(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-21
(45)【発行日】2022-09-30
(54)【発明の名称】変換素子の製造方法、変換素子、および発光素子
(51)【国際特許分類】
G02B 5/20 20060101AFI20220922BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20220922BHJP
C08L 83/04 20060101ALI20220922BHJP
C08K 3/10 20180101ALI20220922BHJP
C08K 3/36 20060101ALI20220922BHJP
【FI】
G02B5/20
H01L33/50
C08L83/04
C08K3/10
C08K3/36
(21)【出願番号】P 2020560804
(86)(22)【出願日】2019-04-15
(86)【国際出願番号】 EP2019059683
(87)【国際公開番号】W WO2019219313
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2020-12-14
(32)【優先日】2018-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】599133716
【氏名又は名称】エイエムエス-オスラム インターナショナル ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】ams-OSRAM International GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D-93055 Regensburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ピケット アラン
(72)【発明者】
【氏名】チョウル マキシム エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】クラウター ゲルトルート
【審査官】辻本 寛司
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-242041(JP,A)
【文献】特開2014-116598(JP,A)
【文献】国際公開第2018/002334(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/089075(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/030342(WO,A1)
【文献】国際公開第2011/102272(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/20
H01L 33/50
C08L 83/04
C08K 3/10
C08K 3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の蛍光体および液状ポリシロキサン樹脂を提供する工程と、
前記液状ポリシロキサン樹脂の第1の部分から硬化ポリシロキサン粉末を調製する工程と、
前記少なくとも1種の蛍光体、前記硬化ポリシロキサン粉末、および前記液状ポリシロキサン樹脂の第2の部分を含む混合物を調製する工程と、
前記混合物を成形および硬化して、硬化層を形成する工程と、
前記硬化層を個片化する工程と、
を含
み、
前記硬化ポリシロキサン粉末を調製する工程が、大気状態での前記液状ポリシロキサン樹脂の第1の部分の硬化、加熱、および硬化したポリシロキサンの粉砕を含む、変換素子の製造方法。
【請求項2】
前記液状ポリシロキサン樹脂が、下記構造を含む
【化1】
(T
1およびT
2は末端基を表し、R
1~R
4はそれぞれ側鎖基を表し、0.8≦n≦1、0≦m<0.2およびn+m=1である)
請求項1に記載の変換素子の製造方法。
【請求項3】
前記液状ポリシロキサン樹脂がメトキシメチルポリシロキサンを含む、
請求項1に記載の変換素子の製造方法。
【請求項4】
硬化前の前記液状ポリシロキサン樹脂の第1の部分にヒュームドシリカを添加する、
請求項
1に記載の変換素子の製造方法。
【請求項5】
前記混合物を調製する前の前記液状ポリシロキサン樹脂の第2の部分にヒュームドシリカを添加する、
請求項1に記載の変換素子の製造方法。
【請求項6】
前記混合物の調製工程では、前記硬化ポリシロキサン粉末と、前記少なくとも1種の蛍光体と、前記液状ポリシロキサン樹脂の第2の部分とを混合する、
請求項1に記載の変換素子の製造方法。
【請求項7】
前記混合物に、硬化剤をさらに添加する、
請求項
6に記載の変換素子の製造方法。
【請求項8】
前記混合物が2種類の混合物で構成され、
前記混合物を調製する工程
が、
