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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-22
(45)【発行日】2022-10-03
(54)【発明の名称】ビデオゲームにおける行動奨励
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/798 20140101AFI20220926BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20220926BHJP
   A63F 13/75 20140101ALI20220926BHJP
【FI】
A63F13/798
A63F13/69
A63F13/75
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021506548
(86)(22)【出願日】2020-01-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-19
(86)【国際出願番号】 GB2020050175
(87)【国際公開番号】W WO2021152277
(87)【国際公開日】2021-08-05
【審査請求日】2021-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】517084612
【氏名又は名称】スクウェア エニックス、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SQUARE ENIX,LTD.,
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】クムタ ボルトズ
(72)【発明者】
【氏名】ノワコウスキイ ピオトル
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-199970(JP,A)
【文献】特開2015-188650(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0219001(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0003305(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ装置によって実行されるプログラムを含むコンピュータ可読記録媒体であって、前記プログラムは、プレイヤが操作するキャラクタを仮想ゲーム世界で制御することで進行するビデオゲームを提供するものであり、前記プログラムは、前記コンピュータ装置を、
プレイヤによって操作されるキャラクタを生成するキャラクタ生成装置と、
前記キャラクタは、ゲーム世界内にある複数のキャラクタクラスの1つであり、各キャラクタクラスは少なくとも1つの対応する行動習性を有し、
プレイヤが制御する、キャラクタの行動特徴を評価し、該評価した行動特徴が、キャラクタクラスに対応した行動習性それぞれの所定条件を満たすかどうかを決定するキャラクタ行動モニタリング装置と
評価した行動特徴が各所定の条件を満たす時、正の指標を生成し、評価した行動特徴が各所定の条件を満たさない時、負の指標を生成する、これらの内、少なくとも1つを生成する報酬生成装置、
として機能させ
前記報酬生成装置は、正の指標が生成されると指標数値を増加させ、該指標数値が正の閾値に等しくなると、プレイヤに対して報酬を発行する、及び/又は、負の指標が生成されると指標数値を減少させ、該指標数値が負の閾値に等しくなると、プレイヤに対して罰を発行するものであり、
前記報酬生成装置は、前記報酬又は前記罰を発行した場合、前記指標数値をリセットすることを特徴とする、コンピュータ可読記録媒体。
【請求項2】
コンピュータ装置によって実行されるプログラムを含むコンピュータ可読記録媒体であって、前記プログラムは、プレイヤが操作するキャラクタを仮想ゲーム世界で制御することで進行するビデオゲームを提供するものであり、前記プログラムは、前記コンピュータ装置を、
プレイヤによって操作されるキャラクタを生成するキャラクタ生成装置と、
前記キャラクタは、ゲーム世界内にある複数のキャラクタクラスの1つであり、各キャラクタクラスは少なくとも1つの対応する行動習性を有し、
プレイヤが制御する、キャラクタの行動特徴を評価し、該評価した行動特徴が、キャラクタクラスに対応した行動習性それぞれの所定条件を満たすかどうかを決定するキャラクタ行動モニタリング装置と
評価した行動特徴が各所定の条件を満たす時、正の指標を生成し、評価した行動特徴が各所定の条件を満たさない時、負の指標を生成する、これらの内、少なくとも1つを生成する報酬生成装置、
として機能させ、
前記報酬生成装置は、正の指標が生成されると指標数値を増加させ、該指標数値が正の閾値に等しくなると、プレイヤに対して報酬を発行する、及び/又は、負の指標が生成されると指標数値を減少させ、該指標数値が負の閾値に等しくなると、プレイヤに対して罰を発行するものであり、
前記正の閾値及び/又は前記負の閾値は、前記キャラクタ、前記キャラクタクラス、前記プレイヤのゲームプレイ時間、及び前記キャラクタが有する経験値のうちの少なくとも1つに基づいて決定されることを特徴とする、コンピュータ可読記録媒体。
【請求項3】
前記複数のキャラクタクラスと、該キャラクタクラスの対応する行動習性それぞれの所定の条件は、早見表又はデータベースに格納されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のコンピュータ可読記録媒体。
【請求項4】
正の指標が生成されると、前記報酬生成装置は、第1の値により前記指標数値を増加させるように構成され、負の指標が生成されると、前記報酬生成装置は、第2の値により前記指標数値を減少させるように構成されていることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれかに記載のコンピュータ可読記録媒体。
【請求項5】
前記第1及び第2の値は、プレイヤが操作するキャラクタに特定のものであることを特徴とする、請求項記載のコンピュータ可読記録媒体。
【請求項6】
前記第1及び第2の値は、前記キャラクタクラスに特定のものであることを特徴とする、請求項記載のコンピュータ可読記録媒体。
【請求項7】
前記発行した報酬は、キャラクタの健康を増進させること、又は1以上の経験値を発行することの内、少なくとも1つからなることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれかに記載のコンピュータ可読記録媒体。
【請求項8】
前記発行した罰は、キャラクタに回復を与えないことを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれかに記載のコンピュータ可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオゲームに関し、特に、ビデオゲーム内でのプレイヤキャラクタの行動について、望ましい特徴を勧め、及び/又は望ましくない特徴を阻止するメカニズムに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの多人数参加型ビデオゲーム(例えば、ネットワークベースの大規模プレイヤ参加型オンラインゲームやロールプレイングゲームであるが、これに限定されない)や、1人用のゲーム(例えば、独立型のゲーム機でプレイする)では、ユーザはそれぞれ異なるキャラクタクラスを選び、そのキャラクタクラスから自分のプレイヤキャラクタ(即ち、特定のユーザに制御されるゲーム内のキャラクタ)を選択することが出来るようになっている。或いは、ゲーム自体がユーザに対してプレイヤキャラクタのためのキャラクタクラスを、例えば、ランダムに、又はゲーム内のユーザの過去のヒストリーに基づいて与えることが出来るようになっている。このキャラクタクラスの例としては、スナイパー、近接戦士、魔法使い、パイロマンサ(炎を操る英雄)、癒しキャラクタなどがある。他の例は、以下に記載し、更なる例は当業者に公知である。
【0003】
本明細書中の用語「ユーザ」は、用語「プレイヤ」と交換して使うことが出来、2つの用語は同義に扱われる。
【0004】
それぞれ異なる各キャラクタクラスは通常それぞれ特有の外観を有しており、各異なるキャラクタクラスは、特定のキャラクタクラスの望ましい特徴を表すと考えられる少なくとも1つの対応する行動特徴を有するようにゲームは構成されている。例えば、キャラクタクラスにふさわしく行動するために、スナイパーは、敵キャラクタと比較的長距離で銃を用いた対戦を行うことが望ましく、一方近接戦士は、乱闘武器を使用して、比較的短距離で敵キャラクタと対戦を行うことが望ましい。
