(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-20
(45)【発行日】2022-09-29
(54)【発明の名称】可変インピーダンス切り替え制御
(51)【国際特許分類】
G01R 31/28 20060101AFI20220921BHJP
【FI】
G01R31/28 Q
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020148870
(22)【出願日】2020-09-04
【審査請求日】2020-11-02
(32)【優先日】2019-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503062253
【氏名又は名称】アナログ ディヴァイスィズ インク
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ステファノ・アイ・ダクウィーノ
(72)【発明者】
【氏名】エドワード・エル・コリンズ
【審査官】永井 皓喜
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0121908(US,A1)
【文献】特開2011-103582(JP,A)
【文献】特開2010-85384(JP,A)
【文献】特開平11-133068(JP,A)
【文献】特開2003-298395(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/28
G01R 15/00
G01R 19/00
H03H 11/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電流範囲切り替えを制御して異なる電流範囲の間で切り替えを行うときにグリッチングを制限する方法であって、
検知アレイの第1の分岐回路の少なくとも1つの第1のトランジスタを制御して、前記第1の分岐回路を介して前記検知アレイの入力を負荷に接続することと、
制御信号を線形的に変化させて、前記検知アレイの第2の分岐回路の少なくとも1つの第2のトランジスタのゲート電圧を生成し、前記入力と前記負荷との間で前記制御信号に比例する前記検知アレイのインピーダンスを確立することであって、前記第2の分岐回路を介して前記入力に前記負荷を接続するときに、前記検知アレイのインピーダンスが第1の値から第2の値に減少するように、前記少なくとも1つの第2のトランジスタの前記ゲート電圧を制御することを含み、前記第2の分岐回路は前記第1の分岐回路と並列に接続される、確立することと、
前記検知アレイの前記第1の分岐回路の前記少なくとも1つの第1のトランジスタを制御して、前記検知アレイの前記インピーダンスが前記第2の値に達した後に、前記第1の分岐回路を切断することと、を含み、
前記制御信号を線形的に変化させることは、制御電流を線形的に変化させて、前記検知アレイの前記インピーダンスを前記第1の値から前記第2の値に線形的に減少させることを含み、
前記制御信号を線形的に変化させて、前記検知アレイの前記第2の分岐回路の前記少なくとも1つの第2のトランジスタの前記ゲート電圧を生成することは、
前記制御電流を線形的に変化させて、可変インピーダンス制御回路の電圧バッファに提供される制御電圧を線形的に変化させることと、
前記電圧バッファの出力を少なくとも1つのレプリカトランジスタのゲートに提供することであって、前記少なくとも1つのレプリカトランジスタの前記ゲートのゲート電圧が、バイアス電流をサポートする値にそれ自体を自動制御する、提供することと、
前記少なくとも1つのレプリカトランジスタの前記ゲート電圧を前記少なくとも1つの第2のトランジスタの前記ゲート電圧として提供することと、を
含み、
前記可変インピーダンス制御回路は、前記少なくとも1つのレプリカトランジスタと直列に接続された第1のレプリカ抵抗器と、前記第1のレプリカ抵抗器および前記少なくとも1つのレプリカトランジスタと並列に接続された第2および第3のレプリカ抵抗器と、を備える、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第2のトランジスタは第1および第2の制御トランジスタを備え、前記少なくとも1つのレプリカトランジスタは第1および第2のレプリカトランジスタを備え、前記制御信号を変化させて、前記第2の分岐回路の前記少なくとも1つの第2のトランジスタの前記ゲート電圧を生成することは、
前記第1のレプリカトランジスタのドレインと前記第2のレプリカトランジスタのソースとの間に接続された中間点を、前記第1の制御トランジスタのドレインと前記第2の制御トランジスタのソースとの間に接続された中間点にクランプすること、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の分岐回路は第1の検知抵抗器を備え、前記第2の分岐回路は第2の検知抵抗器を備え
、
