IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社パースジャパンの特許一覧

特許7144264無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム
<>
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図1
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図2
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図3
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図4
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図5
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図6
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図7
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図8
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図9
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図10
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図11
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図12
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図13
  • 特許-無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-20
(45)【発行日】2022-09-29
(54)【発明の名称】無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 12/06 20210101AFI20220921BHJP
   H04W 88/18 20090101ALI20220921BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20220921BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20220921BHJP
【FI】
H04W12/06
H04W88/18
H04W84/12
H04W76/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018186970
(22)【出願日】2018-10-01
(65)【公開番号】P2020057925
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2021-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】397061378
【氏名又は名称】株式会社パースジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】山口 正和
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-274687(JP,A)
【文献】特開2009-260666(JP,A)
【文献】特開2004-236064(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線端末と認証サーバとコード発行装置とを有し、
前記コード発行装置は、外部ネットワークの利用に対してユーザが選択する利用料金及び利用時間に基づいて前記認証サーバが発行する認証コードと、前記無線端末を前記認証サーバと無線接続させるための認証データとを前記ユーザへ発行し、
前記無線端末は、前記認証コードと前記認証データの入力を受け付け、前記認証データに基づいて前記認証サーバとの間で無線接続を確立すると、前記認証データと前記認証コードと無線端末固有の情報とを前記認証サーバに送信し、
前記認証サーバは、前記無線端末が前記外部ネットワークへ接続した接続時間を前記認証コードに紐付けて前記無線端末固有の情報と組にして格納し、
前記認証サーバは、前記無線端末から前記外部ネットワークへの接続が要求された場合に、前記無線端末に対応する前記無線端末固有の情報と組で格納されている前記認証コードに紐づけられた前記接続時間を確認し、前記接続時間が前記利用時間以下であれば前記無線端末を前記外部ネットワークに接続させ、前記接続時間が前記利用時間を超えるのであれば前記無線端末を前記外部ネットワークに接続させない無線LANシステム。
