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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-21
(45)【発行日】2022-09-30
(54)【発明の名称】配線部材
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20220922BHJP
   H01R 4/18 20060101ALI20220922BHJP
【FI】
H01R13/52 301F
H01R4/18 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020169773
(22)【出願日】2020-10-07
(65)【公開番号】P2022061685
(43)【公開日】2022-04-19
【審査請求日】2021-10-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(74)【代理人】
【識別番号】100117662
【弁理士】
【氏名又は名称】竹下 明男
(74)【代理人】
【識別番号】100103229
【弁理士】
【氏名又は名称】福市 朋弘
(72)【発明者】
【氏名】江端 大輔
(72)【発明者】
【氏名】蒲 拓也
(72)【発明者】
【氏名】西村 哲也
(72)【発明者】
【氏名】三谷 佑介
(72)【発明者】
【氏名】水下 昌樹
(72)【発明者】
【氏名】若林 五男
【審査官】松原 陽介
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-201330(JP,A)
【文献】特開2002-305065(JP,A)
【文献】特開2015-220163(JP,A)
【文献】特開2015-69748(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/52
H01R 4/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
融着層を含むシートと、
前記融着層に融着された線状伝送部材と、
前記線状伝送部材の端部が収められたキャビティが形成されたコネクタハウジングと、
前記キャビティの壁部と前記線状伝送部材の端部との間を止水する止水部材と、
を備え、
前記止水部材は前記キャビティ内に位置する内側部分と、前記内側部分に連なり前記キャビティの外側に位置する外側部分とを有し、
前記内側部分に樹脂材が熱変形して前記キャビティを埋める充填部分が設けられ、
前記外側部分が前記シートとつながっている、配線部材。
【請求項2】
請求項1に記載の配線部材であって、
前記線状伝送部材の端部に端子が圧着された端子圧着部が設けられ、
前記端子圧着部は前記端子におけるインシュレーションバレルが前記線状伝送部材における被覆層に圧着された被覆圧着部を含み、
前記内側部分は前記被覆圧着部において前記インシュレーションバレルと前記被覆層との間に介在する介在部を有する、配線部材。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の配線部材であって、
前記止水部材の融点は前記線状伝送部材の被覆層の融点よりも低い、配線部材。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の配線部材であって、
前記止水部材の融点は前記融着層の融点よりも低い、配線部材。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の配線部材であって、
前記内側部分と前記外側部分との境界部分が、前記キャビティの内面に応じた外形状を有している、配線部材。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の配線部材であって、
前記止水部材は前記融着層の一部が延出した部分である、配線部材。
【請求項7】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の配線部材であって、
前記止水部材は前記融着層とは別部材であり、前記外側部分が前記シートに接合されている、配線部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配線部材に関する。
【背景技術】
【0002】
コネクタは、キャビティを通じた水の浸入の抑制が図られることがある。この場合、例えば、特許文献1に記載の防水コネクタのように、電線端部に被せられたゴム栓をキャビティ内面に密着させることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-146206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゴム栓を用いずともコネクタにおけるキャビティを通じた水の浸入の抑制を図ることも望まれている。
【0005】