前記第1のレプリカ抵抗器は前記第2の検知抵抗器に対応するスケール抵抗器を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のレプリカ抵抗器は前記第1の検知抵抗器に対応するスケール抵抗を有し、前記第3のレプリカ抵抗器は前記少なくとも1つの第1のトランジスタのオン抵抗に対応するスケール抵抗を有する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記検知アレイの前記第1の分岐回路の前記少なくとも1つの第1のトランジスタを制御して、前記検知アレイの前記インピーダンスが前記第2の値に達した後に、前記第1の分岐回路を切断することは、前記少なくとも1つの第1のトランジスタを直接制御して、前記第1の分岐回路を切断することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
電流範囲切り替えを制御してグリッチングを制限するシステムであって、
入力と負荷との間に接続された検知アレイを備え、前記検知アレイは、
前記入力と前記負荷との間に接続された第1の分岐回路と、
前記入力と前記負荷との間で、前記第1の分岐回路と並列に接続された第2の分岐回路と、を備え、
前記第1の分岐回路は、
少なくとも1つの第1のトランジスタと、
第1の検知抵抗器と、
線形的に変化する制御信号を受け取り、前記少なくとも1つの第1のトランジスタのゲート電圧を生成し、前記入力と前記負荷との間で前記制御信号に比例する前記検知アレイのインピーダンスを確立するように構成された可変インピーダンス制御回路であって、前記入力が前記第2の分岐回路を介して前記負荷に接続されている間に、前記入力と前記負荷との間で前記第1の分岐回路を接続または切断するとき、前記検知アレイのインピーダンスが第1の値から第2の値に線形的に遷移するように、前記少なくとも1つの第1のトランジスタの前記ゲート電圧を制御することを含む、可変インピーダンス制御回路と、を備え、
前記可変インピーダンス制御回路は、
制御電圧およびバイアス電流を受け取るように構成された電圧バッファであって、前記制御電圧は前記制御信号に正比例する、電圧バッファと、
少なくとも1つのレプリカトランジスタであって、前記少なくとも1つのレプリカトランジスタのゲートが、前記電圧バッファの出力を受け取るように接続され、前記少なくとも1つのレプリカトランジスタのドレインが、前記バイアス電流を受け取るように構成され、前記少なくとも1つのレプリカトランジスタの前記ゲートのゲート電圧が、前記バイアス電流をサポートする値にそれ自体を自動制御する、少なくとも1つのレプリカトランジスタと、を備え、
前記少なくとも1つのレプリカトランジスタの前記ゲート電圧は、前記少なくとも1つの第1のトランジスタの前記ゲート電圧として
提供され、
前記可変インピーダンス制御回路は、
前記少なくとも1つのレプリカトランジスタと直列に接続された第1のレプリカ抵抗器と、
前記第1のレプリカ抵抗器および前記少なくとも1つのレプリカトランジスタと並列に接続された第2および第3のレプリカ抵抗器と、をさらに備える、システム。
【請求項7】
前記第2の分岐回路は、少なくとも1つの第2のトランジスタと、第2の検知抵抗器と、を備え
、
前記第1のレプリカ抵抗器は、前記第1の検知抵抗器に対応するスケール抵抗を有し、
前記第2のレプリカ抵抗器は、前記第2の検知抵抗器に対応するスケール抵抗を有し、
前記第3のレプリカ抵抗器は、前記少なくとも1つの第2のトランジスタのオン抵抗に対応するスケール抵抗を有する、請求項6に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本文書は、概して、切り替え制御に関するが、それに限定するものではなく、特に電圧グリッチングを低減する可変インピーダンス切り替え制御に関するが、それに限定するものではない。
【背景技術】
【0002】
自動試験装置(ATE)システムは、例えば、被試験デバイス(DUT)にいくつかの異なる電流値を提供するように構成され得る。電流の様々な値に対応する1つの方法は、電流検知抵抗器および関連するスイッチのアレイを介することである。電流検知アレイの分岐の間で切り替えを行うとき、メークビフォアブレークアプローチが採用され得る。スイッチを閉じるかまたはスイッチを開いて電流検知アレイの分岐の間で遷移させるとき、DUTへの出力において電圧グリッチが発生する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
自動試験装置(ATE)または他のシステムの検知アレイの分岐の間で切り替えを行うとき、電圧グリッチングの大きさを制限することが望ましい。従来のATEシステムでは、例えば、ATEシステムは、100μA範囲および1mA範囲を含み得る。100μAの範囲を閉じ、1mAの範囲を開く場合、このシステムは、100μAのフルスケールDUT電流と、検知アレイにわたる200mVの降下と、を含み得る。例えば、1mAの電流範囲のインピーダンス(スイッチプラス検知抵抗器)は、100μAの電流範囲のインピーダンスの約1/10になる可能性があるので、1mAスイッチを閉じることで(メークビフォアブレーク切り替え)、検知アレイにわたる電圧降下を200mVから約20mVに低減してもよい。したがって、ATEループが応答し、元の出力電圧値に落ち着くことが可能になる前に、180mVのグリッチがDUTにおいて現れる可能性がある。