(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-21
(45)【発行日】2022-09-30
(54)【発明の名称】筒状容器の洗浄装置
(51)【国際特許分類】
B08B 1/04 20060101AFI20220922BHJP
B08B 11/02 20060101ALI20220922BHJP
B08B 9/32 20060101ALI20220922BHJP
B65G 47/84 20060101ALI20220922BHJP
【FI】
B08B1/04
B08B11/02
B08B9/32
B65G47/84 B
(21)【出願番号】P 2021032547
(22)【出願日】2021-03-02
【審査請求日】2022-01-12
(31)【優先権主張番号】202010158929.2
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020279993.1
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020279994.6
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020279995.0
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020280051.5
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】320014466
【氏名又は名称】一松株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】張 秋生
【審査官】新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-007511(JP,A)
【文献】特開平09-314083(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105615271(CN,A)
【文献】特開2001-000381(JP,A)
【文献】特開平10-216667(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B 1/00-3/04,9/00-9/44
B65G 47/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部、支持構造物、及び前記支持構造物に設けられた駆動源を含み、
前記支持構造物に順次配置された落下機構、洗浄機構、清掃機構、及び収容機構を含み、
前記支持構造物には、複数の支持架と通孔を有する回転部が設けられ、前記駆動源の駆動を受けて前記回転部が間欠的に回動し、前記支持架が前記落下機構、洗浄機構、清掃機構、及び収容機構の
上側の一部または全部、のそれぞれの下に停止しながら、巡回するように構成され、
前記落下機構は、積み重なって配置された複数の筒状容器
(有底のものを除く。)を載せることができる落下支持部と、前記筒状容器を前記支持架に個別に落下させることができる落下伝動ユニットとを含み、
前記洗浄機構は、外部の水路と接続され、前記筒状容器をフラッシングするためのフラッシング部を有し、
前記清掃機構は、前記筒状容器の中に入れて、回転可能にして、内面を洗浄する内部清掃部と、前記筒状容器の外側を放射状に包むことができる外部清掃部を含むことを特徴とする筒状容器の洗浄装置。
【請求項2】
前記支持構造物上の前記清掃機構と前記収容機構との間に、乾燥機構が設けられ、
前記乾燥機構が外力によって駆動されて前記支持架に移動し、前記筒状容器の内外をそれぞれ乾かすことができる内部乾燥部と外部乾燥部が設けられている請求項1に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項3】
前記支持構造物上の前記落下機構と前記乾燥機構との間に、前記洗浄機構と前記清掃機構の、少なくとも2つのセットが
、前記支持架が前記洗浄機構、前記清掃機構の順序で巡回するように設けられている請求項2に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項4】
前記内部乾燥部が、空気を吹き出す通気孔が側面に設けられた内部乾燥部材を有し、
前記内部乾燥部材は、外部移動力によって、前記筒状容器の内壁に突き当たるように前記筒状容器内に取り込まれ、外部からの回転力によって前記筒状容器に対して回転でき、前記通気孔から前記筒状容器の内壁に空気を吹きかけるように構成され、
前記外部乾燥部が、下方向に空気を吹き出す通気口が内側上部に設けられ、外部の開閉駆動力を受けて、所定方向に開閉可能な複数の外部乾燥部材を有し、
閉じた複数の前記外部乾燥部材は、前記筒状容器の外側を包み、前記通気口から前記筒状容器の外側に空気を吹きかけるように構成される請求項2又は3に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項5】
前記落下支持部は、前記筒状容器内側に配設される落下支持柱と、前記落下支持柱の底端に設置された、径方向の支持力を提供できる、前記筒状容器内に挿入される落下支持体とを含み、
前記落下機構は、さらに、前記落下支持柱の下方に位置し、外力による駆動によって相対的に開閉可能な2つの開閉板と、
落下待ちの前記筒状容器の上方に位置し、外力による駆動によって相対的に開閉可能であり、積み重ねられている落下待ち以外の筒状容器をクランプ又は緩和する、対向して設けられた2つの把持部と、
対向して設けられた2つの突当部とを含み、
前記各突当部は、前記落下待ちの筒状容器の上方に位置する突当ピンを備え、前記2つの開閉板が開いて前記2つの把持部が閉じているとき、前記突当部の突当ピンが外力駆動によって、前記落下待ちの筒状容器を前記落下支持柱から分離させる請求項1~4のいずれか1項に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項6】
前記開閉板と、前記把持部と、前記突当部が受ける外力は、前記駆動源によって提供され、前記駆動源と前記開閉板と、前記把持部と、前記突当部との間にそれぞれ、開閉板伝動ユニットと、把持部伝動ユニットと、突当伝動ユニットが設けられ、
前記開閉板伝動ユニットは、第1落下アクチュエータと、前記駆動源に伝動接続される落下カムと、前記第1落下アクチュエータの一端が連結し、前記開閉板を駆動する第1落下ロッドと、を備え、
前記第1落下ロッドは、前記駆動源の駆動を受けて、接続された前記開閉板を往復運動させ、前記2つの開閉板間の相対的な開閉を構成することができ、
前記把持部伝動ユニットは、前記開閉板伝動ユニットと同様の構造である請求項5に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項7】
前記突当ピンを弾性フックに変更した請求項5又は6に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項8】
前記突当ピンを、先端部が略円弧状である突下部材に変更した請求項5又は6に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項9】
前記落下機構が、前記落下支持部
に替えて、積み重なって配置された複数の筒状容器を収容する筒部
を有する請求項1~8のいずれか1項に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項10】
前記内部清掃部は、内部清掃部材を有し、外部移動力によって、前記内部清掃部材を前記筒状容器内に取り込むことができ、前記筒状容器の内壁に突き当たるとともに、外部からの回転力によって、前記内部清掃部材は、前記筒状容器に対して回転でき、前記筒状容器の内壁を洗浄することができ、
前記外部清掃部は、外部の開閉駆動力を受けて、所定方向に開閉可能な複数の外部清掃部材を有し、閉じた複数の前記外部清掃部材は、前記筒状容器の外側を包み、前記筒状容器の外面に当接することができる請求項1~9のいずれか1項に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項11】
前記収容機構は、前記筒状容器を支えることができる収容支持部と、前記回転部の下方に設けられた係合部とを含み、前記係合部が外力を受けて前記通孔を通って前記支持架に載せられた前記筒状容器を押すことにより、前記筒状容器を前記収容支持部に置くことができ、
前記収容支持部は、前記回転部の上方に配置された支持柱と、支持端が構成され、前記支持柱の周方向に間隔を空けて設けられた複数の支持爪とを含み、
前記複数の支持爪は、外力によってそれぞれの前記支持端を突出又は退避させることができ、
前記係合部は、前記回転部の下方で、前記通孔に対応する位置に設けられた、係合棒と、該係合棒の周方向に間隔配置された複数の係合爪とを有し、
前記係合爪と前記支持爪は前記支持柱の周方向に交互に配置され、
前記係合棒と前記係合爪は、外力を受けて前記通孔を突き抜けることができ、前記筒状容器を前記収容支持部に突き上げることができる請求項1~10のいずれか1項に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項12】
前記支持爪と前記係合棒を駆動させる外力は、いずれも前記駆動源によって提供され、前記駆動源と前記支持爪との間に支持爪伝動ユニットが設けられており、
前記支持爪伝動ユニットは、前記支持柱の内部は中空であり、前記支持柱に挿入された収容支持棒と、該収容支持棒の上部にセットされた駆動輪と、前記駆動源に伝動連結され、前記駆動輪に当接する回転カムとを備え、前記回転カムが前記駆動源の駆動を受けて、前記収容支持棒を上下に駆動することができ、
前記各支持爪は、前記収容支持棒の下部に設けられた連結体によって前記収容支持棒と接続され、前記支持爪は、前記支持柱に対して回動可能に支持され、前記連結体には前記支持爪の一端がスライド可能に埋め込まれたスライド溝が設けられている請求項11に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項13】
前記駆動源の動力出力端には接続板が設けられ、前記収容支持部は、前記駆動源の軸に対して前記接続板上に対応して2つ設けられ、
回動検出部は、前記支持構造物に設けられ、前記2つの収容支持部が前記接続板に従って回動するとき、前記回動検出部は、前記収容支持部が前記回転部の外に回動したことを検出でき、
前記制御部は、前記支持爪の退避回数を記録するカウンタを有し、前記カウンタのカウント値が予め設定されたカウント閾値に達することで、前記駆動源の起動を制御し、前記回動検出部が前記収容支持部が前記回転部の外に回動したことを検出することにより、前記駆動源の停止を制御できる請求項11又は12に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項14】