前記少なくとも1種の蛍光体と前記液状ポリシロキサン樹脂の第2の部分の一部とを混合して第1混合物を調製
する工程と、
前記硬化ポリシロキサン粉末と前記液状ポリシロキサン樹脂の第2の部分の残部とを混合して第2混合物を調製する
工程と、を含む
請求項1に記載の変換素子の製造方法。
【請求項9】
前記第1混合物および前記第2混合物に
それぞれ硬化剤を添加する、
請求項
8に記載の変換素子の製造方法。
【請求項10】
前記硬化層が2層で構成され、
前記硬化層を形成する工程が、
前記第1混合物を成形して第1層を形成
する工程と、
前記第2混合物を成形して第2層を形成
する工程と、を含み、
前記第2層は前記第1層上に配置され、
前記第1層の厚みが、前記第2層の厚み以下である、
請求項
8に記載の変換素子の製造方法。
【請求項11】
前記硬化層を形成する工程において、
成形された前記第1混合物と
成形された前記第2混合物とを同時に硬化する、
請求項
10に記載の変換素子の製造方法。
【請求項12】
少なくとも1種の蛍光体および硬化ポリシロキサン粉末を含む硬化層を有し、
前記
少なくとも1種の蛍光体および前記硬化ポリシロキサン粉末が、硬化ポリシロキサン樹脂を含むマトリックス材料中に埋め込まれて
おり、
前記硬化ポリシロキサン粉末および前記硬化ポリシロキサン樹脂が、同一の液状ポリシロキサン樹脂由来のものであり、
前記液状ポリシロキサン樹脂は、下記構造を含む、
【化2】
(T
1
およびT
2
は末端基を表し、R
1
~R
4
はそれぞれ側鎖基を表し、0.8≦n≦1、0≦m<0.2およびn+m=1である)
変換素子。
【請求項13】
前記変換素子の総厚みが、10μm以上(≧10μm)である、
請求項
12に記載の変換素子。
【請求項14】
前記変換素子の総厚みが、115μm以上(≧115μm)である、
請求項
12に記載の変換素子。
【請求項15】
前記硬化層が少なくとも第1層および第2層を含み、
前記第2層が前記少なくとも1種の蛍光体を含まない、
請求項
12に記載の変換素子。
【請求項16】
前記第2層の厚みは、前記第1層の厚み以上である、
請求項
15に記載の変換素子。
【請求項17】
前記第1層の厚みが60μm以下(≦60μm)である、
請求項
15に記載の変換素子。
【請求項18】
活性電磁放射線発光層シーケンスと、
請求項
12に記載の変換素子と、を有し、
前記変換素子が、前記活性電磁放射線発光層シーケンス上に配置されている、
発光素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変換素子の製造方法、変換素子、および発光素子を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
波長変換層のような変換素子は、発光ダイオードから放射される電磁放射線を変換するために用いられる。変換素子を製造する場合、通常、マトリックス材料は蛍光体と混合されて、薄いシート状に加工される。例えば、ポリシロキサンマトリックスは大気中の水分と反応し、液状樹脂が固形物質に変化する。当該反応は、湿気硬化として知られている。当該プロセス中、樹脂は、硬化反応で生じる揮発成分の揮発によって、その質量の30%までを失う。そして、当該揮発量に相当する体積収縮が生じ、材料内部に歪みが生じることから、多くの場合、クラックが発生したり、シートの反りが生じたりする。複数のクラックが生じる材料は、変換素子に適用し難くい。
【0003】
従来、クラックおよび反りの抑制のため、変換層の厚みを制限したり、非晶質シリカのような無機フィラーの量を多くし、体積収縮する成分の相対的な量を低減する手法が行われている。しかしながら、厚みの厚い変換層が様々な用途で必要とされており、さらにフィラーの量が過剰になると、変換層の特性に悪影響を及ぼすことがある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態では、ポリシロキサン系波長変換素子の製造方法、および優れた特性を有する変換素子を提供する。さらに、本発明の実施形態は、高品質の変換素子や、このような変換素子を含む発光素子も提供する。
【0005】
一つの態様として、少なくとも1つの蛍光体および液状ポリシロキサン樹脂を提供する工程を含む変換素子の製造方法を提供する。
【0006】
変換素子とは、特定の第1波長範囲(first range of wavelengths)の電磁放射線(electromagnetic radiation)を吸収し、次いで第2波長範囲(second range of wavelengths)の放射線(radiation)を放出する素子、と解される。これらの波長範囲は、互いに異なっていてもよいが、吸収波長および発光波長が大幅に重なっていてもよい。吸収波長および発光波長は、変換素子中の蛍光体に応じて決定される。
【0007】
