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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-22
(45)【発行日】2022-10-03
(54)【発明の名称】支持形材のアングルコネクタ
(51)【国際特許分類】
   F16B 7/04 20060101AFI20220926BHJP
   F16B 2/18 20060101ALI20220926BHJP
【FI】
F16B7/04 301P
F16B2/18 D
【請求項の数】 6
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018096182
(22)【出願日】2018-05-18
(65)【公開番号】P2019032076
(43)【公開日】2019-02-28
【審査請求日】2021-05-10
(31)【優先権主張番号】17173061.7
(32)【優先日】2017-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】513061806
【氏名又は名称】シーマ インターコンチネンタル アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カート ツィリック
【審査官】杉山 豊博
(56)【参考文献】
【文献】実開昭64-046510(JP,U)
【文献】登録実用新案第3122684(JP,U)
【文献】特表2000-515222(JP,A)
【文献】特開昭49-072917(JP,A)
【文献】実開昭61-190012(JP,U)
【文献】登録実用新案第3108428(JP,U)
【文献】実開昭55-176906(JP,U)
【文献】実開昭49-039754(JP,U)
【文献】特開昭62-215109(JP,A)
【文献】特開平06-299763(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 7/04
F16B 2/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の支持形材10と第2の支持形材20と接続するための、前記支持形材(10、20)の関連付けられたキャビティに挿入される、互いに対して垂直に整合される2つの自由端部を有するアングルコネクタ(100;200;310、320、330)であって、
前記アングルコネクタの各前記自由端部は、固定の受動手段(131、132、133;231、232、233;321、32、323;331、332、333)を備え、前記固定の受動手段を介して、前記支持形材(10、20)の1つの外面から、前記アングルコネクタのそれぞれの前記自由端部を相補的な能動固定要素(30、34;40、44)により関連付けられた前記支持形材に脱着可能に接続することができ、
互いに対して垂直に整合される前記自由端部間において、形材要素(111、112)を伴うコーナー要素(110;210;310)が設けられ、前記形材要素は、互いに対して垂直に配置される前記コーナー要素の2つの外面に配される前記支持形材と適合し、前記コーナー要素(110;210;310)の関連付けられた表面(55)の高さまでそれぞれ到達し、
前記コーナー要素(110;210;310)を越えて延在する部分における前記アングルコネクタの前記自由端部は、前記支持形材(10、20)の関連付けられた自由端部における相補的な凹部に形状嵌合によって統合される直方形の外形を有し、
前記アングルコネクタの少なくとも1つの前記自由端部は、円筒マントルに円錐キャビティ(233;333)を備える、前記直方形の本体(231;331)を越えて突出するボルト(232;332)の形態の固定の受動手段(231、232、233;331、332、333)を形成し、前記ボルト(232;332)は、スリーブ(30)と関連し、前記スリーブは、前記ボルト(232;332)を収納する横断ボア(31)と、前記スリーブ(30)を前記支持形材に取り付けるための前記スリーブ(30)の自由端部における雌ねじ部であって、前記支持形材を、前記雌ねじ部にねじ込むことができる円錐端部(35)を有する係止ねじ(34)によって前記コーナー要素(110;210;310)に対して締め付けることができるようになっている、雌ねじ部とを有することを特徴とする、アングルコネクタ。
【請求項2】
第1の支持形材10と第2の支持形材20と接続するための、前記支持形材(10、20)の関連付けられたキャビティに挿入される、互いに対して垂直に整合される2つの自由端部を有するアングルコネクタ(100;200;310、320、330)であって、
前記アングルコネクタの各前記自由端部は、固定の受動手段(131、132、133;231、232、233;321、32、323;331、332、333)を備え、前記固定の受動手段を介して、前記支持形材(10、20)の1つの外面から、前記アングルコネクタのそれぞれの前記自由端部を相補的な能動固定要素(30、34;40、44)により関連付けられた前記支持形材に脱着可能に接続することができ、
