IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インタークロス株式会社の特許一覧

特許7146196スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム
<>
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図1
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図2
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図3
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図4
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図5
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図6
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図7
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図8
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図9
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図10
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図11
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図12
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図13
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図14
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図15
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図16
  • 特許-スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-26
(45)【発行日】2022-10-04
(54)【発明の名称】スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   A61M 21/02 20060101AFI20220927BHJP
   A61B 5/377 20210101ALI20220927BHJP
【FI】
A61M21/02 J
A61B5/377
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021014236
(22)【出願日】2021-02-01
(65)【公開番号】P2022117633
(43)【公開日】2022-08-12
【審査請求日】2021-02-01
(73)【特許権者】
【識別番号】512156280
【氏名又は名称】インタークロス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001830
【氏名又は名称】東京UIT国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】小田 一之
(72)【発明者】
【氏名】深澤 総一
(72)【発明者】
【氏名】小出 英之
(72)【発明者】
【氏名】石井 里枝
【審査官】山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-262216(JP,A)
【文献】特開2009-285294(JP,A)
【文献】特開2016-013182(JP,A)
【文献】特開2015-223224(JP,A)
【文献】特開2018-120405(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 21/00
A61B 5/377
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者に第1の刺激が与えられているときに上記被験者から得られる生体信号の第1のレベルと、上記被験者に第2の刺激が与えられているときに上記被験者から得られる生体信号の第2のレベルと、上記被験者から上記第1の刺激および上記第2の刺激がそれぞれ排除されたときに上記被験者から得られる生体信号の第3のレベルと、を検出する検出手段、
上記検出手段によって検出された上記第1のレベルと上記第2のレベルとの範囲を決定する決定手段、ならびに
上記被験者による訓練中に上記検出手段において検出される生体信号の上記第3のレベルが、上記決定手段において決定された範囲の最大レベルに近いほど高くなり、かつ上記決定手段において決定された範囲の最小レベルに近いほど低くなように、上記決定手段において決定された範囲における上記第3のレベルの位置に応じた訓練スコアを算出する訓練スコア算出手段、
を備え
上記第1の刺激が上記被験者に集中を促し、上記第2の刺激が上記被験者に散漫を促す、上記第1の刺激が上記被験者にリラックスを促し、上記第2の刺激が上記被験者に緊張を促す、上記第1の刺激が上記被験者に、1点への注意を促し、上記第2の刺激が上記被験者に全く注意を払わない状態を促す、上記第1の刺激が上記被験者に覚醒を促し、上記第2の刺激が上記被験者に睡眠を促す、上記第1の刺激が上記被験者に快適を促し、上記第2の刺激が上記被験者に不快を促す、または上記第1の刺激が上記被験者に興奮を促し、上記第2の刺激が上記被験者に鎮静を促す、
スコア算出装置。
【請求項2】
上記生体信号は、
上記被験者の脳、心臓、眼球、胃、腸、皮膚、脈、呼吸または脳血流から得られる、
請求項1に記載のスコア算出装置。
【請求項3】
上記第1の刺激が上記被験者に集中を促す視覚刺激または聴覚刺激の少なくとも一方であり、
上記第2の刺激が上記被験者に散漫を促す視覚刺激または聴覚刺激の少なくとも一方である、
請求項1または2に記載のスコア算出装置。
【請求項4】
上記生体信号は、
上記被験者の頭部の第1の箇所と第2の箇所とから得られる脳波である、
請求項1からのうち、いずれか一項に記載のスコア算出装置。
【請求項5】
上記第1の箇所から得られる脳波の種類と上記第2の箇所から得られる脳波の種類とが異なる、
請求項に記載のスコア算出装置。
【請求項6】
上記第1の箇所が左脳の箇所であり、上記第2の箇所が右脳の箇所である、
請求項またはに記載のスコア算出装置。
【請求項7】
上記第1の箇所から得られる脳波の種類がβ波であり、上記第2の箇所から得られる脳波の種類がθ波である、
請求項またはに記載のスコア算出装置。
【請求項8】
上記決定手段は、
同一の上記被験者についての範囲の決定回数が閾値以上となった場合に、上記第1の刺激および上記第2の刺激の少なくとも一方が他の刺激に変更させられて範囲を決定する、
請求項1からのうち、いずれか一項に記載のスコア算出装置。
【請求項9】
上記スコア算出装置は、ニューロフィードバックを用いた脳の活動の訓練の装置であり、
