(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-22
(45)【発行日】2022-10-03
(54)【発明の名称】断面形状測定方法及び両面研磨装置
(51)【国際特許分類】
G01B 11/24 20060101AFI20220926BHJP
G01B 21/20 20060101ALI20220926BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20220926BHJP
【FI】
G01B11/24 A
G01B21/20 C
H01L21/66 P
(21)【出願番号】P 2021101008
(22)【出願日】2021-06-17
【審査請求日】2021-06-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000236687
【氏名又は名称】不二越機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001726
【氏名又は名称】特許業務法人綿貫国際特許・商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】青木 清仁
【審査官】信田 昌男
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-204609(JP,A)
【文献】特開昭62-197710(JP,A)
【文献】特開2012-019114(JP,A)
【文献】特開2017-207455(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/24
G01B 21/20
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下定盤と、上定盤と、前記下定盤及び前記上定盤の間に配置されたキャリアを具備する両面研磨装置における断面形状測定方法であって、
前記上定盤もしくは下定盤のいずれかの定盤の測定孔に設けられて前記定盤と共に回転される厚さ測定センサによって、前記測定孔を通過する前記キャリアに保持されたワークの厚さのデータを測定し、前記ワークの厚さの時系列データを取得する厚さ測定工程と、
次いで、キャリア検出センサによって測定開始端通過時刻、及び測定終了端通過時刻を取得し、記憶部に記憶されている前記キャリアの
第1回転数と、前記測定開始端通過時刻、及び前記測定終了端通過時刻と、を対応付けることによって、前記ワークにおける前記厚さ測定センサの通過経路を前記通過経路の位置の時系列データとして演算する位置データ演算工程、又は、ロータリエンコーダによって、前記キャリアの
第2回転数を取得し、前記
第2回転数から算出される測定開始端通過時刻、及び測定終了端通過時刻と、
記憶部に記憶されている前記キャリアの
第1回転数と、を対応付けることによって、前記ワークにおける厚さ測定センサの通過経路を前記通過経路の位置の時系列データとして演算する位置データ演算工程と、
次いで、
前記位置の時系列データのX-Y座標又は極座標の測定開始端と、前記位置の時系列データのX-Y座標又は極座標の測定終了端と、前記ワークの半径によって、前記通過経路の位置を表す基準となる前記ワークの修正外周の位置を演算し、前記修正外周に基づいた距離を演算する修正外周演算工程と、を有することを特徴とする断面形状測定方法。
【請求項2】
前記修正外周に基づいた距離は、前記修正外周の径方向における、前記各位置の時系列データの前記修正外周からの距離であることを特徴とする請求項1記載の断面形状測定方法。
【請求項3】
前記修正外周演算工程を行う後工程として、前記各距離における厚さのデータの多項式近似曲線を演算する厚さ演算工程と、を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の断面形状測定方法。
【請求項4】
前記厚さ演算工程の前工程として、厚さの時系列データの移動平均処理を行う移動平均処理工程を有することを特徴とする請求項3記載の断面形状測定方法。
【請求項5】
前記修正外周演算工程の後工程として、厚さの時系列データの異常値を除外する異常値除外工程を有することを特徴とする請求項1から
請求項4のいずれか一項記載の断面形状測定方法。
【請求項6】
前記厚さ測定センサは、レーザセンサ、光電センサ、又は超音波センサであることを特徴とする請求項1から
請求項5のいずれか一項記載の断面形状測定方法。
【請求項7】
下定盤と、上定盤と、前記下定盤及び前記上定盤の間に配置されたキャリアを具備する両面研磨装置であって、
前記上定盤もしくは下定盤のいずれかの定盤の測定孔に設けられて前記定盤と共に回転される厚さ測定センサによって、前記測定孔を通過する前記キャリアに保持されたワークの厚さのデータを測定し、前記ワークの厚さの時系列データを取得する厚さ測定部と、
前記キャリアの
第1回転数が記憶されている記憶部と、
