡がり、前記第2固定領域は、前記第1表裏面に沿った方向で、前記リジッド基板の外側にあることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、第2固定領域がリジッド基板の外側にあるので、リジッド基板におけるコネクタの搭載面積を小さくすることができ、光モジュールの小型化が可能になる。
【0008】
(2)(1)に記載の光モジュールであって、前記コネクタは、前記第1固定領域に対向する面と、前記第2固定領域に対向する面と、を有することを特徴としてもよい。
【0009】
(3)(2)に記載の光モジュールであって、前記リジッド基板は、前記第1表裏面の周縁に第1端面を有し、前記第2固定領域は、前記第1端面と対向し、前記コネクタは、前記第1端面に対向することを特徴としてもよい。
【0010】
(4)(3)に記載の光モジュールであって、前記フレキシブル基板は、屈曲して、前記リジッド基板の前記第1表裏面の上方及び下方の少なくとも一方に位置する部分を有することを特徴としてもよい。
【0011】
(5)(4)に記載の光モジュールであって、前記リジッド基板は、相互に反対の両側の少なくとも一方に、前記第1固定領域を有することを特徴としてもよい。
【0012】
(6)(5)に記載の光モジュールであって、前記フレキシブル基板は、相互に反対の両側の少なくとも一方に、前記第2固定領域を有することを特徴としてもよい。
【0013】
(7)(5)に記載の光モジュールであって、前記フレキシブル基板は、相互に反対の両側の間に、前記第2固定領域を有することを特徴としてもよい。
【0014】
(8)(5)に記載の光モジュールであって、前記フレキシブル基板は、相互に反対の両側の少なくとも一方及び前記両側の間のそれぞれに、前記第2固定領域を有することを特徴としてもよい。
【0015】
(9)(4)に記載の光モジュールであって、前記リジッド基板の前記第1固定領域は、一対の第1固定領域を含み、前記一対の第1固定領域は、前記リジッド基板の相互に反対の両側それぞれにあり、前記フレキシブル基板の前記第2固定領域は、一対の第2固定領域を含み、前記一対の第2固定領域は、前記フレキシブル基板の相互に反対の両側の一方及び前記両側の間の位置にあり、前記コネクタは、前記一対の第1固定領域それぞれ及び前記一対の第2固定領域それぞれに固定される一対のコネクタを含むことを特徴としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態に係る光モジュールの斜視図である。
【
図2】
図1に示す光モジュールのII-II線断面の概略図である。
【
図6】フレキシブル基板の屈曲内面を示す展開図である。
【
図7】
図5に示す光モジュールのVII-VII線断面の拡大図である。
【
図8】
図5に示す光モジュールのVIII-VIII線断面の拡大図である。
【
図9】
図5に示す光モジュールのIX-IX線断面の拡大図である。
【
図10】
図5に示す光モジュールのX-X線断面の拡大図である。
【
図11】実施形態の変形例1に係る光モジュールの斜視図である。
【
図12】実施形態の変形例2に係る光モジュールの概略図である。
【
図13】実施形態の変形例3に係る光モジュールの概略図である。
【
図14】実施形態の変形例4に係る光モジュールの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係る光モジュールの斜視図である。光モジュールは、光サブアセンブリ10を有する。光サブアセンブリ10は、光通信信号及び電気通信信号を少なくとも一方から他方に変換する。光モジュールは、光送信機能を有する光サブアセンブリ(TOSA: Transmitter Optical Sub-Assembly)10Aと、光受信機能を有する光サブアセンブリ(ROSA: Receiver Optical Sub-Assembly)10Bを備えるトランシーバ(光送受信モジュール)である。
【0019】