【0005】
しかしながら、どの特定の行動習性やプレイスタイルが各プレイヤのキャラクタクラスの望ましい特徴を表しているか、又、実際どの行動習性やプレイスタイルが特定のキャラクタクラスに望ましくないかに関しては、ゲームのプレイヤが混乱することがある。実際、プレイヤ、特にマルチプレイヤ/マルチキャラクタゲームでは、何が期待されているのか、即ち、自分のキャラクタを如何に制御して行動させるかに関して、あまりに選択肢が多く柔軟性が高い結果として、プレイヤが混乱してしまうのである。
【0006】
結果として、プレイヤそれぞれのキャラクタタイプに従って行動するというよりはむしろ、幾分キャラクタをでたらめに行動させることで、ゲームプレイは混乱してしまう。同様に、これによりゲームプレイは望まれるようには楽しめず、満足も成功もしないことに繋がってしまう。
【0007】
更に、ゲームの内の幾つかは、ゲームをスムーズに進めるために、そして潜在的にはキャラクタの共通のゴールに向けて、異なるキャラクタタイプ同士は、協力して、さもなければ調整した方法で役割を遂行することが望まれる。しかしながら、プレイヤキャラクタをでたらめに振る舞わせたままにすると、キャラクタ同士が協力することが出来ず、共通のゴール達成が難しくなってしまいがちである。
【0008】
従って、ゲームプレイ中に異なるキャラクタ同士が調整し合い、バランスを保ち、これによりプレイヤが満足して楽しめるために、キャラクタそれぞれのキャラクタクラスに見合うようキャラクタを制御するようにプレイヤに促し、プレイヤが各キャラクタクラスに反してキャラクタを制御することを阻止することが望ましい。
【発明の概要】
【0009】
本発明の第1の観点によると、コンピュータ装置によって実行されるプログラムを含むコンピュータ可読記録媒体であって、前記プログラムは、プレイヤが操作するキャラクタを仮想ゲーム世界で制御することで進行するビデオゲームを提供するものであり、前記プログラムは、前記コンピュータ装置を、
プレイヤによって操作されるキャラクタを生成するキャラクタ生成装置と、
前記キャラクタは、ゲーム世界内にある複数のキャラクタクラスの1つであり、各キャラクタクラスは少なくとも1つの対応する行動習性を有し、
プレイヤが制御する、キャラクタの行動特徴を評価し、該評価した行動特徴が、キャラクタクラスに対応した行動習性それぞれの所定条件を満たすかどうかを決定するキャラクタ行動モニタリング装置と
評価した行動特徴が各所定の条件を満たす時、正の指標又は報酬を生成し、評価した行動特徴が各所定の条件を満たさない時、負の指標又は罰を生成する、これらの内少なくとも一つを生成する報酬生成装置、
として機能させることを特徴とする、コンピュータ可読記録媒体が提供される。
【0010】
キャラクタ行動モニタリング装置及び報酬生成装置の作用により、プレイヤに自分のビデオゲームキャラクタがそれぞれのキャラクタクラスに従った方法で制御することをうまく進め、促すことが出来、これによりゲームプレイをより満足して楽しむことが出来る。また、これにより、マルチプレイヤゲームでは、ゲームプレイスタイルがうまくミックスされ、より調和し、バランスのとれたキャラクタ行動となり、それぞれ異なるキャラクタがそれぞれの役割を果たすことが出来る。
【0011】
好ましくは、前記仮想ゲーム世界は、(動画のビデオレンダリングを使って、特に、例えばフォトリアルなビデオレンダリングを使って生成した)3次元である。
【0012】
任意では、前記複数のキャラクタクラスと、該キャラクタクラスの対応する行動習性それぞれの所定の条件は、早見表又はデータベースに格納されている。
【0013】
ある実施例では、前記報酬生成装置は、正の指標が生成されると、プレイヤに対して報酬を発行するように構成されている。
【0014】
ある実施例では、前記報酬生成装置は、負の指標が生成されると、プレイヤに対して罰を発行するように構成されている。
【0015】
ある実施例では、前記報酬生成装置は、正の指標が生成されると指標数値を増加させ、該指標数値が正の閾値に等しくなると、プレイヤに対して報酬を発行するように指標数値を維持するように構成されている。
【0016】
任意では、前記報酬生成装置は、負の指標が生成されると指標数値を減少させるように構成されている。
【0017】
更に、前記報酬生成装置は、前記指標数値が負の閾値に等しくなると、プレイヤに対して罰を発行するように構成されている。
【0018】
正の指標が生成されると、前記報酬生成装置は、第1の値により前記指標数値を増加させるように構成され、負の指標が生成されると、前記報酬生成装置は、第2の値により前記指標数値を減少させるように構成されている。
【0019】
前記第1及び第2の値は、早見表又はデータベースに格納されている。任意では、前記第1及び第2の値は、プレイヤが操作するキャラクタに特定のものである。又は、前記第1及び第2の値は、前記キャラクタクラスに特定のものである。
【0020】
任意では、前記第1の値は、前記第2の値とは異なる。このように、正の指標が正の閾値に対して進むことによる値は、負の指標が負の閾値に対して進むことで打ち消される値と相違する。
【0021】
前記正の閾値は、早見表又はデータベースに格納されている。任意では、前記正の閾値は、プレイヤが操作するキャラクタに特定のものである。又は、前記正の閾値は、キャラクタクラスに特定のものである。
【0022】
同様に、前記負の閾値は、早見表又はデータベース(可能性的には、正の閾値が格納されているのと同一の早見表又はデータベース)に格納されている。任意では、前記負の閾値は、プレイヤが操作するキャラクタに特定のものである。又は、前記負の閾値は、前記キャラクタクラスに特定のものである。
【0023】
ある実施例では、前記プログラムは、前記正の閾値及び/又は負の閾値を、プレイヤがゲームをする時間の関数として変化させる。又は、前記プログラムは、前記正の閾値及び/又は負の閾値を、ゲーム中でキャラクタがためた経験値の関数として変化させる。
【0024】
ある実施例では、前記発行した報酬は、キャラクタの健康を増進させること、又は1以上の経験値を発行することの内、少なくとも1つからなる。
【0025】
罰を与える実施例では、罰は、キャラクタに回復を与えない。
【0026】
ある実施例では、前記キャラクタクラスは、スナイパー、パイロマンサ、近接戦士、破壊者の内の1以上から構成される。他の可能性のあるキャラクタクラスは当業者にとって明白である。
【0027】
第1の例によると、スナイパークラスに対応する行動習性は、スナイパーライフルを使用することであり、前記各所定の条件は、スナイパーライフルを武器として選択することである。スナイパークラスに対応する他の行動習性は、敵キャラクタを比較的長距離で攻撃することであり、前記各所定の条件は、プレイヤが操作するキャラクタと敵キャラクタとの距離は、閾値よりも大きいことである。
【0028】
第2の例として、パイロマンサクラスに対応する行動習性は、炎の魔法を使うことであり、前記各所定の条件は、炎の魔法を武器として選択することである。
【0029】
第3の例によると、近接戦士クラスに対応する行動習性は、乱闘武器(例えば、剣、棒、短刀、斧、槍等)を使うことであり、前記各所定の条件は、乱闘武器を武器として選択することである。更に、近接戦士クラスに対応する行動習性は、敵キャラクタに比較的短距離で攻撃することであり、前記各所定の条件は、プレイヤが操作するキャラクタと敵キャラクタとの距離は、閾値よりも小さいことである。
【0030】
第4の例として、破壊者クラスに関連する行動習性は、死と破壊を与えることであり、前記各所定の条件は、少なくとも閾値数の他のキャラクタの死を引き起こし、又は、少なくとも閾値数のゲーム世界のオブジェクトの破壊を引き起こすことである。
【0031】
前記キャラクタ行動モニタリング装置は、キャラクタが対戦を始めたら、キャラクタの行動特徴を評価するように構成されている。
【0032】
前記コンピュータ装置は、パーソナルコンピュータやビデオゲーム機等のビデオゲーム装置であり、又は、ゲームをホスティングするネットワークサーバであり、又は、ネットワークベースのゲームを作動するユーザ端末である。
【0033】
任意に、前記プログラムはプレイヤに、前記複数のキャラクタクラス1つを選択させる。
【0034】
本発明の実施例を、以下の図を参照しつつ述べるが、これらは一例である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1図1は、本発明の実施例を含んだビデオゲームをプレイすることができるビデオゲーム装置(例えば、パーソナルコンピュータやビデオゲーム機)を概略的に例示している。
