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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-21
(45)【発行日】2022-09-30
(54)【発明の名称】磁気留め具
(51)【国際特許分類】
   A44B 11/26 20060101AFI20220922BHJP
   A44B 99/00 20100101ALI20220922BHJP
【FI】
A44B11/26
A44B99/00 611L
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021546444
(86)(22)【出願日】2020-02-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(86)【国際出願番号】 CN2020076448
(87)【国際公開番号】W WO2020173410
(87)【国際公開日】2020-09-03
【審査請求日】2021-04-20
(31)【優先権主張番号】201910147794.7
(32)【優先日】2019-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910824600.2
(32)【優先日】2019-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910778260.4
(32)【優先日】2019-08-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521169619
【氏名又は名称】聯揚塑膠(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】LIAN YANG PLASTIC (SHEN ZHEN) CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Building No.8 In Lixi Road, Lichang Community, Pinghu Block, Longgang District Shenzhen, Guangdong 518000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】李邱宗
【審査官】▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/102905(WO,A1)
【文献】登録実用新案第3207689(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2016/0037879(US,A1)
【文献】中国実用新案第205273582(CN,U)
【文献】特表2009-522523(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44B 11/26
A44B 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
留め具シートユニット(10)とラッチユニット(20)を含む磁気留め具であって、
前記留め具シートユニット(10)に第1磁石(18)と大きさが調整可能なロックホール(17)が設置され、
前記ラッチユニット(20)に、前記ロックホール(17)内に挿入可能なロックタング(21)と第2磁石(22)が設置され、
前記留め具シートユニット(10)の対向する両側にそれぞれ可動部(141)が設置され、
前記可動部(141)に連動するロック解除部(142)が前記留め具シートユニット(10)内に設置され、
前記ロック解除部(142)は前記ロックホール(17)に向けており、前記留め具シートユニット(10)のロックホール(17)が前記ラッチユニット(20)のロックタング(21)に近づくと、前記第1磁石(18)と第2磁石(22)が相互に引力が作用して、前記ロックタング(21)をガイドして前記ロックホール(17)内に入れてロックを実現し、
対向して設けられた前記可動部(141)をそれぞれ押圧すると、前記ロック解除部(142)は、前記ロックタング(21)と留め具シートユニット(10)の係合部位に移動してロックタング(21)と留め具シートユニット(10)との係合部位を離間させることにより第1磁石(18)と第2磁石(22)の間の引力を小さくして留め具シートユニット(10)とラッチユニット(20)との分離を容易にすることを特徴とする磁気留め具。
【請求項2】
前記留め具シートユニット(10)内において、前記可動部(141)に連動されて前記ロックホール(17)を拡張させる機能部が設置され、
前記可動部(141)を操作してロック解除する時、前記機能部が前記ロックホール(17)を拡張させることにより、前記ロックタング(21)と前記ロックホール(17)とのロック解除を補助することを特徴とする請求項1に記載の磁気留め具。
【請求項3】
前記ロック解除部(142)はそれぞれ前記可動部(141)の内壁に設置され、前記可動部(141)の内壁から突出しており、前記ロック解除部(142)の自由端にガイド作用を有するカム面が設置されることを特徴とする請求項1に記載の磁気留め具。
【請求項4】
前記可動部(141)は第1可動部(141A)と第2可動部(141B)を含み、
前記第1可動部(141A)の両側に第1接続アーム(143A)が対称的に設置され、前記第1接続アーム(143A)は前記第1可動部(141A)と一体成形され、
前記第2可動部(141B)の両側に第2接続アーム(143B)が対称的に設置され、前記第2接続アーム(143B)は前記第2可動部(141B)と一体成形され、
前記第1接続アーム(143A)と前記第2接続アーム(143B)は離間して、対称構造を有する接続アーム(143)を形成し、前記第1可動部(141A)と、第1接続アーム(143A)と、第2接続アーム(143B)と、第2可動部(141B)とは囲い状をなすことを特徴とする請求項1に記載の磁気留め具。
【請求項5】
前記可動部(141)は第1可動部(141A)と第2可動部(141B)を含み、
前記第1可動部(141A)と第2可動部(141B)とは接続アーム(143)によって接続され、
前記第1可動部(141A)、接続アーム(143)、第2可動部(141B)は一体成形されるか、または一体接続され、その接続はリング状をなし、かつ弾性を有することを特徴とする請求項1に記載の磁気留め具。
【請求項6】
前記接続アーム(143)内にそれぞれ前記ロックホール(17)の大きさを調整可能な調整部(144)が設置され、前記調整部(144)は囲い状をなし、それらの間は開放状をなし、かつ前記ロックホール(17)の大きさを調整可能な調整孔(145)が形成されることを特徴とする請求項4または5に記載の磁気留め具。
【請求項7】
前記接続アーム(143)と前記調整部(144)との間にそれぞれ弾性アーム(146)が設置され、前記弾性アーム(146)はアーク状をなし、かつ弾性を有し、前記弾性アーム(146)の一端は前記接続アーム(143)に接続され、その他端は前記調整部(144)に接続されることを特徴とする請求項6に記載の磁気留め具。
【請求項8】
前記調整部(144)に受圧部(149)が設置され、前記接続アーム(143)に押圧部(148)が設置され、対向して前記可動部(141)を押圧してロック解除する時、前記押圧部(148)の端部は前記受圧部(149)に作用して前記受圧部(149)を押圧して前記調整部(144)を外へ拡張させることで、前記ロックホール(17)を拡張させることを含むことを特徴請求項7に記載の磁気留め具。
【請求項9】
前記受圧部(149)に押圧面(1491)が設置され、前記受圧部(149)は前記調整部(144)に対称的に設置され、前記押圧部(148)は前記接続アーム(143)に対称的に設置されることを特徴とする請求項8に記載の磁気留め具。
【請求項10】
前記押圧部(148)は前記弾性アーム(146)と前記ロック解除部(142)との間に位置し、前記弾性アーム(146)、押圧部(148)、ロック解除部(142)はそれぞれ前記調整部(144)の外周に位置することを特徴とする請求項8に記載の磁気留め具。
【請求項11】