光モジュールは外部のホスト装置との電気通信信号(高周波信号)のやり取りを行う。ホスト装置から入力される電気通信信号は、信号変換処理を施したのち光サブアセンブリ(TOSA)10Aに入力され、光通信信号に変換され、光ファイバと光学的に接続されるレセプタクル12Aを通して出力される。一方、光ファイバと光学的に接続されるレセプタクル12Bより入力される光通信信号は、光サブアセンブリ(ROSA)10Bに入力され、電気通信信号に変換され、増幅などの処理がされて外部のホスト装置へ出力される。光サブアセンブリ10は、リジッド基板14及びフレキシブル基板16の少なくとも一方(例えば両方)に電気的に接続されている。
【0020】
図2は、
図1に示す光モジュールのII-II線断面の概略図である。光モジュールは、リジッド基板14を有する。リジッド基板14は、ガラスエポキシからなるベースに複数の配線層を内層に有する多層基板である。リジッド基板14は第1表裏面14a,14bを有する。リジッド基板14は、第1表裏面14a,14bの周縁にこれらを囲むように第1端面14cを有する。
【0021】
図3は、リジッド基板14の第1表面14a側を示す平面図である。
図4は、リジッド基板14の第1裏面14b側を示す平面図である。リジッド基板14は、第1配線パターン18を有する。第1配線パターン18は、多層からなり、異なる層の接続に図示しないビアが使用される。第1配線パターン18は、内層配線を含み、表層配線を含んでもよく、
図3及び
図4ではこれらを区別せずに示してある。
【0022】
図1に示す光サブアセンブリ10は、少なくとも第1配線パターン18に電気的に接続されている。電気通信信号を伝送するための通信配線20は、第1配線パターン18に含まれる。第1配線パターン18は、第1端子22及び第2端子24を含む。第1端子22及び第2端子24は、リジッド基板14の長さ方向に相互に反対側の両端部にそれぞれ位置する。第1端子22は、通信配線20の一部であって光サブアセンブリ10に接続される。第2端子24は、通信配線20の他の一部であって電気通信信号の外部入出力用であり、複数の外部端子T
outに含まれる。
【0023】
リジッド基板14(例えばその第1表面14a)には第1集積回路チップ26が搭載されている。第1集積回路チップ26は、入出力される電気通信信号を処理するためのものである。例えばデジタルシグナルプロセッサ等である。第1集積回路チップ26は、第1端子22及び第2端子24の間で、通信配線20に電気的に接続されている。第1集積回路チップ26には放熱板28が取り付けられている。
【0024】
リジッド基板14(例えばその第1裏面14b)には、電源ICチップ30が搭載されている。電源ICチップ30は、所定の電源電圧を供給するためのものであり、外部端子T
outから延びる配線I
pwに接続されている。電源ICチップ30は、第1集積回路チップ26とは接続されないが、それ以外の部品(例えば
図2に示す第2集積回路チップ32及びプロセッサチップ34)に接続される。なお、電源ICチップ30と第1集積回路チップ26が接続されていても良い。またここでは電源ICチップ30は一つのチップとして表記したが、複数のICもしくは同等の機能を有する電子部品で構成される回路であっても構わない。
【0025】
第1配線パターン18は、後述する第2配線パターン36(
図6)に電気的に接続するための第3端子38を含む。第3端子38は、リジッド基板14の長さ方向の両端部を避けて、両端部の間の方向(長さ方向)に直交する方向(幅方向)の両側の少なくとも一方(例えば両方)にある。例えば、第1集積回路チップ26に接続される第3端子38A及び電源ICチップ30に接続される第3端子38B,38Cが、第2配線パターン36(
図6)に電気的に接続される。なお、第3端子38は、リジッド基板14の第1表裏面14a,14bにある一対のパッドを含み、両者はビアで接続されている(
図7~
図9参照)。
【0026】
図5は、光サブアセンブリ10の平面図である。光モジュールは、フレキシブル基板16を有する。フレキシブル基板16は、フレキシブル性を有し、ポリイミド樹脂などの樹脂からなるベースに複数の配線層を内層に有する多層基板である。フレキシブル基板16は、
