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特許7145074安全ガラスを破壊するシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-21
(45)【発行日】2022-09-30
(54)【発明の名称】安全ガラスを破壊するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A62B 99/00 20090101AFI20220922BHJP
   B60R 21/00 20060101ALI20220922BHJP
【FI】
A62B99/00 C
B60R21/00 330
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018541093
(86)(22)【出願日】2016-10-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-11-08
(86)【国際出願番号】 US2016058428
(87)【国際公開番号】W WO2017070653
(87)【国際公開日】2017-04-27
【審査請求日】2019-10-24
(31)【優先権主張番号】62/245,698
(32)【優先日】2015-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】518141262
【氏名又は名称】アレクサンダー、エイ.ジェームス
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー、エイ.ジェームス
【審査官】森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-235432(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0082331(US,A1)
【文献】特開2016-140968(JP,A)
【文献】特開平11-222087(JP,A)
【文献】登録実用新案第3045419(JP,U)
【文献】英国特許出願公開第02253648(GB,A)
【文献】国際公開第2015/177686(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0265858(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0317247(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62B 1/00-99/00
B60R 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウィンドウの安全ガラスを破壊するシステムであって、
第1の側部および前記第1の側部に対向する第2の側部を有する、硬く、且つカード形状の支持板と、
前記支持板に連結するように構成されるガラス破壊構成要素と
を備え、前記ガラス破壊構成要素は、
第1の側面および前記第1の側面に対向する第2の側面を有し、前記支持板に連結しているベースと、
第1の端部および前記第1の端部に対向する第2の端部を有する部材と
を備え、前記部材の前記第1の端部は、前記ベースの前記第1の側面および前記第2の側面のうちの少なくとも1つに連結し、前記部材の前記第2の端部は、ガラス破壊部分を備え、前記ガラス破壊部分は、少なくとも一つのガラス切断縁を有して、安全ガラスを破壊するように構成され、
前記支持板は、ウィンドウ構造のチャネルを使用して前記ウィンドウのガラス面に取り付けられるように構成され、前記支持板を前記安全ガラスから離れるように曲げ、前記支持板を解放することによって力が加えられ、それによって、前記支持板およびガラス破壊構成要素に、前記安全ガラスに向かって急速に戻らせる、システム。
【請求項2】
前記ガラス破壊構成要素は、前記支持板に着脱可能に連結している、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ガラス破壊構成要素は、連結手段によって前記支持板に連結し、前記連結手段は、取付け具、インサート、締着具、接着剤、ろう付け、ハンダ付け、溶接、点溶接、または鋲、あるいはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ガラス破壊構成要素の前記ベースは、前記支持板に着脱可能に連結している、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2015年10月23日に出願された米国仮特許出願第62/245,698号に優先権の利益を主張するものであり、これにより、その内容全体を参照によって本願明細書に引用したものとする。
【0002】
本発明は、強化安全ガラスを破壊するシステム、装置、および方法に関するものであり、より詳細には、本発明は、車の安全ガラス、より具体的には、運転者、乗客の前後のサイドドアのウインドウを破壊するシステム、装置、および方法に関する。本システム、装置、および方法は、現行の方法、システム、および装置より小さい質量、鈍力、およびエネルギーで強化安全ガラスを破壊する。
【背景技術】
【0003】
安全ガラスは、長年にわたって自動車において、そして家庭の窓(シャワー室のドアなど)において用いられている。具体的には、強化安全ガラスは多くの内部応力を有し、その中心はその外面をすべての側部から引っ張る。逆説的に、熱焼戻し製造プロセスにより生成される表面張力は、安全ガラスをより強く、そして大きな力で打たれるときに破壊によく耐えるようにする。それは、密着バネまたは凝縮された且つ圧縮された二重表面を有する両面のドラム表面と類似している。安全ガラスは、表面張力が破断すると、多くのエネルギーをほとんど即座に解放するようにセットされる。表面クラックが、別の部分に直接移って、十分なエネルギーを解放して、1秒の何分の1かの時間で構造全体にわたって衝撃波のように進行するときに、連鎖反応は引き起こされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
事故に関係する車両の内部にアクセスして車両の乗員を救出するために、安全要員、例えば救命士、消防士、および警察官によって通常使用される安全ガラス破壊装置は、通常、車両の外側から安全ガラスを破壊するかまたは破断させるバネ作動スパイク、ハンマー、または斧様の装置である。車両の所有者が必要であるときに車内から使用するために購入できるいくつかのバネ作動の角の尖った硬化鋼のスパイク状装置もある。しかしながら、事故に関係している個人にとって、ドアおよびウインドウが動かなくなるか操作不可能である場合、ストレス、パニック、時間の不足、およびショックは、車両の乗員が車内から車両のウインドウの安全ガラスを破壊するのをひどく妨げることがあり得る。
【0005】
例えば、車両が水に潜没するかもしれないとき、車両が火事になるかもしれないとき、または乗員がパニック、ショック、および混乱の状態にあるとき、車両のウインドウの安全ガラスを急速に破壊するシステムおよび方法が必要である。乗員は、的確な、制御された、且つ容易な方法で車両を安全に且つ簡単に出ることができなければならない。この必要性および他の必要性は、本開示の様々な態様により満たされる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的に従って、本願明細書に例示されて、概して説明されているように、本発明は、一つの態様では、自動車の安全ガラスのパネルの破壊を可能にするシステムおよび方法に関する。さまざまな態様において、開示されたシステムおよび方法は、即時の視覚認識を提供することができて、安全ガラスを急速に、容易に、且つ効果的に破壊するために最小の力または強さを用いて作動できる。
【0007】
別の例示的態様において、本発明は、安全ガラスを破壊するシステムに関する。システムは、第1および第2の対向する側部を有する支持板と、支持板に連結するように構成されるガラス破壊構成要素を備え、ガラス破壊構成要素は、第1および第2の対向する側部を有するベース、および第1および第2の対向する端部を有する部材を備え、部材の第1の端部はベースの少なくとも一つの側部に連結してそこから伸びて、部材の第2の端部はガラス破壊部分を備え、ガラス破壊部分は少なくとも一つのガラス切断縁を有して、安全ガラスを破壊するように構成される。
【0008】
別の例示的態様において、本発明は安全ガラスを破壊する方法に関する。方法は、ガラス破壊装置を提供することであって、装置は、第1および第2の対向する側部を有する支持板、支持板に連結するように構成されるガラス破壊構成要素を備え、ガラス破壊構成要素は、第1および第2の対向する側部を有するベース、および第1および第2の対向する端部を有する部材を備え、部材の第1の端部はベースの少なくとも一つの側部に連結してそこから伸びて、部材の第2の端部はガラス破壊部分を備え、ガラス破壊部分は少なくとも一つのガラス切断縁を有して、安全ガラスを破壊するように構成されることと、部材のガラス破壊部分を安全ガラスの表面に打ち込み、それによってガラスを破壊するかまたは破断させるために、必要な力をガラス破壊構成要素に印加することとを含む。
【0009】
別の例示的態様において、本発明は、ウインドウのガラス面の一つに取り付けることができる多層のほぼ円形のディスクの中に含まれるシステムに関する。ほぼ円形のディスクの中に、中心に圧電ディスクを含むことができる多層室がある。圧電ディスクは、安全プル・タブ・ストリップによってカバーすることができる。安全プル・タブ・ストリップを引っ張ることによって圧電ディスクの上の領域は起動する。システムは、ガラス破壊構成要素に接続する電源を更に備えることができて、例えば、限定されるものではないが、ガラス破壊構成要素に配線/接続する3ボルトのリチウムイオン電池が圧電ディスクの間にはさまれる。更なる態様において、圧電ディスクの上部を押すことによって電流を発生させることができる。なお更なる態様において、電流は、予め設定された周波数、例えば、限定されるものではないが、約3.9kHz~4kHzに同調する圧電ディスクを駆動するために利用できる。更に他の態様において、周波振動は、ガラス面に対して部材のディスク位置またはガラス破壊部分を駆動して、共振周波数振動をガラス構造の中にそれを通して伝えることができる。更なる態様においても、結果として生じるエネルギーの迅速な放出は、ガラスウインドウ本体全体にわたってガラスを破断させる。他の態様において、ガラス端上のトランスデューサを有する圧電ストリップは、セラミック結晶アレイを振動させるアクチュエータディスクに直接接続して、それによって、ガラス面全体を破断させることができる。
