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特許7145764人工知能に基づくネットワークアドバイザー
<図1>
  • 特許-人工知能に基づくネットワークアドバイザー 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-22
(45)【発行日】2022-10-03
(54)【発明の名称】人工知能に基づくネットワークアドバイザー
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/28 20190101AFI20220926BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220926BHJP
【FI】
G06F16/28
G06Q50/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2018563413
(86)(22)【出願日】2017-06-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-07-25
(86)【国際出願番号】 US2017036353
(87)【国際公開番号】W WO2017214271
(87)【国際公開日】2017-12-14
【審査請求日】2020-06-03
(31)【優先権主張番号】62/346,997
(32)【優先日】2016-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/615,688
(32)【優先日】2017-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517015753
【氏名又は名称】トゥプル,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】タピア,パブロ
【審査官】松尾 真人
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-508469(JP,A)
【文献】国際公開第2016/068926(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/149870(WO,A1)
【文献】特開2012-038028(JP,A)
【文献】特開2003-259006(JP,A)
【文献】特開2015-156578(JP,A)
【文献】特開2014-096616(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
G16Z 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
実行時に1つ以上のプロセッサに動作を実行させるコンピューター実行可能命令を格納する1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体であって、
前記動作は、
無線キャリアネットワークの少なくとも1つのユーザー装置及びネットワークコンポーネントに関連してネットワーク性能に関連する性能データを複数のデータソースから受信するステップと、
1つ以上の性能不良の地理的領域で前記ネットワーク性能に影響を及ぼす少なくとも1つのネットワークサービス品質(QoS)問題を識別するステップであって、前記ネットワークQoS問題は所定の閾値を下回るように前記性能データに悪影響を与える、ステップと、
前記ネットワークQoS問題に関連する1つ以上の症状に基づいて前記ネットワーク性能に影響を及ぼす前記少なくとも1つのネットワークQoS問題に対する予測された根本原因を決定するために、前記性能データから導出される1つ以上の検出された症状を1つ以上の潜在的な根本原因と相関させるトレーニングされた機械学習モデルを使用して前記性能データを分析するステップであって、前記トレーニングされた機械学習モデルが、複数タイプの機械学習アルゴリズムを使用して前記性能データを分析する、ステップと、
ユーザーインターフェースを介する表示のために、前記予測された根本原因を提供するステップと、
前記予測された根本原因に基づいて前記少なくとも1つのネットワークQoS問題を解決するための少なくとも1つの一連の行動を決定するステップと、
前記性能データを分析して、前記少なくとも1つのネットワークQoS問題の潜在的な影響を決定するステップと、
前記少なくとも1つのネットワークQoS問題を解決するための前記少なくとも1つの一連の行動を特定の順序で具現するよう、前記ネットワークQoS問題の前記潜在的な影響に基づいて前記少なくとも1つのネットワークQoSのそれぞれに対するネットワークフィックス優先順位付けを提供するステップと、を含み、
前記予測された根本原因は、第1の予測された根本原因であり、
前記動作は、
少なくとも部分的にトレーニングエラー測定に基づいて、前記第1の予測された根本原因の精度が所定の閾値未満であると決定するステップと、
追加のタイプの機械学習アルゴリズムを使用して前記トレーニングされた機械学習モデルを再トレーニングさせるステップであって、前記追加のタイプの機械学習の選択は前記第1の予測された根本原因に関連する前記トレーニングエラー測定に基づく、ステップと、
再トレーニングされた機械学習モデルを用いて、前記ユーザーインターフェースを介する表示のために、第2の予測された根本原因を提供するステップと、をさらに含む
1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項2】
前記性能データは、ネットワークコンポーネント性能データ、ユーザー装置性能データ、ソーシャルメディアデータ、警報データ、トラブルチケットデータ、または重要業績評価指標データのうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項3】
前記動作は、
前記少なくとも1つの一連の行動が具現された後に、予想された性能改善が達成されるかどうかを決定するために、前記無線キャリアネットワークの少なくとも前記1つのユーザー装置及びネットワークコンポーネントに関連して前記ネットワーク性能を追跡するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項4】
前記性能データを分析するステップは、特定の時間間隔で前記ユーザー装置のジオロケーションを追跡するステップと、前記予測された根本原因を決定するために、前記ジオロケーションに関連する前記性能データをさらに分析するステップと、を含む、請求項1に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項5】
実行時に1つ以上のプロセッサに動作を実行させるコンピューター実行可能命令を格納する1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体であって、
前記動作は、
無線キャリアネットワークの少なくとも1つのユーザー装置及びネットワークコンポーネントに関連してネットワーク性能に関連する性能データを複数のデータソースから受信するステップと、
1つ以上の性能不良の地理的領域で前記ネットワーク性能に影響を及ぼす少なくとも1つのネットワークサービス品質(QoS)問題を識別するステップであって、前記ネットワークQoS問題は所定の閾値を下回るように前記性能データに悪影響を与える、ステップと、
前記少なくとも1つのネットワークQoS問題の潜在的影響に基づいて前記ネットワーク性能に影響を及ぼす前記少なくとも1つのネットワークQoS問題に対するソリューションを具現する優先順位を決定するために、トレーニングされた機械学習モデルを使用して前記性能データを分析するステップであって、前記トレーニングされた機械学習モデルが複数のタイプの機械学習アルゴリズムを使用して前記性能データを分析する、ステップと、
決定された優先順位を使用して、かつ前記少なくとも1つのネットワークQoS問題のそれぞれの前記潜在的影響に基づいて、ユーザーインターフェースを介した表示のために、前記少なくとも1つのネットワークQoS問題に対する前記ソリューションを具現するためのネットワークフィックス優先順位付けを提供するステップと、を含み、
前記ネットワークフィックス優先順位付けは、第1のネットワークフィックス優先順位付けであり、
前記動作は、
追加のタイプの機械学習アルゴリズムを使用して前記トレーニングされた機械学習モデルを再トレーニングさせるステップと、
前記ユーザーインターフェースを介した表示のために、第2のネットワークフィックス優先順位付けを提供するステップと、をさらに含む
1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項6】
前記性能データを分析するステップは、前記ネットワークQoS問題に寄与する1つ以上のトップオフェンダーセルのリストを生成するために、様々なネットワークセルの性能を分析するステップを含む、請求項に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項7】
前記性能データを分析するステップは、前記無線キャリアネットワークに影響を及ぼす潜在的な影響を決定するために、前記性能データを分析するステップを含む、請求項に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項8】
前記性能データは、ネットワークコンポーネント性能データ、ユーザー装置性能データ、ソーシャルメディアデータ、警報データ、トラブルチケットデータ、または重要業績評価指標データのうちの1つ以上を含む、請求項に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項9】
前記動作は、
前記ネットワークQoS問題を解決するために、少なくとも1つの一連の行動を推薦するステップと、
前記ネットワークフィックス優先順位付けに従った順序で前記一連の行動を具現するステップと、
予想された性能改善が達成されるかどうかを決定するために、前記ネットワーク性能を追跡するステップと、をさらに含む、請求項に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項10】
前記性能データを分析するステップは、特定の時間間隔で前記ユーザー装置のジオロケーションを追跡するステップと、前記ネットワークフィックス優先順位付けを決定するために、前記ジオロケーションに関連する前記性能データを分析するステップと、を含む、請求項に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項11】
コンピューターで具現される方法であって、
無線キャリアネットワークの少なくとも1つのユーザー装置及びネットワークコンポーネントに関連してネットワーク性能に関連する性能データを複数のデータソースから受信するステップと、
1つ以上の性能不良の地理的領域で前記ネットワーク性能に影響を及ぼす少なくとも1つのネットワークサービス品質(QoS)問題を識別するステップであって、前記ネットワークQoS問題は所定の閾値を下回るように前記性能データに悪影響を与える、ステップと、
前記ネットワークQoS問題に関連する1つ以上の症状に基づいて前記ネットワーク性能に影響を及ぼす前記少なくとも1つのネットワークQoS問題に対する予測された根本原因を決定するために、前記性能データから導出される1つ以上の検出された症状を1つ以上の潜在的な根本原因と相関させるトレーニングされた機械学習モデルを使用して前記性能データを分析するステップであって、前記トレーニングされた機械学習モデルが、複数タイプの機械学習アルゴリズムを使用して前記性能データを分析する、ステップと、
ユーザーインターフェースを介する表示のために、前記予測された根本原因を提供するステップと、
前記予測された根本原因に基づいて前記少なくとも1つのネットワークQoS問題を解決するための少なくとも1つの一連の行動を決定するステップと、