そこで、ゴム栓を用いずともコネクタを防水することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の配線部材は、融着層を含むシートと、前記融着層に融着された線状伝送部材と、前記線状伝送部材の端部が収められたキャビティが形成されたコネクタハウジングと、前記キャビティの壁部と前記線状伝送部材の端部との間を止水する止水部材と、を備え、前記止水部材は前記キャビティ内に位置する内側部分と、前記内側部分に連なり前記キャビティの外側に位置する外側部分とを有し、前記内側部分に樹脂材が熱変形して前記キャビティを埋める充填部分が設けられ、前記外側部分が前記シートとつながっている、配線部材である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ゴム栓を用いずともコネクタを防水することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は実施形態1にかかる配線部材を示す斜視図である。
図2図2は実施形態1にかかる配線部材を示す平面図である。
図3図3図2のIII-III線に沿って切断された断面図である。
図4図4図2のIV-IV線に沿って切断された断面図である。
図5図5図2のV-V線に沿って切断された断面図である。
図6図6は実施形態1にかかる配線部材を製造する様子を示す模式図である。
図7図7は実施形態1にかかる配線部材を製造する様子を示す模式図である。
図8図8は実施形態1にかかる配線部材を製造する様子を示す模式図である。
図9図9は実施形態1にかかる配線部材を製造する様子を示す模式図である。
図10図10は実施形態2にかかる配線部材を示す平面図である。
図11図11図10のXI-XI線に沿って切断された断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0010】
本開示の配線部材は、次の通りである。
【0011】
(1)融着層を含むシートと、前記融着層に融着された線状伝送部材と、前記線状伝送部材の端部が収められたキャビティが形成されたコネクタハウジングと、前記キャビティの壁部と前記線状伝送部材の端部との間を止水する止水部材と、を備え、前記止水部材は前記キャビティ内に位置する内側部分と、前記内側部分に連なり前記キャビティの外側に位置する外側部分とを有し、前記内側部分に樹脂材が熱変形して前記キャビティを埋める充填部分が設けられ、前記外側部分が前記シートとつながっている、配線部材である。止水部材が設けられていることにより、ゴム栓を用いずともコネクタを防水することができる。止水部材がシートとつながっていることにより、線状伝送部材にキャビティから抜く方向への力がかかったときに、線状伝送部材の端部にかかる力が分散されやすくなり、係止部などの特定の箇所に応力集中が起きにくくなる。
【0012】
(2)(1)の配線部材において、前記線状伝送部材の端部に端子が圧着された端子圧着部が設けられ、前記端子圧着部は前記端子におけるインシュレーションバレルが前記線状伝送部材における被覆層に圧着された被覆圧着部を含み、前記内側部分は前記被覆圧着部において前記インシュレーションバレルと前記被覆層との間に介在する介在部を有してもよい。これにより、充填部分がキャビティから抜けにくくなる。
【0013】
(3)(1)又は(2)の配線部材において、前記止水部材の融点は前記線状伝送部材の被覆層の融点よりも低くてもよい。これにより、充填材料の加熱時に被覆層をなるべく溶かさずに充填材料を溶かすことができる。
【0014】
(4)(1)から(3)のいずれか1つの配線部材において、前記止水部材の融点は前記融着層の融点よりも低くてもよい。これにより、充填材料の加熱時に融着層をなるべく溶かさずに充填材料を溶かすことができる。
【0015】
(5)(1)から(4)のいずれか1つの配線部材において、前記内側部分と前記外側部分との境界部分が、前記キャビティの内面に応じた外形状を有していてもよい。これにより、充填部分が設けられていることを確認しやすい。
【0016】
(6)(1)から(5)のいずれか1つの配線部材において、前記止水部材は前記融着層の一部が延出した部分であってもよい。これにより、融着層と止水部材とが別部材として設けられる必要がなくなり、部材点数の削減が図られる。
【0017】
(7)(1)から(5)のいずれか1つの配線部材において、前記止水部材は前記融着層とは別部材であり、前記外側部分が前記シートに接合されていてもよい。これにより、止水部材の物性と融着層の物性とを異ならせることが容易になり、それぞれに適した材料が選択されやすい。
【0018】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の配線部材の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0019】
[実施形態1]
