(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-22
(45)【発行日】2022-10-03
(54)【発明の名称】アップリンクMACプロトコルの観点
(51)【国際特許分類】
H04W 28/04 20090101AFI20220926BHJP
H04W 52/02 20090101ALI20220926BHJP
H04W 72/12 20090101ALI20220926BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220926BHJP
【FI】
H04W28/04 110
H04W52/02 111
H04W72/12 150
H04W72/04 136
H04W72/04 137
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021016000
(22)【出願日】2021-02-03
(62)【分割の表示】P 2019126377の分割
【原出願日】2016-12-01
【審査請求日】2021-02-17
(32)【優先日】2015-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウィーマン、ヘニング
(72)【発明者】
【氏名】サーリン、ヘンリク
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ユ
(72)【発明者】
【氏名】ドラッゲ、オスキャル
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ジュン-フ
(72)【発明者】
【氏名】クーラパティ、ハビッシュ
(72)【発明者】
【氏名】バーリストレーム、マティアス
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0168731(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0205928(US,A1)
【文献】国際公開第2015/018045(WO,A1)
【文献】Qualcomm Incorporated,Uplink considerations for LAA-LTE,3GPP TSG-RAN WG2#90 R2-152703,フランス,3GPP,2015年05月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスデバイスの動作の方法であって、
前記ワイヤレスデバイス
がセル上のサブフレームにおいて有効なアップリンク(UL)グラントを有するかを判定することと、
前記ワイヤレスデバイスが前記セル上の前記サブフレームにおいて有効なULグラントを有するとの判定に応じて、ULハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックタイマを開始することと、
前記UL HARQフィードバックタイマの満了に応じて、不連続受信(DRX)再送タイマを開始することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記ワイヤレスデバイスが対応するUL送信を実行する場合、又は前記対応するUL送信がLBT(Listen-Before-Talk)方式によりブロックされる場合、の双方において前記UL HARQフィードバックタイマを開始すること、を含む、請求項1
に記載の方法。
【請求項3】
前記DRX再送タイマが稼動している限り、DRXアクティブ時間のままでいること、をさらに含む、請求項1
に記載の方法。
【請求項4】
対応するHARQバッファのフラッシュに応じて前記UL HARQフィードバックタイマを停止すること、をさらに含む、請求項1
に記載の方法。
【請求項5】
UL HARQプロセスごとに1つのUL HARQラウンドトリップ時間(RTT)タイマ及び1つのDRX再送タイマが維持される、請求項1
に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2015年12月7日に提出された仮特許出願第62/264,075号の利益を主張し、その開示はここで全体として参照によりここに取り入れられる。
【0002】
[技術分野]
本開示は、アップリンクMAC(Medium Access Control)プロトコルの観点に関連し、即ち、共有アップリンク(UL)チャネル(例えば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH))上でデータを送信するための機能性と共に、UL制御チャネル(例えば、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH))又は共有ULチャネル(例えば、PUSCH)上での、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答/否定確認応答(ACK/NACK)フィードバック及びスケジューリング要求の送信に関連する。
【背景技術】
【0003】
ライセンス支援型アクセス(LAA:Licensed Assisted Access)は、3GPP(Third Generation Partnership Project)LTE(Long Term Evolution)機器が未ライセンスの5ギガヘルツ(GHz)無線スペクトルにおいても動作することを促進する。未ライセンスの5GHzスペクトルは、ライセンス済みスペクトルを補うものとして使用される。デバイスは、ライセンス済みスペクトルにおいて(プライマリセル(PCell)を用いて)接続を行い、及び、未ライセンススペクトルにおいて(セカンダリセル(SCell)を用いて)追加的な送信キャパシティの恩恵を受けるためにキャリアアグリゲーション(CA)を使用することができる。ライセンス済みスペクトル及び未ライセンススペクトルを統合することに関わる変更を低減するために、PCellにおけるLTEフ
レームタイミングがSCellにおいて同時に使用される。
【0004】
しかしながら、規制要件(regulatory requirements)が、事前のチャネルセンシング無く未ライセンススペクトルにおいて送信を行うことを許可しないかもしれない。未ライセンススペクトルは類似の又は非類似のワイヤレス技術の他の無線機と共有されなければならないことから、いわゆるLBT(listen-before-talk)手続が適用される必要がある。今日、未ライセンスの5GHzスペクトルは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11 WLAN(Wireless Local Area Network)標準を実装する機器により主として使用されている。この標準は、そのマーケティングブランド“Wi-Fi”の下で知られている。多くの領域において、未ライセンススペクトルにおける単一の送信バーストの最大時間長に関する(4ミリ秒(ms)又は10msといった)制約もまた存在する。
【0005】
1. LTE
図1Aは、基本的なLTEダウンリンク物理リソースグリッドを示している。LTEは、ダウンリンクにおいてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)を、アップリンク(UL)においてシングルキャリアFDMA(Frequency Division Multiple Access)ともいうDFT(Discrete Fourier Transform)拡散OFDM(DFT-spread OFDM)を使用する。よって、基本的なLTEのダウンリンク物理リソースを
図1Aに示したような時間-周波数グリッドとして理解することができ、各リソースエレメントは、1つのOFDMシンボルインターバルの期間中の1本のOFDMサブキャリアに相当する。各シンボルの時間長は、約71.4マイクロ秒(μs)である。ULサブフレームは、ダウンリンク(DL)と同じサブキャリア間隔を有し、DLにおけるOFDMシンボルと同じ数のSC-FDMA(Single Carrier FDMA)シンボルを時間ドメインにおいて有する。
【0006】
図1Bは、LTE無線フレームを示している。時間ドメインにおいて、LTEのDL送信は、10msの無線フレームの集合へ編成され、各無線フレームは、
図1Bに示したように、長さT
SUBFRAME=1msで等サイズの10個のサブフレームからなる。通常のサイクリックプレフィクスについて、1つのサブフレームは、14個のOFDMシンボルからなる。サブフレームは、2つの0.5msスロットへ分割される。通常のサイクリックプレフィクスについて、各スロットは、7個のOFDMシンボルからなる。そのうえ、LTEにおけるリソース割り当ては、典型的にはリソースブロック(RB)の観点で記述され、1リソースブロックは、時間ドメインにおける1つの0.5msスロット及び周波数ドメインにおける12本の連続したサブキャリアに相当する。時間方向における2つの隣り合うリソースブロックのペア(1.0ms)は、リソースブロックペアとして知られている。リソースブロックは、周波数ドメインにおいて、システム帯域幅の一端から0で始まる形で付番される。
【0007】
図1Cは、制御信号及びリファレンス信号の位置を示す、一例としてのLTEの(14個のOFDMシンボルを伴う)1.0msサブフレームを示している。DL送信は動的にスケジューリングされ、即ち、各サブフレームにおいて、基地局は、その時点のDLサブフレームにおいてどの端末がデータの送信先であり及びどのリソースブロック上でデータが送信されるかに関する制御情報を送信する。この制御シグナリングは、典型的には、各サブフレーム内の最初から1、2、3又は4個のOFDMシンボルにおいて送信され、数n=1、2、3又は4は制御フォーマットインジケータ(CFI)として知られている。DLサブフレームは、共通リファレンスシンボルをも含み、共通リファレンスシンボルは、受信機にとって既知であって、例えば制御情報のコヒーレント復調のために使用される。制御としてCFI=3個のOFDMシンボルを伴うDLシステムが
図1Cに示されている。
【0008】
LTEリリース11(Rel-11)以降より、上述したリソース割り当ては、拡張物理ダウンリンク制御チャネル(EPDCCH)上でもスケジューリングされ得る。Rel-8からRel-10については、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)のみが利用可能である。
図1Cに示したリファレンスシンボルは、セル固有リファレンスシンボル(CRS)であり、精細な時間及び周波数同期並びに何らかの送信モードについてのチャネル推定を含む複数の機能をサポートするために使用される。
【0009】
1.1 PDCCH及びEPDCCH
PDCCH/EPDCCHは、スケジューリング決定及び電力制御コマンドなどのダウンリンク制御情報(DCI)を搬送する。より具体的には、DCIは、次を含む:
・ダウンリンクスケジューリング割り当て … 物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)リソース標識、トランスポートフォーマット、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)情報、及び(該当する場合)空間多重化に関連する制御情報を含む。DLスケジューリング割り当ては、DLスケジューリング割り当てへの応答としてHARQ確認応答の送信のために使用される物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)の電力制御のためのコマンドをも含む。
・アップリンクスケジューリンググラント … 物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソース標識、トランスポートフォーマット、及びHARQ関連情報を含む。アップリンクスケジューリンググラントは、PUSCHの電力制御のためのコマンドをも含む。
・スケジューリング割り当て/グラントに含まれるコマンドを補うものとして、端末のセットのための電力制御コマンド。
【0010】
1つのPDCCH/EPDCCHは、上で列挙した情報のグループのうちの1つを含む1つのDCIメッセージを搬送する。複数の端末を同時にスケジューリングすることができ、各端末はDL及びULの双方で同時にスケジューリングされ得ることから、各サブフレーム内で複数のスケジューリングメッセージが送信される可能性があることは間違いない。各スケジューリングメッセージは、別々のPDCCH/EPDCCHリソース上で送信され、結果として、典型的には、各セル内の各サブフレームの範囲内に複数の同時のPDCCH/EPDCCH送信が存在する。さらに、様々な無線チャネル条件をサポートするためにリンク適応を使用することができ、リンク適応では、無線チャネル条件に適合するように(E)PDCCH用のリソース使用量を適応させることにより(E)PDCCHのコードレートが選択される。