キャリア検出センサ、又はロータリエンコーダと、
前記キャリア検出センサによって取得される測定開始端通過時刻、及び測定終了端通過時刻と、前記記憶部に記憶されている
前記第1回転数と、を対応付けることによって、前記ワークにおける前記厚さ測定センサの通過経路を前記通過経路の位置の時系列データとして演算する位置データ演算部、又は、前記ロータリエンコーダによって取得される前記キャリアの
第2回転数から算出される測定開始端通過時刻、及び測定終了端通過時刻と、前記記憶部に記憶されている
前記第1回転数と、を対応付けることによって、前記ワークにおける厚さ測定センサの通過経路を前記通過経路の位置の時系列データとして演算する位置データ演算部と、
前記位置の時系列データのX-Y座標又は極座標の測定開始端と、前記位置の時系列データのX-Y座標又は極座標の測定終了端と、前記ワークの半径によって、前記通過経路の位置を表す基準となる前記ワークの修正外周の位置を演算し、前記修正外周に基づいた距離を演算する修正外周演算部と、を有することを特徴とする両面研磨装置。
【請求項8】
前記修正外周に基づいた距離は、前記修正外周の径方向における、前記各位置の時系列データの前記修正外周からの距離であることを特徴とする
請求項7記載の両面研磨装置。
【請求項9】
前記各距離における厚さのデータの多項式近似曲線を演算する厚さ演算部をさらに備えることを特徴とする
請求項7又は
請求項8記載の両面研磨装置。
【請求項10】
前記厚さ測定センサは、レーザセンサ、光電センサ、又は超音波センサであることを特徴とする
請求項7から
請求項9のいずれか一項記載の両面研磨装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばウェハのようなワークの断面形状を測定する断面形状測定方法及び両面研磨装置に関する。
【背景技術】
【0002】
キャリアによって保持されたワークを、上下の定盤によって挟み込んで研磨する両面研磨装置が知られている。当該両面研磨装置においては、特許文献1、2に示すように、ワークの研磨中、ワークの断面形状、特にワークの厚さをリアルタイムで測定可能なワークの断面形状測定方法を備えている。
【0003】
特許文献1(特開2017-204609号公報)に開示されている断面形状測定方法では、厚さ測定手段が測定する厚さと、測定した厚さのワークの面内位置を求める位置算出手段によって求められる面内位置と、をそれぞれ複数取得する。次に、各面内位置における厚さを、ワークの中心から各面内位置までの径方向距離に対応するワークの所定の径方向の各位置における厚さに変換処理する。次に、所定の径方向のワークの断面形状を多項式近似曲線として求めている。所定の径方向としては、X軸、Y軸の他に、X軸やY軸からの任意の角度の径方向が挙げられる。
【0004】
特許文献2(特開2017-207455号公報)に開示されている断面形状測定方法では、定盤の回転により計測孔がワークの面上を通過する期間中に、厚さ検出手段の検出により連続して得られ、且つ、計測孔の通過経路上のワークの各面内位置の厚さのデータからなるデータ列を少なくとも一つ取得する。次に、取得されたデータ列のうちデータ数の多いデータ列を抽出する。次に、この抽出された抽出データ列のデータの順番を示す行番号と、これら行番号にあるデータと、をワークの直径に基づいて、ワークの一端から他端の方向に径方向に沿った各面内位置の厚さを演算処理によって求めてワークの断面形状を多項式近似曲線として求めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-204609号公報
【文献】特開2017-207455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の断面形状測定方法では、断面形状測定の位置を表す基準を、ワークの中心位置としている。また、特許文献2の断面形状測定方法では、断面形状測定の位置を表す基準を、ワークの一端から他端までの直線上の位置としている。しかしながら、研磨中において、キャリアへの伝達誤差やバックラッシの影響を受けた実際のワークの位置と、あらかじめ設定されたワークの位置と、の間でずれが生じてしまう。また、実際の断面形状測定の位置を表す基準と、あらかじめ設定された断面形状測定の位置を表す基準と、の間でもこのずれは生じてしまう。これらのずれは、各ワークにおける任意の測定時刻ごとにも生じ得るが、ワークの中心位置といった断面形状測定の位置を表す基準を測定時刻ごとに検出することはできないため、厚さ測定センサのワーク上の各通過経路間で、一律の基準による測定をすることができない。すなわち、断面形状同士を一律の基準で比較することができず、測定精度が低下してしまうという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、キャリアへの伝達誤差やバックラッシの影響に起因して、ワーク中心位置といった断面形状測定の位置を表す基準がずれるため、一律の基準によってワークの断面形状同士を比較することができず、測定精度が低下してしまうという課題を、一律の基準を設けることにより解決することにある。