図2図2は、サーバ及び複数のクライアント端末からなるネットワークベースのビデオゲームシステムを例示しており、この端末を使用して、本発明の実施例を含んだビデオゲームをプレイすることができる
図3図3は、図1に示すビデオゲーム装置の構成を示すブロック図である。
図4図4は、図2に示すサーバの構成を示すブロック図である。
図5図5は、本発明の第1の実施例による行動モニタリング及び報酬生成ルーチンの手続きフローチャートであり、所定の条件を満たす行動特徴に応じて報酬が生成される。
図6図6は、本発明の第2の実施例による行動モニタリング及び報酬生成ルーチンの手続きフローチャートであり、所定の条件を満たす行動特徴に応じて正の指標が生成され、該指標数が所定の閾値に達すると、報酬が生成される。
図7図7は、本発明の第3の実施例による行動モニタリング及び報酬生成ルーチンの手続きフローチャートであり、所定の条件を満たす行動特徴に応じて正の指標が生成され、所定の条件を満たさない行動特徴に応じて負の指標が生成され、全ての指標数が所定の正の閾値に達すると、報酬が生成される。
図8図8は、行動習性の早見表の例であり、特定の実施例のルーチンに関連している。
図9図9は、閾値の早見表の例であり、特定の実施例のルーチンに関連している。
図10図10は、行動モニタリング(指標数)の表の例であり、特定の実施例のルーチンに関連している。
図11図11は、報酬/罰の早見表の例であり、特定の実施例のルーチンに関連している。
図12図12は、第1及び第2の値の早見表の例であり、特定の実施例のルーチンに関連している。
図13図13は、スナイパークラスキャラクタに所望される(即ち、催促される/勧められる)、スナイパーライフルを携えて比較的長距離で敵キャラクタと対戦するスナイパーキャラクタのスクリーンショットを示している。
図14図14は、スナイパークラスキャラクタに所望される行動に反して(即ち、阻止される/勧められない行動を示す)、比較的短距離で敵キャラクタと対戦する図13のキャラクタのスクリーンショットを示している。
図15図15は、近距離戦士クラスキャラクタに所望される(即ち、催促される/勧められる)行動に従って、乱闘武器(この場合は、剣)を携えて、比較的短距離で敵キャラクタと対戦する近距離戦士クラスのキャラクタのスクリーンショットを示している。
図16図16は、魔法使いクラスキャラクタに所望される(即ち、催促される/勧められる)行動に従って、武器としての魔法を使って、敵キャラクタと対戦する魔法使いクラスのキャラクタのスクリーンショットを示している。
図17図17は、パイロマンサクラスキャラクタに所望される(即ち、催促される/勧められる)行動に従って、武器としての炎の魔法を使って、敵キャラクタと対戦するパイロマンサクラスのキャラクタのスクリーンショットを示している。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本実施例は、出願人が心得ている本発明を実行する際の最良の方法を示しているが、これに到達する方法はこれに限らない。
【0037】
本発明の実施例は、ビデオゲームの一部を構成するキャラクタ行動モニタリング及び報酬生成ルーチンを提供するものである。このビデオゲームは、コンピュータプログラムとして提供される。このコンピュータプログラムは、コンピュータ可読指令を有するコンピュータ可読媒体(例えば、CDやDVD等の非一時的なコンピュータ可読記録媒体)で供給することが出来る。或いは、コンピュータプログラムを、インターネット等のネットワークを介してダウンロード可能なフォーマットで提供することが出来、又はサーバ上で提供される。
【0038】
図1において、ビデオゲームプログラムを、パーソナルコンピュータやビデオゲーム機等のビデオゲーム装置10で実行することが出来る。ビデオゲーム装置10は、ビデオゲームが表示される表示スクリーン12と、一般的に少なくとも中央処理装置(CPU)、リードオンリーメモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)を有する制御装置14から構成されている。制御装置14は、グラフィック処理装置(GPU)と音響処理装置も有している。表示スクリーン12と制御装置14は、共通のハウジング内に設けられるか、或いは、装置同士を接続する形で別々に設けられる。また、ビデオゲーム装置10は、1以上のユーザ入力装置を有しており、これによりユーザは、ゲーム上でプレイヤキャラクタを制御することが出来る。このようなユーザ入力装置は、例えば、マウス、キーボード、(例えばジョイスティック及び/又は各種制御ボタンが設けられた)手持ち式コントローラ或いは、(例えば、スマートフォンやタブレットコンピュータの場合のように)表示スクリーン12と一体化したタッチスクリーンインターフェースから構成することが出来る。ビデオゲーム装置10は、インターネット等のネットワークに接続することが出来、又は、ネットワークに接続されていないスタンドアロンの装置である。
【0039】
更に、図2において、ビデオゲームプログラムを、ネットワークベースのビデオゲームシステム20内で実行することも出来る。ビデオゲームシステム20は、サーバ装置22、通信ネットワーク24(例えばインターネット)及び各ユーザが操作する複数のユーザ端末26から構成されている。サーバ装置22は、通信ネットワーク24を介してユーザ端末26と通信する。各ユーザ端末26は、パーソナルコンピュータやビデオゲーム機等の、上述したネットワーク接続可能なビデオゲーム装置や、スマートフォン、タブレットコンピュータ、或いは他の適宜な部品のユーザ装置から構成される。複数のユーザ端末26のそれぞれに、ユーザにとって特有なゲーム内容(例えば、リアルタイムの映像)を提供することができるサーバ22上でビデオゲームプログラムを実行することが出来る。各ユーザ端末では、各ユーザはゲームと対話し、サーバ22に送信する入力を行うことにより、ユーザはゲームの経過をコントロールすることが出来る。又、所定のユーザが、必要に応じてサーバ22と対話することが出来るそれぞれのユーザ端末26内でビデオゲームプログラムを実行することが出来る。
【0040】
どちらの場合も、ユーザがプレイやキャラクタをコントロールするために入力すると、ユーザ入力に応じてビデオゲームが進行する。ユーザの表示スクリーンは、好ましくは仮想カメラにより動画のビデオレンダリングを使って(特に、例えばフォトリアルなビデオレンダリング)ゲーム世界で、好ましくは3次元で、プレイヤキャラクタの視野を第一人称で表示することが出来る。
【0041】
更に、ユーザの表示スクリーンは、好ましくは仮想カメラにより動画のビデオレンダリングを使って(特に、例えばフォトリアルなビデオレンダリング)ゲーム世界で、好ましくは3次元で、プレイヤキャラクタや、他のオブジェクトやキャラクタを第三人称で表示することが出来る。
【0042】
図3は、装置でゲームが実行される場合の、図1に示すビデオゲーム装置10の構成を示すブロック図である。このブロック図の内容は、網羅的ではなく、他の要素も存在し得ると解釈される。
【0043】
図に示すように、ビデオゲーム装置10の制御装置14は、入力装置103(例えば、上述したマウス、キーボード、又は、ジョイスティック及び/又は各種制御ボタンが設けられた手持ち式コントローラ)に接続された入力装置インターフェイス102、処理装置(例えば、CPU)104、表示装置12に接続された画像生成装置(例えば、GPU)111を有している。
【0044】
制御装置14はまた、メモリ(例えば、RAMとROM)106、サウンド出力装置108に接続可能なサウンドプロセッサ107、DVDやCD-ROM110(両方ともコンピュータ可読記録媒体の例である)を受信し、読み込むように作用するDVD/CD-ROMドライブ109、通信ネットワーク24(例えばインターネット)に接続可能な通信インターフェイス116、及び(ビデオゲーム装置10内で、あるいはこれにローカルで、或いはネットワーク24を介して制御装置14と通信して)データを記録装置に記録することができるデータ記録手段115を有している。(ネットワークに接続していない)スタンドアロンビデオゲーム装置では、通信インターフェイス116を省略することが出来る。
【0045】
ビデオゲームプログラムは、行動モニタリング装置105、仮想カメラ制御装置112、報酬生成装置113及びキャラクタ生成装置114の更なる機能を制御装置14に行わせている。
【0046】
内部バス117により、構成部品102、104、105、106、107、109、111、112、113、114、115、116同士が接続される。