以下、実施形態1にかかる配線部材について説明する。図1は実施形態1にかかる配線部材10を示す斜視図である。図2は実施形態1にかかる配線部材10を示す平面図である。図3図2のIII-III線に沿って切断された断面図である。図4図2のIV-IV線に沿って切断された断面図である。図5図2のV-V線に沿って切断された断面図である。
【0020】
配線部材10は、シート20と線状伝送部材30とコネクタハウジング50と止水部材60とを備える。
【0021】
シート20は融着層22を含む。融着層22は線状伝送部材30の被覆層34に融着可能な層である。融着層22は樹脂材料、好ましくは熱可塑性樹脂材料を含む。融着層22の樹脂材料が軟化して融着相手に融着される。かかる樹脂材料の種類は特に限定されるものではなく、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等を採用することができる。融着層22と被覆層34とは同じ種類の樹脂材料を含んでいることが好ましい。
【0022】
融着層22の構造は特に限定されるものではない。例えば融着層22は一様充実断面を有するシート(非発泡シート又はソリッドシートなどとも呼ばれる)であってもよい。また例えば、融着層22は、発泡シート等であることも考えられる。また例えば、融着層22は、編布、織布又は不織布等の繊維材シートであることも考えられる。
【0023】
ここではシート20は融着層22のみの1層構造を有している。シートは融着層22に付加層が積層された複数層構造を有していてもよい。シートが融着層22と付加層との複数層構造を有している場合、シートの少なくとも一方主面に融着層22が現れるとよい。付加層は融着層22とは異なる材料で形成されたり、異なる構造を有したりする。付加層は融着層22にある機能を高めたり、融着層22にない機能をシート20に追加したりする。付加層を構成する材料は、融着層22で説明された上記材料のほか、金属等などであってもよい。付加層の構造は、融着層22で説明された上記構造のいずれかであってもよい。付加層は、1層であってもよいし、2層以上であってもよい。
【0024】
融着層22と付加層とは、融着層22の表面と付加層の表面とが接触しつつ、固定される。融着層22と付加層との固定態様は特に限定されるものではないが、融着又は接着により固定されているとよい。例えば、融着層22と付加層の少なくとも一方が、繊維材シート又は発泡シートのように表面に空隙があるシートであると、空隙に樹脂材料又は接着剤が入り込んで固定されることができる。これによりいわゆるアンカー効果が発揮されて、融着層22及び付加層が強固に固定される。例えば、融着層22が樹脂製のソリッドシートであり、付加層が不織布などの繊維材シートであり、融着層22の材料が付加層の空隙の一部を満たすように融着層22及び付加層が融着されてもよい。
【0025】
融着層22及び付加層は同じ大きさ(同じ平面形状)に形成されていてもよい。融着層22及び付加層は一方が他方よりも大きく形成されていてもよい。融着層22及び付加層は接触する領域が全体的に固定されていてもよい。融着層22及び付加層は接触する領域の一部のみが固定されていてもよい。
【0026】
シート20は柔らかい部材であってもよい。シート20は線状伝送部材30の曲げに追従可能な可撓性を有してもよい。シート20は、展開した状態において、厚み方向への曲げ(シート20の主面に平行な軸回りの曲げ)が容易であり、かつ厚み方向と交差する方向への曲げ(シート20の主面に垂直な軸回りの曲げ)が困難であってもよい。
【0027】
シート20における融着層22上に線状伝送部材30が配置されている。融着層22に線状伝送部材30が融着されている。これにより、線状伝送部材30がシート20上において所定の経路に沿って配置された状態に保たれている。シート20上における線状伝送部材30の所定の経路は、例えば、車両における線状伝送部材30の配線経路に応じた経路である。このように、シート20によって線状伝送部材30が車両における経路に対応するように延びた状態に保持されることによって、配線部材10が車両に組付けられる際、線状伝送部材30が所定の配線経路に沿って配置されやすくなる。
【0028】
シート20上における線状伝送部材30の所定の経路は、直線区間及び曲げ区間の一方又は両方を含む。シート20上における線状伝送部材30の所定の経路は、2つの直線区間と、その間の曲げ区間とを含んでいるとよい。線状伝送部材30が複数含まれる場合、複数の線状伝送部材30の経路がすべて同じであってもよいし、一部の線状伝送部材30の経路が他の一部の線状伝送部材30の経路と異なっていてもよい。一部の線状伝送部材30の経路が他の一部の線状伝送部材30の経路と異なっている場合、一部の線状伝送部材30が他の一部の線状伝送部材30と分岐する分岐部がシート20上に設けられてもよい。分岐部がシート20上に設けられることによって、分岐部を含む部分も所定の経路に保持されることができる。線状伝送部材30が複数含まれる場合、シート上に線状伝送部材30同士が交差する交差部が設けられていてもよい。
【0029】