【0008】
本発明に係る断面形状測定方法は、下定盤と、上定盤と、前記下定盤及び前記上定盤の間に配置されたキャリアを具備する両面研磨装置における断面形状測定方法であって、前記上定盤もしくは下定盤のいずれかの定盤の測定孔に設けられて前記定盤と共に回転される厚さ測定センサによって、前記測定孔を通過する前記キャリアに保持されたワークの厚さのデータを測定し、前記ワークの厚さの時系列データを取得する厚さ測定工程と、次いで、キャリア検出センサによって測定開始端通過時刻、及び測定終了端通過時刻を取得し、記憶部に記憶されている前記キャリアの第1回転数と、前記測定開始端通過時刻、及び前記測定終了端通過時刻と、を対応付けることによって、前記ワークにおける前記厚さ測定センサの通過経路を前記通過経路の位置の時系列データとして演算する位置データ演算工程、又は、ロータリエンコーダによって、前記キャリアの第2回転数を取得し、前記第2回転数から算出される測定開始端通過時刻、及び測定終了端通過時刻と、記憶部に記憶されている前記キャリアの第1回転数と、を対応付けることによって、前記ワークにおける厚さ測定センサの通過経路を前記通過経路の位置の時系列データとして演算する位置データ演算工程と、次いで、前記位置の時系列データのX-Y座標又は極座標の測定開始端と、前記位置の時系列データのX-Y座標又は極座標の測定終了端と、前記ワークの半径によって、前記通過経路の位置を表す基準となる前記ワークの修正外周の位置を演算し、前記修正外周に基づいた距離を演算する修正外周演算工程と、を有することを要件とする。
【0009】
また、本発明に係る両面研磨装置は、下定盤と、上定盤と、前記下定盤及び前記上定盤の間に配置されたキャリアを具備する両面研磨装置であって、前記上定盤もしくは下定盤のいずれかの定盤の測定孔に設けられて前記定盤と共に回転される厚さ測定センサによって、前記測定孔を通過する前記キャリアに保持されたワークの厚さのデータを測定し、前記ワークの厚さの時系列データを取得する厚さ測定部と、前記キャリアの第1回転数が記憶されている記憶部と、キャリア検出センサ、又はロータリエンコーダと、前記キャリア検出センサによって取得される測定開始端通過時刻、及び測定終了端通過時刻と、前記記憶部に記憶されている前記第1回転数と、を対応付けることによって、前記ワークにおける前記厚さ測定センサの通過経路を前記通過経路の位置の時系列データとして演算する位置データ演算部、又は、前記ロータリエンコーダによって取得される前記キャリアの第2回転数から算出される測定開始端通過時刻、及び測定終了端通過時刻と、前記記憶部に記憶されている前記第1回転数と、を対応付けることによって、前記ワークにおける厚さ測定センサの通過経路を前記通過経路の位置の時系列データとして演算する位置データ演算部と、前記位置の時系列データのX-Y座標又は極座標の測定開始端と、前記位置の時系列データのX-Y座標又は極座標の測定終了端と、前記ワークの半径によって、前記通過経路の位置を表す基準となる前記ワークの修正外周の位置を演算し、前記修正外周に基づいた距離を演算する修正外周演算部と、を有することを要件とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、キャリアへの伝達誤差やバックラッシの影響を受けずに、測定開始端、測定終了端、及びワーク半径によって、断面形状測定の位置を表す基準を定めることができる(以下、当該基準を修正外周Cと称する)。また、修正外周Cの位置によって、ワークの各断面形状同士を一律の基準により比較することができ、測定精度の高い断面形状測定方法及び両面研磨装置の実現が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態の断面形状測定方法に用いられる両面研磨装置の主本体部の例を示す正面断面図(概略図)である。
【
図2】
図1のキャリアの配置例を示す平面図(概略図)である。
【
図3】
図1の両面研磨装置の厚さ測定部の例を示すブロック図である。
【
図4】
図1の両面研磨装置のキャリア検出センサ、及び厚さ測定部の例を示すブロック図である。
【
図5】
図1の両面研磨装置の記憶部、及び制御部のブロック図である。
【
図6】本発明の実施形態の断面形状測定方法のフローチャートである。
【
図7】
図3のワーク上の厚さ測定センサの通過経路を示すシミュレーション図である。
【
図8】
図4の外周演算部の演算の例を示す説明図である。
【
図9】
図4の外周演算部の演算の別の例を示す説明図である。
【
図10】本発明の実施形態で取得されるワークの断面形状の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は本実施形態に係る両面研磨装置10の例を示す正面断面図(概略図)である。
図2は、
図1におけるキャリア20及びワークWの配置例を示す平面図(概略図)である。
