(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-21
(45)【発行日】2022-09-30
(54)【発明の名称】折り畳み可能な車輪および折り畳み可能な車輪の作成方法
(51)【国際特許分類】
B60C 3/08 20060101AFI20220922BHJP
B60C 7/00 20060101ALI20220922BHJP
B60B 25/02 20060101ALI20220922BHJP
B60B 19/00 20060101ALI20220922BHJP
【FI】
B60C3/08
B60C7/00 H
B60B25/02 A
B60B19/00 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021103305
(22)【出願日】2021-06-22
(62)【分割の表示】P 2018526131の分割
【原出願日】2016-11-15
【審査請求日】2021-07-21
(32)【優先日】2015-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591086452
【氏名又は名称】カーステン マニュファクチュアリング コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン エイ. ソルハイム
(72)【発明者】
【氏名】エリック ブイ. コール
(72)【発明者】
【氏名】ニール ジェイ. クラーク
【審査官】岩本 昌大
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0117637(US,A1)
【文献】特表2016-500613(JP,A)
【文献】特開2018-058587(JP,A)
【文献】特表2008-539113(JP,A)
【文献】特開2005-212675(JP,A)
【文献】実開平4-127001(JP,U)
【文献】特開2015-193379(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0319591(US,A1)
【文献】特開2012-196995(JP,A)
【文献】特開2016-124539(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102328717(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 1/00-19/12
B60B 9/00- 9/28
B60B 1/00- 1/14
B60B 11/00-11/10
B60B 19/00-19/14
B60B 25/00-25/22
B60B 33/00-33/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車軸と、
複数の車輪部と、
複数のスペーサであって、回転軸を画定するスペーサ・ハブ部分を各スペーサが有する、複数のスペーサと、を備えており、
各車輪部が、
リム部分と、
回転軸を画定するハブ部分と、
一対のスポークであって、各スポークが、前記ハブ部分を前記複数の車輪部のうちの1つの前記車輪部の前記リム部分に接続する、一対のスポークと、を有しており、
各車輪部の前記リム部分と前記ハブ部分と前記一対のスポークは一体的に接続されており、
前記複数の車輪部が、
前記複数の車輪部の前記リム部分が円を協同的に画定する展開された位置から前記複数の車輪部の前記リム部分の各々が前記円の一部を画定する折り畳まれた位置へ前記回転軸の周りで互いに対して回転可能である、車輪。
【請求項2】
前記車軸は、前記車輪部の前記回転軸と同軸である各車輪部の中心ボア内に挿入可能であることによって各車輪部の前記ハブ部分を取り外し可能に受容するように構成されており、
各車輪部が前記車軸に対して回転可能であり、
前記車軸はさらに、前記車輪部の前記回転軸と同軸である各スペーサの各スペーサ・ハブ部分の中心ボア内に挿入可能であることによって各スペーサの前記スペーサ・ハブ部分を取り外し可能に受容するように構成されており、
各スペーサが前記車軸に対して回転可能である、請求項1に記載の車輪。
【請求項3】
前記複数のスペーサの各スペーサは、前記複数の車輪部のうちの少なくとも1つの車輪部に隣接して配置されており、
前記複数のスペーサは、前記車輪部の適正な間隔を維持する手助けをする、請求項2に記載の車輪。
【請求項4】
前記複数のスペーサは、ポリテトラフルオロエチレンを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の車輪。
【請求項5】
前記車輪部が、前記展開された位置において、互いに対する回転から実質的に固着される、
請求項1~4のいずれか一項に記載の車輪。
【請求項6】
前記折り畳まれた位置または前記展開された位置において、前記リム部分に装着可能であるように構成されたタイヤをさらに備える、
請求項1~5のいずれか一項に記載の車輪。
【請求項7】
各リム部分がタイヤ部分を備える、
請求項1~5のいずれか一項に記載の車輪。
【請求項8】
各車輪部が、半径方向に構成されたスロット、および別の車輪部の前記スロット内に受容されるように構成されたピンを備え、1つの車輪部の前記ピンの隣接する車輪部の前記スロットの内側における運動が、前記隣接する車輪部に対する前記1つの車輪部の回転の範囲を画定して
おり、
各スペーサが、隣接する車輪部の前記半径方向に構成されたスロットに対応した半径方向に構成されたスロットを有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の車輪。
【請求項9】
前記リム部分が、前記展開された位置において、前記車輪部の周囲の円周帯上に経路を実質的に画定する、
請求項1~8のいずれか一項に記載の車輪。
【請求項10】
前記タイヤが、複数のトラック部を備える、
請求項6に記載の車輪。
【請求項11】
前記複数のトラック部が、前記車輪部を受容するように構成された複数の溝を画定しており、さらに、前記車輪部が前記溝に対して移動することを可能にするように構成される、
請求項10に記載の車輪。
【請求項12】
前記トラック部の各々が、
中央部材から延びる複数の突出部であって、複数のスロットを部分的に画定する複数の突出部と、
N個の突出部を含む前記中央部材の第1の側面と、
N-1個の突出部を含む前記中央部材の対向する第2の側面と、を有しており、
前記第1の側面上の前記突出部が、第1の隣接するトラック部のスロットと係合するように構成され、前記第2の側面上の前記突出部が、第2の隣接するトラック部のスロットと係合するように構成される、
請求項10に記載の車輪。
【請求項13】
Nが2に等しい、
請求項12に記載の車輪。
【請求項14】
車輪を製造する方法であって、
車軸を形成することと、
複数の車輪部を形成することであって、各車輪部がリム部分、回転軸を画定するハブ部分、および一対のスポークを備
え、各スポークが、前記ハブ部分を前記複数の車輪部のうちの1つの前記車輪部の前記リム部分に接続する、複数の車輪部を形成すること
と、
複数のスペーサを形成することであって、回転軸を画定するスペーサ・ハブ部分を各スペーサが有する、複数のスペーサを形成することと、を含み、
各車輪部の前記リム部分と前記ハブ部分と前記一対のスポークは一体的に接続されており、
前記複数の車輪部が、
前記複数の車輪部の前記リム部分が円を協同的に画定する展開された位置から前記複数の車輪部の前記リム部分の各々が前記円の一部を画定する折り畳まれた位置へ前記回転軸の周りで互いに対して回転可能である、方法。
【請求項15】
前記車軸は、前記車輪部の前記回転軸と同軸である各車輪部の中心ボア内に挿入可能であることによって各車輪部の前記ハブ部分を取り外し可能に受容するように構成されており、
各車輪部が前記車軸に対して回転可能であり、
前記車軸はさらに、前記車輪部の前記回転軸と同軸である各スペーサの各スペーサ・ハブ部分の中心ボア内に挿入可能であることによって各スペーサの前記スペーサ・ハブ部分を取り外し可能に受容するように構成されており、
各スペーサが前記車軸に対して回転可能である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記複数のスペーサが前記車輪部の適正な間隔を維持する手助けをするように、前記複数のスペーサの各スペーサを、前記複数の車輪部のうちの少なくとも1つの車輪部に隣接して配置させること、をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記複数のスペーサは、ポリテトラフルオロエチレンを有する、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記車輪部が、前記展開された位置において、互いに対する回転から実質的に固着される、請求項14~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記折り畳まれた位置または前記展開された位置において、前記リム部分に装着可能であるように構成されたタイヤを形成することをさらに含む、
請求項14~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
各リム部分を形成することは、各リム部分と一体であるタイヤ部分を形成することを有する、請求項14~18のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2012年10月29日に出願された米国特許仮出願第61/719,634号の利益を主張する、2013年10月25日に出願され、現在は米国特許第8,833,864号明細書である米国特許出願第14/063,601号の継続出願である、2014年7月22日に出願された米国特許第14/337,640号の一部継続出願であり、これら出願の開示は、参照により、本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、一般に車輪に関し、より一般的には折り畳み可能な車輪および折り畳み可能な車輪の作成方法に関する。
【背景技術】
【0003】
一部の運動機器は移動のために車輪の付いた車両を必要とすることがある。例えばカヤックは、川または湖に車輪の付いたカヤックカートに載せて移動されてもよい。カヤックを水上に浮かべる前に、カヤックカートはカヤックから取り外され、カヤック上に保管されてもよい。カヤックカートは、使用されないときに、カートのサイズを低減するために折り畳み可能なフレームを有してもよい。別の例では、ゴルフをする人は、肩に掛けた自身のゴルフバッグをゴルフ手押しカートまたは電動ゴルフカートで運ぶことができる。ゴルフ手押しカートは、通常カートを動かすために2個の車輪が取り付けられたフレームを有する。またフレームは、カートの均衡を保ち、引くまたは押すために人によって保持されるハンドル、および人のゴルフバッグを載せるための台または基部を含んでもよい。フレームは、保管および/または移送のために、使用しないときに手押しカートのサイズを低減するために折り畳み可能であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】展開された位置に示された、一実施形態による車輪の斜視図である。