当該方法では、単一の蛍光体を使用してもよく、異なる蛍光体の混合物を使用してもよい。例えば、変換素子を発光素子に使用する際、暖白色ポイント(warm white colorpoint)、およびCRI値90以上が要求される場合等には、蛍光体の混合物を使用してもよい。このような蛍光体の混合物には、緑色蛍光体としてLu3Al5O12:Ce3+を使用可能であり、赤色蛍光体として(Sr,Ca)AlSiN3:Eu2+を使用可能である。また、所望のカラーポイント(colorpoint)に応じて、これら以外の多くの蛍光体や、蛍光体の混合物を同様に使用できる。
【0008】
以下に、当該方法に使用可能な非限定的な蛍光体のリストを示す。
(RE1-xCex)3(Al1-yA’y)5O12
ここで、REはY、Lu、Tb、およびGdの少なくとも1つを表し、xは範囲0<x≦0.1を表し、A’はScおよびGaの少なくとも1つを表し、yは範囲0≦y≦1を表す;
(RE1-xCex)3(Al5-2yMgySiy)O12
ここで、REはY、Lu、Tb、およびGdの少なくとも1つを表し、xは範囲0<x≦0.1を表し、yは範囲0≦y≦2を表す;
(RE1-xCex)3Al5-ySiyO12-yNy
ここで、REはY、Lu、Tb、およびGdの少なくとも1つを表し、xは範囲0<x≦0.1を表し、yは範囲0≦y≦0.5を表す;
(RE1-xCex)2CaMg2Si3O12:Ce3+
ここで、REはY、Lu、Tb、およびGdの少なくとも1つを表し、xは範囲0<x≦0.1を表す;
(AE1-xEux)2Si5N8
ここで、AEはCa、Sr、およびBaの少なくとも1つを表し、xは範囲0<x≦0.1を表す;
(AE1-xEux)AlSiN3
ここで、AEはCa、Sr、およびBaの少なくとも1つを表し、xは範囲0<x≦0.1を表す);
(AE1-xEux)2Al2Si2N6
ここで、AEはCaおよびSrの少なくとも1つを表し、xは範囲0<x≦0.1を表す;
(Sr1-xEux)LiAl3N4
ここで、xは範囲0<x≦0.1を表す;
(AE1-xEux)3Ga3N5
ここで、AEはCa、Sr、およびBaの少なくとも1つを表し、xは範囲0<x≦0.1を表す;
(AE1-xEux)Si2O2N2
ここで、AEはCa、Sr、およびBaの少なくとも1つを表し、xは範囲0<x≦0.1を表す;
(AExEuy)Si12-2x-3yAl2x+3yOyN16-y
ここで、AEはCa、Sr、およびBaの少なくとも1つを表し、xは範囲0.2≦x≦2.2を表し、yは範囲0<y≦0.1を表す;
(AE1-xEux)2SiO4
ここで、AEはCa、Sr、およびBaの少なくとも1つを表し、xは範囲0<x≦0.1を表す);
(AE1-xEux)3SiO5
ここで、AEはCa、Sr、およびBaの少なくとも1つを表し、xは範囲0<x≦0.1を表す。
【0009】
上記以外の蛍光体の使用も可能であり、上記リストの蛍光体を一部改変した蛍光体、例えばフッ化物や、他のハロゲン化物イオンを含む蛍光体等も使用可能である。
【0010】
液状ポリシロキサン樹脂は、部分硬化ポリシロキサン樹脂であってもよい。硬化後のポリシロキサン樹脂は固形物質である。ここで、液状ポリシロキサン樹脂は、モノマー化合物、オリゴマー化合物またはポリマー化合物を含む、前駆体材料である。一方、硬化ポリシロキサン樹脂は、ポリマー化合物を含む。
【0011】
一般に、ポリシロキサンは、ポリマーを構成する官能性モノマー単位によって分類できる。ポリシロキサン成分のモノマー単位は4種類あり、表1に、これらの典型的な略語と共に示す。
【表1】
【0012】
モノマー単位は、ケイ素原子に結合する酸素原子および炭素原子の相対的な数(relative number)によって互いに区別される。ケイ素原子に結合する酸素原子が存在しない場合、当該物質はシランと呼ばれる。これに対し、シロキサンでは、1~4個の酸素原子が、ケイ素原子に結合する。一般的な有機基をRとして表し、有機基が炭素を介してケイ素原子に結合し得るパターン(possibilities for the bonding)を表1に示した。例えば、主にD単位を有するポリシロキサンは、接着剤や封止剤用の組成物に使用される。
【0013】
上述の変換素子の製造方法に使用可能なポリシロキサンは、主にT単位を有するポリシロキサンである。当該T単位を有するポリシロキサン中の有機成分の量は、対応するD単位を有するポリシロキサン中の有機成分の量より少ない。有機成分の含有量が少ないと、熱安定性が良好になる。このようなT単位由来のポリシロキサンは、体積収縮を低減することで、変換素子、ひいてはLEDに使用可能となる。
【0014】