前記性能データを分析して、前記少なくとも1つのネットワークQoS問題の潜在的な影響を決定するステップと、
前記少なくとも1つのネットワークQoS問題を解決するための前記少なくとも1つの一連の行動を特定の順序で具現するよう、前記ネットワークQoS問題の前記潜在的な影響に基づいて前記少なくとも1つのネットワークQoSのそれぞれに対するネットワークフィックス優先順位付けを提供するステップと、を含み、
前記予測された根本原因は、第1の予測された根本原因であり、
当該方法は、
少なくとも部分的にトレーニングエラー測定に基づいて、前記第1の予測された根本原因の精度が所定の閾値未満であると決定するステップと、
追加のタイプの機械学習アルゴリズムを使用して前記トレーニングされた機械学習モデルを再トレーニングさせるステップであって、前記追加のタイプの機械学習の選択は前記第1の予測された根本原因に関連する前記トレーニングエラー測定に基づく、ステップと、
再トレーニングされた機械学習モデルを用いて、前記ユーザーインターフェースを介する表示のために、第2の予測された根本原因を提供するステップと、をさらに含む、
方法。
【請求項12】
前記性能データは、ネットワークコンポーネント性能データ、ユーザー装置性能データ、ソーシャルメディアデータ、警報データ、トラブルチケットデータ、または重要業績評価指標データのうちの1つ以上を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
当該方法は、
前記少なくとも1つの一連の行動が具現された後に、予想された性能改善が達成されるかどうかを決定するために、前記無線キャリアネットワークの少なくとも前記1つのユーザー装置及びネットワークコンポーネントに関連して前記ネットワーク性能を追跡するステップと、をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、“人工知能に基づくネットワークアドバイザー”の名称で、2016年6月7日付に出願された米国仮特許出願第62/346,997号に対する優先権を主張し、その全体内容は、本明細書に参照により組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
無線通信装置及びキャリアネットワークの問題を管理して故障診断することは、無線通信事業者がこれらの加入者のために、品質サービスを提供するために重要である。一般に、多くの無線通信事業者は、重要業績評価指標または他のタイプのネットワーク性能データを利用して、キャリアネットワークの性能を分析し、識別された問題を緩和させている。例えば、通話品質問題(例えば、通話途切れ、過度な電力クリッピング(clipping)、または両方の組み合わせ)に対するトラブルチケットを受信すると、1つ以上のセルサイトに対する通話品質は、要求に応じてユーザーごとに追加のリソースを提供することによって(例えば、セルサイズ及び形状、電力レベル、アンテナ傾斜などを調整することによって)対処され得る。しかしながら、そのような接近法は、かなりのリードタイム(lead-time)の遅延を持って、顧客経験を減少させ、資本支出及び運営費用を発生させることができる。
【0003】
場合によっては、特定のリソースと適切な故障診断ツールの不在は、無線通信事業者のネットワークエンジニアが、トラブルチケットを処理して分析するのに過度な時間を消費することができる。これに関して、故障診断は、大部分事前対応方式ではなく、事後対応方式で管理されているので、サービス品質問題を解決することが遅延され、無線通信事業者の収益、顧客基盤及び事業評判の損失をもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
詳細な説明は、添付された図面を参照して説明され、ここで、参照番号の最も左の桁(複数)は、その参照番号が最初に示される図面を識別する。異なる図面における同一の参照番号の使用は、類似または同一の項目を示す。
【0005】
図1図1は、根本原因を予測し、短期及び長期のサービス品質問題を解決するためのネットワークフィックス(network fix)優先順位付けを提供するために、無線キャリアネットワークの事前対応装置及びネットワークデータ分析を実行するための例示的な構造を示す。
【0006】
図2図2は、根本原因を予測し、短期及び長期のサービス品質問題を解決するためのネットワークフィックス優先順位付けを提供するために、無線キャリアネットワークの装置及びネットワークデータ分析を実行するためのデータアダプダプラットフォーム、ネットワークフィックスアプリケーション、及び人工知能モジュールの様々なコンポーネントを示すブロック図である。
【0007】
図3図3は、無線キャリアネットワークの短期及び長期のサービス品質問題を改善するために、根本原因予測分析及びネットワークフィックス優先順位付けを事前に実行するための論理回路図である。
【0008】
図4図4は、無線キャリアネットワークに対する短期及び長期のサービス品質問題に対する予測された根本原因及びネットワークフィックス優先順位付けを提供する自動ネットワークフィックスアプリケーションの例示的なワークフローを示すフロー図である。
【0009】
図5図5は、トレーニングされた機械学習モデルを使用して予測された根本原因分析を実行するための例示的なプロセスのフロー図である。
【0010】
図6図6は、トレーニングされた機械学習モデルを使用してネットワークフィックス優先順位付けを提供するための例示的なプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、ネットワークフィックスアプリケーションと共にデータアダプダプラットフォームを使用して、無線キャリアネットワークのネットワーク性能データ及びユーザー装置性能データの事前分析を実行して、効率的な方式でソリューションを具現するために、ネットワークノードの短期及び長期の問題に対する根本原因を予測し、ネットワークフィックスを優先順位付けするための技術に関するものである。ユーザー装置性能データ及びネットワーク性能データは、複数のデータソースから取得することができる。限定しないが、複数のデータソースは、RAN運営サポートシステム(OSS)カウンター、通話情報記録(CDRs)、警報データ、警告データ、顧客チケットデータ及びネットワークチケットデータを含むトラブルチケットデータ、ソーシャルメディアデータ、動作データ、重要業績評価指標(KPI)データ、装置性能データ、計画データを提供するだけでなく、無線キャリアネットワークの動作に関連する他のデータを提供することができる。
【0012】
前述のソースから収集されたデータは、所定の閾値を下回る性能データを含む領域を識別するように、リアルタイムまたは非リアルタイム分析を実行するために、データアダプダプラットフォームを介して集合または統合される。ユーザー装置及びネットワークコンポーネントの性能に悪影響を及ぼす問題は、性能データから識別した後、検出された症状を各々のサービス品質問題に対する潜在的な根本原因と相関させるために、1つ以上のトレーニングされた機械学習モデルを使用して分析する。識別された問題は、ネットワーク性能に対する潜在的な悪影響及び無線キャリアネットワーク内のトップオフェンダーセル(top offender cell)のようないくつかの要因に基づいてネットワークフィックスのための優先順位を設定するために、1つ以上のトレーニングされた機械学習モデルを使用してさらに分析することができる。
【0013】
いくつかの実施形態において、ネットワークフィックスアプリケーションは、ネットワーク内の1つ以上の特定の地理的領域が所定の閾値を下回る性能レベルまたは悪影響を受ける性能を有するかどうかを決定するために、無線キャリアネットワーク内のユーザー装置及びネットワークコンポーネントに関する性能データを持続的にモニタリングすることができる。このような決定に基づいて、ネットワークフィックスアプリケーションは、サービス品質問題の潜在的な根本原因を予測するために、サービス品質問題の症状を分析することができる。また、ネットワークフィックスアプリケーションは、予想される影響、持続期間、短期的または長期的な影響、使用可能なリソース、及び/またはその他のものに基づいて予測された根本原因に関連するそれぞれの問題に対する解決策を実現するために、サービス品質問題を解決し、ネットワークフィックスを優先順位付けするための1つ以上の行動を推薦することができる。
【0014】
ネットワークフィックスアプリケーションは、サービス品質問題に対する根本原因を自動的に予測し、ネットワークフィックスを優先順位付けするために、少なくとも1つのトレーニングされた機械学習モデルを利用して、ユーザー装置性能データ及びネットワーク性能データを分析することができる。機械学習モデルは、ネットワークフィックス優先順位付けの最適化及び根本原因予測の精度に関するフィードバックに基づいて、1つ以上の機械学習アルゴリズムから追加のトレーニングデータセット及び/またはトレーニング結果を付加することによって、必要に応じて強化され得る。
【0015】
無線キャリアネットワークのネットワーク性能データ及びユーザー装置性能データの事前分析は、性能データから導出された症状に基づいて問題に対する根本原因を予測し、予見観点でネットワークフィックスを優先順位付けすることによってネットワークメンテナンスのプロセスを簡素化するのに役に立つことができ、これにより、後続の加入者トラブルチケット及び/またはネットワークトラブルチケットを処理する負担を減少させることができる。また、分析時の機械学習モデルの使用は、ネットワーク問題の自動予測及び解決を効率的な方式で可能にすることができる。本明細書において説明される技術は、複数の方式で実施され得る。例示的な実施形態は、以下の図1図6を参照して以下に提示される。
【0016】
例示的な構造
図1は、短期及び長期のサービス品質問題を解決するために、無線キャリアネットワークの事前対応装置及びネットワークデータ分析を実行するための例示的な構造を示す。構造100は、データアダプダプラットフォーム116、ネットワークフィックスアプリケーション118及び人工知能モジュール122を含む。データアダプダプラットフォーム116、ネットワークフィックスアプリケーション118及び人工知能モジュール122は、1つ以上のコンピューティングノード126で行うことができる。コンピューティングノード126は、ワークロードの要求に従って拡張可能な分散処理ノードであり得る。様々な実施形態において、コンピューティングノード126は、デスクトップコンピューター、タブレットコンピューター、ラップトップコンピューター、サーバーなどのような汎用コンピューターを含むことができる。しかしながら、他の実施形態において、コンピューティングノード126は、仮想エンジン(VE)及び仮想私設サーバー(VPS)のような仮想機械の形態であり得る。コンピューティングノード126は、データが長期間格納されることができ、信頼性を保障するように複製され得る分散ストレージシステムにデータを格納することができる。従って、コンピューティングノード126は、データ処理及びデータ格納が要求に応じて調整され得るデータ及び処理冗長性(redundancy)を提供することができる。また、ネットワークの展開時に、データアダプダプラットフォーム116、ネットワークフィックスアプリケーション118及び人工知能モジュール122の作動上の完全さに影響を及ぼすことなく、新しいコンピューティングノード126がオンザフライで追加され得る。
【0017】