【0005】
【
図2】折り畳まれた位置に示された、
図1の車輪の斜視図である。
【0006】
【
図3】一実施形態による、タイヤなしで示された
図1の車輪の斜視図である。
【0007】
【
図4】折り畳まれた位置に示された、
図3の車輪の斜視図である。
【0008】
【0009】
【
図6】展開された位置に示された、
図1の車輪の部分正面斜視図である。
【0010】
【
図7】一実施形態による車輪とともに使用されるタイヤを示す図である。
【0011】
【0012】
【
図10】一実施形態による
図3の車輪上への
図7のタイヤの装着を示す図である。
【
図11】一実施形態による
図3の車輪上への
図7のタイヤの装着を示す図である。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【
図15】一実施形態による、展開および折り畳み機構を備えた
図1の車輪を示す図である。
【
図16】一実施形態による、展開および折り畳み機構を備えた
図1の車輪を示す図である。
【
図17】一実施形態による、展開および折り畳み機構を備えた
図1の車輪を示す図である。
【
図18】一実施形態による、展開および折り畳み機構を備えた
図1の車輪を示す図である。
【0017】
【
図19】それぞれ展開された位置および折り畳まれた位置における、別の実施形態による車輪を示す図である。
【
図20】それぞれ展開された位置および折り畳まれた位置における、別の実施形態による車輪を示す図である。
【0018】
【
図21】折り畳まれた位置における、別の実施形態による車輪を示す図である。
【
図22】折り畳まれた位置における、別の実施形態による車輪を示す図である。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【
図28】それぞれ展開された位置および折り畳まれた位置における、一実施形態による車輪の側面図である。
【
図29】それぞれ展開された位置および折り畳まれた位置における、一実施形態による車輪の側面図である。
【0023】
【0024】
【0025】
【
図34】タイヤ部を有する一実施形態による、車輪の車輪部の部分斜視図である。
【0026】
【
図35】展開された位置における一実施形態による車輪を示す図である。
【
図36】展開された位置における一実施形態による車輪を示す図である。
【0027】
【
図37】折り畳まれた位置における
図35の車輪を示す図である。
【
図38】展開された位置における一実施形態による車輪を示す図である。
【
図39】折り畳まれた位置における
図35の車輪を示す図である。
【
図40】折り畳まれた位置における
図35の車輪を示す図である。
【0028】
【0029】
【
図42】一実施形態による車輪の製造方法の流れ図である。
【0030】
【
図43】それぞれ一実施形態による車輪を有する、展開された位置および収納された位置における、ゴルフクラブバッグを運ぶためのカートを示す図である。
【
図44】それぞれ一実施形態による車輪を有する、展開された位置および収納された位置における、ゴルフクラブバッグを運ぶためのカートを示す図である。
【0031】
【
図45】展開された位置にありかつトラック・アセンブリを有する車輪の別の実施形態の透視図である。
【0032】
【
図46】折り畳まれた位置にある
図45の車輪の透視図である。
【0033】
【
図47】折り畳まれた位置を展開された位置と比較する、
図45および
図46の車輪の側面図である。
【0034】
【0035】
【
図49】外表面を例証する、
図45の車輪のトラック部の透視図である。
【0036】
【
図50】内表面を例証する、
図49のトラック部の透視図である。
【0037】
【0038】
【0039】
【
図53】外表面を例証する、
図45のトラック・アセンブリの一部分の透視図である。
【0040】
【
図54】内表面を例証する、
図53のトラック・アセンブリの一部分の透視図である。
【0041】
【
図55】
図53のトラック・アセンブリの一部分に固定されるように構成された、
図45の車輪の車輪部の透視図である。
【0042】
【
図56】隣接する車輪部間に位置付けられるスペーサを例証する、
図45の車輪の透視図である。
【0043】
【
図57】展開された位置にありかつトラック・アセンブリを有する車輪の別の実施形態の透視図である。
【0044】
【
図58】
図57の線58-58に沿って見た、
図57の車輪のトラック・アセンブリの一部分の透視図である。
【0045】
【
図59】展開された位置にある車輪部をさらに例証するために取り外されたトラック・アセンブリの一部分、および車輪部に固定されたトラック・アセンブリの一部分を有する、
図57の車輪の透視図である。
【0046】
【
図60】単一の車輪部のみを例証するために取り外されたハブ・アセンブリの一部分を有する、
図57の車輪の透視図である。
【0047】
【0048】
【
図62】外表面を例証する、
図57の車輪のトラック・アセンブリと一緒に使用するための代替的なトラック部の透視図を示す。
【0049】
【
図63】内表面を例証する、
図62のトラック部の透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1および2を参照すると、本明細書に説明された製造の装置、方法および物品の一例による車輪100が示されている。車輪100は、ハブアセンブリ102およびタイヤ104を含み、タイヤ104の少なくとも一部は、地面と接触するためにハブアセンブリ102の周囲に装着される。また車輪100は、その上にハブアセンブリ102が回転可能に装着される車軸106も含む。1つまたは複数の車輪100は、あらゆる物体を移送するためのカートまたは車両で使用されてもよい。
【0051】
図1は展開された位置における車輪100を示す。移送および/または保管のための車輪100のサイズを低減するために、人が車輪100を
図2に示された折り畳まれた位置に折り畳んでもよい。例えば自動車のトランクは、手押しカートの車輪100が展開された位置にあるときに、ゴルフクラブ用の手押しカートを収容するために充分な空間を有さないことがある。車輪100を折り畳まれた位置において置くことにより、手押しカートおよび車輪100は、移送のために自動車のトランクの内部に適合することができる。したがって、展開された位置から折り畳まれた位置に車輪を折り畳むことにより、車輪およびまたは車輪が取り付けられたあらゆる物体は占拠する空間をより小さくすることが可能になる。さらに以下に詳細に論じられるように、各車輪100は、手押しカートおよび車輪100によって占拠され得る空間をさらに低減するために、手押しカートから取外し可能であってもよい。
【0052】
また
図3~6を参照すると、それぞれハブアセンブリ102が展開された位置および折り畳まれた位置において示されている。ハブアセンブリ102は複数の積層された車輪部110を含む。各車輪部110は中心孔114を備えたハブ部112を含む。車輪部110は、中心孔114が車軸106を受け入れるための細長い孔を形成するために軸方向に位置合わせされるように、同心に積層されてもよい。各車輪部110は少なくとも1つのスポーク116およびリム118を含んでもよい。
図1~5の例では、各車輪部110は、第1のリム118に連結するために、ハブ部112から半径方向に突出する第1の対のスポーク116を有し、さらに、第2のリム118に連結するために、ハブ部112から第1の対のスポーク116と反対側に半径方向に突出する第2の対のスポーク116を有する。各リム118はタイヤ104の一部を受け入れて支持する。各車輪部110は、ハブ部112から1つまたは複数のリム118に延在する、あらゆる数のスポーク116を含んでもよい。例えば各リム118は、唯一のスポーク116または複数のスポーク116に連結されてもよい。スポーク116はあらゆる形状であってもよい。例えば各スポーク116は、真っ直ぐであっても、スポークの長さに沿って1つまたは複数の場所で曲げられても、かつ/または湾曲部を有してもよい。
図1~5の例では、スポーク116は、車輪100が使用される際にバネとして機能するように湾曲していてもよい。したがって、車輪100の作動中にリム118上に力が掛けられる際、各スポーク116の湾曲した形状は、スポーク116が衝撃吸収機能を提供するように、スポーク116の弾性曲げを促進する。
【0053】
各車輪部110は、
図4に示された折り畳まれた位置から
図3に示された展開された位置に車輪部110が展開できるように、車軸106を中心に自由に回転可能であってもよい。車輪部110の数、各車輪部110の厚さ、および/または各車輪部110の半径方向スパンは、車輪100の展開された位置において真円車輪、すなわち約360度が車輪100によって画定され、リム118が車輪100の適切な作動のためにタイヤ104に充分な支持を提供するように決定され得る。車輪100の作動中のあらゆる時点でタイヤ104に充分な支持を提供することは、車輪100と地面との間の接触点の数によって画定されてもよい。各リム118は1つの接触点を有すると画定されてもよく、本明細書では接触点と呼ばれるが、接触点は地面に接触するリム118の領域を表してもよい。車輪100と地面との間の接触点の数を増加させることにより、車輪100の安定性を増加させることができ、それ故、車輪100が取り付けられた車両、すなわち手押しカートの安定性を増加させる。
【0054】
各車輪部110の半径方向スパンは、車輪100の展開された位置における隣接した車輪部110に対する各車輪部110の半径方向位置、および必要とされ得る車輪部110の数を決定してもよい。
図5に示されたように、また本明細書に使用されるように、半径方向スパン119は、概して車輪100の作動中に地面に接触するリム118の長さを画定してもよい。例えば車輪部110の1対のリム118の各リム118が、約90度の半径方向スパンを画定する場合、リム118が2個の隣接したリム118の間に概していかなる重複または隙間もない、真円または約360度を画定するように、2個の車輪部110のみが必要とされてもよく、または各リム118は、概して車輪100を画定する真円上に90度の半径方向スパンを画定してもよい。換言すると、各車輪部110は、概して車輪を画定する真円上に180度の半径方向スパンを確定してもよい。別の例では、車輪部110の1対のリム118の各リム118が、約45度の半径方向スパン119を有する場合、リム118が2個の隣接したリム118の間に概していかなる重複または隙間もない、真円または約360度を画定するように、4個の車輪部110、すなわち8個のリム118が必要とされてもよい。したがって車輪100の一般的構成は以下の例示的方程式によって画定されてもよい。
【数1】
【0055】
上式でWは車輪部の数を表し、Nは各車輪上の対向するリム118の数を表し(例えばNは
図2~5の例では2である)、Cは地面の接触点の数を表し、Rは隣接した車輪部に対する各車輪部の半径方向の間隔を(度で)表す。
【0056】
上述されたように、車輪100と地面との間の接触点の数が増加することにより、車輪100の安定性が増加することがある。各リム118は、地面に1つの接触点で接触してもよい。地面にあらゆる時点で接触する複数の接触点、すなわち複数のリム118を提供することにより、車輪100の安定性は増加することがある。換言すると、車輪100の作動中のあらゆる時点で地面との接触点の数が増加することにより、車輪100の幅が増加し、それによって車輪100を形成するために使用され得る車輪部110の数が増加する。
