(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-20
(45)【発行日】2022-09-29
(54)【発明の名称】生殖器の補助器具
(51)【国際特許分類】
A61F 5/41 20060101AFI20220921BHJP
【FI】
A61F5/41
(21)【出願番号】P 2021065003
(22)【出願日】2021-02-16
【審査請求日】2021-02-16
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】596182771
【氏名又は名称】稲村 茂夫
(72)【発明者】
【氏名】稲村 茂夫
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-006119(JP,A)
【文献】特開2015-147040(JP,A)
【文献】特表2010-515473(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/41
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
男子生殖器の棒部分を格納するための丸リング(2)からナイロン糸付き丸棒(3)2本を設けて円筒型の筒を構成し、その先端にフック(6)を備えた流線型頭(7)を設けた生殖器の補助器具において、
当該生殖器の補助器具全体を支えるためのヒモを通すヒモ通し穴具(1)を、前記丸リング(2)に
設け、
前記丸棒(3)の一方の一部が着脱面を備えて分離可能に構成されており、前記ナイロン糸の一端が該分離部分を備える前記丸棒(3)の本体に固定され、且つ、前記ナイロン糸の他端が該分離部分に固定され、男子生殖器の棒部分を格納する際に該分離部分を着脱することで前記筒を開閉可能とした、生殖器の補助器具。
【請求項2】
請求項
1に記載の生殖器の補助器具であって、
前記分離部分が、該分離部分の前記着脱面に備えられた固定棒と、前記丸棒(3)における前記分離部分が着脱される面に備えられた穴とが係合することで固定される、生殖器の補助器具。
【請求項3】
請求項
1又は2に記載の生殖器の補助器具であって、
前記分離部分の前記着脱面と、前記丸棒(3)における前記分離部分が着脱される面との少なくとも一方にゴムを備える、生殖器の補助器具。
【請求項4】
請求項
1乃至3のいずれか一項に記載の生殖器の補助器具であって、
前記ナイロン糸は、0.5mmの太さをもって8mmの間隔を空けて配設された5本のナイロン糸で構成される、生殖器の補助器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医学的にも社会通念上、インポテンツの定義は「生殖器が萎縮し、合体できない状態の人」と云われるように、委縮症の人、そうではない健康の人とが明確にされている現今、インポの人を対象の専用補助器具があって然るべきとの認識のもと数年に亘り、試行錯誤を繰り返し、ようやく完成させたもので、正に画期的な発明である。
未だ、真のインポの人対象救済器具が存在せず、本器具が唯一の補助器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般の類似器具は、平棒又は丸棒等に委縮の棒を装着して、胴体の根元部分と亀頭部分を丈夫な物や伸縮性のあるゴム類樹脂で押え込み固定する形態で構成している。
具体的には、棒を器具に装着すると同時に勃起するか、膣内に挿入してから、勃起するかして、ピストン運動の刺激で射精し終了する。
ただ挿入時から、ピストン運動までに勃起しない場合、挿入時に亀頭が衝突の摩擦抵抗を受け大変であるが、取り敢えず、それなりの方法で固定されているので膣内までは挿入されるが、その後のピストン運動ができず終了。最悪、棒が器具からスリ抜け外れてしまう。
これが、一般の類似器具の実体であり、これらの器具が実用に供されている。
このことから、構造的にも部材からも、当初の挿入時を助けるための器具であり、同時に勃起するであろうとの前提の器具となっている。
よって、一般の健康な人対象器具であり、当然インポの委縮症の病いの人対象の専用器具としては多々問題があった。
【0003】
インポ生殖器のフニャフニャ棒は掴み処がなく、単に亀頭部分を丈夫な物で固定しても棒が器具からスリ抜け、外れてしまう。
この難事を解決するため、先ず違和感がなく、柔軟で適度な弾力性に優れた糸類を使用するも取り分けて、ナイロン糸を選定し、その糸で棒の胴体部分と亀頭の僅かな段差を中心にキメ細かく前後の2本の計5本を設け、棒の動きを完全に止める。
次にフニャフニャ棒を女性器の各摩擦抵抗でもスムーズに挿入するため、棒を囲い挟み込む原理とするも4本の丸棒で女性器の膣口を大きく開き広げれば、明らかに挿入効果は倍加されるが、それでは男女双方の機能が損なわれるので、最小限の2本での構造が最良であることから2本の丸棒を設ける。その丸棒の内側で、挿入時、亀頭部分の衝突摩擦抵抗を回避でき、外側では膣口を開き広げる効果と同時に挿出入路を確保することができる。