【請求項2】
前記コード発行装置は、テレビカードに基づいて前記利用料金を精算する請求項1に記載の無線LANシステム。
【請求項3】
病院内に設置された請求項1または2に記載の無線LANシステム。
【請求項4】
無線端末とコード発行装置と共に無線LANシステムを構成する認証サーバであって、
前記コード発行装置は、外部ネットワークの利用に対してユーザが選択する利用料金及び利用時間に基づいて前記認証サーバが発行する認証コードと、前記無線端末を前記認証サーバと無線接続させるための認証データとを前記ユーザへ発行し、
前記無線端末は、前記認証コードと前記認証データの入力を受け付け、前記認証データに基づいて前記認証サーバとの間で無線接続を確立すると、前記認証データと前記認証コードと無線端末固有の情報とを前記認証サーバに送信するものであり、
前記認証サーバは、
前記認証コードと前記無線端末固有の情報とを受信する受信部と、
前記無線端末が前記外部ネットワークへ接続した接続時間を前記認証コードに紐付けて前記無線端末固有の情報と組にして格納する記憶部と、
前記無線端末から前記外部ネットワークへの接続が要求された場合に、前記無線端末に対応する前記無線端末固有の情報と組で格納されている前記認証コードに紐づけられた前記接続時間を確認し、前記接続時間が前記利用時間以下であれば前記無線端末を前記外部ネットワークに接続させ、前記接続時間が前記利用時間を超えるのであれば前記無線端末を前記外部ネットワークに接続させない通信制御部と
を備える認証サーバ。
【請求項5】
無線端末とコード発行装置と共に無線LANシステムを構成する認証サーバを用いて行われる認証方法であって、
前記コード発行装置は、外部ネットワークの利用に対してユーザが選択する利用料金及び利用時間に基づいて前記認証サーバが発行する認証コードと、前記無線端末を前記認証サーバと無線接続させるための認証データとを前記ユーザへ発行し、
前記無線端末は、前記認証コードと前記認証データの入力を受け付け、前記認証データに基づいて前記認証サーバとの間で無線接続を確立すると、前記認証データと前記認証コードと無線端末固有の情報とを前記認証サーバに送信するものであり、
前記認証サーバの受信部が、前記認証コードと前記無線端末固有の情報とを受信するステップと、
前記認証サーバの記憶部が、前記無線端末が前記外部ネットワークへ接続した接続時間を前記認証コードに紐付けて前記無線端末固有の情報と組にして格納するステップと、
前記認証サーバの通信制御部が、前記無線端末から前記外部ネットワークへの接続が要求された場合に、前記無線端末に対応する前記無線端末固有の情報と組で格納されている前記認証コードに紐づけられた前記接続時間を確認し、前記接続時間が前記利用時間以下であれば前記無線端末を前記外部ネットワークに接続させ、前記接続時間が前記利用時間を超えるのであれば前記無線端末を前記外部ネットワークに接続させないステップと
を備える認証方法。
【請求項6】
無線端末とコード発行装置と共に無線LANシステムを構成する認証サーバを制御するプログラムであって、
前記コード発行装置は、外部ネットワークの利用に対してユーザが選択する利用料金及び利用時間に基づいて前記認証サーバが発行する認証コードと、前記無線端末を前記認証サーバと無線接続させるための認証データとを前記ユーザへ発行し、
前記無線端末は、前記認証コードと前記認証データの入力を受け付け、前記認証データに基づいて前記認証サーバとの間で無線接続を確立すると、前記認証データと前記認証コードと無線端末固有の情報とを前記認証サーバに送信するものであり、
前記認証サーバの受信部が、前記認証コードと前記無線端末固有の情報とを受信するステップと、
前記認証サーバの記憶部が、前記無線端末が前記外部ネットワークへ接続した接続時間を前記認証コードに紐付けて前記無線端末固有の情報と組にして格納するステップと、
前記認証サーバの通信制御部が、前記無線端末から前記外部ネットワークへの接続が要求された場合に、前記無線端末に対応する前記無線端末固有の情報と組で格納されている前記認証コードに紐づけられた前記接続時間を確認し、前記接続時間が前記利用時間以下であれば前記無線端末を前記外部ネットワークに接続させ、前記接続時間が前記利用時間を超えるのであれば前記無線端末を前記外部ネットワークに接続させないステップと
コンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、非接触型のICカードなどの支払媒体を利用した時間課金を行うことにより、利用場所が閉領域に限定されない無線LANインターネット接続サービスが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-304257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来のサービスにおいては、ユーザが支払媒体を所持していない場合、インターネットを利用できない。特に、病院等所持品に制限のある場所において、インターネットに接続するために支払媒体を所持するのは手間である。一方、ユーザが支払媒体を所持している場合には、インターネットを利用できるが、支払媒体をインターネットの接続作業毎にリーダライタに挿入したりする操作を伴うのでユーザにとって面倒である。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、支払媒体の所持の有無を問わず、ワンタイムで手軽に利用することのできる無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る無線LANシステムは、無線端末と認証サーバとを有し、前記認証サーバには、外部ネットワークへの接続時間が紐付けられた認証コードが格納され、前記無線端末は認証データと認証コードと前記無線端末固有の情報とを前記認証サーバに送信し、前記認証サーバは、前記認証コードと前記無線端末固有の情報とを組にして格納し、前記無線端末は前記無線端末固有の情報を前記認証サーバに送信して認証を要求し、前記認証サーバは、前記無線端末固有の情報を用いて認証を行い、前記認証コードに紐付けられた前記接続時間以下であれば前記無線端末を前記外部ネットワークに接続させることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る認証サーバは、認証データと認証コードと無線端末固有の情報とを送信する無線端末を備えた無線LANシステムを構成する認証サーバであって、外部ネットワークへの接続時間に紐付けて前記認証コードを前記無線端末固有の情報と組にして記憶する記憶部と、前記認証コードと前記無線端末固有の情報とを受信する受信部と、前記受信部が受信した前記無線端末固有の情報を用いて認証を行う認証部と、前記受信部が受信した前記認証コードに紐付けられた前記接続時間以下であれば前記無線端末を前記外部ネットワークに接続させる通信制御部とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る認証方法は、認証データと認証コードと無線端末固有の情報とを送信する無線端末を備えた無線LANシステムを構成し、記憶部と、受信部と、認証部と、通信制御部とを備える認証サーバを用いて行われる認証方法であって、前記記憶部が、外部ネットワークへの接続時間に紐付けて前記認証コードを前記無線端末固有の情報と組にして記憶するステップと、前記受信部が、前記認証コードと前記無線端末固有の情報とを受信するステップと、前記認証部が、前記受信部が受信した前記無線端末固有の情報を用いて認証を行うステップと、前記通信制御部が、前記受信部が受信した前記認証コードに紐付けられた前記接続時間以下であれば前記無線端末を前記外部ネットワークに接続させるステップとを備える。
【0009】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、認証データと認証コードと無線端末固有の情報とを送信する無線端末を備えた無線LANシステムを構成する認証サーバとして機能させるプログラムであって、外部ネットワークへの接続時間に紐付けて前記認証コードを前記無線端末固有の情報と組にして記憶する記憶部と、前記認証コードと前記無線端末固有の情報とを受信する受信部と、前記受信部が受信した前記無線端末固有の情報を用いて認証を行う認証部と、前記受信部が受信した前記認証コードに紐付けられた前記接続時間以下であれば前記無線端末を前記外部ネットワークに接続させる通信制御部として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、支払媒体の所持の有無を問わず、ワンタイムで手軽に外部ネットワークを利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】無線LANシステムのハードウェア構成の説明図である。
図2】コード発行装置の詳細な構成を示す正面図である。
図3】コード発行装置の内部構成を示すブロック図である。
図4】カードリーダ/ライタと、プリンタと、コード発行装置と、認証サーバとの間におけるデータの授受を示す図である。
図5】プリント用紙の一例を示す説明図である。
図6】無線端末の内部構成を示すブロック図である。
図7】Webサーバ及び認証サーバの各内部構成を示すブロック図である。
図8】コード入力画面の一例を示す図である。
図9】認証データ及びアカウントデータの各データ構造の詳細を示す図である。
図10】コード印刷動作を示すフローチャートである。
図11】アカウントデータ更新動作を示すフローチャートである。
図12】Webサーバと、認証サーバと、無線端末との間におけるデータの授受を示す図である。
