(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-22
(45)【発行日】2022-10-03
(54)【発明の名称】二環式ピラゾール殺有害生物剤
(51)【国際特許分類】
C07D 471/04 20060101AFI20220926BHJP
A01N 25/00 20060101ALI20220926BHJP
A01N 43/90 20060101ALI20220926BHJP
A01N 47/38 20060101ALI20220926BHJP
A01P 7/04 20060101ALI20220926BHJP
C09K 3/00 20060101ALI20220926BHJP
A01M 1/20 20060101ALI20220926BHJP
A61K 31/444 20060101ALI20220926BHJP
A61K 31/506 20060101ALI20220926BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20220926BHJP
A61P 33/10 20060101ALI20220926BHJP
A61P 33/14 20060101ALI20220926BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220926BHJP
【FI】
C07D471/04 106Z
C07D471/04 CSP
A01N25/00 102
A01N43/90 104
A01N47/38 A
A01P7/04
C09K3/00 S
A01M1/20 A
A61K31/444
A61K31/506
A61K45/00
A61P33/10
A61P33/14
A61P43/00 121
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021045438
(22)【出願日】2021-03-19
(62)【分割の表示】P 2017552800の分割
【原出願日】2016-03-29
【審査請求日】2021-03-19
(32)【優先日】2015-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391022452
【氏名又は名称】エフ エム シー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】FMC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】ウェンミン・チャン
【審査官】早乙女 智美
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/038503(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/106254(WO,A1)
【文献】特表2009-531314(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A01N
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1
【化1】
[式中、
Qは、
【化2】
であり;
Aは、C
Hであり;
R
1は独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキ
ル、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルコキシ、C
1~C
4アルキルチオまたはC
1~
C
4ハロアルキルチオであり;
mは、
0であり;
X
1aは
、CH
2
であり;
X
1bは
、CH
2
であり;
X
2は
、CH
2
であり;
tは
、1であり;
R
2は、C(=Z)R
4、C(=Z)NR
6R
7もしくはLQ
a;またはC(=Z)R
4もしくはC(=Z)NR
6R
7で置換され、3つ以下のR
yで任意選択的にさらに置換されたC
1~C
4アルキルであり;
各R
3aおよびR
3bは独立して、H、ハロゲン、シアノもしくはニトロ;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換された、C
1~C
6アルキル、C
2~C
6アルケ
ニルもしくはC
2~C
6アルキニルであり;
R
4は、H;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換された、C
1~
C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシもしくはC
3~C
6シクロアルコキシ;または
C(O)OR
21、C(O)NR
15R
16もしくはC(O)R
22であり;
Lは、SO
2または直接結合であり;
各Zは独立して、O、SまたはNR
10であり;
R
5は、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル
、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシまたはC
1~C
4ハロアルコキシであり;
R
6は、H、NR
15R
16、OR
17、C(=NR
10)R
11、C(O)OR
21、C(O)N
R
15R
16、C(O)R
22、S(O)
nR
23もしくはQ
a;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換された、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~C
6アルキニルであり;
R
7は、HもしくはQ
a;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換さ
れた、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~
C
6アルキニルであるか;または
R
6およびR
7は一緒になって、=S(O)
pR
18R
19もしくは=S(=NR
20)R
18R
19と見なされ;
各R
xは独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコ
キシ、C
3~C
6シクロアルコキシ、C(=NR
10)R
11、C(O)OR
21、C(O)NR
15R
16、OC(O)R
22、NR
25R
26、NR
24C(O)R
22、C(O)R
22、S(O)
n
R
23、Si(R
28)
3、OSi(R
28)
3またはQ
aであり;
各R
yは独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロ
アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシ、C
3~C
6シクロアルコキシ、C(=NR
10)R
11、C(O)OR
21、OC(O)R
22、NR
25R
26、NR
24C(O)R
22、C(O)R
22またはQ
aであり;
各R
10は独立して、OR
12、S(O)
nR
13またはNHR
14であり;
各R
11は独立して、H;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換さ
れた、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~
C
6アルキニル;またはC
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシ、C
3~C
6シクロ
アルコキシ、C(O)OR
21、C(O)NR
15R
16、C(O)R
22であり;
各R
12は独立して、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C(O)R
22、S(O)
nR
13またはQ
aであり;
各R
13は独立して、C
1~C
4アルキルまたはC
1~Cハロアルキルであり;
R
14は、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C(O)R
22もしくはC(O)OR
21;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1
~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシ
およびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
R
15は、H、NR
15aR
16a、OR
17、C(=NR
10)R
11、C(O)OR
21、C(O)NR
15aR
16a、C(O)R
22、S(O)
nR
23もしくはQ
b;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換された、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~C
6アルキニルであり;
R
16は、HもしくはQ
b;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換さ
れた、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~
C
6アルキニルであるか;または
R
15およびR
16は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、炭素原子ならびに1個の酸素原子、1個の硫黄原子、および2個以下の窒素原子から独立して選択される2つ以下のヘテロ原子から選択された環員を含有する3~10員環であって、2個以下の炭素原子環員が、C(=O)およびC(=S)から独立して選択され、前記硫黄原子環員が、S、S(O)もしくはS(O)
2から選択され、前記環が、非置換であるかもしくは4
つ以下のR
xで置換されている3~10員環を形成するか;または
R
15およびR
16は一緒になって、=S(O)
pR
18R
19もしくは=S(=NR
20)R
18
R
19と見なされ;
各R
15aは独立して、H、C
1~C
6アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C(O)R
27も
しくはS(O)
2R
27;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アル
キル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1
~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換
された、フェニルまたは5もしくは6員複素環式芳香環であり;
各R
16aは独立して、H、C
1~C
6アルキルまたはC
1~C
4ハロアルキルであるか;ま
たは
R
15aおよびR
16aは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、炭素原子ならびに1個の酸素原子、1個の硫黄原子、および2個以下の窒素原子から独立して選択される2つ以下のヘテロ原子から選択された環員を含有する3~7員環であって、2個以下の炭素原子環員が、C(=O)およびC(=S)から独立して選択され、前記硫黄原子環員が、S、S(O)もしくはS(O)
2から選択され、前記環が、非置換であるかもしくはハ
ロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されている3~7員環を形成し;
R
17は、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキルもしくはC
1~C
4ハロアルキル;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
18は独立して、C
1~C
4アルキルもしくはC
1~C
4ハロアルキル;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~
C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独
立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
19は独立して、C
1~C
4アルキルもしくはC
1~C
4ハロアルキル;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~
C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独
立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであるか;または
R
18およびR
19は、それらが結合している硫黄原子と一緒になって環を形成し;
R
20は、H、シアノ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキルもしくはC(O)R
22;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
21は独立して、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
3~C
6シクロアルキルもしくはC
3~C
6ハロシクロアルキル;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
22は独立して、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
3~C
6ハロシクロアルキル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシ、C
3
~C
6シクロアルコキシもしくはNR
25R
26;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、
ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
23は独立して、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
3~C
6ハロシクロアルキル、C
3~C
6シクロアルキルアルキルもしくはC
3~C
6ハロシクロアルキルアルキル;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
24は独立してC
1~C
4アルキルであり;
各R
25は独立して、H、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシもしくはC
1~C
4ハロアルコキシ;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
26は独立して、C
1~C
4アルキルもしくはC
1~C
4ハロアルキル;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~
C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独
立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであるか;または
R
25およびR
26は独立して、それらが結合している窒素原子と一緒になって、炭素原子ならびに1個の酸素原子、1個の硫黄原子、および2個以下の窒素原子から独立して選択される2つ以下のヘテロ原子から選択された環員を含有する3~7員環であって、2個以下の炭素原子環員が、C(=O)およびC(=S)から独立して選択され、前記硫黄原子環員が、S、S(O)もしくはS(O)
2から選択され、前記環が、非置換であるかもし
くはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されている3~7員環を形成し;
各R
27は独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシもしくはNR
29R
30;またはそれぞれ非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルまたは5もしくは6員複素環式芳香環であり;
各R
28は独立して、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキルまたはフェニルであり;
各R
29は独立して、HもしくはQ
a;またはそれぞれ非置換もしくはハロゲン、シアノ
、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~
C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なく
とも1つの置換基で置換された、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~C
6アルキニルであり;
各R
30は独立して、HもしくはQ
a;またはそれぞれ非置換もしくはハロゲン、シアノ
、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~
C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なく
とも1つの置換基で置換された、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~C
6アルキニルであるか;または
R
29およびR
30は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、炭素原子ならびに1個の酸素原子、1個の硫黄原子、および2個以下の窒素原子から独立して選択される2つ以下のヘテロ原子から選択された環員を含有する3~10員環であって、2個以下の炭素原子環員が、C(=O)およびC(=S)から独立して選択され、前記硫黄原子環員が
、S、S(O)もしくはS(O)
2から選択され、前記環が、非置換であるかもしくはハ
ロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される4つ以下の置換基で置換されている3~10員環を形成し;
各Q
aは独立して、各環が、炭素原子ならびに1個の酸素原子、1個の硫黄原子、およ
び2個以下の窒素原子から独立して選択される2つ以下のヘテロ原子から選択された環員を含有する、フェニル、5もしくは6員複素環式芳香環または3~6員複素環式非芳香環であって、2個以下の炭素原子環員が、C(=O)およびC(=S)から独立して選択され、前記硫黄原子環員が、S、S(O)もしくはS(O)
2から選択され、各環が、非置
換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されたフェニル、5もしくは6員複素環式芳香環または3~6員複素環式非芳香環であり;
各nは独立して、0、1または2であり;
pは、1または2である]
から選択される化合物、そのN-オキシドまたは塩。
【請求項2】
R
2が、C(=O)R
4またはC(=O)NR
6R
7である
請求項
1に記載の化合物。
【請求項3】
請求項1に記載の化合物と、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1つの追加成分とを含む組成物であって、前記組成物が、少なくとも1つの追加の生物学的に活性な化合物もしくは試剤を任意選択的にさらに含む組成物。
【請求項4】
前記少なくとも1つの追加の生物学的に活性な化合物もしくは試剤が、アバメクチン、アセフェート、アセキノシル、アセタミプリド、アクリナトリン、アフィドピロペン、アミドフルメト、アミトラズ、アベルメクチン、アザジラクチン、アジンホス-メチル、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ビフェントリン、ビフェナゼート、ビストリフルロン、ボレート、ブプロフェジン、カルバリル、カルボフラン、カルタップ、カルゾール、クロラントラニリプロール、クロルフェナピル、クロルフルアズロン、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クロマフェノジド、クロフェンテジン、クロチアニジン、シアントラニリプロール、シクラニリプロール、シクロプロトリン、シクロキサプリド、シフルメトフェン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、サイパーメトリン、アルファ-サイパーメトリン、ゼータ-サイパーメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ジアフェンチウロン、ダイアジノン、ジエルドリン、ジフルベンズロン、ジメフルトリン、ジメハイポ、ジメトエート、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、エトフェンプロックス、エトキサゾール、フェンブタチンオキシド、フェニトロチオン、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フィプロニル、フロメトキン、フロニカミド、フルベンジアミド、フルシトリネート、フルフェネリム、フルフェノクスロン、フルフェノキシストロビン、フルフェンスルホン、フルオルピラム(fuluorpyram)、フルピプロール(fulpiprole)、フルピラジフロン、フルバリネート、タウ-フルバリネート、ホノホス、ホルメタネート、ホスチアゼート、ハロフェノジド、ヘプタフルトリン、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾックス、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、インドキサカルブ、殺虫剤石鹸、イソフェンホス、ルフェヌロン、マラチオン、メペルフルトリン、メタフルミゾン、メタアルデヒド、メタミドホス、メチダチオン、メチオジカルブ、メソミル、メトプレン、メトキシクロル、メトフルトリン、モノクロトホス、モノフルトリン(monofluthrin)、メトキシフェノジド、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、ノビフルムロン、オキサミル、パラチオン、パラチオン-メチル、ペルメトリン、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミカーブ、プロフェノホス、プロフルトリン、プロパルギット、プロトリフェンビュート、ピフルブミド、ピメトロジン、ピラフルプロール、ピレトリン、ピリダベン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ピリミノストロビン、ピリプロール、ピリプロキシフェン、ロテノン、リアノジン、シラフルオフェン、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルプロホス、スルホキサフロル、テブフェノジド、テブフェンピラド、テフルベンズロン、テフルトリン、テルブホス、テトラクロルビンホス、テトラメトリン、テトラメチルフルトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタップ-ナトリウム、トルフェンピラド、トラロメトリン、トリアザメート、トリクロルホン、トリフルムロン、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)、昆虫病原性細菌の全菌株、核多核体病(Nucleo polyhedrosis)ウィルス、昆虫病原性ウィルスおよび昆虫病原性真菌類の全菌株からなる群から選択される請求項
3に記載の組成物。
【請求項5】
前記少なくとも1つの追加の生物学的に活性な化合物もしくは試剤が、アバメクチン、アセタミプリド、アクリナトリン、アフィドピロペン、アミトラズ、アベルメクチン、アザジラクチン、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ビフェントリン、ブプロフェジン、カルバリル、カルタップ、クロラントラニリプロール、クロルフェナピル、クロルピリホス、クロチアニジン、シアントラニリプロール、シクラニリプロール、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、サイパーメトリン、アルファ-サイパーメトリン、ゼータ-サイパーメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ジエルドリン、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、エトフェンプロックス、エトキサゾール、フェニトロチオン、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンバレレート、フィプロニル、フロメトキン、フロニカミド、フルベンジアミド、フルフェノクスロン、フルフェノキシストロビン、フルフェンスルホン、フルピプロール(fulpiprole)、フルピラジフロン、フルバリネート、ホルメタネート、ホスチアゼート、ヘプタフルトリン、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、インドキサカルブ、ルフェヌロン、メペルフルトリン、メタフルミゾン、メチオジカルブ、メソミル、メトプレン、メトキシフェノジド、メトフルトリン、モノフルトリン(monofluthrin)、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、オキサミル、ピフルブミド、ピメトロジン、ピレトリン、ピリダベン、ピリダリル、ピリミノストロビン、ピリプロキシフェン、リアノジン、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルホキサフロル、テブフェノジド、テトラメトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタップ-ナトリウム、トラロメトリン、テトラメチルフルトリン、トリアザメート、トリフルムロン、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)の全菌株および核多核体病(Nucleo polyhedrosis)ウィルスの全菌株からなる群から選択される請求項
4に記載の組成物。
【請求項6】
前記無脊椎有害生物またはその環境を、生物学的有効量の請求項1の化合物と接触させる工程を含む無脊椎有害生物の駆除方法(ただし、該方法は、治療によるヒトまたは動物体の医療法ではない)。
【請求項7】
種子が、フィルム形成剤または付着剤を含む組成物として調合された請求項1に記載の化合物でコートされる請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
処理前の前記種子の約0.0001~1重量%の量で請求項1に記載の化合物を含む処理種子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ある種の置換二環式アゾール、それらのN-オキシド、塩ならびに農学的および非農学的使用に好適な組成物、ならびに農学的および非農学的環境の両方において節足動物などの無脊椎有害生物を駆除するためのそれらの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無脊椎有害生物の駆除は、高い作物効率を達成するのに極めて重要である。成長中のおよび貯蔵される農作物への無脊椎有害生物による損害は、生産性の著しい低下を引き起こし、それによって消費者へのコストの増加をもたらし得る。林業、温室作物、観賞植物、苗床作物、貯蔵食品および繊維製品、家畜、家族、芝生、木材製品、ならびに公衆衛生および動物の健康における無脊椎有害生物の駆除もまた重要である。多くの製品が、これらの目的のために商業的に入手可能であるが、より効果的であり、費用がかからず、毒性が少なく、環境上より安全であるか、または異なる作用部位を有する新規化合物が引き続き必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、式1
【化1】
[式中、
Qは、
【化2】
であり;
Aは、CH、CR
1またはNであり;
R
1は独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルコキシ、C
1~C
4アルキルチオまたはC
1~C
4ハロアルキルチオであり;
mは、0、1、2または3であり;
X
1は、C(R
3a)(R
3b)、S(O)
n、C(=O)またはC(=S)であり;
X
1aは、C(R
3a)(R
3b)であり;
X
1bは、C(R
3a)(R
3b)、S(O)
n、C(=O)またはC(=S)であり;
各X
2は独立して、C(R
3a)(R
3b)、O、S(O)
n、C(=O)またはC(=S)であり;
qは、1または2であり;
tは、0または1であり;
R
2は、C(=Z)R
4、C(=Z)NR
6R
7もしくはLQ
a;またはC(=Z)R
4もしくはC(=Z)NR
6R
7で置換され、3つ以下のR
yで任意選択的にさらに置換されたC
1~C
4アルキルであり;
各R
3aおよびR
3bは独立して、H、ハロゲン、シアノもしくはニトロ;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換された、C
1~C
6アルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~C
6アルキニルであり;
R
4は、H;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換された、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシもしくはC
3~C
6シクロアルコキシ;またはC(O)OR
21、C(O)NR
15R
16もしくはC(O)R
22であり;
Lは、C(=Z)、SO
2または直接結合であり;
各Zは独立して、O、SまたはNR
10であり;
R
5は、H、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシまたはC
1~C
4ハロアルコキシであり;
R
6は、H、NR
15R
16、OR
17、C(=NR
10)R
11、C(O)OR
21、C(O)NR
15R
16、C(O)R
22、S(O)
nR
23もしくはQ
a;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換された、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~C
6アルキニルであり;
R
7は、HもしくはQ
a;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換された、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~C
6アルキニルであるか;または
R
6およびR
7は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、炭素原子ならびに1個の酸素原子、1個の硫黄原子、および2個以下の窒素原子から独立して選択される2つ以下のヘテロ原子から選択された環員を含有する3~10員環であって、2個以下の炭素原子環員が、C(=O)およびC(=S)から独立して選択され、硫黄原子環員が、S、S(O)もしくはS(O)
2から選択され、前記環が、非置換であるかもしくは4つ以下のR
xで置換されている3~10員環を形成するか;または
R
6およびR
7は一緒になって、=S(O)
pR
18R
19もしくは=S(=NR
20)R
18R
19と見なされ;
各R
xは独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシ、C
3~C
6シクロアルコキシ、C(=NR
10)R
11、C(O)OR
21、C(O)NR
15R
16、OC(O)R
22、NR
25R
26、NR
24C(O)R
22、C(O)R
22、S(O)
nR
23、Si(R
28)
3、OSi(R
28)
3またはQ
aであり;
各R
yは独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシ、C
3~C
6シクロアルコキシ、C(=NR
10)R
11、C(O)OR
21、OC(O)R
22、NR
25R
26、NR
24C(O)R
22、C(O)R
22またはQ
aであり;
各R
10は独立して、OR
12、S(O)
nR
13またはNHR
14であり;
各R
11は独立して、H;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換
された、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~C
6アルキニル;またはC
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシ、C
3~C
6シクロアルコキシ、C(O)OR
21、C(O)NR
15R
16、C(O)R
22であり;
各R
12は独立して、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C(O)R
22、S(O)
nR
13またはQ
aであり;
各R
13は独立して、C
1~C
4アルキルまたはC
1~Cハロアルキルであり;
R
14は、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C(O)R
22もしくはC(O)OR
21;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で選択された、フェニルであり;
R
15は、H、NR
15aR
16a、OR
17、C(=NR
10)R
11、C(O)OR
21、C(O)NR
15aR
16a、C(O)R
22、S(O)
nR
23もしくはQ
b;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換された、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~C
6アルキニルであり;
R
16は、HもしくはQ
b;またはそれぞれ非置換もしくは少なくとも1つのR
xで置換された、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~C
6アルキニルであるか;または
R
15およびR
16は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、炭素原子ならびに1個の酸素原子、1個の硫黄原子、および2個以下の窒素原子から独立して選択される2つ以下のヘテロ原子から選択された環員を含有する3~10員環であって、2個以下の炭素原子環員が、C(=O)およびC(=S)から独立して選択され、硫黄原子環員が、S、S(O)もしくはS(O)
2から選択され、前記環が、非置換であるかもしくは4つ以下のR
xで置換されている3~10員環を形成するか;または
R
15およびR
16は一緒になって、=S(O)
pR
18R
19もしくは=S(=NR
20)R
18R
19と見なされ;
各R
15aは独立して、H、C
1~C
6アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C(O)R
27もしくはS(O)
2R
27;またはそれぞれ非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルまたは5もしくは6員複素環式芳香環であり;
各R
16aは独立して、H、C
1~C
6アルキルまたはC
1~C
4ハロアルキルであるか;または
R
15aおよびR
16aは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、炭素原子ならびに1個の酸素原子、1個の硫黄原子、および2個以下の窒素原子から独立して選択される2つ以下のヘテロ原子から選択された環員を含有する3~7員環であって、2個以下の炭素原子環員が、C(=O)およびC(=S)から独立して選択され、硫黄原子環員が、S、S(O)もしくはS(O)
2から選択され、前記環が、非置換であるかもしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されている3~7員環を形成し;
R
17は、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキルもしくはC
1~C
4ハロアルキル;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
18は独立して、C
1~C
4アルキルもしくはC
1~C
4ハロアルキル;または非
置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
19は独立して、C
1~C
4アルキルもしくはC
1~C
4ハロアルキル;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであるか;または
R
18およびR
19は、それらが結合している硫黄原子と一緒になって環を形成し;
R
20は、H、シアノ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキルもしくはC(O)R
22;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
21は独立して、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
3~C
6シクロアルキルもしくはC
3~C
6ハロシクロアルキル;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
22は独立して、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
3~C
6ハロシクロアルキル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシ、C
3~C
6シクロアルコキシもしくはNR
25R
26;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
23は独立して、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
3~C
6ハロシクロアルキル、C
3~C
6シクロアルキルアルキルもしくはC
3~C
6ハロシクロアルキルアルキル;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
24は独立してC
1~C
4アルキルであり;
各R
25は独立して、H、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシもしくはC
1~C
4ハロアルコキシ;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであり;
各R
26は独立して、C
1~C
4アルキルもしくはC
1~C
4ハロアルキル;または非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルであるか;または
R
25およびR
26は独立して、それらが結合している窒素原子と一緒になって、炭素原子ならびに1個の酸素原子、1個の硫黄原子、および2個以下の窒素原子から独立して選択される2つ以下のヘテロ原子から選択された環員を含有する3~7員環であって、2個以下の炭素原子環員が、C(=O)およびC(=S)から独立して選択され、硫黄原子環員が、S、S(O)もしくはS(O)
2から選択され、前記環が、非置換であるかもしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群
から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されている3~7員環を形成し;
各R
27は独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシもしくはNR
29R
30;またはそれぞれ非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、フェニルまたは5もしくは6員複素環式芳香環であり;
各R
28は独立して、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキルまたはフェニルであり;
各R
29は独立して、HもしくはQ
a;またはそれぞれ非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~C
6アルキニルであり;
各R
30は独立して、HもしくはQ
a;またはそれぞれ非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換された、C
1~C
6アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
6アルケニルもしくはC
2~C
6アルキニルであるか;または
R
29およびR
30は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、炭素原子ならびに1個の酸素原子、1個の硫黄原子、および2個以下の窒素原子から独立して選択される2つ以下のヘテロ原子から選択された環員を含有する3~10員環であって、2個以下の炭素原子環員が、C(=O)およびC(=S)から独立して選択され、硫黄原子環員が、S、S(O)もしくはS(O)
2から選択され、前記環が、非置換であるかもしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される4つ以下の置換基で置換されている3~10員環を形成し;
各Q
aは独立して、各環が、炭素原子ならびに1個の酸素原子、1個の硫黄原子、および2個以下の窒素原子から独立して選択される2つ以下のヘテロ原子から選択された環員を含有する、フェニル、5もしくは6員複素環式芳香環または3~6員複素環式非芳香環であって、2個以下の炭素原子環員が、C(=O)およびC(=S)から独立して選択され、硫黄原子環員が、S、S(O)もしくはS(O)
2から選択され、各環が、非置換もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシおよびC
1~C
4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されたフェニル、5もしくは6員複素環式芳香環または3~6員複素環式非芳香環であり;
各nは独立して、0、1または2であり;
pは、1または2である]
の化合物(すべての幾何異性体および立体異性体を含む)、それらのN-オキシド、および塩、ならびにそれらを含有する組成物および無脊椎有害生物を駆除するためのそれらの使用を指向する。
【0004】
本発明はまた、式1の化合物、そのN-オキシドまたは塩と、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分とを含む組成物を提供する。一実施形態では、本発明はまた、式1の化合物、そのN-オキシドまたは塩と、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分とを含む、無脊椎有害生物を駆除するための組成物であって、前記組成物が、少なくとも1つの追加の生物学的に活性な化合物もしくは試剤を任意選択的にさらに含む組成物を提供する。
【0005】
本発明はさらに、式1の化合物、そのN-オキシドもしくは塩、または上に記載された組成物と、噴射剤とを含む、無脊椎有害生物を駆除するための噴霧組成物を提供する。本発明はまた、式1の化合物、そのN-オキシドもしくは塩、または上の実施形態に記載された組成物と、1つもしくは複数の食品材料と、任意選択的に誘引物質と、任意選択的に保湿剤とを含む、無脊椎有害生物を駆除するための餌組成物を提供する。
【0006】
本発明はさらに、前記餌組成物と、前記餌組成物を受け入れるのに適合したハウジングとを含む無脊椎有害生物を駆除するためのトラップ装置であって、ハウジングが、無脊椎有害生物が開口部を通過することを可能にし、そのため無脊椎有害生物がハウジングの外側の場所から前記餌組成物にアクセスすることができるためのサイズの少なくとも1つの開口部を有し、そしてハウジングが、無脊椎有害生物に関する潜在的なもしくは既知の活動の場所にまたはその近くに置かれるようにさらに適合させられているトラップ装置を提供する。
【0007】
本発明は、無脊椎有害生物またはその環境を、生物学的有効量の式1の化合物、そのN-オキシドまたは塩(例えば、本明細書で記載される組成物のような)と接触させる工程を含む無脊椎有害生物の駆除方法を提供する。本発明はまた、無脊椎有害生物またはその環境が、生物学的有効量の式1の化合物、そのN-オキシドまたは塩と、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分とを含む組成物であって、前記組成物が、生物学的有効量の少なくとも1つの追加の生物学的に活性な化合物もしくは試剤を任意選択的にさらに含む組成物と接触させられるそのような方法に関する。
【0008】
本発明はまた、種子を、生物学的有効量の式1の化合物、そのN-オキシドまたは塩(例えば、本明細書で記載される組成物のような)と接触させる工程を含む、無脊椎有害生物からの種子の保護方法を提供する。本発明はまた、処理された種子に関する。本発明はさらに、寄生虫駆除上有効量の式1の化合物、そのN-オキシドまたは塩(例えば、本明細書で記載される組成物のような)を動物に投与する工程を含む、無脊椎寄生性有害生物からの動物の保護方法を提供する。本発明はまた、動物を無脊椎有害生物から保護する際の式1の化合物、そのN-オキシドまたは塩(例えば、本明細書で記載される組成物のような)の使用を提供する。
【0009】
本発明はまた、作物、作物がそれから成長する種子または作物の場所(例えば、成長培地)を、生物学的有効量の式1の化合物(例えば、本明細書で記載される組成物のような)と接触させる工程を含む、作物の成長力の増大方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書で用いるところでは、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「含有する(contains)」、「含有する(containing)」、「で特徴付けられる(characterized by)」、またはそれらの任意の他の変形は、明確に示される任意の制限を受けて、非排他的な包含をカバーすることを意図する。例えば、要素のリストを含む組成物、混合物、プロセスもしくは方法は、それらの要素のみに必ずしも限定されず、明確にリストされないか、またはそのような組成物、混合物、プロセスもしくは方法に固有の他の要素を含んでもよい。
【0011】
移行句「からなる(consisting of)」は、明記されないいかなる要素、工程、または原料をも排除する。特許請求の範囲における場合、そのようなものは、それらと通常関係がある不純物を除いて列挙されるもの以外の材料の包含をクレームから締め
出す。語句「からなる」が、前文の直後よりもむしろ、クレームの本体の条項に現れる場合、それは、当該条項に記述される要素のみを限定し;他の要素は、全体としてクレームから排除されない。
【0012】
移行句「から本質的になる(consisting essentially of)」は、文字通り開示されるものに加えて、材料、工程、特徴、成分、または要素を含む組成物または方法を定義するために用いられ、ただし、これらの追加の材料、工程、特徴、成分、または要素は、特許請求される発明の基本的なおよび新規な特性に実質的に影響を及ぼさない。用語「から本質的になる」は、「含む(comprising)」と、「からなる(consisting of)」との中間領域を占める。
【0013】
出願人らが、発明またはその一部を、「含む(comprising)」などの開放端用語を使って定義している場合、(特に明記しない限り)この記載が、用語「から本質的になる」または「からなる」を用いてそのような発明をまた記載していると解釈されるべきであることが容易に理解されるはずである。
【0014】
さらに、明確にそれとは反対を述べられない限り、「または(or)」は、包括的な「または」を意味し、排他的な「または」を意味しない。例えば、条件AまたはBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(または存在し)かつBが偽である(または存在しない)、Aが偽であり(または存在せず)かつBが真である(または存在する)、ならびにAおよびBの両方ともが真である(または存在する)。
【0015】
また、本発明の要素または成分に先行する不定冠詞「a」および「an」は、要素または成分の場合(すなわち、出現)の数に関して非限定的であることを意図する。それ故「a」または「an」は、1つもしくは少なくとも1つを含むと読まれるべきであり、要素または成分の単数語形はまた、特に数が明らかに単数形であることを意図しない限り複数形を含む。
【0016】
本開示に言及されるように、用語「無脊椎有害生物」には、有害生物として経済的に重要な節足動物、腹足類、線形動物および蠕虫が含まれる。用語「節足動物」には、昆虫、ダニ(mite)、クモ、サソリ、ムカデ類、ヤスデ、ダンゴムシおよびコムカデが含まれる。用語「腹足類」には、カタツムリ、ナメクジおよび他の柄眼目が含まれる。用語「線形動物」には、植食性線形動物および動物に寄生する蠕虫線形動物などの、線形動物門のメンバーが含まれる。用語「蠕虫」には、回虫(線形動物門)、犬糸状虫(線形動物門、双腺綱)、吸虫(扇形動物門、吸虫綱)、こう頭虫(こう頭虫門)、および条虫(扇形動物門、条虫綱)などの、寄生蠕虫のすべてが含まれる。
【0017】
本開示との関連で、「無脊椎有害生物駆除」は、無脊椎有害生物成長の阻害(死亡、摂食低下、および/または交尾途絶を含む)を意味し、関連表現は、類似して定義される。
【0018】
用語「農学的」は、食品および繊維のためなどの農作物の生産を言い、トウモロコシまたはコーン、大豆および他のマメ科植物、米、穀物(例えば、小麦、オート麦、大麦、ライ麦および米)、葉物野菜(例えば、レタス、キャベツ、および他のアブラナ科作物)、結果野菜(例えば、トマト、コショウ、ナス、十字花植物およびウリ科植物)、ジャガイモ、サツマイモ、ブドウ、綿、果樹(例えば、ナシ状果、核果および柑橘類)、小果(例えば、ベリーおよびサクランボ)ならびに他のスペシャルティ作物(例えば、キャノーラ、ヒマワリおよびオリーブ)の成長を含む。
【0019】
用語「非農学的」は、例えば園芸作物(例えば、田畑で成長させられない温室植物、苗床植物または観賞植物)以外の農作物、居住の、農業の、商業のおよび工業構造物、芝生
(例えば、芝農場、牧場、ゴルフコース、芝土、スポーツフィールドなど)、木製品、貯蔵製品、農森林管理および植物管理、公衆衛生(すなわち、ヒト)および動物の健康(例えば、家畜化された動物、例えばペット、家畜および家禽など、家畜化されていない動物、例えば野生生物など)用途を言う。
【0020】
用語「作物成長力」は、作物の成長またはバイオマス蓄積の速度を言う。「成長力の増加」は、未処理対照作物に対して作物の成長またはバイオマス蓄積の増加を言う。用語「作物収量」は、作物の収穫後に得られた、量および品質の両方の観点からの、作物材料リターンを言う。「作物収量の増加」は、未処理対照作物に対して作物収量の増加を言う。
【0021】
用語「生物学的有効量」は、植物を、無脊椎有害生物による被害から保護するために、または他の所望の効果(例えば、植物成長力の増加)のために、駆除されるべき無脊椎有害生物またはその環境に、または植物、植物がそれから成長する種子、または植物の場所(例えば、成長培地)に適用された(すなわち、接触させた)場合に、所望の生物学的効果を生み出すのに十分な生物学的に活性な化合物(例えば、式1の化合物)の量を言う。
【0022】
式1の構造中の可変のR
1の位置は、下に示される付番方式によって記載される。
【化3】
【0023】
構造フラグメント中の波線は、分子の残りへのフラグメントの結合点を示す。例えば、式1中の可変のQが、Q-1と定義される場合、Q-1における結合を両断する波線は、Q-1が、下に示されるように、前記位置で式1の構造の残りに結合していることを意味する。
【化4】
【0024】
上の記述において、単独でか、または「アルキルチオ」もしくは「ハロアルキル」などの複合語でかのどちらかで用いられる用語「アルキル」には、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、または種々のブチル、ペンチルもしくはヘキシル異性体などの、直鎖もしくは分岐アルキルが含まれる。「アルケニル」には、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、ならびに種々のブテニル、ペンテニルおよびヘキセニル異性体などの直鎖もしくは分岐アルケンが含まれる。「アルケニル」にはまた、1,2-プロパジエニルおよび2,4-ヘキサジエニルなどのポリエンが含まれる。「アルキニル」には、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニルならびに種々のブチニル、ペンチニルおよびヘキシニル異性体などの直鎖もしくは分岐アルキンが含まれる。「アルキニル」にはまた、2,5-ヘキサジイニルなどの複数の三重結合からなる部分が含まれ得る。
【0025】
「アルコキシ」には、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロピルオキシ、イソプロピルオキシならびに種々のブトキシ、ペントキシおよびヘキシルオキシ異性体が含まれる。「アルキルチオ」には、メチルチオ、エチルチオ、ならびに種々のプロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオおよびヘキシルチオ異性体などの分岐もしくは直鎖アルキルチオ部分が含まれる。
【0026】
「シクロアルキル」には、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが含まれる。
【0027】
用語「ハロゲン」には、単独でか、もしくは「ハロアルキル」などの複合語でかのどちらかで、または「ハロゲンで置換されたアルキル」などの記載で用いられる場合、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素が含まれる。さらに、「ハロアルキル」などの複合語で用いられるときに、または「ハロゲンで置換されたアルキル」などの記載で用いられる場合、前記アルキルは、同じもしくは異なるものであってもよいハロゲン原子で部分もしくは完全置換されていてもよい。「ハロアルキル」または「ハロゲンで置換されたアルキル」の例としては、F3C-、ClCH2-、CF3CH2-およびCF3CCl2-が挙げられる。用語「ハロシクロアルキル」、「ハロアルコキシ」、「ハロアルキルチオ」、「ハロアルケニル」、「ハロアルキニル」などは、用語「ハロアルキル」と類似して定義される。「ハロアルコキシ」の例としては、CF3O-、CCl3CH2O-、HCF2CH2CH2O-およびCF3CH2O-が挙げられる。「ハロアルキルチオ」と例としては、CCl3S-、CF3S-、CCl3CH2S-およびClCH2CH2CH2S-が挙げられる。
【0028】
本明細書で用いられるような化学略語S(O)およびS(=O)は、スルフィニル部分を表す。本明細書で用いられるような化学略語SO2、S(O)2およびS(=O)2は、スルホニル部分を表す。本明細書で用いられるような化学略語C(O)およびC(=O)は、カルボニル部分を表す。本明細書で用いられるような化学略語CO2、C(O)OおよびC(=O)Oは、オキシカルボニル部分を表す。「CHO」はホルミルを意味する。
【0029】
置換基中の炭素原子の総数は、「Ci~Cj」接頭辞(ここで、iおよびjは、1~6の数である)によって示される。例えば、C1~C4アルキルスルホニルは、メチルスルホニルからブチルスルホニルを表し;C2アルコキシアルキルは、CH3OCH2-を表し;C3アルコキシアルキルは、例えば、CH3CH(OCH3)-、CH3OCH2CH2-またはCH3CH2OCH2-を表し;C4アルコキシアルキルは、例としてCH3CH2CH2OCH2-およびCH3CH2OCH2CH2-が挙げられる、合計4個の炭素原子を含有するアルコキシ基で置換されたアルキル基の様々な異性体を表す。
【0030】
化合物が、前記置換基の数が1を超えることができること示す下付き文字を有する置換基で置換されているときに、前記置換基は(それらが1を超える場合には)独立して、定義される置換基、例えば、(R1)m(mは、0、1、2または3である)の群から選択される。さらに、下付き文字が範囲を示す場合、例えば(R)i~j、そのとき置換基の数は、両端を含むi~jの整数から選択され得る。基が、水素であり得る置換基を含有するときに、例えばR3またはR4、そのときこの置換基が水素と見なされる場合、これは、非置換である前記基と同等であると認められる。可変の基が、ある位置に任意選択的に結合していると示される場合、例えば(R1)m(式中、mは0であってもよい)、そのとき水素は、たとえ可変基定義で列挙されていないとしても、その位置にあってもよい。基上の1つもしくは複数の位置が「置換されていない」もしくは「非置換」と言われている場合、そのとき水素原子が、任意の自由原子価を占めるために結合する。
【0031】
特に明記しない限り、式1の成分としての「環」もしくは「環系」(例えば、置換基Qa)は、炭素環または複素環である。用語「環系」は、2つ以上の縮合環を意味する。用語「二環式環系」および「縮合二環式環系」は、「オルト縮合」、「橋架け二環式」または「スピロ二環式」であり得る、2つの縮合環からなる環系を意味する。「オルト縮合二環式環系」は、2つの構成環が共通して2つの隣接原子を有する環系を意味する。「橋架け二環式環系」は、1つもしくは複数の原子のセグメントを、環の非隣接環員に結合させることによって形成される。「スピロ二環式環系」は、2つ以上の原子のセグメントを、環の同じ環員に結合させることによって形成される。用語「縮合へテロ二環式環系」は、少なくとも1つの環原子が炭素ではない縮合二環式環系を意味する。用語「環員」は、環もしくは環系の骨格を形成する原子または他の部分(例えば、C(=O)、C(=S)、S(O)またはS(O)2)を言う。
【0032】
用語「炭素環(carbocyclic ring)」、「炭素環(carbocycle)」または「炭素環式環系」は、環骨格を形成する原子が、炭素のみから選択される環もしくは環系を意味する。用語「複素環(heterocyclic ring)」、「複素環(heterocycle)」または「複素環式環系」は、環骨格を形成する少なくとも1つの原子が、炭素ではない、例えば、窒素、酸素または硫黄である環もしくは環系を意味する。典型的には、複素環は、4個以下の窒素、2個以下の酸素および2個以下の硫黄を含有する。特に明記しない限り、炭素環または複素環は、飽和もしくは不飽和環であり得る。「飽和」は、単結合によって互いに結合している原子からなる骨格を有する環を言い;特に明記しない限り、残りの原子価は、水素原子で占められる。特に明記しない限り、「不飽和環」は、部分不飽和または完全不飽和であってもよい。表現「完全不飽和環」は、環中の原子間の結合が原子価結合理論に従って単結合または二重結合であり、さらに環中の原子間の結合が、二重結合が累積的であることなく(すなわち、C=C=CまたはC=C=Nなしで)可能な限り多くの二重結合を含む原子の環を意味する。用語「部分不飽和環」は、二重結合によって隣接環員に結合した少なくとも1つの環員を含み、そして存在する二重結合(すなわち、その部分不飽和形態での)の数よりも多い数の隣接環員間の非累積的二重結合(すなわち、その完全不飽和カウンターパート形態での)を概念的に潜在的に収容する環を意味する。