互いに対して垂直に整合される前記自由端部間において、形材要素(111、112)を伴うコーナー要素(110;210;310)が設けられ、前記形材要素は、互いに対して垂直に配置される前記コーナー要素の2つの外面に配される前記支持形材と適合し、前記コーナー要素(110;210;310)の関連付けられた表面(55)の高さまでそれぞれ到達し、
前記コーナー要素(110;210;310)を越えて延在する部分における前記アングルコネクタの前記自由端部は、前記支持形材(10、20)の関連付けられた自由端部における相補的な凹部に形状嵌合によって統合される直方形の外形を有し、
前記アングルコネクタの少なくとも1つの前記自由端部は、前記直方形の本体(131;321)内に形成される、それぞれの前記支持形材に構成される係止部(40)と関連付けられた凹部(133;323)を伴う、係止スロット(132;322)の形態の固定の受動手段(131、132、133;321、322、323)を形成し、前記凹部(133;323)に係合する前記係止部(40)の係止フックを、前記係止部(40)のアクチュエーター(44)を作動させることで後方に引くことができ、前記支持形材を前記コーナー要素(110;210;310)に対して締め付けることができるようになっていることを特徴とする、アングルコネクタ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のアングルコネクタ(100;200)であって、前記アングルコネクタの前記自由端部(120、130;220、230)は、前記コーナー要素(110、210)と一体に接続されていることを特徴とする、アングルコネクタ。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のアングルコネクタ(300)であって、前記コーナー要素(310)は、前記2つの垂直外面の反対側に位置する内側におけるマウント面(315)を特徴とすることができ、前記コーナー要素(310)に対向する端面(325、335)が、関連付けられた前記マウント面(315)上に設置されるように設計されている、2つの自由端部ピース(320、330)が設けられ、前記コーナー要素(310)を関連付けられた前記自由端部ピース(320、330)と接続する固定要素(316;326、336)が設けられることを特徴とする、アングルコネクタ。
【請求項5】
請求項に記載のアングルコネクタ(300)であって、前記マウント面(315)は、前記端面(325、335)を形状嵌合により一体化のためのキャビティを形成することを特徴とする、アングルコネクタ。
【請求項6】
請求項1~のいずれか1項に記載のアングルコネクタであって、前記2つの垂直の外面に設けられる前記形材要素(111、112;211、212)は、形材壁面(111;211)と、凹部(113;213)を伴って中央に配置されるスロット(112;212)とを特徴とし、前記垂直の形材壁面(111;211)は、前記コーナー要素(110;210)の隅縁部(57)において合わさるようになっていることを特徴とする、アングルコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持形材(supporting profiles)のそれぞれのキャビティに挿入される、互いに対して垂直に整合される2つの自由端部を有するアングルコネクタ(angle connector)であって、アングルコネクタの各自由端部には、固定の受動手段(a passive means of fixation)が設けられ、その手段を介して、支持形材の1つの外面から、アングルコネクタのそれぞれの端部を相補的な能動固定要素により、関連付けられた支持形材に脱着可能に接続することができる、アングルコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1から、留め継ぎされる支持形材の関連付けられたキャビティに、自由端部が挿入されるL字形アングルコネクタが知られている。支持形材のそれぞれには、L字形コネクタの自由端部を収納するそれぞれのキャビティが設けられる。互いに対して垂直に接続されることになる2つの支持形材のそれぞれの内側には、それぞれのねじ穴が設けられ、このねじ穴を通して、ねじが、L字形コネクタのそれぞれの対応する相補的な孔にねじ込まれる。その結果として、支持形材の前側の形材壁を、隅部において互いに突き合わせ接合することができる。
【0003】
特許文献2から、2つのL字形プレートが、2つの支持形材の相補的な溝に挿入される、類似の適用形態が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】独国実用新案第202014001278号