【0047】
図4は、ネットワークベースのビデオゲームシステム内でゲームが実行される場合の、図2に示すサーバ装置の構成を示すブロック図である。このブロック図の内容は、網羅的ではなく、他の要素も存在し得ると解釈される。
【0048】
図に示すように、サーバ装置22は、処理装置(例えば、CPU)204、画像生成装置(例えば、GPU)211、メモリ(例えば、RAMとROM)206、DVDやCD-ROM210(両方ともコンピュータ可読記録媒体の例である)を受信し、読み込むように作用するDVD/CD-ROMドライブ209、通信ネットワーク24(例えばインターネット)に接続可能な通信インターフェイス216、及び(サーバ装置22内で、あるいはこれにローカルで、或いはネットワーク24を介してサーバ装置と通信して)データを記録装置に記録することができるデータ記録手段215を有している。
【0049】
ビデオゲームプログラムは、行動モニタリング装置205、仮想カメラ制御装置212、報酬生成装置213及びキャラクタ生成装置214の更なる機能をサーバ装置22に行わせている。
【0050】
内部バス217により、構成部品204、205、206、209、211、212、213、214、215、216同士が接続される。
【0051】
サーバ装置22は、ビデオゲーム中に、通信インターフェイス216とネットワーク24を介して上述したようにユーザ端末26(例えば、ビデオゲーム装置10)と通信することが出来る。とりわけ、サーバ装置22は、ビデオゲーム装置10の入力装置103からユーザ入力を受信し、ビデオゲーム装置10の表示スクリーン12に映像出力を表示させることが出来る。
【0052】
「プレイヤキャラクタ行動モニタリング及び報酬生成」
本発明の開示によると、ユーザに自分のビデオゲームキャラクタ(プレイヤキャラクタ)を、各プレイヤキャラクタのキャラクタクラスに従って制御するように勧め、かつ誘発するために、そのキャラクタクラスにふさわしいある行動を実行するとプレイヤキャラクタは報酬を受け、選択的には、キャラクタクラスに反した行動を実行すると罰が与えられる。
【0053】
プレイヤキャラクタは、ゲーム世界の中の複数のキャラクタクラスの内の1つであり、各キャラクタクラスは、少なくとも1つの対応する行動習性を持っている。このプレイヤキャラクタは、キャラクタ生成装置114/214により生成される。それぞれ異なるキャラクタクラスの例は、スナイパークラス(例えば図13のキャラクタ303で示される)、近接戦士(例えば図15のキャラクタ307で示される)、魔法使いクラス(例えば図16のキャラクタ309で示される)、パイロマンサクラ(例えば図17のキャラクタ311で示される)、破壊者クラス(図示しない)、癒しクラス(図示しない)である。
当業者であれば理解できるように、他に多くのキャラクタクラスが考えられ、例えば、空想的なキャラクタ、歴史的キャラクタ、交戦キャラクタなどである。
【0054】
ユーザは、ゲームでキャラクタクラスのリスト/メニューが与えられ、そこから自分のキャラクタを選ぶことが出来る。或いは、ゲーム中でユーザに対してユーザのプレイヤキャラクタのキャラクタクラスが割り振られる。それは例えば、ランダムに、又はゲーム内でのユーザの過去のヒストリーに基づいて割り振られる。
【0055】
好ましくは、ゲーム中ずっと、バックグラウンドモニタリングルーチンとして、行動モニタリング工程や報酬(或いは、もしかすると罰)発行工程が実行される。目下の好ましい実施例では、プレイヤキャラクタが交戦(例えば、1対1の戦い又はバトルロイヤルの事例)を始めると、行動モニタリングが始まる。しかしながら、他の実施例では、ゲームのプレイ中の他のタイミングで(もしかするとランダムで)、又はゲームプレイのセッション中の延長期間中に、行動モニタリングが実行されることもある。戦いは、敵キャラクタに害を加える、又は敵キャラクタから害を受けることとして定義される。
【0056】
一般的に、行動モニタリング及び報酬生成ルーチンの作動中では、キャラクタ行動モニタリング装置105/205は、プレイヤが制御するキャラクタの行動特徴を評価し、評価した行動特徴が、キャラクタのクラスに対応した行動習性それぞれの所定の条件を満たしているかどうかを決定する。すると、報酬生成装置113/213は、評価した行動特徴が所定の条件を満足した時には、正の指標、即ち報酬、評価した行動特徴が所定の条件を満足しなかった時には、負の指標、即ち罰の内、少なくとも1つを生成する。
【0057】
第1実施例
図5は、第1の実施例による行動モニタリング及び報酬生成ルーチン500の手続きフローチャートであり、所定の条件を満たす行動特徴に応じて、プレイヤキャラクタに直接報酬が生成され、発行される。
【0058】
(例えば、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとの戦いが始まったことによる)ルーチンの開始502に続いて、キャラクタ行動モニタリング装置105/205に、プレイヤ制御の、プレイヤキャラクタの1以上の行動特徴を504で評価させ、506で、評価した各行動特徴が、プレイヤキャラクタのクラスに対応した行動習性それぞれの所定の条件を満たしているかどうかを決定させる。このような行動習性や所定の各条件の例は、図8を参照して以下で言及する。
【0059】
この場合、評価した行動特徴が、それぞれの所定の条件を満たす時は(506がYESの時)、報酬生成装置113/213により508で直接報酬が生成される。このような報酬の例は、図11を参照して以下で言及する。
【0060】
しかしながら、評価した行動特徴が、それぞれの所定の条件を満たさない時は(506がNOの時)、報酬は生成されず、フローチャートに示すように、504でプレイヤキャラクタの行動特徴の評価を続ける。
【0061】
第2実施例
図6は、第2の実施例による行動モニタリング及び報酬生成ルーチン600の手続きフローチャートであり、所定の条件を満たす行動特徴に応じて正の指標が生成され、該指標数が所定の閾値に達すると、報酬が生成される。
【0062】
(例えば、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとの戦いが始まったことによる)ルーチンの開始602に続いて、キャラクタ行動モニタリング装置105/205に、プレイヤが制御するプレイヤキャラクタの、1以上の行動特徴を604で評価させ、606で、評価した各行動特徴が、プレイヤキャラクタのクラスに対応した行動習性それぞれの所定の条件を満たしているかどうかを決定される。このような行動習性や所定の各条件の例は、図8を参照して以下で言及する。
【0063】
この場合、評価した行動特徴が、それぞれの所定の条件を満たす時は(606がYESの時)、報酬生成装置113/213により608で正の指標が生成され、カウントに加えられる。指標数は、報酬生成装置113/213により維持され、メモリ106/206の指標数表や、ビデオゲーム装置14の記憶手段115/215や、サーバ22に記憶される。このような指標数表の例は、図10を参照して以下で言及する。
【0064】
しかしながら、評価した行動特徴が、それぞれの所定の条件を満たさない時は(606がNOの時)、正の指標は生成されず、604でプレイヤキャラクタの行動特徴の評価を続ける。
【0065】
報酬生成装置113/213は、また、指標数の値が変化したときは、610でその指標数が閾値に等しいかどうかを決定する。指標数が閾値に等しい時は(610で決定がYESの時)、612で報酬生成装置113/213により報酬が生成される。このような報酬の例は、図11を参照して以下で言及する。適切な閾値は、閾値早見表から得ることが出来る(図9に言及した以下参照)。
【0066】
しかしながら、指標数が閾値に等しくない時は(610で決定がNOの時)、フローチャートに示すように604でプレイヤキャラクタの行動特徴の評価を続ける。
【0067】
第3実施例
図7は、第3実施例による行動モニタリング及び報酬生成ルーチン700の手続きフローチャートであり、所定の条件を満たす行動特徴に応じて正の指標が生成され、所定の条件を満たさない行動特徴に応じて負の指標が生成され、全ての指標数(即ち、正に指標と負の指標の合計)が所定の正の閾値に達すると、報酬が生成される。
【0068】
(例えば、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとの戦いが始まったことによる)ルーチンの開始702に続いて、キャラクタ行動モニタリング装置105/205に、プレイヤが制御するプレイヤキャラクタの、1以上の行動特徴を704で評価させ、706で、評価した各行動特徴が、プレイヤキャラクタのクラスに対応した行動習性それぞれの所定の条件を満たしているかどうかが決定される。このような行動習性や所定の各条件の例は、図8を参照して以下で言及する。