【0033】
特に明記しない限り、複素環および環系は、前記炭素または窒素上の水素の置き換えにより任意の利用可能な炭素または窒素によって結合することができる。
【0034】
「芳香族」は、環原子のそれぞれが、本質的に同じ平面にあり、環平面に垂直のp-軌道を有し、そして(4n+2)π電子(ここで、nは正の整数である)が環に関連してヒュッケル則に従っていることを示す。用語「芳香族環系」は、環系の少なくとも1つの環が芳香族である炭素環系または複素環式環系を意味する。完全不飽和炭素環がヒュッケル則を満たす場合、そのとき前記環はまた、「芳香環」または「芳香族炭素環」と呼ばれる。用語「芳香族炭素環式環系」は、環系の少なくとも1つの環が芳香族である炭素環式環系を意味する。完全不飽和複素環がヒュッケル則を満たす場合、そのとき前記環はまた、「ヘテロ芳香環」、「芳香族複素環」または「複素環式芳香環」と呼ばれる。用語「芳香族複素環式環系」は、環系の少なくとも1つの環が芳香族である複素環式環系を意味する。用語「非芳香族環系」は、環系中の環のどれも芳香族ではないという条件で、完全飽和、ならびに部分もしくは完全不飽和であってもよい炭素環式または複素環式環系を意味する。用語「非芳香族炭素環式環系」は、環系中のどの環も芳香族ではない炭素環を意味する。用語「非芳香族複素環式環系」は、環系中のどの環も芳香族ではない複素環式環系を意味する。
【0035】
複素環に関連して用語「任意選択的に置換された」は、非置換であるか、または非置換類似体が有する生物活性を消滅させない少なくとも1つの非水素置換基を有する基を言う
。本明細書で用いるところでは、以下の定義が、特に明記しない限り適用されるものとする。用語「任意選択的に置換された」は、語句「置換されたもしくは非置換の」と、または用語「(非)置換の」と同じ意味で用いられる。特に明記しない限り、任意選択的に置換された基は、基の各置換可能な位置に置換基を有してもよく、各置換基は、互いに独立している。
【0036】
置換基が5もしくは6員窒素含有複素環である場合、それは、特に記載しない限り、任意の利用可能な炭素または窒素環原子によって式1の残りに結合してもよい。上に指摘された通り、Qaは(とりわけ)、〔発明の概要〕で定義されたような置換基の群から選択される1つもしくは複数の置換基で任意選択的に置換されたフェニルであり得る。1~5つの置換基で任意選択的に置換されたフェニルの例は、展示1においてU-1として例示される環であり、ここで、Rvは、Qaについて〔発明の概要〕で定義されたようなRxであり、rは、0~5の整数である。
【0037】
上に指摘されたように、Qaは(とりわけ)、〔発明の概要〕で定義されたような置換基の群から選択される1つもしくは複数の置換基で任意選択的に置換された、5もしくは6員複素環式芳香環であり得る。1つもしくは複数の置換基で任意選択的に置換された5ましくは6員不飽和芳香族複素環の例としては、展示1に例示される環U-2~U-61が挙げられ、ここで、Rvは、Qaについて〔発明の概要〕で定義されたような任意の置換基であり、rは、各U基上で利用可能な位置の数で限定される、0~4の整数である。U-29、U-30、U-36、U-37、U-38、U-39、U-40、U-41、U-42およびU-43は、たった1つの利用可能な位置を有するので、これらのU基について、rは、整数0または1に限定され、rが0であることは、U基が非置換であり、そして水素原子が、(Rv)rで示される位置に存在することを意味する。
【0038】
【0039】
芳香族および非芳香族複素環および環系の製造を可能にするための多種多様な合成方法が、当技術分野で公知であり;広範なレビューについては、Comprehensive
Heterocyclic Chemistry, A. R. Katritzky
and C. W. Rees editors-in-chief, Pergamon Press, Oxford, 1984の8巻セットおよびComprehensive Heterocyclic Chemistry II, A. R. Katritzky, C. W. Rees and E. F. V. Scriven
editors-in-chief, Pergamon Press, Oxford, 1996の12巻セットを参照されたい。
【0040】
本発明の化合物は、1つもしくは複数の立体異性体として存在することができる。立体異性体は、同一の構成であるが、空間におけるそれらの原子の配置の点で異なる異性体で
あり、エナンチオマー、ジアステレオマー、シス-トランス異性体(幾何異性体としても知られる)およびアトロプ異性体を含む。アトロプ異性体は、単結合周りの回転の制限から生じ、ここで、回転障壁は異性体種の単離を可能にするのに十分高い。当業者は、1つの立体異性体が、他の立体異性体に対して富む場合にまたは他の立体異性体から分離された場合に、より活性であり得ることおよび/または有益な効果を示し得ることを十分理解するであろう。さらに、当業者は、前記立体異性体を分離する、富ませる方法、および/または選択的に製造する方法を知っている。立体異性のすべての態様の包括的考察については、Ernest L. Eliel and Samuel H. Wilen, Stereochemistry of Organic Compounds,John Wiley & Sons,1994を参照されたい。
【0041】
本発明は、そのすべての立体異性体、立体配座異性体およびあらゆる割合での混合物ならびに重水素化化合物などの同位体形態を含む。
【0042】
当業者は、窒素がオキシドへの酸化のための利用可能な孤立電子対を必要とするので、すべての窒素含有複素環がN-オキシドを形成し得るわけではないことを十分理解するであろうし;当業者は、N-オキシドを形成することができるそれらの窒素含有複素環を識別するであろう。当業者はまた、第三級アミンがN-オキシドを形成できることを認めるであろう。過酢酸および3-クロロ過安息香酸(MCPBA)などの過酸、過酸化水素、t-ブチルヒドロペルオキシドなどのアルキルヒドロペルオキシド、過ホウ酸ナトリウム、およびジメチルジオキシランなどのジオシランでの複素環および第三級アミンの酸化を含む、複素環および第三級アミンのN-オキシドの製造のための合成方法は、当業者に非常によく知られている。N-オキシドのこれらの製造方法は、文献に広範に記載され、レビューされており、例えば:Comprehensive Organic Synthesis,vol.7,pp 748-750,S.V.Ley,Ed.,Pergamon PressにおけるT.L.Gilchrist;Comprehensive Heterocyclic Chemistry,vol.3,pp 18-20,A.J.Boulton and A.McKillop,Eds.,Pergamon PressにおけるM.Tisler and B.Stanovnik;Advances in Heterocyclic Chemistry,vol.43,pp 149-161,A.R.Katritzky,Ed.,Academic PressにおけるM.R.Grimmett and B.R.T.Keene;Advances in Heterocyclic Chemistry,vol.9,pp 285-291,A.R.Katritzky and A.J.Boulton,Eds.,Academic PressにおけるM.Tisler and B.Stanovnik;ならびにAdvances in Heterocyclic Chemistry,vol.22,pp 390-392,A.R.Katritzky and A.J.Boulton,Eds.,Academic PressにおけるG.W.H.Cheeseman and E.S.G.Werstiukを参照されたい。
【0043】
当業者は、環境中でおよび生理学的条件下で、化合物の塩が、それらの相当する非塩形態と平衡にあるので、塩が非塩形態の生物学的有用性を共有していることを認める。したがって、式1の化合物の多種多様な塩は、無脊椎有害生物の駆除に有用である。式1の化合物の塩には、臭化水素酸、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、酢酸、酪酸、フマル酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、シュウ酸、プロピオン酸、サリチル酸、酒石酸、4-トルエンスルホン酸もしくは吉草酸などの無機もしくは有機酸との酸付加塩が含まれる。式1の化合物がカルボン酸もしくはフェノールなどの酸性部分を含有する場合、塩にはまた、ピリジン、トリエチルアミンもしくはアンモニア、またはナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムもしくはバリウムのアミド、水素化物、水酸化物もしくは炭酸塩などの有機もしくは無機塩基で形成されたものが含まれる。したがって、本発明は、式1
から選択される化合物、それらのN-オキシドおよび好適な塩を含む。
【0044】
式1から選択される化合物、それらの立体異性体、互変異性体、N-オキシド、および塩は典型的には、2つ以上の形態で存在し、式1にはしたがって、式1が表す化合物のすべての結晶性および非結晶性形態が含まれる。非結晶性形態には、ワックスおよびゴムなどの固体である実施形態、ならびに溶液および溶融体などの液体である実施形態が含まれる。結晶性形態には、単一結晶タイプを本質的に表す実施形態、および多形体(すなわち、異なる結晶性タイプ)の混合物を表す実施形態が含まれる。用語「多形体」は、異なる結晶性形態で結晶化することができる化合物の特定の結晶性形態を言い、これらの形態は、結晶格子で分子の異なる配置および/または立体配置を有する。多形体は同じ化学組成を有することができるが、それらはまた、格子において弱くまたは強く結合することができる、共結晶化水または他の分子の存在または不在のために組成の点で異なり得る。多形体は、結晶形、密度、硬度、色、化学的安定性、融点、吸湿性、懸濁性、溶解速度および生物学的利用率などの、そのような化学的、物理的および生物学的特性の点で異なり得る。当業者は、式1で表される化合物の多形体が、式1で表される同じ化合物の別の多形体または多形体の混合物に対して有益な効果(例えば、有用な調合物の調製の好適性、改善された生物学的性能)を示し得ることを十分理解するであろう。式1で表される化合物の特定の多形体の製造および単離は、例えば、選択される溶媒および温度を用いる結晶化を含む当業者に公知の方法によって達成することができる。本発明の化合物は、1つもしくは複数の結晶性多形体として存在し得る。本発明は、個々の多形体および、他に対して1つの多形体に富む混合物を含む、多形体の混合物の両方を含む。多形の包括的な考察については、R.Hilfiker,Ed.,Polymorphism In the Pharmaceutical Industry,Wiley-VCH,Weinheim,2006を参照されたい。
【0045】
〔発明の概要〕で記載されたような本発明の実施形態には、下に記載されるものが含まれる。以下の実施形態では、「式1の化合物」への言及には、実施形態でさらに定義されない限り〔発明の概要〕で明記された置換基の定義が含まれる。
【0046】
実施形態1.QがQ-1である式1の化合物。
【0047】
実施形態2.QがQ-1であり、X1がC(R3a)(R3b)である式1の化合物。
【0048】
実施形態3.QがQ-1であり、X1がC(R3a)(R3b)であり、X2がC(R3a)(R3b)である式1の化合物。
【0049】
実施形態4.QがQ-1であり、X1がC(R3a)(R3b)であり、X2がC(R3a)(R3b)であり、qが2である式1の化合物。
【0050】
実施形態5.QがQ-1であり、X1がCH2であり、X2がCH2であり、qが2である式1の化合物。
【0051】
実施形態6.QがQ-2である式1の化合物。
【0052】
実施形態7.QがQ-2であり、X1bがC(R3a)(R3b)である式1の化合物。
【0053】
実施形態8.QがQ-2であり、X1bがC(R3a)(R3b)であり、X2がC(R3a)(R3b)である式1の化合物。
【0054】
実施形態9.QがQ-2であり、X1bがC(R3a)(R3b)であり、X2がC(R3a)(R3b)であり、tが1である式1の化合物。
【0055】
実施形態10.QがQ-2であり、X1aがCH2であり、X1bがCH2であり、X2がCH2であり、tが1である式1の化合物。
【0056】
実施形態11.AがCH、CR1またはNであり、R1がハロゲンである式1または実施形態1~10のいずれかの化合物。
【0057】
実施形態12.AがCH、CFまたはNである式1または実施形態11の化合物。
【0058】
実施形態12a.AがCFまたはNである実施形態11の化合物。
【0059】
実施形態13.AがCHまたはCFである実施形態11の化合物。
【0060】
実施形態14.AがCHである実施形態11の化合物。
【0061】
実施形態15.AがNである実施形態11の化合物。
【0062】
実施形態16.mが1であり、R1が、C1~C4アルキル、C1~C4ハロアルキル、C1~C4アルコキシまたはハロゲンである式1または実施形態1~10のいずれかの化合物。
【0063】
実施形態17.R1がCF3、OMe、Me、またはFである実施形態16の化合物。
【0064】
実施形態18.R1が、CF3、OMe、Me、またはFであり、そして4位にある実施形態17の化合物。
【0065】
実施形態19.R1がCF3であり、そして4位にある実施形態18の化合物。
【0066】
実施形態20.mが0である式1または実施形態1~10のいずれかの化合物。
【0067】
実施形態21.各R3aおよびR3bがHである式1または実施形態1~20のいずれかの化合物。
【0068】
実施形態22.R2がC(=Z)R4である式1または実施形態1~21のいずれかの化合物。
【0069】
実施形態22a.R2がC(=O)R4である式1または実施形態1~21のいずれかの化合物。
【0070】
実施形態22b.R2がC(=O)R4であり、R4が、S(O)nR23で置換されたC1~C6アルキルである式1または実施形態1~21のいずれかの化合物。
【0071】
実施形態23.R2がC(=Z)NR6R7である式1または実施形態1~21のいずれかの化合物。
【0072】
実施形態23a.R2がC(=O)NR6R7である式1または実施形態1~21のいずれかの化合物。
【0073】
実施形態23b.R2がC(=O)R4またはC(=O)NR6R7である式1または実施形態1~21のいずれかの化合物。
【0074】
実施形態24.R2がLQaである式1または実施形態1~21のいずれかの化合物。
【0075】
実施形態24a.R2がLQaであり、Lが直接結合である式1または実施形態1~21のいずれかの化合物。
【0076】
実施形態24b.R2がLQaであり、Lが直接結合であり、Qaが6員ヘテロ芳香環である式1または実施形態1~21のいずれかの化合物。
【0077】
実施形態24c.R2がLQaであり、Lが直接結合であり、Qaが、2位で窒素原子を有する6員ヘテロ芳香環である式1または実施形態1~21のいずれかの化合物。
【0078】
上の実施形態1~24cならびに本明細書に記載される任意の他の実施形態を含む、本発明の実施形態は、任意の方法で組み合わせることができ、実施形態における変数の記載は、式1の化合物にのみならず、式1の化合物を製造するのに有用な出発化合物および中間化合物にも関連する。さらに、上の実施形態1~24cならびに本明細書に記載される任意の他の実施形態、ならびにそれらの任意の組み合わせを含む、本発明の実施形態は、本発明の組成物および方法に関連する。
【0079】
実施形態1~24cの組み合わせは、以下によって例示される。
【0080】
実施形態A.式1(式中、
AがCH、CFおよびNであり;
mが0である)の化合物。
【0081】
実施形態B.
QがQ-1である実施形態Aの化合物。
【0082】
実施形態C.
X1がCH2であり;
X2がCH2であり;
qが2である実施形態Bの化合物。
【0083】
実施形態D.
QがQ-2である実施形態Aの化合物。
【0084】
実施形態E.
X1aがCH2であり;
X1bがCH2であり;
X2がCH2であり;
tが1である実施形態Dの化合物。
【0085】
実施形態F.
R2が、C(=O)R4またはC(=O)NR6R7である実施形態Cまたは実施形態Eの化合物。
【0086】
具体的な実施形態には、
2,4,6,7-テトラヒドロ-N-メチル-2-(3-ピリジニル)-N-(2,2-
ジメトキシエチル)-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド(化合物14);
2,4,6,7-テトラヒドロ-2-(3-ピリジニル)-N-(2,2,2-トリフルオロメチル)-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド(化合物15);
4,5,6,7-テトラヒドロ-2-(3-ピリジニル)-5-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジニル]-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(化合物20);
1-[2,4,6,7-テトラヒドロ-2-(3-ピリジニル)-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-3-[(2,2,2-トリフルオロエチル)チオ]-1-プロパノン(化合物22);
1-[2,4,6,7-テトラヒドロ-2-(3-ピリジニル)-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-3-[(2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル]-1-プロパノン(化合物23);
2,4,6,7-テトラヒドロ-N-(3-メトキシシクロブチル)-2-(3-ピリジニル)-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド(化合物47);4,5,6,7-テトラヒドロ-2-(3-ピリジニル)-5-(2-ピラジニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(化合物48);
2-オキソ-2-[2,4,6,7-テトラヒドロ-2-(3-ピリジニル)-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]エチル N,N-ジメチルカルバメート(化合物51);および
2,4,6,7-テトラヒドロ-β-オキソ-2-(3-ピリジニル)-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-プロパンニトリル(化合物54)
からなる群から選択される式1の化合物(化合物番号は索引表A~Bに言及する)が含まれる。
【0087】
本発明の化合物が有利な代謝パターンおよび/または土壌残留パターンで特徴づけられ、一連の農学的および非農学的無脊椎有害生物を駆除する活性を示すことに注目すべきである。
【0088】
無脊椎有害生物駆除スペクトルおよび経済的重要性の理由から、無脊椎有害生物を駆除することによって無脊椎有害生物により引き起こされる損害もしくは被害からの農作物の保護が本発明の実施形態であることに特に注目すべきである。本発明の化合物は、植物でのそれらの有利な転座特性または組織性のために、式1の化合物または本化合物を含む組成物と直接接触しない葉面部位または他の植物部位をも保護する。
【0089】
先行実施形態、ならびに本明細書に記載される任意の他の実施形態のいずれかの化合物、およびその任意の組み合わせと、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分とを含む組成物であって、前記組成物が少なくとも1つの追加の生物学的に活性な化合物もしくは試剤を任意選択的にさらに含む組成物が、本発明の実施形態としてまた注目に値する。
【0090】
先行実施形態、ならびに本明細書に記載される任意の他の実施形態のいずれかの化合物、およびその任意の組み合わせと、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分とを含む無脊椎有害生物を駆除するための組成物であって、前記組成物が少なくとも1つの追加の生物学的に活性な化合物もしくは試剤を任意選択的にさらに含む組成物が、本発明の実施形態としてさらに注目に値する。本発明の実施形態はさらに、無脊椎有害生物またはその環境を、生物学的有効量の先行実施形態のいずれかの化合物(例えば、本明細書に記載される組成物のような)と接触させる工程を含む無脊椎有害生物の駆除方法を含む。
【0091】
本発明の実施形態はまた、土壌ドレンチ液体調合物の形態での、先行実施形態のいずれかの化合物を含む組成物を含む。本発明の実施形態はさらに、土壌を、生物学的有効量の先行実施形態のいずれかの化合物を含む土壌ドレンとしての液体組成物と接触させる工程を含む無脊椎有害生物の駆除方法を含む。
【0092】
本発明の実施形態はまた、生物学的有効量の先行実施形態のいずれかの化合物と噴射剤とを含む、無脊椎有害生物を駆除するための噴霧組成物を含む。本発明の実施形態はさらに、生物学的有効量の先行実施形態のいずれかの化合物と、1つもしくは複数の食品材料と、任意選択的に誘引物質と、任意選択的に保湿剤とを含む、無脊椎有害生物を駆除するための餌組成物を含む。本発明の実施形態はまた、前記餌組成物と、前記餌組成物を受け入れるのに適合したハウジングとを含む無脊椎有害生物を駆除するためのデバイスであって、ハウジングが、無脊椎有害生物が開口部を通過することを可能にし、そのため無脊椎有害生物がハウジングの外側の場所から前記餌組成物にアクセスすることができるためのサイズの少なくとも1つの開口部を有し、そしてハウジングが、無脊椎有害生物に関する潜在的なもしくは既知の活動の場所にまたはその近くに置かれるようにさらに適合させられているデバイスを含む。
【0093】
本発明の実施形態はまた、種子を、生物学的有効量の先行実施形態のいずれかの化合物と接触させる工程を含む、無脊椎有害生物からの種子の保護方法を含む。
【0094】
本発明の実施形態はまた、寄生虫駆除上有効量の先行実施形態のいずれかの化合物を動物に投与する工程を含む、無脊椎寄生性有害生物からの動物の保護方法を含む。
【0095】
本発明の実施形態はまた、無脊椎有害生物またはその環境を、生物学的有効量の式1の化合物、そのN-オキシドまたは塩(例えば、本明細書に記載される組成物のような)と接触させる工程を含む無脊椎有害生物の駆除方法を含み、ただし、本方法は、治療によるヒトまたは動物体の医療法ではない。
【0096】
本発明はまた、無脊椎有害生物またはその環境が、生物学的有効量の式1の化合物、そのN-オキシドまたは塩と、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分とを含む組成物であって、前記組成物が、生物学的有効量の少なくとも1つの追加の生物学的に活性な化合物もしくは試剤をさらに含む組成物と接触させられるそのような方法に関し、ただし、本方法は、治療によるヒトまたは動物体の医療法ではない。
【0097】
式1の化合物は、スキーム1~3に記載されるような以下の方法および変形の1つもしくは複数によって製造することができる。下の式1~8の化合物における置換基の定義は、特に記載のない限り〔発明の概要〕において上に定義されている通りである。式1a~1fの化合物は、式1の化合物の様々なサブセットであり、式1a~1fについてのすべての置換基は、式1について上に定義された通りである。次の省略形が用いられる:THFはテトラヒドロフランであり、DMFはN,N-ジメチルホルムアミドであり、NMPはN-メチルピロリドンであり、Acはアセテートであり、MSはメシレートであり、Tfはトリフレートであり、Nfはノナフレートである。
【0098】
式1cおよび1dの化合物は、スキーム1に示されるように、式1aまたは1bの化合物と、式2の適切な酸または式3の酸塩化物とのカップリングによって製造することができる。これらのカップリング方法のレビューについては、Chemical Society Reviews 2009,38(2),pages 606-631を参照されたい。
【化7】
【0099】
式1eおよび1fの化合物は、スキーム2に示されるように、式1aまたは1bの化合物と、式4の適切なカルバミルクロリドまたは式5のイソシアネートとの反応によって製造することができる(例えば、J.Heterocyclic Chem.2006,43(3),pages 599-606を参照されたい)。
【化8】
【0100】
式1の化合物はまた、スキーム3で下に示される方法によって製造することができる。この方法では、式8のピリジンまたはピリミジンが、式1の化合物を提供するために金属媒介カップリング条件下に式6または7の化合物で処理される。代表的なロジウム触媒法については、Organic Letters 2013,15(6),pages 1290-1293を参照されたい;銅触媒法については、Applied Catalysis,A:General 2011,403(1-2),pages 104-111;およびJournal of Molecular Catalysis A:Ch
emical 2006,256(1-2),pages 256-260を参照されたい。
【化9】
【0101】
式1の化合物、および式1(式中、ZはSである)の化合物の製造に使用される中間体は、例えば、Lawesson(ローソン)試薬(CAS番号19172-47-5)、Belleau(ベロー)試薬(CAS番号88816-02-8)またはP2S5を使ってZがOである相当する化合物のチオ化によって製造することができる。チオ化反応は典型的には、トルエン、キシレンまたはジオキサンなどの溶媒中で、および80℃から溶媒の沸点までの高温で行われる。
【0102】
式1の化合物を製造するための上で記載されたいくつかの試薬および反応条件は、中間体中に存在するある種の官能基と相性がよくない場合があることが認められる。これらの場合には、保護/脱保護シーケンスの組み込みまたは合成への官能基相互変換が、所望の生成物を得るのに役立つであろう。保護基の使用および選択は、化学合成の熟練者に明らかであろう(例えば、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.Protective Groups in Organic Synthesis,2nd ed.;Wiley:New York,1991を参照されたい)。当業者は、ある場合には、個々のスキームに描かれる試薬の導入後に、詳細に記載されていない追加の所定の合成ステップが、式1の化合物の合成を完成させるために必要とされ得ることを認めるであろう。当業者はまた、上のスキームに例示されるステップの組み合わせを、式1の化合物を製造するために提示された特定のシーケンスで暗示されるもの以外の順番で行うことが必要であり得ることを認めるであろう。
【0103】
当業者はまた、本明細書に記載される式1の化合物および中間体が、置換基を追加するためにまたは存在する置換基を変更するために様々な親電子的な、求核的な、ラジカルの、有機金属の、酸化、および還元反応にかけられ得ることを認めるであろう。
【0104】
さらなる入念な検討なしに、先行記載を用いる当業者は、最大程度に本発明を利用することができると考えられる。以下の合成実施例は、それ故、単に例示的なものであり、何であれ決して本開示を限定するものではないと解釈されるべきである。以下の合成実施例におけるステップは、全合成変換における各ステップの手順を例示し、各ステップ用の出発原料は、その手順が他の実施例またはステップに記載されている特定の製造実験によっ
て必ずしも製造されたわけではない場合がある。百分率は、クロマトグラフ溶媒混合物または特に明記される場合を除いて重量による。クロマトグラフ溶媒混合物についての部および百分率は、特に明記しない限り容積による。1H NMRスペクトルは、テトラメチルシランから低磁場へppm単位で報告し;「s」はシングレットを意味し、「d」はダブレットを意味し、「t」はトリプレットを意味し、「q」はカルテットを意味し、「m」はマルチプレットを意味し、「dd」はダブレットのダブレットを意味し、「dt」はトリプレットのダブレットを意味し、「br s」は幅広いシングレットを意味する。DMFはN,N-ジメチルホルムアミドを意味する。化合物番号は、索引表A~Bに言及する。
【0105】
合成実施例1
2,4,6,7-テトラヒドロ-2-(3-ピリジニル)-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボン酸、2-(メトキシカルボニル)ヒドラジド(化合物10)の製造
ステップA:3-[(ジメチルアミノ)メチレン]-4-オキソ-1-ピペリジンカルボン酸1,1-ジメチルエチルエステルの製造
1,4-ジオキサン(200mL)中の4-オキソ-1-ピペリジンカルボン酸1,1-ジメチルエチルエステル(25g、126ミリモル)およびDMF-DMA(50mL、377ミリモル)の溶液を、20時間100℃で加熱した。完了するとすぐに、反応混合物を減圧下に濃縮して表題化合物をもたらし、それをさらなる精製なしに使用した。