【文献】国際公開第2016/027175号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この従来技術から出発して(departing from)、本発明の課題は、支持形材の改善されたコーナーコネクタを提供することである。この改善は、より僅かな回転を必要とする、相補的な固定要素としてのねじの操作からなることができる。この改善は、支持形材を単に接続することに加えて、さらに、支持形材を互いに対して締め付けることからなることができる。最後に、本発明による装置の1つの利点は、形材コネクタをモジュール式に構成することができ、最終的にコネクタを容易に予め組み立てることができることにある。同時に、このコネクタは、コーナー要素により、隅部において2つの当接する支持形材の完全な機能性を担うことができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、コーナー要素は互いに対して垂直に整合される自由端部間に設けられ、形材要素は、互いに対して垂直に配置される該形材要素の2つの外面に配される支持形材と適合し、コーナー要素の関連付けられた表面の高さまでそれぞれ到達する。
【0007】
コーナー要素を越えて延在する部分におけるアングルコネクタの自由端部は、支持形材の関連付けられた自由端部における相補的な凹部に、形状嵌合による一体化のための(for form-fitting absorption)直方形の外形を有する本体を特徴とすることができる。
【0008】
このような場合において、アングルコネクタの少なくとも1つの自由端部は、円筒マントルにおける円錐キャビティを特徴とする直方形の本体を越えて延在するボルトの形態の受動固定手段を特徴とする場合が有利である。ボルトは、ボルトを収納する横断ボアと、スリーブを支持形材に取り付けるためのスリーブの自由端部における雌ねじ部とを有するスリーブと関連付けられる。これにより、支持形材を、雌ねじ部にねじ込むことができる円錐端部を有する係止ねじによって、コーナー要素に対して締め付けることが可能になる。その結果として、コーナーコネクタが支持形材に接続されるだけでなく、2つの要素が、外面が互いに当接するように支持形材の方向に対して縦方向に相互係止する。
【0009】
1つの代替形態において、アングルコネクタの少なくとも1つの自由端部は、それぞれの支持形材に構成される係止部と関連付けられた直方形の本体における凹部を伴う、係止スロットの形態の固定の受動手段である。係止部は、例えば欧州特許出願公開第0871824号によるように、係止部のアクチュエーターによって、凹部に係合する係止フックを後方に引くことができ、支持形材をコーナー要素に対して締め付けることができるように実施することができる。2つの要素を突き合わせ接続部において互いに対して縦方向に同様に相互係止する、この係止機構のより複雑な構成では、完全回転に達しない量だけ相互係止ボタンを回転させることによる素早い係止が可能である。一方、より単純なスリーブによる解決策は、通例、複数回の完全回転によるねじ頭部の駆動を必要とする。
【0010】
アングルコネクタの自由端部は、例えば溶接によって、コーナー要素に一体に接続することができる。
【0011】
コーナー要素は、2つの垂直外面の反対側に位置する内面におけるマウント面を特徴とすることができる。このために、コーナー要素の向かい側に配置される端面が、関連付けられたマウント面上に設置されるように設計されている、2つの自由端部ピースが設けられる。さらに、コーナー要素を関連付けられた自由端部ピースと接続するために、固定要素が設けられる。
【0012】
この場合、マウント面は、端面を形状嵌合により一体化するキャビティを形成することが有利である。
【0013】
2つの垂直外面に設けられる形材要素は、形材壁面と、凹部を伴う中央に配置されるスロットとを形成し、垂直な形材壁面が、コーナー要素の隅縁部において合わさるようになっている。結果として、それぞれの端面がコーナー要素に統合され、それにより、必要な場合に従来技術よりも容易に取り替えることができる、より単純かつより頑強な「コーナー」がもたらされる。
【0014】
更なる実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0015】
以下、単に明確さのためのものであり、限定的に解釈されるべきでない図面に基づき、本発明の好ましい実施形態を記載する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の第1の例示的な実施形態による形材コネクタの斜視図である。
図2図2は、一部を断面図で示すとともに一部を分解図で示す、2つの形材を伴う図1の形材コネクタの斜視図である。
図3図3は、本発明の第2の例示的な実施形態による形材コネクタの斜視図である。
図4図4は、一部を断面図で示すとともに一部を分解図で示す、2つの形材を伴う図3の形材コネクタの斜視図である。
図5図5は、本発明の第3の例示的な実施形態による形材コネクタのコーナー要素の斜視図である。
図6図6は、図5のコーナー要素の異なる方向からの斜視図である。
図7図7は、本発明の第3の例示的な実施形態による形材コネクタの第1の例示的な実施形態のコーナー要素の斜視図である。
図8図8は、図7の接続アームの異なる方向からの斜視図である。
図9図9は、本発明の第3の例示的な実施形態による接続アームの第2の例示的な実施形態の斜視図である。
図10図10は、図9の接続アームの異なる方向からの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の第1の例示的な実施形態による形材コネクタ100の斜視図を示している。