他の実施形態によれば、上述の方法は、液状ポリシロキサン樹脂の第1の部分から硬化ポリシロキサン粉末を調製する工程(preparing)をさらに含む。ポリシロキサン樹脂の第1の部分とは、所望の量の硬化ポリシロキサン粉末を調製するために使用する、ポリシロキサン樹脂の量を意味する。硬化ポリシロキサン粉末は、硬化し、粉砕したポリシロキサン樹脂等から構成される。当該粉末は、液状ポリシロキサン樹脂の不活性フィラーとして使用することができる。液状ポリシロキサン樹脂に硬化ポリシロキサン粉末を加えると、混合物中の液状ポリシロキサン樹脂の実質的な量が低減され、当該混合物を硬化させる際の収縮率が低減される。例えば、主にT単位で構成される液状メチルメトキシポリシロキサン樹脂100%は、硬化の際に30%体積減少する。一方、蛍光体35体積%、硬化ポリシロキサン粉末35体積%、および液状メチルメトキシポリシロキサン樹脂30体積%を含む混合物では、液状ポリシロキサン樹脂のみが体積変化し、他の成分は体積変化しない。そのため10%しか体積減少しない。また、硬化ポリシロキサン粉末の添加は、例えばヒュームドシリカのような他のフィラーとは対照的に、混合物の粘度に影響を及ぼし難い。
【0015】
硬化ポリシロキサン粉末の粒径は、硬化ポリシロキサン粉末および液状ポリシロキサン樹脂の混合物の流動性に殆ど影響を及ぼさないように、通常5μm~100μmとされる。ここで、硬化ポリシロキサン粉末はポリシロキサン樹脂と同じ物質であり、例えばミクロンサイズのシリカフィラー等とは対照的に、異なる屈折率を有する第2相を形成しないため、変換素子において光散乱を生じさせない。
【0016】
他の実施形態によれば、上述の変換素子の製造方法は、少なくとも1種の蛍光体と、上記硬化ポリシロキサン粉末と、液状ポリシロキサン樹脂の第2の部分とを含む混合物を調製する工程をさらに含む。ポリシロキサン樹脂の第2の部分とは、上述の硬化ポリシロキサン粉末を調製するために使用されないポリシロキサン樹脂をいう。混合物を調製する際の各成分の比率は、混合物の所望の粘度や、変換素子用の材料が有するべき光学特性に応じて、適宜調整される。混合物は、スラリー状であってもよい。
【0017】
また、他の実施形態によれば、上述の変換素子の製造方法は、上記混合物を成形し、硬化させ、硬化層を個片化する工程(singulating)を含む。これにより、液状ポリシロキサン樹脂が硬化ポリシロキサン粉末とともに硬化されて、変換素子となる。当該変換素子では、硬化ポリシロキサン樹脂がマトリックス材料であり、蛍光体および硬化ポリシロキサン粉末が当該マトリックス材料中に埋め込まれている。
【0018】
当該方法で製造する変換素子の厚みは、10μm~200μmとすることができる。当該変換素子の製造方法によれば、クラックや反りを生じさせることなく、変換素子の厚みを、例えば115μm超にする等、厚くすることができる。このような厚い厚みは、特定のLEDパッケージを形成する際に必要とされることがある。
【0019】
一つの態様として、少なくとも1つの蛍光体および液体ポリシロキサン樹脂を提供する工程と、液状ポリシロキサン樹脂の第1の部分から硬化ポリシロキサン粉末を調製する工程と、少なくとも1つの蛍光体、硬化ポリシロキサン粉末、および液状ポリシロキサン樹脂の第2の部分を含む混合物を調製する工程(preparing)と、混合物を成形および硬化して硬化層を形成する工程と、硬化層を個片化する工程と、を含む変換素子の製造方法を提供する。
【0020】
一実施形態における液状ポリシロキサン樹脂は次式で表される構造を含む。
【化1】
【0021】
ここで、T1およびT2は末端基を表し、R1~R4はそれぞれ側鎖基を表し、0.8≦n≦1であり、0≦m<0.2であり、n+m=1である。R-基およびT-基はすべて同じであってもよく、例えばメチル基であってもよい。他の実施形態によれば、それぞれの官能基が異なる基であってもよい。さらに他の実施形態によれば、一部の基が同じであり、残りの基は異なっていてもよい。また、いくつかの実施形態では、いずれかの基が、2つ以上の官能基で構成されていてもよい。
【0022】
また、一実施形態によれば、末端基T1およびT2は、アルコキシ基、ビニル基、水酸基、カルボン酸基、エステル基、有機化学分野で知られている反応性官能基、およびこれらの組み合わせからなる群から選ばれる化学反応性基を含む。
【0023】
別の実施形態によれば、末端基T1およびT2は、水素基、メチル基、エチル基、または任意のアルキル基、アリール基、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる、低反応性基(less reactive compounds)から選択される。
【0024】
また、別の実施形態によれば、R1~R4は、それぞれ独立して、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基、フェニル基、フェノキシ基、ビニル基、およびトリフルオロプロピル基を含む群から選択される。特に、R1~R4は、それぞれ独立に、メチル基およびメトキシ基から選択される。
【0025】
また、別の実施形態によれば、液状ポリシロキサン樹脂は、メトキシメチルポリシロキサンを含む。このようなメトキシメチルポリシロキサンの繰返し単位の理想的な構造の例を、以下の式1に示す:
【化2】
【0026】
メトキシ基の量は、10~50質量%が好ましく、15~45質量%が好ましく、30~40質量%がより好ましく、例えば32質量%である。式1における繰り返し単位の数nは適宜選択される。分子量、および繰り返し単位の数nは、ポリシロキサンの粘度が1~150mPasの範囲、好ましくは2~40mPasの範囲になるように調整される。本方法で使用するためには、ポリシロキサン樹脂が5重量%以下の溶媒を含有するほうがよく、溶媒の例には、トルエンまたはキシレンが含まれる。
【0027】
別の実施形態によれば、硬化ポリシロキサン粉末の調製工程は、大気状態(ambient conditions)での液状ポリシロキサン樹脂の第1の部分の硬化、ならびに硬化ポリシロキサン樹脂の加熱および粉砕を含む。大気状態での硬化は、例えば、少なくとも12~24時間行う。加熱は例えば、150℃~275℃の範囲で行う。粉砕は、ブレードミキサーを用いて、硬化したポリシロキサン樹脂を小さな粒子状に粉砕する方法とすることができる。当該方法によれば、硬化ポリシロキサン樹脂が硬化後に軟質、および/または柔軟である場合であっても、良好に粉砕できる。
【0028】
別の実施形態によれば、ヒュームドシリカを、硬化前の液状ポリシロキサン樹脂の第1の部分に添加する。ヒュームドシリカによれば、ポリシロキサン樹脂をさらなる処理ために厚くすることができる。ヒュームドシリカの比表面積は、100m2/g~300m2/gとすることができる。疎水性および親水性のいずれのヒュームドシリカ粉末も使用できるが、好ましくは疎水性ヒュームドシリカである。
【0029】
別の実施形態では、ヒュームドシリカを液状ポリシロキサン樹脂の第2の部分に添加してから混合物を調製する。また特に、ポリシロキサン樹脂の第1の部分と、ポリシロキサン樹脂の第2の部分に、同一のヒュームドシリカを添加してもよい。さらに、ポリシロキサン樹脂の量に対するヒュームドシリカの量は、ポリシロキサン樹脂の第1の部分およびポリシロキサン樹脂の第2の部分において、同じであってもよい。
【0030】
別の実施形態では、硬化ポリシロキサン粉末、少なくとも1つの蛍光体、および液状ポリシロキサン樹脂の第2の部分を混合して混合物を調製する。当該実施形態の方法は、「単層法(single layer method)」とも称される。このような混合物を、例えばドクターブレード技術によって層状に加工し、続いて硬化することで、固形物質(solid material)とする。本実施形態の方法は、シングルバッチプロセス(single batch process)であり、当該方法によれば、その上面および底面で同一の組成を有する変換素子が製造される。
【0031】
別の実施形態では、上記混合物に硬化剤を添加する。硬化剤は、使用するポリシロキサン樹脂に応じて選択される。硬化剤は例えば、チタンn-ブトキシド、またはチタンエチルアセトアセテート等のチタンアルコキシドから選択できる。メチルメトキシポリシロキサン樹脂を用いる場合には、チタンn-ブトキシドが好ましい。
【0032】
別の実施形態によれば、混合物の調製工程が、少なくとも1つの蛍光体と液状ポリシロキサン樹脂の第2の部分の一部とを混合して第1混合物を調製する工程と、硬化ポリシロキサン粉末と液状ポリシロキサン樹脂の第2の部分の残部とを混合して第2混合物を調製する工程とを含む。当該実施形態の方法は、二層法(double-layer method)とも称される。当該方法では、2つの層のための材料(two-layer material)をそれぞれ調製する。ここで、下層は蛍光体が充填されたポリシロキサン樹脂(phosphor-filled polysiloxane resin)を含み、上層は、硬化ポリシロキサン粉末が充填された、上記と同じポリシロキサン樹脂を含む。第1混合物および第2混合物は、スラリー状であってもよい。
【0033】
例えばドクターブレードプロセス(doctor-blading process)によって、2つの混合物を上下層になるように成膜(deposit)する。まず、第1混合物を成膜して、蛍光体が充填された第1層(phosphor-filled first layer)を形成する。数秒以内に、第2混合物を成膜して、蛍光体を含まない第2層(phosphor-free second layer)を形成する。2つの層は、同時に硬化してもよい。蛍光体を含まない第2層中の硬化ポリシロキサン粉末の量は、その硬化中の体積収縮量が、蛍光体が充填された第1層の体積収縮量と一致するように選択される。これにより、硬化中のクラックおよび反りが抑制される。また、当該実施形態によれば、蛍光体の濃度が部分的に非常に高い変換素子が得られる。そして、当該部分をLEDに取り付けると、蛍光体粒子からLEDへの熱伝達性が改善される。その結果、変換素子の過熱が抑制される。
【0034】
