(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-21
(45)【発行日】2022-09-30
(54)【発明の名称】体重管理及び活動追跡システム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/60 20180101AFI20220922BHJP
【FI】
G16H20/60
(21)【出願番号】P 2018562620
(86)(22)【出願日】2018-04-06
(86)【国際出願番号】 US2018026379
(87)【国際公開番号】W WO2018187641
(87)【国際公開日】2018-10-11
【審査請求日】2021-03-23
(32)【優先日】2017-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】302070822
【氏名又は名称】アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100119987
【氏名又は名称】伊坪 公一
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ケー.ラニヨン
(72)【発明者】
【氏名】ケリー エー.グラン
(72)【発明者】
【氏名】ミッシェル アール.マロツケ
(72)【発明者】
【氏名】リーアン エム.ベナブル
(72)【発明者】
【氏名】コービー ケー.マーティン
【審査官】永野 志保
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0198214(US,A1)
【文献】特開平11-306257(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 20/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに体重減少ガイダンスを提供するシステムであって、
重量センサと、
グラフィカルユーザインタフェースを有するモバイル機器と、
前記モバイル機器及び前記重量センサのうちの少なくとも一つに操作的に結合されたプロセッサであって、実行の際に、
ユーザが選択した目標の体重減少に部分的に基づいてユーザの体重減少予測モデルにアクセスするステップと、
前記体重減少予測モデルのグラフィック描写及び前記重量センサによって経時的に測定された複数の体重測定のうちの少なくとも一つを、前記モバイル機器により前記グラフィカルユーザインタフェースの第1のアプリケーションウィンドウに表示させるステップであって、前記グラフィック描写は、前記第1のアプリケーションウィンドウの最近の体重測定に対する実行フラグを有し、前記体重減少予測モデル及び前記実行フラグを前記第1のアプリケーションウィンドウに同時に見ることができるようにし、前記実行フラグは、互いに視覚的に異なる図形アイコンを備える複数の
実行フラグの中から選択され、前記実行フラグの選択は、前記体重減少予測モデルとの適合の程度に基づいている、ステップと、
を実行する命令を有するプロセッサと、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記体重減少予測モデルは、順守域を有し、前記複数の実行フラグは、最近の体重測定が前記順守域の範囲内にあることを示す第1のフラグを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数の実行フラグは、最近の体重測定が前記順守域の範囲内にあるが前記順守域の上限から予め決定された距離の範囲内にあることを示す第2のフラグを含む請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数の実行フラグは、最近の体重測定が前記順守域の範囲内にあるが直前に描写された体重測定以上であることを示す第2のフラグを含む請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数の実行フラグは、最近の体重測定が前記順守域より上であるが基準となる体重減少率より高い測定された体重減少率を表すことを示す第3のフラグを含む請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数の実行フラグは、最近の体重測定が前記順守域の範囲内にないことを示す第3のフラグを含む請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
前記プロセッサは、最近の描写された体重測定に対する実行フラグに基づいて複数のフィードバックメッセージの中から前記プロセッサにより選択されたフィードバックメッセージを前記グラフィカルユーザインタフェースによって描写させるように更に操作可能である請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記体重減少予測モデルは、ネットワークを介して前記モバイル機器に接続されたリモートサーバによって決定される請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記モバイル機器は、スマートフォンであり、前記重量センサは、前記モバイル機器と電気通信を行う電子体重計である請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記プロセッサは、推奨される歩数を第2のアプリケーションウィンドウに示すように更に適合される請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記モバイル機器は、第3のアプリケーションウィンドウにおけるユーザからの食物のログエントリを受け取るように更に操作可能である請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記食物のログエントリをタンパク質の分量の値、糖質の分量の値及び脂質の分量の値に変換するように更に操作可能である請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記タンパク質の分量の値、前記糖質の分量の値及び前記脂質の分量の値を前記モバイル機器によって前記第3のアプリケーションウィンドウに示すように更に操作可能である請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサは、体重減少レポートをソーシャルメディアに公表するように更に操作可能である請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記体重減少レポートは、前記モバイル機器において複数の体重減少レポートから選択可能である請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
ユーザに体重減少ガイダンスを提供するシステムであって、
重量センサと、
カロリー消費量測定装置と、
グラフィカルユーザインタフェースを有するモバイル機器と、
前記重量センサ、前記カロリー消費量測定装置及び前記モバイル機器のうちの少なくとも一つに操作的に結合されたプロセッサであって、実行の際に、
ユーザが選択した目標の体重減少に部分的に基づいてユーザに対する体重減少予測モデルを決定するステップと、
ユーザに示される第1の活動評価に基づいてユーザの最初の活動目標を決定するステップと、
前記体重減少予測モデル及び前記重量センサからの第1の複数の体重測定を、前記グラフィカルユーザインタフェースにより第1のアプリケーションウィンドウに表示させるステップであって、
前記第1の複数の体重測定のうちの最近のものは、前記体重減少予測モデルとの適合の程度に基づいて複数の視覚的に異なる
図形アイコンの中から選択される図形アイコンとしての実行フラグを有する、ステップと、
前記最初の活動目標及び前記カロリー消費量測定装置からの実現された活動を、前記グラフィカルユーザインタフェースにより第2のアプリケーションウィンドウに表示させるステップと、
前記第1の複数の体重測定の各々の前記実行フラグに部分的に基づいて第1の修正活動目標を決定するステップと、
前記第1の修正活動目標を、前記グラフィカルユーザインタフェースにより前記第2のアプリケーションウィンドウに表示させるステップと、
を実行する命令を有するプロセッサと、
を備えるシステム。
【請求項17】
前記最初の活動目標は、最初の歩数目標であり、前記実現された活動は、平均歩数であり、前記第1の修正活動目標は、第1の修正歩数目標である請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1の修正歩数目標は、前記体重減少予測モデルに適合する