【0018】
形材コネクタ100は、コーナー要素110と、第1の接続アーム120と、第2の接続アーム130とからなる。図1の例示的な実施形態において、これらの接続アーム120及び130は、コーナー要素110と一体に接続され、コーナー要素110の自由端部を形成する。
【0019】
コーナー要素110は、中央に配置される形材スロット112によって分離される形材壁111の部分を特徴とする。これらの形材壁111は、コーナー要素110の隅部において互いに垂直に当接する。形材スロット112の後方には、中央本体114のコーナー要素部分においてスロットの後壁52の前方で終端する横凹部113が設けられる。スロット112には、他の形材又は追加の要素をフランジ接続するために、係止部が係合する凹部113が設けられる。この側において、コーナー要素110の中央本体114の下方に、中央本体114におけるより小さな凹部119を有するスロット118が存在する。同時に、形材のこのL字形突出部19の反対側に、更なる小さな凹部が存在するが、この凹部は、形材壁111の前縁部又は後縁部から横方向に凹んでいる。
【0020】
上述したように、第2の接続アーム130は、コーナー要素110の表面55に一体に接続される。接続アーム130は、スロットの後壁52から引っ込んでおり、したがって棚状部51を形成する。図2に関して後述するように、支持形材20において、形材壁21及びスロット22の同様の設計の接続部を、この形材壁111及びこのスロット112に対応するように設置することができる。支持形材20の反対側の最も内方の部分は、縁部56に近接して、好ましくは縁部56に当接して配置される。
【0021】
第1の接続アーム120は、断面において、第2の接続アーム130と同様にH字形の壁、特に、中間壁137によって間を接続されている2つの対向する側壁134を本質的に有する。中間壁137には、キャビティ139の反対側で終端する連続的な横断ねじ穴136を特徴とするスリーブが設けられる。
【0022】
コーナー要素110の反対側の自由端部において、端面131を有する係止スロットが設けられ、端面131は、この端面を分断する形材スロット132から分離している。形材スロットは、端面131の後方で横凹部133に拡大する。
【0023】
図1に見ることができるように、第2の接続アーム130に対して垂直に配置される第1の接続アーム120は、第2の接続アーム130と全く同じように設置されるが、ただし、第1の接続アーム120は、コーナー要素110の他方の自由内面に設置され、この自由内面に一体に接続される。接続は、図5図10に示される個々の構成要素の接着又は溶接によるものとすることができる。図2に示されている支持形材10は、ここでも他方の支持形材20に単に接触することができるように縁部56に当接することが重要である。したがって、移行部は、支持形材10及び20が隅部において互いに距離を置かない範囲で、この縁部において実現される。
【0024】
図2は、一部を断面図で示すとともに一部を分解図で示す、2つの形材、すなわち水平支持形材10及び鉛直支持形材20を伴う図1の形材コネクタ100の斜視図を記載している。同一の特徴部は、全ての図面において同じ参照符号で示されている。特に、類似の例示的な実施形態による類似の特徴部は、機能の類似性を示唆する類似の参照符号で示されている。
【0025】
第2の接続アーム130上の棚状部51に言及するが、ここで、鉛直形材20が第2の接続アーム130上に移動される場合、鉛直形材20には第2の接続アーム130のための孔が設けられており、スロットの後壁52は、第2の接続アーム130の前壁の直前に摺動し、特に、第2の接続アーム130を包囲する他の構成要素と形状嵌合する。
【0026】
形材壁21及び中央に配置される形材スロット22は、コーナー要素130のそれぞれの形材壁111及び形材スロット112にも直接接触させられ、支持形材20の機能のために、コーナー要素130の移行部まで継ぎ目なく移行し、端部までコーナー要素130に入る(take in)ようになっている。
【0027】
水平支持形材10を参照してその部分断面に言及するが、水平支持形材10は、他の点では鉛直形材20と同じ要素を特徴とする。特に、中央本体24を通る横断ボア26が設けられており、ここで、偏心係止ヘッド44が面一になっているか又は僅かに突出している。
【0028】
作動されることになる偏心係止ヘッド44を伴う係止部40は、従来技術から既知である多くの係止部のうちの1つ、特に、欧州特許出願公開第0871824号に従って作製される本出願人による係止部とすることができる。これらの係止部は、偏心係止ヘッドを回転させることでスロット132に挿入されるとともに凹部133に掛止されるラッチであって、これらの掛止要素の軽い引張力によって、取り付けられることになる1つの形材の方向に接続アーム130を引っ張るラッチを備える。
【0029】
