IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社コナミデジタルエンタテインメントの特許一覧

<>
  • 特許-ゲームシステム 図1
  • 特許-ゲームシステム 図2
  • 特許-ゲームシステム 図3
  • 特許-ゲームシステム 図4
  • 特許-ゲームシステム 図5
  • 特許-ゲームシステム 図6
  • 特許-ゲームシステム 図7
  • 特許-ゲームシステム 図8
  • 特許-ゲームシステム 図9
  • 特許-ゲームシステム 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-26
(45)【発行日】2022-10-04
(54)【発明の名称】ゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/44 20140101AFI20220927BHJP
   A63F 13/537 20140101ALI20220927BHJP
   A63F 13/56 20140101ALI20220927BHJP
   A63F 13/812 20140101ALI20220927BHJP
【FI】
A63F13/44
A63F13/537
A63F13/56
A63F13/812 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020201977
(22)【出願日】2020-12-04
(62)【分割の表示】P 2017165728の分割
【原出願日】2017-08-30
(65)【公開番号】P2021037369
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2020-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北浦 幸治
(72)【発明者】
【氏名】細江 毅
(72)【発明者】
【氏名】茂呂 拓実
(72)【発明者】
【氏名】藤田 淳一
【審査官】右田 純生
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-041854(JP,A)
【文献】特開2016-083050(JP,A)
【文献】特開2002-200348(JP,A)
【文献】特開2019-024630(JP,A)
【文献】特開2007-181565(JP,A)
【文献】鬼武者 無頼伝,電撃PlayStation 第9巻 第32号 ,メディアワークス,2003年12月12日,第9巻,p.138-139
【文献】実況パワフルプロ野球ポータブル4 プロ野球スピリッツ6 野球本。,電撃プレイステーション10/23号(457巻),アスキー・メディアワークス,2009年10月23日,p.2-4
【文献】「[プロスピA]スチールチャレンジの詳細説明[プロスピパーク]」,プロ野球スピリッツA攻略まとめ名鑑 [online],2017年06月08日,http://プロ野球スピリッツa攻略まとめ名鑑.com/post-14846/,特に「「スチールチャレンジ」について」の項を参照、 [2019年9月2日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手オブジェクトが第1の動作を開始する動作開始タイミングで開始すると成功し易い第2の動作をユーザオブジェクトにさせるゲームシステムにおいて、
前記相手オブジェクトを表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を開始させるための第1の操作を受け付ける第1操作受付手段と、
前記第1の操作が受け付けられた後で、第2の操作を受け付ける第2操作受付手段と、
前記第2の操作が基準期間内に行われたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果を、前記第2の動作の成否に影響させる影響手段と、
前記動作開始タイミングと、前記第1の操作が行われた第1操作タイミングと、に基づいて、前記第2の操作を前記基準期間内に行い難く又は易くするための制御を行う制御手段と、
を含むゲームシステム。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記第1の操作が受け付けられた後に、前記基準期間を案内するための案内画像を表示させ、前記案内画像を移動させることによって、前記基準期間を案内し、
前記第2の操作は、前記案内画像を停止させるための操作である、
請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
相手オブジェクトが第1の動作を開始する動作開始タイミングで開始すると成功し易い第2の動作をユーザオブジェクトにさせるゲームシステムにおいて、
前記相手オブジェクトを表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を行わせるための第1の操作及び第2の操作を受け付ける操作受付手段と、
前記第1の操作が受け付けられた後に受け付けられた前記第2の操作が基準期間内に行われたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果を、前記第2の動作の成否に影響させる影響手段と、
前記動作開始タイミングと、前記第1の操作が行われた第1操作タイミングと、に基づいて、前記第2の操作を前記基準期間内に行い難く又は易くするための制御を行う制御手段と、
を含むゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲーム制御装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、相手オブジェクトが第1の動作を開始するタイミングで開始すると成功し易い第2の動作をユーザオブジェクトにさせるゲームが知られている。例えば、特許文献1には、投手キャラクタが投球を開始するタイミングで開始すると成功し易い盗塁を走者キャラクタにさせる野球ゲームにおいて、盗塁を開始させるための操作をすると走者キャラクタが盗塁を開始するゲームシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-181565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなゲームでは、相手オブジェクトが第1の動作を開始するタイミングの傾向を掴むと、第2の動作を簡単に成功させることができるので、ゲームが簡単になりがちであった。例えば、特許文献1のゲームでは、投手キャラクタが投球を開始するタイミングの傾向を掴むと、盗塁を簡単に成功させることができてしまい、ユーザはゲームに飽きやすかった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ゲームの興趣性を向上させるゲームシステム、ゲーム制御装置、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るゲームシステムは、相手オブジェクトが第1の動作を開始する動作開始タイミングで開始すると成功し易い第2の動作をユーザオブジェクトにさせるゲームシステムにおいて、前記相手オブジェクトを表示手段に表示させる表示制御手段と、前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を開始させるための第1の操作を受け付ける第1操作受付手段と、前記第1の操作が受け付けられた後で、第2の操作を受け付ける第2操作受付手段と、前記第2の操作が基準期間内に行われたか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果を、前記第2の動作の成否に影響させる影響手段と、前記動作開始タイミングと、前記第1の操作が行われた第1操作タイミングと、に基づいて、前記第2の操作を前記基準期間内に行い難く又は易くするための制御を行う制御手段と、を含む。
【0007】
本発明の一態様に係るゲーム制御装置は、相手オブジェクトが第1の動作を開始する動作開始タイミングで開始すると成功し易い第2の動作をユーザオブジェクトにさせるゲーム制御装置において、前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を開始させるための第1の操作が受け付けられた後で、第2の操作が基準期間内に行われたか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果を、前記第2の動作の成否に影響させる影響手段と、前記動作開始タイミングと、前記第1の操作が行われた第1操作タイミングと、に基づいて、前記第2の操作を前記基準期間内に行い難く又は易くするための制御を行う制御手段と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ゲームシステムの全体構成を示す図である。
図2】盗塁に関するミッションにおける画面遷移を示す図である。
図3】盗塁成否バー内でカーソルが移動する様子を示す図である。
図4】カーソルが領域で停止した場合を示す図である。
図5】1回目のタップ操作のタイミングによって領域の各々の割合が変わる様子を示す図である。
図6】ゲームシステムで実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。
図7】キャラクタデータのデータ格納例を示す図である。
図8】ゲーム状況データのデータ格納例を示す図である。
図9】ゲームシステムにおいて実行される処理の一例を示すフロー図である。
図10】ゲームシステムにおいて実行される処理の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1.ゲームシステム及びゲーム制御装置のハードウェア構成]
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面において同一又は対応する構成には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略することがある。図1は、ゲームシステムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステムSは、ゲーム端末10と、サーバ30と、を含む。ゲーム端末10及びサーバ30は、インターネットなどのネットワークNに接続される。このため、ゲーム端末10とサーバ30との間で相互にデータ通信が可能である。