【0010】
更なる態様において、本発明は、開示された装置およびシステムを使用する方法にも関する。
【0011】
本発明の付加的な態様は、続く説明に部分的に述べられ、そして説明から部分的に明らかであるか、または本発明の実施によって学ぶことができる。本発明の利点は、添付の特許請求の範囲に特に指摘される要素および組合せにより実現されて、達成される。前述の一般的な説明および以下の詳細な説明が、例示的且つ説明的なだけであり、特許請求されるように、本発明を制限するものでないことを理解すべきである。
【0012】
本願明細書に組み込まれてその一部を構成する、添付の図面は、本発明のいくつかの態様を例示して、説明と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の例示的実施形態による支持板およびガラス破壊構成要素を備えたガラス破壊システムの描写を示す。
図2】本発明の例示的実施形態によるガラス破壊構成要素の描写を示す。
図3】本発明の例示的実施形態によるガラス破壊構成要素の描写を示す。
図4】本発明の例示的実施形態によるガラス破壊構成要素の描写を示す。
図5】本発明の例示的実施形態によるガラス破壊構成要素の描写を示す。
図6】本発明の例示的実施形態による支持板、ガラス破壊構成要素、および電源を備えたガラス破壊システムの描写を示す。
図7】本発明の例示的実施形態による支持板、ガラス破壊構成要素、および電源を備えたガラス破壊システムの描写を示す。
図8】本発明の例示的実施形態による支持板の描写を示す。
図9】本発明の例示的実施形態による支持板の描写を示す。
図10】本発明の例示的実施形態による支持板およびガラス破壊構成要素を備えたガラス破壊システムの描写を示す。
図11】本発明の例示的実施形態による自動車のサイドウインドウの中の例示的位置に取り付けられた開示システムを備えた自動車の描写を示す。
図12】本発明の例示的実施形態による自動車のサイドウインドウの中の例示的位置に取り付けられた開示システムを備えた自動車の描写を示す。
図13】本発明の例示的実施形態による自動車のサイドウインドウの中の例示的位置に取り付けられた開示システムを備えた自動車の描写を示す。
図14】本発明の例示的実施形態による自動車のサイドウインドウに取り付けられてそれを破壊するために作動される開示システムを備えた自動車の描写を示す。
図15】本発明の例示的実施形態による自動車のサイドウインドウに取り付けられてそれを破壊するために作動される開示システムを備えた自動車の描写を示す。
図16】本発明の例示的実施形態による自動車のサイドウインドウに取り付けられてそれを破壊するために作動される開示システムを備えた自動車の描写を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、 以下の本発明の詳細な説明およびそこに含まれる実施例を参照することでより容易に理解できる。
【0015】
本論文、システム、装置、および/または方法が開示されて、説明される前に、それらが、特に明記しない限り特定の製造方法に、または明記しない限り特定の材料に限られず、従って、もちろん、変わることができることを理解すべきである。本願明細書において用いられる用語が、特定の態様だけを説明するためであって、制限することを意図しないことも理解すべきである。本願明細書に記載されているそれらに類似であるかまたは等しいいかなる方法および材料も、本発明の実施またはテストで用いることができるけれども、方法および材料の実施例はここで説明される。
【0016】
さらに、別段の表示がない限り,本願明細書に記載されるいかなる方法も、そのステップが特定の順序で実行されることを必要とするものとして解釈されることがいかなる場合も意図されないことを理解すべきである。したがって、そこでは方法クレームは、そのステップが続くべき順序をまったく詳述しないか、またはステップが特定の順序に限られるべきであることは、特許請求の範囲または説明において、特に述べられず、順序が推定されることは、いかなる点においても決して意図されない。これは、ステップまたは動作フローの配列に関する論理の事項、文法構成または句読法に由来した明白な意味、および本願明細書に記載されている態様の数またはタイプを含む、解釈のためのあらゆる可能な非明白な根拠にあてはまる。
【0017】
本願明細書において記載のすべての刊行物は、刊行物が関連して引用される方法および/または材料を開示して記載するために参照によって本願明細書に引用したものとする。
A.定義
【0018】
本願明細書において用いる用語は特定の態様だけを説明するためであって、制限することを目的としないことも理解すべきである。本願明細書および特許請求の範囲において用いられているように、用語「備える」は、「から成る」および「から基本的に成る」態様を含むことがありえる。特に規定されない限り、本願明細書において用いるすべての専門用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本願明細書で、そして続く特許請求の範囲で、参照は本願明細書に定められる多くの用語になされる。
【0019】
本願明細書および添付の特許請求の範囲において用いているように、単数形「a」、「an」、および「the」は、前後関係が特に明確に指示しない限り、複数の指示物を含む。したがって、例えば、「a member」の参照は、二つ以上のmembersを含む。
【0020】
範囲は、一つの特別の値から、および/または他の特別の値までとして本願明細書に表すことができる。この種の範囲が表されるときに、別の態様は、前記一つの特別の値からおよび/または前記他の特別の値までを含む。同様に、値が先行する「約」を用いて近似値として表されるときに、特別の値が他の態様を形成することが理解される。範囲の各々のエンドポイントが、他のエンドポイントに関して、そして他のエンドポイントと独立して両方とも重要であると更に理解される。本願明細書において開示される多くの値があり、そして各値はまた、値自体に加えてその特別の値「のまわり」として本願明細書に開示されることも理解される。例えば、値「10」が開示される場合、「約10」も開示される。2つの特定のユニット間の各ユニットも開示されることも理解される。例えば、10および15が開示される場合、11、12、13、および14も開示される。
【0021】
本願明細書において用いるように、用語「about」および「at or about」は、問題の量または値がほぼまたはだいたい同じ何かの他の値と称される値でありえることを意味する。本願明細書で用いるように、それが特に明記または推定されない限り±10%の変動を示す名目値であると通常理解される。用語は、同程度の値が特許請求の範囲において詳述される等価な結果または効果を促進することを意味することを目的とする。すなわち、量、サイズ、明確な語句、パラメータ、ならびに他の数および特性が、正確でなくて、正確である必要がないが、要求通り、近似であり、および/またはより大きいかまたはより小さいことがありえて、許容度、転換率、丸め、測定誤差など、および当業者に周知である他の要因を反映するものと理解される。一般に、量、サイズ、明確な語句、パラメータ、あるいは他の数または特性は、明確にそのようなものであると述べられるか否かを問わず、「約」か「だいたい」である。定量的値の前に「約」が使われる場合には、特に述べられない限り、パラメータは特定の定量的値自体も含むものと理解される。
【0022】
用語「第1」、「第2」、「第1の部分」、「第2の部分」などは、本願明細書において使われる場合には、いかなる順序、量、または重要性も意味しなくて、特に述べられない限り、一つの要素と他のものを区別するために用いる。
【0023】
本願明細書で用いるように、用語「任意の」または「任意に」は、その後に記載されている事象または状況が発生することがありえるかまたは発生することがありえないこと、そして記載が前記事象または状況が発生する例およびそうでない例を含むことを意味する。例えば、フレーズ「表面に任意に固定される」は、それが表面に固定できるかまたは固定することができないことを意味する。
【0024】
更に、明確に述べられない限り、本願明細書に記載されるいかなる方法もそのステップが特定の順序で実行されることを必要とするとして解釈されることがいかなる場合も意図されないことを理解すべきである。したがって、方法クレームがそのステップの従うべき順序をまったく詳述しないか、またはステップが特定の順序に限られていることが、特許請求の範囲または記載において、特に述べられない場合には、いかなる点においても、順序が推定されることはいかなる場合も意図されない。これは、ステップまたは動作フローの配列に関する論理の事項、文法構成または句読法に由来した明白な意味、および本願明細書に記載されている態様の数またはタイプを含む、解釈のためのあらゆる可能な非明白な根拠にあてはまる。
【0025】
本発明の開示される装置および物品を製造するために用いる構成要素ならびに本願明細書に開示される方法の範囲内で使われる材料自体が開示される。これらの材料および他の材料は本願明細書に開示され、そしてこれらの材料の各さまざまな個別的および総体的な組合せおよび置換の特定の参照が明確に開示されることができないと共に、これらの材料の組合せ、サブセット、相互作用、グループなどが開示されるとき、各々が特に考察されて、本願明細書に記載されていることが理解される。例えば、特定の材料が開示されて、述べられ、そして材料になすことができる多くの変更態様が述べられる場合、特にそれとは反対に示されない限り可能である材料および変更態様のどの組合せおよび置換も特に考察される。したがって、材料A、B、およびCの種類が、材料D、E、およびFの種類と同様に開示されて、組合せ材料の例A-Dが開示される場合、そして各々が個々に詳述されない場合であっても、各々は個々に且つ集合的に考察されて、意味ありげな組合せ、A-E、A-F、B-D、B-E、B-F、C-D、C-E、およびC-Fは開示されているとみなされる。同様に、いかなるサブセットまたはこれらの組合せも開示される。したがって、例えば、A-E、B-F、およびC-Eのサブグループは考慮されて開示されているとみなされるであろう。この概念は、本発明の物品および装置を製作し使用する方法におけるステップを含むがこれに限らず本願明細書のすべての態様にあてはまる。したがって、実行できる様々な追加ステップがある場合、これらの追加ステップの各々が、本発明の方法のいかなる特定の態様または態様の組合せによっても実行できるものと理解される。