前記収容機構が、前記筒状容器を前記回転部の外側に向けて放出する放出機構を有し、
前記筒状容器を受け取り、該筒状容器を整理する整理機構をさらに備える請求項1~10のいずれか1項に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項15】
シュータをさらに備え、
前記シュータが、前記収容機構から放出される前記筒状容器を受け取り、該筒状容器を前記整理機構に受け渡す請求項14に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項16】
前記シュータが前後方向にスライド運動を行う請求項15に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項17】
前記駆動源の軸に接続された分割器が設けられ、前記回転部は、前記分割器の出力端に接続され、
前記支持架が、前記分割器の出力端の周方向に均等に分布するように前記回転部に複数設けられ、前記分割器の伝動によって駆動され、前記落下機構、洗浄機構、清掃機構、収容機構の下に1つずつ移動し停止しながら巡回することができる請求項1~16のいずれか1項に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項18】
前記洗浄機構がシャワーヘッドを備える請求項1~17のいずれか1項に記載の筒状容器の洗浄装置。
【請求項19】
前記回転部の下方に水を貯留する水槽を備え、前記水槽内に貯留する水を前記洗浄機構に供給する水中ポンプが、前記水槽内に配置される請求項1~18のいずれか1項に記載の筒状容器の洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筒状容器の洗浄装置の技術分野に関し、特に、キノコ栽培用の筒状のカバー等を洗浄乾燥する筒状容器の洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
キノコ、例えば、エノキタケは栄養が豊富で、味がよくて大衆に愛されている。エノキタケの生産性と品質を保証するために、既存の技術では通常、培養基部のビンを盛装した開口部にシメノキを囲み、カバーを包むことで構成された形作りをして、エノキタケの成長環境を提供している。
【0003】
キノコ、例えばエノキタケを材料瓶(袋)に包むセット方式に基づいて、キノコ栽培用カバーは、材料瓶(袋)に被せる筒状のカバーを使用している。筒状のキノコ栽培用カバーの両端には粘着ボタンなどの取り外し可能な接続構造を設けたものもある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3216477号公報
【文献】特開平9-314083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2に示す円筒状容器又は円錐容器の洗浄装置では、例えば、特許文献1のキノコ栽培用カバーの洗浄には適用が困難である。キノコ栽培用カバー等、繰り返し使用するときに洗浄し、乾燥する数量が大量であるにもかかわらず、筒状のキノコ栽培用カバーを手作業で洗浄しているので、洗浄効率が極めて低かった。労働強度が高くなり、洗浄乾燥の際に筒状容器をきれいに整理できず、乾燥するときの時間も長いので、キノコ栽培用カバーをきれいに洗って乾かす効率が低い。したがって、洗浄乾燥作業がキノコの生産性と品質に影響しやすく、筒状容器の洗浄装置を開発する必要がある。
【0006】
これに鑑みて、本発明は、筒状容器を自動的に洗浄し、より高い洗浄効率を実現する洗浄装置を提案することを目的とし、特に、洗浄待ちの筒状容器が順次に落下・フラッシング・洗浄・収集されるプロセスが自動化され、人力作業に比べて洗浄効率を大幅に向上させることができる洗浄装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するために、本発明は、制御部(600)、支持構造物(1)、及び前記支持構造物(1)に設けられた駆動源(5,201,406,905)を含み、前記支持構造物(1)に順次配置された落下機構(2)、洗浄機構(3)、清掃機構(4)、及び収容機構(9)を含み、前記支持構造物(1)には、複数の支持架(103)と通孔(102)を有する回転部(101)が設けられ、前記駆動源(5)の駆動を受けて前記回転部(101)が間欠的に回動し、前記支持架(103)が前記落下機構(2)、洗浄機構(3)、清掃機構(4)、及び収容機構(9)の上側の一部または全部、のそれぞれの下に停止しながら、巡回するように構成され、前記落下機構(2)は、積み重なって配置された複数の筒状容器(8)(有底のものを除く。)を載せることができる落下支持部(203)と、前記筒状容器(8)を前記支持架(103)に個別に落下させることができる落下伝動ユニット(198,199,200)とを含み、前記洗浄機構(3)は、外部の水路と接続され、前記筒状容器(8)をフラッシングするためのフラッシング部(301)を有し、清掃機構(4)は、筒状容器(8)の中に入れて、回転可能にして、内面を洗浄する内部清掃部(401)と、筒状容器(8)の外側を放射状に包むことができる外部清掃部(402)を含むことを特徴とする筒状容器の洗浄装置である。
【0008】
本発明の洗浄装置は、順次配置される落下機構、洗浄機構、清掃機構、乾燥機構、及び収容機構により、洗浄待ち筒状容器の落下から洗浄、清掃から洗浄後の筒状容器の乾燥、収容までのプロセスをすべて自動化することができ、人間の作業に比べて洗浄効率を大幅に向上させることができる。
【0009】
ここでいう「筒状容器」は、工業用、食品用の生産、栽培等に適用される。特に農業用、とりわけ、キノコ栽培用の容器カバーに適用される。例えば、エノキタケ栽培用カバーであって、両端の直径が異なる筒状容器が例示されるが、上下方向の両端の直径が同じものでもよい。
【0010】
「フラッシング」とは、水等の洗浄液を勢いよく流し、筒状容器を洗浄することである。
【0011】
「清掃機構」は、筒状容器の内面をきれいにする内部清掃部と、筒状容器の外部の壁をきれいにする外部清掃部とで、筒状容器を半径方向に包むことができる。
【0012】
「収容機構」は、支持架に支持されている筒状容器を支持架から取り外し、外部に移転する機構である。
【0013】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記支持構造物(1)上の前記清掃機構(4)と前記収容機構(9)との間に、乾燥機構(7)が設けられ、前記乾燥機構(7)が外力によって駆動されて前記支持架(103)に移動し、前記筒状容器(8)の内外をそれぞれ乾かすことができる内部乾燥部(701)と外部乾燥部(702)が設けられている。
【0014】
「乾燥」は、筒状容器に熱風を当てて、乾燥させることをいう。
【0015】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記落下機構(2)と前記乾燥機構(7)の間に、前記洗浄機構(3)と前記清掃機構(4)の、少なくとも2つのセットが、前記支持架(103)が前記洗浄機構(3)、前記清掃機構(4)の順序で巡回するように設けられている。
【0016】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記内部乾燥部(7701)が、空気を吹き出す通気孔(7701f)が側面に設けられた内部乾燥部材を有し、前記内部乾燥部材は、外部移動力によって、前記筒状容器(8)の内壁に突き当たるように前記筒状容器(8)内に取り込まれ、外部からの回転力によって前記筒状容器(8)に対して回転でき、前記通気孔(7701f)から前記筒状容器(8)の内壁に空気を吹きかけるように構成され、前記外部乾燥部(7702)が、下方向に空気を吹き出す通気口(7702b)が内側上部に設けられ、外部の開閉駆動力を受けて、所定方向に開閉可能な複数の外部乾燥部材を有し、閉じた複数の前記外部乾燥部材は、前記筒状容器(8)の外側を包み、前記通気口(7702b)から前記筒状容器(8)の外側に空気を吹きかけるように構成されていることが好ましい。この構成によれば、前記筒状容器を十分に乾燥させることができる。
【0017】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記落下機構(2)の前記落下支持部(203)は、前記筒状容器(8)内側に配設される落下支持柱(203a)と、前記落下支持柱(203a)の底端に設置された、径方向の支持力を提供できる、前記筒状容器(8)内に挿入される落下支持体(205)とを含み、前記落下機構(2)は、さらに、前記落下支持柱(203a)の下方に位置し、外力による駆動によって相対的に開閉可能な2つの開閉板(207)と、落下待ちの前記筒状容器(8)の上方に位置し、外力による駆動によって相対的に開閉可能であり、積み重ねられている落下待ち以外の筒状容器(8)をクランプ又は緩和する、対向して設けられた2つの把持部(204)と、対向して設けられた2つの突当部(206)とを含み、各突当部(206)は、落下待ちの筒状容器(8)の上方に位置する突当ピン(206c~206f)を備え、2つの開閉板(207)が開いて2つの把持部(204)が閉じているとき、前記突当部(206)の突当ピン(206c~206f)が外力駆動によって、落下待ちの筒状容器(8)を前記落下支持柱(203a)から分離させる。
【0018】
前記筒状容器の洗浄装置において、開閉板(207)と、把持部(204)と、突当部(206)が受ける外力は、駆動源(5)によって提供され、駆動源(5)と開閉板(207)と、把持部(204)と、突当部(206)との間にそれぞれ、開閉板伝動ユニット(198)と、把持部伝動ユニット(200)と、突当伝動ユニット(199)が設けられ、前記開閉板伝動ユニット(198)は、第1落下アクチュエータ(2010)と、前記駆動源(5)に伝動接続される落下カム(2012)と、前記第1落下アクチュエータ(2010)の一端が連結し、前記開閉板(207)を駆動する第1落下ロッド(208)と、を備え、第1落下ロッド(208)は、駆動源(5)の駆動を受けて、接続された前記開閉板(207)を往復運動させ、2つの開閉板(207)間の相対的な開閉を構成することができ、把持部伝動ユニット(200)は、前記開閉板伝動ユニット(198)と同様の構造である。
【0019】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記落下機構(2)の突当ピン(206c~206f)を弾性フック(7206)に変更してもよい。この構成によれば、前記落下待ちの筒状容器(8)を前記落下支持柱(203a)から分離させる動作をより正確に行うことができる。