図13】無線LANシステムの認証処理に係る動作を示すシーケンス図である。
図14】無線LANシステムの認証処理に係る動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る無線LANシステム、認証サーバ、認証方法及びプログラムの具体的な実施形態について、図1図14を参照して説明する。
【実施例1】
【0013】
(無線LANシステム1のハードウェア構成の説明)
まず、図1を用いて、無線LANシステム1のハードウェア構成を説明する。無線LANシステム1は、Webページを発行するWebサーバ2と、病院内の患者等が所有する無線端末3と、病院内に設置されたコード発行装置4及びテレビカード発行機5とを有する。
【0014】
無線端末3は、Webサイトにアクセスし、そのWebサイトを閲覧する患者等のユーザが所持する情報端末であって、例えば、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータや、モバイルコンピュータやPDA、タブレット端末、スマートフォン等の携帯電話機等も含まれる。
【0015】
無線端末3は、例えば病院の病室又はベッド8において療養するユーザが所持している。無線端末3は、例えば、WIFI(登録商標)アクセスポイント6を介して無線LANルータ7に接続されている。この無線LANルータ7は、Webサーバ2及びコード発行装置4に接続されている。
【0016】
コード発行装置4は、プリント用紙Pを発行する。テレビカード発行機5は、テレビカードTCを発行する。テレビカードTCは、病院内でテレビの視聴が利用可能な度数が蓄積されたものであり、接触型又は非接触型のどちらでもよいが、本実施例では、接触型のテレビカードTCを利用する。
【0017】
(コード発行装置4の構成)
続いて、図2を用いて、コード発行装置4の詳細な構成を説明する。図2は、コード発行装置の詳細な構成を示す正面図である。
【0018】
コード発行装置4の正面側には、テレビカードTCを挿入可能なカード挿入口4Aと、テレビカードTCを取り出し可能なカード取出ボタン4Bと、テレビカードTCの残度数を表示可能な残度数表示部4Cと、プリント用紙Pを排出可能な排出口4Dと、ディスプレイ4Eとが設けられている。
【0019】
利用可能度数の残高があるテレビカードTCがカード挿入口4Aに挿入された場合には、残度数表示部4Cに残度数が表示される。一方、残高のないテレビカードTCがカード挿入口4Aに挿入された場合には、例えば利用不能であることを表示する「----」の記号が残度数表示部4Cに表示される。
【0020】
ディスプレイ4Eは、インターネットN(外部ネットワーク)の利用料金及び利用日数の組み合わせを表示可能となっている。本実施例では、インターネットNの利用料金として3種類の金額がディスプレイ4Eに表示される。具体的には、1日分の利用料金に相当する金額である200円、3日分の利用料金に相当する金額である500円、7日分の利用料金に相当する金額である1000円が表示される。
【0021】
(コード発行装置の回路構成)
次に、本実施例のコード発行装置4の内部構成を、図3を用いて説明する。図3は、コード発行装置の内部構成を示すブロック図である。
【0022】
コード発行装置4は、ディスプレイ4E、リーダ/ライタ4F、プリンタ4G、タッチパネル4H、通信部4I、記憶部4J及び制御部4Kを備える。
【0023】
リーダ/ライタ4Fは、カード挿入口4Aに挿入されたテレビカードTCに記憶されている利用可能度数のデータを読み取ったり、このデータを書き換えたりする。
【0024】
プリンタ4Gは、制御部4Kの指示に応じて、プリント用紙Pの所定の箇所に、認証コード及び認証データを印刷する。
【0025】
タッチパネル4Hは、例えば、ディスプレイ4E(図2)の全体に貼り付けられている。ユーザの指がディスプレイ4Eに接触した場合、その接触はタッチパネル4Hで検出される。
【0026】
通信部4Iは、通信ネットワークCNを介して、コード発行装置4をWebサーバ2等の外部装置に接続する。通信部4Iは、制御部4Kの指示に応じて、認証コード及び認証データを認証サーバ9に送信する。
【0027】
記憶部4Jは、例えば、電気的にデータの書き換えが可能なEEPROMやフラッシュメモリ等で構成され、コード発行装置4専用のプログラムを格納している。
【0028】
制御部4Kは、記憶部4Jに格納されたプログラムを実行することによって、コード発行装置4の動作を制御する。制御部4Kは、度数確認部4L、度数引落部4M、コード発行要求部4N、リーダ/ライタ制御部4O及びプリンタ制御部4Pを備える。
【0029】
度数確認部4Lは、リーダ/ライタ4FからテレビカードTCのデータを読み取り、利用可能度数を確認する。
【0030】
度数引落部4Mは、ユーザの指がタッチパネル4Hに接触した場合、その指が接触した部分に対応する度数をテレビカードTCの残度数から引き落とす。