【0026】
本願明細書において開示される装置およびシステムが特定の機能を有するものと理解される。開示された機能を実行するための特定の構造条件が、本願明細書に開示され、そして開示された構造に関連がある同じ機能を実行できる様々な構造があると、そしてこれらの構造が同じ結果を通常達成すると理解される。
B.安全ガラスを破壊するシステムおよび方法
【0027】
上で簡単に説明したように、本開示は、さまざまな態様で、安全ガラス、例えば自動車のウィンドウパネルなどを破壊する装置およびシステムに関する。一つの態様では、本開示は安全ガラスを破壊するシステムを提供する。システムは、第1および第2の対向する側部を有する支持板、および支持板に連結するように構成されるガラス破壊構成要素を備える。
【0028】
更なる態様において、ガラス破壊構成要素は、第1および第2の対向する側部を有するベース、および第1および第2の対向する端部を有する部材を備え、部材の第1の端部はベースの少なくとも一つの側部に連結してそこから伸びて、部材の第2の端部はガラス破壊部分を備え、ガラス破壊部分は少なくとも一つのガラス切断縁を有して、安全ガラスを破壊するように構成される。
【0029】
さまざまな態様において、開示されたシステムおよび装置の構成要素は、取り外し可能に連結できる。更なる態様において、連結は、スナップ、摩擦取付け具、スナップリング、Oリング、圧力取付け具、クリップ、締金などを使用して達成できる。スナップリングまたはOリングは、スナップリングまたはOリングを収容するために溝の中に保持できる。更なる態様において、システムは、構成要素を一緒に結合して保持するための係合手段を備えることができる。更なる態様において、係合手段は、ネジ機構、クリックロック機構、または摩擦機構などでありえる。なお更なる態様において、構成要素は連結手段によって連結できる。さらに他の態様において、連結手段は、取付け具、インサート、締着具、接着剤、ろう付け、ハンダ付け、溶接、点溶接、超音波溶接、鋲、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0030】
更なる態様において、ガラス破壊構成要素は、支持板に一体的または機械的に取り付けることができる。なお更なる態様において、ガラス破壊構成要素は、支持板に着脱可能に連結できる。さらに他の態様において、ガラス破壊構成要素は、取付け具、インサート、スレッディング、摩擦嵌合、スナップ嵌合、接着剤、溶接、または永久に融合または結合される、その他の適切なタイプの取付け機構によって、あるいは2つの機構または機能の状態を相互に依存するようにする他の機能によって支持板に連結される。更なる態様において、ガラス破壊構成要素は連結手段によって支持板に連結できる。さらに他の態様において、連結手段は、取付け具、インサート、締着具、接着剤、ろう付け、ハンダ付け、溶接、点溶接、または鋲、あるいはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0031】
更なる態様において、ガラス破壊構成要素のベースは、支持板に一体的または機械的に取り付けることができる。さらに他の態様において、ガラス破壊構成要素のベースは支持板に着脱可能に連結できる。いくつかの態様において、ベースの第1の側部は支持ベースの側部に連結できる。他の態様において、ベースの第2の側部は支持ベースの側部に連結できる。
【0032】
更なる態様において、支持板は、ガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成されるポートまたは溝を備えることができる。なお更なる態様において、ポートまたは溝は、少なくとも一つの側壁および下壁を備えることができて、そこにおいて、壁はガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成される開放空洞を画成する。さらに他の態様において、ポートまたは溝は、内側円筒形壁および下壁を備えることができて、そこにおいて、壁はガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成される開放空洞を画成する。更なる態様においても、ガラス破壊構成要素のベースは、ベースを支持板ポートまたは溝に挿入することによって支持板に連結できる。
【0033】
更なる態様において、ベースおよび支持板ポートは、取付け具、インサート、締着具、スレッディング、摩擦嵌合、スナップフィット、接着剤、溶接、またはその他適切なタイプの取付け機構によって連結できる。なお更なる態様において、ベースの一部は雄ネジ付きでありえて、ポートは雌ネジでありえる。さらに他の態様において、ベースはインサートを備えることができて、ベースは、インサートを支持板のポートに挿入することによって支持板に連結できる。いくつかの態様において、ベースはネジ付きインサートを備えることができて、ポートはネジ部分を備えることができ、そしてネジ付きインサートはポートのネジ部分にネジ止めすることができる。
【0034】
更なる態様において、支持板は少なくとも一つの開口を備えることができる。なお更なる態様において、少なくとも一つの開口は、ガラス破壊構成要素の部材を受けるように構成できる。更なる態様においても、ポートの下壁は複数の開口を備えることができる。更に他の態様において、下壁は、ガラス破壊構成要素の部材を受けるように構成される少なくとも一つの開口、および連結手段によってベースを支持板に連結するように構成される少なくとも一つの開口を備えることができる。なお更なる態様において、少なくとも一つの開口は、円筒状内壁を備えることができる。いくつかの態様において、内壁は部材を受けるための開口部を画成できる。他の態様において、内壁は連結手段のための開口部を画成できる。
【0035】
さまざまな態様において、部材はベースの第1または第2の側部に連結できる。更なる態様において、部材はベースの第1の側部に連結することができて、ベースの第2の側部は支持ベースのどちらかの側部に連結できる。いくつかの態様において、部材はベースの第1の側部に連結することができて、支持板の側部はベースの第1の側部に連結できる。他の態様において、部材はベースの第1の側部に連結することができて、支持板の側部はベースの第2の側部に連結できる。
【0036】
更なる態様において、ベースの第1の側部は支持板の第1の側部に連結することができて、部材は支持板の第1の側部から支持板の第2の側部まで開口を通って伸びることができる。なお更なる態様において、ベースの第1の側部は支持板の第1の側部に連結することができ、部材は支持板の第1の側部から支持板の第2の側部まで第1の開口を通って伸びることができ、そしてベースは、支持板の第2の側部からベースの第1の側部まで第2の開口を通って伸びることによって、支持板に連結できる。
【0037】
更なる態様において、ベースは、複数の連結手段を支持板の第2の側部からベースの第1の側部まで複数の第2の開口を通って伸ばすことによって支持板に連結できる。なお更なる態様において、連結手段はベースの表面に取り付けることができる。
【0038】
更なる態様において、ベースは少なくとも一つの開口を備えることができる。なお更なる態様において、ベースは複数の開口を備えることができる。さらに他の態様において、開口は連結手段を受けるように構成できる。なお更なる態様において、ベースは、連結手段によってベースを支持板に連結するように構成される少なくとも一つの開口を備えることができる。更なる態様においても、開口は円筒状内壁を備えることができて、内壁は連結手段のための開口部を画成できる。
【0039】
更なる態様において、ベースの第1の側部は支持板の第1の側部に連結することができて、部材は支持板の第1の側部から支持板の第2の側部まで開口を通って伸びることができる。なお更なる態様において、ベースは、連結手段を支持板にベースの少なくとも一つの開口を通って伸ばすことによって支持板に連結できる。さらに他の態様において、ベースの第1の側部は支持板の第1の側部に連結することができて、ベースは、連結手段をベースの第2の側部から支持板の第1の側部まで少なくとも一つのベース開口を通って伸ばすことによって支持板に連結できる。いくつかの態様において、ベースは、複数の連結手段を支持板までベースの複数の開口を通って伸ばすことによって支持板に連結できる。他の態様において、ベースは、複数の連結手段をベースの第2の側部から支持板の第1の側部まで複数の開口を通って伸ばすことによって支持板に連結できる。
【0040】
更なる態様において、ガラス破壊構成要素は複数の部材を備えることができる。なお更なる態様において、部材は、スパイク、ピン、針、または夾角半径形状、あるいはそれらの組み合わせを備えることができる。さらに他の態様において、部材は第1と第2の端部の間に配置されるシャフト部分を備える。更なる態様においても、部材は円筒形本体を備えることができる。なお更なる態様において、部材は、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99mmの例示的値を含む、約10mm~約100mmの範囲の高さを有することができる。
【0041】
さまざまな態様において、ガラス破壊部分は、いかなる所望の形も備えることができる。更なる態様において、ガラス破壊部分は、テーパーまたは円錐形状、凹形状、凸形状、またはいかなるそれらの組み合わせも備えることができる。なお更なる態様において、ガラス破壊部分は複数のテーパー面を備えることができる。さらに他の態様において、ガラス破壊部分は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、または29mmの例示的値を含む、約1mm~約30mmの範囲の高さを有することができる。更なる態様においても、ガラス破壊部分は、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、または119度の例示的値を含む、約15~約120度の範囲の円錐角度を有することができる。なお更なる態様において、ガラス破壊部分は、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、または119度の例示的値を含む、約15~約120度の範囲のテーパー角度を有することができる。
【0042】