【0010】
ゲーム端末10は、ユーザが操作するコンピュータである。例えば、ゲーム端末10は、携帯端末(例えば、スマートフォンなどの携帯電話又はタブレット型コンピュータ)、パーソナルコンピュータ、携帯ゲーム機、据置ゲーム機、業務用ゲーム機、又は、情報処理機能を備えた多機能型テレビジョン受像機(スマートテレビ)等である。
【0011】
図1に示すように、ゲーム端末10は、制御部11、記憶部12、通信部13、操作部14、及び表示部15を含む。制御部11は、少なくとも1つのマイクロプロセッサを含む。例えば、制御部11は、複数のマイクロプロセッサを含んでもよい。制御部11は、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って処理を実行する。記憶部12は、主記憶部(例えば、RAM)及び補助記憶部(例えば、不揮発性の半導体メモリ)を含む。記憶部12は、プログラムやデータを記憶する。なお例えば、ゲーム端末10がパーソナルコンピュータ等である場合、記憶部12は、例えばハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ等の補助記憶部を含むようにしてもよい。通信部13は、通信モジュールなどの通信インタフェースを含む。通信部13は、ネットワークNを介してデータ通信を行う。
【0012】
操作部14は、入力デバイスであり、例えば、選択肢、キー、レバー、ゲームコントローラ(ゲームパッド)、マウスやタッチパネルなどのポインティングデバイス、又はキーボード等を含んでもよい。また例えば、操作部14は、ユーザが音声又はジェスチャによって入力操作を行うためのマイクやカメラを含んでもよい。表示部15は、例えば、液晶表示パネル又は有機ELディスプレイ等であり、制御部11の指示に従って画面を表示する。なお、操作部14及び表示部15は、ゲーム端末10に内蔵されていなくともよく、ゲーム端末10に接続された外部装置であってもよい。
【0013】
サーバ30は、サーバコンピュータである。図1に示すように、サーバ30は、制御部31、記憶部32、及び通信部33を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。例えば、サーバ30は、ゲームプログラムを記憶しており、ゲーム端末10からの要求に応じてゲームプログラムを配信する。
【0014】
なお、記憶部12又は記憶部32に記憶されるものとして説明するプログラムやデータは、例えば、ネットワークNを介してゲーム端末10又はサーバ30に供給されるようにしてもよい。また、ゲーム端末10又はサーバ30は、情報記憶媒体(例えば、光ディスク又はメモリカード等)に記憶されたプログラム又はデータを読み取るための読取部(例えば、光ディスクドライブ又はメモリカードスロット)を含むようにしてもよい。そして、情報記憶媒体を介してゲーム端末10又はサーバ30にプログラムやデータが供給されるようにしてもよい。
【0015】
[2.ゲームの概要]
ゲームシステムSでは、相手オブジェクトが第1の動作を開始する動作開始タイミングで開始すると成功し易い第2の動作をユーザオブジェクトにさせるゲームが実行される。ここで、ゲームの具体的な内容を説明する前に、オブジェクトや第1の動作などの各用語の意味を説明する。
【0016】
オブジェクトとは、例えば、ゲームで使用され得る対象である。例えば、オブジェクトは、ゲームキャラクタなどである。
【0017】
相手オブジェクトとは、例えば、ユーザオブジェクトとは異なるオブジェクトであり、コンピュータ(CPU)により制御されるオブジェクトであってもよいし、他のユーザによって操作されるオブジェクトであってもよい。例えば、相手オブジェクトは、ユーザオブジェクトが第2の動作をするために見るオブジェクトである。例えば、相手オブジェクトは、ユーザオブジェクトの対戦相手となるオブジェクトである。例えば、相手オブジェクトは、ユーザオブジェクトの第2の動作を妨害(阻止)するオブジェクトである。例えば、相手オブジェクトは、ユーザオブジェクトの協力相手となるオブジェクトである。例えば、相手オブジェクトは、ユーザオブジェクトの第2の動作を支援するオブジェクトである。
【0018】
ユーザオブジェクトとは、例えば、相手オブジェクトとは異なるオブジェクトであり、ユーザの操作に基づいて動作するオブジェクトである。例えば、ユーザオブジェクトは、ユーザの操作対象である。
【0019】
第1の動作とは、例えば、第2の動作を開始するタイミングの基準となる動作である。例えば、野球ゲームが実行される場合に、第2の動作が盗塁であれば、第1の動作は投球である。また例えば、格闘ゲームが実行される場合に、第2の動作がカウンター攻撃であれば、第1の動作はカウンター対象となる攻撃(カウンターの起点となる攻撃)である。また例えば、サッカーゲームが実行される場合に、第2の動作が相手をドリブルで抜く動作であれば、第1の動作は相手がボールを奪うために取る動作(スライディングやチャージなど)である。また例えば、第2の動作が相手からボールを奪取する動作であれば、第1の動作は相手のドリブル動作である。
【0020】
動作開始タイミングとは、例えば、第1の動作を開始したタイミングそのものでもよいし、第1の動作をするための予備動作をしたタイミングでもよい。
【0021】
第2の動作とは、例えば、第1の動作を開始するタイミングに近いタイミングで開始するほど成功し易い動作である。また例えば、第2の動作は、第1の動作が開始されてからの経過時間が短いタイミングで開始するほど成功し易い動作である。また例えば、第2の動作は、動作の開始が早いほど成功し易くなる(失敗し難くなる)動作である。別の言い方をすれば、第2の動作は、動作の開始が遅いほど成功し難くなる(失敗し易くなる)動作である。ただし、動作の開始が早すぎても必ずしも成功するとは限られず、第1の動作の開始よりも前に第2の動作を開始すると、相手オブジェクトが第2の動作を失敗させる動作をする可能性が高くなる動作である。例えば、第2の動作は、第1の動作(例えば、投球)が行われたことに起因する所定の事象(例えば、盗塁先への送球)が生じる前に目標地点(例えば、盗塁先の塁)に到達すべく、目標地点に向かって移動する動作(例えば、盗塁)である。
【0022】
第3の動作とは、例えば、第2の動作をさせないようにするための動作である。例えば、野球ゲームが実行される場合に、第2の動作が盗塁であれば、第3の動作は牽制球を投げる動作である。また例えば、格闘ゲームが実行される場合に、第2の動作がカウンター攻撃であれば、第3の動作はカウンター攻撃を誘うためのフェイント動作である。また例えば、サッカーゲームが実行される場合に、第2の動作が相手をドリブルで抜く動作であれば、第3の動作は、ドリブルを誘うために体を動かす動作である。
【0023】
本実施形態では、投手キャラクタが投球動作をする場合に、走者キャラクタに盗塁動作をさせる野球ゲームを例に挙げる。投手キャラクタは、本塁への投球動作だけではなく、走者キャラクタに対する牽制動作や盗塁先の塁への送球動作をすることもある。投球動作は、本塁にボールを投げること、捕手キャラクタにボールを投げることである。牽制動作は、走者キャラクタがいる塁にいる野手キャラクタにボールを投げることである。送球動作は、走者キャラクタの盗塁先の塁にいる野手キャラクタにボールを投げることである。盗塁先の塁とは、走者キャラクタがいる塁の1つ先の塁(進塁先の塁)であり、例えば、走者キャラクタが1塁にいれば2塁のことであり、走者キャラクタが2塁にいれば3塁のことであり、走者キャラクタが3塁にいれば本塁のことである。また、走者キャラクタは、盗塁動作だけではなく、帰塁動作をすることもある。帰塁動作は、走者キャラクタが自分の塁に戻ることである。
【0024】
投手キャラクタは相手オブジェクトの一例である。走者キャラクタはユーザオブジェクトの一例である。投球動作は第1の動作の一例である。盗塁動作は第2の動作の一例である。牽制動作は第3の動作の一例である。このため、本実施形態において、投手キャラクタ、走者キャラクタ、投球動作、盗塁動作、牽制動作と記載した箇所は、それぞれ相手オブジェクト、ユーザオブジェクト、第1の動作、第2の動作、第3の動作と読み替えることができる。
【0025】
例えば、ユーザは、野球選手であるキャラクタを集めたり育成したりして自分のチームを結成し、他のユーザ又はコンピュータのチームと試合を行う。本実施形態では、野球の試合に関する複数のチャレンジが用意されており、ユーザは、自身が選択したチャレンジをプレイすることができる。
【0026】
チャレンジは、例えば、所定のミッションを達成することを目指すゲームパートである。ミッションは、ゲームに設定される課題であり、ゲームで所定の結果を得ることである。例えば、ミッションは、盗塁を成功させること、ヒットやホームランを放つこと、バントを成功させること、打者キャラクタを打ち取ることなどである。ユーザがミッションをクリアすると、ゲームアイテムやゲーム内通貨などの報酬が付与される。本実施形態では、盗塁に関するミッションを例に挙げて説明する。このミッションでは、ユーザは走者キャラクタの盗塁を成功させることを目指す。
【0027】
図2は、盗塁に関するミッションにおける画面遷移を示す図である。例えば、本実施形態では、試合は基本的に自動進行し、ユーザのチームが出塁して盗塁可能な状態になると、図2に示すように、ゲーム空間の様子を示すゲーム画像G1が表示部15に表示される。なお、本実施形態では、ゲーム画像G1の表示が変わる様子を「G1A」のように「G1」の符号の末尾にアルファベットを付けて説明するが、特に区別する必要のないときは、単に「G1」の符号を付けて説明する。
【0028】
例えば、ゲーム空間は、キャラクタが配置される仮想空間であり、3次元であってもよいし2次元であってもよい。例えば、ゲーム空間には、架空のフィールド(例えば、野球場)が配置され、その上に、走者キャラクタ、投手キャラクタ、捕手キャラクタ、打者キャラクタ、及び野手キャラクタなどが配置される。また例えば、ゲーム空間には、仮想カメラが設定される。例えば、仮想カメラは、視野の中に走者キャラクタを含むように、走者キャラクタの背後の位置に設定されるようにしてもよい。