【0057】
図5を参照すると、車輪100の一例は、各車輪部が約45度の半径方向スパン119を有するリム118を有する場合が示されている。したがって隣接した車輪部110は、
図5に示されたように、概して車輪100の展開された位置において約45度だけ半径方向に離間されてもよい。
図5の例では、4個の車輪部110、すなわち8個のリム118が、真円または約360度を画定するために必要とされるはずである。したがって、車輪100が4個の車輪部110で構築される場合、唯一のリム118、すなわち1つの接触点があらゆる時点で地面と接触する。車輪100の安定性を増加させるために、車輪100の作動中のあらゆる時点で車輪100上の4個の接触点が地面に接触し、すなわち4個のリム118が車輪100の幅を画定するように、16個の車輪部110が
図4の例に示されたように提供されてもよい。あらゆる数の車輪部110が、接触点を増減させるために提供されてもよい。例えば20個の車輪部110は、車輪100に対してあらゆる時点で地面に5個の接触点を提供するはずである。別の例では、12個の車輪部110は、地面に3個の接触点を提供するはずである。上記によれば、各リム118が約45度で広がる際に、車輪100の動作中のあらゆる時点で1個の接触点が地面に接触するように、少なくとも8個のリム118が必要とされてもよい。各リム118が約45度の半径方向スパン119を有する際に、車輪の幅に沿って接触点の数を増加するために、複数の4個の車輪部110が提供されてもよい。
図4の例では、車輪100に対する16個の車輪部110は、
図6に示されたように車輪の作動中のあらゆる時点で4個の接触点を提供する。
【0058】
車輪部110の数を増加することにより、車輪100の安定性、および/または車輪100が支持し得る重量が増加することがある。しかし車輪部110の数が増加することにより、折り畳まれた位置において車輪100のサイズおよび/または重量も増加することがある。したがって、各車輪部110のサイズ、および本明細書に記載されたように各車輪部110の他の特性は、1つまたは複数の車輪100が取り付けられ得るカートのサイズおよび負荷に依存して決定されてもよい。
【0059】
図6は、2個の車輪部110の展開された位置を示す。各車輪部110のリム118は半径方向突起120を含む。
図7~11を参照すると、タイヤ104は内面130および外面132を含んでもよい。外面132は平滑であってもよく、またはトレッドを有してもよい。内面130は、リム118上にタイヤ104の装着を提供するようなあらゆる構成を有してもよい。
図8および9の例では、内面130は、リブ134の間に複数の概ね平行な溝136を画定する、複数の概ね平行なリブ134を含む。リブ134および溝136は、内面130の一部に半径方向に広がってもよい。
図8および9の例では、リブ134および溝136は、タイヤ104の内面130の360度全体に広がる。
【0060】
図10および11を参照すると、隣接した溝136間の距離は、概して隣接した車輪部110の突起120間の距離に対応する。加えて各溝136の断面形状は、概して突起120の断面形状に対応してもよい。したがって、タイヤ104が車輪部110上に装着されると、突起120は溝136を係合し、概して溝136内に嵌合してもよい。突起120および溝136はあらゆる断面形状を有してもよい。
図11の例では、突起120は、概ね三角形の断面形状を有するように示されており、溝136も概ね対応する三角形の断面形状を有するように示されている。さらに溝136のサイズは、概して突起120のサイズに対応してもよい。ゴムなどの弾性材料から構築されるタイヤ104については、溝136は別法として、突起120を受領する際に突起120と概ね嵌合する係合を提供するために溝136が弾性的に展開するように、突起120より小さく形成されてもよい。タイヤは、タイヤが車輪100の折り畳まれた位置および展開された位置の両方において車輪100上に装着された構成を維持されるように、1つまたは複数のリム118に取り付けられてもよい。
【0061】
上述されたように、各車輪部110は、充分な数の接触点および概して車輪100に対して概ね均一に分配された接触点の位置を提供するために、車輪100の作動中に隣接した車輪部110に対してある特定の角度で位置付けられてもよい。例えば
図5の車輪部110は、車輪100の作動中のあらゆる時点で4個の均一に分配された接触点を提供するために、展開された位置において互いに対して約45度に位置付けられている。充分な数の接触点を提供し、接触点の位置を車輪上に概ね均一に分配する、展開された位置における車輪部110間の角度は、本明細書では展開角度と呼ばれることがある。展開角度は変数Rとして方程式(1)に示されている。したがって
図5の例に対する展開角度は約45度である。
【0062】
上に詳述され、また方程式(1)に関して説明されたように、展開角度は、車輪部110の構成および/または特性に依存して異なってもよい。互いに対して車輪部110の展開を制限し、かつ/または互いに対して展開角度で車輪部110の位置付けを提供するために、車輪100は、それによって隣接した車輪部110に対する各車輪部110の回転が展開角度に制限される、展開角度制限機構を含んでもよい。
図12に示された一例によれば、角度制限機構は、各車輪部110のハブ部112上の半径方向スロット140、および中心孔114に対するスロット142の反対側のハブ部112上に配置されてもよいピン144を含む。各半径方向スロット140の弧長は、概して展開角度以下であってもよい。
図12の例では、半径方向スロット140の弧長は約45度であり、これは展開角度と同じである。車輪部110が以下に詳細に説明されるように組み立てられると、すなわち互いの頂部に積層されると、各車輪部110のピン144は、隣接した車輪部110のスロット140の内部に置かれる。したがって隣接した車輪部が互いに対して回転されると、ピン144はスロット140内で動く。しかしピン144を有する車輪部110の半径方向運動を画定する、ピン144の半径方向運動は、スロット140の弧長によって制限される。
【0063】
各スロット140は、第1の端部150および第2の端部152を含む。車輪100の折り畳まれた位置において、各車輪部110のピン144は、隣接した車輪部110のスロット140の第1の端部150付近に配置される。車輪100が展開されるにつれて、ピン144は、ピン144がスロット140の第2の端部152に接触するまで、第1の端部150からスロット140内で動く。したがってスロット140は、互いに対して2個の隣接した車輪部110の回転を展開角度またはスロット140の半径方向弧長に制限する。各スロット140およびピン144の位置は、開示されたように車輪100を展開および折り畳み可能であるように決定されてもよい。
図12の例では、スロット140の第1の端部150は、概してハブ部112の中心長手軸154に沿って配置される。したがってスロット140の第2の端部152は、第1の端部150から約45度に配置される。またピン144は中心長手軸154上に配置されるが、中心孔114に対してスロット140の第1の端部150の反対側に配置される。以下に詳述されるように、ピン144およびスロット140の配置は、
図12に示されたように各車輪部110が隣接した車輪部に対して展開角度だけ回転されるように提供する。
【0064】
車輪100が展開された後、これは隣接した車輪部110に対して展開角度を有する各車輪部110によって画定され、車輪100は、車輪部110が互いに対して回転するのを防止する、あらゆるタイプの掛け金機構、ロッキング機構、および/または同様の機構により展開された位置に維持されてもよい。例えば各車輪部110は、車輪部110が車輪100の展開された位置にあるときに、車輪部110のすべての開口が概ねロッド(図示せず)を受領するように位置合わせされるように、ハブ部112上に位置付けられた開口(図示せず)を含んでもよい。したがってロッドは車輪部110が互いに対して回転するのを防止する。別の例では、ハブ部112の全幅と概ね同様の幅を有するU字形ブラケット(図示せず)は、ハブ部112が互いに対して回転するのを防止するためにハブ部112の上に置かれてもよい。
【0065】
図13および14を参照すると、車輪部110は車軸106上に回転可能に装着されてもよい。車軸106は、第1の端部162および第2の端部164を有する円筒軸160によって画定されてもよい。
図13および14の例では、車軸106は、第1のブラケット部168および第2のブラケット部170を有する、装着ブラケット166をさらに含んでもよい。装着ブラケット166は、ゴルフ手押しカートなどのカートへの車輪100の装着または取付けを促進してもよい。車輪部110は、軸160を第1の端部162から各車輪部110の中心孔114に挿入することにより、軸160上に装着されてもよい。車軸106は、それによって軸160上に装着された第1の車輪部110が静止を保たれることにより、車輪100が折り畳まれた位置から展開されることが可能な機構を含んでもよい。
図13に示されたような一例では、第1のブラケット部160は、第1の装着された車輪部110のピン144を受領するためのピンホール170を含む。第1の装着された車輪部110のピンホール170へのピン144の係合は、車輪100が折り畳まれた位置から展開された位置に展開可能になるように、第1のブラケット部160に固定された第1の装着された車輪部110を維持する。車輪100が展開された後、ピン144は、車輪100が軸160を中心に回転できるように、ピンホール170から取り外されてもよい。
【0066】
車軸106は、それによって車輪100が車輪100の動作中に軸160上に維持される、車輪保持機構をさらに含んでもよい。車輪保持機構は、車輪100が車輪100の作動中に軸106から摺動して外れる、または軸106から取り外されるのを防止するようなあらゆる構成を含んでもよい。例えば軸160の第1の端部162は、対応してネジ山が付けられたナット(一例は
図22に示されている)を受領するためにネジ山が付けられてもよい。ネジ山が付けられたナットは、第1の端部162における軸160の直径をハブ部112の中心孔114より大きい直径に増加させる。したがって車輪部110は、軸160の第1の端部162に達したときにナットによって停止される。
【0067】
図13の例では、軸160は、環状凹部172を軸160の第1の端部162に、または第1の端部162付近に含む。
図14に示されたように、車輪部110が軸160上に装着された後、バネクリップ174は、バネクリップ174が環状凹部172の中にスナップされ、環状凹部172内に留まるように、軸160の上に装着され、軸160上に押圧されてもよい。バネクリップ174は、第1の端部162における軸160の直径をハブ部112の中心孔114の直径より大きい直径に増加させる。したがって車輪部110は、軸160の第1の端部162に達したときにバネクリップ174によって停止される。また車軸106は、バネクリップ174と最後に装着された車輪部110との間に装着された座金176などを含んでもよい。環状凹部174の中へのバネクリップ174の容易な設置を提供するために、バネクリップ174を第1の端部162上に押圧することにより、上に装着される際にバネクリップ172が軸160に次第に展開するように、軸の第1の端部162は