更なる態様において、ガラス破壊部分は複数のガラス破壊縁を備えることができる。なお更なる態様において、ガラス破壊部分は空隙を備えることができる。さらに他の態様において、空隙は内側円筒形壁および下壁を備えることができる。更なる態様においても、壁は開放空洞を画成できる。さらに他の態様において、内壁の上部はガラス切断縁を画成できる。
【0043】
更なる態様において、ベースはディスクまたはほぼ円形の形状を備えることができる。なお更なる態様において、ベースは、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99mmの例示的値を含む、約10mm~約100mmの範囲の直径を有することができる。
【0044】
更なる態様において、システムは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99グラムの例示的値を含む、約1グラム~約100グラムの範囲の重量を有することができる。更なる態様においても、ガラス破壊構成要素は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99グラムの例示的値を含む、約1グラム~約100グラムの範囲の重量を有することができる。なお更なる態様において、ガラス破壊構成要素は硬化物から成ることができる。さらに他の態様において、ガラス破壊構成要素は、金属、またはセラミック、またはアモルファス構造アマルガム、あるいはそれらの組み合わせから成ることができる。更なる態様においても、ガラス破壊部分は、天然に存在する結晶(例えばクォーツ、ベルリナイト(AlPO4)、トパーズ、トルマリン・グループ・ミネラル、チタン酸鉛など)、合成結晶(例えばランガサイト(La3Ga5SiO14)、ガリウム・オルトエステル(GaPO4)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、リチウム・タンタル酸塩など)、合成セラミック(例えばチタン酸バリウム(BaTiO3)、ジルコン酸チタン酸鉛、カリウム・ニオブ酸塩(KNbO3)、ナトリウム・タングステン酸塩(Na2WO3)、Ba2NaNb5O5、Pb2KNb5O15、酸化亜鉛(ZnO)-ウルツ鉱型構造など)、または類似材料から成ることができる。更なる態様においても、ガラス破壊部分は、少なくとも約C52のロックウェル・ハーネスを備えることができる。
【0045】
さまざまな態様において、ガラス破壊構成要素は圧電装置を備えることができる。更なる態様において、圧電装置は、電子周波、例えば、限定されるものではないが、超音波などを発生するように構成される。なお更なる態様において、圧電装置は、電荷をエネルギーに変換するように構成できる、圧電変換器、例えば、電気音響変換器を備えることができる。
【0046】
更なる態様において、ガラス破壊構成要素は、本願明細書に記載されているように、 取付けられるガラス破壊部材の一つを有する圧電ディスクを備えることができる。なお更なる態様において、ガラス破壊構成要素または圧電装置は、例えば逆圧電原理を用いて音波または振動を発生するためにガラス破壊構成要素のベースまたはディスクおよび取付けられた部材の移動を生じるように構成できる。さらに他の態様において、ガラス破壊構成要素は、内蔵型発振回路を備えることができる。更なる態様においても、ガラス破壊構成要素または圧電装置は、広い温度範囲にわたって動作するように構成できる。なお更なる態様において、ガラス破壊構成要素または圧電装置は、いかなる所望の範囲でも音波を発生させるように構成できる。
【0047】
さまざまな態様において、支持板の一部は少なくとも一つの凹部を備えることができる。更なる態様において、凹部は支持板の外端縁の中に含まれることができる。さらに他の態様において、切断機構は支持板の中に存在できる。更なる態様においても、切断機構は凹部の中に載置できる。さらに他の態様において、切断機構は刃などを備えることができる。なお更なる態様において、切断機構は、金属、プラスチック、セラミック、またはそれらの組み合わせから成ることができる。いくつかの態様において、切断機構は自動車の安全ベルトを切断するように構成できる。
【0048】
更なる態様において、支持板は、プラスチック、金属、プラスチック複合材、金属複合材、またはそれらの組み合わせから成ることができる。なお更なる態様において、支持板は、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)ポリマー、または複合材、あるいはそれらの組み合わせから成ることができる。さらに他の態様において、支持板はいかなる所望の形状を備えることもできる。いくつかの態様において、支持板はクレジットカードのような正方形または矩形の形状を備えることができる。他の態様において、支持板は円形形状を備えることができる。
【0049】
更なる態様において、支持板は、例示的値、例えば、限定されるものではないが、51mm~99mmを含む、約50mm~約100cmの範囲の長さを有することができる。支持板は、約100mm未満または50mmの長さを有することができる。更なる態様において、支持板は、例示的値、例えば、限定されるものではないが、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99mmを含む、約25mm~約100mmの範囲の幅を有することができる。いくつかの態様において、支持板は約100mm未満または50mmの幅を有することができる。他の態様において、支持板は、約85mm未満の長さ、および約50mm未満の幅を有することができる。更なる態様において、支持板は、2、3、4 5、6、7、8、または9mmの例示的値を含む、約1mm~約10mmの範囲の厚みを有することができる。なお更なる態様において、支持板は約10mm未満の厚さを有することができる。いくつかの態様において、支持板はクレジットカードのサイズを備えることができる。更なる態様において、支持板は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99グラムの例示的値を含む、約1グラム~約100グラムの範囲の重量を有することができる。
【0050】
さまざまな態様において、支持板は、安全ガラスの表面に着脱可能に取り付けるかまたは固着するように構成される。更なる態様において、支持板は、安全ガラスパネル、例えば、自動車のウィンドウパネルの表面に着脱可能に取り付けるように構成できる。なお更なる態様において、支持板は、自動車のウインドウの安全ガラスパネルの内面に着脱可能に取り付けるように構成できる。さらに他の態様において、支持板は、自動車のウインドウ構造の一部、例えばウインドウチャネルを用いて自動車ウインドウのガラス面に押し付けて保持するように構成できる。更なる態様において、支持板は、自動車のウインドウチャネルまたはトリムによって適所に保持するように構成できる。いくつかの態様において、システムは接着層を更に備えることができる。更なる態様において、接着層は、システム構成要素を安全ガラスの表面に付着させるように構成できる。なお更なる態様において、接着層は支持板の表面の一部に存在できる。
【0051】
さまざまな態様において、システムは、部材を使用して安全ガラス面を打つように構成する。更なる態様において、システムは、部材のガラス破壊部分をガラス面に打ち込むように構成できる。なお更なる態様において、ガラス破壊部分をガラス面に打ち込むことは、ユーザが必要な力をガラス破壊構成要素に伝えることに対する反応でありえる。
【0052】
さまざまな態様において、本システムおよび装置は、現在利用可能な他の手で持てるサイズのガラス破壊装置より、安全ガラスを破壊するためにかなり小さい力を必要とするだけである。更なる態様において、ガラスを破壊するために必要な力は、2、3、4、5、6、7、8、または9ポンドの例示的値を含む、約10ポンド未満である。いくつかの態様において、ガラスを破壊するために必要な力は約5ポンド未満である。
【0053】
さまざまな態様において、開示されたシステムおよび装置は、単一の指または手を使用して安全ガラスを破壊するために操作できる。更なる態様において、力は、ガラス破壊構成要素のベースを押圧することによって伝えることができる。なお更なる態様において、力は、支持板およびガラス破壊構成要素をガラス面から所定距離まで引き離して、支持板およびガラス破壊構成要素を解放し、それによって支持板およびガラス破壊構成要素をガラス面に向かって急速に戻らせ、打たせることによって伝えることができる。更に他の態様において、支持板およびガラス破壊構成要素がガラス面を打つときに、ガラス破壊部分は、ガラス切断縁または先端をガラス面に打ち込み、それによってガラスを破断させるように構成できる。更なる態様においても、所定距離は、2mm~19mmの例示的値を含む、約20mm未満である。いくつかの態様において、所定距離は、約10mm未満、例えば9、8、7、6、5、4、3、2、1、または0mmさえでありえる。更なる態様において、ガラス切断縁は約20mm未満の距離をガラス面から上げられる。他の態様において、ガラス切断縁は約10mm未満の距離、例えば9、8、7、6、5、4、3、2、1、または0mmさえもガラス面から上げられる。
【0054】
いくつかの態様において、システムは支持板に連結しているプルタブを更に備えることができる。更なる態様において、プルタブは支持板の外縁部に連結できる。さらに他の態様において、支持板は支持板の外縁部又はプルタブを使用してガラス面から引き離すことができる。更なる態様においても、支持板の外縁部に及ぼされる牽引圧は約10ポンド未満、すなわち9、8、7、6、5、4、3、2、または1ポンドである。なお更なる態様において、支持板の外縁部に及ぼされる牽引圧は約5ポンド未満である。
【0055】
さまざまな態様において、システムは一つ以上の電源を更に備えることができる。更なる態様において、電源は、電池、コンデンサ、またはそれらの組み合わせを備えることができる。いくつかの態様において、電池は、ボタンセル電池、例えば、限定されるものではないが、概して直径5~25mmおよび高さ1~6mmの円筒として成形される単一セル電池を備えることができる。更なる態様において、電源は、リチウム電池、アルカリ電池などを備えることができる。なお更なる態様において、電源は、少なくとも約0.1V、1V、2V、3V、4V、または5V、あるいはそれ以上の電圧を備えることができる。いくつかの態様において、電源は、3Vのリチウム・ボタン・セル電池を備えることができる。
【0056】