【0106】
ステップB:2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボン酸1,1-ジメチルエチルエステルの製造
エタノール(300mL)中の3-[(ジメチルアミノ)メチレン]-4-オキソ-1-ピペリジンカルボン酸1,1-ジメチルエチルエステル(34g、134ミリモル)の溶液を、ヒドラジン一水和物(33.4g、668ミリモル)で処理した。反応混合物を、3時間90℃に加熱し、室温まで冷却し、減圧下に濃縮してエタノールを除去した。残留物をEtOAcで抽出し、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下に濃縮した。結果として生じた残留物を、50%EtOAc/石油エーテルで溶出するシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製して表題化合物(16.8g)を得た。
【0107】
ステップC:2,4,6,7-テトラヒドロ-2-(3-ピリジニル)-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボン酸1,1-ジメチルエチルエステルの製造
1,4-ジオキサン(350mL)中の2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボン酸1,1-ジメチルエチルエステル(16.8g、75ミリモル)、3-ヨードピリジン(30.96g、151ミリモル)、トランス-N,N-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(3.88g、37.6ミリモル)、ヨウ化銅(2.87g、15ミリモル)および炭酸カリウム(20.86g、151ミリモル)の溶液を、6時間110℃に加熱した。完了するとすぐに、反応混合物をEtOAcで希釈し、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過し、次に減圧下に濃縮した。残留物をEtOAcで抽出し、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下に濃縮した。結果として生じた残留物を、40%EtOAc/石油エーテルで溶出するシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製して表題化合物(18.6g)を得た。
【0108】
ステップD:4,5,6,7-テトラヒドロ-2-(3-ピリジニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの製造
ジオキサン中のHCl(4M、50mL、200ミリモル)を、ジクロロメタン(50mL)中の2,4,6,7-テトラヒドロ-2-(3-ピリジニル)-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボン酸1,1-ジメチルエチルエステル(10g、33
ミリモル)の溶液に0℃で滴加した。反応混合物を次に2時間室温で攪拌した。完了するとすぐに、反応混合物を減圧下に濃縮した。残留物を、石油エーテルで2~3回洗浄し、その後真空下に乾燥させた。結果として生じた物質(2g)を、水中の10%NaOHで処理して塩化水素を中和し、次にEtOACで抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して表題化合物(1.3g)をもたらした。
【0109】
ステップD:2,4,6,7-テトラヒドロ-2-(3-ピリジニル)-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボン酸、2-(メトキシカルボニル)ヒドラジドの製造
ジクロロメタン(5mL)中の4,5,6,7-テトラヒドロ-2-(3-ピリジニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(0.15g、0.7ミリモル)、トリホスゲン(0.65g、2.2ミリモル)の溶液を、0℃でトリエチルアミン(0.16g、1.5ミリモル)で処理した。反応混合物を次に1時間室温で攪拌するに任せた。完了するとすぐに、溶媒を窒素ガスの流れ下に除去した。残留物を次に、0℃でジクロロメタン(5mL)中のカルバジン酸メチル(0.087g、0.97ミリモル)およびトリエチルアミン(0.45mL、2.9ミリモル)の溶液に添加した。添加の完了後に、反応混合物を24時間室温で攪拌した。反応混合物を次にジクロロメタンで抽出し、有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下に濃縮した。結果として生じた残留物を、5%MeOH/ジクロロメタンで溶出するシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製して60mgの表題化合物、本発明の化合物をもたらした。MS(M+1)=317.4。
【0110】
先行スキーム1~3ならびに合成実施例1の記載されるような方法および変形によって製造された、式Iの具体的な化合物を、以下の索引表に示す。
【0111】
索引表で用いられる省略形には下記が含まれてもよい:Cmpdは化合物を意味し、tは第三級であり、cはシクロであり、Meはメチルであり、Etはエチルであり、Prはプロピルであり、i-Prはイソプロピルであり、Buはブチルであり、c-Prはシクロプロピルであり、c-Pnはシクロペンチルであり、c-Hxはシクロヘキシルであり、t-Buは第三級ブチルであり、Phはフェニルであり、OMeはメトキシであり、SMeはメチルチオであり、SO2Meはメチルスルホニルを意味する。構造フラグメントにおける波線または「-」は、分子の残りへのフラグメントの結合点を示す。
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】
【0117】
本発明の化合物の製造に有用な中間体の例は、表I-1~I-8に示される。次の省略形が、次に来る表で用いられる:Meはメチルを意味し、Etはエチルを意味し、Phはフェニルを意味し、C(O)はカルボニルを意味し、CHOはホルミルを意味する。
【0118】
【0119】
【0120】
【0121】
【0122】
【0123】
【0124】
【0125】
【0126】
【0127】
【0128】
【0129】
【0130】
【0131】
【0132】
表I-6
【化17】
表I-6は、見出し「表I-5」の下で示された構造が上に示された構造に取って代わられることを除いて、表I-5と同一である。
【0133】
表I-7
【化18】
表I-7は、見出し「表I-5」の下で示された構造が上に示された構造に取って代わられることを除いて、表I-5と同一である。
【0134】
表I-8
【化19】
表I-8は、見出し「表I-5」の下で示された構造が上に示された構造に取って代わられることを除いて、表I-5と同一である。
【0135】
当技術分野で公知の方法と一緒に本明細書に記載される手順によって、表1~4cの以下の化合物を製造することができる。次の省略形が、次に来る表で用いられてもよい:tは第三級を意味し、sは第二級を意味し、iはイソを意味し、cはシクロを意味し、Meはメチルを意味し、Etはエチルを意味し、Prはプロピルを意味し、Buはブチルを意味し、Phはフェニルを意味し、OMeはメトキシを意味し、OEtはエトキシを意味し、SMeはメチルチオを意味し、SEtはをエチルチオ意味し、-CNはシアノを意味し、Phはフェニルを意味し、Pyはピリジルを意味し、-NO2はニトロを意味し、S(O)Meはメチルスルフィニルを意味し、S(O)2Meはメチルスルホニルを意味する。
【0136】
フラグメント定義の始まりでの「-」は、分子の残りへの前記フラグメント結合点を示し;例えば、「-CH
2CH
2OMe」は、フラグメント2-メトキシエチルを示す。環状フラグメントは、( )内の2つの「-」の使用によって表され;例えば、フラグメント1-ピロリジニルは、「N(-CH
2CH
2CH
2CH
2-)」で表され、ここで、窒素原子は、下に例示されるように、4個の炭素鎖の両末端炭素原子と結合している。
【化20】
【0137】
【0138】
【0139】
【0140】
【0141】
【0142】
【0143】
【0144】
表1b
表1bは、AがCFであることを除いて、表1aと同一である。
【0145】
表1c
表1cは、AがNであることを除いて、表1aと同一である。
【0146】
表2a
【化22】
表2aは、見出し「表1a」の下で示された構造が上に示された構造に取って代わられることを除いて、表1aと同一である。
【0147】
表2b
表2bは、AがCFであることを除いて、表2aと同一である。
【0148】
表2c
表2cは、AがNであることを除いて、表2aと同一である。
【0149】
表3a
【化23】
表3aは、見出し「表1a」の下で示された構造が上に示された構造に取って代わられることを除いて、表1aと同一である。
【0150】
表3b
表3bは、AがCFであることを除いて、表3aと同一である。
【0151】
表3c
表3cは、AがNであることを除いて、表3aと同一である。
【0152】
表4a
【化24】
表4aは、見出し「表1a」の下で示された構造が上に示された構造に取って代わられることを除いて、表1aと同一である。
【0153】
表4b
表4bは、AがCFであることを除いて、表4aと同一である。
【0154】
表4c
表4cは、AがNであることを除いて、表4aと同一である。
【0155】
本発明の化合物は一般に、キャリアとして働く、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分とともに、組成物、すなわち、調合物中の無脊椎有害生物駆除活性成分として使用されるであろう。調合物または組成物成分は、活性成分の物理的特性、適用様式ならびに土壌タイプ、湿気および温度などの
環境因子と整合するように選択される。
【0156】
有用な調合物には、液体および固体組成物が含まれる。液体組成物には、任意選択的に増粘してゲルにすることができる、溶液(乳化性濃縮物を含む)、懸濁液、エマルジョン(マイクロエマルジョン、水中油型エマルジョン、流動性濃縮物および/またはサスポエマルジョンを含む)などが含まれる。一般的なタイプの水性液体組成物は、可溶性濃縮物、懸濁液濃縮物、カプセル懸濁液、濃縮エマルジョン、マイクロエマルジョン、水中油型エマルジョン、流動性濃縮物およびサスポエマルジョンである。一般的なタイプの非水性液体組成物は、乳化性濃縮物、マイクロ乳化性濃縮物、分散性濃縮物および油分散系である。
【0157】
一般的なタイプの固体組成物は、水分散性(「濡らすことができる」)または水溶性であり得る、微粉、粉末、顆粒、ペレット、小粒、芳香錠、錠剤、充填剤入りフィルム(種子コーティングを含む)などである。フィルム形成溶液または流動性懸濁液から形成されたフィルムおよびコーティングは、種子処理用に特に有用である。活性成分は、(マイクロ)カプセル化し、さらに懸濁液または固体調合物にすることができるか;あるいはまた活性成分の全体調合物は、カプセル化する(または「上塗りする」)ことができる。カプセル化は、活性成分の放出を制御する、または遅くすることができる。乳化性顆粒は、乳化性濃縮物調合物および乾燥粒状調合物の両方の利点を兼ね備える。高強度組成物は、さらなる調合物用の中間体として主に使用される。
【0158】
噴霧可能な調合物は典型的には、噴霧前に好適な媒体に希釈される。そのような液体および固体調合物は、調合されて噴霧媒体、通常水、しかし時々、芳香族またはパラフィン系炭化水素または植物油のような別の好適な媒体に容易に希釈される。散布量は、1ヘクタール当たり約1~数千リットルの範囲であり得るが、より典型的には1ヘクタール当たり約10~数百リットルの範囲にある。噴霧可能な調合物は、空中もしくは地上散布による茎葉処理のために、または植物の生育培地への適用のために水または別の好適な媒体とタンク混合することができる。液体および乾燥調合物は、植え付け中に、細流かんがいシステムへ直接計量供給するかまたは畝間へ計量供給することができる。液体および固体調合物は、浸透吸収によって成長中の根および他の地下植物部位ならびに/または群葉を保護するために、植え付け前の種子処理として作物および他の望ましい植生の種子上へ適用することができる。
【0159】
調合物は典型的には、有効量の活性成分と、希釈剤と界面活性剤とを、合計100重量パーセントになる、次のおおよその範囲内で含有するであろう。
【0160】
【0161】
固体希釈剤には、例えば、ベントナイト、モンモリロナイト、アタパルジャイトおよびカオリンなどの粘土、石膏、セルロース、二酸化チタン、酸化亜鉛、デンプン、デキストリン、糖類(例えば、ラクトース、サッカロース)、シリカ、タルク、雲母、珪藻土、尿素、炭酸カルシウム、炭酸および重炭酸ナトリウム、ならびに硫酸ナトリウムが含まれる。典型的な固体希釈剤は、Watkinsら,Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers,2nd Ed.,Dorland Books,Caldwell,New Jerseyに記載されている。
【0162】
液体希釈剤には、例えば、水、N,N-ジメチルアルカンアミド(例えば、N,N-ジメチルホルムアミド)、リモネン、ジメチルスルホキシド、N-アルキルピロリドン(例えば、N-メチルピロリドン)、アルキルホスフェート(例えば、トリエチルホスフェート)、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、パラフィン(例えば、白色鉱油、ノルマルパラフィン、イソパラフィン)、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、グリセリン、グリセロールトリアセテート、ソルビトール、芳香族炭化水素、脱芳香族化脂肪族化合物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、シクロヘキサノン、2-ヘプタノン、イソホロンおよび4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノンなどのケトン、イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、ヘプチルアセテート、オクチルアセテート、ノニルアセテート、トリデシルアセテートおよびイソボルニルアセテートなどのアセテート、アルキル化乳酸エステル、二塩基性酸エステルアルキルおよびアリールベンゾエートなどの他のエステル、γ-ブチロラクトン、ならびにメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール、イソブチルアルコール、n-ヘキサノール、2-エチルヘキサノール、n-オクタノール、デカノール、イソデシルアルコール、イソオクタデカノール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、オレイルアルコール、シクロヘキサノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジアセトンアルコール、クレゾールおよびベンジルアルコールなどの、線状、分岐、飽和もしくは不飽和であってもよい、アルコールが含まれる。液体希釈剤にはまた、植物種油および果実油(例えば、オリーブ油、ヒマシ油、
亜麻仁油、ごま油、コーン(トウモロコシ)油、ピーナツ油、ヒマワリ油、グレープシード油、サフラワー油、綿実油、大豆油、菜種油、ココナツ油およびパーム核油)、動物源脂肪(例えば、牛脂、豚脂、ラード、タラ肝油、魚油)、ならびにそれらの混合物などの、飽和および不飽和脂肪酸(典型的にはC6~C22)のグリセロールエステルが含まれる。液体希釈剤にはまた、アルキル化(例えば、メチル化、エチル化、ブチル化)脂肪酸であって、脂肪酸が植物および動物源からのグリセロールエステルの加水分解によって得られてもよいし、蒸留によって精製することができる脂肪酸が含まれる。典型的な液体希釈剤は、Marsden,Solvents Guide,2nd Ed.,Interscience,New York,1950に記載されている。
【0163】
本発明の固体および液体組成物は多くの場合、1つもしくは複数の界面活性剤を含む。液体に添加される場合、界面活性剤(surfactant)(「界面活性剤(surface-active agent)としても知られる」は一般に、液体の表面張力を、変性し、ほとんどの場合低下させる。界面活性剤分子中の親水性および親油性基の性質に依存して、界面活性剤は、湿潤剤、分散剤、乳化剤または消泡剤として有用であり得る。
【0164】
界面活性剤は、非イオン、アニオンまたはカチオン界面活性剤として分類することができる。本組成物に有用な非イオン界面活性剤には、(分岐もしくは線状であってもよい)天然および合成アルコールをベースとする、そしてアルコールと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはそれらの混合物とから製造されるアルコールアルコキシレートなどのアルコールアルコキシレート;アミンエトキシレート、アルカノールアミドおよびエトキシル化アルカノールアミド;エトキシル化大豆油、ヒマシ油および菜種油などのアルコキシル化トリグリセリド;(フェノール類と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはそれらの混合物とから製造される)オクチルフェノールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、ジノニルフェノールエトキシレートおよびドデシルフェノールエトキシレートなどのアルキルフェノールアルコキシレート;エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドと、末端ブロックがプロピレンオキシドから調製されている逆ブロックポリマーとから製造されるブロックポリマー;エトキシル化脂肪酸;エトキシル化脂肪酸エステルおよび油;エトキシル化メチルエステル;エトキシル化トリスチリルフェノール(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはそれらの混合物から製造されるものを含む);脂肪酸エスエル、グリセロールエステル、ラノリンベースの誘導体、ポリエトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエトキシル化ソルビトール脂肪酸エステルおよびポリエトキシル化グリセロール脂肪酸エステルなどのポリエトキシレートエステル;ソルビタンエステルなどの他のソルビタン誘導体;ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、アルキッドpeg(ポリエチレングリコール)樹脂、グラフトもしくは櫛形ポリマーおよび星形ポリマーなどの高分子界面活性剤;ポリエチレングリコール(peg);ポリエチレングリコール脂肪酸エステル;シリコーンベースの界面活性剤;ならびにサッカロースエステル、アルキルポリグリコシドおよびアルキル多糖類などの糖誘導体が含まれるが、それらに限定されない。
【0165】
有用なアニオン界面活性剤には、アルキルアリールスルホン酸およびそれらの塩;カルボキシル化アルコールまたはアルキルフェノールエトキシレート;ジフェニルスルホネート誘導体;リグニンおよびリグノスルホネートなどのリグニン誘導体;マレイン酸もしくはコハク酸またはそれらの酸無水物;オレフィンスルホネート;アルコールアルコキシレートのホスフェートエステル、アルキルフェノールアルコキシレートのホスフェートエステルおよびスチリルフェノールエトキシレートのホスフェートエステルなどのホスフェートエステル;タンパクベースの界面活性剤;サルコシン誘導体;スチリルフェノールエーテルスルフェート;油および脂肪酸のスルフェートおよびスルホネート;エトキシル化アルキルフェノールのスルフェートおよびスルホネート;アルコールのスルフェート;エトキシル化アルコールのスルフェート;N,N-アルキルタウレートなどのアミンおよびア
ミドのスルホネート;ベンゼン、クメン、トルエン、キシレン、ならびにドデシルおよびトリデシルベンゼンのスルホネート;縮合ナフタレンのスルホネート;ナフタレンおよびアルキルナフタレンのスルホネート;分別石油のスルホネート;スルホスクシネート;ならびにジアルキルスルホスクシネート塩などのスルホスクシネートおよびそれらの誘導体が含まれるが、それらに限定されない。
【0166】
有用なカチオン界面活性剤には、アミドおよびエトキシル化アミド;N-アルキルプロパンジアミン、トリプロピレントリアミンおよびジプロピレンテトラアミン、ならびに(アミンと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはそれらの混合物とから製造される)エトキシル化アミン、エトキシル化ジアミンおよびプロポキシル化アミンなどのアミン;アミン酢酸塩などのアミン塩およびジアミン塩;第四級塩、エトキシル化第四級塩およびジ四級化塩などの第四級アンモニウム塩;ならびにアルキルジメチルアミンオキシドおよびビス-(2-ヒドロキシエチル)-アルキルアミンオキシドなどのアミンオキシドが含まれるが、それらに限定されない。
【0167】
非イオン界面活性剤とアニオン界面活性剤との混合物または非イオン界面活性剤とカチオン界面活性剤との混合物もまた、本組成物に有用である。非イオン、アニオンおよびカチオン界面活性剤ならびにそれらの推奨される使用は、McCutcheon’s Division,The Manufacturing Confectioner Publishing Co.によって出版されたMcCutcheon’s Emulsifiers and Detergents,annual American and
International Editions;Sisely and Wood、Encyclopedia of Surface Active Agents,Chemical Publ.Co.,Inc.,New York,1964;およびA.S.Davidson and B.Milwidsky,Synthetic Detergents,Seventh Edition,John Wiley and Sons,New York,1987を含む様々な出版された参考文献に開示されている。
【0168】
本発明の組成物はまた、調合助剤として当業者に公知の、調合補助剤および添加剤を含有してもよい(それらのいくつかは、固体希釈剤、液体希釈剤または界面活性剤としてもまた機能すると考えられ得る)。そのような調合補助剤および添加剤は、pH(緩衝剤)、処理中の発泡(ポリオルガノシロキサンなどの消泡剤)、活性成分の沈降(懸濁剤)、粘度(チキソトロピック増粘剤)、容器中の微生物増殖(抗菌剤)、製品凍結(不凍剤)、色(染料/顔料分散系)、洗脱(フィルム形成剤またはステッカー)、蒸発(蒸発防止剤)、および他の調合属性を制御し得る。フィルム形成剤には、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルピロリドン-酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマーおよびワックスが含まれる。調合補助剤および添加剤の例としては、McCutcheon’s Division,The Manufacturing Confectioner Publishing Co.によって出版されたMcCutcheon’s Volume 2: Functional Materials,annual International and North American editions;およびPCT公開国際公開第03/024222号パンフレットにリストアップされているものが挙げられる。
【0169】
式1の化合物および任意の他の活性成分は典型的には、活性成分を溶媒に溶解させることによって、または液体もしくは乾燥希釈剤中ですり潰すことによって本組成物中へ組み込まれる。乳化性濃縮物などの、溶液は、成分を単に混合することによって調製することができる。乳化性濃縮物としての使用を意図される液体組成物の溶媒が水混和性である場合、乳化剤が典型的には、水での希釈時に活性含有溶媒を乳化させるために添加される。
2,000μm以下の粒子径の、活性成分スラリーは、3μmよりも下の平均径の粒子を得るために媒体ミルを用いて湿式ミリングすることができる。水性スラリーは、完成懸濁液濃縮物にすることができる(例えば、米国特許第3,060,084号明細書を参照されたい)かまたは噴霧乾燥によってさらに処理して水分散性顆粒を形成することができる。乾燥調合物は通常、2~10μm範囲の平均粒子径を生み出す、乾式ミリング法を必要とする。微粉および粉末は、ブレンドし、そして通常(ハンマーミルまたは流体エネルギーミルを使ってなどで)すり潰すことによって調製することができる。顆粒およびペレットは、あらかじめ形成された粒状キャリア上へ活性材料を噴霧することによって、または凝集技術によって調製することができる。Browning,「Agglomeration」,Chemical Engineering,December 4,1967,pp 147-48,Perry’s Chemical Engineer’s Handbook,4th Ed.,McGraw-Hill,New York,1963,pages8-57およびそれに続くもの、ならびに国際公開第91/13546号パンフレットを参照されたい。ペレットは、米国特許第4,172,714号明細書に記載されているように調製することができる。水分散性および水溶性顆粒は、米国特許第4,144,050号明細書、米国特許第3,920,442号明細書および独国特許第3,246,493号明細書に教示されているように調製することができる。錠剤は、米国特許第5,180,587号明細書、米国特許第5,232,701号明細書および米国特許第5,208,030号明細書に教示されているように調製することができる。フィルムは、英国特許第2,095,558号明細書および米国特許第3,299,566号明細書に教示されているように調製することができる。
【0170】
調合物の技術分野に関するさらなる情報については、T.S.Woods,「The Formulator’s Toolbox-Product Forms for Modern Agriculture」in Pesticide Chemistry
and Bioscience,The Food-Environment Challenge,T.Brooks and T.R.Roberts,Eds.,Proceedings of the 9th International Congress on Pesticide Chemistry,The Royal Society of Chemistry,Cambridge,1999,pp.120-133を参照されたい。また、米国特許第3,235,361号明細書、列6、行16~列7、行19および実施例10~41;米国特許第3,309,192号明細書、列5、行43~列7、行62ならびに実施例8、12、15、39、41、52、53、58、132、138~140、162~164,166,167および169~182;米国特許第2,891,855号明細書、列3、行66~列5、行17および実施例1~4;Klingman,Weed Control as a Science,John Wiley and Sons,Inc.,New York,1961,pp 81-96;Hance et al.,Weed Control Handbook,8th
Ed.,Blackwell Scientific Publications,Oxford,1989;ならびにDevelopments in formulation technology,PJB Publications,Richmond,UK,2000を参照されたい。
【0171】
以下の実施例において、すべての調合物は、従来法で調製される。化合物番号は、索引表Bにおける化合物に言及する。さらなる入念な検討なしに、先行記載を用いる当業者は、最大程度に本発明を利用することができると考えられる。以下の実施例は、それ故、単に例示的なものであり、何であれ決して本開示を限定するものではないと解釈されるべきである。百分率は、特に示される場合を除いて重量による。
【0172】
【0173】
【0174】
【0175】
本発明の化合物は、幅広いスペクトルの無脊椎有害生物に対して活性を示す。これらの有害生物には、例えば、植物群葉、根、土壌、収穫済み作物または他の食料、建造物または動物外皮などの様々な環境に生息する無脊椎動物が含まれる。これらの有害生物には、例えば、群葉(葉、茎、花および果実を含む)、種子、木、織物繊維または動物血液もしくは組織上で摂食し、それによって、例えば、成長中のまたは貯蔵される農作物、森林、温室作物、観賞植物、苗床作物、貯蔵される食料もしくは繊維製品、または家屋もしくは他の構造物もしくはそれらの内容物に被害もしくは損害を引き起こすか、または動物の健康もしくは公衆衛生に有害である無脊椎動物が含まれる。当業者は、すべての化合物が、すべての成長段階のすべての有害生物に対して等しく有効であるわけではないことを十分
理解するであろう。
【0176】