このことにより、女性器の複雑な挿入摩擦抵抗と膣内でのピストン運動による摩擦抵抗に対応できることとしたナイロン糸付き丸棒2本で構成し、インポの人対象用の救済器具としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第06436031号 明細書
【文献】米国特許第07611456号 明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
インポ生殖器の棒を固定し、挿入時、挿入後膣内でピストン運動を実施しても、棒が器具から絶対にスリ抜けたり、飛び出したりせず、一連の行為が終了するまで、外れることなく維持できるかの課題があった。
【課題が解決するための手段】
【0006】
インポ生殖器の棒を格納、押え込み固定し、一連の行為中、棒が器具からスリ抜けたり、飛び出したり、外れることなく確実に維持される構造と部材を設けて、ナイロン糸付き丸棒2本をもって構成していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
生殖器の棒を委縮のまま、格納、押え込み固定しスムーズに挿入、挿入後膣内でのピストン運動もでき、程よい刺激で確実に射精もできる。
この一連の行為に全くストレスや疲労を感じることなく自然体で実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の生殖器の補助器具全体の説明斜視図である。
【
図2】本発明の生殖器の補助器具で円筒型の筒部分の開閉装置を説明する斜視図である。
【
図3】本発明の生殖器の補助器具の使用状態を説明する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明を[
図1]~[
図3]の図示により実施形態を具体的に説明すると[
図1]から棒部分を格納するための丸リング(2)は、ポリエチレン樹脂材からなり、その丸リングからナイロン糸付き2本の丸棒(3)をABS樹脂材で設けて円筒型で開閉式の筒を構成し、その先端にはゴム引っ掛け用の金属のフック(6)を備えた、シリコン材の流線型頭(7)を設けた器具において、この補助器具全体を支えるためのヒモを通すヒモ通し穴具(1)を前記丸リング(2)に設けた器具として実施される。
【0010】
[
図1]から棒がスムーズに挿入でき、挿入後膣内でのピストン運動の摩擦抵抗を回避するため2本の丸棒(3)を設ける。その丸棒の内側で棒の亀頭部分を固定し、外側は膣口を開き広げる作用と同時に挿出入路を確保できる。このことにより、女性器の複雑な挿入摩擦抵抗と膣内での摩擦抵抗にも確実に対応できることとし実施される。
【0011】
[
図1]から棒が円筒型の筒から、ズレたり、スリ抜けたり、飛び出したりしないよう棒の胴体部分と亀頭の僅かな段差を中心に違和感がなく、柔軟で弾力性の優れたナイロン糸を使用、その糸径は0.5mm、糸の等間隔は8mm、糸の本数5本を設けて、棒の動きを完全に止める。
なお、棒の大小により、それぞれの数値の前後で構成できることとしナイロン糸使用しての円筒型の筒を設けて実施される。
【0012】
[
図2]から棒を円筒型の筒へ簡単に格納装着できるよう丸棒(3)で一方の丸棒を支点に、もう片方の丸棒を半円棒とする切り込みを施している。
そのことで、丸棒の上下の上蓋部分が開口(4)されて筒の開閉装置を設けて実施される。
更に棒の大小により太さを調整できることとした[
図2]8、上蓋固定棒、9、上蓋固定棒受け穴、10、止めゴム、11、止めゴム受け穴にある重ね合わせ部分をゴム止めで、伸縮固定装置として実施される。
なお、止めゴム10と止めゴム受け穴11は反対に設けられても良い。
【0013】
[
図3]から生殖器の補助器具の使用状態が凝縮されている図であるが、インポの生殖器に対応するため、[
図1][
図2]に示す構造と部材で構成するのが必要不可欠であるが、これと並行して器具全体を支えるための貫通ヒモ穴具(1)付き丸リング(3)を設け、更に棒を導くための流線型頭(7)とその仮頭には棒が器具から絶対に外れないよう万全を期するためのゴム止めフック(6)を設けて完全実施することを実現した。
【実施例】
【0014】
実施例については、図面を参照[
図1][
図2][
図3]のとおり、インポの生殖器の棒を補助器具に格納、押え込み、固定して生殖器の補助器具として使用実施される。
【産業上の利用可能性】
【0015】
本発明の産業上の利用可能性は自明なので省略する。
【符号の説明】
【0016】
1、通し穴具
2、丸リング
3、丸棒
4、開閉用半円棒上蓋
5、ナイロン糸
6、フック
7、流線型頭
8、上蓋固定棒
9、上蓋固定棒受け穴
10、止めゴム
11、止めゴム受け穴