更なる態様において、支持板は、電源を受けるように構成される少なくとも一つの電源溝を備えることができる。なお更なる態様において、電源溝は、少なくとも一つの側壁および下壁を備えることができて、そこにおいて、壁は、電源構成要素を受けるように構成される開放空洞を画成する。さらに他の態様において、電源溝は、内側円筒形壁および下壁を備えることができて、そこにおいて、壁は、電源構成要素を受けるように構成される開放空洞を画成する。更なる態様においても、電源溝の下壁は、電源をガラス破壊構成要素に接続するために回路を備えることができる。なお更なる態様において、電源構成要素は、電源を支持板の電源溝に挿入することによってガラス破壊構成要素に接続できる。更なる態様において、電源は、起動または開始ステップ、例えば、限定されるものではないが、圧力を加えることに応答して電流を発生するように構成される。非限定的な実施例として、上記の装置を起動させる必要があるときに、電源は押圧できるか、またはプルタブ・リリースは装置を起動させるために引くことができる。更なる態様において、起動ステップで、圧力はガラス破壊構成要素、例えば圧電ディスクに加えられて、それによってそれに電流を発生させることができる。いくつかの態様において、電流は回路を通過できる。更なる態様において、装置内のエネルギーの放出によって、ガラス破壊構成要素が移動して、安全ガラスの表面に接触できる。なお更なる態様において、運動力は、安全ガラスの表面張力を解放して、安全ガラスを破砕するかまたは割るために十分でありえて、したがって安全ガラスのパネルを貫く破壊を容易に可能にするひび割れを引き起こす。
【0057】
なお更なる態様において、システムは、一つ以上のガラス破壊構成要素の電気通信および動作制御のための装置、構成要素、器材、および/または回路を備えることができる。更なる態様においても、電源は、ガラス破壊構成要素が安全ガラスを破壊するために作動できるために、システムの基本的構成要素の回路に給電するように構成できる。なお更なる態様において、回路はガラス破壊構成要素に接続できる。さらに他の態様において、回路は、支持板の表面に位置するかまたは支持板の中に埋め込まれるか、あるいはそれらの組み合わせでありえる。
【0058】
更にまた、本開示の実施形態は、個別電子素子、パッケージ化または集積化された電子チップ、あるいはガラス破壊構成要素に接続する一つ以上の電源を利用する回路、あるいはそれらの組み合わせから成る電気回路において実施できる。更なる態様において、本開示の実施形態は、機械、光学、流体、および量子技術を含むがこれに限らない、例えばAND、OR、およびNOTのような電気的または機械的動作を実行できる他の技術を用いて実施することもできる。
【0059】
さまざまな態様において、システムは、安全ガラスの表面を破壊するか、破砕するか、または破断させるように構成される。更なる態様において、ガラスパネル全体は、システムの単回使用によって破断させることができる。なお更なる態様において、ガラスパネル全体は、約0.5秒未満で破断させることができる。いくつかの態様において、ガラスパネル全体は、約0.3秒未満、あるいは0.2または0.1秒でさえ破断させることができる。更なる態様において、システムは共振周波数を利用して、ガラスパネルを破断させる。なお更なる態様において、周波数は、例えば4kHzのようなローエンド周波数でありえる。更に他の態様において、システムは、波動破断の開始のために正弦波振幅を増大させる高調波利用を使用できる。更なる態様においても、高調波は、第1、第3、第5、第7、第9、または第11、あるいはそれらの組み合わせでありえる。
【0060】
更なる態様において、システムは、波動破断の開始のために超音波周波数を使用できる。なお更なる態様において、超音波周波数は、圧電セラミック部材を使用して伝達できる。更に他の態様において、自然な破断を開始するための超音波周波数は、8kHz、12kHz、16kHz、または20kHz、あるいはそれらの組み合わせでありえる。
【0061】
さまざまな態様において、支持板およびガラス破壊構成要素は、代替の構成および構成要素を備えることができる。例えば、本開示の他の態様によれば、支持板はニチノール・シートを備えることができて、ガラス破壊構成要素は、埋め込み式円形セラミック結晶アレイを備えることができるか、または硬化インレーは、ガラス端に接続して、「除霜ライン」と類似のガラス上の配線インレーに接続できる。更なる態様において、ニチノールのオーステナイト段階が開始されて、ガラス面を収縮させ(押し)たり、引っ張ったりして、刻み目を付けてガラス面全体を破断させることができる。いくつかの態様において、ガラス破壊構成要素は、ガラス縁上のトランスデューサを有する圧電ストリップを備えることができて、セラミック結晶アレイまたは他の可能なガラス破壊材料を振動させて、ガラス面全体を破断させるアクチュエータディスクに直接接続できる。
【0062】
さまざまな更なる態様において、本開示は、開示システムおよび装置を使用する方法にも関する。更なる態様において、本開示は安全ガラスを破壊する方法を提供する。この方法は、a)開示されたガラス破壊システムまたは装置を提供するステップ、およびb)システムまたは装置を動作するための命令を提供するステップを含む。例えば、動作命令は、a)システムまたは装置を安全ガラスの表面に取り付けること、およびb)必要な力をガラス破壊構成要素へ加えて、部材のガラス破壊部分を安全ガラスの表面に打ち込むことをユーザに命令することを含むことができる。システムおよび方法は、ウインドウまたは安全ガラス上の好適な取付け場所または位置を識別するために一つ以上のステッカーまたはマークを更に含むことができる。
【0063】
別の態様において、本開示はガラスを破壊する方法も提供する。この方法は、a)ガラス破壊装置を提供するステップであって、装置は、第1および第2の対向する側部を有する支持板、支持板に連結するように構成されるガラス破壊構成要素を備え、ガラス破壊構成要素は、第1および第2の対向する側部を有するベース、および第1および第2の対向する端部を有する部材を備え、部材の第1の端部はベースの少なくとも一つの側部に連結されてそこから伸びて、部材の第2の端部はガラス破壊部分を備え、ガラス破壊部分は少なくとも一つのガラス切断縁を有して、安全ガラスを破壊するように構成されるステップと、b)必要な力をガラス破壊構成要素へ加えて、部材のガラス破壊部分を安全ガラスの表面に打ち込むステップと、を含む。
【0064】
更なる態様において、方法は、次のステップの一つ以上を更に含むことができる。すなわち、支持板を安全ガラスの表面に取り付けるステップ、支持板を自動車のウインドウの内部の安全ガラスパネルの表面に取り付けるステップ、自動車のウインドウ構造を使用して支持板をガラス面に取り付けるステップ、自動車のウインドウチャネルまたはトリムを使用して支持板をガラス面に取り付けるステップ、またはガラス破壊構成要素のベースを押圧するステップ、支持板およびガラス破壊構成要素をガラス面から所定距離まで引き離して、支持板およびガラス破壊構成要素を解放し、それによって支持板およびガラス破壊構成要素をガラス面に向かって急速に戻らせて、ガラス面を打たせるステップ。
【0065】
さまざまな態様において、開示された装置、システム、および方法は、現在の安全ガラス破壊装置に勝る多数の利点を提供する。更なる態様において、開示された装置、システム、および方法は、現在のガラス破壊装置および方法を使用して達成することができない安全ガラスを破壊するために新規な解決策を提供する。一つの態様では、本装置、システム、および方法によって、ユーザが片手または単一の指操作さえも使用して安全ガラスを破壊できる。例えば、一旦装置が自動車のウインドウの内部に押し当てて配置されると、ユーザは、装置を押すかまたは支持板をわずかに上げて放すことを必要とするだけで、装置を作動して、安全装置を破壊する。このために、開示された装置およびシステムは、安全ガラスを効果的に破壊するために、動かない部品、小さい質量、および小さい力を有利に必要とする。更にまた、開示された装置およびシステムは、コンパクトなサイズを有して、便利に運び、そして/または格納できるように構成される。有意に、その使いやすさのため、開示された装置、システム、および方法は、高い緊張状態の間に、またはユーザがショックの状態にあるときに、例えば車が水などに没するときに安全ガラスを破壊する際により効果的でありえる。
【0066】
本発明のさまざまな態様によれば、装置およびシステムは複数の構成を含むことができる。例えば、本発明のガラス破壊装置およびシステムのさまざまな例示的実施形態は、図1~16に示される。
【0067】
更なる態様において、図1は、安全ガラスを破壊する例示的システム100のさまざまな図を示す。システムは、第1および第2の対向する側部を有する支持板101、支持板に連結するように構成されるガラス破壊構成要素102を備え、ガラス破壊構成要素は、第1および第2の対向する側部を有するベース103、および第1および第2の対向する端部を有する部材104を備え、部材の第1の端部はベースの少なくとも一つの側部に連結されてそこから伸びて、部材の第2の端部はガラス破壊部分105を備え、ガラス破壊部分は少なくとも一つのガラス切断縁106を有して、安全ガラスを破壊するように構成される。この例示的実施形態では、支持板は、ガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成されるポート107を備え、そして支持板の一部は凹部108を備え、凹部は支持板の外端縁の中に含まれる。ここで、ポートは内側円筒形壁および下壁を備え、そして壁はガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成される開放空洞を画成し、そして切断機構109は凹部の中に取り付けられる。図1に示すように、ガラス破壊構成要素のベースは、ベースを支持板ポートに挿入することによって支持板に連結することができて、切断機構は、切断機構に対してベルトを摺動させることによって自動車の安全ベルトを切断するために用いることができる。
【0068】
図2~5は、例示的ガラス破壊構成要素のさまざまな図を示す。ガラス破壊構成要素102は支持板に連結するように構成され、ガラス破壊構成要素は、第1および第2の対向する側部を有するベース103、および第1および第2の対向する端部を有する部材104を備え、部材の第1の端部はベースの少なくとも一つの側部に連結されてそこから伸びて、部材の第2の端部はガラス破壊部分105を備え、ガラス破壊部分は少なくとも一つのガラス切断縁106を有して、安全ガラスを破壊するように構成される。図2に示すように、この例示的実施形態は、円錐形ガラス破壊部分および点の形をした単一ガラス切断縁を備えた部材を有する。図3に示すように、この例示的実施形態は、いくつかのテーパー領域ガラス破壊部分および複数のガラス切断縁を有する部材を備えている。図4に示すように、この例示的実施形態は、空隙付きのテーパーガラス破壊部分を有する部材を備え、空隙は内側円筒形壁および下壁を備え、そして開放空洞を画成する。図4に示すように、内壁の上部はガラス切断縁を画成する。図5に示すように、ガラス破壊構成要素のベースは、連結手段によってベースを支持板に連結するように構成される少なくとも一つの開口131を備えることができる。