シート20の平面形状は、シート20上における線状伝送部材30の所定の経路に応じた形状に形成されているとよい。線状伝送部材30の所定の経路が曲げ区間を含む場合、シート20の平面形状も曲げ区間に応じて曲がっていると良い。また線状伝送部材30の所定の経路が分岐部を含む場合、シート20の平面形状も分岐部に応じて分岐していると良い。シート20は線状伝送部材30の幅方向に沿う寸法よりも線状伝送部材30の延在方向に沿う寸法が大きく形成されると良い。
【0030】
図2及び図5には、シート20と線状伝送部材30と融着部WPが示されている。図2及び図5では、融着部WPが線状伝送部材30の延在方向に沿って間隔をあけた複数箇所に設けられている。各融着部WPは、線状伝送部材30の延在方向に短尺なスポット融着部である。融着部WPは線状伝送部材30の延在方向に沿って一連に設けられていてもよい。
【0031】
線状伝送部材30は電気又は光を伝送する部材である。例えば、線状伝送部材30は電気を伝送する電線30、又は光を伝送する光ファイバーケーブルである。線状伝送部材30は伝送線本体32と被覆層34とを有する。伝送線本体は電気又は光を伝送する部分である。伝送線本体32は、例えば被覆電線30における導体製の芯線32、又は光ファイバーケーブルにおけるコア及びクラッドである。被覆層34は伝送線本体32の周囲を覆う部材である。被覆層34は、例えばPVC又はPEなどの樹脂が伝送線本体32の周囲に押出成形されて形成されることができる。1つの線状伝送部材は、単一の伝送線本体を有してもよいし、複数の伝送線本体を有してもよい。線状伝送部材は、単一の線状物であってもよいし、複数の線状物の複合物(ツイスト線、複数の線状物を集合させてこれをシースで覆ったケーブル等)であってもよい。以下では、線状伝送部材30は被覆電線30(以下、単に電線30という)であるものとして説明される。
【0032】
電線30の端部に端子圧着部36が設けられている。端子圧着部36は、電線30に端子40が圧着された部分である。端子圧着部36は芯線圧着部37及び被覆圧着部38を含む。より詳細には、電線30の端部において、被覆層34から芯線32が露出している。端子40は例えば導電性を有する板材が曲げ変形されて形成される。端子40はワイヤーバレル42、インシュレーションバレル44及び相手側接続部46を有する。ワイヤーバレル42は被覆層34から露出する芯線32に圧着される部分である。ワイヤーバレル42が芯線32に圧着された部分が芯線圧着部37とされる。電線30と端子40とは芯線圧着部37を介して電気的に接続される。インシュレーションバレル44は被覆層34に圧着される部分である。インシュレーションバレル44が被覆層34に圧着された部分が被覆圧着部38とされる。相手側接続部46は相手側導体に電気的に接続される部分である。ここでは相手側接続部46がメス端子形状に形成されている。もちろん相手側接続部46がオス端子形状などに形成されていてもよい。
【0033】
コネクタハウジング50は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)などの絶縁性を有する樹脂を材料として金型成形された部材である。コネクタハウジング50には一方主面51と他方主面52とを貫通するようにキャビティ53が形成されている。従ってキャビティ53はコネクタハウジング50の一方主面51と他方主面52とにそれぞれ開口している。以下、コネクタハウジング50の一方主面51におけるキャビティ53の開口を一方開口と称し、コネクタハウジング50の他方主面52におけるキャビティ53の開口を他方開口と称することがある。
【0034】
キャビティ53には、線状伝送部材30の端部が収められている。線状伝送部材30の端部は、一方開口からキャビティ53に挿入される。キャビティ53のうち一方開口側には、端子圧着部36が収まる。さらにここでは、端子圧着部36から延び出た被覆層34の一部もキャビティ53のうち一方開口側に収められている。相手側接続部46がメス端子形状の場合、通常、相手側接続部46はキャビティ53内に収まり、他方開口から突出しない。代わりに、相手側のオス端子が他方開口からキャビティ53に挿入されて、メス端子である相手側接続部46と接触し、電気的に接続される。相手側接続部がオス端子形状の場合、通常、他方開口からキャビティ53の外側に突出する。
【0035】
止水部材60はキャビティ53の壁部と線状伝送部材30の端部との間を埋める。止水部材60は内側部分62と外側部分70とを有する。内側部分62はキャビティ53の内部に位置する部分である。外側部分70はキャビティ53の外部に位置する部分である。内側部分62と外側部分70とはつながっている。キャビティ53の一方開口を境に止水部材60が内側部分62と外側部分70とに区分される。
【0036】
内側部分62は充填部63を有する。ここでは、内側部分62は介在部64、連結部65、及び突出部66をさらに有する。介在部64、連結部65、及び突出部66の一部又は全部は省略されてもよい。
【0037】
