(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-22
(45)【発行日】2022-10-03
(54)【発明の名称】空気清浄機
(51)【国際特許分類】
F24F 8/80 20210101AFI20220926BHJP
F24F 8/22 20210101ALI20220926BHJP
F24F 8/167 20210101ALI20220926BHJP
A61L 9/00 20060101ALI20220926BHJP
A61L 9/20 20060101ALI20220926BHJP
【FI】
F24F8/80 160
F24F8/80 145
F24F8/80 110
F24F8/22
F24F8/167
A61L9/00 C
A61L9/20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021114385
(22)【出願日】2021-07-09
(62)【分割の表示】P 2018554739の分割
【原出願日】2017-03-29
【審査請求日】2021-07-09
(31)【優先権主張番号】10-2016-0047138
(32)【優先日】2016-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506029004
【氏名又は名称】ソウル バイオシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL VIOSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】65-16,Sandan-ro 163 Beon-gil,Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョン ラク
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ジェ ハク
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-537294(JP,A)
【文献】中国実用新案第204611988(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第104329744(CN,A)
【文献】実開昭60-010648(JP,U)
【文献】特開2016-034602(JP,A)
【文献】特表2013-539742(JP,A)
【文献】韓国登録実用新案第20-0406806(KR,Y1)
【文献】韓国公開特許第10-2009-0049915(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 8/80
F24F 8/22
F24F 8/167
A61L 9/00
A61L 9/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の空気を内部に流入させるための吸気ホールが形成されるボディーと、
前記ボディーの上部が下側から挿入される、金属で形成されるケーシングと、
前記ケーシングの内部に配置され、空気を流動させるための流動生成機構と、
前記吸気ホールと前記流動生成機構との間に該当する前記ボディーの部分に配置され、空気を浄化するためのフィルターと、
前記吸気ホールと前記流動生成機構との間に該当する前記ボディーの一側壁と前記ケーシングの内側との間に配置されるプリント回路基板と、
前記一側壁を覆う部分に対応する前記ケーシングの
一側面に形成されるスイッチ露出ホールを介して一部分が前記ケーシングの外部に露出する静電容量スイッチと
、
を含む、空気清浄機。
【請求項2】
前記静電容量スイッチは、前記
スイッチ露出ホールを介して露出するタッチ突起と、前記タッチ突起と前記
プリント回路基板との間に配置され、これらを電気的に連結するための伝導性ガスケットと、を含む、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
前記伝導性ガスケットは、直方体の形状の原状回復能力を有するフォーム部材と、前記フォーム部材の周囲を取り囲む伝導性テープと、を含む、請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項4】
前記伝導性ガスケットと接触する前記タッチ突起の表面は曲面である、請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項5】
前記
スイッチ露出ホールを含むように形成される平面上で見たとき、前記タッチ突起の幅は、前記伝導性ガスケットの幅よりさらに大きく形成される、請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項6】