このグリッチの大きさを低減することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、とりわけ、可変インピーダンス制御回路を使用して、分岐回路のトランジスタのゲート電圧をオンまたはオフに制御して、制御信号に基づいて検知アレイのインピーダンスを線形的に制御することで、DUTへの出力において生成されるグリッチの大きさを制限可能であることを認識した。一例では、電流範囲切り替えを制御して異なる電流範囲の間で切り替えを行うときにグリッチングを制限する方法は、検知アレイの第1の分岐回路の少なくとも1つの第1のトランジスタを制御して、第1の分岐回路を介して検知アレイの入力を負荷に接続することと、制御信号を変化させて、検知アレイの第2の分岐回路の少なくとも1つの第2のトランジスタのゲート電圧を生成し、入力と負荷との間で制御信号に比例する検知アレイのインピーダンスを確立することであって、第2の分岐回路を介して入力に負荷を接続するときに、検知アレイのインピーダンスが第1の値から第2の値に減少するように、少なくとも1つの第2のトランジスタのゲート電圧を制御することを含み、第2の分岐回路は第1の分岐回路と並列に接続される、確立することと、検知アレイの第1の分岐回路の少なくとも1つの第1のトランジスタを制御して、検知アレイのインピーダンスが第2の値に到達した後に、第1の分岐回路を介して負荷から入力を切断することと、を含む。
【0005】
別の例では、電流範囲切り替えを制御して異なる電流範囲の間で切り替えを行うときにグリッチングを制限する方法は、検知アレイの第1の分岐回路の少なくとも1つの第1のトランジスタを制御して、第1の分岐回路を介して検知アレイの入力を負荷に接続することと、検知アレイの第2の分岐回路の少なくとも1つの第2のトランジスタを制御して、第2の分岐回路を介して入力を負荷に接続することと、制御信号を変化させて、第1の分岐回路の少なくとも1つの第1のトランジスタのゲート電圧を生成し、入力と負荷との間で制御信号に比例する検知アレイのインピーダンスを確立することであって、第1の分岐回路を介して負荷から入力を切断するときに、検知アレイのインピーダンスが第1の値から第2の値に増大するように、少なくとも1つの第1のトランジスタのゲート電圧を制御することを含む、確立することと、を含む。
【0006】
別の例では、電流範囲切り替えを制御してグリッチングを制限するシステムは、入力と負荷との間に接続された検知アレイを含む。検知アレイは、入力と負荷との間に接続された第1の分岐回路と、入力と負荷との間で第1の分岐回路と並列に接続された第2の分岐回路と、を含む。第1の分岐回路は、少なくとも1つの第1のトランジスタと、第1の検知抵抗器と、可変インピーダンス制御回路と、を含む。可変インピーダンス制御回路は、制御信号を受け取り、少なくとも1つの第1のトランジスタのゲート電圧を生成し、入力と負荷との間で制御信号に比例する検知アレイのインピーダンスを確立するように構成され、入力が第2の分岐回路を介して負荷に接続されている間に、入力と負荷との間で第1の分岐回路を接続または切断しているときに、検知アレイのインピーダンスが第1の値から第2の値に遷移するように、少なくとも1つの第1のトランジスタのゲート電圧を制御することを含む。
【0007】
これらの非限定的な例または態様の各々は、それ自体で成り立ち得るか、または1つ以上の他の例もしくは態様と様々な順番もしくは組み合わせで組み合わせることもできる。この概要は、本特許出願の主題の概要を提供することを意図している。それは、本発明の排他的または包括的な説明を提供することを意図するものではない。本特許出願についてさらなる情報を提供するために、詳細な説明が含められる。
【0008】
図面では、必ずしも縮尺通りに描かれていないが、同様の数字は、異なる図面において同様の構成要素を記述する場合がある。異なる文字の添字を有する同様の数字は、同様の構成要素の異なる例を表すことがある。図面は、本文書で議論される様々な実施形態を一般に、例として示しており、限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】自動試験装置(ATE)の一例の制御ループを示す回路図である。
【
図2】ATE回路の検知アレイの一例の分岐回路を示す回路図である。
【
図3】ATE回路の検知アレイの一例の分岐回路を示す回路図である。
【
図4】ATE回路の検知アレイの分岐回路において使用する一例の可変インピーダンス制御回路を示す回路図である。
【
図5A】検知アレイの分岐回路の間で切り替えを行って電圧グリッチングを最小化する方法を示すフローチャートである。
【
図5B】検知アレイの分岐回路の間で切り替えを行って電圧グリッチングを最小化する方法を示すフローチャートである。
【
図6A】ATE回路の検知アレイの分岐回路の制御および出力信号を示すチャートである。
【
図6B】ATE回路の検知アレイの分岐回路の制御および出力信号を示すチャートである。
【
図6C】ATE回路の検知アレイの分岐回路の制御および出力信号を示すチャートである。
【