図2に示すように屈曲して、リジッド基板14の第1表裏面14a,14bの上方及び下方の少なくとも一方(例えば両方)に位置する部分を有する。フレキシブル基板16は第2表裏面16a,16bを有する。第1集積回路チップ26に取り付けられた放熱板28を避けるための穴40(
図1及び
図5)をフレキシブル基板16は有する。
【0027】
図6は、フレキシブル基板16の屈曲内面(第2裏面16b)を示す展開図である。フレキシブル基板16は、第2配線パターン36を有する。第2配線パターン36は、内層配線を含み、表層配線を含んでもよく、
図6ではこれらを区別せずに示してある。光サブアセンブリ10は、第2配線パターン36にも電気的に接続されている(
図1参照)。第2配線パターン36は、光サブアセンブリ10の制御信号を伝送するための制御配線42を含むが、電気通信信号を伝送するための配線を含まない。つまり、光通信信号から変換された電気通信信号及び光通信信号に変換するための電気通信信号のいずれも、フレキシブル基板16(第2配線パターン36)を通らない。したがって、電気通信信号を伝送するための配線が長くならないので、高周波特性の低下を抑えることができる。
【0028】
フレキシブル基板16(例えば第2裏面16b)には第2集積回路チップ32が搭載されている。第2集積回路チップ32は、光サブアセンブリ10を制御するためのものである。第2集積回路チップ32は、制御配線42に電気的に接続されている。制御配線42の端子に光サブアセンブリ10は電気的に接続される。フレキシブル基板16(例えば第2表面16a)には、プロセッサチップ34が搭載されている。プロセッサチップ34はマイコンとしての機能を有している。プロセッサチップ34は、第2集積回路チップ32に接続されてこれを制御するようになっている。その接続は第2配線パターン36の配線Iαによってなされる。
【0029】
フレキシブル基板16はリジッド基板14に固定されるとともに電気的に接続される。つまり、第2配線パターン36は第1配線パターン18に電気的に接続されている。固定及び電気的接続には、コネクタ44が使用される(
図2)。
【0030】
プロセッサチップ34は、第1集積回路チップ26(
図3)に接続されてこれを制御するようになっている。そのため、プロセッサチップ34に接続される配線I
X´は端子T
1を有する。端子T
1は、第3端子38A(
図3)にコネクタ44Aを介して接続される。
【0031】
プロセッサチップ34は、電源ICチップ30(
図4)に接続されて電源を得るようになっている。そのため、プロセッサチップ34に接続される配線I
Y´は端子T
2を有する。端子T
2は、第3端子38B(
図4)にコネクタ44Bを介して接続される。
【0032】
第2集積回路チップ32は、電源ICチップ30(
図4)に接続されて電源を得るようになっている。そのため、第2集積回路チップ32に接続される配線I
Z´は端子T
3を有する。端子T
3は、第3端子38C(
図4)にコネクタ44Aを介して接続される。
【0033】
図7は、
図5に示す光モジュールのVII-VII線断面の拡大図である。
図8は、
図5に示す光モジュールのVIII-VIII線断面の拡大図である。
図9は、
図5に示す光モジュールのIX-IX線断面の拡大図である。
図10は、
図5に示す光モジュールのX-X線断面の拡大図である。
【0034】
コネクタ44のベースは樹脂からなる。ベースには、その外形に沿って第3配線パターン46が設けられている。第3配線パターン46を構成する金属膜は、ベースの全面を覆うものではない。コネクタ44は、リジッド基板14の端部に挿入して保持するための凹部48を有する。コネクタ44は、凹部48の反対側は平坦になっている。第3配線パターン46は、凹部48の内側から凹部48の反対側に至る複数の配線I1,I2,I3を含む。
【0035】
図7には、第1集積回路チップ26及びプロセッサチップ34の接続のために第3端子38A及び端子T
1を接続する配線I
1が示される。第1配線パターン18の配線I