変換素子を製造する際に、変換素子の用途に応じて、単層法および二層法のいずれを選択してもよい。熱管理が重要視される、非常に高出力なLEDデバイスでは、二層法が好ましい。
【0035】
別の実施形態では、第1混合物および第2混合物に硬化剤を添加する。硬化剤は、例えば、チタンn-ブトキシド、またはチタンエチルアセトアセテート等のチタンアルコキシドから選択できる。
【0036】
別の実施形態では、第1混合物を成形して第1層を形成し、第2混合物を第1層上に成形して第2層を形成する。このとき、第1層の厚みを、第2層の厚み以下とする。つまり、蛍光体を含まない第2層(phosphor-free second layer)は、蛍光体を含有する第1層(phosphor-containing first layer)より厚くてもよい。
【0037】
別の実施形態では、第1混合物と第2混合物とを同時に硬化する。つまり、第1混合物で構成される第1層と、第2混合物で構成される第2層とを、同時に硬化する。
【0038】
別の態様として、変換素子を提供する。当該変換素子は、少なくとも1つの蛍光体と、硬化ポリシロキサン粉末と、を含む硬化層を有し、蛍光体および硬化ポリシロキサン粉末は、硬化ポリシロキサン樹脂を含むマトリックス材料中に埋め込まれている。
【0039】
上述の方法で開示された全ての特徴及び特性は変換素子にも適用され、その逆も同様である。例えば、上述の蛍光体、硬化ポリシロキサン粉末、およびポリシロキサン樹脂に関して開示された特徴は、変換素子中の蛍光体、硬化ポリシロキサン粉末、およびポリシロキサン樹脂にも適用される。さらに、変換素子は、変換素子を製造する際に添加される硬化剤や、ヒュームドシリカ等のその他の化合物を含んでいてもよい。
【0040】
一実施形態によれば、少なくとも1つの蛍光体および液体ポリシロキサン樹脂を提供する工程と、液状ポリシロキサン樹脂の第1の部分から硬化ポリシロキサン粉末を調製する工程と、少なくとも1つの蛍光体、硬化ポリシロキサン粉末、および液状ポリシロキサン樹脂の第2の部分を含む混合物を調製する工程と、混合物を成形および硬化して硬化層を形成する工程と、硬化層を個片化する工程と、を含む方法で変換素子が製造される。
【0041】
換言すると、変換素子は、上述の方法によって製造することができる。
【0042】
一実施形態において、変換素子の総厚みは10μm以上である。特に、厚みは、10~200μmの範囲から選択することができる。別の実施形態によれば、変換素子は、115μm以上の総厚みを有する。このように厚みが厚くなっても、当該変換素子では、材料にクラックや反りが生じない。
【0043】
別の実施形態によれば、硬化層は、少なくとも1つの第1層と、蛍光体を含まない、少なくとも1つの第2層と、を含む。変換素子は、その他の層、特に蛍光体を含まない追加の層(additional phosphor-free layers)を含んでいてもよい。つまり、当該実施形態によれば、2層以上から構成される多層変換素子が提供される。
【0044】
別の実施形態では、第2層の厚みが、第1層の厚み以上である。変換素子において、より厚い第2層は、透明な非蛍光層(non-fluorescent layer)であってもよい。少なくとも2層を含む変換素子では、良好な熱管理が可能となるが、これは蛍光材料(即ち、少なくとも1種の蛍光体)がLEDチップの可能な限り近くに配置されて、主な熱除去経路が、チップから下側基板に向けて形成されるためである。例えば、総厚みが115μm以上の変換素子では、60μm以下の厚みの、蛍光体を含む第1層を含んでいてもよい。この場合、第1層がLEDに面するように変換素子を配置すると、蛍光体がLEDの表面から60μm以内に配置される。別の実施形態における第1層の厚みは、60μm以下(≦60μm)である。
【0045】
上述のように、T単位を主に含む典型的なメトキシメチルポリシロキサンでは、硬化によって約30%の体積収縮がある。一方、少なくとも2つの層を含む変換素子では、第1層中に、蛍光体を60体積%以下含む。蛍光体粒子は収縮しないことから、第2層において当該メトキシメチルポリシロキサンの収縮量が相殺されない限り、2つの層の収縮係数が異なり、材料が反ったり割れたりする。蛍光体を含まない第2層(second phosphor-free layer)は、蛍光体を含む第1層より収縮し、素子は第2層に向かってカールし、材料が裂けたりする。このような問題は、例えば、第2層のポリシロキサン樹脂に硬化ポリシロキサン粉末を添加する、上述の変換素子の製造によれば生じ難くしたり(reduced)、回避したり(avoided)できる。つまり、当該変換素子は、LEDに使用可能な、高品質なクラックフリー材料(high quality crack-free material)で構成される。
【0046】
別の態様では、活性電磁放射線発光層シーケンス(active electromagnetic radiation emitting layer sequence)と、当該活性電磁放射線発光層シーケンス上に配置された、上述の特性を有する変換素子と、を含む発光素子を提供する。