上記生体信号は脳波であり、
上記決定手段は、上記被験者から得られる、上記検出手段によって検出された脳波の上記第1のレベルと脳波の上記第2のレベルとの範囲を決定するものであり、
上記訓練スコア算出手段は、ニューロフィードバックを用いた上記被験者の脳の活動の訓練中に上記検出手段において検出される上記第3のレベルが、上記決定手段において決定された範囲の最大レベルに近いほど高くなり、かつ上記決定手段において決定された範囲の最小レベルに近いほど低くなるように、上記決定手段において決定された範囲における上記第3のレベルの位置に応じた、ニューロフィードバックを用いた脳の活動の訓練スコアを算出する、
請求項1に記載のスコア算出装置。
【請求項10】
検出手段が、被験者に第1の刺激が与えられているときに上記被験者から得られる生体信号の第1のレベルと、上記被験者に第2の刺激が与えられているときに上記被験者から得られる生体信号の第2のレベルと、上記被験者から上記第1の刺激および上記第2の刺激がそれぞれ排除されたときに上記被験者から得られる生体信号の第3のレベルと、を検出し、
決定手段が、上記検出手段によって検出された上記第1のレベルと上記第2のレベルとの範囲を決定し、
訓練スコア算出手段が、上記被験者による訓練中に上記検出手段において検出される生体信号の上記第3のレベルが、上記決定手段において決定された範囲の最大レベルに近いほど高くなり、かつ上記決定手段において決定された範囲の最小レベルに近いほど低くなように、上記決定手段において決定された範囲における上記第3のレベルの位置に応じた訓練スコアを算出
上記第1の刺激が上記被験者に集中を促し、上記第2の刺激が上記被験者に散漫を促す、上記第1の刺激が上記被験者にリラックスを促し、上記第2の刺激が上記被験者に緊張を促す、上記第1の刺激が上記被験者に、1点への注意を促し、上記第2の刺激が上記被験者に全く注意を払わない状態を促す、上記第1の刺激が上記被験者に覚醒を促し、上記第2の刺激が上記被験者に睡眠を促す、上記第1の刺激が上記被験者に快適を促し、上記第2の刺激が上記被験者に不快を促す、または上記第1の刺激が上記被験者に興奮を促し、上記第2の刺激が上記被験者に鎮静を促すものである、
スコア算出方法。
【請求項11】
訓練スコア算出装置のコンピュータを制御し、コンピュータが読み取り可能なプログラムであって、
被験者に第1の刺激が与えられているときに上記被験者から得られる生体信号の第1のレベルと、上記被験者に第2の刺激が与えられているときに上記被験者から得られる生体信号の第2のレベルと、上記被験者から上記第1の刺激および上記第2の刺激がそれぞれ排除されたときに上記被験者から得られる生体信号の第3のレベルと、を検出させ、
検出された上記第1のレベルと上記第2のレベルとの範囲を決定させ、
上記被験者による訓練中に検出される生体信号の上記第3のレベルが、決定された範囲の最大レベルに近いほど高くなり、かつ決定された範囲の最小レベルに近いほど低くなように、決定された範囲における上記第3のレベルの位置に応じた訓練スコアを算出させ
上記第1の刺激が上記被験者に集中を促し、上記第2の刺激が上記被験者に散漫を促す、上記第1の刺激が上記被験者にリラックスを促し、上記第2の刺激が上記被験者に緊張を促す、上記第1の刺激が上記被験者に、1点への注意を促し、上記第2の刺激が上記被験者に全く注意を払わない状態を促す、上記第1の刺激が上記被験者に覚醒を促し、上記第2の刺激が上記被験者に睡眠を促す、上記第1の刺激が上記被験者に快適を促し、上記第2の刺激が上記被験者に不快を促す、または上記第1の刺激が上記被験者に興奮を促し、上記第2の刺激が上記被験者に鎮静を促すものである、
スコア算出装置のコンピュータを制御するプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムを格納した記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スコア算出装置および方法ならびにスコア算出装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ニューロフィードバックは、患者の脳波を測定して、患者の脳へのフィードバックとして使用される信号を生成し、患者の脳に自己制御することを教える、バイオフィードバックの一種である(特許文献1)。たとえば、ニューロフィードバックは脳波を測定しておき、望ましい周波数帯の脳波が現れると音や映像などでフィードバックし、脳に自律的に学習させる。従来のニューロフィードバックの装置には被験者が集中しているときには鮮明な画像を表示し、被験者に眠気が起きているときには暗い画像を表示するものがある。被験者は集中する訓練をしているときには鮮明な画像が表示されるようにする。また、非侵襲的に脳波信号の検出を行って、脳波パターンを分類する処理を行う場合にも、使用者による使用開始までの時間を短縮する脳波パターン分類装置(特許文献2)、カラオケ歌唱中の脳活性化情報を可視化するもの(特許文献3)などもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-207282号公報
【文献】特開2017-202183号公報
【文献】特表2019-523108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
生体信号を用いて行うニューロフィードバックなどの訓練においてその訓練の効果を
客観的スコアリングすることができない。訓練は自宅で行うことも多く、その訓練継続意欲は、訓練の効果を客観的に患者に示すことで上昇することが判明している。しかしながら客観的スコアの算出方法においては個人差や毎日の体調変化により同一刺激に対して生体情報反応が異なることから、これらを考慮し、再現性を高めたスコアを算出しる必要がある。本発明は個人差や同一患者の日々体調変化を考慮した、生体信号によるスコア算出装置を提供する。
【0005】
本発明は、個人差や同一患者の日々体調変化を考慮した、生体信号によるスコアを算出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明によるスコア算出装置は、被験者に第1の刺激が与えられたときに上記被験者から得られる生体信号の第1のレベルと、上記被験者に第2の刺激が与えられたときに上記被験者から得られる生体信号の第2のレベルと、上記被験者から第1の刺激および第2の刺激がそれぞれ排除されたときに上記被験者から得られる生体信号の第3のレベルと、を検出する検出手段、上記検出手段によって検出された第1のレベルと第2のレベルとにもとづいて、上記被験者から得られる生体信号の振れ幅を決定する振れ幅決定手段、および上記被験者による訓練(たとえば、精神的な訓練、肉体的な訓練)中に上記検出手段において検出される生体信号の第3のレベルと上記振れ幅決定手段において決定された振れ幅とにもとづいて、訓練スコアを算出する訓練スコア算出手段を備えていることを特徴とする。
【0007】