【0011】
1.2 CA
図2は、CAの一例を示している。LTE Rel-10標準は、20メガヘルツ(MHz)よりも大きな帯域幅をサポートする。LTE Rel-10の1つの重要な観点は、LTE Rel-8との後方互換性を確保することである。これは、スペクトル互換性を含むべきである。そのことは、20MHzよりも広いLTE Rel-10キャリアが、LTE Rel-8端末にとって複数個のLTEキャリアとして見えるべきであることを示唆するであろう。そうした各キャリアは、コンポーネントキャリア(CC)として言及され得る。特に、早期のLTE Rel-10配備について、LTE Rel-10対応端末の数は、多くのLTEレガシー端末と比較してより少ないであろうと予期することができる。従って、レガシー端末についても、広いキャリアの効率的な使用を保証することが必要とされ、即ち、レガシー端末を広帯域LTE Rel-10キャリアの全ての部分においてスケジューリングし得るようなキャリアを実装可能であることが必要とされる。これを獲得するための単純な手法は、CAの手段によるはずである。CAは、LTE Rel-10端末が、Rel-8キャリアと同じ構造を有するか又は少なくともその可能性を有する複数のCCを受信できることを示唆する。
図2にCAが示されている。CA対
応型のユーザ機器デバイス(UE)には、常にアクティブ化されているPCellと、動的にアクティブ化され又は非アクティブ化され得る1つ以上のSCellとが割り当てられる。
【0012】
統合されるコンポーネントキャリアの数と共に個々のCCの帯域幅は、ULとDLとで異なってよい。対称構成とは、DLにおけるCCの数がULにおけるCCの数と同一である構成をいう。一方、非対称構成とは、CCの数が異なるケースをいう。セル内で構成されるCCの数は、端末に見えるCCの数とは異なってもよいことに留意することが重要である。例えば、セルが同数のUL CC及びDL CCで構成される場合でさえも、端末は、UL CCよりも多くのDL CCをサポートしてよい。
【0013】
加えて、CAの重要な特徴は、クロスキャリアスケジューリングを実行する能力である。その仕組みは、1つのCC上の(E)PDCCHが、(E)PDCCHメッセージの冒頭に挿入される3ビットのCIF(Carrier Indicator Field)の手段により他のCC上のデータ送信をスケジューリングすることを可能にする。所与のCC上のデータ送信のために、UEは、ただ1つのCC(即ち、同じCCであるか又はクロスキャリアスケジューリングを介して異なるCCであるかのいずれか)の(E)PDCCH上のスケジューリングメッセージを受信することを予期する。(E)PDCCHからPDSCHへの上記マッピングが準静的に構成されてもよい。なお、Rel-11ではPDSCHのクロスサブフレームでのクロスキャリアスケジューリングはサポートされておらず、即ち、具体的なサブフレームでの(E)PDCCHグラントは、その同一の送信時間インターバル(TTI)内のPDSCH割り当てに適用される。
【0014】
2. WLAN
図3は、LBTの仕組みの概略図である。WLANの典型的な配備では、メディアアクセスのためにCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)が使用される。チャネルはCCA(Clear Channel Assessment)を実行するためにセンシングされ、チャネルがアイドルであると宣言される場合にのみ送信が開始される。チャネルがビジーであると宣言される場合には、送信はチャネルがアイドルであると見なされるまで本質的に延期される。同じ周波数を用いる複数のアクセスポイント(AP)のレンジが重複する場合、レンジ内の他のAPとの間の同じ周波数上での送信が検出され得るケースにおいて1つのAPに関連する複数の送信が延期されるかもしれない。複数のAPが互いにレンジ内にある場合、それらはチャネルを時間的に共用しなければならなくなり、個々のAPについてのスループットはひどく劣化し得る。
【0015】
3. LTEを用いた未ライセンススペクトルへのLAA
これまでのところ、LTEにより使用されるスペクトルは、LTEにとって専用(即ち、ラインセンス済みスペクトル)である。これは、LTEシステムが共存の課題に対処することを必要とせず、スペクトル効率を最大化することができるという利点を有する。しかしながら、LTEに割り当てられたスペクトルは有限であり、そのため、アプリケーション/サービスからのより大きなスループットを求める需要の一層の増加を満たすことができない。従って、3GPPにおいて、ライセンス済みスペクトルに加えて未ライセンススペクトルを活用するようにLTEを拡張することに関する新たな研究項目が開始された。定義によると、未ライセンススペクトルを、複数の異なる技術によって同時に使用することができる。従って、LTEは、IEEE802.11(Wi-Fi)といった他のシステムとの共存の課題を考慮する必要がある。ライセンス済みスペクトル内と同じやり方で未ライセンススペクトルにおいてLTEを動作させることは、Wi-Fiの性能を深刻に劣化させかねない。なぜなら、Wi-Fiは、チャネルが占有されていることを一旦検出すると送信を行わないことになるためである。
【0016】
そのうえ、未ライセンススペクトルを高い信頼性で利用する1つの手法は、ライセンス済みキャリア上で不可欠な制御信号及びチャネルを送信することである。即ち、UEは、ライセンス済み帯域内のPCell及び未ライセンス帯域内の1つ以上のSCellへ接続される。ここで使用されるところによれば、未ライセンススペクトル内のSCellは、LAA SCellとして表記される。クロスキャリアスケジューリングのケースでは、LAA SCellについてのPDSCH及びPUSCHグラントは、PCell上で送信される。
【0017】
未ライセンススペクトルを利用する他の手法は、スタンドアローンLAAセルを利用することである。
【発明の概要】
【0018】
本開示は、アップリンクMAC(Medium Access Control)プロトコルの観点に関連し、即ち、共有アップリンク(UL)チャネル(例えば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH))上でデータを送信するための機能性と共に、UL制御チャネル(例えば、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH))又は共有ULチャネル(例えば、PUSCH)上での、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答/否定確認応答(ACK/NACK)フィードバック及びスケジューリング要求の送信に関連する。特に、ライセンス支援型アクセス(LAA)セルに関連して、より一般的に言うと未ライセンス周波数スペクトルにおいて動作するセルラー通信ネットワークのセルに関連して、MACプロトコルの観点がここで開示される。
【0019】
ある観点によれば、ワイヤレスデバイスの動作の方法は、未ライセンス周波数スペクトルにおいて動作するセル上で、UL送信を、対応するUL HARQプロセスについて送信することと、上記UL HARQプロセスについてローカルで維持されるステータスを、上記UL送信が成功したという仮定に基づいて、“ACK”に設定することと、を含む。1つの実施形態において、上記方法は、切り替えられていないNDI(New Data Indicator)を伴う対応するULグラントの受信に応じてのみ、上記アップリンクHARQプロセスについて再送を実行すること、をさらに含む
【0020】
他の観点によれば、ワイヤレスデバイスの動作の方法は、上記ワイヤレスデバイスが未ライセンス周波数スペクトルにおいて動作するセル上のサブフレームにおいて有効なULグラントを有するかを判定することと、上記ワイヤレスデバイスが上記セル上の上記サブフレームにおいて有効なULグラントを有するとの判定に応じて、UL HARQフィードバックタイマを開始することと、を含む。ある実施形態において、上記ワイヤレスデバイスが対応するUL送信を実行するか、又は上記対応するUL送信がLBT(Listen-Before-Talk)方式によりブロックされるかによって、上記UL HARQフィードバックタイマが開始される。ある実施形態において、上記方法は、上記UL HARQフィードバックタイマの満了に応じて、不連続受信(DRX)再送タイマを開始すること、をさらに含む。ある実施形態において、上記方法は、上記DRX再送タイマが稼動している限り、DRXアクティブ時間のままでいること、をさらに含む。ある実施形態において、上記方法は、対応するHARQバッファのフラッシュ(flushing)に応じて上記UL HARQフィードバックタイマを停止すること、をさらに含む。ある実施形態において、UL HARQプロセスごとに1つのアップリンクHARQラウンドトリップ時間(RTT)タイマ及び1つのDRX再送タイマが維持される。
【0021】
他の観点によれば、ワイヤレスデバイスの動作の方法は、未ライセンス周波数スペクトルにおいて動作するセル上でアップリンク制御情報(UCI)を送信すること、を含み、上記UCIは、1つ以上のダウンリンク(DL)HARQプロセスについてのHARQフィードバック情報と、上記1つ以上のDL HARQプロセスを識別する識別子と、を含
む。ある実施形態において、上記1つ以上のDL HARQプロセスは、明示的な識別子により、又は各ビットが上記1つ以上のDL HARQプロセスのうちの1つに対応するビットマップにより識別される。ある実施形態において、上記方法は、上記セルへサービスする基地局から、フィードバック制御情報を受信すること、をさらに含み、上記フィードバック制御情報は、UCI内の上記DL HARQフィードバックのバンドリングが実行されるべきかの標識を含む。ある実施形態において、上記フィードバック制御情報は、上記ワイヤレスデバイスがUCI内でバンドリングすべきDL HARQフィードバックの数を指し示す情報をさらに含む。
【0022】
他の観点によれば、プライマリサービングセル及びセカンダリサービングセルを有するネットワークにおけるワイヤレスデバイスの動作の方法は、プライマリサービングセルからのDL送信の受信への応答として、上記プライマリサービングセルへHARQフィードバックを提供することと、セカンダリサービングセルからのDL送信の受信への応答として、上記プライマリサービングセルの代わりに上記セカンダリサービングセルへ、HARQフィードバックを提供することと、を含む。いくつかの実施形態において、各ULサービングセルは、対応するDLサービングセルについてのHARQフィードバックを搬送する。
【0023】
他の観点によれば、ワイヤレスデバイスの動作の方法は、上記ワイヤレスデバイスが未ライセンス周波数スペクトルにおいて動作するセル上のサブフレームにおいて有効なULグラントを有するかを判定することと、上記ワイヤレスデバイスが有効なULグラントを有するとの判定に応じて、仕掛かり中のHARQフィードバックをUL共有チャネルへ多重化することと、上記ワイヤレスデバイスが有効なULグラントを有しないとの判定に応じて、ショートLBT動作の成功した後に仕掛かり中のDL HARQフィードバックをUL制御チャネル上で送信することと、を含む。ある実施形態において、上記UL制御チャネルは、ロングUL制御チャネルである。
【0024】
他の観点によれば、ワイヤレスデバイスの動作の方法は、上記ワイヤレスデバイスが先行するサブフレームにおいてUL送信を実行し且つ上記ワイヤレスデバイスがUL LBTのスキップが許可されるという明示的な標識を受信した場合に、未ライセンス周波数スペクトルにおいて動作するセル上のサブフレームにおけるUL送信の前にUL LBTをスキップすること、を含む。ある実施形態において、上記先行するサブフレームにおける上記UL送信は、PUSCH送信であった。ある実施形態において、上記先行するサブフレームにおける上記UL送信は、ロングPUCCH送信であった。
【0025】
他の観点によれば、ワイヤレスデバイスの動作の方法は、先行するサブフレームの末尾よりもむしろULサブフレームの冒頭においてUL LBT動作を実行すること、を含む。
【0026】