図6D】ATE回路の検知アレイの分岐回路の制御および出力信号を示すチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書では、可変インピーダンス制御回路を利用して、検知アレイ分岐回路のオンおよび/またはオフ中に1つ以上のトランジスタのゲート電圧を制御して、分岐回路の間で切り替えを行うときに検知アレイのインピーダンスを制御する切り替え回路を開示する。自動試験装置(ATE)システムなどのシステムは、いくつかの分岐回路を含む検知アレイを含んでもよい。各分岐回路は、例えば、検知抵抗器および関連するスイッチを含んでもよい。ATEシステムは被試験デバイス(DUT)に提供される電圧および電流を制御する自動制御ループを含んでもよく、検知アレイはDUTの所望の電流範囲に対応するように制御できる。従来のシステムでは、分岐回路を切り替えるとき、スイッチの閉鎖および/または開放が制御ループよりもはるかに速いために、DUTに提供される出力上に比較的大きな電圧のグリッチが見られる場合がある。
【0011】
DUTへの出力における電圧グリッチングを制限するために、それぞれの分岐回路のスイッチを制御して、検知アレイのインピーダンスを徐々に増加または減少させてもよい。これを達成するために、可変インピーダンス制御回路を使用して、スイッチのゲート電圧を制御して、検知アレイのインピーダンスが制御ループの速度により密接に一致する速度で変化するように、切り替えられている分岐回路のインピーダンスを制御することができる。このように、DUTへの出力における電圧の変化は自動制御ループには速すぎず、DUTへの出力上に見られる電圧グリッチを大幅に低減する。
【0012】
図1は、ATEシステムの一例の制御ループ100を示す。制御ループ100は、デジタルフィルタ102、デジタル-アナログ変換部(DAC)104、増幅部106、検知アレイ108、増幅部110、およびアナログ-デジタル変換部112を含む。制御ループは、デジタルフィルタ102への入力114を受け取り、被試験デバイス(DUT)118に出力116を提供する。検知アレイ108は、分岐回路120a~120nを含む。各分岐回路120a~120nは、検知抵抗器を含み、DUT108に所望の電流範囲を提供するように構成される。検知アレイ108は、例えば、7つの分岐回路など、任意の数の分岐回路120a~120nを含むことができる。制御部122を使用して、分岐回路120a~120nの各々のそれぞれのスイッチを制御して、DUT118に提供される電流範囲を制御してもよい。制御部122は、検知アレイ108の制御を提供することができる任意のアナログ回路、デジタル回路、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0013】
制御ループ100は、FORCE経路およびMEASURE経路を含んでもよい。FORCE経路は、DAC104、増幅部106、および検知アレイ108を含む。MEASURE経路は、例えば、測定電圧計装増幅部として実装してもよい増幅部110と、ADC112と、を含む。デジタルフィルタ102は、入力114を介してデジタル入力を受け取る。デジタルフィルタ102は、入力114からのデジタル入力値をADC112の出力と比較するように構成してもよい。デジタルフィルタ102の出力は、誤差値(出力116上の出力電圧と所望の出力電圧との差)であってもよいが、それはDAC104に提供され、それによって制御ループ100を閉じて出力116上の出力電圧を補正する。
【0014】
ATE測定システムなどの制御ループ100を採用するいくつかのシステムでは、電流検知アレイ108内の切り替えは、出力116に小さな電圧グリッチのみが現れるように処理することが非常に望ましい場合がある。一例では、制御ループ100は、最大100μAの電流範囲を提供する分岐回路120a~120nから開始することができる。この範囲の場合、100μAのフルスケール電流をDUT118に提供するとき、検知アレイ108にわたって200mV降下する可能性がある。次いで、制御部122は、最大1mA(100μAの範囲から1ステップ上であってもよい)を可能にする電流検知範囲に切り替えを行う処理を開始してもよい。この例では、1mAの電流範囲のインピーダンス(スイッチプラス検知抵抗器)は100μAの電流範囲のインピーダンスの約1/10となる可能性があるので、1mA範囲の分岐回路のスイッチを閉じると、検知アレイにわたる電圧降下を200mVから約20mVに減少させる可能性がある。したがって、制御ループ100が応答し、元の値に落ち着く前ことが可能になる前に、180mVのグリッチが出力116において現れる可能性がある。別の例では、1mAの範囲から100μAの範囲に切り替えを行うとき、例えば、1mAの範囲が最初に導通する。次いで、1mAの範囲がまだ導通している間に、100μAの範囲を閉じてもよい。100μA範囲の閉鎖に続いて、1mAの範囲が開かれ、これは、検知アレイ108にわたる電圧降下の急激な増加を引き起こし、出力116において望ましくない電圧グリッチを発生させる可能性がある。それぞれの分岐回路120a~120nの間で切り替えを行うとき、これらのグリッチを制限することが望ましい。
【0015】