図13および14に示されたように先細であってもよい。したがってバネクリップ174は、人がバネクリップ174を軸160から取り外すための工具の有無に関わらず、バネクリップ174が展開されるまで環状凹部172に係合されたままであり、次いでこれにより車輪部を軸160から取り外すことができる。軸160の第2の端部164において、環状肩部178は、第1の装着された車輪部110が第1のブラケット部168から離間されるように提供されてもよい。
【0068】
図2は、その上に装着されたタイヤ104を有する、折り畳まれた位置における車輪100を示す。タイヤ104は、ゴムなどの弾性材料から構築されてもよい。さらにタイヤ104の内径は、展開された位置における車輪100によって画定された円の外径より小さくてもよい。したがってタイヤは、折り畳まれた位置における車輪100の上に容易に装着され得る。しかし、車輪100が展開された際に、タイヤ104は弾性的に展開してもよい。タイヤ104の弾性展開は、それによってタイヤ104がリム118上に押圧されて(例えば突起120は溝136内に押圧される)車輪100の作動中にタイヤ104を車輪100上に維持する、回復力をタイヤ104内に生成してもよい。
【0069】
車輪100を折り畳まれた位置から展開された位置に展開するために、各車輪部110は手で回転されてもよい。
図15および16に示された一例では、車輪100は、それによって車輪部110が互いに対して回転されて車輪100を展開し得る、ハブキャップ200を含む。ハブキャップ200は、ハブキャップ200を回転するために人によって保持されることが可能な2個の対向するハンドル202および204を含んでもよい。ハブキャップ200は、その内面上にピン(図示せず)を含んでもよく、内面は最後に装着された車輪部110のスロット140の内部に係合してもよい。ハブキャップ200は、軸106上に回転可能に装着されてもよい。したがってハブキャップ200が人により軸106を中心に回転されると、ハブキャップ200の内面上のピンは、ピンがスロット140の第2の端部152を係合するまで、第1の車輪部110のスロット140内で動く。第1の車輪部110が展開角度を回転された後、第1の車輪部110のピン144は、上述されたように第2の車輪部110のスロット140内の第2の端部152を係合する。したがってハブキャップ200のさらなる回転により、第2の車輪部110が第3の車輪部110に対して展開角度を回転する。ハブキャップ200の回転を連続することにより、車輪100が完全に展開されるまで残りの車輪部110が回転する。ハブキャップ200は、最後に装着された車輪部110とバネクリップ174との間の軸160上に装着されてもよい。ハンドル202および204を保持している際、人は、車輪100を展開しているときにテコの作用を提供するために、第2のブラケット部166も保持できる。
【0070】
図17および18は、別の例による車輪400を示す。車輪400は、ある特定の態様では車輪100に類似している。したがって車輪100および車輪400の類似部分は、同じ参照番号で示されている。車輪400は、車軸406(
図17に示されている)上に装着された複数の車輪部110を含む。車軸406は、第1の端部462(
図17に示されている)および第2の端部(図示せず)を含む。車軸406は、車輪部110の中心孔114の中に挿入されることにより車輪部110を受け入れる。車軸406の第2の端部は、車輪部110の中心孔114の直径より大きい直径である、基部470を含む。したがって車輪部110が車軸406上に装着される際に、車輪部110は、基部470により車軸の第2の端部で固着される。車輪400の作動中に車輪部110が車軸406から取り外されるのを防止するために、車軸406の第2の端部462は、対応してネジ山が付けられたナット480を受け入れるためにネジ山が付けられてもよい。したがって車軸406のネジ山が付けられた第1の端部462上のナット480を締めることにより、車輪400の作動中に車輪部110が車軸406から取り外されるのを防止する。別法として車軸400は、上に詳述されたように、車輪100の車輪保持機構に類似した車輪保持機構を含んでもよい。車輪400は、車輪100に関して上に詳述されたように、車輪400を折り畳まれた位置から展開された位置に展開するために使用されてもよい、ハブキャップ200を含む。
【0071】
図18を参照すると、第1の装着された車輪部110は、ハブキャップ200のハンドル202および204と同様に位置付けられた、中心ハブ部112上の2個の対向するハンドル502および504を含んでもよい。したがって人は、車輪部を互いに対して回転させて車輪400を展開された位置に展開するために、片手でハンドル202および204を保持し、ハンドル202および204を一方向に回転させ、他方の手でハンドル502および504を保持し、ハンドル502および504を反対方向に回転させることにより、車輪400を折り畳まれた位置から展開することができる。ハンドル502および504は、第1の装着された車輪部110が車軸406上に装着される前に、車軸406上に装着されるハブキャップ(図示せず)の一部であってもよい。別法として
図17および18に示されたように、ハンドル502および504は、第1の装着された車輪部110の一体部品であってもよい。
【0072】
図19および20を参照すると、別の実施形態による車輪600が示されている。車輪600は、一部の態様では車輪100および400に類似している。したがって車輪100、400および600の類似部品は、同じ参照番号で示されている。車輪600は複数の車輪部610を含む。各車輪部610は、中心孔(図示せず)を備えたハブ部612を含む。各車輪部610は、半径方向外方に突出し、概ね湾曲したリム618に連結する、ハブ部612の外周部の各側面上に1対の離間された概ね真っ直ぐなスポーク616を含む。各対のスポーク616間の距離は、ハブ部612からリム618に増加してもよい。したがって各対のスポーク616および対応するリム618は、概ね台形形状を画定する。車輪600は、車輪部610の中心孔を通って装着される車軸606を含む。車軸606およびそれによって車軸606が車輪およびカートに作動可能に連結される機構および方法は、車軸106および406に類似している。したがって車軸606の詳述は提供されていない。
【0073】
図21~25を参照すると、別の例による車輪800が示されている。車輪800は、ハブアセンブリ802、および以下に説明されるようにハブアセンブリ802上に装着されたタイヤ(図示せず)を含む。また車輪800は、その上にハブアセンブリ802およびタイヤが回転可能に装着された車軸806も含む。ハブアセンブリ802は、車軸806上に同軸に装着された複数の車輪部810を含む。各車輪部810は、車軸806の一部を受領するための中心孔814を有するハブ部812を含む。
【0074】
タイヤは、車輪800の中心平面を画定する円817の外周に沿って位置付けられた、複数のリム818上に装着されてもよい。各リム818は、円817(
図24に示されている)に概ね垂直に配向され、ハブ部812に対して凸状である。したがって各リム818は、タイヤ(図示せず)の湾曲部を受領するようにタイヤに対して凹状である。各リム818は、それぞれ2個のスポーク816により2個の離間されたハブ部812に取り付けられる。リム818がスポーク816で取り付けられた2個のハブ部812は、スポーク816が各リム818に対してV字形の支持体を形成するように離間される。例えば
図22に示されたように、ハブ部812に連結されたリム818を支持するスポーク816は、5個のハブ部812だけ離間されている。したがって各ハブ部812は、第1の対応するリム818を部分的に支持する、その片面上に1個のスポーク816、および第2の対応するリム818を部分的に支持する、その反対側の面上に別のスポーク816を有する。
【0075】
図23~25は車輪800の展開された位置を示す。スポーク816は、車輪800が展開された位置にあるときに、スポーク816が車輪の周囲に均一に分配される、すなわち円817上に同様の展開角度で半径方向に離間されるように、ハブ部812上に位置付けられる。
図23~25の例では、スポーク816は、車輪800の展開された位置において概ね30度離間して示されている。
図21および22は、車輪800の折り畳まれた位置を示す。車輪800を折り畳むために、ハブ部812は、リム818が互いに接触し、ハブ部812のさらなる回転を防止するまで、互いに対して回転されてもよい。車輪800を展開するために、ハブ部812は、車輪800が
図23に示された展開された位置に達するように、互いに対して反対方向に回転されてもよい。各スポーク816は異なるハブ部812上に配置されているので、車輪800は、折り畳まれた位置から展開された位置に展開するために、180度未満の回転を必要とすることがある。したがって車輪800を
図21に示されたように折り畳まれた位置から展開するために、スポーク820は、スポーク820がスポーク822に近接して位置付けられ、以下に説明されるように展開制限機構によりさらなる回転を防止されるまで時計回りに回転される。同時にスポーク824は、スポーク824がスポーク826に近接して位置付けられ、展開制限機構によりさらなる回転を防止されるまで時計回りに回転される。したがってハブ部812の最大の回転は、車輪を折り畳まれた位置から展開された位置に展開するために、180度未満であってもよい。
【0076】
車輪800が
図23に示された展開された位置に達したときに、互いに対するハブ部812のさらなる回転を防止するために、車輪800は上述されたように展開制限機構を含んでもよい。したがって各車輪部810は、ハブ部812上の半径方向スロット(図示せず)、およびハブ部812上に中心孔814に対してスロットと反対側に配置されてもよい、ピン(図示せず)を含んでもよい。各半径方向スロット140の弧長は、概して展開角度以下であってもよい。
図24の例では、半径方向スロットの弧長は約30度であり、これは展開角度と同じである。
【0077】
タイヤ(図示せず)は、車輪が展開される前後に車輪800上に装着されてもよい。タイヤは、車輪800上にタイヤを装着できるのに充分な弾性を有する、中実片のゴムまたは他のタイプのプラスチック材料から構築されてもよい。別法としてタイヤは、リム818上に装着されてもよい、膨張可能な管の形であってもよい。したがってタイヤは、車輪810を作動する前に、人によって膨張されてもよい。さらに別法としてタイヤは、タイヤが車輪800の折り畳まれた位置および展開された位置の両方において車輪800上に装着された構成に維持されるように、1つまたは複数のリム818に取り付けられてもよい。
【0078】
図26~33は、本開示による数個の例示的車輪および/または車輪部を示す。
図26に示されたように車輪部1010は、ハブ部1012の各側面上に少なくとも1つのスポーク1016を含んでもよい。また車輪部1010は、各スポーク1016に取り付けられた少なくとも1つのリム1018も含む。各スポーク1016および対応するリム1018は、概してT字型スポークおよびリムアセンブリを画定する。