【0029】
例えば、ゲーム画像G1は、投手キャラクタの情報を表示するための表示領域A10を含む。表示領域A10には、投手キャラクタの名前・能力情報などの情報が表示される。また例えば、ゲーム画像G1は、試合の状況を表示するための表示領域A11を含む。表示領域A11には、現在のイニング、各塁の状況、各チームの得点、ボールカウント、ストライクカウント、アウトカウントなどの情報が表示される。また例えば、ゲーム画像G1は、各塁の詳細を表示するための表示領域A12を含む。表示領域A12には、各塁に走者キャラクタが出塁しているか否かが識別可能に表示される。また、走者キャラクタや捕手キャラクタの能力情報が表示領域A12に表示されてもよい。
【0030】
また例えば、ゲーム画像G1には、帰塁動作を指示するための帰塁ボタンB13と、盗塁動作を指示するための盗塁ボタンB14と、が表示される。ユーザが帰塁ボタンB13を選択すると、走者キャラクタは帰塁動作をする。ユーザが盗塁ボタンB14を選択すると、走者キャラクタは盗塁動作をする。
【0031】
例えば、ゲーム画像G1Aに示すように、投手キャラクタがセットポジションを取る前に、走者キャラクタはリードを取る。セットポジションは、投球動作をするための予備動作であり、投球動作の前に取るべき姿勢である。セットポジションでは、投手キャラクタは、軸足を投手板に触れて他方の足を前方に配置し、ボールを両手で体の前で保持して完全に動作を停止する。リードは、自分の塁から少し離れた位置に立つことである。走者キャラクタは、リードを取ってスタートを切るための姿勢を取る。
【0032】
また例えば、ゲーム画像G1Bに示すように、投手キャラクタがセットポジションを取ると、ユーザは、走者キャラクタに良いスタートを切らせるために、投手キャラクタが投球動作を開始するタイミングを見計らって、タイミングよく盗塁ボタンB14を選択することを目指す。
【0033】
一般的に、盗塁は、スタートが早いほど盗塁先の塁に到達するのが早いため成功し易くなるが、スタートが早すぎると、投手キャラクタが投球動作を開始する前に盗塁に気付いてしまい、盗塁先の塁に送球してアウトになってしまう。野球のルール上、投球動作を開始すると途中で中断することはできないので、投手キャラクタが投球動作を開始した直後に走者キャラクタがスタートを切ると盗塁が成功し易い。
【0034】
投手キャラクタが投球動作を開始する前に走者キャラクタがスタートした場合、投手キャラクタが盗塁に気づかなければ、より早くスタートを切ることができるので、盗塁が非常に成功し易くなる。例えば、投球動作の直前であれば、投手キャラクタは打者キャラクタに集中して盗塁に気付かないことがあるので、投手キャラクタが投球動作を開始する前であっても、リスクを覚悟のうえで、あえて早めのスタートを切ることもある。
【0035】
上記のように、盗塁は、投球動作の開始直後又は開始直前に走者キャラクタがスタートすると成功し易い。このため、ゲーム画像G1Cに示すように、投手キャラクタが投球動作を開始した場合に、ユーザはタップ操作などによって盗塁ボタンB14を選択する。ユーザが盗塁ボタンB14を選択すると、ゲーム画像G1Dに示すように、走者キャラクタはスタートの動作を行い、盗塁成否バーB15が表示される。盗塁成否バーB15が表示された場合、投手キャラクタや走者キャラクタは、通常通りのスピードで動作してもよいが、スローモーションで動作するようにしてもよいし、動作を一時停止してもよい。
【0036】
本実施形態では、走者キャラクタに盗塁をさせるために、盗塁ボタンB14をタップして選択する以外にも、盗塁成否バーB15が表示された状態でタップ操作をする必要がある。即ち、走者キャラクタに盗塁をさせるために、ユーザは2回のタップ操作をする必要がある。盗塁成否バーB15は、2回目のタップ操作をすべきタイミングを案内するための画像である。ユーザは、盗塁成否バーB15内のカーソルC150の動きを見ながら、タイミングよく2回目のタップ操作をすることを目指す。
【0037】
図3は、盗塁成否バーB15内でカーソルC150が移動する様子を示す図である。なお、図3では、盗塁成否バーB15が変化する様子を「B15A」のように「B15」の符号の末尾にアルファベットを付けて区別するが、特に区別する必要のないときは、単に「B15」の符号を付けて説明する。図3では、盗塁成否バーB15が表示されたばかりの状態を「B15A」の符号で示しており、時系列順に「B15B」~「B15E」の符号で示している。
【0038】
図3に示すように、盗塁成否バーB15は、横方向(水平方向)に長くなっており、複数の領域A151~A154を含む。なお、図3では、盗塁成否バーB15内の領域A151~A154の色の違いを、模式的に網点の濃さで表現している。盗塁成否バーB15は、領域A151~A154の4つに色分けされていることになる。なお、盗塁成否バーB15に含まれる領域の数は4つに限られず、2つ、3つ、又は、5つ以上の領域を含んでいてもよい。
【0039】
例えば、盗塁成否バーB15Aに示すように、カーソルC150は、領域A151の左端部に表示され、盗塁成否バーB15B~B15Eに示すように、右方向に徐々に移動する。ここでは、カーソルC150の移動速度を一定とするが、カーソルC150の移動速度は変化してもよい。更に、カーソルC150の移動方向が一定である場合を説明するが、カーソルC150が途中で一時停止したり逆方向に移動したりしてユーザを惑わすようにしてもよい。
【0040】
本実施形態では、ユーザは、タップ操作することによって、盗塁成否バーB15上の任意の位置でカーソルC150を止めることができる。そして、領域A151~A154のうち、カーソルC150を止めた領域によって、盗塁の成功のし易さが変わるようになっている。盗塁の成功のし易さは、領域A151~A154の色によって示されている。
【0041】
例えば、領域A153は、領域A151~A154の中で盗塁が成功する確率が最も高い。また例えば、領域A152は、盗塁が成功する確率が2番目に高い。また例えば、領域A151は、盗塁が成功する確率が3番目に高い。また例えば、領域A154は、盗塁が成功する確率が最も低い。即ち、盗塁成否バーB15は、領域A153の割合が高いほど盗塁を成功させ易くなり、領域A154の割合が高いほど盗塁を成功させ難くなる。ユーザは、領域A153でカーソルC150を止めるべく、タップ操作をすることを目指すことになる。
【0042】
本実施形態では、盗塁成否バーB15Eに示すように、カーソルC150が右端まで到達した場合には、カーソルC150は左端(初期位置)に戻り、再び盗塁成否バーB15Aの状態になるものとする。その後、カーソルC150は、再び右方向への移動を開始する。即ち、カーソルC150は、盗塁成否バーB15の中をループするように何度も繰り返し移動し、ユーザはいつタップ操作をしてもよいことになる。
【0043】
図4は、カーソルC150が領域A153で停止した場合を示す図である。図4のゲーム画像G1Eに示すように、カーソルC150を領域A153で停止させると、ユーザの操作に対する評価が表示領域A16に表示される。ここでは、領域A153でカーソルC150を停止させることができたので、表示領域A16に示すように、「ナイス!」という高い評価となっている。
【0044】
なお、図4の場合、投手キャラクタは既に投球動作を開始しているので、本塁に向けて投球する。ここでは、領域A153でカーソルC150を停止させることができたので、例えば、投手キャラクタは、直球のような速いボールではなく、スローカーブのように遅いボールを投げる。これにより、捕手キャラクタがボールをキャッチして送球するまでに時間がかかるので、走者キャラクタが盗塁に成功し易くなる。捕手キャラクタはボールをキャッチすると、走者キャラクタの盗塁先の塁に向けて送球する。盗塁先の塁にいる野手キャラクタは、捕手キャラクタの送球を受けて走者キャラクタにタッチする。
【0045】
走者キャラクタが盗塁先の塁に達したタイミングが、野手キャラクタが走者キャラクタをタッチしたタイミングよりも早ければ、ゲーム画像G1Fに示すように、セーフとなり盗塁は成功となる。この場合、ユーザはミッションを成功させたことによる報酬(例えば、ポイントなど)を獲得することができ、報酬の内容が表示領域A17に表示される。一方、走者キャラクタが盗塁先の塁に達する前に、野手キャラクタが走者キャラクタをタッチした場合には、アウトとなり盗塁は失敗となる。盗塁の成否は、ゲーム空間における野手キャラクタと走者キャラクタの当たり判定を実行することによって厳密に判定してもよいし、走者キャラクタが盗塁先の塁に達したタイミングと野手キャラクタが送球を受けたタイミングとを比較することによって簡易的に判定してもよい。
【0046】
一方、カーソルC150を領域A152で停止させた場合、それなりの確率で盗塁を成功させることができる。この場合、例えば、投手キャラクタは、カーソルC150を領域A153で停止させた場合よりは速いボールを投げることになるが、そこまで速いボールは投げない。例えば、投手キャラクタは、通常のカーブのように、スローカーブよりは速いボールを投げるが、そこまで速いボールは投げない。捕手キャラクタがボールをキャッチして送球するまでにある程度は時間がかかるので、それなりの確率で盗塁が成功する。
【0047】
また例えば、カーソルC150を領域A151で停止させた場合、盗塁を成功させる確率はかなり下がってしまい、カーソルC150を領域A154で停止させた場合、盗塁を成功させる確率は更に下がってしまう。例えば、カーソルC150を領域A151で停止させた場合、投手キャラクタはスライダーのように速いボールを投げ、カーソルC150を領域A154で停止させた場合、投手キャラクタは、直球のように非常に速いボールを投げる。これらの場合は、捕手キャラクタがボールをキャッチして送球するまでに時間がかからないので、盗塁が成功する確率が大幅に下がってしまう。
【0048】
以上のように、本実施形態では、カーソルC150を停止させた領域によって、盗塁の成功のし易さが変わるようになっており、盗塁成否バーB15は、領域A153が広いほどユーザにとって有利となり、領域A154が広いほどユーザにとって不利となる。盗塁成否バーB15内の領域A151~A154の割合は、固定値であってもよいが、本実施形態では可変値とする。例えば、領域A151~A154の各々の割合は、1回目のタップ操作(盗塁ボタンB14の選択操作)のタイミングの良さに基づいて変わるようになっている。