【0047】
変換素子のすべての特徴および特性は発光素子にも適用され、その逆も同様である。
【0048】
一実施形態では、上記発光素子が、発光ダイオード(LED)を含む。
【0049】
さらなる利点、有益な実施形態および展開を、図および実施例を用いて以下で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】
図1は、例示的な実施形態の変換素子の模式断面図である。
【
図2】
図2は、例示的な実施形態の変換素子の模式断面図である。
【
図3】
図3は、例示的な実施形態の変換素子の断面写真である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下の実施例および図において、同一の構成は同一の符号で表す。描写された部分やその比率は縮尺通りではなく、明示のため、例えば各層等は実際より大きく描写されている。
【0052】
図1に、マトリックス材料としてのポリシロキサン樹脂20と、その中に埋め込まれた蛍光体30と、を含む変換素子10を示す。ポリシロキサン樹脂20は、液状の部分硬化ポリシロキサン樹脂から得られる。また、ポリシロキサン樹脂20には、同一の液状ポリシロキサン樹脂由来の硬化ポリシロキサン粉末25が埋め込まれている。当該変換素子10を製造する際、必要に応じて、ヒュームドシリカおよび硬化剤を、液状ポリシロキサン樹脂および硬化ポリシロキサン粉末25に添加する。
図1に示す変換素子10は、単層法で形成したものであり、硬化および粉砕によって形成された硬化ポリシロキサン粉末(milled cured polysiloxane powder)25を追加フィラー(additional filler)として、部分硬化液状ポリシロキサン樹脂、一種の蛍光体もしくは複数種の蛍光体の混合物、および任意のヒュームドシリカやチタンn-ブトキシド等の硬化剤と、を含む系に添加している。
【0053】
図2は変換素子10の別の実施形態を示しており、当該変換素子10は2層で構成されている。第1層はポリシロキサン樹脂20と、当該ポリシロキサン樹脂20に埋め込まれた少なくとも1つの蛍光体30と、を含み、任意でヒュームドシリカをさらに含む。第2層は、硬化ポリシロキサン粉末25が埋め込まれたポリシロキサン樹脂20を含む。また、第2層のポリシロキサン樹脂20は、任意でヒュームドシリカをさらに含む。
【0054】
このような変換素子10は、2つの層のための材料(two-layer material)を調製する二層法で製造する。2つの層は、ドクターブレードプロセス(doctor blading process)によって積層する。蛍光体が充填された第1層を最初に形成し、数秒以内に、透明な第2層を第1層上に形成する。そして、2つの層を同時に硬化する。第2層のポリシロキサン樹脂20中の硬化ポリシロキサン粉末25の量は、硬化時の体積収縮が、蛍光体30が埋め込まれたポリシロキサン樹脂20を含む第1層の体積収縮と一致するように選択される。これにより、硬化中のクラック及び反りが抑制される。
【0055】
2層型の変換素子の製造には、以下の材料を使用できる。液状ポリシロキサン樹脂は、調製したメトキシメチルポリシロキサン、または市販のメトキシメチルポリシロキサンである。メトキシ基の含有量は、10~50質量%であればよく、例えば32質量%である。分子量は、粘度が1~150mPasになる範囲であればよく、その粘度は2~40mPasが好ましい。
【0056】
100~300m2/gの比表面積を有するヒュームドシリカを添加してもよい。さらに、硬化剤としては、チタンn-ブトキシドを使用する。
【0057】
当該方法および関連する材料を使用すれば、適切な蛍光体または蛍光体の混合物を使用して、基本的に(essentially)あらゆるカラーポイント(color point)を実現できる。
【0058】
まず、フィラーとなる硬化ポリシロキサン粉末25を調製する。そのため、所望の量の液状部分硬化ポリシロキサン樹脂を、容器に測り取る。任意で、5質量%~40質量%、例えば、25質量%のヒュームドシリカを液状ポリシロキサン樹脂に添加して混合し、ヒュームドシリカを十分に分散(incorporate)させる。いずれの場合においても、チタンn-ブトキシドを、濃度が液状ポリシロキサン樹脂の0.5質量%~3.0質量%、例えば1質量%となるように添加する。ポリシロキサン樹脂を大気状態(ambient conditions)で少なくとも12~24時間硬化させる。大気状態での硬化後(After the ambient cure)、固形物質(solid material)を150~275℃で2~8時間加熱し、粉砕して粉末状にする。粉砕後の硬化ポリシロキサン粉末25の粒径は、5μm~100μmの範囲とする。
【0059】