データアダプダプラットフォーム116は、ハードウェアリソースを制御するクラウド層と、データ処理及びストレージを管理するデータ管理層とを含むことができる。クラウド層は、コンピューティング及びストレージリソースを管理するためのソフトウェアユーティリティーを提供することができる。様々な実施形態において、クラウド層は、データアダプダプラットフォーム116によって収集される呼(call)データを格納する複数の基本ストレージサービス(例えば、ローカルサーバー、Amazon AWSTM、Digital OceanTMなど)を処理するための汎用ユーザーインターフェースを提供することができる。クラウド層はまた、HortonworksTM、ClouderaTM、MapRTMなどのような様々なプロバイダから統合的観点の複数のサーバー及びクラスタを提供することもできる。また、クラウド層は、データ記憶または処理能力を管理するために警告及びリソースの使用を監視するためのモニタリングユーティリティーを提供することができる。従って、クラウド層は、ローカル及びクラウドサーバーの展開、構成及びアクティベーションを容易にすることができるだけでなく、アプリケーション及び/またはサービスの展開、構成及びアクティベーションを容易にすることができる。
【0018】
データ管理層は複数のデータソースからのデータの取得、処理、貯蔵、報告及び分析を容易にするソフトウェアユーティリティー及びデータベースを含むことができる。様々な実施形態において、データ管理層は、バックエンドデータ管理要素をデータ処理要素から分離させるアプリケーションプログラムインターフェース(API)を提供し、データを異なるデータストアに分散させて格納され得る。例えば、これらのストアは、Hadoop Distributed File SystemTM(HDFS)、Apache SparkTM、Apache HBaseTM、及び/またはその他のものを含むことができる。データ管理層のAPIは、カスタム分析エンジン及び/または他の第三者ツールによって、異なるデータストアのデータにアクセスするために使用され得る。データ管理層は、複数のデータソースから複数のタイプのデータを取得することができる複数のデータアダプダをさらに含むことができる。データアダプダプラットフォーム116は、ネットワークを介して複数のデータソースにアクセスすることができる。ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域通信網(WAN)のようなより大型のネットワーク、またはインターネットのようなネットワークの集まりであり得る。データアダプダプラットフォーム116は、データソース及びデータストアとのコネクターをサポートするために、アプリケーション、API、プロトコル及びサービスの形態で複数のコネクターを使用することができ、これらのコネクターは、FTP/SFTP、HTTP/HTTPS、Java Message ServiceTM(JMS)、Apache KafkaTM、Apache FlumeTM、Apache SolrTM、Java Database ConnectivityTM(JDBC)、ユーザーデータグラムプロトコル(UDP)、及び/またはその他のものを含むことができる。
【0019】
従って、データアダプダプラットフォーム116は、本明細書で論議される様々なデータソースからのデータをネットワークフィックスアプリケーション118に提供して、データストア117にデータを格納することができ、ここで、データストア117内のデータは、ネットワークフィックスアプリケーション118にアクセスされ得る。示された実施形態において、データソースは、トラブルチケットデータソース110、動作データソース111、警報データソース112、ソーシャルメディアデータソース113及び様々なタイプの性能データを提供する他のデータソース114を含むことができる。
【0020】
トラブルチケットデータソース110は、無線キャリアネットワークのコンポーネントまたは動作の問題に対するデータを含むことができる。場合によっては、ネットワークトラブルチケットは、無線キャリアネットワークの性能及び健康(health)をモニタリングするソフトウェアエージェントによって自動的に生成され得る。他の例において、加入者トラブルチケットは、顧客及び/または顧客ケア担当者によって手動で入力され、顧客が経験した問題を記述することができる。トラブルチケットデータソース110は、管理者の身元、問題に対する解決レポート、報告された問題の各タイプまたはカテゴリーに対する統計、問題解決率に関する統計、及び/またはその他に対するデータをさらに含むことができる。
【0021】
動作データソース111は、無線キャリアネットワークを使用するユーザー装置及び無線キャリアネットワークに関する性能情報を提供するデータ収集を含むことができる。様々な実施形態において、性能情報は、無線アクセスネットワーク(RAN)OSSカウンター、呼詳細記録(CDRs)、VoLTEコールトレース、セッション開始プロトコル(SIP)トレースデータ、リアルタイムトランスポートプロトコル(RTP)制御プロトコル(RTCP)トレースデータ、ユーザー装置データトラフィックログ、ユーザー装置システムイベントログ、ユーザー装置バグレポート、及び/または他の装置及びネットワークコンポーネント性能情報を含むことができる。データ収集は、ネットワークトポロジーデータ、ネットワーク拡張/変更データ、ネットワークカバレッジデータ及び計画されたメンテナンスデータをさらに提供することができる。ネットワークトポロジーデータは、ネットワークセル、ネットワークバックホール、コアネットワークコンポーネント、及び/またはその他の位置を含むことができる。ネットワークカバレッジデータは、ネットワークセルの信号カバレッジ及び通信帯域幅性能、バックホール、ネットワークセル及びコアネットワークコンポーネントの性能仕様及び動作状態、及び/またはその他に関する情報を含むことができる。ネットワークセルは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、マイクロセル、及び/またはその他を含むことができる。
【0022】
動作データソース111によって提供されるユーザー装置に関する性能情報は、ユーザー装置及びアカウント情報をさらに含むことができる。装置情報は、無線キャリアネットワーク上で加入者によって使用されるユーザー装置の技術的性能、特徴及び動作状態を示すことができる。ユーザーアカウント情報は、アカウントタイプ、ビリングプリファランス、サービスプラン加入、支払歴、データ消費統計、及び/またはその他のような複数の加入者のアカウント詳細事項を含むことができる。
【0023】
警報データソース112は、ネットワークの状態モニタリングアプリケーションによって所定の警告規則に基づいて生成される無線キャリアネットワークに対する警告を含むことができる。警告規則は、ネットワークの動作に関連して1つ以上の条件が発生する場合、警告がトリガーされるように特定することができる。条件は、ネットワークのコンポーネントで検出される特定の欠陥または問題、実際性能指標と所定の閾値性能値の偏差、所定の閾値に到逹するか、または到逹できないネットワークコンポーネント、ネットワークノードまたはネットワークサービスに関する複数のユーザー不満事項、及び/またはその他であり得る。
【0024】
ソーシャルメディアデータソース113は、ソーシャルネットワーキングポータルによって提供されるデータ収集を含むことができる。ソーシャルネットワーキングポータルは、ネットワークフィックスアプリケーション118によって評価されている無線キャリアネットワークによって構築され得る。他のソーシャルネットワーキングポータルは、ユーザーがソーシャルメディアポスティングを共有するようにするために、第三者サービスプロバイダによって維持管理されるポータルであり得る。追加のソーシャルネットワーキングポータルは、特定のユーザーがソーシャルポスティングを見せてくれるために、特定のユーザーのみによって生成及び維持管理されるウェブポータルであり得る。ソーシャルネットワーキングポータルは、ユーザーが、サービスプロバイダ、製品、サービス、販売者、ネットワーク、及び/またはその他に関する情報、レビュー及び/またはその他の意見を掲示して共有し得るようにすることができる。例えば、ソーシャルネットワーキングポータルは、ブログウェブページ、メッセージフィードウェブページ、ウェブフォーラム、及び/または電子掲示板を含むことができる。ユーザーは、個人化されたソーシャルネットワーキングポータルを構築することができるので、他のユーザーがユーザーのソーシャルポスティングを購読するとか、ユーザーまたは他の訪問者に対する意見を個人化されたソーシャルネットワーキングポータルに残すとか、及び/または他のソーシャルネットワーキング活動を実行することができる。ソーシャルポスティングは、様々なジオロケーションにおいて異なる加入者が経験した無線キャリアネットワークのネットワーク問題を目立たせることができる。
【0025】
ソーシャルメディアデータ収集からのデータがデータアダプダを介して取得されると、データアダプダプラットフォーム116のデータマイニングアルゴリズムは、無線キャリアネットワークのノード、コンポーネント及び/またはサービスの動作条件または性能状態に関連する単語、用語、句、引用文または格付けを(rating)を抽出することができる。データマイニングアルゴリズムは、決定木学習、連関規則学習、人工ニューラルネットワーク、誘導論理、サポートベクターマシン(SVM)、クラスタリング、ベイジアン(Bayesian)ネットワーク、強化学習、表現学習、類似性及びメトリック学習、及びパターンを抽出するためのスパース辞書学習(sparse dictionary learning)のような、機械学習及び非機械学習技術を両方使用することができる。一例において、データアダプダプラットフォーム116は、ユーザーが特定のジオロケーションで無線キャリアネットワークによって提供されるサービスの態様に不満を持っていることを示すウェブブログポスティングのパターンを発見することができる。他の例において、データアダプダプラットフォーム116は、無線キャリアネットワークと関連して使用されるとき、特定のタイプのユーザー装置が高いエラー率を有することを示す複数のユーザーからのメッセージフィードポスティングのパターンを発見することができる。
【0026】
追加データソース114は、ネットワークモニタリングツールからのデータレポートのように、無線キャリアネットワークまたは第三者によって制御される他のデータソースを含むことができる。様々な実施形態において、ネットワークモニタリングツールは、診断ツール、最適化ツール、構成ツール、及び/またはその他を含むことができる。データレポートは、重要業績評価指標(KPI)を含むことができる。KPIは、生成される特定のKPIを指定するKPI構成ファイルに基づいて生成され得る。KPIは、特定の装置またはネットワークコンポーネントの性能を測定することができる。代替的に、KPIはまた、複数のネットワークまたは装置コンポーネント、特定のクラスのネットワークまたは装置コンポーネント、及び/またはその他に対する高レベルの集合された性能測定値を提供することができる。
【0027】
いくつかの実施形態において、ネットワークフィックスアプリケーション118は、根本原因分析モジュール119、推薦モジュール120及びアクショントラッカー121を含む。ネットワークフィックスアプリケーション118は、データアダプダプラットフォーム116によって取得された複数のデータソースから無線キャリアネットワークの性能を分析して、根本原因分析モジュール119を介して1つ以上の予測された根本原因122を提供し、ネットワーク内のそれぞれの識別された潜在的な及び/または実在的なサービス品質問題に対して推薦モジュール120を介してネットワークフィックス124に優先順位を付けることができる。また、ネットワークフィックスアプリケーション118は、ネットワークフィックスが具現された場合、アクショントラッカー121を介してネットワーク性能改善を検証することができる。
【0028】
より具体的に、根本原因分析モジュール119は、無線キャリアネットワークに対するサービス品質問題の解決を助けるために、性能データから導出された1つ以上の症状に関連する問題に対する予測された根本原因122を提供することができ、(例えば、ネットワークエンジニア、管理者、及び/または管理エンティティーに)予測された根本原因の警告123を提供することができる。いくつかの実施形態において、根本原因分析モジュール119は、KPIに基づいて問題が発生する場所及び共通の故障点を決定するように構成される。その後に、予測された根本原因モジュール119は、特定のタイプのデータ伝送問題及び/または根本原因に対応する以前に格納された性能パターンまたは症状と性能パターンをマッチングさせることができる。