図27に示されたような車輪部1110は、ハブ部1112の各側面上に少なくとも1つのスポーク1116を含んでもよい。また車輪部1110は、各スポーク1116に取り付けられた少なくとも1つのリム1118も含む。各スポーク1116および対応するリム1118は、概してL字形スポークおよびリムアセンブリを画定する。例示的車輪部1010および1110によれば、少なくとも1つのリムおよび少なくとも1つのスポークは、互いにあらゆる構成で取り付けられてもよい。例えばスポークの端部は、概ねT字型スポークおよびリムアセンブリを提供するために、車輪部1010によって示されたようにリムの長さの中心に取り付けられてもよい。しかし例示的車輪部1110では、スポークの端部はリムの一端に取り付けられている。したがってスポークおよびリムは、互いにあらゆる構成において、また互いに対してあらゆるタイプのオフセットで取り付けられてもよい。
【0079】
図28および29は、別の例による車輪1200を示す。車輪1200は複数の車輪部1210を含み、この場合各車輪部1210は、1つまたは複数の他の車輪部1210に比べて異なる構成を有してもよい。例えば各車輪部1210は、異なる形状のスポーク1216を有してもよい。スポーク1216は、真っ直ぐ、湾曲、L字形、Z字形であってもよく、かつ/または1つまたは複数の他の車輪部1210のスポーク1216と異なってもよい、あらゆる他の形状を有してもよい。各スポーク1216の形状に依存して、各スポークは異なる厚さを有してもよく、異なる材料から構築されてもよく、かつ/または1つまたは複数の他の車輪部1210の1つまたは複数の他のスポーク1216と異なっても、または類似していてもよい、ある特定の特性を有してもよい。タイヤ1204は、車輪1200の折り畳まれた位置および展開された位置の両方において車輪1200上に装着されてもよい。
【0080】
図30および31は、別の例による車輪1300を示す。車輪1300は複数のスポーク1316を含む。各スポークは、車輪1300の展開された位置に対応する展開された位置から、車輪1300の折り畳まれた位置に対応する変形された位置に変形するように、可撓性であってもよい。
図30は、折り畳まれた位置と
図31に示された展開された位置との間で展開されるプロセスにおける車輪1300の一例を示す。
図31に示されたようにスポーク1316の展開された位置では、スポーク1316は、開示されたように車輪1300の作動を提供するために、タイヤ1304およびハブアセンブリ1302上の負荷を支持するのに充分な全体剛性を有する。しかしスポーク1316は、車輪1300を折り畳むために、スポーク1316を変形することにより車輪1300が折り畳まれ得るように可撓性である。
図30の例に示されたように、スポーク1316は曲げられることによって変形され、ハブ1312の周囲に互いの頂部上に積層されてもよい。またスポーク1316は、車輪1300に対して衝撃吸収機能を提供してもよい。車輪1300は、すべての可撓性スポーク1316が取り付けられる単一のハブ1312を含んでもよい。別法として車輪1300は複数のハブ部を含んでもよく、この場合各ハブ部は、1つまたは複数のスポーク1316が取り付けられ得る、車輪1300の折り畳みおよび展開を促進するために、隣接したハブ部に対して回転可能である。
図30および31に示されたように、車輪1300はタイヤ1304も含んでもよく、タイヤ1304は本明細書に開示された例示的タイヤに類似していてもよい。
【0081】
図32および33は、別の例による車輪1400を示す。車輪1400は、リム1418が取り付けられるハブ1412を含む。リム1418は、1つまたは複数のヒンジ1424によりハブ1412に枢動可能に装着される、第1のリム部1420および第2のリム部1422を含む。
図33に示されたように、第1のリム部1420および第2のリム部1422は、車輪1400を
図32に示された展開された位置から折り畳まれた位置(図示せず)に折り畳むために、ヒンジ1424で枢動されることが可能である。したがって車輪1400のサイズは、車輪を展開された位置から折り畳まれたときに、保管および/または移送するために低減されてもよい。
【0082】
図34を参照すると、別の例による車輪1500の一部が示されている。車輪1500は、少なくとも1つのスポーク1516、およびスポーク1516に取り付けられた少なくとも1つのリム1518を含む。車輪1500は、上述された例に類似した一体型タイヤを含まなくてもよい。代わりにタイヤ部1504が各リム1518に取り付けられる。したがって車輪1500が展開された位置に展開されると、タイヤ部1504は車輪1500に対してタイヤを集合的に画定する。したがって車輪1500のためのタイヤは、複数のタイヤ部1504、および隣接したタイヤ部1504間に存在し得るあらゆる隙間によって画定される。上述された例と同様に、タイヤ部1504は、ゴムなどの弾性材料から構築されてもよい。次いでタイヤ部1504は、リム1518に接着剤、1つもしくは複数の締結具、および/または1つもしくは複数の他のタイプの取付装置あるいは手順で取り付けられてもよい。
【0083】
図35~41を参照すると、別の例による車輪1600が示されている。車輪1600はハブアセンブリ1602を含む。車輪1600は、ハブアセンブリ1602上に装着され得るタイヤ(図示せず)を含んでもよい。別法として車輪1600は、車輪1500に関して上述されたように複数のタイヤ部を含んでもよい。さらに別法として車輪1600は、タイヤなしに作動してもよい。また車輪1600は、その上にハブアセンブリ1602が回転可能に装着される車軸1606も含む。ハブアセンブリ1602は、車軸1606上に同心に装着される複数の車輪部1610を含む。各車輪部1610は、車軸1606の一部を受領するための中心孔1614を有する、ハブ部1612を含む。
【0084】
車輪1600は、幅1619を有する円周または円形帯1617上に経路を画定するように構成された、複数のリム1618を含む。リム1618によって画定された経路は、実質的に連続していてもよい。円形帯1617は、車輪1600と地面との間にタイヤ(
図38に示されている)に類似した円形接触領域を画定する。車輪1600の展開された位置において、各リム1618は、少なくとも1つのリム1618上の少なくとも1点が地面に接触するように配向されてもよい。一例では、各リム1618は円形帯1617上に斜め方向に位置づけられる。各リム1618は、車輪1600が地上を概ね平滑に回転するのを実質的に妨げるまたは妨害するほど大きい隙間を空間が提供しない限り、隣接したリム1618から半径方向に離間されてもよい。別法として各リム1618は、隣接したリム1618に対して半径方向の隙間を有さなくてもよい。さらに別法として各リム1618は、隣接したリム1618と半径方向の重複部を有してもよい。
図38の例では、各リム1618は、隣接したリム1618に対して小さい隙間を有する。また各リム1618は、ある特定の角度で離間された隣接したリム1618上の点が円形帯1617上に配置されるように、湾曲されてもよい。したがって
図35に示されたように、リム1618は、車輪1600の展開された位置において概ね連続した円上の経路の一部を画定する。換言すると、各リム1618の湾曲は、車輪1600の平面を画定する円に対する湾曲に概ね追従してもよい。
【0085】
各リム1618は、それぞれ2個のスポーク1616により2個の離間されたハブ部1612に取り付けられる。リム1618がスポーク1616で取り付けられた2個のハブ部1612は、スポーク1616が各リム1618に対してV字形支持体を形成するように離間される。例えば
図41に示されたように、リム1618を支持するスポーク1616は、4個のハブ部1612だけ離間される。したがって各ハブ部1612は、第1の対応するリム1618を部分的に支持する、その片面上に1つのスポーク1616、および第2の対応するリム1618を部分的に支持する、その反対側の面上に別のスポーク1616を有する。
【0086】
図35、36および38は、車輪1600の展開された位置を示す。スポーク1616は、車輪1600が展開された位置にあるときに、スポーク1616が車輪の周囲に均一に分配される、すなわち同様の展開角度で半径方向に等しく離間されるように、ハブ部1612上に位置付けられる。
図35の例では、スポーク1616は、車輪1600の展開された位置において概ね30度離間して示されている。
図37、39および40は、車輪1600の折り畳まれた位置を示す。車輪1600を折り畳むために、ハブ部1612は、リム1618が互いに接触し、ハブ部1612のさらなる回転を防止するまで、互いに対して回転されてもよい。各スポーク1616は、車輪1600に対してより小型に折り畳まれた位置を提供するために、ある特定の断面形状を有してもよい。例えば各スポーク1616は、
図41に示されたように、ひし形形状の断面を有してもよい。したがって車輪1600が折り畳まれたときに、各スポーク1616は、隣接したスポーク1616に対して補完または適合する手法で位置付けられてもよい。したがってスポーク1616は、各スポーク1616が隣接したスポーク1616とこのような補完嵌合する役に立たない、ある特定の形状を有するシナリオに比べて、小さい空間を集合的に占拠してもよい。
【0087】
車輪1600を展開するために、ハブ部1612は、車輪1600が展開された位置1612に達するように、互いに対して反対方向に回転されてもよい。各スポーク1616は異なるハブ部1612上に配置されているので、車輪1600は、折り畳まれた位置から展開された位置に展開するために180度未満の回転を必要とすることがあり、車輪800に関して詳細に説明されたので、それ故ここでは繰り返されない。したがってハブ部1612の最大の回転は、車輪1600を折り畳まれた位置から展開された位置に展開するために、180度未満であってもよい。
【0088】
車輪1600が展開された位置に達したときに、互いに対するハブ部1612のさらなる回転を防止するために、車輪1600は上述されたように展開制限機構を含んでもよい。したがって各車輪部1610は、ハブ部1612上に1612から半径方向スロット(図示せず)、およびハブ部1612上に中心孔1614に対してスロットと反対側に配置されてもよいピン(図示せず)を含んでもよい。各半径方向スロットの弧長は、概して展開角度以下であってもよい。
【0089】
図34の例と同様に、各リム1618は、各リム1618に取り付けられたタイヤ部(図示せず)を含んでもよい。例えば各タイヤ部(図示せず)は、リム1618の長さに沿って各リム1618に取り付けられた、概ね長方形短冊状のゴムまたは同様の弾性材料であってもよい。したがって各タイヤ部は、上述されたように円形帯1617上の各リム1618の配向および空間位置を概ね追従する。したがって車軸1600が展開された位置に展開されたときに、タイヤ部は車軸1600に対してタイヤを集合的に画定する。上述された例と同様に、タイヤ部は、ゴムなどの弾性材料から構築されてもよい。次いでタイヤ部は、リム1618に接着剤、1つもしくは複数の締結具、および/または1つもしくは複数の他のタイプの取付装置あるいは手順で取り付けられてもよい。
【0090】