図2は、最低の電流範囲を提供するように構成されている検知アレイ108の分岐回路120a~120nに使用可能な従来の分岐回路200を示す回路図である。従来の分岐回路200は、p型の金属-酸化物-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)202、n型のMOSFET204、および検知抵抗器206を含んでもよい。分岐回路200は、DUT118に対して最低の電流範囲を提供する分岐回路120a~120nの検知アレイ108によって利用されてもよい。最低の電流範囲を提供する分岐回路120a~120nは最大のインピーダンスを有するので、それぞれの分岐回路120a~120nを接続または切断することは、検知アレイ108にわたる電圧降下に大きな変化を発生させないため、それぞれの分岐回路120a~120nの内外への切り替えは、大きな電圧グリッチを生成しないであろう。したがって、分岐回路200に示すように直接制御された従来のスイッチを使用してもよい。分岐回路200のスイッチを制御するために、n型のMOSFET202およびp型のMOSFET204のゲートをいずれかの供給レールに接続できる。他の例では、最低の大きさの電流を提供するように構成されているそれぞれの分岐回路120a~120nに対して、任意の他の形態のスイッチを実装してもよい。
【0016】
図3は、検知アレイ108の分岐回路120a~120nのいずれかに利用可能な一例の分岐回路300を示す回路図である。各スイッチは、2つのn型のMOSFET(NMOSデバイス)302aおよび302bと、2つのp型のMOSFET(PMOSデバイス)304aおよび304bと、を含む。一例では、分岐回路120a~120nが1ステップ下で既に導通している場合(例えば、100μA範囲の分岐回路)、入力ノード306と出力ノード308と(検知アレイ108全体の入出力ノードである)の間の総インピーダンスが線形制御変数に応じて実質的に線形的に変化するように、分岐回路300(例えば、1mA範囲の分岐回路)のスイッチを閉じなければならない。これを達成するために、NMOSデバイス302aおよび302b、ならびにPMOSデバイス304aおよび304bのゲートにそれぞれ提供されるライン310aおよび310b上の制御電圧は、直接駆動されるのではなく、可変インピーダンス制御回路312aおよび312bによって補正電圧に自動制御される。分岐回路300はまた、それぞれの検知抵抗器314を含む。
【0017】
ライン310a上の電圧は、制御信号に基づいて可変インピーダンス制御回路312aによって生成される。制御信号は線形的に変化させて、入力306と出力308との間のインピーダンス(検知アレイ108にわたるインピーダンス)を線形的に制御することができる。制御信号は線形的に変化させるが、ライン310a上の電圧は線形的に変化するのではなく、むしろ検知アレイ108にわたるインピーダンスを実質的に線形的に変化させるように変化する。ライン310a上のゲート電圧は、制御信号を使用して可変インピーダンス制御回路312aによって自動的に生成され、分岐回路300を含む検知アレイにわたるインピーダンスにおける実質的に線形的な変化を達成する。同じ動作は、PMOSデバイス304aおよび304bの可変インピーダンス制御回路312bによって実現してもよい。
【0018】
インピーダンス制御回路312aおよび312bを使用してインピーダンスを制御することは、分岐回路300内外への切り替えの両方に使用してもよい。例えば、より低い電流範囲の分岐回路から分岐回路300に切り替えを行うとき、可変インピーダンス制御回路312aおよび312bに提供される制御信号を線形的に制御して、検知アレイにわたるインピーダンスを線形的に増加させ、電圧グリッチを防止してもよい。分岐回路300からより低い電流範囲の分岐回路に切り替えを行うとき、可変インピーダンス制御回路312aおよび312bに提供される制御信号を線形的に制御して、検知アレイにわたるインピーダンスを線形的に減少させ、電圧グリッチを防止してもよい。
【0019】
図4は、一例の可変インピーダンス制御回路400を示す回路図である。可変インピーダンス制御回路400は、NMOSデバイス402および404と、抵抗器406、408、410、および412と、バッファ414、416、418、420、および422と、電流源424、426、428、および430と、ダイオード432と、ツェナーダイオード434と、を含む。例えば、可変インピーダンス回路400は、
図3の可変インピーダンス制御回路312aに使用してもよい。
図3の可変インピーダンス制御回路312bに同様の回路を使用してもよいが、NMOSデバイス402および404の代わりにPMOSデバイスを備える。
【0020】
NMOSデバイス402および404は、電流源424からバイアス電流(ibias)を受け取り、その一部は抵抗器406を介してNMOS402のドレインに印加される。ダイオード接続デバイスと同様に、電圧VGATEは、NMOSデバイス402および404のゲートの補正電圧にそれ自体を自動制御してドレイン電流をサポートする。電流はNMOSデバイス402および404のゲートに流れ込むことができないので、ibias電流の全体が、抵抗器406、408および410ならびにNMOSデバイス402および404を含む並列経路に流れ込む。バッファ414は、低インピーダンス出力において電流を受け取り、高インピーダンス出力において電流源424に対してそれを送出する。電圧VCTRLは、ノード436において電圧を設定するために変化させることができる。したがって、ノード436における大信号の出力インピーダンスは、Z=VCTRL/ibiasとして判定できる。これは、NMOSデバイス402および404が飽和モードで動作しているか、またはトライオードモードで動作しているかにかかわらず当てはまる。