前記第1の複数の体重測定の各々に応答した前記最初の歩数目標の第1の割合の増加を表す請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記第1の修正歩数目標は、前記体重減少予測モデルに適合する
前記第1の複数の体重測定のうちの少なくとも一つに応答した、前記最初の歩数目標の前記第1の割合より低い前記最初の歩数目標の第2の割合の増加を表す請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記プロセッサは、前記体重減少予測モデルに関連する第2の複数の体重測定に基づいて第2の修正歩数目標を決定するように更に構成された請求項17に記載のシステム。
【請求項21】
前記プロセッサは、ユーザが前記最初の歩数目標を達成したか否か及び前記体重減少予測モデルに関連する第2の複数の体重測定に基づいて第2の修正歩数目標を決定するように更に構成された請求項17に記載のシステム。
【請求項22】
前記第2の修正歩数目標は、
前記体重減少予測モデルに適合した前記第2の複数の体重測定の各々に応答した前記第1の修正歩数目標の第1の割合の増加と、
前記体重減少予測モデルに適合した前記第2の複数の体重測定の全てより少ないものに応答した、前記第1の修正歩数目標の第1の割合の増加より低い前記第1の修正歩数目標の第2の割合の増加と、
前記体重減少予測モデルに適合しない前記第2の複数の体重測定のうちの少なくとも一つに応答した前記第1の修正歩数目標のゼロの割合の増加とのうちの一つである請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記プロセッサは、順守域を前記グラフィカルユーザインタフェースによって描写させるように更に構成された請求項16に記載のシステム。
【請求項24】
前記実行フラグは、複数の実行フラグの中から選択され、前記複数の実行フラグは、体重測定が順守域の範囲内にあることを示す第1のフラグ及び体重測定が順守域の範囲内にないことを示す第2のフラグを有する請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記複数の実行フラグは、
体重測定が前記順守域の範囲内にある
とともに前記順守域の上限から予め決定された距離の範囲内にあることを示す第3のフラグを含む請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記複数の実行フラグは、
体重測定が前記順守域の範囲内にある
とともに直前に描写された体重測定以上であることを示す第3のフラグを含む請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
ユーザに体重減少ガイダンスを提供するシステムであって、
グラフィカルユーザインタフェース及びプロセッサを有するモバイル機器を備え、前記プロセッサは、実行の際に、
ユーザの生体データ及びユーザが選択した目標体重に基づいて体重減少予測モデルにアクセスするステップと、
前記体重減少予測モデルのグラフィック描写及び第1の段階の第1の複数の毎日の体重測定を前記グラフィカルユーザインタフェースによって第1のアプリケーションウィンドウに表示させるステップであって、
前記第1の複数の毎日の体重測定のうちの最近のものは、複数の視覚的に異なる図形アイコンの中から選択される図形アイコンを備える第1の実行フラグとして描写される、ステップと、
前記第1の段階の終了時に、ユーザに対する予め決定された体重減少の障害の影響を調べるために複数の質問を前記グラフィカルユーザインタフェースによって提供するステップと、
前記グラフィカルユーザインタフェースで受け取った前記複数の質問に対する回答に基づいて、ユーザに対する前記予め決定された体重減少の障害をランク付けするステップと、
前記体重減少予測モデルのグラフィック描写及び第2の段階の第2の複数の毎日の体重測定を前記グラフィカルユーザインタフェースによって第1のアプリケーションウィンドウに表示させるステップであって、前記第2の複数の毎日の体重測定のうちの最近のものは、
前記複数の視覚的に異なる図形アイコンの中から選択される図形アイコンを備える第2の実行フラグとして描写される、ステップと、
前記第2の段階のうちに、前記予め決定された体重減少の障害を克服するための定期的な計画を、
前記グラフィカルユーザインタフェースによって、前記第1のアプリケーションウィンドウを通じてアクセス可能な第2のアプリケーションウィンドウに示し、前記定期的な計画は、前記プロセッサによる前記予め決定された体重減少の障害のランク付けに基づいてスケジュールされるステップと、
を前記モバイル機器に実行させる命令を有するシステム。
【請求項28】
前記生体データは、年齢、性別、身長及び体重を含む請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記予め決定された体重減少の障害は、食べ物の好み、活動の習慣、睡眠、ストレス及び食事習慣を含む請求項27に記載のシステム。
【請求項30】
前記プロセッサは、前記モバイル機器に組み込まれ、前記モバイル機器は、ウェアラブルデバイスと携帯用デバイスのうちの一方である請求項27に記載のシステム。
【請求項31】
前記プロセッサは、前記モバイル機器に対して遠隔設置されたクラウドサーバにおいてホストされる請求項27に記載のシステム。
【請求項32】
前記第1の実行フラグは、前記体重減少予測モデルへの適合の程度に基づいて複数の実行フラグの中から選択される請求項27に記載のシステム。
【請求項33】
前記プロセッサは、ユーザに対する食事療法を前記グラフィカルユーザインタフェースによって示すように更に操作される請求項27に記載のシステム。
【請求項34】
前記食事療法は、所定の期間に亘るカロリー制限を含む請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記食事療法は、複数のミールリプレイスメント及び食事量制限を含む請求項33に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体重管理及び活動追跡に関し、更に詳しくは、持続可能な体重減少及び健康的な生活習慣行動を実現する際に人の役に立つグラフィカルユーザインタフェースを有する統合システムに関する。
【背景技術】
【0002】
肥満は、心臓病、高血圧及び糖尿病の増大したリスクを含む重大な健康リスクを示すものとして知られている。米国の疾病対策センターによれば、成人人口の約70%が太りすぎ又は肥満体である。既知の健康リスク及び肥満の相対的な広がり(relative prevalence)の観点から、ダイエットプログラム及び運動プログラムが近年より一層の注目を集めている。例えば、複数の市販のダイエットプログラムは、健康的な体重を得る際に最も重要な要因として食事療法の順守に重点を置く。これらのプログラムは、アトキンスダイエット、オーニッシュダイエット、ウェイトウォッチャーズダイエット及びゾーンダイエットを含む。しかしながら、多数の人は、規定された食事療法を順守するのが困難である。これらの状況において、人は、体重減少の目的を達成しない理由をしばしば理解しない。
【0003】