他の観点によれば、ワイヤレスデバイスの動作の方法は、上記ワイヤレスデバイスが短縮DLサブフレームの標識を受信した場合に、未ライセンス周波数スペクトルにおいて動作するセル上のショートUL制御チャネル上で仕掛かり中のハイブリッドHARQフィードバックを送信すること、を含む。ある実施形態において、上記ワイヤレスデバイスは、上記ショートUL制御チャネル上での上記仕掛かり中のHARQフィードバックの送信に先立って、LBTを実行することを必要としない。ある実施形態において、上記仕掛かり中のHARQフィードバックを送信すべきショートUL制御チャネルのリソースを判定すること、をさらに含む。ある実施形態において、上記ワイヤレスデバイスは、無線リソース制御(RRC)構成及びDL割り当て内に含まれる情報に基づいて、上記ショートUL制御チャネルのリソースを判定する。
【0027】
当業者は、添付図面の図との関連において上記実施形態の以下の詳細な説明を読んだ後に、本開示のスコープを認識し及びその追加的な観点を理解するであろう。
【0028】
当業者は、添付図面の図との関連において上記実施形態の以下の詳細な説明を読んだ後に、本開示のスコープを認識し及びその追加的な観点を理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本明細書に取り入れられ及び本明細書の一部をなす添付図面の図は、本開示の複数の観点を例示しており、その説明と併せて本開示の原理の説明に供される。
【0030】
【
図1A】LTE(Long Term Evolution)により使用される旧来の一例としてのOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)ダウンリンク(DL)物理リソースグリッドを示している。
【
図1B】OFDM時間ドメイン構造を示す、旧来のLTEの無線フレームの例示である。
【
図1C】制御信号及びリファレンス信号の位置を示す、LTEの一例としての(14個のOFDMシンボルを伴う)1.0msのOFDM DLサブフレームの例示である。
【
図2】キャリアアグリゲーション(CA)の一例の概略図である。
【
図3】LBT(Listen-Before-Talk)方式を示す概略図である。
【
図4A】ここで開示される主題のいくつかの実施形態に係る例示的なショート物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を描いている。
【
図4B】ここで開示される主題のいくつかの実施形態に係る例示的なロングPUCCHを描いている。
【
図5A】レガシーのアップリンク(UL)グラント送信方法を用いるULバーストについて要する高いシグナリングオーバヘッドを描いている。
【
図5B】本開示のいくつかの実施形態に係るULグラント多重化の一例を描いている。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態に従ってユーザ機器デバイス(UE)が連続する4つのサブフレーム内の(物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)上の)DLデータと共に後続する4つのサブフレームについて有効なULグラントを受信した、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)内のアップリンク制御情報(UCI)の一例を描いている。
【
図7】
図6のケースと同様のケースを描いているが、ここでは最初の4つのサブフレームにおいてPDSCHを受信したUEからのUCIが後続の4つのサブフレームの全ての利用可能なシンボルをまたいで広がるロングPUCCHへマッピングされ、一方でPUSCHリソースは他のUEへ割り当てられるものと想定される。
【
図8】相異なるUEが隣接するサブフレームにおいてそれらのPUCCHフィードバックを提供する場合に追加的なLBTフェーズが必要とされる実施形態の一例を示している。
【
図9】本開示のいくつかの実施形態に係るバンドリングされるPUCCH送信を例示している。
【
図10】短縮されるDLサブフレームの末尾にショートPUCCH(sPUCCH)が位置する1つの例を示している。
【
図11】UEが4サブフレーム毎の専用スケジューリング要求(D-SR)機会と共に構成される一例を描いている。
【
図12A】本開示の実施形態が実装され得るセルラー通信ネットワークの例を示している。
【
図12B】本開示の実施形態が実装され得るセルラー通信ネットワークの例を示している。
【
図13】本開示のいくつかの実施形態に係る提案3を実装するための基地局及びワイヤレスデバイスの動作を示している。
【
図14】本開示のいくつかの実施形態に係る提案4~7を実装するためのワイヤレスデバイスの動作を例示するフローチャートである。
【
図15】本開示のいくつかの実施形態に係る提案8又は提案9を実装するための基地局及びワイヤレスデバイスの動作を例示している。
【
図16】本開示のいくつかの実施形態に係る提案11を実装するためのワイヤレスデバイスの動作を例示するフローチャートである。
【
図17】本開示のいくつかの実施形態に係る提案12を実装するためのワイヤレスデバイスの動作を例示するフローチャートである。
【
図18】本開示のいくつかの実施形態に係る提案13を実装するための基地局及びワイヤレスデバイスの動作を例示している。
【
図19】本開示のいくつかの実施形態に係る提案15~17のうちのいくつか又は全てを実装するための基地局及びワイヤレスデバイスの動作を例示している。
【
図20】本開示のいくつかの実施形態に係る提案18~20のうちのいくつか又は全てを実装するための基地局及びワイヤレスデバイスの動作を例示している。
【
図21】本開示のいくつかの実施形態に係る基地局の実施形態を例示している。
【
図22】本開示のいくつかの実施形態に係る基地局の実施形態を例示している。
【
図23】本開示のいくつかの実施形態に係るワイヤレスデバイスの実施形態を例示している。
【
図24】本開示のいくつかの実施形態に係るワイヤレスデバイスの実施形態を例示している。
【
図25】本開示のいくつかの実施形態に従って、プライマリサービングセル内及びセカンダリサービングセル内のワイヤレスデバイスの動作を例示している。
【
図26】本開示のいくつかの実施形態に従って、ULサブフレームの直前のサブフレームの末尾でのLBT動作の実行に対し、ULサブフレームの冒頭でのLBT動作の実行を例示している。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に説示する実施形態は、それら実施形態を当業者が実践することを可能にし及びそれら実施形態の実践の最良の形態を例示する情報を表す。添付図面の図を踏まえて以下の説明を読めば、当業者は、本開示の概念を理解し、ここで具体的には扱われていないそれら概念の応用を認識するであろう。それら概念及び応用は、本開示及び添付の特許請求の範囲のスコープ内に入るものと理解されるべきである。
【0032】
以下に説示する実施形態は、それら実施形態を当業者が実践することを可能にし及びそれら実施形態の実践の最良の形態を例示する情報を表す。添付図面の図を踏まえて以下の説明を読めば、当業者は、本開示の概念を理解し、ここで具体的には扱われていないそれら概念の応用を認識するであろう。それら概念及び応用は、本開示のスコープ内に入るものと理解されるべきである。
【0033】
無線ノード:ここで使用されるところによれば、“無線ノード”は、無線アクセスノードであるか又はワイヤレスデバイスであるかのいずれかである。
【0034】
無線アクセスノード:ここで使用されるところによれば、“無線アクセスノード”は、ワイヤレスに信号を送信し及び/又は受信するように動作する、セルラー通信ネットワークの無線アクセスネットワーク内の任意のノードである。無線アクセスノードのいくつかの例は、限定ではないものの、基地局(例えば、3GPP(Third Generation Partnership Project)LTE(Long Term Evolution)ネットワーク内の拡張又は進化型ノードB(eNB))、高電力又はマクロ基地局、低電力基地局(例えば、マイクロ基地局、ピコ基地局若しくはホームeNBなど)、及び中継ノードを含む。
【0035】
ワイヤレスデバイス:ここで使用されるところによれば、“ワイヤレスデバイス”は、無線アクセスノードへワイヤレスに信号を送信し及び/又は受信することによりセルラー通信ネットワークへのアクセスを有する(即ち、セルラー通信ネットワークによりサービスされる)任意のタイプのデバイスである。ワイヤレスデバイスのいくつかの例は、限定ではないものの、3GPP LTEネットワーク内のユーザ機器デバイス(UE)及びマシンタイプ通信(MTC)デバイスを含む。
【0036】
ネットワークノード:ここで使用されるところによれば、“ネットワークノード”は、セルラー通信ネットワーク/システムの無線アクセスネットワーク又はコアネットワークのいずれかの部分にある任意のノードである。
【0037】
LBT(Listen-Before-Talk):ここで使用されるところによれば、“LBT”又は“LBT方式”は、無線アクセスノード又はワイヤレスデバイスが未ライセンス周波数スペクトル内のチャネル上での送信前にそのチャネルをモニタリングしてそのチャネルがクリアであるかを判定する(例えば、CCA(Clear Channel Assessment)を実行する)任意の方式である。
【0038】
LBTセル:ここで使用されるところによれば、“LBTセル”は、送信前にLBT方式が実行されなければならない、未ライセンス周波数スペクトル内のチャネル上で動作するセルである。
【0039】
ライセンス支援型アクセス(LAA)セカンダリセル(SCell):ここで使用されるところによれば、“LAA SCell”は、あるタイプのLBTセルである。具体的には、“LAA SCell”は、ライセンス済み周波数スペクトル内で動作する他のセル(即ち、プライマリセル(PCell))からの支援を伴って未ライセンス周波数スペクトル内で動作する、LTEネットワーク内のSCellである。
【0040】
スタンドアローンLBTセル:ここで使用されるところによれば、“スタンドアローンLBTセル”は、ライセンス済み周波数スペクトル内で動作する他のセルからの支援を伴わずに自ら動作するタイプのLBTセル(例えば、LTEネットワーク内のセル)である。
【0041】
注:ここで与えられる説明は3GPP LTEに焦点を当てており、そのため3GPP LTEの専門用語が多くの場合使用される。しかしながら、ここで開示される概念は、3GPP LTEには限定されない。
【0042】
なお、ここでの説明において、“セル”との用語への言及がなされる。但し、特に第5世代(5G)の概念に関して言うと、セルの代わりにビームが使用されてもよく、そのため、ここで説明される概念はセル及びビームの双方へ等しく適用可能であることに留意することが重要である。よって、いくつかの実施形態において、ここで説明される送信は、セルではなくビーム(例えば、未ライセンス周波数スペクトル内のビーム)上で実行されてもよい。
【0043】
本開示では、アップリンク(UL)関連のメディアアクセス制御(MAC)プロトコルの観点、即ち、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上でデータを送信するために要する機能性と共に、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)又はPUSCH上での、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答/否定確認応答(ACK/NACK)フィードバック及びスケジューリング要求の送信が検討される。
【0044】
<物理レイヤ上のPUCCHの実現>
本開示では、未ライセンススペクトル(LTE-U)動作におけるスタンドアローンLTEのためのPUCCHの物理レイヤ設計が提供される。ショートPUCCH(sPUCCH)及びロングPUCCHの設計という2つのオプションが、物理レイヤの視点から説明される。PUCCH上でのHARQフィードバック及びスケジューリング要求(SR)のMACプロトコル設計が以下に議論されるであろう。
【0045】
3GPP LTEでは、HARQ-ACK、SR及び周期的なチャネル状態情報(CSI)を含むアップリンク制御情報(UCI)をPUCCH上で送信することができる。未ライセンス帯域でのスタンドアローン動作については、eNBタイミング構成及びHARQプロトコルに依存して、以下に説明するように、UCI送信のために2つのPUCCHフォーマットを考慮することができる。留意すべきこととして、スタンドアローンLTE-Uでは、各ULサービングセルが対応するDLサービングセルについてのHARQフィードバックを搬送することが有益である。これにより、1つのセルのチャネルステータスが全てのセルのHARQ-ACKフィードバックを左右することが回避される。このアプローチは、典型的にPCellのPUCCHが全てのSCellについてのUCIを搬送するLTEとは相違する。一方で、チャネル利用率及びPUCCHフォーマット設計の点で、各スタンドアローンキャリアについて独立的なPUCCHを有することが提案される。