図3は、
図1の両面研磨装置10における厚さ測定部30の例を示すブロック図である。
図4は、
図1の両面研磨装置10におけるキャリア検出センサ28、及び厚さ測定部30の例を示すブロック図である。
図5は、
図1の両面研磨装置10における記憶部48、及び制御部40の例を示すブロック図である。
図6は、本実施形態に係る断面形状測定方法のフローチャートである。なお、本実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0013】
(両面研磨装置)
本実施形態に係る両面研磨装置10は、
図1、
図3、及び
図5に示すように、ワークWを両面研磨する主本体部12と、研磨中のワークWの厚さの時系列データ(以下、厚さの時系列データと称する)D1を測定する厚さ測定部30と、記憶部48と、修正外周Cの位置を演算する修正外周演算部42を有する制御部40と、を備えている。
【0014】
一方、研磨対象のワークWは、ウェハ(例えば、シリコンウェハ)等の平板状(特に、円板状)であり、外径や厚さは特に限定されるものではない(一例として、外径数cm~数十cm程度、厚さ数μm~数mm程度)。
【0015】
本実施形態に係る両面研磨装置10の主本体部12は、一例として、下定盤13と、上定盤14と、下定盤13と上定盤14の外周側に配置されたインターナルギア15と、下定盤13と上定盤14との中心部の間に回転自在に配置された太陽ギア16と、下定盤13と上定盤14との間に配置されたキャリア20と、後述する測定孔35に設けられたキャリア検出センサ28と、を備える構成となっている。また、下定盤13の上面と、上定盤14の下面には研磨パッド17、18が貼付されている。
【0016】
次に、本実施形態に係る下定盤13は、
図1に示すように、金属材料(一例として、ステンレス合金等)を用いて平面視円形状に形成されており、定盤受け26上に回転自在に載置されている。定盤受け26は、ベアリング51を介して基台52によって支持されている。また、定盤受け26は、動力電動ギア53及び筒状シャフト54を介して伝達される回転駆動装置(一例として、電気モータを備えた駆動装置)55によって回転駆動される構成となっている。定盤受け26が回転されることによって、下定盤13も回転される。
【0017】
次に、本実施形態に係る上定盤14は、
図1に示すように、金属材料(一例として、ステンレス合金等)を用いて平面視円形状に形成されており、ロッド25を介して、円盤24によって回転自在に吊持されている。円盤24は、吊り支柱23を介して、門型支柱27に上下動且つ回転自在に支持されている。吊り支柱23は、図示しない上下動駆動装置(一例として、電気モータを備えた駆動装置)、及び図示しない回転駆動装置(一例として、電気モータを備えた駆動装置)によって上下動且つ回転駆動される構成となっている。吊り支柱23及び円盤24が回転されることによって、上定盤14も回転される。なお、上定盤14と、下定盤13と、は互いに反対方向に回転される。
【0018】
次に、本実施形態に係るインターナルギア15は、
図1に示すように、金属材料(一例として、ステンレス合金等)を用いて、下定盤13及び上定盤14と軸心を一致させて、下定盤13の外周側に形成されている。インターナルギア15は、動力電動ギア56及び筒状シャフト57を介して伝達される回転駆動装置(一例として、電気モータを備えた駆動装置)58により回転される。
【0019】
次に、本実施形態に係る太陽ギア16は、
図1に示すように、金属材料(一例として、ステンレス合金等)を用いて、下定盤13及び上定盤14と軸心を一致させて、下定盤13の中心側上部、且つ、上定盤14の中心側下部に形成されている。太陽ギア16は、インターナルギア15と同様に、動力電動ギア59及び筒状シャフト60を介して伝達される回転駆動装置(一例として、電気モータを備えた駆動装置)61により回転される。
【0020】
ここで、本実施形態に係るキャリア20は、
図1、2に示すように、金属材料(一例としてステンレス合金等)を用いて、一例として、インターナルギア15と、太陽ギア16との間に、両者に噛合され、周方向に一定の間隔をおいて配置されている。また、キャリア20には、内部にワークWを保持するための透孔22が設けられている。キャリア20は、インターナルギア15及び太陽ギア16に噛合される遊星機構の構造となっており、キャリア20は、インターナルギア15及び太陽ギア16が回転されることによって、太陽ギア16の周りに回転(公転)され、キャリア20は、自身の軸心を中心として回転(自転)される。また、下定盤13と上定盤14とが互いに反対方向に回転されることによって、各研磨パッド17、18と、ワークWの表面とが互いに摺接される。これにより、ワークWの両面を研磨することができる。ただし、本実施形態では、一例として、インターナルギア15と太陽ギア16との間に、3個の透孔22が設けられた5個のキャリア20が配設される構成としているが、これに限定されるものではない。また、キャリア20と、インターナルギア15、及び太陽ギア16は、それぞれに設けられたギア同士が噛合される構造に限定されるものではない。