Xは、第1集積回路チップ26に接続され、第3端子38Aで配線I
1に接続される。第2配線パターン36の配線I
X´は、プロセッサチップ34に接続され、端子T
1で配線I
1に接続される。接続にはハンダ50が使用される。
【0036】
図8には、電源ICチップ30及びプロセッサチップ34の接続のために第3端子38B及び端子T
2を接続する配線I
2が示される。第1配線パターン18の配線I
Yは、電源ICチップ30に接続され、第3端子38Bで配線I
2に接続される。第2配線パターン36の配線I
Y´は、プロセッサチップ34に接続され、端子T
2で配線I
2に接続される。接続にはハンダ50が使用される。
【0037】
図9には、電源ICチップ30及び第2集積回路チップ32の接続のために第3端子38C及び端子T
3を接続する配線I
3が示される。第1配線パターン18の配線I
Zは、電源ICチップ30に接続され、第3端子38Cで配線I
3に接続される。第2配線パターン36の配線I
Z´は、第2集積回路チップ32に接続され、端子T
3で配線I
3に接続される。接続にはハンダ50が使用される。
図10には、第2配線パターン36の配線Iα(
図5及び
図6参照)が、コネクタ44を介さずに、上下の部品(第2集積回路チップ34とプロセッサチップ32)を接続することが示されている。
【0038】
リジッド基板14にコネクタ44が固定されている。コネクタ44が固定される第1固定領域52は、第1表裏面14a,14bの少なくとも一方にある。第1固定領域52は、リジッド基板14の相互に反対の両側の少なくとも一方にある。一対の第1固定領域52A,52Bが、リジッド基板14の相互に反対の両側それぞれにある。一対のコネクタ44A,44Bが、一対の第1固定領域52A,52Bそれぞれに固定されている。コネクタ44は、第1固定領域52に対向する面を有する。コネクタ44は、第1端面14cに対向する。
【0039】
フレキシブル基板16にコネクタ44が固定されている。コネクタ44が固定される第2固定領域54は、第2表裏面16a,16bの少なくとも一方(例えば屈曲の内面)にある。第2固定領域54は、第1固定領域52に対して交差する方向に沿って拡がる。第2固定領域54は、第1表裏面14a,14bに沿った方向で、リジッド基板14の外側にある。第2固定領域54は、第1端面14cと対向する。
【0040】
図6に示すように、フレキシブル基板16の相互に反対の両側の少なくとも一方(例えば一方のみ)に、第2固定領域54Aがある。フレキシブル基板16の相互に反対の両側の間にも第2固定領域54Bがある。フレキシブル基板16は、一対の第2固定領域54A,54Bを含む。一対の第2固定領域54A,54Bは、フレキシブル基板16の相互に反対の両側の一方及び両側の間の位置にある。一対のコネクタ44A,44Bが、一対の第2固定領域54A,54Bそれぞれに固定される。コネクタ44は、第2固定領域54に対向する面を有する。
【0041】
本実施形態によれば、
図7~
図9に示すように第2固定領域54がリジッド基板14の外側にあるので、リジッド基板14におけるコネクタ44の搭載面積を小さくすることができ、リジット基板14上により多くのIC、電子部品、配線パターンを設けることが可能となり、高密度実装を実現できる。そのため光モジュールの小型化が可能になる。
【0042】
コネクタ44の取り付けは次のように行う。
図6に示すように展開した状態でフレキシブル基板16を用意する。フレキシブル基板16に一対のコネクタ44A,44Bを固定する。固定にはハンダ50を使用し、リフロー方式を適用してもよい。そして、フレキシブル基板16の一方側に取り付けられたコネクタ44Aに、リジッド基板14の一方側を固定する(
図7又は
図8)。固定にはハンダ50を使用し、はんだごてなどの工具を使用する。次に、フレキシブル基板16を曲げて、リジッド基板14の他方側に、フレキシブル基板16の中央(両側の間)に取り付けられたコネクタ44Bを固定する(
図9)。固定にはハンダ50を使用し、はんだごてなどの工具を使用する。なお、