これらの本化合物および組成物はしたがって、農作物を植食性の無脊椎有害生物から保護するために農学的に、そしてまた他の園芸作物および植物を植食性の無脊椎有害生物から保護するために非農学的に有用である。この有用性には、遺伝子工学(すなわち、遺伝子組み換え)によって導入された、または有利な形質を提供するために突然変異生成によって変性された遺伝物質を含有する作物および他の植物(すなわち、農学的および非農学的の両方の)を保護することが含まれる。そのような形質の例としては、除草剤への耐性、植食性の有害生物(例えば、昆虫、ダニ、アブラムシ、クモ、線形動物、カタツムリ、植物病原性真菌類、細菌およびウィルス)に対する抵抗性、改善された植物成長、高温もしくは低温、低いもしくは高い土壌湿気、および高い塩分濃度などの不利な生育条件への増加した耐性、増加した開花または結果、より大きい収穫収量、より速い成熟、収穫産物のより高い品質および/もしくは栄養価、または収穫産物の改善された貯蔵もしくは加工特性が挙げられる。遺伝子組み換え植物は、多形質を発現させるように変性することができる。遺伝子工学または突然変異生成によって提供される形質を含有する植物の例としては、YIELD GARD(登録商標)、KNOCKOUT(登録商標)、STARLINK(登録商標)、BOLLGARD(登録商標)、NuCOTN(登録商標)およびNEWLEAF(登録商標)、INVICTA RR2 PROTMなどの殺虫性のバチラス・チュウリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)毒素を発現させるコーン、綿、大豆およびジャガイモの変種、およびROUNDUP READY(登録商標)、LIBERTY LINK(登録商標)、IMI(登録商標)、STS(登録商標)およびCLEARFIELD(登録商標)などのコーン、綿、大豆および菜種の除草剤耐性亜種、ならびにグリホサート除草剤に対する抵抗性を提供するためのN-アセチルトランスフェラーゼ(GAT)を発現させる作物、またはアセト乳酸シンターゼ(ALS)を阻害する除草剤に対する抵抗性を提供するHRA遺伝子を含有する作物が挙げられる。本化合物および組成物は、遺伝子工学によって導入された、または突然変異生成によって変性された形質と相乗的に相互作用し、このようにして形質の表現型発現または有効性を高め得るか、または本化合物および組成物の無脊椎有害生物駆除有効性を増加させ得る。特に、本化合物および組成物は、無脊椎有害生物に対して毒性があるタンパクまたは他の天然産物の表現型発現と相乗的に作用してこれらの有害生物の相加超の(greater-than-additive)駆除を提供し得る。
【0177】
本発明の組成物はまた、植物栄養物、例えば、窒素、リン、カリ、硫黄、カルシウム、マグネシウム、鉄、銅、ホウ素、マンガン、亜鉛、およびモリブデンから選択される少なくとも1つの植物栄養物を含む肥料組成物を任意選択的に含むことができる。窒素、リン、カリ、硫黄、カルシウムおよびマグネシウムから選択される少なくとも1つの植物栄養物を含む少なくとも1つの肥料組成物を含む組成物に注目すべきである。少なくとも1つの植物栄養物をさらに含む本発明の組成物は、液体もしくは固体の形態にあり得る。顆粒、小スティックまたは錠剤の形態での固体調合物に注目すべきである。肥料組成物を含む固体調合物は、本発明の化合物または組成物を調合成分と一緒に肥料組成物と混合し、そして次に顆粒化または押出などの方法によってこの調合物を調製することによって調製することができる。あるいはまた、固体調合物は、揮発性溶媒中の本発明の化合物または組成物の溶液または懸濁液を、寸法安定性のある混合物、例えば、顆粒、小スティックまたは錠剤の形態での事前調製された肥料組成物上へ噴霧し、次に溶媒を蒸発させることによって調製することができる。
【0178】
非農学的使用は、作物の田畑以外のエリアでの無脊椎有害生物駆除を意味する。本化合物および組成物の非農学的使用には、貯蔵される穀物、豆および他の食料での、ならびに衣類およびカーペットなどの織物での無脊椎有害生物の駆除が含まれる。本化合物および組成物の非農学的使用にはまた、観賞植物、森林での、道路沿いおよび鉄道施設用地に沿
った、芝土での、ならびに芝土、ゴルフコースおよび牧場などの芝生上での無脊椎有害生物駆除が含まれる。本化合物および組成物の非農学的使用にはまた、ヒトおよび/または連れによって占有されてもよい家屋および他の建物、農場、大牧場、動物園または他の動物での無脊椎有害生物駆除が含まれる。本化合物および組成物の非農学的使用にはまた、建物に使用された木材または他の構造材料に損害を与え得るシロアリなどの有害生物の駆除が含まれる。
【0179】
本化合物および組成物の非農学的使用にはまた、寄生性であるか、または伝染病をうつす無脊椎有害生物を駆除することによるヒトおよび動物の健康の保護が含まれる。動物寄生生物の駆除には、ホスト動物の体の表面(例えば、肩、脇の下、腹部、大腿部の内側部)に寄生する外部寄生生物およびホスト動物の体の内部(例えば、胃、腸、肺、静脈、皮下、リンパ組織)に寄生する内部寄生生物の駆除が含まれる。外部寄生性または病気媒介有害生物には、例えば、ツツガムシの幼虫、マダニ(tick)、シラミ、蚊、ハエ、ダニおよびノミが含まれる。内部寄生生物には、犬糸状虫、十二指腸虫および蠕虫が含まれる。本発明の化合物および組成物は、動物上の寄生生物によるまん延または感染の全身および/または非全身制御に好適である。本発明の化合物および組成物は、外部寄生性有害生物または病気媒介有害生物と闘うのに特に好適である。本発明の化合物および組成物は、畜牛、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、水牛、ウサギ、めんどり、七面鳥、アヒル、ガチョウおよびハチなどの、農作業動物;犬、猫、愛玩鳥および観賞魚などの愛玩動物および家畜;ならびにハムスター、モルモット、ラットおよぶマウスなどの、いわゆる実験動物にはびこる寄生生物と闘うのに好適である。これらの寄生生物と闘うことによって、災難およびパフォーマンス低下(肉、ミルク、羊毛、皮、卵、蜜の観点からの)が低減され、その結果本発明の化合物を含む組成物の適用は、動物のより経済的な、かつ、簡単な畜産を可能にする。
【0180】
農学的または非農学的無脊椎有害生物の例としては、ヤガ科のアワヨトウ、ヨトウムシ、シャクトリムシ、およびタバコガ(例えば、ピンクステムボーラー(セサミア・インフェレンス(Sesamia inferens)Walker)、コーンスタークボーラー(セサミア・ノナグリオイデス(Sesamia nonagrioides)Lefebvre)、ヨトウガ(スポドプテラ・エリダニア(Spodoptera eridania)Cramer)、ツマジロクサヨトウ(スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)J.E.Smith)、シロイチモンジョトウ(スポドプテラ・エグジグア(Spodoptera exigua)Huebner)、コットンリーフワーム(スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)Boisduval)、イエローストリップトアーミーワーム(スポドプテラ・オルニトガーリ(Spodoptera ornithogalli)Guenee)、タマナヤガ(アグロチス・イプシロン(Agrotis ipsilon)Hufnagel)、ムクナいも虫(アンチカルシア・ゲムマタリス(Anticarsia gemmatalis)Huebner)、グリーンフルーツワーム(リトファン・アンテンナタ(Lithophane antennata)Walker)、ヨトウガ(バラトラ・ブラシカエ(Barathra brassicae)Linnaeus)、ダイズシャクトリムシ(プソイドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)Walker)、キャベツシャクトリムシ(トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)Huebner)、ニセアメリカタバコガ(ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)Fabricius))などの、鱗翅目の卵、幼虫および成虫;メイガ科からのボーラー(穴を開ける虫)、ケースベアラー(繭を作る昆虫)、ウェブワーム(食葉にクモの巣のような巣を作る蝶や蛾の幼虫)、コーンワーム(コーン毛虫)、キャベッジワーム(アオムシ)およびスケレトナイザー(葉を食い荒らす虫)(例えば、ヨーロッパコーンボーラー(オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)Huebner)、ネーブルオレンジワ
ーム(アミエロイス・トランシテラ(Amyelois transitella)Walker)、コーンルートウェブワーム(クランブス・カリギノセルス(Crambus
caliginosellus)Clemens)、芝蠕虫(ヘルペトグランマ・リカルシサリス(Herpetogramma licarsisalis)Walker)、シュガーケーンステムボーラー(チロ・インフスカテルラス(Chilo infuscatellus)Snellen)、トマトスモールボーラー(ネオロイシノデス・エレガンタリス(Neoleucinodes elegantalis)Guenee)、グリーンリーフホルダー(クナファロクロシス・メジナリス(Cnaphalocrocis medinalis))、グレープリーフホルダー(デスミア・フネラリス(Desmia funeralis)Huebner)、メロンワーム(ディアファニア・ニチダリス(Diaphania nitidalis)Stoll)、キャベッジセンターグラブ(ヘルアラ・ヒダラリス(Helluala hydralis)Guenee)、イエローステムボーラー(スシルポファガ・インセルツラス(Scirpophaga incertulas)Walker)、アーリーシュートボーラー(スシルポファガ・インフスカテラス(Scirpophaga infuscatellus)Snellen)、ホワイトステムボーラー(スシルポファガ・インノタタ(Scirpophaga innotata)Walker)、トップシュートボーラー(スシルポファガ・ニベラ(Scirpophaga nivella)Fabricius)、暗頭ダークヘッドのライスボーラー(チロ・ポリクリスス(Chilo polychrysus)Meyrick)、ストライプドライスボーラー(チロ・スプレッサリス(Chilo suppressalis)Walker)、キャベツクラスターいも虫(クロシドロミア・ビノタリス(Crocidolomia binotalis)English)などのソッドウェブワーム(メイガ科:蠕ツトガ科(Crambinae)));ハマキガ科のリーフローラー、ブッドワーム(植物の芽を貪り食う毛虫)、シードワーム、およびフルーツワーム(例えば、コドリンガ(シディア・ポモネラ(Cydia pomonella)Linnaeus)、グレープベリー蛾(エンドピザ・ビテアナ(Endopiza viteana)Clemens)、ナシノヒメシンクイ(グラホリタ・モレスタ(Grapholita molesta)Busck)、ミカンニセコドリンガ(クリプトフレビア・ロイコトレタ(Cryptophlebia leucotreta)Meyrick)、シトラスボーラー(エクジトロファ・アウランチアナ(Ecdytolopha aurantiana)Lima)、赤色縞リーフローラー(アルギロテニア・ベルチナナ(Argyrotaenia velutinana)Walker)、斜め縞リーフローラー(コリストネウラ・ロサセアナ(Choristoneura rosaceana)Harris)、薄茶リンゴ蛾(エピフィアス・ポスティフィッタナ(Epiphyas postvittana)Walker)、ヨーロッパグレープベリー蛾(エウポエシリア・アムビグエラ(Eupoecilia ambiguella)Huebner)、リンゴ芽蛾(パンデミス・ピルサナ(Pandemis pyrusana)Kearfott)、雑食性リーフローラー(プラチノタ・スツルタナ(Platynota stultana)Walsingham)、縞のある果樹ハマキガ(パンデミス・セラサナ(Pandemis cerasana)Huebner)、リンゴ茶色ハマキガ(パンデミス・ヘパラナ(Pandemis heparana)Denis & Schiffermueller));ならびに多くの他の経済的に重要な鱗翅目(例えば、コナガ(プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)Linnaeus)、ワタアカミムシガの幼虫(ペクチノホラ・ゴッシピエラ(Pectinophora gossypiella)Saunders)、マイマイガ(リマントリア・ジスパー(Lymantria dispar)Linnaeus)、モモ果実ボーラー(カルポシナ・ニポネンシス(Carposina niponensis)Walsingham)、モモ小枝ボーラー(アナルシア・リネアテラ(Anarsia lineatella)Zeller)、ジャガイモキバガの幼虫(フトリマエア・オペルキュレラ(Phthorimaea operculella)Zeller
)、スポテッドテニフォームリーフマイナー(リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)Fabricius)、アジアリンゴハモグリバエ(リソコレティス・リンゴニエラ(Lithocolletis ringoniella)Matsumura)、ライスリーフフォルダー(レロデア・エウファラ(Lerodea eufala)Edwards)、リンゴハモグリバエ(ロイコプテラ・シテラ(Leucoptera scitella)Zeller));チャバネゴキブリ科およびゴキブリ科からのゴキブリ(例えば、トウヨウゴキブリ(ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)Linnaeus)、アジアゴキブリ(ブラッテラ・アサヒナイ(Blatella asahinai)Mizukubo)、チャバネゴキブリ(ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)Linnaeus)、褐色縞ゴキブリ(スペラ・ロンギパルパ(Supella
longipalpa)Fabricius)、ワモンゴキブリ(ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)Linnaeus)、トビイロゴキブリ(ペリプラネタ・ブルネア(Periplaneta brunnea)Burmeister)、マデイラゴキブリ(ロイコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)Fabricius))、くすんだ茶色のゴキブリ(ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)Service)、オーストラリアゴキブリ(ペリプラネタ・オーストララシアエ(Periplaneta australasiae)Fabr.)、ロブスターコックローチ(ナウホエタ・シネレア(Nauphoeta cinerea)Olivier)およびスムースコッローチ(シムプロセ・パレンス(Symploce pallens)Stephens))を含むゴキブリ目の卵、若虫および成虫;ヒゲナガゾウムシ科、マメゾウムシ科、およびゾウムシ科からのゾウムシ(例えば、ワタミゾウムシ(アントノムス・グランディス(Anthonomus grandis)Boheman)、イネミズゾウムシ(リソルホプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)Kuschel)、穀物倉ゾウムシ(シトフィラス・グラナリウス(Sitophilus
granarius)Linnaeus)、穀象虫(シトフィラス・オリザエ(Sitophilus oryzae)Linnaeus))、スズメノカラビラゾウムシ(リストロノツス・マキュリコリス(Listronotus maculicollis)Dietz)、ブルーグラスゾウムシ(スフェノフォルス・パルウルス(Sphenophorus parvulus)Gyllenhal)、シバオサゾウムシ(スフェノフォルス・ベナタス・ベスチタス(Sphenophorus venatus vestitus))、デンバービルバグ(スフェノフォルス・シカトリストリツス(Sphenophorus cicatristriatus Fahraeus))を含む甲虫目の卵、葉面摂食、果実摂食、根摂食、種子摂食および小胞状組織摂食幼虫ならびに成虫;ハムシ科のミノハムシ、キューカンバービートル、根切り虫、ハムシ、ポテトビートル、およびハモグリバエ(例えば、コロラドハムシ(レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)Say)、ウェスタンコーンルートワーム(ジアブロチカ・ビルギフェラ・ビルギフェラ(Diabrotica virgifera virgifera)LeConte));コガネムシ科からのコガネムシおよび他のカブトムシ(例えば、マメコガネ(ポリリア・ヤポニカ(Popillia japonica)Newman)、セマダラコガネ(アノマラ・オリエンタリス(Anomala orientalis)Waterhouse、エクソマラ・オリエンタリス(Exomala orientalis)(Waterhouse)Baraud)、北部コガネカブト(シクロセファラ・ボレアリス(Cyclocephala borealis)Arrow)、南部コガネカブト(シクロセファラ・イマキュラタ(Cyclocephala immaculata)OlivierまたはC.ルリダ(C.lurida)Bland)、フンコロガシおよび地虫(コガネムシ種)、クソコガネの一種(アタエニウス・スプレツルス(Ataenius spretulus)Haldeman)、緑がかったコフキコガネ(コチニス・ニチダ(Cotinis nitida
)Linnaeus)、アカビロウドコガネ(マラデラ・カスタネア(Maladera
castanea)Arrow)、メイ/ジューンビートル(フィロファガ種(Phyllophaga spp.))ならびにヨーロッパコガネムシ(リゾトログス・マジャリス(Rhizotrogus majalis)Razoumowsky));カツオブシムシ科からのカツオブシムシ;コメツキムシ科からのコメツキムシの幼虫;キクイムシ科からのキクイムシならびにゴミムシダマシ科からのコクヌストモドキが挙げられる。
【0181】
さらに、農学的および非農学的有害生物には、クギヌキハサミムシ科からのハサミムシ(例えば、ヨーロッパハサミムシ(フォルフィキュラ・オーリキュラリア(Forficula auricularia)Linnaeus)、クロハサミムシ(チェリソチェス・モリオ(Chelisoches morio)Fabricius))を含む革翅目の卵、成虫および幼虫;カスミカメムシ科からのカスミカメムシ、セミ科からのセミ、オオヨコバイ科からのヨコバイ(例えば、エムポアスカ種(Empoasca spp.))、トコジラミ科からのトコジラミ(例えば、シメックス・レクチュラリウス(Cimex lectularius)Linnaeus)、ビワハゴロモ上科およびウンカ科からのウンカ、ツノゼミ科からのツノゼミ、キジラミ科からのキジラミ、コナジラミ科からのコナジラミ、アブラムシ科からのアブラムシ、ネアブラムシ科からのネアブラムシ属昆虫、コナカイガラムシ科からのコナカイガラムシ、カタカイガラムシ科、マルカイガラムシ科およびワタフキカイガラムシ科からのカイガラムシ、グンバイムシ科からのグンバイムシ、カメムシ科からのカメムシ、ナガカメムシ科からのアメリカコバネナガカメムシ(例えば、毛深いアメリカコバネナガカメムシ(ブリサス・ロイコプテルス・ヒルツス(Blissus leucopterus hirtus)Montandon)および南部アメリカコバネナガカメムシ(ブリサス・インスラリス(Blissus insularis)Barber))ならびにナガカメムシ科からの他の種子害虫、アワフキムシ科からのアワフキムシ、ヘリカメムシ科からのヘリカメムシ、ならびにホシカメムシ科からのツツガムシの幼虫およびコットンステイナーなどの半翅目およびヨゴバイ亜目の卵、未熟虫、成虫および幼虫が含まれる。
【0182】
農学的および非農学的有害生物にはまた、ハダニ科のクモダニおよびアカダニ(例えば、リンゴハダニ(パノニカス・ウルミ(Panonychus ulmi)Koch)、ナミハダニ(テトラニクス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)Koch)、McDanielダニ(テトラニクス・マクダニエリ(Tetranychus mcdanieli)McGregor))などのダニ目(ダニ)の卵、幼虫、若虫および成虫;ヒメハダニ科のフラットマイト(例えば、シトラスフラットマイト(ブレビパルパス・ルイシ(Brevipalpus lewisi)McGregor));フシダニ科のサビダニおよび芽ダニならびに他の葉面摂食ダニ、およびヒトおよび動物の健康に重要なダニ、すなわち、ヒョウヒダニ科のイエダニ、ニキビダニ科のニキビダニ、ニクダニ科のコナダニ;カタダニとして一般に知られる、マダニ科のマダニ(例えば、シカダニ(イクソデス・スカプラリス(Ixodes scapularis)Say)、オーストラリアまひダニ(イクソデス・ホロシクラス(Ixodes holocyclus)Neumann)、アメリカイヌダニ(デルマセンター・バリアビリス(Dermacentor variabilis)Say)、ローンスターチック(アンブリオマ・アメリカナム(Amblyomma americanum)Linnaeus))および軟ダニとして一般に知られる、ヒメダニ科のマダニ(例えば、回帰熱マダニ(オルニトドロス・ツリカタ(Ornithodoros turicata)、一般家禽マダニ(アルガス・ラジアツス(Argas radiatus));キュウセンダニ、シラミダニ、およびヒゼンダニ科のヒゼンダニおよび疥癬虫;グラスホッパー、バッタおよびコオロギ(例えば、移住性グラスホッパー(例えば、メラノプラス・サングイニペス(Melanoplus sanguinipes)Fabricius、M.ディファレンシャリス(M. differentialis)Thomas)、アメリカグラスホッパー
(例えば、シストセルカ・アメリカーナ(Schistocerca americana)Drury)、砂漠バッタ(シストセルカ・グレガリア(Schistocerca
gregaria)Forskal)、トノサマバッタ(ロクスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria)Linnaeus)、ブッシュローカスト(ゾノセラス種(Zonocerus spp.)、イエコオロギ(アセタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)Linnaeus)、ケラ(例えば、黄褐色ケラ(スカプテリスクス・ビシナス(Scapteriscus vicinus)Scudder)および南部ケラ(スカプテリスクス・ボレリイ(Scapteriscus borellii)Giglio-Tos))を含む直翅目の卵、成虫および若虫;ハモグリバエ(例えば、マメ野菜ハモグリバエ(リリオミザ・サチバエ(Liriomyza sativae)Blanchard)などのリリオミザ属種(Liriomyza spp.))、小昆虫、ミバエ(ミバエ科)、フリットフライ(例えば、オスシネラ・フリット(Oscinella frit)Linnaeus)、ソイルマゴット、イエバエ(例えば、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)Linnaeus)、小イエバエ(例えば、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)Linnaeus、F.フェモラリス(F.femoralis)Stein)、サシバエ(例えば、ストモキシズ・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)Linnaeus)、フェースフライ、ノサシバエ、クロバエ(例えば、クリソミア種(Chrysomya spp.)、ホルミア種(Phormia spp.))、および他のキンバエ有害生物、ウマバエ(例えば、タバヌス種(Tabanus spp.)、ウマバエの幼虫(例えば、ガストロフィルス種(Gastrophilus spp.)、オエストルス種(Oestrus spp.)、ウシバエ(例えば、ハイポデルマ種(Hypoderma spp.))、メクラアブ(例えば、クリソップス種(Chrysops spp.))、ヒツジシラミバエ(例えば、メロファグス・オビヌス(Melophagus ovinus)Linnaeus)および他の短角類、蚊(例えば、アエデス種(Aedes spp.)、アノフェレス種(Anopheles spp.)、クレックス種(Culex spp.)、ブヨ(例えば、プロシムリウム種(Prosimulium spp.))、シムリウム種(Simulium spp.))、ヌカカ、サンドフライ、クロバネキノコバエ類、ならびに他の長角亜目を含む双翅目の卵、成虫および若虫;ネギアザミウマ(トリプス・タバシ(Thrips tabaci)Lindeman)、ヒラズハナアザミウマ(フランクリニエラ種(Frankliniella spp.))、および他の葉面摂食アザミウマを含む総翅目の卵、成虫および若虫;フロリダオオアリ(カムポノツス・フロリダヌス(Camponotus floridanus)Buckley)、アカオオアリ(カムポノツス・フェルギネウス(Camponotus ferrugineus)Fabricius)、クロオオアリ(カムポノツス・ペンシルバニクス(Camponotus pennsylvanicus)De Geer)、シロアシアリ(テクノミルメックス・アルビペス(Technomyrmex albipes)fr. Smith)、オオアタマアリ(フェイドール種(Pheidole sp.))、ゴーストアント(タピノマ・メラノセファルム(Tapinoma melanocephalum)Fabricius);ファラオ(Pharaoh)アリ(モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)Linnaeus)、チビヒアリ(ワスマニア・アウロプンクタータ(Wasmannia auropunctata)Roger)、カミアリ(ソレノプシス・ゲミナタ(Solenopsis geminata)Fabricius)、ヒアリ(ソレノプシス・インビクタ(Solenopsis invicta)Buren)、アルゼンチンアリ(イリドミルメックス・フミリス(Iridomyrmex humilis)Mayr)、クレイジー・アント(パラトレキナ・ロンギコルニス(Paratrechina longicornis)Latreille)、ペイブメントアント(テトラモリウム・カエスピツム(Tetramorium caespitum)Linnaeus)、トウモロコシ畑蟻(ラシウス・アリエヌス(Lasius alienus
)Foerster)および臭いのあるイエアリ(タピノマ・セシル(Tapinoma
sessile)Say)を含むアリ類科のアリを含む膜翅目の害虫が含まれる。ハナバチ(クマバチを含む)、スズメバチ、イエロー・ジャケット、カリバチ、およびハバチ(ネオジプリオン(Neodiprion)種;セフス(Cephus)種) を含む他の膜翅目;シロアリ科(例えば、マクロテルメス属種(Macrotermes sp.)、オドントテルメス・オベサス(Odontotermes obesus)Rambur)、レイビシロアリ科(例えば、クリプトテルメス属種(Cryptotermes
sp.)、およびミゾガシラシロアリ科(例えば、レチクリテルミス種(Reticulitermes sp.)、コプトテルメス種(Coptotermes sp.)、ヘテロテルメス・テヌイス(Heterotermes tenuis)Hagen)科のシロアリ、東部地下シロアリ(レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)Kollar)、西部地下シロアリ(レチクリテルメス・ヘスペルス(Reticulitermes hesperus)Banks)、イエシロアリ(コプトテルメス・ホルモサヌス(Coptotermes formosanus)Shiraki)、ウエストインディアンドライウッドシロアリ(インシシテルメス・イミグランス(Incisitermes immigrans)Snyder)、パウダーポストシロアリ(クリプトテルメス・ブレビス(Cryptotermes brevis)Walker)、ドライウッドシロアリ(インシシテルメス・スナイデリ(Incisitermes snyderi)Light)、南東部地下シロアリ(レチクリテルメス・バージニカス(Reticulitermes virginicus)Banks)、ウェスタンドライウッドシロアリ(インシシテルメス・ミノル(Incisitermes minor)Hagen)、ナスティテルメス属種(Nasutitermes sp.)などの樹上シロアリならびに経済的に重要な他のシロアリを含む他の等翅目の害虫;セイヨウシミ(レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)Linnaeus)およびマダラシミ(テルモビア・ドメスチカ(Thermobia domestica)Packard)などのシミ目の害虫;食毛目の、そしてアタマジラミ(ペジクルス・フマヌス・カピチス(Pediculus humanus