この発明は、スコア算出装置に適したスコア算出方法も提供している。すなわち、この方法は、検出手段が、被験者に第1の刺激が与えられたときに上記被験者から得られる生体信号の第1のレベルと、上記被験者に第2の刺激が与えられたときに上記被験者から得られる生体信号の第2のレベルと、上記被験者から第1の刺激および第2の刺激がそれぞれ排除されたときに上記被験者から得られる生体信号の第3のレベルと、を検出し、振れ幅決定手段が、上記検出手段によって検出された第1のレベルと第2のレベルとにもとづいて、上記被験者から得られる生体信号の振れ幅を決定し、訓練スコア算出手段が、上記被験者による訓練中に上記検出手段において検出される生体信号の第3のレベルと上記振れ幅決定手段において決定された振れ幅とにもとづいて訓練スコアを算出する。
【0008】
スコア算出装置のコンピュータを制御するプログラムおよびそのプログラムを格納した記録媒体を提供するようにしてもよい。
【0009】
スコア算出装置が、プロセッサを含み、プロセッサが、被験者に第1の刺激が与えられたときに上記被験者から得られる生体信号の第1のレベルと、上記被験者に第2の刺激が与えられたときに上記被験者から得られる生体信号の第2のレベルと、上記被験者から第1の刺激および第2の刺激がそれぞれ排除されたときに上記被験者から得られる生体信号の第3のレベルと、を検出し、プロセッサによって検出された第1のレベルと第2のレベルとにもとづいて、上記被験者から得られる生体信号の振れ幅を決定し、上記被験者による訓練中にプロセッサにおいて検出される生体信号の第3のレベルとプロセッサにおいて決定された振れ幅とにもとづいて、訓練スコアを算出してもよい。
【0010】
上記生体信号は、たとえば、上記被験者の脳、心臓、眼球、胃、腸、皮膚、脈、呼吸または脳血流から得られる。
【0011】
たとえば、上記第1の刺激が上記被験者に集中を促し、上記第2の刺激が上記被験者に散漫を促す、上記第1の刺激が上記被験者にリラックスを促し、上記第2の刺激が上記被験者に緊張を促す、上記第1の刺激が上記被験者に、1点への注意を促し、上記第2の刺激が上記被験者に全く注意を払わない状態を促す、上記第1の刺激が上記被験者に覚醒を促し、上記第2の刺激が上記被験者に睡眠を促す、上記第1の刺激が上記被験者に快適を促し、上記第2の刺激が上記被験者に不快を促す、または上記第1の刺激が上記被験者に興奮を促し、上記第2の刺激が上記被験者に鎮静を促すものである。
【0012】
また、上記第1の刺激が上記被験者に集中を促す視覚刺激または聴覚刺激の少なくとも一方であり、上記第2の刺激が上記被験者に散漫を促す視覚刺激または聴覚刺激の少なくとも一方でもよい。
【0013】
上記振れ幅決定手段は、たとえば、上記被験者に第1の刺激が与えられたときに上記被験者から得られる生体信号の第1のレベルにもとづく第1の値の平均値または最大値と、上記被験者に第2の刺激が与えられたときに上記被験者から得られる生体信号の第2のレベルにもとづく第2の値の平均値または最小値と、にもとづいて、上記被験者から得られる生体信号の振れ幅を決定する。
【0014】
上記第1の値は、たとえば、脳波のβ波とθ波との比率の平均値もしくは最大値、脳波のβ波の平均値もしくは最大値、脳波のθ波の平均値もしくは最大値、脳波のα波の平均値もしくは最大値、脳波のδ波の平均値もしくは最大値、心拍数の平均値もしくは最大値、または心拍に関するRMSSD値の平均値もしくは最大値であり、上記第2の値は、たとえば、脳波のβ波とθ波との比率の平均値もしくは最小値、脳波のβ波の平均値もしくは最小値、脳波のθ波の平均値もしくは最小値、脳波のα波の平均値もしくは最大値、
脳波のδ波の平均値もしくは最大値、心拍数の平均値もしくは最小値または心拍に関するRMSSD値の平均値もしくは最小値である。
【0015】
上記生体信号は、上記被験者の頭部の第1の箇所と第2の箇所とから得られる脳波でもよい。
【0016】
上記第1の箇所から得られる脳波の種類と上記第2の箇所から得られる脳波の種類とが異なっていてもよい。この場合、上記第1の箇所が左脳の箇所であり、上記第2の箇所が右脳の箇所でもよい。また、上記第1の箇所から得られる脳波の種類がβ波であり、上記第2の箇所から得られる脳波の種類がθ波でもよい。
【0017】
上記第1の値は、たとえば、上記被験者の頭部の異なる箇所から得られる異なる種類の脳波の比率の平均値もしくは最大値、または上記異なる種類の脳波の比率の平均値もしくは最大値であり、上記第2の値は、たとえば、上記異なる種類の脳波の比率の平均値もしくは最小値、または上記異なる種類の脳波の比率の平均値もしくは最小値である。
【0018】
上記振れ幅決定手段は、たとえば、同一の上記被験者についての振れ幅の決定回数が閾値以上となった場合に、上記第1の刺激および上記第2の刺激の少なくとも一方が他の刺激に変更させられて振れ幅を決定する。
【0019】
上記スコア算出装置は、たとえば、ニューロフィードバックを用いた脳の活動の訓練の装置である。この場合、上記生体信号は脳波であり、上記振れ幅決定手段は、上記被験者から得られる脳波の振れ幅を決定するものであり、上記訓練スコア算出手段は、ニューロフィードバックを用いた上記被験者の脳の活動の訓練中に上記検出手段において検出される第3のレベルと上記振れ幅決定手段において決定された振れ幅とにもとづいて、ニューロフィードバックを用いた脳の活動の訓練スコアを算出する。
【発明の効果】
【0020】
この発明によると、被験者に第1の刺激が与えられたときに被験者から得られる生体信号の第1のレベルと、被験者に第2の刺激が与えられたときに被験者から得られる生体信号の第2のレベルと、上記被験者から第1の刺激および第2の刺激がそれぞれ排除されたときに上記被験者から得られる第3のレベルと、が検出される。被験者に第1の刺激または第2の刺激が与えられたときに被験者から得られる生体信号は、第1のレベルと第2のレベルとの間になると考えられる。この第1のレベルと第2のレベルとの振れ幅と、被験者の訓練中に被験者から得られる生体信号の第3のレベルとにもとづいて被験者の訓練スコアが算出される。被験者から得られる生体信号の振れ幅にもとづいて被験者の訓練スコアが算出されるので、個人差や同一患者の日々体調変化を考慮した再現性の高い訓練スコアが得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】スコア算出システムの電気的構成を示すブロック図である。
図2】コンピュータの電気的構成を示すブロック図である。
図3】集中/散漫時のコンピュータの処理手順を示すフローチャートである。
図4】脳波を示している。
図5】脳波を周波数分析して得られるグラフである。
図6】訓練時のコンピュータの処理手順を示すフローチャートである。
図7】(A)は集中/散漫時におけるβ波/θ波と時間との関係を示し、(B)は訓練時におけるβ波/θ波と時間との関係を示している。
図8】表示画面に表示される円の一例である。
図9】スコア算出システムの電気的構成を示すブロック図である。
図10】スコア算出システムの電気的構成を示すブロック図である。
図11】スコア算出システムの電気的構成を示すブロック図である。
図12】集中/散漫時におけるコンピュータの処理手順を示すフローチャートである。
図13】心電図の一例である。
図14】R-R間隔を縦軸および横軸のいずれも時間軸で表している。
図15】R-R間隔のパワー・スペクトルを示している。
図16】訓練時のコンピュータの処理手順を示すフローチャートである。
図17】集中/散漫時のコンピュータの処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、この発明の実施例を示すもので、スコア算出システムの電気的構成を示すブロック図である。図1は、ニューロフィードバックを用いた脳の活動の訓練のシステムであり、被験者の生体信号として脳波が検出される。