【0021】
また、本実施形態に係る主本体部12は、スラリーの供給を行うスラリー供給装置を備える構成としている(不図示)。これによれば、ワークWの材質や加工条件に応じて、加工工程におけるスラリーの供給(非供給を含む)について適宜、設定することができる。
【0022】
本実施形態に係る厚さ測定部30は、
図3に示すように、一例として、レーザ光源31と、サーキュレータ32と、ロータリージョイント33と、厚さ測定センサ34としてレーザセンサ(一例として、プローブ)34と、上定盤14に設けられた測定孔35と、フォトダイオード36と、データ収集器37と、を備える構成となっている。厚さ測定部30は、レーザ光源31から測定孔35を通じて研磨中のワークWに対してレーザ光が照射され、後述のようにワークWの表面及び裏面からの干渉光を電気信号(以下、干渉光信号と称する)として観測することによって、厚さの時系列データD1を取得することができる。また、厚さ測定部30において、厚さの時系列データD1が局所的に増加又は減少する時刻(以下、測定開始端通過時刻t1及び測定終了端通過時刻t2とそれぞれ称する)として取得することができる。
【0023】
次に、本実施形態に係るレーザ光源31は、一例として、公知の波長掃引型のレーザ光源である。また、一例として、レーザ光源31は、波長掃引速度1~50kHz、波長可変範囲1200~1400nmの全部又は一部分を同じ波長範囲で繰り返し波長掃引する。レーザ光源31から放出されるレーザ光は、サーキュレータ32、ロータリージョイント33、及びプローブ34を通じて、ワークWの被測定部位に照射される。ロータリージョイント33は、上定盤14の回転中心となる吊り支柱23に配設されている。
【0024】
次に、本実施形態に係るプローブ34は、上定盤14上に固定して設けられ、上定盤14と共に回転される。プローブ34から、上定盤14に設けられた測定孔35を通じてレーザ光がワークW上に照射される。なお、測定孔35は、一例として、キャリア20の径方向の中央部(上定盤14の中心から上定盤14の半径の4/5に相当する位置)に対応する上定盤14の位置に設けられるのが好ましい。その理由として、この位置に測定孔35を設けることにより、レーザ光が各ワークWの中心から外周までを万遍なく通過するからである。ただし、測定孔35の位置はこれに限定されるものではない。
【0025】
なお、プローブ34は下定盤13側に固定して設けられ(不図示)、下定盤13に設けられた測定孔(不図示)からワークWに向けてレーザ光が照射されるように構成してもよい。
【0026】
ここで、本実施形態に係るレーザ光の特徴について説明する。ワークWの表面及び裏面で反射されたレーザ光とは互いに干渉し、所要位相を有する干渉光として観測される。この干渉光は、測定孔35、プローブ34、ロータリージョイント33及びサーキュレータ32を介してフォトダイオード36で検出され、フォトダイオード36で干渉光信号に変換され、さらにこの干渉光信号が増幅器(不図示)で増幅される。
【0027】
なお、ワークWを透過するレーザ光は、ワークWの裏面で反射し、さらに表面で反射して裏面側に透過するレーザ光の干渉光を観測するようにしてもよい。
【0028】
次に、本実施形態に係る干渉光信号について説明する。干渉光信号は、A/D変換器及びFFT(Fast Fourier Transform)処理器を備えるデータ収集器37でデジタル信号に変換され、さらにFFT処理がなされ、干渉波形のピーク値のデータが厚さの時系列データD1として、後述する制御部40内の位置データ演算部41に出力される。
【0029】
なお、厚さ測定部30は、レーザ光によるものに限定されるものではない。他の例として、レーザ光源31の代わりに拡散光源や超音波発生源を採用し、厚さ測定センサ34を光電センサや超音波センサとしてもよい。なお、超音波センサを採用した場合には、レーザセンサや光電センサを採用した場合に比べて、ワークWの材質や色の影響を受けずにワークWの厚さを測定することができる。
【0030】
また別の変形例として、本実施形態に係る主本体部12は、