【0021】
ノード436におけるインピーダンスは、抵抗器406、408および410の位置およびサイズにかかわらず、かつNMOSデバイスの数にかかわらず、VCTRL/ibiasに等しい。したがって、電圧VCTRLを制御して、ノード436におけるインピーダンスを直接制御できる。抵抗器406、408および410、ならびにNMOSデバイス402および404を選択し、検知アレイの2つのそれぞれの分岐回路(例えば、100μA分岐回路および1mA分岐回路)を複製することができる。したがって、電圧VGATEは、インピーダンスVCTRL/ibiasをサポートするゲート電圧にそれ自体を自動制御する。抵抗器406、408および410、ならびにNMOSデバイス402および404はそれぞれの分岐回路を複製するので、NMOSデバイス312aおよび312bはVGATEを使用して制御され、分岐回路300を含む検知アレイのインピーダンスがVCTRL/ibiasと実質的に同じになるように制御できる。このように、VCTRLを線形的に制御して、分岐回路300を含む検知アレイのインピーダンスを実質的に線形的に制御できる。
【0022】
一例では、可変インピーダンス制御回路400を可変インピーダンス制御回路312aとして使用してもよく、分岐回路200から分岐回路300を切り替えてもよい。この例では、抵抗器406は検知抵抗器314を複製するようなサイズにしてもよく、抵抗器408はNMOSデバイス204のオン抵抗を複製するようなサイズにしてもよく、抵抗器410は検知抵抗器206を複製するようなサイズにしてもよい。このように、抵抗器406、408および410、ならびにNMOSデバイス402および404を含む複製ループは、分岐回路200および300の抵抗を複製する。複製されたデバイスは、複製されるデバイスと同じ抵抗またはスケールされた抵抗を有してもよい。このため、自動制御された電圧VGATEを使用してNMOSデバイス312aおよび312bのゲート電圧を制御して、分岐回路300および分岐回路200を含む並列回路のインピーダンスVCTRL/ibiasを実現できる。他の例では、(両方の分岐回路が分岐回路300として実装されるように)2つのより高い分岐回路の間で切り替えを行う場合、抵抗器408は、NMOSデバイス312aおよび312bの両方のオン抵抗を複製するようなサイズにしてもよく、抵抗器410は、既に導通している分岐回路の抵抗器314を複製するようなサイズにしてもよい。
【0023】
回路400は、接地部に結合するのではなく浮遊させ、NMOSデバイス302aおよび302bのドレインとソースとの間のノードであるVMIDと称される。動作中、電圧VCTRLを制御して、検知アレイのインピーダンスを制御してもよい。一例では、VCTRLは、電流源426(ictrl)を制御することによって制御してもよい。複製ループが調整しているとき、NMOSデバイス402および404内(および抵抗器406内)、ならびにシャント抵抗器408および410内に電流が存在する。電源426からの電流のわずかな増加は、VCRTLのわずかな増加につながり、これは、シャント経路抵抗器408および410を介した余剰電流につながる。この余剰電流はバッファ414によって捕捉され、バッファ420の出力に送出され、バッファ420は、次いで余剰電流をVGATEノードに送出する。その結果、電圧VGATEが降下する(余剰電流はノードVGATEから排出される)。電圧VGATEの減少は、NMOSデバイス402および404を逆バイアスさせ、シャント経路内ならびにNMOSデバイス402および404内の電流の合計が元の値、つまりibiasに戻るようにする。VCTRLが増加し続ける場合、バッファ416およびダイオード432によってダイオード432にわたる降下より低いノード438の値にクランプされるまで、電圧VGATEは降下し続ける。
【0024】
逆に、電流源426(ictrl)からの電流のわずかな減少は、ノードVGATEへの電流の供給につながり、これは、NMOSデバイス402および404を介した電流の増加につながる。複製ループは、シャント経路およびNMOS経路の合成電流が元の値、つまりibiasに戻ると、落ち着く。電流源426(およびVCTRL)からの電流のさらなる減少は、ノード438の上のツェナーダイオード434の逆破壊電圧にクランプされるまで電圧VGATEが増加することにつながる。
【0025】
したがって、電圧VGATEは、シャント経路(抵抗器408および410)、ならびにNMOS経路(NMOSデバイス402および404、ならびに抵抗器406)の合成インピーダンスを電流源426または電圧VCTRLからの電流に比例させる補正電圧であり、Z=VCTRL/ibiasに等しい。一方の極端な場合、複製ループのインピーダンスは、抵抗器408および410の直列の合成に等しく(NMOSデバイス402および404はオフである)、他方の極端な場合、抵抗器406と、2つのNMOSデバイス402および404との直列の合成のオン抵抗にほぼ等しい(NMOSデバイス402および404がオンであるとき)。