タイヤ(図示せず)は、車輪が展開される前後に車輪1600上に装着されてもよい。タイヤは、車輪1600上にタイヤを装着できるのに充分な弾性を有する、中実片のゴムまたは他のタイプのプラスチック材料から構築されてもよい。別法としてタイヤは、リム1618上に装着されてもよい、膨張可能な管の形であってもよい。さらに別法としてタイヤは、タイヤが車輪1600の折り畳まれた位置および展開された位置の両方において車輪1600上に装着された構成に維持されるように、1つまたは複数のリム1618に取り付けられてもよい。
【0091】
図45~
図56は、車輪1900の実施形態の別の例を例証する。車輪1900は、車輪100の同様の構造体および/または構成要素、ならびに本明細書に説明される車輪の他の実施形態を有する。したがって、同様の用語が同様の構成要素を説明するために使用される。
図45~
図46を参照すると、車輪1900は、タイヤまたはトラック・アセンブリ1904に接続されるハブ・アセンブリ1902を含む。トラック・アセンブリ1904は、複数の相互接続または相互係止トラック部1905によって画定される有軌道部分または無限トラックである。トラック・アセンブリ1904は、複数の車輪部1910によってハブ・アセンブリ1902の車軸1906に接続される。複数の車輪部1910は、車軸1906に整列され、装着される。また、車輪1900は、本明細書に説明されるように、車輪部110、610、810など、またはそれらの態様もしくは構成要素のうちの1つまたは複数から形成され得るということを理解されたい。
【0092】
本明細書に開示される車輪の他の実施形態と同様に、車輪部1910は、車軸1906の周りを回転して、展開された位置(または展開された構成)(
図45を参照のこと)と折り畳み位置(または折り畳み構成)(
図46を参照のこと)との間で車輪1900を調節する。
図47に例証されるように、車輪1900を展開された位置から折り畳まれた位置へと折り畳むことにより、車輪1900の高さHの減少を実現する。高さHの減少は、展開された位置にある車輪1900の高さのおよそ35%であり得る。しかしながら、他の実施形態において、高さHの減少は、最大で50%高さ減少までおよび/または50%高さ減少を超える10%高さ減少を含む、高さ減少の任意の好適なまたは目標とされる範囲であり得る。折り畳まれた位置において車輪高さを減少させることによって、車輪1900の接地面が減少され、それが(例えば、車両トランク、車庫、地下室、手荷物、または任意の他の好適なもしくは所望の場所に格納される)車輪1900を格納するために必要な全空間または容積を減少させる。
【0093】
図48は、車輪部1910のうちの1つの例を例証する。車輪部1910は、車軸1906の一部分を受容するように構成された中心ボア1914を画定するハブ部1912を含む。車輪部1910は、ハブ部1912からリム1918まで突出する複数のスポーク1916を含む。
図48に例証される実施形態において、スポーク1916aの第1の対は、ハブ部1912から半径方向に延びて第1のリム1918aを画定する一方、スポーク1916bの第2の対は、ハブ部1912から半径方向に延びて第2のリム1918bを画定する。第1のスポーク1916aは、第2のスポーク1916bの反対側に位置付けられる。他の実施形態では、各車輪部1910は、任意の好適なまたは所望の数のスポーク1916および/またはリム1918を有し得る。ハブ部1912はまた、放射状スロット140に対応しかつそれと同じ様式で機能する(即ち、各車輪部1910の車軸1906の周りでの回転距離を制限するため)1つまたは複数の放射状スロット1940を含み得る。
【0094】
図49~
図52は、車輪1900と一緒に使用されるトラック部1905の実施形態の例を例証する。
図49~
図51を参照すると、各トラック部1905は、複数のトラック部1905が相互接続されるとき車輪1900を形成するために略弧状の横断面形状を有する。トラック部1905は、外表面1932の反対側に内表面1930を含む。内表面1930は、車輪部1910に係合するように構成される一方、外表面1932は、地面、地形、または車輪1900が横切る他の表面に係合するように構成される。したがって、外表面1932は略弧状の形状を有する。例証された実施形態において、内表面1930の特徴も略弧状の形状を有する。しかしながら、内表面1930の横断面形状は、本明細書に提供される開示に従って車輪部1910の回転を受容するおよびそれを可能にするための任意の好適な形状であり得る。
【0095】
内表面1930は、複数のリブ1934を含む。リブ1934は、互いに略平行であり、内表面1930から離れる方へ半径方向に突出して複数の周縁溝1936を画定する。溝1936の各々は、1つまたは複数の対応する車輪部1910のリム1918を受容するように構成される。したがって、溝1936の数(したがって溝1936を画定するリブ1934の数)は、車輪1900で使用される車輪部1910の数に依存する。任意の好適な数の溝1936が、各トラック部1905によって画定され得る。
【0096】
各トラック部1905は、スロット1954を画定する複数の周縁突出部1950を含む。突出部1950およびスロット1954は、トラック部1905に沿って円周方向に延びて、隣接するトラック部1905との接続を促進する。
図49を特に参照すると、トラック部1905は、中央部材1958を含み、そこから複数の突出部1950が延びる。中央部材1958は、第2の側面1966の反対側に第1の側面1962を含む。奇数の突出部1950が第1の側面1962から離れる方へ延びる一方、偶数の突出部1950が第2の側面1966から離れる方へ延びる。例証された実施形態において、3つの突出部1950は、第1の側面1962から離れる方へ円周方向に延び、2つの突出部1950は、第2の側面1966から離れる方へ円周方向に延びる。各側面1962、1966上の隣接する突出部1950は、離間されて、スロット1954を画定する。各スロット1954は、隣接するトラック部1905から突出部1950を受容するようにサイズ決定および構成される。同様に、各突出部1950は、隣接するトラック部1905のスロット1954によって受容されるようにサイズ決定される。隣接するトラック部1905の接続を促進するため、各突出部1950は、突出部1950を通って延びる開口部1970を含み得る。開口部1970は、中央部材1958の各側面1962、1966に沿って整列され、ダボ、シャフト、または他の好適な部材1974(
図53を参照のこと)を受容して、隣接するトラック部1905を固定または相互接続するように構成される。
【0097】
トラック部1905が相互接続されてトラック・アセンブリ1904を画定するとき、トラック部1905の各溝1936は、隣接するトラック部1905の関連する円周方向に整列された溝1936と連携して、車輪1900の円周の周りに周縁溝1936を形成するということを理解されたい。同様に、トラック部1905の各リブ1934は、隣接するトラック部1905の関連する円周方向に整列されたリブ1934と連携して、車輪1900の円周の周りに周縁リブ1934を形成する。周縁リブ1934は、各車輪部1910、およびより具体的には各車輪部1910のリム1918を、適切なまたは関連する周縁溝1936内に維持する。加えて、周縁リブ1934は、車輪部1910のうちの1つまたは複数、およびより具体的にはそれら車輪部1910のリム1918を、適切なまたは関連する周縁溝1936内に保持する。したがって、車輪部1910が車軸1906の周りを回転し、それぞれの周縁溝1936内で滑動する(即ち、それに対して移動する)と、周縁リブ1934は、車輪部1910をそれぞれの周縁溝1936内に保つ手助けをする。例証された実施形態において、リム1918は、車軸1906に平行の軸方向に取った横断面に沿って見たとき、略正方形または矩形の横断面形状を有する。溝1936は、リム1918を受容するために対応した横断面形状を有する一方で、リム1918がそれぞれの溝1936内で滑動することも可能にする(車輪部1910が車軸1906の周りを回転するとき)。他の実施形態では、リム1918および溝1936は、任意の対応した横断面形状を有してもよい。概して、溝1936は、リム1918の形状および/またはサイズに対応する形状および/またはサイズを有する。溝1936は、およそ0.10インチからおよそ0.30インチ幅、およびより好ましくはおよそ0.20インチ幅であり得る。各リム1918および/または溝1936はまた、リム1918と、リブ1934が溝1936によって受容されるとき溝1936の一部分を画定するリブ1934との間に十分な隙間を提供するようにサイズ決定され得る。例えば、リム1918または溝1936は、およそ0.010インチからおよそ0.030インチのリム1918とリブ1934との間の隙間、およびより好ましくはおよそ0.014インチのリム1918とリブ1934との間の隙間を提供するような幅を有し得る。
【0098】
図49は、第1の側面1962上の3つの突出部1950、および中央部材1958の第2の側面1966の2つの突出部1950を例証するが、他の実施形態においては、任意の数の突出部が使用されてもよい。しかしながら、これらの他の実施形態において、奇数の突出部が、中央部材1958の一方の側面上に提供され、偶数の突出部が、中央部材1958の反対側の他方の側面上に提供される。例えば、中央部材1958の一方の側面は、1、3、5、7、9、11、13、15、17、19個などの突出部1950を有し得る一方、中央部材1958の他方の側面は、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20個などの突出部1950を有し得る。概して、中央部材1958の一方の側面は、N個の突出部1950を有することになるが、中央部材1958の反対の他の側面は、N-1(またはN+1)個の突出部1950を有することになる。トラック部1905は、突出部1950に関して上記のように画定されるが、トラック部1905は、スロット1954に関して同様に画定され得る。トラック部1905は、中央部材1958の第1の側面1962上に偶数のスロット1954、および中央部材1958の第2の側面1966上に奇数のスロット1954を有し得る。概して、中央部材1958の一方の側面は、N個のスロット1954を有することになるが、中央部材1958の反対の他の側面は、N-1(またはN+1)個のスロット1954を有することになる。
【0099】