【0049】
図5は、1回目のタップ操作のタイミングによって領域A151~A154の各々の割合が変わる様子を示す図である。なお、タイミングが良いとは、1回目のタップ操作のタイミング(盗塁ボタンB14が選択されたタイミング)と投球動作の開始タイミングとの差が小さいことを意味する。タイミングが悪いとは、これらの差が大きいことを意味する。
【0050】
図5の盗塁成否バーB15Fに示すように、本実施形態では、1回目のタップ操作のタイミングが良いほど、領域A153の割合が高くなり、領域A154の割合が低くなる。これにより、カーソルC150を領域A153で停止させ易くなり、ユーザは有利になる。一方、盗塁成否バーB15G~B15Jに示すように、1回目のタップ操作のタイミングが悪くなるにつれ、領域A153の割合が低くなり、領域A154の割合が高くなっている。これにより、カーソルC150を領域A153で停止させ難くなり、ユーザは不利になる。例えば、1回目のタップ操作のタイミングが非常に悪かった場合には、領域A153がなくなってしまい、盗塁成否バーB15が全て領域A154になり、盗塁を成功させることができなくなってもよい。
【0051】
なお、1回目のタップ操作のタイミング以外にも、投手キャラクタ、捕手キャラクタ、及び走者キャラクタの各々の能力に基づいて、領域A151~A154の各々の割合を変えてもよい。例えば、投手キャラクタと捕手キャラクタの能力が高いほど、領域A153の割合を低くして領域A154の割合を高くすることで、盗塁を成功させ難くしてもよい。また例えば、走者キャラクタの能力が高いほど、領域A153の割合を高くして領域A154の割合を低くすることで、盗塁を成功させ易くしてもよい。
【0052】
上記のように、本実施形態のゲームシステムSは、盗塁ボタンB14を選択したタイミングの良さに基づいて、盗塁成否バーB15内の領域A151~A154の各々の割合が変わり、カーソルC150を停止させた位置に基づいて盗塁の成功のし易さが変わる。ゲームシステムSは、このような2段階の操作によって、ゲームの興趣性を高めることが可能な構成となっている。以降、当該構成の詳細を説明する。
【0053】
[3.ゲームシステムにおいて実現される機能]
図6は、ゲームシステムSで実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。本実施形態では、ゲームにおける主な機能がゲーム端末10において実現される場合を説明する。このため、ゲーム端末10では、データ記憶部100、表示制御部101、第1操作受付部102、第2操作受付部103、受付期間設定部104、操作判定部105、影響部106、制御実行部107、ゲーム進行部108、課題判定部109、及び動作制御部110が実現される。
【0054】
[3-1.データ記憶部]
データ記憶部100は、記憶部12を主として実現される。データ記憶部100は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶する。ここでは、データ記憶部100が記憶するデータの一例として、キャラクタデータDT1とゲーム状況データDT2とを説明する。
【0055】
図7は、キャラクタデータDT1のデータ格納例を示す図である。図7に示すように、キャラクタデータDT1は、キャラクタに関するデータであり、例えば、キャラクタを一意に識別するキャラクタID、名前、ポジション、ランク、及び能力情報が格納される。なお、キャラクタデータDT1には、キャラクタに関する他の情報が格納されていてもよく、例えば、ゲーム内での希少度(レア度)が格納されていてもよいし、キャラクタの画像が格納されていてもよい。
【0056】
ランクは、総合的な能力の高さを示す情報である。能力情報は、キャラクタの能力の良し悪しを示す情報であり、例えば、ポジションに応じた能力が設定される。例えば、投手キャラクタであれば、球種・球速・牽制動作のうまさなどに係る能力情報が格納される。また例えば、走者キャラクタであれば、走力に係る能力情報が格納される。また例えば、捕手キャラクタであれば、捕球・送球に係る能力情報が格納される。なお、キャラクタが特殊能力を有している場合には、当該特殊能力を識別する情報が能力情報として格納されるようにしてもよい。
【0057】
図8は、ゲーム状況データDT2のデータ格納例を示す図である。図8に示すように、ゲーム状況データDT2は、ゲームの状況に関するデータであり、例えば、ゲーム空間の状況やチャレンジの状況が格納される。
【0058】
ゲーム空間の状況としては、ゲーム空間におけるキャラクタの位置、方向、姿勢、移動速度などが格納される。ゲーム空間内の位置は、ゲーム空間に設定される座標軸の座標値によって示される。なお、ゲーム空間の状況には、ボールの位置や移動速度が格納されていてもよいし、仮想カメラの位置や視線方向が格納されていてもよい。チャレンジの状況としては、試合の現在の状況が格納され、例えば、現在のイニング、各チームの得点、ボールカウント、ストライクカウント、アウトカウントなどが格納される。他にも例えば、各塁の出塁状況などがゲーム状況データDT2に格納されてもよい。
【0059】
なお、データ記憶部100に記憶されるデータは、上記の例に限られない。データ記憶部100は、ゲームに必要なデータを記憶すればよい。例えば、データ記憶部100は、投球動作、盗塁動作、牽制動作、帰塁動作、送球動作といった各動作のモーションデータを記憶してもよい。モーションデータは、キャラクタの動き(3Dモデルの頂点座標の変化)を定義したデータであり、モーションデータが再生されることによって、ゲーム空間でキャラクタが動作する。他にも例えば、データ記憶部100は、表示部15に表示させる各画像の画像データを記憶してもよいし、カーソルC150の位置を示す情報を記憶してもよい。
【0060】
[3-2.表示制御部]
表示制御部101は、制御部11を主として実現される。表示制御部101は、投手キャラクタを表示部15に表示させる。例えば、投手キャラクタはゲーム空間に配置されるので、表示制御部101は、仮想カメラからゲーム空間を見た様子をゲーム画像G1に表示させる。仮想カメラからゲーム空間を見た様子を示す画像を生成する処理自体は、公知の座標変換処理によって実行されるようにすればよい。
【0061】
本実施形態では、表示制御部は、盗塁ボタンB14の選択操作(1回目のタップ操作)が行われた後に、基準期間を案内するための案内画像を表示部15に表示させる。
【0062】
基準期間とは、例えば、第2の操作の一例である2回目のタップ操作をするために適した期間である。例えば、基準期間は、盗塁動作が成功し易くなる期間を意味してもよいし、盗塁動作が必ず成功する期間を意味してもよい。また例えば、基準期間は、第1の操作の一例である盗塁ボタンB14の選択操作(1回目のタップ操作)の後に設定される期間ということもできるし、2回目のタップ操作を受け付ける受付期間内の一部の期間ということもできる。盗塁成否バーB15の領域A151~A154の各々の上にカーソルC150が位置する期間は、基準期間の一例である。例えば、領域A151~A154の各々の左端部にカーソルC150が位置してから右端部にカーソルC150が移動するまでの期間が基準期間の一例である。
【0063】
案内画像とは、例えば、基準期間をユーザに伝えるために表示される画像である。案内画像は、基準期間を案内するだけでなく、受付期間を案内してもよい。本実施形態では、時間経過に応じて移動する(位置が変化する)カーソルC150を含む盗塁成否バーB15は、案内画像の一例である。このため、本実施形態において、盗塁成否バーB15又はカーソルC150と記載した箇所は、案内画像と読み替えることができる。
【0064】
例えば、表示制御部101は、基準期間が訪れた場合に盗塁成否バーB15の状態が所定の状態になるように、盗塁成否バーB15の状態を変化させる。状態とは、例えば、画像の表示態様や表示位置であり、例えば、画像の長さ、サイズ、色、輝度などであってもよい。表示制御部101は、基準期間が近づくにつれて、盗塁成否バーB15が所定の状態に近づくように、盗塁成否バーB15の状態を変化させる。別の言い方をすれば、表示制御部101は、基準期間と現在の時間との差と、所定の状態と盗塁成否バーB15の現在の状態との差と、が対応するように、盗塁成否バーB15の状態を変化させる。なお、時間は、処理フレームで特定されてもよいし、リアルタイムクロックが示す日時で特定されてもよい。
【0065】
本実施形態では、盗塁成否バーB15内でのカーソルC150の位置(例えば、カーソルC150と領域A153との位置関係)によって、基準期間が案内される。このため、表示制御部101は、基準期間が訪れた場合に、カーソルC150が所定の位置(例えば、領域A153内)に位置するように、カーソルC150を移動させる。例えば、表示制御部101は、基準期間が近づくにつれて、カーソルC150が領域A153に近づき、基準期間において領域A153上に位置するように、カーソルC150を移動させる。
【0066】
[3-3.第1操作受付部]
第1操作受付部102は、制御部11を主として実現される。第1操作受付部102は、走者キャラクタに盗塁動作を開始させるための盗塁ボタンB14の選択操作(1回目のタップ操作)を受け付ける。第1操作受付部102は、操作部14の検出信号に基づいて、盗塁ボタンB14の選択操作が行われたか否かを判定すればよい。盗塁ボタンB14の選択操作は、第1の操作の一例である。このため、本実施形態において、盗塁ボタンB14の選択操作又は1回目のタップ操作と記載した箇所は、第1の操作と読み替えることができる。
【0067】
第1の操作とは、例えば、盗塁動作を開始させるために予め定められた操作である。例えば、第1の操作は、画面上に表示された所定の画像を選択する操作である。また例えば、第1の操作は、操作部14に含まれる複数の操作部材(ボタンやレバーなど)のうち、第2の動作に割り当てられた操作部材に対する操作である。この点は、後述する第2の操作も同様である。なお、タッチパネルを利用する場合には、第1の操作は、タップ操作に限られず、フリック操作であってもよいし、スライド操作であってもよく、その他にも長押し操作などの任意の操作を適用可能である。
【0068】
[3-4.第2操作受付部]