充填部63は樹脂材が熱変形してキャビティ53を埋める部分である。ここでは充填部63はキャビティ53のうち一方開口側に設けられる。特にここでは充填部63は、キャビティ53のうち端子圧着部36から延び出た被覆層34の一部が収まる部分において、キャビティ53の壁部と被覆層34との間を埋めている。充填部63はキャビティ53のうち端子圧着部36が収まる部分において、キャビティ53の壁部と端子圧着部36との間を埋めてもよい。充填部63はキャビティ53のうち一方開口まで達している。内側部分62のうち充填部63が外側部分70と連続している。
【0038】
介在部64は被覆圧着部38においてインシュレーションバレル44と被覆層34との間に介在する部分である。ここでは介在部64が位置する部分において、インシュレーションバレル44とキャビティ53の壁部との間には隙間があり、充填部63とされていない。介在部64は充填部63よりもキャビティ53の他方開口側に連なっている。介在部64が位置する部分が充填部63とされていてもよい。
【0039】
連結部65は充填部63と介在部64との間の部分であり、充填部63と介在部64とをつなぐ部分である。連結部65は充填部63より端子圧着部36側において、端子圧着部36から延び出る被覆層34を覆っている。連結部65の位置において、被覆層34とキャビティ53の壁部との間には隙間があり、充填部63とさていない。連結部65が省略されて、充填部63と介在部64とが直接つながっていてもよい。
【0040】
突出部66は、介在部64よりもワイヤーバレル42側にはみ出す部分である。突出部66は芯線圧着部37に達していないことが好ましい。突出部66は被覆層34の端部から露出する芯線32に達しておらず、被覆層34の端部にとどまっていることが好ましい。
【0041】
外側部分70は内側部分62からキャビティ53の外側に延び出る部分である。外側部分70の一端部71がシート20とつながっている。外側部分70の他端部72が内側部分62(ここでは充填部63)とつながっている。ここでは止水部材60は融着層22の一部が延出した部分である。従って、外側部分70の一端部71と融着層22とに接合面がない。止水部材60は後述の1つの基材B(図6参照)の一部であり、融着層22は当該基材Bの他の一部である。ここでは融着層22に複数の電線30が融着されている。基材Bにおいて基材Bの縁部から中間部に向けて、複数の電線30の間にスリットSが形成されている。基材BのうちスリットSが形成されて電線30ごとに分かれた部分が止水部材60とされ、スリットSのない部分が融着層22とされてもよい。1つの基材BがスリットSの端部を境に、融着層22と止水部材60とされてもよい。
【0042】
内側部分62と外側部分70との境界部分は、キャビティ53の内面に応じた外形状を有している。ここではキャビティ53の内面が四角形状であるので、内側部分62と外側部分70との境界部分の外形状も四角形状とされる。外側部分70のうち他端部72は、充填部63の形状のままキャビティ53の外側に突出する。外側部分70の他端部72は、キャビティ53の内面形状よりも大きい外形状を有していてもよい。この場合、外側部分70の他端部72は、コネクタハウジング50の一方主面51においてキャビティ53の一方開口の縁部に接触していてもよい。
【0043】
外側部分70の一端部71は融着層22と同様に平坦なシート状を保ち、線状伝送部材30の一方側のみを覆っている。外側部分70の他端部72は充填部63と同様に線状伝送部材30の全周を覆っている。外側部分70の中間部73は一端部71の形状(平坦なシート状)から他端部72の形状(線状伝送部材30の全周を囲う形状)への移行部分とされる。すなわち、外側部分70の中間部73は一端部71側における線状伝送部材30の一方側のみを覆う態様から他端部72側における線状伝送部材30の全周を覆う態様に向けて、徐々に線状伝送部材30の周囲を覆う領域を大きくしている。連結部の他端部72では基材Bの一側部と他側部とが融合している。
【0044】
<製造方法>
配線部材10の製造方法の一例について図6から図9を参照しつつ説明する。図6から図9は実施形態1にかかる配線部材10を製造する様子を示す模式図である。
【0045】
まず図6に示すように、シート状の基材Bに電線30が融着されたものを準備する。基材Bはのちに止水部材60及びシート20となる部分である。基材Bの端部には複数の電線30の間にスリットSが形成されている。これにより、基材Bの端部が複数の分割部分Dに分かれることができる。各分割部分Dが電線30ごとの止水部材60となる。分割部分Dと電線30とは融着されていないが、分割部分Dと電線30とは融着されていてもよい。分割部分Dのうち電線30と融着された部分は、分割部分Dが止水部材60となった後も融着された状態に保たれていてもよい。例えば、止水部材60のうち内側部分62及び外側部分70のいずれか一方又は両方が、電線30と融着されていてもよい。電線30の端部は分割部分Dの端部から外方に延び出る。電線30の端部において被覆層34が部分的に剥がされて芯線32が露出している。この状態で、電線30の端部に端子40が圧着される。
【0046】