【0069】
更なる態様において、図6~7は、安全ガラスを破壊する例示的システム100のさまざまな図を示す。システムは、第1および第2の対向する側部を有する支持板101、支持板に連結するように構成されるガラス破壊構成要素102を備え、ガラス破壊構成要素は、第1および第2の対向する側部を有するベース103、および第1および第2の対向する端部を有する部材104を備え、部材の第1の端部はベースの少なくとも一つの側部に連結してそこから伸びて、部材の第2の端部はガラス破壊部分105を備え、ガラス破壊部分は少なくとも一つのガラス切断縁106を有して、安全ガラスを破壊するように構成される。この例示的実施形態では、支持板は、ガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成されるポート107、電源111、および電源を受けるように構成される電源溝を備え、そして支持板の一部は凹部108を備え、凹部は支持板の外端縁の中に含まれる。ここで、ポートは内側円筒形壁および下壁を備え、そして壁はガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成される開放空洞を画成し、そして切断機構109は凹部の中に取り付けられる。図6に示すように、ガラス破壊構成要素のベースは、ベースを支持板ポートに挿入することによって支持板に連結することができて、切断機構は、ベルトを切断機構に対して摺動させることによって、自動車の安全ベルトを切断するために用いることができる。さらに、ガラス破壊構成要素は、電源に取り付けられてそれに電気的に接続するガラス破壊部材の一つを有する圧電ディスクを備える。ガラス破壊構成要素は、音波または振動を生じるために、ガラス破壊構成要素のベースまたはディスクおよび取り付けた部材の運動を生じさせるように構成される。図7に示すように、ガラス破壊部分は複数の部材を備えることができる、
【0070】
更なる態様において、図8~9は、第1および第2の対向する側部を有する支持板101のさまざまな図を示す。図9に示すように、支持板は、ガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成されるポート107を備え、そして支持板の一部は凹部108を備え、凹部は支持板の外端縁の中に含まれる。ここで、ポートは内側円筒形壁および下壁を備え、そして壁はガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成される開放空洞を画成し、複数の開口121は、ガラス破壊構成要素の部材を受けて連結手段122によってベースを支持板に連結するように構成され、そして切断機構109は凹部の中に取り付けられる。
【0071】
更なる態様において、図10は、安全ガラスを破壊する例示的システム100のさまざまな図を示す。システムは、第1および第2の対向する側部を有する支持板101、支持板に連結するように構成されるガラス破壊構成要素102を備え、ガラス破壊構成要素は、第1および第2の対向する側部を有するベース103、および第1および第2の対向する端部を有する部材104を備え、部材の第1の端部はベースの少なくとも一つの側部に連結してそこから伸びて、部材の第2の端部はガラス破壊部分105を備え、ガラス破壊部分は少なくとも一つのガラス切断縁106を有して、安全ガラスを破壊するように構成される。この例示的実施形態では、支持板はガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成されるポート107を備え、そして支持板の一部は凹部108を備え、凹部は支持板の外端縁の中に含まれる。ここで、ポートは内側円筒形壁および下壁を備え、そして壁はガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成される開放空洞を画成し、複数の開口121は、ガラス破壊構成要素の部材を受けて連結手段122によって、ベースを支持板に連結するように構成され、そして切断機構109は凹部の中に取り付けられる。図10に示すように、ガラス破壊構成要素のベースは、ベースを支持板ポートに挿入することによって支持板に連結することができて、切断機構は、ベルトを切断機構に対して摺動させることによって、自動車の安全ベルトを切断するために用いることができる。
【0072】
さまざまな更なる態様において、図11~16は、安全ガラスを破壊するために開示された装置およびシステムを使用する方法のさまざまな図面および絵を示す。図11~13に示すように、ドライバのサイドウインドウ(図12)および/または乗客のサイドウインドウ(図13)の中の例示的位置に取り付けた開示されたシステムを備えた自動車の側部のside elevational。示すように、装置の厚みは、ウインドウの上下移動を邪魔しないほど十分に薄い。更にまた、システムは、装置を取り付けることができる位置の速い識別のためにウインドウの位置に配置されるステッカーまたはマークを更に備えることができる。安全ガラスを破壊する開示された装置の一つが自動車のウインドウの内側に取り付けられたことが分かっているとき、複数の装置は、ドライバのサイドウインドウ(図11)によって、ドライバの視野を実質的に見にくくせずに用いることができる。図14~16に示すように、安全ガラスを破壊する方法は、開示されたガラス破壊装置またはシステムを設置することと、必要な力をガラス破壊構成要素に加えて、部材のガラス破壊部分を安全ガラスの表面に打ち込むこととを含むことができる。示すように、装置は、支持板を自動車ウインドウの内部の安全ガラスパネルの表面に取り付けること、例えば、自動車のウインドウの構造を用いて、例えば、自動車のウインドウのチャネルまたはトリムを用いて支持板をガラス面に取り付けることを含むことができる。力は、ガラス破壊構成要素のベースを押圧することにより、または支持板およびガラス破壊構成要素をガラス面から所定距離まで引き離して支持板およびガラス破壊構成要素を解放することにより印加することができて、それによって支持板およびガラス破壊構成要素をガラス面に向かって急速に戻らせて、ガラス面を打たせる。
【0073】
図14~16に示すように、支持板およびガラス破壊構成要素がガラス面にぶつかるときに、ガラス破壊部分は、ガラス切断縁をガラス面に打ち込み、それによって、安全ガラスを破断させるように構成される。力は、単一の指または手を使用して加えることができて、約10ポンド未満でありえる。装置は、単回動作で、且つ約0.5秒未満でパネル全体を破壊できる。
【0074】
開示された装置およびシステムは少なくとも以下の態様を含む。
【0075】
態様1:安全ガラスを破壊するシステムは、第1および第2の対向する側部を有する支持板、支持板に連結するように構成されるガラス破壊構成要素を備え、ガラス破壊構成要素は、第1および第2の対向する側部を有するベース、および第1および第2の対向する端部を有する部材を備え、部材の第1の端部はベースの少なくとも一つの側部に連結してそこから伸びて、部材の第2の端部はガラス破壊部分を備え、ガラス破壊部分は少なくとも一つのガラス切断縁を有して、安全ガラスを破壊するように構成される。
【0076】
態様2:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス破壊構成要素は支持板に一体的または機械的に取り付けられる。
【0077】
態様3:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス破壊構成要素は支持板に着脱可能に連結している。
【0078】
態様4:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス破壊構成要素は、取付け具、インサート、スレッディング、摩擦嵌合、スナップ嵌合、接着剤、溶接、または他の適切なタイプの取付け機構によって、あるいは2つの機構または機能の状態を相互に依存するようにする他の機能によって支持板に連結される。
【0079】
態様5:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス破壊構成要素は連結手段によって支持板に連結し、連結手段は、取付け具、インサート、締着具、接着剤、ろう付け、ハンダ付け、溶接、点溶接、または鋲、あるいはそれらの組み合わせを含む。
【0080】
態様6:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス破壊構成要素のベースは支持板に一体的または機械的に取り付けられる。
【0081】
態様7:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス破壊構成要素のベースは支持板に着脱可能に連結している。
【0082】
態様8:前のいずれの態様のシステムでも、ベースの第1の側部は支持板の側部に連結している。
【0083】
態様9:前のいずれの態様のシステムでも、ベースの第2の側部は支持板の側部に連結している。
【0084】
態様10:前のいずれの態様のシステムでも、支持板はガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成されるポートを備える。
【0085】
態様11:前のいずれの態様のシステムでも、ポートは少なくとも一つの側壁および下壁を備え、そして壁はガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成される開放空洞を画成する。
【0086】
態様12:前のいずれの態様のシステムでも、ポートは内側円筒形壁および下壁を備え、そして壁はガラス破壊構成要素のベースを受けるように構成される開放空洞を画成する。
【0087】
態様13:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス破壊構成要素のベースは、ベースを支持板ポートに挿入することによって支持板に連結している。
【0088】