図4に示すように、公知のキャリア検出センサ28を備える構成としてもよい。上述の通り、ワークWの両端を通過する時刻(測定開始端通過時刻t1、測定終了端通過時刻t2)は、厚さ測定部30において測定した厚さ時系列データD1が局所的に増加又は減少する時刻からも求めることができる。しかしながら、キャリア20上にスラリーの膜が形成されている場合には、スラリー膜をワークWとして検出してしまうおそれがある。一例として、キャリア検出センサ28は、高周波コイル(不図示)を備えて構成されている。具体的には、上定盤14の測定孔35に設けられた後述する厚さ測定センサ(一例として、プローブ)34の下方に、プローブ34と同軸となるように設けられた高周波コイルに、交流電源(不図示)から高周波電流が印加される。この状態で高周波コイルの下方をキャリア20が通過すると、電磁誘導により渦電流が発生し、この渦電流の磁界によって高周波コイルのインピーダンスが変化する。次に、このインピーダンスの変化が、キャリア検出センサ28によって検出信号として捉えられ、後述するデータ収集器37に検出信号が出力されることによって、研磨時にキャリア20が検出される。さらに、検出信号はデータ収集器37に出力された後、データ収集器37において、キャリア20と、ワークWと、の実測境界部(以下、測定開始端A、測定終了端Bと称する)をレーザ光源31からの光が通過する時刻である測定開始端通過時刻t1と、測定終了端通過時刻t2と、に変換される。キャリア検出センサ28によって、スラリー誤認を防止して、正確な各時刻t1、t2を取得することができる。
【0031】
なお、キャリア検出センサ28はこれに限定されるものではない。他の例として、キャリア検出センサ28は、二次コイル(不図示)に生じる誘導電流を捉え、これをセンサーアンプ(不図示)に出力するキャリア検出センサ28であってもよい。
【0032】
さらに別の変形例として、本実施形態に係る主本体部12は、光学式ロータリエンコーダ等の公知のエンコーダ(不図示)を備える構成としてもよい。これによれば、厚さ測定部30によって、測定開始端通過時刻t1と、測定終了端通過時刻t2と、を取得するよりも、正確な各時刻t1、t2を取得することができる。
【0033】
本実施形態に係る記憶部48は、下定盤13と、上定盤14と、インターナルギア15と、太陽ギア16と、のワークW研磨時の回転数(以下、事前データPRDと称する)が記憶されている。この事前データPRDは、制御部40内に設けられた位置データ演算部41に出力される。
【0034】
本実施形態に係る制御部40は、
図5に示すように、位置データ演算部41と、修正外周演算部42と、異常値除外部43と、移動平均処理部44と、厚さ演算部45と、を備える構成となっている。制御部40では、各部における処理が順になされることによって、ワークWの断面形状を求めることができる。なお、ここでは制御部40の各部における詳しい演算方法については省略し、(断面形状測定方法)にて詳しく説明する。
【0035】
次に、本実施形態に係る位置データ演算部41では、記憶部48から出力される事前データPRDと、厚さ測定部30、キャリア検出センサ28、又はエンコーダから出力される測定開始端通過時刻t1、及び測定終了端通過時刻t2とが対応付けられることによって、通過経路の位置の時系列データ(以下、位置の時系列データと称する)D2が演算され(測定開始端A、及び測定終了端Bを含む)、位置の時系列データD2は修正外周演算部42に出力される。なお、位置の時系列データD2は、下定盤13や上定盤14の軸心と、ワークWの上面又は下面の平面と、の交点を原点とする、通過経路のX-Y座標や極座標のデータである。また、厚さの時系列データD1も修正外周演算部42に出力される。なお、位置の時系列データD2は、
図7のワークW上の厚さ測定センサ34の通過経路の例を示すシミュレーション図に示すように、ワークWを横切り、直線に近似される通過経路として取得される。
【0036】
次に、本実施形態に係る修正外周演算部42では、
図8に示すワークWの修正外周演算の説明図のように、測定開始端A、測定終了端B、及び既知のワークWの半径によって、通過経路の位置を表す基準である修正外周Cの位置が演算される。なお、修正外周Cの位置は、下定盤13や上定盤14の軸心と、ワークWの上面又は下面の平面と、の交点を原点とするX-Y座標や極座標である。次に、一例として、修正外周Cの径方向における、修正外周Cから厚さ測定センサ34の通過経路(各位置の時系列データD2)までの距離が演算され、次に、各位置の時系列データD2に対応する当該距離の時系列データ(以下、距離の時系列データと称する)D3が取得される。なお、距離の時系列データD3は、修正外周Cの中心からの距離の時系列データD3であってもよい。次に、各データD1、D2、及びD3は、異常値除外部43に出力される。
【0037】
なお、測定開始端Aから修正外周Cの二等分点までを+側の距離、修正外周Cの二等分点から測定終了端Bまでを-側の距離として、それぞれにおいて後述する厚さ演算部45での演算がなされる。
【0038】
本実施形態に係る制御部40は、厚さの時系列データD1の異常値を除外する異常値除外部43を備える構成としている。これによれば、異常値を除外した厚さの時系列データD4と、厚さの時系列データD4に対応する位置の時系列データD5と、厚さの時系列データD4に対応する距離の時系列データD6を取得することができる。各データD4、D5、及びD6は、移動平均処理部44に出力される。
【0039】