capitis)De Geer)、ヒトジラミ(ペジクルス・フマヌス(Pediculus humanus)Linnaeus)、ニワトリジラミ(メナカンタス・ストラミネウス(Menacanthus stramineus)Nitszch)、犬刺咬シラミ(トリコデクテス・カニス(Trichodectes canis)De Geer)、綿毛状シラミ(ゴニオコテス・ガリナエ(Goniocotes gallinae)De Geer)、ヒツジジラミ(ボビコラ・オビス(Bovicola ovis)Schrank)、ウシジラミ(ヘマトピナス・ユーリステルナス(Haematopinus eurysternus)Nitzsch)、ハナナガウシジラミ(リノグナツス・ビツリ(Linognathus vituli)Linnaeus)ならびにヒトおよび動物を攻撃する他の吸血および刺咬寄生性シラミを含む害虫;オリエンタルラットノミ(キセノプシラ・チェオピス(Xenopsylla cheopis)Rothschild)、ネコノミ(シテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)Bouche)、イヌノミ(シテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)Curtis)、ニワトリノミ(セラトフィラス・ガリナエ(Ceratophyllus gallinae)Schrank)、吸着蚤(エキドノファガ・ガリナセア(Echidnophaga gallinacea)Westwood)、ヒトノミ(プレックス・イリタンス(Pulex irritans)Linnaeus)ならびに哺乳類および鳥類に影響を及ぼす他のノミを含むノミ目の害虫。カバーされる追加の節足動物有害生物には、ドクイトグモ(ロクソスセレス・レクルーサ(Loxosceles reclusa)Gertsch & Mulaik)およびクロゴケグモ(ラトロデクツス・マクタンス(Latrodectus mactans)Fabricius)などの真正クモ目のクモ、ならびにゲジゲジ(スクチゲラ・コレオプトラタ(Scutigera coleoptrata)Linna
eus)などのゲジ目のムカデ類が含まれる。
【0183】
貯蔵穀物の無脊椎有害生物の例としては、ナガシンクイムシ(プロステファヌス・トルンカツス(Prostephanus truncatus))、コナガシンクイムシ(リゾペルタ・ドミニカ(Rhyzopertha dominica))、穀象虫(スチオフィラス・オリザエ(Stiophilus oryzae))、コクゾウムシ(スチオフィラス・ジーマイス(Stiophilus zeamais))、ササゲゾウムシ(カロソブルーカス・マキュラタス(Callosobruchus maculatus))、コクヌストモドキ(トリボリウム・カスタネウム(Tribolium castaneum))、穀物倉ゾウムシ(スチオフィラス・グラナリウス(Stiophilus granarius))、ノシメマダラメイガ(プロディア・インタープンクテラ(Plodia interpunctella))、地中海コクヌストモドキ(エフェスチア・クーニエラ(Ephestia kuhniella))およびカクムネヒラタムシまたはコクゾウムシ(rusty grain beetle)(クリプトレスティス・フェルギネウス(Cryptolestis ferrugineus)が挙げられる。
【0184】
本発明の化合物は、経済的に重要な農業有害生物(すなわち、メロイドギネ属(Meloidogyne)の根瘤線形動物、プラチレンクス属(Pratylenchus)のネグサレセンチュウ(lesion nematodes)、トリコドルス属(Trichodorus)のユミハリセンチュウ(stubby root nematodes)など)ならびに動物およびヒト健康有害生物(すなわち、馬における普通円虫(Strongylus vulgaris)、犬におけるイヌ回虫(Toxocara canis)、羊における捻転胃虫(Haemonchus contortus)、犬における犬糸状虫(Dirofilaria immitis Leidy)、馬における寄生蠕虫類(Anoplocephala perfoliata)、反すう動物における肝テツ(Fasciola hepatica Linnaeus)などの、すべての経済的に重要な吸虫、条虫、および回虫など)などの、しかしそれらに限定されない円虫目、カイチュウ目、蟯虫、桿線虫目、旋尾線虫目、およびエノプルス目の商業的に重要なメンバーを含む線虫綱、条虫綱、吸虫綱、およびこう頭虫鋼のメンバーへの活性を有する可能性がある。
【0185】
本発明の化合物は、鱗翅目の有害生物(例えば、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)Huebner(コットンリーフワーム)、アルキプス・アルギロスピラ(Archips argyrospila)Walker(フルーツツリーリーフローラー)、A.ロサナ(A.rosan)Linnaeus(ヨーロッパリーフローラー)および他のアルキプス種、チロ・スプレッサリス(Chilo suppressalis)Walker(ライスステムボーラー)、クナファロクロシス・メジナリス(Cnaphalocrosis medinalis)Guenee(ライスリーフローラー)、クランブス・カリギノセルラス(Crambus caliginosellus)Clemens(コーンルートウェブワーム)、クランブス・テテレルス(Crambus teterrellus)Zincken(ブルーグラスウェブワーム)、シディア・ポモネラ(Cydia pomonella)Linnaeus(コドリンガ)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)Boisduval(スパイニーボウルワーム)、エアリアス・ビッテラ(Earias vittella)Fabricius(スポテッドボウルワーム)、ヘリコヴェルパ・アルミゲラ(Helicoverpa armigera)Huebner(アメリカボウルワーム)、ヘリコヴェルパ・ゼア(Helicoverpa zea)Boddie(アメリカタバコガの幼虫)、ヘリオティス・ビレスセンス(Heliothis virescens)Fabricius(ニセアメリカタバコガ)、ヘルペトグランマ・リカルシサリス(
Herpetogramma licarsisalis)Walker(ソッドウェブワーム)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)Denis & Schiffermueller(グレープベリー蛾)、ペクチノホラ・ゴッシピエラ(Pectinophora gossypiella)Saunders(ワタアカミムシガの幼虫)、フィロクニスティス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)Stainton(ミカンハモグリバエ)、ピエリス・ブラシカエ(Pieris brassicae)Linnaeus(ラージホワイトバタフライ)、ピエリス・ラパエ(Pieris rapae)Linnaeus(スモールホワイトバタフライ)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)Linnaeus(コナガ)、スポドプテラ・エグジグア(Spodoptera exigua)Huebner(シロイチモンジョトウ)、スポドプテラ・リツラ(Spodoptera litura)Fabricius(ハスモンヨトウ、クラスターいも虫)、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)J.E.Smith(ツマジロクサヨトウ)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)Huebner(キャベツシャクトリムシ)およびツタ・アブソルタ(Tuta absoluta)Meyrick(トマトハモグリバエ))に対して活性を有する可能性がある。
【0186】
本発明の化合物は、アシルトシホン・ピスム(Acyrthosiphon pisum)Harris(エンドウピゲナガアブラムシ)、アフィス・クラシボラ(Aphis
craccivora)Koch(ササゲアブラムシ)、アフィス・ファバエ(Aphis fabae)Scopoli(黒豆アブラムシ)、アフィス・ゴシッピー(Aphis gossypii)Glover(ワタアブラムシ、メロンアブラムシ)、アフィス・ポミ(Aphis pomi)De Geer(リンゴアブラムシ)、アフィス・スピラエコラ(Aphis spiraecola)Patch(スピレアエイフィッド)、アウラコルサム・ソラニ(Aulacorthum solani)Kaltenbach(フォックスグローブエイフィッド)、カエトシホン・フラガエホリイ(Chaetosiphon fragaefolii)Cockerell(イチゴアブラムシ)、ジウラフィス・ノキシア(Diuraphis noxia)Kurdjumov/Mordvilko(ロシアコムギアブラムシ)、ジサフィス・プランタギネア(Dysaphis plantaginea)Paaserini(バラ色リンゴアブラムシ)、エリオソマ・ラニゲラム(Eriosoma lanigerum)Hausmann(リンゴワタムシ)、ハイアロプテラス・プルニ(Hyalopterus pruni)Geoffroy(ミーリープラムエイフィッド)、リパフィス・エリシミ(Lipaphis erysimi)Kaltenbach(ニセダイコンアブラムシ)、メトポロフィウム・ジルホズム(Metopolophium dirrhodum)Walker(穀物アブラムシ)、マクロシフム・エウホルビアエ(Macrosiphum euphorbiae)Thomas(ジャガイモアブラムシ)、ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae)Sulzer(ピーチ-ポテトエイフィッド、モモアカアブラムシ)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)Mosley(レタスアブラムシ)、天疱瘡種(Pemphigus spp.)(根アブラムシおよびこぶアブラムシ)、ロパロシフム・マイジス(Rhopalosiphum maidis)Fitch(トウモロコシアブラムシ)、ロパロシフム・パジ(Rhopalosiphum padi)Linnaeus(バードチェリー-オートエイフィッド)、シザフィス・グラミナム(Schizaphis graminum)Rondani(ムギミドリアブラムシ)、シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae)Fabricius(イングリッシュグレインアフィド)、テリオアフィス・マクラタ(Therioaphis maculata)Buckton(スポテッドアルファルファエイフィッド)、トキソプテラ・オーランチイ(Toxoptera aurantii)Boyer de Fonscolombe(黒ミカンアブラムシ)、およびトキソプテラ・シトリシダ(Toxoptera citricida)Kirkaldy
(茶ミカンアブラムシ);アデルゲス属(Adelges)種(カサアブラムシ);フィロキセラ・デバスタトリクス(Phylloxera devastatrix)Pergande(ペカンフィロキセラ);ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)Gennadius(タバココナジラミ、ワタコナジラミ)、ベミシア・アルゲンチフォリ(Bemisia argentifolii)Bellows & Perring(シルバーリーフコナジラミ)、ディアレウロデス・シトリ(Dialeurodes
citri)Ashmead(ミカンコナジラミ)およびトリアロイロデス・バポラリオラム(Trialeurodes vaporariorum)Westwood(オンシツコナジラミ);エンポアスカ・ファバエ(Empoasca fabae)Harris(ポテトリーフホッパー)、ラオデルファックス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)Fallen(スモーラーブラウンプラントホッパー)、マクロレステス・クアドリリネアツス(Macrolestes quadrilineatus)Forbes(アスターリーフホッパー)、ネフォテティクス・シンチセプス(Nephotettix cinticeps)Uhler(グリーンリーフホッパー)、ネフォテティクス・ニグロピクツス(Nephotettix nigropictus)Stal(ライスリーフホッパー)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)Stal(トビイロウンカ)、ペレグリヌス・マイディス(Peregrinus maidis)Ashmead(コーンプラントホッパー)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)Horvath(ホワイトバックドプラントホッパー)、ソガトデス・オリジコラ(Sogatodes orizicola)Muir(ライスデルファシッド)、ティフロシバ・ポマリア(Typhlocyba pomaria)McAtee(ホワイトアップルリーフホッパー)、エリスロネオウラ属(Erythroneoura)種(グレープリーフホッパー);マギシダダ・セプテンデシム(Magicidada septendecim)Linnaeus(周期ゼミ);イセルヤ・プルチャシ(Icerya purchasi)Maskell(ワタフキカイガラムシ)、クアドラスピディオツス・ペルニシオサス(Quadraspidiotus perniciosus)Comstock(サンホセカイガラムシ);プラノコッカス・シトリ(Planococcus citri)Risso(ミカンコナカイガラムシ);シュードコッカス属(Pseudococcus)種(他のコナカイガラムシ複合体);カコプシラ・ピリコラ(Cacopsylla pyricola)Foerster(ホタホシナシキジラミ)、トリオザ・ジオスピリ(Trioza diospyri)Ashmead(柿キジラミ)を含む同翅目からのメンバーへの著しい活性を有する。
【0187】
本発明の化合物はまた、アクロステルナム・ヒラレ(Acrosternum hilare)Say(ミナミアオカメムシ)、アナサ・トリスチス(Anasa tristis)De Geer(スカッシュ・バグ)、ブリサス・ロイコプテラス・ロイコプテラス(Blissus leucopterus leucopterus)Say(アメリカコバネナガカメムシ)、シメックス・レクチュラリウス(Cimex lectularius)Linnaeus(トコジラミ)、コリツカ・ゴシッピー(Corythuca gossypii)Fabricius(コットンレースバグ)、シルトペルチス・モデスタ(Cyrtopeltis modesta)Distant(トマトバグ)、ディスデルカス・スツレルス(Dysdercus suturellus)Herrich-Schaeffer(コットンステイナー)、オイチスタス・セルバス(Euchistus servus)Say(ブラウンスティンクバグ)、オイチスタス・バリオラリウス(Euchistus variolarius)Palisot de Beauvois(ワンスポッテッドスティンクバグ)、ヒメマダラカメムシ(Graptosthetus)種(シードバグの複合体)、ハリモルファ・ハリス(Halymorpha halys)Stal(褐色大理石様スティンクバグ)、レプトグロッスス・コルクルス(Leptoglossus corculus)Say(リーフフーティッド
パインシードバグ)、リグス・リネオラリス(Lygus lineolaris)Palisot de Beauvois(ミドリメクラガメ)、ネザラ・ビリデュラ(Nezara viridula)Linnaeus(サザーングリーンスティンクバグ)、オエバラス・プグナクス(Oebalus pugnax)Fabricius(ライススティンクバグ)、オンコペルタス・ファシアタス(Oncopeltus fasciatus)Dallas(ラージミルクウィードバグ)、シューダトモスセリス・セリアツス(Pseudatomoscelis seriatus)Reuter(コットンフリーホッパー)を含む半翅目からのメンバーへの活性を有する。本発明の化合物によって駆除される他の昆虫目には、総翅目(例えば、フランクリニエラ・オクシデンタリス(Frankliniella occidentalis)Pergande)(ミカンキイロアザミウマ)、シルトトリップス・シトリ(Scirthothrips citri)Moulton(ミカンアザミウマ)、セリコスリップス・バリアビリス(Sericothrips variabilis)Beach(大豆アザミウマ)、およびスリップス・タバシ(Thrips tabaci)Lindeman(ネギアザミウマ);ならびに甲虫目(例えば、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)Say(コロラドハムシ)、エピラクナ・バリベスチス(Epilachna varivestis)Mulsant(インゲンテントウ)およびアグリオテス(Agriotes)属、アトウス(Athous)属またはリモニウス(Limonius)属のハリガネムシ)が含まれる。
【0188】
ここで留意すべきは、いくつかの現代分類システムは、同翅目属を半翅目内の亜目として置いていることである。
【0189】
ミカンキイロアザミウマ(フランクリニエラ・オクシデンタリス(Frankliniella occidentalis))を駆除するための本発明の化合物の使用に注目すべきである。ポテトリーフホッパー(エンポアスカ・ファバエ(Empoasca fabae))を駆除するための本発明の化合物の使用に注目すべきである。ワタメロンアブラムシ(アフィス・ゴシッピー(Aphis gossypii))を駆除するための本発明の化合物の使用に注目すべきである。モモアカアブラムシ(ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae))を駆除するための本発明の化合物の使用に注目すべきである。ワタコナジラミ(ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci))を駆除するための本発明の化合物の使用に注目すべきである。
【0190】
本発明の化合物はまた、作物の成長力を高めるのに有用であり得る。本方法は、作物(例えば、群葉、花、果実もしくは根)または作物がそれから成長する種子を、所望の植物成長力効果を達成するのに十分な量(すなわち、生物学的有効量)の式1の化合物と接触させる工程を含む。典型的には式1の化合物は、調合組成物で適用される。式1の化合物は多くの場合作物またはその種子に直接適用されるが、それはまた、作物の場所、すなわち、作物の環境、特に式1の化合物を作物に移動させるのに十分に接近した環境の部分に適用される。本方法にとって適切な場所は、最も一般的には成長培地(すなわち、植物に栄養物を提供する媒体)、典型的には植物がそこで成長する土壌を含む。作物の成長力を高めるための作物の処理はしたがって、作物、作物がそれから成長する種子または作物の場所を、生物学的有効量の式1の化合物と接触させる工程を含む。
【0191】
高められた作物成長力は、以下の観察される効果の1つもしくは複数をもたらすことができる:(a)優れた種子発芽、作物出現および作物群生によって実証されるような最適作物体系;(b)速いおよび頑丈な葉成長(例えば、葉面積指数によって測定される)、植物高さ、ひこばえの数(例えば、イネについて)、根塊および作物の植物塊の全体乾燥重量によって実証されるような高められた作物成長;(c)開花までの時間、開花の継続時間、花の数、総バイオマス蓄積(すなわち、収穫高)および/または農産物の果実もし
くは穀物品位市場性(すなわち、収穫品質)によって実証されるような、改善された作物収量;(d)植物病気感染および節足動物、線形動物または軟体動物有害生物まん延に耐えるまたはそれらを防ぐ作物の高められた能力;ならびに(e)極端な熱、準最適な湿気または植物毒素化学薬品への暴露などの環境ストレスに耐える作物の高められた能力。
【0192】
本発明の化合物は、殺すかまたは別のやり方で植物の環境での植食性の無脊椎有害生物の摂食を防ぐことによって未処理植物と比べて処理植物の成長力を高め得る。植食性の無脊椎有害生物のそのような駆除の不在下で、有害生物は、植物組織もしくは樹液を消費するか、またはウィルスなどの植物病原菌をうつすことによって植物成長力を低下させる。植食性の無脊椎有害生物の不在下でさえも、本発明の化合物は、植物の代謝を修正することによって植物成長力を高め得る。一般に、作物の成長力は、非理想的な環境、すなわち、それが理想的な環境で示すであろう最大限の遺伝子的ポテンシャルを達成する植物に不利な1つもしくは複数の態様を含む環境で植物が成長させられる場合に、植物を本発明の化合物で処理することによって最も顕著に高められるであろう。
【0193】
作物が植食性の無脊椎有害生物を含む環境中で成長させられる作物の成長力を高める方法に注目すべきである。作物が植食性の無脊椎有害生物を含まない環境中で成長させられる作物の成長力を高める方法にも注目すべきである。作物が作物の成長を支えるのに理想的なものよりも少ない水分量を含む環境中で成長させられる作物の成長力を高める方法にも注目すべきである。作物がイネである作物の成長力を高める方法に注目すべきである。作物がトウモロコシ(コーン)である作物の成長力を高める方法にも注目すべきである。作物が大豆である作物の成長力を高める方法にも注目すべきである。
【0194】
本発明の化合物はまた、殺虫剤、殺真菌剤、抗線虫剤、殺菌剤、ダニ駆除剤、除草剤、除草剤解毒剤、成長調整物質、例えば昆虫脱皮阻害剤および発根刺激剤など、不妊化剤、情報物質、忌避剤、誘引物質、フェロモン、摂食刺激剤、他の生物学的に活性な化合物もしくは昆虫病原性細菌、さらにより幅広いスペクトルの農学的および農学的有用性を与える多成分殺有害生物剤を形成するためのウィルスもしくは真菌類を含む1つもしくは複数の他の生物学的に活性な化合物もしくは試剤と混合することができる。したがって本発明はまた、生物学的有効量の式1の化合物と、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分と、少なくとも1つの追加の生物学的に活性な化合物もしくは試剤とを含む組成物に関する。本発明の混合物については、他の生物学的に活性な化合物もしくは試剤は、式1の化合物を含む、本化合物と一緒に調合してプレミックスを形成することができるか、または他の生物学的に活性な化合物もしくは試剤は、式1の化合物を含む、本化合物とは別々に調合し、そして適用前に2つの調合物は(例えば圧縮空気タンク中で)一緒に組み合わせるか、または、あるいはまた、相次いで適用することができる。
【0195】
本発明の化合物と調合することができるそのような生物学的に活性な化合物もしくは試剤の例は、アバメクチン、アセフェート、アセキノシル、アセタミプリド、アクリナトリン、アフィドピロペン([(3S,4R,4aR,6S,6aS,12R,12aS,12bS)-3-[(シクロプロピルカルボニル)オキシ]-1,3,4,4a,5,6,6a,12,12a,12b-デカヒドロ-6,12-ジヒドロキシ-4,6a,12b-トリメチル-11-オキソ-9-(3-ピリジニル)-2H,11H-ナフト[2,1-b]ピラノ[3,4-e]ピラン-4-イル]メチルシクロプロパンカルボキシレ-ト)、アミドフルメト、アミトラズ、アベルメクチン、アザジラクチン、アジンホス-メチル、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ビフェントリン、ビフェナゼート、ビストリフルロン、ボレート、ブプロフェジン、カズサホス、カルバリル、カルボフラン、カルタップ、カルゾール、クロラントラニリプロール、クロルフェナピル、クロルフルアズロン、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クロマフェノジド、クロフェンテジン、クロチ
アニジン、シアントラニリプロール(3-ブロモ-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-N-[4-シアノ-2-メチル-6-[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル]-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド)、シクラニリプロール(3-ブロモ-N-[2-ブロモ-4-クロロ-6-[[(1-シクロプロピルエチル)アミノ]カルボニル]フェニル]-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド)、シクロプロトリン、シクロキサプリド((5S,8R)-1-[(6-クロロ-3-ピリジニル)メチル]-2,3,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-9-ニトロ-5,8-エポキシ-1H-イミダゾ[1,2-a]アゼピン)シフルメトフェン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、サイパーメトリン、アルファ-サイパーメトリン、ゼータ-サイパーメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ジアフェンチウロン、ダイアジノン、ジエルドリン、ジフルベンズロン、ジメフルトリン、ジメハイポ、ジメトエート、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、エトフェンプロックス、エトキサゾール、フェンブタチンオキシド、フェニトロチオン、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フィプロニル、フロメトキン(2-エチル-3,7-ジメチル-6-[4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]-4-キノリニルメチルカーボネート)、フロニカミド、フルベンジアミド、フルシトリネート、フルフェネリム、フルフェノクスロン、フルフェノキシストロビン(メチル(αE)-2-[[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル]-α-(メトキシメチレン)ベンゼンアセテート)、フルフェンスルホン(5-クロロ-2-[(3,4,4-トリフルオロ-3-ブテン-1-イル)スルホニル]チアゾール)、フルヘキサフォン、フルオピラム、フルピプロール(fulpiprole)(1-[2,6-ジクロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-5-[(2-メチル-2-プロペン-1-イル)アミノ]-4-[(トリフルオロメチル)スルフィニル]-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル)、フルピラジフロン(4-[[(6-クロロ-3-ピリジニル)メチル](2,2-ジフルオロエチル)アミノ]-2(5H)-フラノン)、フルバリネート、タウ-フルバリネート、ホノホス、ホルメタネート、ホスチアゼート、ハロフェノジド、ヘプタフルトリン([2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(メトキシメチル)フェニル]メチル2,2-ジメチル-3-[(1Z)-3,3,3-トリフルオロ-1-プロペン-1-イル]シクロプロパンカルボキシレ-ト)、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾックス、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、インドキサカルブ、殺虫剤石鹸、イソフェンホス、ルフェヌロン、マラチオン、メペルフルトリン([2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(メトキシメチル)フェニル]メチル(1R,3S)-3-(2,2-ジクロロエテニル)-2,2-ジメチルシクロプロパンカルボキシレ-ト)、メタフルミゾン、メタアルデヒド、メタミドホス、メチダチオン、メチオジカルブ、メソミル、メトプレン、メトキシクロル、メトフルトリン、メトキシフェノジド、メトフルトリン、モノクロトホス、モノフルオロトリン(monofluorothrin)([2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(メトキシメチル)フェニル]メチル3-(2-シアノ-1-プロペン-1-イル)-2,2-ジメチルシクロプロパンカルボキシレ-ト)、ニコチン、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、ノビフルムロン、オキサミル、パラチオン、パラチオン-メチル、ペルメトリン、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミカーブ、プロフェノホス、プロフルトリン、プロパルギット、プロトリフェンビュート、ピフルブミド(1,3,5-トリメチル-N-(2-メチル-1-オキソプロピル)-N-[3-(2-メチルプロピル)-4-[2,2,2-トリフルオロ-1-メトキシ-1-(トリフルオロメチル)エチル]フェニル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド)、ピメトロジン、ピラフルプロール、ピレトリン、ピリダベン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ピリミノストロビン(メチル(αE)-2-[[[2-[(2,4-ジクロロフェニル)アミノ]-6-(トリフルオロメチル)-4-ピリミジニル]オキシ]メチル]-α-(メトキシメチレン)ベンゼンアセテート)、ピリプロール、ピリプロキシフェン、ロテノン、リアノジン、シラフルオフェン、スピネトラム、スピノサ