【0069】
この場合、評価した行動特徴が、それぞれの所定の条件を満たす時は(706がYESの時)、報酬生成装置113/213により708で正の指標が生成され、カウントに加えられる。指標数は、報酬生成装置113/213により維持され、メモリ106/206の指標数表や、ビデオゲーム装置14の記憶手段115/215や、サーバ22に記憶される。このような指標数表の例は、図10を参照して以下で言及する。
【0070】
しかしながら、この場合、評価した行動特徴が、それぞれの所定の条件を満たさない時は(706の決定がNOの時)、報酬生成装置113/213により負の指標が生成され、カウントに加えられる(即ち、ゼロから始まる場合は、負の値を取り、又は、既にカウントに加えられた正の指標の少なくとも一部が差し引かれる)。そして、704でプレイヤキャラクタの行動特徴の評価が続けられる。
【0071】
報酬生成装置113/213は、また、指標数が変化したときは、710でその指標数が正の閾値に等しいかどうかを決定する。指標カウントが正の閾値に等しい時は(710で決定がYESの時)、712で報酬生成装置113/213により報酬が生成される。このような報酬の例は、図11を参照して以下で言及する。適切な正の閾値は、例えば図9に示すように閾値早見表から得ることが出来、以下詳細に説明する。
【0072】
しかしながら、指標数が閾値に等しくない時は(710で決定がNOの時)、フローチャートに示すように704でプレイヤキャラクタの行動特徴の評価を続ける。
【0073】
この実施例の変形版では、710で、指標数が負の閾値に等しいと決定されると、報酬生成装置113/213はプレイヤキャラクタに罰を生成することが出来る。そのような罰の例は、図11を参照して以下で言及する。適切な正の閾値は、例えば図9に示すように閾値早見表から得ることが出来、以下詳細に説明する。
【0074】
他の実施例では、報酬生成装置113/213は、評価した行動特徴が、それぞれの所定の条件を満たさない時にだけ、負の指標を生成するが、評価した行動特徴が、それぞれの所定の条件を満たしても正の指標は生成しないように構成されている。従って、指標数が負の閾値に達するとプレイヤキャラクタは罰を受けるが、この場合「正の」報酬は獲得できないことになる。この実施例は、キャラクタクラスにふさわしいはっきりした報酬行動よりはむしろ、キャラクタクラスにふさわしくない行動を単に罰するので、今のところ好ましい実施例とは言えない。
【0075】
更に別の実施例では、報酬生成装置113/213は、評価した行動特徴が、それぞれの所定の条件を満たさない時に、すぐに罰を生成するように構成することが出来るが、これもまた今のところ好ましいとは言えない。しかし、(上述した第1実施例のように)評価した行動特徴が、それぞれの所定の条件を満たす時、直接的に報酬を生成することが出来ることをこの実施例に加えることが出来る。他の選択肢として、更に別の実施例では、罰だけを与えることが出来る。
【0076】
正の及び/又は負の指標を使って、これを総数に加える上述した実施例では(例えば、上述した第2及び第3実施例)、正の又は/又は負の指標の大きさは同一である必要はない。むしろ、正の及び/又は負の指標は調整することが出来、基本的には、正の指標は、指標数の値が第1の値により増えるが、負の指標は、指標数の値が第2の値により減るように、1以上の倍率を適用することが出来る(第2の値は第1とは異なる)。このような第1及び第2の値は例えば図12に示すように、早見表から得ることが出来、以下詳細に説明する。
【0077】
正の指標、即ち報酬が与えられる時、又は負の指標、即ち罰が与えられる時、ユーザはスクリーン上で知らされ、これによりプレイヤキャラクタの自分の制御が、そのキャラクタのクラスに相応である(又は相応でない)ことを知る。これにより、ユーザは、キャラクタクラスの望ましい行動特徴と、そうでない行動特徴を学ぶことが出来る。
【0078】
更に、関連するキャラクタクラスに対応した行動習性をユーザに示すために、文章によるキャプションをスクリーン上に表示して案内する。この案内により、ユーザは、そのキャラクタクラスにふさわしいように自分のプレイヤキャラクタを制御することが出来るようになる。
【0079】
モニタリングした行動特徴
上述したように、プレイヤキャラクタの行動特徴のモニタリングは、戦いが始まると(即ち、モニタリングは、プレイヤキャラクタの敵キャラクタとの交戦がきっかけとなる)、或いは、ゲームプレイのセッション中の延長期間中に、プレイヤキャラクタの行動に関する情報を集めて、記録することを含む。このようなデータはデータ記憶手段115/215に記録することが出来る。キャラクタの行動をモニタリングした時間は、交戦イベントの全体、或いはゲームプレイセッションの全体、或いは、ゲームプレイセッションの一部である。
【0080】
プレイヤキャラクタの行動特徴のモニタリングにおいては、モニタリングするパラメータの1つは、例えば、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとの戦いが始まった瞬間の、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとの間の距離である。
【0081】
モニタリングする別のパラメータは、戦いが始まったとき、又は、延長時間中に、プレイヤが選択したプレイヤキャラクタが持つ武器である。ゲームプレイセッション中にずっとモニタリングを行っている時は、パラメータは、キャラクタが特定の武器を所持しているゲームセッションにおける時間の割合の測定である。若しくは、パラメータは、ゲームプレイセッション中に、プレイヤキャラクタが特定の武器を所持する回数の測定である。
【0082】
或いは、武器使用に関する他のパラメータとしては、プレイヤキャラクタが特定の武器を使用して1以上の敵キャラクタを攻撃した回数、又は、1以上の敵との戦いで費やした全時間の割合と比べた、特定の武器を使用してプレイヤキャラクタが過ごす時間の比率或いは割合をモニタリングすることがある。
【0083】
特定のキャラクタクラスに対応した行動習性や、正及び/又は負の指標、報酬又は罰の発行のための閾値、発行することができる報酬又は罰の種類、及び正及び/又は負の指標に適用できる倍率(即ち、上述したいわゆる第1及び第2の値)を、後の検索のためにデータ記録手段(例えば図3図4の115/215)に格納することが出来る。図1に示すシナリオのように、パーソナルコンピュータやビデオゲーム機を作動させるときは、データ記録手段は、例えば、ハードディスク又は、ユーザのビデオゲーム装置10の制御装置14内の、又はこれにローカルのメモリで構成することが出来る。或いは、ビデオゲーム装置10とネットワークを介して通信するリモートのネットワーク型格納装置で構成することが出来る。一方、図2のようにネットワーク型ビデオゲームシステムを作動させる場合は、データ記憶手段は、ユーザの端末装置26とネットワーク24を介して通信するリモートネットワーク型記録装置(例えばサーバ22内、又はこれに接続した)、又はユーザの端末装置26内、或いはこれにローカルなローカル記録装置で構成することが出来る。
【0084】
表の実例
図8図12に示すように、キャラクタ行動モニタリング装置105/205及び報酬生成装置113/213は、プレイヤキャラクタに対して発行する適宜な報酬や罰を決定する際に使用するため、各種表から格納されたデータを検索することが出来る。これらの表を詳細に説明する。
【0085】
行動習性早見表
図8は、行動習性の早見表を示しており、キャラクタクラスと、各キャラクタクラスにふさわしい(即ち、ゲーム内で勧められている)対応する行動習性のリストを有している。それぞれの場合において、このリストには、実行するように検出された行動習性に関して、ゲーム内でプレイヤキャラクタが満たさなければならない各所定の条件に関する情報も含まれている。
【0086】
一例として、図8の表には、8つの対応する行動習性と、9つの対応する所定の条件を持つ5つの例示キャラクタクラスを示している。この例示キャラクタクラスは、スナイパー(表ではCC1で示す)、近接戦士(CC2)、魔法使い(CC3)、パイロマンサ(CC4)と破壊者(CC5)である。
【0087】
最初に図8の表のキャラクタクラスCC1(スナイパー)であるが、このキャラクタクラスはBT1とBT2で示す2つの対応する行動習性を持っている。行動習性BT1は、比較的長距離で敵キャラクタと交戦をしている。この行動習性の「所定の条件」欄に示すように、この行動習性を実行するとキャラクタ行動モニタリング装置105/205が決定するために満たさなければならない所定の条件は、スナイパープレイヤキャラクタと敵キャラクタとの対戦中の距離(d)が閾値距離(図8でdCC1で示す)より大きいことである。