【0046】
[ショートPUCCH(sPUCCH)]
sPUCCHは、時間ドメインにおいて1~3個のSC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)/OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルを占有し、インタレースによって帯域幅全体にわたる。sPUCCHは、DLの部分的なサブフレームの末尾において又は(少なくともPUSCHが同じUEへスケジューリングされる場合)ULサブフレームの一部として送信されることができる。sPUCCHを送信する目的で、UEにアグレッシブLBTが適用されてよい。代替的に、規制要件によれば、sPUCCHの時間長がデューティサイクルの5%を下回る場合にはLBTを要しない。
【0047】
図4Aは、ここで説明される主題の一実施形態に係る例示的なsPUCCHを描いている。
図4Aに例示した実施形態において、PUCCHは、時間において2つのSC-FDMA/OFDMシンボルを、周波数ドメインにおいて1つのインタレースを占有する。図中に例示したように、2つのオプションとして、復調リファレンス信号(DMRS)及びPUCCHのためのデータシンボルを、周波数多重化し又は時間多重化することができる。複数のPUCCH UEを、異なるインタレーシングパターンを割り当てることにより周波数ドメインで、及び/又は例えば単一のインタレース内で異なる直交カバーコード(OCC)を適用することにより符号ドメインで多重化することができる。eNBシグナリングによって、UEについて、シンボルの数、インタレーシングパターン及びOCC構成(もしあれば)を構成することができる。
【0048】
HARQフィードバック及び対応するプロセス識別子(ID)は、明示的に列挙されるか、又は例えばビットマップ(プロセスごとに1又は2ビット)として提供されるかのいずれかであり得る。設計を3GPPリリース13(Rel-13)キャリアアグリゲーション(CA)に合わせるために、sPUCCH上のUCIは、8ビットのCRC(Cyclic Redundancy Check)を付加され、TBCC(Tail Biting Convolutional Code)を用いて符号化される。符号化されたシンボルは、周波数が先、時間が次という形で利用可能なリソースエレメント(RE)へマッピングされる。
【0049】
[ロングPUCCH]
ロングPUCCHは、時間ドメインにおいてサブフレーム全体を占有し、インタレース
によって帯域幅全体にわたる。ロングPUCCHは、eNBにより明示的にスケジューリングされることができ、ULチャネルへのアクセスを得るためにUEにおいてLBTを要する。ロングPUCCHは、PUSCH送信に適合し、同一の又は異なるUEからのPUSCHと多重化されることができる。
【0050】
図4Bは、ここで説明される主題の一実施形態に係る例示的なロングPUCCHを描いている。
図4Bに例示した実施形態において、PUCCHは、1つのサブフレームにおいて1つのインタレースを占有する。周波数において帯域幅全体を占有する、スロットごとに1つのDMRSが存在し、これを異なるサイクリックシフトを適用することによりPUSCH DMRSと多重化することができる。sPUCCHと同様、複数のPUCCH UEを、異なるインタレーシングパターンを割り当てることにより周波数ドメインで、及び/又は例えば単一のインタレース内で異なるOCCを適用することにより符号ドメインで多重化することができる。同じサブフレーム内の残りのインタレースは、PUSCH送信及び他のUEからのPUCCH/PUSCH送信のために使用され得る。eNBシグナリングによって、UEについて、インタレーシングパターン、サイクリックシフト(CS)及びOCC構成(もしあれば)を構成することができる。
【0051】
sPUCCHと同様に、PUCCH.1上で、HARQフィードバック及び対応するプロセスIDは、明示的に列挙されるか、又は例えばビットマップ(プロセスごとに1又は2ビット)として提供されるかのいずれかであり得る。ロングPUCCH上のUCIは、8ビットのCRCを付加され、TBCCを用いて符号化される。符号化されたシンボルは、周波数が先、時間が次という形で利用可能なREへマッピングされる。
【0052】
3GPP LTEでは、PUCCH上でのUCI送信は、HARQ-ACK、SR及び周期的なCSIを含む。スタンドアローンLTE-Uについては、周期的なCSIをサポートすることは困難となるはずである。よって、非周期的なCSIフィードバックが、より不可欠であって、UL共有チャネル(UL-SCH)データの有無によらずULグラントによりスケジューリングされるPUSCH上でサポートされるべきである。同じサブフレーム内の例えばHARQ及びSRなど、1つよりも多くのUCIタイプがPUCCH上で送信される場合には、それらは連結され及び共同的に符号化され、そして、以下に説明するように、DL HARQプロトコルに基づいてeNB構成に従ってsPUCCHフォーマットか又はロングPUCCHフォーマットかのいずれかで送信される。
【0053】
<アップリンクLBTアルゴリズム>
[Rel-13 LAA UL LBT]
Rel-13の期間中に、UL LBTのいくつかの観点が議論された。UL LBTのフレームワークに関して、その議論は、セルフスケジューリング及びクロスキャリアスケジューリングのシナリオに焦点を当てた。
【0054】
認識されたこととして、UL LBTは、セルフスケジューリングを伴うUL送信に追加的なLBTのステップを課し、なぜならULグラント自体がeNBによるDL LBTを要するからである。従って、Rel-13のLAAは、セルフスケジューリングのためのUL LBTが(DLの専用リファレンス信号(DRS)と同様に)少なくとも25μsの単一のCCA時間長か、又は1CCAスロットが後に続く16μsの延期時間長を含む25μsの延期ピリオドを伴うランダムバックオフ方式かのいずれか、及び、X={3,4,5,6,7}から選択される最大競合ウィンドウサイズを使用すべきであることを推奨している。これらオプションは、他の未ライセンスSCellによるULのクロスキャリアスケジューリングにも適用可能である。
【0055】
ライセンス済みPCellによるクロスキャリアスケジューリングに関与するケースの
ためのショートUL LBT手続は、さらなる研究のためにオープンなままである。審議中の他のオプションは、Wi-Fiステーションにより使用されるものに類似する、本格的な(full-fledged)ランダムバックオフ手続である。
【0056】
最後に、UL送信バーストがそれぞれのキャリア上でDL送信バーストに続く(2つのバースト間に高々16μsのギャップを伴う)場合の、LBT無しでのUL送信のケースが、Rel-14におけるさらなる研究のためにオープンで残された。
【0057】
[スタンドアローンUL LBTアルゴリズム]
スタンドアローンのUL LBT設計がRel-14 LAAにおいて仕様化される有望なUL LAA LBTアルゴリズムと整合することは不可欠である。そのうえ、ULチャネルアクセスは、ダウンリンクと比較した場合に優位である必要がある。これら観点が以下の提案につながる。このようにして、本開示は、さらなる研究のための基礎としてRel-13 LAA UL LBTのオプションを保つことを提案し、及び、UL CCAエネルギー検出(CCA-ED)閾値を少なくともDL CCA-ED閾値と同程度に高くすることを提案する。
【0058】
[ULグラント送信]
レガシーのULグラント送信では、各ULサブフレームは、4ms早く送信される専用グラントによりスケジューリングされる。これは、
図5Aに見られるように、単一の4msのULバーストを指し示すためにULグラントを伴う4つの連続するサブフレームが必要とされることから、高いシグナリング負荷をもたらす。
【0059】
図5Aは、レガシーのULグラント送信方法を用いるULバーストのために要する高いシグナリングオーバヘッドを描いている。低負荷では、これは、そのサブフレームにおいてデータの無いULグラントを単に送信するためにDL LBTを実行することを必要とするはずであることをさらに示唆し、それが未ライセンスチャネルの非効率的な使用をもたらす。ULグラント送信とUL送信との間の4msの遅延は、短いDLバーストの直後にULバーストを続けることを困難にもする。
【0060】
レガシーULグラント送信の欠点は、UL LAAのポテンシャルを有意に低下させるが、簡易な改善でそれに対処することができ、それら改善とは、単一のDLサブフレームから複数のULサブフレームをスケジューリングすること、及びULグラント受信とULサブフレームとの間の最小の遅延を低減することである。これらが次に順に扱われるであろう。
【0061】
マルチサブフレームスケジューリング:単一のDLサブフレームから複数のULサブフレームをスケジューリングすることで、UL LAAについてのシグナリングオーバヘッド及び隣接セルへ引き起こす干渉が低減される。所与の時点でULトラフィックのみを伴う低負荷の状況について、1DLサブフレームの範囲内から4つのULサブフレームをスケジューリングすることが可能であれば、グラント送信のオーバヘッドは25%まで低減される。個々のサブフレームにおいて異なる構成を指し示すことができれば、オーバヘッドの低減はいくらかより小さくなり得る。変調符号化方式(MSC)、インタレース、サウンディングリファレンス信号(SRS)構成、及びDMRS構成などを変化させることが望まれるかもしれない。この特徴は、時間分割複信(TDD)では既にサポートされており、なぜなら2つのDLサブフレームに対し3つのULサブフレームを伴うコンフィグレーション0が、単一のDLサブフレームから複数のULサブフレームをスケジューリングすることをサポートするからである。1つのDLサブフレームでスケジューリングされるULサブフレームの数が、例えば12個にまでさらに増加される場合、シグナリングオーバヘッドをさらに例えば8.33%にまで低減することができ、LAA UL性能がさ
らに改善される。しかしながら、同一のDLサブフレームでスケジューリングされるULサブフレームの最適な数は、トラフィックタイプ、トラフィック負荷及びUEバッファサイズといった多くの要因に依存する。従って、eNBは、理想的には、同じDLサブフレームでいくつのULサブフレームがスケジューリングされるかを構成するための自由度を有するべきである。MACプロトコルのインパクトは、以下で議論するように最小限である。このように、本開示の他の提案は、ULについてマルチサブフレームスケジューリングをサポートすることである。
【0062】
低減されたULグラント遅延。アップリンク性能をさらに改善するために、4msというレガシーの固定的なULグラント遅延は低減されるべきである。所与の時点でULトラフィックのみを伴う低負荷の状況を考慮すると、ULグラントの多重化のみがさらなる最適化無しで適用される場合、
図5Bに描いた状況に結局なり得る。
【0063】
図5Bは、本開示の一実施形態に係るULグラント多重化の一例を描いている。ULグラント送信のシグナリングオーバヘッドは低減されるが、ULデータ送信のために以前のULグラントサブフレームが使用される代わりに、それらは単にUL送信が開始するまで空白に保たれる。よって、アップリンクスループットは限られたまま残る。
【0064】
図5に描いた状況を可能な限り回避するように、eNBスケジューリングが最適化され得る。とはいえ、LBTの失敗に起因して、多重化されたULグラント送信を計画されたサブフレームにおいてなし得ない都度、この状況は発生するであろう。
図5Bにおける課題を解決するための最も自然であり単純な方法は、アップリンクについてグラント遅延を低減することである。このように、本開示の他の提案は、ULグラントと対応するUL送信との間の遅延を、4ms未満にまで低減することである。
【0065】
<PUSCHについてのアップリンクHARQ>
[提案1:非同期UL HARQの採用]
LAA研究項目フェーズの3GPP技術報告(TR)36.889 V13.0.0のセクション7.2.2.2において、特にPUSCHについて「LAA ULのために非同期的なHARQが推奨」されている。このことは、ULの再送が初期の送信の1ラウンドトリップ時間(RTT)(例えば、n+8)後にのみ生じるわけではなく、むしろ任意の時点で生じ得ることを意味する。これは、特にLBTに起因して(再)送信がブロックされ先延ばしされる場合に有益であると考えられる。よって、3GPP Rel-14の機能性との適合性を維持する目的で、本開示は、(LAA ULについてRel-13研究項目(SI)において合意された通りの)非同期UL HARQを採用することを提案する。