態様14:前のいずれの態様のシステムでも、ベースおよび支持板ポートは、取付け具、インサート、スレッディング、摩擦嵌合、スナップ嵌合、接着剤、溶接、または他の適切なタイプの取付け機構によって連結している。
【0089】
態様15:前のいずれの態様のシステムでも、ベースの一部には雄ネジが切られ、そしてポートには雌ネジが切られている。
【0090】
態様16:前のいずれの態様のシステムでも、ベースはインサートを備え、そしてベースは、インサートを支持板のポートに挿入することによって、支持板に連結している。
【0091】
態様17:前のいずれの態様のシステムでも、ベースはネジ付きインサートを備え、そしてポートはネジ部分を備え、そしてネジ付きインサートはポートのネジ部分にネジ止めされる。
【0092】
態様18:前のいずれの態様のシステムでも、部材はベースの第1の側部に連結して、ベースの第2の側部は支持板の側部に連結している。
【0093】
態様19:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は少なくとも一つの開口を備える。
【0094】
態様20:前のいずれの態様のシステムでも、少なくとも一つの開口はガラス破壊構成要素の部材を受けるように構成される。
【0095】
態様21:前のいずれの態様のシステムでも、ポートの下壁は複数の開口を備える。
【0096】
態様22:前のいずれの態様のシステムでも、下壁は、ガラス破壊構成要素の部材を受けるように構成される少なくとも一つの開口、および連結手段によってベースを支持板に連結するように構成される少なくとも一つの開口を備える。
【0097】
態様23:前のいずれの態様のシステムでも、少なくとも一つの開口は円筒状内壁を備え、そして内壁は部材を受けるための開口部を画成する。
【0098】
態様24:前のいずれの態様のシステムでも、少なくとも一つの開口は円筒状内壁を備え、そして内壁は連結手段のための開口部を画成する。
【0099】
態様25:前のいずれの態様のシステムでも、部材はベースの第1の側部に連結し、そして支持板の側部はベースの第1の側部に連結している。
【0100】
態様26:前のいずれの態様のシステムでも、ベースの第1の側部は支持板の第1の側部に連結し、そして部材は支持板の第1の側部から開口を通って支持板の第2の側部まで伸びる。
【0101】
態様27:前のいずれの態様のシステムでも、ベースの第1の側部は支持板の第1の側部に連結し、部材は支持板の第1の側部から第1の開口を通って支持板の第2の側部まで伸び、そしてベースは、連結手段を支持板の第2の側部から第2の開口を通ってベースの第1の側部まで伸ばすことによって支持板に連結している。
【0102】
態様28:前のいずれの態様のシステムでも、ベースは、複数の連結手段を支持板の第2の側部から複数の第2の開口を通ってベースの第1の側部まで伸ばすことによって支持板に連結している。
【0103】
態様29:前のいずれの態様のシステムでも、連結手段はベースの表面に取り付けられる。
【0104】
態様30:前のいずれの態様のシステムでも、ベースは少なくとも一つの開口を備える。
【0105】
態様31:前のいずれの態様のシステムでも、少なくとも一つの開口は連結手段を受けるように構成される。
【0106】
態様32:前のいずれの態様のシステムでも、ベースは複数の開口を備える。
【0107】
態様33:前のいずれの態様のシステムでも、ベースは連結手段によってベースを支持板に連結するように構成される少なくとも一つの開口を備える。
【0108】
態様34:前のいずれの態様のシステムでも、少なくとも一つの開口は円筒状内壁を備え、そして内壁は連結手段のための開口部を画成する。
【0109】
態様35:前のいずれの態様のシステムでも、ベースの第1の側部は支持板の第1の側部に連結し、そして部材は支持板の第1の側部から開口を通って支持板の第2の側部まで伸びる。
【0110】
態様36:前のいずれの態様のシステムでも、ベースは連結手段をベースの少なくとも一つの開口を通って支持板まで伸ばすことによって支持板に連結している。
【0111】
態様37:前のいずれの態様のシステムでも、ベースの第1の側部は支持板の第1の側部に連結し、そしてベースは連結手段をベースの第2の側部から少なくとも一つのベース開口を通って支持板の第1の側部まで伸びることによって支持板に連結している。
【0112】
態様38:前のいずれの態様のシステムでも、ベースは複数の連結手段をベースの複数の開口を通って支持板まで伸ばすことによって支持板に連結している。
【0113】
態様39:前のいずれの態様のシステムでも、ベースは複数の連結手段をベースの第2の側部から複数の開口を通って支持板の第1の側部まで伸ばすことによって支持板に連結している。
【0114】
態様40:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス破壊構成要素は複数の部材を備える。
【0115】
態様41:前のいずれの態様のシステムでも、部材は、スパイク、ピン、または半径ポイント、あるいはそれらの組み合わせを備える。
【0116】
態様42:前のいずれの態様のシステムでも、部材は約10mm~約100mmの範囲の高さを有する。
【0117】
態様43:前のいずれの態様のシステムでも、部材は第1と第2の端部の間に配置されるシャフト部分を備える。
【0118】
態様44:前のいずれの態様のシステムでも、部材は円筒形本体を備える。
【0119】
態様45:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス切断部分はテーパーまたは円錐形状を備える。
【0120】
態様46:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス切断部分は複数のテーパー面を備える。
【0121】
態様47:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス切断部分は約1mm~約30mmの範囲の高さを有する。
【0122】
態様48:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス切断部分は約30度~約80度の範囲の円錐角度を有する。
【0123】
態様49:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス切断部分は約30度~約80度の範囲のテーパー角度を有する。
【0124】
態様50:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス切断部分は複数のガラス切断縁を備える。
【0125】
態様51:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス切断部分は空隙を備え、空隙は内側円筒形壁および下壁を備え、壁は開放空洞を画成し、そして内壁の上部はガラス切断縁を画成する。
【0126】
態様52:前のいずれの態様のシステムでも、ベースはディスク形状を備える。
【0127】
態様53:前のいずれの態様のシステムでも、ベースは約10mm~約100mmの範囲の直径を有する。
【0128】
態様54:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス破壊構成要素は約1グラム~約100グラムの範囲の重量を有する。
【0129】
態様55:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス破壊構成要素は硬化物から成る。
【0130】
態様56:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス破壊構成要素は、金属、またはセラミック、またはアモルファス合金、あるいはそれらの組み合わせから成る。
【0131】
態様57:前のいずれの態様のシステムでも、支持板の一部は凹部を備え、凹部は支持板の外端縁の中に含まれる。
【0132】
態様58:前のいずれの態様のシステムでも、支持板の中に切断機構を更に備え、切断機構は凹部の中に載置されている。
【0133】
態様59:前のいずれの態様のシステムでも、切断機構は自動車の安全ベルトを切断するように構成される。
【0134】
態様60:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は、プラスチック、金属、またはアモルファス合金、あるいはそれらの組み合わせから成る。
【0135】
態様61:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は、ABS、または合成物、あるいはそれらの組み合わせから成る。
【0136】
態様62:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は矩形の形状を備える。
【0137】
態様63:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は約100mm未満の長さを備える。
【0138】
態様64:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は約100mm未満の幅を備える。
【0139】
態様65:前のいずれの態様のシステムでも、支持板はクレジットカードのサイズを備える。
【0140】
態様66:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は約85mm未満の長さおよび約50mm未満の幅を備える。
【0141】
態様67:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は約1mm~約10mmの範囲の厚みを有する。
【0142】
態様68:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は約10mm未満の厚さを有する。
【0143】
態様69:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は約1グラム~約100グラムの範囲の重量を有する。
【0144】
態様70:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は安全ガラスパネルの表面に着脱可能に取り付けるように構成される。
【0145】
態様71:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は自動車のウインドウの内部の安全ガラスパネルの表面に着脱可能に取り付けるように構成される。