【0031】
コード発行要求部4Nは、認証コードの発行を認証サーバ9に対して要求し、その発行された認証コード及び認証データを取得する。
【0032】
リーダ/ライタ制御部4Oは、リーダ/ライタ4Fを制御して、テレビカードTCに記憶されているデータを読み取ったり書き換えたりする。
【0033】
プリンタ制御部4Pは、プリンタ4Gの動作を制御して、プリント用紙Pの所定の箇所に認証コード及び認証データを印刷させる。
【0034】
(プリント用紙の構成)
図5は、プリント用紙Pの一例を示す説明図である。本実施例では、認証データは、WIFIアクセスポイント6の識別子であるSSID「sampleWIFI」と、パスワード「sample12345」の組からなる。認証コードは、インターネットNの利用コード「999999」からなる。
【0035】
(無線端末の回路構成)
次に、本実施例の無線端末3の内部構成を、図6を用いて説明する。図6は、無線端末の内部構成を示すブロック図である。
【0036】
無線端末3は、ディスプレイ3A、タッチパネル3B、通信部3C、記憶部3D及び制御部3Eを備える。
【0037】
ディスプレイ3Aは、無線端末3における各種処理によって得られる画像情報や、通信ネットワークCNを介して提供された画像情報を表示可能となっている。
【0038】
タッチパネル3Bは、例えば、ディスプレイ3Aの全体に貼り付けられている。ユーザの指がディスプレイ3Aに接触した場合、その接触はタッチパネル3Bで検出される。
【0039】
通信部3Cは、通信ネットワークCNを介して、無線端末3をWebサーバ2や認証サーバ9等の外部装置に接続する。通信部3Cは、認証データと、認証コードと、無線端末固有の情報であるMACアドレスとを認証サーバ9に送信する。通信部3Cは、MACアドレスを認証サーバ9に送信して認証を要求する。
【0040】
記憶部3Dには、MACアドレスが格納されている。記憶部3Dは、例えば、電気的にデータの書き換えが可能なEEPROMやフラッシュメモリ等で構成され、無線端末3専用のブラウザソフト3Hを格納している。ブラウザソフト3Hとは、通信ネットワークCN又はインターネットNを通じてWebサーバ2等の記憶領域に格納されたデータを取り込んでディスプレイ3A上に表示可能とするソフトのことをいう。
【0041】
制御部3Eは、通信制御部3F及び表示制御部3Gを備える。通信制御部3Fは、通信部3Cを制御し、通信部3Cによる通信ネットワークCNへの接続・切断を制御する。表示制御部3Gは、ディスプレイ3Aの表示を制御する。
【0042】
(Webサーバの回路構成)
次に、本実施例のWebサーバ2の内部構成を、図7を用いて説明する。図7は、Webサーバ及び認証サーバの各内部構成を示すブロック図である。図8は、コード入力画面の一例を示す図である。
【0043】
Webサーバ2は、記憶部2A、通信部2B及び制御部2Cを備える。
【0044】
記憶部2Aは、例えば、電気的にデータの書き換えが可能なEEPROMやフラッシュメモリ等で構成され、例えば図8に示すような、ユーザが認証コードを入力するためのコード入力画面データ2Dを格納している。
【0045】
通信部2Bは、Webサーバ2を認証サーバ9に接続したり無線端末3に接続したりする。
【0046】
制御部2Cは、記憶部2Aに格納されたプログラムを実行することによって、Webサーバ2の動作を制御する。制御部2Cは、コード送信部2E及び表示制御部2Fを備える。
【0047】
コード送信部2Eは、コード入力画面を介して入力された認証コードを認証サーバ9に送信する。表示制御部2Fは、コード入力画面の表示要求を受けて、記憶部2Aに格納されたコード入力画面データ2Dに基づいて、無線端末3のディスプレイ3A(図6)にコード入力画面(図8)を表示する。
【0048】
(認証サーバの回路構成)
次に、本実施例の認証サーバ9の内部構成を、図7を用いて説明する。図7は、Webサーバ及び認証サーバの各内部構成を示すブロック図である。
【0049】
認証サーバ9は、記憶部9A、通信部9B及び制御部9Cを備える。
【0050】
記憶部9Aは、例えば、電気的にデータの書き換えが可能なEEPROMやフラッシュメモリ等で構成され、認証データ9D及びアカウントデータ9Eを格納している。記憶部9Aは、インターネットNへの接続時間に紐付けて認証コードをMACアドレスと組にして記憶する。
【0051】
通信部9Bは、認証サーバ9をWebサーバ2に接続したり無線端末3に接続したりする。
【0052】
制御部9Cは、コード発行部9F、転送部9G、認証部9H、通信制御部9I、認証データ更新部9J、コード受信部9K及びアカウントデータ更新部9Lを備える。
【0053】
コード発行部9Fは、認証コードの発行要求をコード発行装置4から受信して、認証コードを発行する。
【0054】