【0029】
例えば、根本原因分析モジュール119は、カバレッジ問題に関連して類似または同一の症状を以前に指摘した症状を示す性能データに基づいて、オーバーシュートが最も可能性の高い予測された根本原因であると判断することができる。他の例において、根本原因分析モジュール119は、混雑問題に関連して類似または同一の症状を以前に指摘した症状を示す性能データに基づいて、層不均衡が最も可能性の高い予測された根本原因であると判断することができる。
【0030】
また、推薦モジュール120は、予測された根本原因に関連するそれぞれの問題の潜在的な影響(例えば、影響を受ける加入者の数、影響を受けるジオロケーションのサイズ、影響を受けるユーザー装置及びネットワークコンポーネントの数など)、短期的及び/または長期的な影響、時間頻度、及び/または持続時間を決定することができ、それぞれの問題及び/または根本原因を最も効率的な方式で対処するために、ネットワークフィックス優先順位付けを提供することができる。いくつかの実施形態において、ネットワークフィックス優先順位を決定するために、ネットワークフィックスを提供するのに要求されるリソース及び労動のような付加的な要因がさらに考慮され得る。一例において、推薦モデル120は、1つ以上の前述の要因の集合に基づいてネットワークフィックスを降順の優先順位でランキングすることができる。他の例において、推薦モデル120は、ランキングリストを生成することができ、トップオフェンダーが識別され、リストのトップにランキングされる。このような方式で、トップオフェンダーに関連するか、トップオフェンダーによって引き起こされる問題を最初に対応している。
【0031】
いくつかの実施形態において、推薦モジュール120は、サービス品質問題を解決するために、予測された根本原因に関連するネットワークフィックスに対する提案または一連の行動をさらに提供することができる。例えば、推薦モジュール120は、提案または特定一連の行動を予測された根本原因に相関させるように構成される。これに関して、推薦モジュール120は、ソリューションデータベースと通信して、そこからのソリューションまたは一連の行動を導出することができる。また、推薦モジュール120は、使用可能なリソース、制約、ユーザーフィードバック、ジオロケーション、及び/またはその他のようないくつかの要因に基づいて嗜好の順番で1つ以上の提案または一連の行動を提供するように構成され得る。ネットワークフィックスアプリケーション118は、各々の問題識別、予測された根本原因、ネットワークフィックス優先順位付け、ノードフィックスに対して生成されるノードチケットを生成、記録及び管理することができ、ノードチケットは、ノードメンテナンスログ125に格納される。
【0032】
いくつかの実施形態において、ネットワークフィックスアプリケーション118は、人工知能モジュール122を介して1つ以上のトレーニングされた機械学習モデルを活用して、ネットワーク内のユーザー装置性能データ及びネットワーク性能データを分析して、加入者に対するサービス品質問題に対してありそうな根本原因を判断することができ、その根本原因に対処するためのネットワークフィックスを提供する最も最適な順序を決定することができる。これと関して、ネットワークフィックス優先順位付けは、ネットワークフィックス優先順位付けによって所定の数のネットワークフィックスが所定の時間内に行われることができる場合に最適である。代替的に、ネットワークフィックス優先順位付けは、ネットワークフィックス優先順位付けによってネットワークフィックスが行われる順序によって所定の数の加入者に対するサービス品質が所定の時間内に改善され得る場合に最適である。他の例において、ネットワークフィックス優先順位付けは、ネットワークフィックス優先順位付けによってネットワークフィックスが行われる順序によってネットワーク性能レベルが所定の時間内に増加され得る場合に最適である。
【0033】
また、1つ以上の機械学習モデルは、サービス品質問題を解決するためのネットワークフィックスに対する提案または一連の行動を提供するのに使用され得る。従って、ネットワークフィックスアプリケーション118は、顧客不満事項またはトラブルチケットを受信する前に潜在的なネットワーク問題に対処することができ、これにより、ネットワーク性能を事前に管理し、後続の故障診断時間と努力を減らすことができる。トレーニングされた機械学習モデルは、データクラスを区別するために、トレーニングコーパスの特性及び関係を確認するフィーチャーエンジニアリング(feature engineering)を使用して生成され得る。また、機械学習モデルは、ベイジアンアルゴリズム、決定木アルゴリズム、SVMアルゴリズムのような複数の機械学習アルゴリズムの組み合わせを統合して、モジュール122によって生成された問題優先順位付け及び根本原因予測の精度を増加させることができる。
【0034】
コンピューティング装置コンポーネントの例
図2は、短期及び長期のサービス品質問題を解決するために、無線キャリアネットワークの事前対応装置及びネットワークデータ分析を実行するデータアダプダプラットフォーム、ネットワークフィックスアプリケーション及び人工知能モジュールの様々なコンポーネントを示すブロック図である。データアダプダプラットフォーム116、ネットワークフィックスアプリケーション118及び人工知能モジュール122は、分散処理コンピューティングインフラストラクチャの1つ以上のコンピューティングノード126によって具現され得る。コンピューティングノード126の数は、データアダプダプラットフォーム116、ネットワークフィックスアプリケーション118、及び/または人工知能モジュール122のデータ処理要求に基づいて分散処理制御アルゴリズムによって拡大及び縮小され得る。例えば、ピーク性能データ処理時間中、ネットワークフィックスアプリケーション118の性能データ処理機能を行うコンピューティングノード126の数は、処理要求に基づいてオンザフライで拡大され得る。しかし、処理要求が中断されると、性能データ処理機能を行うコンピューティングノード126の数は、オンザフライで減少され得る。コンピューティングノード126の数のこのような拡大及び縮小は、処理要求に基づいて何度も何度も繰り返され得る。
【0035】
コンピューティングノード126は、通信インターフェース201、1つ以上のプロセッサ202及びメモリー204を含むことができる。通信インターフェース201は、1つ以上のコンピューティングノード126が他のネットワーキング装置でデータを送信し、他のネットワーキング装置からデータを受信できるようにする無線及び/または有線通信コンポーネントを含むことができる。コンピューティングノード126は、ハードウェア203を介してアクセスされ得る。ハードウェア203は、追加のユーザーインターフェース、データ通信またはデータ記憶ハードウェアを含むことができる。例えば、ユーザーインターフェースは、データ出力装置(例えば、ビジュアルディスプレイ、オーディオスピーカー)及び1つ以上のデータ入力装置を含むことができる。データ入力装置は、キーパッド、キーボード、マウス装置、ジェスチャーを収容するタッチスクリーン、マイクロホン、音声または音声認識装置、及び任意の他の適切な装置のうちの1つ以上の組み合わせを含むことができるが、これに限定されない。
【0036】
メモリー204は、コンピューター記憶媒体のようなコンピューター可読媒体を使用して具現され得る。コンピューター可読媒体は、少なくとも2つタイプのコンピューター可読媒体、すなわち、コンピューター記憶媒体及び通信媒体を含む。コンピューター記憶媒体は、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータのような情報のストレージのための任意の方法または技術で具現される揮発性及び不揮発性、取り外し可能な及び取り外し不可能な媒体を含む。コンピューター記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリーまたは他のメモリー技術、CD-ROM、デジタル多機能ディスク(DVD)、高画質マルチメディア/データ記憶ディスク、または他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置、またはコンピューティング装置によるアクセスのために、情報を記憶するのに使用され得る任意の他の非伝送媒体を含むが、これに限定されない。対照的に、通信媒体は、搬送波のような変調されたデータ信号または他の伝送メカニズムでコンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータを具現することができる。
【0037】
データアダプダプラットフォーム116は、データ収集モジュール205、データ記憶モジュール207及びデータアクセスモジュール208を含むことができる。モジュールは、特定のワークを実行するか、または特定の抽象データタイプを実施するルーチン、プログラム命令、オブジェクト、及び/またはデータ構造を含むことができる。データ収集モジュール205は、データアダプダを使用して、データソース110~114)の構造化または非構造化されたデータベースからデータを検索することができる。構造化されたデータベースは、単純なデータ検索アルゴリズムによってアクセス可能なデータを提供するので、データ収集モジュール205は、データの基本コンテンツを考慮することなく、データにアグノスティックデータアダプダを使用して、データソースにアクセスすることができる。また、各々のデータソースのデータコンテンツに対する変更は、対応するデータにアグノスティックデータアダプダの機能に影響を与えない。一方、データ収集モジュール205は、データベース-特定のデータアダプダを使用して、構造化されたデータベースにアクセスすることができる。
【0038】
データ収集モジュール205は、複数のデータソースから新たに使用可能なデータを周期的にチェックして検索するワークフロースケジューラを含むことができる。ワークフロースケジューラは、構成可能なポリシーに基づいてデータの抽出及び処理を処理することができる。例えば、構成可能なポリシーは、ソースデータ位置、データ検索頻度、遅延到着データに対する処理手順、データ保存期間、及びデータ保存期間満了後のデータ廃棄を特定することができる。遅延到着データに対する処理手順は、所定のカットオフ期間を特定することができ、その間に遅延到着する任意のデータは、処理のために時間通りに検索されるデータと統合され得る。従って、データ収集モジュール205は、異なる空間集合を有するデータ(例えば、ネットワークセルデータ、ネットワークノードデータ、無線ネットワークコントローラデータなど)だけでなく、異なる生成待機時間(例えば、1分、15分、1時間、1日など)を有するデータを検索することができ、リアルタイムまたは非リアルタイムデータ分析が実行され得る。
【0039】
様々な実施形態において、データ処理モジュール206は、データソース110~114からの性能データのフォーマットをデコードするために、アダプダ-特定のロジッグを具現することができる。従って、性能データは、分析及びストレージのために他のモジュールに供給され得る。いくつかの実施形態において、データ処理モジュール206は、1つ以上のグルーピングパラメーターに従って特定の時間中に複数のデータソースからのデータをデータセットの集合されたデータファイルに集合させることができる。グルーピングパラメーターは、特定の時間(例えば、毎時、毎日など)、ネットワークコンポーネント、ユーザー装置ベンダー、ユーザー装置モデル、及び/またはその他を含むことができる。他の実施形態において、グルーピングパラメーターは、異なるレベルのネットワーク階層に対応する複数のデータセットにデータを集合させるのに使用され得る。例えば、加入者レベル、装置レベル、サービス領域レベル及び地理的市場レベルに対応するデータセットにデータが集合され得る。地理的市場レベルは、集合のためのデータセットに対応することができる郵便番号サブレベル、地方自治体サブレベル、または他の位置ベースサブレベルをさらに含むことができる。それにもかかわらず、複数のデータソースからの集合されたデータは、彼ら自身のストレージスキーマに従ってデータセットに格納され得る。他の実施形態において、データ処理モジュール214は、特定の時間中に複数のデータソースからのデータをデータセットの収束されたデータファイルに収束させることができ、ここで、前記データは、単一ストレージスキーマに従ってデータセットに格納される。