ド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルプロホス、スルホキサフロル(N-[メチルオキシド[1-[6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジニル]エチル]-λ4-スルファニリデン]シアナミド)、テブフェノジド、テブフェンピラド、テフルベンズロン、テフルトリン、テルブホス、テトラクロルビンホス、テトラメトリン、テトラメチルフルトリン([2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(メトキシメチル)フェニル]メチル2,2,3,3-テトラメチルシクロプロパンカルボキシレ-ト)、テトラニリプロール、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタップ-ナトリウム、チオキサザフェン(3-フェニル-5-(2-チエニル)-1,2,4-オキサジアゾール)、トルフェンピラド、トラロメトリン、トリアザメート、トリクロルホン、トリフルメゾピリム(2,4-ジオキソ-1-(5-ピリミジニルメチル)-3-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-2H-ピリド[1,2-a]ピリミジニウム内塩)、トリフルムロン、バチラス・チュウリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)デルタ-エンドトキシン、昆虫病原性細菌、昆虫病原性ウィルスおよび昆虫病原性真菌類などの殺虫剤である。
【0196】
アバメクチン、アセタミプリド、アクリナトリン、アフィドピロペン、アミトラズ、アベルメクチン、アザジラクチン、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ビフェントリン、ブプロフェジン、カズサホス、カルバリル、カルタップ、クロラントラニリプロール、クロルフェナピル、クロルピリホス、クロチアニジン、シアントラニリプロール、シクラニリプロール、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、サイパーメトリン、アルファ-サイパーメトリン、ゼータ-サイパーメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ジエルドリン、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、エトフェンプロックス、エトキサゾール、フェニトロチオン、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンバレレート、フィプロニル、フロメトキン、フロニカミド、フルベンジアミド、フルフェノクスロン、フルフェノキシストロビン、フルフェンスルホン、フルピプロール(fulpiprole)、フルピラジフロン、フルバリネート、ホルメタネート、ホスチアゼート、ヘプタフルトリン、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、インドキサカルブ、ルフェヌロン、メペルフルトリン、メタフルミゾン、メチオジカルブ、メソミル、メトプレン、メトキシフェノジド、メトフルトリン、モノフルオロトリン(monofluorothrin)、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、オキサミル、ピフルブミド、ピメトロジン、ピレトリン、ピリダベン、ピリダリル、ピリミノストロビン、ピリプロキシフェン、リアノジン、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルホキサフロル、テブフェノジド、テトラメトリン、テトラメチルフルトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタップ-ナトリウム、トラロメトリン、トリアザメート、トリフルメゾピリム、トリフルムロン、バチラス・チュウリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)デルタ-エンドトキシン、バチラス・チュウリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)の全菌株および核多核体病ウィルスの全菌株などの殺虫剤に注目すべきである。
【0197】
本発明の化合物と混合するための生物学的作用物質の一実施形態には、バチラス・チュウリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)、およびCellCap(登録商標)プロセスによって製造されるMVP(登録商標)およびMVPII(登録商標)バイオ殺虫剤(CellCap(登録商標)、MVP(登録商標)およびMVPII(登録商標)は、Mycogen Corporation,Indianapolis,Indiana,USAの商標である)などのバチラス・チュウリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)のカプセル化デルタ-エンドトキシンなどの昆虫病原性細菌;黒きょう病菌などの昆虫病原性真菌類;およびバキュロウィルス、核多核体病ウィルス(NPV)、例えばアメリカタバコガ(Helicoverpa z
ea)多核体病ウィルス(HzNPV)、アナグラファ・ファルシフェラ(Anagrapha falcifera)多核体病ウィルス(AfNPV)などを含む昆虫病原性(天然に存在するおよび遺伝子操作されたの両方の)ウィルス;ならびにシディア・ポモネラ(Cydia pomonella)グラニュロシスウィルス(CpGV)などのグラニュロシスウィルス(GV)が含まれる。
【0198】
他の無脊椎有害生物駆除活性成分が、異なる化学的分類に属するか、または式1の化合物とは異なる作用部位を有するそのような組み合わせに特に注目すべきである。ある種の場合には、類似の駆除スペクトルを有するが、異なる作用部位を有する少なくとも1つの他の無脊椎有害生物駆除活性成分との組み合わせは、耐性管理のために特に有利であろう。したがって、本発明の組成物は、類似の駆除スペクトルを有するが、異なる化学的分類に属するかまたは異なる作用部位を有する生物学的有効量の少なくとも1つの追加の無脊椎有害生物駆除活性成分をさらに含むことができる。これらの追加の生物学的に活性な化合物もしくは試剤には、カルバメート類 メソミル、オキサミル、チオジカルブ、トリアザメート、およびオルガノホスフェート類 クロルピリホスなどのアセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤;シクロジエン類 ジエルドリンおよびエンドスルファン、ならびにフェニルピラゾール類 エチプロールおよびフィプロニルなどのGABA作動性クロライド・チャネルアンタゴニスト;ピレスロイド類 ビフェントリン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、サイパーメトリン、デルタメトリン、ジメフルトリン、エスフェンバレレート、メトフルトリンおよびプロフルトリンなどのナトリウム・チャネルモジュレーター;ネオニコチノイド類 アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、ニチアジン、チアクロプリド、およびチアメトキサム、およびスルホキサフロルなどのニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アゴニスト;スピノシン類 スピネトラムおよびスピノサドなどのニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アロステリック活性化剤;アベルメクチン類 アバメクチンおよびエマメクチンなどのクロライド・チャネル活性化剤;ジオフェノラン、メトプレン、フェノキシカルブおよびピリプロキシフェンなどの幼若ホルモン類縁体;ピメトロジンおよびフロニカミドなどの選択的同翅類摂食ブロッカー;エトキサゾールなどのダニ増殖阻害剤;プロパルギットなどのミトコンドリアATPシンターゼの阻害剤;クロルフェナピルなどのプロトン勾配の途絶による酸化的リン酸化のウカプラー;ネライストキシン類似体 カルタップなどのニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)チャネルブロッカー;ベンゾイル尿素類 フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロンおよびトリフルムロン、ならびにブプロフェジンなどのキチン生合成の阻害剤;シロマジンなどの双翅類脱皮撹乱物質;ジアシルヒドラジン類 メトキシフェノジドおよびテブフェノジドなどのエクジソン受容体アゴニスト;アミトラズなどのオクトパミン受容体アゴニスト;ヒドラメチルノンなどのミトコンドリア複合体III電子伝達阻害剤;ピリダベンなどのミトコンドリア複合体I電子伝達阻害剤;インドキサカルブなどの電位依存性ナトリウム・チャネルブロッカー;テトロン酸およびテトラミン酸類 スピロジクロフェン、スピロメシフェンおよびスピロテトラマトなどアセチルCoAカルボキシラーゼの阻害剤;β-ケトニトリル類 シエノピラフェンおよびシフルメトフェンなどのミトコンドリア複合体II電子伝達阻害剤;アントラニルジアミド類、クロラントラニリプロール、シアントラニリプロールおよびシアントラニリプロール、フルベンジアミドなどのジアミド類、ならびにリアノジンなどのリアノジン受容体配位子などのリアニジン(ryanidine)受容体モジュレーター;アザジラクチン、ビフェナゼート、ピリダリル、ピリフルキナゾンおよびトリフルメゾピリムなどの生物活性に関与する標的部位が未知であるかまたはキャラクタリゼーションされていない化合物;バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringensis)およびそれらが生み出すデルタ-エンドトキシンならびにバチルス・スファエリクス(Bacillus sphaericus)などの昆虫中腸膜の微生物撹乱物質;ならびに核多核体病ウィルス(NPV)および他の天然に存在するもしくは遺伝子操作さ
れた殺虫性ウィルスを含む生物学的作用物質が含まれるが、それらに限定されない。
【0199】
本発明の化合物と調合することができる生物学的に活性な化合物もしくは試剤のさらなる例は、アシベンゾラル-S-メチル、アルジモルフ、アメトクトラジン、アミスルブロム、アニラジン、アザコナゾール、アゾキシストロビン、ベナラキシル(ベナラキシル-Mを含む)、ベノダニル、ベノミル、ベンチアバルカルブ(ベンチアバルカルブ-イソプロピルを含む)、ベンゾビンジフルピル、ベトキサジン、ビナパクリル、ビフェニル、ビテルタノール、ビキサフェン、ブラストサイジン-S、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、ブチオベート、カルボキシン、カルプロパミド、カプタホール、カプタン、カルベンダジム、クロロネブ、クロロタロニル、クロゾリネート、水酸化銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、コウモキシストロビン、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ジクロフルアニド、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフルメトリム、ジメチリモール、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール(ジニコナゾール-Mを含む)、ジノカップ、ジチアノン、ジチオラン類、ドデモルフ、ドジン、エコナゾール、エタコナゾール、エジフェンホス、エノキサストロビン(エネストロブリンとしても知られる)、エポキシコナゾール、エタボキサム、エチリモール、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナミンストロビン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンピラザミン、酢酸フェンチン、水酸化フェンチン、フェルバム、フェリムゾン、フロメトキン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルフェノキシストロビン、フルモルフ、フルオピコリド、フルオピラム、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルチアニル、フルトラニル、フルトリアフォール、フルキサピロキサド、ホルペット、フタリド(fthalide)(フタリド(phthalide)としても知られる)、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、グアザチン、イマザリル、イミベンコナゾール、イミノクタジンアルベシレート(albesilate)、イミノクタジントリアセテート、イオジカルブ(iodicarb)、イプコナゾール、イソフェタミド、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カスガマイシン、クレソキシム-メチル、マンコゼブ、マンジプロパミド、マンデストロビン、マンネブ、マパニピリン、メプロニル、メプチルジノカップ、メタラキシル(メタラキシル-M/メフェノキサムを含む)、メトコナザール、メタスルホカルブ、メチラム、メトミノストロビン、メトラフェノン、ミクロブタニル、ナフチチン(naftitine)、ネオアゾジン(メタンアルソン酸鉄)、ヌアリモル、オクチリノン、オフレース、オリサストロビン、オキサジキシル、オキサチアピプロリン、オキソリン酸、オキスポコナゾール、オキシカルボキシン、オキシテトラサイクリン、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンフルフェン、ペンチオピラド、ペルフラゾエート(perfurazoate)、亜リン酸(その塩、例えば、ホセチルアルミニウムを含む)、ピコキシストロビン、ピペラリン、ポリオキシン、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオカルブ、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピラゾホス、ピリベンカルブ、ピリブタカルブ(pyributacarb)、ピリフェノックス、ピリオフェノン、ペリソキサゾール(perisoxazole)、ピリメタニル、ピリフェノックス、ピロールニトリン、ピロキロン、キンコナゾール、キンメチオネート(quinmethionate)、キノキシフェン、キントゼン、シルチオファム、セダキサン、シメコナゾール、スピロキサミン、ストレプトマイシン、硫黄、テブコナゾール、テブフロキン、テクロフタラム(teclofthalam)、テクロフタラム(tecloftalam)、テクナゼン、テルビナフィン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート、チオファネート-メチル、チラム、チアジニル、トルクロホス-メチル、トルプロカルブ、トリフルアニド、トリアジメホン
、トリアジメノール、トリアリモール、トリアゾキシド、三塩基性硫酸銅、トリクロピリカルブ、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリモルファミドトリシクラゾール、トリフロキシストロビン、トリホリン、トリチコナゾール、ウニコナゾ-ル、バリダマイシン、バリフェナレート(バリフェナールとしても知られる)、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミドおよび1-[4-[4-[5-(2,6-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-3-イソオキザゾリル]-2-チアゾリル]-1-ピペリジニル]-2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]エタノンなどの殺真菌剤;フルオピラム、スピロテトラマト、チオジカルブ、ホスチアゼート、アバメクチン、イプロジオン、フルエンスルホン、ジメチルジスルフィド、チオキサザフェン、1,3-ジクロロプロペン(1,3-D)、メタム(ナトリウムおよびカリウム)、ダゾメット、クロロピクリン、フェナミホス、エトプロホス、カデュサホス、テルブホス、イミシヤホス、オキサミル、カルボフラン、チオキサザフェン、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)およびパステウリア・ニシザワエ(Pasteuria nishizawae)などの抗線虫剤;ストレプトマイシンなどの殺菌剤;アミトラズ、キノメチオナート、クロロベンジレート、シヘキサチン、ジコホール、ジエノクロル、エトキサゾール、フェナザキン、フェンブタチンオキシド、フェンプロパトリン、フェンピロキシメート、ヘキシチアゾックス、プロパルギット、ピリダベンおよびテブフェンピラドなどのダニ駆除剤である。
【0200】
ある種の場合には、本発明の化合物と、他の生物学的に活性な(特に無脊椎有害生物駆除)化合物もしくは試剤(すなわち、活性成分)との組み合わせは、相加超(すなわち、相乗)効果をもたらすことができる。有効な有害生物駆除を確実にしながら環境に放出される活性成分の量を減らすことは常に望ましい。無脊椎有害生物駆除活性成分の相乗効果が農学的に満足できるレベルの無脊椎有害生物駆除を与える散布率で現れる場合、そのような組み合わせは、作物生産コストを下げ、かつ、環境負荷を減らすのに有利であり得る。
【0201】
本発明の化合物およびそれらの組成物は、無脊椎有害生物に対して毒性があるタンパク(バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)デルタ-エンドトキシンなどの)を発現させるために遺伝子学的に形質転換された植物に適用することができる。そのような適用は、より幅広いスペクトルの植物保護を提供し、耐性管理のために有利であり得る。外部から適用された本発明の無脊椎有害生物駆除化合物の効果は、発現された毒素タンパクと相乗的であり得る。
【0202】
これらの農業保護剤(すなわち、殺虫剤、殺真菌剤、抗線虫剤、ダニ駆除剤、除草剤および生物学的作用物質)についての一般的参考文献には、The Pesticide Manual,13th Edition,C.D.S.Tomlin,Ed.,British Crop Protection Council,Farnham,Surrey,U.K.,2003およびThe BioPesticide Manual,2nd Edition,L.G.Copping,Ed.,British Crop
Protection Council,Farnham,Surrey,U.K.,2001が含まれる。
【0203】
これらの様々な混合パートナーの1つもしくは複数が使用される実施形態については、これらの様々な混合パートナー(全部で)対式1の化合物の重量比は典型的には、約1:3000~約3000:1である。約1:300~約300:1の重量比(例えば約1:30~約30:1の比)に注目すべきである。当業者は、所望のスペクトルの生物活性のために必要な活性成分の生物学的有効量を、簡単な実験によって容易に決定することができる。これらの追加成分の包含が、駆除される無脊椎有害生物のスペクトルを、式1の化合物単独によって駆除されるスペクトルを越えて広げ得ることは明らかであろう。
【0204】
表Aは、本発明の混合物、組成物および方法の説明に役立つ式1の化合物と他の無脊椎有害生物駆除剤との具体的な組み合わせをリストアップする。表Aの第1列は、具体的な無脊椎有害生物駆除剤(例えば、第1行での「アバメクチン」)をリストアップする。表Aの第2列は、無脊椎有害生物駆除剤の作用様式(知られている場合)または化学的分類をリストアップする。表Aの第3列は、無脊椎有害生物駆除剤が式1の化合物に対して適用され得る率についての重量比の範囲(例えば、重量で式1の化合物に対してアバメクチンの「50:1~1:50」)の実施形態をリストアップする。したがって、例えば、表Aの第1行は、式1の化合物とアバメクチンとの組み合わせが50:1~1:50の重量比で適用され得ることを具体的に開示する。表Aの残りの行は、同様に解釈されるべきである。表Aが、本発明の混合物、組成物および方法の説明に役立つ式1の化合物と他の無脊椎有害生物駆除剤との具体的な組み合わせをリストアップし、散布率に関する重量比範囲の追加の実施形態を含むことにさらに注目すべきである。
【0205】
【0206】
【0207】
【0208】
【0209】
少なくとも1つの追加の生物学的に活性な化合物もしくは試剤が、上の表Aにリストアップされる無脊椎有害生物駆除剤から選択される本発明の組成物に注目すべきである。
【0210】
式1の化合物、そのN-オキシドまたは塩を含む、化合物対追加の無脊椎有害生物駆除剤の重量比は典型的には、1000:1~1:1000であり、一実施形態は500:1~1:500であり、別の実施形態は250:1~1:200であり、別の実施形態は100:1~1:50である。
【0211】
式1の化合物(化合物番号は、索引表A~Bでの化合物に言及する)と、追加の無脊椎有害生物駆除剤とを含む具体的な組成物の実施形態が、表B1~B9で下にリストアップされる。
【0212】
【0213】
【0214】
表B2
表B2は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物15への言及に置き換えられることを除いて、表B1と同一である。例えば、表B2中の一番目の混合物は、B2-1で表され、化合物15と追加の無脊椎有害生物駆除剤アバメクチンとの混合物である。
【0215】
表B3
表B3は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物20への言及に置き換えられることを除いて、表B1と同一である。例えば、表B3中の一番目の混合物は、B3-1で表され、化合物20と追加の無脊椎有害生物駆除剤アバメクチンとの混合物である。
【0216】
表B4
表B4は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物22への言及に置き換えられることを除いて、表B1と同一である。例えば、表B4中の一番目の混合物は、B4-1で表され、化合物22と追加の無脊椎有害生物駆除剤アバメクチンとの混合物である。
【0217】
表B5
表B5は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物23への言及に置き換えられることを除いて、表B1と同一である。例えば、表B5中の一番目の混合物は、B5-1で表され、化合物23と追加の無脊椎有害生物駆除剤アバメクチンとの混
合物である。
【0218】
表B6
表B6は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物47への言及に置き換えられることを除いて、表B1と同一である。例えば、表B6中の一番目の混合物は、B6-1で表され、化合物47と追加の無脊椎有害生物駆除剤アバメクチンとの混合物である。
【0219】
表B7
表B7は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物84への言及に置き換えられることを除いて、表B1と同一である。例えば、表B7中の一番目の混合物は、B7-1で表され、化合物48と追加の無脊椎有害生物駆除剤アバメクチンとの混合物である。
【0220】
表B8
表B8は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物51への言及に置き換えられることを除いて、表B1と同一である。例えば、表B8中の一番目の混合物は、B8-1で表され、化合物51と追加の無脊椎有害生物駆除剤アバメクチンとの混合物である。
【0221】
表B9
表B9は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物54への言及に取って代わられることを除いて、表B1と同一である。例えば、表B9中の一番目の混合物は、B9-1で表され、化合物54と追加の無脊椎有害生物駆除剤アバメクチンとの混合物である。
【0222】
表B1~B9にリストアップされる具体的な混合物は典型的には、式1の化合物を、表Aに明記された比で他の無脊椎有害生物剤と組み合わせる。
【0223】
式1の化合物(化合物番号(Cmpd.No.)は索引表A~Bでの化合物に言及する)と、追加の無脊椎有害生物駆除剤とを含む具体的な混合物が、表C1~C9で下にリストアップされる。表C1~C9は、表C1~C9の混合物に特有である具体的な重量比をさらにリストアップする。例えば、表C1の第1行目の第1重量比エントリーは、100部の化合物14対1部のアバメクチンの重量比で適用される索引表Aの化合物14とアバメクチンとの混合物を具体的に開示する。
【0224】
【0225】
【0226】
【0227】
表C2
表C2は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物15への言及に置き換えられることを除いて、表C1と同一である。例えば、表C2の第1行目の第1重量比エントリーは、100部の化合物15対1部のアバメクチンの重量比で適用される化合物15とアバメクチンとの混合物を具体的に開示する。
【0228】
表C3
表C3は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物20への言及に置き換えられることを除いて、表C1と同一である。例えば、表C3の第1行目の第1重量比エントリーは、100部の化合物20対1部のアバメクチンの重量比で適用される化合物20とアバメクチンとの混合物を具体的に開示する。
【0229】
表C4
表C4は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物22への言及に置き換えられることを除いて、表C1と同一である。例えば、表C4の第1行目の第1重量比エントリーは、100部の化合物22対1部のアバメクチンの重量比で適用される化合物22とアバメクチンとの混合物を具体的に開示する。
【0230】
表C5
表C5は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物23への言及に置き換えられることを除いて、表C1と同一である。例えば、表C5の第1行目の第1重量比エントリーは、100部の化合物23対1部のアバメクチンの重量比で適用される化合物23とアバメクチンとの混合物を具体的に開示する。
【0231】
表C6
表C6は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物47への言及に置き換えられることを除いて、表C1と同一である。例えば、表C6の第1行目の第1重量比エントリーは、100部の化合物47対1部のアバメクチンの重量比で適用される化合物47とアバメクチンとの混合物を具体的に開示する。
【0232】
表C7
表C7は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物48への言及に置き換えられることを除いて、表C1と同一である。例えば、表C7の第1行目の第1重量比エントリーは、100部の化合物48対1部のアバメクチンの重量比で適用される化合物48とアバメクチンとの混合物を具体的に開示する。
【0233】
表C8
表C8は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物51への言及に置き換えられることを除いて、表C1と同一である。例えば、表C8の第1行目の第1重量比エントリーは、100部の化合物51対1部のアバメクチンの重量比で適用される化合物51とアバメクチンとの混合物を具体的に開示する。
【0234】
表C9
表C9は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物54への言及に取って代わられることを除いて、表C1と同一である。例えば、表C9の第1行目の第1重量比エントリーは、100部の化合物54対1部のアバメクチンの重量比で適用される化合物54とアバメクチンとの混合物を具体的に開示する。
【0235】
式1の化合物(化合物番号(Cmpd.No.)は、索引表A~B)での化合物に言及する)と、追加の殺真菌類とを含む具体的な組成物の実施形態が、表D1~D9に下でリストアップされる。
【0236】
【0237】
表D2
表D2は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物15への言及に置き換えられることを除いて、表D1と同一である。例えば、表D2中の一番目の混合物は、D2-1で表され、化合物15と追加の殺真菌剤プロベナゾールとの混合物である。
【0238】
表D3
表D3は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物20への言及に置き換えられることを除いて、表D1と同一である。例えば、表D3中の一番目の混合
物は、D3-1で表され、化合物20と追加の殺真菌剤プロベナゾールとの混合物である。
【0239】
表D4
表D4は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物22への言及に置き換えられることを除いて、表D1と同一である。例えば、表D4中の一番目の混合物は、D4-1で表され、化合物22と追加の殺真菌剤プロベナゾールとの混合物である。
【0240】
表D5
表D5は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物23への言及に置き換えられることを除いて、表D1と同一である。例えば、表D5中の一番目の混合物は、D5-1で表され、化合物23と追加の殺真菌剤プロベナゾールとの混合物である。
【0241】
表D6
表D6は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物47への言及に置き換えられることを除いて、表D1と同一である。例えば、表D6中の一番目の混合物は、D6-1で表され、化合物47と追加の殺真菌剤プロベナゾールとの混合物である。