【0146】
態様72:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は、自動車のウインドウ構造を用いてガラス面に押し付けて保持するように構成される。
【0147】
態様73:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は、自動車のウインドウチャネルまたはトリムによって適所に保持するように構成される。
【0148】
態様74:前のいずれの態様のシステムでも、接着層を更に備える。
【0149】
態様75:前のいずれの態様のシステムでも、接着層は安全ガラスパネルの表面に付着するように構成される。
【0150】
態様76:前のいずれの態様のシステムでも、接着層は支持板の表面の一部にある。
【0151】
態様77:前のいずれの態様のシステムでも、支持板に連結するプルタブを更に備える。
【0152】
態様78:前のいずれの態様のシステムでも、プルタブは支持板の外縁部に連結している。
【0153】
態様79:前のいずれの態様のシステムでも、システムは部材を使用してガラス面を打つように構成される。
【0154】
態様80:前のいずれの態様のシステムでも、システムは、ユーザが必要な力をガラス破壊構成要素に伝えるのに応答して部材のガラス破壊部分をガラス面に打ち込むように構成される。
【0155】
態様81:前のいずれの態様のシステムでも、ガラスを破壊するために必要な力は約10ポンド未満である。
【0156】
態様82:前のいずれの態様のシステムでも、ガラスを破壊するために必要な力は約5ポンド未満である。
【0157】
態様83:前のいずれの態様のシステムでも、システムは単一の指または手を使用して安全ガラスを破壊するために作動できる。
【0158】
態様84:前のいずれの態様のシステムでも、力はガラス破壊構成要素のベースを押圧することにより伝達される。
【0159】
態様85:前のいずれの態様のシステムでも、力は支持板およびガラス破壊構成要素をガラス面から所定距離まで引き離して、支持板およびガラス破壊構成要素を解放することによって伝えられ、それによって支持板およびガラス破壊構成要素をガラス面に向かって急速に戻らせて、ガラス面を打たせる。
【0160】
態様86:前のいずれの態様のシステムでも、支持板およびガラス破壊構成要素がガラス面を打つときに、ガラス破壊部分はガラス切断縁をガラス面に打ち込み、それによってガラスを破断させるように構成される。
【0161】
態様87:前のいずれの態様のシステムでも、所定距離は約100mm未満である。
【0162】
態様88:前のいずれの態様のシステムでも、所定距離は約10mm未満である。
【0163】
態様89:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス切断縁は約100mm未満の距離ガラス面を離れて上がる。
【0164】
態様90:前のいずれの態様のシステムでも、ガラス切断縁は約10mm未満の距離ガラス面を離れて上がる。
【0165】
態様91:前のいずれの態様のシステムでも、ガラスパネル全体は破断される。
【0166】
態様92:前のいずれの態様のシステムでも、ガラスパネル全体は約0.5秒未満で破断される。
【0167】
態様93:前のいずれの態様のシステムでも、ガラスパネル全体は約0.3秒未満で破断される。
【0168】
態様94:前のいずれの態様のシステムでも、支持板は支持板またはプルタブの外縁部を使用してガラス面から引き離される。
【0169】
態様95:前のいずれの態様のシステムでも、支持板の外縁部に及ぼされる牽引圧は約10ポンド未満である。
【0170】
態様96:前のいずれの態様のシステムでも、支持板の外縁部に及ぼされる牽引圧は約5ポンド未満である。
【0171】
態様97:前のいずれの態様のシステムでも、システムはガラスパネル全体を破砕または破断するように構成される。
【0172】
態様98:前のいずれの態様のシステムでも、システムはガラスパネルを破断するために共振周波数を利用する。
【0173】
態様99:態様98のシステムで、周波数は4kHzのローエンド周波数である。
【0174】
態様100:前のいずれの態様のシステムでも、システムは波破断の開始のために正弦波振幅を増大させる調和利用を使用する。
【0175】
態様101:前のいずれの態様のシステムでも、高調波は、第1、第3、第5、第7、第9、または第11、あるいはそれらの組み合わせである。
【0176】
態様102:前のいずれの態様のシステムでも、システムは波破断の開始のために超音波周波数を使用する。
【0177】
態様103:前のいずれの態様のシステムでも、超音波周波数は圧電セラミック部材を使用して伝えられる。
【0178】
態様104:前のいずれの態様のシステムでも、自然的破断を開始するための超音波周波数は、8kHz、12kHz、16kHz、または20kHz、あるいはそれらの組み合わせである。
【0179】
態様105:前のいずれの態様のシステムでも、2つの波が2TT、4TTなどに対応する位相であるときに、システムは共振状態を利用するか、または建設的干渉が発生する。
【0180】
態様106:安全ガラスを破壊する方法は、a)ガラス破壊装置を提供するステップであって、装置は、第1および第2の対向する側部を有する支持板、支持板に連結するように構成されるガラス破壊構成要素を備え、ガラス破壊構成要素は、第1および第2の対向する側部を有するベース、および第1および第2の対向する端部を有する部材を備え、部材の第1の端部はベースの少なくとも一つの側部に連結してそこから伸びて、部材の第2の端部はガラス破壊部分を備え、ガラス破壊部分は少なくとも一つのガラス切断縁を有して、安全ガラスを破壊するように構成されるステップと、b)必要な力をガラス破壊構成要素に印加して、部材のガラス破壊部分を安全ガラスの表面に打ち込むステップとを含む。
【0181】
態様107:態様106の方法は、支持板を安全ガラスの表面に取り付けることを更に含む。
【0182】
態様108:前のいずれの態様の方法も、支持板を自動車のウインドウの内部の安全ガラスパネルの表面に取り付けることを更に含む。
【0183】
態様109:前のいずれの態様の方法も、自動車のウインドウ構造を使用して支持板をガラス面に取り付けることを更に含む。
【0184】
態様110:前のいずれの態様の方法も、自動車のウインドウのチャネルまたはトリムを使用して支持板をガラス面に取り付けることを更に含む。
【0185】
態様111:前のいずれの態様の方法でも、力はガラス破壊構成要素のベースを押圧することにより印加される。
【0186】
態様112:前のいずれの態様の方法でも、力は支持板およびガラス破壊構成要素をガラス面から所定距離まで引き離して支持板およびガラス破壊構成要素を解放することにより印加され、それによって支持板およびガラス破壊構成要素をガラス面に向かって急速に戻らせて、ガラス面を打たせる。
【0187】
態様113:前のいずれの態様の方法でも、支持板およびガラス破壊構成要素がガラス面を打つときに、ガラス破壊部分は、ガラス切断縁をガラス面に打ち込み、それによって安全ガラスを破断させるように構成される。
【0188】
態様114:前のいずれの態様の方法でも、力は単一の指または手を用いて加えられる。
【0189】
態様115:前のいずれの態様の方法でも、ガラスを破壊するのに必要な力は約10ポンド未満である。
【0190】
態様116:前のいずれの態様の方法でも、ガラスを破壊するのに必要な力は約5ポンド未満である。
【0191】
態様117:前のいずれの態様の方法でも、支持板は支持板の外縁部を使用してガラス面から引き離される。
【0192】
態様118:前のいずれの態様の方法でも、支持板の外縁部に及ぼされる牽引圧は約10ポンド未満である。
【0193】
態様119:前のいずれの態様の方法でも、支持板の外縁部に及ぼされる牽引圧は約5ポンド未満である。
【0194】
態様120:前のいずれの態様の方法でも、所定距離は約100mm未満である。
【0195】
態様121:前のいずれの態様の方法でも、所定距離は約10mm未満である。
【0196】
態様122:前のいずれの態様の方法でも、ガラス切断縁はガラス面を離れて約100mm未満の距離を上がる。
【0197】
態様123:前のいずれの態様の方法でも、ガラス切断縁はガラス面を離れて約10mm未満の距離を上がる。
【0198】
本発明の態様が特定の法定分類、例えばシステムの法定分類で記載されて請求されることができる一方で、これは便宜上のものであり、そして当業者は、本発明の各態様がいかなる法定分類でも記載されて請求されることができると理解する。明確に述べられない限り、本願明細書に記載されるいかなる方法または態様も、そのステップが特定の順序で実行することを必要とするものとして解釈されることはいかなる場合も意図されない。したがって、そこでは方法クレームは、ステップが特定の順序に限られるべきであることを特許請求の範囲または記載において、特に述べられず、いかなる点においても順序が推定されることは決して意図されない。これは、ステップまたは動作フローの配列に関する論理の事項、文法構成または句読法に由来した明白な意味、あるいは本願明細書に記載されている態様の数またはタイプを含む、解釈のためのあらゆる可能な非明白な根拠にあてはまる。
【0199】
本願明細書の全体にわたって、さまざまな刊行物が参照される。これにより、これが関係する最高水準の技術をより完全に説明するために、これらの刊行物の開示の全体を参照によって本願明細書に引用したものとする。開示される参照はまた、参照が依存する文で述べられるそれらに含まれる材料に関して本願明細書に参照することによって、個別に、且つ詳しく引用したものとする。本願明細書における何も、本発明が従来の発明によるこの種の刊行に先立つ権利がないという承認として解釈されてはならない。更に、本願明細書に提供されている公告日は、実際の刊行日付と異なることがあり、それは独立した確認を必要とすることがありえる。
【0200】
本発明の特許を受けることができる範囲は、特許請求の範囲により定義されて、当業者の心に浮かぶ他の実施例を含むことがありえる。この種の他の実施例が特許請求の範囲の文字通りの言語と異ならない構造要素を有する場合、またはそれらが特許請求の範囲の文字通りの言語との実体のない違いを有する等価な構造要素を含む場合、それらは特許請求の範囲内にあるように意図される。
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