電線30の端部に端子40が圧着される際、図7に示すように、インシュレーションバレル44には被覆層34と共に分割部分Dの端部も収められる。このとき、分割部分Dの幅方向の一部(図7では幅方向中間部)はインシュレーションバレル44と被覆層34とに挟まれる。分割部分Dの幅方向の他の一部(図7では幅方向一端部及び他端部)はインシュレーションバレル44に沿って延びるか、電線30に沿って延びる。そして、この状態でインシュレーションバレル44がかしめ変形されて被覆層34に圧着されることによって、分割部分Dの他の一部もインシュレーションバレル44と被覆層34との間に挟まれる状態となる。これにより、分割部分Dが電線30に巻付いた状態に維持される。なお、分割部分Dは、分割部分Dの幅寸法が電線30の周長と同じかそれより長く形成されるなどして、電線30の全周を覆っていてもよい。分割部分Dは、分割部分Dの幅寸法が電線30の周長より短く形成されるなどして、電線30の周囲を部分的に覆い、分割部分Dの一側部と他側部とが離れていてもよい。
【0047】
この際、図8に示すように、分割部分Dは、スリットSの端部から被覆圧着部38に向かう途中に、線状伝送部材30の一方のみを覆う平坦な態様から、徐々に線状伝送部材30の周囲を囲う領域を大きくする。なお、分割部分Dの先端部はインシュレーションバレル44よりワイヤーバレル42側に若干はみ出してもよい。
【0048】
端子40が圧着された電線30の端部は、キャビティ53の一方開口からキャビティ53内に挿入される。電線30の端部は、端子圧着部36を超えて被覆層34の位置まで挿入される。この際、分割部分Dが被覆圧着部38によって電線30に巻付いた状態に維持されているため、分割部分Dのうち被覆層34を覆う部分も、図9に示すように、ある程度、電線30の周囲を囲う状態に維持されたまま挿入される。
【0049】
電線30の端部がキャビティ53内の所定位置まで挿入された直後の状態では、図9に示すように、分割部分Dとキャビティ53の壁部との間、及び分割部分Dと被覆層34との間などに隙間が生じている。この隙間を埋めるため、キャビティ53内の分割部分Dが加熱される。加熱方法は特に限定されないが、例えば、コネクタハウジング50の外方から、キャビティ53の一方開口に向けて加熱装置80によって熱風加熱することによってキャビティ53内の分割部分Dが加熱されてもよい。また例えば、コネクタハウジング50が加熱され、コネクタハウジング50からの熱伝導によって、キャビティ53内の基材Bが加熱されてもよい。
【0050】
加熱されたキャビティ53内の分割部分Dはやがて軟化し、図9の矢印に示すように、分割部分Dとキャビティ53の壁部との間、及び分割部分Dと被覆層34との間などの隙間を埋めるように流動する。そして、分割部分Dがキャビティ53の壁部及び被覆層34に密着し、硬化することによって、図3に示すように、充填部63が形成される。
【0051】
なお、分割部分Dの軟化、流動する範囲は、加熱条件などに応じて決まり、内側部分62のうち充填部63以外の部分の形状は、少なくとも相手側接続部46と相手側導体との電気的接続及びワイヤーバレル42と導体製の芯線32との電気的接続を妨げるような形状になることが避けられる範囲において、特に限定されない。例えば、内側部分62のうち充填部63以外の部分では、分割部分Dの一側部と他側部とが、充填部63と同様に融合する部分があってもよい。内側部分62のうち充填部63以外の部分では、分割部分Dの一側部と他側部とが、融合せずに残っている部分があってもよい。
【0052】
またキャビティ53内の分割部分Dが軟化、流動して充填部63となる際、キャビティ53外の分割部分Dも軟化、流動し得る。このため、外側部分70の他端部72の形状も、加熱条件などに応じて決まる。外側部分70の他端部72では、分割部分Dの一側部と他側部とが重なっている部分がすべて融合していてもよい。外側部分70の他端部72では、分割部分Dの一側部と他側部とが、重なりつつも、融合せずに残っている部分があってもよい。
【0053】
止水部材60(基材B)の融点は特に限定されるものではないが、コネクタハウジング50の融点よりも低いとよい。例えば、止水部材60の樹脂がPVC又はPEであり、コネクタハウジング50の樹脂がPBTであることによって、止水部材60の融点がコネクタハウジング50の融点よりも低くされる。
【0054】
止水部材60の融点は、線状伝送部材30の被覆層34の融点よりも低くてもよい。ここでは止水部材60は融着層22から延出した部分であり、止水部材60と融着層22とは同じ樹脂材料をベースに形成されうる。そして、融着層22と被覆層34とも同じ樹脂材料をベースに形成されうる。従って、止水部材60と被覆層34とは同じ樹脂材料とされうる。この場合、例えば、のちに融着層22及び止水部材60となる加工前の基材Bと被覆層34とにおいて、添加剤の種類、組成を変えるなどして、止水部材60の融点を被覆層34の融点よりも低くすることが考えられる。
【0055】
<実施形態1の効果等>