【0020】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記落下機構(2)の前記突当ピン(206d、206f)を、先端部が略円弧状である突下部材(7206a)に変更してもよい。この構成においても、前記落下待ちの筒状容器(8)を前記落下支持柱(203a)から分離させる動作をより正確に行うことができる。
【0021】
前記落下機構(2)が、前記落下支持部(203)に替えて、積み重なって配置された複数の前記筒状容器(8)を収容する筒部(7014)を有する構成であってもよい。この構成によれば、前記筒部(7014)の上部から前記筒状容器(8)を追加することができ、前記筒状容器(8)の洗浄効率を向上させることができる。
【0022】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記内部清掃部(401)は、内部清掃部材(401a)を有し、外部移動力によって、前記内部清掃部材(401a)を前記筒状容器(8)内に取り込むことができ、前記筒状容器(8)の内壁に突き当たるとともに、外部からの回転力によって、前記内部清掃部材(401a)は、前記筒状容器(8)に対して回転でき、前記筒状容器(8)の内壁を洗浄することができ、前記外部清掃部(402)は、外部の開閉駆動力を受けて、所定方向に開閉可能な複数の外部清掃部材(402)を有し、閉じた複数の前記外部清掃部材(402)は、前記筒状容器(8)の外側を包み、前記筒状容器(8)の外面に当接することができる。
【0023】
これにより、筒状容器の内部と外部を別々に清掃することで、筒状容器の洗浄効果を高めることができる。
【0024】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記収容機構(9)は、前記筒状容器(8)を支えることができる収容支持部(901)と、前記回転部(101)の下方に設けられた係合部(903,9014)とを含み、前記係合部(903,9014)が外力を受けて前記通孔(102)を通って前記支持架(103)に載せられた前記筒状容器(8)を押すことにより、前記筒状容器(8)を前記収容支持部(901)に置くことができ、前記収容支持部(901)は、前記回転部(101)の上方に配置された支持柱(901a)と、支持端(9081)が構成され、前記支持柱(901a)の周方向に間隔を空けて設けられた複数の支持爪(908)とを含み、前記複数の支持爪(908)は、外力によってそれぞれの前記支持端(9081)を突出又は退避させることができ、前記係合部(903,9014)は、前記回転部(101)の下方で、前記通孔(102)に対応する位置に設けられた、係合棒(903)と、係合棒(903)の周方向に間隔配置された複数の係合爪(9014)とを有し、前記係合爪(9014)と前記支持爪(908)は前記支持柱(901a)の周方向に交互に配置され、前記係合棒(903)と係合爪(9014)は、外力を受けて前記通孔(102)を突き抜けることができ、前記筒状容器(8)を前記収容支持部(901)に突き上げることができる構成でもよい。
【0025】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記支持爪(908)と前記係合棒(903)を駆動させる外力は、いずれも前記駆動源(5)によって提供され、前記駆動源(905)と前記支持爪(908)との間に支持爪伝動ユニット(9010)が設けられており、前記支持爪伝動ユニット(9010)は、前記支持柱(901a)の内部は中空であり、支持柱(901a)に挿入された収容支持棒(9011)と、収容支持棒(9011)の上部にセットされた駆動輪(9020)と、前記駆動源(5)に伝動連結され、前記駆動輪(9020)に当接する回転カム(909)とを備え、前記回転カム(909)が前記駆動源(5)の駆動を受けて、前記収容支持棒(9011)を上下に駆動することができ、前記各支持爪(908)は、前記収容支持棒(9011)の下部に設けられた連結体(9013c)によって前記収容支持棒(9011)と接続され、前記支持爪(908)は、前記支持柱(901a)に対して回動可能に支持され、前記連結体(9013c)には前記支持爪(908)の一端がスライド可能に埋め込まれたスライド溝(9013d)が設けられている。
【0026】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記駆動源(905)の動力出力端には接続板(9021)が設けられ、前記収容支持部(901)は、前記駆動源(905)の軸に対して前記接続板(9021)上に対応して2つ設けられ、回動検出部(906)は、前記支持構造物(1)に設けられ、前記2つの収容支持部(901)が前記接続板(9021)に従って回動するとき、前記回動検出部(906)は、前記収容支持部(901)が前記回転部(101)の外に回動したことを検出でき、前記制御部(600)は、支持爪(908)の退避回数を記録するカウンタ(604)を有し、前記カウンタ(604)のカウント値Nが予め設定されたカウント閾値Mに達することで、前記駆動源(905)の起動を制御し、前記回動検出部(906)が前記収容支持部(901)が前記回転部(101)の外に回動したことを検出することにより、前記駆動源(905)の停止を制御できる。
【0027】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記収容機構(9)が、前記筒状容器(8)を前記回転部(101)の外側に向けて放出する放出機構(5000)を有し、前記筒状容器(8)を受け取り、該筒状容器(8)を整理する整理機構(12)をさらに備える構成でもよい。この構成によれば、前記筒状容器の整理が容易である。
【0028】
前記筒状容器の洗浄装置が、シュータ(11)をさらに有し、前記シュータ(11)が、前記収容機構(9)から放出される前記筒状容器(8)を受け取り、該筒状容器(8)を前記整理機構(12)に受け渡すことが好ましい。この構成によれば、前記収容機構から前記整理機構への前記筒状容器の受け渡しを正確に行うことができる。
【0029】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記シュータ(11)が前後方向にスライド運動を行うことが好ましい。この構成によれば、前記収容機構から前記整理機構への前記筒状容器の受け渡しをより正確に行うことができる。
【0030】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記駆動源(5)の軸に接続された分割器(10)が設けられ、前記回転部(101)は、前記分割器(10)の出力端に接続され、前記支持架(103)が、前記分割器(10)の出力端の周方向に均等に分布するように複数設けられ、前記分割器(10)の伝動によって駆動され、前記落下機構(2)、洗浄機構(3)、清掃機構(4)、収容機構(9)の下に1つずつ移動し停止しながら巡回することができる。
【0031】
前記筒状容器の洗浄装置において、前記洗浄機構(3)がシャワーヘッド(7003a)を備えることが好ましい。この構成によれば、洗浄水の噴水範囲及び噴水量を制御することが容易である。
【0032】
前記筒状容器の洗浄装置が、前記回転部(101)の下方に水を貯留する水槽(8000)を備え、前記水槽(8000)内に貯留する水を前記洗浄機構(3)に供給する水中ポンプ(6000)が、前記水槽(8000)内に配置されることが好ましい。この構成によれば、前記水中ポンプ(6000)により、前記洗浄機構(3)におけるフラッシングに使用する水を前記水槽(8000)供給することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明第1実施形態の筒状容器の洗浄装置の各機構の斜視図である。
【
図2】同じく筒状容器の洗浄装置の制御部のブロック図である。
【
図3】同じく筒状容器の洗浄装置の駆動源と各機構の駆動関連を示す説明図である。
【
図4】同じく筒状容器の洗浄装置の各機構を含む支持構造物の斜視図である。
【
図5】同じく筒状容器の洗浄装置の別の角度からの斜視図である。
【
図7】同じく各軸間の伝達構造を示す平面図である。
【
図8】同じく各軸間の伝達構造を示す上方からの斜視図である。
【
図10】同じく落下機構の別の角度からの斜視図である。
【
図12】(a)~(d)は同じく落下機構の動作を示す説明図である。
【
図17】同じく収容機構の別の角度からの斜視図である。
【
図18】同じく収容機構のさらに別の角度からの斜視図である。
【
図20】本発明第1実施形態の回転カムの構成図である。
【
図23】本発明第2実施形態の筒状容器の洗浄装置の斜視図である。
【
図24】(a)~(d)は同じく収容機構の動作を示す説明図である。
【
図25】本発明第3実施形態の筒状容器の洗浄装置の各機構の斜視図である。
【
図26】同じく筒状容器の洗浄装置の斜視図である。
【
図27】同じく筒状容器の洗浄装置の別の角度からの斜視図である。
【
図28】同じく筒状容器の洗浄装置の別の角度からの斜視図である。
【
図29】同じく筒状容器の洗浄装置の平面図である。
【
図30】同じく整理機構と支持構造物を除いた筒状容器の洗浄装置を示す斜視図である。
【
図31】同じく整理機構と支持構造物を除いた筒状容器の洗浄装置を示す別の角度からの斜視図である。
【
図32】同じく整理機構と支持構造物を除いた筒状容器の洗浄装置を示す別の角度からの斜視図である。
【
図33】同じく整理機構と支持構造物を除いた筒状容器の洗浄装置を示す別の角度からの斜視図である。
【
図34】同じく整理機構と支持構造物を除いた筒状容器の洗浄装置を示す別の角度からの斜視図である。
【
図35】同じく整理機構と支持構造物を除いた筒状容器の洗浄装置を示す別の角度からの斜視図である。
【
図36】同じく整理機構と支持構造物を除いた筒状容器の洗浄装置を示す別の角度からの斜視図である。
【
図38】同じく乾燥機構の別の角度からの斜視図である。
【
図39】(a)~(c)は、同じく収容機構の動作を示す説明図である。
【
図43】同じく乾燥機構の内部乾燥部の斜視図である。
【
図44】(a)~(d)は本発明第3実施形態の落下機構の変形例の動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明第1実施形態の筒状容器の洗浄装置について、
図1~
図22を参照して説明する。
【0035】
本発明の一部を構成する図面は、本発明のさらなる理解を提供するために用いられ、本発明の例示的な実施形態及びその説明は本発明を説明するために用いられ、本発明に対する不当な限定を構成するものではない。
【0036】
本発明の実施形態の構成要件は、要素が競合しない場合には互いに組み合わせられ得る。
【0037】