他のプログラムは、急激な体重減少を重視する又は体重減少のための運動に大きく依存する。いわゆる「クイックウィン」体重減少プログラムは、短期間で体重を減少させるが、しばしば持続することができず、その結果、多くの人は、減少した体重を取り戻す。さらに、研究は、人は身体活動に関連したエネルギー消費を過大評価する傾向があるとともに運動後に食物を摂取して自身を報いる傾向があることを示した。トーマス、D.M等「なぜ人は規定された量の運動介入によって減量しないのか?エネルギーバランス解析」(Thomas,D.M.et.al,”Why do individuals not loss more weight from an exercise intervention at a defined dose?An Energy Balance Analysis“)obesity Reviews2012,13:835~47。その結果、運動後に消費されるカロリー量が運動中に消費されるカロリー量より多くなる場合が多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、心臓、肺及び血液研究所(the National Heart,Lung,and Blood Institute)(米国の疾病対策センター内の研究機関)及び出資者は、成人の肥満に対処するためのガイドラインを確立した。これらのガイドラインは、ダイエット、運動及び行動修正に関する。「専門家パネルレポート:成人の体重超過及び肥満の管理のガイダンス(2013)」(“Expert panel report:guidances (2013) for the management of overweight and obesity in adults”)obesity 2014。少なくともこれらのガイドラインの観点から、使用を簡単にするとともに長期間の持続可能な体重減少を促進するように食事療法、運動及び行動修正を組み合わせるシステムが必要となる。特に、持続可能な体重減少及び健康的な生活習慣行動を実現する際に人の役に立つシステムにおいて上述したガイドラインの一部又は全てを提供する体重減少プログラムが引き続き必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施の形態による本発明は、体重減少ガイダンス及び活動追跡をモバイル形式で供給する統合システムを提供する。本実施の形態において、統合システムは、一つ以上のコンピュータ機器、場合によってはモバイル機器においてホストされるグラフィカルユーザインタフェースを有する。グラフィカルユーザインタフェースは、モバイル機器に可視的に描写される体重減少予測モデルに従って参加者を目標体重に導く。モバイル機器を、体重更新を定期的に、場合によっては毎日提供するために重量センサと組み合わせることができる。モバイル機器を、推奨活動目標との比較のための活動レベルを第2のアプリケーションウィンドウに表示するカロリー消費量測定装置、例えば、ステップカウンタと組み合わせることもできる。体重減少ガイダンスは、プログラムの持続時間中の毎日の活動レベルを上げながら人が持続可能な体重減少を実現するのに役に立つために構成された複数の段階に及ぶ。
【0006】
一実施の形態において、グラフィカルユーザインタフェースは、体重減少予測モデル及び複数の体重測定を第1のアプリケーションウィンドウに視覚的に描写し、描写した体重測定のうちの最近のものは、実行フラグを有する。実行フラグは、体重減少予測モデルとの適合の程度に基づいて複数の実行フラグの中から選択される。例えば、体重減少予測モデルは、順守域を規定するための上限及び下限を有することができる。実行フラグは、体重測定が順守域の範囲内にあることを示す第1の、場合によっては緑色の実行フラグを含むことができる。実行フラグは、(a)体重測定が順守域の範囲内であるが直前に描写された体重測定以上であることを示す又は(b)体重測定が順守域の範囲より上であるが基準となる体重減少率より高い測定された体重減少率を表すことを示す第2の、場合によっては黄色の実行フラグを有することができる。実行フラグは、体重測定が順守域の範囲内にないことを示す又は体重測定が順守域に接近しないことを示す第3の、場合によっては赤色の実行フラグを有してもよい。体重測定を、場合によってはモバイル機器に毎日自動的にプッシュするが、体重測定を手動で入力することができ、この場合、実行フラグは、例えば、異なる形状を有することができる。さらに、参加者は、共有されるコンテンツを制御することによって第1のアプリケーションウィンドウから直接ソーシャルメディアに体重減少結果を公表する機能を有する。例えば、参加者は、体重減少予測モデルの全体、体重減少予測モデルの一部又は当日の実行フラグを有する。
【0007】
一実施の形態において、グラフィカルユーザインタフェースは、カロリー消費量測定装置によって測定される参加者の平均の毎日の歩数を第2のアプリケーションウィンドウに視覚的に描写し、さらに、第1の活動評価に基づく第1のステップ目標を描写する。最初の期間、場合によっては2週間の終わりに、第2のアプリケーションウィンドウは、第1の歩数目標を、体重減少予測モデルに関連する参加者の測定された体重の適合の程度に少なくとも部分的に基づく第2の歩数目標に置換することができる。例えば、第2の歩数目標は、最初の期間からの実行フラグの各々が第1の実行フラグであることに応答した第1の歩数目標の第1の割合の増加を有することができる。また、例えば、第2の歩数目標は、最初の期間からの実行フラグの少なくとも一つが第2の実行フラグであることに応答した、第1の割合の増加より少ない第2の割合の増加を有することができる。さらに、例えば、第2の歩数目標は、最初の期間からの実行フラグのいずれか一つが第3の実行フラグであることに応答して第1の歩数目標から変わらないままにすることができる。その後、第2のアプリケーションウィンドウは、先週の実行フラグに基づいてステップ目標を毎週修正することができる。
【0008】
一実施の形態において、グラフィカルユーザインタフェースは、体重減少プログラムの一部としての予めプログラムされたフィードバックを提供し、予め決定されたフィードバックは、行動修正ガイダンスを提供するように構成される。本実施の形態において、予めプログラムされたフィードバックは、四つのカテゴリーのフィードバック:SmartTipフィードバック、SmartLossフィードバック、Milestonesフィードバック及びAd hocフィードバックを有する。上述したフィードバックの頻度は、予めプログラムされたフィードバックが予測可能となりすぎないようにするために可変である。例えば、SmartTipフィードバックの頻度は、実行フラグに依存する。このフィードバックは、スケジュールされたフィードバックコンテンツを選択時に提供するユーザが選択可能なバナーとして第1のアプリケーションウィンドウに描写される。体重減少プログラムの終わり近くに、スケジュールされたフィードバックコンテンツは、最適な栄養、最適なスポーツ栄養又は健康及び美容に関連した製品に関するガイダンスを、所望の場合に体重減少プログラムを繰り返す機能と共に有することができる。
【0009】
一実施の形態において、グラフィカルユーザインタフェースは、エネルギー摂取処方に従う食事量追跡を提供する。本実施の形態において、モバイル機器は、毎日の食料トラッカを有する別のアプリケーションウィンドウを有する。モバイル機器は、食物データをタンパク質部分、炭水化物部分及び脂質部分に変換する。そのような食料の分類の各々に対する集合部は、毎日の食事量の許容に関連させながらモバイル機器によって表示される。エネルギー摂取処方は、体重減少プログラムの最初から最後まで一定のままであるが、モバイル機器は、エネルギー摂取処方のバランスの取れた食事計画、減少炭水化物食品プラン及び減少脂質食品プランを提案する。
【0010】
本発明のこれら及び他の特徴及び利点は、添付した図面及び添付した特許請求の範囲に従う発明の実施の形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【0011】
本発明の実施の形態を詳しく説明する前に、本発明は以下の記載で説明する又は図面に示す実施の形態に限定されないことを理解すべきである。本発明を、他の種々の実施の形態で実現してもよく、ここに明示的に開示しない他の方法で実現又は実施してもよい。ここで用いる表現及び用語は、説明のためのものであり、限定するものとみなすべきでない。「有する」及び「備える」並びにその変形の使用は、後に挙げられる項目及びそれと同等のもの並びに追加の項目及びそれと同等のものを含むことを意味する。さらに、種々の実施の形態の説明において列挙(enumeration)を用いてもよい。列挙を用いることは、本発明を特定の順番又は構成要素の個数に限定するものと解釈すべきでない。また、列挙を用いることは、列挙したステップ又は構成要素に組み合わせる又は組み込むことができる他のステップ又は構成要素を本発明の範囲から除外するものと解釈すべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】一実施の形態によるモバイル機器、体重計及びカロリー消費量測定装置を有する統合システムを示す。
【
図2】
図1の実施の形態によるモバイル機器の第1のアプリケーションウィンドウを示す。
【
図3】モバイル機器により第1のアプリケーションウィンドウに表示するための実行フラグのテーブルを含む。
【
図4】歩数目標を及び履歴歩数データを有するモバイル機器の第2のアプリケーションウィンドウを示す。
【
図5】モバイル機器により第1のアプリケーションウィンドウに表示するための選択可能なSmartTipフィードバックバナーを示す。
【
図6】選択可能なSmartLossフィードバックバナー及びその例を示すモバイル機器の第1のアプリケーションウィンドウを示す。