転送部9Gは、無線端末3の認証サーバ9へのアクセスをWebサーバ2へ転送する。
【0055】
認証部9Hは、コード受信部9Kが受信した認証データ9D及びMACアドレスを用いて認証を行う。
【0056】
通信制御部9Iは、コード受信部9Kが受信した認証コードに紐付けられた接続時間以下であれば無線端末3をインターネットNに接続する。
【0057】
認証データ更新部9Jは、認証データ9Dを更新して記憶部9Aに格納する。
【0058】
コード受信部9Kは、無線端末3からのアクセス要求を受けて、認証データ9DとMACアドレスとを無線端末3から受信する。
【0059】
アカウントデータ更新部9Lは、アカウントデータ9Eを更新して記憶部9Aに格納する。
【0060】
(認証データ9D及びアカウントデータ9Eの各データ構造)
次に、認証データ9D及びアカウントデータ9Eの各データ構造を、図9を用いて説明する。図9は、認証データ及びアカウントデータの各データ構造の詳細を示す図である。
【0061】
認証データ9Dは、無線端末3ごとに割り当てられる。認証データ9Dは、(a)に示すように、SSIDパスワードの組からなる。
【0062】
アカウントデータ9Eは、(b)に示すように、MACアドレス、インターネットNの利用開始日時、インターネットNの利用終了予定日時、認証コード、の4個のデータからなる。例えば、利用開始時刻として「2018/9/168:32」が記憶されている場合には、2018年9月16日の午前8時32分にインターネット利用サービスを開始することを表している。また、サービス終了予定時刻として「2018/9/1614:32」が記憶されている場合には、2018年9月16日の午後2時32分にインターネット利用サービスが終了予定であることを表している。MACアドレスは、無線端末3に固有の情報である。認証コードは、例えば、数字や文字等のテキストがコード化された情報である。
【0063】
続いて、本実施例に係る無線LANシステム1の動作を、図4及び図10を用いて説明する。図4は、カードリーダ/ライタと、プリンタと、コード発行装置4と、認証サーバ9との間におけるデータの授受を示す図である。図10は、コード印刷動作を示すフローチャートである。
【0064】
まず、コード発行装置4において、制御部4Kは、インターネットNの利用料金をディスプレイ4Eに表示させる(ステップS1)。これにより、ユーザは、インターネットNの利用料金を確認することが可能になる。
【0065】
そして、制御部4Kは、カードリーダ/ライタ(図4)にテレビカードTCが挿入されたか否かを判断する(ステップS2)。テレビカードTCが挿入されなかった場合(ステップS2におけるNO)、処理はステップS2を繰り返す。
【0066】
テレビカードTCが挿入された場合(ステップS2におけるYES)、度数確認部4Lは、テレビカードTCに記憶されている残度数を確認する。そして、制御部4Kは、テレビカードTCの残度数を残度数表示部4Cに表示させる(ステップS3)。これにより、ユーザは、タッチパネル4Hへのタッチ入力で所望の利用料金を選ぶことが可能になる。
【0067】
そして、制御部4Kは、タッチパネル4Hへのタッチ入力があったか否かを判断する(ステップS4)。タッチ入力がなかった場合、処理はステップS4を繰り返す。
【0068】
タッチ入力があった場合(ステップS4におけるYES)、度数確認部4Lは、タッチパネル4Hから入力された度数である入力度数が残度数以下であるか否かを判断する(ステップS5)。
【0069】
入力度数が残度数を超える場合(ステップS5におけるNO)、制御部4Kは、エラー画面を残度数表示部4Cに表示させる(ステップS6)。
【0070】
一方、入力度数が残度数以下の場合(ステップS5におけるYES)、コード発行要求部4Nは、図4に示すように、認証コードの発行を認証サーバ9に対して要求する(ステップS7)。
【0071】
そして、コード発行要求部4Nは、認証サーバ9から認証コードを受信したか否かを判断する(ステップS8)。認証コードを未受信の場合(ステップS8におけるNO)、処理はステップS8を繰り返す。
【0072】
一方、認証コードを受信した場合(ステップS8におけるYES)、プリンタ制御部4Pは、プリンタ(図4)の動作を制御して、プリント用紙Pの所定の箇所に認証コード及び認証データを印刷させる(ステップS9)。その後、処理はステップS1を繰り返す。
【0073】
図11は、アカウントデータ更新動作を示すフローチャートである。
【0074】
まず、認証サーバ9において、コード発行部9Fは、認証コードの発行要求をコード発行装置4から受信したか否か判断する(ステップT1)。認証コードの発行要求を未受信の場合(ステップT1におけるNO)、処理はステップT1を繰り返す。
【0075】
認証コードの発行要求を受信した場合(ステップT1におけるYES)、コード発行部9Fは、新たな認証コードを発行する。認証データ更新部9Jは、発行した認証コードからなる認証データを更新する(ステップT2)。