本実施形態において、用語「上」、「下」、「左」、「右」などの方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づいており、本実施形態の説明を容易にするためだけであり、装置又は要素が特定の方位を有すると限定するべきではない。用語「第1」、「第2」などは、説明の目的だけに用いられ、相対的な重要性を示したり暗示したりするものではない。
【0038】
以下、本発明第1実施形態の筒状容器の洗浄装置100(以下、洗浄装置100という。)を、図面を参照して、詳細に説明する。
【0039】
図1、
図4に示す通り、洗浄装置100は、エノキタケ栽培袋をカバーする、上下方向の両端開口の直径が異なる筒状構造のカバー8を洗浄する装置である。洗浄装置100は、支持構造物1、この支持構造物1に設置された第1モータ5、第2モータ201、第3モータ406、第4モータ905、支持構造物1に順次配置された、カバー8を落下させる落下機構2、カバー8を水洗する洗浄機構3、カバー8をブラシで清掃する清掃機構4、カバー8を乾燥する乾燥機構7、この乾燥機構7の処理を終了したカバー8を収集し収容する収容機構9、落下機構2、洗浄機構3、及び清掃機構4を制御する制御部600を含む。洗浄機構3の汚水が清掃機構4の作業領域に跳ねないようにするため、洗浄機構3と清掃機構4の間に水除け板(図示略)が設置されている。水除け板には支柱が通る通路(図示略)が設けられている。
【0040】
カバー8の回転サイクルを短縮するために、
図1に示すように、清掃機構4と収容機構9の間に、乾燥機構7を設けて、カバー8の内外表面をそれぞれ乾燥している。洗浄効果をさらに高めるために、落下機構2と乾燥機構7の間に少なくとも2組の洗浄機構3と清掃機構4がある。反時計周りに、順に、落下機構2、洗浄機構3、清掃機構4、洗浄機構3、清掃機構4、乾燥機構7、乾燥機構7、収容機構9の順序で円周状に配置されている。
【0041】
図4、
図5に示すように、支持構造物1は、例えば、直方体状の支持構造物構造である。支持構造物1の上部領域には、第1モータ5、第2モータ201、第3モータ406、駆動力の伝動のために接続された分割器10が取り付けられている。
【0042】
図4~
図6に示すように、支持構造物1の下部には、回転部101が設けられており、回転部101は、分割器10の出力端に接続される。回転部101は、各機構2,3,4,7,9に対応する8つの支持架103と支持架103を支持する基部104が周設され、分割器10の出力軸10aが回転部101の中心に固定され、各支持架103が出力軸10aの周方向に均等に分布して配置されている。回転部101は、第1モータ5の駆動を受けて間欠的に反時計方向Rに回転することができる。各支持架103を各機構2,3,4,7,9の下に間欠的に回転させ、カバー8は各機構2,3,4,7,9を巡回しながら各処理を受けることができる。
【0043】
図6に示すように、支持架103は、環状に分布した複数の棒を含み、各棒は、カバー8を包むように縦方向に配置され、カバー8は複数の棒で構成される空間内に支持され、カバー8の外面が各棒に当接することにより、カバー8の径方向への移動を防止することができる。支持架103の各棒はカバー8を包むのに適するように配置され、各棒の自由端は外側に折り曲げられたように構成されている。回転部101上には、
図6に示すように、中央の円孔(図示略)と、回転部101の基部104に構築された通孔102とが設けられ、この通孔102には中央部の円孔102aとその径方向に沿って延びるいくつかの矩形孔102bが設けられている。矩形孔102bは、円孔102aの周囲に均等に配置された4つの孔である。
【0044】
図4に示すように、第1モータ5、第2モータ201、第4モータ905は、特に支持構造物1の上側領域に取り付けられ、回転力を出力することができる。第1モータ5の動力出力端子(図示略)には減速機6が接続されている。減速機6は、ウォーム歯車を採用し、
図9、
図10に示すように、その出力軸は減速機6の両側にそれぞれ突出した第1出力端子6aと第2出力端子6bを有する。
図7に示すように、第1出力端子6aの出力は、チェーン伝達機構60を介して分割器10の軸i(
図13参照)に連動して接続される。第2出力端子6bは、第1モータ5の動力を、チェーン伝達機構61を介して順に並べられた軸aに伝達し、軸aはチェーン伝達機構62を介して軸bに伝達し、軸a及び軸bは共に支持構造物1に回転可能に設けられている。
【0045】
支持構造物1には、軸bと直交配置された軸cが回転可能に設置され、軸cと軸bとの間に、傘歯車63が設けられている。
図7、
図8に示すように、支持構造物1には、軸aとチェーン伝達機構64で接続された軸dと、軸dとチェーン伝達機構65で接続された軸eとが設けられている。軸eは軸dの下に平行に配置されている。各軸a~iの間をチェーン式の伝達機構で接続する以外に、ベルト式の機構で接続することもできる。
【0046】
図9に示すように、落下機構2は、縦方向に積層されて束になった複数のカバー8を載置する落下支持部203を備えている。落下したカバー8は、支持架103上に1個ずつ載置することができる。
図9に示すように、落下支持部203は、カバー8内に配設された落下支持柱203aと、落下支持柱203aの下に位置し、カバー8内に挿入される落下支持体205とを備えている。この落下支持体205は、カバー8が径方向に押されたときに、カバー8に対して半径方向の支持力を提供し、カバー8が偏らないようにしている。
図9に示すように、加工・製造を容易にするために、落下支持体205は落下支持筒を採用している。複数の洗浄対象のカバー8を落下支持柱203aに積層するために、落下支持柱203aの上下運動を駆動する第2モータ201が支持構造物1に設けられている。この第2モータ201は、回転力を出力し、第2モータ201の動力出力軸に歯車(図示略)が固着され、落下支持柱203aには、その長手方向に配列された歯条部203bが形成されている。
【0047】
落下支持柱203aは、支持効果を高めるために、並列に2本が接続され、その1つの落下支持柱203aは、歯車(図示略)と噛合して接続され、
図9に示すように、上下方向Zに移動可能であり、その高さ位置を調整可能である。落下支持柱203aは、積層されたカバー8を落下機構2にセットする際に、上下方向Zに移動させるが、落下動作時には、高さは固定状態である。第2モータ201の上下両端には、それぞれ、ストロークスイッチ202が設けられており、各ストロークスイッチ202に対応して、落下支持柱203aの両端にはそれぞれ対応するストロークスイッチ202との接触が可能な嵌合物202aが構成されている。
図9に示すように、第2モータ201の上端のストロークスイッチ202と組み合わせるための嵌合物202aは、特に支持構造物1に設けられた嵌合板であり、第2モータ201の下端のストロークスイッチ202と嵌合するための嵌合板も設けられている。
【0048】
落下機構2は、
図9に示すように、落下支持柱203aの下方に位置し、外力を受けて、2つの開閉板207を水平にX方向に移動させて、その間隔を開けることと、2つの開閉板207を水平にX方向の逆方向に移動させて、その間隔を閉じることにより、カバー8を開閉板207と落下支持体205で保持したり、解放する構成を含む。落下動作時には、落下支持体205の高さは固定されている。落下機構2は把持部204を含む。この把持部204は、2つの対向する把持板204aを含む。2つの把持板204aは、挟込板2042を含み、開閉板207が開いたときに、現在の落下待ちであるカバー8より上のカバー8を両側から落下支持体205の外表面に押圧力を加えて保持することで、このカバー8の上に積層された残りのカバー8を保持する。
【0049】
図12に示すように、突当部206は、対向して一対設けられ、上下方向に間欠的に往復動する、2つの突当206a,206bと、突当206aの下面に向けて垂直方向に延び出す突当ピン206c,206d,突当206bの下面に向けて垂直方向に延び出す突当ピン206e,206fを備えている。突当ピン206c,206fの上端は、それぞれ、各突当206a,206bの下面と当接する。この突当ピン206c,206d,206e,206fは、スプリングにピンが嵌装されたものである。突当ピン206d,206e,が、カバー8に突き当たることにより、カバー8が損傷することを防止するために、突き当て力を緩衝するスプリングが設けられている。突当ピン206c,206d,206e,206fは、挟込板2042に貫設されている。
図12(b)に示すように、2つの開閉板207は、把持板204aが閉じた状態で、カバー8の挟み込みを解除する。
図12(c)に示すように、2つの開閉板207が開いて、2つの把持板204aが閉じて把持板204aがカバー8を挟んでいるときに、突当206a,206bは、突当ピン206d,206eが落下支持柱203aから、落下待ちのカバー8を突き下げることができるように、突当ピン206c、206fに対し、下方への外力を加える。
図9、
図11に示すように、両突当部206は、それぞれ、対応側を通る突き当て端は、突当板2061に連結されている。
【0050】
図10に示すように、支持構造物1には、落下支持柱203aの外側に設けられた、横断面がU字ないしコ字形状の覆い板2014が設けられており、把持部204と突当部206が移動するための開口2021が設けられている。把持部204、突当部206、及び開閉板207が受ける外力は、いずれも第1モータ5によって提供される。第1モータ5と、開閉板207、把持部204、及び突当部206の間には、それぞれ、開閉板伝動ユニット198、突当伝動ユニット199、及び把持部伝動ユニット200が設けられている。落下伝動ユニットは、開閉板伝動ユニット198、突当伝動ユニット199、及び把持部伝動ユニット200により構成されている。
【0051】
開閉板伝動ユニット198は、
図9、
図10に示すように、第1モータ5と連動する、溝を有する第1落下カム2012と、軸fと、一端が第1落下カム2012の溝にスライド付けされた第1落下駆動棒2010と、第1落下駆動棒2010の下端にヒンジ結合して設けられた第1落下ロッド208と、第1落下ロッド208と連結するスライド棒2020(
図12参照)と、を備える。
【0052】
図9、
図10に示すように、軸fが軸cの下に平行に位置し、第1落下駆動棒2010は、軸fに設けられている。第1落下ロッド208はスライド棒2020を介して支持ブロック2015bに連結されており、スライド棒2020は支持ブロック2015b内に設けられている。
【0053】
開閉板伝動ユニット198の駆動系統を説明する。
図8、
図9、
図10等に示すように、第1モータ5の第2出力端子6bがチェーン伝達機構61を駆動させ、軸aを回転させ、チェーン伝達機構62を駆動させ、軸bを駆動させ、傘歯車63により軸cを回転させる。これに伴い、開閉板伝動ユニット198が駆動され、開閉板207を左右方向Xに往復運動させることができ、2つの開閉板207の相対的な閉じ又は開放を構成する動作を繰り返す。