【0023】
被験者1の頭部の第1の箇所に脳波計10の第1の脳波導出電極11が取り付けられ、被験者1の頭部の第2の箇所に脳波計10の第2の脳波導出電極12が取り付けられる。これにより被験者1の脳波が得られ、脳波は脳波計10を構成する増幅回路13に入力する。増幅回路13において脳波が増幅され、フィルタ回路14において不要なノイズ成分が除去される。脳波はアナログ/ディジタル変換回路15においてディジタル・データ(脳波データという)に変換される。
【0024】
脳波計10から出力される脳波データはコンピュータ20(スコア算出装置の一例である)に入力し、コンピュータ20において、被験者の訓練の成功の度合いを表す図形などを表すデータが生成される。生成された図形を表すデータは表示装置28に送信され、表示装置28の表示画面に図形などが表示される(図8参照)。
【0025】
この実施例では、被験者に刺激を与えて集中させたり散漫させたりする集中/散漫時と被験者に刺激を与えることなく(刺激を取り除いて)集中させたり散漫させたりする訓練時とに分かれる。集中/散漫時と訓練時とは時間的に連続してもよいし、時間の間隔が開いていてもよい。
【0026】
集中/散漫時には、最初に被験者は集中できると考えられている集中画像2を見る。被験者1が集中画像2を見ているときに被験者1の脳波が脳波計10によって検出される。集中/散漫時において、次に被験者は集中できないと考えられている散漫画像3を見る。被験者1が散漫画像3を見ているときにも被験者1の脳波が脳波計によって検出される。訓練時には、被験者は集中画像2も散漫画像3も見ないで集中したり散漫の状態にしたりする。訓練時において被験者の脳波が脳波計10によって検出される。
【0027】
詳しくは後述するように、この実施例では、集中/散漫時の被験者1の脳波などの生体信号のレベルの振れ幅を決定し、決定した振れ幅と訓練時に得られる脳波などの生体信号のレベルとから訓練スコアを算出する。算出されたスコアに応じて、上述したように表示装置28の表示画面に表示される図形の大きさが変わる。
【0028】
この実施例では被験者に集中させたり、散漫させたりして集中と散漫について脳波を検出しているが、集中と散漫でなくとも被験者1に少なくとも2種類の刺激を与え、それらの2種類の刺激が与えられたときの被験者1の脳波などの生体信号を検出して生体信号のレベルの振れ幅を決定し、訓練時に2種類の刺激が与えられたときと同様の脳波などの生体信号が得られるように被験者が訓練すればよい。また、検出する生体信号は脳波でなくとも、被験者1の心臓、眼球、胃、腸、皮膚、脈、呼吸、脳血流などから得られる生体信号でもよい。
【0029】
また、脳波計などのような生体信号検出装置とコンピュータ20とが有線接続されていなくとも無線接続されていてもよいし、脳波計などのような生体信号検出装置とコンピュータとがインターネット、LAN(Local Area Network)などにより互いに通信できるようにして、脳波データなどの生体信号を表す生体データがコンピュータ20に送信できるようにしてもよい。
【0030】
図2は、コンピュータ20の電気的構成を示すブロック図である。
【0031】
コンピュータ20の全体の動作は、CPU21によって統括される。
【0032】
コンピュータ20には、キーボードなどの入力装置22、脳波計10と電気的に接続するためのインターフェイス23、データを一時的に記憶するメモリ24、ハードディスク26、ハードディスク26にアクセスするためのハードディスク・ドライブ25およびインターネットなどのネットワークを介して通信するための通信回路27が含まれている。また、CPU21にはカウンタ21Aが含まれている。
【0033】
さらに、CPU21には、コンパクト・ディスク6(記録媒体の一例である)にアクセスするコンパクト・ディスク・ドライブ5が接続されている。
【0034】
コンパクト・ディスク6には後述する処理を行うプログラムが格納されており、コンパクト・ディスク・ドライブ5によりそのプログラムが読み取られコンピュータ20にインストールされる。プログラムはインターネットなどのネットワークを介して受信しコンピュータ20にインストールされるようにしてもよい。
【0035】
図3は、集中/散漫時に被験者1から得られる脳波データについてのコンピュータ20の処理手順を示すフローチャートである。
【0036】
図3においてステップ31から34までの処理が集中画像2を見ている状態での集中時に被験者1から得られる脳波データについての処理であり、図3においてステップ35から38までの処理が散漫画像3を見ている状態での散漫時に被験者1から得られる脳波データについての処理である。図4は、縦軸を電圧レベル、横軸を時間としたときの脳波データの一例であり、図5は縦軸を電圧レベル、横軸を周波数としたときの単位時間当たりの脳波データの一例である。
【0037】
集中画像2(被験者1に与えられる第1の刺激、視覚刺激の一例である)を被験者1に見せると、図4に示すような脳波データが得られる。被験者1に集中画像2を見せたときに得られた脳波データがCPU21によって周波数分析される(ステップ31)。すると、図5に示す脳波データが得られる。4Hz未満程度の周波数をもつ脳波がδ波であり、4Hz以上8Hz未満程度の周波数をもつ脳波がθ波であり、8Hz以上13Hz未満程度の周波数をもつ脳波がα波であり、13Hz以上40Hz未満程度の周波数をもつ脳波がβ波である。単位時間当たりで、脳波はδ波、θ波、α波およびβ波が混在していることとなる。また、脳波は周波数に応じて種類分けができる。脳波のδ波の周波数積分絶対値、θ波の周波数積分絶対値、α波の周波数積分絶対値、βの周波数積分絶対値などの周波数積分絶対値や、含有率(脳波全体に対するδ波、θ波、α波、β波の比率)は、同一の刺激であっても個人差や毎日の体調による変化による影響を受ける。客観的なスコア算出のためには、それらの影響を考慮する必要がある。
【0038】
コンピュータ20のCPUによって所定の時間の間に得られる脳波データについてδ波、θ波、α波またはβ波の種類(成分)ごとに積分が行われ(ステップ32)、δ波、θ波、α波またはβ波の種類ごとに周波数積分絶対値(周波数バンド積分値)が算出される。
【0039】
つづいて、時間の経過に対するβ波/θ波(β波とθ波との比率の一例であり、集中画像2を見ている時の生体信号の第1のレベルの一例である)=(β波の周波数積分絶対値)/(θ波の周波数積分絶対値)がCPU21(検出手段の一例である)によって算出される(ステップ33)。一定時間が経過するまでステップ31から33までの処理が繰り返される(ステップ34)。
【0040】
図7(A)は、集中/散漫時におけるβ波/θ波と時間との関係を示している。縦軸が上にいくほどβ波/θ波の値が大きい。
【0041】
β波は集中しているときに出現しやすくθ波はリラックスしているときに出現しやすい。したがって集中しているときにはβ波/θ波が大きくなり散漫しているときにはβ波/θ波は小さくなる。
【0042】
時間t0から被験者が集中画像2を見ることにより集中を始めて時間t1においてβ波/θ波のレベルが最大のレベルL4となり、時間t2においてβ波/θ波のレベルがレベルL3となるとする。集中を始めて一定時間が経過すると、被験者1は集中画像2を見るのを止めて散漫画像3(被験者1に与えられる第2の刺激、視覚刺激の一例である)を見るようになる。