【0076】
通信部9Bは、認証データ更新部9Jにより更新された認証データ9Dをコード発行装置4に送信する(ステップT3)。
【0077】
アカウントデータ更新部9Lは、認証コードに紐付けられた接続時間を更新する(ステップT4)。
【0078】
その後、処理はステップT1に戻る。
【0079】
続いて、認証サーバ9、Webサーバ2及び無線端末3の各動作を、図12図13及び図14を用いて説明する。
【0080】
図12は、Webサーバと、認証サーバと、無線端末との間におけるデータの授受を示す図である。図13は、無線LANシステムの認証処理に係る動作を示すシーケンス図である。無線端末3の通信部3Cは、SSIDがユーザにより選択され、さらに、パスワードがユーザにより入力されたことに応答して、これらSSID及びパスワードにより、WIFIアクセスポイント6にアクセスする。これにより、無線端末3と他の無線通信装置との間に物理的な通信リンクが確立される。そして、無線端末3において、ユーザはブラウザソフト3Hを起動させることで、インターネット接続を要求する。無線端末3の通信部3Cは、ユーザからのインターネットへのアクセス要求を受けて、MACアドレスを含むアクセス要求を認証サーバ9に送信する。認証サーバ9はアクセス要求を無線端末3から受信する。
【0081】
続いて、認証サーバ9において、コード受信部9Kは、MACアドレスを無線端末3から受信して確認する(ステップU1)。
【0082】
認証サーバ9において、転送部9Gは、リダイレクトにより、無線端末3の認証サーバ9へのアクセスをWebサーバ2へ転送する(ステップU2)。
【0083】
転送先のWebサーバ2において、表示制御部2Fは、記憶部2Aに格納されたコード入力画面データ2Dに基づいて、コード入力画面を生成する(ステップU3)。生成されたコード入力画面は、通信部9Bによって、無線端末3に送信される(ステップU4)。無線端末3の通信部3Cは、認証コードがユーザにより入力されたことに応答して、認証コードとMACアドレスとをWebサーバ2に送信する(ステップU5)。
【0084】
Webサーバ2において、通信部2Bは、認証コードとMACアドレスとを受け付ける。コード送信部2Eは、通信部2Bが受け付けた認証コードとMACアドレスとを認証サーバ9に転送する(ステップU6)。
【0085】
認証サーバ9において、コード受信部9Kは、認証コードとMACアドレスとを受信する。認証部9Hは、コード受信部9Kが受信したMACアドレスを用いて、記憶部9Aが記憶しているMACアドレスと一致するか否かの認証処理を行う(ステップU7)。両者が一致して認証に成功した場合、処理はステップU8に進む。
【0086】
アカウントデータ更新部9Lは、認証コードに紐付けられた接続時間を更新する(ステップU8)。
【0087】
通信制御部9Iは、インターネットNの利用開始日時から利用終了予定日時までの残り時間が接続時間以下であれば、無線端末3をインターネットNに接続させる(ステップU9)。
【0088】
コード受信部9Kは、無線端末3からのアクセス要求を受けて、MACアドレスを無線端末3から受信して確認する(ステップU10)。
【0089】
通信制御部9Iは、アカウントデータ9Eを確認する(ステップU11)。
【0090】
通信制御部9Iは、インターネットNの利用開始日時から利用終了予定日時までの残り時間が接続時間以下であれば、無線端末3のインターネットNへのアクセスを許可する(ステップU12)。
【0091】
通信制御部9Iは、アカウントデータ9Eを確認する(ステップU13)。
【0092】
通信制御部9Iは、インターネットNの利用開始日時から利用終了予定日時までの残り時間が接続時間を超える場合、無線端末3のインターネットNへのアクセスを遮断する(ステップU14)。
【0093】
上述した実施形態によれば、支払媒体の所持の有無を問わず、一度限り有効な認証コードが、インターネットNに対するアクセス用に発行される。したがって、ワンタイムで手軽にインターネットNを利用することができる。
【0094】
以上、本発明の実施形態を図面により詳述したが、実施形態は本発明の例示にしか過ぎないものであるため、本発明は実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、本発明に含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0095】
1・・・無線LANシステム
3・・・無線端末
4・・・コード発行装置
9・・・認証サーバ
9A・・・記憶部
9B・・・通信部(受信部)
9H・・・認証部
9I・・・通信制御部
N・・・インターネット(外部ネットワーク)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14