前記留め具シートユニット(10)にバリア部(114)が設置され、前記バリア部(114)は前記第1接続アーム(143A)と第2接続アーム(143B)との間に設置されて前記第1接続アーム(143A)と第2接続アーム(143B)を離間させ、前記第1可動部(141A)または第2可動部(141B)を単独で押圧する場合、前記第1接続アーム(143A)又は第2接続アーム(143B)の端部は前記バリア部(114)を押圧して前記ロックホール(17)を部分的に拡張させてロック解除不可になり、前記第1可動部(141A)と第2可動部(141B)を同時に押圧する場合、前記第1接続アーム(143A)と第2接続アーム(143B)の両端は同時に前記バリア部(114)を押圧して前記ロックホール(17)を均一に拡張させてロック解除に利用可能になることを特徴とする請求項4に記載の磁気留め具。
【請求項12】
前記留め具シートユニット(10)に、前記可動部(141)の可動方向を制限する位置制限部(113)が設置され、前記ロック解除部(142)において、前記可動部(141)の可動方向に沿って設置される位置制限孔(1423)が設置され、前記位置制限孔(1423)は前記位置制限部(113)に適合することを特徴とする請求項1に記載の磁気留め具。
【請求項13】
前記ロックタング(21)のロック方向に対する傾斜を防止できるガイド部(112)が前記ロックホール(17)内に設置されることを特徴とする請求項1に記載の磁気留め具。
【請求項14】
前記留め具シートユニット(10)はベース(11)を含み、前記ベース(11)に固定貫通孔(111)が設置され、前記調整孔(145)は前記固定貫通孔(111)に正対しており、前記調整孔(145)と前記固定貫通孔(111)で前記ロックホール(17)が形成され、デフォルト状態の場合、前記調整孔(145)の内径は前記固定貫通孔(111)の内径より小さく、対向して前記可動部(141)を押圧する時、前記調整部(144)は外へ拡張して前記調整孔(145)の内径を前記固定貫通孔(111)の内径より大きくすることを特徴とする請求項6に記載の磁気留め具。
【請求項15】
前記ロックタング(21)はラッチユニット(20)から突出した柱状部(211)と柱状部(211)の自由端に設置されるリム部(212)を含み、前記リム部(212)と前記柱状部(211)との間に係止している段差部が形成され、前記ロックは前記ロックホール(17)に入ると、前記リム部(212)は前記調整部(144)を押圧してロックホール(17)内に入り、前記調整部(144)は前記段差部箇所に係止されてロックタング(21)をロックホール(17)内から自ら脱出させることを制限することを特徴とする請求項14に記載の磁気留め具。
【請求項16】
前記調整部(144)のエッジには固定貫通孔(111)方向にフレア状となっている第1ガイド斜面(1442)が設置され、前記リム部(212)の外壁に絞り状となっている第2ガイド斜面(213)が設置されることを特徴とする請求項15に記載の磁気留め具。
【請求項17】
前記第1磁石(18)は前記ロックホール(17)に正対しており、かつ前記ロックホール(17)と離隔しており、前記第2磁石(22)は前記ロックタング(21)に正対していることを特徴とする請求項1に記載の磁気留め具。
【請求項18】
前記留め具シートユニット(10)は磁石固定座(13)を含み、前記磁石固定座(13)に第1磁石取り付け溝(131)が設置され、前記第1磁石取り付け溝(131)の位置は前記ロックホール(17)に正対しており、前記第1磁石取り付け溝(131)の開口方向は前記ロックホール(17)から離れており、前記第1磁石(18)は前記第1磁石取り付け溝(131)内に設置されることを特徴とする請求項1に記載の磁気留め具。
【請求項19】
前記ベース(11)の調整孔(145)に向かう内壁に複数のガイド部(112)が設置され、前記ガイド部(112)は前記固定貫通孔(111)の外周に分布しており、かつ前記ガイド部(112)の端部は前記固定貫通孔(111)に向けており、前記ガイド部(112)は前記ベース(11)と一体成形され、前記ガイド部(112)は、前記ベース(11)に形成された内壁から突出し、前記ガイド部(112)は前記固定貫通孔(111)に沿って周方向に分布し、かつ前記ガイド部(112)の端部は前記固定貫通孔(111)の円周壁に揃えることを特徴とする請求項14に記載の磁気留め具。
【請求項20】
前記留め具シートユニット(10)はベース(11)を含み、前記ベース(11)に固定貫通孔(111)が設置され、前記ベース(11)の調整孔(145)に向かう内壁に複数のガイド部(112)が設置され、前記ガイド部(112)の頂部に、それと一体成形されまたは一体接続される磁石固定部(116)が設置され、前記磁石固定部(116)は前記固定貫通孔(111)に正対しており、かつ前記固定貫通孔(111)に離隔しており、前記磁石固定部(116)に第1磁石取り付け溝(131)が設置され、前記第1磁石(18)は前記第1磁石取り付け溝(131)内に設置されることを特徴とする請求項18に記載の磁気留め具。
【請求項21】
前記ロックタング(21)の内部は中空であり、第2磁石取り付け溝(24)を形成し、前記第2磁石(22)は前記第2磁石取り付け溝(24)内に設置されることを特徴とする請求項1に記載の磁気留め具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、留め具に関し、特に、操作しやすく、人体工学に符合する磁気留め具に関する。
【背景技術】
【0002】
子供用品、例えば子供用押し車、子供用安全椅子、乳幼児のバックベルトのいくつかの部品は一般に留め具で接続され、或いはある状態に維持する必要がある。例えば、乳幼児のバックベルトは接続されたり緩められたりする必要があり、この場合、留め具というものによってこのような可変状態の接続を実現できる。一般的に、ほとんどの留め具はプラグイン式の安全バックルであり、このようなプラグイン式の安全バックルは、ユーザが両手を用いて、相互に連動しているオス留め具とメス留め具とを合わせてロックし、安全な接続を実現する必要がある。しかし現実には、使用者は常に片手で子供を抱いて、残りの手で安全バックルを操作する必要があるので、このようなプラグイン式の安全バックルは操作が不便であり、さまざまなシーンの使用ニーズを満たすことができないので、現在、磁気留め具を用いてこの問題を解決するようになっている。
【0003】
磁気留め具は磁気吸引によりロックを実現する留め具である。通常は、留め具シートとラッチが含まれ、その内部には、それぞれ磁石が設置され、両者が近接すると、磁力の吸引によって位置の補正が実現され、両者が高速に結合される。このような磁気留め具は、磁気によって位置の補正や吸引がなされるので、ユーザが位置合わせする必要はなく、ユーザは片手で操作を行うことができるので、使いやすさが向上する。このような磁気留め具は、ロック時に磁力の位置補正作用を利用して留め具間の位置決めとロックを実現しているが、磁石間の吸引力でロック解除時にも磁力に対抗する必要がある。
【0004】
従来の磁気留め具では、そのアンロック方式が多様であり、例えば押圧して持ち上げる方法でアンロックすることが挙げられる。ロックを解除する時には、まず留め具を押圧してラッチを開放してから、ラッチ側を持ち上げて磁石の一端が離れるようにして、磁石間の吸引力を弱めた後、ラッチ全体を離間させる。このような磁気留め具において、ロックを解除するには、強く押す必要があるため、両手で操作してロックを解除したり、乗員に圧力をかけてしまうことになる場合もあり、また、その持ち上げのような方法でアンロックするので、持ち上げるときには磁力を克服するために、大きな力を必要とし、そのため、実際の操作が容易ではなく、手間もかかる。
【0005】
また、ロックを解除するもう1つの一般的な方法は、磁石をスライドさせてずらしてラッチを分離させてロック解除することがあげられる。このような磁気留め具は、磁石のずれ空間を提供する必要であるため、体積が大きくなり、美観性の向上が期待される。一方、一般大衆の日常生活で最もよく知られているのは、押圧によるアンロッ方法であり、磁石をスライドさせてずらすという操作は、大衆の日常のロック解除習慣に合わないので、初めて使用するユーザにとって、ロックを解除する方法を知るのが困難なため、状況によっては安全上のリスクがある場合もある。
【0006】