【0054】
図10、
図11に示すように、突当伝動ユニット199は、第1モータ5と連動する、溝を有する第3落下カム2016と、一端が第3落下カム2016の溝にスライド付けされた第3落下駆動棒2017と、第3落下駆動棒2017の他端とヒンジを介して接続し、突当部206に連結する第3落下ロッド2018と、を備えている。
図11に示すように、第3落下駆動棒2017は、軸gに設けられている。第3落下カム2016、第3落下駆動棒2017、軸g、第3落下ロッド2018とが連携して、突当部206を上下方向Zに上下動させる。
【0055】
突当伝動ユニット199の駆動系統を説明する。
図8、
図9、
図11等に示すように、第1モータ5の第2出力端子6bがチェーン伝達機構61を駆動させ、軸aを回転させ、チェーン伝達機構62を駆動させ、軸bを駆動させる。これに伴い、突当伝動ユニット199が駆動され、突当部206を上下方向Zに往復駆動させる動作を繰り返す。
【0056】
把持部伝動ユニット200の構造は、開閉板伝動ユニット198の構造と類似しており、把持部204を駆動するものである。
【0057】
図10に示すように、把持部伝動ユニット200は、支持構造物1に設けられ、第1モータ5と連動する、溝を有する第2落下カム2013と、軸fと、一端を第2落下カム2013の溝にスライド付けされた第2落下ガイド2011と、第2落下ガイド2011と連結する第2落下ロッド209とを含む。
【0058】
図9及び
図10に示すように、把持部204は、軸を摺動させる支持ブロック2015aと、第2落下ロッド209に接続された押板2041と、カバー8に当接し、落下支持体205との間でカバー8を挟む挟込板2042と、を含む。押板2041と挟込板2042との間は、スプリングにより弾性的に摺動させる。
【0059】
把持部伝動ユニット200の駆動系統を説明する。
図8、
図9、
図10等に示すように、第1モータ5の第2出力端子6bがチェーン伝達機構61を駆動させ、軸aを回転させ、チェーン伝達機構62を駆動させ、軸bを回転させ、傘歯車63を介して軸cを回転させる。これに伴い、把持部伝動ユニット200が駆動され、把持部204を左右方向Xに往復駆動させることができ、2つの把持部204間の相対的な閉状態又は開状態を構成する動作を繰り返す。
【0060】
図9、
図10に示すように、覆い板2014には制御部600と電気的に接続された落下検出部2019が設けられている。落下検出部2019は、近接スイッチを採用している。落下検出部2019は、カバー8の両側に一対設けられ、制御部600は、落下検出部2019の検出信号に応答して、第1モータ5を制御し、開閉板207による開閉等のタイミングを制御することができる。
【0061】
以上の通り、制御部600は、落下機構2の開閉板伝動ユニット198、突当伝動ユニット199、及び把持部伝動ユニット200のそれぞれの開閉板207、突当部206、及び把持部204の動作の制御を行うことで、カバー8の支持架103への落下動作を行う。
【0062】
洗浄機構3は、
図4、
図5に示すように、外部水路から供給される水により、カバー8を洗浄するフラッシング部301を有している。カバー8に対する洗浄効果を高めるために、
図4及び
図5に示すように、洗浄機構3は、支持構造物1に設けられ、洗浄機構3の下に回動し停止した支持架103とカバー8に対して、フラッシング部301が洗浄水を噴射し、回転部101の駆動に同期して、噴射を停止する。これらの動作を繰り返す。
【0063】
2つの清掃機構4の構成は同じであるが、両者は支持構造物1上の配置が異なるため、2番目の清掃機構4を例に挙げて
図13及び
図14を参照して、説明する。清掃機構4は、カバー8内に降下し、回転可能で、カバー8の内面を清掃する内部清掃部401と、カバー8の外面を清掃する外部清掃部402とを備える。内部清掃部401は、外部移動力を受けて内部清掃部401をカバー8内に入れることができ、その外周面がカバー8の内面に当接することができる。内部清掃部401は外部からの回転力によって駆動されるため、内部清掃部401はカバー8に対して回転することにより清掃ができる。外部清掃部402は、前後方向Yに加えられる外部の開閉力を受けて、開閉できる複数(ここでは一対)の外面掃除具を備えており、外面掃除具を閉じることで、カバー8を包む外面を構成する。
【0064】
図13、
図14に示すように、内部清掃部401は、中心軸401bと、中心軸401bの下端部に取り付けられ円柱状のブラシである回転可能なブラシ部401aと、を設けたものである。第1モータ5と内部清掃部401との間に内部伝動ユニット400aが設けられ、内部伝動ユニット400aは第1モータ5の駆動を受けて内部清掃部401を駆動する。
【0065】
図13、
図14に示すように、内部伝動ユニット400aは、第1モータ5と伝動接続される軸aの一端に取り付けられる昇降用カム4090と、昇降用カム4090と連結し上下方向に往復動する内部清掃ロッド4010と、内部清掃ロッド4010に連結し上下方向に往復動し底面に中心軸401bが回転可能に取り付けられ、上面に第3モータ406が固定された取付ホルダ4011と、取付ホルダ4011を上下方向に案内する清掃スライドレール4013と、を備えている。取付ホルダ4011が支持構造物1に対して上下方向Zにガイドスライド動作を行う。これにより取付ホルダ4011と連結された内部清掃部401を上下方向Zに間欠的に上下駆動させる動作を繰り返す。
【0066】
内部伝動ユニット400aの駆動系統を説明する。
図8、
図13、
図14等に示すように、第1モータ5の第2出力端子6bがチェーン伝達機構61を駆動させ、軸aを回転させる。これに伴い、内部伝動ユニット400aが駆動され、内部清掃部401を上下方向Zに間欠的に上下駆動させることができる。
【0067】
図13に示すように、取付ホルダ4011の上面に伝動ベルト4014が設けられており、内部清掃部401が下降し、カバー8内で停止した後、第3モータ406により伝動ベルト4014を駆動させることで、中心軸401bを回転させ、ブラシ部401aを回転させる。
【0068】
清掃機構4は2つあり、
図13、
図14等に示すように、第3モータ406はそれぞれ伝動ベルト4014を介して各清掃機構4の各内部清掃部401に連動するように接続されている。ベルト駆動効果を高めるために、取付ホルダ4011には伝動ベルト4014の張力を調整するための増締め輪4015が設けられており、増締め輪4015の構造と取り付け方式は従来の技術と類似している。
【0069】
外部清掃部402は、一対のアーチ状の部材が対向した構造であり、内側面にはブラシが設けられ、外部清掃部402が閉じた状態では円筒体を構成する。
【0070】
図13及び
図14に示すように、外部伝動ユニット400bは、外部清掃部402と第1モータ5の間にあり、清掃歯車403、清掃歯車403に噛合されスライド駆動する2つの清掃ラック404、清掃ロッド405、軸gに設けられ、一端は清掃カム408の溝にスライド結合され、その他端は清掃ロッド405にヒンジで結合されている駆動棒407、及び軸bに取り付けられている清掃カム408、を備えている。2対の清掃ラック404は、2つの外部清掃部402に1対ずつ接続されている。
【0071】
図13、
図14に示すように、2対の清掃ラック404は、各アーチ状の外部清掃部402に設けられた部材であり、清掃歯車403、清掃ロッド405、駆動棒407、及び清掃カム408の駆動によって、2つの外部清掃部402を同期させて左右方向Xにそれぞれスライドさせ、2つの外部清掃部402間の相対的な閉じ、又は開放を行う。外部清掃部402に、カバー8の清掃効果を高めるために、外部水路(図示略)に接続できる部材(図示略)を設置し、この部材(図示略)から放出される水でカバー8を洗浄してもよい。
【0072】
外部伝動ユニット400bの駆動系統を説明する。
図8、
図13、
図14等に示すように、第1モータ5の第2出力端子6bがチェーン伝達機構61を駆動させ、軸aを回転させ、チェーン伝達機構62を駆動させ、軸bを駆動させ、傘歯車63により軸cを回転させる。これに伴い、外部伝動ユニット400bが駆動され、最初の外部清掃部402を前後方向Yに往復駆動させ、2番目の外部清掃部402を左右方向Xに往復駆動させる動作を繰り返す。
【0073】
支持架103が清掃機構4の下方に回転し停止すると、内部清掃部401がカバー8の内部への進入を開始して停止し回転してブラシでカバー8の内面を清掃し、2つの外部清掃部402が相対的に閉じた状態となりブラシでカバー8の外面を清掃する。清掃が終了すると、内部清掃部401がカバー8の内部から離脱し、2つの外部清掃部402が相対的に開いた状態となり、これらの動作を繰り返す。
【0074】
洗浄制御等を司る制御部600の一例を示す制御回路について
図2を参照して説明する。この制御部600は、CPU601、RAM602、ROM603、カウンタ604、タイマ605、音声制御部606、入力部607、入出力インタフェース609、第1モータ5、第2モータ201、第3モータ406、第4モータ905、落下検出部2019、回動検出部906を、バス610により相互に接続したものである。CPU601が初期設定、或いは入力信号を受けて所定の演算等を行い、それらに対して、制御信号が第1モータ5、第2モータ201、第3モータ406、第4モータ905に送信されるようになっている。
【0075】
CPU601は、各部に出力する制御信号を生成し、プログラム制御によって、制御信号を出力することで、制御を実行する。プログラム制御に代えて、LSIロジック等のハードウェア制御によっても実施が可能である。RAM602は、データを一時的に読み書きするものである。ROM603にプログラムが読み出し専用で格納されている。
【0076】
カウンタ604は、支持爪908の退避回数を記録するカウント値Nを示す計数部等として機能するものであり、電源投入後、カウンタ604のカウント値Nの初期値を「0」、予め設定されたカウント閾値をMとし、各種入力信号を参照して、カウント値Nの増減を行うものである。
【0077】
タイマ605は時間等に関する時間演算処理等を行なうものである。
【0078】
音声制御部606は音源IC及び増幅器等から構成され、スピーカ等の駆動制御を司るものである。
【0079】