図1の接続アーム100の使用の例示的な実施形態において、2つの形材10及び20は、中央本体24における相補的な孔によって第1の接続アーム120及び第2の接続アーム130の自由端部に取り付けられ、形材10及び20に使用されている係止部40の係止要素がスロット132に滑り込むまで前進される。係止部のタイプに応じた回転により偏心ヘッド44を作動させることで、係止部がスロット132に係止され、それぞれの支持形材がL字形コーナーコネクタ100と固定接続される。
【0030】
図3は、本発明の第2の例示的な実施形態による形材コネクタ200の斜視図を示しており、図4は、図2と同様に、すなわち一部を断面図で示すとともに一部を分解図で示す、2つの形材10及び20を伴う図3の形材コネクタ200の斜視図を示している。コーナー要素210において、形材コネクタ200は、第1の例示的な実施形態のコーナー要素110と同じ特徴を有する。2つの接続アーム220及び230は、同じようにコーナー要素210と一体に接続されている。これらの接続アーム220及び230もまた、断面において、2つの対向側面234及び中間壁237を有するH字形の中央本体を特徴とする。
【0031】
重要な違いは、端面231の設計にあり、端面231から、円錐キャビティ233を1つの側面に有するボルト又はピン232がそれぞれ突出している。この円錐キャビティ233は、L字形スロット212の構成に対して垂直に、すなわち、特に横断ねじ穴236の軸に対しても垂直に配置される。形材10及び20を取り付けるために、使用されることになるそれぞれの形材10及び20における横断ボア26とともに、スリーブ30を使用しなければならず、このスリーブ30は、支持形材10、20の中央本体24の反対側に配置されるスナップリング36を設置することができる、スリーブの端部のうちの一方における溝37を特徴とする。図面において前側に存在するものに関して、フランジ32には、垂直整合スロット33が設けられる。整合スロット33は、スリーブ30におけるボア31の軸に対して平行に配置される。スリーブ30をボア26に滑り込ませる際、整合スロット33の位置により、鉛直形材20に対して、ボルト232をこの横断ボアに挿通させることができるようにボア31が鉛直に整合されることを確実にすることができる。キャビティ233は、おおよそスリーブ30の内部ボアの高さにあり、ソケットねじ34をねじ込むことによって、第2の形材20を形材コネクタ200に取り付けることができるようになっている。ねじ込まれることになるソケットねじ頭部34の先端の円錐テーパー部35は、ここではキャビティ233におけるセンタリング要素として機能する。
【0032】
同じ取付けプロセスを、水平形材10に用いることができる。
【0033】
例示的な実施形態の画像が示されていない場合でも、コーナー要素110/210の一方の側面においてボルトコネクタ220又は230が設けられ、他方の側面及び他方の自由端部において係止コネクタ120又は130が設けられる、L字形アングルコネクタを示唆することができることは明らかである。これにより、特に、第1の支持形材の2つの対向自由端部において、ボルトコネクタ端部220、230が形材20の中央本体に挿入され、ソケットねじ34のそれぞれのねじの回転によって締め付けられるように形材10及び20を予め固定することが可能になる。これらのコネクタは、係止端部を有する接続アームが、形材20の2つの自由端部において形材20から垂直に突出するように、スリーブ30とスナップリング36とソケットねじ34とのみからなるので、技術的により単純である。したがって、係止部40が組み込まれた形材10を、停止部まで2つの対向側面に滑り込ませることができ、これらの形材10を、偏心係止ヘッド44の適度の回転によってコーナー要素に対して締め付けることができるようになっている。
【0034】
図5は、本発明の第3の例示的な実施形態による形材コネクタのコーナー要素310の斜視図を示している。このコーナー要素310は、図1図4の自由端部を提供する接続アームとともに使用しなければならない。特に、設けられる接続アームは、図7又は図9のものとすることができる。形材壁311は、L字形であり、コーナーコネクタ310の中央本体314の2つの側面を囲む。この形材壁311は、中央部において、凹部313を伴う形材スロット312から分離している。スロット312は、受けキャビティ315がそこに設けられることが有利であるコーナー要素310の側壁において終端する。受けキャビティ315は、縁面351が形材スロット312の向かい側に延在するように、側壁において形材スロット312の方向に構成される。設置されることになる形材10又は20の中央本体24の後壁は、この縁面351に押し当てられる。
【0035】
コーナーコネクタの前述の例示的な実施形態と同様に、凹部319を伴う横方向スロット318が存在し、中央本体314は、中間壁317が側壁間の中央部に立てられているので、断面において(例えば、この組又は上記組のねじ穴316によって形成される平面において)それぞれのH字形を特徴とする。2つのねじ穴316が、受けキャビティ315の中央部に横方向に並んで構成されることが有利である。他の例示的な実施形態において、これらの穴は、縦方向に構成することもできる。通常は、2つの穴が設けられる。
【0036】