【
図7】選択可能なMilestoneフィードバックバナー及びその例を示すモバイル機器の第1のアプリケーションウィンドウを示す。
【
図8】個別の体重減少データ及び目標設定を含むモバイル機器の第3のアプリケーションウィンドウを示す。
【
図9】個別の指導及び保存されたSmartLossフィードバックを含むモバイル機器の第4のアプリケーションウィンドウを示す。
【
図10】食事計画に従う食事量追跡を含むモバイル機器の第5のアプリケーションウィンドウを示す。
【
図11】タンパク質、脂質及び炭水化物の毎日の推奨量を有する食事計画を含むモバイル機器の第6のアプリケーションウィンドウを示す。
【
図12】選択した食事計画の個別指導を示すモバイル機器の第6のアプリケーションウィンドウを示す。
【
図13】ソーシャルメディアで体重減少の進み具合を共有する機能を有するモバイル機器の第1のアプリケーションウィンドウの実施の形態を示す。
【
図14】体重減少の進み具合をソーシャルメディアで共有する
図13の実施の形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、体重管理及び活動追跡に関し、更に詳しくは、持続可能な体重減少及び健康的な生活習慣行動を実現する際に人の役に立つグラフィカルユーザインタフェースを有する一つ以上のコンピュータ機器、場合によってはモバイル機器においてホストされる体重減少プログラムを有する統合システムに関する。以下は、一実施の形態のシステム概観(パートI)、体重減少プログラムの種々の段階及び関連の評価の説明(パートII)、体重減少追跡及び関連の実行フラグの説明(パートIII)、行動目標及び行動追跡の管理の説明(パートIV)、体重減少プログラムの一部として利用できる種々のカテゴリーのフィードバックの説明(パートV)、食事追跡支援の説明(パートVI)並びにソーシャルメディアの共有機能の説明(パートVII)である。
【0014】
I. 統合システム概観
図1は、一実施の形態による本発明の体重減少プログラムをホストする統合システムを示す図である。本実施の形態によれば、システムは、コンピュータ機器10と、体重計12と、カロリー消費量測定装置14と、コンピュータ機器10、体重計1及びカロリー消費量測定装置14のうちの少なくとも一つに操作的に結合されたプロセッサ16と、を有する。本実施の形態において、プロセッサ16は、コンピュータ機器10に操作的に結合されるとともにコンピュータ機器10の一部を形成する。他の実施の形態において、プロセッサ16は、コンピュータ機器10以外のものに操作的に結合される。例えば、プロセッサ16は、クラウドサーバ又はクラウドサーバ17のネットワークにおいて遠隔的にホストされる。さらに、例えば、プロセッサ16は、体重計12又はカロリー消費量測定装置14に操作的に結合される。更に別の例では、プロセッサ16は、異なる装置に存在する二つ以上のプロセッサ、例えば、モバイル機器10に存在する一つのプロセッサ及びクラウドサーバ17に存在する一つのプロセッサを有する。
【0015】
図1にも示すように、コンピュータ機器10、体重計12、カロリー消費量測定装置14及びクラウドサーバ17は、一つ以上のネットワーク18に接続される。一つ以上のネットワークは、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)Smart、Zigee(登録商標)及びWiFi(登録商標)の無線ネットワークのいずれかを有することができる。所望であれば他のネットワークを他の実施の形態で用いることができる。更に別の実施の形態において、四つの全ての構成要素より少なく構成要素がネットワークに接続される。例えば、一部の実施の形態において、体重計12を、接続のない通常の体重計とする。これらの実施の形態において、体重計12は、ネットワーク18から切り離され、その結果、体重データは、後のパートIIで更に詳しく説明するように手動で入力される。
【0016】
コンピュータ機器10は、ユーザにコンテンツを表示するのに適合した任意の電子機器を有する。コンピュータ機器10は、場合によっては、モバイル機器であり、例えば、スマートフォン、タブレット、2-in-1ラップトップ又はスマートウォッチである。モバイル機器10は、ディスプレイ20と、入出力インタフェース22と、内部プロセッサ16と、内部メモリ24と、を有する。本実施の形態において、入出力インタフェース23は、タッチスクリーングラフィカルユーザインタフェースを有するが、他の実施の形態において、他のインタフェース、例えば、マウス、トラックパッド及び/又はキーボードを有する。メモリ24は、プロセッサ16によって実行されるときにプロセッサ16によって体重減少プログラムを実行する間に所定の方法ステップを実行させる命令セットを有する。
【0017】
カロリー消費量測定装置14は、活動レベルを測定するのに適合した任意の装置を有する。説明する実施の形態において、カロリー消費量測定装置14は、ウェアラブルデバイス、特に、内部ステップカウンタを有する腕時計を有する。他の実施の形態において、カロリー消費量測定装置14は、アクティビティトラッカ、又は、衣類、例えば、ベルト、襟若しくはウエストバンドに取り付けられた歩数計を有する。更に別の実施の形態において、カロリー消費量測定装置14は、モバイル機器10に組み込まれ、この場合、システムは、活動レベルを測定するためのスタンドアロン機器を有しない。
図1に示すように、カロリー消費量測定装置14は、後にパートIVで説明するように活動レベルをモバイル機器10に送信するために無線ネットワーク18を介してモバイル機器10に接続される。
【0018】
最後に、体重計12は、ユーザの体重を測定するのに適合した任意のはかりを有する。説明する実施の形態において、体重計12は、体重を測定するとともにモバイル機器10が経時的に体重を追跡できるようにするためにネットワーク18を介してモバイル機器10と同期をとるように適合されたデジタルスケールである。しかしながら、他の実施の形態において、体重計12は、ネットワークを介してモバイル機器10又は他の任意の機器と同期をとらない通常の体重計である。これらの実施の形態において、数値ディスプレイ26からの体重データを、後にパートIIIで十分に説明するようにモバイル機器10に手動で入力することができる。
【0019】
II. 体重減少プログラムの概観
体重減少プログラムは、モバイル機器10においてホストされ、後にパートIIIで説明する体重減少コンポーネント及び後にパートIVで説明する活動追跡コンポーネントを有する。これらのコンポーネントを参照する前に、本実施の形態による体重減少プログラムの外観を述べる。他の実施の形態が本実施の形態と異なってもよいので、本実施の形態による体重減少プログラムは限定を行うものではない。
【0020】
本実施の形態を参照すると、体重減少プログラムは、連続的な段階:ジャンプスタート段階、遷移段階、不動段階及び持続段階を有する。これらの段階は、本実施の形態の参加者によって延長されない場合には6カ月後に終了する体重減少プログラムを構成する。次に、各段階を説明する。
【0021】
ジャンプスタート段階は、体重減少プログラムの第1の段階である。ジャンプスタート段階は、本実施の形態では4週間である第1の持続時間に及ぶ。ジャンプスタート段階は、体重減少の原理を強調するとともにカロリー制限した食事計画の順守が予測される体重減少を実現するのを期待できることを示す。例えば、ジャンプスタート段階は、ミールリプレイスメントシェイク(meal replacement shake)、場合によっては1日に二つのミールリプレイスメントへの大きな依存を有する。カロリー制限及びジャンプスタート段階の開始を決定するために、参加者は、年齢、性別、身長、現在の体重及び目標体重をモバイル機器10のグラフィカルユーザインタフェースを用いて入力する。本実施の形態において、参加者は、妥当でない目標体重の選択を制限される。例えば、タッチスクリーンディスプレイ20に描写されるスライダーバーは、現在の体重と、その一端(one end thereof)及びその他端の(at the other end thereof)最小安全目標体重(例えば、現在の体重の87.5%)と、を有する。スライダーバーの操作に応答して、プロセッサ16は、全体的な毎日の食物の許容量の近似的な変化をディスプレイ20に描写させる。(最小安全目標体重以上になるように)目標体重を下げるに従って、全体的な毎日の食物の許容量は減少する。(現在の体重以下になるように)目標体重を上げるに従って、全体的な毎日の食料の許容量は増加する。スライダーバーを操作することによって、複数の機能、例えば、適切な目標体重を選択することによって選定される小、中及び大が参加者に示される。