以上に述べたように、従来の磁気留め具は、ロック時には便利であるが、そのロック解除方法はさらに改善する必要があり、それによって、大衆の日常的な使用習慣に合わせるとともに、手間も省き、操作も容易になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上述した問題を解決することを目的とし、使いやすく、人体工学に符合する磁気留め具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、磁気留め具を提供し、留め具シートユニットとラッチユニットを含み、前記留め具シートユニットに第1磁石と大きさが調整可能なロックホールが設置され、前記ラッチユニットに、前記ロックホール内に挿入可能なと第2磁石が設置され、前記留め具シートユニットの対向する両側にそれぞれ可動部が設置され、前記留め具シートユニット内に前記可動部に連動されるロック解除部が設置され、前記ロック解除部は前記ロックホールに向けており、前記留め具シートユニットのロックホールが前記ラッチユニットのロックタングに近づくと、前記第1磁石と第2磁石が相互に吸引されて、前記ロックタングをガイドして前記ロックホール内に入れてロックを実現することになり、対向して前記可動部を押圧すると、前記ロック解除部は、前記ロックタングと留め具シートユニットの係合部位に移動してロックタングと留め具シートユニットとの係合部位を離間させて第1磁石と第2磁石の間の吸引力を小さくして留め具シートユニットとラッチユニットとの分離を容易にする。
【0009】
さらに、前記留め具シートユニット内において、前記可動部に連動されて前記ロックホールを拡張させる機能部が設置され、前記可動部を操作してロック解除する時、前記機能部は前記ロックホールを拡張させて前記ロックタングと前記ロックホールとのロック解除を補助する。
【0010】
さらに、前記ロック解除部はそれぞれ前記可動部の内側壁部に設置され、それは、前記可動部の内壁から突出しており、前記ロック解除部の自由端にガイド作用を有するカム面が設置される。
【0011】
さらに、前記可動部は第1可動部と第2可動部を含み、前記第1可動部の両側に第1接続アームが対称的に設置され、前記第1接続アームは前記第1可動部と一体成形され、前記第2可動部の両側に第2接続アームが対称的に設置され、前記第2接続アームは前記第2可動部と一体成形され、前記第1接続アームと前記第2接続アームは離間関係になり、それは対称構造を有する接続アームを形成しており、前記第1可動部と、第1接続アームと、第2接続アームと、第2可動部とは囲い状をなす。
【0012】
さらに、前記可動部は第1可動部と第2可動部を含み、前記第1可動部と第2可動部とは接続アームによって接続され、前記第1可動部、接続アーム、第2可動部は一体成形されるか、または一体接続され、その接続はリング状をなし、かつ弾性を有する。
【0013】
さらに、前記接続アーム内にそれぞれ前記ロックホールの大きさを調整可能な調整部が設置され、前記調整部は囲い状をなし、それらの間は開放状をなし、かつ前記ロックホールの大きさを調整可能な調整孔が形成される。
【0014】
さらに、前記接続アームと前記調整部との間にそれぞれ弾性アームが設置され、前記弾性アームはアーク状をなし、かつ弾性を有し、前記弾性アームの一端は前記接続アームに接続され、その他端は前記調整部に接続される。
【0015】
さらに、前記調整部に受圧部が設置され、前記接続アームに押圧部が設置され、対向して前記可動部を押圧してロック解除する時、前記押圧部の端部は前記受圧部に作用して前記受圧部を押圧して前記調整部を外へ拡張させることで、前記ロックホールを拡張させる。
【0016】
さらに、前記受圧部に押圧面が設置され、前記受圧部は前記調整部に対称的に設置され、前記押圧部は前記接続アームに対称的に設置される。
【0017】
さらに、前記押圧部は前記弾性アームと前記ロック解除部との間に位置し、前記弾性アーム、押圧部、ロック解除部はそれぞれ前記調整部の外周に位置する。
【0018】
さらに、前記留め具シートユニットにバリア部が設置され、前記バリア部は前記第1接続アームと第2接続アームとの間に設置されて前記第1接続アームと第2接続アームを離間させ、単独で前記第1可動部または第2可動部を押圧する場合、前記第1接続アーム又は第2接続アームの端部は前記バリア部を押圧して前記ロックホールを部分的に拡張させてロック解除不可になり、同時に前記第1可動部と第2可動部を押圧する場合、前記第1接続アームと第2接続アームの両端は同時に前記バリア部を押圧して前記ロックホールを均一に拡張させてロック解除に利用可能になる。
【0019】
さらに、前記留め具シートユニットに、前記可動部の可動方向を制限する位置制限部が設置され、前記ロック解除部において、前記可動部の可動方向に沿って設置される位置制限孔が設置され、前記位置制限孔は前記位置制限部に適合する。
【0020】
さらに、前記ロックホール内には、前記ロックタングのロック方向に対する傾斜を防止できるガイド部が設置される。
【0021】
さらに、前記留め具シートユニットはベースを含み、前記ベースに固定貫通孔が設置され、前記調整孔は前記固定貫通孔に正対しており、前記調整孔と前記固定貫通孔で前記ロックホールが形成され、デフォルト状態の場合、前記調整孔の内径は前記固定貫通孔の内径より小さく、対向して前記可動部を押圧する時、前記調整部は外へ拡張して前記調整孔の内径を前記固定貫通孔の内径より大きくする。
【0022】
さらに、前記ロックタングはラッチユニットから突出した柱状部と柱状部の自由端に設置されるリム部を含み、前記リム部と前記柱状部との間に係止している段差部が形成され、前記ロックは前記ロックホールに入ると、前記リム部は前記調整部を押圧してロックホール内に入り、前記調整部は前記段差部箇所に係止されてロックタングをロックホール内から自ら脱出させることを制限する。
【0023】
さらに、前記調整部のエッジには固定貫通孔方向にフレア状となっている第1ガイド斜面が設置され、前記リム部の外壁に絞り状となっている第2ガイド斜面が設置される。
【0024】
さらに、前記第1磁石は前記ロックホールに正対しており、かつ前記ロックホールと離隔しており、前記第2磁石は前記ロックタングに正対している。
【0025】
さらに、前記留め具シートユニットは磁石固定座を含み、前記磁石固定座に第1磁石取り付け溝が設置され、前記第1磁石取り付け溝の位置は前記ロックホールに正対しており、前記第1磁石取り付け溝の開口方向は前記ロックホールから離れており、前記第1磁石は前記第1磁石取り付け溝内に設置される。
【0026】
さらに、前記ベースの調整孔に向かう内壁に複数のガイド部が設置され、前記ガイド部は前記固定貫通孔の外周に分布しており、かつ前記ガイド部の端部は前記固定貫通孔に向けており、前記ガイド部は前記ベースと一体成形され、それは、前記ベースに形成された内壁から突出し、それは前記固定貫通孔に沿って周方向に分布し、かつ前記ガイド部の端部は前記固定貫通孔の円周壁に揃える。
【0027】
さらに、前記ガイド部の頂部に、それと一体成形されまたは一体接続される磁石固定部が設置され、前記磁石固定部は前記固定貫通孔に正対しており、かつ前記固定貫通孔に離隔しており、前記磁石固定部に第1磁石取り付け溝が設置され、前記第1磁石は前記第1磁石取り付け溝内に設置される。
【0028】
さらに、前記ロックタングの内部は中空であり、第2磁石取り付け溝を形成し、前記第2磁石は前記第2磁石取り付け溝内に設置される。
【発明の効果】
【0029】
本発明の磁気留め具には、対向押圧のための可動部が設けられ、その双方向押圧の操作は、人体工学に合致し、操作が簡単である。また、可動部が双方向に押圧されると、その内部に設置されたロック解除部は、ロックタングと留め具シートユニットとの係合部分の間に挿入することができ、これにより、磁石間の吸引力を減少させることができ、ユーザが次のステップで簡単かつ迅速にロックホールからロックタングを分離させて、ロック解除が実現される。また、本発明は接続アームと弾性アームを設置することにより、調整部は、半径方向に外方拡張し、かつ軸方向に変位することができ、これにより、ロックタングは、小さな磁気吸引作用により、容易に調整部を押圧してロックホールに進入することができる。これにより、第1磁石と第2磁石の磁力強度に対する要件を低減することができる。また、本発明は、ロック解除部の自由端をカム面形状にすることにより、ロックタングと第1磁石取り付け溝の底部との間に押し込んでそれを分離させて磁力吸引作用を大幅に減らすことができるだけではなく、第1磁石をロックホールから離れた方向に動かして、ロックタングを動かして上に移動させることもでき、これによって、ロックタングは調整部を圧迫せずに、調整部の外方拡張を容易にして調整孔を拡張して、ロック解除することができる。これにより、開き力を大幅に減らすことができる。また、本発明に設けられる機能部は、ロックホールを拡張させることができるので、ロック力が大きすぎる場合、ロックホールの部分が圧迫されて、タイムリーに外へ拡張できないことを避ける。本発明の内部に設けられる機能部は、ロック解除時のロックホールがスムーズに外へ拡張されることを保証でき、これにより、ロックタングがロックホールからスムーズに外れてロック解除を行うことを保証する。また、本発明は、ボタン連動部材を2つの部材に分割して設けたものにすることによって、片側のロック解除の問題を解決でき、片側を押してアンロックすること避けることで、使用時の安全性を大幅に向上させることができる。本発明に係る磁気留め具は、操作上で人間に優しいだけではなく、ロック解除に必要な開き力も小さく、操作に手間も省き、しかも、ロック解除時の故障発生を避けることができ、強い実用性を持って、積極的に広めるべきである。本発明の留め具は、子供用安全椅子、子供用押しチェア、バックパック、かばん等、可変状態の接続を実現する必要がある部位に広く適用することができ、特に乳幼児のバックベルトに適用する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の全体構造の概略図である。