図50に戻って参照すると、各トラック部1905は、任意の数のリブ1934および任意の数の溝1936を有し得る。例証された実施形態において、各トラック部1905は、9個のリブ1934および8個の溝1936を含む。他の実施形態では、各トラック部1905は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、またはそれ以上など、任意の数のリブ1934を含み得る。さらに、他の実施形態では、各トラック部1905は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、またはそれ以上など、任意の数の溝1936を含み得る。溝1936の数は、概して、車輪部1910の数に対応する(各溝1936が少なくとも1つの車輪部1910を受容するため)。加えて、各トラック部1905は、突出部1950上にリブ1934および溝1936の任意の好適な分布を有し得る。例えば、例証された実施形態において、複数の突出部1950は、少なくとも1つの溝1936および第2の溝1936の一部分を画定する2つのリブ1934を有する一方、1つの突出部1950(中央部材1958の第1の側面1962上に突出する中央突出部1950)は、2つの溝1936の一部分を画定する1つのリブ1934を有する。しかしながら、他の実施形態では、突出部1950は、任意の好適なまたは所望の数のリブおよび/またはチャネル(またはそれらの部分)を有し得る。さらに、突出部1950は、異なる数のリブ1934および/またはチャネル1936を有し得る(例えば、1つの突出部1950は、2つのリブ1934を有し得る一方、他の突出部1950は5つのリブを有し得る)。したがって、任意の好適なまたは所望の数のリブ1934および/または溝1936が、各突出部1950上に位置付けられ得る。
【0100】
各リブ1934は、リブ高さ1978を有する。例証された実施形態において、リブ高さ1978は、リブ1934が中央部材1958から延びるため、ほぼ一定である。しかしながら、リブ1934が中央部材1958の反対側の突出部1950の端に達すると、リブ高さ1978は減少するか、または湾曲した端部分1982を有する。湾曲した部分1982は、すべてのトラック部1905が相互接続されて車輪1900を形成すると、隣接するトラック部1905のリブ1934との接触を避ける手助けをする。
【0101】
図53~
図54を参照すると、複数のトラック部1905が一緒に接続されてトラック・アセンブリ1904を形成し、その一部分のみが示されている。先に開示されるように、トラック部1905は、突出部1950内の開口部1970により受容される固定部材1974によって接続される。任意の好適な固定部材1974が使用され得るが、好ましくは、トラック部1905は、車輪1900の折り畳みを促進するために固定部材1974の周りを回転し得る。
【0102】
図53~
図54は、3つのトラック部1905によって形成されるトラック・アセンブリ1904の一部分1986を例証する。任意の好適な数のトラック部1905が相互接続されて、トラック・アセンブリ1904を形成し得る。例えば、
図45~
図46に例証されるように、24個のトラック部1905が、車輪1900を形成するトラック・アセンブリ1904を画定する。別の言い方をするなら、各トラック部1905は、およそ15度(15°)の車輪1900に沿って延びる(即ち、24個のトラック部で360度を除算)。他の実施形態では、各トラック部1905は、任意の好適な数の度数の車輪1900に沿って延び得る。別の言い方をするなら、任意の数のトラック部1905が相互接続されて車輪1900を形成し得る。
【0103】
車輪1900が折り畳まれた位置にあるとき、トラック・アセンブリ1904をハブ・アセンブリ1902に固定するために、少なくとも1つの車輪部1910aは、トラック・アセンブリ1904の一部分1986に固定または固着される。別の言い方をすれば、車輪部1910aは、トラック・アセンブリ1904の関連する溝1936内で滑動するように構成されない。
図53~
図54は、車輪部1910aに固定されるトラック・アセンブリ1904の一部分1986を例証する。この一部分1986は、溝1936の両側でリブ1934(またはリブ1934の縁)から突出する関連する展開部または突起部1989によって画定される複数の開口部1988を含む。開口部1988は、溝1936の側面において同軸上に整列される。開口部またはリム開口部1990は、車輪部1910aのリム1918の一部分1991によって画定される(
図55に示される)。車輪部1910aのリム1918が、溝1936内に位置付けられるとき(溝1936がリム1918を受容するように)、リム開口部1990は、リブ1934上のそれぞれの開口部1988と整列して位置付けられる。固定部材1992(
図58~
図59に示される)は、整列された開口部1988、1990によって受容されて、トラック・アセンブリ1904の一部分1986(したがってトラック・アセンブリ1904)を車輪部1910aに固定する。固定により、車輪部1910aは、トラック・アセンブリ1904の溝1936内を滑動しない。車輪1900の他の実施形態は、トラック・アセンブリ1904の溝1936に固定され、その中で滑動しない複数の車輪部1910aを含み得る。加えて、溝1936のいずれかは、トラック・アセンブリ1904をハブ・アセンブリ1902に固定するように構成され得る。したがって、任意の1つまたは複数の溝1936は、対向するリブ1934から突出し開口部1988を画定する複数の突起部1989を含み得る。
【0104】
図56に示されるように、複数のスペーサ1996は、隣接する車輪部1910間に車軸1906に沿って位置付けられ得る。スペーサ1996は、車軸1906の一部分を受容する中心ボア1997、および放射状スロット1940と同様に形作られそれと整列される(組み立てられるとき)放射状スロット1998を有し得る。スペーサ1996は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、または関連ポリマーで構成されるか、またはそれで被覆されて、車輪部1910が展開された位置と折り畳まれた位置との間で車軸の周りを回転されるときに車輪部1910間の摩擦を低減する。加えて、スペーサ1996は、ハブ・アセンブリ1902内の車輪部1910の適正な間隔を維持する手助けをし得る。
【0105】
また、
図45~
図46は、4つのトラック部1905が、展開された位置にあるとき、各車輪部1910に係合するか、別の方法でそれに接続することを例証するということを理解されたい。他の実施形態では、任意の数のトラック部1905が、各車輪部1910と関連付けられ得る(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10など)。
【0106】
図57~
図63は、車輪1900と実質的に同じである車輪1900aの代替実施形態を例証する。したがって、車輪1900および車輪1900aの同様の部品は、同じ参照番号を用いて参照される。車輪1900aは、複数の相互係止トラック部1905aによって画定されるトラック・アセンブリ1904を含む。加えて、車軸1906はまた、端部材またはスプロケット1999を担持する。
【0107】
図62~
図63は、車輪1900aのトラック・アセンブリ1904を画定するために使用されるトラック部1905aの例を例証する。トラック部1905aは、トラック部1905と類似性があり、同様の部品は同じ参照番号を用いて参照される。トラック部1905aは、中央部材1958の第1の側面1962上に2つの突出部1950、および中央部材1958の第2の側面1966上に単一の突出部1950を含む。したがって、2つの突出部1950は第1の側面1962上の1つのスロット1954を画定する一方、第2の側面1966上には2つのスロット1954が存在する。
図63を参照すると、トラック部1905aは、トラック部1905と同数のリブ1934および溝1936をトラック部1905aの幅にわたって画定する。しかしながら、トラック部1905aの各突出部1950上のリブ1934および溝1936の分布は、トラック部1905とは異なる。より具体的には、中央部材1958の第1の側面1962上の2つの突出部1950はそれぞれ、2つのリブ1934を含み、それぞれが1つの溝1936第2の溝1936の一部分を画定する。中央部材1958の第2の側面1966上の単一の突出部1950は、5つのリブ1934を含み、4つの溝1936を画定する。さらなるリブ1934および溝1936を担持するため、中央部材1958の第2の側面1966上の単一の突出部1950は、中央部材1958の第1の側面1962上の2つの突出部1950の各々より大きい幅を有する。トラック部の他の実施形態では、各突出部1950は、同じ幅または異なる幅を有し得る。さらに、共通の側面1962、1966上の各突出部1950は、同じ幅または異なる幅を有し得る。加えて、他の実施形態では、リブ1934および溝1936(またはそれらの部分)の数は、各突出部1950上で異なり得るか、または様々であり得る。任意の数のリブ1934および/または溝1936が、車輪1900、1900aにおいて実装または使用され得るということに理解されたい。
【0108】
動作中、車輪1900は、展開された位置(
図45に示される)と折り畳まれた位置(
図46に示される)との間で調節され得る。位置間で車輪1900を調節するため、ユーザは、ハブキャップ200のハンドル202、204に対して回転力を印加することなどによって、ハブ・アセンブリ1902を回転させることができる。ハブキャップ200の回転が、車輪部1910を車軸1906の周りで回転させ、車輪部1910(およびより具体的にはリム1918)をトラック・アセンブリ1904のトラック部1905によって画定される対応する溝1936内で滑動させる。車輪部1910は車軸1906の周りを回転するが、少なくとも1つの車輪部1910aは、トラック・アセンブリ1904の一部分に固定されているため回転しないということを理解されたい。これが、ハブ・アセンブリ1902とトラック・アセンブリ1904との間の接続を維持する手助けをする(そのため、トラック・アセンブリ1904は、展開された位置と折り畳まれた位置との間での調節中にハブ・アセンブリ1902から抜脱しない)。
【0109】
車輪部1910がトラック・アセンブリ1904の溝1936内で折り畳まれた位置に向かって滑動すると、車輪部1910は外れ、もはやトラック・アセンブリ1904の部分を支持しない。車輪部1910が車軸1906の周りを回転して整列する(
図46を参照のこと)とき、車輪部1910によってもはや支持されないトラック・アセンブリ1904の部分が折り畳まれ、車輪1900を折り畳まれた位置へと変形させる。
【0110】
車輪部1910がトラック・アセンブリ1904の溝1936内で展開された位置に向かって滑動すると、車輪部1910はトラック・アセンブリ1904の部分に係合しそれを支持する。スロット1940および1998は、スロット140と同じ機能を提供し、車輪部1910の車軸1906の周りでの回転の距離および量をガイドする手助けをする。車輪部1910が車軸1906の周りで別々に完全に回転される(
図45を参照のこと)とき、車輪1900は展開された位置にある。この配置は、有利には、任意の追加のユーザ・インタラクションを必要とすることなく車輪部1910を配備する。加えて、間隔の空いた車輪部1910は、車輪1900の円形状(即ち、360度)を維持して、地面(または、地形、もしくはトラック・アセンブリ1904によって係合される他の表面)との一定の接触を維持する。
【0111】