【0026】
図5Aは、ある分岐回路からより高い電流範囲の分岐回路に切り替えを行う方法500を示すフローチャートである。ステップ502において、第1の分岐回路の1つ以上のトランジスタを制御して、第1の分岐回路を介して検知アレイの入力を負荷に接続する。この分岐回路は、例えば、最大100μAの電流範囲、または任意の他の所望の電流範囲を提供してもよい。この方法は、ステップ504において、より高い電流範囲に切り替えを行うまで待機する。例えば、試験回路は、いくつかの分岐回路を含む検知アレイを含んでもよい。各分岐回路は、検知抵抗器と、対応するスイッチ回路と、を含んでもよい。各分岐回路は、1ステップ下の分岐回路よりも大きい電流範囲を提供してもよい。一例では、各分岐回路は、最大電流が1ステップ下の分岐回路の大きさの10倍である電流範囲を提供してもよい。ステップ506において、この回路を制御して、第1の分岐回路の1ステップ上の第2の分岐回路への切り替えを開始する。例えば、100μAの分岐回路から1mAの分岐回路に切り替えを行う。
【0027】
第2の分岐回路への切り替えを行うために、制御信号を変化させて、第2の分岐回路のそれぞれの可変インピーダンス制御回路を制御する。例えば、制御信号は、制御電圧または制御電流であってもよい。可変インピーダンス制御回路は、第2の分岐回路のMOSFETデバイスのゲート電圧を生成し、制御信号の線形的な変化に基づいて検知アレイのインピーダンスを線形的に減少させるように構成される。この例では、これは、制御信号を制御して、検知アレイのインピーダンスを線形的に減少させることを含んでもよい。ステップ508において、いったん検知アレイにわたるインピーダンスが所望の値に達すると、より低い分岐回路のスイッチを開くことができる。より低い分岐回路のスイッチは、可変インピーダンス制御回路を使用して開いてもよく、または直接制御してより低い分岐回路を介して入力を負荷から切断してもよい。
【0028】
図5Bは、ある分岐回路からより低い電流範囲の分岐回路に切り替えを行う方法550を示すフローチャートである。ステップ552において、第1の分岐回路の1つ以上のトランジスタを制御して、第1の分岐回路を介して検知アレイの入力を負荷に接続する。第1の分岐回路は、例えば、最大1mAの電流範囲、または任意の他の所望の電流範囲を提供してもよい。この方法は、ステップ554において、より低い電流範囲に切り替えを行うまで待機する。ステップ556において、この回路を制御して、第1の分岐回路の1ステップ下の第2の分岐回路への切り替えを開始する。例えば、1mAの分岐回路から100μAの分岐回路に切り替えを行う。これは、第2の分岐回路のスイッチを直接制御してそのスイッチを閉じ、第2の分岐回路を介して検知アレイの入力を負荷に接続すること、または可変インピーダンス制御回路を使用してそのスイッチを閉じることを含んでもよい。
【0029】
ステップ558において、いったん第2の分岐回路が導通すると、検知アレイへの入力は、第1の分岐回路を介して負荷から切断される。第1の分岐回路を開くために、制御信号を変化させて、第2の分岐回路のそれぞれの可変インピーダンス制御回路を制御する。例えば、制御信号は、制御電圧または制御電流であってもよい。可変インピーダンス制御回路は、第2の分岐回路のMOSFETデバイスのゲート電圧を生成し、制御信号の線形的な変化に基づいて検知アレイのインピーダンスを線形的に増加させるように構成される。この例では、これは、制御信号を線形的に変化させて、検知アレイのインピーダンスを線形的に増加させることを含んでもよい。このように、より高い分岐回路から切り替えを行うことによって生じる電圧グリッチを低減できる。
【0030】
図6A~
図6Dは、分岐回路300などの分岐回路上で切り替えを行う信号を示す信号図である。
図6Aは、電流源426(ictrl)からの電流などの制御信号を示す。
図6Aに示されるように、それぞれの分岐回路をオンにするとき、ictrlは、第1の値から第2の値に線形的に減少させることができる。ictrlが減少する速度は、その回路に基づいて選択することができる。例えば、ictrlの制御速度は、例えば、制御ループ100の応答速度に基づいてもよい。
【0031】
図6Bは、可変インピーダンス制御回路400によってNMOSデバイス302aおよび302bのゲートに提供される電圧VGATEを示す。
図6Aに示される制御信号を提供して、可変インピーダンス制御回路400を制御する。それぞれのスイッチは、オフ状態(低電圧または負電圧)において開始する。次いで、VGATEは、NMOSデバイスが導通を開始すると、電圧602(約2Vであってもよい)に急速に上昇し、この時点で、可変インピーダンス制御回路のループは調整を開始する。電圧602への素早い増加に続いて、VGATEは、第1の時間604中にゆっくりと増加し、次いで、第2の時間606中に最終の値608(例えば、6Vであってもよい)まで素早く上昇する。第1の時間604中の浅い領域は、NMOSデバイスが導通開始時に逐次的に素早くオンになることを示しており、したがって、検知アレイの総インピーダンスの線形的な変化を実現するために、VGATEは、ゆっくりと変化しなければならない。同様に、時間606中の急激な領域は、NMOSデバイスがそれらの導通領域に十分に入っているときに、このデバイスが逐次的にゆっくりとオンになることを示し、したがってVGATEは、総インピーダンスの線形的な変化を実現するために急激な変化を受ける。最後に、VGATEは、ツェナー電圧にクランプされる。