図15に示すように、乾燥機構7は、内部乾燥部701、外部乾燥部702、連結ホルダ703、送風管704を備えている。リング状のそれぞれの内部乾燥部701及び外部乾燥部702は、それぞれ、外部の風源(図示略)と接続されている。内部乾燥部701と外部乾燥部702は、内部に内部乾燥部701が挿入されるように、径方向に間隔をおいて配置され、外部乾燥部702は、カバー8の外部にセットされ、内部乾燥部701と外部乾燥部702には、それぞれ、カバー8を包む方向に設けられた吹出口701a、702aが設けられている。支持架103を乾燥機構7の下に移動することができ、乾燥機構7は、それぞれ、カバー8を内外から熱風乾燥させる。乾燥機構7はこれらの動作を繰り返す。
【0080】
内部乾燥部701の中央部には外部の風源(図示略)と接続する送風管704が設けられ、外部乾燥部702の外面には周方向間隔で配置され、外部の風源(図示略)と接続する送風インタフェース702bが設けられている。内部乾燥部701及び外部乾燥部702は、ともに連結ホルダ703を介して固着されている。この連結ホルダ703は、接続柱705を介して取付ホルダ4011と固着されている。これにより、乾燥機構7が取付ホルダ4011の上下スライドとともに支持架103から上方に離脱、又は支持架103に装着されるよう移動することができる。
【0081】
図15に示すように、使用効果を高めるために、内部乾燥部701がガイドバー701bを介して連結ホルダ703に設けられている。ガイドバー701bには、連結ホルダ703との間に緩衝用のバネ701cが設けられている。乾燥機構7が取付ホルダ4011とともに下降するとき、内部乾燥部701と回転部101との間のハードコンタクトを効果的に防止し、内部乾燥部701の破損を防止できる。
【0082】
乾燥機構7の駆動系統を説明する。
図15等に示すように、第1モータ5の第2出力端子6bがチェーン伝達機構61を駆動させ、軸aを回転させ、昇降用カム4090が回転し、内部清掃ロッド4010と取付ホルダ4011と連結ホルダ703が清掃スライドレール4013に沿って上下動し、乾燥機構7が間欠的な上下方向Zの上下駆動を繰り返す。
【0083】
収容機構9は、
図16~
図18に示すように、カバー8を支持することができる収容支持部901と、収容支持部901の下方に設けられた収容部902と、支持架103上のカバー8を収容部902に突き上げる係合棒903及び係合爪9014と、軸dと係合棒903の間に設けられ係合棒903を上下に駆動する係合棒駆動ユニット900と、第1モータ5と支持爪908との間に設けられ支持爪908を駆動する支持爪伝動ユニット9010と、を備えている。収容支持部901と収容部902は一対が間隔を設けて設置される。収容支持部901は、回転部101の上方にある中空の支持柱901aを含み、支持柱901aは回転部101の上方に配置される。収容支持部901は、支持柱901aにセットされたカバー8を支持するように構成される。なお、片方の収容部902は内部構造の説明を行うため、その外殻の図示を省略している。
【0084】
図16~
図18に示すように、係合棒駆動ユニット900は、第1モータ5の駆動力を伝達する軸dと連結して回転するカム904と、リードブロック9015と、リードブロック9015に垂直に固定された板9016と、上端部がカム904に軸着され、下端部が板9016に軸9017で軸着するロッド907と、板9016に固定される複数の把手9018と、把手9018と係合するレール9019と、リードブロック9015に固定される垂直な棒901bと、垂直な棒に水平に固定され、係合棒903を垂直上方に固定する棒901cと、を備えている。
図22等に示すように、複数の係合爪9014は、係合棒903の上端に固定されている。係合棒903と係合爪9014は回転部101の下方に設けられた通孔102を通過可能であり、係合棒903は通孔102の円孔102aに、係合爪9014は通孔102の矩形孔102bに対応して配置されている。
【0085】
図22に示すように、係合爪9014と支持爪908は、支持柱901aの周方向に交互に配置される。支持架103上にカバー8がある状態で、係合棒903と係合爪9014が外力を受けて通孔102を下から上に通過すると、支持架103上のカバー8を係合爪9014で片方の収容部902に突き上げる。これとともに、支持爪908を一旦退避させた後で突出させ、収容部902の切欠9025から突出させ、カバー8を収容部902に対して支持する。カバー8が支持爪908で支持されると、係合棒903及び係合爪9014は、通孔102を通って下に下がる。
【0086】
係合棒903の駆動系統を説明する。
図7、
図8、
図16~
図18等に示すように、第1モータ5の第2出力端子6bがチェーン伝達機構61を駆動させ、軸aを回転させ、チェーン伝達機構64を駆動させ、軸dを駆動させ、カム904、ロッド907、リードブロック9015を駆動させ、棒901b、901cを介して、係合棒903を上下に駆動する。係合棒903が上昇するとき、係合爪9014は、通孔102を突き抜けることができ、カバー8を突き上げることができる。これにより、係合棒903が支持架103に載置されたカバー8を通孔102を介して突き上げて、支持架103から収容支持部901に押し上げることができる。次に係合棒903を下降させて、カバー8を支持する次の支持架103が収容機構9の下に来たら、次のカバー8を収容支持部901に収容する。係合棒903はこれらの動作を繰り返す。
【0087】
図17~
図20に示すように、支持爪伝動ユニット9010は、それぞれの収容支持部901に設けられ、駆動源は第1モータ5である。支持爪伝動ユニット9010は、第1モータ5と連動する、凸部909aを有し、軸hに固定された回転カム909、第4モータ905の下方で支持構造物1に固定された固定カム9012と、支持柱901aの内部中空に挿入された、左右一対の2本の収容支持棒9011と、収容支持棒9011の上部にセットされ回転カム909、固定カム9012に当接する左右一対の駆動輪9020(
図19参照)と、収容支持棒9011の下端を貫通させ支持爪908とヒンジ9013bで結合する連結体9013aと、を備えている。第1モータ5の駆動を受けて回転カム909が回転し、駆動輪9020が回転カム909の凸部909aを走行する際に、回転部101の上にある収容支持部901の収容支持棒9011が間欠的に上下方向Zに繰り返し駆動される。当然、回転部101の外にある収容支持棒9011は、駆動されない。
【0088】
図22に示すように、支持柱901aの周方向間隔に設けられた複数の支持爪908を有し、各支持爪908には支持端9081が設けられる。各支持爪908は、収容支持棒9011によって、それぞれの支持端9081を退避又は突出させ、カバー8の保持状態を形成又は解除するように構成される。
【0089】
図22等に示すように、支持爪908は、連結体9013aによって、接続されている。また、収容支持棒9011の底部が、連結体9013cによって、支持爪908に接続されている。連結体9013cには支持爪908のピン9027をスライド方向Jにスライド可能に移動させるスライド溝9013dが設けられている。
図22には支持爪908が突出した状態が示されている。収容支持棒9011が上方向へ駆動されると、連結体9013cが上方へ移動し、スライド溝9013dに対してピン9027が移動し、スライド方向Jの内側にスライドすることで、支持端9081がD方向に回動し、支持爪908が退避状態となる。このように、支持爪908は支持柱901aに対して回動方向Dに退避又は突出できる。各支持爪908と、係合爪9014は、収容部902に対して、周方向に交互に配置されている。
【0090】
支持爪908の駆動系統を説明する。
図7、
図8、
図16等に示すように、第1モータ5の第2出力端子6bがチェーン伝達機構61を駆動させ、軸aを回転させ、チェーン伝達機構62を駆動させ、軸bを回転させ、チェーン伝達機構64を駆動させ、軸dを駆動させ、チェーン伝達機構65を駆動させ、軸eを駆動させ、傘歯車9030を回転させる。
図16に示すように、軸eと傘歯車9030を介して軸hを回転することにより、回転カム909を回転させる。回転カム909の回転に伴い、回転部101の上にある収容支持部901の支持爪伝動ユニット9010が駆動されて、収容支持棒9011を上下方向Zに上下駆動し、支持爪908を退避又は突出させる。この動作を繰り返す。支持爪908は、係合棒903に同期して駆動し、カバー8が支持架103から円滑に収容支持部901上に移動し収容されるように協働する。
【0091】
第4モータ905は、
図16に示すように、支持構造物1に設けられ、第4モータ905の動力出力軸は接続板9021に固定され、接続板9021の両端部に収容支持部901が2つ設けられ、収容支持部901が下方に延び出している。収容支持部901が水平面内で間欠的に半回転する。これにより、既満タンの収容支持部901と、新たに満タンとなった収容支持部901とが回動方向Hに回転されて、互いの位置が交換される。回動検出部906が、支持構造物1に設けられ、2つの収容支持部901が接続板9021に従って回動方向Hに半回転し、検出片906aと接触した状態のときに、収容支持部901が回転部101の上に位置することを検出し、検出片906aが回動検出部906から離脱するとき、収容支持部901が回転部101の外に位置することを検出する。
【0092】
支持柱901aの水平回転の駆動系統を説明する。第4モータ905が駆動すると、接続板9021と支持柱901aが半回転し、停止し、この動作を繰り返す。
【0093】
収容機構9の動作を説明する。
図4、
図5等に示すように、積層されたカバー8は、支持端9081で下端を支持された状態である。支持架103に支持されたカバー8が収容機構9の下に来ると、係合棒903と係合爪9014が下方から通孔102を通過して、係合爪9014がカバー8の下端を支持しながら収容部902まで上昇させて、積層されたカバー全体を上げて、新たなカバー8を底に追加し、カバー8が収容支持部901上に収納され、収納が完了する。この動作を繰り返して、支持架103のカバー8を収容部902に追加してゆく。
【0094】
制御部600は、支持爪908の退避回数を記録するカウンタ604を有し、カウンタ604のカウント値Nが予め設定されたカウント閾値Mに達することで、カバー8の所定個数が収容され満タンと判定し、第4モータ905を駆動し停止させる。これにより、新たに所定数のカバー8が収容され満タンとなった収容支持部901が、接続板9021により回動方向Hに半回転し、空の収容支持部901と、180度、位置が切り替わる。前記の新たに満タンとなった収容支持部901は、回転部101の外に位置する。このとき、収容支持部901における固定カム9012の凸部9012aが駆動輪9020の下部に当接して、収容支持棒9011が上昇し、各支持爪908を退避状態とさせることで、すべてのカバー8が落下し、この収容支持部901はカバー8が空の状態となる。落下したカバー8をかご等で受け止めることにより、洗浄されたカバー8を積層した状態で得ることができる。収容支持部901の回動検出部906の検出によってカバー8の落下を検出し、落下したカバー8の個数を記録する。このように同様の動作が繰り返し行われる。