【0066】
[提案2:非適応的アップリンクHARQをサポートせず]
3GPP TR36.889 V13.0.0のセクション7.2.2.2において、「UL非同期HARQプロトコルでは、全ての送信又は再送を、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又は拡張PDCCH(ePDCCH)を介してスケジューリングすべきである」こともまた合意された。言い換えると、非適応的なHARQはもはやサポートされない。なぜなら、それは非同期HARQの概念には良好にフィットせず、DLにおいてACK/NACKを搬送するために信頼性の高いチャネルを要するはずだからである。ここで使用されるところによれば、“非適応的なHARQ”との用語は、物理HARQインジケータチャネル(PHICH)上のNACKが同一の周波数リソース上で同一のMCSと共に初期の送信の1RTT後のHARQ再送をトリガするという動作モードをいう。PHICHは、従来のようには使用され得ない:PHICH上のACKがLBTによりブロックされる場合、UEは、既存のHARQパターン及びスケジューリング割り当てに従って非適応的な再送を実行するはずであった。よって、本開示は、非適応的なUL H
ARQをサポートしないことを提案する。
【0067】
[提案3:UL HARQは成功したと仮定し、ステータスをACKへ設定]
非同期HARQを導入する場合、UEは、よって、送信の行われた全てのUL HARQプロセスが成功したものと仮定(ローカルのステータスをACKへ設定)すべきである。UEは、eNBからの(NDI(New Data Indicator)が切り替えられていない)ULグラントの受信に応じてのみ、対応するHARQプロセスについてHARQ再送を実行する。プロセスインデックスは、ULグラント内のHARQプロセスインデックスフィールドにおいて指し示される。なお、ほとんどの送信試行はいずれにしろ成功し、よってフィードバック(PHICH)はそれ以上必要でないと見なすこともまた効率的である。よって、本開示は、UL HARQプロセスの送信に応じて、UEがその送信が成功したものと仮定してローカルで維持されるステータスをACKへ設定することを提案する。UEは、ULグラントの受信に応じてのみ、対応するUL HARQプロセスについてHARQ再送を実行する。
【0068】
3GPP TR36.889 V13.0.0は、UL HARQバッファをフラッシュする新たな手段を導入する必要性にも言及している。これまでのところ、これは、HARQプロセスごとのカウンタ(CURRENT_TX_NB)と共になされ、UEはそれをRTTごとに(即ち、プロセスが再送を行う機会を有する都度)1回インクリメントする。非同期HARQが導入されると、再送は別の時点でなされ得る。従って、3GPPでは、プロセスの初期の送信からのサブフレーム数を判定するタイマ/カウンタを使用し、タイマ/カウンタが構成済みの閾値を上回る際にプロセスをフラッシュすることがより適切であろうという議論がなされた。しかし、HARQプロセスをフラッシュすることが必要か否かは、例えば不連続受信(DRX)がどのようにハンドリングされるかに依存する。
【0069】
3GPPによる研究では、DRXアクティブ時間を再定義する必要性もまた識別された。UEは、HARQ再送について潜在的な来たるべきULグラントを受信する目的で、どのサブフレームにおいてPDCCHをモニタリングするものとされるかを判定する必要がある。具体的なHARQプロセスのための再送はもはや特定のサブフレームに縛られないことから、UL再送のためのグラントは、原理上は、未だフラッシュされていない任意のプロセスについて任意のサブフレームに出現し得る。従って、簡易な解決策は、3GPP TS36.321 V12.7.0における条件を、「仕掛かり中のHARQ再送についてのアップリンクグラントが生起可能であり且つ対応するHARQバッファ内にデータがある」から、「アップリンクHARQバッファのいずれか内にデータがある」へ変更すること、及び、前の段落において概説したようにバッファをフラッシュすることであろう。しかしながら、このアプローチは、再送を要しない場合でさえも各UL送信の後にかなり長い時間にわたってUEを連続的にウェイクアップしたまま保つことになる。
【0070】
[提案4:UEは有効なULグラントを有するサブフレームにおいて“アップリンクHARQフィードバックタイマ”を開始する]
非同期HARQの導入に起因して、幸運にも、UEを連続的にウェイクアップしたまま保つことはもはや必要ではない。eNBは、(LBTが成功するものとして)任意のサブフレームにおいて任意のUL HARQプロセスのための再送をスケジューリングすることを可能とされる。従って、提案されるのは、Rel-8よりDL HARQについて使用されてきたHARQ RTTタイマ(HARQ RTT Timer)及びDRX再送タイマ(DRX-RetransmissionTimer)と同様の原理を使用することである。相違点は、ここで“UL HARQフィードバックタイマ(UL HARQ Feedback Timer)”として言及されるタイマが、ULグラントが有効になるサブフレームにおいて(送信が発生する場合に加えてLBTの不成功によりブロックされた場合の双方において)開始することである。UL HARQフィードバックタイマは、再送のためのULグラントが受信され得る最も早い時点
まで稼働する。よって、本開示は、有効なULグラントを有するサブフレームにおいて、即ち、UL送信が発生する場合に加えてそれがLBTによりブロックされる場合のいずれかにおいて、UEがUL HARQフィードバックタイマを開始することを提案する。
【0071】
[提案5:UL HARQフィードバックタイマがDRX再送タイマをトリガする]
本開示は、UL HARQフィードバックタイマの満了に応じて、UEが対応するDRX再送タイマを開始し、上記DRX再送タイマが稼動している限りアクティブ時間(Active Time)のままでいることを提案する。
【0072】
[提案6:HARQバッファのフラッシュがUL HARQフィードバックタイマを停止する]
本開示は、UEがUL HARQフィードバックタイマを対応するHARQバッファのフラッシュに応じて停止することをさらに提案する。
【0073】
[提案7:UL HARQプロセスごとに1つのUL HARQ RTTタイマ及び1つのDRX再送タイマ]
本開示は、1つのUL HARQ RTTタイマ及び1つのDRX再送タイマが各UL HARQプロセスに関連付けられることをも提案する。
【0074】
但し、注記されることとして、提案4~7が合意可能であれば、UL HARQバッファをフラッシュする強い必要性は存在せず、よって、本開示は、さしあたりそうした手段を導入することを提案しない。代替的に、本開示は、提案4~7が採用される状況ではUL HARQバッファのフラッシュ(flushing)を行わなくてよいことを提案する。
【0075】
LAA研究項目のスコープにおいて、eNBが単一のDLサブフレームにおいて複数のPUSCH送信についてのULグラントを送信し得るようなマルチサブフレームスケジューリングをサポートすることも議論された。この拡張は、トラフィックがULに偏る都度リソース利用率及びスループットを最大化するために、有益であると考えられる。現在のところ、L1とMACとの間のインタラクションは、L1がグラント及び割り当てのタイミングをケアする手法でモデル化されている。DCIが(例えば、TDDについて)2つのULグラントを含む場合、L1は、2つの適切なサブフレームにおいてそれらをMACへ提供する。同じモデル化が適用されるものとすると、マルチサブフレームULスケジューリングは、MACの仕様には何らの追加的なインパクトも有するものと予期されない。なお、提案4~7において提案したUL HARQフィードバックタイマは、これらULプロセスのいずれかのための再送が生じ得る最も早い時にUEがウェイクアップすることを保証する。
【0076】
<DL HARQのためのULフィードバック>
DL HARQプロトコルは、3GPP Rel-8より既に非同期的であり、よって、LAAによる使用のために準備が整っており、HARQフィードバック(ACK/NACK)をライセンス済みのPCellのPUCCH上で高い信頼性で送信することができる。しかしながら、スタンドアローン動作について(例えば、スタンドアローンLAAセルについて)(及び、デュアルコネクティビティを伴うLAAについて)、アップリンク制御情報(UCI)は、未ライセンススペクトル上で送信される。今日では、規制上のルールは、制御情報の送信が時間のうちの5%を超えてメディアを占有しない場合には、(ユーザプレーンデータ向けではない)制御情報についてLBTを省略することを許容する。このルールに基づいてPUCCHを設計することは、プロトコルの視点からは魅力的であるはずだが、結果として生じる衝突がシステム性能にネガティブなインパクトを与えかねない。そのうえ、この5%ルールを修正し又は否定する試みが無いとも言い切れない。従って、UCIなどの制御シグナリングへLBTを適用することを検討することが提案さ
れる。
【0077】
[提案8:UCIがDL HARQプロセスを識別する]
今日では、LTEのDL HARQの設計は、DL HARQプロセスと対応するHARQフィードバックとの間の固定的なタイミング関係に専ら依拠する。LBTに起因して、DL送信とHARQフィードバックとの間の時間は変化することになり、従って、ULにおいて送信されるHARQフィードバック内にHARQプロセスIDを含めることは必須であると考えられる。
【0078】
ある種のバンドリングがRTTを増加させることから、(サブフレームn+4以内の)即座のフィードバックが概して好ましい。しかしながら、それは、eNB及びUEが送信方向を(DLからULへ、ULからDLへ)より高い頻度で切り替えることをも要し、それがオーバヘッドを増加させる。いずれにしろ、HARQフィードバック内にHARQプロセスIDを含めることを必要とする場合、複数のDLプロセスについてのHARQフィードバックを単一のULメッセージへバンドリングすることは容易に可能である。HARQフィードバック及び対応するプロセスIDは、明示的に列挙されるか、又は例えばビットマップ(プロセスごとに又はトランスポートブロックごとに1ビット)として提供されるかのいずれかであり得る。よって、本開示は、UCIが明示的にか又はビットマップとしてかのいずれかでDL HARQプロセス識別子を収容することを提案する。
【0079】
[提案9:eNBはUEがUCI内にHARQフィードバックをバンドリングするか及びいくつバンドリングするかを制御する]
プロセスごとの即座のフィードバックはIP(Internet Protocol)レイヤ上で観測されるレイテンシを低減する一方で、フィードバックのバンドリングはスペクトル効率を改善する。これら“モード”のいずれが好ましいかは、例えばシステム負荷及び具体的なUEのキューに依存する。従って、eNBは、モード間の切り替えを行う手段を有するべきであり、即ち、HARQフィードバックを頻繁に要求するか、又は複数のプロセスについてのフィードバックをUEにバンドリングさせるかである。
【0080】
[提案10:各ULサービングセルが対応するDLサービングセルについてのHARQフィードバックを搬送する]
“物理レイヤ上のPUCCHの実現”との見出しを付した上のセクションにおいて議論したように、各ULサービングセルが対応するDLサービングセルについてのHARQフィードバックを搬送することが提案される。LTEではこれとは異なり、典型的には、PCellのPUCCHが全てのSCellについてのUCIを搬送する。但し、チャネル利用率及びPUCCHフォーマット設計の点で、LTEの未ライセンスのスタンドアローンではそれを別々に保つことが提案される。
【0081】
この要求は、DL割り当ての一部として明示的であるか、又はUCIを送信するために適切なリソースの利用可能性に基づいてUEがそれを決定できるかのいずれかであり得る。その詳細は可変であって、PUCCH設計にも依存してよく、それが以下で議論される。
【0082】
ダウンリンクHARQプロセスについてのACK/NACKフィードバックの提供にここで焦点が当てられているが、その上で、専用スケジューリング要求(D-SR)及び/又はCSIもまた送信される必要がある。
【0083】
[提案11:有効なULグラントを伴うUEは仕掛かり中のHARQ(及び恐らくは他のUCI)をPUSCHへ多重化する]