【0040】
データ記憶モジュール207は、冗長性を有する複数の仮想データ記憶クラスタにわたってデータを記憶することができて、データが迅速なアクセスのために最適化され得る。格納されたデータは、データソース110~114)からの性能データ、集合及びカバーされたデータファイル、ネットワークフィックスアプリケーション118によって生成されるデータ、及び/またはその他を含むことができる。データアクセスモジュール208は、複数の仮想記憶クラスタに記憶されたデータにアクセスするためのデータアクセスAPIを提供することができる。従って、APIは、データアダプダプラットフォーム116によって受信及び格納されるデータにアクセスするための他の第三者アプリケーションによって使用されるだけでなく、ネットワークフィックスアプリケーション118によって使用され得る。
【0041】
ネットワークフィックスアプリケーション118は、予測された根本原因及びネットワークフィックス優先順位付けを提供するように構成される。ネットワークフィックスアプリケーション118は、様々なジオロケーションからリアルタイムまたは非リアルタイムのデータを処理することができ、複数のデータソースからのデータが集合されるか、収束されるか、または他の方式で統合され得る。ネットワークフィックスアプリケーション118は、少なくとも1つの機械学習モデルを使用して、ライブ性能データセットに基づいて、無線キャリアネットワークの1つ以上の加入者に影響を及ぼす問題に対する根本原因を識別することができる。ネットワークフィックスアプリケーション118は、機械学習モデル及び/またはソリューションデータベースを使用して根本原因に対するソリューションをさらに生成することができる。
【0042】
様々な実施形態において、ライブ性能データは、無線キャリアネットワークの1つ以上のネットワークコンポーネント及び/または無線キャリアネットワークを使用するユーザー装置の1つ以上の装置コンポーネントに関連するリアルタイムまたは非リアルタイムのデータであり得る。ライブ性能データは、データソース110~114から取得される集合された、収束されたまたは統合されたデータセットを含むことができる。ライブ性能データは、機械学習モデルを使用して生成され、ネットワークフィックスアプリケーションのアプリケーションユーザーインターフェースを介して表示される予測された根本原因及びネットワークフィックス優先順位付けを提供するために分析され得る。
【0043】
ネットワークフィックスアプリケーション118は、根本原因分析モジュール119、推薦モジュール120及びアクショントラッカー121を含むことができる。根本原因分析モジュール119は、KPIトラッカー209及び問題調査モジュール210を含む。KPIトラッカー209は、無線キャリアネットワークのネットワークコンポーネントの性能及び/または無線キャリアネットワークを使用するユーザー装置の装置コンポーネントの性能を測定することができる。様々な実施形態において、KPIは、通話設定遅延、通話音声品質の平均意見スコア(MOS)、一方向音声問題及びネットワークセルハンドオーバー問題、VoWiFiとVoLTEとの間の転換障害、及び/またはその他のような、サービス性能をキャプチャする高レベルのKPIであり得る。いくつかの実施形態において、KPIトラッカー209は、キャリアネットワークのネットワークコンポーネントの性能及び/またはネットワーク内のユーザー装置の性能をアプリケーションユーザーインターフェースを介して視覚的に表示するように構成される。
【0044】
問題調査モジュール210は、データアダプダプラットフォーム116によって取得された様々なデータソース110~114だけでなく、KPIを分析してネットワーク内のサービス品質問題を識別し、サービス品質問題は、ユーザー装置及び/またはネットワークコンポーネントの性能に悪影響を及ぼし、性能レベルが所定の閾値を下回る及び/またはユーザー装置及び/またはネットワークコンポーネントが最大エラー閾値よりも高いエラー率を経験するようになる。少なくとも1つのサービス品質問題があると決定すると、問題調査モジュール210は、取得されたデータから導出されたサービス品質問題に関連する1つ以上の症状に関連付けられる少なくとも1つの予測された根本原因を生成する。
【0045】
推薦モジュール15は、優先順位付けモジュール211及び影響調査モジュール212を含む。影響調査モジュール212は、データアダプダプラットフォーム116によって取得された様々なデータソースを分析して、ネットワーク内の様々なサービス品質問題に関連する潜在的な短期及び/または長期の影響を決定する。また、影響調査モジュール212は、データを分析して、持続期間、短期的及び/または長期的な影響、及びサービス品質問題のタイプのような他の要因を決定し、サービス品質問題に関連する全般的な潜在的な短期及び/または長期の影響を評価する。いくつかの実施形態において、影響調査モジュール212は、全般的な潜在的な短期及び/または長期の影響を決定するために、リソース及び制限事項のような追加のデータまたは要因を考慮する。
【0046】
優先順位付けモジュール211は、様々なネットワーク問題の潜在的な短期及び/または長期の影響を分析して、ネットワーク問題に対するソリューションを最適かつ効率的な特定の順序で具現するために、ネットワークフィックス優先順位付けを生成する。好ましくは、ネットワークフィックスは、降順の優先順位または重要度で具現される。オートフィックスモジュール214は、ネットワーク性能問題を解決するためのソリューションまたは一連の行動を生成するように構成される。
【0047】
ネットワークフィックスアプリケーション118は、ノードチケット216、検証モジュール217及びフィードバックモジュール218を維持管理するためのノードメンテナンスモジュール215を含むアクショントラッカー2をさらに含む。検証モジュール217は、例えば、推薦モジュール120を介して、ソリューションまたは一連の行動が具現された場合、無線キャリアネットワークのネットワークコンポーネントの性能及び/または無線キャリアネットワークを使用するユーザー装置の装置コンポーネントの性能を検討する。フィードバックモジュール218は、人工知能モジュール122と通信して、予測された根本原因が正確かどうか、またはネットワークフィックス優先順位付けが最適であるかどうかに対するフィードバックを提供する。また、フィードバックモジュール218は、ソリューションまたは一連の行動が具現された後に、ネットワークコンポーネント及びユーザー装置の性能に基づいて予想された性能改善が達成されるかどうかを決定する。
【0048】
いくつかの実施形態において、ネットワークフィックスアプリケーション118は、ネットワークの1つ以上のコンポーネントと相互作用するか、通信するためのユーザーインターフェースをさらに含む。例えば、ユーザーインターフェースは、ユーザー要請及び入力データを受信するだけでなく、予測された根本原因、ネットワークフィックス優先順位付け及び出力データ(例えば、ネットワーク状態、データレポートなど)を提供するように構成される。これに関して、ネットワークフィックスアプリケーションは、アプリケーションユーザーインターフェースを介するディスプレイのために、サービス品質問題に対処するためのソリューション及び一連の行動を提供するだけでなく、根本原因及び/またはネットワークフィックス優先順位付けを提供することができる。
【0049】
人工知能モジュール122は、問題優先順位付け及び予測される根本原因219のための少なくとも1つの機械学習トレーニングモデル、少なくとも1つの機械学習ロジッグ221、及び1つ以上の機械学習トレーニングされたモデル220A、220Nを含む。モデルトレーニングモジュール219は、データソース110~114からの性能データを分析して、加入者に対するサービス品質問題に対して根本原因を決定し、根本原因に関連するそれぞれの問題に対するネットワークフィックスを優先順位付けするように機械学習モデル220A、220Nをトレーニングさせることができる。様々な実施形態において、モデルトレーニングモジュール219は、機械学習モデルを生成するために、機械学習トレーニングパイプラインを使用することができる。
【0050】
機械学習トレーニングパイプラインの初期トレーニングデータ入力フェーズ(phase)において、機械学習トレーニングモジュール219は、データアダプダプラットフォーム116から1つ以上の入力データセットから構成されたトレーニングコーパスを受信し得ることを考慮する。トレーニングコーパスは、複数のデータソース110~114)から収集されたデータをエミュレート(emulate)するトレーニングデータ及び選択的にトレーニングデータに対する所望の出力のセットを含むことができる。例えば、トレーニングデータ入力フェーズ中に受信されるデータは、運営サポートシステム(OSS)カウンター、KPI、ネットワークカバレッジ詳細事項、装置警報データ、ネットワーク警報データ、装置警告データ、ネットワーク警告データ、CDR、及び/またはその他を含むことができる。いくつかの実施形態において、トレーニングモジュールは、アウトライア(outlier)データ、冗長データ、関連性のないデータ、及び/またはその他を識別するために、データ品質保証分析を実行するようにさらに構成される。
【0051】
トレーニングモデルを生成するために、トレーニングモジュール119は、トレーニングコーパスを使用して機械学習モデルをトレーニングさせるために、初期タイプの機械学習アルゴリズムを選択するように構成される。限定されることなく、異なるタイプの機械学習アルゴリズムは、ベイジアンアルゴリズム、決定木アルゴリズム、SVMアルゴリズム、樹木アンサンブル(ensemble)アルゴリズム(例えば、ランダムフォレスト(forest)及び勾配ブースティング木)、等張回帰アルゴリズム、及び/またはその他を含むことができる。アルゴリズムが適用されると、トレーニングモジュール119は、機械学習モデルのトレーニングエラー測定が所定の閾値を超過するかどうかを決定する。トレーニングエラー測定は、予想されたベースライン精度と比較してソリューションを生成する際の機械学習モデルの精度を示すことができる。
【0052】
トレーニングエラー測定が所定の閾値を超過する場合、トレーニングエラー測定のサイズに基づいて、例えば、規則エンジン(例えば、アルゴリズム選択規則)を介して他の機械学習アルゴリズムが選択される。より詳細には、特定の範囲のトレーニングエラー測定値を特定のタイプの機械学習アルゴリズムにマッチングさせるようにモデルトレーニングモジュールの規則エンジンによってアルゴリズム選択規則が使用され得る。第2の機械学習アルゴリズムが適用された後に、トレーニングエラーが再び測定され、トレーニングエラーが所定の閾値未満になるまでこのようなプロセスが繰り返される。
【0053】
1つ以上の機械学習アルゴリズムからの追加のトレーニングデータセット及び/またはトレーニング結果が機械学習モデルを強化するために適用され得ることを考慮する。その後に、プロセスは、機械学習モデルの他のトレーニングエラーを測定するために、ループバックされ得る。トレーニングエラー測定がトレーニングエラー閾値またはその未満であるとモデルトレーニングモジュールが決定すると、トレーニングされた機械学習モデルの生成は完了したと見なされる。
【0054】