【0095】
洗浄装置100の全体の動作を説明する。落下機構2では、カバー8が支持架103に落下する。この支持架103は洗浄機構3の下に移動し、停止し、カバー8は水で洗浄される。この支持架103は清掃機構4の下に移動し、停止し、内部清掃部401と外部清掃部402によるカバー8の清掃が行われる。この支持架103は2番目の洗浄機構3の下に移動し、停止し、カバー8は水で洗浄される。この支持架103は2番目の清掃機構4の下に移動し、停止し、内部清掃部401と外部清掃部402によるカバー8の清掃が行われる。この支持架103は乾燥機構7の下に移動し、停止し、カバー8の乾燥が行われる。この支持架103は2番目の乾燥機構7の下に移動し、停止し、カバー8の乾燥が行われる。この支持架103は収容機構9の一部の下に移動し、停止し、収容機構9の働きにより、積層した状態のカバー8を、収容機構9の下方に落下させる。上記の工程はカバー8について、連続的に繰り返し行われる。
【0096】
以上の全体的な説明に基づいて、洗浄装置100は、順次配置され、各機構同士が同期して動作する落下機構2、洗浄機構3、清掃機構4、乾燥機構7、及び収容機構9を設置することにより、洗浄後のカバー8の収容過程まで全て自動化される。カバー8の洗浄効率を大幅に向上させることができる。2個の清掃機構と2個の洗浄機構を設置することにより、カバー8に対する清掃効率が向上する。
【0097】
本発明第2実施形態の洗浄装置1000について
図23及び24を参照して説明する。洗浄装置1000は、第1実施形態の洗浄装置100の収容機構9を変更し、収容機構1009とし、固定式のシュータ11と、整理機構12と、収容バスケット13と、をさらに備えたものである。第1実施形態と同一の部品には同一番号を付してその説明を援用し、主に相違点を説明する。収容機構1009から放出されるカバー8を、シュータ11を介して整理機構12へ受け渡し、整理機構12で整理された複数のカバー8は収容バスケット13に収容される。
【0098】
収容機構1009は、支持爪伝動ユニット9010、収容支持棒9011等に代えて、カバー8を回転部101の外側に放出する放出機構1009aを有する。放出機構1009aは、係合棒903により突き上げられたカバー8を回転部101の外側に位置するシュータ11に向けて放出し、受け渡すものであり、長手方向が弓なりに湾曲した板である湾曲板1009bと、湾曲板1009bの湾曲した一対の辺から湾曲の内側方向に延出するように平行に配置された一対のガイド板1009cと、を有する。放出機構1009aは、係合棒903の上方において、シュータ11と対向するように配置されている。湾曲板1009bは、係合棒903により突き上げられたカバー8を、湾曲板1009bの湾曲した面に沿って傾かせ、カバー8の上部がシュータ11の方向に向いた状態で放出することができる。ガイド板1009cは、カバー8を放出する際に、カバー8がシュータ11の上に放出されるように誘導するためのものである。
【0099】
収容機構1009の動作を説明する。
図24(a)~(d)に示す通り、支持架103に支持されたカバー8が収容機構1009の下に来ると、係合棒903が、カバー8を突き上げる。その後、突き上げられたカバー8を湾曲板1009bにより傾かせ、カバー8の上部がシュータ11の方向に向いた状態で、カバー8をシュータ11に放出する。
【0100】
シュータ11は、放出機構1009aの正面の下方に位置し、収容機構1009側から整理機構12側に向かって下方に傾斜した状態で整理機構12に固定されており、放出機構1009aから放出されるカバー8を整理機構12へ受け渡すことができる。
【0101】
整理機構12は、シュータ11から受け渡されたカバー8を整理するものであり、コンベア12aと、コンベア12aを駆動させる第5モータ12bと、カバー8を整理する整理部12cと、スライド機構12dと、架台12eと、を有している。コンベア12aは、
図23に示す通り、架台12eの上部に配置されており、シュータ11から離れる方向であるY方向にカバー8を搬送する。整理部12cは、コンベア12aの搬送方向に沿ってコンベア12a側部の上側に設けられた一対の側壁12fと、一対の側壁12fのコンベア12aの下流側の端部を繋ぎ、コンベア12aによって運ばれるカバー8を受け止めるように配置された受け部材12gと、コンベア12aの側方に配置され、軸に偏心輪が取り付けられた第6モータ12hと、を含む構成である。スライド機構12dは、
図1に示す通り、整理部12cを左右方向であるX方向に移動させるものであり、DC(Direct current)電動プッシュロッド等を採用可能である。
【0102】
整理機構12の動作を説明する。
図23に示す通り、コンベア12aが、シュータ11から受け渡されたカバー8を整理部12cに搬送し、受け部材12gが搬送されたカバー8を、カバー8の上部がコンベア12aの搬送方向に向いて倒れた状態で受け止める。別のカバー8が搬送されると、第6モータ12hの偏心輪が打撃を与えることによってコンベア12aのベルトを振動させるため、受け部材12gによって受け止められたカバー8の下部に、別のカバー8の上部が被さり、受け止められたカバー8に別のカバー8が積層される。受け部材12gに積層された状態で受け止められたカバー8の数が所定の数に達した場合には、コンベア12a及び第6モータ12hの駆動を停止し、スライド機構12dにより、受け止めたカバー8を伴って整理部12cが左右方向に移動し、整理部12cが受け止めた複数のカバー8がコンベア12aの側方で落下する。落下した複数のカバー8は、整理機構12の側方に配置された収容バスケット13に収容される。
【0103】
洗浄装置1000は、収容機構1009と、シュータ11と、整理機構12と、収容バスケット13と、を備えることにより、カバー8の整理及び収容の機構を洗浄装置100よりも簡素化することができる。
【0104】
本発明第3実施形態の洗浄装置7000について
図25~
図44を参照して説明する。洗浄装置7000は、第2実施形態の洗浄装置1000の落下機構2と、洗浄機構3と、乾燥機構7と収容機構1009と、シュータ11とを変更し、落下機構7002と、洗浄機構7003と、乾燥機構7007と、収容機構7009とシュータ7011としたものである。洗浄装置7000は、カバー8の乾燥性能を高めるために、複数(本実施形態においては2つ)の乾燥機構7007を有している。第1実施形態又は第2実施形態と同一の部品には同一番号を付してその説明を援用し、主に相違点を説明する。
図26~28に示す通り、洗浄装置7000の上部には、複数の吊上部7000aを有しており、クレーン等により洗浄装置7000を上方に吊り上げることができる。
【0105】
図28、
図40及び41の手書サークルP
1~P
3に示す通り、落下機構7002は、落下機構2の突当ピン206c~206fを、正面視で略J字状の弾性フック7206に変更したものである。これにより、カバー8の支持架103への落下をより安定なものとすることができる。
【0106】
図27、
図28、
図31及び
図33~
図36等に示す通り、洗浄機構7003のフラッシング部301にシャワーヘッド7003aを備える。ノズルを用いてフラッシング部301からカバー8に向けて洗浄水を噴射する場合には、噴水範囲と噴水量が大きすぎて制御できない場合があり、その場合にはシャワーヘッドとすることが便利である。
【0107】
図26~
図28に示す通り、洗浄装置7000は、回転部101の下方に、水を貯留する水槽8000と、水槽8000内に貯留する水を洗浄機構7003に供給する水中ポンプ6000と、を備えている。水中ポンプ6000は、水槽8000内に配置されている。水槽8000は、洗浄機構7003のフラッシングに使用する水を貯留することができる。水槽8000内に配置される水中ポンプ6000を使用することにより、水槽の外部に設置する増圧ポンプを使用する場合と比較して、洗浄装置7000の敷地面積を減少させることができる。
【0108】
図31~
図33、
図35、
図37、
図38、
図42及び
図43等に示す通り、乾燥機構7007は、内部乾燥部7701と、外部乾燥部7702と、排気口800aから空気を供給するファン800と、を備えている。内部乾燥部7701は、清掃機構4の内部清掃部401に送風機能を追加したものであり、中心軸401bとブラシ部401aとに代えて、中心軸7701aとブラシ部7701bを有する。中心軸7701aは、空気が通過可能な流路7701cを内部に有し、流路7701cへ空気を供給可能な送風インタフェース7701dが上側先端部近傍に設けたものである。ブラシ部7701bは、中心軸7701aの流路7701cと連通する空気が通過可能な流路7701eを内部に有し、流路7701eと連通し、空気を吹き出す通気孔7701fを表面に設けたものである。送風インタフェース7701dとファン800の排気口800aとを接続することにより、通気孔7701fから空気を吹き出すことができる。ブラシ部7701bがカバー8内に位置する際には、ブラシ部7701bの回転により、カバー8の内壁に付着した水滴を飛ばし、通気孔7701fから吹き出す空気によりカバー8の内部を乾燥させることができる。
【0109】
外部乾燥部7702は、清掃機構4の外部清掃部402に送風機能を追加したものであり、外部清掃部402に送風インタフェース7702aを設け、
図42の手書きサークルSに示す内側上部に下方向に空気を吹き出す通気口7702bを配設した構成である。外部乾燥部7702が閉じてカバー8の外側を包んだ際に、通気口7702bから吹き出す空気及び内側に設けられたブラシによりカバー8の外部を乾燥させることができる。
【0110】
ファン800は、排気口800aと吸気口800bを有し、排気口800aから空気を供給するものである。排気口800aは複数であってもよく、排気口800aの向きは、異なる方向とすることができるため、1つのファン800から複数の箇所に空気を供給することができる。
【0111】
図30、
図34~
図36及び
図39等に示す通り、収容機構7009は、支持爪伝動ユニット9010、収容支持棒9011等に代えて、カバー8を回転部101の外側に向けて放出する放出機構5000を有する。放出機構5000は、落下支持体205と同様の構造であり、先端部に球状体5001が固定された垂直な棒5002が、板9016に固定された水平な板5003に接続部材5004を介して固定されている。そのため、
図30に示す通り、放出機構5000は、上下方向であるZ方向に移動する。放出機構5000は、下方向に移動し、カバー8内に球状体5001を嵌入し、その後に上方向に移動することにより、カバー8を把持しながら、一体的に持ち上げることができる。放出機構5000が、頂点に達したならば、その下に、シュータ7011が移動し、カバー8がコ字状の板部材5005に接触して球状体5001から離脱し、シュータ7011に放出される(