原理上、同じUEからPUSCHと同じサブフレームにおいて、他のUEからPUSC
Hと同じサブフレームにおいて、同じUE向けの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)と同じサブフレームにおいて、他のUE向けのPDSCHと同じサブフレームにおいて、又は、(UEがULグラントを受信せずPDSCHも検出しなかった)空のサブフレームにおいて、HARQフィードバック(UCI)を送信することは可能であるべきである。
【0084】
UEが有効なPUSCHグラントを有する場合、UCI情報(何らかのものが利用可能な場合)を、追加的なリソースエレメントを使用するよりもむしろ、それらPUSCHリソースへマッピングすることが望ましい。LTEでのように、PUSCHへのこのマッピングは、PUCCHのために追加的なリソースエレメントを割り当てることと比較して、より良好なキュービックメトリックなど、好適な送信特性を提供する。
【0085】
図6は、PUSCH内のUCIの一例を描いており、ここで説明される主題の一実施形態に従って、UEは、連続する4つのサブフレーム内のDLデータ(PDSCH)と共に後続する4つのサブフレームについて有効なULグラントを受信している。HARQフィードバックを(例えば、最後のPUSCHサブフレームへ)バンドリングすることは可能である一方で、できる限り早期にHARQフィードバックを送信することが好ましい。また、UEがいずれにしろ割り当て済みのULリソースを有することから、以下に示すマッピングが好ましいと見られる。よって、本開示は、有効なULグラントを伴うUEが仕掛かり中のHARQ及び恐らくは他のUCIをPUSCHへ多重化し得ることを提案する。
【0086】
[提案12:有効なULグラントを伴わないUEは仕掛かり中のHARQフィードバックをショートLBT成功に応じて(ロング)PUCCH上で送信する]
図7は、ここで説明される主題の他の実施形態に係るPUSCH内のUCIの一例を描いている。
図7は
図6のケースと同様のケースを描いているが、
図7に示した実施形態では、最初の4つのサブフレームにおいてPDSCHを受信したUEからのUCIは、後続の4つのサブフレームの全ての利用可能なシンボルにまたがる(ロング)PUCCHへマッピングされ、一方でPUSCHリソースは他のUEへ割り当てられるものと想定される。
【0087】
PUSCH送信リソースは明示的にグラントされるのに対し、UEは、PUCCHリソースを、LTEにおいて定義されているものと同様のマッピングによりDLグラントから暗黙的に導出するものと想定される。PUCCH送信を実行する前に、UEは、LBTを実行しなければならない。Rel-13研究項目においてPUSCHについて議論されたように、先行するPDSCH送信が通常のLBTの対象であったことから、短いLBTだけを実行することが可能であると考えられる。言い換えると、PUCCHはスケジューリングされたPUSCHと同じLBTパラメータを使用し、それが単一のサブフレームにおいて複数の送信を多重化することを可能にする。
【0088】
図7の例では、UEは、後続のDLサブフレームに先立ってeNBがDL LBTを実行できるように、4番目のPUCCH送信を短縮しなければならない。これは、サブフレーム8のためのULリソースのスケジューリングに応じて、eNBが後続のサブフレーム9がULサブフレームになるのか又はDLサブフレームになるのかを決定することも必要とすることを示唆する。DLサブフレームが次に来るものとされる場合、先行するULサブフレームはより早く終了する必要がある。この制約は望ましくないと考えられる一方で、それはRel-13において確立されたベースラインに従う。eNBは、サブフレームの短縮を指し示すためにLAA Rel-13において導入されたPDCCHブロードキャストシグナリングを使用することができる。代替的に、その情報をDL割り当ての一部として提供することができる。
【0089】
[提案13:UL LBTのスキップ]
図8は、ここで説明される主題の他の実施形態に係る、隣接するサブフレームにおいて相異なるUEが自身のPUCCHフィードバックを提供する場合に追加的なLBTフェーズが必要とされる例を示している。DLからULへ及びULからDLへの遷移時のLBTに加えて、相異なるUEが自身のPUCCHフィードバックを隣接するサブフレームにおいて提供する場合、追加的なLBTフェーズが必要とされる。これが、
図8においてハイライトされており、第1のUEは最初の2つのサブフレームにおいてPDSCHを受信し、第2のUEは3番目及び4番目のサブフレームにおいてPDSCHを受信する。eNBは、DL送信を立て続けに実行し得るものの、第2のUEは自身のPUCCH送信を実行する前にチャネルが開いているかをセンシングする必要がある。
【0090】
図7の例と
図8の例とを比較すると、UEがULサブフレームの冒頭でLBTを実行すべきかを自ら判定することができないことが明らかとなる。先行するサブフレームをUL送信のために使用した場合であっても、他のUEが後続のサブフレームにおいてLBTを実行する必要があるか否かに依存して、そのサブフレームに先立って別のLBTを行わなければならないかもしれない。従って、eNBが明示的にULグラント(PUSCH向け)において及びDL割り当て(PUCCH向け)においてUEが対応するULサブフレームについてLBTをスキップしてよいかを指し示すことが提案される。エラーケースを回避する目的で、UEは、先行するサブフレームにおいてUL送信を実行していなかった場合、スケジューリングされるULサブフレームにおいて(ショート)LBTを実行すべきである。このミスマッチは、先行するサブフレームにおけるUEによるLBTに起因して、又はULグラント若しくはDL割り当ての逸失に起因して発生し得るはずである。よって、本開示は、次の条件の双方が満たされる場合にUEが自身のUL LBTをスキップし得ることを提案する:1)UEが先行するサブフレームにおいてUL送信(PUCCH又はPUSCH)を実行した;及び、2)eNBが明示的にULグラント又はDL割り当てにおいてLBTのスキップを許可した。
【0091】
図7及び
図8の例において、UEが自身のPUCCH送信が他のUEのPUSCH送信と同時に起こるかを知らない(知らなくてよい)こともまた指摘するに値する。言い換えると、上の提案2及び5は、PUCCHを送信するUEの視点から等価である。
【0092】
[提案14:UEは先行するサブフレームの末尾ではなくULサブフレームの冒頭においてUL LBTを実行する]
Rel-13 LAAにおいて、eNBがDLサブフレームの開始に先立ってDL LBTを実行すること、及びDLバーストの最後のPDSCHサブフレームを短縮して後続のLBTのための余地を空けることが決定された。同様に、UEの最後のUL送信(PUSCH又はPUCCH)を短縮することを考えることができるであろう。すると、UEもまた、そのULサブフレームに先立ってUL LBTを実行すべきである。しかしながら、このアプローチは、有意な欠点を有する:eNBが後続のサブフレームもまたULサブフレームとなるのか(上の議論参照)を決定するのみならず、それが同一のUEへ割り当てられるのか又は他のUEへ割り当てられるのかをも決定することを要する。そうであれば、現時点のサブフレームがそれらサブフレーム全体にわたることができ、そうでなければ、現時点のサブフレームは短縮されなければならない。そうした“先を見ること(look-ahead)”は、重い処理であり、スケジューリング遅延を増加させる。次に、eNBがPUCCHを送信しようとする自身のUEのうちの1つに対してLBTを勝ち得るチャンスを有することが望ましいはずである。これら理由のために、本開示は、先行するサブフレームの末尾よりもむしろULサブフレームの冒頭においてUL LBTを実行することを提案する。
【0093】
[提案15:eNBが短縮DLサブフレームを指し示す場合、UEは仕掛かり中のHA
RQフィードバック(及び恐らくは他のUCI)をsPUCCH上で送信する]
本開示においてこれまでに、フィードバックバンドリングの概念が紹介された。
図7の例では、UEは自身のHARQフィードバックをできる限り早く(即ち、n+4)提供しており、これはレイテンシの点で望ましい。いずれにしろサブフレームが他のUEのPUSCH送信のために使用される場合、即座のHARQフィードバックに起因する追加的なオーバヘッドは無視できるほどである。しかしながら、eNBが中間的なサブフレームを必要としない場合、それらを空白のまま残し及びUEに単一のPUCCH送信内にHARQフィードバックをバンドリングさせることが望ましいであろう。
【0094】
図9は、ここで説明される手段の一実施形態に係るバンドリングされるPUCCH送信を例示している。バンドリングは特殊ケースであると考えられることから、eNBがDL割り当てにおいてUEへHARQフィードバックを先延ばしすることを命令することが提案される。
図9の例では、最初の3つのダウンリンクサブフレームにおいてその標識が提供されており、よって、UEはサブフレーム5、6及び7におけるPUCCHを省略する。サブフレームの冒頭において、UEは、(ショート)LBTを実行し、4つ全てのDL HARQプロセスについて仕掛かり中のHARQフィードバックを送信する。
【0095】
今日、ユーザトラフィックはDLに偏重している。よって、eNBがULサブフレームよりも多くのDLサブフレームをスケジューリングしようとする機会が多いであろう。PUCCHのために複数のサブフレームの全体を費やすことは、望ましくないオーバヘッドを生み出すはずである。従って、これまでにここで説明したロングPUCCHに加えて、ショートPUCCHを提供することが提案される。このsPUCCHは、
図10に示したように、短縮されるDLサブフレームの末尾に現れ得る。
【0096】
図10は、ここでの主題の一実施形態に係る、短縮されたDLサブフレームの末尾にsPUCCHが位置する例を示している。サブフレーム1、2、3及び5、6、7は、UEにそのHARQフィードバックを先延ばしすることを命令する。サブフレーム4及び8における割り当てはこの標識を有さず、結果として、UEはサブフレーム8において(サブフレーム1~4についてのHARQフィードバックを反映する)UCIの送信を、サブフレーム12において(サブフレーム5~8についてのHARQフィードバックを反映する)UCIの送信を試行する。UEは、これらサブフレームが空白であることを見出した場合、又はそれらサブフレームのいずれかについてPUSCHグラントを受信した場合、以前の段落において説明したようにUCIフィードバックを提供したであろう。しかし、この例では、eNBは、これらサブフレームを主にDLデータ転送のために使用することを決定した。サブフレーム7及び11では、eNBは、PDCCHブロードキャストシグナリングを介して全てのUEへ、サブフレーム8及び12が短縮されることになることを通知する。仕掛かり中のHARQフィードバックを有するUEは、よって、そのフィードバックをsPUCCH上で送信することになる。
【0097】
よって、本開示は、eNBが短縮DLサブフレームを指し示す場合に、UEがsPUCCH上で仕掛かり中のHARQフィードバック(及び恐らくは他のUCI)を送信し得ることを提案する。
【0098】
[提案16:UEは、sPUCCHの送信に先立ってLBTを実行しなくてよい]
UCIは純粋に制御シグナリングであること、及びそれがeNBによるDL送信のすぐ後に続くことから、UEは、その送信に先立っていかなるLBTをも実行しない。当然ながら、eNBがそのDLバーストの冒頭でLBTを実行しなければならない。
【0099】
[提案17:UEは、受信されるDL割り当てと共に無線リソース制御(RRC)構成に基づいて、sPUCCHリソースを判定する(PUCCHと同様)]
sPUCCHに続くサブフレームがPUSCHのためにスケジューリングされる場合、それらUEは、そのULサブフレームの冒頭において(ショート)LBTを実行することになる。eNBは、sPUCCHの後に続けてPDSCH送信を意図している場合、短いギャップの後にそれを行い得る。これは、sPUCCHの末尾において起きるべきである。上で言及したように、eNBは、それによりチャネルを取り戻すことになり、UEが後続のサブフレームにおいて通常のPUCCHを送信することを防止し得る。
【0100】
PUCCHと同様、UEは、受信されるDL割り当てと共にRRC構成に基づいて、sPUCCHリソースを判定する。
【0101】
<D-SR>
[提案18:ネットワークは、RRCシグナリングを用いてD-SRリソースと共にUEを構成し得る]