第2操作受付部103は、制御部11を主として実現される。第2操作受付部103は、盗塁ボタンB14の選択操作が受け付けられた後で、2回目のタップ操作を受け付ける。第2操作受付部103は、操作部14の検出信号に基づいて、2回目のタップ操作が行われたか否かを判定すればよい。2回目のタップ操作は、第2の操作の一例である。このため、本実施形態において、2回目のタップ操作と記載した箇所は、第2の操作と読み替えることができる。
【0069】
第2の操作とは、例えば、第1の操作とは異なる操作である。例えば、第2の操作は、第2の動作の成否に直接的に影響を及ぼす操作である。また例えば、第2の操作は、第1の操作の後に、他の操作を要することなく行われる操作である。即ち、第2の操作は、第1の操作の次にすべき操作である。なお、タッチパネルを利用する場合には、第2の操作は、タップ操作に限られず、フリック操作であってもよいし、スライド操作であってもよく、その他にも長押し操作などの任意の操作を適用可能である。
【0070】
[3-5.受付期間設定部]
受付期間設定部104は、制御部11を主として実現される。受付期間設定部104は、盗塁ボタンB14の選択操作が行われた場合に、2回目のタップ操作を受け付ける受付期間を設定する。
【0071】
受付期間とは、例えば、2回目のタップ操作を検出するために設定される期間である。例えば、受付期間は、盗塁ボタンB14の選択操作が受け付けられた第1操作タイミングから開始されるようにしてもよいし、第1操作タイミングの所定時間後から開始されてもよい。また例えば、受付期間は、一定の長さを有する期間であればよく、処理フレームによって特定されてもよいし、リアルタイムクロックが示す日時によって特定されてもよい。例えば、受付期間設定部104は、受付期間の開始時点のフレームと終了時点のフレームとを設定する。
【0072】
本実施形態では、カーソルC150がループするようにして移動するので、受付期間設定部104は、受付期間内に2回目のタップ操作が行われなかった場合には、再び受付期間を設定する。即ち、受付期間設定部104は、受付期間を繰り返し設定可能となっている。
【0073】
また例えば、受付期間設定部104は、受付期間の開始時点から終了時点までの何れかの時点において、基準期間を設定してもよい。例えば、受付期間設定部104は、受付期間の開始時点から所定時間だけ経過した時点に基準期間を設定する。例えば、受付期間設定部104は、基準期間の開始時点のフレームと終了時点のフレームとを設定する。
【0074】
この所定時間は、固定値であってもよいし、可変値であってもよい。可変値である場合には、投手キャラクタ、走者キャラクタ、及び捕手キャラクタの少なくとも1つの能力情報に基づいて決定されるようにしてもよいし、ランダムに決まってもよい。例えば、受付期間設定部104は、走者キャラクタの能力が高いほど、受付期間の開始時点から基準期間までの時間を長くすることで、ユーザがじっくりと2回目のタップ操作をすることができるようにしてもよい。また例えば、受付期間設定部104は、投手キャラクタや捕手キャラクタの能力が高いほど、受付期間の開始時点から基準期間までの時間を短くすることで、ユーザがすぐに2回目のタップ操作をしなければならないようにしてもよい。
【0075】
[3-6.操作判定部]
操作判定部105は、制御部11を主として実現される。操作判定部105は、2回目のタップ操作が基準期間内に行われたか否かを判定する。操作判定部105は、第2操作受付部103がタップ操作を検知したタイミングが基準期間に含まれるか否かを判定する。例えば、操作判定部105は、第2操作受付部103がタップ操作を検知したフレームが、基準期間の開始フレームから終了フレームまでの間に含まれるか否かを判定する。
【0076】
本実施形態では、盗塁成否バーB15には複数の領域A151~A154が設定されており、複数の基準期間が設定されている。例えば、操作判定部105は、第1の基準期間と第2の基準期間とを含む複数の基準期間の何れにおいて2回目のタップ操作が行われたかを判定する。盗塁成否バーB15の領域A153上にカーソルC150が位置する期間は、第1の基準期間の一例であり、盗塁成否バーB15の領域A154上にカーソルC150が位置する期間は、第2の基準期間の一例である。
【0077】
[3-7.影響部]
影響部106は、制御部11を主として実現される。影響部106は、操作判定部105の判定結果を、盗塁動作の成否に影響させる。例えば、影響部106は、操作判定部105の判定結果に基づいて、盗塁動作の成否に影響するように投手キャラクタの投球動作を制御するようにしてもよい。
【0078】
例えば、影響部106は、盗塁動作が成功又は失敗し易くなるように、投球動作に関する種類・精度・速度を変える。本実施形態のように第2の動作が盗塁動作である場合には、影響部106は、盗塁動作が成功又は失敗し易くなるように、投球動作の球種・コントロール・球速を変える。また例えば、ボールの曲がりの少ない球種(ストレートなど)の場合、盗塁動作が成功し易くなり、ボールの曲がりの大きい球種(フォークボールなど)の場合、盗塁動作が失敗し易くなるので、影響部106は球種を決定してもよい。また例えば、コントロールが悪いほど盗塁動作が成功し易くなり、コントロールが良いほど盗塁動作が成功し易くなるので、影響部106は投手キャラクタのコントロールを変えてもよい。また例えば、球速が遅いほど盗塁動作が成功し易くなり、球速が速いほど盗塁動作が失敗し易くなるので、影響部106は球速を決定してもよい。
【0079】
なお、影響部106の処理は、上記の例に限られない。影響部106は、他の方法によって、操作判定部105の判定結果を盗塁動作の成否に影響させてもよい。他の方法としては、例えば、捕手キャラクタの捕球動作や送球動作の素早さや精度であってもよいし、野手キャラクタの捕球動作やタッチ動作の素早さや精度であってもよい。他にも例えば、盗塁の成否を単純に確率に基づいて決定する場合には、影響部106は、操作判定部105の判定結果に基づいて、盗塁動作の成功又は失敗する確率を示す確率情報を決定してもよい。
【0080】
本実施形態では、盗塁成否バーB15には複数の領域A151~A154が設定されており、複数の基準期間が設定されているので、影響部106は、2回目のタップ操作が第1の基準期間内に行われた場合(例えば、カーソルC150を領域A153上で止めた場合)には、2回目のタップ操作が第2の基準期間内に行われた場合(例えば、カーソルC150を領域A154上で止めた場合)よりも、盗塁動作を成功し易くすることになる。
【0081】
[3-8.制御実行部]
制御実行部107は、制御部11を主として実現される。制御実行部107は、動作開始タイミング(例えば、投手キャラクタの投球動作の開始タイミング)と、盗塁ボタンB14の選択操作が行われた第1操作タイミングと、に基づいて、2回目のタップ操作を基準期間内に行い難く又は易くするための制御を行う。
【0082】
第1操作タイミングは、例えば、操作部14の検出信号が検知された時点であってもよいし、当該時点の所定時間前後した時点であってもよい。
【0083】
制御実行部107が実行する制御は、例えば、第1操作タイミングが動作開始タイミングから遅れるほど(動作開始タイミングから第1操作タイミングまでの経過時間が大きいほど)、基準期間の長さを短くすることである。なお、「基準期間の長さを短くする」とは、基準期間の長さを零にする(基準期間をなくす)ことが含まれる。即ち、「2回目のタップ操作を基準期間内に行い難くする」には、2回目のタップ操作を基準期間内に行えないようにすることも含まれる。
【0084】
また例えば、制御実行部107が実行する制御は、第1操作タイミングが動作開始タイミングから遅れるほど(動作開始タイミングから第1操作タイミングまでの経過時間が大きいほど)、基準期間が早く訪れるようにすることである。基準期間が早く訪れると、第1の操作を行った後、すぐに2回目のタップ操作を行わなわなければならなくなり、余裕をもって2回目のタップ操作を行えなくなり、基準期間内に2回目のタップ操作を行い難くなる。本実施形態の野球ゲームの例であれば、領域A153を盗塁成否バーB15の左端に近い位置にすることである。
【0085】
また例えば、本実施形態のようにカーソルC150を移動させることで基準期間を案内する場合には、制御実行部107が実行する制御は、第1操作タイミングが動作開始タイミングから遅れるほど(動作開始タイミングから第1操作タイミングまでの経過時間が大きいほど)、カーソルC150の移動速度を速くすることである。カーソルC150のような画像を移動させるのではなく、画像を伸張させる場合には、伸長速度を速くすることである。他にも例えば、時間経過に応じて状態が変化する画像を利用する場合であれば、画像の状態の変化速度を速くすることである。即ち、画像の状態が初期状態から所定状態に変化するまでにかかる時間を短くすることである。
【0086】
また例えば、制御実行部107が実行する制御は、第1操作タイミングが動作開始タイミングの直前又は直後であれば(第1操作タイミングが動作開始タイミングよりも少し早い又は遅い場合には)、基準期間の長さを長くすることである。本実施形態の野球ゲームの例であれば、領域A153を長くとることである。
【0087】
また例えば、制御実行部107が実行する制御は、第1操作タイミングが動作開始タイミングの直前又は直後であれば(第1操作タイミングが動作開始タイミングよりも少し早い又は遅い場合には)、基準期間が遅く訪れるようにすることである。基準期間が遅く訪れると、第1の操作を行った後、余裕をもって2回目のタップ操作を行うことができ、基準期間内に2回目のタップ操作を行い易くなる。本実施形態の野球ゲームの例であれば、領域A153を盗塁成否バーB15の左端から離れた位置(右端に近い位置)にすることである。
【0088】
また例えば、制御実行部107が実行する制御は、第1操作タイミングが動作開始タイミングの直前であれば(第1操作タイミングが動作開始タイミングよりも少し早い場合には)、カーソルC150の移動速度を遅くすることである。
【0089】
また例えば、制御実行部107が実行する制御は、カーソルC150を移動させることで基準期間を案内する場合に、カーソルC150が始点(例えば、盗塁成否バーB15の左端)から終点(例えば、盗塁成否バーB15の右端)まで移動した場合に、カーソルC150が始点に戻るように、カーソルC150の移動を繰り返すことである。また例えば、カーソルC150移動を繰り返す回数を減らす又は増やすことである。