図39(a)~(c)参照)。板部材5005がコ字状であるため、上方向に移動した棒5002及び接続部材5004とは接触しない。本実施形態においては、放出機構5000の先端部には、球状体5001が固定されているが、カバー8を把持し、一体的に持ち上げることが可能な形状なものであれば採用可能である。例えば、楕円体、略洋梨型等の形状が挙げられる。
【0112】
放出機構5000の駆動系統を説明する。
図29、
図30、
図32及び
図34~
図36等に示すように、第1モータ5の第2出力端子6bがチェーン伝達機構61を駆動させ、軸aを回転させ、チェーン伝達機構64を駆動させ、軸dを駆動させ、カム904、ロッド907、板9016を駆動させることにより、板9016に固定された放出機構5000が上下方向に駆動する。
【0113】
図30及び
図34~
図36等に示す通り、シュータ7011は、収容機構7009から放出されるカバー8を受け取り、前後方向であるY方向にスライド運動を行い、整理機構12にカバー8を受け渡すものである。シュータ7011は、段部7011aを有し、収容機構7009側から整理機構12側に向かって下方に傾斜しているため、受け取ったカバー8を、段部7011aにより、上部が整理機構12側に向いて倒れた状態で整理機構12に向かって移動させることができる。収容機構7009からカバー8が放出され、シュータ7011が受け取る際には、シュータ7011は、放出機構5000の下に位置する。カバー8を受け取った後は、カバー8を整理機構12に受け渡すために、整理機構12側に移動する。
【0114】
シュータ7011の駆動系統を説明する。
図30及び
図34~
図36等に示すように、シュータ7011は駆動機構3000を介して、放出機構5000と同期して駆動する。放出機構5000の板5003がチェーン伝達機構3001と固着しているため、板5003の上下の駆動によりチェーン伝達機構3001を駆動し、スプロケット3002を駆動させ、チェーン伝達機構3003を駆動させることにより、
図30に示す通り、チェーン伝達機構3003と固着するシュータ7011が前後方向であるY方向に駆動する。
【0115】
収容機構7009及びシュータ7011の動作を説明する。
図39(a)~(c)に示す通り、支持架103に支持されたカバー8が収容機構7009の下に来ると、放出機構5000が、カバー8を把持する。その後、放出機構5000がカバー8を一体的に持ち上げ、放出機構5000の下に移動したシュータ7011にカバー8を放出する。その後、シュータ7011が整理機構12側に向かって移動し、カバー8を整理機構12に受け渡し、放出機構5000が下方向に移動し、次のカバー8を把持する。収容機構7009及びシュータ7011は同様の動作を繰り返す。
【0116】
洗浄装置7000は、落下機構7002と、洗浄機構7003と、乾燥機構7007と、収容機構7009と、シュータ7011とを備えることにより、カバー8の支持架103への落下をより安定させること、洗浄水の制御をすること、カバー8を効率的に乾燥させること、収容機構7009から整理機構12へのカバー8の受け渡しをより安定させることができる。
【0117】
落下機構7002の変形例である落下機構7002aを、
図44を参照して説明する。落下機構7002aは、挟込板2042の下部に略半円弧状の挟込部材7042を有し、落下支持部203及び覆い板2014と、に替えて、カバー8を積層した状態で収容する筒部7014を有している。落下機構7002では、落下機構2の突当ピン206c~206fを、正面視で略J字状の弾性フック7206に変更したが、落下機構7002aでは、突当ピン206d、206eを、先端部が略円弧状である突下部材7206aに変更した。挟込部材7042は、挟込板2042が閉じた際に、筒部7014に収容されたカバー8のうちの下から2番目のカバー8の上部近傍において略全周に渡って当接し、支持力を与える。突下部材7206aは、その先端部の形状が略円弧状であり、弾性フック7206と比較して、カバー8と当接する面積が大きいため、カバー8の突き下げをより安定させることができる。筒部7014は、挟込板2042と、内部に収容したカバー8と、の当接を可能にする切欠部7014aを有している。落下機構7002aは、挟込板2042と挟込部材7042とにより、落下支持部203なしに、筒部7014に収容されたカバー8を支持することができるため、上部から筒部7014に収納されるカバー8を追加することができる。
【0118】
図44(a)~(d)を参照して落下機構7002aの動作を説明する。
図44(a)に示す通り、開閉板207の上部に載置され、積層された状態で筒部7014にカバー8が収納されている。
図44(b)に示す通り、挟込板2042及び挟込部材7042が閉じてカバー8を支持し、開閉板207が開く。
図44(c)に示す通り、突下部材7206aが下方に移動することにより、一番下に収容された落下待ちのカバー8が突き下げられて落下し、支持架103に載置される。
図44(d)に示す通り、一番下に収容されたカバー8が落下した後は、突下部材7206aが上方に移動し、開閉板207が閉じる。その後、挟込板2042及び挟込部材7042が開き、カバー8が開閉板207の上部に載置され、積層されて筒部7014に収容された状態に戻る(
図44(a))。この一連の動作を繰り返すことにより、落下機構7002aに収容されたカバー8を1つずつ支持架103に載置することができる。
【0119】
落下機構7002aを採用することにより、より安定してカバー8を支持架103に載置することができる。落下機構7002aは、筒部7014の上部からカバー8を追加することができ、落下機構7002aにカバー8を追加する際に、洗浄装置7000の動作を停止させる必要がないため、カバー8の洗浄効率を向上させることができる。
【0120】
以上述べたのは本発明の好ましい実施形態にすぎないので、本発明を限定する必要はなく、本発明の精神と原則の中で行ったいかなる修正、均等、置換、改善等も、本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0121】
筒状容器の洗浄装置を各種産業に提供することで、筒状容器の洗浄、清掃、乾燥の作業効率の向上を図ることができ、産業上の利用価値は大である。
【符号の説明】
【0122】
1 支持構造物
2,7002,7002a 落下機構
3,7003 洗浄機構
4 清掃機構
5 第1モータ
6 減速機
6a 第1出力端子
6b 第2出力端子
7,7007 乾燥機構
8 カバー(筒状容器)
9,1009,7009 収容機構
10 分割器
10a 出力軸
11,7011 シュータ
12 整理機構
12a コンベア
12b 第5モータ
12c 整理部
12d スライド機構
12e 架台
12f 側壁
12g 受け部材
12h 第6モータ
13 収容バスケット
60,61,62,64,65 チェーン伝達機構
63 傘歯車
100,1000,7000 洗浄装置
101 回転部
102 通孔
102a 円孔
102b 矩形孔
103 支持架
104 基部
198 開閉板伝動ユニット(落下伝動ユニット)
199 突当伝動ユニット(落下伝動ユニット)
200 把持部伝動ユニット(落下伝動ユニット)
201 第2モータ
202 ストロークスイッチ
202a 嵌合物
203 落下支持部
203a 落下支持柱
203b 歯条部
204 把持部
204a 把持板
205 落下支持体
206 突当部
206a,206b 突当
206c,206d,206e,206f 突当ピン
207 開閉板
208 第1落下ロッド
209 第2落下ロッド
301 フラッシング部
400a 内部伝動ユニット
400b 外部伝動ユニット
401 内部清掃部
401a ブラシ部(内部清掃部材)
401b 中心軸
402 外部清掃部(外部清掃部材)
402b スライド棒
403 清掃歯車
404 清掃ラック
405 清掃ロッド
406 第3モータ
407 駆動棒
408 清掃カム
600 制御部
601 CPU
602 RAM
603 ROM
604 カウンタ
605 タイマ
606 音声制御部
607 入力部
609 入出力インタフェース
610 バス
701 内部乾燥部
701a、702a 吹出口
701b ガイドバー
701c バネ
702 外部乾燥部
702b 送風インタフェース
703 連結ホルダ
704 送風管
705 接続柱
800 ファン
800a 排気口
800b 吸気口
900 係合棒駆動ユニット
901 収容支持部
901a 支持柱
901b 棒
901c 棒
902 収容部
903 係合棒(係合部)
904 カム
905 第4モータ
906 回動検出部
906a 検出片
907 ロッド
908 支持爪
909 回転カム
909a 凸部
1009a,5000 放出機構
1009b 湾曲板
1009c ガイド板
2010 第1落下駆動棒(第1落下アクチュエータ)
2011 第2落下ガイド
2012 第1落下カム
2013 第2落下カム
2014 覆い板
2015a 支持ブロック
2015b 支持ブロック
2016 第3落下カム
2017 第3落下駆動棒
2018 第3落下ロッド
2019 落下検出部
2020 スライド棒
2021 開口
2041 押板
2042 挟込板
2061 突当板
3000 駆動機構
3001,3003 チェーン伝達機構
3002 スプロケット
4010 内部清掃ロッド
4011 取付ホルダ
4013 清掃スライドレール
4014 伝動ベルト
4015 増締め輪
4090 昇降用カム
5001 球状体
5002 棒
5003 板
5004 接続部材
5005 板部材
6000 水中ポンプ
7000a 吊上部
7014 筒部
7014a 切欠部
7206 弾性フック
7206a 突下部材
7042 挟込部材
7701 内部乾燥部
7701a 中心軸
7701b ブラシ部
7701c 流路
7701d 送風インタフェース
7701e 流路
7701f 通気孔
7702 外部乾燥部
7702a 送風インタフェース
7702b 通気口
8000 水槽
9010 支持爪伝動ユニット
9011 収容支持棒
9012 固定カム
9012a 凸部
9013a 連結体
9013b ヒンジ
9013c 連結体
9013d スライド溝
9014 係合爪(係合部材)
9015 リードブロック
9016 板
9017 軸
9018 把手
9019 レール
9020 駆動輪
9021 接続板
9025 切欠
9027 ピン
9030 傘歯車
9081 支持端
a,b,c,d,e,f,g,h,i 軸
D,G,H 回動方向
J スライド方向
M カウント閾値
N カウント値
P1~P3、S 手書サークル
R 反時計方向
X 左右方向
Y 前後方向
Z 上下方向