前記ケーシングの前記
スイッチ露出ホールを定義する周囲部分の内側にはラウンド部が形成される、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項7】
前記ボディーの一側壁から突出し、自由端部が前記ケーシングの内側表面に密着し得るように延長された支持フィンをさらに含む、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項8】
前記ボディーの上部の下端部には厚肉部が形成される、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項9】
前記ボディーは、前記上部の下端に固定的に連結される固定部を含み、前記上部と前記固定部との連結部分において、前記固定部は、前記上部に比べて外側の側方向にさらに突出して段差部を形成する、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項10】
前記上部が前記ケーシング内に挿入された状態で、前記ケーシングの下端は前記段差部の上端に接触する、請求項9に記載の空気清浄機。
【請求項11】
前記ボディーは、前記上部の下端に固定的に連結される固定部を含み、前記固定部の内側には
、前記フィルターが装着されるレール部材が形成される、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項12】
前記フィルターは、第1フィルター及び第2フィルターを含み、
前記ボディーは、前記上部の下端に固定的に連結される固定部を含み、前記固定部の内側には、前記第1フィルターが装着されるレール部材が形成され、
前記レール部材の上部に形成され、
前記第2フィルターを収容するガイド部をさらに含む、請求項11に記載の空気清浄機。
【請求項13】
前記
第2フィルターの上側に配置され、
前記第2フィルターに紫外線を照射するUVモジュールをさらに含む、請求項12に記載の空気清浄機。
【請求項14】
前記
第2フィルターは光触媒フィルターである、請求項13に記載の空気清浄機。
【請求項15】
前記固定部に着脱可能に結合されるカバーを含む、請求項
9に記載の空気清浄機。
【請求項16】
前記固定部に着脱可能に結合されるカバーを含む、請求項11に記載の空気清浄機。
【請求項17】
前記カバーはガイドバーを含み、前記カバーは、前記ガイドバーと前記レール部材との締結を通じて前記固定部に結合される、請求項
16に記載の空気清浄機。
【請求項18】
前記カバーの上端と前記ケーシングの下端とが互いに当接する部分に隣接するように、前記ボディーの内側に配置される光遮断部材をさらに含む、請求項
16に記載の空気清浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄機に関し、より具体的には、小型空気清浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、空気清浄機は、空気をファンなどの送風機を用いて流動させ、多様なフィルター、例えば、プレフィルター(prefilter)、脱臭フィルター、HEPAフィルターなどに通過させることによって、空気中の汚染物質、例えば、微細ホコリ、細菌、ホルムアルデヒドなどのVOCs(揮発性有機化合物)などを除去する。
【0003】
特に、近年では、室内空間の家具、事務用品、家電製品、新居の塗料、インテリア用品、自動車内装材、トイレなどで空気汚染物質が放出され得ることが分かったことにより、室内空気質に対する関心がさらに高まっている。したがって、家庭のみならず、事務所、車両などでも設置の煩わしさがなく簡便に使用可能で、且つ室内空間を多く占めない小型空気清浄機に対する需要が大きく増加している。
【0004】
一方、近頃では、半導体技術の発展に伴い、紫外線発光ダイオードの効率が向上し、生産コストが低下したので、脱臭フィルターとして光触媒フィルターが広く使用されている。光触媒フィルターは、発泡金属や多孔性金属材のように空気を通し得る材質に、光触媒物質、例えば、TiO2、ZnO、ZrO2又はWO3などがコーティングされたものであって、紫外線が照射されると水酸化ラジカルを生成させ、汚染物質又は悪臭物質を分解させることができる。このような光触媒フィルターは、一定の使用時間後に洗浄などを通じて再使用され得る。
【0005】
ところが、従来の小型空気清浄機の場合、脱臭フィルター又はプレフィルターなどのように再使用が可能なフィルターを空気清浄機の外部に取り出すためのケースの分解作業が難しい構造になっているため、分解が容易で、且つフィルターの交替又は着脱が容易な構造の空気清浄機が必要とされている。
【0006】