図2】本発明の全体構造分解の概略図である。
図3図2に示す構造の横断面の概略図である。
図4図2に示す構造の横断面の概略図である。
図5図4におけるA-A方向の縦断面の概略図である。
図6図4におけるB-B方向の縦断面の概略図である。
図7】ボタン連動部材が一体構造の場合の構造の概略図である。
図8図7の構造の平面の概略図である。
図9】本発明の他の全体構造の分解の概略図である。
図10図9に示す構造の横断面の概略図である。
図11図10におけるA-A方向の縦断面の概略図である。
図12図10におけるB-B方向の縦断面の概略図である。
図13】ボタン連動部材が二分される場合の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下の実施例は、本発明をさらに解釈し補足するものであり、本発明を何ら制限するものではない。
【0032】
図1図13に示すように、本発明の磁気留め具の主なポイントは、両側の対向押圧によるロック解除である。押圧時に、その内部のロック解除部142は、磁石で吸引される2つの部材の間に挿入されて両者を切り離すことができ、磁石の磁力作用を弱くしてロック解除を容易に行うことができる。また、本発明のもう1つの重要なポイントは、磁気留め具内部に設けられた機能部が、ロックホール17を拡張させることができ、ロック解除を容易にし、引っ掛かりなどの故障の発生を容易に防止することができ、開き力の低減に有利であることである。
【0033】
具体的には、図1図2図9に示すように、本発明の磁気留め具は留め具シートユニット10とラッチユニット20を含む。
【0034】
図2図9に示すように、前記留め具シートユニット10はベース11、上カバー12とボタン連動部材14を含む。いくつかの実施例において、図2に示すように、前記留め具シートユニット10は磁石固定座13をさらに含む。
【0035】
図1図13に示すように、前記ベース11と上カバー12は合わせて接続され、それらの間に取り付け空間が形成される。前記ベース11と上カバー12の形状は必要に応じて設置されてもよい。前記ベース11と上カバー12との合わせ接続方法は、公知の技術を参考にして、クリップ、ネジによる固定等により接続することができる。本実施例において、前記ベース11と上カバー12とは、ねじで合わせて接続される。両側対向押圧を容易にするために、前記ベース11と上カバー12の対向する両側にそれぞれバタン孔15が設置され、それは、前記ボタン連動部材14の可動部141を、ベース11と上カバー12の外部に延伸させてユーザの押圧を容易にする。
【0036】
図1図13に示すように、ウェビングに接続しやすくなるように、前記ベース11または上カバー12に第1ウェビング孔16が設置される。本実施例において、前記第1ウェビング孔16は前記ベース11に設置される。
【0037】
図2図9に示すように、前記ロックタング21を容易にロックするために、前記ベース11に固定貫通孔111が設置される。前記固定貫通孔111の大きさ、形状は必要に応じて設置することができ、本実施例において、前記固定貫通孔111は好ましくは円形孔である。前記固定貫通孔111はロックホール17の一部である。
【0038】
図2図9に示すように、ロックタング21が移動する時に傾斜しないように、前記ベース11の内側表面にガイド部112が設置される。本実施例において、前記ガイド部112は前記ベース11と一体成形され、その突出は前記ベース11の上カバー12に向かう側の表面に形成される。前記ガイド部112前記固定貫通孔111の外周に分布し、かつ前記ガイド部112の端部が前記固定貫通孔111に向けられているため、固定貫通孔111の内側にバリヤが形成され、ロックタング21が挿入や脱出をする際に傾斜することを回避してロックおよびロック解除を容易にする。いくつかの実施例において、図2図9に示すように、前記ガイド部112はリブ状をなし、それは、固定貫通孔111の外周に周方向に間隔をあけて分布され、かつ前記ガイド部112の端部は前記固定貫通孔111の円周の内壁に揃える。
【0039】
いくつかの実施例において、前記ボタン連動部材14の可動方向を制限するために、前記ベース11に位置制限部113が設置される。図9に示すように、前記位置制限部113は長尺状をなし、それは前記ベース11に形成される表面を突出しており、前記ベース11と一体成形される。前記位置制限部113の数は必要に応じて設けてもよく、例えば二つ設けて、前記固定貫通孔111の両側に対称的に分布する。本実施例において、図9に示すように、前記位置制限部113は、対称的に分布するバタン孔15の連結線に位置する。前記位置制限部113は、ボタン連動部材14における位置制限孔1423と適合して位置制限ガイド作用を果たし、これによって、前記ボタン連動部材14は位置制限部113の設置方向に沿って直線移動を保持することを保証する。図9に示すように、いくつかの実施例において、前記位置制限部113の一端は前記バタン孔15に向けており、その他端は前記ガイド部112と一体接続されまたは一体成形される。いくつかの実施例において、前記位置制限部113は、前記ガイド部112とある距離だけ離隔させてもよい。
【0040】
いくつかの実施例において、図1図8に示すように、前記ボタン連動部材14は一体構造に設置される。いくつかの実施例において、図9図13に示すように、前記ボタン連動部材は分体構造に設置され、それは、二分される第1ボタン連動部材14Aと第2ボタン連動部材14Bを含む。前記第1ボタン連動部材14Aと第2ボタン連動部材14Bが合わせて形成される構造は、一体構造のボタン連動部材14にほぼ同様である。前記ボタン連動部材を二分される第1ボタン連動部材14Aと第2ボタン連動部材14Bに設ける利点として、片側ロック解除を防止することができ、同時に第1ボタン連動部材14Aと第2ボタン連動部材14Bを押圧する場合しか、ロック解除できず、そのうちの一方を押圧するときは、ロック解除できず、これによって誤操作でロック解除することを避けて使用上の安全性を向上させる。
【0041】
いくつかの実施例において、図9に示すように、前記ボタン連動部材は、二分される第1ボタン連動部材14Aと第2ボタン連動部材14Bに設置されたとき、前記ベース11にバリア部114を設置してもよい。前記バリア部114は、前記第1ボタン連動部材14Aと第2ボタン連動部材14Bを離隔させたり当接したりするために用いられる。前記バリア部114は板状をなし、それは前記ベース11の表面に突出設置される。前記バリア部114は、前記可動部141の可動方向に垂直となる。本実施例において、前記バリア部114は前記位置制限部113に垂直となり、それは合計二つ設けられ、それらは、前記固定貫通孔111の両側に対称的に分布する。前記バリア部114の端部は、前記ガイド部112と一体成形されてもよいし、前記ガイド部112とある距離だけ離間してもよい。本実施例において、前記バリア部114は前記ガイド部112と一体成形される。
【0042】
前記第1磁石18を容易に設置するために、異なる実施例において、異なる構造を設けて第1磁石18を固定することができる。例えば、いくつかの実施例において、図2図8に示すように、前記上カバー12とベース11との間に磁石固定座13が設置されてもよく、第1磁石18を磁石固定座13に設置する。いくつかの実施例において、図9図13に示すように、前記ガイド部112の頂部に磁石固定部116が設置されて、第1磁石18を磁石固定部116中に設置してもよい。