LTEでは、eNBは、典型的には、PUCCH上のD-SRリソースと共にRRC接続済みのUEを構成する。その周期性(例えば、10、20、40サブフレーム)及び実際の時間/周波数リソースは、RRCを介して準静的に構成される。UEの空のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)キューへ上位レイヤからデータ(IPパケット)が到着すると、バッファステータスレポート(BSR)がトリガされる。UEは、BSRを送信するための有効なULグラントを有しない場合、次のD-SR機会においてPUCCHを用いてD-SRを送信する。同じ原理が、LTEの未ライセンススタンドアローンにも適用され得るであろう。但し、UEは、PUCCH上のD-SRの送信に先立ってLBTを実行するものと想定され得る。
【0102】
[提案19:UEは、LBT成功後にPUCCH上のそれら機会においてD-SRを送信し得る]
図11は、ここで説明される主題の一実施形態に係る4サブフレームごとのD-SR機会と共にUEが構成される例を描いている。eNBと接続しているUEのどれもデータをアクティブに送信し又は受信していない時には、eNBは、DL送信を最小化し(DRSのみ)、ほとんどのサブフレームは空白となる。この例では、UEは、図示した3番目のD-SR機会においてD-SRの送信を試行し、そのサブフレームの冒頭での成功裏のLBTの後にそれを行うことに成功する。
【0103】
[提案20:サブフレームが短縮DLサブフレームであることをeNBがアナウンスした場合に、UEはsPUCCH上でそれら機会においてD-SRを送信し得る]
一旦チャネルがUL又はDLデータ送信により占有されると、D-SRに先立つUEによるLBTは、進行中のPDSCH/PUSCHデータバーストに起因して失敗する可能性が高い。しかしながら、一見すると問題のように見えるのは、実際には望ましい特性である:eNBは、自身のUEよりもアグレッシブな(Wi-Fiに対しては依然としてフェアな)LBT構成を用いることにより、データが利用可能になるとすぐに、チャネルを捕捉し及び効率的にPDSCH/PUSCHをスケジューリングすることができる。UEがeNBへ利用可能なデータについて通知できることを保証するために、eNBは、UEのD-SR機会のうちの少なくともいくつかを短縮DLサブフレーム(shortened DL subframes)として宣言するか、又はそれらを空白のまま残すべきである。
図11のシーケンスの後半部分に示したように、UEは、D-SR(及びHARQフィードバック)を送信するためにそれら機会を使用するであろう。
【0104】
UEのPUSCHリソースへHARQフィードバックを多重化する必要性が存在する一方で、D-SRについてはそれをする必要がない。その理由は、有効なULグラントを有するUEがPUSCH上で送信されるMAC PDU(Protocol Data Unit)の内部に(より詳細な)バッファステータスレポートを含めることになるからである。
【0105】
<CSI>
HARQフィードバック及びD-SR以外では、PUCCHはCSIをも搬送する。LTEでは、それはPUCCHへ及びPUSCHへマッピングされ得る。
【0106】
[提案21:ベースラインとして、非周期的なCSIフィードバックのみがサポートされる。それはeNBにより提供されるULグラントに従ってPUSCHへマッピングされる]
“物理レイヤ上のPUCCHの実現”との見出しを付した上のセクションにおいて議論したように、非周期的なCSIレポーティングは重要であると考えられる。LTEと同様に、非周期的なCSIは、(ULユーザデータの有無によらず)PUSCHへマッピングされる。従って、未ライセンススタンドアローンLTEについて、この原理に従うことが提案される。
【0107】
図12A及び
図12Bは、本開示の実施形態が実装され得るセルラー通信ネットワークの例を示している。
図12A及び
図12Bに示した例示的な実施形態は、セルラー通信ネットワーク10(ここでは通信システムともいう)において実装される。
図12Aの例では、セルラー通信ネットワーク10は、基地局12(例えば、LTEの専門用語におけるeNB)を含み、基地局12は、ライセンス済み周波数スペクトル内のキャリアf
1上で動作するセル14、及び未ライセンス周波数スペクトル(例えば、5ギガヘルツ(GHz)周波数スペクトル)内のキャリアf
2上で動作するセル16へサービスする。1つの例示的なLAA方式によれば、セル14は、ワイヤレスデバイス18(例えば、LTE UE)のPCellとして構成され、セル16は、LAAのためのCA方式に従ってワイヤレスデバイス18のSCellとして構成される。そのため、ワイヤレスデバイス18を基準とすると、セル14はワイヤレスデバイス18のPCell14として言及され、セル16はワイヤレスデバイス18のSCell16として、より正確にはLAA SCell16として言及される。
【0108】
図12Bでは、セル14及び16は、別個の基地局12-1及び12-2によってそれぞれサービスされる。この点において、セル16は、スタンドアローンLAAセル、又はワイヤレスデバイス18に関してデュアルコネクティビティ方式に従って利用されるLAAセルであり得る(基地局12-1及び12-2は、理想的でないバックホールリンクを介して接続される)。基地局12-1及び12-2は、コアネットワーク20(例えば、EPC(Evolved Packet Core))へ通信可能に接続され、いくつかの実施形態において、基地局-基地局インタフェース(例えば、LTEにおけるX2インタフェース)を介するか又はコアネットワーク20を介するかのいずれかで互いに通信し得る。
【0109】
図13は、本開示のいくつかの実施形態に係る、上の提案3を実装するための基地局12-1(又は基地局12-2)及びワイヤレスデバイス18の動作を例示している。図示したように、非同期HARQを利用する場合、ワイヤレスデバイス18は、LAAセル上の具体的なUL HARQプロセスについてUL送信信号を送信する(ステップ100)。ワイヤレスデバイス18は、そのUL送信が成功したものと仮定し、そのため、UL HARQプロセスについてローカルで維持されるステータスをACKへ設定する(ステップ102)。ワイヤレスデバイス18は、UL HARQプロセスに対応する基地局12-1(又は12-2)からの(NDIの切り替えられていない)後続のULグラントを受信してもしなくてもよい(ステップ104)。いくつかの実施形態では、ULグラント内のHARQプロセスインデックスフィールドにおいて、UL HARQプロセスインデックスが指し示される。ワイヤレスデバイス18は、UL HARQプロセスについての対応するULグラントの受信に応じて、当該HARQプロセスのためのHARQ再送を実行するのみである(ステップ106)。
【0110】
図14は、本開示のいくつかの実施形態に係る、上の提案4~7を実装するためのワイヤレスデバイス18の動作を例示するフローチャートである。図示したように、ワイヤレスデバイス18は、ワイヤレスデバイス18があるサブフレームにおいてLAAセル上の有効なULグラントを有するかを判定する(ステップ200)。有効なULグラントを有しない場合、ワイヤレスデバイス18は、LAAセル上の有効なULグラントのモニタリングを継続する。ワイヤレスデバイス18は、そのサブフレームにおいてLAAセル上の有効なULグラントを有する場合、対応するHARQプロセスについてUL HARQフィードバックタイマを開始する(ステップ202)。次いで、ワイヤレスデバイス18は、そのHARQプロセスについてアップリンクHARQフィードバックタイマの満了をモニタリングする(ステップ204)。一旦UL HARQフィードバックタイマが満了すると、この例では、ワイヤレスデバイス18は、対応するDRX再送タイマを開始し、DRX再送タイマが稼動している限りDRXアクティブ時間のままでいる(ステップ206及び208)。なお、
図14はUL HARQフィードバックタイマ及びDRX再送タイマの双方を利用しているものの、代替的にプロセスは2つのタイマのうちの一方のみを使用してもよく、例えばUL HARQフィードバックタイマのみを使用してもよい(そのケースでは、UL HARQフィードバックタイマの満了に応じていかなる所望のアクションが行われてもよく、そのアクションはDRX再送タイマの開始に限られない)。
【0111】
図15は、本開示のいくつかの実施形態に係る、上の提案8又は9を実装するための基地局12-1(又は基地局12-2)及びワイヤレスデバイス18の動作を例示している。図示したように、いくつかの実施形態において、基地局12-1(又は基地局12-2)は、UCIについてワイヤレスデバイス18によりHARQフィードバックのバンドリングが実行されるべきかを制御するためのフィードバック制御情報をワイヤレスデバイス18へ送信する(ステップ300)。フィードバック制御情報は、UCIにおいていくつのHARQフィードバックをワイヤレスデバイス18がバンドリングすべきかをも指し示してよい。破線により示されているように、ステップ300はオプション的である。基地局12-1(又は基地局12-2)は、1つ以上のDL HARQプロセスについて、LAA上でワイヤレスデバイス18へ1つ以上のDL送信信号を送信する(ステップ302)。ある時点において、ワイヤレスデバイス18は、1つ以上のDL HARQプロセスのDL HARQプロセスIDを、例えば明示的に又はビットマップとして収容する((バンドリングされる)HARQフィードバックを含む)UCIを送信する(ステップ304)。
【0112】
図16は、本開示のいくつかの実施形態に係る、上の提案11を実装するためのワイヤレスデバイス18の動作を例示するフローチャートである。図示したように、ワイヤレスデバイス18は、あるサブフレームにおいてLAAセル上でワイヤレスデバイス18が有効なULグラントを有するかを判定する(ステップ400)。ワイヤレスデバイス18が有効なULグラントを有しない場合、この例では処理が終了する。ワイヤレスデバイス18は、そのサブフレームにおいてLAAセル上で有効なULグラントを有する場合、仕掛かり中のHARQフィードバック(及び恐らくは他のUCI)をPUSCH上へ多重化する(ステップ402)。
【0113】
図17は、本開示のいくつかの実施形態に係る、上の提案12を実装するためのワイヤレスデバイス18の動作を例示するフローチャートである。図示したように、ワイヤレスデバイス18は、あるサブフレームにおいてLAAセル上でワイヤレスデバイス18が有効なULグラントを有するかを判定する(ステップ500)。ワイヤレスデバイス18が有効なULグラントを有する場合、この例では処理が終了する。ワイヤレスデバイス18は、そのサブフレームにおいてLAAセル上で有効なULグラントを有しない場合、仕掛かり中のHARQフィードバックを、成功裏のショートLBTの後に(ロング)PUCC
H上で送信する(ステップ502)。
【0114】
なお、
図16及び
図17の処理は、ワイヤレスデバイス18が、有効なULグラントが存在する場合には仕掛かり中のHARQフィードバック(及び恐らくは他のUCI)をPUSCH上へ多重化する一方、有効なULグラントが存在しない場合には仕掛かり中のHARQフィードバックをショートLBT成功後に(ロング)PUCCH上で送信するという形で、併せて利用されてもよい。
【0115】
図18は、本開示のいくつかの実施形態に係る、上の提案13を実装するための基地局12-1(又は基地局12-2)及びワイヤレスデバイス18の動作を例示している。図示したように、いくつかの実施形態において、基地局12-1(又は基地局12-2)は、LAAセルについてのULグラント又はDL割り当てをワイヤレスデバイス18へ送信する(ステップ600)。ワイヤレスデバイス18は、(1)ワイヤレスデバイス18が先行するサブフレームにおいてUL送信(PUCCH又はPUSCH)を実行した、且つ(2)基地局12-1(又は基地局12-2)がULグラント(PUSCH向け)又はDL割り当て(PUCCH向け)においてLAAセルについてLBTのスキップを明示的に許可した、の双方の場合にLAAセルについてUL LBTをスキップする(ステップ602)。双方の条件が真であるものとすると、ワイヤレスデバイス18は、LBTをスキップして、LAAセル上でUL送信を実行する(ステップ604)。
【0116】
図19は、本開示のいくつかの実施形態に係る、上の提案15~17のうちのいくつか又は全てを実装するための基地局12-1(又は基地局12-2)及びワイヤレスデバイス18の動作を例示している。図示したように、基地局12-1(又は基地局12-2)は、LAAセル上のサブフレームについてのDL割り当てと、そのサブフレームが短縮DLサブフレームであるという標識とを、ワイヤレスデバイス18へ送信する(ステップ700)。(破線の矢印で示されているように)オプションとして、ワイヤレスデバイス18は、例えば受信されるDL割り当てと共にRRC構成に基づいて、HARQフィードバックについて利用すべきsPUCCHリソースを判定する(ステップ702)。ワイヤレスデバイス18は、短縮DLサブフレームの標識の受信後に、sPUCCH上で(例えば、判定したsPUCCHリソースを用いて)、仕掛かり中のHARQフィードバック(及び恐らくは他のUCI)を送信する(ステップ704)。