また、小型空気清浄機の場合、机の上などのように狭い空間で使用できるようにサイズが小さく、内部に空気流動通路などがあるので、内部に配置されるプリント回路基板(Printed Circuit Board;PCB)などの配置空間が狭いだけでなく、空気清浄機の電源スイッチなどのスイッチの作動が軽く行われなければならない。すなわち、プッシュ型スイッチ、シーソー型スイッチ、トリガースイッチなどは、作動時に空気清浄機が動いたり、倒れたりしてしまうという問題を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した問題を解消するために、本発明は、空気清浄機内部のフィルターの交替や着脱が容易に行われるように分解が容易で、且つフィルターの着脱が簡便な空気清浄機を提供する。
【0008】
また、本発明は、スイッチが軽いタッチによって作動できる空気清浄機を提供する。
【0009】
また、本発明は、製品の組立作業が容易で、且つ不良の発生を減少できる構造を有する空気清浄機を提供する。
【0010】
本発明の効果はこれに限定されず、その他の効果も、後述する本発明の構成から導出可能であり、当業者が理解可能である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一様態によると、外部空気が流入する吸気ホールが形成されるボディーと、前記ボディーの上部が挿入されるケーシングと、前記ケーシングの内部に装着され、空気を流動させるためのファンと、前記吸気ホールの下流側に該当する前記ボディーの部分に配置されるフィルターと、を含む空気清浄機であって、前記ボディーは下部に着脱可能に設けられるカバーを含む空気清浄機が提供される。
【0012】
本発明の第2様態によると、外部空気が流入する吸気ホールが形成されるボディーと、前記ボディーの上部が挿入されるケーシングと、前記ケーシングの内部に装着され、空気を流動させるためのファンと、前記吸気ホールの下流側に該当する前記ボディーの部分に配置されるフィルターと、を含む空気清浄機であって、前記金属ケーシングの一側面に配置される静電容量スイッチを含む空気清浄機が提供される。
【0013】
本発明の更に他の様態によると、第2様態による空気清浄機において、前記ケーシングに挿入される前記ボディーの挿入部に突出するように形成される支持フィンを含む空気清浄機が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施形態に係る空気清浄機の前方側分解斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る空気清浄機のボディーの概略的な後方側斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る空気清浄機の
図1のIII-III線に沿った概略的な断面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る空気清浄機のスイッチ作動部の概略的な平面図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る空気清浄機の静電容量スイッチ部分の概略的な部分断面図である。
【
図6】本発明の他の実施形態に係る空気清浄機の静電容量スイッチ部分の概略的な部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について説明する。下記の実施形態に対する説明は、本発明の理解を促進するためのものであって、本発明を限定するためのものではない。
【0016】
図1には、本発明の一実施形態に係る空気清浄機の前方側分解斜視図が示され、
図2には、本発明の一実施形態に係る空気清浄機のボディーの後方側斜視図が概略的に示され、
図3には、
図1のIII-III線に沿った本発明の一実施形態に係る空気清浄機の組立状態の概略的な断面図が示されている。
【0017】
図1に示したように、本発明の一実施形態に係る空気清浄機100は、吸気ホール45が形成されるボディー4と、ボディー4の上部が挿入されるケーシング1と、ケーシング1の内部に配置され、ケーシング1の外部空気を流動させるためのファン7と、吸気ホール45の下流側に該当するボディー4部分に配置され、流動空気が通過するフィルター10、6又は8とを含む。
【0018】
ボディー4は、例えば、ABS(アクリロニトリル ブタジエン スチレン)樹脂などの樹脂材料で形成されてもよく、図示したように、略四角柱の形状を有してもよいが、これに限定されることなく、例えば、円柱又は円錐台の形状などを有してもよい。
【0019】
また、ボディー4は、下部には露出部9を含み、上部にはケーシング1内に挿入される挿入部42を含む。露出部9と挿入部42との連結部には、ボディー4の挿入部42がケーシング1に挿入されたとき、ケーシング1の下端と密着し得る段差部48が形成されてもよい。
【0020】