図3は、無線キャリアネットワークに対する短期及び長期のサービス品質問題を改善するために、根本原因分析及び問題優先順位付けを事前に実行するための論理回路図300である。ブロック301に示したように、無線キャリアネットワーク及び無線キャリアネットワークを使用しているユーザー装置に関する性能情報がデータアダプダプラットフォーム116を介して収集されて分析のために準備される。ブロック302に示したように、根本原因分析モジュール119のKPIトラッカー209は、性能不良の地理的領域を識別するために、無線キャリアネットワークのネットワークコンポーネントの性能及び/または装置コンポーネントの性能を測定する。性能不良の地理的領域の識別に関連するデータの表示は、ネットワークフィックスアプリケーションがネットワークフィックス優先順位付け測定を開始して、1つ以上のネットワークコンポーネントの問題に対処するための根本原因を予測するようにすることができる。
【0055】
ネットワークフィックスアプリケーションは、1つ以上のユーザー装置に影響を及ぼす問題に対する根本原因を決定するために、トレーニングされた機械学習モデルを使用して性能データを分析することができる。様々な実施形態において、分析される性能データは、特定の時間間隔のリアルタイムまたは非リアルタイムのデータであり得る。また、性能データは、集合された、収束されたまたは他の方式で統合されたデータを含むことができる。トレーニングされた機械学習モデルは、性能データを分析するために、複数の機械学習アルゴリズムを使用することができる。例えば、場合によっては、ネットワークフィックスアプリケーションは、加入者が特定の時間間隔のジオロケーション間をローミングするときに、加入者のジオロケーションを追跡することができる。その後に、ネットワークフィックスアプリケーションは、根本原因を確認するために、トレーニングされた機械学習モデルを使用して、これらのジオロケーションに関連する性能データを分析することができる。
【0056】
様々な実施形態において、ネットワークフィックスアプリケーションは、アプリケーションユーザーインターフェースを介して1つ以上のコンポーネントに対するデータを提供することができる。ブロック304に示したように、根本原因分析モジュール119の問題調査モジュール210は、ありそうな根本原因304を識別する。いくつかの実施形態において、ネットワークフィックスアプリケーション118は、1つ以上のトレーニングされた機械学習モデルを使用して、1つ以上の予測された根本原因を生成することができる。予測された根本原因は、データアダプダプラットフォーム116によって提供される1つ以上のデータソース110~114からの性能データに基づいて生成され得る。例えば、トレーニングされた機械学習モデルは、CDRを自動的に分析するのに使用され、無線キャリアネットワークのサービス品質問題の根本原因を識別することができる。
【0057】
他の例において、トレーニングされた機械学習モジュールは、ネットワークサービス品質を改善し、ネットワーク性能効率を増加させ、セルデータを分析して不正(fraud)を識別し、パターンを分析して加入者を予測し、加入者使用パターンを分析して、新しいネットワークサービスを具現するための地理的領域を識別するのに使用され得る。例えば、ネットワークフィックスアプリケーションは、トレーニングされた機械学習モデルを使用して、トラブルチケットの対象であるか、またはネットワークフィックスアプリケーションによって検出される問題に対する根本原因を識別することができる。例えば、性能データの分析は、特定の問題を経験していると発見された特定のタイプのユーザー装置のハードウェアまたはソフトウェアコンポーネント類似性によって特定のタイプのユーザー装置に対して存在する潜在的な問題を示すことができる。他の例において、性能データの分析は、特定のユーザー装置グループが経験する共通的な問題(例えば、ソフトウェア保安脆弱性)が、その共通的な問題がタイムリーに解決されない場合、他の問題(例えば、無反応なユーザー装置)につながる可能性が高いことを示すことができる。
【0058】
ブロック303に示したように、影響調査モジュール212は、1つ以上のデータソース110~114からの性能データを分析していくつかの要因に基づいて性能低下の程度を定量化する。その後に、優先順位付けモジュール211は、ネットワークフィックス優先順位付けを生成するために、降順の優先順位にサービス品質問題305をランキングする。これに関して、トレーニングされた機械学習モデルは、ネットワークフィックスが具現されるべき順序を自動的に決定するのに使用され得る。ブロック306に示したように、オートフィックスモジュール214は、ランキングされた問題に対処するための一連の行動を提案する。オートフィックスモジュール214は、ソリューションデータベースに動作可能に連結され、そこからソリューションを検索することができ、機械学習モデルを使用して各々のサービス品質問題を解決するための提案を提供することができる。様々な実施形態において、ソリューションデータベースは、コンピューティングノード126にあり得る。
【0059】
一連の行動に従って具現された任意の変更は、ブロック307に示したように、アクショントラッカー121の検証モジュール217を介して検討される。フィードバックモジュール218は、任意の変更が具現された後にネットワーク性能データを分析し、それを予想されたネットワーク性能と比較することができる。このような方式で、フィードバックモジュール218は、具現された変更がサービス品質問題を解決したかどうか及び予想された性能改善が達成されるかどうかを判断することができる308。
【0060】
いくつかの実施形態において、ネットワークフィックスアプリケーションは、トレーニングされた機械学習モデルが根本原因を予測し、ネットワークフィックス優先順位付けを提供するのに効果的であったかどうかに対するフィードバックをユーザーが提供し得るようにするアプリケーションユーザーインターフェースを提供することができる。そのような実施形態において、ネットワークエンジニア、管理者または管理エンティティーは、ネットワークフィックスアプリケーションによって提供されるアプリケーションユーザーインターフェースを使用して、予測された根本原因が症状に関連する問題を正確に識別したかどうかを示すことができる。また、管理者または管理エンティティーは、アプリケーションユーザーインターフェースを使用して、ネットワークフィックス優先順位付けが、1つ以上の予測された根本原因に関連するサービス品質問題に対処する最も最適な順序を提供するかどうかを示すことができる。
【0061】
例示的なプロセス
図4図6は、サービス品質問題に関連する根本原因を予測し、ネットワークフィックス優先順位付けを提供するために、無線キャリアネットワークの事前対応装置及びネットワークデータ分析を実行するための例示的なプロセスを示す。各々のプロセスは、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせで具現され得る一連の動作を示す論理フロー図のブロックの集合として示される。ソフトウェアの脈絡において、ブロックは、1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、列挙された動作を実行するコンピューター実行可能命令を示す。一般に、コンピューター実行可能命令は、特定の機能を実行するか、または特定の抽象データタイプを具現するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含むことができる。動作が記述される順序は、限定事項として解釈されるように意図されておらず、任意の数の記述されたブロックは、任意の順序で、及び/またはミラーで組み合わせてプロセスを具現することができる。説明のための目的として、本明細書におけるプロセスは、図1のアーキテクチャ100を参照して説明される。
【0062】
図4は、サービス問題に対する予測された根本原因及び自動的な問題優先順位付けを提供するための自動ネットワークフィックスアプリケーションの例示的なプロセス400のワークフローである。ネットワークフィックスアプリケーション400の具現は、データアダプダプラットフォーム401を使用して、複数のデータソース110~114から無線キャリアネットワーク及びユーザー装置を含むそのコンポーネントの動作に関する性能データを取得するステップを最初に含むことができる。より具体的には、性能データは、動作データソース111、トラブルチケットデータソース110からのトラブルチケットデータ、警報データソース112からの警報データ、ソーシャルメディアデータソース113からの関連するソーシャルメディアデータ、及び任意の関連するデータだけでなく、他のデータソース114からの追加のデータから取得される動作データを含むことができる。
【0063】
例えば、関連付けられたデータは、ユーザーKPI、ネットワークKPI、警告、ネットワークコンポーネント健康指標、及び/またはその他を含むことができる。性能データは、無線キャリアネットワークの1つ以上のネットワークコンポーネントまたは無線キャリアネットワークを使用するユーザー装置の1つ以上の装置コンポーネントに関連することができる。ユーザー装置コンポーネントは、装置アプリケーション(例えば、電話通信アプリケーション)、装置ハードウェア(例えば、無線トランシーバ)、及び/またはその他を含むことができる。無線キャリアネットワークのネットワークコンポーネントは、ネットワークセル、RAN要素、バックホール、コアネットワーク要素(例えば、ゲートウェィサーバー、ポリシー及び課金規則機能(PCRF)、IPマルチメディアザブシステム(FMS)コアなど)、及びインターネットサーバー(例えば、アプリケーションサーバー、マルチメディアサーバーなど)を含むことができる。データは、集合、収束、及び/または他の形態のデータ処理を介して分析のために準備され得る。いくつかの実施形態において、ネットワークフィックスアプリケーションはまた、様々なソースからのデータに基づいて入力されるデータを持続的にアップデートすることができる。
【0064】
ブロック402において、ネットワークフィックスアプリケーションは、ネットワークサービス問題を検出するために、取得されたデータを分析する。この問題は、加入者が無線キャリアネットワークを使用して音声通話、マルチメディア通話を実行、データをアップロード、及び/またはデータをダウンロードするときに、1つ以上のユーザー装置の加入者が受信する当該のサービス品質に潜在的に影響を及ぼすことができる。ネットワークフィックスアプリケーションは、傾向を分析し、クラスタ分析及び/または個別分析を実行することができる。例えば、ネットワークフィックスアプリケーションは、異なる領域に対するデータソースをクラスタ化するか、各々の問題を個別的に分析することができる。いくつかの実施形態において、ネットワークフィックスアプリケーションは、アプリケーションによって提供されるアプリケーションユーザーインターフェースに入力されるクエリに基づいてこのような決定を実行することができる。
【0065】
図5は、トレーニングされた機械学習モデルを使用して予測された根本原因分析を実行するための詳細なワークフローである。ブロック501において、問題調査モジュール210は、性能不良領域におけるサービス品質に関する症状を識別するために、問題の調査を実行する。性能不良領域は、ネットワークコンポーネントの性能メトリックが所定の性能閾値を下回るジオロケーションである。代替的に、性能不良領域は、使用インスタンス中にボトルネック現象が潜在的な遅延を誘発するジオロケーション、またはネットワークコンポーネントが最大エラー閾値よりも高いエラー率を経験するジオロケーションである。ブロック502において、問題調査モジュール210は、その症状を特定のタイプのサービス品質問題及び/または根本原因に対応する以前に格納された性能パターンまたは症状とマッチングさせることによって、1つ以上の複合症状をサービス品質問題に相関させる。従って、ブロック503において、問題調査モジュール210は、性能不良領域における特定の長期及び/または短期の問題を識別する。ブロック504において、根本原因分析モジュールは、機械学習モデルを使用して、ライブ入力データセットに基づいて識別された無線キャリアネットワーク問題に対する根本原因を予測する。