【0043】
いくつかの実施例において、図9図13に示すように、前記磁石固定部116は、前記ガイド部112と一体成形されまたは一体接続され、それは、前記固定貫通孔111に正対しており、かつ前記固定貫通孔111とある距離だけ離間する。前記磁石固定部116に第1磁石取り付け溝131が設置され、前記第1磁石取り付け溝131の位置は前記固定貫通孔111に正対しており、その開口方向は前記固定貫通孔111から離れる。前記第1磁石18は前記第1磁石取り付け溝131内に設置される。前記第1磁石18の形状、大きさは好ましくは、前記固定貫通孔111に一致する。好ましくは、前記第1磁石取り付け溝131は円形孔であり、前記第1磁石18は円形磁石である。
【0044】
いくつかの実施例において、図2図8に示すように、前記磁石固定座13に第1磁石取り付け溝131が設置され、前記第1磁石取り付け溝131の位置は前記固定貫通孔111に正対しており、その開口方向は前記固定貫通孔111から離れる。前記第1磁石18は前記第1磁石取り付け溝131内に設置される。前記第1磁石18の形状、大きさは、好ましくは前記固定貫通孔111に一致し、本実施例において、前記第1磁石取り付け溝131は、好ましくは円形孔であり、前記第1磁石18は好ましくは円形磁石である。前記磁石固定座13はねじによる固定方式によって前記ベース11に固定接続されてもよい。いくつかの実施例において、前記磁石固定座13は、前記上カバー12またはベース11と一体成形され、または前記上カバー12またはベース11に固定されるように設けられてよい。ロック解除時にロック解除部142がロックタング21と留め具シートユニット10との係合部位の間に挿入して磁石間の吸引力を減少するために、前記第1磁石取り付け溝131の外壁に第3ガイド斜面132を設置してもよい。前記第3ガイド斜面132はリング状のものであってもよし、部分的に第1磁石取り付け溝131の外壁に間隔をあけて設置されてもよい。前記第3ガイド斜面132の存在により、第1磁石取り付け溝131の外壁が固定貫通孔111の方向に傾くことができる。
【0045】
第1磁石18にある程度の移動自由度を持たせるために、いくつかの実施形態では、図2に示すように、前記磁石固定座13上の第1磁石取り付け溝131を、支持アーム134を介してベース11に固定接続するように設けてもよい。前記支持アーム134は対称的に設置され、これは、それぞれ、前記第1磁石取り付け溝131の外壁が外側に伸び、下方に曲げて形成される。前記支持アーム134は、前記第1磁石取り付け溝131をその中央に弓状に曲げており、支持アーム134の構造は、ある程度の弾性変形を可能にするものであり、このようにして、前記磁石固定座13上の第1磁石取り付け溝131をロック方向にわずかに変位させることができる。
【0046】
第1磁石18の変位および復帰を容易にするために、いくつかの実施形態では、図2に示すように、前記磁石固定座13に留め爪部133を設けてもよい。前記爪留め具部133は対称的に設けられ、その一端は、第1磁石取り付け溝131の外壁に接続され、他端は外側に伸びて自由端になっているため、ある程度の弾性がある。前記爪留め具部133はアーチ状をなし、そのアーチ部は上カバー12に当接して、第1磁石取り付け溝131の復帰に有利である。第1磁石取り付け溝131が押圧された後、第1磁石取り付け溝131と第1磁石十八は上カバー12の方向に軽微に変位する。このとき、前記爪留め具部133は、圧力を受ける。第1磁石取り付け溝131が外部押圧力を失った場合、前記爪留め具部133の弾性力は、第1磁石取り付け溝131と第1磁石18とを上カバー12から離れた方向に押し戻して、第1磁石がロックホール17に向くようにすることができる。
【0047】
いくつかの実施例において、図9に示すように、ボタン連動部材14が押圧時にキー孔15内に係止して外れないことを防止するため、キー孔15の両側にそれぞれガイド板115を設けてもよい。前記ガイド115の長さは、前記可動部141が所定の位置に押圧されると、前記可動部141の両側がいずれも前記ガイド115に制限されて係止されず、故障の発生を回避するように、前記可動部141の長さよりもやや大きい。
【0048】
いくつかの実施例において、図2図8に示すように、前記ボタン連動部材14は一体構造であり、それは、磁石固定座13とベース11との間に設置され、それは可動部141、ロック解除部142、接続アーム143、調整部144、弾性アーム146、機能部を含む。前記可動部(141)は第1可動部141Aと第2可動部141Bを含み、前記第1可動部141Aと第2可動部141Bとは、接続アーム143によって接続され、前記第1可動部141A、接続アーム143、第2可動部141Bは一体成形されまたは一体接続され、その接続はリング状をなし、弾性を有する。前記可動部141、接続アーム143、調整部144、ロック解除部142、弾性アーム146、機能部は一体成形または一体接続され、その具体的な材料は必要に応じて設けられ、例えばプラスチック材料であってもよいし、金属材料であってもよい。
【0049】
いくつかの実施例において、図9図13に示すように、前記ボタン連動部材14は二分される分体構造であり、それは前記ベース11と前記上カバー12との間に設置され、それは二分される第1ボタン連動部材14Aと第2ボタン連動部材14Bを含む。前記第1ボタン連動部材14Aと第2ボタン連動部材14Bは対称構造であり、両者が合わせられて、前記ボタン連動部材14を容易に形成する。前記第1ボタン連動部材14Aは一体成形される第1可動部141A、第1ロック解除部142A、第1接続アーム143A、第1調整部144A、第1弾性アーム146A、第1機能部を含む。前記第2ボタン連動部材14Bは一体成形される第2可動部141B、第2ロック解除部142B、第2接続アーム143B、第2調整部144B、第2弾性アーム146B、第2機能部を含む。
【0050】
前記第1可動部141Aと第2可動部141Bは本発明に記載の可動部141を形成することができる。第1ロック解除部142Aと第2ロック解除部142Bは本発明に記載のロック解除部142を形成することができる。第1接続アーム143Aと第2接続アーム143Bは本発明に記載の接続アーム143を形成することができる。第1調整部144Aと第2調整部144Bは本発明に記載の調整部144を形成することができる。第1弾性アーム146Aと第2弾性アーム146Bは本発明に記載の弾性アーム146を形成することができる。第1機能部と第2機能部は本発明に記載の機能部を形成することができる。
【0051】
図1図13に示すように、前記可動部141(第1可動部141Aと第2可動部141B)は、ユーザの押圧に利用され、それは対向設置され、それぞれ前記ベース11と上カバー12の両側のバタン孔15を貫通して外部に延伸して押圧に利用される。前記可動部141の形状や大きさは必要に応じて設置されてもよい。ユーザがどのように操作するかを示すために、押圧方向の矢印の指示のような指示アイコンを前記可動部141の表面に設けてもよい。
【0052】
いくつかの実施例において、図1図8に示すように、当前記ボタン連動部材14が一体構造の場合、前記接続アーム143は可動部141の間に接続され、即ち第1可動部141Aと第2可動部141Bとの間に接続され、前記接続アーム143と可動部141との接続はリング状をなし、ある程度の弾性を有して弾性変形が可能である。前記接続アーム143は、可動部141の間に対称的に接続され、即ち、二つの接続アーム143の形状は同じであり、位置が対称している。さらに、前記接続アーム143自体も対称構造となっており、これによって、前記接続アーム143は、前記可動部141が対向して押圧されると、同期して外へ曲げて変形することができ、前記接続アーム143は、前記可動部141が解放されると、前記可動部141が同期して外へ移動して復帰するように復帰される。本実施例において、前記接続アーム143は弓形をなし、その開口は内部に向く。
【0053】