【0043】
図3に戻って、被験者1が散漫画像3を見ている場合も集中画像2を見ているときと同様に図4に示すような脳波データが得られ、脳波データの周波数分析がCPU21によって行われる(ステップ36)。
【0044】
被験者1が散漫画像3を見ているときにもコンピュータ20のCPUによって所定の時間の間に得られる脳波データについてδ波、θ波、α波またはβ波の種類(成分)ごとに積分が行われ(ステップ37)、δ波、θ波、α波またはβ波の種類ごとに周波数積分絶対値が算出される。
【0045】
被験者1が散漫画像3を見ているときにも集中画像2を見ているときと同様に、時間の経過に対するβ波/θ波(散漫画像3を見ている時のβ波/θ波のレベルが生体信号の第2のレベルの一例である)=(β波の周波数積分絶対値)/(θ波の周波数積分絶対値)がCPU21(検出手段の一例である)によって算出される(ステップ38)。被験者1が散漫画像3を見ているときも一定時間経過するまで(たとえば、刺激に対する脳波の信号検出が正しく行われるまで)ステップ35から37までの処理が繰り返される。
【0046】
再び、図7(A)を参照して、時間t2において被験者1が集中画像2を見るのを止めて散漫画像3を見始めるとβ波/θ波のレベルは徐々に下がり、時間t3にはほぼレベルL2となったとし、時間t4にはβ波/θ波のレベルが最小のレベルL1になったものとする。さらに時間が経過し時間t5になるとβ波/θ波のレベルはレベルL2となる。
【0047】
一定時間が経過すると(ステップ38でYES)、被験者1のβ波/θ波の振れ幅がコンピュータ20のCPU21(振れ幅決定手段の一例である)によって決定される(ステップ39)。
【0048】
図7(A)を参照して、振れ幅は最大レベルL4(生体信号の第1のレベルにもとづく第1の値の最大値の一例である)と最小レベルL1(生体信号の第2のレベルにもとづく第2の値の最小値の一例である)との差異としてもよいし、集中画像2を見ているときの刺激区間の平均値(平均レベル)L3(生体信号の第1のレベルにもとづく第1の値の平均値の一例である)と散漫画像3を見ているときの刺激区間の平均値(平均レベル)L2(生体信号の第2のレベルに基づく第2の値の一例である)との差異としてもよい。その他の方法で振れ幅を決定してもよい。
【0049】
図6は被験者1の訓練時におけるコンピュータ20の処理手順を示すフローチャートである。
【0050】
上述したように訓練時では被験者1は集中画像2も散漫画像3も見ないで(第1の刺激および第2の刺激が取り除かれて)被験者1の脳波が測定される。この実施例では被験者1が集中する訓練を行うものとするが、他の訓練(精神的な訓練)をしてもよい。
【0051】
図4に示すような脳波データが得られ、被験者1の脳波データ(脳波)がコンピュータ20に入力し、コンピュータ20のCPU21によって周波数分析が行われる(ステップ41)。集中/散漫時と同様に脳波の種類ごとに積分が行われ(ステップ42)、時間の経過に対するβ波/θ波が算出される(ステップ43)。
【0052】
図7(B)は、訓練時におけるβ波/θ波と時間との関係を示している。縦軸がβ波/θ波のレベルを示し、横軸が時間を示している。縦軸が上にいくほどβ波/θ波の値が大きい。
【0053】
図7(B)から時間t0からt10に時間が経過するにつれてβ波/θ波のレベルが上がっていることが分かる。
【0054】
図7(B)において、グラフP1は図7(A)に示す集中/散漫時のグラフが得られた被験者1と同じ第1の被験者のものとするが、グラフP2およびP3は図7(A)に示す集中/散漫時のグラフが得られた被験者1と異なる第2の被験者および第3の被験者のものとする。
【0055】
第1の被験者の振れ幅はβ波/θ波がL1からL4またはL2からL3(他の方法により決定してもよい)であり、訓練時のβ波/θ波の最大レベルはほぼレベルL3となっている。これは、第1の被験者の振れ幅の最大値とほぼ同じである。被験者の振れ幅における、訓練時に得られたβ波/θ波のレベル(第3のレベルの一例である)の位置(CPU21:検出手段の一例である、によって検出される)から、被験者の訓練スコアがコンピュータ20のCPU21(訓練スコア算出手段の一例である)によって算出される(ステップ44)。第1の被験者の振れ幅における訓練時に得られたβ波/θ波のレベルはL3であり、第1の被験者の集中/散漫時における振れ幅のほぼ最大のレベルと考えられる。このため値第1の被験者は自分の持っている力のほぼ100%で集中しているとされ、たとえば、訓練スコアは100点と算出される。
【0056】
これに対して第2の被験者のグラフP2は第1の被験者の振れ幅の最大レベルL4まで届いていない。第2の被験者の集中/散漫時におけるβ波/θ波の振れ幅が第1の被験者と同じようにレベルL1からL4またはレベルL2からL3とすると、第2の被験者の訓練時のβ波/θ波の最大レベルはレベルL12程度であり、レベルL1からL4またはレベルL2からL3の振れ幅の80%程度である。この場合は第2の被験者のスコアは80点と算出される。第2の被験者の集中/散漫時におけるβ波/θ波の振れ幅が第1の被験者と異なりレベルL1からL12程度とすると、第2の被験者の訓練時のβ波/θ波のレベルL12は第2の被験者の集中/散漫時のβ波/θ波の最大レベルであるレベルL12と程度であり、第2の被験者のβ波/θ波の振れ幅の最大レベルL12のほぼ100%程度となる。この場合には第2の被験者のスコアは100点と算出される。
【0057】
第3の被験者についても同様であり、訓練時の第3の被験者のグラフP3から得られるβ波/θ波のレベルと第3の被験者の集中/散漫時のβ波/θ波の振れ幅とから、訓練時における第3の被験者のスコアが算出される。
【0058】
図6に戻って、このように被験者1の個人個人によって異なる振れ幅とβ波/θ波のレベルとにもとづいてCPU21(訓練スコア算出手段の一例である)によって訓練スコアが算出されるので比較的正確な訓練スコアが得られるようになる(ステップ44)。
【0059】
訓練スコアが算出されるとその訓練スコアに応じた大きさの円が表示装置28の表示画面に表示される(ステップ45)。
【0060】
図8は表示装置28の一例である。
【0061】
表示装置28の表示画面29に円Cが表示されている。この円Cの大きさ(径)が、スコアが大きいほど大きくなる。スコアが0点から100点までの間とすると、スコアが100点の場合には円Cは円C2となる。逆にスコアが小さいと小さい円C1となる。このようにスコアに応じて円Cの大きさが変わるので、被験者は円Cの大きさを大きくするように(円Cの大きさを小さくするように)訓練のやりがいが起きるので訓練を継続できるようになる。
【0062】
訓練が終了するまでステップ41から45の処理が繰り返される(ステップ46)。
【0063】
上述の実施例においては振れ幅を決定するときにおいて被験者1に集中させるために集中画像2を見せているが集中画像2(視覚刺激の一例である)を見せる代わりに集中できるような音楽(聴覚刺激の一例である)を被験者に聞かせてもよいし、他の集中媒体による刺激を被験者1に与え被験者1に集中させてもよい。同様に、振れ幅を決定するときにおいて被験者に散漫させるために散漫画像3を見せているが散漫画像3(視覚刺激の一例である)を見せる代わりに散漫できるような音楽(聴覚刺激の一例である)を被験者に聞かせてもよいし、他の散漫媒体による刺激を被験者1に与え被験者1に散漫させてもよい。視覚刺激と聴覚刺激とを同時に被験者1に与えてもよい。