以上のように構成された配線部材10によると、止水部材60が設けられていることにより、ゴム栓を用いずともコネクタを防水することができる。より詳細には、充填部63の外面はキャビティ53の壁部に全周にわたって密着し、充填部63の内面は被覆層34に全周にわたって密着している。これにより、充填部63が設けられた部分において、キャビティ53の壁部と充填部63との間、及び被覆層34と充填部63との間からの水の浸入が抑制される。
【0056】
充填部63はキャビティ53の壁部に密着していればよく、接着している必要はない。充填部63はキャビティ53の壁部に接着していてもよい。充填部63がキャビティ53の壁部に接着していると、キャビティ53の壁部と充填部63との間からの水の浸入がより抑制される。同様に充填部63は被覆層34の外面に密着していればよく、接着している必要はない。充填部63は被覆層34の外面に接着していてもよい。充填部63が被覆層34の外面に接着していると、被覆層34の外面と充填部63との間からの水の浸入がより抑制される。かかる止水部材60における充填部63は、例えば、融着層22とつながる基材Bがキャビティ53に挿入されて加熱溶融されることによって形成されることができる。
【0057】
配線部材10において、止水部材60がシート20とつながっていることにより、線状伝送部材30にキャビティ53から抜く方向への力がかかったときに、線状伝送部材30の端部にかかる力が分散されやすくなり、係止部などの特定の箇所に応力集中が起きにくくなる。かかる係止部は、例えば、端子40とコネクタハウジング50との係止に用いられるランスなどが想定される。
【0058】
また止水部材60は被覆圧着部38においてインシュレーションバレル44と被覆層34との間に介在する介在部64を有する。これにより、充填部63がキャビティ53から抜けにくくなる。介在部64が設けられるにあたり、例えば、充填材料としてシート状の基材Bが用いられる場合に、基材Bが線状伝送部材30の周囲を覆いつつ、さらに基材Bの周囲に端子40が圧着されることができる。これにより、基材Bが線状伝送部材30の周囲を覆う状態に保たれやすくなる。基材Bが加熱溶融前に線状伝送部材30の周囲を覆った状態とされることにより、基材Bが加熱溶融されてキャビティ53を埋めるよう流動するときに、キャビティ53と線状伝送部材30との間に隙間を作りにくい。
【0059】
また内側部分62と外側部分70と境界部分が、キャビティ53の内面に応じた形状となっている。これにより、内側部分62に充填部63が設けられていることを確認しやすい。
【0060】
また、止水部材60の融点が、線状伝送部材30の被覆層34の融点よりも低い。これにより、充填材料(基材B)の加熱時に被覆層34をなるべく溶かさずに充填材料(基材B)を溶かすことができる。
【0061】
また、止水部材60は融着層22の一部が延出した部分である。これにより、融着層22と止水部材60とが別部材として設けられる必要がなくなり、部材点数の削減が図られる。
【0062】
[実施形態2]
実施形態2にかかる配線部材について説明する。図10は実施形態2にかかる配線部材110を示す平面図である。図11図10のXI-XI線に沿って切断された断面図である。なお、本実施形態の説明において、これまで説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
【0063】
配線部材110は、止水部材160と融着層122とが別部材である点で、上記配線部材10とは異なる。止水部材160は、外側部分170がシート120に接合されている。
【0064】
外側部分170とシート120との接合態様は特に限定されるものではない。例えば、外側部分170とシート120とは融着されていてもよい。この場合、外側部分170はシート120の融着層122に融着されていてもよい。シート120が付加層を有する場合、外側部分170は付加層に融着されてもよい。また外側部分170とシート120とは接着剤又は両面粘着テープなどの接着部材を介して接着されていてもよい。また外側部分170とシート120とはクリップ又はリベットなどの機械的な接合部材を介して機械的に接合されていてもよい。
【0065】
シート120と外側部分170とは主面同士が重なった状態で積層されている。ここではシート120のうち電線30が配置される面に外側部分170が重ねられる。外側部分170のうちシート120に重なる部分は電線30とシート120との間に位置する。シート120のうち電線30が配置される面とは反対側の面に外側部分170が重ねられてもよい。
【0066】
ここでは外側部分170は第1部分74と、第2部分75とを有する。第1部分74は、内側部分62に連なる部分である。第1部分74は、各電線30に個別に設けられている。従って、第1部分74は電線30の数と同じ数(ここでは複数)設けられる。第2部分75は、複数の第1部分74に連なる部分である。複数の第1部分74は、第2部分75を介してつながっている。第1部分74は、実施形態1にかかる外側部分70に相当し、第1部分74における他端部72が融着層22に代えて第2部分75に連なっているととらえることもできる。第1部分74における一端部、他端部及び中間部の構成は、外側部分70における一端部71、他端部72及び中間部73の構成と同様である。第2部分75がシート120に接合されている。もっとも外側部分170は第2部分75を有していなくてもよい。複数の第1部分74それぞれの他端部が個別にシート120に接合されていてもよい。