【0066】
ブロック505において、人工知能モジュールは、予測された根本原因を分析して、予測された根本原因が実際にサービス品質問題に対する正確な根本原因であるかどうかを決定する。決定ブロック506において、人工知能モジュールは、予測された根本原因が正確かどうかを決定する。予測された根本原因が正確である場合、そのフィードバックが人工知能モジュールに供給される509。予測された根本原因が正確ではない場合、エラーが人工知能モジュールに供給され、ブロック507においてサービス品質問題または問題に対する根本原因を予測するために機械学習モデルを改善する。さらに、ネットワークフィックスアプリケーションは、予測された根本原因が不正確であるか、または正確であったことの表示を、例えば、ユーザーインターフェースを介して人工知能モジュールに提供することができる。同様に、人工知能モジュールのモデルトレーニングモジュールは、機械学習モデルを再トレーニングさせることができる。再トレーニング中に、モデルトレーニングモジュールは、ネットワークエンジニアから正確な根本原因を示す入力を受信することができる。従って、エンジニアからの入力は、機械学習モデルの機械学習アルゴリズムの再トレーニングのために、トレーニングコーパスにデータポイントとして付加され得る。いくつかの例において、エンジニアリングは、またトレーニングコーパスから除去される特定の変則データ(例えば、観察(observation)または表明(assertion))を示す追加の入力をモデルトレーニングモジュールに提供することもできる。トレーニングコーパスから特定の変則データを除去すると、機械学習モデルが性能データ入力に対する非効率的なソリューションを生成することを防止することができる。
【0067】
代替的にまたは同時に、モデルトレーニングモジュールは、再トレーニング中にアルゴリズム選択規則を変更するように規則エンジンを構成することができる。アルゴリズム選択規則に対する変更は、タイプ機械学習アルゴリズムに対応するトレーニングエラー測定値の範囲を変更させることができ、特定の範囲のトレーニングエラー測定値が異なるタイプの機械学習アルゴリズムにマッチングされるようにすることができ、及び/またはその他を誘導することができる。このような方式で、モデルトレーニングモジュールは、フィードバックに基づいて、変更されるトレーニングされた機械学習モデルを生成することができる。その後に、人工知能モジュールは、再トレーニングされた機械学習モデルによるエラーに基づいて追加の根本原因を選択する508。
【0068】
図4のブロック404に戻って、根本原因分析モジュールは、ユーザーインターフェースを介して検出された1つ以上の問題または問題に関連する予測された根本原因をユーザーに通知することができる。いくつかの実施形態において、ネットワークフィックスアプリケーションは、ネットワークエンジニアリングが加入者に通知するように、ネットワークエンジニアであるユーザーにアプリケーションユーザーインターフェース上の警告をディスプレイすることによって通知を実行することができる。他の実施形態において、ネットワークフィックスアプリケーションは、加入者の連絡先情報を使用して加入者に直接警告メッセージを自動的に送信することができる。警告メッセージは、予測された根本原因に関する情報を含むことができ、潜在的な問題が発生することを防止するための予防措置を加入者が取り得るようにする情報を含むことができる。ブロック405において、ネットワークフィックスアプリケーションは、トレーニングされた機械学習モデルを使用して、可能な影響に基づいて、ネットワークフィックスに対する優先順位付けしたリストを提供する。ネットワークフィックスアプリケーションは、アプリケーションのアプリケーションユーザーインターフェースに入力される性能データクエリに基づいてそのような決定を実行することができる。
【0069】
図6は、トレーニングされた機械学習モデルを使用してネットワークフィックス優先順位付け403を実行するための詳細なワークフローを提供する。ブロック601において、影響調査モジュール212は、ブロック601に示したように、各々の性能不良のノードに対する性能低下の程度を定量化するために、リアルタイムまたは非リアルタイムのデータ分析を実行する。ブロック602において、影響調査モジュール212は、各々の性能不良のノードに相関する性能低下の持続期間及び潜在的な影響を識別する。例えば、影響調査モジュールは、これらのデータ使用がジオロケーションにおける混雑ネットワークセルの性能に悪影響を及ぼす加入者の数を識別することができる。ブロック603において、影響調査モジュール212は、少なくとも1つの問題を短期及び/または長期のサービス品質問題に関連するものとして分類する。ブロック604において、影響調査モジュール212は、トップオフェンダーを識別する。そのような場合、影響調査モジュールは、様々なネットワークセルの性能を分析して、サービス品質問題に寄与する1つ以上のトップオフェンダーセルのリストを生成することができる。
【0070】
ブロック605において、優先順位付けモジュール211は、トレーニングされた機械学習モデルを使用して、降順の優先順位でそれぞれの性能不良のノードに対するネットワークフィックスをランキングする605。いくつかの実施形態において、優先順位付けモジュール211は、異なるタイプの収集されたデータの分析の優先順位付けするためのパラメーターを使用するだけでなく、予め定義された分析規則を使用することができる。ブロック606において、人工知能モジュール122は、ネットワークフィックス優先順位付けが最適であったかどうかを分析する。決定ブロック607において、人工知能モジュール122は、優先順位付けが最適であるかどうかを決定する。ネットワークフィックス優先順位付けが最適である場合、そのフィードバックが人工知能モジュールに供給される610。優先順位付けが最適でない場合、エラーが人工知能モジュールに供給され、ネットワークフィックス優先順位付けを提供するための機械学習モデルを改善する608。また、ネットワークフィックスアプリケーションは、ネットワークフィックス優先順位付けが最適ではなく、調整が必要であることを人工知能モジュールに示すことができる。結果的に、人工知能モジュールのモデルトレーニングモジュールは、ネットワークフィックス優先順位付けの精度に関するフィードバックに基づいて、前述のように機械学習モデルを再トレーニングさせることができる。また、モデルトレーニングモジュールは、前述のように再トレーニング中に機械学習アルゴリズム選択を変更するように規則エンジンを構成することができる。その後に、優先順位付けモジュール211は、ブロック609に示したように、再トレーニングされた機械学習モデルによるエラーに基づいてネットワークフィックスを再優先順位付けする。
【0071】
ここで図4のブロック406に戻って、オートフィックスモジュール214は、予測された根本原因に関連する各々の問題または問題を解決するための一連の行動を推薦することができる。いくつかの実施形態において、オートフィックスモジュール214は、機械学習ロジッグを利用して根本原因に対する解決策を決定し、加入者に提供されるサービス品質を改善することができる。オートフィックスモジュール214は、ソリューションデータベースからソリューションを検索することができる。
【0072】
例えば、一連の行動は、小型のネットワークセルを他の位置に移動させること、セルカバレッジ領域を再形成するために異なる方向に小型のネットワークセルのアンテナを再配置すること、小型のネットワークセルとマクロセルとの間の通信のデータ処理量を変更すること、小型のネットワークセルの装置ソフトウェアをアップデートすること、及び/またはその他を含むことができる。一連の行動は、アプリケーションユーザーインターフェースを介してネットワークフィックスアプリケーション118によってユーザーに表示され得る。根本原因及び/または根本原因に対するソリューションに関する情報は、特定の加入者、特定のユーザー装置、特定のジオロケーション、特定の地理的領域、特定のネットワークセル、及び/またはその他を参照して視覚化され得る。ブロック407に示したように、問題に関連する各ノードに対する一連の行動またはネットワークフィックスは、ネットワークフィックス優先順位付けに基づいて優先順位で具現される。また、是正措置は、ネットワークエンジニアに他の警告メッセージを送信することを含むことができる。いくつかの実施形態において、ユーザーは、表示された情報に基づいて、具現のためのネットワークフィックス優先順位付けまたは解決策を再構成することができる。
【0073】
ブロック408に示したように、アクショントラッカー121の検証モジュール217は、ノードに行われた各変更の性能を追跡または検討する。これに関して、ネットワークフィックスアプリケーションのユーザーインターフェースは、地理的領域内の無線キャリアネットワークの性能において、統合的な観点の包括的な見ることを提供して、ユーザーが領域内のネットワークコンポーネントの統合を検査することができる。様々な実施形態において、性能データは、特定の加入者、特定のジオロケーション、特定の地理的領域、特定のネットワークセル、及び/またはその他によって視覚化され得る。いくつかの例において、アクショントラッカー121は、ネットワーク問題に対する根本原因、ネットワークフィックス優先順位付け及び解決策を文書化するワークログをさらに生成することができる。
【0074】
無線キャリアネットワークの小型ネットワークセル、マクロセル及びバックホールに関連するネットワーク装置の性能を追跡するために、ネットワークフィックスアプリケーションは、ユーザー装置が地理的領域内の1つ以上の小型ネットワークセルを介して無線キャリアネットワークにアクセスすることにより、加入者のユーザー装置に対するサービス品質メトリックをさらに検索することができる。様々な実施形態において、サービス品質メトリックは、通話設定遅延、通話音声品質のMOS、一方向音声問題の記録、通話切れ記録、及び/またはその他を含むことができる。
【0075】
いくつかの実施形態において、ネットワークフィックスアプリケーション118は、ユーザー装置に対するサービス品質メトリックに関連して地理的領域内の1つ以上の小型ネットワークセルの性能を比較することができる。様々な実施形態において、小型ネットワークセルは、マイクロセル、フェムトセル、またはピコセルであり得る。小型ネットワークセルの性能は、時間間隔の間に、ネットワークセルの使用可能な帯域幅、セルの信号カバレッジ領域、ネットワークセルのデータ処理量、ネットワークセルの平均アップタイム、及び/またはその他を含むことができる。
【0076】
決定ブロック409において、アクショントラッカー121のフィードバックモジュール218は、予想された性能改善が達成されたかどうかを分析し、ネットワーク性能レベルが所定の閾値以上である場合に予想された性能改善が達成される。予想された性能改善が達成されないか、またはネットワーク性能レベルが所定の閾値を超過しない場合、推薦モジュール120のオートフィックスモジュール214は、サービス品質問題に関連する異なるネットワークフィックスを具現する。このようなプロセスは、予想された性能改善が達成されるまで繰り返される。
【0077】
根本原因を自動的に予測し、根本原因に対応するサービス品質問題に対するネットワークフィックスを優先順位付けするための無線キャリアネットワークのユーザー装置性能データ及びネットワーク性能データの事前分析は、後続の故障診断を減少させ、全般的なサービス品質を改善させることができる。また、分析中に機械学習モデルを使用すると、問題が加入者に到逹する前に予測された根本原因に関連する潜在的な問題を最小化することができ、根本原因を最も最適な方式で解決することができる。
【0078】