【0064】
さらに、被験者1に第1の刺激が与えられたときに被験者1から得られる脳波などの生体信号は覚醒度(たとえば、α波)を示すものでもよいし、被験者1に第2の刺激が与えられたときに被験者1から得られる脳波などの生態信号は快適性(例えば拍動数)を示すものでもよい。また、上述のように、第1の刺激が被験者1に集中を促し、第2の刺激が被験者1に散漫を促すものでもよいし、たとえば、第1の刺激が被験者1にリラックスを促し、第2の刺激が被験者1に緊張を促す、第1の刺激が被験者1に1点への注意を促し、第2の刺激が被験者1に全く注意を払わない状態を促す、第1の刺激が被験者1に覚醒を促し、第2の刺激が被験者1に睡眠を促す、第1の刺激が被験者1に快適を促し、第2の刺激が被験者1に不快を促す、または第1の刺激が被験者1に興奮を促し、第2の刺激が被験者1に鎮静を促すものでもよい。どのような刺激がリラックスを促したり、緊張を促したりできるかは予め定められている。
【0065】
図9は、変形例を示すもので、訓練スコア算出システムの電気的構成を示すブロック図である。図9において図1に示すものと同一物については同一符号を付して説明を省略する。
【0066】
図1に示す訓練スコア算出システムにおいてはコンピュータ20によってソフトウエアを用いて訓練スコアを算出しているが、図9に示すものではハードウエアを用いて訓練スコアを算出する。
【0067】
まず、被験者1の集中/散漫時の動作を説明する。集中/散漫時においては上述したのと同様に被験者1は集中画像2を見て、その後散漫画像3を見る。
【0068】
脳波計10から出力した脳波データは訓練スコア算出装置50に含まれる周波数分析回路51に入力する。周波数分析回路51において単位時間当たりの脳波データの周波数が分析される。上述したのと同様にδ波、θ波、α波またはβ波のどの種類の脳波に該当するかの分析が行われる。周波数分析された脳波データは積分回路52に入力し、δ波、θ波、α波またはβ波の脳波の種類(成分)ごとに上述したのと同様に積分が行われる。単位時間においてδ波、θ波、α波またはβ波の脳波の種類ごとに積分された脳波データは除算回路53に入力する。除算回路53において上述したように(β波の周波数積分絶対値)が(θ波の周波数積分絶対値)によって除算され、β波/θ波=(β波の周波数積分絶対値)/(θ波の周波数積分絶対値)が算出される。除算回路53により、図7(A)に示すグラフを表すデータが得られる。
【0069】
除算回路53から出力されたデータは、平均回路54およびスコア算出回路56(訓練スコア算出手段の一例である)に入力する。図7(A)に示すように被験者1が時間t0からt1の間、集中画像2を見ているとすると、集中時のβ波/θ波の平均レベルL3が平均回路54において算出される。また、被験者1が時間t2から集中画像2を見るのを止めて散漫画像3を見始め、β波/θ波が安定する時間t3からt5の間に得られるβ波/θ波の平均レベルL2が平均回路54において算出される。
【0070】
これらの平均レベルL3およびL2をそれぞれ表すデータが平均回路54から振れ幅決定回路55に入力し、レベルL3とL2との範囲が被験者1の振れ幅であると振れ幅決定回路55において決定される。決定された振れ幅は振れ幅決定回路55に含まれるメモリ55Aに記憶される。除算回路53から出力されたデータは平均回路54に入力するが、平均回路54の代わりにピーク/ボトム検出回路に入力し、被験者が集中画像2を見ていたときのβ波/θ波のピーク・レベルL4(図7(A)参照)と被験者が散漫画像3を見ていたときのβ波/θ波のボトム・レベルL1(図7(A)参照)とを検出するようにしてもよい。このような場合には、これらのピーク・レベルL4からボトム・レベルL1の範囲を振れ幅決定回路55において決定できる。
【0071】
次に訓練時の動作について説明する。
【0072】
訓練時において除算回路53から出力されるβ波/θ波のレベル(第3のレベルの一例である)を表すデータはスコア算出回路56に入力する。スコア算出回路56には振れ幅決定回路55のメモリ55Aに記憶されている振れ幅についてのデータも入力する。図7(B)を参照して説明したように、スコア算出回路56において、被験者1の振れ幅における被験者1の訓練時のβ波/θ波のレベルから被験者1の訓練スコアが算出される。訓練スコアは随時算出され、たとえば、図7(B)に示す例では時間t0から時間t10までの間は時間の経過とともに徐々に訓練スコアの値が大きくなる。
【0073】
算出された訓練スコアを表すデータは表示制御装置57に入力し、図8に示したように訓練スコアの値が大きい(被験者の振れ幅の上限に近い)ほど大きな円が表示装置28の表示画面29に表示されるようになる。
【0074】
図9に示す変形例においても脳波計10から出力された脳波データは有線により訓練スコア算出装置50に入力しているが無線により脳波データが訓練スコア算出装置50に入力してもよいし、脳波計10から出力されたデータをインターネットなどのようなネットワークを利用して訓練スコア算出装置50に送信し、訓練スコア算出装置50において受信するようにしてもよい。その場合には訓練スコア算出装置50においてネットワークと接続するための通信回路が設けられ、その通信回路によって受信した脳波データが周波数分析回路5に入力することとなる。
【0075】
上述した実施例(変形例)においては被験者1に2つの脳波導出電極11および12を取り付けているが、必ずしも2つに限らず、1または3つ以上の電極を被験者1に取り付けてもよい。
【0076】
脳波は左脳の脳波と右脳の脳波とに分かれる。左脳はロジックを司り、右脳は感情を司ると一般的に考えられている。このために、計算のように集中する作業は左脳が働き、リラックスするときのように散漫時は右脳が働く。β波の出現頻度は左脳から得られるものの方が多くなりθ波の出現頻度は右脳から得られるものの方が多くなる。これらのことからβ波は左脳から得られるものを用い、θ波は右脳から得られるものを用いて上述したβ波/θ波=(β波の周波数積分絶対値)/(θ波の周波数積分絶対値)を算出することで、β波/θ波の振れ幅を大きくできる。振れ幅を大きくできることにより、訓練時に算出されるスコアがより正確になる。
【0077】
図10は、さらに他の変形例を示すものでスコア算出システムの電気的構成を示すブロック図である。図10はβ波/θ波の振れ幅を大きくするものである。
【0078】
第1の脳波導出電極11は被験者1の右脳に対応する位置(第2の箇所の一例である)に取り付けられ、第2の脳波導出電極12は被験者1の左脳に対応する位置(第1の箇所の一例である)に取り付けられる。第1の脳波導出電極11から得られる右脳の脳波は第1の脳波計10Aに入力し右脳から得られる脳波データが得られる。第2の脳波導出電極12から得られる左脳の脳波は第2の脳波計10Bに入力し左脳から得られる脳波データが得られる。
【0079】