【0090】
本実施形態では、制御実行部107は、動作開始タイミングと、第1操作タイミングと、走者キャラクタの能力情報と、に基づいて制御を行う。即ち、制御実行部107は、動作開始タイミングと第1操作タイミングだけでなく、走者キャラクタの能力情報に更に基づいて制御を実行する。先述したように、能力情報は、例えば、走者キャラクタの能力の良し悪しであり、盗塁動作に関する能力である。例えば、制御実行部107は、走者キャラクタの能力が高いほど、盗塁動作を成功し易くする。
【0091】
制御実行部107は、動作開始タイミングと第1操作タイミングとの差に基づいて、2回目のタップ操作を第1の基準期間(例えば、カーソルC150が領域A153内にある期間)内に行い難く若しくは易くする、又は、2回目のタップ操作を第2の基準期間(例えば、カーソルC150が領域A154内にある期間)内に行い難く若しくは易くする。例えば、制御実行部107は、動作開始タイミングと第1操作タイミングとの差が閾値以上の場合には、2回目のタップ操作を第1の基準期間内に行い難くする、又は、2回目のタップ操作を第2の基準期間内に行い易くする。また例えば、制御実行部107は、差が閾値未満の場合には、2回目のタップ操作を第1の基準期間内に行い易くする、又は、2回目のタップ操作を第2の基準期間内に行い難くする。
【0092】
[3-9.ゲーム進行部]
ゲーム進行部108は、制御部11を主として実現される。本実施形態のゲームでは、投球動作の開始後に盗塁ボタンB14の選択操作が行われなかった場合には、投手キャラクタは再び投球動作を行い、ゲーム進行部108は、投手キャラクタが投球動作を行うたびにゲームを進行させる。例えば、ゲーム進行部108は、打者キャラクタが打ち取られたり3アウトになったりする等の所定の状況になるまでは、投手キャラクタに繰り返し投球動作をさせる。ゲーム進行部108は、各キャラクタの動作結果に基づいてゲーム状況データDT2を更新する。
【0093】
[3-10.課題判定部]
課題判定部109は、制御部11を主として実現される。課題判定部109は、ゲームが所定の進行状況になるまでに、走者キャラクタに盗塁動作を成功させた場合にはゲーム課題を成功させたと判定し、ゲームが所定の進行状況になるまでに2回目のタップ操作が行われなかった場合にはゲーム課題に失敗したと判定する。
【0094】
所定の進行状況とは、例えば、ゲームが一定の状況まで進むことである。野球ゲームであれば、打者がアウトになること、所定のボールカウント、所定のストライクカウント、又は所定のアウトカウントになること、イニングが終わる(チェンジする)ことである。ゲーム課題とは、例えば、ゲームにおいて設定された課題である。ユーザが達成すべきミッションである。例えば、所定の進行状況までに盗塁動作を成功させるという課題である。
【0095】
[3-11.動作制御部]
動作制御部110は、制御部11を主として実現される。動作制御部110は、投手キャラクタや走者キャラクタなどの各キャラクタの動作を制御し、例えば、第1動作制御部110A、第2動作制御部110B、及び第3動作制御部110Cを含む。
【0096】
[第1動作制御部]
第1動作制御部110Aは、投手キャラクタに投球動作をさせる。例えば、第1動作制御部110Aは、投球動作の開始タイミングが訪れたか否かを判定し、当該開始タイミングが訪れた場合に、投手キャラクタに投球動作を開始させる。第1動作制御部110Aは、投球動作のモーションデータを再生することによって、投手キャラクタに投球動作をさせ、ゲーム状況データDT2に格納された投手キャラクタの位置や姿勢などを更新する。
【0097】
例えば、第1動作制御部110Aは、受付期間において、投球動作を一時停止又は遅くさせるようにしてもよい。一時停止とは、動作を一時的に止める(ポーズする)ことである。遅くするとは、動作を通常よりも遅くする(スロー再生する)ことである。キャラクタの動作のスピードを変えたり一時停止したりするのは、モーションデータの再生速度を変えたり再生を一時停止したりすることによって行われるようにすればよい。
【0098】
例えば、第1動作制御部110Aは、2回目のタップ操作が行われた場合に、投球動作を再開させる、又は、投球動作の速度を元に戻すようにしてもよい。キャラクタの動作を再開したり動作のスピードを元に戻したりするのは、モーションデータの再生を再開したり再生速度を元に戻したりすることによって行われるようにすればよい。
【0099】
また例えば、第1動作制御部110Aは、最初の受付期間内に2回目のタップ操作が行われなかった場合に、次の受付期間において、投球動作を一時停止又は遅くさせるようにしてもよい。即ち、第1動作制御部110Aは、1回目の受付期間内は、投手キャラクタの投球動作の動作速度を変化させず、2回目以降の受付期間において、投手キャラクタの投球動作を一時停止したり動作速度を変化させたりする。
【0100】
[第2動作制御部]
第2動作制御部110Bは、走者キャラクタに盗塁動作をさせる。例えば、第2動作制御部110B、盗塁ボタンB14の選択操作が行われたことを条件として、走者キャラクタに盗塁動作を開始させる。第2動作制御部110Bは、盗塁動作のモーションデータを再生することによって、走者キャラクタに盗塁動作をさせ、ゲーム状況データDT2に格納された走者キャラクタの位置や姿勢などを更新する。なお、投手キャラクタの投球動作と同様、第2動作制御部110Bは、走者キャラクタの盗塁動作を一時停止したり遅くしたりしてもよいし、一時停止した盗塁動作を再開させたり動作速度を元に戻したりしてもよい。投手キャラクタの投球動作の一時停止や動作速度と、走者キャラクタの盗塁動作の一時停止や動作速度と、は互いに合うように制御されるようにすればよい。
【0101】
[第3動作制御部]
第3動作制御部110Cは、確率情報に基づいて、盗塁動作を失敗させるための牽制動作を投手キャラクタにさせる。確率情報は、固定値であってもよいし、可変値であってもよい。可変値である場合には、投手キャラクタ、捕手キャラクタ、及び走者キャラクタの能力情報に基づいて確率情報が変わってもよい。投手キャラクタが牽制動作をする場合、ユーザは帰塁ボタンB13を選択し、走者キャラクタに帰塁動作をさせることになる。
【0102】
例えば、走者キャラクタが帰塁したタイミングが、投手キャラクタが投げたボールをキャッチした野手キャラクタが走者キャラクタをタッチしたタイミングよりも早ければ、帰塁が成功となりセーフとなる。一方、走者キャラクタが帰塁する前に、野手キャラクタが走者キャラクタをタッチした場合には、帰塁が失敗となりアウトになる。盗塁の成否と同様、帰塁の成否は、ゲーム空間における野手キャラクタと走者キャラクタの当たり判定を実行することによって厳密に判定してもよいし、走者キャラクタが帰塁したタイミングと野手キャラクタが送球を受けたタイミングとを比較することによって簡易的に判定してもよい。なお、帰塁動作についても、盗塁動作と同様に走者キャラクタの能力情報を考慮して成否が決定されてもよいが、本実施形態では、特に能力情報は帰塁動作の成否に影響しないものとする。
【0103】
[4.ゲームシステムにおいて実行される処理]
図9及び図10は、ゲームシステムSにおいて実行される処理の一例を示すフロー図である。図9及び図10に示す処理は、制御部11が記憶部12に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。図9及び図10に示す処理は、機能ブロックが実行する処理の一例である。なお、ここでは、実行中の試合において盗塁をする機会が訪れた場合の処理について説明する。例えば、試合は自動的に進行し、ユーザのチームが出塁した場合に、以降説明した処理が実行される。
【0104】
図9に示すように、まず、制御部11は、キャラクタデータDT1とゲーム状況データDT2に基づいて、ゲーム画像G1を表示部15に表示させる(S1)。S1においては、制御部11は、仮想カメラからゲーム空間を見た様子を示す画像を生成し、投手キャラクタの能力情報に基づいて表示領域A10の表示内容を決定する。また、制御部11は、現在の試合の状況(得点、出塁状況、カウントなど)に基づいて表示領域A11,A12の表示内容を決定する。S1の処理が実行されると、図2のゲーム画像G1Aの状態となる。
【0105】
制御部11は、投手キャラクタにセットポジションを取らせる(S3)。セットポジションの動きを示すモーションデータが記憶部12に記憶されており、S3においては、制御部11は、モーションデータを再生することによって、投手キャラクタにセットポジションを取らせることになる。なお、投手キャラクタの動作に応じて、ゲーム状況データDT2は更新される。S3の処理が実行されると、図2のゲーム画像G1Bの状態となる。
【0106】
制御部11は、投手キャラクタの動作を決定する(S5)。S5においては、制御部11は、所定の確率に基づいて、投手キャラクタに投球動作をさせるか牽制動作をさせるかを決定する。この確率は、固定値であってもよいし、可変値であってもよい。可変値である場合には、乱数に基づいて確率が変化してもよいし、投手キャラクタ、捕手キャラクタ、及び走者キャラクタの能力情報に基づいて確率が変化してもよい。
【0107】
投手キャラクタに投球動作をさせると決定された場合(S5;投球動作)、制御部11は、投手キャラクタがセットポジションを取ってから一定時間が経過した後に、投手キャラクタに投球動作を開始させる(S7)。投球動作のモーションデータは記憶部12に記憶されており、S7においては、制御部11は、モーションデータを再生することによって投手キャラクタに投球動作をさせる。S7の処理が実行されると、図2のゲーム画像G1Cの状態となる。
【0108】
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、盗塁ボタンB14が選択されたか否かを判定する(S9)。盗塁ボタンB14が選択されたと判定された場合(S9;Y)、制御部11は、走者キャラクタに盗塁動作を開始させる(S11)。走者キャラクタが走る動作を示すモーションデータが記憶部12に記憶されており、S11においては、制御部11は、モーションデータに基づいて走者キャラクタに盗塁動作をさせることになる。なお、走者キャラクタの盗塁動作に応じて、ゲーム状況データDT2は更新される。また、制御部11は、走者キャラクタの能力情報に基づいて、走者キャラクタの移動速度を決定し、走者キャラクタの位置を更新することになる。なお、以降では、制御部11は、ゲーム空間内の各キャラクタがスローモーションで動作するように制御してもよい。