露出部9は、挿入部42と固定的に連結されている固定部41と、この固定部41に着脱可能に連結されるカバー19とを含む。固定部41及びカバー19には、図示したように、空気清浄機100の外部空気を内部に流動させるための吸気ホール45が形成されてもよいが、吸気ホール45の位置や形状などがこれに限定されることはなく、例えば、吸気ホール45が露出部9の側面などに形成されてもよい。
【0021】
固定部41の内部には、
図2に示すように、プレフィルター10が装着され得るレール部材49が設けられてもよい。レール部材49は、その断面がI字状であってもよく、固定部41の内側両側部に向かい合う一対に配置されてもよい。レール部材49は、互いに向かい合う内側レール249と、外側に向かう外側レール149とに区分され得る。内側レール249には、プレフィルター10のメッシュ11を支持するフレーム111が着脱可能に嵌められる。また、外側レール149には、カバー19が固定部41に装着されるときにカバー19のガイドバー79が着脱可能に嵌められるので、カバー19を正確に整列させることができ、また、後述するねじ締結作業時におけるカバー19の動きを防止し、ねじ締結作業が円滑になり得る。
【0022】
また、固定部41内部のレール部材49の上側にはガイド部349が互いに向かい合うように一対に形成され得るので、光触媒フィルター6がレール部材49の上側とガイド部349との間に着脱可能に挿入され得る。光触媒フィルター6の上側には、光触媒フィルター6に紫外線を照射し、光触媒フィルター6を活性化させるUVモジュール8が配置されてもよい。UVモジュール8は、回路基板と、この回路基板の下面に付着した発光素子とを含む。発光素子としては、例えば、388nm以下の波長、又は、光触媒効率を考慮した上で、365nm以下の波長の紫外線を照射するものが使用されてもよい。
【0023】
露出部9のカバー19は固定部41に着脱可能に連結可能であり、装着時に、上述したように、カバー19のガイドバー79がレール部材49の外側レール149に挿入されてもよい。カバー19の下側コーナーにはコーナーフランジ89が設けられてもよい。
【0024】
ボディー4の下端と底カバー12は底カバー12の下側面から締結され、このとき、これらは、固定部41の装着フランジ122に締結されるスクリューなどの締結部材(
図3参照)によって結合されてもよい。このとき、スクリューの一部はカバー19のコーナーフランジ89に連結され得るので、カバー19が固定部41から取り外されることを防止する。底カバー12の上面には電源PCB13が固定されてもよく、電源PCB13には、
図3に示したように、外部電源との連結のためのコネクタ131が連結されてもよく、この場合、カバー19には、コネクタ131を露出させるための切欠部及び貫通孔が形成されてもよい。
【0025】
また、ボディー4の内部には、
図2に示したように、固定部41と挿入部42との連結部分に水平に一定幅を有する内部壁449が形成され得るので、光触媒フィルター6をその上側でガイドすることができる。
【0026】
ボディー4の挿入部42は、
図1に示したように、ケーシング1の内部に挿入される部分であって、一側部、例えば、前方側部には、空気清浄機100の電源の分配などに使用されるPCB5を収容するためのPCB装着部43が凹状に形成されてもよい。PCB5は、PCB装着部43に設けられたねじ締結部にスクリューなどを通じて固定されてもよく、PCB装着部43に固定されると、
図3に示したように、ケーシング1と一定の間隔を置いて離隔する。この間隔には、後述するように、ケーシング1の内部表面に付着し得るスイッチ作動部2とPCB5とを電気的に連結する伝導性ガスケット70が配置され、これらは静電容量スイッチ29を構成する。
【0027】
また、PCB装着部43には、
図3に示したように、ケーシング1の内側表面に自由端部が密着する支持フィン44が設けられる。支持フィン44は、図示したように、PCB5に形成された貫通孔を貫通して突出してもよく、水平方向に幅を有して弾性力を発生できる薄い板状であってもよい。支持フィン44は伝導性ガスケット70の下側に配置され、空気清浄機100の組立工程中に挿入部42がケーシング1に挿入されるとき、PCB5に付着した伝導性ガスケット70の自由端部がケーシング1の内側壁に偏って下側に押されることを抑制することによって、空気清浄機100の組立工程が円滑になり得る。また、挿入部42がケーシング1に挿入された後、支持フィン44の自由端がケーシング1の内側表面に密着しながら押す力を作用させ得るので、段差部48と後述する厚肉部47との協力によってケーシング1のボディー4に対する位置が精密に整列されて維持され得る。
【0028】
本実施形態において、支持フィン44は平らな形状であるが、これに限定されることなく、挿入部42がケーシング1内に挿入されたとき、伝導性ガスケット70が下側に押されることを防止できる構成であればいずれの形状も可能である。