第1の脳波計10Aおよび第2の脳波計10Bからそれぞれ得られる右脳の脳波データおよび左脳の脳波データはコンピュータ20に入力する。コンピュータ20において、右脳から得られる脳波データおよび左脳から得られる脳波データのそれぞれにおいて周波数分析、積分などが行われ、左脳から得られるβ波(β波の周波数積分絶対値)および右脳から得られるθ波(θ波の周波数積分絶対値がそれぞれ算出される。その後、β波は左脳から得られるものを用い、θ波は右脳から得られるものを用いて上述したβ波/θ波=(β波の周波数積分絶対値)/(θ波の周波数積分絶対値)が算出される。算出されたβ波/θ波から振れ幅が算出される。大きな振れ幅が得られるようになる。
【0080】
このように第1の箇所から得られる脳波の種類と第2の箇所から得られる脳波の種類が異なっていてもよい。脳波の種類が異なっていたり、脳波を検出する箇所が異なっていたりしても、振れ幅は、集中画像2を見ているときに得られる脳波の比率であるβ波/θ波のレベルの平均値であるL3(第1の値の一例である)または最大値であるL4(第1の値の一例である)と、散漫画像3を見ているときに得られる脳波の比率であるβ波/θ波のレベルの平均値であるL2(第2の値の一例である)または最小値であるL1(第2の値の一例である)との範囲と決定できる。
【0081】
図9に示すように訓練スコア算出装置50を用いても同様に第1の脳波計10Aおよび第2の脳波計10Bからそれぞれ得られる右脳の脳波データおよび左脳の脳波データを利用してβ波/θ波の振れ幅が大きなものが得られる。また、脳波計は必ずしも2つ使用する必要は無い。2つの脳波計10Aおよび10Bの代わりに一つ脳波計10を利用してもよい。時間的にずらして得られる右脳から得られる脳波と左脳から得られる脳波を1つの脳波計で利用してもよいし、右脳から得られる脳波を表す脳波データと左脳から得られる脳波データとを同時に出力できる脳波計を利用してもよい。
【0082】
上述の実施例では、振れ幅の決定、訓練時におけるスコアの算出などにβ波/θ波=(β波の周波数積分絶対値)/(θ波の周波数積分絶対値)を利用しているが、θ波/β波=(θ波の周波数積分絶対値)/(β波の周波数積分絶対値)を利用してもよいし、これらのような比率のパラメータだけでなく、α波(α波の周波数積分絶対値)、β波(β波の周波数積分絶対値)、θ波(θ波の周波数積分絶対値)、δ波(δ波の周波数積分絶対値)などをパラメータとして利用してもよい。たとえば、集中画像のような第1の刺激が被験者1に与えられたときの第1のレベルの第1の値として、脳波のβ波とθ波との比率の平均値もしくは最大値、脳波のβ波の平均値もしくは最大値、脳波のθ波の平均値もしくは最大値、脳波のα波の平均値もしくは最大値脳波のδ波の平均値もしくは最大値、心拍数の平均値もしくは最大値、または心拍に関する後述のRMSSD値の平均値もしくは最大値を用いる。また、散漫画像のような第2の刺激が被験者1に与えられたときの第2のレベルの第2の値が、脳波のβ波とθ波との比率の平均値もしくは最小値、脳波のβ波の平均値もしくは最小値、脳波のθ波の平均値もしくは最小値、脳波のα波の平均値もしくは最大値脳波のδ波の平均値もしくは最大値、心拍数の平均値もしくは最小値または心拍に関するRMSSD値の平均値もしくは最小値である。
【0083】
また、上述の実施例では生体信号の一例として脳波を利用しているが、被験者の心臓、眼球、胃、腸、皮膚、脈、呼吸、脳血流などのような生体信号を利用してもよい。いずれにしても異なる第1の刺激と第2の刺激とが被験者に与えられたときに被験者から得られる生体信号のレベルが変わるような生体信号を利用すればよい。
【0084】
図11から図16は、他の実施例を示すもので心電計を利用したスコア算出システムについてのものである。
【0085】
図11は、スコア算出システムの電気的構成を示すブロック図である。
【0086】
被験者1に電極61および62が取り付けられ、これらの電極61および62は心電計63に接続されている。心電計63からは心拍を表す心拍データが出力されコンピュータ20に入力する。集中時には集中画像2を見て、散漫時には散漫画像3を被験者1が見ることにより得られる心拍データがコンピュータ20(スコア算出装置の一例である)に入力することにより、後述するように振れ幅が決定される。また、訓練時には、同様に、コンピュータ20において後述する処理が行われ、表示装置28の表示画面29に被験者1の集中などの度合いに応じた大きさの円Cが図8に示すように表示される。
【0087】
図12は、図3に対応するもので、集中/散漫時におけるコンピュータ20の処理手順を示すフローチャートである。
【0088】
脳波の場合と同様に集中/散漫時の処理では、被験者1にまず集中画像2を見せ、心電計63から得られる心拍データから単位時間当たりのR-R間隔が計測される(ステップ71)。
【0089】
図13は心電計63から得られる心拍データによって表される心電図波形の一例である。図13において縦軸が電圧レベルを示し、横軸が時間を示している。
【0090】
ピークRとピークRとの間隔Δt1、Δt2、Δt3などがR-R間隔であり、R-R間隔から1分間当たりの拍動数を計算できる。
【0091】
図14は縦軸も横軸も時間軸としてピークRをプロットしている。横方向に隣接プロットの間隔もR-R間隔に対応しており、横方向に隣接するプロットの縦方向の間隔もR-R間隔に対応している。
【0092】
図12に戻って、公知の手法によりR-R間隔の周波数分析が行われ(ステップ72)、図15に示すような周波数分析されたパワー・スペクトルが得られる。
【0093】
図15において横軸は周波数であり、縦軸はパワー[(時間の2乗)/(周波数)]である。図15に示すパワー・スペクトルは、時間信号(R-R間隔)のパワーを、FFT(Fast Fourier Transform)分析することによりある周波数バンド幅ごとのパワーを算出し、横軸を周波数としてグラフ化したものである。R-R間隔の周波数分析の結果のうち約0.04Hzから約0.15Hzの積分値がLFであり、約0.15Hzから約0.4Hzの積分値がHFとである。
【0094】
コンピュータ20によってLF、HFのそれぞれが算出される(ステップ73)。LF/HFがコンピュータ20のCPU21(検出手段の一例である)によって算出され(ステップ74)、このLF/HFが安定するまでステップ71から73の処理が繰り返される(ステップ75)。
【0095】
一定時間が経過すると(ステップ75でYES)、被験者1は集中画像2を見ることを止め、散漫画像3を見始める。
【0096】
集中画像2を見ているときと同様にR-R間隔がコンピュータ20によって計測され(ステップ76)、R-R間隔の周波数分析が行われる(ステップ77)。集中画像2を見ているときと同様にコンピュータ20においてLF、HFが算出され(ステップ78)、かつLF/HFが算出され(ステップ79)、このLF/HFが安定するまでステップ71から73の処理が繰り返される(ステップ80)。
【0097】
被験者1が散漫画像3を見始めて一定時間が経過すると(ステップ80でYES)、被験者1が集中画像2を見ているときのLF/HFのレベルの平均レベル、最大レベルなど(生体信号の第1のレベルの一例である)と被験者1が散漫画像3を見ているときのLF/HFのレベルの平均レベル、最小レベルなど(生体信号の第2のレベルの一例である)との間の振れ幅がコンピュータ20のCPU21によって決定される(ステップ81)。
【0098】