【0109】
制御部11は、投球動作の開始タイミングと、盗塁ボタンB14が選択されたタイミングに基づいて、受付期間内に基準期間を設定する(S13)。S13においては、制御部11は、現時点よりも後に所定の長さの受付期間を設定し、受付期間内に複数の基準期間の各々を設定する。例えば、図5を参照して説明したように、制御部11は、投球動作の開始タイミングと、盗塁ボタンB14が選択されたタイミングと、の差が小さいほど領域A153の割合が高くなり、これらの差が大きいほど領域A154の割合が高くなるように、領域A151~A154の各々の割合を決定する。制御部11は、当該決定した割合に基づいて、領域A151~A154の各々にそれぞれ対応する複数の基準期間を設定する。
【0110】
制御部11は、S13での設定結果に基づいて、盗塁成否バーB15を表示させる(S15)。S15においては、制御部11は、S13で設定した基準期間を示すように盗塁成否バーB15を表示させる。S15の処理が実行されると、図2のゲーム画像G1Dの状態となる。以降、受付期間内になるので、制御部11は、2回目のタップ操作を受け付ける。
【0111】
制御部11は、基準期間を案内するように、カーソルC150を移動させる(S17)。S17においては、制御部11は、盗塁成否バーB15の左端に表示させたカーソルC150を右方向に移動させる。
【0112】
図10に移り、制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、2回目のタップ操作がなされたか否かを判定する(S19)。なお、先述したように、カーソルC150を停止させるための操作はタップ操作に限られず、予め定められた操作であればよい。例えば、S19においては、フリック操作、スライド操作、又は長押し操作などの任意の操作が行われたか否かが判定されるようにしてもよい。
【0113】
2回目のタップ操作がなされたと判定された場合(S19;Y)、制御部11は、盗塁動作の成否を決定する(S21)。S21においては、制御部11は、2回目のタップ操作がなされたタイミングと基準期間とに基づいて、投手キャラクタの球種や球速などを決定し、走者キャラクタが盗塁先の塁に到達したタイミングと、野手キャラクタが走者キャラクタをタッチしたタイミングと、に基づいて盗塁の成否を決定する。なお、2回目のタップ操作が行われた場合は、制御部11は、ゲーム空間内の各キャラクタの動作のスピードを元に戻すことになる。
【0114】
一方、S19において、タップ操作が行われたと判定されない場合(S19;N)、制御部11は、カーソルC150が盗塁成否バーB15の右端部に到達したかを判定する(S23)。S23においては、制御部11は、受付期間の終了時点が訪れたかを判定することになる。
【0115】
カーソルC150が盗塁成否バーB15の右端部に到達したと判定された場合(S23;Y)、制御部11は、カーソルC150を初期位置に戻し(S25)、S17の処理に戻る。S25の処理によって、カーソルC150は、盗塁成否バーB15の中でループするようにして移動することになる。一方、カーソルC150が盗塁成否バーB15の右端部に到達したと判定されない場合(S23;N)、S25の処理は実行されず、S17の処理に戻る。
【0116】
なお、カーソルC150が盗塁成否バーB15の右端部に到達した場合に、各キャラクタを一時停止させるようにしてもよい。また例えば、カーソルC150が盗塁成否バーB15の右端部に到達した後に、各キャラクタの動作がスロー又は徐々にスローになり、所定の時間又は所定のフレームが経過した後、各キャラクタは一時停止するようにしてもよい。更に、カーソルC150が停止した場合に、再び、各キャラクタの動作を元に戻すようにしてもよい。
【0117】
一方、S5において、投手キャラクタに牽制動作をさせると決定された場合(S5;牽制動作)、制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、帰塁ボタンB13が選択されたか否かを判定する(S27)。帰塁ボタンB13が選択されたと判定された場合(S27;Y)、制御部11は、走者キャラクタに帰塁動作をさせる(S29)。走者キャラクタの帰塁動作を示すモーションデータと、投手キャラクタの牽制動作を示すモーションデータと、が記憶部12に記憶されており、制御部11は、これらのモーションデータに基づいて、走者キャラクタに帰塁動作をさせたり、投手キャラクタに牽制動作をさせたりすることになる。なお、走者キャラクタの帰塁動作と投手キャラクタの牽制動作とに応じて、ゲーム状況データDT2は更新される。
【0118】
制御部11は、帰塁動作の成否を決定する(S31)。S31においては、制御部11は、走者キャラクタが帰塁したタイミングと、野手キャラクタが走者キャラクタをタッチしたタイミングと、に基づいて帰塁動作の成否を決定する。
【0119】
帰塁動作が成功したと判定された場合(S31;成功)、S3の処理に戻り、投手キャラクタは再びセットポジションを取る。一方、帰塁動作が失敗したと判定された場合(S33;失敗)、本処理は終了する。この場合、走者キャラクタが牽制アウトになったため、盗塁チャレンジが失敗したことになる。
【0120】
一方、S9において、盗塁ボタンB14が選択されたと判定されない場合(S9;N)、図10に移行し、制御部11は、試合を進行させる(S35)。S35においては、制御部11は、投手キャラクタの投球結果と打者キャラクタの打撃結果に基づいて、ゲーム状況データDT2が示すボールカウント、ストライクカウント、及びアウトカウントを更新する。
【0121】
制御部11は、ゲーム状況データDT2に基づいて、打者キャラクタがアウトになったかを判定する(S37)。打者キャラクタがアウトになったと判定されない場合(S37;N)、S3の処理に戻り、次の投球が行われる。一方、打者キャラクタがアウトになったと判定された場合(S37;Y)、本処理は終了する。この場合、打者キャラクタがアウトになるまでに盗塁を成功させることができなかったため、盗塁チャレンジが失敗したことになる。
【0122】
以上説明したゲームシステムSによれば、投手キャラクタが投球動作を開始した動作開始タイミングと、盗塁ボタンB14が選択された第1操作タイミングと、に基づいて2回目のタップ操作を基準期間内に行い難く又は易くするための制御が行われ、2回目のタップ操作が基準期間内に行われたか否かの判定結果が盗塁動作の成否に影響する。ゲームシステムSでは、2段階の操作をさせることでゲームが簡単になりすぎることを防止するので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0123】
また、走者キャラクタの能力情報に基づいて領域A151~A154の割合を変えることによって、走者キャラクタの能力情報が2回目のタップ操作のし易さに影響し、2回目のタップ操作の難易度に変化をつけることができるので、ゲームの興趣性を効果的に向上させることができる。
【0124】
また、投手キャラクタが投球動作を開始した動作開始タイミングと、盗塁ボタンB14が選択された第1操作タイミングと、の差によって領域A153や領域A154の割合が変わり、盗塁動作の成功のし易さに影響するので、ゲームに変化を与えることができ、ゲームの興趣性を効果的に向上させることができる。
【0125】
また、基準期間を案内するための盗塁成否バーB15やカーソルC150が表示されるので、基準期間をユーザに把握させながら2回目のタップ操作をさせることができる。
【0126】
また、打者キャラクタがアウトになるなどの所定の進行状況になるまでに2回目のタップ操作が行われなかった場合にはミッションが失敗するので、ゲームに緊張感を持たせることができ、ゲームの興趣性を効果的に高めることができる。
【0127】
また、タップ操作を受け付ける受付期間において、投手キャラクタと走者キャラクタの動作が一時停止又は遅くなるので、タップ操作をじっくり行わせることができ、ゲームの進行に対する影響を軽減することもできる。
【0128】
また、最初の受付期間は投手キャラクタと走者キャラクタに通常通りの動作をさせ、次の受付期間において、投手キャラクタと走者キャラクタの動作を一時停止又は遅くさせる場合には、2回目のタップ操作をじっくり行わせることができ、ゲームの進行に対する影響を軽減することもできる。
【0129】
また、牽制動作によって盗塁動作が失敗する可能性があるので、ゲームに緊張感を持たせることができ、ゲームの興趣性を効果的に高めることができる。
【0130】
また、盗塁動作の成否に影響するように投手キャラクタの投球動作を制御することで、ゲームのリアリティを高めることができる。例えば、野球ゲームにおいて、投手キャラクタが投手キャラクタであり走者キャラクタが走者キャラクタである場合に、投手キャラクタの動作に関係なく走者キャラクタの盗塁の成否を決めてしまうと、実際の野球ではありえないようなプレイとなってしまいリアリティがなくなってしまうが、投手キャラクタの動作を盗塁の成否に影響させることで、リアリティを高めることができる。
【0131】
[5.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0132】
例えば、ゲーム端末10において実現される各機能は、サーバ30において実現されてもよい。例えば、サーバ30において、ゲームの主な処理が実行されるようにしてもよい。この場合、サーバ30が本発明に係るゲーム制御装置に相当する。例えば、表示制御部101、第1操作受付部102、第2操作受付部103、受付期間設定部104、操作判定部105、影響部106、制御実行部107、ゲーム進行部108、課題判定部109、及び動作制御部110がサーバ30で実現される場合、これらは制御部31を主として実現される。
【0133】