【0242】
表D7
表D7は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物48への言及に置き換えられることを除いて、表D1と同一である。例えば、表D7中の一番目の混合物は、D7-1で表され、化合物48と追加の殺真菌剤プロベナゾールとの混合物である。
【0243】
表D8
表D8は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物51への言及に置き換えられることを除いて、表D1と同一である。例えば、表D8中の一番目の混合物は、D8-1で表され、化合物51と追加の殺真菌剤プロベナゾールとの混合物である。
【0244】
表D9
表D9は、見出し「化合物番号」の列での化合物14への各言及が化合物54への言及に取って代わられることを除いて、表D1と同一である。例えば、表D9中の一番目の混合物は、D9-1で表され、化合物54と追加の殺真菌剤プロベナゾールとの混合物である。
【0245】
無脊椎有害生物は、感染の農学的および/または非農学的場所を含む、有害生物の環境に、保護されるべきエリアに、または駆除されるべき有害生物上に直接、生物学的有効量で、典型的には組成物の形態での、本発明の1つもしくは複数の化合物を適用することによって農学的および非農学的用途において駆除される。
【0246】
したがって、本発明は、無脊椎有害生物またはその環境を、生物学的有効量の本発明の化合物の1つもしくは複数と、または少なくとも1つのそのような化合物を含む組成物、または少なくとも1つのそのような化合物と、生物学的有効量の少なくとも1つの追加の生物学的に活性な化合物もしくは試剤とを含む組成物と接触させる工程を含む、農学的および/または非農学的用途での無脊椎有害生物の駆除方法を含む。本発明の化合物と、生物学的有効量の少なくとも1つの追加の生物学的に活性な化合物もしくは試剤とを含む好
適な組成物の例としては、追加の活性な化合物が、本発明の化合物と同じ顆粒上に、または本発明の化合物のものとは別個の顆粒上に存在する粒状組成物が挙げられる。
【0247】
本発明の化合物または組成物との接触を達成して農作物を無脊椎有害生物から保護するために、化合物または組成物は典型的には、植え付け前に作物の種子に、作物の群葉(例えば、葉、茎、花、果実)に、または作物が植え付けられる前または後に土壌もしくは他の成長培地に適用される。
【0248】
接触の方法の一実施形態は噴霧による。あるいはまた、本発明の化合物を含む粒状組成物を、植物群葉または土壌に適用することができる。本発明の化合物はまた、土壌、苗床箱処理または移植のくぼみに液体調合物、粒状調合物の土壌ドレンチとして適用される本発明の化合物を含む組成物と植物を接触させることにより植物吸収によって効果的に配送することができる。土壌ドレンチ液体調合物の形態での本発明の組成物に注目すべきである。無脊椎有害生物またはその環境を、生物学的有効量の本発明の化合物と、または生物学的有効量の本発明の化合物を含む組成物と接触させる工程を含む無脊椎有害生物の駆除方法にも注目すべきである。環境が土壌であり、組成物が土壌ドレンチ調合物として土壌に適用される方法にさらに注目すべきである。本発明の化合物がまた、まん延の場所への局部的な適用によって有効であることにさらに注目すべきである。接触の他の方法には、直接噴霧および残留噴霧、空中散布、ゲル、種子コーティング、マイクロカプセル化、浸透吸収、餌、耳標、ボーラス投与、噴霧器、燻蒸剤、エアゾール、微粉および多くのその他による本発明の化合物または組成物の適用が含まれる。接触の方法の一実施形態は、本発明の化合物または組成物を含む寸法安定性のある肥料顆粒、スティックまたは錠剤である。本発明の化合物はまた、無脊椎駆除デバイス(例えば、昆虫網)を製造するための材料中へ含浸させることができる。
【0249】
本発明の化合物は、すべての植物、植物部位および種子を処理するのに有用である。植物および種子変種および栽培品種は、従来の増殖および繁殖法によって、または遺伝子工学法によって得ることができる。遺伝子操作された植物または種子(遺伝子組み換えの植物または種子)は、異種遺伝子(導入遺伝子)が植物のまたは種子のゲノムへ安定的に統合されているものである。植物ゲノムでのその特定の部位によって定義される導入遺伝子は、形質転換または遺伝子組み換えイベントと呼ばれる。
【0250】
本発明に従って処理することができる遺伝子操作された植物および種子栽培品種には、1つもしくは複数の生物ストレス(線形動物、昆虫、ダニ、真菌類などの有害生物)または非生物的ストレス(干ばつ、低温、土壌塩分濃度など)に対して耐性があるもの、または他の望ましい特性を含有するものが含まれる。植物および種子は、例えば、除草剤耐性、虫害抵抗性、改変油プロフィールまたは干ばつ耐性の形質を示すために遺伝子操作することができる。単一遺伝子形質転換イベントまたは形質転換イベントの組み合わせを含有する有用な遺伝子操作された植物および種子は、表Zにリストアップされる。表Zにリストアップされた遺伝子操作についての追加情報は、以下のデータベースから得ることができる:
http://www2.oecd.org/biotech/byidentifier.aspx
http://www.aphis.usda.go
http://gmoinfo.jrc.ec.europa.eu
【0251】
次の省略形が、次に来る表Zで用いられる:tol.は耐性であり、res.は抵抗性であり、SUはスルホニル尿素であり、ALSはアセト乳酸シンターゼであり、HPPDは、4-ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼであり、NAは、該当なし?である。
【0252】
【0253】
【0254】
【0255】
【0256】
【0257】
【0258】
【0259】
【0260】
本発明の化合物での遺伝子操作された植物および種子の処理は、相加超のまたは相乗効
果をもたらし得る。例えば、散布率の低減、活性スペクトルの拡大、生物/非生物ストレスへの増加した耐性または高められた貯蔵安定性は、遺伝子操作された植物および種子への本発明化合物の適用の単に単純な相加効果から期待されるものよりも大きい可能性がある。
【0261】
本発明の化合物はまた、種子を無脊椎有害生物から保護するための種子処理に有用である。本開示および特許請求の範囲との関連で、種子の処理は、種子を、本発明の組成物として典型的には調合されている、生物学的有効量の本発明の化合物と接触させることを意味する。この種子処理は、種子を無脊椎土壌有害生物から保護し、一般にまた、発芽中の種子から成長している芽生えの土壌と接触した根および他の植物部位を保護することができる。種子処理はまた、本発明の化合物または成長中植物内の第2活性成分の転流によって群葉の保護を提供し得る。種子処理は、特殊化形質を発現させるために遺伝学的に形質転換された植物がそれから発芽するであろう種子を含む、すべてのタイプの種子に適用することができる。代表的な例としては、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)毒素などの、無脊椎有害生物に対して毒性があるタンパクを発現させるもの、または、グリホサートに対する抵抗性を提供する、グリホサートアセチルトランスフェラーゼなどの除草剤抵抗性を発現させるものが挙げられる。本発明の化合物での種子処理はまた、種子から成長する植物の成長力を高めることができる。
【0262】
種子処理の一方法は、種子を蒔く前に本発明の化合物(すなわち、調合組成物としての)を種子に噴霧するかまたは振りかけることによる。種子処理のために調合される組成物は一般に、フィルム形成剤または固着剤を含む。それ故典型的には、本発明の種子コーティング組成物は、生物学的有効量の式1の化合物、そのN-オキシドまたは塩と、フィルム形成剤または固着剤とを含む。種子は、流動性懸濁液濃縮物を直接種子の回転床中へ噴霧し、次に種子を乾燥させることによってコートすることができる。あるいはまた、湿った粉末、溶液、サスポエマルジョン、乳化性濃縮物および水中エマルジョンなどの他の調合物タイプを、種子上に噴霧することができる。この方法は、種子上にフィルムコーティングを適用するのに特に有用である。様々なコーティング機および方法が、当業者に利用可能である。好適な方法には、P.Kosters et al,Seed Treatment:Progress and Prospects,1994 BCPC Mongraph No.57、およびそれにリストアップされている参考文献にリストアップされたものが含まれる。
【0263】
単独でおよび他の殺虫剤、殺線虫剤、および殺真菌剤と組み合わせての両方での、式1の化合物およびそれらの組成物は、トウモロコシ、つまりコーン、大豆、綿、穀物(例えば、小麦、オート麦、大麦、ライ麦およびイネ)、ジャガイモ、野菜ならびに菜種を含むが、それらに限定されない作物用の種子処理に特に有用である。
【0264】
種子処理に有用な混合物を提供するために式1の化合物と調合することができる他の殺虫剤には、アバメクチン、アセタミプリド、アクリナトリン、アミトラズ、アベルメクチン、アザジラクチン、ベンスルタップ、ビフェントリン、ブプロフェジン、カズサホス、カルバリル、カルボフラン、カルタップ、クロラントラニリプロール、クロルフェナピル、クロルピリホス、クロチアニジン、シアントラニリプロール、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、サイパーメトリン、アルファ-サイパーメトリン、ゼータ-サイパーメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ジエルドリン、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、エトフェンプロックス、エトキサゾール、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルベンジアミド、フルフェノクスロン、フルバリネート、ホルメタネート、ホスチアゼート、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、インドキサカルブ
、ルフェヌロン、メタフルミゾン、メチオカルブ、メソミル、メトプレン、メトキシフェノジド、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、オキサミル、ピメトロジン、ピレトリン、ピリダベン、ピリダリル、ピリプロキシフェン、リアノジン、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルホキサフロル、テブフェノジド、テトラメトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタップ-ナトリウム、トラロメトリン、トリアザメート、トリフルムロン、バチラス・チュウリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)デルタ-エンドトキシン、バチラス・チュウリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)の全菌株および核多核体病ウィルスの全菌株が含まれる。
【0265】
種子処理に有用な混合物を提供するために式1の化合物と調合することができる殺真菌剤には、アミスルブロム、アゾキシストロビン、ボスカリド、カルベンダジム、カルボキシン、シモキサニル、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジメトモルフ、フルアジナム、フルジオキソニル、フルキンコナゾール、フルオピコリド、フルオキサストロビン、フルトリアフォール、フルキサピロキサド、イプコナゾール、イプロジオン、メタラキシル、メフェノキサム、メトコナザール、ミクロブタニル、パクロブトラゾール、ペンフルフェン、ピコキシストロビン、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、セダキサン、シルチオファム、テブコナゾール、チアベンダゾール、チオファネート-メチル、チラム、トリフロキシストロビンおよびトリチコナゾールが含まれる。
【0266】
種子処理に有用な式1の化合物を含む組成物は、植物病原性真菌類もしくは細菌および/または線形動物などの土壌生まれ動物の有害な影響からの保護を提供する能力を有する細菌および真菌類をさらに含むことができる。殺線虫特性を示す細菌には、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・セレウス(Bacillus
cereus)、枯草菌(Bacillius subtiliis)および線虫寄生性細菌(Pasteuria penetrans)が含まれ得るが、それらに限定されない。好適なバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)菌株は、BioNemTMとして商業的に入手可能である菌株CNCM I-1582(GB-126)である。好適なバチルス・セレウス(Bacillus cereus)菌株は、菌株NCMM I-1592である。両バチルス(Bacillus)菌株は、米国特許第6,406,690号明細書に開示されている。殺線虫活性を示す他の好適な細菌は、B.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)IN937aおよび枯草菌(B.subtilis)菌株GB03である。殺真菌特性を示す細菌には、B.プミルス(B.pumilus)菌株GB34が含まれ得るが、それに限定されない。殺線虫特性を示す真菌種には、クワ暗斑病菌(Myrothecium verrucaria)、パエシロマイセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)およびプルプレオシリウム・リラシナム(Purpureocillium lilacinum)が含まれ得るが、それに限定されない。
【0267】
種子処理はまた、エルウィニア・アミロボーラ(Erwinia amylovora)などのある種の細菌植物病原菌から単離されるハーピン(harpin)と呼ばれる誘導因子タンパクなどの天然起源の1つもしくは複数の殺線虫剤を含むことができる。例は、N-HibitTM Gold CSTとして利用可能なHarpin-N-Tek種子処理技術である。
【0268】
種子処理はまた、ミクロ共生窒素固定細菌ダイズ根粒菌(Bradyrhizobium japonicum)などのマメ科植物-根結節性細菌の1つもしくは複数の種を含むことができる。これらの接種材料は、マメ科植物の根上での結節形成の開始の間にリゾビア細菌によって生産される根粒形成(Nod)因子である、1つもしくは複数のリポキトオリゴ糖(LCO)を任意選択的に含むことができる。例えば、Optimize(登
録商標)ブランド種子処理技術は、接種材料と組み合わせてLCO Promoter TechnologyTMを組み込んでいる。
【0269】
種子処理はまた、菌根真菌類による根定着のレベルを高めることができる1つもしくは複数のイソフラボンを含むことができる。菌根真菌類は、水、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩および金属などの栄養物の根吸収を高めることによって植物成長を向上させる。イソフラボンの例としては、ゲニステイン、ビオチャニンA、ホルモノネチン、ダイゼイン、グリシテイン、ヘスペレチン、ナリンゲニンおよびプラテンセインが挙げられるが、それらに限定されない。ホルモノネチンは、PHC Colonize(登録商標)AGなどの菌根接種材料製品中の活性成分として入手可能である。
【0270】
種子処理はまた、病原菌による接触後に植物中に全身獲得抵抗性を誘導する1つもしくは複数の植物活性化剤を含むことができる。そのような保護機構を誘導する植物活性化剤の例は、アシベンゾラル-S-メチルである。
【0271】
処理種子は典型的には、種子の100kg当たり約0.1g~1kg(すなわち、処理前の種子の約0.0001~1重量%)の量で本発明の化合物を含む。種子処理のために調合される流動性懸濁液は典型的には、約0.5~約70%の活性成分と、約0.5~約30%のフィルム形成付着剤と、約0.5~約20%の分散剤と、0~約5%の増粘剤と、0~約5%の顔料および/または染料と、0~約2%の消泡剤と、0~約1%の保存剤と、0~約75%の揮発性液体希釈剤とを含む。
【0272】
本発明の化合物は、無脊椎有害生物によって消費されるか、またはトラップ、餌ステーションなどのデバイス内で使用される餌組成物中へ組み込むことができる。そのような餌組成物は、(a)活性成分、すなわち生物学的有効量の式1の化合物、そのN-オキシド、または塩と;(b)1つもしくは複数の食品材料と;任意選択的に(c)誘引物質と、任意選択的に(d)1つもしくは複数の保湿剤とを含む顆粒の形態にあり得る。約0.001~5%活性成分と、約40~99%食品材料および/または誘引物質と;任意選択的に約0.05~10%保湿剤とを含む顆粒または餌組成物であって、非常に低い散布率で、特に直接接触によってよりもむしろ摂食によって致死である活性成分の用量で土壌無脊椎有害生物を駆除するのに有効である顆粒または餌組成物に注目すべきである。いくつかの食品材料は、食品源および誘引物質の両方として機能することができる。食品材料は、炭水化物、タンパク質および脂肪を含む。食品材料の例は、野菜粉、砂糖、デンプン、動物脂、植物油、酵母エキスおよび乳固形分である。誘引物質の例は、果実もしくは植物エキス、香料、または他の動物もしくは植物成分などの、付香剤および香味剤、フェロモンまたは標的無脊椎有害生物を誘引することが知られている他の試剤である。保湿剤、すなわち、湿気保持剤の例は、グリコールおよび他のポリオール、グリセリンおよびソルビトールである。アリ、シロアリおよびゴキブリからなる群から選択される少なくとも1つの無脊椎有害生物を駆除するために用いられる餌組成物(およびそのような餌組成物を利用する方法)に注目すべきである。無脊椎有害生物を駆除するためのデバイスは、本餌組成物と、餌組成物を受け入れるのに適合したハウジングとを含むことができ、ここで、ハウジングは、無脊椎有害生物が開口部を通過することを可能にするためのサイズの少なくとも1つの開口部を有し、そのため無脊椎有害生物はハウジングの外側の場所から餌組成物にアクセスすることができ、そしてここで、ハウジングは、無脊椎有害生物についての潜在的なまたは既知の活動の場所にまたはその近くに置かれるようにさらに適合させられている。
【0273】
本発明の一実施形態は、本発明の殺有害生物組成物(界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤と調合された式1の化合物、または式1の化合物と少なくとも1つの他の殺有害生物剤との調合混合物)を水で希釈する工程と、補助剤を任意選択的に添加して希釈組成
物を形成する工程と、無脊椎有害生物またはその環境を、有効量の前記希釈組成物と接触させる工程とを含む、無脊椎有害生物の駆除方法に関する。
【0274】
十分な濃度の本殺有害生物組成物を水で希釈することによって形成された噴霧組成物は、無脊椎有害生物を駆除するのに十分な効能を提供することができるが、別々に調合された補助剤生成物をまた、空気圧縮タンク混合物に添加することができる。これらの追加の補助剤は、「噴霧補助剤」または「タンクミックス補助剤」として一般に知られ、殺有害生物剤の性能を向上させる、または噴霧混合物の物理的特性を変えるために空気圧縮タンクで混合される任意の物質を含む。補助剤は、界面活性剤、乳化剤、石油ベースの作物油、作物由来種油、酸性化剤、緩衝剤、増粘剤または消泡剤であり得る。補助剤は、効能(例えば、生物学的利用率、付着性、浸透性、カバレージの一様性および保護の耐久性)を高めるために、または不適合性、発泡、ドリフト、蒸発、気化および分解に関連した噴霧適用問題を最小限にするかもしくは排除するために使用される。最適性能を得るために、補助剤は、活性成分、調合物および標的(例えば、作物、害虫)の特性に関して選択される。
【0275】
噴霧補助剤の中で、作物油を含む油、作物油濃縮物、植物油濃縮物およびメチル化種油濃縮物が、場合によりより均一なおよび一様な噴霧沈着物を促進することによって、殺有害生物剤の効能を向上させるために最も一般的に使用される。油または他の水と混ざらない液体によって潜在的に引き起こされる植物毒性が懸念される状況では、本発明の組成物から調製される噴霧組成物は一般に、油ベースの噴霧補助剤を含有しないであろう。しかしながら、油ベースの噴霧補助剤によって引き起こされる植物毒性が商業的に重要でない状況では、本発明の組成物から調製される噴霧組成物は、無脊椎有害生物の駆除、ならびに雨堅牢性を潜在的にさらに高めることができる、油ベースの噴霧補助剤をまた含有することができる。
【0276】
「作物油」と特定される製品は典型的には、95~98%パラフィンまたはナフサベースの石油と、乳化剤として機能する1~2%の1つもしくは複数の界面活性剤とを含有する。「作物油濃縮物」と特定される製品は典型的には、80~85%の乳化性石油ベースの油と、15~20%の非イオン界面活性剤とからなる。「植物油濃縮物」と正しく特定される製品は典型的には、80~85%の植物油(すなわち、最も一般的には綿、亜麻仁、大豆またはヒマワリからの、種油または果実油)と、15~20%の非イオン界面活性剤とからなる。補助剤性能は、植物油を、植物油に典型的には誘導される脂肪酸のメチルエステルで置き換えることによって向上させることができる。メチル化種油濃縮物の例としては、MSO(登録商標)Concentrate(UAP-Loveland Products,Inc.)およびPremium MSO Methylated Spray Oil(Helena Chemical Company)が挙げられる。
【0277】
噴霧混合物に添加される補助剤の量は一般に、約2.5容積%を越えず、より典型的にはその量は、約0.1~約1容積%である。噴霧混合物に添加される補助剤の散布率は典型的には、1ヘクタール当たり約1~5Lである。噴霧補助剤の代表例としては、Adigor(登録商標)(Syngenta)液体炭化水素中の47%メチル化菜種油、Silwet(登録商標)(Helena Chemical Company)ポリアルキレンオキシド変性ヘプタメチルトリシロキサンおよびAssist(登録商標)(BASF)83%パラフィンベースの鉱油中の17%界面活性剤ブレンドが挙げられる。
【0278】
本発明の化合物は、他の補助剤なしで適用することができるが、ほとんどの場合適用は、好適なキャリア、希釈剤、および界面活性剤とともに、そして場合により考えられる最終用途に依存して植物と組み合わせて1つもしくは複数の活性成分を含む調合物の適用であろう。適用の一方法は、本発明の化合物の水分散系または精製油溶液を噴霧する工程を
含む。スプレー油、スプレー油濃縮、散布機ステッカー、補助剤、他の溶媒、およびピペロニルブトキシドなどの相乗剤との組み合わせは多くの場合、化合物効能を高める。非農学的使用のためにはそのような噴霧は、ポンプを用いてか、加圧容器、例えば、加圧エアゾールスプレー缶からそれを放つことによってかのどちらかで、缶、ボトルまたは他の容器などの噴霧容器から適用することができる。そのような噴霧組成物は、様々な形態、例えば、噴霧、ミスト、泡、煙または霧を取ることができる。そのような噴霧組成物はしたがって、場合によっては、噴射剤、発泡剤などをさらに含むことができる。生物学的有効量の本発明の化合物または組成物とキャリアとを含む噴霧組成物に注目すべきである。そのような噴霧組成物の一実施形態は、生物学的有効量の本発明の化合物または組成物と噴射剤とを含む。代表的な噴射剤には、メタン、エタン、プロパン、ブタン、イソブタン、ブテン、ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ペンテン、ハイドロフルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、ジメチルエーテル、および前述の混合物が含まれるが、それらに限定されない。個々にもしくは組み合わせて含む、蚊、ブヨ(black flies)、サシバエ、メクラアブ、ウマバエ、カリバチ、イエロー・ジャケット、スズメバチ、マダニ、クモ、アリ、ブヨ(gnats)などからなる群から選択される少なくとも1つの無脊椎有害生物を駆除するために使用される噴霧組成物(およびスプレー容器から分配されるそのような噴霧組成物の利用方法)に注目すべきである。
【実施例】
【0279】
本発明の生物学的実施例
以下の試験は、特定の有害生物に関する本発明の化合物の駆除効能を実証する。「駆除効能」は、著しく低下した摂食をもたらす無脊椎有害生物成長の阻害(死亡を含む)を表す。しかしながら、本化合物によって与えられる有害生物駆除防護は、これらの種に限定されない。化合物説明については索引表A~Bを参照されたい。
【0280】
試験A~Dのための調合物および噴霧方法論
試験化合物を、10%アセトンと、90%水と、アルキルリールポリオキシエチレン、遊離脂肪酸、グリコールおよびイソプロパノールを含有する300ppmのX-77(登録商標)Spreader Lo-Foam Formula非イオン界面活性剤(Loveland Industries,Inc.Greeley,Colorado,USA)とを含有する溶液を使用して調合した。調合化合物を、各試験ユニットの最上部の1.27cm(0.5インチ)上に配置された1/8JJカスタムボディのSUJ2噴霧器ノズル(Spraying Systems Co.Wheaton,Illinois,USA)を通して1mLの液体で適用した。試験化合物を、示される速度で噴霧し、各試験を3回反復した。
【0281】
試験A
接触および/または浸透性手段によってモモアカアブラムシ(ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae)(Sulzer))の駆除を評価するために、試験ユニットは、中に12~15日齢ラディッシュ植物入りの小さい蓋のない容器からなった。これに、培養植物から切り取られた葉の一片上で30~40のアブラムシを試験植物の葉上に置くことによって事前にはびこらせた(カット葉法)。アブラムシは、葉片が乾燥するにつれて試験植物上へ移動した。事前まん延後に、試験ユニットの土壌を砂の層で覆った。
【0282】
試験化合物を調合し、250および/または50ppmで噴霧した。調合試験化合物の噴霧後に、各試験ユニットを1時間乾燥するに任せ、次に黒い遮蔽キャップを最上部上に置いた。試験ユニットを、19~21℃および50~70%相対湿度で成長チャンバー中に6日間保持した。各試験ユニットを次に、昆虫死亡率について目視評価した。
【0283】
250ppmで試験された式1の化合物のうち、下記が少なくとも80%死亡率をもた
らした:3、10、11、12、14、15、20、22、23、30、52および54。
【0284】
50ppmで試験された式1の化合物のうち、下記が少なくとも80%死亡率をもたらした:10、11、12、14および20。
【0285】
試験B
接触および/または浸透性手段によってワタメロンアブラムシ(アフィス・ゴシッピー(Aphis gossypii)(Glover))の駆除を評価するために、試験ユニットは、中に6~7日齢ワタの木入りの小さい蓋のない容器からなった。これに、カット葉法による葉の一片上で30~40の昆虫で事前にはびこらせ、試験ユニットの土壌を砂の層で覆った。
【0286】
試験化合物を調合し、250および/または50ppmで噴霧した。噴霧後に、試験ユニットを、19℃および70%相対湿度で6日間成長チャンバー中に維持した。各試験ユニットを次に、昆虫死亡率について目視評価した。
【0287】
250ppmで試験された式1の化合物のうち、下記が少なくとも80%死亡率をもたらした:15、22、23、36、42、46、47、48、51、54および55。
【0288】
試験C
接触および/または浸透性手段によってミカンキイロアザミウマ(フランクリニエラ・オクシデンタリス(Frankliniellla occidentalis)(Pergande))の駆除を評価するために、試験ユニットは、中に5~7日齢Soleil豆植物入りの小さい蓋のない容器からなった。
【0289】
試験化合物を調合し、250ppmで噴霧した。噴霧後に、試験ユニットを1時間乾燥するに任せ、次に22~27の成虫アザミウマを各ユニットに添加した。黒い遮蔽キャップを、最上部上に置き、試験ユニットを25℃および45~55%相対湿度で6日間保持した。
【0290】
250ppmで試験された式1の化合物のうち、下記が非常に良好~優れたレベルの駆除効能(30%以下の植物損害および/または100%死亡率)を提供した:10、11、12、13、15、16、17、19、20、22および23。
【0291】
試験D
接触および/または浸透性手段によってワタコナジラミ(ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)(Gennadius))の駆除を評価するために、試験ユニットは、中に12~14日齢ワタの木入りの小さい蓋のない容器からなった。噴霧適用の前に、両子葉を植物から除去して、1つの本葉をアッセイのために残した。成虫コナジラミに、植物上に卵を産ませ、次に試験ユニットから取り出した。少なくとも15個の卵がはびこっているワタの木を噴霧のための試験にかけた。
【0292】
試験化合物を調合し、250および/または50ppmで噴霧した。噴霧後に、試験ユニットを1時間乾燥するに任せた。シリンダーを次に取り除き、ユニットを成長チャンバーに持ち込み、28℃および50~70%相対湿度で13日間保持した。各試験ユニットを次に、昆虫死亡率について目視評価した。
【0293】
250ppmで試験された式1の化合物のうち、下記が少なくとも50%死亡率をもたらした:21、38、52および54。