【0088】
CC1に対応する第2の行動習性は、武器としてスナイパーライフルを使用するBT2である。この行動習性を実行するとキャラクタ行動モニタリング装置105/205が決定するために満たさなければならない所定の条件は、図8に示すBT2の「所定の条件」欄に示すように、プレイヤキャラクタが使用する武器がスナイパーライフルであることである。
【0089】
図8の表にリストされた第2のキャラクタクラスは、CC2(近接戦士)である。このキャラクタクラスは、BT3とBT4で示す2つの行動習性を持っている。行動習性BT3は、比較的短距離で敵キャラクタと戦いをしており、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとの対戦中の距離(d)が閾値距離(図8でdCC2で示す)より小さい時実行するように決定される。
【0090】
CC2に対応する第2の行動習性は、乱闘武器を使用するBT4である。この行動習性を実行するとキャラクタ行動モニタリング装置105/205が決定するために満たさなければならない所定の条件は、プレイヤキャラクタが使用する武器が乱闘武器であることである。
【0091】
図8の表で与えられた例では、第3キャラクタクラスCC3(魔法使い)は、対応する行動習性はBT5、1つだけであり、対応する所定条件も1つだけである。この行動習性BT5は、武器として魔法を使うことである。この行動習性を実行するとキャラクタ行動モニタリング装置105/205が決定するために満たさなければならない所定の条件は、プレイヤキャラクタが武器として魔法を使うことである。
【0092】
第4の例示キャラクタクラスCC4(パイロマンサ)は、2つの対応する行動習性BT6、BT7がある。BT6は、魔法を使用し、この行動習性の所定条件は、プレイヤキャラクタが武器として炎の魔法を使用することである。
【0093】
BT7は、比較的長距離でのプレイヤキャラクタと敵キャラクタとの交戦である。この行動習性を実行するとキャラクタ行動モニタリング装置105/205が決定するために満たさなければならない所定の条件は、パイロマンサプレイヤキャラクタと敵キャラクタとの対戦中の距離(d)が閾値距離(図8でdCC4で示す)より大きいことである。
【0094】
図8にリストされた最後の例示キャラクタクラスはCC5(破壊者)である。このキャラクタクラスは、対応する行動習性がBT8、1つだけ、即ち、ゲーム世界での死と破壊を与えることである。しかしながら、この行動習性は、2つの対応する所定条件を有しており、そのどちらを満たしても、キャラクタ行動モニタリング装置105/205がこの行動習性を実行するように決定する。第1の所定条件は、表にndeathで示す、破壊者プレイヤキャラクタが殺した敵キャラクタの数が閾値(ndeathCC5で示す)を超えることである。第2の所定条件は、表にndestructionで示す、破壊者プレイヤキャラクタが破壊したゲーム内オブジェクトの数が閾値(ndestructionCC5)を超えることである。
【0095】
閾値早見表
図9は、正及び負の閾値を有する閾値の早見表の例である。上述した第2及び第3実施例に関連して説明したように、正の(及びいかなる負の)指標の総数が正の閾値に達すると、報酬生成装置113/213により報酬が発行される。一方、上述した第3実施例で説明したように、負の(及びいかなる正の)指標の総数が負の閾値に達すると、報酬生成装置113/213により罰が発行される。
【0096】
とりわけ、図9に示す早見表は、正及び負の閾値が、キャラクタクラスや他の要因、例えば、プレイヤが獲得した経験値や、ゲームプレイ時間に応じてその大きさが変化することを示している。経験値は、ゲームで首尾良くプレイした結果としてキャラクタが獲得することが出来る。図9に示す異なる閾値の全体的な傾向として、長時間プレイヤがゲームをするにつれて、又はプレイヤキャラクタがより多くの経験値を獲得するにつれて、正の閾値の大きさが増え、負の閾値の大きさが減るということが言える。
【0097】
従って、不慣れなプレイヤは、(最初は比較的低い正の閾値の結果として)プレイヤキャラクタを、キャラクタタイプに見合うように制御することで比較的簡単に報酬を得ることが出来、これによりプレイヤに望ましい形でプレイを続けるように仕向けることが出来る。しかしながら、よりゲームに慣れたプレイヤは、自分のプレイヤキャラクタがキャラクタタイプに見合うようにより制御することが期待されるので、報酬を受け取る前により高い正の閾値に到達するように要求される。
【0098】
逆に、最初から比較的高い負の閾値のために、不慣れなプレイヤがあまりに早く罰を受けてがっかりしないようにしている。一方、より慣れているプレイヤは、キャラクタタイプに見合うように自分のキャラクタを制御することが期待されているので、罰を与える負の閾値は比較的小さくなる。
【0099】
正及び負の閾値は、ユーザやプレイヤキャラクタに特有の値にすることも出来る。
【0100】
当然のことながら、図9に示す閾値早見表は、正及び負の両方の閾値を使用する上記第2実施例等の実施例では、単なる例にすぎない。他の実施例では、閾値を固定することが出来る。即ちキャラクタクラス、ユーザ、プレイヤキャラクタ、経験値あるいはゲーム時間に依存して閾値は変化しない。
【0101】
正の閾値だけを使う第2実施例のような実施例では、早見表はいかなる負の閾値も含まないと解釈することも出来る。
【0102】
行動モニタリング(指標数)表
図10は、ゲームプレイ中にこれまで報酬生成装置113/213により与えられた正の(及びいかなる負の)指標の総数を(左欄に)記録した行動モニタリング(指標数)表の例を示している。この例では、表は適切な正と負の閾値も含んでおり、図9の早見表から取った例では、スナイパークラスのプレイヤキャラクタ(CC1)の場合は、20経験値又は2時間プレイ時間である。当然のことながら、正の閾値だけを使う実施例では、表はいかなる負の閾値も含まない。
【0103】
現在好ましい実施例に従って、一旦報酬(又は罰)が発行されると、表の指標数はゼロにリセットされる。
【0104】
報酬/罰早見表
図11は、報酬/罰早見表の例を示しており、報酬生成装置113/213がプレイヤキャラクタに対してどの報酬や罰を発行すべきか、即ち、いつ総数が正又は負の閾値に達するかを決定するための基準が格納されている。図11に示す例では、報酬及び罰はキャラクタクラスに応じて変化するように見て取れる。例えば、CC1(スナイパーキャラクタクラス)の報酬は、より多くの経験値が発行されるが、CC1の罰は、キャラクタに回復を与えない。一方、CC2(近接戦士キャラクタクラス)の報酬は、キャラクタの健康を増進させるが、CC2の罰は、キャラクタに回復を与えない。このような報酬は、問題のキャラクタクラスにとって適宜なものになるべきであると理解される。スナイパーキャラクタは(ゲーム内での役割の性質からして)ゲームプレイ中に健康被害を受けにくく、それ故、健康増進よりも、経験値の報酬の方がより望ましい報酬であると考えることが出来る。一方、近接戦士キャラクタはゲームプレイ中に健康を損ねやすく、それ故経験値の報酬よりも健康の増幅のほうがより望ましい報酬であると考えることが出来る。
【0105】
罰として、回復を受けていないキャラクタは、回復に関しては、ゲームの通常の進行を通してずっと、他の方法で回復を受けるかもしれない。又は、回復を受けていないキャラクタは、回復に関しては、他のプレイヤから、又は医療パックやフード等の、ゲームの相互作用要素から受けられるかもしれない。
【0106】
ここで説明した報酬は、主としてプレイヤキャラクタに対して発行する報酬であると解釈される。しかしながら、他の実施例では、報酬は、ユーザ(即ち、プレイヤキャラクタのオペレータ)に対して発行すること出来る形、即ち、金融的価値のある報酬や、ゲームのダウンロード等のオンライン取引で使用することが出来るクレジットの形であるかもしれない。
【0107】
第1及び第2値早見表
上記したように、ある実施例では、正の指標は、第1の値により指標数の値を増加させ、負の指標は第2の値により指標数の値を減少させる。このような第1及び第2の値は、報酬生成装置113/213により図12に示すような早見表から得ることが出来る。この表からわかるように、第1及び第2の値はそれぞれ異なるだけでなく、キャラクタクラスに応じて変動する。第1及び第2の値は、ユーザやプレイヤキャラクタに特有の値にすることも出来る。
【0108】
キャラクタタイプ及び行動習性の例示