この場合、ゲーム端末10は、サーバ30から画像データを受信して各画像を表示部15に表示させる。また、ゲーム端末10は、操作部14が受け付けた指示を示すデータをサーバ30に送信する。サーバ30は、当該データを受信することで、ユーザの指示を特定し、ゲームを実行すればよい。また例えば、ゲーム端末10とサーバ30とで各機能が分担されてもよい。また例えば、実施形態や上記変形例で説明した各機能のうち、操作判定部105、影響部106、及び制御実行部107以外の機能は省略してもよい。例えば、サーバ30において、操作判定部105、影響部106、及び制御実行部107が実現され、他の機能は、ゲーム端末10で実現されてもよい。この場合、各機能ブロックの処理結果が、ゲーム端末10とサーバ30との間で送受信されるようにすればよい。
【0134】
例えば、サーバ30において操作判定部105が実現される場合、サーバ30によって判定された盗塁ボタンB14の選択操作の結果がゲーム端末10に送信される。また例えば、サーバ30において影響部106が実現される場合、サーバ30が決定した投手キャラクタの球種や球速などがゲーム端末10に送信される。また例えば、制御実行部107がサーバ30において実現される場合、サーバ30が決定した領域A151~A154の割合がゲーム端末10に送信される。
【0135】
また例えば、野球ゲームが実行される場合を説明したが、他のゲームに本発明に係る処理を適用してもよい。例えば、野球ゲーム以外のスポーツゲーム(例えば、サッカー、テニス、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール等を題材としたゲーム)に本発明に係る処理を適用してもよい。また例えば、スポーツゲーム以外にも、アクションゲーム・ロールプレイングゲーム・格闘ゲーム等のように、ゲーム形式・ジャンルを問わず種々のゲームに本発明に係る処理を適用してもよい。
【0136】
[6.付記]
以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。
【0137】
1)本発明の一態様に係るゲームシステム(S)は、相手オブジェクトが第1の動作を開始する動作開始タイミングで開始すると成功し易い第2の動作をユーザオブジェクトにさせるゲームシステムにおいて、前記相手オブジェクトを表示手段(15)に表示させる表示制御手段(101)と、前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を開始させるための第1の操作を受け付ける第1操作受付手段(102)と、前記第1の操作が受け付けられた後で、第2の操作を受け付ける第2操作受付手段(103)と、前記第2の操作が基準期間内に行われたか否かを判定する判定手段(105)と、前記判定手段(105)の判定結果を、前記第2の動作の成否に影響させる影響手段(106)と、前記動作開始タイミングと、前記第1の操作が行われた第1操作タイミングと、に基づいて、前記第2の操作を前記基準期間内に行い難く又は易くするための制御を行う制御手段(107)と、を含む。
【0138】
10)本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10,30)は、相手オブジェクトが第1の動作を開始する動作開始タイミングで開始すると成功し易い第2の動作をユーザオブジェクトにさせるゲーム制御装置において、前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を開始させるための第1の操作が受け付けられた後で、第2の操作が基準期間内に行われたか否かを判定する判定手段(105)と、前記判定手段(105)の判定結果を、前記第2の動作の成否に影響させる影響手段(106)と、前記動作開始タイミングと、前記第1の操作が行われた第1操作タイミングと、に基づいて、前記第2の操作を前記基準期間内に行い難く又は易くするための制御を行う制御手段(107)と、を含む。
【0139】
11)本発明の一態様に係るプログラムは、1)~9)の何れかに記載のゲームシステム(S)又は10)に記載のゲーム制御装置(10,30)としてコンピュータを機能させる。
【0140】
12)本発明の一態様に係る情報記憶媒体は、11)のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0141】
1)又は10)~12)に係る発明によれば、動作開始タイミングと第1操作タイミングとに基づいて第2の操作を基準期間内に行い難く又は易くするための制御が行われ、第2の操作が基準期間内に行われたか否かの判定結果が第2の動作の成否に影響し、2段階の操作をさせることでゲームが簡単になりすぎることを防止するので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0142】
2)本発明の一態様では、前記制御手段(107)は、前記動作開始タイミングと、前記第1操作タイミングと、前記ユーザオブジェクトの能力情報と、に基づいて前記制御を行う。2)の態様によれば、ユーザオブジェクトの能力情報が第2の操作のし易さに影響し、第2の操作の難易度に変化をつけることができるので、ゲームの興趣性を効果的に向上させることができる。
【0143】
3)本発明の一態様では、前記判定手段(105)は、第1の基準期間と第2の基準期間とを含む複数の基準期間の何れにおいて前記第2の操作が行われたかを判定し、前記影響手段(106)は、前記第2の操作が前記第1の基準期間内に行われた場合には、前記第2の操作が前記第2の基準期間内に行われた場合よりも、前記第2の動作を成功し易くし、前記制御手段(107)は、前記動作開始タイミングと前記第1操作タイミングとの差に基づいて、前記第2の操作を前記第1の基準期間内に行い難く若しくは易くする、又は、前記第2の操作を前記第2の基準期間内に行い難く若しくは易くする。3)の態様によれば、動作開始タイミングと第1操作タイミングとの差が第2の動作の成功のし易さに影響するので、ゲームに変化を与えることができ、ゲームの興趣性を効果的に向上させることができる。
【0144】
4)本発明の一態様では、前記表示制御手段(101)は、前記第1の操作が行われた後に、前記基準期間を案内するための案内画像を前記表示手段(15)に表示させる。4)の態様によれば、基準期間を案内するための案内画像が表示されるので、基準期間をユーザに把握させながら第2の操作をさせることができる。
【0145】
5)本発明の一態様では、前記ゲームでは、前記第1の動作の開始後に前記第2の操作が行われなかった場合には、前記相手オブジェクトは再び前記第1の動作を行い、前記ゲームシステムは、前記相手オブジェクトが前記第1の動作を行うたびに前記ゲームを進行させる手段(108)と、前記ゲームが所定の進行状況になるまでに、前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を成功させた場合にはゲーム課題を成功させたと判定し、前記ゲームが前記所定の進行状況になるまでに前記第2の操作が行われなかった場合には前記ゲーム課題に失敗したと判定する手段(109)と、を更に含む。5)の態様によれば、所定の進行状況になるまでに第2の操作が行われなかった場合にはゲーム課題が失敗するので、ゲームに緊張感を持たせることができ、ゲームの興趣性を効果的に高めることができる。
【0146】
6)本発明の一態様では、前記ゲームシステムは、前記第1の操作が行われた場合に、前記第2の操作を受け付ける受付期間を設定する受付期間設定手段(104)と、前記受付期間において、前記第1の動作を一時停止又は遅くさせる動作制御手段(107)と、を更に含み、前記動作制御手段(107)は、前記第2の操作が行われた場合に、前記第1の動作を再開させる、又は、前記第1の動作の速度を元に戻す。6)の態様によれば、第2の操作を受け付ける受付期間において、相手オブジェクトとユーザオブジェクトの動作が一時停止又は遅くなるので、第2の操作をじっくり行わせることができ、ゲームの進行に対する影響を軽減することもできる。
【0147】
7)本発明の一態様では、前記受付期間設定手段(104)は、前記受付期間内に前記第2の操作が行われなかった場合には、再び前記受付期間を設定し、前記動作制御手段(107)は、最初の前記受付期間内に前記第2の操作が行われなかった場合に、次の前記受付期間において、前記第1の動作を一時停止又は遅くさせる。7)の態様によれば、最初の受付期間は相手オブジェクトとユーザオブジェクトに通常通りの動作をさせ、次の受付期間において、相手オブジェクトとユーザオブジェクトの動作が一時停止又は遅くなるので、第2の操作をじっくり行わせることができ、ゲームの進行に対する影響を軽減することもできる。
【0148】
8)本発明の一態様では、前記ゲームシステムは、確率情報に基づいて、前記第2の動作を失敗させるための第3の動作を前記相手オブジェクトにさせる手段(110C)、を更に含む。8)の態様によれば、第3の動作によって第2の動作が失敗する可能性があるので、ゲームに緊張感を持たせることができ、ゲームの興趣性を効果的に高めることができる。
【0149】
9)本発明の一態様では、前記影響手段(106)は、前記判定手段(105)の判定結果に基づいて、前記第2の動作の成否に影響するように前記相手オブジェクトの前記第1の動作を制御する。9)の態様によれば、第2の動作の成否に影響するように相手オブジェクトの第1の動作を制御することで、ゲームのリアリティを高めることができる。例えば、野球ゲームにおいて、相手オブジェクトが投手キャラクタでありユーザオブジェクトが走者キャラクタである場合に、投手キャラクタの動作に関係なく走者キャラクタの盗塁の成否を決めてしまうと、実際の野球ではありえないようなプレイとなってしまいリアリティがなくなってしまうが、投手キャラクタの動作を盗塁の成否に影響させることで、リアリティを高めることができる。
【符号の説明】
【0150】
S ゲームシステム、N ネットワーク、10 ゲーム端末、30 サーバ、11,31 制御部、12,32 記憶部、13,33 通信部、14 操作部、15 表示部、G1 ゲーム画像、100 データ記憶部、101 表示制御部、102 第1操作受付部、103 第2操作受付部、104 受付期間設定部、105 操作判定部、106 影響部、107 制御実行部、108 ゲーム進行部、109 課題判定部、110 動作制御部、C150 カーソル、A10,A11,A12,A16,A17 表示領域、B13 帰塁ボタン、B14 盗塁ボタン、B15 盗塁成否バー、DT1 キャラクタデータ、DT2 ゲーム状況データ、A151,A152,A153,A154 領域。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10