【0117】
図20は、本開示のいくつかの実施形態に係る、上の提案18~20のうちのいくつか又は全てを実装するための基地局12-1(又は基地局12-2)及びワイヤレスデバイス18の動作を例示している。図示したように、基地局12-1(又は基地局12-2)は、例えばRRCシグナリングを用いて、ワイヤレスデバイス18をD-SRリソースと共に構成する(ステップ800)。ワイヤレスデバイス18は、構成されたD-SRリソースを利用する(ステップ802)。より具体的には、ワイヤレスデバイス18は、LBT成功後に、PUCCH上のそれら機会においてD-SRを送信してもよく、及び/又は、基地局12-1(又は12-2)がそのサブフレームを短縮DLサブフレームであるとアナウンスした場合にsPUCCH上のそれら機会においてD-SRを送信してもよい。
【0118】
図21は、本開示のいくつかの実施形態に係る基地局12の概略図である。なお、この議論は、基地局12-1及び12-2に等しく適用可能である。基地局12は、LTE基地局(例えば、eNB若しくはPCell基地局)、又はワイヤレスデバイス18(LTEでは、UEであり得る)とワイヤレスに通信可能な他のタイプの基地局(例えば、未ライセンススペクトルで動作するSCell無線局)であり得る。基地局12は、送受信機22、1つ以上のプロセッサ24(例えば、1つ以上のCPU(Central Processing Units)、1つ以上のASIC(Application Specific Integrated Circuits)及び/又は1つ以上のFPGA(Field Programmable Gate Arrays)など)、メモリ26並
びにネットワークインタフェース28を含む。1つ以上の送信機及び1つ以上の受信機を含み得る送受信機22は、基地局12がワイヤレス信号を送受信することを可能にする。プロセッサ24は、例えば送受信機22を介してワイヤレスに受信される信号に基づいて、メモリ26内に記憶される命令を実行することができる。具体的には、いくつかの実施形態において、ここで説明した基地局12の機能性は、メモリ26内に記憶されるソフトウェアで実装され、プロセッサ24により実行される。ネットワークインタフェース28は、ワイヤレスリンクからの信号の送受信など、基地局12がコアネットワークとインタラクションすることを可能にする。基地局12は、1つ以上のワイヤレスデバイス18とワイヤレスに通信することができる。
【0119】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのプロセッサ24により実行された場合に、当該少なくとも1つのプロセッサ24に、ここで説明した実施形態のいずれか1つに係る基地局12(又は基地局12-1若しくは12-2)の機能性を遂行させる命令、を含むコンピュータプログラムが提供される。いくつかの実施形態において、上述したコンピュータプログラムプロダクトを収容する担体が提供される。その担体は、電子信号、光信号、無線信号又はコンピュータ読取可能な記憶媒体(例えば、メモリ26などの、非一時的なコンピュータ読取可能な媒体)のうちの1つである。
【0120】
図22は、本開示のいくつかの他の実施形態に係る基地局12を例示している。なお、この議論は、基地局12-1及び12-2に等しく適用可能である。基地局12は、各々がソフトウェアで実装される1つ以上のモジュール30を含む。それらモジュール30は、ここで説明した実施形態のいずれかに係る基地局12の機能性を提供するように動作する。
【0121】
図23は、本開示のいくつかの実施形態に係るワイヤレスデバイス18の概略図である。ワイヤレスデバイス18は、ライセンス済みスペクトル(例えば、ここで説明した例示的な実施形態ではライセンス済みLTEスペクトル)、未ライセンススペクトル又はその双方からのリソースを用いて、ワイヤレス信号を送受信するように構成される。ワイヤレスデバイス18は、1つ以上の送信機及び1つ以上の受信機を含む送受信機32、1つ以上のプロセッサ34(例えば、1つ以上のCPU、1つ以上のASIC及び/又は1つ以上のFPGAなど)並びにメモリ36を含む。送受信機32は、ワイヤレスデバイス18がワイヤレス信号を送受信することを可能にする。プロセッサ34は、例えば送受信機32を介してワイヤレスに受信される信号に基づいて、メモリ36内に記憶される命令を実行することができる。具体的には、いくつかの実施形態において、ここで説明したワイヤレスデバイス18の機能性は、メモリ36内に記憶されるソフトウェアで実装され、プロセッサ34により実行される。
【0122】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのプロセッサ34により実行された場合に、当該少なくとも1つのプロセッサ34に、ここで説明した実施形態のいずれか1つに係るワイヤレスデバイス18の機能性を遂行させる命令、を含むコンピュータプログラムが提供される。いくつかの実施形態において、上述したコンピュータプログラムプロダクトを収容する担体が提供される。その担体は、電子信号、光信号、無線信号又はコンピュータ読取可能な記憶媒体(例えば、メモリ36などの、非一時的なコンピュータ読取可能な媒体)のうちの1つである。
【0123】
図24は、本開示のいくつかの他の実施形態に係るワイヤレスデバイス18を例示している。ワイヤレスデバイス18は、各々がソフトウェアで実装される1つ以上のモジュール38を含む。それらモジュール38は、ここで説明した実施形態のいずれかに係るワイヤレスデバイス18の機能性を提供するように動作する。
【0124】
図25は、本開示のいくつかの実施形態に係る、プライマリサービングセル(PSC)及びセカンダリサービングセル(SSC)におけるワイヤレスデバイスの動作を例示している。
図25に例示した実施形態において、プライマリサービングセル12-1及びSSC12-2を有するネットワークにおいて動作しているワイヤレスデバイス18は、PSC12-1からDL送信を受信する(ステップ900)。PSCからのDL送信の受信への応答として、ワイヤレスデバイス18は、PSCへHARQフィードバックを提供する(ステップ902)。ワイヤレスデバイス18は、SSC12-2からDL送信を受信し(ステップ904)、PSCの代わりにSSCへHARQフィードバックを提供することにより応答する(ステップ906)。
【0125】
図26は、本開示のいくつかの実施形態に従って、ULサブフレームの直前のサブフレームの末尾でのLBT動作(網掛け部分)の実行に対し、ULサブフレームの冒頭でのLBT動作の実行を例示している。
【0126】
本開示を通じて以下の頭字語が使用されているかもしれない。
・ μs Microsecond
・ 3GPP Third Generation Partnership Project
・ 5G Fifth Generation
・ ACK Acknowledgement
・ AP Access Point
・ ASIC Application Specific Integrated Circuit
・ BSR Buffer Status Report
・ CA Carrier Aggregation
・ CC Component Carrier
・ CCA Clear Channel Assessment
・ CCA-ED Clear Channel Assessment Energy Detection
・ CFI Control Format Indicator
・ CIF Carrier Indicator Field
・ CPU Central Processing Unit
・ CRC Cyclic Redundancy Check
・ CRS Cell Specific Reference Symbol
・ CSI Channel State Information
・ CSMA/CA Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance
・ DCI Downlink Control Information
・ DFT Discrete Fourier Transform
・ DL Downlink
・ DMRS Demodulation Reference Signal
・ DRS Dedicated Reference Signal
・ DRX Discontinuous Reception
・ D-SR Dedicated Scheduling Request
・ eNB Enhanced or Evolved Node B
・ EPC Evolved Packet Core
・ EPDCCH Enhanced Physical Downlink Control Channel
・ FDMA Frequency Division Multiple Access
・ FPGA Field Programmable Gate Array
・ GHz Gigahertz
・ HARQ Hybrid Automatic Repeat Request
・ ID Identifier
・ IP Internet Protocol
・ LAA License Assisted Access
・ LBT Listen-Before-Talk
・ LTE Long Term Evolution
・ LTE-U Long Term Evolution in Unlicensed Spectrum
・ MAC Medium Access Control
・ MCS Modulation and Coding Scheme
・ MHz Megahertz
・ ms Millisecond
・ MTC Machine Type Communication
・ NACK Negative Acknowledgment
・ NDI New Data Indicator
・ OCC Orthogonal Cover Code
・ OFDM Orthogonal Frequency Division Multiplexing
・ PCell Primary Cell
・ PDCCH Physical Downlink Control Channel
・ PDCP Packet Data Convergence Protocol
・ PDSCH Physical Downlink Shared Channel
・ PDU Protocol Data Unit
・ PHICH Physical Hybrid Automatic Repeat Request Indicator Channel
・ PSC Primary Serving Cell
・ PUCCH Physical Uplink Control Channel
・ PUSCH Physical Uplink Shared Channel
・ RE
・ Rel-n Release n
・ RRC Radio Resource Control
・ RTT Round Trip Time
・ SCell Secondary Cell
・ SC-FDMA Single Carrier Frequency Division Multiple Access
・ SI Study Item
・ sPUCCH Short Physical Uplink Control Channel
・ SR Scheduling Request
・ SRS Sounding Reference Signal
・ SSC Second Serving Cell
・ TBCC Tail Biting Convolutional Code
・ TDD Time Division Duplexing
・ TR Technical Report
・ TTI Transmit Time Interval
・ UCI Uplink Control Information
・ UE User Equipment
・ UL Uplink
・ UL-SCH Uplink Shared Channel
・ WLAN Wireless Local Area Network
【0127】
当業者は、本開示の実施形態に対する改善及び修正を認識するであろう。全てのそうした改善及び修正は、ここで開示した概念及び後続の特許請求の範囲のスコープの範囲内であるものと見なされる。