ゲーム内で本発明の実施例がどのように実行されるかを説明するために、図13図17に、異なるキャラクタクラスのプレイヤキャラクタ行動の例を示す一連のスクリーンショットを示す。実際には、このビデオスクリーンは、処理装置104/204の制御の下、画像生成装置111/211、仮想カメラ制御装置112/212及びキャラクタ生成装置114/214により生成することが出来る(図3及び図4参照)。図13図17では、レンダリングしたビデオ(好ましくはフォトリアルなビデオレンダリング)としてゲーム内でユーザに模式的に表示することを表すために白黒線図面を使用していると当然のことながら理解される。
【0109】
ゲームの構成に応じて、ユーザは(例えば、図3の入力装置103を介して)プレイヤキャラクタに装備させる武器を選んで入力し、と同時に、ゲーム世界でプレイヤキャラクタを移動させ、武器を発砲させ、或いはこれを使用させる。
【0110】
図13図17の例では、敵キャラクタ305は、ノンプレイヤキャラクタとしても知られているコンピュータにより制御されたキャラクタである。しかしながら、敵キャラクタは、別のプレイヤキャラクタ、例えば、ライバルチームのメンバーであることもある。
【0111】
スナイパークラス-ふさわしい行動
図13は、スナイパークラスのプレイヤキャラクタ303の例を示している。この例では、プレイヤキャラクタ303は、正の指標又は報酬が与えられる特定のキャラクタクラスに見合うように制御されている。
【0112】
特に、図に示すように、プレイヤキャラクタ303は敵キャラクタ305と交戦している。スナイパーキャラクタクラスにふさわしいように、ユーザはプレイヤキャラクタ303に武器としてスナイパーライフル304を装備させ、プレイヤキャラクタ303を、敵キャラクタ305から比較的長距離d(即ち、図8で与えられる距離dcc1よりも長い)に配置させる。更に、ユーザは、プレイヤキャラクタ303を丸石306の後ろに隠して配置させる。
【0113】
このように、図13に示す例は、ユーザがスナイパーキャラクタクラスの望ましい行動習性にふさわしい行動を実行するのを示している。即ち、(a)敵キャラクタと比較的長距離で交戦すること及び(b)武器としてスナイパーライフルを使うことである。これらどちらも、正の指標や報酬が与えられることに繋がる。この例において、報酬が与えられることもある更に望ましい習性は、カバーとして使う(プレイヤキャラクタ303を敵キャラクタ305からの報復から守るための)丸石306のような、地面の障害物を使うことである。
【0114】
スナイパークラス-ふさわしくない行動
対照的に、図14は、スナイパーキャラクタクラスにふさわしくないように制御した図13のプレイヤキャラクタ303を示しており、この結果、負の指標又は罰が与えられる。
【0115】
特に、図に示すように、プレイヤキャラクタ303は、敵キャラクタ305と交戦しているが、プレイヤキャラクタ303と敵キャラクタ305との距離dが比較的短い(即ち、図8で与えられる距離dcc1よりも短い)。更に、ユーザはプレイヤキャラクタ303をカバーするために障害オブジェクトの後ろに配置させていない。
【0116】
このため、図14の例では、ユーザはスナイパーキャラクタクラスの望ましい行動習性にふさわしい行動を実行しておらず、結果的に、負の指標又は罰が与えられる。
【0117】
近接戦士クラス-ふさわしい行動
図15は、近距離戦士クラス(近接戦士としても知られる)のプレイヤキャラクタ307の例を示している。この例では、プレイヤキャラクタ307は、正の指標又は報酬が与えられる特定のキャラクタクラスにふさわしいように制御されている。
【0118】
特に、図に示すように、プレイヤキャラクタ307は敵キャラクタ305と交戦している。近距離戦士クラスにふさわしいように、ユーザはプレイヤキャラクタに乱闘武器、即ち剣308を装備させ、プレイヤキャラクタ307を敵キャラクタ305から比較的短距離d(図8で与えられる距離dcc2よりも短い)に配置させる。
【0119】
このように、図15に示す例は、ユーザが近距離戦士クラスの望ましい行動習性にふさわしい行動を実行するのを示している。即ち、(a)敵キャラクタと比較的短距離で交戦すること及び(b)乱闘武器を使うことである。これらどちらも、正の指標や報酬を与えられることに繋がる。
【0120】
魔法使いクラス-ふさわしい行動
図16は、魔法使いクラスのプレイヤキャラクタ309の例を示している。この例では、プレイヤキャラクタ309は、正の指標又は報酬が与えられる特定のキャラクタクラスにふさわしいように制御されている。
【0121】
特に、図に示すように、プレイヤキャラクタ309は敵キャラクタ305と交戦している。魔法使いクラスにふさわしいように、ユーザは武器として魔法(この場合稲妻310を発生させる)を使っている。
【0122】
このように、図16に示す例は、ユーザが魔法使いキャラクタクラスの望ましい行動習性にふさわしい行動を実行するのを示している。即ち、正の指標や報酬を与えることに繋がる魔法を武器として使っている。
【0123】
パイロマンサクラス-ふさわしい行動
図17は、パイロマンサクラスのプレイヤキャラクタ311の例を示している。この例では、プレイヤキャラクタ311は、正の指標又は報酬が与えられる特定のキャラクタクラスにふさわしいように制御されている。
【0124】
特に、図に示すように、プレイヤキャラクタ311は敵キャラクタ305と交戦している。パイロマンサキャラクタクラスにふさわしいように、ユーザは炎の魔法(この場合、火の玉312をおこしている)を武器として使用し、比較的長距離d(図8で与えられる距離dcc4よりも長い)で敵キャラクタ305と交戦している。
【0125】
このように、図17に示す例は、ユーザがパイロマンサキャラクタクラスの望ましい行動習性にふさわしい行動を実行するのを示している。即ち、(a)敵キャラクタと比較的長距離で交戦すること及び(b)武器として炎の魔法を使うことである。これらどちらも、正の指標や報酬が与えられることに繋がる。
【0126】
変更及び他の選択肢
詳細な実施例及び他の可能な選択肢をいくつか上述した。本明細書で具体化した発明に利益をもたらす形で、変形及び更なる選択肢があり得ると当業者であれば理解される。それ故、本発明は上記実施例に限定されずに、添付のクレームの範囲内で、かつ当業者に明らかな変更を含むと理解される。
【0127】
本発明は、多様な観点がある。
第1の観点は、コンピュータ装置によって実行されるプログラムを含むコンピュータ可読記録媒体であって、前記プログラムは、プレイヤが操作するキャラクタを仮想ゲーム世界で制御することで進行するビデオゲームを提供するものであり、前記プログラムは、前記コンピュータ装置を、
プレイヤによって操作されるキャラクタを生成するキャラクタ生成装置と、
前記キャラクタは、ゲーム世界内にある複数のキャラクタクラスの1つであり、各キャラクタクラスは少なくとも1つの対応する行動習性を有し、
プレイヤが制御する、キャラクタの行動特徴を評価し、該評価した行動特徴が、キャラクタクラスに対応した行動習性それぞれの所定条件を満たすかどうかを決定するキャラクタ行動モニタリング装置と
評価した行動特徴が各所定の条件を満たす時、正の指標又は報酬を生成し、評価した行動特徴が各所定の条件を満たさない時、負の指標又は罰を生成する、これらの内、少なくとも1つを生成する報酬生成装置、
として機能させることを特徴とする、コンピュータ可読記録媒体である。
【0128】
第2の観点は、前記仮想ゲーム世界は、3次元であることを特徴とする、第1の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0129】
第3の観点は、前記複数のキャラクタクラスと、該キャラクタクラスの対応する行動習性それぞれの所定の条件は、早見表又はデータベースに格納されていることを特徴とする、第1の観点又は第2の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0130】
第4の観点は、前記報酬生成装置は、正の指標が生成されると、プレイヤに対して報酬を発行するように構成されていることを特徴とする、前記先行観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0131】
第5の観点は、前記報酬生成装置は、負の指標が生成されると、プレイヤに対して罰を発行するように構成されていることを特徴とする、前記先行観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0132】