次に、液状ポリシロキサン樹脂5質量%~40質量%、例えば25質量%と、ヒュームドシリカとを含む、ポリシロキサンスラリーを調製する。
【0060】
続いて、蛍光体または蛍光体の混合物30を含む第1混合物を調製する。そこで、例えば、29.4質量%のポリシロキサンスラリーと、56.5質量%の緑色蛍光体と、14.1質量%の赤色蛍光体とを混合する。
【0061】
硬化ポリシロキサン粉末25と液状ポリシロキサン樹脂と、任意でヒュームドシリカと、を混合し、第2混合物を調製する。そこで、例えば、64.8質量%のポリシロキサンスラリーと、35.2質量%の硬化ポリシロキサン粉末25とを組み合わせる。
【0062】
さらに、例えばチタンn-ブトキシド等の硬化剤を、第1混合物および第2混合物に添加し、第1混合物を含有する第1層、および第2混合物を含有する第2層を形成する。硬化剤の濃度は、それぞれの混合物においてポリシロキサン樹脂の量の約0.5質量%~3.0質量%である。
【0063】
さらに、第1混合物を含有する第1層と第2混合物を含有する第2層とを含むテープ状積層体(combined tape)を硬化させ、個片化して変換素子10を得る。このとき、積層体(multilayer material)は、大気条件(ambient conditions)下で硬化させることが可能である。また、テープ状積層体(tape)は、パンチング、スライシング、ダイシング、または他の適当な方法によって個々の変換素子に個片化可能である。
【0064】
変換素子10は一般的な波長変換材料と同様に、最終的に光学製品に組み込んで使用される。通常、個々の変換素子10は、適切な接着剤、一般的にはシリコンによって、LEDチップの表面等、発光素子表面に貼り付けられる。
【0065】
LEDに適用可能な蛍光材料はいずれも、当該方法に使用可能である。したがって、当該技術によれば、ほとんどすべてのカラーポイントを実現できる。また、効率的かつ安定な変換素子10は、単一の蛍光体30または蛍光体の混合物30によって実現可能である。
【0066】
ヒュームドシリカおよび蛍光体30以外にも、その他多くの添加剤を、スラリー状態の第1混合物および/または第2混合物に含め、得られる変換素子10の特性を変化させてもよい。例えば、屈折率を高めるために、ナノサイズのZrO2を添加してもよい。例えばアルミナ、窒化アルミニウム、または六方晶窒化ホウ素等の高い熱伝導性を有するナノ粒子を添加して、変換素子を低温での動作できるようにしてもよい。
【0067】
変換素子10は、上述のように1層であってもよく、2層であってもよく、任意の層数であってもよい。硬化ポリシロキサン粉末25によれば、厚い膜や、異なる組成の膜が得られる。
【0068】
図3は、2つの層を有する変換素子10の断面写真であり、第1層(下側(bottom))はポリシロキサン樹脂20および蛍光体30を含み、第2層(上側(top))はポリシロキサン樹脂20および硬化ポリシロキサン粉末25を含む。硬化ポリシロキサン粉末は、ポリシロキサン樹脂20に埋め込まれた、鱗片上の粉末粒子であってもよい。変換素子10の総厚みは200μmであり、第1層の厚みは約50μmである。このような変換素子10がLEDチップの表面上に配置されると、蛍光物質、すなわち蛍光体30が、LED表面から約50μmの第1領域(first)内に位置する。
【0069】
図4に、発光素子、例えば、LEDパッケージの概略断面図を示す。活性電磁放射線発光層シーケンス50が、ハウジング60内に配置される。当該活性電磁放射線発光層シーケンス50上に、上述の変換素子10が配置される。これらの周囲には、例えば反射シール材等のシール材70が配置される。活性電磁放射線発光層シーケンス50は、光、すなわち第1波長領域100の電磁放射線を放出する。変換素子10は第1波長領域100の電磁放射線の少なくとも一部を吸収し、第1波長領域100よりも長い波長を有する第2波長領域200の放射線に変換する。発光素子からの総合的な発光(entire emission)は、第1波長範囲100および第2波長範囲200で構成される。
【0070】
本発明の保護範囲は、上記実施例に限定されない。本発明は、それぞれの新規な特徴およびその組み合わせによって実現され、この特徴または組み合わせが特許請求の範囲または実施例に明示的に記載されていないとしても、本発明には、特許請求の範囲に記載されている任意の特徴のすべての組み合わせが含まれる。
【0071】
本特許出願は米国特許出願第15/981,707号の優先権を主張し、本開示内容は、引用により本明細書に組み込まれる。
【符号の説明】
【0072】
10 変換素子
20 ポリシロキサン樹脂
25 硬化ポリシロキサン粉末
30 蛍光体
60 ハウジング
70 シール材
100 第1波長領域の放射線(radiation of the first wavelength range)
200 第2波長領域の放射線(radiation of the second wavelength range)