いくつかの実施例において、図9図13に示すように、前記ボタン連動部材14が二分される構造の場合、前記第1接続アーム143Aは、前記第1可動部141Aの両側に対称的に設置され、前記第1接続アーム143Aと第1可動部141Aが半リング状構造を形成し、前記第2接続アーム143Bは前記第2可動部141Bの両側に対称的に設置され、前記第2接続アーム143Bと前記第2可動部141Bは半リング状構造を形成し、前記第1接続アーム143Aと第2接続アーム143Bが合わせられる時に、前記第1可動部141A、第1接続アーム143A、第2接続アーム143B、第2可動部141Bをリング状に囲む。前記第1接続アーム143Aと第2接続アーム143Bは弓形をなすので、それはある程度の弾性変形量を有し、押圧変形に利用可能である。前記第1接続アーム143Aまたは第2接続アーム143Bの端部が前記バリア部114に対抗されると、前記第1可動部141Aまたは第2可動部141Bを押圧するだけで前記第1接続アーム143Aまたは第2接続アーム143Bを変形させることができ、前記第1可動部141Aまたは第2可動部141Bが解放されると、前記第1接続アーム143Aまたは第2接続アーム143Bは復帰して前記第1可動部141Aまたは第2可動部141Bを同期して外へ移動させて復帰させる。
【0054】
前記調整部144はロックホール17の大きさを調整してロックとロック解除をする。いくつかの実施例において、図2図8に示すように、前記調整部144は前記接続アーム143の内側に設置され、前記調整部144は相互に離間しており、全体的にリング状に囲み、その内部において調整孔145が囲まれて、リングの大きさの調整を容易にする。いくつかの実施例において、図9図13に示すように、前記調整部144は第1調整部144Aと第2調整部144Bを含み、第1調整部144Aは第1接続アーム143Aの内側に設置され、第2調整部144Bは第2接続アーム143Bの内側に設置される。前記第1調整部144A、第2調整部144Bはそれぞれ相互に離間し、全体的にリング状に囲み、その内部において調整孔145が囲まれて、ロックホール17の大きさの調整を容易にする。前記調整部144は好ましくは対称的に設置され、第1調整部144Aは第2調整部144Bに対称しており、同時に、二つの第1調整部144Aは前記可動部141の中心連結線に対して対称的に設置され、二つの第2調整部144Bは前記可動部141の中心連結線に対して対称的に設置される。
【0055】
図1図13に示すように、前記調整孔145は開放状をなし、それは、前記固定貫通孔111に正対しており、それは前記固定貫通孔111とともに前記ロックホール17を形成する。デフォルト状態の場合、前記調整孔145の内径は前記固定貫通孔111の内径より小さい。前記ロックタング21を保持しやすくなるために、前記調整部144は段差状をなし、それに前記ロックタング21のリム部212に当接できる当接平面1441が設置される。ロックタング21を容易に前記調整孔145に入れるために、前記調整部144のエッジに、固定貫通孔111の方向に沿ってフレア状をなす第1ガイド斜面1442が設置され、それは、ロックタング21を、該第1ガイド斜面1442に沿って調整孔145内に滑り込むようにするガイド作用を有する。
【0056】
図1図13に示すように、ロックタング21が磁力で吸引されて調整孔145に入ることを容易にするために、調整孔145はよく、ロックタング21の押圧に適する必要があり、もし調整部144が硬くて強力でなければ押圧されない場合、ロックタング21は磁力で調整孔145に入れない可能性があり、このような状況を避けるため、前記接続アーム143と前記調整部144との間には、弾性アーム146がさらに設けられ、それは、調整部144にある程度の自由変位空間を提供して、ロックタング21の押圧に適応できるようにする。
【0057】
いくつかの実施例において、図2図8に示すように、前記弾性アーム146は、それぞれ各接続アーム143と調整部144との間に接続され、アーク状をなし、ある程度の弾性を有する。例えば、図7に示すように、前記弾性アーム146は二セット設けてもよく、セットごとに2つの弾性アーム146があり、それは、対称に分布され、各セットの弾性アーム146はそれぞれ接続アーム143と調整部144との間に接続され、各セットの弾性アーム146における二つの弾性アーム146は、ある距離だけ離間しており、それはそれぞれ一つの調整部144に接続される。換言すれば、それぞれの相互に離間している調整部144は、それぞれ一つの弾性アーム146によって接続アーム143に接続することができる。
【0058】
いくつかの実施例において、図9図13に示すように、前記弾性アーム146は第1弾性アーム146Aと第2弾性アーム146Bを含む。前記第1弾性アーム146Aは前記第1接続アーム143Aと前記第1調整部144Aとの間に設置され、前記第2弾性アーム146Bは前記第2接続アーム143Bと第2調整部144Bとの間に設置される。前記弾性アーム146は接続アーム143と調整部144との間に接続され、それは、アーク状をなして、ある程度の弾性を有する。前記弾性アーム146は対称に設置され、即ち、第1弾性アーム146Aは第2弾性アーム146Bに対称しており、且つ第1弾性アーム146Aと第2弾性アーム146B自体も対称に分布する。前記弾性アーム146の数は必要に応じて設置されてもよく、一般的には、前記弾性アーム146の数は前記調整部144の数と一致し、例えば、4つの弾性アーム146は2つの第1弾性アーム146Aと2つの第2弾性アーム146Bに対応し、ここでは、2つの第1弾性アーム146Aは、それぞれ第1調整部144Aと第1接続アーム143Aとの間に接続され、2つの第2弾性アーム146Bはそれぞれ第2調整部144Bと第2接続アーム143Bとの間に接続される。
【0059】
前記弾性アーム146は、前記調整部144の中部に接続されてもよいし、調整部144の端部に接続されてもよい。本実施例において、前記弾性アーム146は、それぞれ調整部144の端部に接続される。前記弾性アーム146の具体的な形状や数は必要に応じて設置されてもよく、それは、調整部144に、ある程度の弾性変位を持たせればよい。前記弾性アーム146はV字状、またはU字状、または類V字状、または類U字状であってもよく、その開口方向は固定貫通孔111に向き、その一端は前記接続アーム143に接続され、その他端は前記調整部144に接続される。
【0060】
いくつかの実施例において、図2図8に示すように、各セットの弾性アーム146における二つの弾性アーム146どうしの離間部位は、それぞれ前記磁石固定座13の留め爪部133に対応することができ、これによって前記留め爪部133は二つの弾性アーム146の間に位置し、このように、留め爪部133は制限の作用を果たし、接続アーム143が弾性で変形されたとき、弾性アーム146は留め爪部133の方向に沿って移動できるので、弾性アーム146の弾性変形の方向を確保する。
【0061】
図2図3図4図9図10に示すように、ロック解除時にロックホール17の大きさを調整するための調整部144が圧着されてスムーズな外拡がりができなくロックホール17を拡張できないことを避けるために、前記弾性アーム146には、前記可動部141に連動する機能部が設けられており、この機能部は、ロック解除時に、調整部144に外へ拡張させてロックホール17を拡張することで、ロックホール17からロックタング21を脱出させることができる。
【0062】
前記機能部(第1機能部と第2機能部)はそれぞれ受圧部149と押圧部148を含む。図4図7図8図9図10に示すように、前記受圧部149は前記調整部144に設置され、前記押圧部148は前記接続アーム143に接続され、且つ押圧部148の端部は前記受圧部149に向けられる。デフォルト状態の場合、前記押圧部148の端部は前記受圧部149に、ある距離だけ離間する。対向して前記可動部141を押圧すると、前記接続アーム143は外へ拡張し、それにより、前記押圧部148の端部は受圧部149の表面に作用して、前記受圧部149を押圧して受圧部149を外へ移動させて、前記調整部144を駆動して外へ拡張させるので、ロックホール17の拡張の実現を補助する。前記受圧部149は前記調整部144と一体成形されてもよいし、前記調整部144に固定されてもよい。本実施例において、前記受圧部149は前記調整部144と一体成形され、各調整部144(第1調整部144Aと第2調整部144B)の表面上に一つの受圧部149が設置され、該受圧部149は前記調整部144を突出し、前記受圧部149上にガイド作用を有する押圧面1491が設置され、該押圧面1491は前記押圧部148と作用して押圧部148に受圧部149を押させることができる。前記押圧部148は前記接続アーム143と一体成形されてもよいし、前記接続アーム143に固定されてもよい。本実施例において、前記押圧部148と前記接続アーム143は一体成形され、それは、前記接続アーム143に対称に分布し、且つ、それは前記ロック解除部142と弾性アーム146との間に位置し、他の実施例において、前記押圧部148は、他の部位に設置されてもよく、それは、前記受圧部149を押圧して調整部144を外へ拡張させることができればよい。