また、制御部40には、後述する厚さ演算部45での多項式近似曲線の演算をする前に、厚さの時系列データD4を移動平均処理する移動平均処理部44が設けられる構成としている。移動平均処理部44では、厚さの時系列データD4に対して移動平均処理がなされることによって、滑らかな厚さの時系列データD7を取得することができる。次に、各データD5、D6、及びD7は厚さ演算部45に出力される。なお、ここでの移動平均処理は、後述のように位置の時系列データD5のX-Y座標上又は極座標上のベクトルの差分ベクトルが用いられた移動平均処理である。
【0040】
次に、本実施形態に係る厚さ演算部45では、厚さの時系列データD7と、距離の時系列データD6によって、縦軸を厚さ、横軸を修正外周Cの径方向における修正外周Cの位置からの距離とする多項式近似曲線が演算される。
【0041】
以上、本実施形態に係る両面研磨装置10について説明した。これによれば、キャリア20への伝達誤差やバックラッシの影響を受けずに、測定開始端A、測定終了端B、及びワーク半径によって、断面形状測定の位置を表す基準である修正外周Cを定めることができる。また、修正外周Cの位置によって、ワークWの各断面形状同士を一律の基準により比較することができ、測定精度の高い両面研磨装置10の実現が可能となる。
【0042】
(断面形状測定方法)
続いて、上記構成を用いて、本実施形態に係る断面形状測定方法について説明する。
図6に示すように、断面形状測定方法は、厚さ測定工程S1と、次に、位置データ演算工程S3と、次に、修正外周演算工程S4と、次に、異常値除外工程S5と、次に、移動平均処理工程S6と、次に、厚さ演算工程S7と、を備える構成となっている。
【0043】
先ず、本実施形態に係る、厚さ測定部30によって厚さの時系列データD1を取得する厚さ測定工程S1を行う。なお、厚さ測定工程S1によって、測定開始端通過時刻t1及び測定終了端通過時刻t2も取得することができる。厚さ測定部30の具体的な説明については上述した通りなのでここでは省略する。
【0044】
次に、本実施形態に係る位置データ演算工程S3を行う。具体的には、測定開始端通過時刻t1及び測定終了端通過時刻t2と、記憶部48に記憶された事前データPRDによって、厚さ測定センサ34の通過経路の位置の時系列データD2を演算する。これによれば、ワークW上における厚さ測定センサ34の通過経路の正確な位置の時系列データD2を取得することができる。
【0045】
また別の変形例として、位置データ演算工程S3を行う前工程として、キャリア検出センサ28によって測定端検出工程S2を行う構成としてもよい。ワークWの厚さの時系列データD1の変化から測定開始端通過時刻t1及び測定終了端通過時刻t2を検出すると、キャリア20上のスラリーをワークWと誤認するおそれがある。キャリア検出センサ28によって、スラリー誤認を防止し、正確な各時刻t1、t2を取得することができる。
【0046】
さらに別の変形例として、位置データ演算工程S3を行う前工程として、エンコーダによって測定端検出工程S2を行う構成としてもよい。これによれば、厚さ測定工程S1によって、測定開始端通過時刻t1と、測定終了端通過時刻t2と、を取得するよりも正確な各時刻t1、t2を取得することができる。
【0047】
次に、
図8に示すように、本実施形態に係る、測定開始端A、測定終了端B、及びワークWの半径によって、修正外周Cの位置を演算する修正外周演算工程S4を行う。測定開始端Aと、測定終了端Bと、ワークWの半径は既知なので、これらによって、修正外周Cの位置を定める。次に、一例として、修正外周Cの各位置から各位置の時系列データD2までの修正外周Cの径方向の距離を演算し、次に、各位置の時系列データD2に対応する当該距離の時系列データD3を取得する。次に、各データD1、D2、及びD3を異常値除外工程S5に出力する。なお、修正外周Cの中心から各位置の時系列データD2までの修正外周Cの径方向の距離を演算し、これを距離の時系列データD3としてもよい。本実施形態に係る修正外周演算工程S4によれば、キャリア20への伝達誤差やバックラッシの影響を受けずに、断面形状測定の位置を表す基準である修正外周Cを定めることができる。また、修正外周Cの位置によって、ワークWの各断面形状同士を一律の基準により比較することができ、測定精度の高い断面形状測定方法の実現が可能となる。
【0048】
なお、測定開始端Aから修正外周Cの二等分点までを+側の距離、修正外周Cの二等分点から測定終了端Bまでを-側の距離として、それぞれにおいて後述する厚さ演算部45での演算を行う。
【0049】
ところで、
図9に示すワークWの修正外周演算の説明図のように、測定開始端通過時刻t1と、測定終了端通過時刻t2と、のそれぞれの時刻において、キャリア20が別々の円弧軌跡上に回転される場合も想定される。この場合においても本実施形態に係る修正外周演算工程S4を適用することができる。すなわち、測定開始端A、測定終了端B、及び既知のワークWの半径によって、修正外周Cの位置を定めればよい。これによれば、測定開始端通過時刻t1と、測定終了端通過時刻t2と、が別々の円弧軌跡上に回転される場合においても、一律の基準を設けることができる。
【0050】