縁面351を含む受けキャビティ315の縁部は、コーナーコネクタの自由端部が支持形材10及び20の壁によって囲まれる、支持形材10及び20における凹部の寸法を規定することが有利である。
【0037】
図6は、図5のコーナー要素310の異なる方向からの斜視図を示しており、ここでは、本体314の内側の内部空間の向かい側のねじ穴316が、それぞれのねじがより長い係合長さで係合する強化部を有することを見て取ることができる。内部キャビティの空間が中間壁317によって分断されているため、1つのねじ穴316しか見ることができない。
【0038】
図7は、コーナー要素310と組み合わせて使用することができる、本発明の第3の例示的な実施形態による形材コネクタの接続アーム320の第1の例示的な実施形態の斜視図を示している。図8は、図7の接続アーム320の異なる方向からの斜視図を更に示している。接続アーム320の外形は、直方形である。端面のうちの一方は、マウント面325としてのより長い辺長の端部において、接続アーム320における2つの貫通孔326がコーナー要素310のねじ穴316の向かい側に配置されるように、受けキャビティ315に挿入される。したがって、中央に配置される分断壁327の両側において、ねじをボア326に挿入することができ、それにより、接続アーム320を、係止部を用いるようにコーナー要素310に接続することができる。
【0039】
一方で、2つの対向側面324は、分断壁327に接続され、他方で、ボア346が設けられるスリーブによって接続されている。最初の複数の図の例示的な実施形態におけるように、マウント面325の反対側の側面、すなわちコーナー要素310の方向の向かい側の側面には、形材壁321が設けられ、形材壁321の間には、凹部323によって拡大する形材スロット322が延在する。形材スロット322とねじ穴346とは、互いに対して平行に位置合わせされる。この場合、要素の自由端部は、形材10又は20に設けられる係止部40に対応して接続しなければならない。
【0040】
図9は、本発明の第3の例示的な実施形態による形材コネクタの接続アーム330の例示的な実施形態の斜視図を示しており、マウント面335は、受けキャビティ315に挿入されるように意図されており、コネクタ330を固定するために、ねじをボア336に通してコーナー要素310に挿入することができるようになっている。図10は、図9の接続アームの異なる方向からの斜視図を示している。ここでも、2つの側壁334は、ボア346を有するスリーブによって分離されている。ピン332が、面335の反対側の形材壁331の表面に配置され、キャビティ333が、ピン332の外側マントルにおいて横方向に構成される。
【0041】
全ての自由端部コネクタ320、330は、図9及び図10の例示的な実施形態では331及び335である対向端面の、直方体の縦方向における4つの縦断溝又はスロット347を特徴とする。一体的なコーナーコネクタ120、130、220、230において、スロット347は、自由端面131、231にのみ設けられる。これらのスロット347は、スロット347を通る支持形材10、20のそれぞれのリブのガイドとしての役割を果たすことができる。
【符号の説明】
【0042】
10 水平形材
19 形材突出部
20 鉛直形材
21 形材壁
22 形材スロット
23 凹部
24 中央本体
26 横断ボア
28 形材スロット
29 凹部
30 スリーブ
31 ボア
32 フランジ
33 整合スロット
34 ソケットねじ
35 円錐端部
36 スナップリング
37 溝
40 係止部
44 偏心係止ヘッド
51 棚状部
52 スロットの後壁
55 表面
56 内縁部
57 隅縁部
100 形材コネクタ
110 コーナー要素
111 形材壁
112 形材スロット
113 凹部
114 中央本体
115 受けキャビティ
116 ねじ穴
117 中間壁
118 形材スロット
119 凹部
120 第1の接続アーム
130 第2の接続アーム
131 端面
132 形材スロット
133 凹部
134 側壁
136 横断ねじ穴
137 中間壁
139 キャビティ
200 形材コネクタ
210 コーナー要素
211 形材壁
212 形材スロット
213 凹部
214 中央本体
215 受けキャビティ
216 ねじ穴
217 中間壁
218 形材スロット
219 凹部
220 第1の接続アーム
230 第2の接続アーム
231 端面
232 ボルト
233 キャビティ
234 側壁
236 横断ねじ穴
237 中間壁
310 コーナー要素
311 形材壁
312 形材スロット
313 凹部
314 中央本体
315 受けキャビティ
316 ねじ穴
317 中間壁
318 形材スロット
319 凹部
320 係止用接続アーム
321 形材壁
322 形材スロット
323 凹部
324 中央本体
325 マウント面
326 ボア
327 中間壁
330 ねじ係止用接続アーム
331 形材壁
332 ボルト
333 キャビティ
334 中央本体
335 マウント面
336 ボア
337 中間壁
346 ねじボア
347 スロット
351 縁面

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10