【0022】
参加者からの上述したデータに基づいて、場合によっては他の全てのデータを除外して、クラウドサーバ17は、体重減少予測モデルを生成する。ここで用いるように、「体重減少予測モデル」は、エネルギー摂取処方とエネルギー消費処方の一方又は両方を順守していると仮定する将来の体重又は体重減少の推定である。体重減少予測モデルは、参照により内容が全体的に組み込まれるThomas,D.M.等によるJ.Biol.Dyn.2011,5(6)の579~599頁の「人間の個別の体重変化を予測する簡単なモデル」(“A simple model predicting individual weight change in humans”)及びThomas,D.M.等によるAm,J.Clin.Nutr.2010,92(6)の1326~1331頁の「体重減少中のエネルギー摂取を決定する計算モデル」(「A computational model to determine enegy intake during weight loss」の刊行物に開示されるような検証された微分方程式に従ってクラウドサーバ17によって決定される。クラウドサーバ17は、体重減少予測モデルの決定の他に、認証の制御、装置統合の制御、コンテンツ更新の記憶及び管理並びに参加者データの記憶及び管理を行う。
【0023】
体重減少予測モデルがクラウドサーバ17によって決定されると、体重減少予測モデルは、モバイル機器10に送信される。他の実施の形態において、体重減少予測モデルは、クラウドサーバ17ではなくモバイル機器プロセッサ16によって決定される。両方の実施の形態において、体重減少予測モデルは、モバイル機器10によってホストされるアプリケーションプログラムの第1のアプリケーションウィンドウに視覚的に表示される。
図2を参照すると、第1のアプリケーションウィンドウを示している。第1のアプリケーションウィンドウ30は、体重減少予測モデルを曲線32として描写する。本例において、曲線は、6カ月での約200ポンドから約175ポンドまでの予測される減少を表す。体重減少予測モデルは、順守域34を更に有する。順守域34は、上限36及び下限38によって範囲が定められる。上限36及び下限38は、Thomas等(2011)に記載された微分方程式の検証によって取得した平均絶対誤差により上部曲線及び下部曲線を調整することによって決定される。参加者は、測定された体重がこの順守域の範囲内にある場合に追従者(adherent)であるとみなされる。
【0024】
遷移段階は、体重減少プログラムの第2の段階である。遷移段階は、本実施の形態では8週間である第2の持続時間に及ぶ。遷移段階は、エネルギー摂取処方を継続するがレソー(lessor)がミールリプレイスメントシェイク、場合によってはこの段階の1日ごとに一つのミールリプレイスメントシェイクに信頼を置きながら参加者による体重減少の障害の理解及び克服に重点を置く。遷移段階は、健康アセスメント、例えば、Hunt等による「健康アセスメントのシステム及び方法」の表題がつけられた米国特許出願第2015/0220697号に開示された健康アセスメントをモバイル機器に示すことを有し、参照により全体をここに組み込む。健康アセスメントは、参加者のダイエット、身体活動、習慣、ストレス及び食事習慣に関連する質問を含む。その後、アセスメントは、参加者の健康に関連する推奨の順守に対する障害の優先順位付けを行う。最初に、障壁は、初期設定の優先順位:食べ物の好み、活動の習慣、睡眠、ストレス及び食事習慣を含む。この遷移段階の間のSmartTipフィードバック及びSmartLossフィードバックの順番を、これらの障害の優先順位に基づいて決定する。参加者が全ての障害を経験する又は障害を経験しない場合、参加者は、初期設定の優先順位に従ったフィードバックを受け取る。参加者が一部の障害のみを経験する場合、初期設定の障壁のランク付けを維持しながら、障害として識別されたテーマに最初に取り組み、障害として識別されなかったテーマに最後に取り組む。
【0025】
不動段階は、体重減少プログラムの第3の段階である。不動段階は、本実施の形態では8週間である第3の持続時間に及ぶ。この段階の間に、参加者は、遷移段階の開始時の健康アセスメントの結果に少なくとも部分的に基づいて決定される頻度でフィードバックを受け取る。不動段階は、ジャンプスタート段階及び遷移段階の間のエネルギー摂取処方と同一のエネルギー摂取処方も有する。しかしながら、参加者には、例えば、必要に応じて、ミールリプレイスメントシェイクの信頼性が更に制限された、不動段階の間に選択する増加した食事オプションが示される。
【0026】
持続段階は、体重減少プログラムの第4の段階であるとともに最終段階である。持続段階は、本実施の形態では4週間である第4の持続時間に及ぶ。この段階の最初から最後まで、モバイル機器10は、参加者に一連の質問を行い、その結果は、参加者が別の6カ月の体重減少プログラムに関心があるか否か又は参加者が最適な栄養摂取又は美容に関連する商品に関心があるか否かを決定するためにプロセッサ16によって用いられる。その後、モバイル機器10は、参加者から受け取った回答に基づいた関心のある商品を案内する的を絞ったフィードバックメッセージを提供する。
【0027】
体重減少プログラムの間に、ミールリプレイスメントシェイクの信頼性が下がる。ジャンプスタート段階の間に、参加者は、1日ごとに二つのミールリプレイスメントシェイクを受け取るようにスケジュールされる。遷移段階の間に、参加者は、1日ごとに一つのミールリプレイスメントシェイクを受け取るようにスケジュールされる。不動段階の間に、参加者は、ミールリプレイスメントシェイクを受け取らなくてもよい又は必要に応じてミールリプレイスメントシェイクを受け取ってもよい。その代わりに、参加者には、エネルギー摂取処方に従って食事量ガイダンスが提供される。後にパートVIで説明するように、例えば、参加者には、カテゴリー(炭水化物、タンパク質、脂質)によって割り当てられた食事量が提供される。各カテゴリーの食事量割当てを順守することによって、参加者は、エネルギー摂取処方を順守し、体重減少予測モデルに従って体重を減少すると予測される。
【0028】
体重減少プログラムは、定期的な隔週アセスメントを更に有する。不動段階の開始時に、隔週アセスメントは、モバイル機器10に示され、持続的な体重減少の課題をもたらす参加者の身体活動及び生活上の出来事に関連する質問を含む。隔週アセスメントの結果を、(後に説明する)SmartTipフィードバック及びSmartLossフィードバックの内容を決定するために用いることができるとともに体重減少プログラムを繰り返す際の関心を決定するために用いることができる。
【0029】
III. 体重減少追跡及び実行フラグ
図2に関連して説明したように、本実施の形態は、体重減少予測モデルを第1のアプリケーションウィンドウに視覚的に描写するモバイル機器10においてホストされるグラフィカルユーザインタフェース12を有する。第1のアプリケーションウィンドウは、体重減少予測モデルに重畳される経時的な複数の体重測定を更に描写する。後に説明するように、複数の体重測定は、接続された体重計12からの体重測定及び/又は参加者により手動でモバイル機器10に入力された体重測定を含む。
【0030】
本実施の形態において、描写される体重測定のうちの最近のものを、実行フラグ40として示す。実行フラグ40は、体重減少予測モデルに適合した測定に基づいて複数の実行フラグの中から選択される。
図3に示すように、複数の実行フラグは、第1の(緑色の)実行フラグと、第2の(黄色の)実行フラグと、第3の(赤色の)実行フラグと、を有する。異なる色を、所望に応じて他の実施の形態で用いることができる。次に、第1の実行フラグ、第2の実行フラグ及び第3の実行フラグを説明する。
【0031】
緑色の実行フラグ42は、一般的には、当日における体重減少予測モデルに対する適合を表す。本実施の形態において、描写される体重測定のうちの最近のものが順守域34の範囲内にあり、前日の体重測定より小さく、かつ、上限36より少なくとも予め決定された量(例えば、1ポンド)だけ小さい場合、緑色の実行フラグが示される。緑色の実行フラグは、
図3に描写され、レ点を有する実線の緑色の円を有し、レ点を有する実線の緑色の円を、目標達成、例えば、マイルストーン体重減少、例えば、体重の減少量、体重の減少率及び体重減少の目的を達成したか否かに対する星印を有する実線の緑色の円48に置換することができる。
【0032】