【0063】
図2図13に示すように、前記ロック解除部142は、ロックタング21と留め具シートユニット10との係合部位、即ちロックタング21と第1磁石取り付け溝131の底部を分離させるために用いられ、第1磁石18と第2磁石22との間の吸引力を弱めてロック解除しやすくなる。前記ロック解除部142は、前記可動部141の内側壁部に設置され、それは、可動部141に連動される。
【0064】
図2図8に示すように、いくつかの実施例において、前記ボタン連動部材14が一体構造の場合、前記ロック解除部142は少なくとも二つ設けられ、それは、それぞれ前記可動部141の内壁を突出し、かつ対向して離間する。前記ロック解除部142は、前記調整孔145に向けられる。
【0065】
図9図13に示すように、いくつかの実施例において、前記ボタン連動部材14が二分される構造の場合、前記ロック解除部142は第1ロック解除部142Aと第2ロック解除部142Bを含む。前記第1ロック解除部142Aは前記第1可動部141Aの内壁に突出設置され、前記第2ロック解除部142Bは前記第2可動部141Bの内壁に突出設置され、且つ、前記第1ロック解除部142Aと第2ロック解除部142Bは対向して離間する。前記第1ロック解除部142Aと第2ロック解除部142Bは、それぞれ前記調整孔145に向けられる。
【0066】
図2図13に示すように、前記ロック解除部142(第1ロック解除部142Aと第2ロック解除部142B)の自由端にカム面が設置され、それは、ガイド作用を有し、ロックタング21と第1磁石取り付け溝131の底部との間に容易に入ってロックタング21と第1磁石取り付け溝131とを、ある距離だけ離間させて第1磁石18と第2磁石22との間の吸引力を弱める。
【0067】
いくつかの実施例において、前記カム面は第1カム面1421と第2カム面1422を含むことができ、前記第1カム面1421と第2カム面1422の傾斜方向は反対であり、かつ同一直線上にあり、これによって、前記ロック解除部142(第1ロック解除部142Aと第2ロック解除部142B)の自由端は先鋭状をなし、それは、二つの傾斜しているカム面を有し、挿入しやすくなる。前記第1カム面1421の傾斜角度は前記第1磁石取り付け溝131の外壁における第3ガイド斜面132の傾斜角度に相関し、前記第1カム面1421の傾斜角度によってそれは、第3ガイド斜面132を押圧して磁石固定座13を上カバー12方向に沿って突き上げることができるので、第1磁石18を少し上へ移動させることができる。前記第2カム面1422の傾斜角度は第1ガイド斜面1442、第2ガイド斜面213の傾斜角度に相関する。
【0068】
いくつかの実施例において、図9に示すように、前記第1ボタン連動部材14Aと第2ボタン連動部材14Bの可動方向を制限するために、前記第1ロック解除部142Aと第2ロック解除部142B上にそれぞれ位置制限孔1423が設置される。前記位置制限孔1423は、前記可動部141の可動方向に設置され、その形状や大きさは、ベース11における位置制限部113の形状や大きさに適合する。前記位置制限孔1423は長尺形孔に設けてもよく、それは、前記第1ロック解除部142Aと第2ロック解除部142Bをそれぞれ平行に離間する二つの部分に離間させる。他の実施例において、前記位置制限孔1423は、長尺形の溝に設けられてもよく、それは同様に、前記位置制限部113に適合して位置制限ガイド作用を果たすことができる。組み立て済みの留め具に対して、ベース11の位置制限部113は前記位置制限孔1423内に位置するので、位置制限ガイド作用を果たすことができる。
【0069】
いくつかの実施例において、図2図8に示すように、前記ベース11、上カバー12、磁石固定座13、ボタン連動部材14、第1磁石18は、前記留め具シートユニット10を形成することができ、ベース11に固定貫通孔111が設置され、ボタン連動部材14にデフォルトサイズが固定貫通孔111より小さい調整孔145が設置され、固定貫通孔111と調整孔145でロックホール17が形成される。第1磁石18は磁石固定座13によって留め具シートユニット10の内部に設置され、かつ前記ロックホール17に正対しており、ロックホール17と磁石固定座13を介して一定厚度離間する。前記ボタン連動部材14の可動部141の一部の部位は外部に位置して押圧に利用可能であり、その接続アーム143と弾性アーム146はいずれも変形可能であり、それによって、前記調整孔145の大きさや変位を調整できる。デフォルト状態の場合、前記調整孔145は前記固定貫通孔111より小さく、また、接続アーム143と弾性アーム146は弾性変形可能であるので、ロックタング21は前記ロックホール17内に押し込んで調整部144に係止されてロックを実現することができる。対向して前記可動部141を押圧する時、接続アーム143は同期して外へ曲げて、且つ、機能部の作用で、調整部144の外への拡張を確保してロックホール17を拡張させることができるので、ロックタング21をロックホール17内から脱出させてロック解除することに利用され、それとともに、前記ロック解除部142は対向移動してロックタング21と第1磁石取り付け溝131の底部との間に挿入してそれを、ある距離だけ離間させることができ、これによって、ロックタング21をロックホール17内から脱出させることに有利である。
【0070】
いくつかの実施例において、図9図13に示すように、前記ベース11、上カバー12、ボタン連動部材14、第1磁石18は、前記留め具シートユニット10を形成することができる。ベース11に固定貫通孔111が設置され、ボタン連動部材14にデフォルトサイズが固定貫通孔111よりも小さい調整孔145が設置され、固定貫通孔111と調整孔145でロックホール17が形成される。第1磁石18は留め具シートユニット10の内部に設置され、かつ前記ロックホール17に正対し、かつロックホール17と磁石固定部116を介して一定厚度離間させる。前記ボタン連動部材14の可動部141の一部の部位は外部に位置して押圧に利用され、その接続アーム143と弾性アーム146はいずれも変形可能であるので、前記調整孔145の大きさや変位を調整できる。デフォルト状態の場合、前記調整孔145は前記固定貫通孔111より小さく、また、接続アーム143および弾性アーム146は、弾性変形可能であるため、ロックタング21は、ロックホール17内に押し込まれ、調整部144に係止されてロックされる。一方、第1可動部141Aおよび第2可動部141Bが対向して押下されると、第1接続アーム143Aと第2接続アーム143Bの端部は、バリア部114に当接しているので、バリア部114のバリアで、第1接続アーム143Aおよび第2接続アーム143Bは、弾性変形をし、また、機能部の作用により、調整部144が外へ拡張してロックホール17を拡張することを確保でき、これにより、ロックホール17内からロックホール21を外れてロックを解除することができ、これと同時に、ロック解除部142は、第1磁石18と第2磁石22との結合部に向けて対向移動し、ロックタング21と第1磁石取り付け溝131の底部との間に挿入されて一定距離だけ離間することができ、従って、第1磁石18と第2磁石22との吸引力を大いに小さくすることで、ロックホール17からロックタング21を容易に脱出させてロック解除効果を得ることができる。一方、第1可動部141Aまたは第2可動部141Bを単独で押下すると、第1接続アーム143Aまたは第2接続アーム143Bのうちの一端は、前記バリア部114に当接し、もう一方の端はそのまま動かず、このとき、第1接続アーム143Aおよび第2接続アーム143Bのうち、一方のみが変形し、もう一方はそのまま動かず、よって、ロックホール17は部分的に拡張し、他の部分の構造は依然としてロック状態にあるので、ロックタング21全体が外れてロック解除できなくなる。このため、前記ボタン連動部材14を、2分される2つの部品に設けることにより、片側のロック解除による問題を効果的に回避することができ、第1可動部141Aと第2可動部141Bとが同時に押下された場合にのみロック解除されるようにする。
【0071】