【0029】
また、PCB装着部43には、電源PCB13及びUVモジュール8などとの電気的連結のための配線が通過し得る貫通孔が形成されてもよい。
【0030】
挿入部42の上面46には気流を通過させるための穴246が形成されている。また、上面46のコーナーには挿入突起146が設けられ、この挿入突起146は、ファン7の下側面コーナーに形成される対応する凹部に嵌められてもよい。その結果、ファン7の上面46に対する整列が容易に行われて維持され得るので、
図3に示したように、ファン7を挿入部42の上面46にスクリューなどの締結部材を使用して固定する作業が容易に実施され得る。
【0031】
挿入部42の内部には、
図2に示したように、両側壁にUVモジュール8が装着され得る支持壁242及び係止片342が設けられてもよい。UVモジュール8の基板が支持壁242と係止片342との間に挿入されると、UVモジュール8は、
図3に示したように光触媒フィルター6の上側中央部に位置し得るので、光が光触媒フィルター6に均一に照射され得る。挿入部42の内部表面には、UVモジュール8から放出される光、例えば、388nm以下の波長、又は、光触媒効率を考慮した上で、365nm以下の波長の光の反射率を高めるための反射層(図示せず)がコーティングされてもよい。
【0032】
また、挿入部42の後方下端には厚肉部47が形成されてもよい。厚肉部47は、
図2に示したように、他の部分に比べて一定の垂直長さ方向にわたって後方側又は側方向にやや突出し得るので、組立状態で他の部分がケーシング1の内側表面との間に間隙を有し得る一方、厚肉部47はケーシング1の内側表面に堅固に密着可能であり、挿入部42の前方側に延長された支持フィン44との協力を通じてケーシング1との整列精密度及び堅固性を高めて維持し、組み立てられた空気清浄機100の一体性を高めることができる。
【0033】
挿入部42に挿入されるケーシング1は、例えば、アルミニウムで形成されてもよく、全体の形状は、ボディー4に対応する、
図1に示した四角柱の形状を有してもよいが、これに限定されるものではない。ケーシング1の上端及び下端は全て開放されており、ケーシング1の上端には、排気カバー14が装着されるときに嵌められた後で係止され得る、
図3に示した段部が形成されてもよい。
【0034】
ケーシング1は、内側サイズが挿入部42の外側サイズよりやや大きいので、組立後のケーシング1の内面と挿入部42との間に微細な間隙、例えば、0.2mm~0.4mm程度の間隔があり得るが、上述したように、支持フィン44、厚肉部47及び段差部48の協力作用により、ケーシング1が挿入部42に揺らぐことなく連結され得る。
【0035】
ケーシング1の前方側壁には、静電容量スイッチ29を構成するスイッチ作動部2のタッチ突起21を露出させるためのスイッチ露出ホール15が形成される。スイッチ露出ホール15の上側には、光透過部材3が挿入され得る装着ホール16がさらに形成されてもよい。この光透過部材3は、PCB5に設けられた発光素子31の光を透過及び散乱させることによって、空気清浄機100のオン/オフなどの作動状態を表示することができる。
【0036】
スイッチ作動部2は、
図4に示したように、スイッチ露出ホール15を介してケーシング1の外部に露出し、ユーザーの指などでタッチできるタッチ突起21を含み、また、
図4のように、タッチ突起21の周囲に水平に延長され、ケーシング1の内側表面に付着し得る付着部22を含んでもよい。また、付着部22には、光透過部材3が嵌められる装着ホール23が形成されてもよい。また、付着部22には、支持フィン44がタッチ突起21に隣接して配置できるように切欠部25が形成されてもよい。
【0037】
また、タッチ突起21は、人体の接触がある場合、人が持つ静電容量を伝導性ガスケット70に伝達するためのものであって、例えば、アクリル、ガラス又はゴムなどで作られてもよい。静電容量がタッチ突起21から前記伝導性ガスケット70に伝達されると、伝導性ガスケット70でタッチシグナルが発生する。タッチ突起21に接触する伝導性ガスケット70部分の反対側部分は、PCB5に付着して接触し得る。
【0038】
図5を参照してタッチ突起21及び伝導性ガスケット70についてより詳細に説明すると、ケーシング1のスイッチ露出ホール15を介してタッチ突起21の上面(又は露出した表面)がケーシング1の外側表面と略一平面をなすように配置されてもよい。タッチ突起21の露出した上面の反対側面である接触面24は伝導性ガスケット70に密着している。接触面24は平らな面に形成されてもよいが、接触面積を増加させるために、例えば、図示したように凹状の曲面に形成されてもよい。この場合、接触する伝導性ガスケット70の側面は、凹状の接触面24に対応して凸状の面に形成されてもよく、その結果、二つの面の接触面の広さが増加し得るので、静電容量の伝達がより円滑になり得る。