黄色の実行フラグ44は、一般的には、体重減少予測モデルに対する一般適合性が低いことを反映する複数の状況を表す。本実施の形態において、描写される体重測定のうちの最近のものが順守域34の範囲内にあるが(a)前日の体重測定と略同一である場合、(b)前日の体重測定より大きい場合、又は、(c)上限36の予め決定された量(例えば、1ポンド)の範囲内にある場合、黄色の実行フラグが示される。また、一例として、描写される体重測定のうちの最近のものが順守域34の範囲内にあるが1週間で少なくとも0.5ポンドの割合の減少を表す場合、黄色の実行フラグが示される。黄色の実行フラグは、
図3に描写され、感嘆符を有する実線の黄色の円を有するが、他の実施の形態では、感嘆符を有する実線の黄色の円と異なることができる。
【0033】
赤色の実行フラグは、一般的には、参加者が少なくとも当日における体重減少予測モデルに適合していないことを表す。本実施の形態において、描写される体重測定のうちの最近のものが順守域34より上であるとともに1週間で少なくとも0.5ポンドの割合で減少しない場合、赤色の実行フラグが示される。参加者の体重が直前の2週間うちの10日以上に亘って下限38より少なくとも5ポンド少ない場合にも、赤色の実行フラグが示される。さらに、参加者の肥満度指数(BMI)が予め決定された最小BMIより下である場合、赤色の実行フラグが示される。赤色の実行フラグは、
図3に描写され、x印を有する実線の赤色の円を有するが、他の実施の形態では、x印を有する実線の赤色の円と異なることができる。
【0034】
図2に示すように、第1のアプリケーションウィンドウは、本実施の形態では1日ごとに1回の体重測定を描写するが、他の実施の形態において、第1のアプリケーションウィンドウは、1日ごとに多数回又は少数回の体重測定を描写する。体重データの手動入力については、参加者は、現在のカレンダーの日付及び以前のカレンダーの日付に体重データを手動で入力することができ、一度だけ体重データを編集してもよい。接続された体重計12からの体重データについては、参加者は、現在のカレンダーの日付及び以前の日付に体重データを手動で入力することができる。しかしながら、
図3に示すように、手動で入力した体重データ及び手動で編集した体重データは、接続された体重計12からの編集されない体重データと異なるように視覚的に描写される。特に、手動で入力した体重データ及び手動で編集した体重データは、ダイヤモンド形状の実行フラグによって表され、接続された体重計12から直接の体重データは、円形の実行フラグによって表される。特定の日、例えば、当日の消失した体重データは、破線の白丸によって第1のアプリケーションウィンドウに表される。
【0035】
IV. 活動目標及び活動追跡
体重減少プログラムは、エネルギー摂取処方に関連する目標設定及び目標監視(goal monitoring)を設けるとともにエネルギー消費処方に関連する目標設定及び目標監視を設ける。
図4に示すように、モバイル機器10のグラフィカルユーザインタフェース22は、活動目標及び活動追跡を第2のアプリケーションウィンドウ50に視覚的に描写する。活動目標は、参加者がプログラムを進めるに従って徐々に上がる。換言すれば、活動は、参加者の最初の目標を確立するとともに体重減少プログラムの間に目標を徐々に上げることによって導入される。歩数目標及び歩数目標範囲として後に説明するように、活動目標は、他の実施の形態において他の活動を有することができる。
【0036】
本実施の形態において、第2のアプリケーションウィンドウは、少なくとも二つの質問に対する回答に基づいて水平バー52として示すような最初の歩数目標範囲を描写する。第1の質問は、典型的な一日の参加者の一般的な動きを判断する。例えば、典型的な一日が、大抵座っているか、座っているが毎時に立っているか、座っていることと立っていることが半々であるか又は大抵立っているかを参加者に問い合わせる。第2の質問は、典型的な日の参加者の一般的な活動レベルを判断する。例えば、参加者は、「低い身体活動」又は「高い身体活動」として分類される。これらの質問に対する回答に基づいて、参加者には、ジャンプスタート段階の少なくとも最初の2週間に亘る最初の歩数目標範囲が割り当てられる。本実施の形態において、歩数目標範囲は、参加者が一日のほとんどを座っているとともに低い身体活動を有する場合の2000~4000歩、参加者が一日のほとんどを座っているとともに高い身体活動を有する場合の4000~6000歩、参加者が一日のほとんどを座っているが毎時に立っているとともに低い身体活動を有する場合の5000~7000歩、参加者が座っていることと立っていることが半々であるとともに低い身体活動を有する場合の5000~7000歩、参加者が座っていることと立っていることが半々であるとともに高い身体活動を有する場合の7000~9000歩、参加者がほとんど立っているとともに低い身体活動を有する場合の7000~9000歩又は参加者がほとんど立っているとともに高い身体活動を有する場合の10000歩を有する。他の実施の形態において、最初の歩数目標は、他の基準に基づくことができる。
【0037】
上述したように、最初の歩数目標は、典型的な一週間の参加者の身体活動レベルに基づく。モバイル機器10は、代謝当量(MET)計算に基づいて身体活動のレベルを決定する。MET計算は、特定の週に参加者が行う運動の強度、時間及び日数に基づく。軽い強度の運動に対して、MET値は、運動の分間及び日数の3.3倍である。適度な強度の運動に対して、MET値は、運動の分間及び日数の4.0倍である。激しい強度の運動に対して、MET値は、運動の分間及び日数の8.0倍である。低い身体活動と高い身体活動の間のMETしきい値は、本実施の形態では600METに設定されるが、他の実施の形態において変えることができる。
【0038】
ジャンプスタート段階の最初の2週間の終了時に、モバイル機器10は、1日の平均歩数及び最初の2週間の実行フラグに基づいて新たな歩数目標又は「第1の修正歩数目標」を生成する。例えば、参加者が最初の2週間に1日おきに緑色の実行フラグのみを受け取った場合-体重減少プログラムへの適合を表す場合、第1の修正歩数目標は、最初の2週間における1日の平均歩数の110%であり、場合によっては、500歩を切り上げる又は切り下げる。参加者が最初の2週間のいずれかの日に黄色の実行フラグを受け取った場合、第1の修正歩数目標は、最初の2週間における1日の平均歩数の105%であり、場合によっては、500歩を切り上げる又は切り下げる。参加者が最初の2週間のいずれかの日に順守域34より上である赤色のフラグを受け取った場合、第1の修正目標歩数を変更しない。
【0039】
その後、モバイル機器10は、この歩数目標を、先週からの実行フラグに基づいて1週間ごとに調整する。参加者が先週に全ての緑色のフラグを受け取るとともに現在の歩数目標を達成した場合、次の修正歩数目標は、現在の目標歩数の110%であり、場合によっては、500歩を切り上げる又は切り下げる。参加者が先週のいずれかの日に黄色のフラグを受け取った場合、モバイル機器10は、歩数目標を5%だけ挙げ、場合によっては、500歩を切り上げる又は切り下げる。参加者が先週のいずれかの日に順守域34より上である赤色のフラグを受け取った場合、モバイル機器10は、現在の目標歩数を維持する。上述した歩数目標の調整は、体重減少プログラムの間に繰り返され、関係者の歩数の増加の目的は、1日ごとに平均10000歩である。上述した歩数目標の調整は、体重減少プログラムの間に7日間の振り返りを行いながら7日目の終わりまで繰り返され、関係者の歩数の増加の目的は、体重減少プログラムの終わりまで1日ごとに平均10000歩である。
【0040】
繰り返しのために、本実施の形態は、ステップカウンタ14によって計測される参加者の一日の平均歩数又はカロリー消費量測定装置14によって測定される他の活動を第2のアプリケーションウィンドウ50に視覚的に描写するとともに活動評価に基づいて第1の歩数目標50を描写するモバイル機器10においてホストされるグラフィカルユーザインタフェース22を有する。2週間の終了時に、第2のアプリケーションウィンドウ50は、第1の歩数目標を、一実施の形態において体重減少予測モデルに関連する参加者の測定した体重の適合の程度に基づく第2の歩数目標に置換する。その後、毎週、第2の歩数目標は、先週からの実行フラグの各々が緑色の実行フラグであることに応答した第1の割合の増加と、先週からの実行フラグのいずれか一つが黄色の実行フラグであることに応答した、第1の割合の増加より小さい第2の割合の増加と、先週からの実行フラグのいずれか一つが赤色の実行フラグであることに応答したゼロの増加と、を有する。このプロセスを、少なくとも参加者の一日の平均歩数が目標平均歩数、例えば、1日に10000歩に到達するまで繰り返す。