第6の観点は、前記報酬生成装置は、正の指標が生成されると指標数値を増加させ、該指標数値が正の閾値に等しくなると、プレイヤに対して報酬を発行するように指標数値を維持することを特徴とする、第1~3の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0133】
第7の観点は、前記報酬生成装置は、負の指標が生成されると指標数値を減少させるように構成されていることを特徴とする、第6の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0134】
第8の観点は、前記報酬生成装置は、前記指標数値が負の閾値に等しくなると、プレイヤに対して罰を発行するように構成されていることを特徴とする、第7の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0135】
第9の観点は、正の指標が生成されると、前記報酬生成装置は、第1の値により前記指標数値を増加させるように構成され、負の指標が生成されると、前記報酬生成装置は、第2の値により前記指標数値を減少させるように構成されていることを特徴とする、第7又は第8の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0136】
第10の観点は、前記第1及び第2の値は、早見表又はデータベースに格納されていることを特徴とする、第9の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0137】
第11の観点は、前記第1及び第2の値は、プレイヤが操作するキャラクタに特定のものであることを特徴とする、第10の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0138】
第12の観点は、前記第1及び第2の値は、前記キャラクタクラスに特定のものであることを特徴とする、第10の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0139】
第13の観点は、前記第1の値は、前記第2の値とは異なることを特徴とする、第9~12の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0140】
第14の観点は、前記正の閾値は、早見表又はデータベースに格納されていることを特徴とする、第6~13の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0141】
第15の観点は、前記正の閾値は、プレイヤが操作するキャラクタに特定のものであることを特徴とする、第14の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0142】
第16の観点は、前記正の閾値は、前記キャラクタクラスに特定のものであることを特徴とする、第14の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0143】
第17の観点は、前記負の閾値は、早見表又はデータベースに格納されていることを特徴とする、第8~16の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0144】
第18の観点は、前記負の閾値は、プレイヤが操作するキャラクタに特定のものであることを特徴とする、第17の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0145】
第19の観点は、前記負の閾値は、前記キャラクタクラスに特定のものであることを特徴とする、第17の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0146】
第20の観点は、前記プログラムは、前記正の閾値及び/又は負の閾値を、プレイヤがゲームをする時間の関数として変化させることを特徴とする、第15~18の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0147】
第21の観点は、前記プログラムは、前記正の閾値及び/又は負の閾値を、ゲーム中でキャラクタがためた経験値の関数として変化させることを特徴とする、第15~18の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0148】
第22の観点は、前記発行した報酬は、キャラクタの健康を増進させること、又は1以上の経験値を発行することの内、少なくとも1つからなることを特徴とする、第6~21の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0149】
第23の観点は、前記発行した罰は、キャラクタに回復を与えないことを特徴とする、第5の観点又は、第8~22の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0150】
第24の観点は、前記キャラクタクラスは、スナイパー、パイロマンサ、近接戦士、破壊者の内の1以上から構成されることを特徴とする、前記先行観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0151】
第25の観点は、スナイパークラスに対応する行動習性は、スナイパーライフルを使用することであり、前記各所定の条件は、スナイパーライフルを武器として選択することを特徴とする、第24の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0152】
第26の観点は、スナイパークラスに対応する行動習性は、敵キャラクタを比較的長距離で攻撃することであり、前記各所定の条件は、プレイヤが操作するキャラクタと敵キャラクタとの距離は、閾値よりも大きいことを特徴とする、第24の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0153】
第27の観点は、パイロマンサクラスに対応する行動習性は、炎の魔法を使うことであり、前記各所定の条件は、炎の魔法を武器として選択することを特徴とする、第24の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0154】
第28の観点は、パイロマンサクラスに対応する行動習性は、敵キャラクタを比較的長距離で攻撃することであり、前記各所定の条件は、プレイヤが操作するキャラクタと敵キャラクタとの距離は、閾値よりも大きいことを特徴とする、第24の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0155】
第29の観点は、近接戦士クラスに対応する行動習性は、乱闘武器を使うことであり、前記各所定の条件は、乱闘武器を武器として選択することを特徴とする、第24の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0156】
第30の観点は、近接戦士クラスに対応する行動習性は、敵キャラクタを比較的短距離で攻撃することであり、前記各所定の条件は、プレイヤが操作するキャラクタと敵キャラクタとの距離は、閾値よりも小さいことを特徴とする、第24の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0157】
第31の観点は、破壊者クラスに対応する行動習性は、死と破壊を与えることであり、前記各所定の条件は、少なくとも閾値数の他のキャラクタの死を引き起こし、又は、少なくとも閾値数のゲーム世界のオブジェクトの破壊を引き起こすことを特徴とする、第24の観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0158】
第32の観点は、前記キャラクタ行動モニタリング装置は、キャラクタが対戦を始めたら、キャラクタの行動特徴を評価するように構成されていることを特徴とする、前記先行観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0159】
第33の観点は、前記コンピュータ装置は、パーソナルコンピュータやビデオゲーム機等のビデオゲーム装置であり、又は、前記コンピュータ装置は、ゲームをホスティングするネットワークサーバであり、又は前記コンピュータ装置は、ネットワークベースのゲームを作動するユーザ端末であることを特徴とする、前記先行観点のコンピュータ可読記録媒体である。
【0160】
第34の観点は、前記プログラムはプレイヤに、前記複数のキャラクタクラスのうち1つを選択させることができることを特徴とする、前記先行観点記載のコンピュータ可読記録媒体である。
図1
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