【0032】
図6Cは、第1の導通分岐回路(例えば、120n)から第2の分岐回路(例えば、120c)に切り替えを行うときの検知アレイ108の総インピーダンスを示す。第1のインピーダンス値から第2のインピーダンス値への線形的減少として示されるが、いくつかの例では、インピーダンスの減少は、実質的に線形的に減少する前に非線形的に開始してもよい。この非線形領域は、例えば、電圧VGATEと、NMOSデバイス302aおよび302bに印加された実際の電圧との間の固定されたオフセットにおける構築の結果であってもよい。このオフセットを使用して、電圧VGATEにおける任意のオーバーシュートによってNMOSデバイス302aおよび302bがオン中の導通の開始時に一時的に超えて、出力グリッチを発生させる可能性を防止してもよい。
図6Dは、DUT118への出力116における電圧を示す。いくつかの例では、
図6Dに示されるグリッチの大きさは、約14mVであってもよく、従来のシステムに現れて得るほぼ200mVのグリッチから大幅に低減される。
【0033】
上記の説明は、添付の図面を参照することを含み、添付の図面は詳細な説明の一部を構成する。図面は、例証として、本発明が実施可能な特定の実施形態を示す。これらの実施形態は、本明細書では「例」とも称される。このような例は、図示または記載されるものに加えて、要素を含むことができる。しかしながら、本発明者らは、それらの図示または記載される要素のみが提供される例も想定している。さらに、本発明者らはまた、特定の例(もしくはその1つ以上の態様)、または本明細書に図示もしくは記載される他の例(もしくはその1つ以上の態様)のいずれかに対して、図示もしくは記載されるそれらの要素(もしくはその1つ以上の態様)の任意の組み合わせまたは順序を使用する例も想定している。
【0034】
この文書では、「1つ(aまたはan)」という用語は、特許文書で一般的であるように、「少なくとも1つ」または「1つ以上」の他の例または使用法とは関係なく、1つまたは1つより多くを含むように使用される。この文書では、「または」という用語は、特に指定のない限り、「AまたはB」が「AであるがBではない」、「BであるがAではない」、ならびに「AおよびB」を含むように、非排他的な「または」を指すために使用される。この文書では、「含む(including)」および「において(in which)」という用語は、「備える(comprising)」および「ここで(wherein)」というそれぞれの用語の平易な英語の等価物として使用される。また、以降の請求項において、「含む」および「備える」という用語は、制限のないものであり、すなわち、ある請求項においてこのような用語の後に列挙されたものに追加して要素を含むシステム、デバイス、物品、組成物、製剤、またはプロセスは、依然としてその請求項の範囲内にあると考えられる。さらに、以下の請求項において、「第1の」、「第2の」、および「第3の」などの用語は単に標識として使用され、その対象に数値的な要件を課すことを意図するものではない。
【0035】
上記の説明は、例示的なものであり、限定的なものではない。例えば、上記の例(またはその1つ以上の態様)を互いに組み合わせて使用してもよい。当業者などであれば、上記の説明を検討する際に他の実施形態を使用することもできる。要約は、読者が技術的開示の本質を素早く確認することを可能にするために提供される。それは、請求項の範囲または意味を解釈または限定するために使用されないという理解の元で提出される。また、上記の詳細な説明では、様々な特徴を共にグループ化して開示を簡素化してもよい。これは、未請求の開示された特徴がいずれかの請求項に不可欠であることを意図するものとして解釈されるべきではない。むしろ、発明の主題は、特定の開示された実施形態の特徴のすべてよりも少ないものにあってもよい。したがって、以降の請求項はここで、例または実施形態として詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別個の実施形態としてそれ自体で成り立ち、かつこのような実施形態は、様々な組み合わせまたは順序で互いに組み合わされることが想定される。本発明の範囲は、添付の請求項を参照して、そのような請求項が権利を与えられる等価物の全範囲とともに決定されるべきである。
【符号の説明】
【0036】
100 制御ループ
102 デジタルフィルタ
104 デジタル-アナログ変換部(DAC)
106 増幅部
108 検知アレイ
110 増幅部
112 アナログ-デジタル変換部
114 入力
116 出力
118 被試験デバイス(DUT)
120a~120n 分岐回路
122 制御部
300 分岐回路
306 入力ノード
308 出力ノード
312a,312b 可変インピーダンス制御回路
314 検知抵抗器