図42を参照すると、一例による車輪を構築する方法1700が示されている。方法は、複数の車輪部を形成すること(ブロック1702)、および車輪部を車軸上に組み立てること(ブロック1704)を含む。また方法1700は、タイヤを形成すること(図示せず)および/またはタイヤを車輪部上に装着するまたは取り付けること(図示せず)、および/またはトラック・アセンブリを車輪部上に装着するまたは取り付けること(図示せず)を含んでもよい。本開示による車輪は、あらゆる金属もしくは金属合金、プラスチック、複合材料、木材、またはそれらの組合せから構築されてもよい。例えば車輪100の車輪部110などの各車輪部は、射出成形によりプラスチック材料から一体に形成されてもよい。射出成形プロセスでは、車輪部を画定する空洞を有する鋳型が使用されてもよい。溶融プラスチック材料は、鋳型内に射出され冷却される。次いで成形され冷却された車輪部は、鋳型から取り除かれる。また成形された車輪部は、射出成型の残留物を取り除くために平滑または清浄にされてもよい。別法として車輪部は、スタンピング(すなわち機械プレスもしくはスタンピングプレスを使用する打ち抜き、ブランキング、型押し、曲げ加工、フランジ加工、圧印加工、または鋳造)、鍛造、機械加工またはそれらの組合せ、あるいは金属、複合材料、プラスチックまたは木材部を製造するために使用される他のプロセスによって構築されてもよい。各車輪部は一体に形成されてもよい。別法として各車輪部の構成要素は、本明細書に説明されたプロセスおよび材料によって形成され、車輪部を形成するために組み立てられてもよい。例えば車輪部110は、個別に製造されたハブ部212、スポーク216およびリム218を組み立てることによって形成されてもよい。ハブ部212、1つまたは複数のスポーク216、およびリム218は、1つまたは複数の接着剤、溶接、ハンダ付けおよび/または締結具により互いに取り付けられてもよい。開示された材料および/またはプロセスを使用して、あらゆる開示された車輪、車軸および/またはタイヤ構成要素を製造してもよい。タイヤは、1つまたは複数の開示された車輪が取り付けられた手押しカートに衝撃吸収を提供するために、弾性材料から製造されてもよい。タイヤは、ゴムまたは他のプラスチック材料から形成されてもよい。タイヤは、膨張可能な管または中実の可撓性材料として形成されてもよい。
【0112】
図43を参照すると、ゴルフクラブバッグを支持し移送するためのゴルフ手押しカート1800が、車輪100を有して示されている。手押しカート1800は車輪100を備えて示されているが、本明細書に説明されたあらゆる車輪がゴルフ手押しカートを備えて使用されてもよい。ゴルフ手押しカート1800は、その上にゴルフクラブバッグ(図示せず)が載せられてもよい、フレーム1810を含んでもよい。またゴルフクラブバッグは、底部支持体1812、底側部支持体1813および頂側部支持体1814によって支持されてもよい。またフレーム1810は、ゴルフクラブバッグをフレーム1810に固定するための1つまたは複数のストラップ(図示せず)を含んでもよい。手押しカート1800は、フレーム1810から互いに反対側に外方に延在する、2個の足部1820および1822をさらに含んでもよい。各足部は車輪100を支持する。またフレームは、足部1820および1822がフレーム1810に沿って延在するように、それによって足部1820および1822が枢動され折り畳まれ得る、2個のヒンジロッド1826および1828を有するヒンジ1824も含んでもよい。またフレーム1810は、ゴルフコース、練習場またはあらゆるゴルフ関連施設を往来するために、小型のゴルフ手押しカート1800を提供するようにヒンジで折り畳んでもよい。折り畳まれたゴルフ手押しカート1800は、
図44に示されている。ゴルフ手押しカート1800のサイズをさらに低減するために、車輪100は本明細書に詳述されたように折り畳まれてもよい。さらに車輪100は、手押しカート1800から取り外され、個別に保管されてもよい。したがって車輪100または本明細書に説明されたあらゆる車輪を使用して、保管および/または移送をより容易にするために、ゴルフ手押しカートなどのあらゆる車両のサイズを低減することができる。別法として、ゴルフクラブバッグ(図示せず)は、本明細書に詳述されたように2個の折り畳み可能な車輪をゴルフクラブバッグに直接取り付けるための、取付け点または車軸を含んでもよい。例えばゴルフクラブバッグは、ゴルフクラブバッグの1つまたは複数のポケット内に保管されることが可能な、2個の折り畳み可能な車輪を備えて提供されてもよい。人がゴルフクラブバッグを運ぶか、または2個の車輪をゴルフクラブバッグ上の車軸に取り付け、車輪を展開し、車輪を使用することによりゴルフクラブバッグを引いてもよい。本明細書に詳述されたような折り畳み可能な車輪の使用は、ゴルフ手押しカートに限定されない。本明細書に詳述されたような折り畳み可能な車輪は、カヤックカート、ショッピングカート、通常子供に使用されるスモールワゴン、あらゆるタイプの旅行鞄、旅行鞄用カート、冷却器および/またはあらゆる他の車輪の付いた実用カート、トレーラー、包囲された保管装置、もしくは車両に使用されてもよい。
【0113】
行為の特定の順番が上に説明されたが、これらの行為は他の時系列で実行されてもよい。例えば上に説明された複数の行為は、連続して、並行して、または同時に実行されてもよい。別法として複数の行為は、逆の順番で実行されてもよい。さらに上に説明された1つまたは複数の行為は全く実行されなくてもよい。本明細書に説明された製造の装置、方法、および物品はこれに関して限定されない。
【0114】
第1項:車軸と、タイヤと、複数の車輪部と、を備えており、各車輪部が、リム部分と、回転軸を画定するハブ部分と、一対のスポークであって、各スポークが、前記ハブ部分を前記複数の車輪部のうちの1つの前記車輪部の前記リム部分に接続する、一対のスポークと、を有しており、前記複数の車輪部が、前記複数の車輪部の前記リム部分が円の一部を画定する折り畳まれた位置から前記複数の車輪部の前記リム部分が前記円を協同的に画定する展開された位置へ前記回転軸の周りで互いに対して回転可能である、車輪。
【0115】
第2項:前記車輪部が、前記展開された位置において、互いに対する回転から実質的に固着される、第1項に記載の車輪。
【0116】
第3項:前記折り畳まれた位置または前記展開された位置において、前記リム部分に装着可能であるように構成されたタイヤをさらに備える、第1項に記載の車輪。
【0117】
第4項:各リム部分がタイヤ部分を備える、第1項に記載の車輪。
【0118】
第5項:各車輪部が、半径方向に構成されたスロット、および別の車輪部の前記スロット内に受容されるように構成されたピンを備え、1つの車輪部の前記ピンの隣接する車輪部の前記スロットの内側における運動が、前記隣接する車輪部に対する前記1つの車輪部の回転の範囲を画定する、第1項に記載の車輪。
【0119】
第6項:前記複数の車輪部が車輪部群を画定し、各群が一対の前記車輪部を備え、各対の車輪部の前記スポークが、前記対応する車輪部の前記ハブから前記同じリム部に延在する、第1項に記載の車輪。
【0120】
第7項:前記リム部分が、前記展開された位置において、前記車輪部の周囲の円周帯上に経路を実質的に画定する、第1項に記載の車輪。
【0121】
第8項:前記車輪部の前記回転軸と同軸である各車輪部の中心ボア内に挿入可能であることによって各車輪部の前記ハブを取り外し可能に受容するように構成された車軸をさらに備え、各車輪部が前記車軸に対して回転可能である、第1項に記載の車輪。
【0122】
第9項:前記タイヤが、複数のトラック部を備える、第1項に記載の車輪。
【0123】
第10項:前記複数のトラック部が、前記車輪部を受容するように構成された複数の溝を画定しており、さらに、前記車輪部が前記溝に対して移動することを可能にするように構成される、第9項に記載の車輪。
【0124】
第11項:前記トラック部の各々が、中央部材から延びる複数の突出部であって、複数のスロットを部分的に画定する複数の突出部と、N個の突出部を含む前記中央部材の第1の側面と、N-1個の突出部を含む前記中央部材の対向する第2の側面と、を有しており、前記第1の側面上の前記突出部が、第1の隣接するトラック部のスロットと係合するように構成され、前記第2の側面上の前記突出部が、第2の隣接するトラック部のスロットと係合するように構成される、第9項に記載の車輪。
【0125】
第12項:Nが2に等しい、第11項に記載の車輪。
【0126】
第13項:車輪を製造する方法であって、各車輪部がリム部分、回転軸を画定するハブ部分、および一対のスポークを備えるように、複数の車輪部を形成することであって、各スポークが、前記ハブ部分を前記複数の車輪部のうちの1つの前記車輪部の前記リム部分に接続する、複数の車輪部を形成すること、を含み、前記複数の車輪部が、前記複数の車輪部の前記リム部分が円の一部を一緒に画定する折り畳まれた位置から前記複数の車輪部の前記リム部分が少なくとも1つの完全な円を一緒に画定する展開された位置へ前記回転軸の周りで互いに対して回転可能である、方法。
【0127】
第14項:前記展開された位置において、前記車輪部を互いに対して回転から実質的に固定するように構成された、ロッキング機構を形成することをさらに含む、第13項に記載の方法。
【0128】
第15項:前記折り畳まれた位置または前記展開された位置において、前記リム部分に装着可能であるように構成されたタイヤを形成することをさらに含む、第13項に記載の方法。
【0129】
第16項:各リム部分上にタイヤ部を形成することをさらに含む、第13項に記載の方法。
【0130】
第17項:半径方向に構成されたスロットおよびピンを各車輪部上に形成することをさらに含み、前記ピンが別の車輪部の前記スロット内に受容されるように構成され、1つの車輪部の前記ピンの隣接する車輪部の前記スロットの内側における運動が、前記隣接する車輪部に対する前記1つの車輪部の回転の範囲を画定する、第13項に記載の方法。
【0131】
第18項:2つの車輪部の前記スポークが対応する車輪部の前記ハブから同リム部分まで延びるように、前記複数の車輪部を形成することをさらに含む、第13項に記載の方法。
【0132】
第19項:前記リム部分が、前記展開された位置において、前記車輪部の周囲の円周帯上に経路を実質的に画定する、第13項に記載の方法。
【0133】
第20項:前記車輪部の前記回転軸と同軸である各車輪部の中心ボア内に挿入可能であることによって各車輪部の前記ハブを取り外し可能に受容するように構成された車軸を形成することをさらに含み、各車輪部が前記車軸に対して回転可能である、第13項に記載の方法。
【0134】
第21項:車輪であって、お互いの上面に積層して回転軸を有するハブを画定する複数の平面状のハブ部と、複数のリム部分と、複数のスポークと、を備えており、各リム部分は少なくとも1つの前記ハブ部分を前記スポークに接続しており、前記ハブ部は、前記リム部分が前記車輪のリムの一部を形成する折り畳まれた位置から前記リム部分が前記車輪の前記リムを画定する展開された位置へ前記回転軸の周りで互いに対して回転可能である、車輪。
【0135】
第22項:前記折り畳まれた位置または前記展開された位置において、前記リム部分に装着可能であるように構成されたタイヤをさらに備える、第21項に記載の車輪。
【0136】
第23項:各リム部分がタイヤ部分を備える、第21項に記載の車輪。
【0137】
第24項:前記リム部分が、前記車輪のリムを画定する円周帯に対して斜め方向に延びている、第21項に記載の車輪。
【0138】
本発明は様々な態様に関連して説明されたが、本発明をさらに修正できることが理解されよう。本出願は、本発明の原理に概ね従い、本発明が関連する技術分野内で公知の慣行内に含まれるような本開示の逸脱を含む、本発明のあらゆる変形、使用または適応を網羅することが意図される。