【0039】
また、伝導性ガスケット70は、例えば、直方体の形状のウレタン又はスポンジなどのように収縮及び原状回復能力を有するフォーム部材71と、フォーム部材71の周囲を取り囲むように付着した伝導性テープ72とを含んでもよい。しかし、伝導性ガスケット70がこれに限定されることはなく、多様な構成及び材料を通じて形成され得る。また、伝導性テープ72は、
図3又は
図5のように、垂直方向断面でのみフォーム部材71の周囲を取り囲むように配置されてもよい。
【0040】
伝導性ガスケット70は、組立時に接触面24に押されることによってやや圧縮した状態であり、接触面24に密着した側の反対側は、PCB5の電極に、例えば、伝導性接着剤などを通じて固定的に付着していてもよい。
【0041】
図5に示したように、伝導性ガスケット70の幅W2は、スイッチ露出ホール15の幅
W1より小さく形成され、静電容量スイッチ29の作動安定性又は正確性を向上させることができる。すなわち、ケーシング1がアルミニウムなどの金属で製造されたとしても、静電容量スイッチ29が安定的且つ正確に作動し得る。
【0042】
一方、静電容量スイッチ29の作動正確性又は安定性を高めるために、
図6に示したように、ケーシング1のスイッチ露出ホール15の周囲の壁にラウンド部101がケーシング1の内側に向かうように形成されてもよい。
【0043】
ケーシング1の上端に配置される排気カバー14には、ファン7によって吐出される空気を空気清浄機100の外部に排出させるための空気吐出部114が設けられる。排気カバー14の下側表面の2つのコーナー(
図1で後方側に配置されるコーナー)にはスクリュー締結部214が延長されてもよい。排気カバー14は、ファン7がボディー4の上面46に設けられた挿入突起146に連結されるように配置され、前側の2つのコーナーにファン7の上部から締結されるスクリューによって固定された状態で、挿入部42の上面46の下部からスクリュー314を貫通させてスクリュー突出部214に締結させることによってケーシング1の上端に固定され得る。
【0044】
ケーシング1の下端の内側には、
図3に示したように、光遮断部材20が配置されてもよい。光遮断部材20は、ケーシングとカバー19との間にあり得る間隙にUVモジュール8から照射された光が漏れることを遮断するためのものであって、不透光性フィルムなどで作られてもよく、光触媒フィルター6の後方側に、そして、ケーシング1の下端とカバー19の上端とが互いに当接する部分をカバーするよう配置されてもよい。
【0045】
以下では、上述した構成を有する空気清浄機100のフィルターの交替作業について説明する。
【0046】
まず、底カバー12の下面からカバー19のコーナーフランジ89に締結されているスクリューを解除した後、カバー19を後方に引っ張ることによってカバー19を固定部41から除去する。
【0047】
次に、プレフィルター10及び光触媒フィルター6は、レール部材49及び光触媒フィルターガイド部349から引っ張ることによってボディー4の外部に引き出すことができる。このように引き出されたフィルター10、6は、水などで洗浄・乾燥された後、再びボディー4のレール部材49及び光触媒フィルターガイド部349に装着され得る。
【0048】
フィルターが再び装着された後、カバー19を除去した工程と反対の工程でカバー19を固定部41に固定することができる。
【0049】
上述したように、本発明の一実施例に係る空気清浄機によると、分解が容易で、且つフィルターの除去及び装着作業が容易であるだけでなく、静電容量スイッチの使用により、空気清浄機の位置をそのまま維持した状態でも電源のオン/オフなどの作動が可能になる。また、支持フィンをPCB装着部に配置することによって、空気清浄機の組立作業時に、静電容量スイッチを構成する伝導性ガスケットがケーシングに係止されて外側に出る現象を防止し、品質及び生産性を向上させることができる。一方、当業者であれば、上述した構成から得られる言及していない効果に対しても理解可能であろう。
【0050】
以上で説明した本発明の実施形態は、本発明の理解を促進するためのものであって、当業者が容易に変更及び修正できる事項(例えば、排気カバーに空気吐出部があるが、代案的に又は追加的にケーシングの側面などに空気吐出部が形成されることなど)が、本発明の範囲を逸脱しない範囲でこの実施形態で行われることは自明である。
【符号の説明】
【0051】
100:空気清浄機、1:金属ケーシング、10:プレフィルター、12:底カバー、14:排気カバー、15:スイッチ露出ホール、19:カバー、2:スイッチ作動部、20:光遮断部材、21:タッチ突起、22:付着部、24:接触面、29:静電容量スイッチ、4:ボディー、41:固定部、44:支持フィン、5:PCB、6:光触媒フィルター、7:ファン、70:伝導性ガスケット、8:UVモジュール