結論
主題は、構造的特徴及び/または方法の動作に特有の言葉で記載されたが、添付の特許請求の範囲に定義された主題は、前述の記載された特定の特徴または動作に必ずしも限定されないことを理解されたい。むしろ、記載された特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実装する形式の例として開示される。
いくつかの態様を記載しておく。
〔態様1〕
実行時に1つ以上のプロセッサに動作を実行させるコンピューター実行可能命令を格納する1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体であって、
前記動作は、
無線キャリアネットワークの少なくとも1つのユーザー装置及びネットワークコンポーネントに関連してネットワーク性能に関連する性能データを複数のデータソースから受信するステップと、
1つ以上の性能不良領域で前記ネットワーク性能に影響を及ぼす少なくとも1つの問題を識別するステップであって、前記問題が所定の閾値を下回るように前記性能データに悪影響を与えるステップと、
前記問題に関連する1つ以上の症状に基づいて前記ネットワーク性能に影響を及ぼす前記問題に対する予測された根本原因を決定するために、トレーニングされた機械学習モデルを使用して前記性能データを分析するステップであって、前記トレーニングされた機械学習モデルが、複数タイプの機械学習アルゴリズムを使用して前記性能データを分析し、前記性能データが特定の時間間隔中のリアルタイム性能データまたは非リアルタイム性能データを含むステップと、
ユーザーインターフェースを介する表示のために、前記予測された根本原因を提供するステップと、
前記ユーザーインターフェースを介して前記ネットワーク性能に影響を及ぼす前記予測された根本原因を少なくとも1つのユーザーに通知するステップと、を含む、1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
〔態様2〕
前記性能データは、ネットワークコンポーネント性能データ、ユーザー装置性能データ、ソーシャルメディアデータ、警報データ、トラブルチケットデータ、または重要業績評価指標データのうちの1つ以上を含む、態様1に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
〔態様3〕
前記動作は、
前記予測された根本原因に基づいて前記問題を解決するために、前記トレーニングされた機械学習モデルを使用して少なくとも1つの一連の行動を推薦するステップと、
前記無線キャリアネットワークに影響を及ぼす潜在的な影響を決定するために、前記トレーニングされた機械学習モデルを使用して前記性能データを分析するステップと、
特定の順序で前記問題を解決するように前記一連の行動を具現するために、前記問題に対するネットワークフィックス優先順位付けを提供するステップと、をさらに含む、態様1に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
〔態様4〕
前記動作は、
前記予測された根本原因に基づいて前記問題を解決するために、前記トレーニングされた機械学習モデルを使用して少なくとも1つの一連の行動を推薦するステップと、
前記一連の行動に基づいて前記1つ以上の性能不良領域内の1つ以上のノードに行われた変更を検討するステップと、
予想された性能改善が達成されるかどうかを決定するために、前記ネットワーク性能を追跡するステップと、をさらに含む、態様1に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
〔態様5〕
前記予測された根本原因は、第1の予測された根本原因であり、
前記動作は、
少なくとも部分的にトレーニングエラー測定に基づいて、前記第1の予測された根本原因の精度が所定の閾値未満であると決定するステップと、
前記第1の予測された根本原因に関連する前記トレーニングエラー測定に基づいて、追加のタイプの機械学習アルゴリズムを使用して前記トレーニングされた機械学習モデルを再トレーニングさせるステップと、
前記ユーザーインターフェースを介する表示のために、第2の予測された根本原因を提供するステップと、をさらに含む、態様1に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
〔態様6〕
前記性能データを分析するステップは、特定の時間間隔で前記ユーザー装置のジオロケーションを追跡するステップと、前記予測された根本原因を決定するために、前記ジオロケーションに関連する前記性能データをさらに分析するステップと、を含む、態様1に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
〔態様7〕
実行時に1つ以上のプロセッサに動作を実行させるコンピューター実行可能命令を格納する1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体であって、
前記動作は、
無線キャリアネットワークの少なくとも1つのユーザー装置及びネットワークコンポーネントに関連してネットワーク性能に関連する性能データを複数のデータソースから受信するステップと、
1つ以上の性能不良領域で前記ネットワーク性能に影響を及ぼす少なくとも1つの問題を識別するステップであって、前記問題が所定の閾値を下回るように前記性能データに悪影響を与えるステップと、
前記問題に関連する1つ以上の症状に基づいて前記ネットワーク性能に影響を及ぼす前記問題に対するソリューションを具現する優先順位を決定するために、トレーニングされた機械学習モデルを使用して前記性能データを分析するステップであって、前記トレーニングされた機械学習モデルが複数のタイプの機械学習アルゴリズムを使用して前記性能データを分析し、前記性能データが特定の時間間隔のリアルタイム性能データまたは非リアルタイム性能データを含むステップと、
ユーザーインターフェースを介した表示のために、前記問題に対する1つ以上の根本原因を解決する前記ソリューションを具現するためのネットワークフィックス優先順位付けを提供するステップと、を含む、1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
〔態様8〕
前記性能データを分析するステップは、前記問題に寄与する1つ以上のトップオフェンダーセルのリストを生成するために、様々なネットワークセルの性能を分析するステップを含む、態様7に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
〔態様9〕
前記性能データを分析するステップは、前記無線キャリアネットワークに影響を及ぼす潜在的な影響を決定するために、前記トレーニングされた機械学習モデルを使用して前記性能データを分析するステップを含む、態様7に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
〔態様10〕
前記性能データは、ネットワークコンポーネント性能データ、ユーザー装置性能データ、ソーシャルメディアデータ、警報データ、トラブルチケットデータ、または重要業績評価指標データのうちの1つ以上を含む、態様7に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
〔態様11〕
前記動作は、
前記1つ以上の根本原因に基づいて前記問題を解決するために、前記トレーニングされた機械学習モデルを使用して少なくとも1つの一連の行動を推薦するステップと、
前記ネットワークフィックス優先順位付けに従った順序で前記一連の行動を具現するステップと、
前記一連の行動に基づいて行われた変更を検討するステップと
予想された性能改善が達成されるかどうかを決定するために、前記ネットワーク性能を追跡するステップと、をさらに含む、態様7に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
〔態様12〕
前記ネットワークフィックス優先順位付けは、第1のネットワークフィックス優先順位付けであり、
前記動作は、
前記第1のネットワークフィックス優先順位付けが最適ではないと決定するステップと、
前記ネットワークフィックス優先順位付けに関連するエラーに基づいて追加のタイプの機械学習アルゴリズムを使用して前記トレーニングされた機械学習モデルを再トレーニングさせるステップと、
前記ユーザーインターフェースを介した表示のために、第2のネットワークフィックス優先順位付けを提供するステップと、をさらに含む、態様7に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
〔態様13〕
前記性能データを分析するステップは、特定の時間間隔で前記ユーザー装置のジオロケーションを追跡するステップと、前記ネットワークフィックス優先順位付けを決定するために、前記ジオロケーションに関連する前記性能データを分析するステップと、を含む、態様7に記載の1つ以上の非一時的コンピューター可読媒体。
〔態様14〕
コンピューターで具現される方法であって、
1つ以上のコンピューティングノードで実行されるデータアダプダプラットフォームにおいて、無線キャリアネットワークのネットワークコンポーネント及びユーザー装置に関する性能データを複数のデータソースから受信するステップであって、前記性能データが、ネットワークコンポーネント性能データ、ユーザー装置性能データ、ソーシャルメディアデータ、警報データ、トラブルチケットデータ、または重要業績評価指標データのうちの1つ以上を含むステップと、
前記1つ以上のコンピューティングノードで実行されるネットワークフィックスアプリケーションにおいて、1つ以上の性能不良領域でネットワーク性能に影響を及ぼす少なくとも1つの問題を識別するステップであって、前記問題が所定の閾値を下回るように前記性能データに悪影響を与えるステップと、
前記1つ以上のコンピューティングノードで実行される前記ネットワークフィックスアプリケーションを介して、前記ネットワーク性能に影響を及ぼす前記問題の予測された根本原因を決定するために、トレーニングされた機械学習モデルを使用して前記性能データを分析するステップであって、前記トレーニングされた機械学習モデルが複数のタイプの機械学習アルゴリズムを使用して前記性能データを分析するステップと、
前記1つ以上のコンピューティングノードで実行される前記ネットワークフィックスアプリケーションを介して、ユーザーインターフェースを介する表示のために、前記予測された根本原因のうちの少なくとも1つを提供するステップと、
前記予測された根本原因の精度に関するユーザーフィードバックに基づいて前記トレーニングされた機械学習モデルを改善するステップであって、前記改善するステップが、前記ユーザーフィードバックまたは1つ以上の変更されたアルゴリズム選択規則のうちの少なくとも1つに基づいて変更されるトレーニングコーパスに基づいて前記トレーニングされた機械学習モデルを再トレーニングさせるステップを含むステップと、を含む、コンピューターで具現される方法。
〔態様15〕
前記問題に寄与する1つ以上のトップオフェンダーセルのリストを生成するために、様々なネットワークセルの性能を分析するステップと、
前記問題の前記予測された根本原因を解決するソリューションを具現するための前記問題に対するネットワークフィックス優先順位付けを提供するために、優先順位で前記1つ以上のトップオフェンダーセルをランキングするステップと、
前記ネットワークフィックス優先順位付けの精度に関するユーザーフィードバックに基づいて前記トレーニングされた機械学習モデルを改善するステップであって、前記改善するステップが前記ユーザーフィードバックまたは1つ以上の変更されたアルゴリズム選択規則のうちの少なくとも1つに基づいて変更されるトレーニングコーパスに基づいて前記トレーニングされた機械学習モデルを再トレーニングさせるステップを含むステップと、をさらに含む、態様14に記載のコンピューターで具現される方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6