【0041】
V. 予めプログラムされたフィードバック
上述したように、モバイル機器10は、効果的な行動修正ガイダンスを提供するように構成されるとともにスケジュールされる予めプログラムされたフィードバックを体重減少プログラムの一部として提供する。予めプログラムされたフィードバックは、本実施の形態では四つのカテゴリーのフィードバック:SmartTipフィードバック、SmartLossフィードバック、MileStoneフィードバック及びAd hocフィードバックを含む。次に、各カテゴリーのフィードバックを説明し、その後、SmartTipフィードバック及びSmartLossフィードバックの頻度を説明する。
【0042】
SmartTipフィードバックは、体重減少原理に関連した教材並びに体重減少の成功に影響を及ぼす栄養摂取要因、身体活動要因及び生活要因を提供する。ジャンプスタート段階の間に、SmartTipフィードバックが(
図2に示すように)選択可能なバナー53として第1のアプリケーションウィンドウ30に出現し、選択可能なバナー53を選択したときに、SmartTipフィードバックのための追加のアプリケーションウィンドウが開かれる。この段階の間に、選択可能なバナー53に「ジャンプスタート」52のラベルが付される。遷移段階の開始時に、選択可能なバナー53は、健康的な食事、活動レベル、ストレスレベル、睡眠レベル、好み及び食事習慣のようなテーマを含む。これらのテーマの一部は、参加者によって経験される特定の障害を克服する際に参加者を支援するためにパートIIで説明した障害アセスメント(ストレス、睡眠、好み及び食事習慣)において識別された障害に関連する。不動段階及び持続段階の間に、選択可能なバナー53に「不動」及び「持続」のラベルがそれぞれ付される。SmartTipフィードバックは、ジャンプスタート段階の間にスケジュールされた頻度で供給される。その後、SmartTipフィードバックは、上述した障害アセスメントの結果及び隔週のアセスメントの結果に応じた順番及び頻度で供給される。
【0043】
SmartLossフィードバックは、体重減少予測モデルの順守の程度に基づいて示される指導メッセージとして有益な内容を提供する。SmartLossフィードバックの一例を、選択可能なバナー54を体重減少予測モデルの下に描写する
図6に示す。参加者がSmartLossフィードバックバナー54を選択すると、モバイル機器10は、当日に供給されるようにスケジュールされた対応する情報を有する別のアプリケーションウィンドウ56を開く。SmartLossフィードバックのコンテンツは、特定の日の実行フラグに依存するが、同一の包括的なテーマに関連する。例えば、SmartLossフィードバックのコンテンツは、最近描写された体重測定が黄色の実行フラグ又は赤色の実行フラグではなく緑色の実行フラグを有する場合でも異なる。しかしながら、SmartLossフィードバックのコンテンツは、一般的には、特定の日の実行フラグに関係なく同一のテーマに関連する。
【0044】
SmartLossフィードバックは、場合によっては不動段階及び持続段階の簡易健康アセスメントを含むこともできる。例えば、種々の準備、状態、社会的挑戦及びライフイベントを説明するステートメントを参加者に提供することができる。モバイル機器10を用いることによって、参加者は、現在の状態を最もよく説明するステートメントを選択することができる。次にスケジュールされるSmartLossフィードバック及びSmartTipフィードバックのためのコンテンツを決定するためにプロセッサ16によって選択を行うことができる。また、例えば、プログラムの次の段階におけるSmartTipフィードバック及びSmartLossフィードバックの順番を決定するためにプロセッサ16によって選択を行うことができる。さらに、例えば、簡易健康アセスメントを、参加者が興味を持つ商品のタイプを決定するために適合させることができる。これらの商品に重点を置くために別のフィードバックを適合させることができる。
【0045】
MileStoneフィードバックは、参加者が予め決定された体重減少マイルストーンに到達することに基づく。体重減少マイルストーンは、例えば、体重減少目標の予め決定された割合、例えば、体重減少目標の5%又は20%への到達を含むことができる。MileStoneフィードバックは、本実施の形態ではSmartLossフィードバックに取って代わり、(
図7に示すように)第1のアプリケーションウィンドウ30において体重減少予測モデル32の下の選択可能なバナー58として出現する。他の実施の形態において、MileStoneフィードバックは、SmartLossフィードバックと共に示される。参加者が第1のアプリケーションウィンドウ30のMileStoneフィードバックバナー58を選択すると、モバイル機器10は、対応するマイルストーン及び体重減少プログラムの次にスケジュールされたマイルストーン62の表示を有する別のアプリケーションウィンドウ60を開く。
【0046】
Ad hocフィードバックは、休日、イベント、プロモーション及びチャレンジの間の体重減少のようなトピックスに重点を置く。Ad hocフィードバックは、障害分析の関数又は実行フラグの関数として生成されない。その結果、体重減少プログラムの全ての参加者は、障害判断の結果又は体重減少予測モデルの順守の程度に関係なくAd hocフィードバックを受け取る。
【0047】
SmartTipフィードバックの頻度は、一般的には、体重減少プログラムの段階に依存する。ジャンプスタート段階の間に、参加者は、予め決定されたSmartTipフィードバックを3日ごとに受け取る。体重減少プログラムの後の段階の間に、参加者は、予め決定されたSmartTipフィードバックを1週間に1回受け取る。SmartTipフィードバックのコンテンツは、最初の障害アセスメントの結果に基づいて、場合によっては(略)隔週の障害アセスメントに基づいて、例えば、運動に関する隔週の障害アセスメントに戻づいて決定される。
【0048】
SmartLossフィードバックの頻度も、一般的には、体重減少プログラムの段階に依存する。本実施の形態において、参加者は、ジャンプスタート段階の間に、SmartLossフィードバックを3日ごとに受け取る。体重減少プログラムの後の段階の間に、参加者は、体重減少予測モデルの適合の程度に応じて少ない頻度でSmartLossフィードバックを受け取る。例えば、参加者は、描写された体重測定が緑色の実行フラグを含む場合に少ない頻度で(例えば、1週間のうちの1日目、3日目及び7日目ではなく1週間のうちの3日目及び7日目に)SmartLossフィードバックを受け取る。代替的には、プロセッサ16は、次回の期間のフィードバックの頻度を決定するために以前の期間からの履歴データに関心を寄せる。例えば、参加者が先週から緑色の実行フラグのみを受け取った場合、次週のSmartLossフィードバックを、少ない頻度に、例えば、1週間のうちの3日目及び7日目に設定することができる。プロセッサ16が、参加者が特定の期間中に黄色又は赤色の実行フラグを毎日受け取ったことを決定する場合、モバイル機器10は、体重減少予測モデルの順守の動機付けを参加者に与えるためにSmartLossフィードバックを示すことができる。
【0049】
繰り返しのために、上述したフィードバックの頻度は、予めプログラムされたフィードバックが予測可能となりすぎないように可変である。例えば、SmartLossフィードバックの頻度は、実行フラグに依存する。このフィードバックは、ユーザが選択可能なバナーとして第1のアプリケーションウィンドウ30に描写され、ユーザが選択可能なバナーを選択したとき、スケジュールされたフィードバックコンテンツを提供する。体重減少プログラムの終了時付近において、SmartLossフィードバックは、最適化された栄養、最適化されたスポーツ栄養又は健康及び美容に関連した製品に関するガイダンスを、体重減少プログラムを繰り返す機能と共に含む。
【0050】
最後に、
図8及び
図9は、各々が第1のアプリケーションウィンドウ30のメニュー64から選択可能であるモバイル機器10に示される別のアプリケーションウィンドウ66,74を開示する。
図8は、参加者の履歴データを有するアプリケーションウィンドウ66を描写する。履歴データは、ポンド及び参加者の開始時の体重に対する割合の両方としての今までの体重減少を含む。履歴データは、現在の歩数68、体重減少プログラムの現在の段階、選択した体重減少目標70及び任意のバッチ又は達成72も含む。