【0067】
本例の配線部材110によっても、止水部材60と融着層22とが一体であること以外の効果については、上記配線部材10と同様の効果を得ることができる。本例の配線部材110によると、止水部材160と融着層122とが別部材であることにより、止水部材160の物性と融着層122の物性とを異ならせることが容易になり、それぞれに適した材料が選択されやすい。例えば、止水部材160の融点を、線状伝送部材30の被覆層34の融点よりも低くすることが容易となる。
【0068】
また例えば、止水部材160の融点は融着層122の融点よりも低くされてもよい。これにより、充填材料の加熱時に融着層122をなるべく溶かさずに充填材料を溶かすことができる。これにより、融着層122の変形が抑制されたり、融着層122と線状伝送部材30との融着状態の解消が抑制されたりすることができる。
【0069】
実施形態1の配線部材10の製造方法における基材Bに代えて、シート120とは別の基材(のちに止水部材60となる基材)とシート120とが接合されたものが用意されれば、後は、実施形態1の配線部材10の製造方法と同様の製造方法を用いて、配線部材110が製造されることができる。
【0070】
[変形例]
実施形態1にかかる配線部材10のように融着層22と止水部材60とが一体の場合にも、実施形態2にかかる配線部材110のように、止水部材60の融点が融着層22の融点よりも低くてもよい。例えば、のちに融着層22及び止水部材60となる加工前の基材Bにおいて、止水部材60となる部分の組成と融着層22となる部分の組成とを変えるなどして、止水部材60となる部分の融点を融着層22となる部分の融点よりも低くすることも考えられる。もっとも、実施形態1の配線部材10及び実施形態2にかかる配線部材110において、止水部材60、160の融点は融着層22、122の融点と同じかそれよりも高くてもよい。
【0071】
このほか、これまで止水部材60が介在部64を含むものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。止水部材60は、介在部64を含んでいなくてもよい。この場合、基材Bはキャビティ53に挿入される前の電線30の端部に仮保持されていてもよいし、仮保持されていなくてもよい。基材Bがキャビティ53に挿入される前の電線30の端部に仮保持されている場合、例えば、基材Bが電線30の端部に融着又は接着されてもよい。また例えば、基材Bが電線30の端部に1周以上巻かれることにより、基材Bの一側部と他側部とが重なった部分が設けられ、当該重なった部分が融着又は接着されてもよい。
【0072】
またこれまで、止水部材60の融点は被覆層34の融点よりも低いものとして説明されたが、このことは必須の構成ではなく、止水部材60の融点は被覆層34の融点と同じそれよりも高くてもよい。
【0073】
またこれまで、内側部分62と外側部分70との境界部分が、キャビティ53の内面に応じた外形状を有しているものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。例えば、内側部分62と外側部分70との境界部分における外形の大きさがキャビティ53の内面の大きさよりも小さくてもよい。また例えば、外側部分70のうち充填部63に連なる端部において、基材Bの一側部と他側部とが融合されておらず、分離したままの状態であってもよい。
【0074】
またこれまで、コネクタハウジング50がキャビティ53の列を1段のみ有する例が説明されたが、このことは必須の構成ではない。キャビティの列を複数段、有するコネクタハウジングが用いられてもよい。この場合、例えば、キャビティの段ごとにシート及び電線のセットが設けられて、複数のシート及び電線のセットが積層されていてもよい。また例えば、シート及び電線のセットが1つであり、1つのシートに融着された電線が複数段のキャビティに分かれて収容されてもよい。
【0075】
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0076】
10、110 配線部材
20、120 シート
22、122 融着層
30 電線(線状伝送部材)
32 芯線
34 被覆層
36 端子圧着部
37 芯線圧着部
38 被覆圧着部
40 端子
42 ワイヤーバレル
44 インシュレーションバレル
46 相手側接続部
50 コネクタハウジング
51 一方主面
52 他方主面
53 キャビティ
60、160 止水部材
62 内側部分
63 充填部
64 介在部
65 連結部
66 突出部
70、170 外側部分
71 一端部
72 他端部
73 中間部
74 第1部分
75 第2部分
B 基材
D 分割部分
S スリット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11