上述したステップ71から78の処理により、縦軸をLF/HF、横軸を時間とした場合に、図7に示したグラフと同じようなグラフが得られる。集中しているときには拍動が早くなりLF/HFが大きくなり散漫のときには拍動が遅くなりLF/HFが小さくなるので、集中/散漫時に図7に示したグラフと同じようなグラフが得られる。
【0099】
図16は心電計を利用した訓練時におけるコンピュータ20の処理手順を示すフローチャートである。
【0100】
訓練時には被験者1は脳波を利用した訓練時と同様に集中画像2も散漫画像3も見ないで(第1の刺激および第2の刺激が排除された状態で)集中する。被験者1のR-R間隔がコンピュータ20によって計測され(ステップ91)、R-R間隔の周波数分析が行われる(ステップ92)。
【0101】
LF、HFがコンピュータ20のCPU21によって算出され(ステップ93)、かつLF/HFがコンピュータ20のCPU21によって算出されると(ステップ94)、縦軸をLF/HF、横軸を時間とした図7(B)のようなグラフが得られる。集中/散漫時に決定された振れ幅におけるグラフのレベル(第3のレベルの一例である)から訓練スコアがコンピュータ20のCPU21によって算出される(ステップ95)。
【0102】
算出された訓練スコアが大きいほど(振れ幅の上限に近づくほど)、図8に示すように大きい円Cとなり、算出された訓練スコアが小さいほど(振れ幅の下限に近付くほど)、図8に示すような小さい円Cとなる円Cが表示装置28の表示画面に表示される(ステップ96)。訓練が終了するまでステップ91から96の処理が繰り返される(ステップ97)。
【0103】
上述の実施例では集中/散漫時、訓練時に利用されるパラメータとしてLF/HFが利用されているが、その他のパラメータが利用されてもよい。たとえば、1分間の心拍数HR、R-R間隔のばらつきの指標であるRMSSD(連続して隣接するR-R間隔の差の2乗の平均値の平方根)、LFそのもの、HFそのものなどを用いてもよい。たとえば、覚醒度、眠気、集中などの訓練には生体信号として脳波が利用され、上述したδ波、θ波、α波、β波などの単位時間当たりの積分絶対値(脳波含有率でもよい)が算出され、パラメータが決定される。快適性、ストレスなどの訓練には生体信号として拍動が利用され、交感神経指標とされるLF/HF、副交感神経指標とされるRMSSDなどが算出され、パラメータが決定される。訓練内容に応じたパラメータの決定は公知の手法を用いることができる。いずれにしても訓練の内容に応じて適切なパラメータが用いられる。
【0104】
上述の実施例においてはコンピュータ20を用いてソフトウエアの処理でスコアの算出を実現しているが図9に示すようにハードウエアによりスコアの算出を実現してもよい。その場合には心電計63の出力を訓練スコア算出装置50に入力すればよい。
【0105】
図17は、さらに他の実施例を示すもので、集中/散漫時のコンピュータ20の処理手順を示すフローチャートである。
【0106】
集中/散漫時に同一の被験者1によるスコア算出システム集中/散漫時における振れ幅決定処理の決定回数が一定以上となったかどうかがコンピュータ20のCPU21によって判断される(ステップ101)。コンピュータ20に含まれるカウンタ21Aによって被験者1ごとに集中/散漫時の振れ幅決定処理でのスコア訓練システムの決定回数がカウントされている。同一の被験者1かどうかは被験者IDなどを入力し、被験者IDごとに振れ幅決定処理が行われればよい。その場合には被験者IDに対応して訓練時のスコアも算出されることとなる。
【0107】
スコア算出システムにおける集中/散漫時の振れ幅の決定回数が一定(閾値)以上となると(ステップ101でYES)、被験者1が見る集中画像2および散漫画像3を変えるように知らせるメッセージが表示装置28の表示画面29に表示される(ステップ102)。
【0108】
被験者1に見せる集中画像2および散漫画像3が変えられて集中/散漫時における振れ幅決定処理(図3図12に示す処理など)が行われる(ステップ103)。
【0109】
集中画像2、散漫画像3が変わらずに集中または散漫しようとしても慣れから集中できなかったり散漫できなかったりすることがある。集中画像2、散漫画像3が変わるので、集中または散漫できようになる。集中画像2、散漫画像3の代わりに音楽等に変えてもよい。
【0110】
生体信号として、眼球から得られる生体信号、胃から得られる生体信号、腸から得られる生体信号、皮膚から得られる生体信号、脈から得られる生体信号、呼吸から得られる生体信号、脳血流から得られる生体信号が利用される場合には、上述した脳波計10、心電計63の代わりに、眼電計、胃電計、腸電計、皮膚電計、脈拍計、呼吸器計、脳血流計などが利用され、同じように訓練スコアが算出される。
【0111】
上述の処理を実行する処理部には,ソフトウエアを実行して各種の処理部として機能するCPU21のほかに,FPGA(field-programmable gate array)などのように製造後に回路構成を変更可能なプログラマブル・ロジック・ディバイス,ASIC(application specific integrated circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。
【0112】
1つの処理部は,これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし,同種または異種の2つ以上のプロセッサの組合せ(たとえば,複数のFPGA,CPUとFPGAの組合せ)で構成されてもよい。複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては,第1に,クライアント・コンピュータやサーバなどのコンピュータに代表されるように,1つ以上のCPUとソフトウエアの組合せで1つのプロセッサを構成し,このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に,システム・オン・チップなどに代表されるように,複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(integrated circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように,各種の処理部は,ハードウエア的な構造として各種のプロセッサを1つ以上用いて構成される。
【0113】
さらに,これらの各種のプロセッサのハードウエア的な構造は,より具体的には,半導体素子などの回路素子を組合せた電気回路である。
【符号の説明】
【0114】
1:被験者、2:集中画像、3:散漫画像、10:脳波計、10A:第1の脳波計、10B:第2の脳波計、11:第1の脳波導出電極、12:第2の脳波導出電極、13:増幅回路、14:フィルタ回路、15:アナログ/ディジタル変換回路、20:コンピュータ、21:CPU、21A:カウンタ、22:入力装置、23:インターフェイス、24:メモリ、25:ハードディスク・ドライブ、26:ハードディスク、27:通信回路、28:表示装置、29:表示画面、50:訓練スコア算出装置、51:周波数分析回路、52:積分回路、53:除算回路、54:平均回路、55:振れ幅決定回路、55A:メモリ、56:スコア算出回路、57:表示制御装置、61-62:電極、63:心電計、C:円、C1:円、C2:円
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17