図9に示すように、リジッド基板14の第1表面14a側はフレキシブル基板16に覆われており、はんだごてが入らないので、ハンダ50付けは第1裏面14b側のみに行う。
【0043】
[変形例1]
図11は、実施形態の変形例1に係る光モジュールの斜視図である。変形例1では、第1集積回路チップ126に放熱板が取り付けられていない。そのため、フレキシブル基板116は、放熱板を避けるための穴を有しない。その他の内容は、実施形態の内容が該当する。
【0044】
[変形例2]
図12は、実施形態の変形例2に係る光モジュールの概略図である。変形例2では、リジッド基板214は、片側に第1固定領域252を有する。フレキシブル基板216は、片側に第2固定領域254を有する。1つのコネクタ244が、リジッド基板214及びフレキシブル基板216を固定し、電気的に接続している。その他の内容は、実施形態の内容が該当する。
【0045】
[変形例3]
図13は、実施形態の変形例3に係る光モジュールの概略図である。変形例3では、リジッド基板314は、相互に反対の両側にそれぞれ第1固定領域352を有する。一対の第1固定領域352A,352Bに一対のコネクタ344A,344Bがそれぞれ取り付けられている。それぞれのコネクタ344A,344Bには、別々のフレキシブル基板316A,316Bが取り付けられる。つまり、一対のフレキシブル基板316A,316Bが使用される。フレキシブル基板316は、片側に第2固定領域354を有する。コネクタ344が、リジッド基板314及びフレキシブル基板316を固定し、電気的に接続している。その他の内容は、実施形態の内容が該当する。
【0046】
[変形例4]
図14は、実施形態の変形例4に係る光モジュールの概略図である。変形例4では、リジッド基板414は、片側に第1固定領域452を有する。フレキシブル基板416は、相互に反対の中央(両側の間)に、第2固定領域454を有する。1つのコネクタ444が、リジッド基板414及びフレキシブル基板416を固定し、電気的に接続している。その他の内容は、実施形態の内容が該当する。
【0047】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、実施形態で説明した構成は、実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
【符号の説明】
【0048】
10 光サブアセンブリ、10A 光サブアセンブリ、10B 光サブアセンブリ、12A レセプタクル、12B レセプタクル、14 リジッド基板、14a 第1表面、14b 第1裏面、14c 第1端面、16 フレキシブル基板、16a 第2表面、16b 第2裏面、18 第1配線パターン、20 通信配線、22 第1端子、24 第2端子、26 第1集積回路チップ、28 放熱板、30 電源ICチップ、32 第2集積回路チップ、34 プロセッサチップ、36 第2配線パターン、38 第3端子、38A 第3端子、38B 第3端子、38C 第3端子、40 穴、42 制御配線、44 コネクタ、44A コネクタ、44B コネクタ、46 第3配線パターン、48 凹部、50 ハンダ、52 第1固定領域、52A 第1固定領域、52B 第1固定領域、54 第2固定領域、54A 第2固定領域、54B 第2固定領域、116 フレキシブル基板、126 第1集積回路チップ、214 リジッド基板、216 フレキシブル基板、244 コネクタ、252 第1固定領域、254 第2固定領域、314 リジッド基板、316 フレキシブル基板、316A フレキシブル基板、316B フレキシブル基板、344 コネクタ、344A コネクタ、344B コネクタ、352 第1固定領域、352A 第1固定領域、352B 第1固定領域、354 第2固定領域、414 リジッド基板、416 フレキシブル基板、444 コネクタ、452 第1固定領域、454 第2固定領域、Iα 配線、I1 配線、I2 配線、I3 配線、IX 配線、IY 配線、IZ 配線、IX´ 配線、IY´ 配線、IZ´ 配線、Ipw 配線、T1 端子、T2 端子、T3 端子、Tout 外部端子。