次に、本実施形態に係る異常値除外工程S5について説明する。研磨されるワークWの断面形状は、研磨段階に応じて刻々変化することが知られている。すなわち、研磨初期では、ワークWの断面形状は上に凸の形状であり、ワークW外周では大きな変形部分(いわゆる"ダレ"形状)が見られる。研磨が進むと、ワークWの全面形状は、平坦な形状となり、ワークW外周のダレ量が小さくなる。その後、研磨を進めると、ワークWの形状がだんだんと中心部が凹んだ形状となり、ワークW外周が切り上がり形状となる。したがって、本実施形態に係る断面形状測定方法は、これらの特徴から外れる厚さの時系列データD1を異常値として除外する異常値除外工程S5を備える構成としている。これによれば、異常値を除外した厚さの時系列データD4と、厚さの時系列データD4に対応する位置の時系列データD5と、厚さの時系列データD4に対応する距離の時系列データD6を取得することができる。
【0051】
次に、厚さ演算工程S7を行う前工程として、本実施形態に係る移動平均処理工程S6を行う。移動平均処理工程S6は、あらかじめ定めた移動平均幅を、厚さの時系列データD4に対して適用するのではなく、位置の時系列データD5のX-Y座標上又は極座標上のベクトルの差分ベクトルを順次加算した数列を利用する。具体的には、位置の時系列データD5の極座標上のベクトルの差分ベクトルを計算する。次に、差分ベクトルのノルムを順次加算した数列を差分ベクトルのノルムの距離とする。次に、移動平均幅を差分ベクトルのノルムの距離の軸方向に沿って移動していき、この移動が一定距離に達したときに所定の移動平均幅に含まれる差分ベクトルのノルムの距離に対応する厚さの時系列データD4の平均値を算出して出力する。好適な所定の移動平均幅としては、0mm<(所定の移動平均幅)≦4mmであり、さらに好適には、0mm<(所定の移動平均幅)≦3mmであり、さらに好適には、0mm<(所定の移動平均幅)≦2mmである。上述した移動平均処理を、移動平均幅に含まれる差分ベクトルのノルムの距離に対応するデータがなくなるまで繰り返す。得られた移動平均値を更新された厚さの時系列データD7とする。なお、移動平均幅に含まれるデータ数が奇数個の場合には、通常の移動平均処理の計算を行い、データ数が偶数個の場合には、次に移動平均幅に含まれるデータも用いる。また、データ数が偶数個の場合には、移動平均処理の計算をする際の両端のデータに0.5の重みづけをした移動平均処理を行うものとする。本実施形態に係る移動平均処理工程S6によれば、厚さの時系列データD4の特徴を保持し、且つ、位置の時系列データD5の粗密を考慮して、滑らかな多項式近似曲線を得ることができる。
【0052】
次に、本実施形態に係る、距離の時系列データD6、及び厚さの時系列データD7によって、縦軸を厚さ、横軸を修正外周Cからの距離とする多項式近似曲線を演算する厚さ演算工程S7を行う。一例として、
図10に示すように、上述した+側の修正外周Cからの各距離における多項式近似曲線を演算する。また、一例として、多項式近似曲線は20次関数であり、最小二乗法などの公知の近似手法によって、多項式近似曲線の係数及び定数を演算する。
【0053】
以上のように、本実施形態に係る断面形状測定方法及び両面研磨装置10によれば、ワークWが設定通りの軌跡上を通過しない場合でも、修正外周Cの位置を断面形状測定の位置を表す基準とすることにより、一律の基準によって断面形状測定を行うことができる。なお、一例として、本実施形態で得られた各多項式近似曲線の形状同士を比較することにより、各ワークWの両面研磨工程が設定通りに行われているかどうかを把握することができる。
【0054】
なお、以上説明した実施形態に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、移動平均処理は、ベクトルのノルムに基づくものではなく、単に、データ数を基準とした移動平均処理であってもよい。
【符号の説明】
【0055】
10 両面研磨装置
12 主本体部
13 下定盤
14 上定盤
20 キャリア
30 厚さ測定部
34 厚さ測定センサ(プローブ)
40 制御部
41 位置データ演算部
42 修正外周演算部
43 異常値除外部
44 移動平均処理部
45 厚さ演算部
S1 厚さ測定工程
S2 測定端検出工程
S3 位置データ演算工程
S4 修正外周演算工程
S5 異常値除外工程
S6 移動平均処理工程
S7 厚さ演算工程
A 測定開始端
B 測定終了端
C 修正外周
t1 測定開始端通過時刻
t2 測定終了端通過時刻
W ワーク
【要約】 (修正有)
【課題】ワークWが設定通りの軌跡上に回転されない場合においても、ワークWの断面形状を測定するための一律の基準を定める。
【解決手段】下定盤と、上定盤と、下定盤及び上定盤の間に配置されたキャリアを具備する両面研磨装置における断面形状測定方法であって、厚さ測定工程S1と、位置データ演算工程S3と、修正外周演算工程S4と、によって、ワークWの外周位置を修正し、ワークWの断面形状を測定する。
【選択図】
図6