図9は、指導データを有するアプリケーションウィンドウ74を描写する。指導データは、最近のSmartTip76、障害SmartTip78並びに一人前の食事量及び食事計画についての一般情報を含む。参加者は、メニュー64から第1のアプリケーションウィンドウ30に戻ることができ、これは、アプリケーションウィンドウ30の上のメニュー64と同じである。
【0051】
V.I 食事量追跡
図10を参照すると、体重減少プログラムは、上述したエネルギー摂取処方に従った食事量追跡を行うための別のアプリケーションウィンドウ80を提供する。上述したように、エネルギー摂取処方は、体重減少プログラムの開始時の参加者の体重、参加者の目標体重/目標体重減少及び所定の生体データ(例えば、性別、年齢及び身長)の関数として決定される。エネルギー摂取処方は、タンパク質、炭水化物及び脂質に分解される毎日の推奨されるカロリー摂取を含む。毎日の推奨されるカロリー摂取は体重減少プログラムの間に一定のままであるが、参加者は、参加者の好みに従ってバランスプラン、減少炭水化物プラン及び減少脂質プランの中から選択することができる。
【0052】
更に具体的には、参加者は、
図10に描写されたアプリケーションウィンドウ80のタッチアイコン82を選択することによって食物摂取を追跡することができる。タッチアイコン82は、食物、例えば、例示した実施の形態の卵、トースト及びニンジンを手動で入力するための別のウィンドウ(図示せず)を開く。その後、プロセッサ16は、サブウィンドウ84に表示されるタンパク質の分量、炭水化物の分量又は脂質の分量の対応する数を決定する。当日の分量の総数を、
図10に描写されたアプリケーションウィンドウ80の上部86に示す。有意義なカロリー量のない食物は、毎日のエネルギー摂取処方に対してカウントしない「フリー」食物として記録される。当日の分量の総数を超える場合、アプリケーションウィンドウ80は、参加者に対する警告メッセージを生成する。当日の水分摂取もアプリケーションウィンドウ80に示し、それを、適切なサブウィンドウ99をタッチすることによって手動で更新することができる。上述した食物及び飲料データを、本実施の形態ではローカルメモリ24に保存するが、他の実施の形態においてサーバ17に保存することができる。
【0053】
図10に示すアプリケーションウィンドウ80のメニュー矢印90の選択に応答して、モバイル機器は、
図11及び
図12に示すアプリケーションウィンドウ92を表示し、アプリケーションウィンドウ92は、明瞭のために二つの図に分けられる。
図11のアプリケーションウィンドウ92は、現在の食事計画(本例では、「バランスオプション」)を特定し、現在の食事計画の下での特定の日に割り当てられる分量の分析を示す円グラフを表示する。本例において、参加者には、四つの分量のタンパク質、八つの分量の炭水化物、二つの分量の脂質及び無制限の分量のフリー食物が割り当てられる。
図11に示すアプリケーションウィンドウは、各食物群に対する一人前の分量のガイダンス96も含む。上述したように、選択される食物プランを、バランスプラン、減少炭水化物プラン及び減少脂質プランとすることができる。参加者は、
図11の矢印98を選択することによって体重減少プログラムのどの時点でもこれらのプランの間の切替を行うことができる。上述したように
図11のアプリケーションウィンドウ92の延長部である
図12を参照すると、アプリケーションウィンドウは、参加者が健康的な食品選びを行うことを支援する文書のガイダンス100も提供し、文書のガイダンス100は、少なくとも部分的に以前のアセスメントに基づく。
【0054】
グラフィカルユーザインタフェース22は、プロセッサ16又はサーバ17によって提案されるレシピも表示し、レシピは、参加者の生体データ及び/又は体重減少の進み具合に基づく。レシピは、四つのカテゴリー:朝食、昼食、夕食及び間食に分割される。レシピは、低脂肪ダイエット、低炭水化物ダイエット又は菜食を含む参加者の食事療法の好み及び参加者の文化的背景を考慮する。参加者は、迅速な検索のために好みのレシピをメモリ24に保存することができる。グラフィカルユーザインタフェース22は、炭水化物、脂質及びタンパク質への分解を含む各レシピの栄養スコアも表示し、レシピの画像又は写真を参加者に示す。
【0055】
VII. ソーシャルメディアシェアリング
図13及び
図14を参照すると、体重減少プログラムは、体重減少結果をソーシャルメディアに公表する複数の機会を参加者に提供する。特に、
図13に示す第1のアプリケーションウィンドウ30は、選択した場合に第1のアプリケーションウィンドウ30によって複数のシェアリングオプション104を生成させるシェアリングアイコン102を有し、複数のシェアリングオプション104はそれぞれ、異なるコンテンツを有する。すなわち、各シェアリングオプション104は、ソーシャルメディアに公表する複数の体重減少レポートを有する。体重減少レポートは、体重減少予測モデルの全体、体重減少予測モデルの一部又は当日の実行フラグを有する。一度選択が行われると、モバイル機器は、
図14に示すポップアップウィンドウ106を介してソーシャルメディアに体重減少レポートを公表し、所望の場合に他の人がコメント及びタグを付ける機会を与える。
【0056】
グラフィカルユーザインタフェース22は、体重減少プログラムの二人以上の参加者のチャレンジも含む。チャレンジによって、参加者は、他の参加者の体重減少プログラム(又は他のデータ)をモバイル機器10で見ることができ、各参加者は、動画、静止画及びテキストの形態で互いにメッセージを送信することができる。参加者は、チャレンジの期間を設定することができる。チャレンジ内の成功の結果、参加者は、賞、例えば、デジタルバッジを受け取る。チャレンジャーを1対1のチャレンジャー又はチームチャレンジャーとすることができる。チームチャレンジャーの場合、チームリーダーは、チームメンバーデータと、共有チームデータ(collective team data)と、体重減少の進み具合に基づく個人ランキングとに対するアクセスを有する。リーダは、動画、静止画及びテキストの形態でチームにメッセージを送信することもできる。
【0057】
したがって、本実施の形態は、体重減少ガイダンス及び活動追跡をモバイル形式で提供する統合システムを提供する。本実施の形態において、統合システムは、モバイル機器においてホストされる体重減少プログラムを有する。体重減少プログラムは、エネルギー摂取処方及びエネルギー消費処方を有するとともに実行フラグ及びモバイル機器において視覚的に描写される種々のフィードバックを有する。モバイル機器は、リアルタイムの体重追跡及び歩数計測を行うために接続された体重計及び接続されたステップカウンタと組み合わされる。体重減少プログラムは、参加者がプログラムの持続時間の間の活動レベルを上げながら持続的な体重減少を次第に実現するのを支援するように構成される複数の段階に及ぶ。他の実施の形態は、本実施の形態と異なるが、それは、限定を意図しない。
【0058】
「垂直」、「水平」、「上部」、「底部」、「上側」、「下側」、「内側」、「内部」、「外側」及び「外部」のような方向に関する用語は、図示した実施の形態の向きに基づいて発明を説明するのに役立てるために用いられる。方向に関する用語は、発明を特定の(一つ以上の)向きに限定するものと解釈すべきでない。
【0059】
上記の説明は、本発明の本実施の形態の説明である。均等論を含む特許法の原則に従って解釈される特許請求の範囲で規定される本発明の精神及びより広い側面から逸脱することなく種々の変更及び変形を行うことができる。本開示は、説明のために示され、本発明の実施の形態の包括的な説明として解釈されるべきではなく、特許請求の範囲をこれらの実施の形態に関連して図示又は説明した特定の構成要素に限定するものと解釈されるべきではない。例えば、限定を行うことなく、説明した本発明の個別の構成要素を、実質的に同様な機能を提供する又は十分な動作を行う代替的な構成要素に置き換えてもよい。これは、例えば、当業者に現在知られている構成要素のような現在既知の代替的な構成要素及び当業者が開発の際に代替物と認識することができる構成要素のような将来開発される代替的な構成要素を含む。さらに、開示した実施の形態は、同時に説明されるとともに利益の集積を共同的に提供することができる複数の特徴を含む。本発明は、取得した特許で明示的に説明される場合を除いてこれらの特徴の全てを含む又は述べられた利益の全てを提供する実施の形態のみに限定されない。例えば、「一つ」、「その」又は「前記」(articles“a”,“an”,“the” or “said”)を用いる単数形の特許請求の範囲の構成要素への言及は、構成要素を単一のものに限定するものと解釈すべきでない。