図2図5図6図9に示すように、前記ラッチユニット20にロックタング21が設置され、前記ロックタング21は、前記ラッチユニット20と一体成形され、または固定接続されることができる。本実施例において、前記ロックタング21は前記ラッチユニット20のロックホール17に向ける側の表面に一体成形される。前記ロックタング21は柱状部211とリム部212を含む。前記柱状部211は前記ラッチユニット20の表面を突出し、前記リム部212は前記柱状部211の自由端に設置され、かつ前記柱状部211と一体成形される。前記リム部212の外部サイズは、前記柱状部211の外径より大きく、それによって、前記リム部212と前記柱状部211との間に係止している段差部が形成される。本実施例において、前記柱状部211は円柱状をなし、その外径は前記固定貫通孔111の内径より小さい。前記リム部212の外径は前記固定貫通孔111の内径より小さく、前記調整孔145のデフォルト状態の時の内径より大きい。前記ロックタング21は、ロックホール17への進入を容易にするために、ロックタング21のリム部212の自由端には、切り込み状の第2ガイド斜面213が設けられ、ガイドとして機能する。前記第2ガイド斜面213の設置によって、前記リム部212は全体的に円台状をなす。前記第2ガイド斜面213の傾斜角度は前記第1ガイド斜面1442、第2カム面1422の傾斜角度と一致またはほぼ一致している。ウェビングとの接続を容易にするために、前記ラッチユニット20に第2ウェビング孔23が設置される。前記第2ウェビング孔23の構造は必要に応じて設置されてもよい。
【0072】
図2図5図6に示すように、第2磁石22を設置するために、いくつかの実施例において、前記ロックタング21の内部は中空で第2磁石取り付け溝24を形成することができる。前記第2磁石22は円形をなし、それは、前記第2磁石取り付け溝24内に固着され、かつ公知の構造によって締め付けることができ、例えば、取り外し可能な閉鎖具でブロックすることができる。
【0073】
前記留め具シートユニット10とラッチユニット20で本発明の磁気留め具を形成することができる。
【0074】
ロックユニット20のロックタング21が、留め具シートユニット10のロックホール17に近接すると、第1磁石18は、第2磁石22と吸着することで、ロックタング21をロックホール17内に素早く押し込むことができる。前記ボタン連動部材14の接続アーム143と弾性アーム146が弾性変形可能であるので、調整孔145の大きさは調整でき、前記ロックタング21は第1磁石18に吸引されると、ロックタング21はその第2ガイド斜面213によって調整部144の第1ガイド斜面1442を押圧してロックホール17内に押し込むことができる。ロックタング21が磁気吸引によりロックホール17内に押し込まれると、この接続アーム143は、弾性復帰により、調整孔145をデフォルトサイズに縮小することで、調整部144は、ロックタング21の柱状部211とリム部212との間の段差部に係止させることができるので、ロック効果を実現する。
【0075】
いくつかの実施例において、図2図8に示すように、また、磁石固定座13を設けることにより、第1磁石18が設けられる磁気留め具に対しては、その磁石固定座13は、さらに、開き力を低減させることができる。ロック解除の故障を回避するためには、ロックを解除する必要がある場合、対向して前記可動部141を押圧し、このとき、ロック解除部142は、可動部141が対向して移動することに伴って、第1磁石取り付け溝131の第3ガイド斜面132に接触し、ロック解除部142の第1カム面1421は、第3ガイド斜面132を押圧して磁石固定座13を上カバー12の方向にわずかに移動させ、第1磁石18は、第2磁石22と相互に吸引し磁石固定座13が上カバー12の方向にわずかに移動すると、ロックタング21も磁気吸引によりわずかに同期移動するが、ロックタング21は上カバー12の方向に移動することでそのリム部212と、調整部144の当接平面1441とを分離させて、調整部144をより自由に移動させることができ、調整部144が圧迫されて外へ拡張できるのでロック解除を行うことができないことを避ける。また、ユーザが対向して前記可動部141を押下すると同時に、接続アーム143は、同期して外へ育大して調整部144を駆動して同期して外へ拡張させることができるとともに、押圧部149と受圧部149の相互作用で調整部144の外への移動を補助することができて、調整部144が押圧されないように、スムーズな外方拡張ができることを保証し、これにより、調整孔145を容易に大きくすることができ、ロックタング21のリム部212を係止することができない。一方、ロック解除部142の継続変位に伴って、ロック解除部142は、ロックタング21と第1磁石取り付け溝131の底部との間に押し込ることで、ロックタング21と第1磁石取り付け溝131の底部から一定間隔だけ離れるようにして、従って、第1磁石18と第2磁石22との吸引力を大きく減少させることができ、これにより、ロックホール17からロックホール21を容易に脱出させることができ、ロック解除効果を得ることができる。
【0076】
本発明の留め具には、その可動部141が対称的に設けられ、ユーザは両側に対向して押圧してもよく、その操作は人体工学に符合し、操作は簡単である。また、接続アーム143と弾性アーム146の設置によって、調整部144は、半径方向に外方拡張することができ、これにより、ロックタング21は、小さな磁気吸引作用により、容易に調整部144を押圧してロックホール17に進入することができる。これにより、第1磁石18と第2磁石22の磁力強度に対する要件を低減することができる。また、ロック解除部142は、ロックタング21と第1磁石取り付け溝131の底部との間に、第1磁石18と第2磁石22との結合部位を区切るように押し込むことができる。これにより、第1磁石18と第2磁石22との間の磁力吸引作用を大幅に低減して、容易にロック解除することができる。磁石保持座が設けられた磁気留め具にとって、ロック解除部142は、先に第1磁石をロックホール17から離れた方向に移動させてロックタング21を引き上げてもよい。これによって、ロックタング21が調整部144を圧迫せずに、調整部144を外へ拡張して調整孔145を拡張してロックを解除するので、開き力を大幅に減らすことができる。磁石取り付け溝が設けられた磁気留め具にとって、磁石取り付け溝はガイド部112に固定されて形成され、それとロックホール17との間の距離は一定であるので、調整部144を押圧して調整部144の外方拡張を邪魔することはなく、調整部144が引っかかってロック解除できない問題の発生を避ける。また。ボタン連動部材14が2分されるような設定によって、片側のロック解除を防ぐことができ、第1可動部141Aまたは第2可動部141Bが一方的に押圧された場合は、ロック解除ができず、同時に押圧した場合のみロック解除が可能となり、安全性性を向上させることができる。本発明の留め具は、操作が簡単であるだけでなく、操作も手間を省き、かつ安全性が高く、実用性が非常に高い。
【0077】
以上の実施例により本発明を開示したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、本発明の構想から逸脱することなく、上記各部材は、当業者が理解している類似または同等の要素で置き換えることができる。
【符号の説明】
【0078】
留め具シートユニット10、ベース11、固定貫通孔111、ガイド部112、位置制限部113、バリア部114、ガイド板115、磁石固定部116、上カバー12、磁石固定座13、第1磁石取り付け溝131、第3ガイド斜面132、留め爪部133、支持アーム134、ボタン連動部材14、第1ボタン連動部材14A、第2ボタン連動部材14B、可動部141、第1可動部141A、第2可動部141B、ロック解除部142、第1ロック解除部142A、第2ロック解除部142B、第1カム面1421、第2カム面1422、位置制限孔1423、接続アーム143、第1接続アーム143A、第2接続アーム143B、調整部144、第1調整部144A、第2調整部144B、当接平面1441、第1ガイド斜面1442、調整孔145、弾性アーム146、第1弾性アーム146A、第2弾性アーム146B、押圧部148、受圧部149、押圧面1491、バタン孔15、第1ウェビング孔16、ロックホール17、第1磁石18、ラッチユニット20、ロックタング21、柱状部211、リム部212、第2ガイド斜面213、第2磁石22、第2ウェビング孔23、第2磁石取り付け溝24。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13